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JP2012095598A - 気泡入り加工食品 - Google Patents

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Hidetomo Ueno
秀智 上野
Masaki Watanabe
正記 渡辺
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Abstract

【課題】嵩高く泡立ったメレンゲ様の気泡入り加工食品であって、泡の安定性と口溶け感の双方に優れ、冷凍流通することができる気泡入り加工食品を提供する。
【解決手段】卵白、乳清及び増粘多糖類を含有し、比重0.3〜0.7、粘度(20℃)10〜90Pa・sである気泡入り加工食品であって、該気泡入り加工食品に、トランスグルタミナーゼを添加する気泡入り加工食品。
【選択図】なし

Description

本発明は、泡の安定性及び口溶けに優れたメレンゲ様の気泡入り加工食品に関する。
卵白を泡立てることで得られるメレンゲは、一旦、口に含むと瞬時に溶けていく口溶けの良さが大きな特徴であり、この特徴を活かして様々な料理に利用されている。例えば、スポンジやスフレなどの生地に練り込まれて焼かれたり、肉料理や魚料理においてトッピングされたり、シャーベット、アイスクリーム、ムースなどの材料に混ぜられあるいはトッピングとして冷凍されて用いられている(特許文献1)。
メレンゲのように様々な料理に利用される口溶け感のよい気泡入り加工食品を工業的に気泡安定性を高めて製造し、流通させることができると、レストラン等では料理ごとに卵白を泡立てる手間が省けて大変便利である。
しかしながら、卵白を泡立てた従来のメレンゲは、特許文献1に記載のイタリアメレンゲのように熱処理されたものであっても気泡が不安定で押圧力により泡が潰れやすい。そのため他の食材と合わせて混合すると容易にメレンゲの泡が潰れてしまうという気泡安定性の問題がある。
気泡入り加工卵白の気泡安定性を高める方法として、例えば、卵白に糖類、キサンタンガム及びセルロースを含有させる方法が知られている(特許文献2)。しかしながら、この方法では、気泡入り加工卵白の気泡安定性は向上するものの、増粘多糖類特有の粘稠性の食感によりメレンゲ特有の口溶けの良さが損なわれる。口溶けを良くする方法としては、泡立てを嵩高くする方法があるが、この方法を特許文献2に記載の気泡入り加工卵白に適用すると、口溶けは向上するものの、経時的に泡が潰れてしまうという気泡安定性の低下が問題となる。
これに対し、卵白の気泡安定性と口溶け感の双方を向上させるものとして、卵白と糖類と水を含むスラリーを撹拌してホイップを調製し、次いで加熱することによりホイップ中の卵白蛋白質を変性させたホイップクリーム様食品が知られている(特許文献3)。このホイップ様食品によれば、泡の保形性がよく、良好な口溶け感が得られる。
しかしながら、特許文献3のホイップクリーム様食品の泡は、果実と喫食することを想定したホイップクリーム様の比重の重いものであるため、このスラリーをメレンゲのように嵩高く泡立てることは容易でない。また、このスラリーをメレンゲように嵩高く泡立てたホイップクリーム様食品は、流通させるために冷凍すると泡が潰れやすくなってしまう。
また、本発明者は、卵白、乳清、増粘多糖類を組み合わせた気泡入り加工食品に係る発明について出願(特願2010−235670)を行っており、泡の安定性と口溶け感に優れた気泡入り加工食品が開示されている。しかしながら、さらに泡の安定性の向上を求める消費者の意向に応えるため、本願発明を開発する必要があった。
特許4138156号公報 特開2004−357643 特許4443385号公報
これに対し、本発明は、嵩高く泡立ったメレンゲ様の気泡入り加工食品であって、泡の安定性と口溶け感の双方に優れ、冷凍流通することができる気泡入り加工食品を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記問題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、卵白だけでなく、乳清と増粘多糖類も含有するスラリーに、トランスグルタミナーゼを添加し、特定の比重、特定の粘度となるように泡立てると、意外にもメレンゲ特有の口溶け感と泡の安定性の双方に優れ、且つ冷凍流通できる気泡入り加工食品が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)卵白、乳清及び増粘多糖類を含有し、比重0.3〜0.7、粘度(20℃)10〜90Pa・sである気泡入り加工食品であって、該気泡入り加工食品に、トランスグルタミナーゼを添加している気泡入り加工食品、
(2)増粘多糖類がキサンタンガムである(1)の気泡入り加工食品、
(3)卵白、乳清及び増粘多糖類を含有するスラリーを泡立て、60℃以上で加熱し、比重0.3〜0.7、粘度(20℃)10〜90Pa・sとする気泡入り加工食品の製造方法、
(4)卵白、乳清及び増粘多糖類を含有するスラリーを泡立て、75〜85℃で0.5〜5分間加熱し、比重0.3〜0.7、粘度(20℃)10〜90Pa・sとする気泡入り加工食品の製造方法、
である。
本発明によれば、嵩高く泡立ったメレンゲ様の気泡入り加工食品であって、泡の安定性と口溶け感の双方に優れた気泡入り加工食品を提供することができる。また、この気泡入り加工食品は、泡の安定性に優れるため、他の食材と混合しても潰れ難く、さらに冷凍しても焼成しても潰れ難いという耐冷耐熱性を有する。したがって、本発明の気泡入り加工食品は、それ自体を冷凍して保存あるいは流通させることができる。また、種々の食材と混合したり、トッピングとして使用したり、さらには、それらの食材と共に冷凍又は焼成できるメレンゲ様食材として使用することができる。
また、本発明の製造方法によれば、上述の気泡入り加工食品を製造することができる。
以下、本発明の気泡入り加工卵白を詳述する。なお、本発明において「%」は「質量%」を意味する。
本発明において、気泡入り加工食品とは、卵白と乳清を気泡の主成分とし、気泡がほぼ全体に存在し比重0.3〜0.7に調整されたものをいう。本発明で用いる前記卵白としては、特に制限はないが、具体的には、例えば、常法により鶏卵を割卵して卵黄と分離し得られた液卵白、冷凍卵白とした後に解凍したもの、乾燥卵白、更には、起泡性を備えている限り、これら卵白からリゾチーム、グルコース等の成分の一部を除去したもの、プロテアーゼ等の酵素で処理したもの等が挙げられる。
本発明で用いる前記乳清としては、生乳や脱脂粉乳からチーズや酸カゼイン、レンネットカゼインを製造する際に副生する酸ホエイ、スイートホエイを原料とし、これを精製したものを使用することができる。精製した乳清の他に、市販の乳清に濃縮、希釈、ペースト化、乾燥等の処理を行ったものも使用することができる。なお、一般に、乳清蛋白質はカゼインを実質的に含まないが、乳蛋白と称されるものはカゼインを主成分として含む点で乳清蛋白質と異なる。また、乳清に代えて全粉乳や脱脂粉乳を使用すると、カゼインを含むためか泡の安定性が損なわれる場合があるためカゼインの含有量(固形分換算)は乳蛋白質全体の5%以下が好ましく、カゼインを全く含まないものがより好ましい。
また、本発明の気泡入り加工食品においても、カゼインの含有量は1%以下が好ましく、カゼインを全く含まないものがより好ましい。
卵白と乳清の好ましい含有量は、それぞれ固形分換算で1〜5%とすることが好ましく、さらに卵白と乳清の含有量比を1:5〜5:1とすることがより好ましい。卵白が少なすぎると泡の安定性が低下する。反対に多すぎると泡が硬くなり過ぎてはんぺん様となり、他の食材と混合しにくくなり、トッピングとしても使用しにくくなる。一方、乳清が少なすぎると泡立ちが不十分となり、比重が大きくなって口溶けのよいメレンゲ様の食品になりにくい。また、乳清が多すぎても泡が硬くなりやすい。
一方、本発明の気泡入り加工食品において、増粘多糖類は、スラリーの泡立ちを向上させると共に、泡の押圧に対して潰れにくくするために配合されている。増粘多糖類としては、アルギン酸ナトリウム、発酵セルロース、キサンタンガム、グァーガム、ローカストビーンガム、λカラギナン、タラガム、ジェランガム、タマリンドシードガム、アラビノガラクタン、プルラン等を使用することができる。中でも、スラリーの撹拌時の剪断抵抗を減少させて泡立ちを向上させる点からシュードプラスチック性を有するキサンタンガム、発酵セルロース、グアーガム、ローカストビーンガム、λカラギナン、タラガム、ジェランガム等が好ましく、特にキサンタンガムが好ましい。
増粘多糖類の含有量は、0.3〜2%とすることが好ましい。増粘多糖類が少なすぎると泡と液状部分とが分離する場合があり、多すぎると口溶けが悪く、ねとねとした粘稠性の食感が強くなる。
本発明では、卵白、乳清及び増粘多糖類を含有するスラリーにトランスグルタミナーゼを添加する。製造効率を考慮すると、前記スラリーを泡立てる前にトランスグルタミナーゼを添加し、泡立てると好ましい。ここで、トランスグルタミナーゼとは、蛋白質又はペプチド鎖中にあるグルタミン残基のγ−カルボキシアミド基中のアシル転移反応を触媒する酵素である。このトランスグルタミナーゼがアシル受容体としてタンパク質中のリジン残基のε−アミノ基に作用すると、タンパク質分子中及び分子間においてε-(γ-Glu)-Lys結合が形成される。この作用により、泡の安定性を高め、増粘多糖類特有の粘稠性の食感が抑制し、メレンゲ特有の口溶けの良さを向上させることができる。
本発明に用いるトランスグルタミナーゼの添加量は、泡の安定性及び口溶け感が向上した気泡入り加工食品を得る点から、蛋白質1g当たり0.1〜150ユニット添加するのが好ましく、より好ましくは30〜150ユニットである。添加量が少なすぎると、泡の安定性が損なわれ、また粘稠性の食感を抑制できず、メレンゲ特有の口溶けの良さが得られにくい。反対に、多すぎると、添加量に応じて本発明の効果を得られにくいため、経済的でない。
上記トランスグルタミナーゼによる酵素反応の条件は、0〜60℃で5分〜15時間程度保持することである。ただし、反応時間は反応温度と期待される効果によって適宜選択される。そのため好ましい反応条件は20〜40℃で、15分〜2時間程度である。また、60℃以上で失活する。
本発明の気泡入り加工食品には、さらに、pH調整材及び糖類を含有させることが好ましい。pH調整材は、本発明の気泡入り加工食品のpHを4.5〜6とするために使用する。pHが低すぎると蛋白質の酸変性により泡立ちが悪くなり、pHが高すぎると泡が柔らかくなり、泡の安定性が劣る場合がある。上述のpH4.5〜6の範囲の中でも、特に卵白蛋白質の等電点4.6及び乳清蛋白質の等電点4.9の近傍(pH4.5〜5.0)が泡の安定性が向上する点から好ましい。
pH調整材としては、酢酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸等の有機酸、リン酸等の無機酸、レモン、オレンジ、リンゴ等の果汁、食酢、ヨーグルト等の酸性発酵食品等が挙げられる。
糖類は、スラリー中のSS結合を抑制する効果があることから、加熱により、スラリー中の蛋白質の全てが凝集するという過度の熱変性が生じないようにするために使用する。
糖類としては、グルコース、フラクトース等の単糖類、マルトース、シュークロース、トレハロース等の二糖類、オリゴ糖、これらの混合物、これらに水素添加した還元糖類が挙げられる。中でも、蛋白質の過度の変性を抑制する点から還元水飴及びトレハロースが好ましい。
糖類の含有量は、少なすぎると泡の安定性が低下し、多すぎると泡立ちが低下することから、還元水飴2.5〜20%及びトレハロース2.5〜20%を含有させることが好ましく、糖類の合計として5〜50%とすることが好ましい。
本発明の気泡入り加工食品には、以上の各成分の他、必要に応じて、スクラロース、ソーマチン、アセスルファムカリウム、アスパルテーム等の高甘味度甘味料、クエン酸カルシウム、フマル酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム等の有機酸塩、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、レシチン、ポリソルベート等の乳化剤、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK等のビタミン類、鉄、マグネシウム等の各種ミネラル類、香料、着色料、調味料及び保存料等を配合することができる。
本発明の気泡入り加工食品において、泡立ちは、比重が0.3〜0.7、好ましくは0.3〜0.6となる程度である。比重が小さいと泡の安定性が低く、反対に大きいと泡立ちが足りずにメレンゲ様にならず、口溶けが悪い。
また、本発明の気泡入り加工食品の粘度は、粘度(20℃)10〜90Pa・sであり、好ましくは、30〜80Pa・sである。これにより、従前のメレンゲと同様に他の食材と混ぜて使用しやすいものとなり、またトッピングとしても使用しやすいものとなる。なお、本発明において粘度は、BH型粘度計を用い、回転数:4rpm、ローター:No.6、品温:20℃の測定条件で、2回転後の示度から換算した値である。
本発明の気泡入り加工食品は、耐冷凍性に優れるため、冷凍状態で1年程度保存後に解凍しても冷凍前と同様の含気状態と泡の安定性を保持し、メレンゲ様の食感を有する。そのため、本発明の気泡入り加工食品は冷凍して流通させるのに適したものとなる。本発明の気泡入り加工食品には冷凍している態様も含まれる。
本発明の気泡入り加工食品は、上述した卵白、乳清、増粘多糖類、及びトランスグルタミナーゼ、及びその他必要に応じて配合される各成分を混合してスラリーとし、そのスラリーを撹拌や気体の吹き込みなどにより泡立て、品温60℃以上の加熱をして、必要に応じて冷凍することにより製造することができる。この場合、スラリーの泡立ては、加熱後の比重が0.3〜0.7となるように適宜調整する。
なお、トランスグルタミナーゼによる酵素反応は、撹拌工程又は泡立て工程と同時に行うとよい。すなわち、撹拌工程及び泡立て工程を、トランスグルタミナーゼの至適条件内である20〜40℃、15分間〜1時間で行うとよい。またトランスグルタミナーゼは60℃以上の加熱によって、失活するため上記加熱工程と同時に酵素を失活させることができる。
上記製造方法のように、スラリーを泡立てた後、品温60℃以上に加熱すると卵白及び乳清の蛋白質が凝集するためか、泡の安定性が向上する。泡の安定性の観点からは、品温75〜85℃で0.5〜5分間の加熱をするのがより好ましい。過度に加熱温度を高くしたり、加熱時間を長くしたりすると、蛋白質の凝集物が過度に形成されてメレンゲ様のふわっとした口溶け感が損なわれる。反対に、加熱温度が低すぎたり加熱時間が短すぎたりすると泡の安定性が低くなり、耐冷耐熱性を得にくくなる。
本発明の気泡入り加工食品のより具体的な製造方法は、例えば、上述のスラリーを形成する各成分を脱気機能付き撹拌ミキサーに入れ、脱気撹拌してスラリーを得る。次に、このスラリーに空気、窒素ガス等の気体を吹き込みながらこのスラリーを撹拌して泡立て、次いでチューブ式熱交換器に通し、品温60℃以上となるよう加熱する。これにより、本発明の気泡入り加工食品を得ることができる。また、この気泡入り加工食品を、任意の容器に充填し、冷凍してもよい。
本発明の気泡入り加工食品は、種々の食品に用いた際において、メレンゲ特有の口溶けの良さを有する食品を得ることができる。このような食品としては、具体的には、例えば、スフレ、ムース、ババロア、プディング、オムレツ等の生地に練り込む場合や、メレンゲ状に泡立てて、飲料、デザート、野菜サラダ等の料理のトッピングとして飾り立てる場合が挙げられる。なお、前記食品中における気泡入り加工卵白の含有量は、用いる食品により異なるが、通常5%以上であり、好ましくは10〜90%である。
以下、本発明の実施例及び比較例を述べ、本発明を更に説明する。なお、本発明はこれらに限定するものではない。
(1)気泡入り加工食品の製造
表1に示す組成で各原料を脱気機能付き撹拌ミキサーで攪拌混合し、真空度0.1MPaで脱気撹拌を行い、スラリーを得た。
このスラリーを攪拌ミキサーに投入し、空気を吹き込みながら攪拌し、泡立てた。次いで、チューブ式熱交換器に通し、次いで、表1に示す加熱条件で加熱した。こうして得られた、気泡入りスラリーを、熱可塑性のポリエチレン製容器に充填し、さらに−20℃に冷凍した。
(2)評価
(1)で得られた気泡入りスラリーの性状を次のように測定し、評価した。これらの結果を表1に示す。
(2-1)比重
(1)の気泡入りスラリーを、5℃で解凍後、品温20℃にて、90mlメスシリンダーに空気を抱き込まないように満注して、質量を測定した。メスシリンダーの容積(90ml)および測定した気泡入りスラリーの質量から比重(水に対する気泡入りスラリーの質量比)を算出した。
(2-2)粘度
BH型粘度計を用い、回転数:4rpm、ローター:No.6、品温:20℃の測定条件で、2回転後の示度から換算した値を採用した。
(2-3)泡安定性
冷凍前の気泡入り加工食品の比重と、冷凍した気泡入り加工食品を5℃で解凍し、室温(20℃)にて1週間放置した後の比重とを比較して、次の基準で泡安定性を評価した。
〔評価基準〕
◎:冷凍前の気泡入り加工食品の比重と比較して、比重の増加率が10%未満の場合
○:冷凍前の気泡入り加工食品の比重と比較して、比重の増加率が10%以上20%未満の場合
×:冷凍前の気泡入り加工食品の比重と比較して、比重の増加率が20%以上の場合
(2-4)食感
冷凍された気泡入り加工食品を5℃で解凍した後、喫食して次の基準で口溶け感を評価した。
〔評価基準〕
◎:メレンゲ特有の口溶けの良さに優れ好ましい。
○:メレンゲ特有の口溶けの良さを有している。
×:メレンゲ特有の口溶けの良さが損なわれていた。
Figure 2012095598



表1の結果から、卵白、乳清及び増粘多糖類を含有し、トランスグルタミナーゼを添加している各実施例の気泡入り加工食品は、いずれも泡安定性と食感に優れているが、乳清を含有しない比較例1、卵白を含有しない比較例2の気泡入り加工食品、トランスグルタミナーゼを添加していない比較例3の気泡入り加工食品は泡安定性が低く、食感も劣っていることがわかる。
実施例1、3から、泡安定性をより高めるには、増粘多糖類としてキサンタンガムを使用するのが好ましいことがわかる。
実施例4、5、6及び比較例4、5、6から、比重が0.3〜0.7となるように泡立てることにより、泡の安定性がよく、口溶け感がよいことがわかる。
80℃で3分間の加熱処理を施した実施例4と比較して、60℃で3分間の加熱処理を施した実施例7の気泡入り加工食品は、泡安定性と食感が劣っていること、90℃で1分間の加熱処理を施した実施例8の気泡入り加工食品は、泡安定性は優れているが食感が若干劣っていることから、75〜85℃で0.5〜5分間の加熱処理を行うと好ましいことがわかる。
実施例1、4及び比較例3から、トランスグルタミナーゼの添加量が蛋白質1g当たり0.1〜150ユニットであると、泡の安定性がよく、口溶け感がよいこと、実施例1、9から、トランスグルタミナーゼの添加量が蛋白質1g当たり30〜150ユニットであると、より好ましいことがわかる。
実施例1の還元水飴を10gから5gに変更し、脱脂粉乳を5g使用した実施例10は、脱脂粉乳の使用により気泡入り加工食品中にカゼインを1.4g含有することとなり、実施例1よりも泡安定性が低くなっていることから、泡安定性をより高めるには、カゼインが含有されないのが好ましいことがわかる。

Claims (4)

  1. 卵白、乳清及び増粘多糖類を含有し、比重0.3〜0.7、粘度(20℃)10〜90Pa・sである気泡入り加工食品であって、該気泡入り加工食品に、トランスグルタミナーゼを添加することを特徴とする気泡入り加工食品。
  2. 増粘多糖類がキサンタンガムである請求項1記載の気泡入り加工食品。
  3. 卵白、乳清及び増粘多糖類を含有し、トランスグルタミナーゼを添加したスラリーを泡立て、60℃以上で加熱し、比重0.3〜0.7、粘度(20℃)10〜90Pa・sとする気泡入り加工食品の製造方法。
  4. 卵白、乳清及び増粘多糖類を含有し、トランスグルタミナーゼを添加したスラリーを泡立て、75〜85℃で0.5〜5分間加熱し、比重0.3〜0.7、粘度(20℃)10〜90Pa・sとする気泡入り加工食品の製造方法。


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