JP5654615B2 - アクリル酸および/またはそのエステルおよびその重合体の製法 - Google Patents
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Description
またアクリル酸エステルは、アクリル酸のエステル化により製造されており、粘着剤、塗料等各種樹脂の原料として広く用いられている。
特許文献2は、α−またはβ−ヒドロキシカルボン酸を含む水溶液を、不活性なセラミック等や酸性の固体触媒を保持したところへ導入して加熱することにより、α,β−不飽和カルボン酸を調製する方法を開示している。さらにα−またはβ−ヒドロキシカルボン酸から形成されるポリマー、オリゴマー、ラクチド、ラクトン等を含む水溶液を用いることができるとの記載はあるが、具体的に実施した例の開示はない。
(1)ヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルを含む原料組成物から、アクリル酸および/またはそのエステルを製造する方法であって、
(a)原料組成物を気化させる蒸発工程、および、
(b)気化した原料組成物を脱水触媒と接触させる脱水工程
を含み、工程(a)に供給するヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量100質量%に対して、工程(b)に供給する該ヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量を70質量%以上に制御することを特徴とするアクリル酸および/またはそのエステルの製造方法。
(3)前記原料組成物中に含まれる無機化合物が、ヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量100質量%に対して、1質量%以下であることを特徴とする(1)または(2)記載の製造方法。
(4)工程(a)において、原料組成物中のヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量に対して、水および/または不活性気体を総量で0.5モル倍以上供給することを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の製造方法。
(5)ヒドロキシプロピオン酸が3−ヒドロキシプロピオン酸であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の製造方法。
(7)前記酸化剤がガス状酸化剤であることを特徴とする(6)記載の製造方法。
(8)工程(b)で用いる脱水触媒が充填された反応器内にガス状酸化剤を流通させて、前記炭素状物質を除去することを特徴とする(7)に記載の製造方法。
(10)複数の反応器を用いてアクリル酸および/またはそのエステルを製造する方法であって、一の反応器で前記触媒再生工程を行う間、他の反応器で前記第一または第二のヒドロキシプロピオン酸反応工程を行う(9)に記載の製造方法。
(12)晶析によりアクリル酸および/またはそのエステルを精製する工程を含むことを特徴とする(1)〜(11)のいずれか1項に記載の製造方法。
(13)(1)〜(12)のいずれか1項に記載の製造方法により得られたアクリル酸および/またはそのエステルを含む単量体成分を重合することを特徴とする親水性樹脂の製造方法。
(14)前記親水性樹脂が吸水性樹脂である(13)に記載の親水性樹脂の製造方法。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
本発明は、ヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルを含む原料組成物(原料組成物とも称す)から、アクリル酸および/またはそのエステルを製造する方法であって、(a)原料組成物を気化させる蒸発工程、および、(b)気化した原料組成物を脱水触媒と接触させる脱水工程を含み、工程(a)に供給するヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量100質量%に対して、工程(b)に供給する該ヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量を70質量%以上に制御することを特徴とするアクリル酸および/またはそのエステルの製造方法である。
ヒドロキシプロピオン酸を含む原料組成物は、該ヒドロキシプロピオン酸を含んでいれば良く、ヒドロキシプロピオン酸のエステルダイマーやエーテルダイマー等を含んでいても良い。また、溶媒や、ヒドロキシプロピオン酸の調製において生成する副生物等を含んでいてもよい。
原料組成物に含まれるヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量の濃度は、好ましくは5〜95質量%、より好ましくは7〜90質量%、更に好ましくは10〜90質量%である。
本発明において、原料組成物中に溶媒を含有させる場合、原料組成物100質量%における溶媒の濃度は、好ましくは5〜95質量%であり、より好ましくは10〜93質量%、更に好ましくは10〜90質量%である。溶媒の濃度が5質量%以上であれば、粘度の低下により原料組成物の取り扱いが容易になり、また、ヒドロキシプロピオン酸の蒸発が促進される効果が期待できる。一方、95質量%以下とすることにより、蒸発にかかる熱量を抑制し、用役費の低減に寄与できる。
ヒドロキシプロピオン酸としては、具体的には、セルロース等の炭水化物を触媒により分解して調製された2−ヒドロキシプロピオン酸;農作物等から得られる糖類やセルロース等を分解して得られる糖類から、さらに発酵により調製された2−ヒドロキシプロピオン酸、3−ヒドロキシプロピオン酸;等を用いることができる。
本発明においては、原料組成物中に含まれるヒドロキシプロピオン酸の少なくとも一部または全部が、発酵により得られるヒドロキシプロピオン酸であることが好ましい。
またヒドロキシプロピオン酸の原料として、バイオマス等の生物由来資源であることが好ましい。
本発明における発酵とは、有機物が微生物の作用によって変換され、原料有機物とは異なる化合物が生産されることを指す。
糖類と生物を接触させるとは、原料として利用する糖類の存在下で、微生物又はその処理物を用いて反応を行うことをも包含する。該処理物としては、アセトン、トルエン等で処理した菌体、菌死体、凍結乾燥菌体、菌体破砕物、菌体を破砕した無細胞抽出物、これらから酵素を抽出した粗酵素液、精製酵素等が挙げられる。また、常法により担体に固定化した菌体、該処理物、酵素等を用いて反応を行うことにより入手したヒドロキシプロピオン酸も、用いることができる。
上記加熱処理としては、ヒドロキシプロピオン酸及び微生物等を含む水性組成物を、好ましくは少なくとも60秒間、より好ましくは少なくとも10分間、更に好ましくは少なくとも30分間の処理時間で、好ましくは少なくとも100℃、より好ましくは少なくとも110℃、更に好ましくは少なくとも120℃の温度で、加熱することによって実施するのが好ましい。当該加熱処理は、当業者に公知の装置(例えばオートクレーブ等)において実施するのが好ましい。
不純物が少ない原料組成物を得る方法としては、公知の方法が利用可能である。具体的には、発酵により得られた粗製ヒドロキシプロピオン酸を、カルシウム塩を用いて沈殿させて、ヒドロキシプロピオン酸のカルシウム塩として回収した後、硫酸等の酸と反応させて、ヒドロキシプロピオン酸を精製する方法;発酵により得たアンモニウム型のヒドロキシプロピオン酸を、電気透析または陽イオン交換法によってヒドロキシプロピオン酸に化学変換させて精製する方法;等が利用できる。
また、発酵により得られたアンモニウム塩型のヒドロキシプロピオン酸水溶液に、水に不混和性のアミン溶媒を添加し加熱することにより、アンモニアを除去してヒドロキシプロピオン酸のアミン溶液を得ることができる。そこに水を加えて加熱することにより、ヒドロキシプロピオン酸の水溶液を得ることができる。
また、ヒドロキシプロピオン酸の蒸気圧を利用して、蒸発にて精製することもできる。しかし、ヒドロキシプロピオン酸の蒸気圧は小さく、かつ加熱によりオリゴマー化等の副反応が進行しやすいため、減圧下での薄層蒸発のような熱履歴の小さな蒸発方法が好ましい。
さらに、ヒドロキシプロピオン酸をアルコールによってエステル化し、得られたヒドロキシプロピオン酸エステルを蒸留にて精製した後、ヒドロキシプロピオン酸エステルを加水分解することで、精製したヒドロキシプロピオン酸を得ることもできる。
原料組成物中に無機化合物が存在すると、蒸発器中で無機化合物が析出して、閉塞や蒸発効率の低下が生じることがあり、また、無機化合物の作用によって、ヒドロキシプロピオン酸が蒸発器中で変性し、オリゴマーや他の副生物となり、アクリル酸収率の低下を招くおそれがある。また、無機化合物が触媒に吸着すると、触媒活性の低下やアクリル酸選択率の低下を招く場合もある。
無機化合物の量は、原料組成物中のヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量100質量%に対して、総量で1質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましく、0.1質量%以下が更に好ましい。無機化合物の量が1質量%以下であれば、蒸発器での析出による閉塞やヒドロキシプロピオン酸の過大な転化が抑えられ、また、脱水工程においても触媒の活性低下を抑制できるため、長期間の安定運転が可能となる。
つまり、工程(b)に供給するヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量を70質量%以上に制御することは、工程(a)に供給したヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステル(総量)の工程(a)での転化率を30質量%以下に制御することを意味する。
脱水工程(b)に原料組成物を供給する段階(脱水工程入口等)でのヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量は、好ましくは75質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは85質量%以上である。
また、蒸発工程(a)を出て脱水工程(b)に入る際の気体を採取して冷却し、得られた液体を液体クロマトグラフィー等で分析することにより、工程(b)に供給するヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量を測定することができる。
ヒドロキシプロピオン酸は、沸点が高く、気化させるには高温にまで加熱する必要がある。その際、蒸発速度が遅く、液体の状態である程度の時間加熱されると容易に反応を起こし、オリゴマー等の重質な化合物へ転化してしまう。オリゴマー化は平衡反応であり、同時に生成する水は低沸点のため、すぐに気化してしまうため、さらにオリゴマー化が促進されることになる。
しかし、蒸発工程でのヒドロキシプロピオン酸の転化を小さくし、脱水工程入口で、原料組成物中のヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量を、蒸発工程入口でのヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量に対して、70質量%以上に制御すると、重質化の進行は緩やかで、閉塞やコーキング等により反応を停止することなく、長期間安定に反応を継続することができる。
さらに、蒸発器内でヒドロキシプロピオン酸が転化した場合、一部はアクリル酸が生成するが、重質分等の不必要な成分が生成する割合も多く、アクリル酸の選択率は、触媒上でヒドロキシプロピオン酸が転化した場合に比べ、低いことが判明した。従って、蒸発器内でヒドロキシプロピオン酸が過大に転化することは、反応器出口でのアクリル酸生成量の低下につながり、生産性の低下を招くことになる。よって、蒸発器内でのヒドロキシプロピオン酸の転化を抑制することは、高収率でアクリル酸を製造する上でも重要なことである。
また、蒸発器内の原料組成物の流路に、ラシヒリング、ベルルサドル、球状成型物、金網の成型物(ディクソンパッキン、マクマホンパッキン等)、メラパック(スルザーケムテック社製)といった不規則充填物や規則充填物等の、単位充填容積当たりの表面積が大きな充填物を充填し、そこに原料組成物を供給することで、原料組成物(液体)が接する表面積を大きくして蒸発させる方法も挙げられる。こうすることにより、供給した原料組成物が、表面積の大きな充填物と接触することになり、伝熱面積が増え、効率的に熱が伝わり、短時間で蒸発が進み、そのため、蒸発器内での原料組成物の転化率が低くなる。
上記充填物の材料としては、鉄やステンレス等の金属材料や、シリカ、セラミック等の無機材料等が使用できる。
充填物の表面積は、蒸発器に充填した際に、5cm2/cm3以上が好ましく、10cm2/cm3以上がより好ましく、20cm2/cm3以上がさらに好ましく、30cm2/cm3以上が特に好ましい。また、上限は特に限定されないが、1000cm2/cm3以下が好ましく、800cm2/cm3以下がより好ましい。
その他、加熱した原料組成物を蒸発室に供給し、気化させるフラッシュ蒸発器を用いても良い。フラッシュ蒸発器においては、原料組成物を、常圧または加圧下で加熱し、減圧又は常圧下の蒸発室に液を供給して、原料組成物を気化させることができる。
また、原料組成物を流動床式の蒸発器に供給して、気化させても良い。例えば、粒状の不活性固体を不活性ガスで流動化させ、加熱された流動床式蒸発器に原料組成物を供給し、気化させても良い。
また、原料組成物の気化は、上記方法を多段階で行っても良い。例えば、フラッシュ蒸発器の後に充填物を充填した蒸発器を設置し、フラッシュ蒸発器で、原料組成物の一部を蒸発させた後、充填物を充填した蒸発器で、残りの原料組成物を蒸発させても良い。
また、原料組成物の気化には、上記方法を併用してもよい。例えば、スプレーで原料組成物を噴霧し、充填物を充填した蒸発器で原料組成物を気化させることもできる。
ガスとしては、窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素、水が蒸発した水蒸気等が挙げられ、これらは1種でも2種以上でも用いることができる。好適には、窒素、水蒸気である。この水蒸気には、原料組成物中に溶媒として含まれる水が気化した水蒸気も含まれる。
ガスの供給量としては、原料組成物中のヒドロキシカルボン酸および/またはそのエステルの総量に対して、水および/または不活性気体の総量として0.5モル倍〜100モル倍が好ましく、1モル倍〜50モル倍がより好ましい。
例えば、加熱した充填物の上に、原料組成物を噴霧して蒸発させる方法や、さらに加熱した窒素や水蒸気を同時に供給する方法等が好適である。
上記固定床連続反応器を用いる場合は、反応器内に触媒を充填して加熱しておき、そこに原料組成物の蒸気を供給すればよい。原料組成物の蒸気は、上昇流、下降流、水平流、いずれも好適に使用できる。また、熱交換の容易さから、固定床多管式連続反応器が好適に使用できる。
上記流動床連続反応器を用いる場合は、反応器の中に粒状の触媒を入れ、原料組成物の蒸気や、別途供給する不活性ガス等で触媒を流動させながら、反応させることができる。触媒が流動しているため、重質分による閉塞が起こりにくい。また、触媒の一部を連続的に抜き出して、新しい触媒や再生した触媒を連続的に供給することもできる。
蒸発工程および脱水工程の好ましい形態として、例えば、蒸発器で気化させた原料組成物の蒸気を、導管を通して連結した反応器へ供給する形態等が挙げられる。この形態の一例の概念図を図1に示す。ここでは、原料組成物の供給速度を計量器1で測定しながら、ポンプ2で原料組成物を蒸発器3に供給し、原料組成物を気化する。気化された原料組成物を、連結管4を通して、反応器5に供給し、脱水触媒と接触させて反応させ、アクリル酸および/またはそのエステルを製造する。
また、蒸発器と反応器を一体化しても良い。例えば、反応管に、蒸発層として表面積の大きい充填物を充填し、当該蒸発層の下に触媒を充填することにより、蒸発層を蒸発工程、触媒層を脱水工程として連続した運転も、好ましい形態の1つである。
また、1つ乃至は複数の蒸発層と、触媒を充填した多管式の反応器を連結して運転することも、好ましい形態である。
なお、蒸発器を、導管を通して反応器と連結した場合、例えば上記図1の場合、連結管4にサンプリング口を設けておき、蒸発器を出たガスをサンプリングし、分析することにより、脱水工程入口のヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量を決定することができる。
また、蒸発層と触媒層を積層した(一体化した)場合、蒸発層と触媒層の間にサンプリング口を設けておき、蒸発層を出たガスをサンプリングし、分析することにより、脱水工程入口のヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量を決定することができる。また、蒸発層のみで運転を行い、得られたガス中のヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量が、供給したヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量の70質量%以上になるように条件を調整した後、触媒を充填し、反応を実施することもできる。
さらに、1つ乃至は複数の蒸発層と、触媒を充填した多管式の反応器を連結した場合は、最後尾の蒸発層と最初の反応器の間にサンプリング口を設けておき、最後尾の蒸発層を出たガスをサンプリングし、分析することにより、脱水工程入口のヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量を決定することができる。
上記触媒としては、ゼオライト等の結晶性メタロシリケート;結晶性メタロシリケートに、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属等を、イオン交換等の方法によって担持したもの;カオリナイト、ベントナイト、モンモリロナイト等の天然または合成粘土化合物;硫酸、ヘテロポリ酸、リン酸またはリン酸塩(リン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、リン酸マンガン、リン酸ジルコニウム等)、アルカリ金属、アルカリ土類金属を、アルミナやシリカ等の担体に担持させた触媒;Al2O3、SiO2、TiO2、ZrO2、SnO2、V2O5、SiO2−Al2O3、SiO2−TiO2、SiO2−ZrO2、TiO2−WO3、TiO2−ZrO2等の無機酸化物または無機複合酸化物;MgSO4、Al2(SO4)3、K2SO4、AlPO4、Zr(SO4)2等の金属の硫酸塩、リン酸塩等の固体酸性物質;酸化カルシウム、酸化マグネシウム、ハイドロタルサイト等の固体塩基性物質;等が挙げられる。好適には、Al2O3、SiO2、SiO2−Al2O3、TiO2、ゼオライト、ゼオライトにアルカリ金属やアルカリ土類金属を担持したもの、リン酸やリン酸塩、アルカリ金属、アルカリ土類金属を担体に担持した触媒である。
上記触媒の物性としては、触媒活性等の点から、BET法による比表面積は、0.01〜500m2/gが好ましく、0.1〜400m2/gがより好ましい。触媒活性、生成物のアクリル酸の選択率、触媒寿命等の点から、ハメットの酸度関数H0は、+4〜−10が好ましく、+2〜−8がより好ましい。また、触媒活性や反応器の圧力損失の点から、触媒の大きさは、長径が0.1mm〜50mmが好ましく、0.5mm〜40mmがより好ましい。
反応圧力は、特に限定されないが、原料組成物の蒸発方法、脱水反応の生産性、脱水反応後の捕集効率等を勘案して決定することができる。反応圧力としては、10kPa〜1000kPaが好ましく、より好ましくは30kPa〜300kPa、更に好ましくは50kPa〜250kPaである。
ここで本発明における「酸化剤」とは、炭素状物質を、酸化剤の作用によって二酸化炭素、一酸化炭素、その他の炭素含有化合物に酸化分解するものをいう。
ガス状の酸化剤は、炭素状物質の酸化分解のために該炭素状物質に酸素元素を供給することが可能な気体分子であり、例えば、酸素(空気中の酸素も酸化剤に該当する)、オゾン、一酸化窒素、二酸化窒素、一酸化二窒素等を挙げることができる。これらの酸化剤のうち、一種以上のガス状酸化剤が含まれていれば良く、例えば、空気と酸素との混合ガス、一酸化窒素と酸素との混合ガス等を使用しても良く、また、窒素、二酸化炭素、アルゴン、ヘリウムおよび水蒸気等の不活性ガスから任意に選択した一種以上のガスと酸化剤との混合ガスを使用しても良い。
酸化剤濃度としては、温度制御や生産コスト等の点から、好ましくは1〜21体積%である。
処理時間としては、アクリル酸の生産性等の点から、好ましくは1〜100時間、より好ましくは2〜50時間である。
この結果、蒸発器、反応器とも定期的に炭素状物質を除去できるため、長期間に渡って、安定にアクリル酸の製造を実施することができる。
なお、本発明においては、工程(b)に供給するヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量を70質量%以上に制御しているので、当該制御をしていないものに比べて、長時間反応では触媒活性の低下度合いがより小さくなり、また、その触媒を再生した場合に活性の回復がより良いものとなる。
該組成物中のアクリル酸濃度は、好ましくは5質量%〜95質量%、より好ましくは10〜95質量%、更に好ましくは20〜95質量%である。
精製工程は、蒸留、抽出、膜分離、晶析等の公知の技術により実施でき、それらを組み合わせて実施しても良い。
当該方法としては、具体的には、晶析によりアクリル酸および/またはそのエステルを精製する工程を含む。
ここで、粗アクリル酸とは、冷却工程で得られたアクリル酸を含む組成物を指し、特にアクリル酸の水溶液が好適に用いられる。
晶析工程は、粗アクリル酸からプロピオン酸を分離することができる従来公知の方法、例えば、特開平9−227445号公報や特表2002−519402号公報に記載された方法等を用いて行うことができる。
上記回分式の晶析装置としては、例えば、Sulzer Chemtech社製の層結晶化装置(動的結晶化装置)、BEFS PROKEM社製の静的結晶化装置等を使用することができる。
また、静的結晶化とは、例えば、結晶化、発汗、融解を行うための温度制御機構を備えた管状の結晶器であり、下部に抜き出し弁を有する結晶器と、発汗後の母液を回収するタンクとを備えた静的結晶化装置を使用して晶析を行う方法である。
なお、動的結晶化では、アクリル酸の純度が低くなると、結晶化が困難になるが、静的結晶化では、動的結晶化に比べて、残留母液が冷却面に接触する時間が長く、また、温度の影響が伝わり易いので、アクリル酸の純度が低下しても、結晶化が容易である。それゆえ、アクリル酸の回収率を向上させるために、動的結晶化における最終的な残留母液を静的結晶化に付して、さらに結晶化を行ってもよい。
使用するアルコールとしては、特に限定されず、用途に応じて選択すればよいが、炭素数が1〜20のアルコールが好ましく、炭素数が1〜10のアルコールがより好ましく、炭素数1〜5のアルコールが更に好ましい。
エステル化触媒としては、公知のものが使用できるが、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の鉱酸類;ゼオライトやイオン交換樹脂等の固体酸類;ヘテロポリ酸等の無機酸類;p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸類;ジブチルスズジラウレート、酸化スズ、ジブチルスズオキサイド、酢酸亜鉛、テトラアルコキシチタン等の金属化合物類;等が挙げられる。
反応温度は、50℃〜300℃が好ましく、80℃〜250℃がより好ましい。
エステル化反応は平衡反応のため、収率向上のために、反応蒸留や、生成物を抽出しながらの反応も効果的である。
また、微生物を使用して、ヒドロキシプロピオン酸とアルコールから、ヒドロキシプロピオン酸エステルを合成することもできる。
このようにして得られた反応生成物中には、主な反応生成物であるアクリル酸エステルおよび水が含まれており、その他アクリル酸、副生物や原料組成物中の溶媒や不純物が含まれる場合がある。その場合は、精製工程を加えることにより、高純度のアクリル酸エステルにすることができる。精製工程は、蒸留、抽出、膜分離、晶析等の公知の技術により実施でき、それらを組み合わせて実施しても良い。
本発明による親水性樹脂の製造方法は、上記のようなアクリル酸および/またはそのエステルの製造方法により得られる、アクリル酸および/またはそのエステルを含む単量体成分を重合することを特徴とする。すなわち、本発明の製造方法により得られたアクリル酸および/またはそのエステルは、吸水性樹脂や水溶性樹脂等の親水性樹脂の原料として用いることができる。
親水性樹脂としては、吸水性樹脂であることが好ましい。
このような吸水性樹脂の具体例や物性測定法は、例えば、米国特許第6,107,358号、米国特許第6,174,978号、米国特許第6,241,928号等に記載されている。
また、生産性向上の観点から好ましい製造方法は、例えば、米国特許第6,867,269号、米国特許第6,906,159号、米国特許第7,091,253号、国際公開第2001/038402号、国際公開第2006/034806号等に記載されている。
本発明の製造方法により得られるアクリル酸の一部は、ラインを介して、吸水性樹脂の製造プロセスに供給される。吸収性樹脂の製造プロセスにおいては、アクリル酸を中和工程、重合工程、乾燥工程に導入して、所望の処理を施すことにより、吸水性樹脂を製造する。各種物性の改善を目的として所望の処理を施してもよく、例えば、重合中または重合後に架橋工程を介在させてもよい。
アクリル酸やポリアクリル酸(塩)の中和に用いられる塩基性物質としては、例えば、炭酸(水素)塩、アルカリ金属の水酸化物、アンモニア、有機アミン等、従来公知の塩基性物質を適宜用いればよい。
また、ポリアクリル酸の中和率は、特に限定されるものではなく、任意の中和率(例えば、30〜100モル%の範囲内における任意の値)となるように調整すればよい。
なお、以下ことわりのない場合、「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」をそれぞれ示すものとする。
Klebsiella pneumoniae ATCC25955株のゲノムDNAをテンプテレ−トとしてグリセロールデヒドラターゼ遺伝子(GD遺伝子)およびグリセロールデヒドラターゼ再活性化因子(GDR遺伝子)を含む領域を、下記の2つのプライマーを用いてPCRで増幅し、増幅断片の末端を制限酵素NdeI、BglIIで切断し、電気泳動によって切断断片を回収した。なお、GD遺伝子およびGDR遺伝子配列を増幅する以下のプライマーはGenBank Accession number:NC_009648記載のDNA配列を元に設計した。
フォワードプライマー:
5’−GCGCGCCATATGTTAATTCGCCTGACCGGCC−3’
リバースプライマー:
5’−GCGCGCAGATCTTCAGTTTCTCTCACTTAACG−3’
フォワードプライマー:
5’−GAAGGAGATATACATATGGCGCGC−3’
リバースプライマー:
5’−CCGATATCCAATTGAGATCTGCGCGC−3’
フォワードプライマー:
5’−GGGGGGCCATATGAATTTTCATCATCTGGCTTACTG−3’
リバースプライマー:
5’−CCCCAGATCTTCAGGCCTCCAGGCTTATCCAGATG−3’
フォワードプライマー:
5’−CCCCCCCATATGTGTTTCCTGTGTGAAATTGTTATCCGCTCACAATTCCACACAATATACGAGCC−3’
リバースプライマー:
5’−CCCCGGATCCTTAGTTAAGCCAGCCCCGACACCCGCCAACACC−3’
E.coli(GD−GDR/pACYCDuet−1、aldH/pUC18)を、アンピシリン100ppm、クロラムフェニコール50ppm添加LB液体培地5mL(LB培地1Lあたりの組成:トリプトン10g、酵母エキス5g、NaCl10g)で37℃、16時間、振盪培養し、前培養液を得た。次に前培養液5mLを、アンピシリン100ppm、クロラムフェニコール50ppm、添加NS液体培地1Lに植菌し、37℃、攪拌速度725rpm、通気量1L/min、で通気攪拌培養を行った。なお、NS液体培地の組成は、グリセリン40g/L、硫酸アンモニウム10g/L、リン酸二水素カリウム2g/L、リン酸水素二カリウム6g/L、硫酸マグネシウム7水和物1g/L、酵母エキス40g/Lである。また、培養には、バイオット社製ジャーファーメンター:BMJ−02NP2を使用し、培養中はアンモニア水を用いて培養液中のpHを7にコントロールした。培養8時間後に1M IPTG溶液を1mL、8mMアデノシルコバラミン溶液を1mL添加し、培養途中にグリセリンが枯渇しないように適時グリセリンを添加しながら100時間培養を行った。得られた培養液を遠心分離にかけ、培養液上清を回収した。
高速液体クロマトグラフィーでの分析条件:
使用カラム:YMC−pACK FA
流量:1mL/min
インジェクション量:10mL
溶離液:メタノール/アセトニトリル/H2O=40/5/55(V/V/V)
内部標準:2−Hydroxy−2−methyl−n−butyricAcid
検出:UV400nm
菌体を除去した2wt%3−ヒドロキシプロピオン酸含有培養液30g、トリデシルアミン180g、ドデカノール20gを500mL三つ首フラスコに加え、これを次に油浴に沈め、真空ポンプに接続した。溶液を攪拌しながらフラスコを加熱した。溶液の温度が85℃に達した段階で真空ポンプのスイッチを入れた。反応の間、3−ヒドロキシプロピオン酸アンモニウムの分解によりアンモニアと水が放出され、これらは減圧下に低温トラップへと除去された。これと同時に3−ヒドロキシプロピオン酸アンモニウムの分解により生成した3−ヒドロキシプロピオン酸は、トリデシルアミンとドデカノールから形成された有機相中に抽出された。3−ヒドロキシプロピオン酸を含むトリデシルアミンとドデカノールから形成された有機相に、1/5容量の水を加えて混合、140℃まで加熱することで、3−ヒドロキシプロピオン酸を含む水溶液を得た。
原料組成物として、上記で得た3−ヒドロキシプロピオン酸(3HP)を12質量%水溶液に調整した。
内径10mmのステンレス製反応管に、蒸発層として、ステンレス製の1.5mmディクソンパッキンを充填した(表面積37cm2/cm3)。反応管を電気炉にて300℃に加熱し、上記原料組成物を毎時16.8gの速度で反応管の上部に供給した。同時に、毎時3Lの速度で窒素ガスを流し、蒸発層部分のSVを10000となるように制御した。反応管の下部から抜き出した反応ガスを、冷却し捕集液を得た。得られた捕集液を液体クロマトグラフィーで分析したところ、3HPの転化率は19%(3HP残存率は81%)であった。
引き続き、蒸発層の下に固体触媒として市販のγ−アルミナペレット(サンゴバン社製)を充填し、蒸発層と触媒層を積層した。反応管を電気炉にて300℃に加熱し、上記原料を毎時16.8gの速度で反応管の上部に供給した。同時に、毎時3Lの速度で窒素ガスを流した。8時間継続して反応を実施した。
反応管の下部から抜き出した反応ガスを、冷却捕集し、反応液を得た。反応中は反応管の入口圧力は一定であった。得られた反応液を液体クロマトグラフィーで分析したところ、3HPの転化率は95%、アクリル酸の収率は93モル%(転化率及び収率は、工程(a)の添加原料量基準、以下同様)であった。反応後、抜き出した充填物と触媒には、付着物は観察されなかった。
蒸発層としての充填物を石英グラスウールに変更し(表面積537cm2/cm3)、原料の供給速度を毎時34.4g、窒素ガスの流量を毎時6Lに変更し、蒸発層部分のSVを20000となるように制御した以外は、実施例1と同様に反応を実施した。
反応中は反応管の入口圧力は一定であった。充填物のみで反応した場合の、3HPの転化率は4%(3HP残存率は96%)であった。充填物と触媒を積層して反応した場合の、3HPの転化率は92%、アクリル酸の収率は91モル%であった。反応後、抜き出した充填物と触媒には、付着物は観察されなかった。
蒸発層としての充填物を直径2mmのガラス製ビーズに変更した(表面積19cm2/cm3)以外は、実施例1と同様に反応を実施した。蒸発層部分のSVは10000であった。
充填物のみで反応した場合の、3HPの転化率は51%(3HP残存率は49%)であった。充填物と触媒を積層して反応した場合、反応開始から3時間で反応管入口の圧力が上昇し、反応管が閉塞したため反応を停止した。反応後に抜き出した充填物および触媒には褐色の付着物が大量に観察された。
蒸発層としての充填物を直径3mmのステンレス製ボールに変更した(表面積11cm2/cm3)以外は、実施例1と同様に反応を実施した。蒸発層部分のSVは10000であった。
充填物のみで反応した場合の、3HPの転化率は35%(3HP残存率は65%)であった。充填物と触媒を積層して反応した場合、反応開始から5時間で反応管入口の圧力が上昇し、反応管が閉塞したため反応を停止した。反応後に抜き出した充填物は黒色の炭素状物質に覆われており、また触媒上には褐色の付着物が観察された。
実施例1の蒸発層としての充填物を抜き取り、触媒上に直接原料組成物を液状で供給して反応を実施した。反応開始から1時間で反応管入口の圧力が上昇し、反応管が閉塞したため反応を停止した。反応後に抜き出した触媒には褐色の付着物が大量に観察された。
内径10mmのステンレス管に、蒸発層としてステンレス製の1.5mmディクソンパッキンを充填し、電気炉内に設置し蒸発器とした。また内径10mmのステンレス管に、触媒としてシリカアルミナ(日揮化成品)を充填し、電気炉内に設置し反応器とした。蒸発器の出口と反応器の入口をステンレス管で連結し、周囲を電気ヒーターで加熱できるようにした。
蒸発器内の温度を275℃とし、実施例1と同じ原料組成物を毎時33.5gの速度で蒸発器の上部に供給した。同時に、毎時6Lの速度で窒素ガスを流し、蒸発器内のSVを2000となるように制御した。蒸発器の出口ガスを冷却捕集し、得られた液を分析した。結果を表1に示す。
また、蒸発器内の温度を275℃とし、反応器内の温度を300℃とし、実施例1と同じ原料組成物を毎時33.5gの速度で蒸発器の上部に供給した。同時に、毎時6Lの速度で窒素ガスを流した。蒸発器の出口ガスはそのまま反応器へ供給し、8時間継続して反応を実施した。反応器の出口ガスを冷却捕集し、得られた液を分析した。結果を表1に示す。
下記表1〜2において、3HP転化率、AA収率、AA選択率は、反応時間8時間における反応成績(反応液をサンプリングして求めた平均)である。
また、下記表1〜2において、反応器入口に供給するヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量は、[100−(蒸発器出口の3HP転化率)](%)により求めることができる。
さらに、以下の各表中において、3HPは3−ヒドロキシプロピオン酸を、AAはアクリル酸を示す。
原料組成物の供給速度を毎時16.7g、窒素ガスの供給速度を毎時3Lと変更し、蒸発器内のSVを1000となるように制御した以外は、実施例3と同様にして実験を行った。結果を表1に示す。
原料組成物の供給速度を毎時7.8g、窒素ガスの供給速度を毎時1.5Lとした以外は、実施例3と同様にして実験を行った。蒸発器内のSVは500であった。結果を表1に示す。
蒸発器の温度を330℃とした以外は、実施例3と同様にして実験を行った。結果を表1に示す。
蒸発器の温度を330℃とした以外は、実施例4と同様にして同様の実験を行った。結果を表1に示す。
蒸発器の温度を330℃とした以外は、比較例4と同様にして実験を行った。結果を表1に示す。
原料組成物の供給ラインに、背圧弁とヒーターを設置し、原料組成物を液体のまま200℃まで加熱後、蒸発器へ供給した。原料組成物の供給ラインの出口を、内径1mmとし、気液混合状態の原料組成物が、噴霧される形で蒸発器に供給されるようにした。上記変更以外は、実施例4と同様に実施した。
蒸発器出口で捕集された液を分析したところ、蒸発器での3HPの転化率は17%(3HP残存率は83%)であった。
反応器出口で捕集された液を分析したところ、3HPの転化率は100%、アクリル酸の収率は95モル%であった。
実施例4と同じ条件で、反応を50時間連続して実施した。50時間の平均の3HP転化率は95%、アクリル酸の収率は91%と良好な結果であり、蒸発器や反応器の閉塞等は起こらず、安定して反応を継続することができた。
特開2009−190915号公報の方法に従い、球状のZSM−5型ゼオライト(プロトン型)を合成した。
蒸発器の内温を250℃、供給する窒素ガスを予め350℃に加熱し、触媒を上記のZSM−5に変更した以外は、実施例4と同様にして実験を行った。蒸発器の出口のガスを冷却捕集し、得られた液を液体クロマトグラフィーで分析したところ、3HPの転化率は15%(3HP残存率は85%)であった。
引き続き、蒸発器出口のガスをそのまま反応器へ供給し、8時間継続して反応を実施した。反応器の出口ガスを冷却捕集し、得られた液を液体クロマトグラフィーで分析したところ、3HPの転化率は100%、アクリル酸の収率は97モル%であった。反応後、抜き出した充填物と触媒には、付着物は観察されなかった。
実施例1で調製した3HP溶液を、薄膜蒸発器にて濃縮を行った。圧力20mmHg(=2.66kPa)、ジャケット温度を50℃として、軽沸分を留去し、得られたボトム液に水を添加して、3HPの濃度を80質量%になるように調製した。
3HP濃度80質量%の原料組成物を毎時2.5g、窒素を毎時22.2L供給し、蒸発器内のSVを11000となるように制御した以外は、実施例1と同様にして反応を実施した。蒸発層のみを通した捕集液の分析結果は、3HPの転化率は20%(3HP残存率は80%)であった。蒸発層と触媒層を通した捕集液の分析結果は、3HPの転化率は93%、アクリル酸の収率は90モル%であった。
調製例1において、培養液のpH調整を、アンモニア水の代わりに水酸化カルシウムを用いて実施した。培養終了後、培養液に、使用した水酸化カルシウムに対して98モル%相当の硫酸水溶液を滴下し、30℃で2時間撹拌した。得られた液から濾過により、菌体と生成した硫酸カルシウムを除去した。濾液を100℃で2時間加熱することにより、タンパク質の変性物を析出させ、これを濾過により除去した。得られた濾液を、薄膜蒸発器にて濃縮した。圧力を20mmHg(=2.66kPa)、ジャケット温度を50℃として、軽沸分を留去した(薄膜蒸発1回目)。得られたボトム液をさらに薄膜蒸発器にかけ、圧力2mmHg(=0.266kPa)、ジャケット温度を100℃として、3HPを含む留分を得た(薄膜蒸発2回目)。得られた留分に水を添加し、3HPが12質量%になるように調製し、3HP溶液とした。この溶液中のリン酸イオン、硫酸イオン、アンモニウムイオン、マグネシウムイオン、カリウムイオンをイオンクロマトグラフィーにて分析した。それらの合計は、3HPに対して150質量ppm(=0.015質量%)であった。
この3HP溶液を原料組成物として用い、実施例4と同じ条件で、脱水反応を実施した。結果を表2に示す。
実施例11において、薄膜蒸発1回目で得られたボトム液に水を添加した後、陽イオン交換樹脂アンバーリスト15(オルガノ社製)を添加し、30℃で2時間撹拌し、液中のイオン成分を吸着させた。陽イオン交換樹脂および析出物を除去後、3HPが12質量%になるように調製し、3HP溶液とした。この溶液中のリン酸イオン、硫酸イオン、アンモニウムイオン、マグネシウムイオン、カリウムイオンをイオンクロマトグラフィーにて分析した。それらの合計は、3HPに対して1.1質量%であった。
この3HP溶液を原料組成物として用い、実施例4と同じ条件で、脱水反応を実施した。結果を表2に示す。
(第一の3HPの反応工程)
実施例9で合成した球状のZSM−5型ゼオライト(プロトン型)を実施例1の反応器に触媒として充填し、同様に反応を実施した。反応器出口の捕集液は、1時間毎に分取し、反応結果の経時変化を追跡した。反応後1時間目から2時間目の間の反応成績は、3HPの転化率は100%、アクリル酸の収率は95モル%であった。反応後7時間目から8時間目の間の反応成績は、3HPの転化率は95%、アクリル酸の収率は91モル%であり、経時的な触媒活性低下が観察された。反応後、ディクソンパッキンおよび触媒を抜き出してみると、褐色の着色が見られた。
反応器から抜き出したディクソンパッキンおよび触媒を、磁性皿に薄く広げ、焼成炉内に設置した。その後、焼成炉内に、0.5L/分の流量で空気を流通させ、1時間かけて500℃まで昇温し1時間保持して、触媒上の炭素状物質を酸化分解して、再生を行った。冷却後、取り出したディクソンパッキンは元の銀色に、触媒は元の白色に変化していた。
触媒再生工程で得られた触媒を、再度反応器に充填し、第一の反応工程と同様の条件で、3HPの脱水反応を実施した。反応後1時間目から2時間目の間の反応成績は、3HPの転化率は100%、アクリル酸の収率は94モル%であった。反応後7時間目から8時間目の間の反応成績は、3HPの転化率は96%、アクリル酸の収率は92モル%であった。触媒を再生することによって、第一の反応工程とほぼ同様の反応結果を第二の反応工程でも得ることができた。
上記第一の反応工程後の触媒(サンプル1−1)、触媒再生後の触媒(サンプル1−2)、第二の反応工程後の触媒(サンプル1−3)を、示差熱−熱重量測定装置にて分析を行った。分析条件は、試料30mgを10℃/分で800℃まで昇温し、流通空気量は50mL/分とした。その結果、重量減少率は、サンプル1−1で5.0%、サンプル1−2で0.5%、サンプル1−3で5.1%であった。触媒再生工程によって、炭素状物質が減少し、触媒活性が回復したことが示唆される。
脱水触媒をγ−アルミナペレットに変えた以外は、実施例11と同様にして反応を行った。
(第一の3HPの反応工程)
反応後1時間目から2時間目の間の反応成績は、3HPの転化率は100%、アクリル酸の収率は97モル%であった。反応後7時間目から8時間目の間の反応成績は、3HPの転化率は89%、アクリル酸の収率は86モル%であり、経時的な触媒活性低下が観察された。
(触媒の再生工程)
触媒の再生を、触媒を反応器に充填したままで実施した。第一の反応工程終了後、反応器の温度を450℃に上げ、窒素を5L/時間の流量で1時間流通した。その後、1.5L/時間の流量で酸化剤含有ガス(酸素2容量%、残部は窒素)を流通させたところ、触媒層の温度の上昇が観察された。次に、酸化剤の含有量を多くしたガス(酸素5容量%、残部は窒素)を流通させ、最後に更に酸化剤の含有量を多くしたガス(酸素8容量%、残部は窒素)を、炭素状物質の酸化分解による発熱が収まるまでの約24時間流通させた。
(第二の3HPの反応工程)
触媒の再生工程終了後、引き続き、第一の反応工程と同様の条件で、3HPの脱水反応を実施した。反応後1時間目から2時間目の間の反応成績は、3HPの転化率は100%、アクリル酸の収率は97モル%であった。反応後7時間目から8時間目の間の反応成績は、3HPの転化率は88%、アクリル酸の収率は86モル%であった。触媒を再生することによって、第一の反応工程とほぼ同様の反応結果を第二の反応工程でも得ることができた。
実施例4の反応条件で、反応時間を50時間に延ばして第一の3HPの反応工程を行った。反応後、触媒の再生を、実施例13の触媒の再生工程と同様に実施した。その後第二の3HPの反応工程を50時間実施した。結果を表3に示す。
第一の反応工程において、3HPの転化率は経時的に低下していくが、触媒を再生することで、第二の反応工程でも、第一の反応工程と同様の反応結果を得ることができた。
比較例5の反応条件で、反応時間を50時間に延ばして第一の3HPの反応工程を行った。反応後、触媒の再生を、実施例13の触媒の再生工程と同様に実施した。その後第二の3HPの反応工程を50時間実施した。結果を表3に示す。
第一の反応工程において、3HPの転化率は経時的に低下していき、その低下速度は実施例14より大きかった。また触媒を再生した後の第二の反応工程では、3HP転化率は、第一の反応工程よりも小さく、触媒が完全に再生されていないことが示唆された。
実施例1で得られたアクリル酸の水溶液を蒸留し、塔底よりアクリル酸86.5質量%を含む粗製アクリル酸を得た。この粗製アクリル酸を、母液として、室温(約15℃)〜−5.8℃の温度範囲まで冷却して結晶を析出させ、同温度で保持した後、吸引濾過により結晶を液体から分離する晶析操作を行った。分離した結晶を融解させてから、一部をサンプリングして分析し、残りを母液として室温(約15℃)〜4.8℃の温度範囲まで冷却して結晶を析出させ、同温度で保持した後、吸引濾過により結晶を液体から分離する晶析操作を行った。合計2回の晶析操作により、精製アクリル酸を得た。アクリル酸純度は99.9質量%以上であった。
実施例15で得られた精製アクリル酸に重合禁止剤を60質量ppm添加した。別途、鉄を0.2質量ppm含有する苛性ソーダから得られたNaOH水溶液に対して、上記の重合禁止剤添加アクリル酸を冷却下(液温35℃)で添加することにより、75モル%中和を行った。得られた、中和率75モル%、濃度35質量%のアクリル酸ナトリウム水溶液に、内部架橋剤としてポリエチレングリコールジアクリレート0.05モル%(アクリル酸ナトリウム水溶液に対する値)を溶解させることにより、単量体成分を得た。この単量体成分350gを容積1Lの円筒容器に入れ、2L/minの割合で窒素を吹き込んで、20分間脱気した。次いで、過硫酸ナトリウム0.12g/モル(単量体成分に対する値)およびL−アスコルビン酸0.005g/モル(単量体成分に対する値)の水溶液をスターラー攪拌下で添加して、重合を開始させた。重合開始後に攪拌を停止し、静置水溶液重合を行った。単量体成分の温度が約15分(重合ピーク時間)後にピーク重合温度108℃を示した後、30分間重合を進行させた。その後、重合物を円筒容器から取り出し、含水ゲル状架橋重合体を得た。
得られた含水ゲル状架橋重合体は、45℃でミートチョッパー(孔径:8mm)により細分化した後、170℃の熱風乾燥機で、20分間加熱乾燥させた。さらに、乾燥重合体(固形分:約95%)をロールミルで粉砕し、JIS標準篩で粒径600〜300μmに分級することにより、ポリアクリル酸系吸水性樹脂(中和率:75%)を得た。
本発明によるアクリル酸の製造方法により得られたアクリル酸の重合性は、プロピレンを原料とするアクリル酸の製造方法により得られたアクリル酸の重合性と同等であり、得られた吸水性樹脂は、臭気がなく、物性も同等であった。
したがって、上記実施例の結果から、本発明の技術的範囲全般において、また、本明細書において開示した種々の形態において本発明が適用でき、有利な作用効果を発揮することができるといえる。
2:ポンプ
3:蒸発器
4:連結管
5:反応器
6:温度計
Claims (5)
- ヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルを含む原料組成物から、アクリル酸および/またはそのエステルを製造する方法であって、
(a)原料組成物を気化させる蒸発工程、および、
(b)該工程(a)で気化した原料組成物を脱水触媒と接触させる脱水工程
を含み、
該製造方法は、工程(a)に供給したヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステル(総量)の工程(a)での転化率を30質量%以下に制御することによって、工程(b)に供給するヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量を、工程(a)に供給するヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量100質量%に対して70質量%以上に制御することを特徴とするアクリル酸および/またはそのエステルの製造方法。 - 前記原料組成物中に含まれるヒドロキシプロピオン酸の少なくとも一部または全部が、発酵により得られるヒドロキシプロピオン酸であることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
- 前記原料組成物中に含まれる無機化合物が、ヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量100質量%に対して、1質量%以下であることを特徴とする請求項1または2記載の製造方法。
- 工程(a)において、原料組成物中のヒドロキシプロピオン酸および/またはそのエステルの総量に対して、水および/または不活性気体を総量で0.5モル倍以上供給することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
- ヒドロキシプロピオン酸が3−ヒドロキシプロピオン酸であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
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