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JP5821668B2 - 基地局、無線通信システム、及び無線通信方法 - Google Patents

基地局、無線通信システム、及び無線通信方法 Download PDF

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Description

本発明は、基地局、無線通信システム、及び無線通信方法に関する。
従来、基地局と複数の無線通信端末とを有する無線通信システムでは、各無線通信端末は、基地局に対して、複数のパケットを送信する。通常、各パケットの送信は、各無線通信端末が独自のタイミングで行うことから、各無線通信端末からのパケット送信が競合する期間(以下、「競合期間」と記す。)では、送信元の異なる複数のパケットが衝突することがある。競合期間におけるパケットの衝突は、基地局へのパケットの到達を阻害することから、この場合、基地局は、各無線通信端末に対して、不達パケットの再送を要求することとなる。このような衝突を回避するため、基地局は、特定の無線通信端末に対して、パケット送信が競合しない期間(以下、「非競合期間」と記す。)を設定し、当該無線通信端末は、この非競合期間に、基地局宛のパケットを送信する。
特開2007−67654号公報
しかしながら、例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.15.6に記載されている無線通信システムの様に、スーパーフレームで管理されるシステムの場合、基地局は、他の無線通信端末の利用に備えて、通常は通信に使用されることのない期間(以下、「余剰期間」と記す。)を設定することがある。このようなシステムでは、競合期間と余剰期間とが併存することとなるが、余剰期間においても、基地局は、常に通信可能な状態にある。すなわち、余剰期間は、競合期間として運用される、あるいは、特定の無線通信端末に対する帯域が常時割り当てられる期間として運用されることとなる。このため、実際に余剰期間を用いて通信が行われることは稀であるにも拘らず、基地局の消費電力が、余剰期間によって増大してしまうことがあった。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、消費電力を抑制しつつ、伝送遅延を低減することのできる基地局、無線通信システム、及び無線通信方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本願の開示する基地局は、一つの態様において、検知部と制御部と通信部とを有する。前記検知部は、通信可能状態にある第1の期間に複数の無線通信端末から送信されたデータの衝突を検知する。前記制御部は、前記衝突が検知された場合、前記第1の期間と同一のフレーム内に属し、通信不可状態にある第2の期間を通信可能状態に遷移させる。前記通信部は、遷移された前記第2の期間を用いて、前記複数の無線通信端末に対して前記データの再送信を要求すると共に、該要求に応じて前記複数の無線通信端末から送信されるデータを受信する。
本願の開示する基地局の一つの態様によれば、消費電力を抑制しつつ、伝送遅延を低減することができる。
図1は、無線通信システムの構成を示す図である。 図2は、基地局の機能構成を示す図である。 図3は、無線通信端末の機能構成を示す図である。 図4は、基地局のハードウェア構成を示す図である。 図5は、無線通信端末のハードウェア構成を示す図である。 図6は、実施例1に係る基地局の動作を説明するためのフローチャートである。 図7は、実施例1に係る無線通信端末の動作を説明するためのフローチャートである。 図8は、変形例1に係る無線通信端末の動作を説明するためのフローチャートである。 図9は、実施例2に係る基地局の動作を説明するためのフローチャートである。 図10は、1つのスーパーフレーム内で、各端末からのパケット送信に各期間が使用される様子を示す図である。
以下に、本願の開示する基地局、無線通信システム、及び無線通信方法の実施例を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の実施例により本願の開示する基地局、無線通信システム、及び無線通信方法が限定されるものではない。
まず、本実施例に係る無線通信システム1の構成を示す図である。図1に示すように、基地局10と、3つの無線通信端末20、30、40とを有する。基地局10は、各無線通信端末20、30、40との間で、無線チャネルを介して、各種信号やデータをパケット形式で送受信可能なように接続されている。無線チャネルは、例えば、ZigBee(登録商標)の規格に則っているが、Bluetooth(登録商標)、BAN(Body Area Network)等、他の通信規格であってもよい。各無線通信端末20、30、40は、上り方向の無線チャネルにより、基地局10宛のパケットを個別に送信するが、異なる端末を送信元とするパケット間で衝突が起きた場合、パケットの再送を試みる。本実施例では、パケットの再送は、基地局10からの要求を待って実行されるが、各無線通信端末20、30、40が自発的にパケットを再送するものとしてもよい。
図2は、基地局10の機能構成を示す図である。図2に示すように、基地局10は、通信部13と、データ処理部12と、受信電力強度測定部11と、スロット拡張量判定部14と、受信電力強度閾値決定部15とを有する。通信部13は、アンテナA1を有する。これら各構成部分は、一方向又は双方向に、信号やデータの入出力が可能なように接続されている。
受信電力強度測定部11は、パケット受信時の受信電力強度を測定する。すなわち、受信電力強度測定部11は、通信部13から入力されたパケットを用いて、受信電力強度(RSSI:Received Signal Strength Indication)を測定する。また、受信電力強度測定部11は、測定された受信電力強度を、後述する受信電力強度閾値決定部15に出力する。そして、受信電力強度測定部11は、通信可能状態(アクティブ状態)にある競合期間に無線通信端末20、30、40から送信されたパケットの衝突を検知する。
データ処理部12は、所定のプログラムに従い、通信部13により受信されたパケットを処理すると共に、処理結果をパケット形式で通信部13に出力する。データ処理部12は、スロット拡張量判定部14からのフィードバック結果を参照して、スロット拡張用のパケットを生成する。また、データ処理部12は、受信電力強度閾値決定部15からのフィードバック結果に基づき、受信電力強度閾値の増減制御を行う。更に、データ処理部12は、通信部13によるパケット受信回数に応じて、余剰期間を増減させる。
通信部13は、無線通信端末20、30、40との間で、無線チャネルを介して、パケットの送受信を行う。また、通信部13は、増加された余剰期間を用いて、無線通信端末20、30、40に対してパケットの再送信を要求すると共に、該要求に応じて無線通信端末20、30、40から送信される上記パケットを受信する。
スロット拡張量判定部14は、拡張するタイムスロット(以下、単に「スロット」と記す。)の量を判定する。すなわち、スロット拡張量判定部14は、データ処理部12から通知された、各無線通信端末20、30、40によるスロットの使用実績を基に、余剰期間に拡張するスロットの量を決定し、その値をデータ処理部12にフィードバックする。また、スロット拡張量判定部14は、余剰期間におけるパケット受信回数を計数する。
受信電力強度閾値決定部15は、競合期間においてパケットの衝突を検知する際の基準となる受信電力強度の値を決定し、その値を受信電力強度閾値として設定する。すなわち、受信電力強度閾値決定部15は、データ処理部12から通知された、各無線通信端末20、30、40によるスロットの使用実績を基に、上記受信電力強度閾値を決定し、その値をデータ処理部12にフィードバックする。
図3は、無線通信端末20の機能構成を示す図である。図3に示すように、無線通信端末20は、通信部21と、データ処理部22と、再送タイミング制御部23とを有する。通信部21は、アンテナA2を有する。これら各構成部分は、一方向又は双方向に、信号やデータの入出力が可能なように接続されている。
通信部21は、基地局10との間で、無線チャネルを介して、パケットの送受信を行う。通信部21は、競合期間にパケットを基地局10宛に送信すると共に、基地局10への上記パケットの送達が確認されなかった場合、基地局10からの要求に応じて、余剰期間に上記パケットを基地局10宛に再送信する。データ処理部22は、所定のプログラムに従い、通信部21により受信されたパケットを処理すると共に、処理結果をパケット形式で通信部21に出力する。再送タイミング制御部23は、競合期間におけるパケットの送達が確認されなかった場合、当該パケットを基地局10宛に再送するタイミングを決定し、データ処理部22に通知する。
次に、基地局10のハードウェア構成を説明する。図4は、実施例に係る基地局10のハードウェア構成を示す図である。図4に示すように、基地局10は、RF(Radio Frequency)回路10aと、変調回路10bと、復調回路10cと、MAC(Media Access Control)処理回路10dと、プロセッサ10eと、メモリ10fと、ROM(Read Only Memory)10gと、HD(Hard Disk)10hとが、各種信号やデータの入出力が可能なように接続されている。RF回路10aは、アンテナA1を有する。復調回路10cは、SIR(Signal to Interference Ratio)/RSSI測定回路10iを内蔵する。
プロセッサ10eは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)であり、基地局10を統括的に制御する。メモリ10fは、例えば、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶装置の他、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)等のRAMである。メモリ10fは、例えば、プロセッサ10eにより決定されたスロット拡張量や受信電力強度閾値の各値の他、拡張されたスロットを使用して再送されたパケットを格納する。ROM10gには、例えば、受信電力強度閾値の決定アルゴリズム、スロットの拡張制御アルゴリズムが格納されている。HD10hは、例えば、余剰期間での受信パケット数の下限及び上限の閾値を事前に格納する。
図2に示した通信部13は、ハードウェアとしてのRF回路10aと変調回路10bと復調回路10cとにより実現される。データ処理部12は、ハードウェアとしてのプロセッサ10eにより実現される。受信電力強度測定部11は、ハードウェアとしての復調回路10cの一部であるSIR/RSSI測定回路10iにより実現される。スロット拡張量判定部14と受信電力強度閾値決定部15とは、ハードウェアとしてのプロセッサ10e、メモリ10f、及びROM10gによりそれぞれ実現される。
次に、無線通信端末20のハードウェア構成を説明する。図5は、無線通信端末20のハードウェア構成を示す図である。図5に示すように、無線通信端末20は、RF回路20aと、変調回路20bと、復調回路20cと、MAC処理回路20dと、プロセッサ20eと、メモリ20fと、ROM(Read Only Memory)20gと、HD(Hard Disk)20hと、センサ20jとが、各種信号やデータの入出力が可能なように接続されている。RF回路20aは、アンテナA2を有する。
図3に示した通信部21は、ハードウェアとしてのRF回路20aと変調回路20bと復調回路20cとにより実現される。データ処理部22は、ハードウェアとしてのプロセッサ20eにより実現される。再送タイミング制御部23は、ハードウェアとしてのプロセッサ20e、メモリ20f、及びROM20gにより実現される。
以上、無線通信端末20の構成を説明したが、同一システム内の他の無線通信端末30、40の構成は、無線通信端末20の構成と同様である。したがって、共通する構成部分には、末尾が同一の参照符号を用いると共に、その図示及び詳細な説明は省略する。
次に、動作を説明する。動作説明の前提として、本実施例では、基地局10と無線通信端末20、30、40との間に適用される無線通信方式がZigBee(登録商標)である場合を想定する。ZigBee(登録商標)では、無線通信システム1がスーパーフレームにより管理される。スーパーフレームは、数百ms(例えば、約300ms)のフレーム長を有し、1つのスーパーフレームには、競合期間、非競合期間、余剰期間の少なくとも三種類の期間が混在する。これらの期間の内、余剰期間は、CSMA(Carrier Sense Multiple Access)期間としての競合期間、及びスケジュール期間としての非競合期間と異なり、システム管理者(コーディネータ)によって任意に設定可能である。競合期間、非競合期間、余剰期間の各期間は、それぞれ約100msである。
図6は、実施例1に係る基地局10の動作を説明するためのフローチャートである。図6に示すように、S1では、RF回路10aは、競合期間におけるパケットの受信を開始する。競合期間は、常に通信可能なアクティブ状態にある。このため、競合期間では、基地局10は、常に、各無線通信端末20、30、40から送信されるパケットの受信が可能であるが、個別のスロット割当てが行われないため、異なる端末から送信された複数のパケットが衝突することがある。
S2では、プロセッサ10eは、パケットの衝突が検知されたか否かの判定を行う。パケット衝突の有無は、メモリ10fに設定されている閾値Tを参照して判定される。すなわち、プロセッサ10eは、パケットを受信していないにも拘らず、受信電力強度の値が閾値Tを超えた場合には、パケットの衝突が発生したものと判断する(S2;Yes)。そして、プロセッサ10eは、余剰期間におけるスロットの拡張を実行することで、スリープ状態にあった余剰期間を、競合期間と同様のアクティブ状態とする。これにより、従前の余剰期間は、パケットの送受信が可能な状態に移行する。プロセッサ10eは、この余剰期間を用いて、拡張後のスロット内で、新たなパケットの受信を待機する(S3)。S3の処理終了後は、S1に戻り、以降、上述の処理が繰り返し実行される。
より具体的には、RF回路10aは、パケット衝突の検知に伴うスロット拡張の実行に際し、各無線通信端末20、30、40に対してパケットの再送を促すため、ポールパケット(再送要求パケット)をブロードキャストする。その後、配信されたポールパケットを受信した無線通信端末20、30、40は、余剰期間を用いて、送達の確認されなかったパケットを再送する。基地局10は、このとき再送されるパケットの受信を待機する。
一方、競合期間の終了までにパケットの衝突が検知されなかった場合(S2;No)、S1に戻り、プロセッサ10eは、次の競合期間におけるパケット受信を待機する。
ここで、受信電力強度閾値Tの初期値を決定する方法を説明する。閾値Tの値は、スロット拡張後、余剰期間に受信されたパケット数に応じて、増減制御されるが、初期値としては、例えば、−80dBmが設定される。すなわち、基地局10のアンテナA1及び伝搬環境におけるノイズが−90dBmであり、パケット受信時の受信電力強度の値が−80〜−50dBmの間にある場合、最低受信電力強度は、−80dBmと定義される。したがって、基地局10は、通常の運用形態であれば、受信電力強度閾値Tの初期値を、−80dBmに設定しておけばよいこととなる。これに対して、基地局10が、消費電力の低減よりもパケットの伝送遅延の抑制を優先したい場合には、ノイズレベルと最低受信電力強度との間の値(例えば、−85dBm)を初期の閾値Tとして設定するものとしてもよい。反対に、基地局10が、伝送遅延を許容してでも消費電力を低減したい場合には、最低受信電力強度よりも多少大きい値(例えば、−75dBm)を、初期の閾値Tとして設定してもよい。
なお、プロセッサ10eがパケット衝突を検知する手法として、受信電力強度が閾値Tを超過し、かつ、パケットが未受信であることを例示したが、これに限らない。例えば、別の手法として、RF回路10aが、パケットの先頭部分(例えば、HCS(Header Check Sequence)、プリアンブル)を正常に受信したにも拘らず、残りの部分(例えば、ペイロード、IFG(Inter Frame Gap))の受信に失敗した場合に、衝突発生とみなす手法がある。
また、スロット拡張の実行は、上述の様に、余剰期間を競合期間として用いること(実質的な競合期間の延長)に限らない。例えば、スロット拡張の実行には、非競合期間を用いて、特定の無線通信端末に対して個別に無線帯域を割り当てることを含む。つまり、基地局10は、スロット拡張の実行により、余剰期間を、競合期間としても非競合期間としても用いることができる。更に、特定の無線通信端末を選定する手法についても、基地局10が、パケットのヘッダ部分を受信できた場合には、送信元IDから割当て先を選定可能である。あるいは、基地局10は、スーパーフレーム等の所定期間内に、非競合期間を一度も割り当てられていない無線通信端末を、割当て先として選定するものとしてもよい。
次に、本実施例における無線通信端末20、30、40の動作を説明する。図7は、実施例1に係る無線通信端末20の動作を説明するためのフローチャートである。
S11では、無線通信端末20のプロセッサ20eは、競合期間の終了を待機する。次に、プロセッサ20eは、競合期間に基地局10宛に送信したパケットの送達が確認されたか否かを判定する(S12)。プロセッサ20eは、送信すべき全てのパケットにつき、肯定応答(ACK:Acknowledgement)を示すパケットが基地局10から受信されたことを以って、送達確認を正常に完了する。送達確認が完了した場合(S12;Yes)には、S11に戻り、プロセッサ20eは、次の競合期間の終了を待機する。
一方、残りの競合期間でも送達確認が完了しなかった場合(S12;No)には、プロセッサ20eは、送達が確認されなかったパケット(不達パケット)に関し、衝突が発生したものと判断し、余剰期間での再送を試みる(S13)。S13では、プロセッサ20eは、余剰期間における競合期間の延長が基地局10から宣言された場合、あるいは、自無線通信端末20に対する個別のポールパケットが受信された場合などに、不達パケットの再送信を試行する。S13の処理終了後は、S11に戻り、再び上述の処理が繰り返し実行される。
より具体的には、RF回路20aは、余剰期間において、再送要求パケットとしてブロードキャストされたポールパケットの受信を契機として、不達パケットを再送する。このとき、ブロードキャストされたポールパケットを受信した複数の無線通信端末20、30、40が一斉にパケットを再送信することにより、再びパケットの衝突が起きる可能性がある。かかる懸念を回避するため、各無線通信端末20、30、40は、競合期間が拡張された場合、以下の算定式(1)を用いて、パケットの再衝突を回避する。すなわち、各無線通信端末20、30、40による余剰期間でのパケットの再送信は、ランダム確率算定式(1)により算定される確率Prで許可された場合に初めて実行可能となる。
Pr=max(1/8,(1/2)/《(R+1)/2》)・・・(1)
ここで、上記算定式(1)において、max(A,B)は、A,Bの内、大きい値を採用することを定義する。《C》は、C以上の最も小さい整数を表す。また、Rは、再送回数を表し、初期値は1である。
各無線通信端末20、30、40がパケットを再送する際、上記算定式を適用する。これにより、各無線通信端末20、30、40が送信失敗を繰り返した場合、再送回数Rが増加していくことから、余剰期間でのパケット再送確率Prは、次の様に遷移する。
Pr=1/2(R=1)、1/4(R=2)、1/4(R=3)、1/6(R=4)、1/6(R=5)、1/8(R=6)、1/8(R=7)、1/8(R=8)、1/8(R=9)、1/8(R=10)、・・・
これにより、各無線通信端末20、30、40のパケット再送タイミングが分散され、余剰期間での再送によるパケットの再衝突が回避される。
なお、例えば、IEEE802.15.6の様に、基地局10が無線通信端末20に対して、余剰期間がいつであるかを通知しない無線通信システムも想定される。かかるシステムでは、無線通信端末20は、余剰期間ではなく、パケットの送信を試みた競合期間の属するスーパーフレームの期間または所定の期間、通信可能な状態として、再送を試みることとなる。
以上、無線通信端末20の動作を代表的に説明したが、無線通信端末30、40についても同様の処理を実行することができる。
続いて、実施例1の変形態様としての変形例1について説明する。図8は、変形例1に係る無線通信端末20の動作を説明するためのフローチャートである。
図8に示すように、S21では、RF回路20aは、競合期間におけるパケットの送達確認を開始する。次に、プロセッサ20eは、競合期間に基地局10宛に送信したパケットの送達が確認されたか否かを判定する(S22)。プロセッサ20eは、送信すべき全てのパケットにつき、肯定応答(ACK:Acknowledgement)を示すパケットが基地局10から受信された場合に、送達確認を正常に完了する。送達確認が完了した場合(S22;Yes)には、S21に戻り、プロセッサ20eは、現時点の競合期間での再確認開始、または次の競合期間での送達確認開始を待機する。
一方、S22において送達確認が完了しなかった場合(S22;No)には、プロセッサ20eは、送達が確認されなかったパケットに関し、衝突が発生したものと判断し、残りの競合期間での再送を中止する。そして、プロセッサ20eは、余剰期間での再送を試みる(S23)。S23の処理終了後は、S21に戻り、再び上述の処理が繰り返し実行される。
上述したように、上記実施例1では、無線通信端末20は、競合期間内での初回のパケット送信後、送達確認のとれなかったパケットにつき、同一競合期間内での再送を試みるものとした。しかしながら、競合期間内でパケット衝突が起きる主たる原因は隠れ端末問題であり、かかる態様では、無線通信端末20がパケットを再送しても、再びキャリアセンス後に衝突が起きる可能性が高い。そこで、変形例1では、実施例1と異なり、無線通信端末20は、競合期間でのパケット衝突を検知した場合、同一競合期間内での再送を試行することなく、余剰期間を待機する。換言すれば、無線通信端末20は、余剰期間が活用されることを期待して、余剰期間での再送を行うために、競合期間での通信を中止する。
上述のように、余剰期間での再送では、上記算定式(1)による再送タイミングの制御、あるいは、無線通信端末20に対する個別の帯域割当てが行われることから、競合期間での再送よりも、再衝突の発生する確率が低い。これは、前者の上記算定式(1)による再送タイミングの制御の場合、たとえ隠れ端末であっても、各端末が送信を実行する確率はPrにしかすぎず、キャリアセンス後に必ず衝突してしまうCSMA期間よりは再衝突の可能性が低いという意味である。また、後者の個別の帯域割当ての場合、衝突が起きる可能性が低いことは明らかである。すなわち、競合期間よりも余剰期間の方が、より確実に衝突を回避することができるため、スーパーフレーム内でパケットの再送が完了する可能性が高い。したがって、無線通信端末20は、競合期間での再送を見送り、余剰期間を待ってパケットの再送を試行する。その結果、無線通信端末20は、競合期間でのパケット再送に伴う端末負荷や通信負荷を抑制しつつ、確実にパケットの再送を完了することが可能となる。
以上説明したように、無線通信システム1は、複数の無線通信端末20、30、40が基地局10にパケットを送信する。無線通信システム1は、基地局10と複数の無線通信端末20、30、40とを有する。基地局10は、受信電力強度測定部11とデータ処理部12と通信部13とを有する。受信電力強度測定部11は、通信可能状態(アクティブ状態)にある第1の期間(競合期間)に複数の無線通信端末20、30、40から送信されたパケットの衝突を検知する。データ処理部12は、上記衝突が検知された場合、上記第1の期間と同一のスーパーフレーム内に属し、通信不可状態(スリープ状態)にある第2の期間(余剰期間)を増加(スロット拡張)させて、通信可能な状態に遷移させる。通信部13は、遷移された上記第2の期間を用いて、上記複数の無線通信端末20、30、40に対して上記パケットの再送信を要求するため、ポールパケットのブロードキャストを行うと共に、該要求に応じて複数の無線通信端末20、30、40から送信されるパケットを受信する。複数の無線通信端末20、30、40はそれぞれ、通信部21、31、41を有する。各々の通信部21、31、41は、上記第1の期間に上記パケットを基地局10宛に送信すると共に、基地局10への上記パケットの送達が確認されなかった場合、上記要求に応じて、上記第2の期間に上記パケットを基地局10宛に再送信する。このとき、基地局10の通信部13は、上記要求に応じて、無線通信端末20、30、40自身の抽選により選ばれた無線通信端末(例えば、無線通信端末30)から送信されたデータを受信するものとしてもよい。
上述のように、基地局10は、パケット通信における余剰期間を適応的に活用して各無線通信端末20、30、40に再送を促す方式をとる。これにより、基地局10は、衝突により、競合期間内にパケットを受信できなかった場合でも、そのパケットを、余剰期間での再送により受信することができる。その際、通常は基地局10がスリープ状態にある余剰期間が、パケットの衝突が検知された場合にのみ、基地局10が常時アクティブ状態(通信可能状態)にある競合期間の延長として使用される。すなわち、余剰期間の活用が上述の場合に限定されるため、従来の様に余剰期間が常に通信可能な状態にある場合(基地局が余剰期間を常に競合期間として運用する場合、あるいは、基地局が特定の端末に対する余剰期間の割当てを常に行う場合など)と比較して、消費電力が減少する。換言すれば、不要な電力消費の増大が回避される。また、衝突したパケットは、基地局からの要求に応じて、上記競合期間と同一のスーパーフレームに属する余剰期間において再送される。通常、スーパーフレームは、所定の時間間隔(例えば、3分〜1時間程度)で配置されることから、各無線通信端末が、次のスーパーフレームを待つことなく、同一のスーパーフレーム内でパケットの再送を行うことで、パケットの伝送遅延は低減される。したがって、基地局10は、消費電力を抑制しつつ、パケット遅延を低減することが可能となる。
また、パケットの再送要求及び再送は、競合期間の拡張、または、特定の端末に対する無線帯域の割当て(非競合期間の割当て)により実現される。後者の帯域割当てにおいて、基地局10は、割当て先の無線通信端末として、所定期間(例えば、100〜300ms)内に帯域が割り当てられていない端末を選定するものとしてもよい。あるいは、後者の帯域割当てにおいて、基地局10は、割当て先の無線通信端末を、パケット衝突が検知された際に受信された端末IDを参照し、当該IDを基に特定するものとしてもよい。ここで、受信された端末IDを参照するとは、ヘッダ部分等に含まれる端末IDは、受信成功であったが、ヘッダ部分に続くペイロード部分にてパケットが衝突してしまい受信失敗となった場合等に、基地局10が、受信できた端末IDを参照する、という意味である。かかる態様では、当該IDを有する無線通信端末が、パケット再送用の無線帯域(非競合期間)の割当て先として選定される。また、ポールパケットにより指定される余剰期間での通信は、通信するべき端末IDだけではなく、通信するべき期間を設定可能であってもよい。この場合、基地局10は、余剰期間の内の一部を競合期間の拡張として利用し、他の一部を特定の端末に対する割当てとして利用する、というように自由に帯域を割り当てることができる。
次に、実施例2について説明する。実施例2に係る無線通信システム1の構成は、図1に示した実施例1に係る無線通信システムの構成と同様である。また、実施例2に係る基地局及び無線通信端末の構成は、図2〜図5に示した実施例1に係る基地局及び無線通信端末の構成とそれぞれ同様である。したがって、実施例2では、実施例1と共通する構成要素には、同一の参照符号を用いると共に、その図示及び詳細な説明は省略する。実施例2が実施例1と異なる点は、基地局10の動作である。すなわち、実施例1では、基地局10は、一旦拡張したスロットの増減制御を行わずパケットの受信を待機するものとしたが、実施例2では、基地局10は、受信パケット量に応じて、一旦拡張したスロットの拡張頻度(所定時間当たりの拡張回数)や拡張分の増減制御を行う。以下においては、このような実施例2に係る基地局10の動作を、図9を参照しながら、実施例1との相違点を中心として説明する。
図9は、実施例2に係る基地局10の動作を説明するためのフローチャートである。図9は、実施例1に係る動作の説明において参照した図6と、共通するステップを含むため、これらのステップには、末尾が同一の参照符号を付すと共に、その詳細な説明は省略する。具体的には、図9のステップS31〜S33は、図6に示したステップS1〜S3にそれぞれ対応する。
S34では、プロセッサ10eは、S33で拡張されたスロット内での受信パケット数、すなわち、余剰期間における受信パケット数が下限閾値Tを超過したか否かの判定を行う。当該判定の結果、上記受信パケット数>下限閾値Tである場合(S34;Yes)、プロセッサ10eは、S33で拡張されたスロット内での受信パケット数、すなわち、余剰期間における受信パケット数が上限閾値T以下であるか否かの判定を行う(S35)。当該判定の結果、上記受信パケット数≦上限閾値Tである場合(S35;Yes)、受信パケット数は、現時点の余剰期間に鑑みて適度な値に維持されている。このため、S31に戻り、プロセッサ10eは、RF回路10aに対して、競合期間におけるパケット受信の再開を指示する。
ここで、余剰期間でのパケット通信では、付与されたスロットの内、実際の使用割合が少な過ぎると、余剰期間はスロット過剰となる。これにより、基地局10の電力が無駄に消費されることとなり、省電力化の観点から好ましくない。これに対して、付与されたスロットの内、実際の使用割合が多過ぎると、余剰期間はスロット不足となる可能性がある。これにより、無線通信端末20、30、40から送信しきれないパケット(パケットロス)が発生する可能性がある。したがって、無線通信システム1は、付与されたスロットの内、例えば、7〜8割程度を使用して、パケットの送受信を行うことが好ましい。そこで、基地局10は、受信パケット数の下限閾値Tとして、例えば、スロットを使用して送受信可能な総パケット数の4割のパケット数を設定することができる。同様に、基地局10は、受信パケット数の上限閾値Tとして、例えば、スロットを使用して送受信可能な総パケット数の9割のパケット数を設定することができる。
上記S34における判定の結果、上記受信パケット数≦下限閾値Tである場合(S34;No)、付与されたスロットに占める使用割合が少な過ぎるとの判断が可能である。すなわち、パケット衝突が検知されたにも拘らず、現時点では、余剰期間での再送を要するパケットの数が充分に少なかったとの判断が可能である。したがって、プロセッサ10eは、S33で拡張されたスロットを減少させ、余剰期間を短縮する。その手法として、プロセッサ10eは、受信電力強度の閾値Tの上昇、あるいは、拡張スロットの減少を採ることができる(S36)。プロセッサ10eが受信電力強度の閾値Tを上昇させることで、従前よりもパケットの衝突が検知され難くなり、これに伴い、スロットは拡張され難くなる。つまり、スロット拡張の頻度が下がる。一方、プロセッサ10eが、付与する拡張スロットを減少させることで、スロットの拡張分が減少する。つまり、スロット拡張の幅が減る。上記何れの手法によっても、S33で一旦拡張されたスロットは減少するため、余剰期間は短縮する。
なお、プロセッサ10eは、上記2つの手法の内、何れか一方を選択的に採る必要はなく、双方の手法を併せて採るものとしてもよい。S36の処理終了後は、スロットの調整が完了したことから、上述したS35の処理に移行する。
上記S35における判定の結果、上記受信パケット数>上限閾値Tである場合(S35;No)、付与されたスロットに占める使用割合が多過ぎるとの判断が可能である。すなわち、パケットの衝突検知の際、無線通信端末20、30、40に不達のまま残存しているパケットの数が充分に多いとの判断が可能である。したがって、プロセッサ10eは、S33で拡張されたスロットを更に増加させ、余剰期間を延長する。その手法として、プロセッサ10eは、受信電力強度の閾値Tの下降、あるいは、拡張スロットの増加を採ることができる(S37)。プロセッサ10eが受信電力強度の閾値Tを下降させることで、従前よりもパケットの衝突が検知され易くなり、これに伴い、スロットは拡張され易くなる。つまり、スロット拡張の頻度が上がる。一方、プロセッサ10eが、付与する拡張スロットを増加させることで、スロットの拡張分が増加する。つまり、スロット拡張の幅が増える。上記何れの手法によっても、S33で一旦拡張されたスロットは更に増加するため、余剰期間は延長する。
なお、S37においてもS36と同様、プロセッサ10eは、上記2つの手法の内、何れか一方を選択的に採る必要はなく、双方の手法を併せて採るものとしてもよい。S37の処理終了後は、スロットの調整が完了したことから、上述したS31の処理に移行する。そして、プロセッサ10eは、再び、次の競合期間におけるパケット受信の開始を待機することとなる。
ここで、上記S36、S37における受信電力強度閾値Tの上昇及び下降に関し、プロセッサ10eは、新たな閾値T=現在の閾値T±5dBという様に、例えば、5dB単位で増減させることができる。これと同様に、上記S36、S37にて与えられるスロットの増減制御に関し、プロセッサ10eは、新たな付与スロット量=現在の付与スロット量±3パケット分という様に、例えば、3パケット単位で増減させることができる。
上述したように、実施例2に係る無線通信システム1によれば、基地局10は、データ処理部12とスロット拡張量判定部14とを少なくとも有する。スロット拡張量判定部14は、上記第2の期間(余剰期間)におけるパケット受信回数を計数する。データ処理部12は、上記パケット受信回数に応じて、通信不可状態から通信可能状態に遷移された上記第2の期間の拡張頻度または拡張分(幅)を増減させる。具体的には、データ処理部12は、上記パケット受信回数が第1の所定値(下限閾値T)を下回る場合、上記遷移された第2の期間を減少させる。また、データ処理部12は、上記パケット受信回数が、上記第1の所定値よりも大きい第2の所定値(上限閾値T)を上回る場合、上記遷移された第2の期間を増加させる。これにより、スロット拡張の実行頻度及び実行量は、基地局10により制御されると共に、余剰期間の使用割合は、常に所定値(例えば、8割程度)を維持するように調整される。したがって、過不足の無いスロット拡張制御が実現される。その結果、余剰期間の適応的かつ効率的な活用が可能となる。
次に、図10を参照して、無線通信システム1が、競合期間、非競合期間、及び余剰期間を使用して、パケットの送受信を行う方法について説明する。図10は、1つのスーパーフレームF内で、各無線通信端末20、30、40からのパケット送信に各期間が使用される様子を示す図である。図10に示すように、スーパーフレームFでは、時間t軸上の先頭に位置する競合期間L1内において、無線通信端末20、30の送信したパケットP1、P2が衝突した場合を想定する。
非競合期間L2内では、無線通信端末40から送信されたパケットP3用のスロットが、時分割多重化(TDM:Time Division Multiplex)方式により時間軸上に割り当てられている。このスロットは、無線通信端末40がパケットP3を基地局10に送信するため、基地局10が、非競合期間L2を用いてパケットP3専用に個別に割り当てたスロットである。このため、パケットP3は、非競合期間L2において他のパケットと衝突することはない。一方、競合期間L1では、非競合期間L2のように、各パケットに対する個別の帯域割当ては行われない。このため、パケットP1、P2のように、複数のパケットが衝突することがある。
基地局10により衝突が検知されると、ポールパケットP4、P5の配信により、再送要求が行われる。図10では、ポールパケットP4は、無線通信端末20に対する帯域の割当てを行うためのパケットであるため、無線通信端末20は、ポールパケットP4の受信に反応して、競合期間L1において前回送信したパケットP1の再送信を、余剰期間L3内で試行する。余剰期間L3では、パケットP1は、ポールパケットP4により個別に割り当てられた帯域を用いて再送されるため、余剰期間L3での再衝突は回避される。同様に、ポールパケットP5は、無線通信端末30に対する帯域の割当てを行うためのパケットである。このため、ポールパケットP5の受信に反応して再送されたパケットP2は、余剰期間L3において、他のパケットと再衝突することはない。
上述したように、競合期間L1にてパケット衝突が発生した場合、無線通信端末は、従来であれば、次回のスーパーフレームにおける自端末宛の非競合期間または競合期間まで、再送を待機しなければならなかった。しかしながら、本実施例に係る無線通信端末20、30、40は、同一スーパーフレーム内の余剰期間L3を用いて、パケットを再送信することができる。したがって、スーパーフレームの送信間隔によっては、パケット遅延が大幅に抑えられることとなる。併せて、余剰期間L3は、常時使用されるわけではなく、パケットの衝突が発生した場合にのみ、再送期間として使用される。したがって、基地局10の消費電力は抑制される。
本実施例に係る無線通信システム1の適用先としては、無線通信システム1は、競合期間と余剰期間の併存を前提とすることから、過剰なトラフィックが生じないネットワークが望ましい。また、無線通信システム1は、パケット伝送遅延を抑制するシステムであることから、パケット遅延による支障の大きいネットワークであることが望ましい。更に、適用先のネットワークは、非競合期間の各端末への割当てが少ない、換言すれば非競合期間でやり取りすべきトラフィックが少なく、かつ省電力が求められるネットワークであることが望ましい。これは、非競合期間を多く割り当てることが可能なネットワークの場合、衝突を抑えるためには、この非競合期間で通信を行うのが最も有効な方法だからである。これらの観点から、本実施例に係る無線通信システム1は、例えば、BAN(Body Area Network)への適用が好適である。BANでは、人体に装着されたセンサ(無線通信端末20、30、40に相当)の感知した情報は、1時間に1回程度の低頻度で送受信されることが多く、トラフィック量が少ない。一方で、BANでは、生命や身体の危険が迫っていることを通知するため、遅延による支障の大きい緊急パケットが発生することがあるからである。同様の理由により、本実施例に係る無線通信システム1は、所定の時間間隔(例えば、1回/1時間)で外界温度の測定が必要となる、工場内の監視ネットワークへの適用が好適である。
なお、上記各実施例においては、基地局10と無線通信端末20、30、40との間に適用される無線通信方式として、ZigBee(登録商標)を例示したが、これに限らず、Bluetooth(登録商標)、WiFi(登録商標)等であってもよい。また、上記各実施例は、近距離無線通信に限らず、LTE(Long Term Evolution)や3G(Generation)にも適用することができる。
また、上記各実施例においては、基地局10、無線通信端末20、30、40の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的態様は、図示のものに限らず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することもできる。例えば、スロット拡張量判定部14と受信電力強度閾値決定部15、あるいは、データ処理部22、32、42と再送タイミング制御部23、33、43をそれぞれ1つの構成要素として統合してもよい。反対に、例えばスロット拡張量判定部14に関し、余剰期間内に受信されたパケット数をカウントする部分と、実際にスロット拡張頻度や拡張量を決定する部分とに分散してもよい。更に、受信電力強度やその閾値あるいは受信パケットを格納するメモリを、基地局10の外部装置としてネットワークやケーブル経由で接続するようにしてもよい。
また、上記説明では、個々の実施例毎に個別の構成、及び動作を説明した。しかしながら、各実施例に係る無線通信システム1は、他の実施例や変形例に特有の構成要素を併せて有するものとしてもよい。また、実施例、変形例毎の組合せについても、2つに限らず、3つ以上の組合せ等、任意の形態を採ることが可能である。例えば、実施例2に係る基地局10が、受信パケット数に応じたスロット拡張制御処理を実行しつつ、変形例1のように、残余競合期間での再送を中止し余剰期間迄の待機を行うものとしてもよい。更に、1つの無線通信システムが、実施例1、2及び変形例1において説明した全ての構成要素を併有するものとしてもよい。
1 無線通信システム
10 基地局
20、30、40 無線通信端末
10a、20a、30a、40a RF回路
10b、20b、30b、40b 変調回路
10c、20c、30c、40c 復調回路
10d、20d、30d、40d MAC処理回路
10e、20e、30e、40e プロセッサ
10f、20f、30f、40f メモリ
10g、20g、30g、40g ROM
10h、20h、30h、40h HD
10i SIR/RSSI測定回路
20j、30j、40j センサ
11 受信電力強度測定部
12 データ処理部
13 通信部
14 スロット拡張量判定部
15 受信電力強度閾値決定部
21、31、41 通信部
22、32、42 データ処理部
23、33、43 再送タイミング制御部
A1、A2 アンテナ
F スーパーフレーム
L1 競合期間
L2 非競合期間
L3 余剰期間
P1 無線通信端末20が送信したパケット
P2 無線通信端末30が送信したパケット
P3 無線通信端末40が送信したパケット
P4 無線通信端末20に割当てを行うためのポールパケット
P5 無線通信端末30に割当てを行うためのポールパケット
Pr 余剰期間でのパケット再送確率
R 再送回数
t 時間
受信パケット数の下限閾値
受信パケット数の上限閾値
受信電力強度の閾値

Claims (6)

  1. 通信可能状態にある第1の期間に複数の無線通信端末から送信されたデータの衝突を検知する検知部と、
    前記衝突が検知された場合、前記第1の期間と同一のフレーム内に属し、通信不可状態にある第2の期間を通信可能状態に遷移させる制御部と、
    遷移された前記第2の期間を用いて、前記複数の無線通信端末に対して前記データの再送信を要求すると共に、該要求に応じて前記複数の無線通信端末から送信されるデータを、前記第2の期間を用いて受信する通信部と
    を有することを特徴とする基地局。
  2. 前記通信部は、前記要求に応じて、前記無線通信端末自身の抽選により選ばれた無線通信端末から送信されたデータを受信することを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  3. 前記第2の期間におけるデータ受信回数を計数する計数部を更に有し、
    前記制御部は、前記データ受信回数に応じて、前記遷移された第2の期間を増減させることを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  4. 前記制御部は、前記データ受信回数が第1の所定値を下回る場合、前記遷移された第2の期間を減少させると共に、前記データ受信回数が、前記第1の所定値よりも大きい第2の所定値を上回る場合、前記遷移された第2の期間を増加させることを特徴とする請求項3に記載の基地局。
  5. 複数の無線通信端末が基地局にデータを送信する無線通信システムであって、
    前記基地局は、
    通信可能状態にある第1の期間に複数の無線通信端末から送信されたデータの衝突を検知する検知部と、
    前記衝突が検知された場合、前記第1の期間と同一のフレーム内に属し、通信不可状態にある第2の期間を通信可能状態に遷移させる制御部と、
    遷移された前記第2の期間を用いて、前記複数の無線通信端末に対して前記データの再送信を要求すると共に、該要求に応じて前記複数の無線通信端末から送信されるデータを、前記第2の期間を用いて受信する通信部とを有し、
    前記複数の無線通信端末は、
    前記第1の期間に前記データを前記基地局宛に送信すると共に、前記基地局への前記データの送達が確認されなかった場合、前記要求に応じて、前記第2の期間に前記データを前記基地局宛に再送信する通信部
    を有することを特徴とする無線通信システム。
  6. 基地局が、
    通信可能状態にある第1の期間に複数の無線通信端末から送信されたデータの衝突を検知し、
    前記衝突が検知された場合、前記第1の期間と同一のフレーム内に属し、通信不可状態にある第2の期間を通信可能状態に遷移させ、
    遷移された前記第2の期間を用いて、前記複数の無線通信端末に対して前記データの再送信を要求すると共に、該要求に応じて前記複数の無線通信端末から送信されるデータを、前記第2の期間を用いて受信する
    ことを特徴とする無線通信方法。
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