JP5847224B2 - エレベータの群管理システム - Google Patents
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Description
本発明の実施形態は、複数台の乗りかごの運転を制御するエレベータの群管理システムに関する。
エレベータの群管理システムでは、新たなホール呼びが発生すると、各乗りかごに登録済みの呼び(ホール呼びとかご呼び)やかご位置などをパラメータとした評価関数によって各乗りかご毎に評価値を算出し、その中で最良の評価値を有する乗りかごを割当かごとして判断している。「割当かご」とは、ホール呼びを割り当てる乗りかごのことであり、「割当号機」とも呼ぶ。
ここで、ホール呼びの割当評価を行う方式として、RTS(Real Time Scheduling)と呼ばれる新たな方式が考えられている。これは、現在割り当てられている呼びが将来の呼びに与える影響と、将来の呼びが今までに割当した全ての未応答の呼びに与える影響を考慮して、各乗りかご毎に評価値を算出する方式である。このRTSによって各乗りかごの評価値を算出することで、より最適な割当かごを選出することができる。
上述したRTSにおいて、ほぼ同一の評価値が算出された場合には、その評価値の大小関係で割当かごが選出される。しかしながら、例えば混雑時などには予想外の呼びが多数発生することがある。このため、評価値が最良の乗りかごよりも、ホール呼びの登録階に近い乗りかごにホール呼びを割り当てた方が望ましいことがある。
本発明が解決しようとする課題は、混雑時などに必ずしも評価値のみでは最適な乗りかごを選出できないケースを救い、群管理性能を向上させることのできるエレベータの群管理システムを提供することである。
本実施形態にかかるエレベータの群管理システムは、発明に複数台の乗りかごの運転を制御するエレベータの群管理システムにおいて、現在の呼びの状態および将来発生する呼びの予測に基づいて割当対象となるホール呼びを上記各乗りかごを割り当てた場合の評価値を算出する評価手段と、上記各乗りかごの中から上記評価手段によって算出された評価値が最良の乗りかごを最適かごとして選出する最適かご選出手段と、この最適かご選出手段によって選出された上記最適かごが現在位置から上記ホール呼びの登録階に到着するまでの予測到着時間が予め設定された基準時間以上であった場合に、上記各乗りかごの評価値を時間単位の値に変換し、その変換値として得られた時間に基づいて上記最適かごとの時間差が予め設定された閾値未満の乗りかごを検索し、その検索された乗りかごと上記最適かごのうち、上記ホール呼びの登録階に近い乗りかごに上記ホール呼びを割り当てる割当制御手段とを具備する。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係るエレベータの群管理システムの構成を示すブロック図であり、複数台(ここではA〜C号機の3台)のエレベータが群管理された構成が示されている。なお、ここで言う「エレベータ」とは、基本的には「乗りかご」のことであり、複数台ある場合には「号機」という言い方もする。
図1は第1の実施形態に係るエレベータの群管理システムの構成を示すブロック図であり、複数台(ここではA〜C号機の3台)のエレベータが群管理された構成が示されている。なお、ここで言う「エレベータ」とは、基本的には「乗りかご」のことであり、複数台ある場合には「号機」という言い方もする。
図中の1a〜1cは号機制御部、2a〜2cは乗りかごである。A号機制御部1aは、A号機の乗りかご2aの運転制御を行う。具体的には、号機制御部1aは、乗りかご2aを昇降動作させるための図示せぬモータ(巻上機)の制御やドアの開閉制御などを行う。B号機制御部1b、C号機制御部1cも同様である。これらの号機制御部1a〜1cは、コンピュータによって構成される。
乗りかご2a〜2cは、モータ(巻上機)の駆動により昇降路内を昇降動作する。乗りかご2aの室内には、行先階釦3a、戸開釦4a、戸閉釦5aを含む各種操作ボタンが設置されている。これらの釦の信号は、A号機制御部1aを介して群管理制御装置10に伝送される。
同様に、乗りかご2bの室内には、行先階釦3b、戸開釦4b、戸閉釦5bを含む各種操作ボタンが設置されている。これらの釦の信号は、B号機制御部1bを介して群管理制御装置10に伝送される。乗りかご2cの室内には、行先階釦3c、戸開釦4c、戸閉釦5cを含む各種操作ボタンが設置されている。これらの釦の信号は、C号機制御部1cを介して群管理制御装置10に伝送される。
また、各階の乗場(エレベータホール)には、ホール呼びを登録するためのホール釦6a,6b,6c…が設置されている。なお、図1の例では、ホール釦6a,6b,6c…が号機制御部1a〜1cを介して群管理制御装置10に接続されているが、群管理制御装置10に直接接続される構成であっても良い。
これらのホール釦6a,6b,6c…は、上方向釦と下方向釦からなり、利用者の行先方向に応じて、上方向釦または下方向釦を押下するように構成されている。なお、最下階では上方向釦、最上階では下方向釦だけで構成される。
「ホール呼び」とは、各階の乗場に設置されたホール釦の操作により登録される呼びの信号のことであり、登録階と行先方向の情報を含む。また、「かご呼び」とは、かご室内に設けられた行先階釦の操作により登録される呼びの信号のことであり、行先階の情報を含む。
群管理制御装置10は、各号機の乗りかご2a〜2cの運転を群管理制御するための装置であり、号機制御部1a〜1cと同様にコンピュータによって構成される。本実施形態において、この群管理制御装置10には、状態監視部11、RTS評価部12、最適かご選出部13、割当制御部14、割当実行部15が備えられている。なお、これらの処理部は、実際にはソフトウェアあるいはソフトウェアとハードウェアの組み合わせにより実現される。
状態監視部11は、各号機の乗りかご2a〜2cの運転状態(かご位置、運転方向、戸開閉状態など)や、呼び(ホール呼びとかご呼び)の発生状況などを監視し、RTS評価部12と割当制御部14に与えている。
RTS評価部12は、任意の階で新たなホール呼びが発生したときに、RTS(Real Time Scheduling)による評価処理を行い、現在の呼びの状態および将来発生する呼びの予測に基づいて割当対象となるホール呼びを乗りかご2a〜2cに割り当てた場合の評価値を算出する。
なお、評価値とは、ホール呼びを割り当てた場合の最適さを表す指標である。この評価値は、数値が小さいほど評価が高く、その数値が大きいほど評価が低くなることを表わす。また、RTSについては公知であるため、ここではその詳しい説明を省略するものとする。
最適かご選出部13は、乗りかご2a〜2cの中からRTS評価部12によって算出された評価値が最良の乗りかごを最適かごとして選出する。なお、「最適かご」は、RTS評価値が最良の乗りかごのことを言う。これに対し、「割当かご」とは、実際にホール呼びが割り当てられる乗りかごのことを言う。
割当制御部14は、乗りかご2a〜2cに対するホール呼びの割当て制御を行う。割当制御部14は、通常、最適かご選出部13にて選出された最適かごをそのまま割当かごとして決定する。本実施形態において、割当制御部14は、下記の条件のときに別の方法で他の乗りかごを検索して割当かごを決定する。
[条件]
RTS評価値による最適かごのホール呼びに対する予測到着時間Txが予め設定された基準時間Ts以上。
RTS評価値による最適かごのホール呼びに対する予測到着時間Txが予め設定された基準時間Ts以上。
上記基準時間Tsは、最適かごがホール呼びの登録階に到着するまでの間に予測不可の呼び(ホール呼び/かご呼び)が登録される可能性を考慮して設定され、例えば「30秒」である。
すなわち、最適かごのホール呼びに対する予測到着時間Txが基準時間Ts=30秒以上の場合に、割当制御部14は、乗りかご2a〜2cの評価値を時間単位の値に変換し、最適かごとの時間差が予め設定された閾値TH未満の乗りかごを検索する。該当する乗りかごが存在した場合、割当制御部14は、ホール呼びの登録階に近い乗りかごを割当かごとして決定し、その乗りかごに当該ホール呼びを割り当てる。詳しくは、後に図2乃至図5を参照して説明する。
割当実行部15は、割当制御部11によって最終的に決定された乗りかごに対してホール呼びの割当信号を出力する。例えば乗りかご2aが決定された場合には、割当実行部12はA号機制御部1aに対してホール呼びの割当信号を出力する。A号機制御部1aは、このホール呼びの割当信号を受信することにより、当該ホール呼びの登録階に乗りかご2aを応答させる。
以下に、本実施形態の動作を詳しく説明する。
図2は本システムの群管理制御装置10のホール呼びの割当て処理を示すフローチャートである。なお、このフローチャートで示される処理は、コンピュータである群管理制御装置10が所定のプログラムを読み込むことにより実行される。
図2は本システムの群管理制御装置10のホール呼びの割当て処理を示すフローチャートである。なお、このフローチャートで示される処理は、コンピュータである群管理制御装置10が所定のプログラムを読み込むことにより実行される。
任意の階で新たなホール呼びが発生すると(ステップS11のYes)、そのホール呼びの情報が群管理制御装置10の状態監視部11を介してRTS評価部12に与えられる。これにより、RTS評価部12では、乗りかご2a〜2c毎にRTSの評価値を算出する(ステップS11)。
具体的には、まず、RTS評価部12は、割当対象となるホール呼びに、現在の呼びの状態と将来発生する呼びの予測を考慮して仮想的に発生させた仮想呼びを追加する。RTS評価部12は、これらの呼びを乗りかご2a〜2cに割り当てた場合の評価値をRTSの評価式に従って算出する(ステップS12)。
RTS評価部12で算出された乗りかご2a〜2cのRTS評価値は、最適かご選出部13に与えられる。これにより、最適かご選出部13は、乗りかご2a〜2cの中で評価値が最良の乗りかごを最適かごとして選出する。RTS評価部12は、その選出した最適かごの情報を乗りかご2a〜2cのRTS評価値と共に割当制御部14に与える(ステップS13)。
最適かごが選出されると、割当制御部14は、まず、その最適かごが現在位置からホール呼びの登録階に到着するまでの予測到着時間Txを算出する(ステップS14)。この予測到着時間Txは、最適かごの現在位置からホール呼びの登録階までの距離と、その間に存在する登録済みの呼び(ホール呼び/かご呼び)の情報、運転速度などから算出される。
ここで、割当制御部14は、予測到着時間Txが予め設定された基準時間Ts(例えば30秒)以上であるか否かを判断する(ステップS15)。上述したように、基準時間Tsは、最適かごがホール呼びの登録階に到着するまでの間に予測不可の呼びが登録される可能性を考慮して設定されている。
ここで、予測到着時間Txが短ければ、最適かごが早くホール呼びの登録階に到着するので、その間に予想外の呼び(ホール呼び/かご呼び)が登録される可能性は低いと考えられる。したがって、予測到着時間Txが基準時間Tsより短い場合には(ステップS15のYes)、割当制御部14は、RTS評価値によって選出された最適かごをそのまま割当かごとして決定し、その最適かごに当該ホール呼びを割り当てる(ステップS20)。詳しくは、割当制御部14は、割当実行部15を介して号機制御部1a〜1cの中の上記割当かごに対応した号機制御部に割当て信号を出力し、その割当かごを当該ホール呼びの登録階に応答させる。
一方、予測到着時間Txが長ければ、その間に予想外の呼びが登録される可能性は高くなると考えられる。そこで、予測到着時間Txが基準時間Ts以上であった場合に(ステップS15のYes)、割当制御部14は、乗りかご2a〜2cのRTS評価値を(1)式に従って時間単位の値に変換して再評価する(ステップS16)。
上記(1)式では、RTS評価値を呼び登録数で除算し、その結果に対して平方根を取っている。「RTS評価値を呼び登録数で除算する」理由は、RTSの評価式では、将来発生する呼びの予測を含めて多数の呼びの累計で評価値を計算している。よって、RTS評価値を呼び登録数で除算することで、1つの呼びの平均値を求めるためである。また、「平方根を取る」理由は、RTSの評価式では、各呼びに対する待ち時間が二乗されているためである。
図3に示すような運行曲線を例にして説明する。
例えば1階で上方向のホール呼びが登録され、A号機(乗りかご2a)が応答するものとする。このとき、5階、3階、2階で既に下方向のホール呼びが登録済みであり、各階の待ち時間がT1,T2,T3とする。
例えば1階で上方向のホール呼びが登録され、A号機(乗りかご2a)が応答するものとする。このとき、5階、3階、2階で既に下方向のホール呼びが登録済みであり、各階の待ち時間がT1,T2,T3とする。
・ケースa
ケースaとして、各階の待ち時間がT1=20秒、T2=30秒、T3=10秒であったとする。RST評価式では、これらの待ち時間が二乗される。したがって、待ち時間だけに着目すると、202+302+102=1400といった値になる。なお、実際には他の要素を含めた評価式に従ってRST評価値が求められる。
ケースaとして、各階の待ち時間がT1=20秒、T2=30秒、T3=10秒であったとする。RST評価式では、これらの待ち時間が二乗される。したがって、待ち時間だけに着目すると、202+302+102=1400といった値になる。なお、実際には他の要素を含めた評価式に従ってRST評価値が求められる。
・ケースb
ケースbとして、各階の待ち時間がT1=10秒、T2=20秒、T3=5秒であったとする。この場合のRST評価値は、待ち時間だけに着目すると、102+202+52=525といった値になる。
ケースbとして、各階の待ち時間がT1=10秒、T2=20秒、T3=5秒であったとする。この場合のRST評価値は、待ち時間だけに着目すると、102+202+52=525といった値になる。
このように、RST評価式では、待ち時間を強調して評価しているため、待ち時間が少し変わるだけで、評価値が大きく変わってしまう。そこで、上記(1)式を用いて評価値を時間単位の値に変換することにより、1つの呼びに対する平均的な待ち時間を比較できる形にする。
割当制御部14は、上記(1)式によって得られた時間に基づいて最適かごの選出を見直す。すなわち、割当制御部14は、上記ステップS13で選出された最適かごとその他の乗りかごとの時間差を調べる(ステップS17)。
最適かごとの時間差が閾値TH未満の乗りかごが存在した場合には(ステップS18のYes)、割当制御部14は、その乗りかごと上記ステップS13で選出された最適かごのうち、ホール呼びの登録階に近い方を割当かごとして決定し、その乗りかごにホール呼びを割り当てる(ステップS19)。詳しくは、割当制御部14は、割当実行部15を介して号機制御部1a〜1cの中の上記割当かごに対応した号機制御部に割当て信号を出力し、その割当かごを当該ホール呼びの登録階に応答させる。
上記閾値THは、交通需要などに応じて予め設定されており、例えば「1秒」である。つまり、RSTにより選出された最適かごと1秒未満の時間差であった場合には、ホール呼びの登録階に近い方にホール呼びが割り当てられることになる。これは、時間的な条件が同じであれば、距離的に近い方が早く着く可能性が高いからである。
一方、最適かごとの時間差が閾値TH未満の乗りかごが存在しなかった場合には(ステップS18のNo)、割当制御部14は、RTS評価値によって選出された最適かごをそのまま割当かごとして決定し、その最適かごにホール呼びを割り当てる(ステップS20)。詳しくは、割当制御部14は、割当実行部15を介して号機制御部1a〜1cの中の上記割当かごに対応した号機制御部に割当て信号を出力し、その割当かごを当該ホール呼びの登録階に応答させる。
図4に具体例を示す。
いま、1階でホール呼びが登録され、RTSによりA号機(乗りかご2a)が最適かごとして選出されたとする。1階のホール呼びに対する乗りかご2aの予測到着時間Taが基準時間Ts(例えば30秒)以上の場合に、上記(1)式により、各号機のRTS評価値が時間単位の値に変換されて最適かごの選出が見直される。
いま、1階でホール呼びが登録され、RTSによりA号機(乗りかご2a)が最適かごとして選出されたとする。1階のホール呼びに対する乗りかご2aの予測到着時間Taが基準時間Ts(例えば30秒)以上の場合に、上記(1)式により、各号機のRTS評価値が時間単位の値に変換されて最適かごの選出が見直される。
ここで、上記(1)式によって得られるA号機の時間をta、B号機の時間をtb、C号機の時間をtcとする。
ta=10.5
tb=11.0
tc=12.0
各号機の時間ta,tb,tcが上記のような値であったとする。この場合、最適かごであるA号機とB号機の時間差が閾値TH(例えば1秒)未満なので、A号機とB号機のうち、ホール呼びの登録階(1階)に近い方にホール呼びが割り当てられる。図4の例では、A号機よりもB号機の方が1階に近いので、B号機の乗りかご2bにホール呼びが割り当てることになる。
tb=11.0
tc=12.0
各号機の時間ta,tb,tcが上記のような値であったとする。この場合、最適かごであるA号機とB号機の時間差が閾値TH(例えば1秒)未満なので、A号機とB号機のうち、ホール呼びの登録階(1階)に近い方にホール呼びが割り当てられる。図4の例では、A号機よりもB号機の方が1階に近いので、B号機の乗りかご2bにホール呼びが割り当てることになる。
このように第1の実施形態によれば、各号機のRTS評価値を時間単位の値に変換して比較することで、混雑時などに予測不可の呼びが登録される状況にあっても、最適な乗りかごにホール呼びを割り当てて、早く応答させることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
次に、第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態では、上記第1の実施形態の構成に加え、交通状況に応じて閾値THを設定する機能を備えるものである。この閾値THは、RTSによる最適かご以外の乗りかごを検索するときの条件として設定される。
図5は第2の実施形態に係るエレベータの群管理システムの構成を示すブロック図である。なお、上記第1の実施形態における図1の構成と同じ部分には同一符号を付して、その説明は省略するものとする。
第2の実施形態において、群管理制御装置10には、交通需要学習部16と閾値設定部17が設けられている。交通需要学習部16は、各階の交通需要を所定時間単位で学習(記憶)している。各階の交通需要は、例えば各階のホール釦6a,6b,6c…の操作によって登録されるホール呼びを各階毎にカウントすることで得られる。
なお、各号機の乗りかご2a〜2cに設置された図示せぬ荷重センサを用いて各階から乗車する人数を推測すれば、各階の交通需要をより正確に検出できる。さらに、各階の乗場に監視カメラを設置しておき、その監視カメラの映像を解析して各階の乗車人数を検出することでも良い。
閾値設定部17は、交通需要学習部16によって学習された各階の交通需要に基づいて、RTSによる最適かご以外の乗りかごを検索するときの条件である閾値THを設定する。詳しくは、閾値設定部17は、交通需要学習部16によって学習された各階の交通需要に基づいて混雑時であるか閑散時であるかを判断する。閾値設定部17は、混雑時ではあれば閾値THを平常時のときよりも上げ、閑散時ではあれば閾値THを平常時のときよりも下げる。
図6は本システムの群管理制御装置10の閾値設定に関する処理を示すフローチャートである。なお、このフローチャートで示される処理は、コンピュータである群管理制御装置10が所定のプログラムを読み込むことにより実行される。また、このフローチャートの処理は、図2に示したフローチャートの処理とは別のルーチンで実行され、ここで設定された閾値THは図2のステップS18に反映される。
群管理制御装置10の交通需要学習部16は、状態監視部11を通じて各階の交通需要を取得し、所定時間単位で学習(記憶)している(ステップS21)。閾値設定部17は、この交通需要学習部16によって学習された各階の交通需要に基づいて混雑時であるか閑散時であるかを判断する(ステップS22)。
例えば各階の交通需要を各階の呼びの登録数で判断する場合には、閾値設定部17は、所定時間当たりの各階の呼びの登録数と予め設定された平常時の登録数とを比較する。その結果、所定時間当たりの各階の呼びの登録数が平常時の登録数よりも多くなった場合に、閾値設定部17は混雑時であると判断する。逆に、所定時間当たりの各階の呼びの登録数が平常時の登録数よりも少なくなった場合に、閾値設定部17は閑散時であると判断する。
混雑時の場合(ステップS23のYes)、閾値設定部17は、現在設定されている閾値THを平常時のときよりも上げる(ステップS24)。これは、混雑しているときの方が予測不可の呼びが登録される可能性が高く、RTS評価値に誤差が生じやすい。したがって、閾値THを上げることで(例えば2秒とする)、RTSにより最適かごとして選出された乗りかご以外の候補を多く取り入れる。
閑散時の場合(ステップS23のNo)、閾値設定部17は、現在設定されている閾値THを平常時のときよりも下げる(ステップS25)。これは、閑散時には予測不可の呼びが登録される可能性が低く、RTS評価値に誤差が生じにくい。したがって、閾値THを下げることで(例えば0.5秒とする)、RTSにより最適かごとして選出された乗りかごを優先させる。
なお、混雑時または閑散時でもない場合は、平常時と予め設定された閾値TH(例えば1秒)が適用される。
閾値設定部17によって設定された閾値THは割当制御部14に与えられる。割当制御部14では、この閾値THを満たす乗りかごを検索し、その検索された乗りかごまたはRTSによって選出された最適かごをそのまま割当かごとして決定し、その乗りかごにホール呼びを割り当てる(図2のステップS18〜S20参照)。
このように第2の実施形態によれば、交通状況に応じて閾値THが設定され、その設定された閾値THを用いて、RTSにより出力された最適かご以外の乗りかごの候補が検索される。
この場合、RTS評価値に誤差が生じやすい混雑時であれば、RTSにより最適かごとして選出された乗りかご以外の候補を多く取り入れて、その中からできるだけ早く応答できる乗りかごにホール呼びを割り当てることができる。一方、RTS評価値に誤差が少ない閑散時にあっては、RTSにより最適かごとして選出された乗りかごに対して優先的にホール呼びを割り当てることができる。
なお、図6の例では、混雑時と閑散時に閾値THを切り替えたが、例えば交通需要の度合いをさらに細かく分けて、閾値THを段階的に設定することでも良い。
以上述べた少なくとも1つの実施形態によれば、混雑時などに必ずしも評価値のみでは最適な乗りかごを選出できないケースを救い、群管理性能を向上させることのできるエレベータの群管理システムを提供することができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1a〜1c…号機制御部、2a〜2c…乗りかご、3a〜3c…行先階釦、4a〜4c…戸開釦、5a〜5c…戸閉釦、6a〜6c…ホール釦、10…群管理制御装置、11…状態監視部、12…RTS評価部、13…最適かご選出部、14…割当制御部、15…割当実行部、16…交通需要学習部、17…閾値設定部
Claims (5)
- 複数台の乗りかごの運転を制御するエレベータの群管理システムにおいて、
現在の呼びの状態および将来発生する呼びの予測に基づいて割当対象となるホール呼びを上記各乗りかごを割り当てた場合の評価値を算出する評価手段と、
上記各乗りかごの中から上記評価手段によって算出された評価値が最良の乗りかごを最適かごとして選出する最適かご選出手段と、
この最適かご選出手段によって選出された上記最適かごが現在位置から上記ホール呼びの登録階に到着するまでの予測到着時間が予め設定された基準時間以上であった場合に、上記各乗りかごの評価値を時間単位の値に変換し、その変換値として得られた時間に基づいて上記最適かごとの時間差が予め設定された閾値未満の乗りかごを検索し、その検索された乗りかごと上記最適かごのうち、上記ホール呼びの登録階に近い乗りかごに上記ホール呼びを割り当てる割当制御手段と
を具備したことを特徴とするエレベータの群管理システム。 - 上記割当制御手段は、
上記最適かごの上記ホール呼びに対する予測到着時間が上記基準時間より短い場合または上記最適かごとの時間差が上記閾値未満の乗りかごが存在しなかった場合には上記最適かごに上記ホール呼びを割り当てることを特徴とする請求項1記載のエレベータの群管理システム。 - 上記基準時間は、上記最適かごが上記ホール呼びの登録階に到着するまでの間に予測不可の呼びが登録される可能性を考慮して設定されることを特徴とする請求項1記載のエレベータの群管理システム。
- 各階の交通需要を学習する交通需要学習手段と、
この交通需要学習手段によって学習された上記各階の交通需要に基づいて上記閾値を設定する閾値設定手段と
をさらに具備したことを特徴とする請求項1記載のエレベータの群管理システム。 - 上記閾値設定手段は、
上記交通需要学習手段によって学習された上記各階の交通需要に基づいて混雑時であるか閑散時であるかを判断し、上記混雑時では上記閾値を平常時よりも上げ、上記閑散時では上記閾値を平常時よりも下げることを特徴とする請求項4記載のエレベータの群管理システム。
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