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JP5775360B2 - オフセット印刷用インキ組成物の製造方法およびオフセット印刷用インキ組成物 - Google Patents

オフセット印刷用インキ組成物の製造方法およびオフセット印刷用インキ組成物 Download PDF

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Description

本発明は、オフセット印刷用インキ組成物の製造方法に関する。
オフセット印刷は、印刷版上に供給されたインキを、ゴムブランケットなどの中間転写体に転写した後、紙などの被印刷体に印刷することを特徴とした印刷方式である。そして、オフセット印刷は、高精細かつ鮮明な画像の印刷物を短時間で大量に印刷することができることから、商業印刷や新聞印刷などの分野で広く用いられる印刷方式の代表的なものとなっている。
オフセット印刷インキ用組成物は、基本的には鉱物油成分および/または植物油成分からなる油成分材と樹脂と顔料とからなるが、これらを一度に混合して製造するものではない。通常は、まず、樹脂を油成分材に溶解させて、オフセット印刷インキ用樹脂ワニス(以下、単に「ワニス」ということもある)と呼ばれる中間体の生成を介するのが一般的である。そして、ワニスに顔料や各種添加剤を配合して、最終的にオフセット印刷インキ用組成物が得られるのである。
黒色印刷用の墨インキ組成物を製造するには、カーボンブラックをワニス中に充分に分散させることにより発色効果を高める必要がある。
オフセット印刷用の墨インキ組成物で使用されるカーボンブラックとしては、一般的にパウダーカーボンブラックが用いられる。パウダーカーボンブラックの分散は、乾燥状態のパウダーカーボンブラックをワニス中で練肉するという極めて簡単な方法で行われている。こうして得られる墨インキ組成物においては、カーボンブラックの経時安定性が優れ、特にこのインキ組成物を用いて印刷して得られる印刷物は、光沢、漆黒性など墨インキとしての印刷品質が良好である。
しかし、パウダーカーボンブラックは、容易に分散ができる反面、微粉末状であるため粉塵の発生などによって作業環境が悪化するという問題を有する。このような問題の改善を目的として、パウダーカーボンブラックを造粒してビーズ状にしたビードカーボンブラックなどの使用が進んでいる。ビードカーボンブラックの使用により、低コスト化が可能で、作業環境の悪化についても改善される可能性が高い反面、ワニス中にカーボンブラック粒子を微分散させるには多大なエネルギーを要する。
したがって、ビードカーボンブラックを用いて従来の分散方法でワニス中に分散させた場合には、生産性が大きく低下し、また、ワニス中にカーボンブラックの粗大粒子が多く存在するため、カーボンブラックが有する本来の光沢や漆黒性を得ることが困難になるという問題がある。
そこで、本件出願人は、ビードカーボンブラックの分散性を向上させるために、ビードカーボンブラックを溶媒で湿潤させ、樹脂ワニスを用いてその湿潤したビードカーボンブラックをフラッシングさせた後、脱溶媒するオフセット印刷用インキ組成物の製造方法を提案している(特許文献1〜3参照)。
国際公開 第2006/100944号 国際公開 第2006/103950号 国際公開 第2006/109430号
しかしながら、特許文献1〜3に記載されているような製造方法を用いた場合でも、製造工程が複雑となり、生産性の低下は免れず、ビードカーボンブラックの利点を十分に生かすことができない。
本発明の目的は、ビードカーボンブラックを用いても分散性と生産性とを向上させることができるオフセット印刷用インキ組成物の製造方法を提供することである。
本発明は、かさ密度が0.2〜0.8g/cmであり、平均一次粒子径が15〜70nmであるビードカーボンブラックと、固形樹脂を油成分材に溶解させて得られたオフセット印刷インキ用樹脂ワニスとを、回転軸と撹拌羽根とが内部空間に設けられるタンクに投入し、撹拌羽根を回転軸の軸線まわりに回転駆動させて、前記オフセット印刷インキ用樹脂ワニス中に前記ビードカーボンブラックを分散させてカーボンブラック分散ワニスを得るプレミキシング工程と、
前記プレミキシング工程で得られたカーボンブラック分散ワニスを微粉砕機に投入して練肉を行い、オフセット印刷用インキ組成物を得る練肉工程とを含み、
前記回転軸は、前記タンクの中心軸線と同一直線上となる軸線まわりに回転駆動され、
前記撹拌羽根は、
前記回転軸に垂直に固定される板状の基部と、基部から半径方向外方に連なるブレードとを有し、
前記ブレードは、
基部から半径方向外方になるにつれて前記基部の回転面に対して一方側に離反するように傾斜した第1ブレードと、
基部から半径方向外方になるにつれて前記基部の回転面に対して、前記第1ブレードが前記基部の回転面に対して離反するように傾斜した方向と逆方向側に離反するように傾斜した第2ブレードと、
基部から半径方向外方に連なり、基部の回転面に平行な第3ブレードと、を含んで構成されることを特徴とするオフセット印刷用インキ組成物の製造方法である。
また本発明は、前記第1および第2ブレードは、前記回転方向上流側の基端部が回転方向下流側の基端部よりも半径方向外側に離反した位置で屈曲して前記基部に連なっていることを特徴とする。
また本発明は、前記第1、第2および第3ブレードの前記回転方向下流側に臨む縁辺部は、前記回転方向下流側に臨んで先細状に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、オフセット印刷用インキ組成物の製造方法は、プレミキシング工程と、練肉工程とを有する。プレミキシング工程では、かさ密度が0.2〜0.8g/cmであり、平均一次粒子径が15〜70nmであるビードカーボンブラックと、固形樹脂を油成分材に溶解させて得られたオフセット印刷インキ用樹脂ワニスとを、回転軸と撹拌羽根とが内部空間に設けられるタンクに投入し、撹拌羽根を回転軸の軸線まわりに回転駆動させて、前記オフセット印刷インキ用樹脂ワニス中に前記ビードカーボンブラックを分散させてカーボンブラック分散ワニスを得る。練肉工程では、前記プレミキシング工程で得られたカーボンブラック分散ワニスを微粉砕機に投入して練肉を行い、オフセット印刷用インキ組成物を得る。
プレミキシング工程で用いられる撹拌羽根は、前記回転軸に垂直に固定される板状の基部と、基部から半径方向外方に連なるブレードとを有している。
これにより、プレミキシング工程において、前記オフセット印刷インキ用樹脂ワニス中に前記ビードカーボンブラックを容易に微分散させることができ、ビードカーボンブラックを用いた場合であっても生産性を向上させることができる。
また、練肉工程後に得られたオフセット印刷用インキ組成物は、光沢、漆黒性など墨インキとしての印刷品質が、パウダーカーボンブラックを用いたオフセット印刷用インキ組成物と同等に得ることができる。また、パウダーカーボンブラックを使用しないので、粉塵の発生もなく、良好な作業環境を実現できる。
また、タンク内に設けられる撹拌羽根のブレードは、基部と第1ブレードと第2ブレードとを含んで構成されている。基部は、回転駆動される回転軸に垂直に固定される板状の部分である。第1ブレードは、基部から半径方向外方になるにつれて基部の回転面に対して一方側に離反するように傾斜したブレードである。第2ブレードは、基部から半径方向外方になるにつれて基部の回転面に対して、第1ブレードが基部の回転面に対して離反するように傾斜した方向と逆方向側に離反するように傾斜したブレードである。
プレミキシング工程では、基部の回転面に対して一方側に離反するように傾斜した第1ブレード、および、基部の回転面に対して、第1ブレードが基部の回転面に対して離反するように傾斜した方向と逆方向側に離反するように傾斜した第2ブレードを有するカッター羽根を回転駆動させて、オフセット印刷インキ用樹脂ワニスおよびビードカーボンブラックを撹拌混合するので、ビードカーボンブラックに大きなせん断力を付与することができ、オフセット印刷インキ用樹脂ワニス中のビードカーボンブラックの粉砕効率を向上することができる。
た、タンク内に設けられる撹拌羽根のブレードは、基部から半径方向外方に連なり、基部の回転面に平行な第3ブレードをさらに含んで構成されている。これによって、プレミキシング工程では、ビードカーボンブラックに大きなせん断力を付与することができ、オフセット印刷インキ用樹脂ワニス中のビードカーボンブラックの粉砕効率をさらに向上することができる。
また本発明によれば、タンク内に設けられる撹拌羽根のブレードは、前記第1および第2ブレードが、回転方向上流側の基端部が回転方向下流側の基端部よりも半径方向外側に離反した位置で屈曲して基部に連なっている。このように構成された撹拌羽根を回転駆動させて、オフセット印刷インキ用樹脂ワニスおよびビードカーボンブラックを撹拌混合するプレミキシング工程では、撹拌羽根が回転駆動されるときに、オフセット印刷インキ用樹脂ワニスおよびビードカーボンブラックの混合物に対して撹拌流が作用する。そのため、オフセット印刷インキ用樹脂ワニスおよびビードカーボンブラックの混合物は、タンク内を撹拌流に沿って流動しながら撹拌混合されるので、オフセット印刷インキ用樹脂ワニス中のビードカーボンブラックの粉砕効率を向上することができる。
また本発明によれば、タンク内に設けられる撹拌羽根のブレードは、前記第1、第2および第3ブレードの回転方向下流側に臨む縁辺部が、回転方向下流側に臨んで先細状に形成されている。このように構成された撹拌羽根を回転駆動させて、オフセット印刷インキ用樹脂ワニスおよびビードカーボンブラックを撹拌混合するプレミキシング工程では、撹拌羽根が回転駆動されるときに、先細状に形成される各ブレードの縁辺部によって、オフセット印刷インキ用樹脂ワニスおよびビードカーボンブラックの混合物に切り込みが入れられる。これによって、オフセット印刷インキ用樹脂ワニス中のビードカーボンブラックの粉砕効率を向上することができる。
本発明の実施の一形態であるオフセット印刷用インキ組成物の製造方法において用いられる撹拌装置1の構成を示す図である。 撹拌装置1に備えられるカッター羽根10の構成を示す図である。 カッター羽根20の構成を示す図である。 カッター羽根30の構成を示す図である。
本発明は、プレミキシング工程で、カッター羽根を備える撹拌装置を用いて、オフセット印刷インキ用樹脂ワニスにビードカーボンブラックを分散させ、練肉工程でビーズミルなどを用いた練肉を行い、オフセット印刷用インキ組成物を得る。プレミキシング工程で用いる撹拌装置は、撹拌羽根の形状に特徴を有し、ビードカーボンブラックをオフセット印刷インキ用樹脂ワニス中に容易に分散させることができる。
(ビードカーボンブラック)
本発明で用いるビードカーボンブラックとしては、酸性または中性のビードカーボンブラックを使用することができる。また、かさ密度は、0.2〜0.8g/cmであり、平均一次粒子径は、15〜70nmである。
ビードカーボンブラックは、微粉末状のパウダーカーボンブラックを造粒することにより、ビーズ状としたカーボンブラックのことであり、本発明ではインキ用ビードカーボンブラックであってもゴム用ビードカーボンブラックであっても使用することができる。
ビードカーボンブラックのかさ密度は、JIS K6219−2:2005に準じた測定方法により測定して得られた値である。ビードカーボンブラックの平均一次粒子径は、電子顕微鏡観察により得られた粒子径の算術平均値である。
酸性ビードカーボンブラックとしては、pHが2.0〜6.0のカーボンブラックであり、ビードカーボンブラックの表面をオゾンまたは化学薬品などで酸化処理したものを使用することができるが、酸性であれば、そのような特段の酸化処理を施したものでなくとも、自然酸化されたものであっても使用することができる。酸化処理による製造方法も各種あるが、主な製造方法としてはファーネス法、デグサ社によるデグサガスブラック法などが挙げられる。
中性ビードカーボンブラックとしては、pHが6.0〜8.0のカーボンブラックであり、チャンネル法、オイルファーネス法等によって製造されたカーボンブラックを造粒したものである。
中性ビードカーボンブラックの製造方法には、水を加えて作る湿式法と水を加えずに作る乾式法とがある。多くの場合は湿式法であり、湿式法で作られたビードカーボンブラックも最終的には後工程で水分を完全に除去する。カーボンブラックは多環芳香族であるタールや石油の接触分解重質油成分を原料とし、1,300〜1,800℃の反応炉で生成させる。生成したカーボンブラックはすぐにアグロメレートの形態になり、湿式法では、捕集したものを造粒器に投入し、水を加えて所定の粒子径を有する粒子を生成したのち乾燥して水分を除去する。
中性ビードカーボンブラックとしては、たとえば、タイヤ用グレードN326,N330,N220,N550,N568,N660,N762,N754などカーボンブラックを造粒しているものであれば、カラー用ビードカーボンブラック相当品を含めて使用することができる。
(オフセット印刷インキ用樹脂ワニス)
上記のビードカーボンブラックを分散させるオフセット印刷インキ用樹脂ワニスとしては、この分野でオフセット印刷インキ用樹脂ワニスとして使用されているものであれば使用することができる。
オフセット印刷インキ用樹脂ワニスは、固形樹脂を油成分材に溶解させて得られる。
固形樹脂としては、合成樹脂または天然樹脂を挙げることができ、たとえば、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、石油樹脂、ギルソナイト樹脂などの、オフセット印刷インキの樹脂成分として常用される樹脂を挙げることができる。これらの樹脂の中でも、軟化点が130℃以上のロジン変性フェノール樹脂またはロジン変性マレイン酸樹脂であることが好ましい。130℃以上の軟化点を有するロジン変性フェノール樹脂またはロジン変性マレイン酸樹脂は、低すぎることがない分子量を有する固形樹脂であるので、高い印刷適性を有するオフセット印刷インキ用組成物の原材料となるオフセット印刷インキ用樹脂ワニスを得ることができる。また、軟化点が130℃以上のロジン変性フェノール樹脂またはロジン変性マレイン酸樹脂は、油成分材への溶解時に熱エネルギー損失の低減効果、油成分材とのエステル交換反応抑制効果が高い樹脂である。これに対して、低い軟化点を有する石油樹脂またはギルソナイト樹脂は、油成分材に対する溶解性が高く、粉砕溶解工程における撹拌時間を短くしても、油成分材中に溶解する。なお、固形樹脂の軟化点は、流動特性評価装置(フローテスター)を用いて測定することができる。
また、固形樹脂は、ゲル化剤の適量(固形樹脂に対して15質量%以下程度)を使用して、樹脂を架橋させるようにしてもよい。このような場合に使用するゲル化剤としては、アルミニウムアルコラート類、アルミニウムキレート化合物などが挙げられ、好ましい具体例としては、アルミニウムトリイソプロポキシド、モノ−sec−ブトキシアルミニウムジイソプロポキシド、アルミニウムトリ−sec−ブトキシド、エチルアセテートアルミニウムジイソプロポキシド、アルミニウムトリスエチルアセトアセテートなどが例示できる。
油成分材としては、固形樹脂を溶解することができるものであればよく、植物油由来のもの、鉱物油由来のものなど、オフセット印刷インキの油成分として常用される油成分材を挙げることができ、また、これらを単独または複数組み合わせて使用することができる。
植物油由来の油成分材としては、植物油そのもの、または植物油を原料とする脂肪酸エステルや重合油が挙げられる。これらは単独で使用することも可能であるし、複数を組み合わせて使用することもできる。
植物油としては、アマニ油、桐油、大豆油、菜種油、綿実油、コーン油、パーム油など、乾性油、不乾性油を問わず使用することができるが、印刷後に印刷物を空気酸化によって乾燥させる場合には乾性油や半乾性油が好適に使用される。中でも、アマニ油、桐油、大豆油は、オフセット印刷インキ用組成物の油成分として好ましく使用され、これらは単独で使用することも可能であるし、複数を組み合わせて使用することもできる。
植物油を原料とする脂肪酸エステルとしては、乾性油または半乾性油のモノエステル化合物が挙げられる。すなわち、脂肪酸モノエステルを構成する脂肪酸は、ステアリン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸など炭素数15〜20程度のアルキル主鎖を有する脂肪酸が例示できる。脂肪酸モノエステルを構成するアルコール由来アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、2−エチルヘキシルなどの炭素数1〜10程度のアルキル基が例示できる。中でも得られるオフセット印刷インキ用組成物の乾燥性の点から大豆油脂肪酸モノエステルが好ましい。これら脂肪酸モノエステルは、単独でまたは2種以上を併用して使用できる。
ここで、インキ・印刷分野では、環境負荷低減に対応するために、環境を汚染することがなく、さらに再生産可能な資源である植物油およびそれを原料とするエステル類の使用が推奨されている。たとえば、印刷インキ工業連合会では、植物油およびそれを原料とするエステル類の含有量が、独自に定めた基準以上であるインキをエコ製品として認定する制度を導入し始めている。このように植物油由来の油成分材は、環境にやさしい材料であるので、本実施形態のオフセット印刷インキ用樹脂ワニスにおいても、植物油由来の油成分材を可能な限り利用することが、環境負荷を低減できるので特に好ましい。
また、鉱物油由来の油成分材としては、鉱物油そのもの、または石油系溶剤が挙げられる。中でも、オフセット印刷インキ用組成物の油成分として使用されている、水と相溶しない沸点160℃以上、好ましくは200℃以上の油成分材が好適に使用できる。具体的には、軽油、スピンドル油、マシン油、シリンダー油、テレピン油、ミネラルスピリットなどの鉱物油、n−パラフィン系溶剤、イソパラフィン系溶剤、ナフテン系溶剤、芳香族系溶剤、α−オレフィン系などの石油系溶剤が例示でき、これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を併用して使用できるが、環境負荷低減の観点から非芳香族系溶剤を使用することが好ましい。
さらに必要に応じて、ドライヤー、乾燥遅延剤、酸化防止剤、整面助剤、耐摩擦性向上剤、裏移り防止剤、非イオン系界面活性剤などの添加剤を適宜使用することができる。
オフセット印刷インキ用樹脂ワニスの例としては、大豆油および鉱物油成分材にロジン変性フェノール樹脂を溶解させたもの、鉱物油成分材にギルソナイト樹脂を溶解させたものが挙げられ、これら種類の異なるオフセット印刷インキ用樹脂ワニスを併用して使用できる。
オフセット印刷インキ用樹脂ワニスの製造時における油成分材の仕込み量は、固形樹脂の仕込み量の100〜180質量%であることが好ましく、120〜150質量%であることが特に好ましい。これによって、好適な範囲内の粘度を有するオフセット印刷インキ用樹脂ワニスを得ることができる。
(プレミキシング工程)
プレミキシング工程では、上記のオフセット印刷インキ用樹脂ワニスに対してビードカーボンブラックを分散させ、カーボンブラック分散ワニスを得る。本工程でビードカーボンブラックの分散に用いられる撹拌装置は、撹拌羽根の形状に特徴を有しており、以下に示すようなせん断力を付与するためのカッター羽根を撹拌羽根として用いる。カッター羽根を用いることで、高粘度のオフセット印刷インキ用樹脂ワニスであっても、ビードカーボンブラックを粉砕し、容易に微分散させることができる。
図1は、本発明の実施の一形態であるオフセット印刷用インキ組成物の製造方法において用いられる撹拌装置1の構成を示す図である。
本実施形態では、プレミキシング工程におけるビードカーボンブラックの分散に撹拌装置1が用いられ、仕込み工程と、分散工程とを含む。
仕込み工程は、撹拌装置1に備えられる、回転軸3と撹拌羽根であるカッター羽根10とが内部空間に設けられるタンク2に、オフセット印刷インキ用樹脂ワニスおよびビードカーボンブラックを仕込む工程である。
また、仕込み工程において、タンク2内にオフセット印刷インキ用樹脂ワニスおよびビードカーボンブラックを投入する手順は、特に限定されるものではなく、オフセット印刷インキ用樹脂ワニスおよびビードカーボンブラックを同時にタンク2内に投入してもよいし、オフセット印刷インキ用樹脂ワニスを投入した後にビードカーボンブラックを投入するようにしてもよい。また、タンク2内にオフセット印刷インキ用樹脂ワニスを投入した後、カッター羽根10を回転駆動させた撹拌下でビードカーボンブラックをタンク2内に投入するようにしてもよい。
仕込み工程でタンク2内に投入されたオフセット印刷インキ用樹脂ワニスおよびビードカーボンブラックは、分散工程でカッター羽根10の回転によるせん断力が付与されオフセット印刷インキ用樹脂ワニス中に、粉砕されたカーボンブラックが微分散される。
ここで、タンク2は、有底円筒状に形成されたものであり、ステンレス鋼などの金属材料によって構成されている。そして、タンク2の内部空間にはカッター羽根10が設けられており、そのカッター羽根10の配設位置は、タンク2の底面2aから、タンク2の高さY1に対して10〜25%の高さ位置である。
カッター羽根10は、詳細は後述するが、基部とブレードとを含んで構成されており、ステンレス鋼などの金属材料からなる部材である。カッター羽根10は、回転駆動されて、ブレードがビードカーボンブラックと衝突したときに、その衝撃力によりビードカーボンブラックを切断あるいは粉砕できるように、カッター羽根10のブレードのビードカーボンブラックと接触する部分の面積が十分に小さいことが好ましい。
カッター羽根10の具体的な構成について、図2を用いて説明する。図2は、撹拌装置1に備えられるカッター羽根10の構成を示す図である。図2(a)は、カッター羽根10の展開図を示し、図2(b)は、カッター羽根10の平面図を示し、図2(c)は、カッター羽根10の側面図を示す。
カッター羽根10は、基部11と、第1ブレード12と、第2ブレード13と、第3ブレード14とを含んで構成されている。
基部11は、タンク2の中心軸線と同一直線上となる回転軸線まわりに回転方向Aに回転駆動される回転軸3に、垂直に固定される板状の部分であり、平面視したときの形状が正六角形である。そして、カッター羽根10では、2枚の第1ブレード12と、2枚の第2ブレード13と、2枚の第3ブレード14との合計6枚のブレードが、回転軸線に関して周方向に等間隔に、正六角形状の基部11の各辺から半径方向外方に連なるように形成されている。6枚の各ブレード12,13,14は、同じ形状および大きさに形成されており、本実施形態では、平面視したときの形状が台形である。
また、6枚の各ブレード12,13,14において、基部11から半径方向外方に延びる延在方向の長さL2は、正六角形状の基部11の各辺の長さL1に対して、150〜300%(本実施形態では、(L2/L1)×100=250%程度)に設定されるのが好ましい。これによって、カッター羽根10における各ブレード12,13,14の強度を、充分に確保することができる。
2枚の第1ブレード12のそれぞれは、基部11から半径方向外方になるにつれて基部11の回転面に対して一方側に離反するように傾斜したブレードである。そして、各第1ブレード12同士は、回転軸線に関して対称に設けられている。
第1ブレード12における基部11の回転面に対する傾斜の角度θ1は、30〜45°(本実施形態では、傾斜角θ1=45°)に設定されるのが好ましい。これによって、カッター羽根10が回転駆動されるときに、タンク内に収容されるオフセット印刷インキ用樹脂ワニスおよびビードカーボンブラックの混合物に対して撹拌流を作用させることができ、オフセット印刷インキ用樹脂ワニス中のビードカーボンブラック粉砕効率を向上することができる。
また、第1ブレード12は、回転方向Aの上流側の第1上流側基端部12aが回転方向Aの下流側の第1下流側基端部12bよりも半径方向外側に離反した位置で屈曲して基部11に連なっている。このように構成されたカッター羽根10を回転駆動させて、オフセット印刷インキ用樹脂ワニスおよびビードカーボンブラックを撹拌混合する分散工程では、カッター羽根10が回転駆動されるときに、オフセット印刷インキ用樹脂ワニスおよびビードカーボンブラックの混合物に対して撹拌流が作用する。そのため、オフセット印刷インキ用樹脂ワニスおよびビードカーボンブラックの混合物は、タンク2内を撹拌流に沿って流動しながら撹拌混合されるので、オフセット印刷インキ用樹脂ワニス中のビードカーボンブラックの粉砕効率を向上させることができる。そのため、分散工程では、ビードカーボンブラックのような粒状のカーボンブラックであっても容易にオフセット印刷インキ用樹脂ワニス中に微分散させることができる。
さらに、第1ブレード12は、回転方向Aの下流側に臨む縁辺部12cが、回転方向Aの下流側に臨んで先細状に形成されている。これによって、カッター羽根10が回転駆動されるときに、先細状に形成される第1ブレード12の縁辺部12cによって、オフセット印刷インキ用樹脂ワニスおよびビードカーボンブラックの混合物に切り込みが入れられる。これによって、オフセット印刷インキ用樹脂ワニス中のビードカーボンブラックの粉砕効率を向上することができる。そのため、分散工程では、ビードカーボンブラックのような粒状のカーボンブラックであっても容易にオフセット印刷インキ用樹脂ワニス中に微分散させることができる。なお、先細状に形成される第1ブレード12の縁辺部12cの厚みは、縁辺部12c以外の厚みが4mm程度に設定されるのに対して、1mm程度に設定される。
2枚の第2ブレード13のそれぞれは、基部11から半径方向外方になるにつれて基部11の回転面に対して、第1ブレード12が基部11の回転面に対して離反するように傾斜した方向と逆方向側(以下、「他方側」という)に離反するように傾斜したブレードである。そして、各第2ブレード13同士は、回転軸線に関して対称に設けられている。
第2ブレード13における基部11の回転面に対する傾斜の角度θ2は、30〜45°(本実施形態では、傾斜角θ2=45°)に設定されるのが好ましい。これによって、カッター羽根10が回転駆動されるときに、タンク内に収容されるオフセット印刷インキ用樹脂ワニスおよびビードカーボンブラックの混合物に対して撹拌流を作用させることができ、オフセット印刷インキ用樹脂ワニス中のビードカーボンブラックの粉砕効率を向上させることができる。
また、第2ブレード13は、回転方向Aの上流側の第2上流側基端部13aが回転方向Aの下流側の第2下流側基端部13bよりも半径方向外側に離反した位置で屈曲して基部11に連なっている。このように構成されたカッター羽根10を回転駆動させて、オフセット印刷インキ用樹脂ワニスおよびビードカーボンブラックを撹拌混合する分散工程では、カッター羽根10が回転駆動されるときに、オフセット印刷インキ用樹脂ワニスおよびビードカーボンブラックの混合物に対して撹拌流が作用する。そのため、オフセット印刷インキ用樹脂ワニスおよびビードカーボンブラックの混合物は、タンク2内を撹拌流に沿って流動しながら撹拌混合されるので、オフセット印刷インキ用樹脂ワニス中のビードカーボンブラックの粉砕効率を向上させることができる。
さらに、第2ブレード13は、回転方向Aの下流側に臨む縁辺部13cが、回転方向Aの下流側に臨んで先細状に形成されている。これによって、カッター羽根10が回転駆動されるときに、先細状に形成される第2ブレード13の縁辺部13cによって、オフセット印刷インキ用樹脂ワニスおよびビードカーボンブラックの混合物に切り込みが入れられる。これによって、オフセット印刷インキ用樹脂ワニス中のビードカーボンブラックの粉砕効率を向上させることができる。なお、先細状に形成される第2ブレード13の縁辺部13cの厚みは、縁辺部13c以外の厚みが4mm程度に設定されるのに対して、1mm程度に設定される。
2枚の第3ブレード14のそれぞれは、基部11から半径方向外方に連なり、基部11の回転面に平行なブレードである。そして、各第3ブレード14同士は、回転軸線に関して対称に設けられている。そして、第3ブレード14は、回転方向Aの下流側に臨む縁辺部14aが、回転方向Aの下流側に臨んで先細状に形成されている。これによって、カッター羽根10が回転駆動されるときに、先細状に形成される第3ブレード14の縁辺部14aによって、オフセット印刷インキ用樹脂ワニスおよびビードカーボンブラックの混合物に切り込みが入れられる。これによって、オフセット印刷インキ用樹脂ワニス中のビードカーボンブラックの粉砕効率を向上させることができる。なお、先細状に形成される第3ブレード14の縁辺部14aの厚みは、縁辺部14a以外の厚みが4mm程度に設定されるのに対して、1mm程度に設定される。
以上のように、2枚の第1ブレード12と、2枚の第2ブレード13と、2枚の第3ブレード14との合計6枚のブレードが、基部11から半径方向外方に連なるように形成されたカッター羽根10では、2枚の第3ブレード14の遊端部間の長さに対応する、最外周縁部の先端部における回転直径L4が、タンク2の内径Y2に対して30〜80%に設定される。
そして、分散工程では、第3ブレード14の遊端部の周速度、すなわち、各ブレード12,13,14における最外周縁部の先端部の周速度が、10m/s以上となる速度で、カッター羽根10が回転駆動される。さらに、分散工程では工程開始時の初期温度が30〜130℃となるように、タンク2を調温した状態で、カッター羽根10を回転駆動させて、タンク2内に収容されるオフセット印刷インキ用樹脂ワニスおよびビードカーボンブラックの混合物を撹拌混合し、ビードカーボンブラックが0.1mm程度の分散径を有するように粉砕しながらオフセット印刷インキ用樹脂ワニス中に微分散させる。
また、ビードカーボンブラックをオフセット印刷インキ用樹脂ワニス中に分散させるのに要する撹拌混合時間は、オフセット印刷インキ用樹脂ワニスの組成やカッター羽根10の回転速度などにより最適条件が存在し、この最適条件によって設定すべき撹拌混合時間も異なる。撹拌混合時間は、エネルギー効率や作業性などを考慮すると、1つの目安として、30〜120分間である。
以上のように、分散工程では、タンク2の内径Y2に対して所定の回転直径を有するブレードを含むカッター羽根10を回転駆動させるので、タンク2内に収容されるビードカーボンブラックに充分なせん断力が付与されて、オフセット印刷インキ用樹脂ワニス中でビードカーボンブラックを粉砕しながら分散させることができる。そのため、ビードカーボンブラックのような粒状のカーボンブラックであっても容易にオフセット印刷インキ用樹脂ワニス中に微分散させることができ、良分散性のカーボンブラック分散ワニスを得ることができる。
以下では、前述したカッター羽根10とはブレード枚数が異なるカッター羽根について、図3,4を用いて説明する。
図3は、カッター羽根20の構成を示す図である。図3(a)は、カッター羽根20の展開図を示し、図3(b)は、カッター羽根20の平面図を示す。カッター羽根20は、ブレードの枚数が異なる以外は、前述したカッター羽根10と同様に構成される。
カッター羽根20は、基部21と、第1ブレード22と、第2ブレード23と、第3ブレード24とを含んで構成されている。
基部21は、タンク2の中心軸線と同一直線上となる回転軸線まわりに回転方向Aに回転駆動される回転軸3に、垂直に固定される板状の部分であり、平面視したときの形状が正八角形である。そして、カッター羽根20では、2枚の第1ブレード22と、2枚の第2ブレード23と、4枚の第3ブレード24との合計8枚のブレードが、回転軸線に関して周方向に等間隔に、正八角形状の基部21の各辺から半径方向外方に連なるように形成されている。8枚の各ブレード22,23,24は、同じ形状および大きさに形成されており、本実施形態では、平面視したときの形状が台形である。
2枚の第1ブレード22のそれぞれは、基部21から半径方向外方になるにつれて基部21の回転面に対して一方側に離反するように傾斜したブレードである。そして、各第1ブレード22同士は、回転軸線に関して対称に設けられている。
また、第1ブレード22は、回転方向Aの上流側の第1上流側基端部22aが回転方向Aの下流側の第1下流側基端部22bよりも半径方向外側に離反した位置で屈曲して基部21に連なっている。さらに、第1ブレード22は、回転方向Aの下流側に臨む縁辺部22cが、回転方向Aの下流側に臨んで先細状に形成されている。
2枚の第2ブレード23のそれぞれは、基部21から半径方向外方になるにつれて基部21の回転面に対して、第1ブレード22が基部21の回転面に対して離反するように傾斜した方向と逆方向側(以下、「他方側」という)に離反するように傾斜したブレードである。そして、各第2ブレード23同士は、回転軸線に関して対称に設けられている。
また、第2ブレード23は、回転方向Aの上流側の第2上流側基端部23aが回転方向Aの下流側の第2下流側基端部23bよりも半径方向外側に離反した位置で屈曲して基部21に連なっている。さらに、第2ブレード23は、回転方向Aの下流側に臨む縁辺部23cが、回転方向Aの下流側に臨んで先細状に形成されている。
4枚の第3ブレード24のそれぞれは、基部21から半径方向外方に連なり、基部21の回転面に平行なブレードである。そして、4枚の第3ブレード24は、十字状に設けられている。そして、第3ブレード24は、回転方向Aの下流側に臨む縁辺部24aが、回転方向Aの下流側に臨んで先細状に形成されている。
以上のように、2枚の第1ブレード22と、2枚の第2ブレード23と、4枚の第3ブレード24との合計8枚のブレードが、基部21から半径方向外方に連なるように形成されたカッター羽根20では、4枚の第3ブレード24の遊端部間の長さに対応する、最外周縁部の先端部における回転直径が、タンク2の内径Y2に対して30〜80%に設定される。
図4は、カッター羽根30の構成を示す図である。図4(a)は、カッター羽根30の展開図を示し、図4(b)は、カッター羽根30の平面図を示す。カッター羽根30は、ブレードの枚数が異なる以外は、前述したカッター羽根10と同様に構成される。
カッター羽根30は、基部31と、第1ブレード32と、第2ブレード33とを含んで構成されている。
基部31は、タンク2の中心軸線と同一直線上となる回転軸線まわりに回転方向Aに回転駆動される回転軸3に、垂直に固定される板状の部分であり、平面視したときの形状が正方形である。そして、カッター羽根30では、2枚の第1ブレード32と、2枚の第2ブレード33との合計4枚のブレードが、回転軸線に関して周方向に等間隔に、正方形状の基部31の各辺から半径方向外方に連なるように形成されている。4枚の各ブレード32,33は、同じ形状および大きさに形成されており、本実施形態では、平面視したときの形状が台形である。
2枚の第1ブレード32のそれぞれは、基部31から半径方向外方になるにつれて基部31の回転面に対して一方側に離反するように傾斜したブレードである。そして、各第1ブレード32同士は、回転軸線に関して対称に設けられている。
また、第1ブレード32は、回転方向Aの上流側の第1上流側基端部32aが回転方向Aの下流側の第1下流側基端部32bよりも半径方向外側に離反した位置で屈曲して基部31に連なっている。さらに、第1ブレード32は、回転方向Aの下流側に臨む縁辺部32cが、回転方向Aの下流側に臨んで先細状に形成されている。
2枚の第2ブレード33のそれぞれは、基部31から半径方向外方になるにつれて基部31の回転面に対して、第1ブレード32が基部31の回転面に対して離反するように傾斜した方向と逆方向側(以下、「他方側」という)に離反するように傾斜したブレードである。そして、各第2ブレード33同士は、回転軸線に関して対称に設けられている。
また、第2ブレード33は、回転方向Aの上流側の第2上流側基端部33aが回転方向Aの下流側の第2下流側基端部33bよりも半径方向外側に離反した位置で屈曲して基部31に連なっている。さらに、第2ブレード33は、回転方向Aの下流側に臨む縁辺部33cが、回転方向Aの下流側に臨んで先細状に形成されている。
以上のように、2枚の第1ブレード32と、2枚の第2ブレード33との合計4枚のブレードが、基部31から半径方向外方に連なるように形成されたカッター羽根30では、第1ブレード32および第2ブレード33の遊端部間の長さに対応する、最外周縁部の先端部における回転直径が、タンク2の内径Y2に対して30〜80%に設定される。
(練肉工程)
プレミキシング工程で得られたカーボンブラック分散ワニスは、練肉工程で微粉砕機により練肉され、さらにカーボンブラックの分散性を向上させ、オフセット印刷用インキ組成物を得る。
練肉工程で用いられる微粉砕機としては、たとえばロールミル、ビーズミル、ダイノミルなどが挙げられる。
プレミキシング工程で得られたカーボンブラック分散ワニスは、撹拌装置1からモーノポンプなどの高粘度流体輸送装置を用いて微粉砕機に輸送され、微粉砕機により練肉される。
微粉砕機としてダイノミルを用いた場合、用いるビーズの種類、粒径、充填率およびロータの回転速度などの各種条件を、得られたカーボンブラック分散ワニスに応じて適宜設定すればよい。
ビーズの種類としては、たとえば、セラミックビーズ、ガラスビーズ、高硬度金属ビーズなどを用いることができ、高硬度金属ビーズであるスチールビーズが好ましい。ビーズの粒径は、たとえば、0.1〜3mmのものを用いることができる。ビーズの充填率は、たとえば30〜80%である。
以上のように、本発明は、プレミキシング工程において、ビードカーボンブラックをオフセット印刷インキ用樹脂ワニス中に容易に微分散させることができるので、ビードカーボンブラックを用いた場合であっても生産性を向上させることができ、得られたオフセット印刷用インキ組成物は、光沢、漆黒性など墨インキとしての印刷品質が、パウダーカーボンブラックを用いたオフセット印刷用インキ組成物と同等に得ることができる。また、パウダーカーボンブラックを使用しないので、粉塵の発生もなく、良好な作業環境を実現できる。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は「質量%」を意味し、「部」は「質量部」を意味するものとする。なお、以下の実施例、比較例および参照例において、前述のように、かさ密度はJIS K6219−2:2005に準じて測定し、酸価はJIS K5601−2−1に準じて測定した値である。また平均一次粒子径についても、前述のように、電子顕微鏡観察による算術平均値である。
<実施例1>
・樹脂ワニス
ロジン変性フェノール樹脂(重量平均分子量10,000)と、大豆油と、AFソルベント6号(鉱物油成分、新日本石油化学社製)とを、質量比が40:25:35となるように混合し、油成分材中にロジン変性フェノール樹脂を溶解させた樹脂ワニスを得た。
・ギルソナイトワニス
Gilsonite Selects 325(ギルソナイト樹脂、American
Gilsonite社製)と、AFソルベント6号(鉱物油成分、新日本石油化学社製)とを、質量比が20:80となるように混合し、油成分材中にギルソナイト樹脂を溶解させたギルソナイトワニスを得た。
・プレミキシング工程
ディスパー型の撹拌装置1のタンク2(高さ30cm、内径20cm)に、一次粒子径30nm、かさ密度0.46g/cmの中性ビードカーボンブラック(N326、Degussa製)を20部、樹脂ワニスを45部、ギルソナイトワニスを10部、大豆油を25部投入し、回転直径12cm(タンク内径に対して60%)の図2に示した6枚ブレードのカッター羽根10を回転させて、中性ビードカーボンブラックをワニス中に微分散させた。このとき、ワニスおよびビードカーボンブラックの混合物の粘度は、120Pa・s、プレミキシング工程開始時の混合物の温度は60℃であり、カッター羽根10の回転速度を500rpmとして、60分間撹拌し、カーボンブラック分散ワニスを得た。
・練肉工程
得られたカーボンブラック分散ワニスを、ダイノミル(Netzsch−Feinmahltechnik GmbH)に投入し、ビーズ種類をスチールビーズ、ビーズ径を1.5mm、ビーズ充填率を60%とし、ロータ回転数を1400rpm、吐出量を5.3kg/hとして練肉を行い、オフセット印刷用インキ組成物を得た。
<実施例2>
プレミキシング時間を60分間から180分間に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例2の製造方法によるオフセット印刷用インキ組成物を得た。
<実施例3>
カッター羽根の回転速度を500rpmから1000rpmに変更した以外は、実施例1と同様にして実施例3の製造方法によるオフセット印刷用インキ組成物を得た。
<実施例4>
プレミキシング時間を60分間から180分間に変更し、カッター羽根の回転速度を500rpmから1000rpmに変更した以外は、実施例1と同様にして実施例4の製造方法によるオフセット印刷用インキ組成物を得た。
参考
カッター羽根を6枚ブレードのカッター羽根10から図4に示した4枚ブレードのカッター羽根30に変更し、プレミキシング時間を60分間から180分間に変更した以外は、実施例1と同様にして参考の製造方法によるオフセット印刷用インキ組成物を得た。
<実施例
カッター羽根を6枚ブレードのカッター羽根10から図3に示した8枚ブレードのカッター羽根20に変更し、プレミキシング時間を60分間から180分間に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例の製造方法によるオフセット印刷用インキ組成物を得た。
<比較例1>
カッター羽根を従来形状のディスクタービン羽根に変更した以外は、実施例1と同様にしてプレミキシングを行った。ただし、ダイノミルへ輸送するためのモーノポンプに詰りが発生したため、その後のダイノミルによる練肉工程を行うことができず、オフセット印刷用インキ組成物は得られなかった。
<比較例2>
カッター羽根を従来形状のディスクタービン羽根に変更し、プレミキシング時間を60分間から120分間に変更した以外は、実施例1と同様にしてプレミキシングを行った。ただし、ダイノミルへ輸送するためのモーノポンプに詰りが発生したため、その後のダイノミルによる練肉工程を行うことができず、オフセット印刷用インキ組成物は得られなかった。
<比較例3>
カッター羽根を従来形状のディスクタービン羽根に変更し、プレミキシング時間を60分間から180分間に変更した以外は、実施例1と同様にしてプレミキシングを行った。ただし、ダイノミルへ輸送するためのモーノポンプに詰りが発生したため、その後のダイノミルによる練肉工程を行うことができず、オフセット印刷用インキ組成物は得られなかった。
<比較例4>
カッター羽根を従来形状のディスクタービン羽根に変更し、プレミキシング時間を60分間から180分間に変更し、ディスクタービン羽根の回転速度を1000rpmに変更した以外は、実施例1と同様にしてプレミキシングを行った。ただし、ダイノミルへ輸送するためのモーノポンプに詰りが発生したため、その後のダイノミルによる練肉工程を行うことができず、オフセット印刷用インキ組成物は得られなかった。
<参照例1>
カッター羽根を従来形状のディスクタービン羽根に変更し、中性ビードカーボンブラックをパウダーカーボンブラック(一次粒子径24nm)に変更した以外は実施例1と同様にして参照例1の製造方法によるオフセット印刷用インキ組成物を得た。
(評価)
実施例1〜参考例1、比較例1〜4、参照例1について、プレミキシング工程終了時の顔料分散性、残渣量、モーノポンプ適性を評価し、練肉工程終了時の残渣量、グラインドメーターによる粒度を評価した。評価結果を表1に示す。
<顔料分散性>
プレミキシング工程終了時のカーボンブラック分散ワニスを、常温で24時間静置し、顔料の沈降状態を目視によって確認した。評価基準は以下のとおりである。
○:顔料の沈降無し
×:顔料の沈降有り
<モーノポンプ適性>
プレミキシング工程終了時のカーボンブラック分散ワニスを、モーノポンプ(MITSUBISHI ELECTRIC CORPORATION製)に通して、配管閉塞の有無について確認した。その際、ポンプ出口の初期の入圧を0.1MPaに設定し、輸送時の入圧についても測定した。評価基準は以下のとおりである。
○:配管閉塞無し
×:配管閉塞有り
<残渣量>
プレミキシング工程終了時のカーボンブラック分散ワニスおよび練肉工程終了時のオフセット印刷用インキ組成物をそれぞれ100gづつトルエンにて溶解させ、カーボンブラック分散ワニスについては100メッシュでろ過した時の残渣量を、オフセット印刷用インキ組成物については400メッシュでろ過した時の残渣の重量をそれぞれ残渣量として測定した。
<粒度測定>
オフセット印刷用インキ組成物について、グラインドメーター(株式開社安田精機製作所製)を用いて、JIS K5701−1:2000練和度測定方法に準じて、スクレーパー引き動かして発生した10mm以上連続した線が、1つの溝について3本以上現れた時の目盛りの位置をA値、10本以上現れた時の目盛りの位置をB値として測定した。
Figure 0005775360
実施例1〜5、参考例1は、プレミキシング工程終了時の状態で、顔料分散性が良好で、残渣量も実施例1,2,5、参考例1はパウダーカーボンブラックを用いた参照例1と同程度であり、実施例3,4は参照例1よりも少なくなった。
また、練肉工程終了時のオフセット印刷用インキ組成物でも、残渣量は、実施例1が参照例1と同程度であり、実施例2〜5、参考例1は、参照例1よりも少なくなった。粒度については、実施例1は参照例1と同程度であり、実施例2〜5、参考例1は、参照例1よりも小さくなった。
比較例1〜4は、プレミキシング工程終了時の状態で、顔料分散性が悪く顔料沈降が見られた。また、残渣量も非常に多く十分にカーボンブラックが分散されていないことがわかる。このようにカーボンブラックの分散性が悪いためにモーノポンプで配管の詰まりが発生し、ダイノミルへの輸送ができず、練肉工程を行うことができなかった。
10,20,30 カッター羽根
11,21,31 基部
12,22,32 第1ブレード
12a,22a,32a 第1上流側基端部
12b,22b,32b 第1下流側基端部
12c,22c,32c 第1縁辺部
13,23,33 第2ブレード
13a,23a,33a 第2上流側基端部
13b,23b,33b 第2下流側基端部
13c,23c,33c 第2縁辺部
14,34 第3ブレード
14a,24a 第3縁辺部

Claims (3)

  1. かさ密度が0.2〜0.8g/cmであり、平均一次粒子径が15〜70nmであるビードカーボンブラックと、固形樹脂を油成分材に溶解させて得られたオフセット印刷インキ用樹脂ワニスとを、回転軸と撹拌羽根とが内部空間に設けられるタンクに投入し、撹拌羽根を回転軸の軸線まわりに回転駆動させて、前記オフセット印刷インキ用樹脂ワニス中に前記ビードカーボンブラックを分散させてカーボンブラック分散ワニスを得るプレミキシング工程と、
    前記プレミキシング工程で得られたカーボンブラック分散ワニスを微粉砕機に投入して練肉を行い、オフセット印刷用インキ組成物を得る練肉工程とを含み、
    前記回転軸は、前記タンクの中心軸線と同一直線上となる軸線まわりに回転駆動され、
    前記撹拌羽根は、
    前記回転軸に垂直に固定される板状の基部と、基部から半径方向外方に連なるブレードとを有し、
    前記ブレードは、
    基部から半径方向外方になるにつれて前記基部の回転面に対して一方側に離反するように傾斜した第1ブレードと、
    基部から半径方向外方になるにつれて前記基部の回転面に対して、前記第1ブレードが前記基部の回転面に対して離反するように傾斜した方向と逆方向側に離反するように傾斜した第2ブレードと、
    基部から半径方向外方に連なり、基部の回転面に平行な第3ブレードと、を含んで構成されることを特徴とするオフセット印刷用インキ組成物の製造方法。
  2. 前記第1および第2ブレードは、前記回転方向上流側の基端部が回転方向下流側の基端部よりも半径方向外側に離反した位置で屈曲して前記基部に連なっていることを特徴とする請求項1に記載のオフセット印刷用インキ組成物の製造方法。
  3. 前記第1、第2および第3ブレードの前記回転方向下流側に臨む縁辺部は、前記回転方向下流側に臨んで先細状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のオフセット印刷用インキ組成物の製造方法。
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JP3475789B2 (ja) 粒状着色組成物の連続製造方法

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