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JP5790573B2 - 炭化珪素半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

炭化珪素半導体装置およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、縦型の半導体スイッチング素子を有する炭化珪素(以下、SiCという)半導体装置およびその製造方法に関する。
MOS構造の半導体スイッチング素子を備えたSiC半導体装置は、SiCの破壊電界強度がシリコンの10倍あることから、シリコンデバイスの10倍近い電圧をかけた状態で使用される。そのため、ゲート電極の下層に配置されるゲート絶縁膜にもシリコンデバイスの10倍の強度の電界がかかり、絶縁破壊されてしまうという問題がある。この問題は、半導体スイッチング素子として、チャネル密度が高められるトレンチゲート構造のMOSFETが適用される場合に顕著であり、トレンチゲート構造を構成するためのトレンチのコーナー部において、電界集中が生じてゲート絶縁膜が容易に破壊されてしまう。
このような問題を解決するものとして、特許文献1において、トレンチゲート構造を構成するトレンチの底部においてゲート絶縁膜を厚く構成することが提案されている。また、特許文献2において、トレンチゲート構造を構成するトレンチの底部(底面)より下方にp型不純物をイオン注入することでp型層を形成した構造が提案されている。さらに、特許文献2では、トレンチの長手方向に対して交差するようにp型ディープ層を配置し、p型ディープ層の底部がトレンチの底部よりも深い位置となるようにする構造も提案されている。
このように、トレンチの底部においてゲート絶縁膜を厚くしたり、トレンチの底部にp型層を形成したり、p型ディープ層を形成することで、トレンチの底部での電界集中を緩和でき、ゲート絶縁膜が破壊されることを防止することが可能となる。
特開平9−199724号公報 特許第4640439号公報
しかしながら、上記特許文献1、2で提案されている構造よりもさらに電界集中の緩和が行える構造が要望されている。また、上記のような構造のSiC半導体装置は製造工程が煩雑である。すなわち、特許文献1に示すSiC半導体装置の製造には、ゲート絶縁膜を厚くするためにCVD法などによって酸化膜を堆積する工程が必要となる。また、特許文献2に示すSiC半導体装置の製造には、トレンチの底部にp型層を形成するためにp型不純物をイオン注入したり、p型ディープ層を形成するためにのみp型層をエピタキシャル成長する工程もしくはp型不純物をイオン注入する工程が必要になる。
本発明は上記点に鑑みて、より電界集中の緩和を行うことが可能な構造の半導体スイッチング素子を備えたSiC半導体装置を提供することを第1の目的とする。また、より簡素な製造方法によって、より電界集中の緩和を行うことが可能な構造の半導体スイッチング素子を備えたSiC半導体装置を製造できるようにすることを第2の目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、ゲート電極(8)への印加電圧を制御することでベース領域(3)のうちゲート電極と対向する部分の表面部に反転型のチャネル領域を形成し、ソース領域(4)およびドリフト層(2)を介して、ソース電極(11)およびドレイン電極(12)の間に電流を流すように構成された反転型の半導体スイッチング素子を有してなる炭化珪素半導体装置において、ベース領域よりも深く形成され、かつ、深くなるほど先細り形状とされた第2導電型のディープ層(9)を備えることを特徴とする。
このように、ベース領域よりも深くまで形成されたディープ層の先端が先細り形状となるようにしている。これにより、ブレークダウンが発生する際にはゲート絶縁膜の底部ではなくディープ層の先端位置で発生するようにでき、ゲート絶縁膜が破壊されることを防止することが可能となる。
このような構造は、請求項に記載したトレンチゲート構造の半導体スイッチング素子が備えられるSiC半導体装置に適用されると好ましく、ディープ層がトレンチ(6)よりも深く形成されるようにすることで、上記効果を得ることができる。
請求項に記載の発明では、半導体基板に対してトレンチを形成すると共に、該トレンチの底部の両コーナー部に該トレンチの底部から下方に突き出し、深くなるほど先細りとなるサブトレンチ(6a)を形成する工程と、水素エッチングにより、トレンチの内壁を丸め処理すると共に、ベース領域の表面の第2導電型炭化珪素をマイグレーションさせてサブトレンチ内を埋め込むことで第2導電型のディープ層を形成する工程と、を含んでいることを特徴としている。
このように、トレンチ形成時にサブトレンチを形成しておき、トレンチの内壁を丸め処理する際の水素エッチングによってディープ層が形成されるようにできる。これにより、従来に対して工程追加無しでトレンチの底部の両コーナー部にディープ層が備えられたSiC半導体装置を製造することができる。
請求項に記載の発明では、半導体基板に対してトレンチを深くなるほど先細りとなる先細り形状で形成する工程と、水素エッチングにより、トレンチの内壁を丸め処理すると共に、ベース領域の表面の第2導電型炭化珪素をマイグレーションさせてトレンチの先端を埋め込むことで第2導電型のディープ層を形成する工程と、を含んでいることを特徴としている。
このように、トレンチ形成時にトレンチが先細り形状となるようにしておき、トレンチの内壁を丸め処理する際の水素エッチングによってディープ層が形成されるようにできる。これにより、従来に対して工程追加無しでトレンチの底部の両コーナー部にディープ層が備えられたSiC半導体装置を製造することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかるトレンチゲート構造のnチャネルタイプの反転型のMOSFETを備えたSiC半導体装置の斜視断面図である。 図1に示すSiC半導体装置に備えられたMOSFETにおけるp型ディープ層9の頂点角度を示した断面図である。 ドレイン電圧として1200Vを印加したときの頂点角度と電界強度との関係を示した図である。 図1に示すSiC半導体装置の製造工程を示した断面図である。 本発明の第2実施形態にかかるトレンチゲート構造のnチャネルタイプの反転型のMOSFETを備えたSiC半導体装置の斜視断面図である。 図5に示すSiC半導体装置の製造工程を示した断面図である。 本発明の第2実施形態にかかるトレンチゲート構造のnチャネルタイプの反転型のMOSFETを備えたSiC半導体装置の斜視断面図である。 図7に示すSiC半導体装置の製造工程を示した断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。ここではSiC半導体装置に備えられる半導体スイッチング素子として、トレンチゲート構造のnチャネルタイプの反転型のMOSFETについて説明する。
図1に示すように、SiC半導体装置には反転型のMOSFETを形成してある。この図に示すMOSFETと同様の構造のMOSFETが複数列隣り合うように配置されることで、複数セルのMOSFETが構成されている。具体的には、半導体基板にはSiCからなるn+型基板1が用いられており、このn+型基板1に対してMOSFETの各構成要素が形成されることでMOSFETが構成されている。
+型基板1は、窒素等のn型不純物濃度が例えば1.0×1019/cm3とされ、厚さが300μm程度とされている。このn+型基板1の表面には、窒素等のn型不純物濃度が例えば3.0×1015〜2.0×1016/cm3で厚さ10〜15μm程度のSiCからなるn-型ドリフト層2が形成されている。このn-型ドリフト層2の不純物濃度は深さ方向において一定であっても良いが、濃度分布に傾斜を付け、n-型ドリフト層2のうちn+型基板1側の方がn+型基板1から離れる側よりも高濃度となるようにすることもできる。このようにすると、n-型ドリフト層2の内部抵抗を低減できるため、オン抵抗を低減することが可能となる。
このn-型ドリフト層2の表層部にはp型ベース領域3が形成されており、さらに、p型ベース領域3の上層部分にはn+型ソース領域4およびp+型コンタクト層5が形成されている。
p型ベース領域3は、ボロンもしくはアルミニウム等のp型不純物濃度が例えば1.0×1016〜2.0×1019/cm3、厚さ2.0μm程度で構成されている。n+型ソース領域4は、表層部における窒素等のn型不純物濃度(表面濃度)が例えば1.0×1021/cm3、厚さ0.3μm程度で構成されている。p+型コンタクト層5は、例えば表層部におけるボロンもしくはアルミニウム等のp型不純物濃度(表面濃度)が例えば1.0×1021/cm3、厚さ0.3μm程度で構成されている。n+型ソース領域4は、後述するトレンチゲート構造の両側に配置されており、p+型コンタクト層5は、n+型ソース領域4を挟んでトレンチゲート構造と反対側に備えられている。
また、p型ベース領域3およびn+型ソース領域4を貫通してn-型ドリフト層2に達するように、一方向を長手方向とし、例えば幅が0.5〜2.0μm、深さが2.0μm以上(例えば2.4μm)とされたトレンチ6が形成されている。このトレンチ6の側面と接するように上述したp型ベース領域3およびn+型ソース領域4が配置されており、n+型ソース領域4およびp+型コンタクト層5はトレンチ6の長手方向に沿って延設されている。
トレンチ6の内壁面はゲート絶縁膜7にて覆われており、ゲート絶縁膜7の表面に形成されたドープドPoly−Siにて構成されたゲート電極8により、トレンチ6内が埋め尽くされている。ゲート絶縁膜7は、トレンチ6の内壁面を熱酸化することで形成されており、p型ベース領域3のうちn+型ソース領域4とn-型ドリフト層2の間に挟まれた部分の表面を含むトレンチ6の内壁面全面に形成され、その上にゲート電極8が配置されている。例えば、ゲート絶縁膜7の厚みはトレンチ6の側面側と底部側共に100nm程度となっている。このようにして、トレンチゲート構造が構成されている。
さらに、n-型ドリフト層2のうちp型ベース領域3よりも下方位置において、p型ディープ層9が形成されている。本実施形態の場合、p型ディープ層9はトレンチ6から離間した位置に形成されており、深くなるほど先細りとなる尖った形状とされ、p型ベース領域3と接続されることでp型ベース領域3と同電位に固定されている。
本実施形態の場合、p型ディープ層9は、トレンチゲート構造の長手方向と同方向を長手方向とするライン状で断面三角形状とされ、トレンチゲート構造と平行に複数本が並べられることでストライプ状にレイアウトされている。このp型ディープ層9は、トレンチ6の底部よりも深く形成されており、n-型ドリフト層2の表面からの深さが例えば2.6〜3.0μm程度(p型ベース領域3の底部からの深さが例えば0.6〜1.0μm)とされ、ボロンもしくはアルミニウム等のp型不純物濃度が例えば1.0×1016/cm3〜2.0×1019/cm3とされている。
また、n+型ソース領域4およびp+型コンタクト層5の表面やゲート電極8の表面には、層間絶縁膜10を介してソース電極11やゲート配線(図示せず)が形成されている。ソース電極11およびゲート配線は、複数の金属(例えばNi/Al等)にて構成されており、少なくともn型SiC(具体的にはn+型ソース領域4やnドープの場合のゲート電極8)と接触する部分はn型SiCとオーミック接触可能な金属で構成され、少なくともp型SiC(具体的にはp+型コンタクト層5やpドープの場合のゲート電極8)と接触する部分はp型SiCとオーミック接触可能な金属で構成されている。なお、これらソース電極11およびゲート配線は、層間絶縁膜10上に形成されることで電気的に絶縁されており、層間絶縁膜10に形成されたコンタクトホールを通じてソース電極11はn+型ソース領域4およびp+型コンタクト層5と電気的に接触させられ、ゲート配線はゲート電極8と電気的に接触させられている。
そして、n+型基板1の裏面側にはn+型基板1と電気的に接続されたドレイン電極12が形成されている。このような構造により、nチャネルタイプの反転型のトレンチゲート構造のMOSFETが構成されている。
このような反転型のトレンチゲート構造のMOSFETは、以下のように動作する。まず、ゲート電極8にゲート電圧を印加する前の状態では、p型ベース領域3に反転層が形成されない。したがって、ドレイン電極12に正の電圧を加えたとしても、n型ソース領域4から電子はp型ベース領域3内に到達することはできず、ソース電極11とドレイン電極12との間に電流が流れない。
次に、オフ時(ゲート電圧=0V、ドレイン電圧=650V、ソース電圧=0V)には、ドレイン電極12に電圧を加えても逆バイアスになるため、p型ベース領域3とn-型ドリフト層2の間より空乏層が広がる。このとき、p型ベース領域3の濃度がn-型ドリフト層2より高いので、空乏層はほとんどn-型ドリフト層2側に広がる。例えば、p型ベース領域3の不純物濃度をn-型ドリフト層2の不純物濃度の10倍とした場合、p型ベース領域3側に約0.7μm伸び、n-型ドリフト層2側に約7.0μm伸びるが、p型ベース領域3の厚みを2.0μmと空乏層の伸び量よりも大きくしてあるため、パンチスルーしないようにできる。そして、ドレイン0Vの場合より空乏層が広がっているため、絶縁体として振舞う領域は更に広がっているので、ソース電極11とドレイン電極12との間に電流が流れない。
また、ゲート電圧が0Vになっているため、ドレイン−ゲート間にも電界がかかる。このため、ゲート絶縁膜7の底部にも電界集中が発生し得る。しかしながら、トレンチ6よりも深いp型ディープ層9を備えた構造としているため、p型ディープ層9とn-型ドリフト層2とのPN接合部での空乏層がn-型ドリフト層2側に大きく伸びることになり、ドレイン電圧の影響による高電圧がゲート絶縁膜7に入り込み難くなる。そして、仮にブレークダウンが生じるとしても、p型ディープ層9の最も深い先端位置において電界強度が最も高くなり、その場所で優先的にブレークダウンが生じるようにできる。したがって、ゲート絶縁膜7内での電界集中、特にゲート絶縁膜7のうちのトレンチ6の底部での電界集中を緩和することが可能になると共に、ブレークダウンが発生するとしてもゲート絶縁膜7の底部ではなくp型ディープ層9の先端位置で発生するようにできる。これにより、ゲート絶縁膜7が破壊されることを防止することが可能となる。
一方、オン時(ゲート電圧=20V、ドレイン電圧=1V、ソース電圧=0V)には、ゲート電極8にゲート電圧として20Vが印加されるため、p型ベース領域3のうちトレンチ6に接している表面にチャネルが形成される。このため、ソース電極11から注入された電子はn+型ソース領域4からp型ベース領域3に形成されたチャネルを通った後、n-型ドリフト層2に到達する。これにより、ソース電極11とドレイン電極12との間に電流を流すことができる。
以上説明したように、本実施形態のトレンチゲート構造のMOSFETを備えたSiC半導体装置では、トレンチ6よりも深くまで形成されたp型ディープ層9の先端が先細り形状となるようにしている。これにより、ブレークダウンが発生する際にはゲート絶縁膜7の底部ではなくp型ディープ層9の先端位置で発生するようにでき、ゲート絶縁膜7が破壊されることを防止することが可能となる。
p型ディープ層9の先端形状については、先細り形状になっていれば良いが、その先細りとなっている部分の頂点角度が90°以下となるようにすると好ましい。すなわち、図2に示すようにp型ディープ層9の長手方向に対する垂直方向に切断したときのp型ディープ層9の両辺が成す角度を頂点角度としたときに、その角度と電界強度の関係を実験により調べたところ図3に示す結果となった。なお、この実験では、p型ディープ層9の底部の曲率半径を5nmとして計算している。

この図に示されるように、頂点角度が90°以下のときにはドレイン電圧として1200Vを印加したときのp型ディープ層9の先端位置での電界強度が4.0MV/cmと高くなっていることが分かる。そして、頂点角度が90°を超えると徐々にp型ディープ層9の先端位置での電界強度が低下していく。したがって、p型ディープ層9の頂点角度が90°以下となるようにすることで、p型ディープ層9の先端位置での電界強度をより高くすることが可能となり、より確実にその場所でブレークダウンを生じさせることが可能となる。よって、より確実にゲート絶縁膜7が破壊されることを防止することが可能となる。
次に、図1に示すトレンチゲート構造のMOSFETの製造方法について、図4を参照して説明する。
〔図4(a)に示す工程〕
まず、窒素等のn型不純物濃度が例えば1.0×1019/cm3で厚さ300μm程度のn+型基板1を用意する。このn+型基板1の表面に窒素等のn型不純物濃度が例えば3.0×1015〜2.0×1016/cm3で厚さ10〜15μm程度のSiCからなるn-型ドリフト層2をエピタキシャル成長させる。
〔図4(b)、(c)に示す工程〕
-型ドリフト層2の表面に例えば酸化膜などで構成されるマスク20を形成したのち、フォトリソグラフィ工程を経て、p型ディープ層9の形成予定領域においてマスク20を開口させるもしくは凹ませる。このとき、マスク20の開口部もしくは凹部の側面がテーパ形状となるようにする。凹部の側面がテーパ形状となるようにするには、異方性を落として等方的なエッチングによってマスク20のパターニングを行えばよい。そして、このマスク20を用いてエッチングを行い、n-型ドリフト層2の表面に凹部2aを形成する。このとき、凹部2aはp型ディープ層9と同じように、深くなるほど先細りとなる尖った形状で形成される。
すなわち、エッチングによりマスク20もSiCに対して所定の選択比で除去されていくことになるが、マスク20の開口部もしくは凹部の側面をテーパ形状としていることから、エッチングが進むに連れて開口面積が徐々に大きくなっていく。このため、エッチング初期にはエッチング面積が小さい状態になっているものの、エッチングが進むに連れてエッチング面積が大きくなり、最終的に本図に示されるように凹部2aの形状は深くなるほど先細りとなる尖った形状になる。
なお、凹部2aの先端ができるだけ尖った形状となるように、マスク20の開口部を小さくするか、マスク20に断面三角形状の凹部を形成しておくのが好ましい。しかしながら、凹部2aの先端がある程度平面となって断面台形状となっていても、ブレークダウンが優先的にp型ディープ層9の先端位置において発生するようにできるため、上記効果を得ることができる。
〔図4(d)に示す工程〕
-型ドリフト層2の表面に、ボロンもしくはアルミニウム等のp型不純物濃度が例えば1.0×1016〜2.0×1019/cm3、厚さ2.0μm程度となるp型不純物層をエピタキシャル成長させることにより、p型ディープ層9を形成すると共にp型ベース領域3を形成する。
〔図4(e)に示す工程〕
続いて、p型ベース領域3の上に、n+型ソース領域4をエピタキシャル成長させたのち、LTO等で構成されるマスク(図示せず)を成膜したのち、フォトリソグラフィ工程を経て、p+型コンタクト層5の形成予定領域上においてマスクを開口させる。その後、p型不純物(例えばボロンやアルミニウム)をイオン注入する。
または、例えばLTO等で構成されるマスク(図示せず)を成膜したのち、フォトリソグラフィ工程を経て、n+型ソース領域4の形成予定領域上においてマスク(図示せず)を開口させる。その後、n型不純物(例えば窒素)をイオン注入する。さらに、先程使用したマスクを除去した後、再びマスク(図示せず)を成膜し、フォトリソグラフィ工程を経て、p+型コンタクト層5の形成予定領域上においてマスクを開口させる。その後、p型不純物(例えばボロンやアルミニウム)をイオン注入する。
そして、注入されたイオンを活性化することで、窒素等のn型不純物濃度(表面濃度)が例えば1.0×1021/cm3、厚さ0.3μm程度のn+型ソース領域4を形成すると共に、ボロンもしくはアルミニウム等のp型不純物濃度(表面濃度)が例えば1.0×1021/cm3、厚さ0.3μm程度のp+型コンタクト層5を形成する。その後、マスクを除去する。
〔図4(f)に示す工程〕
p型ベース領域3、n+型ソース領域4およびp+型コンタクト層5の上に、エッチングマスク(図示せず)を成膜したのち、トレンチ6の形成予定領域においてエッチングマスクを開口させる。そして、エッチングマスクを用いたエッチングを行ったのち、必要に応じて犠牲酸化工程を行ったり、水素エッチング工程を行うことで、例えば幅が0.5〜2.0μm、深さが2.0μm以上(例えば2.4μm)のトレンチ6を形成する。この後、エッチングマスクを除去する。
〔図4(g)に示す工程〕
ゲート絶縁膜形成工程を行うことにより、トレンチ6内を含む基板表面全面にゲート絶縁膜7を形成する。具体的には、ウェット雰囲気を用いたパイロジェニック法によるゲート酸化(熱酸化)によりゲート絶縁膜7を形成する。続いて、ゲート絶縁膜7の表面にn型不純物をドーピングしたポリシリコン層を例えば600℃の温度下で440nm程度成膜したのち、エッチバック工程等を行うことにより、トレンチ6内にゲート絶縁膜7およびゲート電極8を残す。
この後の工程に関しては、従来と同様であるため図示しないが、層間絶縁膜10を成膜したのち、層間絶縁膜10をパターニングしてn+型ソース領域4やp+型コンタクト層5に繋がるコンタクトホールを形成すると共に、ゲート電極8に繋がるコンタクトホールを別断面に形成する。続いて、コンタクトホール内を埋め込むように電極材料を成膜したのち、これをパターニングすることでソース電極11やゲート配線を形成する。また、n+型基板1の裏面側にドレイン電極12を形成する。これにより、図1に示したMOSFETが完成する。
以上説明したように、p型ディープ層9については、先にn-型ドリフト層2の表面に凹部2aを形成しておいてからp型ベース層3をエピタキシャル成長させることで、p型ベース層3の形成工程の際に同時に形成することができる。このため、p型ベース領域3とp型ディープ層9の形成工程を共通化することが可能となり、製造工程の簡略化を図ることが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態のSiC半導体装置は、第1実施形態に対してp型ディープ層9の構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図5に示すように、本実施形態では、トレンチゲート構造の下部において、トレンチ6の底面より下方に向かってp型ディープ層9が形成されるようにしている。p型ディープ層9は、トレンチ6の両コーナー部に形成されており、深くなるほど先細りとなる尖った形状とされている。このような構造のp型ディープ層9としても、ブレークダウンが発生する際にはp型ディープ層9の先端において優先的にブレークダウンが発生するようにできる。このため、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
次に、図5に示すトレンチゲート構造のMOSFETの製造方法について、図6を参照して説明する。ただし、この製造方法は、p型ベース領域9の形成工程以外については、第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分のみ図6中に示してある。
〔図6(a)に示す工程〕
まず、第1実施形態に示した図4(a)に示す工程を行ったのち、図4(b)、(c)に示すようなn-型ドリフト層2の表面に凹部2aを形成する工程を行うことなく、図4(d)に示す工程のようにn-型ドリフト層2の上にp型ベース領域3を形成する。このとき、p型ベース領域3をエピタキシャル成長によって形成することができるが、p型不純物のイオン注入によって形成しても良い。続いて、図4(e)に示す工程のように、n+型ソース領域4を形成すると共にp+型コンタクト層5を形成する。
〔図6(b)に示す工程〕
図4(f)に示す工程のようにトレンチエッチングによってトレンチ6を形成する。このとき、トレンチ6の両コーナー部に例えば深さ0.1μmのサブトレンチ6aが形成されるようにする。トレンチエッチングにおいてサブトレンチ6aが形成されることは一般的によく知られているため、そのようなエッチング条件を適用することで、サブトレンチ6aを形成することができる。そして、トレンチ6のうち側壁近傍においてトレンチ6の中央位置よりもよりエッチング速度が大きくなるようなエッチング条件を採用すれば、よりサブトレンチ6aが深く形成されるようにできる。
〔図6(c)に示す工程〕
1600度以上の減圧下における水素雰囲気、例えば1625℃、2.7×104Pa(200Torr)の高温水素雰囲気での熱処理による水素エッチングを実施する。この水素エッチングによってトレンチ6の内壁面の丸め処理が行われ、トレンチ6の開口入口やコーナー部を丸められると共に、トレンチエッチングのダメージ除去が行われる。また、このときp型ベース領域3の表面のp型SiCがトレンチ6の底部にマイグレーションさせられる。これにより、サブトレンチ6a内にp型SiCが入り込み、トレンチ6の底部にp型ディープ層9が構成される。
この後は、第1実施形態で説明した図4(g)以降の工程を行うことにより、図5に示したMOSFETが完成する。このように、トレンチ6の形成時にサブトレンチ6aが形成される条件で行った後、トレンチ6の内壁の丸め処理を兼ねた水素エッチングによってサブトレンチ6aをp型SiCで埋め込んでp型ディープ層9を形成することができる。これにより、従来に対して工程追加無しで本実施形態にかかるSiC半導体装置を製造することができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態のSiC半導体装置も、第1実施形態に対してp型ディープ層9の構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図7に示すように、本実施形態でも、トレンチゲート構造の下部において、トレンチ6の底面より下方に向かってp型ディープ層9が形成されるようにしている。p型ディープ層9は、トレンチ6の中央部に形成されており、深くなるほど先細りとなる尖った形状とされている。このような構造のp型ディープ層9としても、ブレークダウンが発生する際にはp型ディープ層9の先端において優先的にブレークダウンが発生するようにできる。このため、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
次に、図7に示すトレンチゲート構造のMOSFETの製造方法について、図8を参照して説明する。ただし、この製造方法は、p型ベース領域9の形成工程以外については、第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分のみ図8中に示してある。
〔図8(a)に示す工程〕
まず、第2実施形態に示した図6(a)と同様の工程を行うことで、n+型基板1の表面にn-型ドリフト層2およびp型ベース領域3を形成し、さらにn+型ソース領域4およびp+型コンタクト層5を形成する。
〔図8(b)に示す工程〕
図4(f)に示す工程のようにトレンチエッチングによってトレンチ6を形成する。このとき、トレンチ6の先端が先細り形状となるようにする。トレンチ6の先端が先細りとなるようにするには、トレンチエッチング時に、エッチング初期のときには異方性を落として等方的にエッチングを行い、その後は異方性を高めてエッチングを行うなどの手法を採用すれば良い。
〔図8(c)に示す工程〕
1600度以上の減圧下における水素雰囲気、例えば1625℃、2.7×104Pa(200Torr)の高温水素雰囲気での熱処理による水素エッチングを実施する。この水素エッチングによってトレンチ6の内壁面の丸め処理が行われ、トレンチ6の開口入口やコーナー部を丸められると共に、トレンチエッチングのダメージ除去が行われる。また、このときp型ベース領域3の表面のp型SiCがトレンチ6の底部にマイグレーションさせられる。これにより、トレンチ6の底部の先端の先細りとなった部分にp型SiCが入り込み、トレンチ6の底部にp型ディープ層9が構成される。
この後は、第1実施形態で説明した図4(g)以降の工程を行うことにより、図7に示したMOSFETが完成する。このように、トレンチ6の形成時にトレンチ6が先細り形状となる条件で行った後、トレンチ6の内壁の丸め処理を兼ねた水素エッチングによってトレンチ6の先端の先細りとなった部分にp型SiCで埋め込んでp型ディープ層9を形成することができる。これにより、従来に対して工程追加無しで本実施形態にかかるSiC半導体装置を製造することができる。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、本発明を適用した場合の一例について説明したが、適宜設計変更などを行うことができる。例えば、上記各実施形態では、ゲート絶縁膜8の例として熱酸化による酸化膜を挙げたが熱酸化によらない酸化膜もしくは窒化膜などを含むものであっても構わない。また、ドレイン電極12の形成工程に関しても、ソース電極11の形成前などとしても構わない。
また、上記各実施形態において、p型ディープ層9を断面三角形でトレンチゲート構造の長手方向と同方向を長手方向とするライン状に形成する場合について説明したが、必ずしもライン状である必要はない。例えば、p型ディープ層9が三角錐、四角錐、六角錐のような多角錐形状であったり円錐形状であっても良いし、先端が平面となった三角錐台、四角錐台、六角錐台のような多角錐台形状であったり、円錐台形状であっても良い。その場合、凹部2aを形成する際のマスク20の開口部もしくは凹部を形成したいp型ディープ層9の形状に合わせた形(例えば三角錐であれば三角形)とし、各辺を構成する側面がテーパ状となるようにすればよい。
また、上記第1実施形態では、トレンチゲート構造の反転型のMOSFETを例に挙げて説明したが、プレーナ型の反転型のMOSFETに対しても上記第1実施形態の構造のp型ディープ層9を備えることができる。プレーナ型の反転型MOSFETの場合、n+型ソース領域4とn-型ドリフト層2の間に挟まれた部分におけるp型ベース領域3の表面にゲート絶縁膜7が形成され、その上にゲート電極8が形成された構造となる。その場合、p型ディープ層9がp型ベース領域3よりも深く形成され、かつ、深くなるほど先細りとなる形状になっていれば良い。
また、上記各実施形態では、第1導電型をn型、第2導電型をp型としたnチャネルタイプのMOSFETを例に挙げて説明したが、各構成要素の導電型を反転させたpチャネルタイプのMOSFETに対しても本発明を適用することができる。また、上記説明では、MOSFETを例に挙げて説明したが、同様の構造のIGBTに対しても本発明を適用することができる。IGBTは、上記各実施形態に対して基板1の導電型をn型からp型に変更するだけであり、その他の構造や製造方法に関しては上記各実施形態と同様である。
1 n+型基板
2 n-型ドリフト層
3 p型ベース領域
4 n+型ソース領域
5 p+型コンタクト層
6 トレンチ
7 ゲート絶縁膜
8 ゲート電極
9 p型ディープ層
11 ソース電極
12 ドレイン電極

Claims (6)

  1. 炭化珪素からなる第1または第2導電型の基板(1)と、
    前記基板の上に形成され、前記基板よりも低不純物濃度とされた第1導電型の炭化珪素からなるドリフト層(2)と、
    前記ドリフト層の上に形成された第2導電型の炭化珪素からなるベース領域(3)と、
    前記ベース領域の上層部に形成され、前記ドリフト層よりも高不純物濃度とされた第1導電型の炭化珪素からなるソース領域(4)と、
    前記ベース領域の上層部に形成され、前記ベース層よりも高濃度の第2導電型の炭化珪素にて構成されたコンタクト領域(5)と、
    前記ソース領域と前記ドリフト層との間に挟まれた前記ベース領域の表面に形成されたゲート絶縁膜(7)と、前記ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極(8)と、
    前記ベース領域よりも深く形成され、かつ、深くなるほど先細り形状とされた第2導電型のディープ層(9)と、
    前記ソース領域および前記コンタクト領域を介して前記ベース領域に電気的に接続されたソース電極(11)と、
    前記基板の裏面側に形成されたドレイン電極(12)と、を備え、
    前記ゲート電極への印加電圧を制御することで前記ベース領域のうち前記ゲート電極と対向する部分の表面部に反転型のチャネル領域を形成し、前記ソース領域および前記ドリフト層を介して、前記ソース電極および前記ドレイン電極の間に電流を流すように構成された反転型の半導体スイッチング素子を有し
    前記ゲート絶縁膜および前記ゲート電極は、前記ソース領域の表面から前記ベース領域よりも深くまで形成され、トレンチ(6)内に形成されることでトレンチゲート構造を構成しており、
    前記ディープ層は、前記トレンチよりも深く形成されていると共に前記トレンチの底部の両コーナー部に形成され、該ディープ層の断面の頂点角度が90°以下であることを特徴とする炭化珪素半導体装置。
  2. 炭化珪素からなる第1または第2導電型の基板(1)と、
    前記基板の上に形成され、前記基板よりも低不純物濃度とされた第1導電型の炭化珪素からなるドリフト層(2)と、
    前記ドリフト層の上に形成された第2導電型の炭化珪素からなるベース領域(3)と、
    前記ベース領域の上層部に形成され、前記ドリフト層よりも高不純物濃度とされた第1導電型の炭化珪素からなるソース領域(4)と、
    前記ベース領域の上層部に形成され、前記ベース層よりも高濃度の第2導電型の炭化珪素にて構成されたコンタクト領域(5)と、
    前記ソース領域と前記ドリフト層との間に挟まれた前記ベース領域の表面に形成されたゲート絶縁膜(7)と、前記ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極(8)と、
    前記ベース領域よりも深く形成され、かつ、深くなるほど先細り形状とされた第2導電型のディープ層(9)と、
    前記ソース領域および前記コンタクト領域を介して前記ベース領域に電気的に接続されたソース電極(11)と、
    前記基板の裏面側に形成されたドレイン電極(12)と、を備え、
    前記ゲート電極への印加電圧を制御することで前記ベース領域のうち前記ゲート電極と対向する部分の表面部に反転型のチャネル領域を形成し、前記ソース領域および前記ドリフト層を介して、前記ソース電極および前記ドレイン電極の間に電流を流すように構成された反転型の半導体スイッチング素子を有し
    前記ゲート絶縁膜および前記ゲート電極は、前記ソース領域の表面から前記ベース領域よりも深くまで形成され、トレンチ(6)内に形成されることでトレンチゲート構造を構成しており、
    前記ディープ層は、前記トレンチよりも深く形成されていると共に前記トレンチの底部の中央部に形成され、該ディープ層の断面の頂点角度が90°以下であることを特徴とする炭化珪素半導体装置。
  3. 前記ディープ層は、断面三角形状もしくは台形状で、前記トレンチゲート構造の長手方向と同方向を長手方向とするライン状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の炭化珪素半導体装置。
  4. 前記ディープ層は、多角錐、多角錐台、円錐もしくは円錐台形状のいずれかであることを特徴とする請求項1または2に記載の炭化珪素半導体装置。
  5. 第1または第2導電型の炭化珪素基板(1)の主表面上に形成された炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層(2)上に、炭化珪素からなる第2導電型のベース領域(3)が形成されていると共に、前記ベース領域の上に炭化珪素からなる第1導電型のソース領域(4)が形成された半導体基板が用いられており、
    前記ベース領域よりも深いトレンチ(6)内にゲート絶縁膜(7)が形成されていると共に該ゲート絶縁膜上にゲート電極(8)が形成されることでトレンチゲート構造が構成され、
    前記ソース領域や前記第2導電型領域を介して前記ベース領域に対して電気的に接続されたソース電極(11)および前記炭化珪素基板の裏面に電気的に接続されたドレイン電極(12)を有する半導体スイッチング素子を備えた炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記半導体基板に対して前記トレンチを形成すると共に、該トレンチの底部の両コーナー部に該トレンチの底部から下方に突き出し、深くなるほど先細りとなるサブトレンチ(6a)を形成する工程と、
    水素エッチングにより、前記トレンチの内壁を丸め処理すると共に、前記ベース領域の表面の第2導電型炭化珪素をマイグレーションさせて前記サブトレンチ内を埋め込むことで第2導電型のディープ層(9)を形成する工程と、を含んでいることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  6. 第1または第2導電型の炭化珪素基板(1)の主表面上に形成された炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層(2)上に、炭化珪素からなる第2導電型のベース領域(3)が形成されていると共に、前記ベース領域の上に炭化珪素からなる第1導電型のソース領域(4)が形成された半導体基板が用いられており、
    前記ベース領域よりも深いトレンチ(6)内にゲート絶縁膜(7)が形成されていると共に該ゲート絶縁膜上にゲート電極(8)が形成されることでトレンチゲート構造が構成され、
    前記ソース領域や前記第2導電型領域を介して前記ベース領域に対して電気的に接続されたソース電極(11)および前記炭化珪素基板の裏面に電気的に接続されたドレイン電極(12)を有する半導体スイッチング素子を備えた炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記半導体基板に対して前記トレンチを深くなるほど先細りとなる先細り形状で形成する工程と、
    水素エッチングにより、前記トレンチの内壁を丸め処理すると共に、前記ベース領域の表面の第2導電型炭化珪素をマイグレーションさせて前記トレンチの先端を埋め込むことで第2導電型のディープ層(9)を形成する工程と、を含んでいることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
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