[go: up one dir, main page]

JP5619637B2 - 可撓管の端末構造 - Google Patents

可撓管の端末構造 Download PDF

Info

Publication number
JP5619637B2
JP5619637B2 JP2011013623A JP2011013623A JP5619637B2 JP 5619637 B2 JP5619637 B2 JP 5619637B2 JP 2011013623 A JP2011013623 A JP 2011013623A JP 2011013623 A JP2011013623 A JP 2011013623A JP 5619637 B2 JP5619637 B2 JP 5619637B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fixing member
reinforcing strip
reinforcing
fixing
flexible tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011013623A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012154408A (ja
Inventor
將行 福嶋
將行 福嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Original Assignee
THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD. filed Critical THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Priority to JP2011013623A priority Critical patent/JP5619637B2/ja
Publication of JP2012154408A publication Critical patent/JP2012154408A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5619637B2 publication Critical patent/JP5619637B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L33/00Arrangements for connecting hoses to rigid members; Rigid hose-connectors, i.e. single members engaging both hoses
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L33/00Arrangements for connecting hoses to rigid members; Rigid hose-connectors, i.e. single members engaging both hoses
    • F16L33/01Arrangements for connecting hoses to rigid members; Rigid hose-connectors, i.e. single members engaging both hoses specially adapted for hoses having a multi-layer wall

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Joints That Cut Off Fluids, And Hose Joints (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)

Description

本発明は、海底油ガス田等から産出した油やガスを輸送するための流体輸送用可撓管の端末構造等に関するものである。
従来、海底油ガス田から算出する高圧の油やガスは、流体輸送用可撓管によって浮遊式石油精製設備まで輸送される。可撓管には、耐内圧特性や液密性、防水性等が要求されている。
図9は、このような石油生産システム100の概要を示す図である。石油生産システム100は、海上に浮遊し、図示を省略した係留索により係留された浮遊式石油精製設備101と、海底の石油の生産井105とが流体輸送用可撓管103により接続されたものである。
石油生産システム100では、海底の生産井105より導出される原油を流体輸送用可撓管103によって、海上の浮遊式石油精製設備101に輸送し、浮遊式石油精製設備101で精製された石油が、タンカ等によって各地へ輸送される。
このような用途で使用される流体輸送用可撓管103としては、最内層に、可撓性に優れ、耐外圧および敷設時の耐側圧補強に優れるステンレス製のインターロック管を用い、その外周部に、耐油ガス性に優れ、液密性に優れるプラスチック内管が設けられ、さらにその外周に耐内圧補強としての金属製内圧補強層および軸方向補強としての金属製軸力補強層が設けられ、最外層に防水層としてのプラスチックシースが設けられるものが一般的である。
一方、このような、輸送管の端末構造には、高い液密性と、高い軸力方向の力に耐えうる強度が要求される。すなわち、可撓管の端末構造を構成する各部材の強度が要求されるとともに、軸力補強層を構成する補強条の端末構造への固定方法が重要となる。特に近年、より深海における石油生産が計画されており、より高い軸力を有する可撓管および可撓管の端末構造が要求される。
従来の端末構造としては、例えば、補強条の端部を折り返して固定可能なワイヤホルダを用い、補強条をワイヤホルダに沿って折り返し、傾斜面に溶接を行う方法がある(特許文献1)。
また、補強条を複数に縦割りに分割可能として補強条の端部を複数の補強条部分へ分割されて広げた状態でコンパウンド内に埋め込む方法がある(特許文献2)。
特開平7−293769号公報 特開平6−241355号公報
しかしながら、特許文献1のような可撓性流体輸送管は、従来よりも高い軸力を得るためには以下のような課題を有する。すなわち、軸力補強層を構成する補強条は溶接によって固定されるため、熱影響等の影響で、補強条の固定部近傍においては、補強条にとって極めて強度的に不利な状態となる。
また、補強条を確実に端末に固定するため、補強条を所定の曲率で曲げる必要があるが、より高い軸力を得るための補強条は、強度が高いため、曲げ加工等の作業性が悪い。また、大きな曲率で曲げる必要があるため、曲げ加工部が強度的にウィークポイントとなる恐れがある。
たとえば、従来の補強条は、引張強度1000MPa程度の鋼材が用いられてきたが、大水深化の要求から、引張強度が1500〜2500MPaのより高強度な鋼材が用いられ、このため、このような高強度の鋼材においては、曲げ加工性が悪く、補強条ホルダに折り返して溶接することが困難となり、接合強度が著しく低下する恐れがある。
しかしながら、特許文献2のような特殊な補強条を用いたのでは、製造性の悪化やコスト増を招く恐れがある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、特殊な補強条を用いることなく、補強条自体を溶接する必要がなく、より高強度な補強条を過度に曲げずに確実に補強条の軸力を受けることができる可撓管の端末構造を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するため、本発明は、可撓性を有するインターロック管と、前記インターロック管の外周部に設けられた樹脂層と、前記樹脂層の外周部に設けられた耐内圧補強層と、前記耐内圧補強層の外周部に設けられた軸力補強層と、前記軸力補強層の外周部に設けられた保護層と、を有する流体輸送用の可撓管の端末構造であって、前記インターロック管の端部近傍に設けられ、前記耐内圧補強層を外周から固定する固定部材と、前記固定部材と接合される端末部材と、前記保護層を保持するホルダと、前記保護層の外周に設けられるシールを保持するシール保持部材と、前記シール保持部材と前記端末部材とを接続し、前記可撓管の端部を覆う外部ケースと、前記端末部材および前記シール保持部材と接合され、前記軸力補強層を構成する補強条を固定する固定板と、を具備し、前記補強条の端部には、筒状の定着部材が設けられ、前記定着部材には前記補強条の端部が挿入され、前記補強条と前記定着部材との間には膨張剤が充填され、前記補強条は、前記膨張剤によって前記定着部材と接合され、前記定着部材が前記固定板に固定されることを特徴とする可撓管の端末構造である。
前記膨張剤は、セメント膨張剤であり、加水による水和反応時に膨張し、前記膨張剤によって、前記補強条の表面と前記定着部材の内面に対して膨張圧が付与されることにより、前記膨張剤と、前記補強条の表面および前記定着部材の内面との摩擦によって前記補強条と前記定着部材とが接合されることが望ましい。
前記固定板には孔が形成され、前記孔の内径は、前記定着部材の外径よりも小さく、前記孔に前記補強条が挿通され、前記固定板から突出する前記補強条の端部が前記定着部材に定着されてもよい。前記定着部材は、前記固定板に形成された孔に挿通され、前記固定板に溶接によって固定されてもよい。前記定着部材は、前記固定板に形成された孔に挿通され、ボルトによって前記固定板に固定されてもよい。前記補強条の外周面と定着部材の内周面の少なくとも一方には膨張剤の充填前に粗面化処理が施されてもよい。
本発明によれば、補強条を簡易な構造で端末に固定することができる。また、特殊な補強条を用いることなく、補強条と定着部材とが膨張剤によって確実に固定することができる。特に、膨張剤がセメント膨張剤であり、加水により膨張が可能であれば、補強条の固定作業性にも優れる。
また、定着部材を固定板に固定する方法としては、溶接やボルト止めなど簡易な方法で行うことができ、作業性にも優れる。この際、補強条を曲げる必要がなく、補強条を直接固定板等に溶接する必要もない。
また、補強条の外周面と定着部材の内周面の少なくとも一方に、膨張剤の充填前に粗面化処理を施しておくことで、膨張剤との摩擦による補強条の引き留め力が向上するため、膨張剤の使用量の削減や定着部材の小型化を行うこともできる。
本発明によれば、特殊な補強条を用いることなく、補強条自体を溶接する必要がなく、より高強度な補強条を過度に曲げずに確実に補強条の軸力を受けることができる可撓管の端末構造を提供することができる。
可撓管1を示す断面斜視図。 可撓管1を示す断面図。 可撓管1の端末構造20を示す図で、(a)は全体図、(b)は部分拡大断面図。 固定板37の正面図。 補強条17と定着部材22との接合方法を示す図。 定着部材33と固定板37との固定方法を示す図。 定着部材33と固定板37との固定方法を示す図。 可撓管1の端末構造50を示す図。 石油生産システム100を示す図。
以下、本発明の実施の形態にかかる可撓管1について説明する。図1は、可撓管1を示す斜視断面図であり、図2は可撓管1の断面図である。可撓管1は、主にインターロック管である管体3、樹脂層5、内圧補強層9、軸補強層11、保護層13等から構成される。
管体3は、可撓管1の最内層に位置し、外圧に対する座屈強度に優れ、耐食性も良好なステンレス製である。管体3はテープを断面S字形状に成形させてS字部分で互いに噛み合わせて連結されて構成され、可撓性を有する。なお、管体3に代えて、同様の可撓性を有し、座屈強度等に優れる管体であれば、他の態様の管体を使用することも可能である。
管体3の外周部には、樹脂層5が設けられる。樹脂層5は、管体3内を流れる流体を遮蔽する。樹脂層5は、例えばナイロン等の樹脂製である。なお、管体3と樹脂層5との間に座床層15aを設けてもよい。座床層15aは、必要に応じて設けられ、管体3の外周の凹凸形状を略平らにならすための層であり、管体3の可撓性に追従して変形可能である。すなわち、座床層15aは、例えば不織布等のようにある程度の厚みを有し、管体3外周の凹凸のクッションとしての役割を有する。この場合でも、座床層の有無を問わず、管体3の外周部に樹脂層5が設けられると称する。
樹脂層5の外周部には、耐内圧補強層である内圧補強層9が設けられる。内圧補強層9は、主に管体3内を流れる流体の内圧等に対する補強層である。内圧補強層9は、例えば断面C形状または断面Z形状等の金属製のテープ等を互いに向かい合うように、かつ、互いに軸方向に重なり合うように短ピッチ(金属製のテープの幅と巻きつけピッチが略同じ)で巻きつけられて形成される。なお、内圧補強層9は、上述のように金属テープが所定ピッチで巻きつけられた構成であり、管体3の曲げ変形等に追従可能である。
内圧補強層9の外周には、軸力補強層である軸補強層11が設けられる。軸補強層11は、主に管体3が可撓管1の軸方向へ変形する(伸びる)ことを抑えるための補強層である。軸補強層11は、平型断面形状の補強条17をロングピッチで(補強条の幅に対して巻きつけピッチが十分に長くなるように)2層交互巻きして形成される。補強条17は耐内圧補強層の外周において、周方向に複数配置され、ロングピッチで巻きつけられる。軸補強層11は、管体3の可撓性に追従して変形可能である。
なお、必要に応じて、内圧補強層9と軸補強層11の間にポリエチレン製等の樹脂テープである座床層15bを設けてもよく、また、逆向きに螺旋状に巻きつけられる2層の補強条17の間に、座床層15cを設けてもよい。座床層15b、15cは、補強部材同士が可撓管1の変形に追従する際に擦れて、摩耗することを防止するためである。この場合でも、座床層の有無を問わず、内圧補強層9の外周部に軸補強層11が設けられると称する。
軸補強層11の外周部には、保護層13が設けられる。保護層13は、例えば海水等が補強層へ浸入することを防止するための層である。保護層13は、例えばポリエチレン製やポリアミド系合成樹脂製等が使用できる。なお、軸補強層11の外周には、必要に応じて座床層15dが設けられる。座床層15dは、軸補強層11の外周の凹凸形状を略平らにならすための層であり、管体3の可撓性に追従して変形可能である。以上のように、可撓管1を構成する各層は、それぞれ可撓管1の曲げ変形等に追従し、可撓性を有する。
次に、可撓管1の端末構造20について説明する。図3は端末構造20を示す図で、図3(a)は、端末構造20の全体図、図3(b)は、端末構造20の部分拡大断面図である。端末構造20は、可撓管1の端部に設けられ、先端部には、接続に用いられるフランジ部が形成される。端末構造20は、他の接続対象と接続されると、内部と外部との間が水密に保たれる。なお、図3(b)において、軸補強層11は2層の補強条17で構成される例を示すが、補強条17は4層(互いに逆方向に長ピッチの螺旋巻き)で形成してもよい。
図3(b)に示すように、端末構造20は、主に、ホルダ21、シール保持部材23a、23b、23c、23d、シール25、固定部材27、端末部材29、外部ケース31、定着部材33、固定板37等から構成される。なお、端末構造20を構成する各部材は、特に記載がない限り、例えば鋼製である。端末構造20においては、可撓管1の端部の保護層13が剥離される。すなわち、軸補強層11が露出する。保護層13の端部近傍は、ホルダ21で固定される。すなわち、ホルダ21は、保護層13の外周から保護層を押さえて保持する部材である。ホルダ21は、複数に分割されており、組み合わせることでリング状となり、保護層13を保持することができる。
保護層13が剥離された部位において、内圧補強層9は、固定部材27により固定される。すなわち、内圧補強層9の外周部に固定部材27が設けられ、固定部材27と内圧補強層9とが接合される。
固定部材27は、端末部材29と接続される。端末部材29は、可撓管1の端部近傍の外周との間でシールされて固定される。端末構造20の後方には、シール保持部材23a、23b、23c、23dでシール25が保持される。すなわち、シール保持部材23a、23bと可撓管1(保護層13)の外周面との間にシール25が設けられる。シール保持部材23cはシール保持部材23aと接続され、シール保持部材23dを軸方向に移動させるボルトを有する。ボルトを締めこむことで、シール25がシール保持部材23bと可撓管1の外周面に押し付けられて、止水性を得ることができる。なお、シール25は、例えばゴム製である。また、シール保持部材23b、23c間には、Oリング等のパッキンが設けられる。
シール保持部材23a、23bの外周には、外部ケース31が接続される。また、外部ケースの他端には端末部材29が接続される。すなわち、シール保持部材23a、23b、23cと端末部材29とが外部ケース31によって連結される。外部ケース31は、端末構造20の可撓管1との接続部(固定部材27、ホルダ21等)を覆うように形成される。なお、外部ケース31と各シール保持部材および端末部材29との間は、Oリング等で止水性が保たれる。なお、シール保持部材23a等と外部ケース31とは、一体であってもよく、または、別体で構成され、ねじ等により接合されてもよい。
シール保持部材23aと端末部材29との間には、円板上の固定板37が設けられる。固定板37は、シール保持部材23aと端末部材29とに固定される。固定板37には、補強条17の本数に応じた複数の孔41が設けられる。孔41
図4は、固定板33の正面図である。固定板33は、補強条の巻き付け層数に応じた複数の径方向に対して、それぞれ同心円上に形成される。例えば、図示した例では、2層の補強条17が設けられる場合であって、径方向に異なる二つの同心円上にこう41が配列される。固定板37(孔41)には、補強条17の端部に固定された定着部材33が固定される。
なお、外部ケース31には、図示を省略した孔が形成されており、孔から内部に硬化性の樹脂35が充填される。樹脂35は、例えばエポキシ樹脂である。以上により端末構造20は構成される。
次に、補強条17と定着部材33との接合方法について説明する。図5は、補強条17と定着部材33との接合状態を示す図である。まず、図5(a)に示すように、補強条17の端部を、筒状の定着部材33内に挿入する(図中矢印A方向)。
次に、定着部材33の筒内(補強条17と定着部材33との隙間)に膨張剤39を充填する。膨張剤39は、加水することによる水和反応で膨張し、固結する物質であり、例えば生石灰および珪酸塩を主成分とする膨張剤が使用できる。膨張剤は、生石灰および珪酸塩を主成分とする粉末に水を加えてスラリー状とした状態で、対象部に流しこめば良い。膨張剤39としては、例えば太平洋マテリアル社製「EXGRIPPER」(登録商標)が適用可能である。
膨張剤39が水和反応で膨張する際に、膨張剤39が補強条17の表面および定着部材33の内面に垂直な方向に膨張による膨張圧が付与される。膨張剤39は、補強条17の表面および定着部材33の内面に対して膨張圧を生じた状態で固結する。なお、膨張圧力は、例えば充填後20hで30MPa、100hで50〜70MPa程度となる。このため、補強条17と膨張剤39との界面および膨張剤39と定着部材33との界面に摩擦力を生じる。この摩擦力によって、補強条17は定着部材33に接合される。なお、摩擦力を大きくするために、膨張剤39の充填前にあらかじめ補強条17の表面または定着部材33の内面の少なくとも一方の表面に対して粗面化処理(ブラスト処理等)を施してもよい。補強条17の表面または定着部材33の内面にブラスト処理を行うと、補強条17の表面または定着部材33の内面に圧縮の残留応力が生じるので、これらの材料の引張力に対する抵抗を増加させることができるのでこの点でもメリットがある。摩擦力が大きくなれば、膨張剤の使用量を削減でき、定着部材33も、より小さなものを使用することもできる。ここで、膨張剤が設計通りの膨張圧を発揮するためには、膨張剤に応じた所定の温度範囲で反応を進める必要がある。温度が低すぎると反応が進まないためである。一方、膨張剤に水を加えると、当該膨張剤は発熱する。しかし、膨張剤が高温になり過ぎると、膨張剤が対象部から噴出する恐れがある。したがって、定着部材33としては、膨張圧に耐えうる強度を確保するために最低限の肉厚が必要なだけでなく、温度を熱伝導により放熱させるのに必要な肉厚が要求される。このような定着部材としては、例えば15mmΦ、肉厚3.3mm程度のものが使用できる。
次に、定着部材33と固定板37との固定方法について説明する。図6は、定着部材33と固定板37との固定方法を示す図である。図6(a)に示すように、定着部材33と固定板37の固定方法としては、例えば、溶接で行うことができる。この場合、通常のTIG(Tungsten Inert Gas)溶接を採用することができる。この場合、補強条17が接合された定着部材33を孔41に挿入し、定着部材33の外周部と固定板37とを溶接部43で溶接すればよい。
また、図6(b)に示すように、定着部材33と固定板37とをボルト45固定することもできる。この場合、定着部材33内面に雌ネジを形成し、孔41よりも大径の頭部を有するボルト45定着部材33の端部(補強条17と波逆側)から接合すればよい。この場合には、例えば、定着部材33にボルト45を接合した状態で補強条17を定着部材33の端部から挿入し、膨張剤39を充填して膨張剤39の固結が開始した段階(膨張剤39が固まり始めた段階)でボルト45を外し、完全に補強条17が定着部材33に接合された後に定着部材33を孔41に挿通して再度ボルト45を締め込めば良い。
また、図7(a)に示すように、溶接やボルト等を使用せずに固定してもよい。この場合、孔41は補強条17が貫通可能であるとともに、定着部材33よりも小径となる。孔41には補強条17が挿通される。補強条17の挿通側とは反対側に突出する補強条17の端部には定着部材33が定着される。定着部材37の外径が孔41の径よりも大きいため、定着部材33の端面は固定板37に密着して、定着部材33は固定板37に固定される。なお、この場合、図7(b)に示すように、図7(a)の方法に対してさらに溶接部43で溶接を行ってもよい。なお、この場合には、補強条17を固定板37に挿通後に定着部材33に固定し、膨張剤が硬化後、固定板37を端末部材等に固定すればよい。この場合、固定板の厚さや枚数及び定着部材の直径や厚さは、発生する膨張力による補強条の拘束力が補強条に働く引張力を超えるように考えて、決定すればよい。このとき、固定板の強度としては、補強条17の引張力で変形しないような強度が得られるようにする必要がある。
次に、端末構造20の製造方法について説明する。まず、可撓管1の端部の保護層13を所定範囲剥離する。次いで、シール保持部材23a、23b、23c、23d、シール25、外部ケース31を可撓管1に挿入し、可撓管1の長手方向に退避させておく。剥離された保護層13の端部には、ホルダ21が設けられる。ホルダ21により保護層13が外周から押さえ込まれて固定される。
次に、固定部材27の内周面を、内圧補強層9に溶接して固定する。次いで、端末部材29を管体3に溶接するとともに、固定部材27と端末部材29とをボルトで接合する。次に、補強条17を、それぞれの所定長さに切断して、定着部材33に接合する。さらに定着部材33を固定板37に固定する。
次に、外部ケース31を端末部材29およびシール保持部23a、23b、23cと接合し、シール25をシール保持部材23dにより締めこむ。この際、シール保持部23aと端末部材29に固定板37を接合して固定する。最後に、外部ケース31にあらかじめ設けられた孔(図示せず)より、ケース31内部に樹脂35を流し込み、硬化させる。以上により、端末構造20が完成する。
以上、本実施の形態によれば、補強条17が、膨張剤39によって定着部材33に接合されるため、補強条17に対して溶接等を行う必要がない。また、膨張剤39は、加水するのみで極めて短時間で膨張して固結するため、作業が容易で、作業時間も短縮可能である。また、定着部材33は固定板37に溶接やボルト等で固定されるため、補強条17を曲げ加工等行う必要がない。このため、端末構造の製造性に優れる。
次に、第2の実施の形態にかかる端末構造50について説明する。図8は、端末構造50を示す図である。なお、以下の実施の形態においては、端末構造20と同様の機能を奏する構成については、図3(b)等と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
端末構造50では、補強条17は従来の方法で固定される。すんわち、補強条17は、その端部が曲げ加工され、補強条ホルダ51に溶接で接合される。端末部材50では、端末部材20と同様の方法で組み立てられた後、最後の樹脂の充填に代えて、膨張剤53が充填される。膨張剤53としては、前述の膨張剤39と同様のものを使用することができる。
第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、通常充填される、例えばエポキシ樹脂は硬化するまでに数時間を要するが、膨張剤は10分程度で硬化するため、短時間で端末構造を製造することができる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
たとえば、定着部材の断面形状は、円形であってもよく、その他形状であってもよい。
1………可撓管
3………管体
5………樹脂層
9………内圧補強層
11………軸補強層
13………保護層
15a、15b、15c、15d………座床層
17………補強条
20、50………端末構造
21………ホルダ
23a、23b、23c、23d………シール保持部材
25………シール
27………固定部材
29………端末部材
31………外部ケース
33………定着部材
35………樹脂
37………固定板
39………膨張剤
41………孔
43………溶接部
45………ボルト
51………補強条ホルダ
53………膨張剤
100………石油生産システム
101………浮遊式石油精製設備
103………流体輸送用可撓管
105………生産井

Claims (7)

  1. 少なくとも可撓性を有するインターロック管と、前記インターロック管の外周部に設けられた樹脂層と、前記樹脂層の外周部に設けられた耐内圧補強層と、前記耐内圧補強層の外周部に設けられた軸力補強層と、前記軸力補強層の外周部に設けられた保護層と、を有する流体輸送用の可撓管の端末構造であって、
    前記インターロック管の端部近傍に設けられ、前記耐内圧補強層を外周から固定する固定部材と、前記固定部材と接合される端末部材と、前記保護層を保持するホルダと、前記保護層の外周に設けられるシール部材を保持するシール保持部材と、前記シール保持部材と前記端末部材とを接続し、前記可撓管の端部を覆う外部ケースと、前記端末部材および前記シール保持部材と接合され、前記軸力補強層を構成する補強条を固定する固定板と、を具備し、
    前記補強条の端部には、筒状の定着部材が設けられ、前記定着部材には前記補強条の端部が挿入され、前記補強条と前記定着部材との間には膨張剤が充填され、前記補強条は、前記膨張剤によって前記定着部材と接合され、前記定着部材が前記固定板に固定されることを特徴とする可撓管の端末構造。
  2. 前記膨張剤は、生石灰および珪酸塩を主成分とする膨張剤であり、加水による水和反応時に膨張し、
    前記膨張剤によって、前記補強条の表面と前記定着部材の内面に対して膨張圧が付与されることにより、前記膨張剤と、前記補強条の表面および前記定着部材の内面との摩擦によって前記補強条と前記定着部材とが接合されることを特徴とする請求項1記載の可撓管の端末構造。
  3. 前記固定板には孔が形成され、前記孔の内径は、前記定着部材の外径よりも小さく、前記孔に前記補強条が挿通され、前記固定板から突出する前記補強条の端部が前記定着部材に定着されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の可撓管の端末構造。
  4. 前記定着部材は、前記固定板に形成された孔に挿通され、前記固定板に溶接によって固定されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の可撓管の端末構造。
  5. 前記定着部材は、前記固定板に形成された孔に挿通され、ボルトによって前記固定板に固定されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の可撓管の端末構造。
  6. 前記補強条の外周面と前記定着部材の内周面の少なくとも一方には膨張剤の充填前に粗面化処理が施されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の可撓管の端末構造。
  7. 前記補強条の表面または前記定着部材の内面に膨張剤の充填前に粗面化処理であるブラスト処理を行って、前記補強条と前記定着部材の間の膨張剤の摩擦力を大きくすると同時に、前記補強条と前記定着部材の表面に圧縮の残留応力を残して引張力に対する前記補強条と前記定着部材の抵抗を高めたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の可撓管の端末構造。
JP2011013623A 2011-01-26 2011-01-26 可撓管の端末構造 Active JP5619637B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011013623A JP5619637B2 (ja) 2011-01-26 2011-01-26 可撓管の端末構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011013623A JP5619637B2 (ja) 2011-01-26 2011-01-26 可撓管の端末構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012154408A JP2012154408A (ja) 2012-08-16
JP5619637B2 true JP5619637B2 (ja) 2014-11-05

Family

ID=46836342

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011013623A Active JP5619637B2 (ja) 2011-01-26 2011-01-26 可撓管の端末構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5619637B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11378207B2 (en) 2019-11-22 2022-07-05 Trinity Bay Equipment Holdings, LLC Swaged pipe fitting systems and methods

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH034877Y2 (ja) * 1986-02-04 1991-02-07
JPH0736228Y2 (ja) * 1989-08-24 1995-08-16 古河電気工業株式会社 流体輸送管用端末金具
JPH04171390A (ja) * 1990-11-01 1992-06-18 Furukawa Electric Co Ltd:The 流体輸送管端末金具
JPH05105908A (ja) * 1991-10-11 1993-04-27 Nkk Corp 粉末焼結品のシヨツトブラスト方法
JPH0554888U (ja) * 1991-12-26 1993-07-23 古河電気工業株式会社 流体輸送管端末装置
JPH07279314A (ja) * 1994-04-11 1995-10-27 Nippon Steel Corp 定着機構を有するコンクリート補強用連続繊維強化プラスチック製筋材
JPH0979447A (ja) * 1995-09-08 1997-03-25 Nippon Steel Corp 膨張モルタルを使用した無溶接鋼管継手
JP3836920B2 (ja) * 1996-09-20 2006-10-25 株式会社フジタ 橋脚張り出し部の施工方法
US6742813B1 (en) * 1999-07-23 2004-06-01 Nkt Flexibles I/S Method of securing reinforcement wires to an end termination of a pipeline or a cable, an end termination, and uses of the method and the end termination

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11378207B2 (en) 2019-11-22 2022-07-05 Trinity Bay Equipment Holdings, LLC Swaged pipe fitting systems and methods

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012154408A (ja) 2012-08-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6513551B2 (en) Device having a radial partition, especially for arresting the propagation of a radial buckle in a double-walled pipe intended for great depths
BR112018075840B1 (pt) Peça de extremidade de conexão para uma linha flexível, linha flexível e método para montar uma peça de extremidade de conexão para uma linha flexível
US20140312612A1 (en) End fitting for flexible pipe
EP2864749B1 (en) Flexible pipe and method of assembly of flexible pipe
EP2864748B1 (en) Assembly and seal test
JP2009540244A (ja) フレキシブルパイプ用継手の組立方法
BR112015032227B1 (pt) conduto flexível de transporte de fluido e processo de montagem de uma ponta de um conduto flexível
CN108700238B (zh) 软管线的连接端头、软管线和相关的安装方法
US20100171301A1 (en) Multiwall pipe lip seal joint
JP2005180609A (ja) 耐圧複合管
US20060016617A1 (en) Marine and submarine pipelines
US20060082140A1 (en) Flexible pipe connected to an end fitting
JP5619637B2 (ja) 可撓管の端末構造
US20060032036A1 (en) Device for arresting the propagation of a buckle in a double-walled pipe
JP2010230106A (ja) 断層用管路
WO2018073644A1 (en) Pipeline sealing assembly and method
US12222055B2 (en) End fitting of a flexible pipe, associated flexible pipe and related methods
JP4297359B2 (ja) 可撓性流体輸送管の布設用プーリング端末部
US10544881B2 (en) Method of installing an in-line structure in a pipeline
CN118517583A (zh) 用于海底应用的柔性管的夹紧装置和相关方法
JP5638861B2 (ja) 可撓管の端末構造
CN105492816B (zh) 软管接头和相关软管
JP2005240969A (ja) 既設管の更生方法
CN209781907U (zh) 一种深水用非粘结柔性管及其连接接头
KR101871651B1 (ko) 파형 강관 연결구조

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131203

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140814

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140826

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140917

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5619637

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350