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JP5934932B2 - 光導波路、光電気複合配線板、及び光導波路の製造方法 - Google Patents

光導波路、光電気複合配線板、及び光導波路の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光導波路、前記光導波路を備える光電気複合配線板、及び光導波路の製造方法に関する。
中長距離通信の分野、具体的には、FTTH(Fiber To The Home)や車載用の分野等では、高速伝送が求められており、これを実現するために、伝送媒体として光ファイバケーブルが用いられてきた。
そして、短距離通信、例えば、1m以内の通信においても、高速伝送が求められるようになってきている。また、このような短距離通信の分野では、光ファイバケーブルでは実現困難な性能も求められる。この求められる性能としては、具体的には、狭ピッチ、分岐、交差、及び多層化等の高密度配線、表面実装性、電気回路基板との一体化が可能であること、及び曲率半径の小さな曲げが可能であること等が挙げられる。これらの要求を満たすもとのとして、光導波路を備えた光配線板を用いることが考えられる。
また、このような光配線板には、光導波路から入出力された光を利用するために、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)等の発光素子、フォトダイオード(PD)等の受光素子、及び集積回路(IC)等の半導体素子等が実装されていることが好ましい。そして、これらの素子を駆動させるために、光配線板上等に、電気回路が設けられている必要がある。このことから、光導波路だけではなく、電気回路も設けられた光電気複合配線板であることが好ましい。
また、このような光電気複合配線板においては、光導波路内を導波させる光を所望の角度に曲げて、例えば、光導波路への光の入力や光導波路からの光の出力等を目的として、光導波路のコア部等に、光を反射可能な傾斜面が形成されている。そして、その傾斜面での光の反射率を高めるために、傾斜面に金属層を形成することがある。
光導波路において、傾斜面に金属層を形成する方法としては、例えば、特許文献1に記載の、ミラー付き光導波路の製造方法等が挙げられる。
特許文献1には、光導波路のコアに斜面を有し、該斜面に金属膜を有するミラー付き光導波路の製造方法であって、金属膜転写用治具に金属を蒸着し、上記斜面に上記コアと同じ屈折率を有する接着剤を付着させ、該接着剤付きの斜面に上記金属膜転写用治具の上記金属を当てることにより、上記金属を転写させて上記斜面に金属膜を形成するミラー付き光導波路の製造方法が記載されている。
特開2008−304615号公報
光導波路を製造する際、コア部の傾斜面に金属層を貼り付ける、いわゆる、転写法により金属層を形成する場合、コア部の傾斜面を超えて、コア部の側面に金属層が回り込んで形成される場合があった。このようにコア部の側面に金属層が回り込んだ場合、傾斜面に金属層を貼り付ける際に加える圧力が、傾斜面全体に均一にかけにくくなる。そうなると、金属層での光の反射における損失が大きくなってしまうことがあった。また、この金属層の回り込みは、隣り合うコア部間の距離が広いと、発生しやすい傾向があった。このため、コア部間の距離を縮めることが考えられる。しかしながら、コア部間の距離を縮めようとすれば、コア部の形成が困難になったり、コア部間に存在するクラッド層が薄くなり、コア部とクラッド層との間での光の反射率が低下するおそれ等があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、光の反射における損失が低減された金属層を傾斜面に形成することができる光導波路の製造方法を提供することを目的とする。また、光の反射における損失が低減された金属層を傾斜面に形成することができる光導波路を提供することを目的とする。また、前記光導波路を備えた光電気複合配線板を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る光導波路の製造方法は、長尺状のコア部と、前記コア部の幅方向に所定の間隔をあけて並設する補助部とを、第1クラッド層の表面上に形成するコア部形成工程と、前記コア部に、光を反射させるための傾斜面を形成する傾斜面形成工程と、前記傾斜面上に、転写法により金属層を形成する金属層形成工程と、前記第1クラッド層上に形成されたコア部及び補助部を埋設するように第2クラッド層を形成することによって、前記コア部を被うクラッド層を形成するクラッド層形成工程とを備え、前記傾斜面形成工程が、前記コア部に前記傾斜面を形成するとともに、前記補助部の一端面が、前記傾斜面と隣り合う位置になるように加工する工程であることを特徴とする光導波路の製造方法である。
また、前記光導波路の製造方法において、前記傾斜面形成工程は、前記補助部の一端面が、前記傾斜面と略同一面上に存在する傾斜面を形成する工程であることが好ましい。
また、前記光導波路の製造方法において、前記コア部と前記補助部との間隔が、10〜50μmであることが好ましい。
また、前記光導波路の製造方法において、前記傾斜面形成工程が、前記コア部に前記傾斜面を形成するとともに、前記コア部の前記傾斜面に対向し、前記コア部と離間して設けられる対向部を形成する工程であり、前記対向部の高さが、前記コア部の高さの半分以上であることが好ましい。
また、前記光導波路の製造方法において、前記対向部の、前記傾斜面と対向する面が、前記傾斜面の傾斜とは反対方向に傾斜した面であって、前記コア部と前記対向部との間隔が、最も近いところで、10〜100μmであることが好ましい。
また、本発明の他の一態様に係る光導波路は、長尺状のコア部と、前記コア部を被うクラッド層とを備え、前記各コア部が、光を反射させるための傾斜面を有し、一端面が、前記傾斜面と隣り合う位置になるように、前記コア部の幅方向に所定の間隔をあけて並設する補助部をさらに備えることを特徴とする光導波路である。
また、前記光導波路において、前記補助部の、前記傾斜面と隣り合うように位置する一端面が、前記傾斜面と略同一面上に存在することが好ましい。
また、前記光導波路において、前記傾斜面上に、金属層を備えることが好ましい。
また、前記光導波路において、前記コア部の前記傾斜面に対向し、前記コア部と離間して設けられる対向部をさらに備え、前記対向部の高さが、前記コア部の高さの半分以上であることが好ましい。
また、本発明の他の一態様に係る光電気複合配線板は、前記光導波路と電気配線板とを備える光電気複合配線板である。
本発明によれば、光の反射における損失が低減された金属層を傾斜面に形成することができる光導波路を提供することができる。また、前記光導波路を備えた光電気複合配線板が提供される。また、光の反射における損失が低減された金属層を傾斜面に形成することができる光導波路の製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る製造方法により製造される光導波路の一部を示す概略図である。 図1における破線15で囲まれた部分の拡大図である。 本発明の実施形態で用いる積層フィルムの一例の断面図を示す。 本発明の他の一実施形態に係る製造方法により製造される光導波路の一部を示す概略図である。 従来の光導波路の一部を示す概略図である。 実施例1に係る光導波路の製造方法を説明するための模式図である。 実施例1における、コア部への傾斜面形成の開始時を説明するための図面である。 実施例1における、コア部への傾斜面の形成後を説明するための図面である。 実施例2に係る光導波路の製造方法を説明するための模式図である。 比較例に係る光導波路の製造方法を説明するための模式図である。 比較例における、コア部への傾斜面形成の開始時を説明するための図面である。 比較例における、コア部への傾斜面の形成後を説明するための図面である。
以下、本発明に係る実施形態について説明する。
本発明の一実施形態に係る光導波路の製造方法は、長尺状のコア部と、前記コア部の幅方向に所定の間隔をあけて並設する補助部とを、第1クラッド層の表面上に形成するコア部形成工程と、前記コア部に、光を反射させるための傾斜面を形成する傾斜面形成工程と、前記傾斜面上に、転写法により金属層を形成する金属層形成工程と、前記第1クラッド層上に形成されたコア部及び補助部を埋設するように第2クラッド層を形成することによって、前記コア部を被うクラッド層を形成するクラッド層形成工程とを備え、前記傾斜面形成工程が、前記コア部に前記傾斜面を形成するとともに、前記補助部の一端面が、前記傾斜面と隣り合う位置になるように加工する工程であることを特徴とする光導波路の製造方法である。具体的には、図1に示すような光導波路を製造する方法が挙げられる。すなわち、ここで製造される光導波路は、長尺状のコア部と、前記コア部を被うクラッド層とを備え、前記各コア部が、光を反射させるための傾斜面を有し、一端面が、前記傾斜面と隣り合う位置になるように、前記コア部の幅方向に所定の間隔をあけて並設する補助部をさらに備える光導波路である。また、光導波路の製造方法は、上記の各工程を備えていれば、特に限定されず、具体的な製造方法は、下記実施例で詳細に説明する。なお、図1は、本発明の一実施形態に係る製造方法により製造される光導波路の一部を示す概略図である。図1(a)は、長尺状のコア部の側面側から見た光導波路の一部を示す側面図である。図1(b)は、コア部側から見た光導波路の一部を示す平面図である。
本発明の一実施形態に係る製造方法により製造される光導波路10は、まず、図1に示すように、長尺状のコア部11を備える。そして、光導波路10は、コア部11を被うクラッド層を備える。なお、光導波路は、実際には、このように、コア部と、コア部を被うクラッド層とを備えるものである。クラッド層としては、例えば、表面上にコア部が形成された第1クラッド層(下部クラッド層)と、そのコア部を埋設するように形成された第2クラッド層(上部クラッド層)とからなるもの等が挙げられる。しかしながら、図1には、本実施形態の特徴を説明するために、クラッド層の一部を省略し、コア部がクラッド層で覆われていないものを示す。具体的には、図1には、クラッド層として、第1クラッド層12のみを示し、第2クラッド層を省略したものを示す。
また、光導波路10としては、図1には、コア部が2本のものを例示したが、上記構成を備えるものであれば、特に限定されず、1本のものでも、3本以上のものであってもよい。
また、光導波路10は、長尺状のコア部11が、光を反射させるための傾斜面11aを有する。そして、光導波路10には、コア部11及びクラッド層以外に、コア部11の幅方向に所定の間隔をあけて並設する補助部13を備える。補助部13は、その一端面13aが、コア部11の傾斜面11aと隣り合う位置になるように設けられる。そして、補助部13は、コア部11との間に、所定の間隔D1をあけて設けられる。また、コア部11が2本以上ある場合は、補助部13は、隣り合うコア部11の間に間在する。そして、補助部13は、隣り合うコア部11のいずれとも、所定の間隔D1をあけて設けられる。
また、コア部11の傾斜面11a上には、図2に示すように、金属層17を備える。そうすることで、光の反射率を高めることができ、傾斜面での光の反射による、光の損失を抑制することができる。なお、図2は、図1における破線15で囲まれた部分の拡大図である。また、金属層17は、コア部11の傾斜面11a上に直接形成されていてもよいし、図2に示すように、接着剤層16を介して形成されていてもよい。そうすることによって、金属層17の密着性の向上を図れる。また、金属層17は、光の反射率を高めることができれば、特に限定されない。例えば、銅からなる層等が挙げられる。
また、この金属層17の形成方法は、例えば、転写法が挙げられる。より具体的には、図3に示すような、接着剤層16、金属層17、及び基材18の順に積層された積層フィルム19を用いて形成する方法が挙げられる。なお、図3は、本発明の実施形態に係る光導波路において、コア部の傾斜面に金属層を形成する際に用いる積層フィルムの一例の断面図を示す。この積層フィルム19の接着剤層16を、コア部11の傾斜面11aに接触するように載置した後、積層フィルム19の基材18側から、傾斜面11aに向かって押圧する。その際、積層フィルム19の基材18側に、先端部が弾性材からなる加圧ヘッドをあてて、加圧する方法が挙がられる。また、弾性材としては、例えば、シリコーンゴム等が挙げられる。また、積層フィルムは、金属層17と基材18との間に、金属層の離型性を高めるために、離型層を備えるものであってもよい。また、積層フィルムとしては、特に限定されないが、例えば、株式会社サーマルプリンタ研究所製のTCU3000等が挙げられる。
このような光導波路を製造する方法であれば、得られた光導波路は、コア部の傾斜面に、光の反射における損失が低減された金属層が形成されたものである。このことは、光を反射させるための傾斜面をコア部に形成し、その傾斜面上に、例えば、上述したような、コア部の傾斜面に金属層を貼り付けて、金属層を形成する際に発生しうる、コア部の側面への金属層の回りこみを、コア部に並設された補助部によって、抑制することができることによると考えられる。このことにより、金属層は、傾斜面に貼り付けられる際に、均一に加圧することができると考えられる。よって、光の反射における損失が低減された金属層を形成することができると考えられる。
また、補助部13は、その一端面13aが、コア部11の傾斜面11aと隣り合う位置に配置されていれば、特に限定されない。このような補助部13であれば、コア部の側面への金属層の回りこみを抑制することができると考えられる。また、補助部13の、傾斜面11aと隣り合うように位置する一端面が、コア部11の傾斜面11aと略同一面上に存在することが好ましい。すなわち、補助部13の、傾斜面11aと隣り合うように位置する一端面13aが、コア部11の傾斜面11aと略同一の角度で傾斜した傾斜面であることが好ましい。そうすることによって、上述した、金属層の回りこみをより抑制することができると考えられ、光の反射における損失がより低減された金属層を形成することができる。
また、補助部13の材質は、コア部11を構成する材質と同じであってもよいし、異なっていてもよい。異なる場合、コア部11より屈折率の低い材料であれば、それ自体がクラッドとして機能しうる。補助部13とコア部11との間の間隔D1が狭くても、コア部11を導波される光の、コア部11とクラッド層との界面における反射率の低下を抑制することができる。よって、光の損失の低下を抑制することができる。また、補助部13とコア部11との間の間隔D1は、狭いほど好ましい。コア部11の傾斜面11aと補助部13の傾斜面13aとが、連続面に近似してきて、金属層の回りこみをより抑制することができると考えられ、光の反射における損失がより低減された金属層を形成することができる。
また、補助部13とコア部11との間の間隔D1は、10〜50μmであることが好ましく、15〜40μmであることがより好ましく、20〜30μmであることがさらに好ましい。この間隔D1が小さすぎると、コア部11を導波される光が、コア部11とクラッド層との界面での反射率が低下し、クラッド層を通過する傾向がある。すなわち、コア部11を導波される光の、補助部13側への放射による損失が生じる傾向がある。このことにより、補助部13の材質は、コア部11を構成する材質と同じであっても、コア部11を導波される光の、コア部11とクラッド層との界面における反射率の低下を抑制することができると考えられる。また、間隔D1が大きすぎると、コア部側面への金属層の回りこみを抑制する効果が低減する傾向がある。
また、光導波路の製造方法は、上述した製造方法において、コア部に傾斜面を形成する際に、コア部の傾斜面に対向し、コア部と離間して設けられる対向部も形成する方法であってもよく、この対向部を形成する方法が好ましい。具体的には、図4に示すような光導波路を製造する方法が挙げられる。すなわち、ここで製造される光導波路20は、光導波路10と同様の光導波路において、図4に示すように、コア部11の傾斜面11aに対向し、コア部11と離間して設けられる対向部24をさらに備えるものである。なお、図4は、本発明の他の一実施形態に係る製造方法により製造される光導波路の一部を示す概略図である。図4(a)は、長尺状のコア部の側面側から見た光導波路の一部を示す側面図である。図4(b)は、コア部側から見た光導波路の一部を示す平面図である。
このような対向部を形成することによって、コア部の傾斜面に、光の反射における損失がより低減された金属層が形成された光導波路が得られる。このことは、コア部11の傾斜面11aに金属層17を貼り付けるために、金属層17を加圧する際、加圧に供した部材が、クラッド層の面方向等にずれることを抑制することができることによると考えられる。すなわち、金属層17の形成の際に、均一に加圧することができることによると考えられる。
また、対向部24の高さが、コア部11の高さの半分以上であることが好ましい。そうすることによって、金属層17を加圧する際における、加圧に供した部材の、クラッド層の面方向等のずれの発生を好適に抑制することができ、金属層17の形成の際に、より均一に加圧することができると考えられる。対向部24が低すぎると、対向部が存在することによる、前記ずれの発生の抑制を発揮しにくくなる傾向がある。
また、対向部24の、コア部11の傾斜面11aと対向する面が、傾斜面11aの傾斜とは反対方向に傾斜した面24aであることが好ましい。そして、コア部11と対向部24との間隔D2が、最も近いところで、5〜100μmであることが好ましく、10〜60μmであることがより好ましく、10〜30μmであることがさらに好ましい。この間隔Dが狭すぎると、金属層17を加圧する際における、加圧に供した部材が、第1クラッド層12まで到達しにくくなる傾向がある。よって、コア部11の傾斜面の第1クラッド層12に近いところを加圧しにくくなり、金属層17を均一に加圧しにくくなる傾向がある。また、間隔D2が大きすぎると、対向部が存在することによる、前記ずれの発生の抑制を発揮しにくくなる傾向がある。
また、この対向部24の材質は、コア部11を構成する材質と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
次に、本発明に係る実施形態と比較するための比較用の実施形態として、従来の光導波路について説明する。
この比較用の実施形態は、補助部13を備えないこと以外は、本発明に係る実施形態と同様である。具体的には、図5に示すような光導波路30が挙げられる。なお、図5は、従来の光導波路の一部を示す概略図である。図5(a)は、長尺状のコア部の側面側から見た光導波路の一部を示す側面図である。図5(b)は、コア部側から見た光導波路の一部を示す平面図である。
このような光導波路30であれば、隣り合うコア部11間の距離が長く、コア部11の傾斜面11aに、金属層を貼り付ける際、コア部11の側面に金属層が回りこみ、それが原因となって、傾斜面11aに均一な金属層を形成できない。また、コア部11間の距離を単に短くすれば、コア部11を導波される光の、コア部11とクラッド層との界面における反射率の低下を抑制することが困難になる。
これに対して、本発明の実施形態に係る上記光導波路であれば、コア部間の距離を変更しなくても、上述したように、光の反射における損失が低減された金属層を傾斜面に形成することができる。
また、本発明の他の一実施形態に係る光電気複合配線板は、前記光導波路と電気配線板とを備えるものである。この光電気複合配線板は、前記光導波路と電気配線板とを備えるものであれば、特に限定されない。具体的には、前記光導波路を、電気回路が予め形成された電気配線板上に形成させることによって、光電気複合配線板が得られる。また、前記光導波路と、電気回路が予め形成された電気配線板とを貼り付けることによっても、光電気複合配線板が得られる。
また、電気配線板としては、電気回路が形成された基板であれば、特に限定されない。その基板が、フレキシブル基板であっても、リジッド基板であってもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、本発明の範囲は、実施例により何ら限定されるものではない。
はじめに、本実施例で用いた樹脂フィルムの製造方法について説明する。
(下部クラッド層用樹脂フィルムの製造)
ポリプロピレングリコールグリシジルエーテル(新日鐵化学株式会社製の「PG207」)7質量部、液状の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製の「YX8000」)25質量部、固形の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製の「YL7170」)20質量部、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物(株式会社ダイセル製の「EHPE3150」)8質量部、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製の「エピコート1006FS」)2質量部、フェノキシ樹脂(新日鐵化学株式会社製の「YP50」)20質量部、光カチオン硬化開始剤(株式会社ADEKA製の「SP170」)0.5質量部、熱カチオン硬化開始剤(三新化学工業株式会社製の「SI−150L」)0.5質量部、表面調整剤(DIC株式会社製の「F470」)0.1質量部の各配合成分を、トルエン30質量部、メチルエチルケトン(MEK)70質量部の溶剤に溶解し、孔径1μmのメンブランフィルタで濾過した後、減圧脱泡することによって、エポキシ樹脂ワニスを調製した。このエポキシ樹脂ワニスを、PETフィルム(東洋紡績株式会社製の「A4100」)の上に、株式会社ヒラノテクノシード製のコンマコータヘッドのマルチコータを用いて塗布し、その塗布膜を乾燥させた。そうすることによって、所定の厚みの下部クラッド層用樹脂フィルムが得られた。このようにして得られた下部クラッド層用樹脂フィルムは、膜厚15μmであった。また、下部クラッド層用樹脂フィルムの、波長579nmの光に対する屈折率は、1.54であった。なお、この下部クラッド層用樹脂フィルムは、保護フィルムとしてOPPフィルムで被覆した。
(コア部用樹脂フィルムの製造)
3、4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’、4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート(株式会社ダイセル製の「セロキサイド2021P(CEL2021Pとも称する)」)8質量部、エポキシ樹脂(株式会社ダイセル製の「EHPE3150」、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロセキサン付加物)12質量部、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製の「エピコート1006FS」)37質量部、3官能エポキシ樹脂(三井化学株式会社製の「VG−3101」)15質量部、固形ノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製の「EPPN201」)18質量部、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(DIC株式会社製の「エピクロン850s」)10質量部、光カチオン硬化開始剤(株式会社ADEKA製の「SP−170」)1質量部、表面調整剤(DIC株式会社製の「F470」)0.1質量部の各配合成分を、トルエン30質量部とMEK70質量部との混合溶剤に溶解させた。そして、その溶液を、孔径1μmのメンブランフィルタで濾過した後、減圧脱泡することによって、エポキシ樹脂ワニスを調製した。このエポキシ樹脂ワニスを、PETフィルム(東洋紡績株式会社製の「A4100」)の上に、株式会社ヒラノテクノシード製のコンマコータヘッドのマルチコータを用いて塗布し、その塗布膜を乾燥させた。そうすることによって、所定の厚みのコア部用樹脂フィルムが得られた。このようにして得られたコア部用樹脂フィルムは、膜厚40μmであった。また、コア部用樹脂フィルムの、波長579nmの光に対する屈折率は、1.59であった。また、コア部用樹脂フィルムの、波長850nmの光に対する透過率は、0.06dB/cmであり、コア部用樹脂フィルムは、充分な透明性を有したものであった。
(上部クラッド層用樹脂フィルムの製造)
厚みが40μmとなるように変更したこと以外、上部クラッド層用樹脂フィルムと同様にして、上部クラッド層用樹脂フィルムを製造した。
(転写フィルムの製造)
光カチオン硬化開始剤(株式会社ADEKA製の「SP−170」)1質量部の代わりに、熱カチオン硬化開始剤(三新化学工業株式会社製の「SI−150L」)1質量部に変更した以外、コア部用樹脂フィルム際に用いたエポキシ樹脂ワニスの調製方法と同様の方法で、接着層用の樹脂ワニスを調製した。なお、この樹脂ワニスを用いて、コア部用樹脂フィルムと同様の方法でフィルム化したものの、波長579nmの光に対する屈折率は、1.59であり、波長850nmの光に対する透過率は、0.06dB/cmであった。この接着層用の樹脂ワニスを用いて得られたフィルムは、コア部と同様の屈折率及び透過率が得られることがわかった。
次に、厚さ25μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン株式会社製の「カプトン100H」)を準備し、100mm×100mmの大きさに切断した。この切断して得られたポリイミドフィルムの片面に、真空スパッタにより、銅の薄膜を形成することによって、2層構造のフィルムが得られた。この形成した薄膜の厚みは、1500Åである。この得られたフィルムの薄層側の表面上に、前記接着層用の樹脂ワニスを、バーコータで塗工し、80℃で10分間、1次乾燥をした後、120℃で10分間、2次乾燥をした。そうすることによって、接着剤層が形成され、図3に示すような積層フィルムが得られた。
(実施例1)
図6を参照して、実施例1を説明する。なお、図6は、実施例1に係る光導波路の製造方法を説明するための模式図である。
まず、図6(a)に示すように、基板61として、140mm×140mm×厚み1mmのポリカーボネート基板を用意した。
次に、下部クラッド層用樹脂フィルムからOPPフィルムを剥離し、その下部クラッド層用樹脂フィルムを、図6(b)に示すように、基板61上に載置し、60℃、0.2MPaの加圧条件で、120秒間加圧することによって、基板61上に、下部クラッド層用樹脂フィルムを積層した。その後、下部クラッド層用樹脂フィルムの表面を、超高圧水銀灯で、波長365nmの紫外光を、2000mJ照射した。そうすることによって、図6(b)に示すように、下部クラッド層用樹脂フィルムが硬化し、基板61上に第1クラッド層(下部クラッド層)62が形成された。
次に、図6(c)に示すように、コア部用樹脂フィルムを、下部クラッド層62の表面上に載置し、60℃、0.2MPaの加圧条件で、120秒間加圧することによって、下部クラッド層62上に、コア部用樹脂フィルムを積層することにより、コア材料層を形成した。
そして、図6(c)に示すように、直線パターンのスリットを有するフォトマスク64を用い、そのマスクを介して、コア材料層に、照射光が略平行光になるように調整された超高圧水銀灯で、波長365nmの紫外光を、2000mJの光量で照射した。そうすることによって、コア材料層のコア部に相当する箇所が硬化された。ここで用いるフォトマスク64としては、図7に示すコア部65及び補助部76を形成できるようなフォトマスクを用いた。具体的には、コア部形成用スリットと、補助部形成用スリットを備えたものを用いた。また、コア部形成用スリットは、20本配置されているものであった。補助部形成用スリットは、各コア部形成用スリット間とコア部形成用スリットの両外側に配置され、コア部形成用スリットの両端部に配置したものであった。よって、補助部形成用スリットは、42箇所配置したものであった。そして、コア部形成用スリットとしては、幅40μm、長さ110mmの直線パターンのスリットであった。補助部形成用スリットは、幅150μmのスリットであった。また、コア部形成用スリットと補助部形成用スリットの距離は、30μmのものであった。
次に、フレオン代替の洗浄液である、水系洗浄剤(花王株式会社製の「クリーンスルー」)を用い、現象処理を行った。そうすることによって、図6(d)及び図7(a)に示すような、コア部65を、下部クラッド層62上に形成した。また、その際、図7(a)に示すように、コア部65とともに、補助部76も形成した。
次に、図6(e)に示すように、刃先の面が、刃の面方向に対する角度が45°である刃、すなわち、頂角が90°であって、先端幅が20μmである刃68(メタルボンドブレード(粒度5000番))を用い、回転数15000rpmで、コア部65を切り込んだ。具体的には、図7(a)に示すように、最外部に配置されたコア部65に対して、刃68を、回転させながら、移動速度0.03mm/秒の条件で降下させて、コア部65を切り込んだ。その際、コア部65を通り越し、下部クラッド層62を5μm程度切り込まれるようにした。その後、図8(a)に示すように、その状態で、刃68を下部クラッド層62の面方向に、コア部65を順次切り込むように、移動速度5mm/秒の条件で移動させた。そうすることによって、図6(e)及び図8(b)に示すように、45°傾斜面66aを備えたコア部66が形成された。その際、補助部78にも、45°傾斜面78aが形成された。さらに、45°傾斜面66aに対向し、45°傾斜面66aとは反対側に傾斜する傾斜面67aを備える対向部67も形成された。また、先端幅が20μmである刃68を用いて、コア部を切り込んでいることから、45°傾斜面66aを備えたコア部66と傾斜面67aを備える対向部67との傾斜面の距離は、20μmであった。なお、図7は、コア部への傾斜面形成の開始時を説明するための図面である。図8は、コア部への傾斜面の形成後を説明するための図面である。図7及び図8は、図6(e)で示す下部クラッド層62の面方向に垂直上方からみた図である。また、図7(b)は、図7(a)における破線73で囲まれた部分の拡大図である。図8(b)は、図8(a)における破線77で囲まれた部分の拡大図である。
次に、下部クラッド層用樹脂フィルムの製造する際に用いた樹脂ワニスを、トルエンとMEKとを、質量比で3:7で混合した混合溶剤で50倍に希釈した溶液を、得られた各傾斜面にブラシで薄く塗布した。その後、100℃で30分間乾燥した後に、超高圧水銀灯で1J/cmの条件で紫外光を照射して露光した。その後、さらに120℃で10分間熱処理を行なった。そうすることによって、各傾斜面が平滑化された。
次に、顕微鏡で観察しながら、図6(f)に示すように、転写フィルム19の接着剤層が、コア部66の傾斜面66aに接触するように、転写フィルム19を載置した。その後、先端部に、厚み15μmのシリコーンゴムを被覆し、さらに、熱電対をつけた、温度制御タイプのはんだごて69を、2kgの力で、5秒間押し付けた。その際、熱電対によって、シリコーンゴムの表面が170度程度になるように加熱した。そうすることによって、転写フィルム19の接着剤層が硬化した。その後、転写フィルム19の、ポリイミドフィルムを剥離することによって、図6(g)に示すように、コア部66の傾斜面66a上に、金属層70が形成された。この金属層70が、マイクロミラーとして働く。
次に、図6(h)に示すように、下部クラッド層62及びコア部66を被覆するようにして、上部クラッド層用樹脂フィルムを載置し、80℃、0.2MPaの加圧条件で、120秒間加圧することによって、上部クラッド層用樹脂フィルムを積層した。その後、上部クラッド層用樹脂フィルムの表面を、超高圧水銀灯で、波長365nmの紫外光を、2000mJ照射した。そうすることによって、図6(h)に示すように、上部クラッド層用樹脂フィルムが硬化し、第2クラッド層(上部クラッド層)71が形成された。
最後に、図6(i)に示すように、基板61を剥離することによって、光導波路が得られた。なお、光導波路に入射して出射される導波光の光路は、矢符で示す。
(実施例2)
図9を参照して、実施例2を説明する。なお、図9は、実施例2に係る光導波路の製造方法を説明するための模式図である。
まず、図9(a)に示すように、図フレキシブル両面銅張積層板(パナソニック電工株式会社製のFELIOS(R−F775))を用い、その一方の面を、パターニングすることで、実装用の電気回路91aを形成し、もう一方の面を、全て銅箔をエッチオフした。そうすることによって、外形サイズが130mm×130mmであって、厚み25μmのフレキシブルプリント配線基板(フレキシブル基板)91を得た。
次に、140mm×140mm×厚み2mmのガラス板の一方の面の全面に、再剥離タイプ両面粘着テープ(株式会社寺岡製作所製のNo.7692)の強粘着面を、加圧式真空ラミネータ(ニチゴー・モートン株式会社製のV−130、以下、単に、「真空ラミネータV−130」とも称する。)を用いて80℃、0.2MPaの条件で積層した。さらに、両面粘着テープの弱粘着面に、上述したフレキシブル基板の、各パターンが形成されている方の面を真空ラミネータV−130を用いて同条件で積層した。そうすることによって、図9(b)に示すように、仮基板としてのガラス板93に、フレキシブル基板91が両面粘着テープ92を介して仮接着した。
この図9(b)に示すような、ガラス板93に仮接着させたフレキシブル基板91を、基板61の代わりに用いること以外、実施例1と同様の方法で、光導波路を形成した。具体的には、図9(c)〜図9(i)に示す工程で、形成した。なお、ガラス板93に仮接着させたフレキシブル基板91の、ガラス板93側ではなく、フレキシブル基板91側の表面上に光導波路を形成した。
そうすることによって、図9(i)に示すような、光導波路が形成された。
次に、図9(j)に示すように、カバーレイフィルム(パナソニック電工株式会社製のハロゲンフリーカバーレイフィルムR−CAES、厚み12.5μmのポリイミド製のフィルム95の一方の面上に、15μm厚の接着層94を有する積層フィルム)を、上部クラッド層71上に、真空ラミネータV−130を用いて、120℃、0.3MPaの条件で、積層した。その後、160℃で1時間加熱した。そうすることによって、カバーレイフィルムの接着層を硬化させた。
最後に、フレキシブル基板91から、ガラス板93を、両面粘着テープ92ともに、剥離した。そうすることによって、図9(k)に示すような、光導波路を備えた光電気複合配線板が得られた。なお、光導波路に入射して出射される導波光の光路は、矢符で示す。
(比較例)
図10を参照して、比較例を説明する。なお、図10は、比較例に係る光導波路の製造方法を説明するための模式図である。
まず、図10(a)に示すように、基板201として、140mm×140mm×厚み1mmのポリカーボネート基板を用意した。
次に、下部クラッド層用樹脂フィルムからOPPフィルムを剥離し、その下部クラッド層用樹脂フィルムを、図10(b)に示すように、基板201上に載置し、60℃、0.2MPaの加圧条件で、120秒間加圧することによって、基板201上に、下部クラッド層用樹脂フィルムを積層した。その後、下部クラッド層用樹脂フィルムの表面を、超高圧水銀灯で、波長365nmの紫外光を、2000mJ照射した。そうすることによって、図10(b)に示すように、下部クラッド層用樹脂フィルムが硬化し、基板201上に第1クラッド層(下部クラッド層)202が形成された。
次に、図10(c)に示すように、コア部用樹脂フィルムを、下部クラッド層202の表面上に載置し、60℃、0.2MPaの加圧条件で、120秒間加圧することによって、下部クラッド層202上に、コア部用樹脂フィルムを積層することにより、コア材料層を形成した。
そして、図10(c)に示すように、直線パターンのスリットを有するフォトマスク204を用い、そのマスクを介して、コア材料層に、照射光が略平行光になるように調整された超高圧水銀灯で、波長365nmの紫外光を、2000mJの光量で照射した。そうすることによって、コア材料層のコア部に相当する箇所が硬化された。ここで用いるフォトマスク204としては、図11に示すコア部205を形成できるようなフォトマスクを用いた。具体的には、幅40μm、長さ110mmの直線パターンのスリットを250μmピッチで20本配置したものであった。
次に、フレオン代替の洗浄液である、水系洗浄剤(花王株式会社製の「クリーンスルー」)を用い、現象処理を行った。そうすることによって、図10(d)及び図11(a)に示すような、コア部205を、下部クラッド層202上に形成した。
次に、図10(e)に示すように、刃先の面が、刃の面方向に対する角度が45°である刃、すなわち、頂角が90°であって、先端幅が20μmである刃206(メタルボンドブレード(粒度5000番))を用い、回転数15000rpmで、コア部205の端部を切り込んだ。具体的には、図10(a)に示すように、最外部に配置されたコア部205に対して、刃206を、回転させながら、移動速度0.03mm/秒の条件で降下させて、コア部205を切り込んだ。その際、コア部205を通り越し、下部クラッド層202を5μm程度切り込まれるようにした。その後、図12(a)に示すように、その状態で、刃68を下部クラッド層62の面方向に、コア部65を順次切り込むように、移動速度5mm/秒の条件で移動させた。そうすることによって、図10(e)及び図12(b)に示すように、45°傾斜面205aを備えたコア部205が形成された。なお、図11は、コア部への傾斜面形成の開始時を説明するための図面である。図12は、コア部への傾斜面の形成後を説明するための図面である。図11及び図12は、図10(e)で示す下部クラッド層202の面方向に垂直上方からみた図である。また、図11(b)は、図11(a)における破線210で囲まれた部分の拡大図である。図12(b)は、図12(a)における破線213で囲まれた部分の拡大図である。
次に、下部クラッド層用樹脂フィルムの製造する際に用いた樹脂ワニスを、トルエンとMEKとを、質量比で3:7で混合した混合溶剤で50倍に希釈した溶液を、得られた各傾斜面にブラシで薄く塗布した。その後、100℃で30分間乾燥した後に、超高圧水銀灯で1J/cmの条件で紫外光を照射して露光した。その後、さらに120℃で10分間熱処理を行なった。そうすることによって、各傾斜面が平滑化された。
次に、顕微鏡で観察しながら、図10(f)に示すように、転写フィルム19の接着剤層が、コア部205の傾斜面205aに接触するように、転写フィルム19を載置した。その後、先端部に、厚み15μmのシリコーンゴムを被覆し、さらに、熱電対をつけた、温度制御タイプのはんだごて69を、2kgの力で、5秒間押し付けた。その際、熱電対によって、シリコーンゴムの表面が170度程度になるように加熱した。そうすることによって、転写フィルム19の接着剤層が硬化した。その後、転写フィルム19の、ポリイミドフィルムを剥離することによって、図10(g)に示すように、コア部205の傾斜面205a上に、金属層208が形成された。
次に、図10(h)に示すように、下部クラッド層202及びコア部205を被覆するようにして、上部クラッド層用樹脂フィルムを載置し、80℃、0.2MPaの加圧条件で、120秒間加圧することによって、上部クラッド層用樹脂フィルムを積層した。その後、上部クラッド層用樹脂フィルムの表面を、超高圧水銀灯で、波長365nmの紫外光を、2000mJ照射した。そうすることによって、図10(h)に示すように、上部クラッド層用樹脂フィルムが硬化し、第2クラッド層(上部クラッド層)209が形成された。
最後に、図10(i)に示すように、基板61を剥離することによって、光導波路が得られた。なお、光導波路に入射して出射される導波光の光路は、矢符で示す。
(評価)
形成された光導波路について、以下に示す評価を行った。
(導波路損失測定)
光導波路の一方の端部(入射側端部)に、コア径10μmのNAO.21の光ファイバの端部を、マッチングオイル(シリコーンオイル)を介して、接続した。そして、他方の端部(出力側端部)に、コア径200μmのNAO.4の光ファイバの端部を、マッチングオイルを介して、接続した。850nm波長のLED光源からの光を、入力側端部に接続された光ファイバを介して、光導波路に入射させた。そして、光導波路からの出射光を、出力側端部に接続された光ファイバを介してパワーメータに入射させ、その出射光の光量P1を測定した。
一方、入力側端部に接続された光ファイバと出力側端部に接続された光ファイバとを光導波路を介さずに直接接続した場合における、出力側端部に接続された光ファイバからの出射光の光量P0を、上記と同様、測定した。
そして、下記式(1)により、マイクロミラー付きの光導波路の挿入損失(導波路損失)L1を求めた。
L1=−10log(P1/P0) (1)
(ミラー損失測定)
上記導波路損失測定と同様にして、まず、挿入損失L1を測定した。その後、マイクロミラー部分を切断し、端部を研磨することによって、長さが100mmで、両端部に40μm×40μmのコア部の端面が露出した光導波路が露出したものを作製した。この両端にコア部が露出した光導波路を、上記導波路損失測定と同様にして、光導波路のみ(マイクロミラーなし)の挿入損失L2を測定した。そして、L1とL2との差分を、ミラー損失とした。入力側と出力側とに2つマイクロミラーがある場合は、得られた値を2で割ることによって、マイクロミラー1つあたりのミラー損失とした。
その結果、実施例1で得られた光導波路について、上記評価を行うと、20本の平均で、L1が、3.2dBであり、L2が、2.2dBであった。よって、ミラー損失が、平均で、0.5dBであった。
また、実施例2で得られた光導波路について、上記評価を行うと、20本の平均で、L1が、3.8dBであり、L2が、2.2dBであった。よって、ミラー損失が、平均で、0.8dBであった。
また、比較例で得られた光導波路について、上記評価を行うと、20本の平均で、L1が、4.8dBであり、L2が、2.4dBであった。よって、ミラー損失が、平均で、1.2dBであった。
これらのことから、補助部を形成した実施例1及び実施例2は、補助部を形成していない比較例よりも、ミラー損失が抑えられたことがわかった。よって、本発明に係る光導波路であれば、光の反射における損失が低減された金属層を傾斜面に形成することができることがわかった。
本明細書は、上述したように様々な態様の技術を開示しているが、そのうち主な技術を以下に纏める。
本発明の一態様に係る光導波路の製造方法は、長尺状のコア部と、前記コア部の幅方向に所定の間隔をあけて並設する補助部とを、第1クラッド層の表面上に形成するコア部形成工程と、前記コア部に、光を反射させるための傾斜面を形成する傾斜面形成工程と、前記傾斜面上に、転写法により金属層を形成する金属層形成工程と、前記第1クラッド層上に形成されたコア部及び補助部を埋設するように第2クラッド層を形成することによって、前記コア部を被うクラッド層を形成するクラッド層形成工程とを備え、前記傾斜面形成工程が、前記コア部に前記傾斜面を形成するとともに、前記補助部の一端面が、前記傾斜面と隣り合う位置になるように加工する工程であることを特徴とする光導波路の製造方法である。
このような構成によれば、光の反射における損失が低減された金属層を、コア部の傾斜面上に形成することができる。よって、光の反射における損失が低減された光導波路が得られる。このことは、光を反射させるための傾斜面をコア部に形成し、その傾斜面上に、例えば、上述したような、コア部の傾斜面に金属層を貼り付けて、金属層を形成する際に発生しうる、コア部の側面への金属層の回りこみを、コア部に並設された補助部によって、抑制することができることによると考えられる。このことにより、金属層は、傾斜面に貼り付けられる際に、均一に加圧することができると考えられる。よって、光の反射における損失が低減された金属層を形成することができると考えられる。
また、前記光導波路の製造方法において、前記傾斜面形成工程は、前記補助部の一端面が、前記傾斜面と略同一面上に存在する傾斜面を形成する工程であることが好ましい。
このような構成によれば、光の反射における損失がより低減された金属層を傾斜面に形成することができる。このことは、金属層を形成する際、より均一に加圧することができることによると考えられる。
また、前記光導波路の製造方法において、前記コア部と前記補助部との間隔が、10〜50μmであることが好ましい。
このような構成によれば、光の反射における損失がより低減された金属層を傾斜面に形成することができる。このことは、コア部の側面への金属層の回りこみをより抑制できることによると考えられる。
また、前記光導波路の製造方法において、前記傾斜面形成工程が、前記コア部に前記傾斜面を形成するとともに、前記コア部の前記傾斜面に対向し、前記コア部と離間して設けられる対向部を形成する工程であり、前記対向部の高さが、前記コア部の高さの半分以上であることが好ましい。
このような構成によれば、光の反射における損失がより低減された金属層を傾斜面に形成することができる。このことは、金属層を形成する際、より均一に加圧することができることによると考えられる。
また、前記光導波路の製造方法において、前記対向部の、前記傾斜面と対向する面が、前記傾斜面の傾斜とは反対方向に傾斜した面であって、前記コア部と前記対向部との間隔が、最も近いところで、10〜100μmであることが好ましい。
このような構成によれば、光の反射における損失がより低減された金属層を傾斜面に形成することができる。このことは、金属層を形成する際、より均一に加圧することができることによると考えられる。
また、本発明の他の一態様に係る光導波路は、長尺状のコア部と、前記コア部を被うクラッド層とを備え、前記各コア部が、光を反射させるための傾斜面を有し、一端面が、前記傾斜面と隣り合う位置になるように、前記コア部の幅方向に所定の間隔をあけて並設する補助部をさらに備えることを特徴とする光導波路である。
このような構成によれば、光の反射における損失が低減された金属層を傾斜面に形成することができるものである。このことは、例えば、コア部の傾斜面に金属層を貼り付ける場合であっても、コア部の側面に金属層が回りこむことを、コア部に並設された補助部によって、抑制することができることによると考えられる。このことにより、金属層は、傾斜面に貼り付けられる際に、均一に加圧することができると考えられる。よって、光の反射における損失が低減された金属箔を形成することができると考えられる。
また、前記光導波路において、前記補助部の、前記傾斜面と隣り合うように位置する一端面が、前記傾斜面と略同一面上に存在することが好ましい。
このような構成によれば、光の反射における損失がより低減された金属層を傾斜面に形成することができるものである。このことは、金属層を形成する際、より均一に加圧することができることによると考えられる。
また、前記光導波路において、前記傾斜面上に、金属層を備えることが好ましい。
また、前記光導波路において、前記コア部の前記傾斜面に対向し、前記コア部と離間して設けられる対向部をさらに備え、前記対向部の高さが、前記コア部の高さの半分以上であることが好ましい。
このような構成によれば、光の反射における損失がより低減された金属層を傾斜面に形成することができるものである。このことは、金属層を形成する際、より均一に加圧することができることによると考えられる。
また、本発明の他の一態様に係る光電気複合配線板は、前記光導波路と電気配線板とを備える光電気複合配線板である。
10,20,30 光導波路
11 コア部
11a 傾斜面
12 第1クラッド層(下部クラッド層)
13 補助部
13a 傾斜面
16 接着剤層
17 金属層
18 基材
19 転写フィルム(積層フィルム)
24 対向部

Claims (9)

  1. 2本以上の長尺状のコア部と、隣り合う前記コア部の幅方向の間に所定の間隔をあけて間在する補助部とを、第1クラッド層の表面上に形成するコア部形成工程と、
    前記コア部に、光を反射させるための傾斜面を形成する傾斜面形成工程と、
    前記傾斜面上に、転写法により金属層を形成する金属層形成工程と、
    前記第1クラッド層上に形成されたコア部及び補助部を埋設するように第2クラッド層を形成することによって、前記コア部を被うクラッド層を形成するクラッド層形成工程とを備え、
    前記傾斜面形成工程が、前記コア部に前記傾斜面を形成するとともに、前記補助部の一端面が、前記傾斜面と隣り合う位置になるように加工する工程であることを特徴とする光導波路の製造方法。
  2. 前記傾斜面形成工程は、前記補助部の一端面が、前記傾斜面と略同一面上に存在する傾斜面を形成する工程である請求項1に記載の光導波路の製造方法。
  3. 前記コア部と前記補助部との間隔が、10〜50μmである請求項1又は請求項2に記載の光導波路の製造方法。
  4. 前記傾斜面形成工程が、前記コア部に前記傾斜面を形成するとともに、前記コア部の前記傾斜面に対向し、前記コア部と離間して設けられる対向部を形成する工程であり、
    前記対向部の高さが、前記コア部の高さの半分以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の光導波路の製造方法。
  5. 前記対向部の、前記傾斜面と対向する面が、前記傾斜面の傾斜とは反対方向に傾斜した面であって、
    前記コア部と前記対向部との間隔が、最も近いところで、10〜100μmである請求項4に記載の光導波路の製造方法。
  6. 2本以上の長尺状のコア部と、前記コア部を被うクラッド層とを備え、
    前記各コア部が、光を反射させるための傾斜面を有し、
    前記傾斜面上に、金属層を備え、
    一端面が、前記傾斜面と隣り合う位置になるように、隣り合う前記コア部の幅方向の間に所定の間隔をあけて間在する補助部をさらに備えることを特徴とする光導波路。
  7. 前記補助部の、前記傾斜面と隣り合うように位置する一端面が、前記傾斜面と略同一面上に存在する請求項6に記載の光導波路。
  8. 前記コア部の前記傾斜面に対向し、前記コア部と離間して設けられる対向部をさらに備え、
    前記対向部の高さが、前記コア部の高さの半分以上である請求項6又は請求項7に記載の光導波路。
  9. 請求項6〜のいずれか1項に記載の光導波路と電気配線板とを備える光電気複合配線板。
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