JP5715724B1 - プラスチック気泡シート - Google Patents
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Abstract
Description
関する。
断熱シートとしての使用では、気泡(空気層)がクッションとなり放熱が抑制されることから、冷暖房費の低減に寄与する。
また、粘着性を有する物質(例えば、スチレン系エラストマーなど)の粘着性をさらに増強させるために、一般的に粘性付与樹脂(タッキファイヤ)が配合される。このような粘性付与樹脂(例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂)にも、分子中に二重結合(例えば、炭素−炭素不飽和結合)を有している。
各フィルムの膜厚は、例えば、キャップフィルム(Cf)は、通常は22〜32μmの範囲、好ましくは24〜30μmの範囲、より好ましくは26〜28μmの範囲の膜厚を有しており、バックフィルム(Bf)は、使用目的、要求される特性等によって適宜選択することができるが、通常は8〜18μmの範囲、好ましくは10〜16μmの範囲、より好ましくは12〜14μmの範囲の膜厚を有している。
また、ライナーフィルム(Lf)は、使用目的、要求される特性等によって適宜選択することができるが、通常は5〜10μmの範囲、好ましくは6〜9μmの範囲の膜厚を有している。
このように、ライナーフィルム(Lf)は、キャップフィルム(Cf)、バックフィルム(Bf)及びライナーフィルム(Lf)の内で最も膜厚が薄く、かつ、外装フィルムであることから、このようなライナーフィルム(Lf)に粘着付与樹脂を含有させることにより、粘着性が付与されながらも粘着付与樹脂の含有量を下げることができ、その分コストの低減を図ることができる。
一般的に、粘着付与樹脂には、ロジン系樹脂、石油系樹脂、テルペン系樹脂等があり、各種重合体樹脂に対する流動性向上剤、密着性向上剤、粘着付与剤等の改質剤として使用されている。ところが、これらの樹脂類は、分子中に二重結合(例えば、炭素−炭素不飽和結合、炭素−酸素結合など)を有しているため、紫外線等を吸収し、重合体樹脂に添加した場合に光(特に、紫外線)による経時劣化の要因となっていた。
そこで、ライナーフィルム(Lf)に含有させる粘着付与樹脂(タッキファイヤ)として、二重結合を有しない粘着付与樹脂を適用する。
また、石油化学工業で行われるナフサ分解の副生油の一部(不飽和性の高いジエン類)を原料とし、重合反応を行わせて樹脂状とした石油系樹脂では、これを水素化した「水素化石油樹脂」が好ましい。
石油系樹脂では、脂肪族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂などが挙げられ、これらを水素化した水素化物が好ましい。特に、脂環族飽和炭化水素樹脂が好ましい。
脂環族飽和炭化水素樹脂としては、例えば、荒川化学工業株式会社製のアルコンシリーズのMタイプ(極性を有するタイプ)、Pタイプ(低極性タイプ)が挙げられ、極性を有するアルコンM−135、M−90、M−100、M−115等が好ましい。
なお、二重結合を有しない樹脂とは、二重結合をまったく有していない樹脂及び二重結合の少ない樹脂を意味し、例えば、共役ジエン化合物に基づく炭素−炭素二重結合の70モル%以上が水添されていることが好ましく、90モル%以上が水添されていることがより好ましい。また、水添率は、重合体中の共役ジエン化合物に基づく炭素−炭素二重結合の含有量を、水素添加の前後において、ヨウ素価測定、赤外分光光度計、核磁気共鳴などによって測定して求めることができる。
なお、一般的にベンゼン環の二重結合(炭素−炭素二重結合)は結合が強固であり、熱、紫外線ではラジカルを発生し難いので、粘着付与樹脂中にベンゼン環の二重結合が存在してもよいが、存在しない方がさらに好ましい。
粘着付与樹脂(タッキファイヤ)の割合が1重量%未満であると、粘着性を発揮しないおそれがある。一方、25重量%を超えると樹脂の粘度が極端に高くなるため、ライナーフィルム(Lf)の成形に不具合を生じさせたり、気泡シートの製造過程で、シートを巻き取ったときにライナーフィルム(Lf)がバックフィルム(Bf)に粘着して取り扱い難くなるおそれがある。
一般に、各フィルムの原料としてポリオレフィン系樹脂が用いられ、ポリオレフィン系樹脂であれば特に制限されず、オレフィン成分を50重量%以上含有する樹脂が用いられる。より具体的には、例えば、分岐状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、直鎖状超低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレンブロック共重合体、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−ブテンブロック共重合体、エチレン−ブテンランダム共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体、プロピレン単独重合体、プロピレン−ブテンランダム共重合体、ポリブテン、ポリペンテン及びプロピレン−エチレン−ブテン三元共重合体等が挙げられ、好ましくは分岐状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン系樹脂である。これらのポリオレフィン系樹脂は、一種単独又は二種以上を混合して使用することができる。
原料コストを考慮すると、これらのフィルムの材料はポリエチレンが好ましい。
また、ライナーフィルム(Lf)の原料は、75〜99重量%のポリエチレン樹脂を含むことが好ましい。
添加剤の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば特に限定されない。
気泡シートの製造方法は特に限定されず、従来の三層構造のプラスチック気泡シートの製造において、ライナーフィルム(Lf)の原料を、所定のものに変更すれば足り、例えば、特開2009−045060号公報に開示されている方法及び装置(当該公報の図5参照)を用いることができる。
キャップフィルム(Cf)及びバックフィルム(Bf)の原料:
低密度ポリエチレン樹脂:サンテックLD(旭化成社製)
ライナーフィルム(Lf)の原料:
粘着付与樹脂:アルコンM−135(荒川化学工業社製、軟化点135℃±5℃)
低密度ポリエチレン:サンテックLD(旭化成社製)
低密度ポリエチレン95重量%及びアルコンM−135 5重量%からなるライナーフィルム(Lf)用材料を用い、特開2009−045060号公報に開示されている方法及び装置を用いて三層構造の気泡シートを製造した。
図2に示すように、ライナーフィルム(Lf)を窓ガラスGに押し当てるように貼着させる。このとき、予め窓ガラスG又はライナーフィルム(Lf)に水を塗布(散布)しておく。
窓ガラスGとライナーフィルム(Lf)とは、水の界面張力によって貼り付いた状態になり、そのまま放置すると、水は気化し、一部は端から、その他はフィルムを透過して外部に逸散するものの、ライナーフィルム(Lf)は次第に窓ガラスGに密着して、最後は周囲の湿度との平衡関係で定まる微量の水分が、窓ガラスGとライナーフィルム(Lf)との間に残る。この残り分の水分子の−H(δ+)が、窓ガラス表面にあるSiO2などに由来する−O(δ−)との間で水素結合を生じて存在し、一方、ライナーフィルム(Lf)の表面に出た親水基と水分子との間で水素結合が生じる。
また、貼り付き力は弱いので、気泡シート1の端部を持って引き剥がすことにより、容易にガラスGから取り除くこともできる。
このようにプラスチック気泡シート1は、予め窓ガラスG又はライナーフィルム(Lf)に水を塗布(散布)しておくとともに、ライナーフィルム(Lf)を窓ガラスGとの間に空気が残らないように密着させることにより、窓ガラスGに貼り付け可能な「水貼り用プラスチック気泡シート」として使用することができる。また、このように水貼りされたプラスチック気泡シート1は、長期間(例えば、6カ月以上)に亘り貼り付き状態を維持することができた。
このような長期間(例えば、6カ月)に亘る貼り付き状態のプラスチック気泡シート1を窓ガラスGから引き剥がしたところ、窓ガラスGに残滓が付着することはなかった。
これは、ライナーフィルム(Lf)に配合された粘着付与樹脂の分子が水添化されて二重結合を有していないことから、耐候性の向上により経時的劣化が抑制された結果と考えられる。
例えば、上述した実施形態においては、ライナーフィルム(Lf)に粘着付与樹脂を含有させたが、外装フィルムであるバックフィルム(Bf)に粘着付与樹脂を含有させることもできる。また、ライナーフィルム(Lf)とバックフィルム(Bf)の双方に含有させることもできる。
さらに、三層構造以上のプラスチック気泡シートにも適用できる。
Cf キャップフィルム
Bf バックフィルム
Lf ライナーフィルム
11 突起
G 窓ガラス
Claims (5)
- 複数のフィルムの積層体からなり窓ガラスに貼着可能なプラスチック気泡シートであって、
窓ガラスに接する側の前記フィルムは、粘着付与樹脂を1〜25重量%含有し、
前記粘着付与樹脂が二重結合を有しない樹脂であることを特徴とするプラスチック気泡シート。 - 前記粘着付与樹脂が極性を有することを特徴とする請求項1記載のプラスチック気泡シート。
- 前記窓ガラスに接する側のフィルムは、前記複数のフィルムのうちで最も厚みが薄いフィルムであることを特徴とする請求項1又は2記載のプラスチック気泡シート。
- 前記積層体は、キャップフィルム(Cf)、バックフィルム(Bf)及びライナーフィルム(Lf)からなり、
前記窓ガラスに接する側のフィルムは、前記ライナーフィルム(Lf)であり、
前記ライナーフィルム(Lf)は、前記粘着付与樹脂を3〜5重量%含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のプラスチック気泡シート。 - 前記粘着付与樹脂が脂環族飽和炭化水素樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のプラスチック気泡シート。
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