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JP5883644B2 - コネクティングロッドの製造方法 - Google Patents

コネクティングロッドの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、コネクティングロッドの大端部をキャップ部位とロッド本体部位とにカチ割り工法により分割して大端部を形成するようにしたコネクティングロッド製造方法に関する。
エンジンは、ピストンの直線往復運動をクランク軸の回転運動に変換するためにコネクティングロッドを有している。コネクティングロッドは、一端部にピストンに連結される小端部が設けられたロッド本体部を有し、ロッド本体部の他端部にはクランク軸に連結される大端部が設けられている。小端部にはピストンピンが装着される貫通孔が設けられ、大端部にはクランク軸に装着される貫通孔が設けられている。
コネクティングロッドの大端部をロッド本体部とキャップ部位とにより形成し、キャップ部位をロッド本体部にボルトにより取り付けるようにしたタイプは、組立式のコネクティングロッドとなる。この組立式のコネクティングロッドの製造工法としては、特許文献1に記載されるように、予め一体に形成された大端部をキャップ部位とロッド本体部位とに破断分割させるようにしたカチ割り工法がある。
特開2005−305646号公報
この工法によりコネクティングロッドを製造するには、鍛造や鋳造により小端部と大端部とがロッド本体の端部に一体に形成され、小端部と大端部には貫通孔がそれぞれ形成される。一体に形成された大端部は貫通孔の両側の脚部とこれらの脚部に連結される閉塞部とを有しており、大端部をキャップ部位とロッド本体部位とに分割する前には、脚部には予めボルト取付孔が機械加工される。
ロッド本体に一体に形成された大端部を分割する際には、クランク軸が装着される貫通孔の内周面に、その中心軸を介して相互に対向するノッチつまり切り込みが予め形成され、分割治具により大端部をキャップ部位とロッド本体部位とに切り込みの部分を破断開始位置として破断分割させている。このようなカチ割り工法つまり破断工法により破断分割されたキャップ部位とロッド本体部位との破断面には、凹凸部つまりギザギサ部が形成されることになり、ロッド本体部位にキャップ部位を組み付けることにより、コネクティングロッドをクランク軸に装着すると、凹凸部を有する破断面が噛み合った状態となって面ずれを防止することができる。破断面の形成位置としては、コネクティングロッドの中心軸に直角となった直角面に形成する場合と、この中心軸に対して傾斜した傾斜面に形成する場合がある。
このようなカチ割り工法により大端部をロッド本体部位とキャップ部位とに分割したときに、破断面の凹凸が粗くなると、破断面に欠けやひび割れが発生し易くなり、コネクティングロッドの製造歩留まりを低下させることになる。そこで、破断面に欠け等の品質不良が発生する原因を探求した結果、切り込み部から開始される破断面の亀裂速度を大きくするとともに亀裂進展の速度変化を小さくすると、破断面における品質不良の発生を防止できることが判明した。
本発明の目的は、キャップ部位とロッド本体部位と間の破断面における品質不良の発生を防止して歩留まり良くコネクティングロッドを製造し得るようにすることにある。
本発明のコネクティングロッドの製造方法は、コネクティングロッドの端部に形成される貫通孔により当該貫通孔の両側の脚部と当該脚部に連結される閉塞部とを有する大端部を、キャップ部位とロッド本体部位とにカチ割り工法により分割するコネクティングロッドの製造方法であって、両方の前記脚部に形成されるボルト取付孔の中心軸を横切る方向の基準線上の前記脚部の外側端部の端部肉厚を、前記ボルト取付孔の中心軸に直交するとともに前記貫通孔の中心軸に平行な平行軸線上の前記脚部の両側部の側部肉厚と同一またはそれよりも薄くなる位置に、前記ボルト取付孔を形成する工程と、前記貫通孔の内周面に相互に対向させて前記貫通孔の軸方向に伸びる切り込みを形成する工程と、を有し、それぞれの前記脚部の外周面に円弧状部が形成され、前記ボルト取付孔の中心軸間の取付孔ピッチは、前記円弧状部の曲率中心軸間の曲率ピッチと同一に設定されるか、または前記曲率ピッチよりも大きく設定され、前記切り込みを破断開始位置として前記脚部を前記キャップ部位と前記ロッド本体部位とに分割する際に、前記脚部のうち前記両側部から前記外側端部に進む破断亀裂の進展速度の変化を小さくすることを特徴とする。
本発明のコネクティングロッドの製造方法は、コネクティングロッドの端部に形成される貫通孔により当該貫通孔の両側の脚部と当該脚部に連結される閉塞部とを有する大端部を、キャップ部位とロッド本体部位とにカチ割り工法により分割するコネクティングロッドの製造方法であって、両方の前記脚部に形成されるボルト取付孔の中心軸を横切る方向の基準線上の前記脚部の外側端部の端部肉厚を、前記ボルト取付孔の中心軸に直交するとともに前記貫通孔の中心軸に平行な平行軸線上の前記脚部の両側部の側部肉厚と同一またはそれよりも薄くなる位置に、前記ボルト取付孔を形成する工程と、前記貫通孔の内周面に相互に対向させて前記貫通孔の軸方向に伸びる切り込みを形成する工程と、を有し、前記ボルト取付孔の中心軸間の取付孔ピッチは、前記脚部の外周面に接する仮想内の曲率中心軸間の曲率ピッチと同一に設定されるか、または曲率ピッチよりも大きく設定され、前記切り込みを破断開始位置として前記脚部を前記キャップ部位と前記ロッド本体部位とに分割する際に、前記脚部のうち前記両側部から前記外側端部に進む破断亀裂の進展速度の変化を小さくすることを特徴とする。
本発明は大端部をカチ割り工法によりロッド本体部位とキャップ部位とに分割して形成されるコネクティングロッドにおいて、カチ割り工法を行う前に予め大端部の脚部に形成されるボルト取付孔の位置を設定することにより、大端部のカチ割り時に破断面の亀裂速度を大きくすることができるとともに亀裂進展の速度変化を小さくすることができる。これにより、破断面における欠けやひび割れの発生を防止することができ、コネクティングロッドの製造歩留まりを大幅に向上させることができる。
(A)は鍛造加工された状態のコネクティングロッドを示す一部切欠き正面図であり、(B)は(A)に示された大端部の脚部にボルト取付孔が形成された状態のコネクティングロッドを示す一部切欠き正面図である。 (A)は大端部に形成された貫通孔の内周面に切り込みが形成された状態におけるコネクティングロッドの一部切欠き正面図であり、(B)は貫通孔に分割治具が挿入された状態におけるコネクティングロッドの一部切欠き正面図であり、(C)は大端部がキャップ部位とロッド本体部とに分割された状態におけるコネクティングロッドの一部切欠き正面図である。 図2(C)における破断面の破断亀裂の進展状況を示す平面図である。 コネクティングロッドの大端部の変形例における破断面を示す平面図である。 コネクティングロッドの大端部の他の変形例における破断面を示す平面図である。 コネクティングロッドの大端部の他の変形例における破断面を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1に示されるように、コネクティングロッド10は、一端部に小端部11が設けられ、他端部に大端部12が設けられたロッド本体13を有している。小端部11には貫通孔14が形成され、この貫通孔14には図示しないピストンピンが貫通し、ピストンピンによりコネクティングロッド10はピストンに連結される。大端部12には貫通孔14よりも大径の貫通孔15が形成され、この貫通孔15には図示しないクランク軸のクランクピンが貫通し、コネクティングロッド10はクランク軸に連結される。
図1(A)はコネクティングロッド10が鍛造により製造された状態を示している。鍛造加工された状態においては、図示するように、大端部12は小端部11およびロッド本体13よりも幅寸法が大きく設定され、貫通孔15の両側は脚部16a,16bとなっており、これらの脚部16a,16bを連結する閉塞部17がそれぞれの脚部16a,16bと一体となっている。
図1(B)は大端部12の脚部16a,16bに機械加工によりボルト取付孔18a,18bを形成した状態を示している。それぞれのボルト取付孔18a,18bは、貫通孔15の中心軸Oと貫通孔14の中心軸Oとに交差して伸びる方向のロッド中心線Lに平行となって脚部16a,16bを貫通している。
大端部12を分割する際には、予め貫通孔15の内周面には、図2(A)に示されるように、断面V字形状のノッチつまり切り込み21a,21bが相互に対向するようにレーザー加工される。それぞれの切り込み21a,21bは貫通孔15の中心軸Oに沿う方向つまり貫通孔15の軸方向に沿って伸びており、両方の切り込み21a,21bは中心軸Oを含むとともにロッド中心線Lに対して直角方向となる直角面H内に形成されている。
図2(B)はコネクティングロッド10を分割治具22に装着した状態を示し、貫通孔15内には分割治具22が挿入される。カチ割り治具としての分割治具22はそれぞれほぼ半円形状の固定金具22aと移動金具22bとを有し、移動金具22bを固定金具22aから離す方向に移動させる。図2(C)はカチ割り工法により、大端部12がロッド本体部位12aとキャップ部位12bとに分割された状態を示す。カチ割り工法により脚部16a,16bはボルト取付孔18a,18bを含む面を破断面としてロッド本体部位12aとキャップ部位12bとに分離される。それぞれの部位は脚部16a,16bを一部有しており、脚部の一部と閉塞部17とによりキャップ部位12bが形成される。このように、コネクティングロッド10は、鍛造加工により図1(A)に示す形状に製造された後に、図1(B)に示すように機械加工によるボルト取付孔18a,18bを形成する孔開け工程と、図2(A)に示すようにレーザーによる切り込み形成工程とが実行された後に、図2(B)に示すカチ割り工法により大端部12はロッド本体部位12aとキャップ部位12bとに分割される。
両方の部位の破断面には、カチ割り工法により微細な凹凸つまりギザギザ部が形成されるので、大端部12をクランク軸に装着すると、両方の破断面のギザギザ部が噛み合った状態となってロッド本体部位12aとキャップ部位12bとが面ずれを起こすことが防止されるとともに、両方の部位を正確に位置決めすることができる。
図3はキャップ部位12bの破断面23を示す平面図である。破断面23の形状は、ロッド本体部位12aについても同様である。
図3に示されるように、それぞれの脚部16a,16bに形成されるボルト取付孔18a,18bの内径をRとし、それぞれのボルト取付孔18a,18bの中心軸Oを横切る方向の仮想線を基準線Sとすると、この基準線S上における両方のボルト取付孔18a,18bの中心軸O相互間の距離が取付孔ピッチPとなる。脚部16a,16bの外側端部24a,24bにおける基準線S上の肉厚を端部肉厚Eとし、ボルト取付孔18a,18bの中心軸Oに直交するとともに貫通孔15の中心軸Oに平行な平行軸線J上における脚部16a,16bの肉厚を側部肉厚Fとすると、端部肉厚Eは側部肉厚Fと同一または側部肉厚Fよりも薄く設定されている。このように、それぞれのボルト取付孔18a,18bは、端部肉厚Eが側部肉厚Fと同一またはそれよりも薄くなる位置に形成されている。
図3において破断面23に付された矢印は、図2(B)に示されるように、分割治具22により大端部12をロッド本体部位12aとキャップ部位12bとに分割する際における破断亀裂の進行状況を示している。亀裂の発生は、切り込み21a,21bを破断開始位置として矢印で示すように、ボルト取付孔18a,18bに沿って側部肉厚Fの部分を横切りながら端部肉厚Eの部分に到達する。端部肉厚Eの部分では、これに向けて両方の側部肉厚Fを通過した破断亀裂が衝突することになる。両方の破断亀裂がこの端部肉厚Eの部分で衝突すると、この端部肉厚Eの部分の亀裂進展の速度が他の部分よりも遅くなる。この部分の亀裂進展の速度がそれよりも上流側の亀裂進展速度よりも遅くなると、脚部16a,16bの端部肉厚Eの部分に欠けやひび割れが発生してしまい、コネクティングロッド10の製造歩留まりを低下させることになる。
図示するように、端部肉厚Eが側部肉厚Fよりも薄くなる(E<F)位置にボルト取付孔18a,18bを形成すると、端部肉厚Eの部分における亀裂進展速度の変化をそれよりも上流側の部分における亀裂進展速度の変化に近い値に設定することができ、破断面23の全体における亀裂進展の速度変化を小さくすることができる。これにより、破断面23のうち端部肉厚Eの部分とその近傍における欠けやひび割れの発生が防止され、コネクティングロッド10の製造歩留まりを向上させることができた。実験によると、端部肉厚Eの部分の厚み寸法と側部肉厚Fの部分の厚み寸法とを同一(E=F)としても、端部肉厚Eの部分における欠けやひび割れの発生を防止することができたが、端部肉厚Eの寸法が側部肉厚Fの寸法よりも大きくなる位置にボルト取付孔18a,18bを形成すると、破断面23に欠けやひび割れの発生が知見された。このように、端部肉厚Eを側部肉厚Fと同一または側部肉厚Fよりも薄くすると、脚部16a,16bのうち端部肉厚Eの部分における破断亀裂の進展速度の変化をそれよりも上流側の進展速度の変化に近くすることができ、破断面23に欠けやひび割れ等の品質欠陥が発生しないことが確認された。
図3に示す脚部16a,16bの外周面のうち脚部の側面の部分には円弧状面25が形成され、端面の部分には平坦面26が形成され、脚部16a,16bの側面は平坦面27となっている。円弧状面25に内接する仮想円つまり円弧状面25の曲率半径をTとすると、両方の平坦面27の間の寸法は円弧状面25の曲率半径Tよりも大きく設定されており、平坦面27と円弧状面25との間は凹形状のR面つまり円弧状面28となっている。円弧状面25の曲率半径Tの曲率中心軸をQとし、両方の曲率中心軸Q相互間の距離を曲率ピッチPとすると、曲率ピッチPは取付孔ピッチPよりも小さい値に設定されている。つまり、取付孔ピッチPは曲率ピッチPよりも大きい値(P>P)に設定されている。このように、両方のピッチの大小関係となるように、それぞれのボルト取付孔18a,18の位置を設定すると、破断面23のうち側部肉厚Fの部分から端部肉厚Eの部分に向けて亀裂が進展する際にも、亀裂進展の速度変化を小さくすることができ、側部肉厚Fの部分と端部肉厚Eの間の領域における欠けやひび割れの発生を低減できることが判明した。取付孔ピッチPと曲率ピッチPとをほぼ同一の値(P=P)に設定しても同様の領域に欠けやひび割れの発生が低減できたが、取付ピッチPよりも曲率ピッチPを大きくすると、上記領域には欠けやひび割れの発生が認められた。この理由は、側部肉厚Fの部分と端部肉厚Eとの間の領域における肉厚を同一か、端部肉厚Eの部分に向けて漸減すると、亀裂進展の速度変化を小さくすることができるからであると考えられる。破断面23全体における欠けやひび割れの発生が低減されると、コネクティングロッド10の製造歩留まりを向上させることができる。
図4〜図6はそれぞれコネクティングロッド10の大端部12の変形例における破断面を示す平面図である。これらの図においては図3における部位と共通する部位には同一の符号が付されている。
図4〜図6に示される大端部12の脚部16a,16bには、端部肉厚Eが側部肉厚Fよりも薄くなる(E<F)位置にボルト取付孔18a,18bが形成されている。したがって、図3に示した場合と同様に、端部肉厚Eの部分における亀裂進展速度をそれよりも上流側の部分における亀裂進展速度に近い値に設定することができ、破断面23の全体における亀裂進展の速度変化を小さくすることができる。これにより、端部肉厚Eの部分における欠けやひび割れの発生を防止することができる。端部肉厚Eの部分の厚み寸法と側部肉厚Fの部分の厚み寸法とを同一(E=F)としても、上述のように、端部肉厚Eの部分における亀裂進展速度をそれよりも上流側の部分における亀裂進展速度に近い値に設定することができる。
図4に示される大端部12の脚部16a16bは、外側端部24aの外周面がほぼ半円形の円弧状面25となっている。両方の平坦面27の間の寸法は円弧状面25の半径よりも大きく設定されており、平坦面27と円弧状面25の間には凹形状の円弧状面28となっている。
図5に示される大端部12の脚部16a,16bは、外側端部24aが図3に示した場合と同様に平坦面26であるが、中心軸Oに沿う方向の長さが図3における平坦面26よりも長く設定されている。両方の平坦面27とこれに対してほぼ直角の平坦面26との間には、平坦面26に対してほぼ直角の平坦面31が形成されており、両方の平坦面26,31は凸状の円弧面32を介して連なっている。
図6に示される大端部12の脚部16a,16bの断面形状は、図5に示した場合とほぼ同様であるが、平坦面31の間の寸法が図5に示した場合よりも大きく設定されている。外側端部に形成された平坦面26の中央部分には突起部33が設けられており、端部肉厚Eは図5に示される端部肉厚Eよりも大きくなっている。
図4〜図6に示される大端部12においては、脚部16a,16bの外周面に内接する曲率半径Tの仮想円Gの曲率中心軸Q相互間の曲率ピッチPが上述した場合と同様に取付孔ピッチPよりも小さい値に設定されている。つまり、取付孔ピッチPは曲率ピッチPよりも大きい値(P>P)に設定されている。このように、両方のピッチの大小関係となるように、それぞれのボルト取付孔18a,18の位置と脚部16a,16bの外周面の形状を設定すると、破断面23のうち側部肉厚Fの部分から端部肉厚Eの部分に向けて亀裂が進展する際にも、側部肉厚Fの部分と端部肉厚Eの間の領域における欠けやひび割れの発生を低減できる。取付孔ピッチPと曲率ピッチPとをほぼ同一の値(P=P)に設定しても同様の領域に欠けやひび割れの発生が低減できる。
上述のように、鍛造加工により製造されたコネクティングロッド10の大端部12の脚部16a,16bにボルト取付孔18a,18bを形成し、ボルト取付孔18a,18bの内周面に切り込み21a,21bを形成した後に、カチ割り工法により大端部12をロッド本体部位12aとキャップ部位12bとに分割することによりコネクティングロッド10が製造される。このようなカチ割り工法によりコネクティングロッド10を製造する際に、予めボルト取付孔18a,18bの位置を端部肉厚Eと側部肉厚Fとの厚み関係がE≦Fとなるように設定すると、端部肉厚Eの部分における欠けやひび割れの発生を防止することができる。さらに、取付孔ピッチPと曲率ピッチPとの関係をP≧Pに設定すると、破断面23のうち側部肉厚Fの部分から端部肉厚Eの部分に向けて亀裂が進展する際にも、側部肉厚Fの部分と端部肉厚Eの間の領域における欠けやひび割れの発生を低減できる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、図示するコネクティングロッド10においては、破断面23を図2(A)に示すようにロッド中心線Lに対して直角方向の直角面Hに形成するようにしているが、破断面23をロッド中心線Lに対して傾斜した面に形成するようにしても良い。
10 コネクティングロッド
11 小端部
12 大端部
12a ロッド本体部位
12b キャップ部位
13 ロッド本体
14,15 貫通孔
16a,16b 脚部
17 閉塞部
18a,18b ボルト取付孔
21a,21b 切り込み
23 破断面
24a 外側端部
E 端部肉厚
F 側部肉厚
G 仮想円
L ロッド中心線
中心軸
取付孔ピッチ
曲率ピッチ
Q 曲率中心軸
S 基準線

Claims (2)

  1. コネクティングロッドの端部に形成される貫通孔により当該貫通孔の両側の脚部と当該脚部に連結される閉塞部とを有する大端部を、キャップ部位とロッド本体部位とにカチ割り工法により分割するコネクティングロッドの製造方法であって、
    両方の前記脚部に形成されるボルト取付孔の中心軸を横切る方向の基準線上の前記脚部の外側端部の端部肉厚を、前記ボルト取付孔の中心軸に直交するとともに前記貫通孔の中心軸に平行な平行軸線上の前記脚部の両側部の側部肉厚と同一またはそれよりも薄くなる位置に、前記ボルト取付孔を形成する工程と、
    前記貫通孔の内周面に相互に対向させて前記貫通孔の軸方向に伸びる切り込みを形成する工程と、を有し、
    それぞれの前記脚部の外周面に円弧状部が形成され、前記ボルト取付孔の中心軸間の取付孔ピッチは、前記円弧状部の曲率中心軸間の曲率ピッチと同一に設定されるか、または前記曲率ピッチよりも大きく設定され、
    前記切り込みを破断開始位置として前記脚部を前記キャップ部位と前記ロッド本体部位とに分割する際に、前記脚部のうち前記両側部から前記外側端部に進む破断亀裂の進展速度の変化を小さくすることを特徴とするコネクティングロッドの製造方法。
  2. コネクティングロッドの端部に形成される貫通孔により当該貫通孔の両側の脚部と当該脚部に連結される閉塞部とを有する大端部を、キャップ部位とロッド本体部位とにカチ割り工法により分割するコネクティングロッドの製造方法であって、
    両方の前記脚部に形成されるボルト取付孔の中心軸を横切る方向の基準線上の前記脚部の外側端部の端部肉厚を、前記ボルト取付孔の中心軸に直交するとともに前記貫通孔の中心軸に平行な平行軸線上の前記脚部の両側部の側部肉厚と同一またはそれよりも薄くなる位置に、前記ボルト取付孔を形成する工程と、
    前記貫通孔の内周面に相互に対向させて前記貫通孔の軸方向に伸びる切り込みを形成する工程と、を有し、
    前記ボルト取付孔の中心軸間の取付孔ピッチは、前記脚部の外周面に接する仮想内の曲率中心軸間の曲率ピッチと同一に設定されるか、または曲率ピッチよりも大きく設定され、
    前記切り込みを破断開始位置として前記脚部を前記キャップ部位と前記ロッド本体部位とに分割する際に、前記脚部のうち前記両側部から前記外側端部に進む破断亀裂の進展速度の変化を小さくすることを特徴とするコネクティングロッドの製造方法。
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