JP5765078B2 - 画像形成システム - Google Patents

Description

本発明は、画像形成システムに係り、特に、封筒の内部に折り処理された封入物を封入するための封入システム、及びこの封入システムで封入される封入物に画像形成する画像形成手段を含む画像形成システムに関する。

封筒に封入物を封入し、封緘する紙処理において、既に画像形成された封入物を、画像形成装置とはオフラインで封筒に封入し、封緘するという処理を大量に行う封入封緘装置は既に知られている。しかし、このような封入封緘装置は画像形成装置とはオフラインであったため、封入物を作成する工程と、封入、封緘を行う工程が別の装置で実行されると、特に小ロットの封入、封緘処理では処理時間のロスが大きくなる。そこで小ロットの封入封緘を行う際に時間のロスをなくすために画像形成装置と封入封緘装置をオンラインで接続し、１つのシステム、すなわち１つの封入封緘システムで前記作業を全て行うことが要求されている。

また、封入物の加工処理として折り処理が一般的に行われているが、封入封緘システム内に折り装置をインライン化すると、封入物の画像形成〜折り処理〜封入〜封緘までを自動化することができる。

しかし、従来のインライン方式での複数枚の用紙を重ね折り可能とした折り装置では、部単位で１枚折りと重ね折りを選択することはできなかった。これは従来のインライン方式の封入封緘システムでは、部単位で１枚折りと重ね折りを選択するというニーズがないこともあったが、封入封緘システムでは封入する単位が部単位となり、封入物を封入する際のバリエーションが、１枚折りあるいは重ね折りのどちらかに限定されてしまうためであった。このため、従来の封入封緘システムでは、部単位で「１枚折り＋複数枚折り」、「複数枚折り＋複数枚折り」等の１枚折りあるいは重ね折り以外のバリエーションで封入、封緘を行うことはできなかった。

他方、一般的な封入装置での複数枚の封入物を封入する技術として、例えば特許文献１（特開２００３−００２５２７号公報）記載の発明が知られている。

この発明は、複数の封入物がある場合、封入物の給紙手段から封入物を給紙搬送し、積み重ねて封筒に封入を行う際に、積み重ね時の揃え不良を防ぎ、安定して重ね合わせをすることを目的とし、重ね合わせ時の揃え不良を防ぐために第１経路に沿って第１封入物を１部ずつ順次搬送するための第１搬送部と、第２経路に沿って第２封入物を１部ずつ順次搬送した後に各第１封入物の上に対応する第２封入物を重ね合わせるための第２搬送部とを備えた構成となっている。

前記特許文献１記載の発明では、確かに複数の封入物がある場合、封入物の給紙手段から封入物を給紙搬送し、積み重ねて封筒に封入を行う際に、積み重ね時の揃え不良を防ぎ、安定して重ね合わせをすることは可能であり、複数の給紙手段を用いて様々なバリエーションの封入方法を選択することができる。

しかし、１枚折り及び重ね折りを含む様々なバリエーションで封入、封緘を行うためには、オフラインでの折り装置での処理後に給紙手段に用紙をセットする等の作業が必要であった。このことは、封入物を作成する工程と封入・封緘を行う工程が別の装置で行われることを意味し、当然、封入、封緘のための処理に以外の処理を行うための時間が必要となる。従って、特許文献１記載の発明では、様々なバリエーションで封入、封緘処理が可能であったとしても、生産効率を犠牲にしたものであった。

そこで、本発明が解決しようとする課題は、封入物に対して一括して若しくは個別に１枚折りと複数折りを設定することが可能で、様々なバリエーションの封入・封緘処理を効率的に行えるようにすることにある。

前記課題を解決するため、本発明は、用紙１枚ずつ又は複数枚の用紙をまとめて折り処理する折り手段、封筒に用紙を封入する封入手段、複数枚の用紙を折り処理して前記封筒に封入する際、１枚ずつ折り処理するのか、複数枚をまとめて折り処理するのかの封入方法を一括して設定する一括設定手段、前記複数枚の用紙を折り処理して前記封筒に封入する際、前記封入方法を１枚ずつ個別に設定する個別設定手段、及び前記一括設定手段又は前記個別設定手段のいずれかを使用者が選択するための選択手段を含む封入システムと、 前記折り手段に搬送される用紙に画像形成し、及び／又は、前記封入手段に搬送される封筒に画像形成する画像形成手段と、を備えた画像形成システムであって、前記選択手段によって前記個別設定手段が選択されたとき、前記用紙１枚毎に折り処理種類と前記封入方法とを設定する個別設定入力手段と、前記個別設定入力手段によって前記折り処理種類と前記封入方法とが設定されたとき、前記画像形成手段が画像形成する前記用紙の順番と、前記複数枚をまとめて折り処理する用紙の順番が異なる場合に、前記複数枚をまとめて折る折り処理が可能なように画像形成順を変更する画像形成順変更手段を備えたことを特徴とする。

本発明の実施形態に係る画像形成システムのシステム構成を示す図である。 図１に示した画像形成システムの制御構成を示す図である。 図１に示した画像形成システムの封入装置の内部構造を示す図である。 図１に示した画像形成システムの画像形成装置の給紙段の各給紙カセットと用紙サイズ検知手段及び封筒サイズ検知手段を共に兼ねるサイズ検知系を示す斜視図である。 画像形成装置の給紙段の各給紙カセットと用紙サイズ検知手段及び封筒サイズ検知手段を共に兼ねるサイズ検知系の他の例を示す斜視図である。 図５の横断面図である。 封入装置における封筒チャック部の構成を示す要部断面図である。 封筒チャック部において封筒が開口部を開封マイラの下端よりも下側で保持された状態を示す要部断面図である。 封筒チャック部において封筒内に開封マイラの下端が入り込んだ状態を示す要部断面図である。 チャックコロの逆回転を停止させ、封筒の上昇動作が停止するときの状態を示す斜視図である。 封入装置のパックユニットの構成を示す正面図である。 本発明の実施形態に係る折り装置の内部構成を詳細に示す縦断面図であり、シート束を第２の搬送路に滞留させた状態を示す。 図１２の状態からシート束後端を押圧し、撓みを形成して押し込み部材で第１折りニップに導く状態を示す図である。 図１３の状態からシート束の撓み部分が第１の折りニップに挟持された後、移動ローラユニットを、シートを受け入れる位置へ移動させる状態を示す図である。 押さえ部材の動作を示す動作説明図である。 可動ガイド板の動作を示す動作説明図で、可動ガイド板がガイド板に当接した状態を示す。 可動ガイド板の動作を示す動作説明図で、可動ガイド板がガイド板から離間した状態を示す。 画像形成装置の上部に設置される操作パネルの正面図である。 図１８に示した操作パネルの操作表示画面の表示例を示す図である。 封筒設定の場合の操作パネルの操作表示画面の表示例を示す図である。 図１９の封筒設定ボタンを押下したときの操作表示パネルの宛名入力画面を示す図である。 封筒の宛名情報の印字部分を示す説明図である。 封入物設定の場合の操作表示パネルの操作表示画面の表示例を示す図である。 図２３の操作表示画面で一括設定を選択したときに表示される一括設定入力画面の表示例を示す図である。 一括設定の場合の画像形成システムの処理手順を示すフローチャートである。 図２３の操作表示画面で個別設定を選択したときに表示される個別設定入力画面の表示例を示す図である。 個別設定の場合の画像形成システムの処理手順を示すフローチャートである。 個別設定の他の例を示す個別設定入力画面を示す図である。 図２８で設定終了を選択したときに封入物設定が実施できないことを示すエラー表示画面の一例を示す図である。 図２８で設定終了を選択したときに表示される封入物設定確認表示画面の一例を示す図である。 封入物設定確認表示画面で印刷順を変更しても良い旨確認したときに実行される印刷順変更処理の処理手順を示すフローチャートである。

以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
１．全体構成
図１は、本発明の実施形態に係る画像形成システムのシステム構成を示す図である。同図において、本実施形態に係る画像形成システムは、画像形成装置１、折り装置２及び封入装置３から基本的に構成され、画像形成装置１の上部には自動原稿給送装置（以下、ＡＤＦ［Automatic Document Feeder］と称す。）１−Ｃと表示装置付きの操作パネル１−Ａが、下部には複数の給紙段１−Ｂがそれぞれ設置されている。封入装置３は画像形成装置１の排紙側に連結され、最下流に封入された封筒を積載する封筒積載トレイ３−Ａ（図３：符号２６に対応）が設けられている。なお、画像形成装置１としては例えばＭＦＰ（Multi Function Peripheral）などの画像形成機能を有する装置が使用される。

画像形成装置１の用紙搬送方向下流側に連結された折り装置２は、Ｚ折り、中折り（２つ折り）が可能な折り装置であり、折り装置２は画像形成装置１から搬送されてくる用紙に対して、１枚ずつ折り処理を実施するモードと、画像形成装置１から順次搬送されてくる用紙をスタックし、まとめて重ね折り処理を実施するモードを備えている。

封入を行う封筒、封入物は画像形成装置１にある給紙段１−Ｂにそれぞれセットされており、画像形成装置１から封入装置３へそれぞれ搬送され、封入装置３内で封入された後に封筒積載トレイ３−Ａに排出される。

２．制御構成
図２は、図１に示した画像形成システムの制御構成を示す図である。図２において、オンラインの画像形成システムは、画像形成装置１に対して折り装置３と封入装置３が接続されている。画像形成装置１、折り装置２及び封入装置３はそれぞれＣＰＵ１Ｕ，２Ｕ，３Ｕと通信ポート１Ｐ、２Ｐ１，２Ｐ２、３Ｐを備え、画像形成装置１と折り装置２は通信ポート１Ｐと通信ポート２Ｐ１により、折り装置２と封入装置３は通信ポート２Ｐ２と３Ｐにより相互に通信可能となっており、画像形成装置１と封入装置３は折り装置２の通信ポート２Ｐ１，２Ｐ２を介して通信可能となっている。操作パネル１−Ａは画像形成装置１に図示しないＩ／Ｆにより接続され、画像形成装置１のＣＰＵ１Ｕからの表示指示により後述の表示が実行され、操作パネル１−Ａからのキー入力若しくはタッチ入力により画像形成装置１に対して使用者から操作入力が行われる。

３．封入装置
図３は本実施形態における封入装置３の内部構造を示す図である。
画像形成装置１の給紙段１−Ｂにセットされた封筒は画像形成装置１内部の画像形成要素に給紙され、宛名等を画像形成（印字）され、封入装置３へ搬送されてくる。封筒は入口搬送路５から搬入され、入口センサ４によって検知された後、各搬送ローラが駆動されて封筒の搬送が開始される。図３では、上搬送分岐爪６は下搬送路９に導く位置（上搬送路７を封鎖し、下搬送路９を開放する位置）へ回転しており、封筒は下搬送路９へ導かれ、搬送されていく。下搬送路９の縦搬送路１１と封入物搬送路１２の分岐位置には下搬送分岐爪１０が設けられ、下搬送分岐爪１０は縦搬送路１１に封筒を導く位置（図３において図示反時計回り方向に回転し、縦搬送路１１側を開放した位置）へ移動している。これにより、封筒は縦搬送路１１へ搬送されていく。縦搬送路１１の最下流側にはチャックコロ対２０が設けられ、封筒のまち部を噛んだ状態で保持し、封入物が封入されてくるのを待つ。このとき揺動コロ対２２は矢印の方向へ退避しており、封筒とは接しない位置に位置している。

画像形成装置１では、ＡＤＦ２から搬送された原稿を読み取った後、読み取った原稿サイズに対応したサイズの用紙が給紙段１−Ｂから画像形成装置１内に給紙され、画像形成された後に折り装置２を通り、折り指示があればその折りにしたがって折り処理を施し、折り指示がなければ折らずにそのまま封入装置３へ搬送される。封入物が入口搬送路５に搬入され、入口センサ４によって検知されると、各搬送ローラが駆動され、封入物の搬送が開始される。

上搬送分岐爪６は下搬送路９に封入物を導く位置へ移動しており、封入物は下搬送路９へ搬送されていく。さらに下搬送分岐爪１０は封入物搬送路１２に導く位置（図３に示した位置）へ移動しており、封入物は封入物搬送路１２へ搬送されていく。封入物は封入物排紙センサ１３を通過し、中間トレイ１５へ排出される。封入物が中間トレイ１５に排出された後、戻しコロ１４は中間トレイ１５に接する位置へ移動し、封入物を後端ストッパ１８の方向へ搬送する。搬送完了後、サイドジョガー対１７によって整合動作を行い、封入物の搬送方向と直交する方向から当接して、所謂幅方向の揃え動作を行う。この動作を封筒に封入する全ての封入物が揃うまで繰り返す。

封入物が全て中間トレイ１５上に積載された後、後端ストッパ１８は矢印の方向へ退避する。退避後先端ストッパ１６は矢印の方向へ移動を開始し、封入物束をパックユニット１９内へ搬送し、封入物束はパックユニット１９内の後述の上下のコロ４２，４３にニップされる（図１１参照）。封入物のパックユニット１９への搬送完了後、パックユニット１９は支軸４９を回転支点として矢印の方向へ移動し、封入物束は、チャックコロ対２０で保持された封筒へパックユニット１９内の前記コロ４２，４３によって搬送され、封筒内に封入される。封入完了後、揺動コロ対２２は矢印と逆方向に移動し、封筒の排紙搬送路２３への搬送を開始する。封筒は排紙搬送路２３内を搬送され、封筒排紙センサ２４を通過し、封筒積載トレイ２６へ排紙される。

なお、上搬送分岐爪６は上排紙トレイ２５側の上搬送路７と下搬送路９の分岐部に設けられ、図３に示した位置とは逆側の分岐位置（図３の位置から時計回り方向に回転し、上搬送路７側が開放される位置）に位置した場合には、封筒あるいは封入物は上搬送路７から上排紙トレイ２５に排出される。なお、符号８は上排紙トレイ２５に排紙される封筒や封入物を検知する排紙センサである。

図４は画像形成装置１の給紙段１−Ｂの各給紙カセットと用紙サイズ検知手段及び封筒サイズ検知手段を共に兼ねるサイズ検知系の構成を示す斜視図である。同図において、給紙段１−Ｂの各給紙カセットには、収納する各用紙サイズ又は封筒サイズにそれぞれ対応させて形成したサイズ指示板２７が取り付けてある。給紙カセットを装置本体にセットすると本体側にそのサイズ指示板２７に対応させて設けてあるサイズ検知センサ２８がそのサイズ指示板２７を検知してカセット内に入っている用紙又は封筒（図４では封筒Ｐｆがセットされている。）のサイズを検知する。なお、給紙カセットの各側面には、サイズシール２９が貼着され、使用者がカセット内の収納物のサイズを一目でわかるようにしてある。

図５は画像形成装置１の給紙段１−Ｂの各給紙カセットと用紙サイズ検知手段及び封筒サイズ検知手段を共に兼ねるサイズ検知系の他の例を示す斜視図、図６は図５の横断面図である。

図５及び図６に示すように本実施形態における給紙段１−Ｂでは、底板３０上に用紙あるいは封筒Ｐｆを載置し、それを図６に示すガイドロッド３３に沿って矢示Ａ方向にスライド可能な一対のサイドガイド３１，３２によって挟んで底板３０の中央位置にセットする。その底板３０の下側には、サイドガイド３２の位置を検知することにより底板３０上の用紙サイズを検知するサイズ検知装置３４を配設し、それによって検知した値を予め記憶させてあるサイズデータと比較して、底板３０上にセットされている用紙又は封筒Ｐｆのサイズを認知することができるようにしている。サイズ検知装置３４としては、例えば可変抵抗型位置センサが使用される。用紙サイズはこの可変抵抗型位置センサから出力される抵抗値若しくは抵抗値の変化からＣＰＵ１Ｕで容易に検出することができる。

図７は、封入装置３における封筒チャック部の構成を示す要部断面図である。同図において、封筒チャック部３８は、縦搬送路１１の最下流に設けられ、上下方向に互いに圧接して回転可能な一対のチャックコロ２０，３６（ローラでも良い）とからなる。チャックコロ２０，３６の上流側の縦搬送路１１には、チャックコロ２０，３６のニップ部に封筒Ｐｆを案内する封筒ガイド３５，３９と、封筒検知用センサ３７とが設けられ、下側のチャックコロ２０の一部に弾性変形可能なシート状の開封部材となる開封マイラ２１の一部が当接している。封筒検知用センサ３７はニップ部の搬送上流側に設けられ、開封マイラ２１は、チャックコロ２０，３６によって保持される封筒Ｐｆの開口部内に一部を挿入させることによって封筒を開封し得る位置に配設されている。

チャックコロ２０，３６は、略垂直方向に並んで配置され、互いに圧接している。また、封筒ガイド３５，３９は、封筒Ｐｆを縦搬送路１１から用紙が移送される位置へ案内してチャックコロ２０，３６のニップ部へ導くと共に、チャックコロ２０，３６に達した封筒Ｐｆをさらに下方へ導き、その際に封筒を下側のチャックコロ２０に略沿わせて案内する。

開封マイラ２１は、例えば薄いフィルム状の樹脂材で形成され、チャックコロ２０に近接して配設されている。開封マイラ２１の上端側は固定されており、通常は下端部より少し上側の部分が下側のチャックコロ２０に材料自身の持つ弾性力によって所定の加圧力で当接している。

図８は封筒チャック部３８において封筒が開口部Ｐｏｎを開封マイラ２１の下端よりも下側で保持された状態を示す要部断面図、図９は封筒チャック部３８において封筒内に開封マイラ２１の下端が入り込んだ状態を示す要部断面図である。

この封筒チャック部３８は、封筒Ｐｆが下方へ向けて搬送されてくると、それを封筒ガイド３５，３９によってチャックコロ２０，３６間に案内する。次にその封筒Ｐｆは、それぞれ回転するチャックコロ２０，３６の搬送力によってチャックコロ２０と開封マイラ２１の間へ送られる。用紙を封筒内へ案内する際には、封筒Ｐｆのフラップ（封筒代）Ｐｆｃの部分が図８に示すようにチャックコロ２０，３６によって互いに挟持される位置で停止させる。この位置は、センサ３７がフラップＰｆｃの端部の通過を検知した位置であり、ＣＰＵ３Ｕは、チャックコロ２０，３６を回転駆動する図示しない駆動モータの回転を停止させる。これにより、封筒Ｐｆは停止する。このとき、封筒Ｐｆの開口部Ｐｏｎは同図に示すように開封マイラ２１の下端２１ａよりも下側に位置する。

次に、ＣＰＵ３Ｕはチャックコロ２０，３６を逆回転させる（矢示Ｅ方向）。これにより、封筒Ｐｆがスイッチバックして縦搬送路１１を上方向に搬送される。その際、開封マイラ２１は自己の弾性力によって下端側が封筒のフラップＰｆｃの部分に接しているので、その開封マイラの下端２１ａが図９に示すように封筒の開口部Ｐｏｎ内に入り込む。この状態で、チャックコロ２０，３６の逆回転を停止させることにより、封筒Ｐｆの上昇動作が止まる。図１０は、このときの状態を示す斜視図であり、封筒Ｐｆは、同図に示すように開封マイラ２１の下端２１ａが封筒Ｐｆの開口部Ｐｏｎ内に挿入された開封状態にセットされる。

図１１は封入装置３のパックユニット１９の構成を示す正面図である。同図において、パックユニット１９は、上パック部４０と下パック部４１とからなり、その上パック部４０に上コロ４２が、下パック部に下コロ４３がそれぞれ回転可能に取り付けられている。また、前記上下のパック部４０，４１の右端側には挿入ガイド４４，４５が取り付けられている。挿入ガイド４４，４５は、基端側が上下のバック部４０，４１に回転可能に支持され、両者は弱いばねによって先端側が互いに接近するように弾性力が付与されている。これにより、束状の封入物が挿入ガイド４４，４５間を通過する際には、両挿入ガイド４４，４５が押し開かれ、封入物（用紙）は大きな抵抗を受けることなく搬送される。

パックユニット１９は、パックユニット１９を揺動可能に支持する支軸４９を支点に揺動し、図１０に示した状態で待機した開封マイラ２１とフラップＰｆｃとの間に両挿入ガイド４４，４５が挿入される。この状態で前述のように退避後先端ストッパ１６が矢印の方向へ移動し、上下のコロ４２，４３が駆動され、封入物は、両挿入ガイド４４，４５間を通って封筒内に搬送される。

４．折り装置
図１２は本実施形態に係る折り装置の内部構成を詳細に示す縦断面図であり、図１の折り装置２を拡大して示している。図１２において、折り装置２にはシート受入口２０９からシート排出口２４５にストレートに排紙するストレート搬送路２１０が設けられ、シートに折りを施す場合には、このストレート搬送路２１０から第１の切換爪２１３で折り処理部側に搬送方向を変え、折り処理されたシートは第１の切換爪２１３設置個所より下流側で第７の搬送路２４３からストレート搬送路２１０に戻って排出口２４５からシート後処理装置７側に搬出される。

第１の切換爪２１３で分岐した搬送路は、第１の搬送路２１５、第２の搬送路２１７、第３の搬送路２２９、第４の搬送路２３３、第５の搬送路２３９、第６の搬送路２４１、及び第７の搬送路２４３からなる。第１の切換爪２１３のシート折り部２１１方向下流側には、シートの搬送先を第１の搬送路２１５又は第２の搬送路（滞留部）２１７に切り換える第２の切換爪２１９が設けられている。第１の搬送路２１５の下流端は第２の搬送路２１７に合流しており、その合流部付近には第１の折りローラ対２２１ａ，２２１ｂが設けられている。第２の搬送路２１７の下流側には、シート搬送方向に移動可能であり、かつシート先端を規制する第１のストッパ（受け部材）２２３が設けられている。シートはシート先端が第１のストッパ２２３に当接した状態で、この第２の搬送路２１７に滞留できるようになっている。

第１の折りローラ対２２１ａ，２２１ｂの第１折りニップ２２５に対向する位置には、第１の搬送路２１５に沿って搬送されてきたシートの先端を第１の折りニップ２２５に案内し、又は第２の搬送路２１７に滞留したシートを第１の折りニップ２２５に押し込む押し込み部材２２７が設けられている。第２の搬送路２１７における第２の切換爪２１９と第１の折りニップ２２５との間には、シートを搬送する移動ローラユニット２２６が設けられている。

一方、第１の折りニップ２２５の下流側には、第３の搬送路２２９及び第２の折りローラ対２２１ａ，２２１ｃが設けられている。第２の折りローラ対２２１ａ，２２１ｃの第２の折りニップ２３１の下流側には、第４の搬送路２３３及び第３の折りローラ対２２１ｃ，２２１ｄが設けられている。第１の折りローラ２２１ａの軸には、シートの搬送先を第４の搬送路２３３又は第３の折りローラ対２２１ｃ，２２１ｄの第３の折りニップ２３５に切換える第３の切換爪２３６が設けられている。

第３の折りニップ２３５の下流側には、シートの搬送先を第５の搬送路２３９又は第６の搬送路２４１に切換える切換爪２３７が設けられている。また、第５の搬送路２３９の下流端はスタッカ２４３に接続され、折られたシート束を排紙することができるようになっている。第６の搬送路２４１は第３の搬送路２２９の下流端と合流して、第７の搬送路２４３に連通している。

なお、第１の搬送路２１５、第２の搬送路２１７、第３の搬送路２２９、第５の搬送路２３９、第６の搬送路２４１及び第７の搬送路２４３には、シートを搬送する搬送ローラ対が設けられている。また、第３及び第４の搬送路２２９，３３には第１のストッパ２２３と同様の第２及び第３のストッパ２２４，２３６がそれぞれ前記搬送路に出没可能、かつシート搬送方向に移動可能に設けられている。

前記移動ローラユニット２２６は、図１２に拡大して示すように互いに圧接する一対の搬送ローラ２４７ａ，２４７ｂ、第２の搬送路２１７に滞留したシートの後端を押圧する押さえ部材２４９、及びこれらを保持するフレーム２４８と、を備えている。前記一対の搬送ローラ２４７ａ，２４７ｂの軸の両端部はそれぞれフレーム２４８の前側板及び後側板に回転自在に支持され、搬送ローラ２４７ａ，２４７ｂ対はそれぞれ前記軸の同軸上であってシート幅方向に所定の間隔を空けて配置された複数のローラを有する。

押さえ部材２４９は、前記搬送ローラ２４７ａ，２４７ｂ対の軸と平行に配置された支持部材に、隣り合うローラ間に入り込むように所定の間隔を空けて複数突設されている。

図１５（ａ）〜（ｄ）は押さえ部材２４９の動作を示す動作説明図、図１６及び図１７は可動ガイド板の動作を示す動作説明図である。押さえ部材２４９は、図１５（ａ）に示すように、軸部材からなる基端部２４９ａがフレーム２４８の前側板及び後側板側に揺動自在に軸支されている。基端部２４９ａは第２の搬送路２１７を挟んで一方の搬送ローラ２４７ｂ側に位置しており、押さえ部材２４９は、フレーム２４８に固定された引張りコイルスプリング２５１により他方の搬送ローラ２４７ａ側に弾性力により押されている。押さえ部材２４９はストッパ部材（不図示）により一方の搬送ローラ２４７ａ側への回転が規制され、図１５（ａ）において２点鎖線で示すように、第２の搬送路２１７を塞ぐように揺動端（先端）側の位置が保持されている。引張りコイルスプリング２５１の弾性力（ばね定数）は、第２の搬送路２１７に搬送されてくるシートにより押さえ部材２４９が押されたときに、押さえ部材２４９が引張りコイルスプリング２５１の弾性力が付与される方向と反対方向に回転する（第２搬送路２１７を開放する）程度に設定されている。また、押さえ部材２４９の揺動端側であって他方の搬送ローラ２４７ａに近い側には、第２の搬送路２１７に搬送されてくるシートを滞留シートの側方に案内するガイド面（案内部）２４９ｂが形成されている。押さえ部材２４９の先端側かつ一方の搬送ローラ２４７ａから遠い側には、第２搬送路２１７に滞留したシート束の後端を押圧する押圧面２４９ｃが形成されている。

図１２に示すように、フレーム２４８の側部には移動ローラユニット２２６の移動機構が設けられている。移動機構はピニオン２５２とラック２５３からなり、ピニオン２５２は押さえ部材２４９の側面に被駆動可能に設置され、第２の搬送路２１７に沿って配置されたラック２５３と噛合する。ピニオン２５２は第１モータ（第１の駆動部）２５５から駆動力を得ており、第１モータ２５５の駆動制御はＣＰＵ２Ｕによって行われる。これにより、ＣＰＵ２Ｕによって第１モータ２５５を駆動し、第１モータ２５５の駆動方向に応じて移動ローラユニット２２６は第２の搬送路２１７に沿って図示上下方向（シート搬送方向に）移動する。

第２の搬送路２１７の第１の折りローラ対２２１ａ，２２１ｂ近傍には、図１２に拡大して示すように第１のストッパ２２３へ用紙を導く可動式のガイド板（以下、可動ガイド板と称す）２６０が設けられている。可動ガイド板２６０の上端と下端にはそれぞれ突起２６０ａが設けられ、図１６及び図１７に示すように第２の搬送路２１７の第１折りローラ対２２１ａ，２２１ｂ配設側の面に折りローラ２２１ｂのローラ面を挟むように設けられた上下のガイド板２１７ａ側に引張りスプリング２６１によって弾性的に押されている。１枚折りのとき可動ガイド板２６０は、図１６に示すように突起２６０ａを前記ガイド板２１７ａに当接させた位置で位置が決まるが、重ね折りのときは、押し込み部材２２７が図１７に示すように矢印Ｄ１方向に移動することにより、可動ガイド板２６０の係合部材２６０ｂを矢印Ｄ１’方向に引張り、可動ガイド板２６０は係合部材２６０ｂと一体的に１枚折りの位置から平行移動し、前記ガイド板２１７ａから離間する。この可動ガイド板２６０の後退動作は後述の押し込み部材２２７を駆動するステッピングモータを使用する。すなわち、このステッピングモータを第２モータ２５７（図１３参照）として可動ガイド板２６０と押し込み部材２２７の駆動に兼用する。

なお、可動ガイド板２６０の係合部材２６０ｂは可動ガイド板２６０の移動方向に沿って設置されたガイド軸受２６０ｃにスライド可能に支持された一対のガイド軸２６０ｄに固定され、押し込み部材２２７が矢印Ｄ１方向に移動するときに、押し込み部材２２７から立設された突起２２７ｃが前記係合部材２６０ｂに係合し、前記動作が行われる。１枚折りの場合には、押し込み部材２２７が矢印Ｄ２方向に戻ると、突起２２７ｃの係合部材２６０ｂへの係合状態が解除され、可動ガイド板２６０は引張りスプリング２６１によって矢印Ｄ２’方向に移動し、図１６に示す位置に戻る。

このように可動ガイド板２６０の平行移動による離間動作により折りローラ２２１ｂの外周と可動ガイド板２６０間の隙間を、シート束を搬送するに適した間隔、若しくはシート束を折るために適した間隔にしている。本実施形態では可動ガイド板２６０の移動を平行移動させているが、上流側に回転支点を持ち下流側の搬送経路隙間を広がるようにしても良い。さらに、本実施形態では、図１６及び図１７にも示すように可動ガイド板２６０の離間動作を、シート束の厚さのみならず、シート束の搬送位置に応じて実行する。なお、図１６は１枚折りの場合の可動ガイド板２６０と押し込み部材２２７との位置関係、図１７は重ね折り（複数枚折り）の場合の可動ガイド板２６０と押し込み部材２２７との位置関係もそれぞれ図示している。

押し込み部材２２７は、停止位置が任意に設定可能なステッピングモータを使用しているため、前記ＣＰＵ２Ｕにより第２モータ２５７の駆動ステップを変更することにより、折りローラ２２１ｂとの外周隙間（搬送隙間）を任意に変更可能である。そのため、搬送隙間は重ね折り枚数（又は折り厚さ）により適正な間隔に任意に設定できる。この搬送隙間としては、例えば、重ね折り５枚以下のとき隙間３ｍｍ、重ね折り１０枚以下のとき４ｍｍ、重ね折り１０枚〜２０枚のとき６ｍｍというように、枚数の増加に伴い隙間を広くなるようにする。

なお、折り装置２における各折り種における１枚折り又は重ね折りは画像形成装置１の操作パネル１−Ａからの選択入力によって設定することができ、重ね折り枚数もこの操作パネルから設定可能である。

折り装置２では、以下のようにしてシートに対して折り処理が行われる。前にも少し触れたが、図１２ないし図１４はシート束の折り動作を説明するためのもので、図１２はシート束を第２の搬送路２１７に滞留させた状態を、図１３はシート束後端を押圧し、撓みを形成して押し込み部材で第１折りニップに導く状態を、図１４はシート束の撓み部分が第１の折りニップ２２５に挟持された後、移動ローラユニット２２６を、シートを受け入れる位置へ移動させる状態を、それぞれ示す。

本実施形態におけるシート折り動作では、まず、使用者が画像形成装置１の操作パネル１−Ａから重ね折りを選択し、その後、２つ折りを選択する。ＣＰＵ２Ｕは、第１のストッパ２２３のシート受入位置を第１の折りニップ２２５からシートの搬送方向長さの１／２の位置に設定し、第１のストッパ２２３から押さえ部材２４９の押面４９ｃまでの距離をシートの搬送方向長さより若干長く設定する。これにより、シート滞留後シート束を搬送することなく折りが可能である。なお、重ね折りを選択して、内３つ折り又は外３つ折りを選択する場合でも、２つ折り同様折り位置へ第１のストッパ２２３を移動させ、第１のストッパ２２３から押圧面２４９ｃまでの距離をシートの搬送方向長さよりも若干長くする。また、押し込み部材２２７がＨＰ位置（図１２の実線位置）に移動することにより、可動ガイド板２６０も搬送隙間を狭くする方向（１枚折り位置）へ移動し（図１２の実線位置）、あるいは、押し込み部材２２７が退避位置（図１２の破線位置：図１６に示す位置）ＢＬ１に移動することにより、可動ガイド板２６０も搬送隙間を広くする方向へ移動する（図１２の破線位置ＢＬ２：図１７に示す位置）。押し込み部材２２７は前述のように第２モータ５６によって駆動され、ＣＰＵ２Ｕによって駆動制御される。

押し込み部材２２７も図１３内で要部を拡大して示すように後端（図示左端）側に設けられたピニオン２７ａを押し込み部材２２７と一体に移動する第２モータ２５７によって回転駆動することにより、ラック２７ｂに沿って進出後退し、進出位置及び後退位置、進出速度などはＣＰＵ２Ｕによって制御される（図１６及び図１７参照）。

このような設定が完了した後、画像形成装置本体３から画像形成された１枚目のシートがシート受入口２０９に搬入される。搬入されたシートは第１の切換爪２１３及び第の２切換爪１９により第２の搬送路２１７に案内されて、シート先端が搬送ローラ２４７ａ，２４７ｂ対の搬送ニップ２５０に進入する。シート先端は図５に示すように押さえ部材２４９のガイド面２４９ｂに突き当たり、図１５（ｂ）に示すように押さえ部材２４９を押しのけながら下流側に進んでいく。ＣＰＵ２Ｕはシート先端が押さえ部材２４９の先端位置に到達するタイミングで第１のモータ２５５を正回転させ、移動ローラユニット２２６を上方（シート搬送方向上流側）に距離Ｍ（１５ｍｍ）移動させる。

シート先端が可動ガイド板２６０を通過し、第２の搬送路２１７の下半部上端の受入ガイド板２１７ｂを経て上半部側から下半部側へのシートの受け渡しが完了すると、第２モータ２５７を駆動し、図１７に示すように、押し込み部材２２７を初期位置から搬送隙間を広がる方向（矢印Ｄ１方向：図１２破線位置−搬送隙間Ｌ２）に移動させ、可動ガイド６０の搬送隙間をＬ１（初期位置）からＬ２（待機位置）に広げる（Ｌ１＜Ｌ２）。これは、１枚目のシートが搬送されてくる前に折りローラ２２１ａ，ｂとの間の搬送隙間Ｌ１を広げる方向（矢印Ｄ１方向）に可動ガイド板２６０が移動していると、可動ガイド板２６０の折りローラ２２１ｂとの搬送隙間Ｌ２と受入ガイド板２１７ｂの最上流側の端部の搬送隙間との間の段差が小さくなり、シートが受入ガイド板２１７ｂの内側の搬送経路に案内されず、シート先端部が受入ガイド板２１７ｂの最上流側の端部に引っ掛かりジャムとなることが多いからである。

このようにして１枚目のシートの先端が可動ガイド板２６０部を通過し、図１５（ｃ）及び（ｄ）に示すようにシート後端が搬送ローラ２４７ａ，２４７ｂの搬送ニップ２５０を通過すると、シートは自重により可動ガイド板２６０を通過し、第１のストッパ２２３にその先端が突き当たるまで滑落する。ＣＰＵ２Ｕは、シート先端が第の１ストッパ２２３に到達したときに、第１のモータ２５５を逆回転させて移動ローラユニット２２６を下方（シート搬送方向下流側）に移動させ、図１５（ｅ）に示すように押さえ部材２４９の先端がシート後端よりも距離Ｌ（１０ｍｍ）だけ下方に進んだ位置で、移動ローラユニット２２６の移動を停止させる。

次に２枚目のシートが移動ローラユニット２２６に送られてくると、１枚目同様、図１５（ａ）に示すようにシート先端が押さえ部材２４９のガイド面２４９ｂに突き当たり、押さえ部材２４９を押しのけて進んでいく。ＣＰＵ２Ｕは、シート先端が押さえ部材２４９の先端位置に到達するタイミングで、第１のモータ２５５を正回転させて移動ローラユニット２２６を上方（シート搬送方向上流側）に前記距離Ｍ移動させる。このとき、１枚目のシートの後端は、押さえ部材２４９の先端部によって覆われているので、２枚目のシート先端がガイド面２４９ｂに案内されて１枚目のシート（滞留シート）の後端に突き当たることなく１枚目のシートの側方に搬送される。

２枚目のシートが搬送されてきたとき可動ガイド板２６０は、図１７に示す搬送経路隙間を広げた位置（搬送隙間Ｌ２の位置）で待機しているが、１枚目のシートが受入ガイド板２１７ｂの上端部に当たらないようガイドしているため、引っ掛かり等によるジャムは発生しない。また、搬送抵抗となる２枚目以降のシートで可動ガイド板２６０の搬送隙間が広がっているため、搬送抵抗となることがない。

シート後端が搬送ニップ２５０を通過するとシートは自重によりその先端が第１のストッパ２２３に突き当たるまで滑落する。ＣＰＵ２Ｕは、シート先端が第１のストッパ２２３に到達したときに第１モータ２５５を逆回転させて移動ローラユニット２２６を下方（シート搬送方向下流側）に移動させて、押さえ部材２４９の先端がシート後端よりも距離Ｌ（１０ｍｍ）だけ下方に進んだ位置で移動ローラユニット２２６の移動を停止させる。３枚目以降のシートも同様のタイミングで移動ローラユニット２２６を動作させてシートを第２の搬送路２１７に滞留させる。なお、重ね折りの場合、図１２に示すように、第２の搬送路２１７に設けられた搬送ローラ対の従動ローラは、シートに搬送力を与えないように搬送ローラから離れた位置で待機している。

第２の搬送路２１７に所望枚数のシートを滞留させた後、押さえ部材２４９を下方に移動させて押圧面２４９ｃで滞留したシート束のシート搬送方向の整合を行い、図示しないジョガーフェンスによってシート幅方向（シート搬送方向に対して直交する方向）の整合を行う。さらに、図１３に示すように、押さえ部材２４９を（移動ローラユニット２２６を）下方に所定距離（５ｍｍ）移動させてシート束に所定量の撓みを形成する。その後、押し込み部材２２７を駆動して可動ガイド板２６０を矢印Ｄ２方向に移動させてシート束の撓み部分を第１の折りニップ２２５側に移動させ、その後、押し込み部材２２７によってシート束の撓み部分を第１の折りニップ２２５に押し込み、第１の折りローラ対２２１ａ，２２１ｂによって用紙束を折る。押し込み部材２２７が第１折りニップ２２５へ向けて動作するとき、可動ガイド板２６０はスプリング力により矢印Ｄ２’方向に移動し、１枚折りの位置（図１２の実線位置）へ戻る。

その後、図４に示すように、シート束の撓み部分が第１折りニップ２２５に挟持されたときに、押さえ部材２４９を上方に移動させてシート束後端から離してシートを受け入れる位置（初期位置）まで退避させ、これと同時に押し込み部材２２７も退避位置へ移動させる。２つ折りされたシート束は、第４の切換爪３７の切換動作により、シート綴じ装置７へ搬送される場合は第６の搬送路２４１へ、スタッカ２４３へ排出される場合は第５の搬送路２３９へ、それぞれ導かれる。

なお、図１２ないし図１４に示した折り装置２の折り動作は２つ折り時の動作であり、内３つ折り、外３つ折り、Ｚ折り、単純４つ折り、観音折り等の各種の折りについても同様に対応することができる。また、内３つ折り、外３つ折り、Ｚ折り、単純４つ折り、観音折り等の各種の折り動作自体は、同種の折り装置において公知なので、説明は省略する。また、重ね折りする場合に、用紙の滞留路として第２の搬送路２１７とは別に第１の搬送路２１５を使用する場合には、第１の搬送路２１５の構成を第２の搬送路２１７と同様にすれば良い。これにより、折りの種類によって第１の搬送路２１５しか使用できない場合でも、前述のようにして重ね折りが可能となる。

５．制御手順
図１８は画像形成装置１の上部に設置されている操作パネル１−Ａの正面図である。同図において、操作パネル１−Ａは、操作表示画面ａ、テンキーｂ、ストップキーｃ、スタートキーｄ、電源キーｅ、機能選択キー群ｆを備えている。操作表示画面ａにメッセージや入力キーが階層表示され、テンキーｂは数字入力を行う。ストップキーｃは処理の停止を入力し、スタートキーｄは画像形成開始のトリガー信号を付与する。電源キーｅは電源のＯＮ／ＯＦＦを制御する。機能選択キー群ｆは、コピー、プリンタ、スキャナなどの各機能を選択するためキーが複数設置されたものである。

図１９は図１８に示した操作パネル１−Ａの操作表示画面ａの表示例を示す図である。同図の表示例は、画像形成装置１の給紙段１−Ｂの１段目にＡ４Ｙの用紙、２段目にはＡ４Ｙサイズの用紙が入る封筒がセットされているときの状態の例である。図１９では、自動用紙選択ボタンａ１１、封入物（用紙）選択ボタンａ１２、封筒選択ボタンａ１３が設けられ、自動用紙選択ボタンａ１１が選択され、選択された用紙と封筒が表示されている。なお、ここでは、封入物（用紙）及び封筒がそれぞれ１種類しか表示されていないので、選択の余地はないが、複数種の封入物（用紙）及び封筒が給紙段１−Ｂにセットされていれば、それらが表示され、その中から選択することになる。

封筒への封入処理を行うため、図１９の操作表示画面ａにある「封入」のタブの封入ボタンａ１を押下する。「封入」のタブには「封筒設定」と「封入物設定」のボタンａ２，ａ３があり、封筒、封入物それぞれに対して画像形成に関する設定を行うことができる。

５．１ 封筒設定
以下、図１９の設定を例にとる。図２０は封筒設定の場合の操作パネル１−Ａの操作表示画面ａの表示例を示す図である。

図１９の操作表示画面ａにおいて、「封筒設定」ボタンａ２が押下されると、図１９の下の階層の図２０の設定画面に切り替わる。図２０の設定画面では、封筒に対する画像形成に対して次のような設定を行うことができる。なお、通常の画像形成装置と同じように詳細は設定（例えば、印字濃度、印字倍率等）が可能であるが、ここでは代表的なもののみ設定する。

（１）用紙設定
給紙段１−Ｂにセットされた用紙Ｐ（図２３参照）から、使用する用紙Ｐを選択する。ただし、封筒設定では用紙Ｐは封筒Ｐｆからしか選択することはできない。

（２）設定
封筒Ｐｆに印字する宛名と封入物の組み合わせを設定する。詳細については図２１を用いて説明する。本実施形態では封筒Ｐｆに関する設定は画像形成装置の操作パネル１−Ａから入力して設定する例について説明しているが、ＰＣ（Personal Computer）からの入力設定でも良い。

（３）設定終了
全ての設定が完了したら、「封入」タブにある「設定終了」ボタンａ５を押下することにより、封筒Ｐｆの画像形成に関する設定を完了させることができる。

図２１は、図１９の封筒設定ボタンａ２を押下し、下の階層の図示しない画像設定を選択したときの操作表示パネルの宛名入力画面を示す図である。宛名入力画面ａ６では、「郵便番号」入力欄ａ７、「住所」入力欄ａ８、「送り先名」入力欄ａ９からそれぞれの入力を行う。この入力では、「郵便番号」入力欄ａ７にタッチすると、数字入力のためのテンキーが表示され、このテンキーから郵便番号を入力すると「郵便番号」入力欄ａ７に郵便番号が入力される。同様に「住所」入力欄ａ８にタッチすると、テンキー及び５０音及びＡＢＣキーを含む文字入力キーが表示され、この文字入力キーから入力すると、「住所」入力欄ａ８に入力される。「送り先名」入力欄ａ９からの入力も同様である。一旦入力されると、登録の是非が確認され、登録すると、例えば次回からいずれかを入力すると、他の欄も自動的に入力される。この入力されたデータに基づいて、図２２に示す各印字部Ｐｆａ，ｂ，ｃに郵便番号、住所、及び送り先名が印字される。

なお、画像形成装置１は記憶手段を有しており、上記入力情報の登録は、画像形成装置１の記憶手段に記憶される。

図２２は封筒Ｐｆの宛名情報の印字部分を示す説明図である。封筒Ｐｆに印字する画像は宛名情報であり、宛名情報は、「郵便番号」、「住所」、「送り先名」から成り立っている。図２２では、郵便番号印字部Ｐｆａ、住所印字部Ｐｆｂ、及び送り先名印字部Ｐｆｃが設定されている。このように「封筒設定」で「画像設定」が行われる際、入力された情報は対応した各印字部Ｐｆａ，ｂ，ｃへ印字される。そのため、画像設定で入力される情報は、「郵便番号」、「住所」、「送り先名」であり、これらがそれぞれ入力され、封筒Ｐｆの前記各部に印字される。

なお、封筒の印字情報としては、「送り元の郵便番号入力」、「送り元の住所入力」、「送り元名入力」などの他に、例えば「備考」の欄を設け、当該欄には、印字情報を自由に入力できるようにしても良い。

５．２ 封入物設定
図２３は封入物設定の場合の操作パネル１−Ａの操作表示画面ａの表示例を示す図である。

図１９の操作表示画面ａにおいて、「封入物設定」ボタンａ３が押下されると、図１９の下の階層の図２３の設定画面に切り替わる。図２３の設定画面では、「封入物を設定してください」というメッセージ表示とともに、封入物１枚ずつ折り処理を実施するか、まとめて重ね折り処理を実施するのかを封入物１枚毎、又は一括して選択する封入物設定入力画面ａ２０が表示される。封入物設定入力画面ａ２０では、一括設定ボタンａ２１、個別設定ボタンａ２２及び設定終了ボタンａ２３が表示される。

５．２．１ 一括設定
図２３で一括設定ボタンａ２１を押下すると、封入物１枚ずつ折り処理を実施するか、まとめて重ね折り処理を実施するのかを一括して設定することができる。ここでは、一括設定ボタンａ２１を押下すると、図２４に示す一括設定入力画面ａ２４に切り替わる。

一括設定入力画面ａ２４では、「封入物を設定してください」というメッセージ表示とともに、折り種類設定表示ａ２４’と封入方法設定表示ａ２４”の各表示が行われる。折り種類設定表示ａ２４’には、Ｚ折りボタンａ２５及び中折りボタンａ２６の各選択ボタンが表示され、封入方法設定表示ａ２４”には、１枚折りボタンａ２７、まとめ折りボタンａ２８の各ボタンが表示される。なお、一括設定入力画面ａ２４には、設定終了を入力する設定終了ボタンａ２９も表示される。すなわち、この一括設定入力画面ａ２４から折り種類と封入方法を一括して設定することができる。

折り種類設定表示ａ２４’画面では、封入物に対して、折り処理の種類を選択することができる。図２４に示す例では、Ｚ折りボタンａ２５によりＺ折りが、中折りボタンａ２６により中折りが選択可能である。

封入方法設定表示ａ２４”画面では、折り処理を選択した場合、１枚折りボタンａ２７により封入物１枚ずつ折り処理を実施するか、まとめ折りボタンａ２８によりまとめて重ね折り処理を実施するかを選択することができる。

全ての設定が完了したら設定終了ボタンａ２９を押下する。これにより封入物の画像形成に関する設定を完了することができる。

図２５は一括設定の場合の画像形成システムの処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは画像形成装置１のＣＰＵ１Ｕの制御下で実行されるが、各部の制御は、折り装置２のＣＰＵ２Ｕ及び封入装置３のＣＰＵ３Ｕによりそれぞれ実行される。

同図において、この処理手順では、封筒設定で封筒Ｐｆを設定し、この封筒に封入する用紙Ｐを給紙段１−Ｂにセットされた用紙Ｐから選択する。そして、封筒Ｐｆに印字する宛名と封入物の組み合わせを設定する。設定終了ボタンａ５の押下によりこれらの設定を完了した後（ステップＳ１０１，Ｓ１０２）、画像形成装置１の操作パネル１−Ａのスタートボタンを押下する（ステップＳ１０３）。これにより、ＡＤＦ１−Ｃによって原稿が搬送され、スキャナにより原稿が読み取られ（ステップＳ１０４）、画像形成装置１で封筒Ｐｆへの画像形成が開始される（ステップＳ１０５）。

次いで封入物である用紙Ｐへの画像形成が開始され（ステップＳ１０６）、折り処理設定の有無が確認される（ステップＳ１０７）。折り処理の設定があれば（ステップＳ１０７：ＹＥＳ）、１枚折りか否か（１枚折りボタンａ２７が押下されているか否か）がチェックされる（ステップＳ１０８）。１枚折りであれば（ステップＳ１０８：ＹＥＳ）、１枚の用紙Ｐに対して折り処理が実施され（ステップＳ１０９）、封入装置３の封入処理部に搬送される（ステップＳ１１２）。その後、さらに次用紙の有無がチェックされるが（ステップＳ１１３）、ステップＳ１０８で１枚折りなので次用紙なし（ステップＳ１１３：ＹＥＳ）、１枚折り（ステップＳ１１４：ＹＥＳ）として封入処理が実行される（ステップＳ１１５）。

一方、ステップＳ１０８で１枚折りでなければ、用紙Ｐは折り装置２の折り処理バッファトレイに搬送され（ステップＳ１１０）、スタックされる。折り処理バッファトレイは複数枚まとめて折る、所謂重ね折りのために複数枚の用紙を重ね合わせて待機する個所であり、図１２のような形式の折り装置では、用紙Ｐを滞留させる第２の搬送路（滞留路）２１７に対応する。ステップＳ１１０で用紙Ｐが折り処理バッファトレイに搬送された後、さらに、次用紙（封入物）の有無をチェックし、次用紙があれば（ステップＳ１１３：ＮＯ）、ステップＳ１０６に戻って次の用紙Ｐへの画像形成を開始するというループを繰り返す。この過程で、複数枚の用紙Ｐが折り処理バッファトレイにスタックされる。

ステップＳ１１０で用紙が最終紙までスタックされた後（ステップＳ１１３：ＹＥＳ）、さらに１枚折り若しくは折りなしかを確認する（ステップＳ１１４）。このチェックで１枚折りあるいは折りなしであれば（ステップＳ１１４：ＹＥＳ）、そのまま封入装置３で封入処理を実行する（ステップＳ１１５）。１枚折りでも折りなしでもなければ（ステップＳ１１４：ＮＯ）、折り装置２で前記折り処理バッファトレイにスタックされた用紙束に対して折り処理を施し（ステップＳ１１６）、封入装置３の封入処理部に搬送した後（ステップＳ１１７）、封入処理を実行する（ステップＳ１１５）。これにより用紙Ｐは封筒Ｐｆに封入される。

他方、ステップＳ１０７で折り処理の設定がない場合には（ステップＳ１０７：ＮＯ）、封入装置３の封入処理部に搬送される（ステップＳ１１１）。なお、ここでいう封入処理部は中間トレイ１５に対応する。用紙Ｐは中間トレイ１５に収納され、封入動作開始を待つ。そして、次用紙（封入物）の有無をチェックし、次用紙があれば（ステップＳ１１３：ＮＯ）、ステップＳ１０６に戻って次の用紙Ｐへの画像形成を開始するというループを繰り返す。この過程で、複数枚の用紙がある場合には、封入処理部でスタックされる。

ステップＳ１１１で用紙が最終紙までスタックされた後（ステップＳ１１３：ＹＥＳ）、さらに１枚折り若しくは折りなしかを確認する（ステップＳ１１４）が、ステップＳ１０７で折り設定はないので、そのまま封入処理を実行する（ステップＳ１１５）。

５．２．２ 個別設定（その１）
図２３で個別設定ボタンａ２２を押下すると、図２６に示す個別設定入力画面ａ３０に切り替わる。

個別設定入力画面ａ３０から封入物１枚毎に折り処理種類と封入方法を設定することができる。この入力画面ａ３０では、「封入物を設定してください」というメッセージ表示とともに、封入物１ないし４の選択ボタンａ３１，ａ３２，ａ３３，ａ３４と、設定終了ボタンａ３５が表示される。この表示では、封入物１ないし４の選択ボタンａ３１〜ａ３４において、「折り種類」と「封入方法」を設定することができる。図２６では、
・封入物１選択ボタンａ３１には、封入物１の「折り種類」は中折り、「封入方法」はグループＡ
・封入物２選択ボタンａ３２には、封入物２の「折り種類」は中折り、「封入方法」はグループＡ
・封入物３選択ボタンａ３３には、封入物３の「折り種類」は中折り、「封入方法」はグループＢ
・封入物４選択ボタンａ３４には、封入物４の「折り種類」は中折り、「封入方法」はグループＣ
とそれぞれ設定されている。

封入物１と封入物２では「封入方法」がグループＡとされているのでまとめて折り処理が施される。封入物３では「封入方法」がグループＢとされており、他に同じグループの封入物がないので１枚で折り処理が施される。封入物４も「封入方法」がグループＣとされており、封入物３と同様に１枚で折り処理が施される。このように、「封入方法」をグループ分けすることにより、同じグループはまとめて折り処理を行い、これにより封入物１枚毎にまとめて折り処理を施して封入するのか、１枚で折り処理を施して封入するのかを選択することが可能になる。なお、封入物１とは１枚目の用紙Ｐ、封入物２とは２枚目の用紙Ｐ、封入物３とは３枚目の用紙Ｐ、封入物４とは４枚目の用紙Ｐであり、ここでは、全数４枚の用紙を中折りして封入する場合を想定している。

図２７は、個別設定の場合の画像形成システムの処理手順を示すフローチャートである。
処理開始のステップＳ１０１からステップＳ１０７までは、一括設定の場合の図２５に示した処理と同じ処理を実行し、封入物の画像形成を開始し（ステップＳ１０６）、折り処理の設定の有無を確認した後（ステップＳ１０７）、折り処理の設定があれば（ステップＳ１０７：ＹＥＳ）、次用紙（封入物）のグループをチェックする（ステップＳ１０８ａ）。そして、違うグループ若しくは次用紙なし（最終紙）であれば（ステップＳ１０８ｂ：ＹＥＳ）、折り処理が実施され（ステップＳ１０９）、封入処理部へ搬送される（ステップＳ１１２）。次いで、次用紙（封入物）の有無が確認され、次用紙がなければ（ステップＳ１１３：ＹＥＳ）、封入処理が実行される（ステップＳ１１５）。

一方、ステップＳ１０８ｂで前の用紙Ｐが同じグループで次用紙がある場合（ステップＳ１０８ｂ：ＮＯ）、その用紙Ｐは折り処理バッファトレイに搬送され（ステップＳ１１０）、さらに、次用紙の有無がチェックされる（ステップＳ１１３）。このチェックで次用紙があればステップＳ１０６に戻って以降の次の用紙Ｐへの画像形成を開始し、折り処理バッファトレイに搬送するというループを繰り返す。そして、ステップＳ１０８ｂで違うグループ若しくは次用紙なし（最終紙）であった場合には、折り処理バッファトレイに排紙せずに、折り処理を施すが、前の用紙Ｐが同じグループであった場合には、折り処理バッファトレイにスタックされている用紙Ｐもまとめて折り処理が施される（ステップＳ１０９）。その後、封入処理が実行される（ステップＳ１１２，Ｓ１１３：ＹＥＳ，Ｓ１１５）。

他方、ステップＳ１０７で折り処理の設定がない場合には（ステップＳ１０７：ＮＯ）、封入装置３の封入処理部（中間トレイ１５）に搬送される（ステップＳ１１１）。用紙Ｐは中間トレイ１５に収納され、封入動作開始を待つ。そして、次用紙（封入物）の有無をチェックし、次用紙があれば（ステップＳ１１３：ＮＯ）、ステップＳ１０６に戻って次の用紙Ｐへの画像形成を開始するというループを繰り返す。この過程で、複数枚の用紙が封入処理部（中間トレイ１５）でスタックされる。ステップＳ１１１で用紙が最終紙までスタックされると（ステップＳ１１３：ＹＥＳ）、そのまま封入処理を実行し（ステップＳ１１５）、用紙Ｐは封筒Ｐｆに封入される。

なお、図２５及び図２７では、ステップＳ１０４で原稿をＡＤＦ１−Ｃで読み取り、封入物の画像形成情報を封入システムへ入力しているが、ＰＣのプリンタドライバによる入力でも良い。

５．２．３ 個別設定（その２）
図２８は個別設定の他の例を示す個別設定入力画面を示す図である。

図２３で個別設定ボタンａ２２を押下すると、図２８に示す個別設定入力画面ａ３６に切り替わる。

個別設定入力画面ａ３６から前記個別設定入力画面ａ３０と同様に封入物１枚毎に折り処理種類と封入方法を設定することができる。この入力画面ａ３６では、「封入物を設定してください」というメッセージ表示とともに、封入物１ないし４の選択ボタンａ３７，ａ３８，ａ３９，ａ４０と、設定終了ボタンａ４１が表示される。この表示では、封入物１ないし４の選択ボタンａ３７〜ａ４０において、「折り種類」と「封入方法」を設定することができる。図２８では、
・封入物１選択ボタンａ３７には、封入物１の「折り種類」は中折り、「封入方法」はグループＡ
・封入物２選択ボタンａ３８には、封入物２の「折り種類」は中折り、「封入方法」はグループＢ
・封入物３選択ボタンａ３９には、封入物３の「折り種類」は中折り、「封入方法」はグループＡ
・封入物４選択ボタンａ４０には、封入物４の「折り種類」は中折り、「封入方法」はグループＣ
とそれぞれ設定されている。

すなわち、封入物１と封入物３では「封入方法」がグループＡとされ、封入物２ではグループＢ、封入物４ではグループＣが設定されている。同じグループはまとめて折り処理を施すのでグループＡの封入物１と封入物３に対してまとめて折り処理を施す設定となるが、封入物１と封入物３の間の封入物２がグループＢのため、このままの印刷順では機構的に封入物１と封入物３にはまとめて折り処理を施すことができない。そこで、個別設定（その２）の例では、図２８の個別設定入力画面ａ３６から設定終了キーａ４１が押下された場合、画像形成装置１のＣＰＵ１Ｕは封入物の印刷順と封入方法を比較する。このとき、設定された封入方法では折り処理が施せないことを検知した場合、図２９に示すように、設定された封入物設定が実施できないことを「封入物設定エラー」というエラー表示ａ４２表示することにより使用者へ通知する。具体的には「印刷順と封入方法が合っていません。もう一度設定をやり直してください。」と表示し、前記図２８に示した設定を禁止する。

あるいは、図３０に示すように、「封入物設定確認」という確認表示ａ４３を表示することにより印刷順が変更されることを通知し、印刷順が変更されて出力しても良いか否かの可否判断を使用者に委ねる。ここでは、図３０の確認表示ａ４３の表示画面からＯＫボタンａ４４を押下することにより印刷順が変更されて出力しても良いことを選択指示し、キャンセルボタンａ４５を押下することにより印刷順の変更を認めない旨選択指示する。

すなわち、図２８の示した前記設定で設定終了ボタンａ４１が選択された場合、画像形成装置１のＣＰＵ１Ｕは封入物の印刷順と封入方法を比較する。このとき、設定された封入方法では折り処理が施せないと判断した場合、画像形成装置１のＣＰＵ１Ｕは印刷順を封入物設定通りに実施できるように変更し、図３０の表示を行う。そして、図３０の確認表示ａ４３からＯＫボタンａ４４が押下された場合、印刷順を変更して出力しても良いとして、印刷順を変更する。

印刷順は、「封入物１→封入物３→封入物２→封入物４」のような順番に変更される。これにより、図２６に示した封入方法の順序と同じになり、封入物設定通りに印刷を実施することができる。

図３１はこのような印刷順変更処理の処理手順を示すフローチャートである。
同図において、まず、設定した封入物の順番Ｎに１を代入する（ステップＳ２０１）。ここでいう順番Ｎは図２８の封入物１、封入物２、封入物３及び封入物４の１〜４に対応する。次いで、確定した印刷順Ｌに１を代入する。ここでいう確定した印刷順Ｌとは図２６の封入物１、封入物２、封入物３及び封入物４の１〜４に対応する。これによってＮ番目の封入物出力順をＬに確定する（ステップＳ２０３）。すなわち、封入物１の印刷順がＬ＝１で１番目となって確定する。

次いで、印刷順Ｌを１インクリメントし（ステップＳ２０４）、他のグループを捜すときにバッファとして機能するバッファ数Ｋに「Ｎ＋１」を代入する（ステップＳ２０５）。この段階では、バッファ数Ｋには「１＋１」（＝２）が代入される（ステップＳ２０５）。そして、封入物のＮ番目（１番目）とステップＳ２０５で代入したバッファ数Ｋ（２番目）の封入方法が同じグループに属するかどうかをチェックする（ステップＳ２０６）。ここでは、封入物１（１枚目の用紙）はグループＡ、封入物２（２枚目の用紙）はグループＢなので、同じでないと判定し（ステップＳ２０６：ＮＯ）、バッファ数Ｋが封入物枚数に達したか否かをチェックする（ステップＳ２０９）。ここでは、バッファ数Ｋは２で、封入物枚数は４なのでＮＯと判定し、ステップＳ２１０でバッファ数Ｋをインクリメントする。

このインクリメントでバッファ数Ｋ＝３とし、ステップＳ２０６に戻る。ステップＳ２０６では封入物の順番Ｎ＝１、バッファ数Ｋ＝３なのでそれぞれのグループを参照する、順番Ｎ＝１番目は封入物１でグループＡ、Ｋ＝３番目は封入物３でグループＡとなり、ＹＥＳと判定される。ステップＳ２０６でＹＥＳと判定されたので、バッファ数Ｋ（＝３）番目の封入物の印刷順Ｌを２に確定する（ステップＳ２０７）。次いで、印刷順Ｌをインクリメントし（ステップＳ２０８）、封入物枚数をチェックする。バッファ数Ｋは３なので、ステップＳ２０９の判定はＮＯとなる。そこで、ステップＳ２１０でバッファ数Ｋをインクリメントして４に設定した後、再度ステップＳ２０６に戻って封入物の順番Ｎ＝１とバッファ数Ｋ＝４のグループが同じかどうかを判定する。

封入物の順番Ｎ＝１はグループＡ、バッファ数Ｋ＝３はグループＢなので、判定はＮＯとなり、ステップＳ２０９でバッファ数Ｋが封入物枚数４に達したか否かを判定する。ここでバッファ数は４なので、ＹＥＳと判定され、さらにステップＳ２１１で全封入物の印刷順が確定したかどうかを判定する。封入物の印刷順は２枚目までしか確定していないので、ステップＳ２１２で順番ＮをインクリメントとしてＮ＋１（＝２）とし、ステップＳ２１３で封入物２の印刷順が確定しているかどうかを判定する。封入物２の印刷順は確定していないので、ステップＳ２０５に戻り、バッファ数Ｋに３を代入してステップＳ２０６以降の処理を封入物４（４枚目の用紙）の印刷順が確定するまで繰り返す。このようにして前記印刷順が確定する。

なお、本実施形態では、前記各設定及び選択は、画像形成装置１の操作パネル１−Ａからの入力に応じて実行されるが、その制御は折り処理に関連するものは折り装置２のＣＰＵ２で、封入処理に関連するものは封入装置３のＣＰＵ３Ｕで、画像形成システム全体の処理や設定に関連するものは画像形成装置１のＣＰＵ１で実行される。なお、折り装置２のＣＰＵ２Ｕ及び封入装置３のＣＰＵ３Ｕは画像形成装置１のＣＰＵ１の制御下にある。さらに、操作パネル１−Ａは画像形成装置１に付設されているが、システムとして制御する限り、システムの各装置のいずれに設けても良いことはいうまでもない。

以上のように、本実施形態によれば、以下のような効果を奏する。
１）用紙１枚ずつ又は複数枚の用紙Ｐをまとめて折り処理する折り装置２と、封筒Ｐｆに用紙Ｐを封入する封入装置３とを備えた封入システムであって、複数枚の用紙Ｐを折り処理して前記封筒Ｐｆに封入する際、１枚ずつ折り処理するのか、複数枚をまとめて折り処理するのかを封入物設定入力画面ａ２０の一括設定ボタンａ２１の押圧操作によって一括して設定することができるので、様々なバリエーションの封入・封緘処理が効率的に行える。

２）前記複数枚の用紙Ｐに折り処理を施して封入する際、１枚ずつ折り処理するのか、複数枚をまとめて折り処理するのかを封入物設定入力画面ａ２０の個別設定ボタンａ２２の押圧操作によって個別に設定することができるので、様々なバリエーションの封入・封緘処理が個別に間違いが生じないように丁寧に設定することができる。

３）一括設定ボタンａ２１、個別設定ボタンａ２２は使用者が操作し、いずれかの設定を選択することができるので、一括設定か個別設定かを任意に選択することが可能となり、使用者の意図に基づいたユーザライクな処理が可能となる。

４）一括設定が選択されたとき、１枚ずつ折り処理するのか、複数枚をまとめて折り処理するのかを選択する封入方法と用紙に施される折りの種類を一括設定入力画面ａ２４から選択することができるので、さらに、ユーザライクな処理が可能となる。

５）一括設定か個別設定設定を部単位で設定することができるので、使用者は部単位で様々なバリエーションの封入処理が可能となる。

６）折り装置２、封入装置３及び画像形成装置１とから画像形成システムを構成することにより、画像形成された用紙に対して前記１）ないし５）の効果を得ることができる。

７）個別設定入力画面ａ３６から折り処理種類と封入方法とが設定されたとき、画像形成装置１が画像形成する用紙の順番と、複数枚まとめて折り処理される用紙の順番が異なる場合に、複数枚まとめて折る折り処理が可能なように画像形成順を変更するので、まとめて折り処理を行う分だけ効率化を図ることができる。

８）画像形成順の変更が発生する場合に、その旨表示するので、使用者はその旨認識することができる。

９）画像形成順の変更が発生する旨表示されたとき、画像形成順の変更を容認するか否かを使用者が選択することができるので、使用者の意図とニーズに応じた封入処理が可能となる。

１０）画像形成装置１、折り装置２、及び封入物３がインラインで連結されているので、封入物（用紙）及び封筒への画像形成から折り処理及び封入処理までを全て自動化することが可能となり、生産効率の向上を図ることができる。
なお、様々なバリエーションとは、例えば、封入物が複数枚あり、封入物に対して折り処理が選択された場合、１枚ずつ折り処理を実施するのか、まとめて重ね折りを実施するのかを選択可能であること、１つの封筒に封入する１部の封入物内でも、１枚ずつ折り処理を実施するのか、他の部内の封入物とまとめて重ね折り処理を実施するのかを選択可能であること等を意味する。

また、特許請求の範囲における折り手段は実施形態では折り装置２に、封入手段は封入装置３に、用紙は符号Ｐに、封筒は符号Ｐｆに、一括設定手段はＣＰＵ２及び操作パネル１−Ａに、個別設定手段はＣＰＵ２及び操作パネル１−Ａに、選択手段、封入方法選択手段及び変更可否選択手段は操作パネル１−Ａに、画像形成手段は画像形成装置１に、画像形成順変更手段はＣＰＵ１に、操作表示手段は操作パネル１−Ａに、それぞれ対応する。

さらに、本発明は前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。前記実施例は、好適な例を示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。

１ 画像形成装置
１−Ａ 操作パネル
１Ｕ，２Ｕ，３Ｕ ＣＰＵ
２ 折り装置
３ 封入装置
Ｐ 用紙
Ｐｆ 封筒

特開２００３−００２５２７号公報

Claims (5)

1. 用紙１枚ずつ又は複数枚の用紙をまとめて折り処理する折り手段、封筒に用紙を封入する封入手段、複数枚の用紙を折り処理して前記封筒に封入する際、１枚ずつ折り処理するのか、複数枚をまとめて折り処理するのかの封入方法を一括して設定する一括設定手段、前記複数枚の用紙を折り処理して前記封筒に封入する際、前記封入方法を１枚ずつ個別に設定する個別設定手段、及び前記一括設定手段又は前記個別設定手段のいずれかを使用者が選択するための選択手段を含む封入システムと、
   前記折り手段に搬送される用紙に画像形成し、及び／又は、前記封入手段に搬送される封筒に画像形成する画像形成手段と、
   を備えた画像形成システムであって、
   前記選択手段によって前記個別設定手段が選択されたとき、前記用紙１枚毎に折り処理種類と前記封入方法とを設定する個別設定入力手段と、
   前記個別設定入力手段によって前記折り処理種類と前記封入方法とが設定されたとき、前記画像形成手段が画像形成する前記用紙の順番と、前記複数枚をまとめて折り処理する用紙の順番が異なる場合に、前記複数枚をまとめて折る折り処理が可能なように画像形成順を変更する画像形成順変更手段を備えたこと
   を特徴とする画像形成システム。
2. 請求項１に記載の画像形成システムであって、
   前記選択手段によって一括設定手段が選択されたとき、
   前記封入方法を選択する封入方法選択手段と、
   前記用紙に施される折りの種類を選択する折り種類選択手段と、
   をさらに備えたことを特徴とする画像形成システム。
3. 請求項１又は２に記載の画像形成システムであって、
   前記一括設定手段及び前記個別設定手段は、部単位で前記設定を行うこと
   を特徴とする画像形成システム。
4. 請求項１ないし３のいずれか１項に記載の画像形成システムであって、
   前記選択手段を表示し、表示された前記選択手段から操作入力可能な操作表示手段をさらに備え、
   前記操作表示手段は、前記画像形成順変更手段によって画像形成順の変更が発生する旨表示すること
   を特徴とする画像形成システム。
5. 請求項４に記載の画像形成システムであって、
   前記操作表示手段に画像形成順の変更が発生する旨表示されたとき、当該画像形成順の変更を容認するか否かを選択するための変更可否選択手段を備えたこと
   を特徴とする画像形成システム。