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JP5652052B2 - アルデヒドの製造方法 - Google Patents

アルデヒドの製造方法 Download PDF

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JP5652052B2 JP2010187411A JP2010187411A JP5652052B2 JP 5652052 B2 JP5652052 B2 JP 5652052B2 JP 2010187411 A JP2010187411 A JP 2010187411A JP 2010187411 A JP2010187411 A JP 2010187411A JP 5652052 B2 JP5652052 B2 JP 5652052B2
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Description

本発明は、有機リン化合物由来の配位子を有する遷移金属を一種以上含む錯体の存在下、オレフィンを水素及び一酸化炭素と反応させてヒドロホルミル化反応によりアルデヒドを製造する方法に関する。
周期表の第8〜10族遷移金属と有機リン配位子からなる触媒の存在下に、原料オレフィンを水素および一酸化炭素と反応させてアルデヒド類を製造する方法は、ヒドロホルミル化反応として広く知られている。炭素数が3以上のオレフィンとの反応においては、式(A)に示すように直鎖型のアルデヒドと分岐型のアルデヒドが生成するが、一般的に、
直鎖型のアルデヒドの方が産業的に有用であるため、直鎖選択性を高めるための種々の手法がこれまでに開発されている(ただし、式(A)において、Rはアルキル基等の脂肪族
炭化水素基を表す。)。
Figure 0005652052
古くは、ロジウムにトリフェニルホスフィンのような単座のホスフィン配位子を大過剰に加えた系で反応させることで直鎖選択性を高めていたが、より効率的に直鎖選択性を高めるために様々な有機リン配位子が開発されてきた(例えば、特許文献1や特許文献2)。
また、配位子以外によるアルデヒドの直鎖選択性を向上させる方法としては、非特許文献1に記されているように、水−アセトン混合溶媒のような高い極性を有する溶媒中で反応を行なうことで直鎖選択性が高まる例が報告されているが、反応器内の不活性ガスの圧力を高くすることにより直鎖選択性が高くなることは記載されていない。
一方で、特許文献3には、水素、一酸化炭素、エチレン、アセチレンおよび上記の不活性ガスを含むような安価な原料ガスを用いたヒドロホルミル化反応方法を開示しているが、未反応の原料ガスを反応器に循環して反応器内の不活性ガスの圧力を操作することにより反応性(直鎖選択性)を制御できることは記載されていない。
特開平10−045776号公報 特開平6−199728号公報 特表平11−501903号公報
J.AM.Chem.Soc.,2003,1990,125, p11180
上述した通り、産業的に有用な直鎖型のアルデヒドの収率を高める方法として、配位子や溶媒の変更といった方法が知られているが、工業的なヒドロホルミル化反応のプロセスにおいて、これらの変更は多大な時間や膨大なコストが発生する上、製品の品質にも悪影響を与える懸念がある。そのため、簡易的な方法で直鎖型アルデヒドの高い選択率が高められ、且つ、製品の品質に対して悪影響を及ぼさない経済的・工業的に有用な方法が求められてきた。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、炭素数3以上の原料オレフィン、水素、一酸化炭素、及び不活性ガスを反応器に供給し、有機リン化合物由来の配位子を有する遷移金属を一種以上含む錯体の存在下、ヒドロホルミル化反応を行うことにより対応するアルデヒドを製造するにあたって、容易にアルデヒドの直鎖選択性を向上及び制御することのできる工業的に有利な方法を提供することにある。
本発明者は、既存のヒドロホルミル化反応用触媒を利用しつつ、通常の反応条件で達成される基本的な直鎖選択性を少しでも向上させる方法を鋭意検討していく中で、ヒドロホルミル化反応系内に一定量の反応に不活性なガスを共存させると、目的生成物であるアルデヒドの直鎖選択性が高められることを見出した。また、共存させる不活性ガスを再び反応器に循環させ、その分圧を制御することで、目的生成物であるアルデヒドの直鎖選択性も制御できることを見出し、本発明に到達した。即ち本発明の要旨は、下記[1]〜[]に存する。
[1] 炭素数3以上の原料オレフィン、水素、一酸化炭素、及び不活性ガスを反応器に供給し、有機リン化合物由来の配位子を有する遷移金属を一種以上含む錯体の存在下、ヒドロホルミル化反応を行うことにより生成されるアルデヒドを含む反応混合物を得て、該反応混合物から水素及び一酸化炭素を含有するガスを分離し、該反応器に循環供給するアルデヒドの製造方法において、該不活性ガスが窒素、ヘリウム及びアルゴンよりなる群から選ばれる1種以上であり、該反応器中の不活性ガスの分圧を1.06.0MPaとすることを特徴とするアルデヒドの製造方法。
[2] 前記遷移金属が周期表第8〜10族の遷移金属であることを特徴とする[1]に記載のアルデヒドの製造方法。
[3] 前記の不活性ガスが、窒素であることを特徴とする[1]又は[2]のいずれか記載のアルデヒドの製造方法。
[4] 水素、一酸化炭素、及び不活性ガスが、石炭と酸素含有ガスまたは空気との反応によって得られる石炭ガス化反応ガス、若しくは、天然ガスと酸素含有ガスまたは空気との部分酸化反応によって得られる多成分合成ガスから得られることを特徴とする[1]〜[3]に記載のアルデヒドの製造方法。
本発明により、触媒の存在下、原料オレフィンを水素及び一酸化炭素と反応させてアルデヒドを製造する方法において、触媒そのものが持つアルデヒドの直鎖選択性を更に増加させ、かつ、その直鎖選択性を簡便に制御することができる。
本発明の実施例1〜3での反応器内の窒素分圧の値に対する目的生成物であるブチルアルデヒドのn/i比(ノルマルブチルアルデヒドとイソブチルアルデヒドの比)の値をプロットしたグラフである。 本発明の実施例4〜6での反応器内の窒素分圧の値に対する目的生成物であるブチルアルデヒドのn/i(ノルマルブチルアルデヒドとイソブチルアルデヒドの比)の値をプロットしたグラフである。 本発明の実施例7〜9での反応器内の窒素分圧の値に対する目的生成物であるブチルアルデヒドのn/i(ノルマルブチルアルデヒドとイソブチルアルデヒドの比)の値をプロットしたグラフである。
以下、本発明につき詳細に説明する。以下に記載する説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はこれらの内容に限定されない。
本発明のアルデヒドの製造方法は、有機リン化合物由来の配位子を有する遷移金属を一種以上含む錯体の存在下、原料オレフィンを水素及び一酸化炭素と反応させヒドロホルミル化反応を行うことによりアルデヒドを生成する。
本発明において、遷移金属としては、特に限定されないが、周期表第8〜10族(IUPAC無機化学命名法改訂版(1998)による)の遷移金属が好ましい。具体的には、鉄、ルテニウム、オスミウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白金などが挙げられ、反応活性が高いという理由から、好ましくは、ルテニウム、ロジウム、コバルト、パラジウム、白金であり、更に好ましくはロジウムである。遷移金属は一種類で用いても、二種以上を併用してもよい。
これらの金属を本発明のヒドロホルミル化反応の錯体として用いる際、通常、その金属を含む化合物(以下、金属化合物、と略記することがある)を用いるが、具体的な金属化合物としては、鉄化合物、ルテニウム化合物、オスミウム化合物、コバルト化合物、ロジウム化合物、イリジウム化合物、ニッケル化合物、パラジウム化合物及び白金化合物の群から選ばれる1種以上の化合物が挙げられる。その中でも反応活性が高いという理由から、ルテニウム化合物、ロジウム化合物、コバルト化合物、パラジウム化合物及び白金化合物が好ましく、更に好ましくはロジウム化合物である。
これらの金属化合物の具体的な形態としては、具体例には、ハロゲン化合物、硫酸塩、硝酸塩等の無機塩の他、酢酸塩、アセチルセトナト化合物、アルケン配位化合物、アミン配位化合物、ピリジン配位化合物、一酸化炭素配位化合物、ホスフィン配位化合物、ホスファイト配位化合物等が挙げられる。
具体例に、鉄化合物としては、Fe(OAc)2、Fe(acac)3、FeCl2、F
e(NO33等が挙げられる。ルテニウム化合物としては、RuCl3、Ru(OAc)3、Ru(acac)3、RuCl2(PPh33等が挙げられる。オスミウム化合物としては、OsCl3、Os(OAc)3等が挙げられる。コバルト化合物としては、Co(OAc)2、Co(acac)2、CoBr2、Co(NO32等が挙げられる。ロジウム化合
物としては、RhCl3、RhI3、Rh(NO33、Rh(OAc)3、RhCl(CO
)(PPh32、RhH(CO)(PPh33、RhCl(PPh33、Rh(acac)3、Rh(acac)(CO)2、Rh(acac)(cod)、[Rh(OAc)22、[Rh(OAc)22、[Rh(OAc)(cod)]2、[RhCl(CO)]2、[RhCl(cod)]2、Rh4(CO)12等が挙げられる。イリジウム化合物としては、IrCl3、Ir(OAc)3、[IrCl(cod)]2が挙げられる。ニッケル化合物
としては、NiCl2、NiBr2、Ni(NO32、NiSO4、Ni(cod)2、NiCl2(PPh33等が挙げられる。パラジウム化合物としては、PdCl2、PdCl2
(cod)、PdCl2(PPh32、Pd(PPh34、Pd2(dba)3、K2PdC
4、PdCl2(CH3CN)2、Pd(NO32、Pd(OAc)2、PdSO4、Pd(acac)2等が挙げられる。白金化合物としては、Pt(acac)2、PtCl2(c
od)、PtCl2(CH3CN)2、PtCl2(PhCN)2、Pt(PPh34、K2PtCl4、Na2PtCl6、H2PtCl6が挙げられる(ここで、上述の例示において、
codは1,5−シクロオクタジエンを、dbaはジベンジリデンアセトンを、acacはアセチルアセトナト基を、Acはアセチル基を、Ph基はフェニル基をそれぞれ表す。)。
本発明においては、上述した金属化合物の形態には特に制限されず、活性な金属錯体種は単量体、二量体及び/又は多量体であっても構わない。また、これらの金属化合物の使用に際しては、ある一種類の特定の金属化合物を用いても、同一金属種であって複数の化合物を併用しても、また、異なる二種以上の金属種の化合物を共存させて用いても構わない。
金属化合物の使用量については特に制限はないが、触媒活性と経済性の観点から、通常、反応器内の反応液中の遷移金属化合物濃度として、通常0.1wtppm以上、好ましくは1wtppm以上、より好ましくは10wtppm以上である。一方、通常10000wtppm以下、好ましくは1000wtppm以下、より好ましくは500wtppm以下である。
本発明に使用できる有機リン化合物は、ヒドロホルミル化反応条件下で安定であり、反応系中で遷移金属にリン原子で配位するものであれば特に限定されないが、通常、ホスフィン化合物、ホスフィナイト化合物、ホスホナイト化合物、ホスファイト化合物などの三価の有機リン化合物を用いることができる。また、これらの化合物について、遷移金属に対し二つ以上のリン原子で配位する二座配位型もしくは多座配位型の有機リン化合物も等しく用いることができるほか、P−N型、P−S型、P−O型などの二座配位型の有機リン化合物も同等に用いることができる。有機リン化合物の分子量は、触媒活性を上げるため、反応系で溶解しているものが良く、通常3000以下、好ましくは2000以下、より好ましくは1500以下であり、通常50以上、好ましくは100以上、より好ましくは150以上である。
有機リン化合物の具体例としては、トリメチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン等のホスフィン化合物、P(OEt)Me2、P(OPh)Ph2、Ph2POCH2CH2OPPh2等のホスフィナイト化合物、P(t−Bu)(O−n−Bu)2、PMe(OPh)2等のホスホナイト化合物、P(OEt)3、P(OMe)(OPh)2、P(OMe)(O−t−Bu)(O−i−Pr)等のホスファイト化合物、PPh2(NEt2)、P(NMe23、P(OPh)(NPh22等のアミノホスフィン化合物、その他のものとしてP(SPh)3、P(SMe)(NEt2)(OPh)、P(OCOMe)3、P(SiMe32(OPh)、P(SeMe)3等の他、下記の(M−1)〜(M−12)で表わされる構造の化合物等、三価のリン化合物を有する種々の二座キレート性配位子を挙げることができる。なお、本明細書において、Phはフェニル基を、Meはメチル基を、Etはエチル基を、i−Prはi−プロピル基を、t−Buはt−ブチル基を、n−Buはn−ブチル基をそれぞれ表わす。
Figure 0005652052
Figure 0005652052
上記の有機リン化合物の中でも、ホスファイト化合物又はホスフィン化合物が好ましい。
ホスファイト化合物の種類は特に制限されないが、好ましいものとしては、下記一般式(I)〜(VI)で表わされる構造の化合物が挙げられる。
Figure 0005652052
上記一般式(I)〜(IV)において、R10〜R21は、それぞれ独立に、それぞれ独立に、鎖状若しくは環状のアルキル基又はアリール基を表わす。アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げられる。アリール基の例としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ジ−t−ブチルフェニル基、ナフチル基、ジ−t−ブチルナフチル基、ピリジル基、ピロリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、インドリル基、フラニル基、チオフェニル基、オキサゾリル基、チアゾリル基等が挙げられる。
なお、上述のアルキル基及びアリール基は、更に置換基を有していても良い。この置換基としては、反応系に悪影響を及ぼす虞のないものであれば特に制限されないが、具体的には、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリーロキシ基、アミノ基、アミド基、パーフルオロアルキル
基、トリアルキルシリル基、エステル基等が好ましい。
10〜R21の炭素数は、通常1〜40、好ましくは1〜30、更に好ましくは1〜20である。上述のアルキル基又はアリール基が更に置換基を有している場合には、この置換基を含めた全体の炭素数が上記範囲となるようにする。
上記例示基のうち、上述のホスファイトの安定性を考えると、R10〜R21としては、無置換又は置換のアリール基が好ましい。無置換又は置換のアリール基の具体例としては、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、2−エチルフェニル基、2−イソプロピルフェニル基、2−t−ブチルフェニル基、2,4−ジ−t−ブチルフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2,3−ジクロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、4−シアノフェニル基、4−ニトロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−メチル−1−ナフチル基、3−t−ブチル−2−ナフチル基、3−メチロキシカルボニル−2−ナフチル基、3,6−ジ−t−ブチル−2−ナフチル基、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル基、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル基等が挙げられる。
1〜Z4及びA1〜A3は、それぞれ独立に、二価の有機基を表わす。その種類としては、反応系に悪影響を及ぼす虞のないものであれば特に制限されないが、無置換又は置換の、アルキレン基、アリーレン基、アルキレン−アリーレン基、又はジアリーレン基が好ましい。Z1〜Z4及びA1〜A3の各々の炭素数は、通常1〜60である。中でも、無置換又は置換のアルキレン基、無置換又は置換のアリーレン基、無置換又は置換のアルキレン−アリーレン基の場合には、その炭素数は通常40以下、好ましくは30以下、更に好ましくは20以下である。一方、無置換又は置換のジアリーレン基の場合には、その炭素数は通常60以下、好ましくは50以下、更に好ましくは40以下である。
アルキレン基は、鎖状であっても環状であっても良い。アルキレン基が有していても良い置換基の好ましい例としては、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリーロキシ基、アミノ基、アミド基、パーフルオロアルキル基、トリアルキルシリル基、エステル基等が挙げられる。無置換又は置換のアルキレン基の具体例としては、エチレン基、テトラメチルエチレン基、1,3−プロピレン基、2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基等が挙げられる。
アリーレン基が有していても良い置換基の好ましい例としては、上述のアルキレン基が有していても良い置換基の好ましい例と同一の基が挙げられる。無置換又は置換のアリーレン基の具体例としては、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、3,5−ジ−t−ブチル−1,2−フェニレン基、2,3−ナフチレン基、1,4−ジ−t−ブチル−2,3−ナフチレン基、1,8−ナフチレン基等が挙げられる。
アルキレン−アリーレン基が有していても良い置換基の好ましい例としては、上述のアルキレン基が有していても良い置換基の好ましい例と同一の基が挙げられる。無置換又は置換のアルキレン−アリーレン基の具体例としては、下記式(D−1)〜(D−12)で表わされる構造の置換基が挙げられる。
Figure 0005652052
ジアリーレン基とは、二つのアリーレン基が直接、又は二価の有機基を介して連結された基のことであり、具体的には−Ar1−(Q1n−Ar2−で表わされる構造を有する基である。ここで、Ar1及びAr2は、それぞれ独立に、置換基を有していても良いアリーレン基を表わす。Q1は、二価の有機基を表わす。その具体例としては、−O−、−S−
、−CO−、又は−CR1819−で表わされる基が挙げられる。ここで、R18及びR19は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していても良いアルキル基又は置換基を有していても良いアリール基を表わす。nは、0又は1を表わす。Ar1,Ar2のアリーレン基、並びに、R18,R19のアルキル基及びアリール基が、それぞれ有していても良い置換基の好ましい具体例としては、上述のアルキレン基が有していても良い置換基の好ましい例と同一の基が挙げられる。この様なジアリーレン基の具体例としては、下記式(A−1)〜(A−48)で表わされる構造の基が挙げられる。
Figure 0005652052
Figure 0005652052
Figure 0005652052
Figure 0005652052
以上述べてきたように、上記一般式(I)〜(IV)で示されるホスファイト化合物を構成する置換基の組合せにより、様々な構造のホスファイトを用いることができるが、その
中でも好ましい具体例としてトリメチルホスファイト、トリエチルホスファイト、トリ−i−プロピルホスファイト、トリアリルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、エチルジ−t−ブチルホスファイト、2−エチルへキシルジエチルホスファイト、ジベンジル−i−プロピルホスファイト、ジイソデシルアリルホスファイト、トリス(3−メトキシプロピル)ホスファイト、トリ(2−ブテニル)ホスファイト、トリス(2,2,2−トリフルオロエチル)ホスファイト、トリス(3−クロロプロピル)ホスファイト、トリシクロヘキシルホスファイト、ジイソオクチル−2,3−ジブロモ−1−プロピルホスファイト、トリメチロールプロパンホスファイト、ジメチルフェニルホスファイト、エチルフェニル(n−プロピル)ホスファイト、ベンジルジフェニルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(3,6−ジ−t−ブチル−2−ナフチル)ホスファイト、2−t−ブチルフェニル−1−ナフチル−4−メトキシフェニルホスファイトや、下記式(P−1)〜(P−20)で表わされる構造の単座配位ホスファイト及び下記式(L−1)〜(L−56)で表わされる構造の二座配位ホスファイトを挙げることができる。
Figure 0005652052
Figure 0005652052
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Figure 0005652052
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Figure 0005652052
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Figure 0005652052
Figure 0005652052
Figure 0005652052
Figure 0005652052
上で例示したホスファイト化合物の中でも、上記一般式(IV)〜(VI)で表される構造
の二座配位ホスファイト化合物が好ましく、具体例としては、上記式(L−6)〜(L−56)のホスファイト化合物が好ましい。更に、ホスファイト化合物の安定性を向上させるためにも、R10〜R21がそれぞれ独立に無置換又は置換のアリール基であり、Z1〜Z4及びA1〜A3がそれぞれ独立に無置換又は置換のジアリーレン基であることが好ましく、そのような二座配位ホスファイトの具体例として、特に上記の式(L−24)〜(L−30)、(L−45)、(L−46)、(L−52)〜(L−56)の化合物を挙げることができる。それらの中でも最も好ましくは、上記一般式(IV)のホスファイト化合物であり、具体例としては上記の式(L−24)〜(L−30)の化合物が挙げられる。
一方、ホスフィン化合物の種類も特に制限されないが、好ましいものとしては、下記の一般式(VII)又は一般式(VIII)で表わされる構造の化合物が挙げられる。
Figure 0005652052
上記の一般式(VII)及び一般式(VIII)において、R31〜R37は、それぞれ独立に、
鎖状若しくは環状のアルキル基、又はアリール基を表わす。アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げられる。アリール基の例としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ジ−t−ブチルフェニル基、ナフチル基、ジ−t−ブチルナフチル基、ピリジル基、ピロリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、インドリル基、フラニル基、チオフェニル基、オキサゾリル基、チアゾリル基等が挙げられる。
なお、上述のアルキル基及びアリール基は、更に置換基を有していても良い。この置換基としては、反応系に悪影響を及ぼす虞のないものであれば特に制限されないが、具体的には、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリーロキシ基、アミノ基、アミド基、パーフルオロアルキル基、トリアルキルシリル基、エステル基等が好ましい。
31〜R37の炭素数は、通常1〜40、好ましくは1〜30、更に好ましくは1〜20である。上述のアルキル基又はアリール基が更に置換基を有している場合には、この置換基を含めた全体の炭素数が上記範囲となるようにする。
上記例示基のうち、上述のホスフィンの安定性を考えると、R31〜R37としては、無置換又は置換のアリール基が好ましい。無置換又は置換のアリール基の具体例としては、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、
2,6−ジメチルフェニル基、2−エチルフェニル基、2−イソプロピルフェニル基、2−t−ブチルフェニル基、2,4−ジ−t−ブチルフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2,3−ジクロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、4−シアノフェニル基、4−ニトロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−メチル−1−ナフチル基、3−t−ブチル−2−ナフチル基、3−メチロキシカルボニル−2−ナフチル基、3,6−ジ−t−ブチル−2−ナフチル基、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル基、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル基等が挙げられる。
また、A11は、二価の有機基を表わす。その種類としては、反応系に悪影響を及ぼす虞のないものであれば特に制限されないが、無置換又は置換の、アルキレン基、アリーレン基、アルキレン−アリーレン基、又はジアリーレン基が好ましい。Z1〜Z3及びA1〜A3の各々の炭素数は、通常1〜60である。中でも、無置換又は置換のアルキレン基、無置換又は置換のアリーレン基、無置換又は置換のアルキレン−アリーレン基の場合には、その炭素数は通常40以下、好ましくは30以下、更に好ましくは20以下である。一方、無置換又は置換のジアリーレン基の場合には、その炭素数は通常60以下、好ましくは50以下、更に好ましくは40以下である。
アルキレン基は、鎖状であっても環状であっても良い。アルキレン基が有していても良い置換基の好ましい例としては、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリーロキシ基、アミノ基、アミド基、パーフルオロアルキル基、トリアルキルシリル基、エステル基等が挙げられる。無置換又は置換のアルキレン基の具体例としては、エチレン基、テトラメチルエチレン基、1,3−プロピレン基、2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基等が挙げられる。
アリーレン基が有していても良い置換基の好ましい例としては、上述のアルキレン基が有していても良い置換基の好ましい例と同一の基が挙げられる。無置換又は置換のアリーレン基の具体例としては、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、3,5−ジ−t−ブチル−1,2−フェニレン基、2,3−ナフチレン基、1,4−ジ−t−ブチル−2,3−ナフチレン基、1,8−ナフチレン基等が挙げられる。
アルキレン−アリーレン基が有していても良い置換基の好ましい例としては、上述のアルキレン基が有していても良い置換基の好ましい例と同一の基が挙げられる。無置換又は置換のアルキレン−アリーレン基の具体例としては、上述した(D−1)〜(D−12)等が挙げられる。
ジアリーレン基としては、二つのアリーレン基の間及び両端に二価の連結基を有していても良いジアリーレン基、具体的には−(Q11a−Ar11−(Q20c−Ar12−(Q12b−で表わされる構造を有する基が、A11として挙げられる。ここで、Ar11及びAr12は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいアリーレン基を表わす。Q11及びQ12
は、それぞれ独立に、置換基を有していても良いメチレン基を表わす。Q20は、二価の有機基を表わす。その具体例としては、−O−、−S−、−CO−、又は−CR4142−を表わす。ここで、R41及びR42は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していても良いアルキル基、又は置換基を有していても良いアリール基を表わす。a、b、及びcは、それぞれ独立に、0又は1を表わす。Ar11、Ar12のアリーレン基、並びに、R41、R42のアルキル基及びアリール基が、それぞれ有していても良い置換基の好ましい具体例としては、上述のアルキレン基が有していても良い置換基の好ましい例と同一の基が挙げら
れる。中でも、A11として好ましい基の具体例としては、a=b=0の場合、上述した式(A−1)〜(A−48)の化合物等が挙げられ、それ以外の場合、下記式(B−1)〜(B−20)で表わされる構造の基が挙げられる。
Figure 0005652052
Figure 0005652052
以上述べてきたように、上記の一般式(VII)及び(VIII)で示されるホスフィン化合
物を構成する置換基の組合せにより、様々な構造のホスフィンを用いることができるが、
その中でも好ましい具体例として、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリ−n−ノニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、ジ−n−オクチル−2−ナフチルホスフィン、ビス(4−フルオロフェニル)イソプロピルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(2,4,6−トリメチルフェニル)ホスフィン、2−クロロフェニル−4−メトキシフェニル−3,6−ジ−t−ブチル−2−ナフチルホスフィン、下記の(P−21)〜(P−36)等のような単座ホスフィン及び1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジエチルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジメチルホスフィノ)−1,1,4,4−テトラメチルブタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン、1,6−ビス(ジフェニルホスフィノ)ヘキサン、(L−57)〜(L−80)等のような二座ホスフィンを挙げることができる。
Figure 0005652052
Figure 0005652052
Figure 0005652052
Figure 0005652052
Figure 0005652052
上で例示したホスフィンの中でも、上記一般式(VII)で表される構造の単座ホスフィ
ンの中ではトリフェニルホスフィンが特に好ましく、上記一般式(VIII)で表される構造の二座ホスフィンの中では上記式(L−57)〜(L−80)の化合物が好ましい。これ
らの有機リン化合物は、1種類の有機リン化合物のみを使用して反応を行なっても、2種類以上の有機リン化合物を任意に組み合わせて用いて反応を行なっても良い。
上述の有機リン化合物の使用量は、上記遷移金属化合物に対する比率(モル比)として、通常0.1以上、好ましくは0.5以上、特に好ましくは1.0以上、また、通常10000以下、好ましくは500以下、特に好ましくは100以下の範囲である。
本発明では、有機リン化合物由来の配位子を有する遷移金属を一種以上含む錯体を反応器内に存在させ、ヒドロホルミル化反応を行うが、上述の金属化合物と有機リン化合物とは、それぞれ独立して反応器に供給し反応器内で錯体を形成しても、ヒドロホルミル化反応を行う前に、予め錯体を形成させ、その錯体を反応器に供給してもよい。又は、有機リン化合物を不溶性樹脂担体に結合させたものに、上述の金属化合物を担持させた、不溶性固体触媒の状態として反応器に供給して使用しても良い。
本発明のアルデヒドの製造方法に適用される原料オレフィンとしては、炭素原子数3以上のオレフィンであって、分子内にオレフィン性二重結合を少なくとも1つ有する化合物であれば特にその構造に制限されるものではなく、飽和炭化水素基のみによって置換されたオレフィン、不飽和炭化水素基を含む炭化水素基によって置換されたオレフィン、または、ヘテロ原子を含む官能基により置換されたオレフィン等、いずれのオレフィンにも適用できる。
具体的な例を挙げると、飽和炭化水素基のみにより置換されたオレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、1−ドコセン等の直鎖状末端オレフィン、イソブテン、2−メチル−1−ブテン等の分岐状末端オレフィン性炭化水素、シス及びトランス−2−ブテン、シス及びトランス−2−ヘキセン、シス及びトランス−3−ヘキセン、シス及びトランス−2−オクテン、シス及びトランス−3−オクテン、シス及びトランス−4−オクテン等の直鎖状内部オレフィン、ブテン類の二量化により得られるオクテン、プロピレンや1−ブテンやイソブテン等の低級オレフィンの二量体〜四量体のようなオレフィンオリゴマー異性体混合物等の末端オレフィン性炭化水素〜内部オレフィン性炭化水素混合物等が挙げられる。
不飽和炭化水素基を含む炭化水素基により置換されたオレフィンの例としては、スチレン、α−メチルスチレン、アリルベンゼンのような芳香族基を有するオレフィン、1,3−ブタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンのようなジエン化合物等が挙げられる。その他、ヘテロ原子を含む官能基により置換されたオレフィンの例としては、ビニルエチルエーテル、アリル−n−プロピルエーテル、1−メトキシ−2,7−オクタジエン等のオレフィン性二重結合を有するエーテル類、アリルアルコール、1−ヘキセン−4−オール、3−メチル−3−ブテン−1−オール、3−ヒドロキシ−1,7−オクタジエン、1−ヒドロキシ−2,7−オクタジエン等のオレフィン性二重結合を有するアルコール類、酢酸ビニル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、1−アセトキシ−2,7−オクタジエン、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン等のオレフィン性二重結合を有するエステル類のほか、7−オクテン−1−アール、アクリロニトリル等が挙げられる。
本発明のアルデヒドの製造方法によって生成するアルデヒドとしては、炭素原子数4以上のアルデヒドであって、上述した原料オレフィンのオレフィン性二重結合に対して水素原子とホルミル基(アルデヒド基:−CHO基)が付加した構造のアルデヒドであれば特にその構造に制限されるものではない。ただし、オレフィン性二重結合に対する水素原子とホルミル基の付加の仕方には、上記の式(A)で述べたように二通りの結合形式があるので、直鎖型のアルデヒドと分岐型のアルデヒドが生成する。
具体的には、飽和炭化水素基のみによって置換されたオレフィンから生成するアルデヒド、不飽和炭化水素基を含む炭化水素基によって置換されたオレフィンから生成するアルデヒド、または、ヘテロ原子を含む官能基により置換されたオレフィンから生成するアルデヒド等を挙げることができる。
それぞれに対して具体的な例を挙げると、飽和炭化水素基のみにより置換されたオレフィンから生成するアルデヒドとしては、n−ブチルアルデヒド、n−ペンチルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、n−ヘプチルアルデヒド、n−ノニルアルデヒド、n−デシルアルデヒド、n−ウンデシルアルデヒド、n−トリデシルアルデヒド、n−ペンタデシルアルデヒド、n−ヘプタデシルアルデヒド、n−ノナデシルアルデヒド、n−ヘンエイコシルアルデヒド、n−トリコシルアルデヒド等の直鎖型のアルデヒド、i−ブチルアルデヒド、2−メチルブチルアルデヒド、2−メチルペンチルアルデヒド、2−メチルヘキシルアルデヒド、2−メチルオクチルアルデヒド、2−メチルノニルアルデヒド、2−メチルデシルアルデヒド、2−メチルドデシルアルデヒド、2−メチルテトラデシルアルデヒド、2−メチルヘキサデシルアルデヒド、2−メチルオクタデシルアルデヒド、2−メチルエイコシルアルデヒド、2−メチルドコシルアルデヒド、3−メチルブチルアルデヒド、3−メチルペンチルアルデヒド、2−エチルペンチルアルデヒド、2−エチルヘプチルアルデヒド、2−プロピルヘキシルアルデヒド等の分岐型のアルデヒドが挙げられるほか、2,3−ジメチルヘプチルアルデヒド、2,5−ジメチルヘプチルアルデヒドといったブテン類の二量化により得られるオクテン、プロピレンや1−ブテンやイソブテン等の低級オレフィンの二量体〜四量体のようなオレフィンオリゴマー異性体混合物等の末端オレフィン性炭化水素〜内部オレフィン性炭化水素混合物から生成するアルデヒド等が挙げられる。
また、不飽和炭化水素基を含む炭化水素基により置換されたオレフィンから生成するアルデヒドの例としては、2−フェニルプロピルアルデヒド、3−フェニルプロピルアルデヒド、3−フェニルブチルアルデヒド、4−フェニルブチルアルデヒド、3−フェニル−2−メチルプロピルアルデヒドのような芳香族基を有するアルデヒド、2−ペンテニルアルデヒド、3−ペンテニルアルデヒド、4−ペンテニルアルデヒド、2−メチル−2−ブテニルアルデヒド、2−メチル−3−ブテニルアルデヒド、6−ヘプテニルアルデヒド、2−メチル−5−ヘキセニルアルデヒド、8−ノネニルアルデヒド、2−メチル−7−オクテニルアルデヒドのような不飽和脂肪族基を有するアルデヒド等が挙げられる。
その他、ヘテロ原子を含む官能基により置換されたオレフィンから生成するアルデヒドの例としては、2−エトキシプロピルアルデヒド、3−エトキシプロピルアルデヒド、2−(n−プロポキシメチル)プロピルアルデヒド、4−(n−プロポキシ)ブチルアルデヒド、2−メトキシメチル−7−オクテニルアルデヒド、2−(2’−メトキシエチル)−6−ヘプテニルアルデヒド、8−メトキシ−2−メチル−6−ヘプテニルアルデヒド、9−メトキシ−7−ノネニルアルデヒド等のエーテル基を含有するアルデヒド類、4−ヒドロキシブチルアルデヒド、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピルアルデヒド、5−ヒドロキシヘプチルアルデヒド、4−ヒドロキシ−2−メチルヘキシルアルデヒド、5−ヒドロキシ−3−メチルペンチルアルデヒド、4−ヒドロキシ−8−ノネニルアルデヒド、3−ヒドロキシ−2−メチル−7−オクテニルアルデヒド、9−ヒドロキシ−7−ノネニルアルデヒド、8−ヒドロキシ−2−メチル−6−オクテニルアルデヒド等の水酸基を含有するアルデヒド類、2−アセトキシプロピルアルデヒド、3−アセトキシプロピルアルデヒド、3−メトキシカルボニルブチルアルデヒド、2−メトキシカルボニルプロピルアルデヒド、3−メトキシカルボニルプロピルアルデヒド、2−アセトキシメチル−7−オクテニルアルデヒド、2−(2’−アセトキシエチル)−6−ヘプテニルアルデヒド、4,5−ジアセトキシペンチルアルデヒド、3,4−ジアセトキシ−2−メチルブチルアルデヒドのエステル基を含有するアルデヒド類のほか、ノナン−1,9−ジアールのような他のホルミル基を含有するアルデヒドや、2−シアノプロピルアルデヒドのようなシアノ基
を含有するアルデヒド等が挙げられる。
本発明においては、溶媒の存在下或いは非存在下のどちらでも反応させることができる。溶媒を使用する場合、上述した金属化合物や有機リン化合物、及び原料オレフィンを少なくとも一部溶解させるものであって、ヒドロホルミル化反応の反応活性や反応の選択性に悪影響を及ぼさないものであれば使用可能であり特に限定はない。
溶媒を使用する場合の具体例としては、水の他、例えば、ジグライム(ジエチレングリコールジメチルエーテル)、トリグライム(トリエチレングリコールジメチルエーテル)、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、ジアリルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン等のエーテル類、N-メチル-2-ピロリドン、ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酪酸エチル、酪酸ブチル、γ-ブチロラクトン、ジ(n-オクチル)フタレイト等のエステル類、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン、ドデシルベンゼン等の芳香族炭化水素類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン等の脂肪族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類等、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブチルアルコール、n−ペンタノール、ネオペンチルアルコール、n−ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、n−オクタノール、n−ノナノール、n−デカノール等のアルコール類が挙げられる。
また、本発明のヒドロホルミル化反応の副生物として生成するアルデヒドの水添体であるアルコール類、アルデヒドのアセタール反応体、エステル類やアルドール縮合体といった目的とする生成物であるアルデヒドよりも高い沸点を有する化合物なども挙げられる。
溶媒を使用する際の溶媒の量は、反応器内の反応液の総重量に対して通常5重量%以上、好ましくは10重量%以上であり、通常95重量%以下であり、好ましくは90重量%以下である。なお、溶媒は、一種類の化合物でも、複数の化合物を混合して使用してもよい。
次に、本発明のアルデヒドを製造するためのヒドロホルミル化反応を行う際の反応条件について説明する。反応器中の反応圧力、即ち、反応器での、水素の分圧、一酸化炭素の分圧、不活性ガスの分圧、原料オレフィンの分圧、及びヒドロホルミル化反応を行うことにより生成されるアルデヒドを含む反応混合物の蒸気圧の総和(また、必要に応じて溶媒を使用する際は、その溶媒の蒸気圧を上記反応圧力に加えた値)は、特に限定されないが、通常0.01MPa以上、好ましくは0.10MPa以上、より好ましくは0.50MPa以上であり、通常30.00MPa以下、好ましくは20.00MPa以下、より好ましくは10.00MPa以下である。反応圧力が低すぎると、反応に使用する遷移金属を一種以上含む錯体の遷移金属のメタル化が起き、失活してしまう恐れがある他、ヒドロホルミル化反応の活性が十分に発現せず、アルデヒド収率が低下する恐れがある。また、一方で、反応圧力、特に水素の分圧と一酸化炭素の分圧が高すぎると、原料オレフィンの水素化による原料オレフィンのロスが増えたり、得られる目的生成物のアルデヒドの直鎖選択性が低下したりする恐れがある。また、特に、水素の分圧は、好ましくは0.005MPa以上、より好ましくは0.01MPa以上であり、一方で、好ましくは20MPa以下、より好ましくは10MPa以下である。水素の分圧が低すぎると反応活性の低下が懸念され、水素の分圧が高すぎると原料オレフィンの水素化反応の進行により原料オレフィンが浪費される恐れがある。一酸化炭素の分圧は、好ましくは0.005MPa以上、より好ましくは0.01MPa以上であり、一方で、好ましくは15MPa以下、より好ましくは8MPa以下である。一酸化炭素の分圧が低すぎると反応活性の低下、特に錯体中の遷移金属のメタル化が懸念され、高すぎると得られるアルコールの直鎖選択性の低下が予想される。
本発明において、反応器に供給する水素と一酸化炭素とのモル比は、1:10〜10:1であり、より好ましくは1:5〜5:1であり、更に好ましくは1:2〜2:1である。
また、反応器内の反応温度は、通常25℃以上、好ましくは50℃以上、より好ましくは70℃以上であり、一方で、通常200℃以下、好ましくは170℃以下、より好ましくは150℃以下である。反応温度が低すぎると反応活性自体が十分に得られない恐れがあり、また、反応温度が高すぎると得られる目的生成物のアルデヒドの直鎖選択性の低下や生成したアルデヒドのアルドール縮合等の進行による生成物の収率低下の恐れあるほか、有機リン化合物が熱分解により消失したり、錯体の分解に伴う失活が起こったりする恐れがある。
本発明では、反応器内に不活性ガスが存在する雰囲気下でヒドロホルミル化反応を実施するが、不活性ガスとしては、窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素、メタン、エタン、プロパン、及びブタンよりなる群から選ばれる一種以上であり、単独で用いても二種以上を混合して用いてもよい。より好ましい不活性ガスとしては、窒素、ヘリウム、アルゴンであり、更に好ましい不活性ガスとしては、窒素およびアルゴンであり、最も好ましい不活性ガスとしては、窒素である。なお、本発明においては、二種以上の不活性ガスを混合して用いる場合には、それぞれのガスの分圧の和の値が、不活性ガスの分圧となる。
本発明において、反応器内の不活性ガスの分圧としては、0.1MPa以上、好ましくは0.5MPa以上、より好ましくは1.0MPa以上、最も好ましくは1.5MPa以上であり、一方で、10.0MPa以下、好ましくは8.0MPa以下、より好ましくは6.0MPa以下である。反応器内の不活性ガスの分圧を上記範囲とすることで、目的生成物であるアルデヒドの直鎖選択性が向上する。この理由は明らかでは無いが、次のようなことが推測される。即ち、有機リン化合物由来の配位子を有する遷移金属錯体によるヒドロホルミル化反応においては、アルデヒドの直鎖選択性は主に配位子の立体制御効果で決定されるが、不活性ガス分圧が高くなり反応液に圧力が掛かった状態では、錯体自身も周辺の溶媒・溶質等から圧力を受け圧縮された状態となると考えられる。その場合、有機リン化合物由来の配位子は、より遷移金属に強く配位した状態(近づいた状態)となり、配位子の立体制御効果が一層高まることからアルデヒドの直鎖選択性が高まるものと推測される。なお、不活性ガスの分圧が低すぎると十分な目的生成物であるアルデヒドの直鎖選択性の向上効果が得られない恐れがあり、逆に高すぎると反応器内の全圧が高くなることから耐圧性の高い反応器を用いる必要性が発生し建設コストが高くなったり、反応器内の圧力を維持するための圧縮機の用役コストが高くなったりする恐れがある。
本発明では、ヒドロホルミル化反応を行うことにより生成されるアルデヒドを含む反応混合物を得るが、反応混合物とは、ヒドロホルミル化反応器内で形成されるあらゆる組成物の総和を意味し、ガス組成物と液組成物に大別することができる。ガス組成物を具体的に説明すると、水素、一酸化炭素、不活性ガス、原料オレフィンなどが蒸気圧を持つ場合にはそのガス成分、更にヒドロホルミル化反応を行うことにより生成されるアルデヒドが蒸気圧を持つ場合にはそのガス成分、溶媒を使用しその溶媒が蒸気圧を持つ場合にはそのガス成分、及び生成アルデヒド、有機リン化合物由来の配位子、遷移金属化合物の分解生成物であってそれらが蒸気圧を持つ場合にはそのガス成分である。また、液組成物を具体的に説明すると、溶媒を使用している場合にはその溶媒、原料オレフィン、生成アルデヒド、本発明のヒドロホルミル化反応の副生物であるアルコール類、アルデヒドのアセタール反応体、エステル類やアルドール縮合体といった目的とする生成物であるアルデヒドよりも高い沸点を有する化合物、及び上記の液組成物に溶解している遷移金属化合物、有機リン化合物、遷移金属化合物や有機リン化合物の分解生成物、溶存ガス成分(上述したガス組成物であって液組成物に溶解しているもの)である。これらの反応混合物中に含まれる成分の量や割合は、反応条件や目的生成物であるアルデヒドの収率によって適宜定めら
れる。
また、本発明では、反応混合物から未反応の水素及び一酸化炭素を含有するガスを分離し、このガスを再び反応器に循環供給するが、未反応の水素及び一酸化炭素を含有するガスの分離は、反応器の上部にガスを抜き出すラインを設けて分離しても、反応器から反応混合物を抜き出したのち、気液分離装置やガスストリッピング装置、ガス吸収装置や抽出装置に導入して反応混合物から未反応の水素及び一酸化炭素を含有するガスを分離しても良い。
また、反応混合物から未反応の水素及び一酸化炭素と共に不活性ガスを分離することが好ましい。この際、不活性ガスを単独で分離しても、水素及び一酸化炭素を含むガス中に不活性ガスが含まれるように分離してもよいが、プロセスがよりシンプルとなるという観点から、水素及び一酸化炭素を含むガス中に不活性ガスが含まれるように反応混合物から分離することが好ましい。
上記のように反応混合物から分離された未反応の水素及び一酸化炭素を含有するガスは反応器に循環供給されるが、反応混合物から不活性ガスを分離している場合は、不活性ガスも共に反応器に循環供給するのが好ましい。未反応の水素及び一酸化炭素を含有するガスを反応器に循環供給する形態としては、特に限定されないが、単独の循環供給用のラインを反応器に設けて直接反応器に供給しても、原料オレフィン、水素、一酸化炭素、又は不活性ガスを供給するラインに接続して、これらと共に反応器に供給してもよい反応器内の不活性ガスの分圧を0.10〜10.00MPaに制御するには、反応器の不活性ガスの圧力を監視して、0.10〜10.00MPaの範囲から逸脱しないように、反応器に供給される不活性ガスの供給量を調整すればよい。また、例えば、反応混合物から未反応の水素及び一酸化炭素を含有するガスに不活性ガスが含まれるように分離し、反応器に循環供給する場合には、反応器に新たにフィードされる原料オレフィン、水素、及び一酸化炭素の供給量、反応器に循環供給される水素及び一酸化炭素を含有するガスの供給量、反応器から流出する反応混合物中のガス成分を反応器後段で反応系外に排出するパージ量のバランス見合いで、反応器に供給される不活性ガスの量を制御すればよい。具体的には、反応系外に排出するガスのパージ量を増やし、反応器に循環供給する水素及び一酸化炭素を含有するガスの量流量を減らせば反応器内の不活性ガスの分圧を低く保つことができる。逆に、反応系外に排出するガスのパージ量を減らし反応器に循環供給する水素及び一酸化炭素を含有するガスの量を増やせば反応器内の不活性ガスの分圧を高く保つことができる。
本発明では、水素および一酸化炭素を原料として使用するが、通常、水素及び一酸化炭素の混合ガス(いわゆるオキソガスまたは合成ガス)を使用することが多い。その際、水素及び一酸化炭素の混合ガスの供給源と不活性ガスの供給源を別々に設けても良いが、窒素等の不活性ガスを予め含有している水素および一酸化炭素の混合ガスを用いてもよく、このようなガスの具体的な供給源としては、石炭と酸素含有ガスまたは空気との加熱反応によって得られる石炭ガス化反応ガスや、天然ガスと酸素含有ガスまたは空気との部分酸化反応によって得られる多成分混合ガスを挙げることができる。これらの石炭ガス化反応ガスや天然ガスの部分酸化反応ガスでは、酸化剤として通常空気を用いることが多く、生成ガスの中には窒素が数%〜数十%含まれていることが多い。これらのガスは一般的なヒドロホルミル化反応で用いる水素および一酸化炭素混合ガスと比較して非常に安価なガスであるため、原料ガスのコスト削減及び直鎖選択性の向上効果の観点から、本発明で好適に使用することができる。
また、反応方式としては、撹拌型反応槽、又は気泡塔型反応槽中で、連続式、半連続式、又はバッチ式操作のいずれでも容易に実施し得る。反応器から抜き出される反応混合物
から、未反応原料オレフィン、生成物類、及び有機リン化合物由来の配位子を有する遷移金属を含む錯体の分離は、通常、単蒸留、減圧蒸留、薄膜蒸留、水蒸気蒸留等の蒸留操作のほか、気液分離、蒸発(エバポレーション)、ガスストリッピング、ガス吸収及び抽出等の公知の方法で行うことができる。蒸留条件は特に制限されるものではなく、生成物の揮発性、熱安定性等を考慮して望ましい結果が得られるように任意に設定されるが、通常、50〜300℃の温度、760〜0.01mmHgの圧力条件の範囲から選ばれる。また、蒸留を行うに当たって、溶媒の使用は必須ではないが、必要ならば生成物類や触媒成分に不活性な溶媒を存在させることができる。分離した有機リン化合物由来の配位子を有する遷移金属を含む錯体を含む残液からは、公知の方法により遷移金属を回収することができるし、あるいは残液の全量若しくは一部を反応工程にリサイクルし、再利用することもできる。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
比較例1>
触媒調製用のガラス容器に、窒素雰囲気下でRhH(CO)(PPh33(158.2mg、0.1722mmol)およびトリフェニルホスフィン(PPh3)(13.25g、51.03mmol、Rhの296等量)を仕込み、トルエン(50.0ml)とガスクロマトグラフィー分析用の内部標準であるn−ドデカン(5.0ml)加えて溶解させ、当該溶液を別途用意した内容量200mlの磁性誘導上下撹拌式のステンレス鋼オートクレーブに窒素雰囲気下で仕込んだ。更にプロピレン(4.64g、110.27mmol)を圧入した後、オートクレーブを密閉し、当該オートクレーブを100℃まで昇温した。この時、反応器の内圧は、ゲージ圧で0.60MPaを示していたが、触媒液の仕込み時に約20℃で封じ込められた大気圧の窒素ガスが100℃まで加熱されたことにより、系内の窒素分圧は、0.13MPaであった(ただし、この値は、トルエン溶媒への窒素の溶解等を無視した値である。)。その後、水素および一酸化炭素の混合ガス(混合比:水素/一酸化炭素=1/1)を系内圧力(ゲージ圧)が1.33MPaになるようにフィードして反応を開始した。反応初期の水素および一酸化炭素の混合ガスの分圧は、0.73MPaであった。なお、水素および一酸化炭素の混合ガスは、反応器内でガスが消費され内圧が低下した場合に、系内圧力が反応初期の圧力に保てるように一定容量の蓄圧器から二次圧力調整器を通して自動供給されるようにした。なお、この自動供給により、反応器から流出される反応混合物から未反応の水素及び一酸化炭素を含むガスを分離して反応器に循環供給することを想定する同時に反応器内の圧力を反応初期の圧力に保持することが可能となる。ヒドロホルミル化反応中の反応器内の窒素分圧を0.13MPaに維持して、反応は2時間実施した。
反応終了後、オートクレーブを室温まで冷却し、反応液を取り出してガスクロマトグラフィーで分析することでブチルアルデヒドの収率を見積もった。その結果、n−ブチルアルデヒド収率は83.62%、i−ブチルアルデヒド収率は14.75%であり、n/i比は5.67であった。結果を表−1に示す。
<実施例
比較例1において、水素および一酸化炭素の混合ガスをフィードする前に100℃下で1.00MPaの窒素ガスをオートクレーブに導入し、その後、水素および一酸化炭素の混合ガスをフィードして同様に反応を行なった。ただし、水素および一酸化炭素の混合ガスの反応初期における分圧は、比較例1と同じに合わせた。本反応における反応器内の窒素分圧は1.13MPaであった。
反応終了後、同様に分析した結果、n−ブチルアルデヒド収率は85.08%、i−ブチルアルデヒド収率は13.06%であり、n/i比は6.52であった。結果を表−1に示す。
<実施例
比較例1において、水素および一酸化炭素の混合ガスをフィードする前に100℃下で2.00MPaの窒素ガスをオートクレーブに導入し、その後、水素および一酸化炭素の混合ガスをフィードして同様に反応を行なった。ただし、水素および一酸化炭素の混合ガスの反応初期における分圧は、比較例1と同じに合わせた。本反応における反応器内の窒素分圧は2.13MPaであった。
反応終了後、同様に分析した結果、n−ブチルアルデヒド収率は85.12%、i−ブチルアルデヒド収率は11.98%であり、n/i比は7.11であった。結果を表−1に示す。
比較例1、実施例1および2の結果より、反応器内の窒素分圧を横軸に取り、反応におけるn/i比を縦軸に取ったものを図1に示すが、反応器内における窒素分圧を徐々に高めていくとn/i比は向上していき、目的物であるn−ブチルアルデヒドの選択率が高まっていくことが分かる。また、反応器内の窒素の分圧を然るべき値に設定すると、所望のアルデヒドの直鎖選択性を達成できることから、反応器内の窒素分圧でアルデヒドの直鎖選択性を制御できることが期待できる。
比較例2
触媒調製用のガラス容器に、窒素雰囲気下で[Rh(cod)(OAc)](19.8mg、Rhとして0.0733mmol)および二座ホスファイト(明細書中式L−26の化合物)(0.3126mg、0.2918mmol、Rhの4等量)を仕込み、トルエン(50.0ml)とガスクロマトグラフィー分析用の内部標準であるn−ドデカン(5.0ml)加えて溶解させ、当該溶液を別途用意した内容量200mlの磁性誘導上下撹拌式のステンレス鋼オートクレーブに窒素雰囲気下で仕込んだ。更にプロピレン(4.66g、110.74mmol)を圧入した後、オートクレーブを密閉し、当該オートクレーブを70℃まで昇温した。この時、反応器の内圧は、ゲージ圧で0.42MPaを示していたが、触媒液の仕込み時に約20℃で封じ込められた大気圧の窒素ガスが70℃まで加熱されたことにより、系内の窒素分圧は、0.12MPaであった(ただし、この値は、トルエン溶媒への窒素の溶解等を無視した値である。)。その後、水素および一酸化炭素の混合ガス(混合比:水素/一酸化炭素=1/1)を系内圧力(ゲージ圧)が0.98MPaになるようにフィードして反応を開始した。すなわち、反応初期の水素および一酸化炭素の混合ガスの分圧は、0.56MPaであった。なお、水素および一酸化炭素の混合ガスは、反応器内でガスが消費され内圧が低下した場合に、系内圧力が反応初期の圧力に保てるように一定容量の蓄圧器から二次圧力調整器を通して自動供給されるようにした。なお、この自動供給により、反応器から流出される反応混合物から未反応の水素及び一酸化炭素を含むガスを分離して反応器に循環供給することを想定する同時に反応器内の圧力を反応初期の圧力に保持することが可能となる。ヒドロホルミル化反応中の反応器内の窒素分圧を0.12MPaに維持して、反応は2.5時間実施した。
反応終了後、反応終了後、オートクレーブを室温まで冷却し、反応液を取り出してガスクロマトグラフィーで分析すると、n−ブチルアルデヒド収率は94.89%、i−ブチルアルデヒド収率は1.15%であり、n/i比は82.71であった。結果を表−1に示す。
<実施例
比較例2において、水素および一酸化炭素の混合ガスをフィードする前に70℃下で1.01MPaの窒素ガスをオートクレーブに導入し、その後、水素および一酸化炭素の混合ガスをフィードして同様に反応を行なった。ただし、水素および一酸化炭素の混合ガスの反応初期における分圧は、比較例2と同じに合わせた。本反応における反応器内の窒素分圧は1.13MPaであった。
反応終了後、同様に分析した結果、n−ブチルアルデヒド収率は96.41%、i−ブチルアルデヒド収率は1.11%であり、n/i比は86.56であった。結果を表−1に示す。
<実施例
比較例2において、水素および一酸化炭素の混合ガスをフィードする前に70℃下で2.05MPaの窒素ガスをオートクレーブに導入し、その後、水素および一酸化炭素の混合ガスをフィードして同様に反応を行なった。ただし、水素および一酸化炭素の混合ガスの反応初期における分圧は、比較例2と同じに合わせた。本反応における反応器内の窒素分圧は2.17MPaであった。
反応終了後、同様に分析した結果、n−ブチルアルデヒド収率は96.46%、i−ブチルアルデヒド収率は1.07%であり、n/i比は89.98であった。
比較例2、実施例3および4の結果より、反応器内の窒素分圧を横軸に取り、反応におけるn/i比を縦軸に取ったものを図2に示すが、反応器における窒素分圧を徐々に高めていくとn/i比は向上していき、目的物であるn−ブチルアルデヒドの選択率が高まっていくことが分かる。また、反応器内の窒素の分圧を然るべき値に設定すると、所望のアルデヒドの直鎖選択性を達成できることから、反応器内の窒素分圧でアルデヒドの直鎖選択性を制御できることが期待できる。
比較例3
触媒調製用のガラス容器に、窒素雰囲気下で[Rh(cod)(OAc)](4.95mg、Rhとして0.0183mmol)および二座ホスファイト(明細書中式L−56の化合物)(0.0612mg、0.0729mmol、Rhの4等量)を仕込み、トルエン(50.0ml)とガスクロマトグラフィー分析用の内部標準であるn−ドデカン(5.0ml)加えて溶解させ、当該溶液を別途用意した内容量200mlの磁性誘導上下撹拌式のステンレス鋼オートクレーブに窒素雰囲気下で仕込んだ。更にプロピレン(4.70g、111.69mmol)を圧入した後、オートクレーブを密閉し、当該オートクレーブを70℃まで昇温した。この時、反応器の内圧は、ゲージ圧で0.40MPaを示していたが、触媒液の仕込み時に約20℃で封じ込められた大気圧の窒素ガスが70℃まで加熱されたことにより、系内の窒素分圧は、0.12MPaであった(ただし、この値は、トルエン溶媒への窒素の溶解等を無視した値である。)。その後、水素および一酸化炭素の混合ガス(混合比:水素/一酸化炭素=1/1)を系内圧力(ゲージ圧)が0.86MPaになるようにフィードして反応を開始した。すなわち、反応初期の水素および一酸化炭素の混合ガスの分圧は、0.46MPaであった。なお、水素および一酸化炭素の混合ガスは、反応器内でガスが消費され内圧が低下した場合に、系内圧力が反応初期の圧力に保てるように一定容量の蓄圧器から二次圧力調整器を通して自動供給されるようにした。なお、この自動供給により、反応器から流出される反応混合物から未反応の水素及び一酸化炭素を含むガスを分離して反応器に循環供給することを想定する同時に反応器内の圧力を反応初期の圧力に保持することが可能となる。ヒドロホルミル化反応中の反応器内の窒素分圧を0.12MPaに維持して、反応は2時間実施した。
反応終了後、反応終了後、オートクレーブを室温まで冷却し、反応液を取り出してガスクロマトグラフィーで分析すると、n−ブチルアルデヒド収率は93.98%、i−ブチルアルデヒド収率は2.51%であり、n/i比は37.50であった。結果を表−1に示す。
<実施例
比較例3において、水素および一酸化炭素の混合ガスをフィードする前に70℃下で1.02MPaの窒素ガスをオートクレーブに導入し、その後、水素および一酸化炭素の混合ガスをフィードして同様に反応を行なった。ただし、水素および一酸化炭素の混合ガスの反応初期における分圧は、比較例3と同じに合わせた。本反応における反応器内の窒素分圧は1.14MPaであった。
反応終了後、同様に分析した結果、n−ブチルアルデヒド収率は94.01%、i−ブチルアルデヒド収率は2.42%であり、n/i比は38.90であった。結果を表−1に示す。
<実施例
比較例3において、水素および一酸化炭素の混合ガスをフィードする前に70℃下で2.00MPaの窒素ガスをオートクレーブに導入し、その後、水素および一酸化炭素の混合ガスをフィードして同様に反応を行なった。ただし、水素および一酸化炭素の混合ガスの反応初期における分圧は、比較例3と同じに合わせた。本反応における反応器内の窒素分圧は2.12MPaであった。
反応終了後、同様に分析した結果、n−ブチルアルデヒド収率は92.73%、i−ブチルアルデヒド収率は2.22%であり、n/i比は41.80であった。結果を表−1に示す。
比較例3、実施例5及び6の結果より、反応器内の窒素分圧を横軸に取り、反応におけるn/i比を縦軸に取ったものを図3に示すが、反応器内における窒素分圧を徐々に高めていくとn/i比は向上していき、目的物であるn−ブチルアルデヒドの選択率が高まっていくことが分かる。また、反応器内の窒素の分圧を然るべき値に設定すると、所望のアルデヒドの直鎖選択性を達成できることから、反応器内の窒素分圧でアルデヒドの直鎖選択性を制御できることが期待できる。
Figure 0005652052

Claims (4)

  1. 炭素数3以上の原料オレフィン、水素、一酸化炭素、及び不活性ガスを反応器に供給し、有機リン化合物由来の配位子を有する遷移金属を一種以上含む錯体の存在下、ヒドロホルミル化反応を行うことにより生成されるアルデヒドを含む反応混合物を得て、該反応混合物から水素及び一酸化炭素を含有するガスを分離し、該反応器に循環供給するアルデヒドの製造方法において、該不活性ガスが窒素、ヘリウム及びアルゴンよりなる群から選ばれる1種以上であり、該反応器中の不活性ガスの分圧を1.06.0MPaとすることを特徴とするアルデヒドの製造方法。
  2. 前記遷移金属が周期表第8〜10族の遷移金属であることを特徴とする請求項1に記載のアルデヒドの製造方法。
  3. 前記の不活性ガスが、窒素であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルデヒドの製造方法。
  4. 水素、一酸化炭素及び不活性ガスが、石炭と酸素含有ガスまたは空気との反応によって得られる石炭ガス化反応ガス、若しくは、天然ガスと酸素含有ガスまたは空気との部分酸化反応によって得られる多成分合成ガスから得られることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のアルデヒドの製造方法。
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