JP5745456B2 - 偏光板および液晶表示装置 - Google Patents
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Description
本発明者らが上記特許文献1に記載の透湿度が150g/m2/24hr以下の偏光板保護フィルムを、一般的な偏光子と組み合わせた偏光板を製造してその高温高湿下や高温低湿下での直交透過率変化の偏光子耐久性を検討したところ、高温高湿下の偏光子耐久性は改善されていたが、予想外なことに、高温低湿下の偏光子耐久性は逆に悪化してしまうことがわかった。
また、本発明者らが上記特許文献2に記載の方法で得られた偏光板を製造してその性能を検討したところ、60℃、相対湿度95%、経時条件下での直交透過率変化は依然として大きいことがわかった。さらに、製造方法の観点からも、偏光子(偏光素膜)と偏光板保護フィルムを貼りあわせた後に、該保護フィルム上で重合性樹脂組成物を硬化させる必要があるため、製造コストの観点を含め、さらなる改善が求められる方法であることがわかった。
すなわち、高温高湿下での偏光子耐久性と、高温低湿下での偏光子耐久性を共に改善された偏光板はこれまで知られておらず、改良が求められていた。
また、偏光板保護フィルムの密度を大きくしホウ酸の拡散経路を減らすことにより、一定の透湿度を有する偏光板保護フィルムにおいても、前記高温高湿経時における偏光子中のホウ酸含量の減少を抑制できることを見出した。
さらに、偏光板保護フィルムに、特定の有機酸を添加することで、高温高湿経時下に徐々にpHが調節されるため、特許文献2に記載のような偏光子作製時に偏光子のpHを調節する方法に比べて更に高温高湿経時における偏光性能劣化が起こりにくいことを見出した。偏光板保護フィルムにセルロースアシレートフィルムを用いる場合、該セルロースアシレートの酸加水分解の進行による透湿度上昇、ホウ酸の透過性上昇が高温高湿経時の偏光子性能劣化の原因となりうる。特許文献2に記載のように水溶性の高い低分子量の酸で偏光子のpHを低pHに調節した場合、該酸が偏光板保護フィルム層に移動し偏光板保護フィルム(セルロースアシレートフィルム)の酸加水分解を促進してしまうことを本発明者らは突き止めた。これに対し、本発明者らは適度の酸解離定数でかつ水溶性が低い有機酸を用いることにより、偏光板保護フィルムの酸加水分解を抑制しつつ、高温高湿下では偏光子のpHを低下せしめることが可能となることを見出した。また、高温低湿経時における偏光性能劣化が起こりにくいことを見出すに至った。
また、有機酸以外にも、特定のフェノール系化合物、又は主鎖にベンゼン環を含む特定の重合体を添加した場合も同様に優れた効果を奏することを見出した。
<1>
ホウ酸由来のホウ素を含有する偏光子、および該偏光子の両側に配置された2枚の偏光板保護フィルムを含む偏光板であって、
少なくとも1枚の偏光板保護フィルムは、60℃、相対湿度95%、24時間経時における透湿度が500g/m 2 以上2000g/m 2 以下であり、下記一般式(1)で表されるモノマーに由来する繰り返し単位を含む重合体、又は、25℃におけるテトラヒドロフラン/水=6/4の体積比である混合溶媒中における酸解離定数が2〜7の有機酸を少なくとも1種含有し、
60℃、相対湿度95%、800時間経時前後における偏光子中のホウ酸由来のホウ素の減少率が30%以下である偏光板。
一般式(1)中、R 1 は水素原子または炭素数1〜4の脂肪族基を表す。R 2 は置換基を表す。(A)は5または6員環を形成するのに必要な原子群を表す。nは0〜4の整数を表す。
<2>
前記偏光板保護フィルムの密度が、1.293g/cm 3 以上である、<1>に記載の偏光板。
<3>
前記重合体が、前記一般式(1)で表されるモノマーに由来する繰り返し単位と、これとは別の繰り返し単位とを含むコポリマーである<1>又は<2>に記載の偏光板。
<4>
前記一般式(1)中のR 1 が水素原子であり、(A)が5員環を表し、R 2 が水素原子、メチル基、またはヒドロキシル基である<1>〜<3>のいずれか1項に記載の偏光板。
<5>
前記一般式(1)で表されるモノマーに由来する繰り返し単位が、下記一般式(2−1)、一般式(2−2)、一般式(2−3)、一般式(2−4)、一般式(2−5)、又は一般式(2−6)で表される<1>〜<4>のいずれか1項に記載の偏光板。
式中、R 10 〜R 19 はそれぞれ独立に置換基を表す。n1、n2、n5、n6、n8、及びn10はそれぞれ独立に0〜4の整数を表す。n3、n7、及びn9はそれぞれ独立に0〜2を表す。n4はそれぞれ独立に0又は1を表す。R 1A は水素原子又は炭素数1〜4の脂肪族基を表す。
<6>
前記重合体が下記一般式(P−1)で表される3成分を繰り返し単位として含有するクマロン樹脂である<1>〜<5>のいずれか1項に記載の偏光板。
式中、R 21 、R 22 、R 23 、及びR 24 はそれぞれ独立に置換基を表す。x、y、zは、重合体に含まれる全繰り返し単位に対するモル比率を表し、xは1〜40%、yは5〜95%、zは1〜70%を表す。m1、m2は各々独立に0〜4の整数を表す。m3は0〜2の整数を表す。m4は0〜5の整数を表す。R 101 、R 102 、R 103 は各々独立に水素原子又は炭素数1〜4の脂肪族基を表す。
<7>
前記重合体の重量平均分子量が、200〜10000である<1>〜<6>のいずれか1項に記載の偏光板。
<8>
前記特性を満たす偏光板保護フィルムが、前記有機酸として下記一般式(3)で表される化合物を含む、<1>又は<2>に記載の偏光板。
一般式(3)
一般式(3)において、R 26 はアリール基を表し、R 27 およびR 28 はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基を表す。R 26 およびR 27 はそれぞれ置換基を有していてもよい。
<9>
前記特性を満たす偏光板保護フィルムが、下記一般式(4)で表される化合物を含む、<1>又は<2>に記載の偏光板。
一般式(4)中、R 1 は水素原子又は置換基を表し、R 2 は下記一般式(5)又は一般式(5’’)で表される置換基を表し;n1は0〜4の整数を表し、n1が2以上の時、複数のR 1 は互いに同一であっても異なっていてもよく;n2は1〜5の整数を表し、n2が2以上の時、複数のR 2 は互いに同一であっても異なっていてもよい;
一般式(5)中、Aは置換又は無置換の芳香族環を表し;R 3 及びR 4 は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜5のアルキル基又は一般式(6’’)で表される置換基を表し、R 3 及びR 4 の少なくとも一方は一般式(6’’)で表される置換基を表し;R 5 は、単結合又は炭素原子数1〜5のアルキレン基を表し;Xは、置換又は無置換の芳香族環を表し;n3は0〜10の整数を表し、n3が2以上の時、複数のR 5 及びXは互いに同一であっても異なっていてもよい;
一般式(6’’)中、n4は0〜10の整数を表す。
一般式(5’’)中、n3は0〜5の整数を表す。
<10>
前記一般式(5)中のAが、ベンゼン環である<9>に記載の偏光板。
<11>
前記一般式(4)中のR 1 が水素原子または炭素数1〜8のアルキル基であり、R 2 が一般式(5’’)で表され、n1は2〜4の整数を表し、n2は1〜3の整数を表し、n3は0〜2の整数を表す<9>に記載の偏光板。
<12>
前記一般式(4)中のR 1 が水素原子または炭素数1〜5のアルキル基であり、R 2 が一般式(5’’)で表され、n1は2〜4の整数を表し、n2は1〜3の整数を表し、n3は0〜2の整数を表す<9>に記載の偏光板。
<13>
前記一般式(4)で表される化合物として、互いに異なる少なくとも2種の化合物を含有する<9>〜<12>のいずれか1項に記載の偏光板。
<14>
前記一般式(4)で表される化合物の重量平均分子量が、200〜1200である<9>〜<13>のいずれか1項に記載の偏光板。
<15>
前記特性を満たす偏光板保護フィルムが、セルロースアシレートフィルムである<1>〜<14>のいずれか一項に記載の偏光板。
<16>
<1>〜<15>のいずれか一項に記載の偏光板を少なくとも1枚含む液晶表示装置。
本発明は上記<1>〜<16>に記載した事項に関するものであるが参考のためにその他の事項(たとえば下記〔1〕〜〔19〕に記載した事項など)についても記載した。
ホウ酸由来のホウ素を含有する偏光子、および該偏光子の両側に配置された2枚の偏光板保護フィルムを含む偏光板であって、
少なくとも1枚の偏光板保護フィルムは、60℃、相対湿度95%、24時間経時における透湿度が500g/m2以上2000g/m2以下であり、
60℃、相対湿度95%、800時間経時前後における偏光子中のホウ酸由来のホウ素の減少率が30%以下である偏光板。
〔2〕
前記偏光板保護フィルムの密度が、1.293g/cm3以上である、〔1〕に記載の偏光板。
〔3〕
前記特性を満たす偏光板保護フィルムが、下記一般式(1)で表されるモノマーに由来する繰り返し単位を含む重合体を含有する、〔1〕又は〔2〕に記載の偏光板。
〔4〕
前記重合体が、前記一般式(1)で表されるモノマーに由来する繰り返し単位と、これとは別の繰り返し単位とを含むコポリマーである〔3〕に記載の偏光板。
〔5〕
前記一般式(1)中のR1が水素原子であり、(A)が5員環を表し、R2が水素原子、メチル基、またはヒドロキシル基である〔3〕又は〔4〕に記載の偏光板。
〔6〕
前記一般式(1)で表されるモノマーに由来する繰り返し単位が、下記一般式(2−1)、一般式(2−2)、一般式(2−3)、一般式(2−4)、一般式(2−5)、又は一般式(2−6)で表される〔3〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の偏光板。
〔7〕
前記重合体が下記一般式(P−1)で表される3成分を繰り返し単位として含有するクマロン樹脂である〔3〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の偏光板。
〔8〕
前記重合体の重量平均分子量が、200〜10000である〔3〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の偏光板。
〔9〕
前記特性を満たす偏光板保護フィルムが、25℃におけるテトラヒドロフラン/水=6/4の体積比である混合溶媒中における酸解離定数が2〜7の有機酸を少なくとも1種含有する、〔1〕又は〔2〕に記載の偏光板。
〔10〕
前記特性を満たす偏光板保護フィルムが、下記一般式(3)で表される化合物を含む、〔1〕、〔2〕、又は〔9〕に記載の偏光板。
一般式(3)
〔11〕
前記特性を満たす偏光板保護フィルムが、下記一般式(4)で表される化合物を含む、〔1〕又は〔2〕に記載の偏光板。
〔12〕
前記一般式(5)及び前記一般式(6)中のA及びXが、ベンゼン環である〔11〕に記載の偏光板。
〔13〕
前記一般式(5)が、下記一般式(5’’)で表される〔11〕又は〔12〕に記載の偏光板。
〔14〕
前記一般式(6)が、下記一般式(6’’)で表される〔11〕〜〔13〕のいずれか1項に記載の偏光板。
〔15〕
前記一般式(4)中のR1が水素原子または炭素数1〜8のアルキル基であり、R2が一般式(5’’)で表され、n1は2〜4の整数を表し、n2は1〜3の整数を表し、n3は0〜2の整数を表す〔11〕〜〔14〕のいずれか1項に記載の偏光板。
〔16〕
前記一般式(4)で表される化合物として、互いに異なる少なくとも2種の化合物を含有する〔11〕〜〔15〕のいずれか1項に記載の偏光板。
〔17〕
前記一般式(4)で表される化合物の重量平均分子量が、200〜1200である〔11〕〜〔16〕のいずれか1項に記載の偏光板。
〔18〕
前記特性を満たす偏光板保護フィルムが、セルロースアシレートフィルムである〔1〕〜〔17〕のいずれか一項に記載の偏光板。
〔19〕
〔1〕〜〔18〕のいずれか一項に記載の偏光板を少なくとも1枚含む液晶表示装置。
本発明の偏光板は、ホウ酸由来のホウ素を含有する偏光子、および該偏光子の両側に配置された2枚の偏光板保護フィルムを含む偏光板であって、少なくとも1枚の偏光板保護フィルムは、60℃、相対湿度95%、24時間経時における透湿度が500g/m2以上2000g/m2以下であり、60℃、相対湿度95%、800時間経時前後における偏光子中のホウ酸由来のホウ素の減少率が30%以下である偏光板である。
偏光子中では通常ホウ酸は架橋されているため、本発明においては、偏光子中のホウ酸の含量は、ホウ酸由来のホウ素の含量で評価している。
従来の偏光板は高温高湿経時下に偏光子中のホウ酸含量が減少し、親水性高分子(例えばポリビニルアルコール)と二色性色素(例えばヨウ素)の錯体が不安定化することが多く、これが偏光性能劣化の原因であった。これに対し、本発明の偏光板は、偏光板保護フィルム中の密度を増加させることにより偏光子中のホウ酸含量減少を抑制する一方、偏光板保護フィルムの透湿度は一定の値を保つことにより、高温低湿条件での偏光性能劣化を抑制するものである。
以下に本発明の偏光板について詳しく説明する。
(直交透過率CT)
本発明の偏光板は、直交透過率CTがCT≦2.0であることが好ましく、より好ましい範囲としてはCT≦1.3であり、最も好ましくはCT≦0.6(単位はいずれも%)である。
また、偏光板耐久性試験前後では直交透過率の変化量は小さいほうが好ましい。
本発明の偏光板は、60℃、相対湿度95%に800時間静置させたときの直交単板透過率の変化量(%)が0.65%以下であり、且つ、105℃、Dry環境下(調湿をしていない状態であり、本発明における実施例では相対湿度0%〜20%)に50時間静置させたときの直交単板透過率の変化量(%)が0.05%以下であることが好ましい。
60℃、相対湿度95%に800時間静置させたときの直交単板透過率の変化量(%)は、0.30%以下であることが好ましく、0.20%以下であることがより好ましい。
105℃、Dry環境下に500時間静置させたときの直交単板透過率の変化量(%)は、0.03%以下であることがより好ましい。
直交透過率の変化量(%)=(耐久性試験後の直交透過率(%)−耐久性試験前の直交透過率(%)
上記直交透過率の変化量の範囲を満たせば、偏光板の高温高湿下および高温低湿下で長時間使用中あるいは保管中の安定性が確保でき、好ましい。
ここで、偏光板耐久性試験は(1)偏光板のみの形態と(2)偏光板をガラスに粘着剤を介して貼り付けた形態との、2種類の形態で次のように行うことができる。
(1)の偏光板のみの測定は、2つの偏光子の間に前記60℃、相対湿度95%、24時間経時における透湿度が500g/m2以上2000g/m2以下である偏光板保護フィルムが挟まれるように組み合わせて、互いの吸収軸が直交させたものを2つ用意する。
(2)の偏光板をガラスに粘着剤を介して貼り付けた形態での測定は、ガラスの上に偏光板を、前記60℃、相対湿度95%、24時間経時における透湿度が500g/m2以上2000g/m2以下である偏光板保護フィルムがガラス側になるように貼り付けたサンプル(約5cm×5cm)を2つ作成する。単板直交透過率測定ではこのサンプルのフィルムの側を光源に向けてセットして測定する。2つのサンプルをそれぞれ測定し、その平均値を単板直交透過率とする。本発明の実施例では、上記(1)および(2)の試験方法のうち、(2)の試験方法を採用した。
本発明の偏光板のその他の好ましい光学特性等については特開2007−086748号公報の〔0238〕〜〔0255〕に記載されており、これらの特性を満たすことが好ましい。
本発明の偏光板の形状は、液晶表示装置にそのまま組み込むことが可能な大きさに切断されたフィルム片の態様の偏光板のみならず、連続生産により、長尺状に作製され、ロール状に巻き上げられた態様(例えば、ロール長2500m以上や3900m以上の態様)の偏光板も含まれる。大画面液晶表示装置用とするためには、偏光板の幅は1470mm以上とすることが好ましい。
前記プロテクトフィルム及び前記セパレートフィルムは偏光板出荷時、製品検査時等において偏光板を保護する目的で用いられる。この場合、プロテクトフィルムは、偏光板の表面を保護する目的で貼合され、偏光板を液晶板へ貼合する面の反対面側に用いられる。また、セパレートフィルムは液晶板へ貼合する接着層をカバーする目的で用いられ、偏光板を液晶板へ貼合する面側に用いられる。
以下、本発明の偏光板に用いることができる偏光子と2枚の偏光板保護フィルムの詳細について説明する。
まず、本発明の偏光板に用いられる偏光子について説明する。
本発明の偏光板に用いることができる前記偏光子としては、ポリビニルアルコール(PVA)と二色性分子から構成することが好ましいが、特開平11−248937号公報に記載されているようにPVAやポリ塩化ビニルを脱水、脱塩素することによりポリエン構造を生成し、これを配向させたポリビニレン系偏光子も使用することができる。
前記PVAとしては、ポリ酢酸ビニルを鹸化したポリマー素材が好ましいが、例えば不飽和カルボン酸、不飽和スルホン酸、オレフィン類、ビニルエーテル類のような酢酸ビニルと共重合可能な成分とを含有しても構わない。また、アセトアセチル基、スルホン酸基、カルボキシル基、オキシアルキレン基等を含有する変性PVAも用いることができる。
二色性分子はI3 −やI5 −などの高次のヨウ素イオンもしくは二色性染料を好ましく使用することができる。
本発明では高次のヨウ素イオンが特に好ましく使用される。高次のヨウ素イオンは、「偏光板の応用」永田良編、CMC出版や工業材料、第28巻、第7号、p.39〜p.45に記載されているようにヨウ素をヨウ化カリウム水溶液に溶解した液および/またはホウ酸水溶液にPVAを浸漬し、PVAに吸着・配向した状態で生成することができる。
二色性分子として二色性染料を用いる場合は、アゾ系色素が好ましく、特にビスアゾ系とトリスアゾ系色素が好ましい。二色性染料は水溶性のものが好ましく、このため二色性分子にスルホン酸基、アミノ基、水酸基などの親水性置換基が導入され、遊離酸、あるいはアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン類の塩として好ましく用いられる。このような二色性染料の具体例としては、特開2007−086748号公報に記載のものを挙げることができる。
本発明の偏光板は偏光子に架橋剤としてホウ酸を含有する。ホウ酸で偏光子を架橋することにより、二色性分子とPVAから形成される錯体の安定性が向上し、高温高湿条件における偏光性能劣化を抑制することができる。本発明の偏光板の偏光子中のホウ酸の含有率は偏光子100質量部に対して1質量部以上100質量部以下が好ましく、5質量部以上50質量部以下がより好ましい。上記範囲にホウ酸の含有率を制御することにより色味のバランスのとれた偏光子を作製することができる。
本発明の偏光板は、60℃、相対湿度95%、800時間経時前後における偏光子中のホウ酸の減少率が30%以下である。該ホウ酸の減少率は、25%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましい。
さらに、前記偏光子は本発明の趣旨に反しない限りにおいて、後述する偏光板保護フィルムに含まれている有機酸を含んでいてもよい。
その場合、前記有機酸の含有量は、偏光子を構成する主成分の樹脂(「偏光子を構成する主成分の樹脂」とは偏光子に含まれる樹脂のうち、含有質量比率が最も大きい樹脂のことを指し、好ましくはポリビニルアルコールである)100質量部に対して0.01〜10質量部であることが好ましい。0.01質量部以上であれば、偏光子耐久性改良効果が得られやすく、また10質量部以下であれば、偏光子中での相分離による白濁をおこしにくい。前記有機酸の含有量は0.1〜8質量部であることがより好ましく、0.1〜5質量部であることが特に好ましい。
なお、本発明の偏光板は、後述する偏光板保護フィルムに前記有機酸が含まれる場合は、偏光子に有機酸が含まれていなくても、十分に本発明の偏光板の効果を得ることができる。
偏光子の延伸前のフィルム膜厚は特に限定されないが、フィルム保持の安定性、延伸の均質性の観点から、1μm〜1mmが好ましく、20〜200μmが特に好ましい。また、特開2002−236212号公報に記載されているように水中において4倍〜6倍の延伸を行った時に発生する応力が10N以下となるような薄いPVAフィルムを使用してもよい。
次に、本発明の偏光板に用いられる2枚の偏光板保護フィルムについて説明する。(2−1)偏光板保護フィルムの特性
前記偏光板保護フィルムは、60℃、相対湿度95%、24時間経時における透湿度が500g/m2以上2000g/m2以下である。
本発明における偏光板保護フィルムは、60℃、相対湿度95%、24時間経時における透湿度が500g/m2以上2000g/m2以下である。本発明の偏光板保護フィルムの透湿度は、800〜1800g/m2・dayであることがより好ましく、1000〜1600g/m2・dayであることが特に好ましい。偏光板保護フィルムの透湿度を500g/m2以上とすることにより高温低湿条件における偏光子性能の劣化を抑制することができる。また、透湿度を2000g/m2以下とすることにより、高温高湿条件下での偏光性能の劣化を抑制することができる。
フィルムの透湿度はフィルムの厚みを厚くすることにより低くできる。また、親水的で自由体積の大きい樹脂の方が透湿度は高い傾向にあり、セルロースアシレートを偏光板保護フィルムの樹脂として用いる場合、後述する疎水化剤や、偏光子耐久性改良剤を添加することにより透湿度を低くすることができる。
本明細書中における透湿度の値は、JIS Z0208の透湿度試験(カップ法)に準じて、温度60℃、相対湿度95%の雰囲気中、面積1m2の試料を24時間に通過する水蒸気の重量(g)を測定した値である。
本発明における偏光板保護フィルムの密度は1.293g/cm3以上であることが好ましく、1.294g/cm3以上であることがより好ましく、1.295g/cm3以上であることが特に好ましい。密度が大きいほどフィルム中の自由体積部が少なくなり、偏光板保護フィルム中のホウ酸の透過を抑制でき、偏光子中のホウ酸含量の減少を抑制することができる。偏光板保護フィルムの密度は、分子内に環状構造を有する剛直な化合物を添加することにより、大きくすることができる。特に、以下の偏光子耐久性改良剤の添加により効果的にフィルムの密度を大きくすることができる。また、以下の疎水化剤の項で述べるピラノース環やフラノース環を有する炭水化物誘導体もフィルムの密度を大きくする効果があり、好ましく用いることができる。
密度は市販の自動密度計(例えばイプロス社製MINIDENSなど)によって測定することができる。
前記60℃、相対湿度95%、24時間経時における透湿度が500g/m2以上2000g/m2以下である偏光板保護フィルムの厚みは30μm〜100μmが好ましく、30μm〜80μmより好ましく、35μm〜65μmが特に好ましい。
一方、前記特性を満たさない偏光板保護フィルムの膜厚は、30μm〜100μmであることが好ましく、35〜80μmであることがより好ましく、35〜65μmであることが特に好ましい。
また、その他、含水率、弾性率などを考慮して、前記その他の偏光板保護フィルムを選択することが好ましい。
前記(1)及び(2)の特性を満たさない偏光板保護フィルムとしては、市販のセルローストリアセテートフィルム(フジタックTD80UF、富士フイルム(株)製)、特開2006−58322号公報に記載の脂環式構造含有重合体樹脂フィルム、特開2009−122644号公報に記載のアクリル系樹脂などを好ましく用いることができる。
次に前記偏光板保護フィルムで使用するフィルム基材である樹脂について説明する。
前記偏光板保護フィルムに用いられる樹脂としては、公知の樹脂を用いることができ、本発明の趣旨に反しない限りにおいて特に制限はない。前記フィルム基材としてはセルロースアシレート、アクリル樹脂、シクロオレフィン系樹脂を挙げることができ、その中でもセルロースアシレート樹脂が好ましい。すなわち前記偏光板保護フィルムはセルロースアシレートを含むことが好ましい。
以下、本発明に用いることができるセルロースアシレートについて、詳しく説明する。
セルロースアシレートの置換度は、セルロースの構成単位((β)1,4−グリコシド結合しているグルコース)に存在している、3つの水酸基がアシル化されている割合を意味する。置換度(アシル化度)は、セルロースの構成単位質量当りの結合脂肪酸量を測定して算出することができる。本発明において、セルロース体の置換度はセルロース体を重水素置換されたジメチルスルフォキシド等の溶剤に溶解して13C−NMRスペクトルを測定し、アシル基中のカルボニル炭素のピーク強度比から求めることにより算出することができる。セルロースアシレートの残存水酸基をセルロースアシレート自身が有するアシル基とは異なる他のアシル基に置換したのち、13C−NMR測定により求めることができる。測定方法の詳細については、手塚他(Carbohydrate.Res.,273(1995)83−91)に記載がある。
本発明に用いることができるセルロースアシレートのアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基が特に好ましく、アセチル基がより特に好ましい。
本発明においては、置換基および/または置換度の異なる2種のセルロースアシレートを併用、混合して用いてもよいし、後述の共流延法などにより、異なるセルロースアシレートからなる複数層からなるフィルムを形成してもよい。
<特定重合体>
本発明における偏光板保護フィルム(好ましくはセルロースアシレートフィルム)は、下記一般式(1)で表されるモノマーに由来する繰り返し単位を含む重合体を偏光子耐久性改良剤として含有することが好ましい。
式中、R1は水素原子または炭素数1〜4の脂肪族基を表す。R1は、特に限定されないが、水素原子、メチル基、又はエチル基であることが好ましい。
R2は置換基を表し、置換基としては脂肪族基又は芳香族基が好ましい。
R2は、特に限定されないが、脂肪族基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が更に好ましく、メチル基、t−ブチル基が特に好ましい。芳香族基としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基が好ましく、フェニル基が特に好ましい。
nは0〜4の整数を表し、0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。なお、nが0のとき置換基R2が存在しないことになるが、化学式中、ここには水素原子があればよいことを意味する。本明細書の他の化学式においても上記と同様に解釈する。
(A)は5または6員環を形成するのに必要な原子群を表し、5または6員の芳香環であることが好ましい。本明細書において芳香環とはヘテロ原子を含まない芳香族環とヘテロ原子を有する飽和・不飽和の複素環を含む概念である。
式中R10〜R19はそれぞれ独立に置換基を表す。置換基は特に限定されないが、下記置換基Tが挙げられ、その好ましい範囲も同義である。
n1、n2、n5、n6、n8、及びn10はそれぞれ独立に0〜4の整数を表し、0〜2が好ましい。n3及びn7はそれぞれ独立に0〜2を表し、0〜1が好ましい。n4及びn9はそれぞれ独立に0又は1を表し、0が好ましい。
R1Aは水素原子または炭素数1〜4の脂肪族基を表す。R1Aは、特に限定されないが、水素原子、メチル基、又はエチル基であることが好ましい。
R21、R22、R23、R24はそれぞれ独立に置換基を表す。置換基は特に限定されないが、下記置換基Tが挙げられ、その好ましい範囲も同義である。
R101〜R103は水素原子または炭素数1〜4の脂肪族基を表す。R11〜R13は、特に限定されないが、水素原子、メチル基、又はエチル基であることが好ましい。
xはモル比率で1〜40%を表し、1〜30%が好ましく、1〜20%がより好ましい。
yはモル比率で5〜95%を表し、10〜90%が好ましく、30〜90%がより好ましい。
zはモル比率で1〜70%を表し、1〜60%が好ましく、1〜50%がより好ましい。
x+y+zは100(%)でなくてもよいが、100未満のときは、その他の共重合成分があることを意味する。その他の共重合成分としては、ビニルトルエン、イソプロペニルトルエン、α−メチルスチレン、アルキルインデン、ジシクロペンタジエンなどが挙げられる。
その他の共重合成分の共重合比(モル比率)tは0〜30%が好ましく、0〜20%がより好ましい。
m1、m2は0〜4の整数を表し、0〜2が好ましい。m3は0〜2の整数を表し、0が好ましい。m4は0〜5の整数を表し、0〜3が好ましく、0〜1がより好ましい。
上記特定重合体の質量平均分子量は200〜10,000であることが好ましく、300〜8,000であることがより好ましく、400〜4,000であることが特に好ましい。上記分子量が前記下限値以上であると効果的にフィルムの透湿度および含水率を抑制できるという作用が期待でき、上限値以下であるとセルロースアシレートとの相溶性向上が期待でき好ましい。
分子量及び分散度は特に断らない限りGPC(ゲルろ過クロマトグラフィー)法を用いて測定した値とし、分子量はポリスチレン換算の質量平均分子量とする。GPC法に用いるカラムに充填されているゲルは芳香族化合物を繰り返し単位に持つゲルが好ましく、例えばスチレン−ジビニルベンゼン共重合体からなるゲルが挙げられる。カラムは2〜6本連結させて用いることが好ましい。用いる溶媒は、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、N−メチルピロリジノン等のアミド系溶媒が挙げられる。測定は、溶媒の流速が0.1〜2mL/minの範囲で行うことが好ましく、0.5〜1.5mL/minの範囲で行うことが最も好ましい。この範囲内で測定を行うことで、装置に負荷がかからず、さらに効率的に測定ができる。測定温度は10〜50℃で行うことが好ましく、20〜40℃で行うことが最も好ましい。なお、使用するカラム及びキャリアは測定対象となる高分子化合物の物性に応じて適宜選定することができる。
前記特定重合体の添加量は特に限定されないが、偏光板保護フィルムを形成する樹脂(好ましくはセルロースアシレート)100質量部に対して、0.1〜100質量部であることが好ましく、0.5〜50質量部であることがより好ましく、1.0〜30質量部であることが特に好ましい。上記添加量が前記下限値以上であるとフィルムの効果的にフィルムの透湿度および含水率を抑制できる作用が期待でき、上限値以下であると高い透明性の維持が期待でき好ましい。
アルキル基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルキル基、例えばメチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、ペンチル、ヘプチル、1−エチルペンチル、ベンジル、2−エトキシエチル、1−カルボキシメチル等)、アルケニル基(好ましくは炭素原子数2〜20のアルケニル基、例えば、ビニル、アリル、オレイル等)、アルキニル基(好ましくは炭素原子数2〜20のアルキニル基、例えば、エチニル、ブタジイニル、フェニルエチニル等)、シクロアルキル基(好ましくは炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル等)、アリール基(好ましくは炭素原子数6〜26のアリール基、例えば、フェニル、1−ナフチル、4−メトキシフェニル、2−クロロフェニル、3−メチルフェニル等)、ヘテロ環基(好ましくは炭素原子数2〜20のヘテロ環基、例えば、2−ピリジル、4−ピリジル、2−イミダゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、2−チアゾリル、2−オキサゾリル等)、アルコキシ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、ベンジルオキシ等)、アリールオキシ基(好ましくは炭素原子数6〜26のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ、1−ナフチルオキシ、3−メチルフェノキシ、4−メトキシフェノキシ等)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基、例えば、エトキシカルボニル、2−エチルヘキシルオキシカルボニル等)、アミノ基(好ましくは炭素原子数0〜20のアミノ基、例えば、アミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N−エチルアミノ、アニリノ等)、スルホンアミド基(好ましくは炭素原子数0〜20のスルホンアミド基、例えば、N,N−ジメチルスルホンアミド、N−フェニルスルホンアミド等)、アシルオキシ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアシルオキシ基、例えば、アセチルオキシ、ベンゾイルオキシ等)、カルバモイル基(好ましくは炭素原子数1〜20のカルバモイル基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル等)、アシルアミノ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアシルアミノ基、例えば、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ等)、シアノ基、又はハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)であり、より好ましくはアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、アシルアミノ基、シアノ基又はハロゲン原子であり、特に好ましくはアルキル基、アルケニル基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、アシルアミノ基又はシアノ基が挙げられる。
本発明の偏光板に用いることができる偏光板保護フィルムのうち少なくとも1枚は、樹脂と、25℃におけるテトラヒドロフラン/水=6/4の体積比である混合溶媒中における酸解離定数が2〜7の有機酸を偏光子耐久性改良剤として該樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部含有することが好ましい。このような有機酸を用いることで、前記偏光板保護フィルムは、高温低湿下での偏光子耐久性を悪化させることなく高温高湿下での偏光子耐久性を改善することができる。
前記特定の有機酸を前記特定の含有量で使用すると、偏光板保護フィルムの主たる樹脂(セルロースアシレート等)の酸加水分解(偏光板保護フィルムの透湿度の上昇、ホウ酸の拡散促進を引き起こす)等の副作用を引き起こすことなく偏光子のpHを調節することが可能となり好ましい。
前記有機酸は、セルロースアシレート等偏光板保護フィルムの主たる樹脂の酸加水分解抑制の観点から、25℃における水に対する溶解度が0.1質量%以下であることが好ましい。前記有機酸の25℃における水に対する溶解度は0.06質量%以下であることがより好ましく、0.03質量%以下であることが更に好ましい。
本発明における前記溶解度の測定方法としては、丸善(株)刊 実験化学講座第4版の153ページ〜156ページに記載の方法を採用した。
前記有機酸は、25℃におけるTHF/水=6/4の体積比である混合溶媒中における酸解離定数が2〜7の有機酸である。前記有機酸のテトラヒドロフラン(THF)/水=6/4の体積比である混合溶媒中における酸解離定数はセルロースアシレート等偏光板保護フィルムに使用される樹脂の酸加水分解抑制の観点から、2.5〜7であることが好ましく、2.5〜6.5であることがより好ましく、3〜5であることが特に好ましい。
本発明における前記酸解離定数の測定方法としては、丸善(株)刊 実験化学講座第2版の215ページ〜217ページに記載のアルカリ適定法を採用した。
前記有機酸の分子量は、200〜1000であることが好ましく、250〜800であることがより好ましく、280〜500であることが特に好ましい。分子量が上述の範囲の下限値以上であると高温低湿下における偏光子耐久性が改善され、分子量が上述の範囲の上限値以下であると高温高湿下における偏光子耐久性が改良され、好ましい。
前記有機酸は、フィルムの密度の観点から、芳香環構造を含むことが好ましく、炭素数6〜12のアリール基を含むことが好ましく、フェニル基を含むことが特に好ましい。前記有機酸の芳香環構造は、その他の環と縮合環を形成していてもよい。前記有機酸の芳香環構造は、置換基を有していてもよく、該置換基としては本発明の趣旨に反しない限りにおいて特に制限はないが、ハロゲン原子またはアルキル基であることが好ましく、ハロゲン原子または炭素数1〜6のアルキル基であることがより好ましく、塩素原子またはメチル基であることが特に好ましい。
一般式(3)
前記R27およびR28はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜12のアルキル基(シクロアルキル基も含む)または炭素数6〜12のアリール基であることが好ましく、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基(シクロアルキル基も含む)またはフェニル基であることがより好ましく、水素原子、メチル基、エチル基、シクロヘキサン基またはフェニル基であることが特に好ましい。
前記R26が有していてもよい置換基としては本発明の趣旨に反しない限りにおいて特に制限はないが、ハロゲン原子またはアルキル基であることが好ましく、ハロゲン原子または炭素数1〜6のアルキル基であることがより好ましく、塩素原子またはメチル基であることが特に好ましい。
前記R27が有していてもよい置換基としては本発明の趣旨に反しない限りにおいて特に制限はないが、炭素数6〜12のアリール基であることが好ましく、フェニル基であることがより好ましい。
本発明に用いられる有機酸は、商業的に入手してもよく、公知の方法によって合成してもよい。
前記有機酸は、偏光板保護フィルムを構成する主成分の樹脂(主成分の樹脂とは偏光板保護フィルムに含まれる樹脂のうち、最も含有質量比率が大きい樹脂)に対して1〜20質量%であることが好ましい。1質量%以上であれば、偏光子耐久性改良効果が得られやすく、また20質量%以下であれば、偏光板保護フィルムを製膜した場合にブリードアウトや染み出しも発生しにくい。前記有機酸の含有量は1〜15質量%であることがより好ましく、1〜10質量%であることが特に好ましい。
前記有機酸は、25℃におけるテトラヒドロフラン/水=6/4の体積比である混合溶媒中における酸解離定数が2〜7であることが好ましく、3〜6であることがさらに好ましい。
本発明における前記酸解離定数の測定方法としては、丸善(株)刊 実験化学講座第2版の215ページ〜217ページに記載のアルカリ適定法を採用した。
本発明における偏光板保護フィルム(好ましくはセルロースアシレートフィルム)には、一般式(4)で表される化合物を偏光子耐久性改良剤として含有することが好ましい。
一般式(4)中、R1は水素原子又は置換基を表し、R2は下記一般式(5)で表される置換基を表し;n1は0〜4の整数を表し、n1が2以上の時、複数のR1は互いに同一であっても異なっていてもよく;n2は1〜5の整数を表し、n2が2以上の時、複数のR2は互いに同一であっても異なっていてもよい;
Xの具体例及び好ましい範囲は、一般式(5)におけるXと同様である。
n3の好ましい範囲は、一般式(5)中のn3の好ましい範囲と同様である。
分子量が200未満であると、フィルムからの揮散が問題となることがあり、1200を超えると、ヘイズが高くなることがある。
添加量が0.1質量部未満であると、透湿度を効果的に下げられなくなることがあり、100質量部を超えると、ヘイズが高くなることがある。
本発明における偏光板保護フィルム(好ましくはセルロースアシレートフィルム)には、下記一般式(I)で表されるアシル変性ノボラック型フェノール樹脂を偏光子耐久性改良剤として含有することが好ましい。
本発明におけるセルロースアシレートフィルムは、一般式(I)で表されるアシル変性ノボラック型フェノール樹脂を含有することで、逆分散性が大きく、ヘイズが低く、透湿度を低くすることができる。
本発明におけるアシル変性ノボラック型フェノール樹脂は、濃度0.01g/Lの溶液における230nm〜700nmの波長範囲の吸光度が0.05以下であることが好ましく、0.03以下がより好ましく、0.02以下がさらに好ましい。
アシル変性ノボラック型フェノール樹脂の230nm〜700nmの波長範囲における吸光度が上記の範囲であると、アシル変性ノボラック型フェノール樹脂のレターデーション発現による波長分散変化が小さいためより逆分散性が大きく、ヘイズが低く、透湿度の低いセルロースアシレートフィルムが得られる。
モル吸光係数は所定の質量濃度の溶液の吸光度を市販の分光光度計(例えば(株)日立社製UV3150等)により測定し、得られた吸光度を数平均分子量で除することにより測定することができる。
本発明に用いられるアシル変性ノボラック型フェノール樹脂の数平均分子量は500以上6000以下が好ましく、500以上5000以下であることがより好ましく、更に好ましくは500以上3000以下である。数平均分子量が500以上であればフィルム保留性に優れ、数平均分子量が6000以下であればセルロースアシレートとの相溶性が十分となり、ヘイズの上昇を防ぐことができ好ましい。
本発明に用いられるアシル変性ノボラック型フェノール樹脂の分散度(分子量分布)は、通常1.05〜3.0であり、好ましくは1.1〜2.5、更に好ましくは1.1〜2.0の範囲のものが使用される。
本発明のアシル変性ノボラック型フェノール樹脂の添加量は、セルロースアシレート100質量部に対して、1〜30質量部とすることが好ましく、2〜25質量部とすることがより好ましく、5〜20質量部とすることがさらに好ましい。添加量が30質量部以下であればヘイズが上昇しないという利点があり、添加量が1質量部以上であれば透湿度低減効果が大きいという利点がある。
本発明において、アシル変性ノボラック型フェノール樹脂は、単独で配合してもよいし、2種以上併用してもよい。
本発明の偏光板保護フィルムは疎水化剤として炭水化物誘導体を含有することが好ましい。
前記疎水化剤としては、単糖あるいは2〜10個の単糖単位を含む炭水化物の誘導体(以下、炭水化物誘導体系可塑剤という)が好ましい。
前記単糖または2〜10個の単糖単位を含む炭水化物の例としては、例えば、エリトロース、トレオース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、グルコース、フルクトース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、トレハロース、イソトレハロース、ネオトレハロース、トレハロサミン、コウジビオース、ニゲロース、マルトース、マルチトール、イソマルトース、ソホロース、ラミナリビオース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクトース、ラクトサミン、ラクチトール、ラクツロース、メリビオース、プリメベロース、ルチノース、シラビオース、スクロース、スクラロース、ツラノース、ビシアノース、セロトリオース、カコトリオース、ゲンチアノース、イソマルトトリオース、イソパノース、マルトトリオース、マンニノトリオース、メレジトース、パノース、プランテオース、ラフィノース、ソラトリオース、ウンベリフェロース、リコテトラオース、マルトテトラオース、スタキオース、マルトペンタオース、ベルバスコース、マルトヘキサオース、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、δ−シクロデキストリン、キシリトール、ソルビトールなどを挙げることができる。
これらの中で、さらに好ましいものはアルキル基、アリール基またはアシル基であり、特に好ましくはアシル基である。
キシローステトラアセテート、グルコースペンタアセテート、フルクトースペンタアセテート、マンノースペンタアセテート、ガラクトースペンタアセテート、マルトースオクタアセテート、セロビオースオクタアセテート、スクロースオクタアセテート、キシリトールペンタアセテート、ソルビトールヘキサアセテート、キシローステトラプロピオネート、グルコースペンタプロピオネート、フルクトースペンタプロピオネート、マンノースペンタプロピオネート、ガラクトースペンタプロピオネート、マルトースオクタプロピオネート、セロビオースオクタプロピオネート、スクロースオクタプロピオネート、キシリトールペンタプロピオネート、ソルビトールヘキサプロピオネート、キシローステトラブチレート、グルコースペンタブチレート、フルクトースペンタブチレート、マンノースペンタブチレート、ガラクトースペンタブチレート、マルトースオクタブチレート、セロビオースオクタブチレート、スクロースオクタブチレート、キシリトールペンタブチレート、ソルビトールヘキサブチレート、キシローステトラベンゾエート、グルコースペンタベンゾエート、フルクトースペンタベンゾエート、マンノースペンタベンゾエート、ガラクトースペンタベンゾエート、マルトースオクタベンゾエート、セロビオースオクタベンゾエート、スクロースオクタベンゾエート、キシリトールペンタベンゾエート、ソルビトールヘキサベンゾエートなどが好ましい。キシローステトラアセテート、グルコースペンタアセテート、フルクトースペンタアセテート、マンノースペンタアセテート、ガラクトースペンタアセテート、マルトースオクタアセテート、セロビオースオクタアセテート、スクロースオクタアセテート、キシリトールペンタアセテート、ソルビトールヘキサアセテート、キシローステトラプロピオネート、グルコースペンタプロピオネート、フルクトースペンタプロピオネート、マンノースペンタプロピオネート、ガラクトースペンタプロピオネート、マルトースオクタプロピオネート、セロビオースオクタプロピオネート、スクロースオクタプロピオネート、キシリトールペンタプロピオネート、ソルビトールヘキサプロピオネート、キシローステトラベンゾエート、グルコースペンタベンゾエート、フルクトースペンタベンゾエート、マンノースペンタベンゾエート、ガラクトースペンタベンゾエート、マルトースオクタベンゾエート、セロビオースオクタベンゾエート、スクロースオクタベンゾエート、キシリトールペンタベンゾエート、ソルビトールヘキサベンゾエートなどがさらに好ましい。マルトースオクタアセテート、セロビオースオクタアセテート、スクロースオクタアセテート、キシローステトラプロピオネート、グルコースペンタプロピオネート、フルクトースペンタプロピオネート、マンノースペンタプロピオネート、ガラクトースペンタプロピオネート、マルトースオクタプロピオネート、セロビオースオクタプロピオネート、スクロースオクタプロピオネート、キシローステトラベンゾエート、グルコースペンタベンゾエート、フルクトースペンタベンゾエート、マンノースペンタベンゾエート、ガラクトースペンタベンゾエート、マルトースオクタベンゾエート、セロビオースオクタベンゾエート、スクロースオクタベンゾエート、キシリトールペンタベンゾエート、ソルビトールヘキサベンゾエートなどが特に好ましい。
前記炭水化物誘導体系疎水化剤はピラノース構造あるいはフラノース構造を有することが好ましい。
前記炭水化物誘導体の入手方法としては、市販品として(株)東京化成製、アルドリッチ製等から入手可能であり、もしくは市販の炭水化物に対して既知のエステル誘導体化法(例えば、特開平8−245678号公報に記載の方法)を行うことにより合成可能である。
本発明の疎水化剤は偏光板保護フィルムを構成する主成分の樹脂(主成分の樹脂とは偏光板保護フィルムに含まれる樹脂のうち、最も含有質量比率が大きい樹脂)に対して1〜30質量%であることが好ましい。1質量%以上であれば、偏光子耐久性改良効果が得られやすく、また30質量%以下であれば、偏光板保護フィルムを製膜した場合にブリードアウトや染み出しも発生しにくい。前記疎水化剤の含有量は5〜20質量%であることがより好ましく、5〜15質量%であることが特に好ましい。
以下、本発明の偏光板の製造方法について、偏光板保護フィルムの製造方法、偏光子の製造方法、偏光板保護フィルムと偏光子の積層方法、偏光板の機能化の順に説明する。
前記60℃、相対湿度95%、24時間経時における透湿度が500g/m2以上2000g/m2以下である偏光板保護フィルムは、ソルベントキャスト法により製造することができる。以下、前記60℃、相対湿度95%、24時間経時における透湿度が500g/m2以上2000g/m2以下である偏光板保護フィルムの製造方法について、基材としてセルロースアシレートを用いた態様を例に挙げて説明するが、その他の樹脂を用いた場合も同様に前記有機酸を含む偏光板保護フィルムを製造することができる。ソルベントキャスト法では、セルロースアシレートを有機溶媒に溶解した溶液(ドープ)を用いてフィルムを製造する。
前記エーテル、ケトンおよびエステルは、環状構造を有していてもよい。また、前記エーテル、ケトンおよびエステルの官能基(すなわち、−O−、−CO−および−COO−)のいずれかを2つ以上有する化合物も、前記有機溶媒として用いることができる。前記有機溶媒は、アルコール性水酸基のような他の官能基を有していてもよい。2種類以上の官能基を有する有機溶媒の場合、その炭素原子数はいずれかの官能基を有する溶媒の上述の好ましい炭素原子数範囲内であることが好ましい。
前記炭素原子数が3〜12のケトン類の例には、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノンおよびメチルシクロヘキサノンが含まれる。
前記炭素原子数が3〜12のエステル類の例には、エチルホルメート、プロピルホルメート、ペンチルホルメート、メチルアセテート、エチルアセテートおよびペンチルアセテートが含まれる。
また、2種類以上の官能基を有する有機溶媒の例には、2−エトキシエチルアセテート、2−メトキシエタノールおよび2−ブトキシエタノールが含まれる。
また、2種類以上の有機溶媒を混合して用いてもよい。
本発明の偏光板の製造方法としては、前記偏光板保護フィルムのうち少なくとも1枚が、樹脂と、偏光子耐久性改良剤として、前記有機酸、一般式(1)で表される特定重合体、及び一般式(4)で表される化合物のうち少なくとも1種を該樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部含む組成物を用いて製膜する工程を含むことが好ましい。偏光板保護フィルムの樹脂原料であるセルロースアシレート溶液に対し、前記有機酸、一般式(1)で表される特定重合体、及び一般式(4)で表される化合物のうち少なくとも1種を添加するタイミングは、製膜される時点で添加されていれば特に限定されない。例えば、セルロースアシレートの合成時点で添加してもよいし、ドープ調製時セルロースアシレートと混合してもよい。
本発明においてはセルロースアシレート溶液に、偏光板または液晶等の劣化防止の観点から、紫外線吸収剤が好ましく用いられるを加えてもよい。紫外線吸収剤としては、波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましく用いられる。本発明に好ましく用いられる紫外線吸収剤の具体例としては、例えばヒンダードフェノール系化合物、ヒドロキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物などが挙げられる。ヒンダードフェノール系化合物の例としては、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイトなどが挙げられる。ベンゾトリアゾール系化合物の例としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)、(2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール、(2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕などが挙げられる。これらの紫外線防止剤の添加量は、光学フィルム100質量部に対して0.1質量部〜10.0質量部が好ましい。
偏光板保護フィルムには、劣化防止剤(例えば、酸化防止剤、過酸化物分解剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、酸捕獲剤、アミン等)を添加してもよい。劣化防止剤については、特開平3−199201号、同5−1907073号、同5−194789号、同5−271471号、同6−107854号の各公報に記載がある。また、前記劣化防止剤の添加量は、調製する溶液(ドープ)の0.01〜1質量%であることが好ましく、0.01〜0.2質量%であることがさらに好ましい。添加量が0.01質量%以上であれば、劣化防止剤の効果が十分に発揮されるので好ましく、添加量が1質量%以下であれば、フィルム表面への劣化防止剤のブリードアウト(滲み出し)などが生じにくいので好ましい。特に好ましい劣化防止剤の例としては、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、トリベンジルアミン(TBA)を挙げることができる。
使用される溶剤は低級アルコール類としては、好ましくはメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等が挙げられる。低級アルコール以外の溶媒としては特に限定されないが、セルロースエステルの製膜時に用いられる溶剤を用いることが好ましい。
前記偏光板保護フィルムには、延伸処理を行うこともできる。延伸処理により偏光板保護フィルムに所望のレターデーションを付与することが可能である。セルロースアシレートフィルムの延伸方向は幅方向、長手方向のいずれでも好ましい。
幅方向に延伸する方法は、例えば、特開昭62−115035号、特開平4−152125号、同4−284211号、同4−298310号、同11−48271号などの各公報に記載されている。
また、流延後にドープ溶剤が残存した状態で延伸を行う場合、乾膜よりも低い温度で延伸が可能となり、この場合、100℃〜170℃が好ましい。
延伸速度は1%/分〜300%/分が好ましく、10%/分〜300%/分がさらに好ましく、30%/分〜300%/分が最も好ましい。
フィルムの幅方向に延伸する延伸工程と、フィルムの搬送方向(長手方向)に収縮させる収縮工程を含むことを特徴とする製造方法においてはパンタグラフ式あるいはリニアモーター式のテンターによって保持し、フィルムの幅方向に延伸しながら搬送方向にはクリップの間隔を徐々に狭めることでフィルムを収縮させることが出来る。
特に、フィルムの幅方向に10%以上延伸する延伸工程と、フィルムの幅方向にフィルムを把持しながらフィルムの搬送方向を5%以上収縮させる収縮工程とを含むことが好ましい。
なお、本発明でいう収縮率とは、収縮方向における収縮前のフィルムの長さに対する収縮後のフィルムの収縮した長さの割合を意味する。
収縮率としては5〜40%が好ましく、10〜30%が特に好ましい。
前記偏光板保護フィルムはアルカリ鹸化処理することによりポリビニルアルコールのような偏光子の材料との密着性を付与し、偏光板保護フィルムとして用いることができる。
鹸化の方法については、特開2007−86748号公報の〔0211〕と〔0212〕に記載される方法を用いることができる。
本発明の偏光板の製造方法における前記偏光子の製造方法としては、特に制限はないが、例えば、前記PVAをフィルム化した後、二色性分子を導入して偏光子を構成することが好ましい。PVAフィルムの製造は、特開2007−86748号公報の〔0213〕〜〔0237〕に記載の方法、特許登録第3342516号明細書、特開平09−328593号公報、特開2001−302817号公報、特開2002−144401号公報等を参考にして行うことができる。
前記PVA系樹脂溶液の調製工程では、PVA系樹脂を水または有機溶媒に溶解した原液を調製することが好ましい。原液中のポリビニルアルコール系樹脂の濃度は、好ましくは5〜20質量%である。例えば、PVAのウェットケーキを溶解槽に入れ、必要に応じて可塑剤、水を加え、槽底から水蒸気を吹き込みながら攪拌する方法が好ましい。内部樹脂温度は50〜150℃に加温することが好ましく、系内を加圧してもよい。
また、前記偏光子中に酸を添加しなくてもよく、添加してもよいが、添加する場合はこの工程で加えることが好ましい。なお、偏光子中に酸を添加する場合は、前記偏光板保護フィルムに含まれる前記有機酸と同じものを用いてもよい。
前記流延工程は、上記にて調製したPVA系樹脂溶液原液を流延して成膜する方法が一般に好ましく用いられる。流延の方法としては、特に制限はないが、加熱した前記PVA系樹脂溶液原液を2軸押し出し機に供給し、ギアポンプにより排出手段(好ましくはダイ、より好ましくはT型スリットダイ)から支持体上に流涎して製膜することが好ましい。また、ダイからの排出される樹脂溶液の温度については特に制限はない。
前記支持体としては、キャストドラムが好ましく、ドラムの直径、幅、回転速度、表面温度については、特に制限はない。
その後、得られたロールの裏面と表面とを乾燥ロールに交互に通過させながら乾燥を行なうことが好ましい。
前記膨潤工程は、水のみで行うことが好ましいが、特開平10−153709号公報に記載されているように、光学性能の安定化および、製造ラインでの偏光板基材のシワ発生回避のために、偏光板基材をホウ酸水溶液により膨潤させて、偏光板基材の膨潤度を管理することもできる。
また、膨潤工程の温度、時間は、任意に定めることができるが、10℃〜60℃、5秒〜2000秒が好ましい。
なお、膨潤工程のときにわずかに延伸を行ってもよく、例えば1.3倍程度に延伸する態様が好ましい。
前記染色工程は、特開2002−86554号公報に記載の方法を用いることができる。また、染色方法としては浸漬だけでなく、ヨウ素あるいは染料溶液の塗布あるいは噴霧等、任意の手段が可能である。また、特開2002−290025号公報に記載されているように、ヨウ素の濃度、染色浴温度、浴中の延伸倍率、および浴中の浴液を攪拌させながら染色させる方法を用いてもよい。
二色性分子として高次のヨウ素イオンを用いる場合、高コントラストの偏光板を得るためには、染色工程はヨウ素をヨウ化カリウム水溶液に溶解した液を用いることが好ましい。この場合のヨウ素−ヨウ化カリウム水溶液のヨウ素とヨウ化カリウムの質量比については特開2007−086748号公報に記載の態様を用いることができる。
また、特許登録第3145747号明細書に記載されているように、染色液にホウ酸、ホウ砂等のホウ素系化合物を添加してもよい。
前記架橋剤としては米国再発行特許第232897号明細書に記載のものが使用でき、特許第3357109号明細書に記載されているように、寸法安定性を向上させるため、架橋剤として多価アルデヒドを使用することもできるが、ホウ酸類が最も好ましく用いられる。硬膜工程に用いる架橋剤としてホウ酸を用いる場合には、ホウ酸−ヨウ化カリウム水溶液に金属イオンを添加してもよい。金属イオンとしては塩化亜鉛が好ましいが、特開2000−35512号公報に記載されているように、塩化亜鉛の変わりに、ヨウ化亜鉛などのハロゲン化亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛などの亜鉛塩を用いることもできる。
また、塩化亜鉛を添加したホウ酸−ヨウ化カリウム水溶液を作製し、PVAフィルムを浸漬させて硬膜を行ってもよく、特開2007−086748号公報に記載の方法を用いることができる。
前記延伸工程は、米国特許2,454,515号明細書などに記載されているような、縦一軸延伸方式、もしくは特開2002−86554号公報に記載されているようなテンター方式を好ましく用いることができる。好ましい延伸倍率は2倍〜12倍であり、さらに好ましくは3倍〜10倍である。また、延伸倍率と原反厚さと偏光子厚さの関係は特開2002−040256号公報に記載されている(保護フィルム貼合後の偏光子膜厚/原反膜厚)×(全延伸倍率)>0.17としたり、最終浴を出た時の偏光子の幅と保護フィルム貼合時の偏光子幅の関係は特開2002−040247号公報に記載されている0.80≦(保護フィルム貼合時の偏光子幅/最終浴を出た時の偏光子の幅)≦0.95としたりすることも好ましく行うことができる。
前記乾燥工程は、特開2002−86554号公報で公知の方法を使用できるが、好ましい温度範囲は30℃〜100℃であり、好ましい乾燥時間は30秒〜60分である。また、特許登録第3148513号明細書に記載されているように、水中退色温度を50℃以上とするような熱処理を行ったり、特開平07−325215号公報や特開平07−325218号公報に記載されているように温湿度管理した雰囲気でエージングしたりすることも好ましく行うことができる。
本発明の偏光板の製造方法は、上記にて得られた前記偏光子の両面に、2枚の偏光板保護フィルムを積層する。なお、上述のとおり、本発明の偏光板に用いられる偏光板保護フィルムの内、1枚は前記60℃、相対湿度95%、24時間経時における透湿度が500g/m2以上2000g/m2以下である、もう1枚は前記特性を満たさないことが好ましい。
本発明の偏光板の製造方法では、偏光板保護フィルムをアルカリ処理し、ポリビニルアルコールフィルムを沃素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光子の両面に、完全ケン化ポリビニルアルコール水溶液を用いて貼り合わせる方法により作製することが好ましい。
前記偏光板保護フィルムの処理面と偏光子を貼り合わせるのに使用される接着剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等のポリビニルアルコール系接着剤や、ブチルアクリレート等のビニル系ラテックス等が挙げられる。
ここで、実質的に平行であるとは、前記60℃、相対湿度95%、24時間経時における透湿度が500g/m2以上2000g/m2以下である偏光板保護フィルムの主屈折率nxの方向と偏光板の透過軸の方向とは、そのずれが5°以内であることをいい、1°以内、好ましくは0.5°以内であることが好ましい。ずれが1°以内であれば、偏光板クロスニコル下での偏光度性能が低下しにくく、光抜けが生じにくく好ましい。
本発明の偏光板は、ディスプレイの視認性向上のための反射防止フィルム、輝度向上フィルムや、ハードコート層、前方散乱層、アンチグレア(防眩)層等の機能層を有する光学フィルムと複合した機能化偏光板としても好ましく使用される。機能化のための反射防止フィルム、輝度向上フィルム、他の機能性光学フィルム、ハードコート層、前方散乱層、アンチグレア層については、特開2007−86748号公報の〔0257〕〜〔0276〕に記載され、これらの記載を基に機能化した偏光板を作成することができる。
本発明の偏光板は反射防止フィルムと組み合わせて使用することができる。反射防止フィルムは、フッ素系ポリマー等の低屈折率素材を単層付与しただけの反射率1.5%程度のフィルム、または薄膜の多層干渉を利用した反射率1%以下のフィルムのいずれも使用できる。本発明では、透明支持体上に低屈折率層、および低屈折率層より高い屈折率を有する少なくとも一層の層(即ち、高屈折率層、中屈折率層)を積層した構成が好ましく使用される。また、日東技報,vol.38,No.1,May,2000,26頁〜28頁や特開2002−301783号公報などに記載された反射防止フィルムも好ましく使用できる。
高屈折率層の屈折率>中屈折率層の屈折率>透明支持体の屈折率>低屈折率層の屈折率
前記含シリコーン化合物はポリシロキサン構造を有する化合物が好ましいが、反応性シリコーン(例えば、サイラプレーン(チッソ(株)製)や両末端にシラノール基含有のポリシロキサン(特開平11−258403号公報)等を使用することもできる。シランカップリング剤等の有機金属化合物と特定のフッ素含有炭化水素基含有のシランカップリング剤とを触媒共存下に縮合反応で硬化させてもよい(特開昭58−142958号公報、同58−147483号公報、同58−147484号公報、特開平9−157582号公報、同11−106704号公報、特開2000−117902号公報、同2001−48590号公報、同2002−53804号公報記載の化合物等)。
低屈折率層には、上記以外の添加剤として充填剤(例えば、二酸化珪素(シリカ)、含フッ素粒子(フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウム)等の一次粒子平均径が1〜150nmの低屈折率無機化合物、特開平11−3820号公報の[0020]〜[0038]に記載の有機微粒子等)、シランカップリング剤、滑り剤、界面活性剤等を含有させることも好ましく行うことができる。
低屈折率層の膜厚は、30〜200nmであることが好ましく、50〜150nmであることがさらに好ましく、60〜120nmであることが最も好ましい。
このような超微粒子は、粒子表面を表面処理剤で処理したり(シランカップリング剤等:特開平11−295503号公報、同11−153703号公報、特開2000−9908号公報、アニオン性化合物或は有機金属カップリング剤:特開2001−310432号公報等)、高屈折率粒子をコアとしたコアシェル構造としたり(特開2001−166104号公報等)、特定の分散剤を併用する(例えば、特開平11−153703号公報、米国特許第6,210,858B1明細書、特開2002−2776069号公報等)等の態様で使用することができる。
前記高屈折率層の屈折率は、1.70〜2.20であることが好ましい。高屈折率層の厚さは、5nm〜10μmであることが好ましく、10nm〜1μmであることがさらに好ましい。
前記中屈折率層の屈折率は、低屈折率層の屈折率と高屈折率層の屈折率との間の値となるように調整する。中屈折率層の屈折率は、1.50〜1.70であることが好ましい。
本発明の偏光板は、輝度向上フィルムと組み合わせて使用することができる。輝度向上フィルムは、円偏光もしくは直線偏光の分離機能を有しており、偏光板とバックライトとの間に配置され、一方の円偏光もしくは直線偏光をバックライト側に後方反射もしくは後方散乱する。バックライト部からの再反射光は、部分的に偏光状態を変化させ、輝度向上フィルムおよび偏光板に再入射する際、部分的に透過するため、この過程を繰り返すことにより光利用率が向上し、正面輝度が1.4倍程度に向上する。輝度向上フィルムとしては異方性反射方式および異方性散乱方式が知られており、いずれも本発明における偏光板と組み合わせることができる。
本発明の偏光板は耐擦傷性等の力学的強度を付与するため、ハードコート層を透明支持体の表面に設けた機能性光学フィルムと組み合わせることが好ましく行われる。ハードコート層を、前述の反射防止フィルムに適用して用いる場合は、特に、透明支持体と高屈折率層の間に設けることが好ましい。
前記ハードコート層は、光および/または熱による硬化性化合物の架橋反応、または、重合反応により形成されることが好ましい。硬化性官能基としては、光重合性官能基が好ましく、または、加水分解性官能基含有の有機金属化合物は有機アルコキシシリル化合物が好ましい。ハードコート層の具体的な構成組成物としては、例えば、特開2002−144913号公報、同2000−9908号公報、国際公開第00/46617号パンフレット等記載のものを好ましく使用することができる。
ハードコート層の膜厚は、0.2μm〜100μmであることが好ましい。
ハードコート層の強度は、JIS K5400に従う鉛筆硬度試験で、H以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。また、JIS K5400に従うテーバー試験で、試験前後の試験片の摩耗量が少ないほど好ましい。
前方散乱層は、本発明における偏光板を液晶表示装置に適用した際の、上下左右方向の視野角特性(色相と輝度分布)改良するために使用される。本発明では、前方散乱層は屈折率の異なる微粒子をバインダー分散した構成が好ましく、例えば、前方散乱係数を特定化した特開11−38208号公報、透明樹脂と微粒子との相対屈折率を特定範囲とした特開2000−199809号公報、ヘイズ値を40%以上と規定した特開2002−107512号公報等の構成を使用することができる。また、本発明における偏光板をヘイズの視野角特性を制御するため、住友化学(株)の技術レポート「光機能性フィルム」31頁〜39頁に記載された「ルミスティ」と組み合わせて使用することも好ましく行うことができる。
アンチグレア(防眩)層は、反射光を散乱させ映り込みを防止するために使用される。アンチグレア機能は、液晶表示装置の最表面(表示側)に凹凸を形成することにより得られる。アンチグレア機能を有する光学フィルムのヘイズは、3〜30%であることが好ましく、5〜20%であることがさらに好ましく、7〜20%であることが最も好ましい。
フィルム表面に凹凸を形成する方法は、例えば、微粒子を添加して膜表面に凹凸を形成する方法(例えば、特開2000−271878号公報等)、比較的大きな粒子(粒子サイズ0.05〜2μm)を少量(0.1〜50質量%)添加して表面凹凸膜を形成する方法(例えば、特開2000−281410号公報、同2000−95893号公報、同2001−100004号公報、同2001−281407号公報等)、フィルム表面に物理的に凹凸形状を転写する方法(例えば、エンボス加工方法として、特開昭63−278839号公報、特開平11−183710号公報、特開2000−275401号公報等記載)等を好ましく使用することができる。
次に本発明の液晶表示装置について説明する。
本発明の液晶表示装置は、本発明の偏光板を少なくとも1枚含むことを特徴とする。
液晶表示装置10には、画像直視型、画像投影型や光変調型が含まれる。TFTやMIMのような3端子または2端子半導体素子を用いたアクティブマトリックス液晶表示装置が本発明は有効である。もちろん時分割駆動と呼ばれるSTNモードに代表されるパッシブマトリックス液晶表示装置でも有効である。
本発明の液晶表示装置の液晶セルはVAモードであることが好ましい。
VAモードでは上下基板間に誘電異方性が負で、Δn=0.0813、Δε=−4.6程度の液晶をラビング配向により、液晶分子の配向方向を示すダイレクタ、いわゆるチルト角を、約89°で作製する。図1における液晶層5の厚さdは3.5μm程度に設定してあることが好ましい。ここで厚さdと屈折率異方性Δnとの積Δndの大きさにより白表示時の明るさが変化する。このため最大の明るさを得るためには液晶層の厚みを0.2μm〜0.5μmの範囲になるように設定する。
またVAモードの液晶表示装置では、TNモードの液晶表示装置で一般的に使われているカイラル剤の添加は、動的応答特性の劣化させるため用いることは少ないが、配向不良を低減するために添加されることもある。
例えば、VA方式では液晶分子が電界印加により、一つの画素内で異なる複数の領域に傾斜することで視角特性が平均化される。一画素内で配向を分割するには、電極にスリットを設けたり、突起を設け、電界方向を変えたり電界密度に偏りを持たせる。全方向で均等な視野角を得るにはこの分割数を多くすればよいが、4分割、あるいは8分割以上することでほぼ均等な視野角が得られる。特に8分割時は偏光板吸収軸を任意の角度に設定できるので好ましい。
(1)セルロースアシレートフィルムの製膜
<セルロースアシレートの調製>
アセチル置換度2.87のセルロースアシレートを調製した。これは、触媒として硫酸(セルロース100質量部に対し7.8質量部)を添加し、アシル置換基の原料となるカルボン酸を添加し40℃でアシル化反応を行った。またアシル化後に40℃で熟成を行った。さらにこのセルロースアシレートの低分子量成分をアセトンで洗浄し除去した。
<エア側表層用ドープ101液の調製>
(セルロースアシレート溶液の調製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液1を調製した。
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セルロースアシレート溶液1の組成
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アセチル置換度2.87、重合度370のセルロースアセテート
100.0質量部
スクロースベンゾエート 11.0質量部
有機酸(3−3) 4.0質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 353.9質量部
メタノール(第2溶媒) 89.6質量部
n−ブタノール(第3溶媒) 4.5質量部
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スクロースベンゾエートは、ベンゾイル基の置換度が8置換体15%以下、7、6置換体合計が70%以下、5〜3置換体合計が40%以下である平均置換度5〜6のスクロースベンゾエートを用いた。
下記の組成物を分散機に投入し、攪拌して各成分を溶解し、マット剤溶液2を調製した。
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マット剤溶液2の組成
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平均粒子サイズ20nmのシリカ粒子(AEROSIL R972、
日本アエロジル(株)製) 2.0質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 69.3質量部
メタノール(第2溶媒) 17.5質量部
n−ブタノール(第3溶媒) 0.8質量部
前記セルロースアシレート溶液1 0.9質量部
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(セルロースアシレート溶液の調製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を溶解し、基層用ドープ101を調製した。
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基層用ドープ101(セルロースアシレート溶液2)の組成
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アセチル置換度2.87、重合度370のセルロースアセテート
100.0質量部
スクロースベンゾエート 11.0質量部
有機酸(3−3) 4.0質量部
下記紫外線吸収剤C 2.0質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 297.7質量部
メタノール(第2溶媒) 75.4質量部
n−ブタノール(第3溶媒) 3.8質量部
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スクロースベンゾエートは、ベンゾイル基の置換度が8置換体15%以下、7、6置換体合計が70%以下、5〜3置換体合計が40%以下である平均置換度5〜6のスクロースベンゾエートを用いた。
エア層側表層用ドープ101液において作製した、マット剤溶液2の1.3質量部と、セルロースアシレート溶液1を99.3質量部をインラインミキサーを用いて混合し、支持体側表層用溶液101を調製した。
ドラム流延装置を用い、前記調製したドープ(基層用ドープ)と、その両側に表層用ドープとを3層同時にステンレス製の流延支持体(支持体温度−9℃)に流延口から均一に流延した。各層のドープ中の残留溶媒量が略70質量%の状態で剥ぎ取り、フィルムの幅方向の両端をピンテンターで固定し、残留溶媒量が3〜5質量%の状態で、横方向に1.28倍延伸しつつ乾燥した。その後、熱処理装置のロール間を搬送することにより、さらに乾燥し、実施例101の偏光板保護フィルム(セルロースアシレートフィルム)を得た。得られたセルロースアシレートフィルムの厚みは60μm(エア側表層3μm、基層54μm、支持体側表層3μm)、幅は1480mmであった。
作製した実施例101の偏光板保護フィルムを、2.3mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液に、55℃で3分間浸漬した。室温の水洗浴槽中で洗浄し、30℃で0.05mol/Lの硫酸を用いて中和した。再度、室温の水洗浴槽中で洗浄し、さらに100℃の温風で乾燥した。このようにして、実施例101の偏光板保護フィルムについて表面の鹸化処理を行った。
平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%以上のポリビニルアルコールからなる厚み75μmのポリビニルアルコールフィルムを、30℃の純水に浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.02/2/100の水溶液に30℃で浸漬した。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が12/5/100の水溶液に56.5℃で浸漬した。引き続き、8℃の純水で洗浄した後、65℃で乾燥して、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向された偏光フィルムを得た。延伸は、主に、ヨウ素染色およびホウ酸処理の工程で行ない、トータル延伸倍率は5.3倍であった。
鹸化処理した実施例101の偏光板保護フィルムを、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、上記にて製造した偏光子の片側に貼り付けた。市販のセルローストリアセテートフィルム(フジタックTD80UF、富士フイルム(株)製)に同様の鹸化処理を行った。ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、作成した実施例101の偏光板保護フィルムを貼り付けてある側とは反対側の偏光子の面に、鹸化処理後のセルローストリアセテートフィルムを貼り付けた。なお、市販のセルローストリアセテートフィルムは膜厚80μm、透湿度400g/m2・dayである。
この際、偏光子の透過軸と作成した実施例101の偏光板保護フィルムの遅相軸とは平行になるように配置した。また、偏光子の透過軸と市販のセルローストリアセテートフィルムの遅相軸とは、直交するように配置した。
このようにして実施例101の偏光板を作製した。
〔実施例102〜119および比較例201〜202の偏光板保護フィルムの作製〕
実施例101の偏光板保護フィルムの作製においてセルロースアシレートの置換度、疎水化剤の種類添加量、偏光子耐久性改良剤の種類および添加量、フィルム厚みを下記表1に記載したとおりに変更した以外は同様にして、実施例102〜119および比較例201〜202の偏光板保護フィルムを製造した。なお、セルロースのアシレートの置換度、疎水化剤の種類および添加量、添加剤の種類および添加量はエア側表層、基層、支持体側表層の3層ですべて同一にした。
実施例102〜119の偏光板保護フィルムおよび比較例201〜202の偏光板保護フィルムについても、それぞれ実施例101と同様にしてけん化処理および偏光板作製を行い、各実施例および比較例の偏光板を作製した。
〔203の偏光板の作製〕
鹸化処理した市販のセルローストリアセテートフィルム(フジタックTD80UF、富士フイルム(株)製)を、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、実施例1と同様にして製造した偏光子の片側に貼り付けた。さらに、市販のセルローストリアセテートフィルムを貼り付けてある側とは反対側の偏光子の面に、市販のゼオノアフィルム(日本ゼオン製、ZF14)を総研化学(株)製SK粘着シートを用いて貼り付け、比較例203の偏光板を作製した。
(偏光板保護フィルムの透湿度の測定)
JIS Z0208の透湿度試験(カップ法)に準じて、温度60℃、相対湿度95%の雰囲気中、面積1m2の試料を24時間に通過する水蒸気の重量(g)を測定し、透湿度を算出した。
自動密度計(商品名:MINIDENS、イプロス社製)によりフィルムの密度を測定した。
上記で作製した各実施例および比較例の偏光板について、波長410nmおよび波長510nmにおける偏光子の直交透過率を本明細書に記載した方法で測定した。
その後、60℃、相対湿度95%の環境下で800時間保存した後と、105℃、調湿なしで50時間保存した後のそれぞれについて同様の手法で直交透過率を測定した。経時前後の直交透過率の変化を求め、これを偏光子耐久性として下記表1にその結果を記載した。なお、調湿なしの環境下での相対湿度は、0%〜20%の範囲であった。
<経時前の偏光子中のホウ酸由来のホウ素含量定量>
偏光板を1cm×1cmに打ち抜き、硝酸3ccを添加後、マイクロウェーブにて最高温度230℃で灰化処理を行なった。水を加えて全量を50gとした後、PerkimElmer社製ICP−OES(Optima7300DV)を用いてホウ素量を測定した。
<60℃95%800hr経時後のホウ酸含量定量>
経時後の偏光板から偏光板保護フィルムを剥離し、偏光子のみを取り出した。これに経時前と同様の処理を行なうことにより偏光子中のホウ素量を定量した。
以下の式により60℃、相対湿度95%、800時間経時前後におけるホウ酸含量の減少率を算出した。
ホウ酸由来のホウ素の減少率={1−(経時後のホウ素含量)/(経時前のホウ素含量)}(%)
有機酸(3−3)の酸解離定数:3.8
有機酸(3−5)の酸解離定数:3.7
有機酸(3−6)の酸解離定数:3.6
有機酸(3−7)の酸解離定数:4.0
有機酸(3−8)の酸解離定数:3.8
〔液晶表示装置の作製〕
市販の液晶テレビ(SONY(株)のブラビアJ5000)の2枚の偏光板をはがし、視認者側およびバックライト側に本発明の偏光板として、実施例101の偏光板保護フィルムを用いた本発明の偏光板を、実施例101の偏光板保護フィルムがそれぞれ液晶セル側となるように、粘着剤を介して、観察者側およびバックライト側に一枚ずつ貼り付けた。観察者側の偏光板の透過軸が上下方向に、そして、バックライト側の偏光板の透過軸が左右方向になるように、クロスニコル配置とした。このようにして作製した本発明の液晶表示装置は市販の液晶テレビに対して、環境湿度を変えても斜めから観察した場合のコントラスト変化および色味変化が小さく、かつ高温高湿下、および高温低湿下の双方において、長時間使用してもコントラストの低下が小さく好ましかった。
2 上側偏光板吸収軸の方向
3 液晶セル上電極基板
4 上基板の配向制御方向
5 液晶層
6 液晶セル下電極基板
7 下基板の配向制御方向
8 下側偏光板
9 下側偏光板吸収軸の方向
10 液晶表示装置
Claims (16)
- ホウ酸由来のホウ素を含有する偏光子、および該偏光子の両側に配置された2枚の偏光板保護フィルムを含む偏光板であって、
少なくとも1枚の偏光板保護フィルムは、60℃、相対湿度95%、24時間経時における透湿度が500g/m2以上2000g/m2以下であり、下記一般式(1)で表されるモノマーに由来する繰り返し単位を含む重合体、又は、25℃におけるテトラヒドロフラン/水=6/4の体積比である混合溶媒中における酸解離定数が2〜7の有機酸を少なくとも1種含有し、
60℃、相対湿度95%、800時間経時前後における偏光子中のホウ酸由来のホウ素の減少率が30%以下である偏光板。
一般式(1)中、R 1 は水素原子または炭素数1〜4の脂肪族基を表す。R 2 は置換基を表す。(A)は5または6員環を形成するのに必要な原子群を表す。nは0〜4の整数を表す。 - 前記偏光板保護フィルムの密度が、1.293g/cm3以上である、請求項1に記載の偏光板。
- 前記重合体が、前記一般式(1)で表されるモノマーに由来する繰り返し単位と、これとは別の繰り返し単位とを含むコポリマーである請求項1又は2に記載の偏光板。
- 前記一般式(1)中のR1が水素原子であり、(A)が5員環を表し、R2が水素原子、メチル基、またはヒドロキシル基である請求項1〜3のいずれか1項に記載の偏光板。
- 前記重合体の重量平均分子量が、200〜10000である請求項1〜6のいずれか1項に記載の偏光板。
- 前記特性を満たす偏光板保護フィルムが、下記一般式(4)で表される化合物を含む、請求項1又は2に記載の偏光板。
一般式(4)中、R1は水素原子又は置換基を表し、R2は下記一般式(5)又は一般式(5’’)で表される置換基を表し;n1は0〜4の整数を表し、n1が2以上の時、複数のR1は互いに同一であっても異なっていてもよく;n2は1〜5の整数を表し、n2が2以上の時、複数のR2は互いに同一であっても異なっていてもよい;
一般式(5)中、Aは置換又は無置換の芳香族環を表し;R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜5のアルキル基又は一般式(6’’)で表される置換基を表し、R 3 及びR 4 の少なくとも一方は一般式(6’’)で表される置換基を表し;R5は、単結合又は炭素原子数1〜5のアルキレン基を表し;Xは、置換又は無置換の芳香族環を表し;n3は0〜10の整数を表し、n3が2以上の時、複数のR5及びXは互いに同一であっても異なっていてもよい;
一般式(6’’)中、n4は0〜10の整数を表す。
一般式(5’’)中、n3は0〜5の整数を表す。 - 前記一般式(5)中のAが、ベンゼン環である請求項9に記載の偏光板。
- 前記一般式(4)中のR1が水素原子または炭素数1〜8のアルキル基であり、R2が一般式(5’’)で表され、n1は2〜4の整数を表し、n2は1〜3の整数を表し、n3は0〜2の整数を表す請求項9に記載の偏光板。
- 前記一般式(4)中のR 1 が水素原子または炭素数1〜5のアルキル基であり、R 2 が一般式(5’’)で表され、n1は2〜4の整数を表し、n2は1〜3の整数を表し、n3は0〜2の整数を表す請求項9に記載の偏光板。
- 前記一般式(4)で表される化合物として、互いに異なる少なくとも2種の化合物を含有する請求項9〜12のいずれか1項に記載の偏光板。
- 前記一般式(4)で表される化合物の重量平均分子量が、200〜1200である請求項9〜13のいずれか1項に記載の偏光板。
- 前記特性を満たす偏光板保護フィルムが、セルロースアシレートフィルムである請求項1〜14のいずれか一項に記載の偏光板。
- 請求項1〜15のいずれか一項に記載の偏光板を少なくとも1枚含む液晶表示装置。
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