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JP5746414B1 - 麺様ゲル状食品用の麺線付着防止剤及び麺様ゲル状食品 - Google Patents

麺様ゲル状食品用の麺線付着防止剤及び麺様ゲル状食品 Download PDF

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【課題】麺様ゲル状食品の麺線の付着を抑制する麺様ゲル状食品用の麺線付着防止剤及びそれを含有する麺様ゲル状食品を提供する。【解決手段】ホエイプロテインを、小麦粉を実質的に含まない麺様ゲル状食品用の麺線付着防止剤として用いる。また、グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類と、ホエイプロテインと、食塩とを含有する麺様ゲル状食品を提供する。ホエイプロテインの他に、チーズ、バター、クリーム、練乳、粉乳、及びカゼインから選ばれる1種又は2種以上の乳原料を含有してもよい。また、増粘多糖類が、カラギーナン、ローカストビーンガム、及びキサンタンガムから選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、小麦粉を実質的に含まない麺様ゲル状食品用の麺線付着防止剤及び麺様ゲル状食品に関する。
小麦粉を使用しない低カロリーの麺として、コンニャクや、その他のゲル化剤を用いて作られたいわゆるコンニャク麺が知られている。このような麺は、澱粉や糖などの摂取制限がなされる糖尿病患者にとっても、食べやすいものである。
例えば下記特許文献1には、コンニャク粉に水を加えて膨潤溶解せしめ次いで塩基性アミノ酸、塩基性塩類又は両者の混合物を添加混合するか;又は塩基性アミノ酸、塩基性塩類又は両者の混合物を予め添加混合した水をコンニャク粉に加えるか;又はコンニャク粉に塩基性アミノ酸、塩基性塩類又は両者の混合物を予め混合し、次いで水を混合物に添加して膨潤溶解するかして、加熱冷却後のコンニャクゼリーのpHが8.0〜10.5となるコンニャク糊とし、これをそのまま糸状に成型し、加熱水性液で凝固せしめてなるコンニャクゼリー麺が開示されている。
また、下記特許文献2には、グルコマンナン粒と、増粘剤と、カルシュームと、食物繊維とを原料とし、通常の糸コンニャクの製造工程に従って製造したグルコマンナン麺と、グルコマンナンを液化する酵素を添加させた具と、を組合わせ包装して成る消化し易いグルコマンナン麺が開示されている。
更に、下記特許文献3には、水と、結晶セルロースと、水酸化カルシウムと、粉末マンナンとを混合し、ゲル化させて、麺線状に切り分けた麺様食品が開示されている。
一方、アルカリ剤を用いないで固めたコンニャクとして、下記特許文献4には、コンニャク精粉と、カラギーナンと、ローカストビーンガムと、水と、乳化剤と、食用油脂と、調味料とからなる刺身状コンニャクが開示されている。
特公平8−29057号公報 特開平5−199845号公報 特開2005−13143号公報 特開昭60−203159号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3に記載されたコンニャクもしくはグルコマンナンのゲルからなるコンニャク麺は、いずれもアルカリによってゲル化させているため、臭みが残りやすく、使用前に水洗い等が必要になるという不都合があった。
一方、上記特許文献4には、アルカリを用いることなく、増粘多糖類によって、コンニャクを固めた刺身状コンニャクが開示されている。
そこで、本発明者らは、上記特許文献4のように、グルコマンナンを他の増粘多糖類でゲル化させた麺様ゲル状食品を試作してみたところ、保存中に麺どうしがくっついてしまい、ほぐれにくくなるという問題が生じることがわかった。
したがって、本発明の目的は、麺様ゲル状食品の麺線の付着を抑制する麺様ゲル状食品用の麺線付着防止剤及びそれを含有する麺様ゲル状食品を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の麺様ゲル状食品用の麺線付着防止剤は、小麦粉を実質的に含まない麺様ゲル状食品用の麺線付着防止剤において、ホエイプロテインを有効成分として含有することを特徴とする。
本発明の麺様ゲル状食品用の麺線付着防止剤によれば、麺様ゲル状食品の製造工程で原料中に添加することにより、得られる麺様ゲル状食品の麺線どうしが付着しにくくすることができ、冷蔵保存等した後に食する際、麺線が速やかにほぐれて、良好な食感、風味を味わうことができる麺様ゲル状食品を提供できる。
本発明の麺様ゲル状食品用の麺線付着防止剤において、前記麺様ゲル状食品は、グルコマンナンを含有するものであることが好ましい。本発明の麺線付着防止剤は、特にグルコマンナンを含有する麺様ゲル状食品に好適である。
一方、本発明の麺様ゲル状食品は、グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類と、ホエイプロテインと、食塩とを含有することを特徴とする。
本発明の麺様ゲル状食品によれば、ホエイプロテインと食塩の添加によって、適度な硬さが付与され、歯切れが良くなり、麺らしい食感、風味を有し、しかも麺線が付着しにくい麺様ゲル状食品を提供できる。
本発明の麺様ゲル状食品においては、前記ホエイプロテインの他に、チーズ、バター、クリーム、練乳、粉乳、及びカゼインから選ばれる1種又は2種以上の乳原料を含有することが好ましく、脱脂粉乳、全脂粉乳、クリームチーズ、カゼインであることがより好ましい。これによれば、ホエイプロテイン以外の乳原料を含有することにより、麺らしい白さが付与されると共に、食感、風味をより良好にすることができる。
本発明の麺様ゲル状食品においては、前記増粘多糖類が、カラギーナン、ローカストビーンガム、グアガム、キサンタンガム及び寒天から選ばれる1種又は2種以上であることが好ましく、κ−カラギーナン、ローカストビーンガム、及びキサンタンガムから選ばれる1種又は2種以上であることがより好ましく、κ−カラギーナンならびにローカストビーンガム及び/又はキサンタンガムを用いることにより、さらに良好な食感の麺様ゲル状食品が得られる。
本発明の麺様ゲル状食品においては、前記グルコマンナン0.1〜1.5質量%、前記増粘多糖類0.4〜3.0質量%、前記ホエイタンパク0.1〜5.0質量%、前記食塩0.2〜2.0質量%含有することが好ましい。それぞれの原料の配合量を上記の範囲にすることにより、食感、風味がより良好になると共に、麺線の付着防止効果を高めることができる。
本発明の麺様ゲル状食品用の麺線付着防止剤によれば、麺様ゲル状食品の製造工程で原料中に添加することにより、得られる麺様ゲル状食品の麺線どうしが付着しにくくすることができ、冷蔵保存等した後に食する際、麺線が速やかにほぐれて、良好な食感、風味を味わうことができる麺様ゲル状食品を提供できる。
本発明の麺様ゲル状食品によれば、ホエイプロテインと食塩の添加によって、適度な硬さが付与され、歯切れが良くなり、麺らしい食感、風味を有し、しかも麺線が付着しにくい麺様ゲル状食品を提供できる。
本発明において、小麦粉を実質的に含まない麺様ゲル状食品は、小麦粉を実質的に含まず、各種増粘多糖類によってゲル化させ、麺線状に成形した食品を意味する。ここで、小麦粉を実質的に含まないとは、麺様ゲル状食品中の小麦粉の含量が1質量%以下であることを意味する。
また、増粘多糖類としては、特に限定されないが、例えば、グルコマンナン、カラギーナン、ローカストビーンガム、グアガム、キサンタンガム、寒天から選ばれた1種又は2種以上が好ましく用いられる。本発明の麺線付着防止剤は、特にグルコマンナンを含有する麺様ゲル状食品に対して好適である。グルコマンナンを含有する麺様ゲル状食品の更に好ましい態様については、後述することにする。
本発明の麺線付着防止剤は、ホエイプロテインを有効成分とする。ここで、ホエイプロテインとは、乳(好ましくは牛乳)から乳脂肪分やカゼインなどを除いた水溶液である乳清(ホエイ)から得られる蛋白質である。乳清は、チーズを作る際に固形物と分離された副産物として大量に作られる。また、ヨーグルトを静かに放置しておくと上部に液体が溜まることがあるが、これも乳清である。ホエイプロテインとしては、ホエイプロテインコンセントレート(WPC)、ホエイプロテインアイソレート(WPI)、加水分解ホエイペプチド(WPH)等が知られているが、本発明では、これらのいずれも使用することができる。
本発明の麺線付着防止剤は、ホエイプロテイン以外に、チーズ、バター、クリーム、練乳、粉乳、及びカゼイン、好ましくは脱脂粉乳、全脂粉乳、クリームチーズ、及びカゼインから選ばれる1種又は2種以上の乳原料と、食塩とを含有していてもよい。上記乳原料及び食塩を含有させることにより、麺らしい白さを付与すると共に、食感、風味をより良好にすることができる。
本発明の麺線付着防止剤は、上記の他に、糖類、でんぷん類、ミネラル類等を含有することができる。
麺線付着防止剤の形態は、特に限定されず、例えばホエイプロテインの粉末でもよく、ホエイプロテインとその他の原料とに、必要に応じて賦形剤等を添加して、顆粒状、錠剤状、ブロック状等に成形したものであってもよい。
本発明の麺線付着防止剤は、麺様ゲル状食品の製造工程で原料中に添加することにより、得られる麺様ゲル状食品の麺線どうしが付着することを抑制することができ、冷蔵保存等した後に食する際、麺線が速やかにほぐれて、良好な食感、風味を味わうことができる麺様ゲル状食品を提供できる。
次に、本発明の麺様ゲル状食品は、グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類と、ホエイプロテインと、食塩とを含有することを特徴とする。
グルコマンナンは、コンニャクマンナンとも称されているものであり、精製されたグルコマンナンの他、通常のコンニャク粉を用いることもできる。
麺様ゲル状食品中のグルコマンナンの含有量は、0.1〜1.5質量%が好ましく、0.4〜1.0質量%がより好ましい。グルコマンナンの含有量が0.1質量%以下では弾力性が乏しく、1.5質量%を超えると弾力性が強すぎて歯切れが悪くなる。
グルコマンナン以外の増粘多糖類としては、例えば、カラギーナン、ローカストビーンガム、グアガム、キサンタンガム、寒天等が挙げられるが、特に、κ−カラギーナン、ローカストビーンガム、及びキサンタンガムから選ばれる1種又は2種以上が好ましく用いられる。
麺様ゲル状食品中のグルコマンナン以外の増粘多糖類の含有量は、0.4〜3.0質量%が好ましく、0.4〜2.0質量%がより好ましい。グルコマンナン以外の増粘多糖類の含有量が0.4質量%以下ではコシが乏しく、2.0質量%を超えるとコシが強すぎて好ましくない。
グルコマンナンと、上記グルコマンナン以外の増粘多糖類とを含有させることにより、アルカリ剤を添加してなくても、ゲル化が可能となり、アルカリ臭のない麺様ゲル状食品を得ることができる。
ホエイプロテインは、前述したように、得られる麺様ゲル状食品の麺線どうしの付着を抑制する効果を付与する。また、ホエイプロテインを添加することにより、麺様ゲル状食品にもちっと感を付与して、食感を改善する効果ももたらされる。
麺様ゲル状食品中のホエイプロテインの含有量は、0.1〜5.0質量%が好ましく、0.1〜3.0質量%がより好ましく、0.5〜2.0質量%がさらに好ましい。ホエイプロテインの含有量が0.1質量%では麺線付着防止効果が乏しく、5.0質量%を超えるとホエイプロテインの風味が強く出てしまい好ましくない。
本発明の麺様ゲル状食品の原料としては、ホエイプロテインの他に、チーズ、バター、クリーム、練乳、粉乳、及びカゼインから選ばれる1種又は2種以上、好ましくは、脱脂粉乳、全脂粉乳、クリームチーズ、及びカゼインから選ばれる1種又は2種以上の乳原料を添加してもよい。これによって、麺様ゲル状食品にもちっと感を付与すると共に、麺らしい白色の色合いにすることができる。
麺様ゲル状食品中のホエイプロテイン以外の乳原料の含有量は、0.5〜5.0質量%が好ましく、0.5〜2.0質量%がより好ましい。ホエイプロテイン以外の乳原料の含有量が0.5質量%では増粘多糖類の臭気マスキング効果が乏しく、5.0質量%を超えると乳風味が強く出てしまい、乳風味以外の味付けをする場合には好ましくない。
本発明の麺様ゲル状食品は、更に食塩を含有する。食塩を含有することにより、硬さが付与され、歯切れが劇的に良くなり、麺らしい食感とすることができる。
麺様ゲル状食品中の食塩の含有量は、0.2〜2.0質量%が好ましく、0.2〜1.0質量%がより好ましい。食塩の含有量が0.2質量%では歯ごたえが乏しく、2.0質量%を超えると塩味が強く出てしまう。
本発明の麺様ゲル状食品は、更に糖類を含有することが好ましい。糖類を含有させることにより、食塩の塩味がまろやかになると共に、グルコマンナン及びその他の増粘多糖類の分散・膨潤が良好となる。
糖類としては、マルチトール、ソルビトール、エリスリトール等の糖アルコールや、オリゴトース(マルトトリオース(G3)を主成分とする直鎖オリゴ糖)、フラクトオリゴ糖等のオリゴ糖や、マルトース、乳糖などの、比較的甘味度が低い糖類が好ましく使用される。
麺様ゲル状食品中の糖類の含有量は、固形分換算で1〜10質量%が好ましく、2〜8質量%がより好ましい。糖類の含有量が1質量%では、まろやかさが無くなり、10質量%を超えると、甘みが出てきて好ましくない。
なお、本発明の麺様ゲル状食品の水分含量は、85〜97.5質量%が好ましく、90〜95質量%がより好ましい。
本発明の麺様ゲル状食品には、その他に、大豆たんぱく質等の蛋白質や、乳酸カルシウム、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カリウム、炭酸カリウム等の塩類や、植物油脂、乳脂肪等の油脂や、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等の乳化剤や、大豆多糖類、セルロース、おから、難消化性デキストリン等の食物繊維や、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、加工澱粉等の澱粉や、トマト、バジル、ほうれん草、エビ等の加工品、香料等を食感に大きな影響を与えない範囲で添加してもよい。
ここで、乳酸カルシウム、塩化カリウムを添加すると、麺様ゲル状食品からの蛋白質の溶出を抑制する効果が得られる。麺様ゲル状食品中の乳酸カルシウム及び/又は塩化カリウムの含有量は、0.02〜2.0質量%が好ましい。なお、乳酸カルシウム以外のカルシウム塩や、塩化カリウム以外のカリウム塩を用いても良い。
本発明の麺様ゲル状食品は、例えば次のような方法で製造することができる。すなわち、グルコマンナン及びその他の増粘多糖類を水に添加して、必要に応じて加熱しながら、混合して溶解させる(以下「溶液A」とする)。
一方、ホエイプロテインと、食塩と、その他の原料を水に添加して、必要に応じて加熱しながら、混合して溶解させる(以下「溶液B」とする)。
次いで、溶液Aと、溶液Bとを混合し、ステンレス製バット等の容器に薄層状に充填し、冷蔵庫等に入れて冷却・ゲル化する。
こうしてゲル化した薄層状のゲルを、例えばイカそうめん用カッター等を用いて所定の幅で切断して、麺様ゲル状食品を得る。
本発明の麺様ゲル状食品は、めんつゆやトマトソース等の適当な調味液を付けて、冷麺としてそのまま食することができる。また、本発明の麺様ゲル状食品は、サラダの具材としても食することもできる。
本発明の麺様ゲル状食品は、グルコマンナンを含有するものの、従来のこんにゃく麺のようなアルカリ臭(こんにゃく臭い)はなく、食べ易く、美味である。また、小麦粉等を含まないものの、麺らしい歯ごたえと食感を有している。更に、ホエイプロテインを含有することにより、麺線どうしが付着することを抑制することができ、冷蔵保存等した後に食する際、麺線が速やかにほぐれて、良好な食感、風味を味わうことができる。
以下、試験例により、本発明の実施例並びに比較例を説明するが、これらの実施例並びに比較例は本発明の範囲を限定するものではない。なお、以下の試験例における、麺様ゲル状食品の製造方法や試験方法は、下記の通りである。
(麺様ゲル状食品の製造方法)
1Lステンレス缶に、増粘多糖類(グルコマンナン、その他の増粘多糖類)と、水を入れ、800gにメスアップする。温浴中でステンレス缶を加熱し、増粘多糖類を溶解した溶液Aを得る。
一方、1Lステンレス缶に、ホエイプロテインと、塩類と、その他の原料と、水を入れ、200mlにメスアップする。温浴中でステンレス缶を加熱し、ホエイプロテインと、塩類と、その他の原料とを溶解した溶液Bを得る。
溶液Aと溶液Bとを混合し、ステンレス製バットに薄層状に充填し、冷蔵庫にて冷却してゲル化する。
ゲル化した薄層状ゲルを、イカそうめん用カッターを用いて、断面2.5mm×3mmの麺状にカットする。
(ゲルのレオメーター測定)
レオメーターによるゲルの破断距離、ゲル強度は、次の方法によって行った。すなわち、200mlビーカーに、溶液Aと溶液Bの混合液100gを充填し、冷蔵庫にて冷却・ゲル化する。レオメーター(サン科学製:製品名「CR−500DX」)を用いて、圧縮試験(測定条件:プランジャー直径10mmを用い、移動速度60mm/分、進入距離25mm)を行い、ゲルが破断した時のゲル強度並びに破断距離を求めて、ゲル特性を評価した。
(吸光度測定)
麺様ゲル状食品15gを100mlビーカーに入れ、30gの水を注入する。1週間冷蔵保存し、上澄みを分光光度計を用いて、280nmの吸光度を測定し、蛋白質の溶出の程度を評価した。
(色差測定)
測色色差計(日本電色工業株式会社製、製品名「ZE2000」)を用いて、L*値を測定し、麺様ゲル状食品の白さの程度を評価した。
(付着性試験)
カット後の麺様ゲル状食品を容器に入れ、冷蔵庫(6℃)で1週間保管後、箸で麺をすくい上げて、付着性を評価した。
評価は、×:麺線どうしがくっつき、麺線がほぐれなかった、○:麺線が容易にほぐれた、という基準で行った。
[試験例1:各種蛋白原料の麺線付着傾向の検討]
下記表1に示す配合により、比較例1〜4、実施例1〜2の麺様ゲル状食品を製造し、ベテランの6名のパネラーにより官能評価を行うと共に、レオメーター測定、色差測定及び付着性試験を行った。
官能評価は、下記基準により行い、各パネラーの平均で表示した。
◎…硬さ、弾力性、歯切れ、風味ともに良好で、麺様ゲル状食品として、コシ、弾力にたいへん優れている。
○…硬さ、弾力性、歯切れ、風味ともに良好で、麺様ゲル状食品として、コシ、弾力に優れている。
△…硬さ、弾力性、歯切れ、風味のいずれかが好ましくない。
×…硬さ、弾力性、歯切れ、風味のいずれも好ましくない。
その結果を下記表1に示す。なお、明細書中における表の配合組成に関する数字は、いずれも質量%である。また、「クリームチーズP」は、「クリームチーズパウダー」の略である。また、「ホエイP(WPI)」は、ホエイプロテインアイソレート(WPI)である。
表1の結果から、ホエイプロテインを添加しなかった比較例1〜5は、いずれも麺様ゲル状食品の付着が生じたが、ホエイプロテインを添加した実施例1、2は、麺様ゲル状食品の付着が防止された。また、ホエイプロテインを添加した実施例1、2は、官能評価や、ゲル強度等の食感も良好であった。
[試験例2:ホエイプロテインの濃度の検討]
下記表2に示す配合により、実施例3,4、5の麺様ゲル状食品を製造し、試験例1と同様にして官能評価を行うと共に、レオメーター測定、及び付着性試験を行った。その結果を表2に示す。なお、試験例1の実施例1の結果も合せて表示した。また、表中の「WPC80」は、ホエイプロテインコンセントレートである。
表2の結果から、ホエイプロテインが、麺様ゲル状食品中に0.1質量%(実施例3)、1質量%(実施例4、5)、2質量%(実施例1)の場合、いずれも麺様ゲル状食品の付着が防止された。また、ホエイプロテインは、WPIでもWPCでも使用できることがわかった。
[試験例3:増粘多糖類の検討]
下記表3に示す配合により、実施例6、7、8の麺様ゲル状食品ゼリー麺を製造し、試験例1と同様にして官能評価を行うと共に、付着性試験を行った。その結果を表3に示す。なお、試験例1の実施例1の結果も合せて表示した。
表3の結果から、グルコマンナンと他の増粘多糖類が共存する系においては、いずれも麺様ゲル状食品ゼリー麺の付着が防止された。

Claims (5)

  1. グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類とを含有し、小麦粉を実質的に含まない麺様ゲル状食品用の麺線付着防止剤において、ホエイプロテインを有効成分として含有することを特徴とする麺様ゲル状食品用の麺線付着防止剤。
  2. グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類と、ホエイプロテインと、食塩とを含有することを特徴とする麺様ゲル状食品。
  3. 前記ホエイプロテインの他に、チーズ、バター、クリーム、練乳、粉乳、及びカゼインから選ばれる1種又は2種以上の乳原料を含有する請求項記載の麺様ゲル状食品。
  4. 前記増粘多糖類が、カラギーナン、ローカストビーンガム、及びキサンタンガムから選ばれる1種又は2種以上である請求項又は記載の麺様ゲル状食品。
  5. 前記グルコマンナン0.1〜1.5質量%、前記増粘多糖類0.4〜3.0質量%、前記ホエイタンパク0.1〜5.0質量%、前記食塩0.2〜2.0質量%含有する請求項のいずれか1つに記載の麺様ゲル状食品。
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