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JP5796380B2 - 画像処理方法、画像処理装置及び画像表示システム - Google Patents

画像処理方法、画像処理装置及び画像表示システム Download PDF

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Description

本発明は、画像処理方法、画像処理装置及び画像表示システム等に関する。
プロジェクターの解像度と明るさを向上する技術として、複数台のプロジェクターから投射された画像を重ねて1枚の画像を表示するスタック表示技術が知られている。単独のプロジェクターで表示した画像と同様に、スタック表示された画像にも輝度むらや色むらが存在する。一般的に、輝度むら及び色むらの補正は、白表示のとき(つまり、プロジェクターが表示可能な画像のうち最も明るい画像である白の画像を表示したとき)に画面内で最も暗い部分を基準として、画面全体に対して行うことになり、補正の結果として白の明るさが低下する。
図28(A)、図28(B)に、一般的なむら補正の原理説明図を示す。図28(A)は、説明を簡略化するため、白表示のときの輝度のむらの様子として、画面の水平方向の輝度変化の一例を表したものである。図28(B)は、図28(A)の輝度変化を模式的に階段状に表したものである。図28(A)、図28(B)において、横軸に画面の画素位置、縦軸に輝度(広義には強度)を表す。
図28(A)に示すような白表示のときの輝度変化は、画像のむらとして視認されてしまう。この場合、一般的に、図28(A)、図28(B)に示す輝度の最小値Yminをむら補正の目標値として、各位置の輝度が最小値Yminとなるように補正される。これは、白表示のときはいずれの部分も輝度を上げることができないため、最も暗い部分以外の輝度をむら補正の目標値とすると、最も暗い部分の輝度をこの目標値に合わせることができないからである。このため、表示品位の向上のためのむら補正は、白の明るさを低下させる方向に補正が行われることになる。
また、プロジェクターは、それぞれ固有の色特性を有しており、何も補正を行わないとsRGB(standard RGB)等の標準色から大きく表示特性がずれていることがある。このような色を目標色に合わせる補正(色補正)を行うと、プロジェクターの明るさの低下要因になる。
図29に、一般的な色補正の原理説明図を示す。図29は、表示したい目標の出力輝度特性とプロジェクターの実特性(実デバイス特性)とを、むら補正値をテーブル化したLUT(Look-Up Table)データにより対応付ける様子を模式的に表している。
例えば、電圧V0を与えたときに透過率T0を実現したいとき、プロジェクター固有の実特性では電圧V1を与える必要がある。そこで、予め測定されたプロジェクターの実特性(入出力特性)を探索して、図29に示すようなLUTデータを作成する。色補正では、このようなLUTデータにより、透過率T0を実現するための電圧をプロジェクター特有の電圧に補正する。光変調素子としての液晶パネルが1枚の場合は一度の探索で直接的にLUTデータを定めることができる。ところが、RGBの色合成によるプロジェクターの場合は、RGBのそれぞれがXYZの成分を持つため、単純にX,Y,Zの探索結果をそれぞれR,G,BのLUTデータとすることができず、混色を考慮した探索を行う必要がある。
スタック表示された画像に適した輝度むら及び色むらの改善方法については、種々提案されている。例えば特許文献1には、プロジェクター毎に色むら補正を行うのではなく、光源色(RGB)毎に合計した強度プロファイルを計算して、スタック画像(重畳画像)を表示したスタック状態で均一になるように色むら補正を行う技術が開示されている。この特許文献1に開示された技術によれば、プロジェクター毎に色むらが低減されている必要はなく、個々が不均一であってもスタック画像の色むらが低減されていればよい。
一方、プロジェクター等の電子機器の省電力化が望まれている。そこで、プロジェクターは、光源の明るさを調整する調光機能を備え、消費電力の削減を図りながら画像を表示することが考えられる。
ところが、むら補正と光源の調光とは明るさの低下を招く要因となり得る。これらの技術は互いに独立しており、最悪の場合で、全体的な明るさの低下は、むら補正の度合いに応じた明るさの減光率と、色補正の度合いに応じた明るさの減光率と、光源の減光率とを単純に掛け合わせたもので表現することができる。例えば色補正で明るさが60%、むら補正で明るさが70%となり、40%の低消費電力化のために光源を60%に減光する場合、75%(≒1−0.6×0.7×0.6)の光量損失を招くことを意味する。
特開2005−352171号公報
第1のプロジェクターPJ1及び第2のプロジェクターPJ2により表示されるスタック画像に対する色補正及び調光後の明るさに着目すると、特許文献1に開示された技術を適用したとしても、調光により減光した画像が得られるだけである。そのため、特許文献1に開示された技術を適用したとしても、調光を行う際に最適な光利用効率でスタック画像を表示することができないという問題がある。
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の幾つかの態様によれば、スタック画像を表示する際に、これまで以上に光利用効率を高めることができる画像処理方法、画像処理装置、及び画像表示システム等を提供することができる。
(1)本発明の第1の態様は、第1の画像形成部によって形成される第1の画像、及び第2の画像形成部によって形成される第2の画像を重畳した重畳画像の色補正を行う画像処理方法が、所与の指定調光率に対応して前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部にそれぞれ設定された調光率に基づいて、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部の調光を制御する調光制御ステップと、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部の調光率に対応した色補正値を用いて、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部に対応する画像信号の色補正処理を行う色補正処理ステップとを含む。
本態様においては、指定調光率に対応して画像形成部毎に設定された調光率に基づいて、各画像形成部の調光を制御すると共に、各画像形成部の調光率に対応した色補正値を用いて各画像形成部に対応する画像信号の色補正処理を行う。これにより、色補正処理と連動して、互いに異なる調光率で各画像形成部の光源の輝度を制御できるようになり、目標色度の画像表示を実現しながら、光利用効率を向上させ、同じ消費電力でもより明るい画像を表示することができるようになる。
(2)本発明の第2の態様に係る画像処理方法は、第1の態様において、前記色補正値は、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部の調光率に応じて前記第1の画像及び前記第2の画像の色特性値を合算した値に対応した色補正値である。
本態様においては、各画像形成部の調光率を適用した各画像の色特性値を合算した値に対応した色補正値を用い、第1の画像形成部及び第2の画像形成部を1つの画像形成部と見なして色補正を行うようにしたので、各画像形成部で共通の色補正値を生成すればよい。そのため、本態様によれば、色補正の効率化を図ることができるようになる。
(3)本発明の第3の態様に係る画像処理方法は、第1の態様又は第2の態様において、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部の調光率に応じて前記第1の画像及び前記第2の画像の色特性値を合算した値に基づいて、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部に対応する色補正目標値を算出する色補正目標値算出ステップと、前記色補正目標値算出ステップにおいて算出された前記色補正目標値に基づいて、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部に対応する色補正値を生成する色補正値生成ステップとを含み、前記色補正処理ステップは、前記色補正値生成ステップにおいて生成された前記色補正値を用いて前記色補正処理を行う。
本態様においては、各画像形成部の調光率を適用した各画像の色特性値を合算した値に基づいて、各画像形成部に対応する色補正目標値を算出し、該色補正目標値に基づいて生成された色補正値により色補正を行う。本態様によれば、色補正及び調光を最適化し、目標色度の画像表示を実現しながら、光利用効率を向上させ、同じ消費電力でもより明るい画像を表示することができるようになる。
(4)本発明の第4の態様に係る画像処理方法は、第1の態様乃至第3の態様のいずれかにおいて、前記指定調光率と、前記第1の画像及び前記第2の画像の色特性値とに基づいて前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部の調光率を算出する光源輝度算出ステップを含み、前記調光制御ステップは、前記光源輝度算出ステップにおいて算出された調光率に基づいて、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部の調光を制御する。
本態様によれば、指定調光率と各画像形成部による各画像の色特性値とに基づいて各画像形成部の調光率を算出するようにしたので、各画像形成部に対する色補正処理と連動した調光率を生成することができるようになる。
(5)本発明の第5の態様に係る画像処理方法は、第1の態様乃至第4の態様のいずれかにおいて、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部の調光率の平均値が前記指定調光率と等しい。
本態様によれば、上記の効果を得るための調光率を求める処理の負荷を軽減し、該調光率を簡単に求めることができるようになる。
(6)本発明の第6の態様に係る画像処理方法は、第1の態様乃至第5の態様のいずれかにおいて、画面内の複数の画素位置のそれぞれにおいて前記色補正処理及び前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部の調光を行うことにより、前記画面内のむらを補正する。
本態様によれば、むらなく均一な目標色度での画像表示を実現しながら、光利用効率を向上させ、同じ消費電力でもより明るい画像を表示することができるようになる。
(7)本発明の第7の態様は、第1の画像形成部によって形成される第1の画像、及び第2の画像形成部によって形成される第2の画像を重畳した重畳画像の色補正を行うための画像処理装置が、所与の指定調光率に対応して前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部にそれぞれ設定された調光率に基づいて、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部の調光を制御する調光制御部と、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部の調光率に応じて前記第1の画像及び前記第2の画像の色特性値を合算した値に基づいて、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部に対応する色補正目標値を算出する色補正目標値算出部と、前記色補正目標値算出部によって算出された前記色補正目標値に基づいて、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部に対応する色補正値を生成する色補正値生成部とを含む。
本態様によれば、色補正処理と連動して、互いに異なる調光率で各画像形成部の光源の輝度を制御し、目標色度の画像表示を実現しながら、光利用効率を向上させ、同じ消費電力でもより明るい画像を表示するための画像処理装置を提供することができるようになる。
(8)本発明の第8の態様に係る画像処理装置は、第7の態様において、前記指定調光率と、前記第1の画像及び前記第2の画像の色特性値とに基づいて前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部の調光率を算出する光源輝度算出部を含み、前記調光制御部は、前記光源輝度算出部によって算出された調光率に基づいて、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部の調光を制御する。
本態様によれば、指定調光率と各画像形成部による各画像の色特性値とに基づいて各画像形成部の調光率を算出するようにしたので、各画像形成部に対する色補正処理と連動した調光率を生成することができるようになる。
(9)本発明の第9の態様は、画像表示システムが、第7の態様又は第8の態様の画像処理装置と、前記調光制御部により調光が制御される前記第1の画像形成部を有し、前記画像処理装置において生成された前記色補正値を用いて前記第1の画像形成部に対応する画像信号の色補正処理を行う第1の画像表示装置と、前記調光制御部により調光が制御される前記第2の画像形成部を有し、前記画像処理装置において生成された前記色補正値を用いて前記第2の画像形成部に対応する画像信号の色補正処理を行う第2の画像表示装置とを含む。
本態様によれば、スタック画像を表示する際に、目標色度での画像表示を実現しながら、光利用効率を向上させ、同じ消費電力でもより明るい画像を表示する画像表示システムを提供することができるようになる。
本発明の第1の実施形態に係る画像表示システムの構成例のブロック図。 図1の画像処理装置の構成例のブロック図。 調光率記憶部の説明図。 第1の実施形態の画像表示システムにおける画像処理例のフロー図。 図5(A)〜図5(F)は、むら補正後の各プロジェクターの画像をスタックした後に調光する場合の明るさの様子を示す図。 図6(A)〜図6(E)は、スタック画像に対してむら補正を行った後に、調光した場合の明るさの様子を示す図。 図7(A)〜図7(F)は、色補正後の各プロジェクターの画像をスタックした後に調光する場合の明るさの様子を示す図。 図8(A)〜図8(E)は、スタック画像に対して色補正を行った後に、調光した場合の明るさの様子を示す図。 図9(A)は、第1のプロジェクターにおける入力階調に対する色補正前後の白のXYZ値の一例を示す図。図9(B)は、第1のプロジェクターにおける色補正に用いられるLUTデータの一例を示す図。 図10(A)は、第2のプロジェクターにおける入力階調に対する色補正前後の白のXYZ値の一例を示す図。図10(B)は、第2のプロジェクターにおける色補正に用いられるLUTデータの一例を示す図。 図11(A)は、スタック画像に対して色補正を行う場合の入力階調に対する色補正前後の白のXYZ値の一例を示す図。図11(B)は、スタック画像に対して行われる色補正に用いられるLUTデータの一例を示す図。 画像処理装置の処理例のフロー図。 図12のステップS1の色測定処理の処理例のフロー図。 光源輝度算出部の処理例のフロー図。 光源輝度算出部による調光率の計算例を示す図。 図16(A)〜図16(H)は、第1の実施形態において調光率α=0.7,β=0.3の条件で色補正及び調光した場合の明るさの様子を示す図。 図17(A)は、調光率α=0.7,β=0.3の条件でグレイのスタック画像を表示するときの入力階調に対する色補正前後の白のXYZ値の一例を示す図。図17(B)は、図17(A)の色補正に用いられるLUTデータの一例を示す図。 図12のステップS4の色補正目標値算出処理例のフロー図。 色補正目標値算出部の動作説明図 第1の実施形態の第3の変形例における画像表示システムの構成例のブロック図。 本発明の第2の実施形態の画像表示システムの構成例のブロック図。 第2の実施形態の画像表示システムにおける画像処理例のフロー図。 第2の実施形態における画像処理装置の処理例のフロー図。 図23のステップS1bのむら測定処理の処理例のフロー図。 図23のステップS3bの光源輝度算出処理例のフロー図。 第2の実施形態における光源輝度算出処理例の説明図。 第2の実施形態における光源輝度算出部による調光率の計算例を示す図。 図28(A)は、画面の水平方向の輝度変化の一例を示す図。図28(B)は、図28(A)の輝度変化を模式的に階段状に示す図。 一般的な色補正の原理説明図。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成のすべてが本発明の課題を解決するために必須の構成要件であるとは限らない。
以下で説明する実施形態では、2台のプロジェクター(広義には、画像表示装置)を用いてスタック画像を表示する例について説明するが、3台以上のプロジェクターを用いてスタック画像を表示する場合にも適用できる。
〔第1の実施形態〕
図1に、本発明の第1の実施形態における画像表示システムの構成例のブロック図を示す。
画像表示システム10は、複数のプロジェクターによる複数の投射画像を重ね合わせることにより生成されるスタック画像をスクリーンSCRに表示する。この画像表示システム10は、第1のプロジェクター(第1の画像表示装置)PJ1と、第2のプロジェクター(第2の画像表示装置)PJ2と、画像処理装置100と、画像信号供給装置200と、操作部210とを備えている。また、色補正及び調光の最適化を図るために、画像表示システム10は、更に、色測定装置300と、センサー400とを備えることができる。操作部210は、画像処理装置100、第1のプロジェクターPJ1又は第2のプロジェクターPJ2に含まれていてもよい。また、画像処理装置100の一部又は全部の機能が、第1のプロジェクターPJ1又は第2のプロジェクターPJ2に含まれていてもよい。
第1のプロジェクターPJ1は、第1の画像形成部(図示せず)を備え、入力画像信号に基づいて第1の画像形成部により形成した画像(第1の画像)をスクリーンSCRに投射する。第1の画像形成部は、光源、光源からの光を光変調素子に送る光学系(照明光学系)、ダイクロイックミラー、液晶ライトバルブ等の光変調素子、色合成プリズム(Xプリズム)、投射光学系、駆動回路等を備える。第1の画像形成部は、入力画像信号に基づいて、光源からの光を光変調素子により色成分毎に変調して合成した後、合成後の光を投射レンズでスクリーンSCRに投射する。第1のプロジェクターPJ1は、画像処理装置100からの調光制御信号に基づいて輝度が調整されるように構成される。同様に、第2のプロジェクターPJ2は、第2の画像形成部(図示せず)を備え、入力画像信号に基づいて第2の画像形成部により形成した画像(第2の画像)をスクリーンSCRに投射する。第2のプロジェクターPJ2は、画像処理装置100からの調光制御信号に基づいて輝度が調整されるように構成される。このとき、第2のプロジェクターPJ2により投射される画像が、第1のプロジェクターPJ1により投射された画像とスクリーンSCRにおいて重畳するように、各プロジェクターが設置される。これにより、各プロジェクターによる画像を重畳したスタック画像(重畳画像)が表示される。なお、第2のプロジェクターPJ2の構成は、第1のプロジェクターPJ1の構成と同様である。
画像処理装置100は、指定された調光率に応じて、入力画像信号に対して各プロジェクターに対応する色補正処理を行うための色補正値を生成すると共に、第1のプロジェクターPJ1及び第2のプロジェクターPJ2の少なくとも1つの調光を制御する。
画像信号供給装置200は、DVD(Digital Versatile Disc)装置やパーソナルコンピュータ(Personal Computer:PC)等によって構成され、画像信号を第1のプロジェクターPJ1及び第2のプロジェクターPJ2に供給する。画像処理装置100において色補正処理を行う場合には、画像信号供給装置200は、画像信号を画像処理装置100に供給する。また、画像信号供給装置200は、後述する色測定時において測定パターンに対応した画像信号を画像処理装置100に供給することができる。このような測定パターンとしては、RGBの各色成分の階調値が等しいグレイ画像、RGBの1つの色成分の階調値のみを有する(他の色成分の階調値が0)RGBカラーのべた画像、又は矩形上の測定領域のみ色が変更されるパッチ画像等がある。
操作部210は、第1のプロジェクターPJ1及び第2のプロジェクターPJ2の光源輝度を指定するための操作パネルである。ユーザーは、操作部210を介して調光率(例えば50%)を指定したり、予め決められた調光率の中から1つを指定したりできるようになっている。この操作部210を介したユーザーによる操作情報は、指定した調光率に対応しており、画像処理装置100に入力される。
色測定装置300は、点測定色彩計であり、スクリーンSCRに投射された画像内の測定領域の色を測定できるように設置される。このような色測定装置300の機能は、プリズム分光器とリニアアレイセンサーとを備える分光色彩輝度計(例えば、Photo Research社のPR−705等)により実現される。また、色測定装置300として、XYZフィルターとフォトセルとを備える色彩照度計(例えば、コニカミノルタ社のCL−200等)等により実現されてもよい。色測定装置300は、色測定時において各プロジェクターによってスクリーンSCRに表示される上記のグレイ画像、べた画像又はパッチ画像を撮影する。そして、色測定装置300は、色特性値としてCIE 1931表色系のXYZ三刺激値を取得する。こうしてプロジェクター毎に色測定装置300によって取得された色測定値は、色特性値として、画像処理装置100に送られる。なお、色測定装置300による測定処理は、画像処理装置100による制御によって行われてもよい。また、色測定装置300の機能を、公知のむら測定装置により測定された面内強度分布(むら測定値)から測定位置における測定値を用いることで実現するようにしてもよい。
センサー400は、視環境の明るさや温度等を検出し、検出結果に対応したセンサー情報が画像処理装置100に入力される。画像処理装置100は、操作部210からの操作情報又はセンサー400からのセンサー情報を用いて、指定調光率を得ることになる。
画像処理装置100は、指定調光率に対応した各プロジェクターの調光率と、色測定装置300によって取得された各プロジェクターによる画像の色測定値とに基づいて、各画像処理装置の色補正目標値を求め、該色補正目標値に対応した色補正値を求める。そして、画像処理装置100は、この色補正値を、色補正処理を行う第1のプロジェクターPJ1及び第2のプロジェクターPJ2に供給する。このとき、画像処理装置100は、操作情報により指定された指定調光率に対応した各プロジェクターの調光率で、第1のプロジェクターPJ1及び第2のプロジェクターPJ2の調光制御を強制的に行う。或いは、画像処理装置100は、センサー400からのセンサー情報に基づいて決定される指定調光率に対応した各プロジェクターの調光率で、第1のプロジェクターPJ1及び第2のプロジェクターPJ2の調光制御を行う。これにより、目標色度の表示を実現し、且つ、光利用効率を高める。
このような画像処理装置100は、図示しない中央演算処理装置(Central Processing Unit:以下、CPU)及びメモリーを有することができる。この場合、メモリーに格納されたプログラムを読み込んだCPUが該プログラムに対応した処理を実行することで、上記の色補正処理及び調光制御を実現することができる。或いは、画像処理装置100の機能は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のロジック回路により実現されてもよい。
〔画像処理装置〕
図2に、図1の画像処理装置100の構成例のブロック図を示す。図2は、画像処理装置100の他に、画像信号供給装置200、操作部210、色測定装置300、センサー400、第1のプロジェクターPJ1及び第2のプロジェクターPJ2を合わせて示す。なお、図2において、図1と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
画像処理装置100は、色補正値算出部110と、調光率算出部120と、調光率記憶部130と、調光制御部140とを備えている。色補正値算出部110は、色補正目標値算出部112と、色補正ルックアップテーブル(Look-Up Table:以下、LUT)生成部114とを備えている。調光率算出部120は、指定調光率生成部122と、光源輝度算出部124とを備えている。
色補正値算出部110は、各プロジェクター(具体的には、各画像形成部)の調光率に対応した色補正値を生成し、色補正値をテーブル化した色補正LUTを生成する。色補正目標値算出部112は、色補正目標値を算出する。ここで、色補正目標値は、各プロジェクターの調光率(又は指定調光率)と色測定装置300からの各プロジェクターによる画像の色測定値とに基づいて生成される。色補正LUT生成部114は、色補正目標値算出部112によって算出された色補正目標値に基づいて、色補正値を生成する。色補正LUT生成部114によって生成された色補正値は、第1のプロジェクターPJ1及び第2のプロジェクターPJ2の各々に記憶される。
調光率算出部120は、指定調光率から各プロジェクターに対応した調光率を算出する。指定調光率生成部122は、操作部210からの操作情報又はセンサー400からのセンサー情報から目標光源輝度に対応する指定調光率δを生成する。光源輝度算出部124は、指定調光率生成部122によって生成された指定調光率と、色測定装置300から入力される各プロジェクターの色測定値とに基づいて、各プロジェクターの目標輝度を調光率α,βとして算出する。光源輝度算出部124によって算出された各プロジェクターの調光率α,βは、指定調光率δと関連づけて調光率記憶部130に保存される。
調光率記憶部130は、操作部210からの操作情報又はセンサー400からのセンサー情報に基づく指定調光率に対応して、プロジェクター(画像表示装置が備える画像形成部)毎に求められた調光率を記憶する。
図3に、調光率記憶部130の説明図を示す。
第1の実施形態における色補正処理に先立って、図3に示すような指定調光率に応じてプロジェクター毎に調光率が求められ、調光率記憶部130には、指定調光率δに対応してプロジェクター毎の調光率α,βが記憶される。例えば、操作部210からの操作情報又はセンサー400からのセンサー情報により、指定調光率としてδ1が指定されたとき、調光率記憶部130は、指定調光率δ1に対応して記憶される調光率α1,β1が参照されるように構成される。
図2において、調光制御部140は、調光率記憶部130に記憶された指定調光率に対応した各プロジェクターの調光率で、各プロジェクターの調光を制御する。そのため調光制御部140は、各プロジェクターの光源の輝度を制御するための調光制御信号をプロジェクター毎に出力する。
第1のプロジェクターPJ1は、第1の色補正LUT記憶部(第1の色補正値記憶部)160と、第1の色補正処理部162と、第1の画像形成部164とを備えている。第2のプロジェクターPJ2は、第2の色補正LUT記憶部(第2の色補正値記憶部)170と、第2の色補正処理部172と、第2の画像形成部174とを備えている。
第1の色補正LUT記憶部160には、色補正値算出部110において指定調光率に対応して生成された複数の色補正LUTが記憶される。第1の色補正LUT記憶部160は、複数の色補正LUTの中から、調光率算出部120から指定された指定調光率δに対応した色補正LUTを選択する。第1の色補正処理部162は、第1の色補正LUT記憶部160において選択された色補正LUTの色補正値を用いて、第1のプロジェクターPJ1に対応する画像信号の色補正処理を行う。色補正LUTは、例えば画像内の画素位置(i,j)における階調値Kij(例えばグレイ階調値)の補正量(ΔKRij,ΔKGij,ΔKBij)に対応した補正値を、画素位置毎に、且つ、階調値毎に用意したものである。入力画像信号の画素位置(i,j)における画素値(Rij,Gij,Bij)に対する第1の色補正処理部162による補正後の画像信号の画素値(Rij´,Gij´,Bij´)は、次のようになる。
Rij´=Rij+ΔKRij ・・・(1)
Gij´=Gij+ΔKGij ・・・(2)
Bij´=Bij+ΔKBij ・・・(3)
第1の色補正処理部162は、上述のように、画像信号供給装置200からの入力画像信号に基づいて、画像の面内位置及び階調に応じて色補正LUTを参照して色補正処理を行う。このとき、第1の色補正処理部162は、補正LUTの格子点間を、公知の線形補間等により補間して色補正処理を行う。第1の色補正処理部162による第1のプロジェクターPJ1に対応した色補正処理後の画像信号は、第1の画像形成部164に出力される。第1の画像形成部164は、調光制御部140からの調光制御信号に基づいて調光された光源からの光を、第1の色補正処理部162による色補正処理後の画像信号に基づいて光変調素子により色成分毎に変調し、投射レンズでスクリーンSCRに投射する。
第2のプロジェクターPJ2においても、第1のプロジェクターPJ1と同様に、第2の色補正LUT記憶部170に色補正LUTが記憶され、第2の色補正処理部172において入力画像信号に対して色補正処理が行われる。第2の画像形成部174は、調光制御部140からの調光制御信号に基づいて調光された光源からの光を、第2の色補正処理部172による色補正処理後の画像信号に基づいて光変調素子により色成分毎に変調し、投射レンズでスクリーンSCRに投射する。
図4に、第1の実施形態の画像表示システム10における画像処理例のフロー図を示す。図4に示す画像処理は、画像処理装置100、第1のプロジェクターPJ1、及び第2のプロジェクターPJ2により行われるが、画像処理装置100においてすべての処理が行われてもよい。
まず、画像処理装置100が操作部210からの操作情報又はセンサー400からのセンサー情報を受け付けることによって、指定調光率を受け付ける(ステップS100)。なお、画像処理装置100が、操作部210からの操作情報又はセンサー400からのセンサー情報に基づいて指定調光率を決定する処理を行ってもよい。
次に、調光制御部140が調光率記憶部130を参照して、ステップS100において受け付けられた指定調光率に対応して画像形成部(プロジェクター)毎に設定された調光率で、各画像形成部の調光を制御する(ステップS102)。即ち、ステップS102では、調光制御ステップとして、調光制御部140が、指定調光率に対応して第1の画像形成部及び第2の画像形成部にそれぞれ設定された調光率に基づいて、第1の画像形成部及び第2の画像形成部の調光を制御する。
また、各プロジェクターは、色補正LUT記憶部を備え、ステップS102の各画像形成部の調光率に対応した色補正値を用いて、各プロジェクターに対応する画像信号に対して色補正処理を行う(ステップS104)。即ち、ステップS104では、色補正処理ステップとして、第1の画像形成部及び第2の画像形成部の調光率に対応した色補正値を用いて、第1の画像形成部及び第2の画像形成部に対応する画像信号の色補正処理が行われる。なお、ステップS102とステップS104の順序を入れ替えて処理してもよい。そして、各プロジェクターにおいて、ステップS104において行われた色補正処理後の画像信号を各画像形成部に供給し(ステップS106)、一連の処理を終了する(エンド)。
これにより、目標色度でのスタック画像の表示を実現する色補正処理と連動することにより、指定調光率とは異なる調光率で、プロジェクター毎に光源の輝度を調整することができるようになる。その結果、光源の輝度を無駄に低減させることなく、光利用効率を高めることができるようになる。
[比較例]
ここで、第1のプロジェクターPJ1及び第2のプロジェクターPJ2により表示されるスタック画像に対するむら補正及び調光後の明るさについて考える。
図5(A)〜図5(F)に、むら補正後の各プロジェクターの画像をスタックした後に調光する場合の明るさの様子を示す。図5(A)〜図5(F)は、図28(B)のように画面の水平方向の輝度変化を模式的に階段状に表す。図5(A)〜図5(F)において、横軸に画面の画素位置、縦軸に輝度(広義には強度)を表す。
図5(A)及び図5(B)に示すように、第1のプロジェクターPJ1及び第2のプロジェクターPJ2にそれぞれむらが存在し、第1のプロジェクターPJ1の輝度の最小値が60、第2のプロジェクターPJ2の輝度の最小値が40であるものとする。このとき、第1のプロジェクターPJ1に対しては、輝度の最小値60に合わせてむら補正が行われ、むら補正後の輝度は図5(C)のようになる。同様に、第2のプロジェクターPJ2に対しては、輝度の最小値40に合わせてむら補正が行われ、むら補正後の輝度は図5(D)のようになる。そして、むら補正後の第1のプロジェクターPJ1の画像と第2のプロジェクターPJ2の画像とを用いてスタック画像を表示すると、両プロジェクターの輝度の合算により、図5(E)に示すように、輝度が100の明るいスタック画像が表示される。この状態で、両プロジェクターの光源を50%に減光すると、図5(F)に示すように、輝度が50のスタック画像が表示される。
これに対して、特許文献1に示すようにスタック画像を表示してからむら補正を行い、調光を行う場合を考える。
図6(A)〜図6(E)に、スタック画像に対してむら補正を行った後に、調光した場合の明るさの様子を示す。図6(A)〜図6(E)は、図28(B)のように画面の水平方向の輝度変化を模式的に階段状に表す。図6(A)〜図6(E)において、横軸に画面の画素位置、縦軸に輝度を表す。
図6(A)は、図5(A)と同様の第1のプロジェクターPJ1による画像の輝度変化を模式的に表したものである。図6(B)は、図5(B)と同様の第2のプロジェクターPJ2による画像の輝度変化を模式的に表したものである。図6(A)の画像及び図6(B)の画像を用いたスタック画像は、図6(C)に示すように、輝度の最小値が140(=100+40)のむらが存在する。このとき、スタック画像に対しては、輝度の最小値140に合わせてむら補正が行われ、むら補正後は図6(D)のようになる。この状態で、両プロジェクターの光源を50%に減光すると、図6(E)に示すように、輝度が70のスタック画像が表示される。
図5(F)の画像と図6(E)の画像とを比較すると、図6(E)の画像の方が明るい画像となる。しかしながら、図6(E)の画像は、図6(D)の画像を単に減光したものであり、調光を行った際の効率が最適とは限らない。
次に、第1のプロジェクターPJ1及び第2のプロジェクターPJ2により表示されるスタック画像に対して色補正を行った後に調光した場合の明るさについて考える。
目標特性を例えばsRGB(白色点色度がD65、ガンマ2.2の階調特性)等に定めると、X,Y,Zの目標バランスが一意に定まる。プロジェクターの元々の特性においてX,Y,Zのバランスが、sRGBにおいて定まるX,Y,Zのバランスと異なる場合、相対的に最も小さな成分を基準として合わせることになる。そのため、光利用効率に無駄が生じることになるが、スタック画像に対して色補正後に調光した場合には、改善される可能性がある。
図7(A)〜図7(F)に、色補正後の各プロジェクターの画像をスタックした後に調光する場合の明るさの様子を示す。図7(A)〜図7(F)は、横軸に入力電圧、縦軸にXYZ値を表す。
第1のプロジェクターPJ1が図7(A)、第2のプロジェクターPJ2が図7(B)に示すようなX,Y,Zのバランスを有する特性をもつものとする。図7(A)のように第1のプロジェクターPJ1は、Xが極端に小さいため、それに応じて色補正後の明るさが低下してしまう(図7(C))。同様に、図7(B)のように第2のプロジェクターPJ2は、Yが極端に小さいため、それに応じて色補正後の明るさが低下してしまう(図7(D))。そのため、第1のプロジェクターPJ1及び第2のプロジェクターPJ2をそれぞれ色補正してからスタックし(図7(E))、50%に調光すると、図7(F)のように暗い画像になる。
これに対して、特許文献1に示すようにスタック画像を表示してから色補正を行い、調光を行う場合を考える。
図8(A)〜図8(E)に、スタック画像に対して色補正を行った後に、調光した場合の明るさの様子を示す。図8(A)〜図8(E)は、横軸に入力電圧、縦軸にXYZ値を表す。
第1のプロジェクターPJ1が図8(A)、第2のプロジェクターPJ2が図8(B)に示すようなX,Y,Zのバランスを有する特性をもつものとする。図8(A)の画像及び図8(B)の画像を用いたスタック画像は、図8(C)に示すような明るい画像になる。これに対して、色補正を行うと、色補正後は図8(D)のようになる。この状態で、両プロジェクターの光源を50%に減光すると、図8(E)に示すように、スタック画像が表示される。
図7(F)の画像と図8(E)の画像とを比較すると、色補正前のX,Y,Zのバランスが改善されて目標のバランスに近い比率になり、色補正による明るさ低下を低減できるため、図8(E)の画像の方が明るい画像となる。この点、例えば各プロジェクターにおいて色補正の際に用いたLUTデータに着目しても、光利用効率が十分ではないが、図8(E)の場合の方が光利用効率を多少高められることがわかる。
図9(A)に、第1のプロジェクターPJ1における入力階調に対する色補正前後の白のXYZ値の一例を示す。図9(B)に、第1のプロジェクターPJ1における色補正に用いられるLUTデータの一例を示す。図9(B)のLUTデータを用いて色補正を行った結果が、図7(C)である。
図10(A)に、第2のプロジェクターPJ2における入力階調に対する色補正前後の白のXYZ値の一例を示す。図10(B)に、第2のプロジェクターPJ2における色補正に用いられるLUTデータの一例を示す。図10(B)のLUTデータを用いて色補正を行った結果が、図7(D)である。
図11(A)に、スタック画像に対して色補正を行う場合の入力階調に対する色補正前後の白のXYZ値の一例を示す。図11(B)に、スタック画像に対して行われる色補正に用いられるLUTデータの一例を示す。図11(B)のLUTデータを用いて色補正を行った結果が、図8(D)である。なお、図11(A)は、50%に減光した状態の色補正前後の白のXYZ値の一例を表している。
図9(B)に示すように、第1のプロジェクターPJ1では、RGBのうちRが特に暗いため、GBと比較して、Rについては、予め用意されたLUTデータのほぼ全範囲を用いて色補正が行われる。一方、図10(B)に示すように、第2のプロジェクターPJ2では、RGBのうちGが特に暗いため、RBと比較して、Gについては、予め用意されたLUTデータのほぼ全範囲を用いて色補正が行われる。図9(B)と図10(B)とを比較すると、第1のプロジェクターPJ1に比べて第2のプロジェクターPJ2は、RBについて余力を残したまま画像を表示する。これに対して、図11(B)に示すように、スタック画像では、図10(B)と比較して、RのLUTデータの使用効率が多少良くなっている。従って、図7(F)の画像より図8(E)の画像の方が、光利用効率が高いと考えられる。
しかしながら、むら補正の場合と同様に色補正の場合でも、図8(E)の画像は、図8(D)の画像を単に減光したものであり、調光を行った際の効率が最適とは限らない。そのため、特許文献1に開示された技術では、調光により減光した画像が得られるだけであり、調光を行う際に最適な光利用効率でスタック画像を表示することができない。即ち、特許文献1に開示された技術では、同じ消費電力でできるだけ明るく画像を表示したり、或いは同じ明るさの画像をできるだけ低消費電力で表示したりすることによって光利用効率を高めることができない。そこで、第1の実施形態では、目標色度でのスタック画像の表示を実現する色補正処理と連動するため、指定調光率とは異なる調光率で、プロジェクター毎に光源の輝度を調整することで、光源の輝度を無駄に低減させることなく、光利用効率を高める。
〔処理例〕
以下では、画像処理装置100の処理例を具体的に説明する。
図12に、画像処理装置100の処理例のフロー図を示す。
図13に、図12のステップS1の色測定処理の処理例のフロー図を示す。
画像処理装置100が図12又は図13の処理をソフトウェア処理で実現する場合には、画像処理装置100が内蔵するメモリーに下記の処理を実現するプログラムが格納され、該プログラムを読み込んだCPUが該プログラムに対応した処理を実行する。
まず、画像処理装置100は、色測定装置300を制御し、色測定装置300の測定結果である画面中央のXYZ値を色測定値としてプロジェクター毎に取得する(ステップS1)。
ステップS1では、まず、プロジェクター毎に、RGBカラーの各階調の全画面のべた画像の1つをスクリーンSCRに投射させる(ステップS11)。この状態で、画像処理装置100は、色測定装置300により画面中央のXYZ値を測定する制御を行い、色測定値として取得する(ステップS12)。その後、全測定が終了していないとき(ステップS13:N)、画像処理装置100は、ステップS11に戻って、次のべた画像をスクリーンSCRに投射させる。こうして、RGBカラーの各階調の全画面のべた画像の各々について色測定値が取得されると(ステップS13:Y)、画像処理装置100は、ステップS1の処理を終了する(エンド)。
続いて、画像処理装置100は、指定調光率生成部122において、操作部210からの操作情報又はセンサー400からのセンサー情報から目標光源輝度を求め、該目標光源輝度に対応する指定調光率δを設定する(ステップS2)。
そして、画像処理装置100は、光源輝度算出部124において、白のXYZ値と目標光源輝度(=指定調光率δ)とからプロジェクター毎の光源輝度を算出し、該光源輝度に対応した調光率α,βを求める(ステップS3)。即ち、ステップS3では、光源輝度算出ステップとして、光源輝度算出部124が、指定調光率δと、第1の画像及び第2の画像の色特性値とに基づいて第1の画像形成部及び第2の画像形成部の調光率α,βを算出する。
次に、画像処理装置100は、色補正目標値算出部112において、プロジェクター毎の光源輝度と、ステップS1で取得されたプロジェクター毎の各階調の色測定値からスタック状態での色補正目標値を階調毎に算出する(ステップS4)。即ち、ステップS4では、色補正目標値算出ステップとして、色補正目標値算出部112が、第1の画像形成部及び第2の画像形成部の調光率に応じて第1の画像及び第2の画像の色特性値を合算した値に基づいて、第1の画像形成部及び第2の画像形成部に対応する色補正目標値を算出する。
その後、画像処理装置100は、色補正LUT生成部114において、色補正目標値に基づいて、色補正LUTを生成する(ステップS5)。即ち、ステップS5では、色補正値生成ステップとして、色補正LUT生成部114が、ステップS4において算出された色補正目標値に基づいて、各画像形成部に対応する色補正値を生成する。
ステップS5において生成された色補正LUTは、各プロジェクター内の色補正LUT記憶部に格納される。これ以降、画像処理装置100がステップS3で算出された調光率で各プロジェクターの調光制御を行うと共に、各プロジェクターがステップS5で生成された色補正LUTを参照して色補正処理を行う。
次に、図12のステップS3の光源輝度算出処理、ステップS4の色補正目標値算出処理について具体的に説明する。
〔光源輝度算出処理〕
第1のプロジェクターPJ1のRGB原色のXYZ値をそれぞれ、(X1,Y1,Z1)、(X1,Y1,Z1)、(X1,Y1,Z1)とする。同様に、第2のプロジェクターPJ2のRGB原色のXYZ値をそれぞれ、(X2,Y2,Z2)、(X2,Y2,Z2)、(X2,Y2,Z2)とする。第1のプロジェクターPJ1及び第2のプロジェクターPJ2にRGB原色を入力した場合のXYZ値は、一般的に式(4)のように表される。
Figure 0005796380
上式は、スタック状態における白のべた画像のXYZ値に相当する。そこで、sRGB等の目標のXYZ値をXt,Yt,Ztとしたとき、上記を用いてYt=Y1+Y2+Y1+Y2+Y1+Y2とし、sRGBにおけるXt,ZtについてはsRGBの色度及びYtに基づいて求められる。ここで、目標調光率をδ(0≦δ≦1)とすると、色補正及び調光後のXYZ値(Xc,Yc,Zc)は、式(5−1)〜式(5−3)のようになる。次式において、Rc,Gc,Bcのいずれかは1に等しくなる。1に等しくなる色成分は輝度が弱いため、目標の白色に色を合わせるために当該色成分を全発光する必要がある。1に等しくならない色成分は輝度が強いため、弱く発光すればよい。
Figure 0005796380
これに対して、第1の実施形態では、色補正と連動させて調光率を決定することで、各プロジェクターの調光率を異ならせることができる。第1のプロジェクターPJ1の調光率をα(0≦α≦1)、第2のプロジェクターPJ2の調光率をβ(0≦β≦1)とすると、光源輝度算出部124は、色補正及び調光後のXYZ値(Xp,Yp,Zp)を式(6−1)〜式(6−3)に従って求める。
Figure 0005796380
但し、式(6−1)〜式(6−3)において、δ=(α+β)/2とする。即ち、指定調光率δが、第1のプロジェクターPJ1の調光率αと第2のプロジェクターPJ2の調光率βの平均値と等しくなるように、調光率α,βが求められる。光源輝度算出部124は、この調光率α,βを次のような処理で求める。
図14に、光源輝度算出部124の処理例のフロー図を示す。光源輝度算出部124を含む画像処理装置100が図14の処理をソフトウェア処理で実現する場合、画像処理装置100が内蔵するメモリーに下記の処理を実現するプログラムが格納され、該プログラムを読み込んだCPUが該プログラムに対応した処理を実行する。図14の処理は、図12のステップS3において行われる。
まず、光源輝度算出部124は、調光率α,βの探索に先立って、光源輝度に対応する調光率α,βと調光後の輝度Ypの初期設定を行う(ステップS31)。光源輝度の初期設定として、α=β=δを初期値として設定してもよいが、ここでは、例えばα=0、β=2δとして設定することで、αを増やす方向、βを減らす方向に変化させて探索処理の簡素化を図る。また、調光後の輝度Ypの初期設定として0を設定する。
次に、光源輝度算出部124は、調光率α,βを用いて、式(6−3)の右辺の値を求め、変数Yqに設定する(ステップS32)。
続いて、光源輝度算出部124は、YpとステップS32で求めたYqとを比較する(ステップS33)。YqがYpより大きいとき(ステップS33:Y)、光源輝度算出部124は、最適光源輝度として、Yqに対応する調光率α,βを更新すると共に、調光後の輝度YpにYqを代入する(ステップS34)。
光源輝度の全組み合わせが終了していないとき(ステップS35:N)、調光率α,βを更新し(ステップS36)、ステップS32に戻る。ステップS36では、調光率の変化のステップに限定されるものではなく、処理時間等を考慮して定めることが望ましい。ステップS36では、例えば、(α,β)=(0,1)、(α,β)=(0.05,0.95)、(α,β)=(0.10,0.90)、・・・、(α,β)=(0.95,0.05)、(α,β)=(1,0)と変化させる。
ステップS35において、光源輝度の全組み合わせが終了したとき(ステップS35:Y)、光源輝度算出部124は、一連の処理を終了し(エンド)、その時点における調光率α,βを各プロジェクターの光源輝度として決定する。
図15に、光源輝度算出部124による調光率α,βの計算例を示す。図15は、第1のプロジェクターPJ1の色特性が図9(A)、第2のプロジェクターPJ2の色特性が図10(A)に示すときの均等調光時(α=β=0.5)の輝度に対する不均等調光時の予測輝度比を表す。なお、図15の横軸はα、縦軸は予測輝度比を表している。
図15は、均等調光時を基準にした場合、調光率α,βを異ならせることで、色補正及び調光後の輝度をより大きくすることができることを示している。この場合、調光率α=0.7,β=0.3のとき、予測輝度比が最大となる。
図16(A)〜図16(H)に、第1の実施形態において調光率α=0.7,β=0.3の条件で色補正及び調光した場合の明るさの様子を示す。図16(A)〜図16(H)は、横軸に入力電圧、縦軸にXYZ値を表す。
第1のプロジェクターPJ1が図16(A)、第2のプロジェクターPJ2が図16(B)に示すようなX,Y,Zのバランスを有する特性をもつものとする。図16(A)の画像及び図16(B)の画像を用いたスタック画像は、色補正を行うと、図16(C)のようになる。この状態で、両プロジェクターの光源を50%に減光すると、図16(D)に示すように、スタック画像が表示される。
これに対して、図16(A)に示す画像を調光率α=0.7で70%に減光すると、図16(E)に示す画像となり、図16(B)に示す画像を調光率β=0.3で30%に減光すると、図16(F)に示す画像となる。図16(E)の画像と図16(F)の画像とをスタックした画像は図16(G)のようになり、これを色補正すると、図16(H)に示す画像となる。図16(D)の画像と図16(H)の画像とを比較すると、図16(H)の画像は、補正後のXYZ値はより大きくなり、補正後の輝度の低下を抑えることができることを表している。
図17(A)に、調光率α=0.7,β=0.3の条件でグレイのスタック画像を表示するときの入力階調に対する色補正前後の白のXYZ値の一例を示す。図17(B)に、図17(A)の色補正に用いられるLUTデータの一例(GとBのLUTデータが重なっている)を示す。
図17(A)と、スタック画像に対して色補正を行った図11(A)とを比較すると、図17(A)は、補正後のXYZ値はより大きくなり、補正後の輝度の低下を抑えることができることを意味する。特に、図17(B)と図11(B)とを比較すると、LUTデータは、最大値1023により近い値となり、光利用効率が上がっている。従って、2台のプロジェクターによる画像を重畳して画像を明るくする場合、消費電力や投影時の明るさが単純に光源光量に比例すると仮定すると、第1の実施形態によれば消費電力は同一のままで明るさを上げることができる。
〔色補正目標値算出処理〕
色補正目標値算出部112は、光源輝度算出部124によって算出された光源輝度に対応した調光率と、色測定装置300から得られた色測定値とに基づいて、各階調での色補正目標値を算出する。
図18に、図12のステップS4の色補正目標値算出処理例のフロー図を示す。画像処理装置100が図18の処理をソフトウェア処理で実現する場合には、画像処理装置100が内蔵するメモリーに下記の処理を実現するプログラムが格納され、該プログラムを読み込んだCPUが該プログラムに対応した処理を実行する。
画像処理装置100において、色補正目標値算出部112は、黒から白の各階調について、第1のプロジェクターPJ1の画像のXYZ値と、第2のプロジェクターPJ2の画像のXYZ値とを合算する(ステップS41)。色補正目標値算出部112は、光源輝度算出部124において算出された調光率を各プロジェクターに適用した上で、上記のXYZ値を合算する。
次に、色補正目標値算出部112は、スタック状態でのXYZ目標値を算出し(ステップS42)、一連の処理を終了する(エンド)。即ち、色補正値は、各画像形成部の調光率に応じて各画像の色特性値を合算した値に対応した値となる。ここで、白は、明るさを低下させる方向に補正せざるを得ないため、RGBのうち最も暗い色に合わせる。黒は、(R,G,B)=(0,0,0)で表示して調光率α,βを用いて表示したときのXの平均値、Yの平均値、及びZの平均値をそのまま用いる。中間調については、色補正目標値算出部112は、例えば次のように補正する。
このように各プロジェクター(各画像形成部)の調光率を適用した各画像の色特性値を合算した値に対応した色補正値を用い、複数の画像形成部を1つの画像形成部と見なして色補正を行うようにしたので、各画像形成部で共通の色補正値を生成すればよい。そのため、色補正の効率化を図ることができるようになる。
図19に、色補正目標値算出部112の動作説明図を示す。図19は、横軸に階調に対応した入力データ、縦軸に輝度を表す。
例えばスタック状態での白のXYZ目標値Dw、黒のXYZ目標値Dkが定まると、中間調DiのXYZ目標値のうちYの目標値Ytは、次式で求められる。次式において、白の色補正目標値をYwt、黒の色補正目標値をYkt、ガンマ値をγとしている。式(7)では、Yについて求める例を示したが、X,Zも同様に求められる。
Figure 0005796380
以上説明したように、第1の実施形態では、スタック状態において1台のプロジェクターと見なして色補正目標値を定め、図17(B)に示すような色補正LUTを生成する。この色補正LUTは、第1のプロジェクターPJ1及び第2のプロジェクターPJ2において共通の色補正LUTであり、各々同様の色補正を行う。各プロジェクターにおいて同様の色補正を行った画像信号に対して各々が調光された光源を用いて画像をスタック状態で表示することで、図17(A)に示すような色補正後の画像を表示することができる。
従って、第1の実施形態によれば、目標色度の画像表示を実現しながら、光利用効率を向上させ、同じ消費電力でもより明るい画像を表示することができるようになる。例えば、第1のプロジェクターPJ1が図9(A)に示す特性、第2のプロジェクターPJ2が図10(A)に示す特性を有する場合、消費電力や投射時の明るさが単純に光源光量に比例すると仮定する。具体的には、消費電力が50%で、単純に1台のプロジェクターのみを表示させた場合、第1のプロジェクターPJ1の輝度が132cd/m、第2のプロジェクターPJ2の輝度が101cd/mとなる。このとき、両プロジェクターをスタック状態にした場合、平均で輝度が、116cd/mとなる。これに対して、特許文献1に開示された技術の場合、140cd/mとなる。一方、第1の実施形態によれば、158cd/mとなる。
また、第1の実施形態によれば、複数台のプロジェクターを1台と見なして色補正を行うため、色補正LUTを1台分生成すればよく、色補正の効率化を図ることができる。
〔第1の実施形態の第1の変形例〕
第1の実施形態において、sRGB等の目標の白色について、RGBとXYZとの関係を与える変換行列Mは、次の式(8−1)のようになり、例えばsRGBの白色について輝度を正規化すると、次の式(8−2)のように表すことができる。
Figure 0005796380
式(8−2)の(Xt,Yt,Zt)=(0.9505,1,1.089)、変換行列M、第1のプロジェクターPJ1の調光率α、第2のプロジェクターPJ2の調光率βを用いると、色補正及び調光後のXYZ値(Xp,Yp,Zp)は、次のようになる。
Figure 0005796380
第1の変形例によれば、式(9−1)〜式(9−3)により、sRGBにおいて、目標色度の画像表示を実現しながら、光利用効率を向上させ、同じ消費電力でもより明るい画像を表示することができるようになる。
〔第1の実施形態の第2の変形例〕
第1の実施形態又は第1の変形例では、階調毎に最適な調光率α,βを求めていたが、第2の変形例では、白色において求めた調光率α,βを用いる。この場合、求められたYpは、色補正によって得られる白色輝度とは一致しないが、調光率α,βの組み合わせを変えたときの相対的な大小関係がわかればよい。そこで、決まった変換行列Mと、第1のプロジェクターPJ1及び第2のプロジェクターPJ2の白のXYZ値(Xw1,Yw1,Zw1,Xw2,Yw2,Zw2)を用いて最適なα,βの組み合わせを式(10−1)〜式(10−3)によりまず簡易的に求める。そして、詳細な色補正を行うときだけ式(6−1)〜式(6−3)又は式(9−1)〜式(9−3)を用いて正確な色補正を行う。こうすることで、その都度RGB原色のXYZ値を求めて変換行列を構成する必要がなくなる。
Figure 0005796380
第2の変形例によれば、色補正と調光と最適化する調光率α,βの算出を簡素化し、目標色度の画像表示を実現しながら、光利用効率を向上させ、同じ消費電力でもより明るい画像を表示することができるようになる。
〔第3の変形例〕
第1の実施形態、その第1の変形例又は第2の変形例では、それぞれが画像形成部を有する2台のプロジェクターに外付けの画像処理装置を接続する構成を例に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、筐体内に複数の画像形成部を有し、筐体内で各画像形成部からの画像光を合成してスクリーンSCRに投射する画像表示システムにも、本発明を適用することができる。
図20に、第1の実施形態の第3の変形例における画像表示システムの構成例のブロック図を示す。図20において、図1と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。なお、第1の画像形成部及び第2の画像形成部の構成については、上面から見た構成を模式的に表す。
プロジェクターPJは、第1の画像形成部164aと、第2の画像形成部174aと、画像処理部(画像処理装置)100aと、偏光合成プリズム(Polarization Beam Splitter:PBS)500と、投射レンズ510とを備えている。プロジェクターPJは、第1の画像形成部164a及び第2の画像形成部174aにより形成される2つの画像を重ね合わせて投射することにより、スクリーンSCRにスタック画像を表示することができるようになっている。第1の画像形成部164aが第1の画像形成部164と異なる点は、投射レンズが省略され、第1のむら補正LUT記憶部と第1のむら補正処理部とを備えた構成を有している点である。第2の画像形成部174aの構成は、第1の画像形成部164aの構成と同様である。即ち、第2の画像形成部174aが第2の画像形成部174と異なる点は、投射レンズが省略され、第2のむら補正LUT記憶部と第2のむら補正処理部とを備えた構成を有している点である。画像処理部100aは、第1の実施形態、その第1の変形例又は第2の変形例における画像処理装置100と同様の構成を有する。
このようなプロジェクターPJにおいて、第1の画像形成部164aでは、調光率αで調光制御された光源からの光を、RGBの色成分毎に色補正後の画像信号に基づいて変調し、クロスダイクロイックプリズムにおいて変調後の各色光を合成する。同様に、第2の画像形成部174aでは、調光率βで調光制御された光源からの光を、RGBの色成分毎に色補正後の画像信号に基づいて変調し、クロスダイクロイックプリズムにおいて変調後の各色光を合成する。偏光合成プリズム(合成部)500は、第1の画像形成部164aからの合成光と、第2の画像形成部174aからの合成光とを合成して、投射レンズ510に照射する。投射レンズ510は、偏光合成プリズム500から照射された光を拡大投射して、スクリーンSCRに画像を表示する。
ここで、第1の画像形成部164aの光学系と第2の画像形成部174aの光学系とが反転している。そのため、画像処理部100aは、第1の画像形成部164aに供給される画像信号により表される画像の画素の並びと水平方向に反対方向の画素の並びの画像信号を、第2の画像形成部174aに対して供給する。こうすることで、第1の画像形成部164aにより形成される画像の向きと第2の画像形成部174aにより形成される画像の向きとを揃えることができる。
第3の変形例では、1つの筐体内に収容される第1の画像形成部164a及び第2の画像形成部174aの各々によって形成された画像を重ねてスクリーンSCRに投射することで、スタック画像が表示される。このとき、画像処理部100aにおいて、第1の実施形態、第1の変形例又は第2の変形例と同様の色補正及び調光制御を行うことで、第1の実施形態、第1の変形例又は第2の変形例と同様の効果を得ることができる。
〔第2の実施形態〕
第1の実施形態又はその変形例では、色補正及び調光制御の最適化を図るものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、むら補正及び調光制御の最適化を図るものに適用することができる。第2の実施形態では、画面内各点(画面内の複数の画素位置)について、第1の実施形態、その第1の変形例又は第2の変形例における色補正を行うことで、画面全体の色度を一致させ、画面内各点の輝度を一致させることができる。
図21に、本発明の第2の実施形態における画像表示システムの構成例のブロック図を示す。図21において、図1と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
第2の実施形態における画像表示システム10bは、第1のプロジェクターPJ1と、第2のプロジェクターPJ2と、画像処理装置100bと、画像信号供給装置200と、操作部210とを備えている。また、むら補正及び調光の最適化を図るために、画像表示システム10は、更に、むら測定装置600と、センサー400とを備えることができる。
画像処理装置100bは、指定された調光率に応じて、入力画像信号に対して各プロジェクターに対応するむら補正処理を行うためのむら補正値を生成すると共に、第1のプロジェクターPJ1及び第2のプロジェクターPJ2の少なくとも1つの調光を制御する。このような画像処理装置100bは、図2と同様の構成を有し、図2の色補正値算出部110に代えてむら補正値算出部を備える。このむら補正値算出部は、むら補正目標値算出部及びむら補正LUT生成部を備える。
むら測定装置600は、CCD(Charge Coupled Device)センサー等の2次元イメージセンサーであり、スクリーンSCRに投射された画像を測定できるように設置されている。むら測定装置600は、むら測定時において各プロジェクターによってスクリーンSCRに表示されるグレイ画像及びRGBの0%〜100%の中間調を含むべた画像を撮影する。そして、むら測定装置600は、色特性値としてCIE 1931表色系のXYZ三刺激値又はRGBの面内分布(強度分布)情報を取得する。このようなむら測定装置600としては、xyz等色関数近似の分光感度を持つフィルターを用いて撮影し、マトリクス補正演算によりXYZ三刺激値を得るもの(例えば、Radiant Imaging社のProMetric等)がある。また、むら測定装置600として、等色関数とは異なるRGBフィルターを用いて撮影し、RGB画像を得るものであってもよい。プロジェクター毎にむら測定装置600によって取得された面内分布情報は、むら測定値である色特性値(輝度・色度の強度分布)として、画像処理装置100bに送られる。なお、むら測定装置600による測定処理は、画像処理装置100bによる制御によって行われてもよい。
図22に、第2の実施形態の画像表示システム10bにおける画像処理例のフロー図を示す。図22に示す画像処理は、画像処理装置100b、第1のプロジェクターPJ1、及び第2のプロジェクターPJ2により行われるが、画像処理装置100bにおいてすべての処理が行われてもよい。
まず、画像処理装置100bが操作部210からの操作情報又はセンサー400からのセンサー情報を受け付けることによって、指定調光率を受け付ける(ステップS100b)。なお、画像処理装置100bが、操作部210からの操作情報又はセンサー400からのセンサー情報に基づいて指定調光率を決定する処理を行ってもよい。
次に、調光制御部140が調光率記憶部130を参照し、ステップS100bにおいて受け付けられた指定調光率に対応して画像形成部毎に設定された調光率で、各画像形成部の調光を制御する(ステップS102b、調光制御ステップ)。
また、各プロジェクターは、むら補正LUT記憶部を備えている。各プロジェクターは、ステップS102bの各画像形成部の調光率に対応したむら補正値を用いて、各画像形成部に対応する画像信号に対してむら補正処理を行う(ステップS104b、むら補正処理ステップ)。なお、ステップS102bとステップS104bの順序を入れ替えて処理してもよい。そして、各プロジェクターにおいて、ステップS104bにおいて行われたむら補正処理後の画像信号を各画像形成部に供給し(ステップS106b)、一連の処理を終了する(エンド)。
これにより、むらなく均一な目標色度でのスタック画像の表示を実現するむら補正処理と連動することにより、指定調光率とは異なる調光率で、プロジェクター毎に光源の輝度を調整することができるようになる。その結果、光源の輝度を無駄に低減させることなく、光利用効率を高めることができるようになる。
図23に、画像処理装置100bの処理例のフロー図を示す。
図24に、図23のステップS1bのむら測定処理の処理例のフロー図を示す。
画像処理装置100bが図23又は図24の処理をソフトウェア処理で実現する場合には、画像処理装置100bが内蔵するメモリーに下記の処理を実現するプログラムが格納され、該プログラムを読み込んだCPUが該プログラムに対応した処理を実行する。
まず、画像処理装置100bは、むら測定装置600を制御し、むら測定装置600の測定結果であるXYZ値分布をむら測定値としてプロジェクター毎に取得する(ステップS1b)。
ステップS1bでは、まず、プロジェクター毎に、グレイ及びRGBカラーの各階調の全画面のべた画像の1つをスクリーンSCRに投射させる(ステップS11b)。この状態で、画像処理装置100bは、むら測定装置600により画面内のXYZ値分布を測定する制御を行い、むら測定値として取得する(ステップS12b)。その後、全測定が終了していないとき(ステップS13b:N)、画像処理装置100bは、ステップS11bに戻って、次のべた画像をスクリーンSCRに投射させる。こうして、グレイ及びRGBカラーの各階調の全画面のべた画像の各々についてむら測定値が取得される(ステップS13b:Y)と、画像処理装置100bは、ステップS1bの処理を終了する(エンド)。
続いて、画像処理装置100bは、指定調光率生成部122において、操作部210からの操作情報又はセンサー400からのセンサー情報から目標光源輝度を求め、該目標光源輝度に対応する指定調光率δを設定する(ステップS2b)。
そして、画像処理装置100bは、光源輝度算出部124において、白のXYZ値分布と目標光源輝度(=指定調光率δ)とからプロジェクター毎の光源輝度を算出し、該光源輝度に対応した調光率α,βを求める(ステップS3b)。
次に、画像処理装置100bは、むら補正目標値算出部(図示せず)において、プロジェクター毎の光源輝度と、ステップS1bで取得されたプロジェクター毎の各階調のむら測定値からスタック状態でのむら補正目標値を階調毎に算出する(ステップS4b)。
その後、画像処理装置100bは、むら補正LUT生成部(図示せず)において、むら補正目標値に基づいて、むら補正LUTを生成する(ステップS5b)。
ステップS5bにおいて生成されたむら補正LUTは、各プロジェクター内のむら補正LUT記憶部に格納される。これ以降、画像処理装置100bがステップS3bで算出された調光率で各プロジェクターの調光制御を行うと共に、各プロジェクターがステップS5bで生成されたむら補正LUTを参照してむら補正処理を行う。
図25に、図23のステップS3bの光源輝度算出処理例のフロー図を示す。
まず、光源輝度算出部124は、調光率α,βの探索に先立って、光源輝度に対応する調光率α,βと調光後の輝度Ypの初期設定を行う(ステップS31b)。
次に、光源輝度算出部124は、調光後の輝度Yqを算出する(ステップS32b)。
ステップS32bでは、まず、光源輝度算出部124は、調光後の輝度Yqの面内最小値の初期設定を行う(ステップS321b)。次に、光源輝度算出部124は、調光率α,βを用いて、式(6−3)の右辺の値を求め、変数Yrに設定する(ステップS322b)。続いて、光源輝度算出部124は、YqとステップS322bで求めたYrとを比較し(ステップS323b)、YqがYrより大きいとき(ステップS323b:Y)、調光後輝度の面内最小値として、YqにYrを代入する(ステップS324)。YqがYr以下のときは、そのままYqを維持する。面内全位置について終了していないとき(ステップS325b:N)、面内位置を更新し(ステップS326b)、ステップS322bに戻る。
面内全位置について終了したとき(ステップS325b:Y)、光源輝度算出部124は、Ypとその時点におけるYqとを比較する(ステップS33b)。YqがYpより大きいとき(ステップS33b:Y)、光源輝度算出部124は、最適光源輝度として、Yqに対応する調光率α,βを更新すると共に、調光後の輝度YpにYqを代入する(ステップS34b)。
光源輝度の全組み合わせが終了していないとき(ステップS35b:N)、光源輝度算出部124は、調光率α,βを更新し(ステップS36b)、ステップS321bに戻る。
ステップS35bにおいて、光源輝度の全組み合わせが終了したとき(ステップS35b:Y)、光源輝度算出部124は、一連の処理を終了し(エンド)、その時点における調光率α,βを各プロジェクターの調光率として決定する。
図26に、第2の実施形態における光源輝度算出処理例の説明図を示す。図26は、画面内の9点(画素位置P1〜P9)において、面内においてXYZ値のうちYの最小値が最大となる調光率α,βの算出処理の一例を表す。
図27に、第2の実施形態における光源輝度算出部による調光率α,βの計算例を示す。図27は、第1のプロジェクターPJ1の色特性が図9(A)、第2のプロジェクターPJ2の色特性が図10(A)に示すときの調光率αと面内最小輝度との関係を表す。なお、図27の横軸はα、縦軸は輝度を表している。
画面内の各位置において、第1のプロジェクターPJ1及び第2のプロジェクターPJ2の各々の白のXYZ値に対して、調光率α,βの組み合わせを適用した結果、図26に示すように、調光率αが0.5のとき画素位置P4が面内最小輝度となる。これに対して、調光率αが0.65のとき画素位置P2が面内最小輝度となる。このように、調光率α(β)を変化させながら、面内最小輝度が図27に示すように変化する場合、調光率αが0.65、調光率βが0.35のとき、面内最小輝度が最大値をとることがわかる。
こうして調光率α,βが求められると、図23のステップS4b、ステップS5bは、第1の実施形態と同様に、スタック状態におけるむら補正目標値を算出する。即ち、面内の各位置において、黒から白の各階調のスタック状態のXYZ値を求め、面内の各位置における色補正LUTをむら補正LUTとして生成すればよい。
なお、第2の実施形態では、画像形成部を有する2台のプロジェクターに外付けの画像処理装置を接続する構成を例に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、第1の実施形態の第3の変形例と同様に、筐体内に複数の画像形成部を有し、筐体内で各画像形成部からの画像光を合成してスクリーンSCRに投射する画像表示システムにも、第2の実施形態を適用することができる。
以上説明したように、第2の実施形態によれば、むらなく均一な目標色度での画像表示を実現しながら、光利用効率を向上させ、同じ消費電力でもより明るい画像を表示することができるようになる。このとき、複数台のプロジェクターを1台と見なして色補正を行うため、むら補正LUTを1台分生成すればよく、色補正の効率化を図ることができる。
以上、本発明に係る画像処理方法、プロジェクター、及び画像表示システム等を上記のいずれかの実施形態形又はその変形例に基づいて説明したが、本発明は上記のいずれかの実施形態又はその変形例に限定されるものではない。その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記の実施形態又はその変形例では、2つの画像形成部により形成される画像をスタックする例について説明したが、3以上の画像形成部により形成される画像をスタックする場合も同様である。この場合には、各画像形成部の光源輝度の組み合わせが膨大になるので、調光率変化ステップを大きくしたり、各プロジェクターの調光率の最小値に制限を設けたりすることが望ましい。
(2)上記の実施形態又はその変形例では、調光する際に減光を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、増光によって明るさを向上したい場合でも、同様の処理で実現でき、指定調光率δをδ≧1とすればよい。
(3)上記の実施形態又はその変形例では、プロジェクターを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。画像信号に基づいて画像を重ねて表示する装置全般に本発明を適用することができることは言うまでもない。
(4)上記の実施形態又はその変形例では、画像形成部が、いわゆる3板式の透過型の液晶パネルを用いた光変調素子により構成される例を説明したが、単板、2板又は4板式以上の透過型の液晶パネルを用いた光変調素子を採用することができる。また、光変調素子として透過型の液晶パネルを用いたライトバルブを用いるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。光変調素子として、例えばDLP(Digital Light Processing)(登録商標)、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)等を採用してもよい。
(5)上記の実施形態又はその変形例において、本発明を、画像処理方法、画像処理装置、及び画像表示システム等として説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明に係る画像処理方法、色補正値生成方法又はむら補正値生成方法の処理手順が記述されたプログラム、本発明を実現するための画像表示装置の処理方法(画像表示方法)の処理手順が記述されたプログラム、これらのいずれかのプログラムが記録された記録媒体であってもよい。
10,10a,10b…画像表示システム、 100,100b…画像処理装置、
100a…画像処理部、 110…色補正値算出部、 112…色補正目標値算出部、
114…色補正LUT生成部、 120…調光率算出部、 122…指定調光率生成部、
124…光源輝度算出部、 130…調光率記憶部、 140…調光制御部、
160…第1の色補正LUT記憶部(第1の色補正値記憶部)、
162…第1の色補正処理部、 164,164a…第1の画像形成部、
170…第2の色補正LUT記憶部(第2の色補正値記憶部)、
172…第2の色補正処理部、 174,174a…第2の画像形成部、
200…画像信号供給装置、 210…操作部、 300…色測定装置、
400…センサー、 500…PBS、 510…投射レンズ、
600…むら測定装置、 α,β…調光率、 δ…指定調光率、
PJ…プロジェクター、 PJ1…第1のプロジェクター(第1の画像表示装置)、
PJ2…第2のプロジェクター(第2の画像表示装置)、 SCR…スクリーン

Claims (14)

  1. 第1の画像形成部によって形成される第1の画像、及び第2の画像形成部によって形成される第2の画像を重畳した重畳画像の色補正を行う画像処理方法であって、
    指定調光率に対応させて第1の調光率及び第2の調光率を記憶するステップと、
    ユーザーによって指定された前記指定調光率に対応する前記第1の調光率に基づいて、前記第1の画像形成部の調光を制御し、ユーザーによって指定された前記指定調光率に対応する前記第2の調光率に基づいて、前記第2の画像形成部の調光を制御する調光制御ステップと、
    前記第1の調光率に対応した第1の色補正値を用いて前記第1の画像形成部に対応する画像信号の色補正処理を行い、前記第2の調光率に対応した第2の色補正値を用いて前記第2の画像形成部に対応する画像信号の色補正処理を行う色補正処理ステップとを含むことを特徴とする画像処理方法。
  2. 請求項1において、
    前記第1の色補正値及び前記第2の色補正値は、
    前記第1の調光率及び前記第2の調光率に応じて前記第1の画像及び前記第2の画像の色特性値を合算した値に対応した色補正値であることを特徴とする画像処理方法。
  3. 請求項1又は2において、
    前記第1の調光率及び前記第2の調光率に応じて前記第1の画像及び前記第2の画像の色特性値を合算した値に基づいて、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部に対応する色補正目標値を算出する色補正目標値算出ステップと、
    前記色補正目標値算出ステップにおいて算出された前記色補正目標値に基づいて、前記第1の色補正値及び前記第2の色補正値を生成する色補正値生成ステップとを含むことを特徴とする画像処理方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記指定調光率と、前記第1の画像及び前記第2の画像の色特性値とに基づいて前記第1の調光率及び前記第2の調光率を算出する光源輝度算出ステップを含み、
    前記調光制御ステップは、
    前記光源輝度算出ステップにおいて算出された前記第1の調光率及び前記第2の調光率に基づいて、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部の調光を制御することを特徴とする画像処理方法。
  5. 請求項4において、
    前記指定調光率は、前記第1の調光率及び前記第2の調光率の平均値と等しいことを特徴とする画像処理方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    画面内の複数の画素位置のそれぞれにおいて前記色補正処理及び前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部の調光を行うことにより、前記画面内のむらを補正することを特徴とする画像処理方法。
  7. 第1の画像形成部によって形成される第1の画像、及び第2の画像形成部によって形成される第2の画像を重畳した重畳画像の色補正を行うための画像処理装置であって、
    指定調光率に対応させて第1の調光率及び第2の調光率を記憶する調光率記憶部と、
    ユーザーによって指定された前記指定調光率に対応する第1の調光率に基づいて、前記第1の画像形成部の調光を制御し、ユーザーによって指定された前記指定調光率に対応する第2の調光率に基づいて、前記第2の画像形成部の調光を制御する調光制御部と、
    前記第1の調光率に基づいて、前記第1の画像形成部に対応する第1の色補正値を生成し、前記第2の調光率に基づいて、前記第2の画像形成部に対応する第2の色補正値を生成する色補正値生成部とを含むことを特徴とする画像処理装置。
  8. 請求項7において、
    前記色補正値生成部は、
    前記第1の調光率及び前記第2の調光率に応じて前記第1の画像及び前記第2の画像の色特性値を合算した値に対応した色補正値を生成することを特徴とする画像処理装置。
  9. 請求項7又は8において、
    前記第1の調光率及び前記第2の調光率に応じて前記第1の画像及び前記第2の画像の色特性値を合算した値に基づいて、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部に対応する色補正目標値を算出する色補正目標値算出部を含み、
    前記色補正値生成部は、
    前記色補正目標値算出部において算出された前記色補正目標値に基づいて、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部に対応する色補正値を生成することを特徴とする画像処理装置。
  10. 請求項7乃至9のいずれかにおいて、
    前記指定調光率と、前記第1の画像及び前記第2の画像の色特性値とに基づいて前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部の調光率を算出する光源輝度算出部を含み、
    前記調光制御部は、
    前記光源輝度算出部によって算出された調光率に基づいて、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部の調光を制御することを特徴とする画像処理装置。
  11. 請求項7乃至10のいずれかにおいて、
    前記指定調光率は、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部の調光率の平均値と等しいことを特徴とする画像処理装置。
  12. 請求項7乃至11のいずれかにおいて、
    画面内の複数の画素位置のそれぞれにおいて前記色補正処理及び前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部の調光を行うことにより、前記画面内のむらを補正することを特徴とする画像処理装置。
  13. 請求項7乃至12のいずれかに記載の画像処理装置と、
    前記調光制御部により調光が制御される前記第1の画像形成部を有し、前記画像処理装置において生成された前記第1の色補正値を用いて前記第1の画像形成部に対応する画像信号の色補正処理を行う第1の画像表示装置と、
    前記調光制御部により調光が制御される前記第2の画像形成部を有し、前記画像処理装置において生成された前記第2の色補正値を用いて前記第2の画像形成部に対応する画像信号の色補正処理を行う第2の画像表示装置とを含むことを特徴とする画像表示システム。
  14. 第1の画像を形成する第1の画像形成部と、
    前記第1の画像に重畳される第2の画像を形成する第2の画像形成部と、
    指定調光率に対応させて第1の調光率及び第2の調光率を記憶する調光率記憶部と、
    ユーザーによって指定された前記指定調光率に対応する第1の調光率に基づいて、前記第1の画像形成部の調光を制御し、ユーザーによって指定された前記指定調光率に対応する第2の調光率に基づいて、前記第2の画像形成部の調光を制御する調光制御部と、
    前記第1の調光率に対応した第1の色補正値を用いて前記第1の画像形成部に対応する画像信号の色補正処理を行い、前記第2の調光率に対応した第2の色補正値を用いて前記第2の画像形成部に対応する画像信号の色補正処理を行う色補正処理部とを含むことを特徴とする画像表示装置。
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