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JP5604428B2 - 亜鉛含有ガラス及びエナメル - Google Patents

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Description

本発明は、高耐久性の低温焼成ガラス及びエナメル組成物に関する。特に、本発明は、ガラスフリット組成物、及びそれから作られたガラス、セラミックス、及びエナメルであって、ZnO、SiO、B、及びTiOを含むものに関する。前記ガラスは、優れた耐酸性、低いCTE(<100×10−7)、及び比較的低い焼成温度(<華氏1100度)を有する。これらの全ては、鉛もしくはビスマスを使用することなく得られる。
ガラスエナメル組成物は、当該技術分野で周知である。従来のガラス及びエナメル組成物では、低い熱膨張率(CTE)を有する、高耐久性の低温焼成ガラス及びエナメルを得ることが目的の一つとされている。しかし、そういったガラスでは、通常、比較的高価なBiを相当量使用することが必要とされる。
例えば、自動車ガラス(フロント、サイド、及び後部)の外縁部上に不透明暗色のエナメル製のベルトを形成させるのに、比較的低温で溶解する、部分結晶ガラスエナメル組成物が使用されている。この不透明暗色のエナメル製のベルトは、通常、約1.5cm〜約15.0cmとその幅は異なるが、該ベルトが使用されたガラス部分の美的外観を大いに向上させ、また、ガラスを通じて日光が透過するのを防ぎ、紫外線照射による劣化から下層の接着剤を保護する。さらに、好適には、これらの不透明有色のエナメル製のベルトは、車両外側から見た時に、後部ガラス除霜システムの銀含有バスバー及び配線接続部を覆い隠す機能を有する。
特別に処方されたガラスエナメル組成物は、ガラスの平面部に塗布後、焼成され、前記ガラス部において曲げ作業もしくは成形作業が行われると同時に、不透明暗色のエナメルのベルトを形成する。このようなガラスエナメル組成物は、曲げもしくは成形作業に先立ってガラス部が予熱される温度にて、溶解し部分的に結晶化する。エナメルの部分結晶化により、高密度で硬い保護層が形成され、該層により、ガラスの曲げ及び移動作業時の、圧力ヘッド(press head)もしくは真空ヘッド(vacuum head)へのエナメルの付着が防がれると考えられる。
近年、改良されてきてはいるが、食卓用食器類、装飾品、及び自動車ガラスの用途で使用されている周知の鉛フリー及びカドミウムフリーガラスエナメル系の化学的耐久性は、決して十分なものでない。さらに、そのような処方においては、鉛の代用物として、近年高価となってきた金属のビスマスの存在が必須となっている。したがって、酸、水、及びアルカリに対して優れた化学的耐久性を示す、鉛フリー及びカドミウムフリー(及び好適にはビスマスフリー)のエナメル組成物が必要とされている。そういったエナメル組成物は、圧力ヘッドもしくは真空ヘッドに付着しないよう、成形作業に先立ってガラス部が予熱される温度にて、溶解し、好適には部分結晶化しなければならない。さらに、このようなエナメル組成物は、紫外線照射を遮断する点、及び、銀の移動を阻害し、それに続いて起こる、後部ガラス除霜システムの重ね刷りされたバスバー及び配線接続部の露出を抑える点において効果的でなければならない。
本発明は、高耐久性で低温焼成の、様々なガラス、ガラスフリット、及びガラスエナメル組成物に関する。自動車設計においては、凹凸を隠し、下層の接着剤を紫外線劣化から保護するため、フロントガラス外周を囲む黒いガラスセラミックエナメル製の掩蔽バンドが採用される。建築用ガラス、電気製品用ガラス、及び容器/食卓用食器類ガラスの用途には、装飾目的のガラスセラミック剤が含まれることがある。従来の高耐久性の低温焼成エナメル系には、高価なビスマスホウケイ酸塩ガラスフリットの使用が必要とされる。本発明は、亜鉛、ホウ素、チタン、及びケイ素の酸化物を含む、様々なガラスフリットに関する。それらから焼成されるガラス及びエナメル組成物は、例えば、80℃、0.1N硫酸中6時間以上の性能、そして多くの場合には、24時間以上の性能といった、高耐久性の酸試験に合格するものである。表2下段に示すように、本願におけるエナメルの本発明実施例は全て、0.1N硫酸中において、少なくとも34時間という耐久性能を示している。さらに、例えば、ホウ酸亜鉛、チタン酸亜鉛、ケイ酸アルミニウム、及びその他の結晶種材料は、本願のエナメル組成物と相性がよく、自動車ガラス業界で使用されているようなプレス曲げ成形作業において有利となる抗付着特性を付与することができる。
特に、本発明は、フリット部を含む固体部を有するエナメル組成物を提供するものであり、前記フリット部は、焼成に先立ち、(a)38〜60重量%のSiO、(b)5.1〜22.9重量%のB、(c)8.1〜18重量%のTiO、(d)0.1〜14.9重量%のZnO、(e)0.1〜4.5重量%のLiO、(f)0.1〜18重量%のKO、及び(g)1〜7重量%のFを含むことを特徴とする。
さらなる実施形態において、本発明は、基板の装飾方法に関連するものであり、該方法は、(a)(i)38〜60重量%のSiO、(ii)5.1〜22.9重量%のB、(iii)8.1〜18重量%のTiO、(iv)0.1〜14.9重量%のZnO、(v)0.1〜4.5重量%のLiO、(vi)0.1〜18重量%のKO、及び(vii)1〜7重量%のFを焼成に先立ち含むフリット部を含む固体部を有するエナメル組成物のコーティングを、前記基板に塗布する段階と、(b)前記基板及びコーティングを、前記エナメル組成物が流動するのに十分な温度で焼成し、前記エナメル組成物を前記基板に接着させる段階とを含むことを特徴とする。
また、本発明のさらなる実施形態は、(a)顔料と、(b)フリット部とを含む、高耐久性のビスマスフリー、鉛フリー、カドミウムフリーのエナメル組成物に関するものであり、前記フリット部は、焼成に先立ち、(i)38〜60重量%のSiO、(ii)5.1〜22.9重量%のB、(iii)8.1〜18重量%のTiO、(iv)0.1〜14.9重量%のZnO、(v)0.1〜4.5重量%のLiO、(vi)0.1〜18重量%のKO、及び(vii)1〜7重量%のFを含み、前記エナメル組成物は、80℃、0.1N硫酸中で試験した場合、少なくとも24時間の浸漬劣化(wet through deterioration)に対して化学的耐久性能を有することを特徴とする。
また、さらなる実施形態において、本発明は、焼成されたコーティングを有する基板に関連するものであり、前記の焼成されたコーティングは、フリット部を含み、該フリット部は、焼成に先立ち、(a)38〜60重量%のSiO、(b)5.1〜22.9重量%のB、(c)8.1〜18重量%のTiO、(d)0.1〜14.9重量%のZnO、(e)0.1〜4.5重量%のLiO、(f)0.1〜18重量%のKO、及び(g)1〜7重量%のFを含むことを特徴とする。
さらに、本発明の一実施形態は、ガラス基板の装飾方法に関するものであり、該方法は、(a)(i)38〜60重量%のSiO、(ii)5.1〜22.9重量%のB、(iii)8.1〜18重量%のTiO、(iv)0.1〜14.9重量%のZnO、(v)0.1〜4.5重量%のLiO、(vi)0.1〜18重量%のKO、及び(vii)1〜7重量%のFを焼成に先立ち含むフリット部を含む固体部を有するエナメル組成物を、ガラス基板に塗布する段階と、(b)前記基板及びエナメル組成物を、前記エナメル組成物が流動するのに十分な温度で焼成し、前記エナメル組成物を、前記ガラス基板に少なくとも部分的に接着させる段階とを含むことを特徴とする。
以下、本発明の前記及びその他の特徴をより詳細に説明し、特に請求の範囲に挙げる。下記の説明では、本発明の実例となる複数の実施態様を詳細に記載するが、これらは本発明の原理が使用される様々な方法の一部を示しているにすぎない。
本発明のエナメル組成物は、ガラスフリット部を含み、前記ガラスフリット部は、亜鉛、ホウ素、ケイ素、及びチタンの酸化物、及び、フッ化物イオンの組み合わせを含む。
特に、本発明は、フリット部を含む固体部を有するエナメル組成物を提供するものであり、前記フリット部は、焼成に先立ち、(a)38〜60重量%のSiO、(b)5.1〜22.9重量%のB、(c)8.1〜18重量%のTiO、(d)0.1〜14.9重量%のZnO、(e)0.1〜4.5重量%のLiO、(f)0.1〜18重量%のKO、及び(g)1〜7重量%のFを含むことを特徴とする。
さらなる実施形態において、本発明は、基板の装飾方法に関連するものであり、該方法は、(a)(i)38〜60重量%のSiO、(ii)5.1〜22.9重量%のB、(iii)8.1〜18重量%のTiO、(iv)0.1〜14.9重量%のZnO、(v)0.1〜4.5重量%のLiO、(vi)0.1〜18重量%のKO、及び(vii)1〜7重量%のFを焼成に先立ち含むフリット部を含む固体部を有するエナメル組成物のコーティングを、前記基板に塗布する段階と、(b)前記基板及びコーティングを、前記エナメル組成物が流動するのに十分な温度で焼成し、前記エナメル組成物を前記基板に接着させる段階とを含むことを特徴とする。
また、本発明のさらなる実施形態は、(a)顔料と、(b)フリット部とを含む、高耐久性のビスマスフリー、鉛フリー、カドミウムフリーのエナメル組成物に関するものであり、前記フリット部は、焼成に先立ち、(i)38〜60重量%のSiO、(ii)5.1〜22.9重量%のB、(iii)8.1〜18重量%のTiO、(iv)0.1〜14.9重量%のZnO、(v)0.1〜4.5重量%のLiO、(vi)0.1〜18重量%のKO、及び(vii)1〜7重量%のFを含み、前記エナメル組成物は、80℃、0.1N硫酸中で試験した場合、少なくとも24時間の浸漬劣化に対して化学的耐久性能を有することを特徴とする。
また、さらなる実施形態において、本発明は、焼成されたコーティングを有する基板に関連するものであり、前記の焼成されたコーティングは、フリット部を含み、該フリット部は、焼成に先立ち、(a)38〜60重量%のSiO、(b)5.1〜22.9重量%のB、(c)8.1〜18重量%のTiO、(d)0.1〜14.9重量%のZnO、(e)0.1〜4.5重量%のLiO、(f)0.1〜18重量%のKO、及び(g)1〜7重量%のFを含むことを特徴とする。
さらに、本発明の一実施形態は、ガラス基板の装飾方法に関するものであり、該方法は、(a)(i)38〜60重量%のSiO、(ii)5.1〜22.9重量%のB、(iii)8.1〜18重量%のTiO、(iv)0.1〜14.9重量%のZnO、(v)0.1〜4.5重量%のLiO、(vi)0.1〜18重量%のKO、及び(vii)1〜7重量%のFを焼成に先立ち含むフリット部を含む固体部を有するエナメル組成物を、ガラス基板に塗布する段階と、(b)前記基板及びエナメル組成物を、前記エナメル組成物が流動するのに十分な温度で焼成し、前記エナメル組成物を、前記ガラス基板に少なくとも部分的に接着させる段階とを含むことを特徴とする。
本発明の組成物、物、及び方法の構成要素を下記に詳述する。組成割合は、重量%単位である。少なくともいくつかの割合、温度、時間、及びその他の値の範囲に修飾語の「約」が付されている場合は、複数の本発明実施形態が想定される。全ての組成割合は、重量%単位であり、焼成前の混合時の値である。各材料の詳細を下記に示す。
フリット(ガラス)成分。本願の基本的なガラス及びエナメル組成物は、SiO、B、TiO、ZnO、LiO、KO、及びFを含む。特に、本願ガラス及びエナメル組成物の広い好適な実施形態を下記に示す。本願ガラスフリット組成物は、次のものを含む。SiO:広くは38〜60%、好適には41〜51%、より好適には45〜50%;B:広くは5.1〜22.9%、好適には6〜17%、より好適には8〜15%;TiO:広くは8.1〜18%、好適には8.5〜15%、より好適には11〜13%;ZnO:広くは0.1〜14.9%、好適には5.1〜13%、より好適には8〜12%;LiO:広くは0.1〜4.5%、好適には0.1〜3%、より好適には0.5〜2.5%;KO:広くは0.1〜18%、好適には1〜7.9%、より好適には1.7〜4%;及び、F:広くは1〜7%、好適には1.5〜6%、より好適には2〜5%。もしくは、前記TiO含有量を10.5〜18重量%、好適には11〜17重量%、より好適には11.5〜16.5重量%としてもよい。また、前記SiO含有量を20.1〜22.9%、好適には20.5〜22.5%としてもよい。また、前記ZnO含有量を13.1〜14.9%、好適には13.3〜14.7%としてもよい。
その他の実施形態も可能であり、範囲の組み合わせが合計100重量%となる限り、例えば、「広く」、「好適」、及び「より好適」として上述した酸化物の範囲の組み合わせを、様々に組み合わせて用いることができる。例えば、38〜60重量%のSiO、8〜15重量%のB、8.5〜15重量%のTiO、8〜12重量%のZnO、0.1〜4.5重量%のLiO、0.1〜18重量%のKO、及び1〜7重量%のFを含むものが挙げられる。別の可能な実施形態として、41〜51重量%のSiO、5.1〜22.9重量%のB、11〜15重量%のTiO、5.1〜13重量%のZnO、0.1〜3重量%のLiO、1〜7.9重量%のKO、及び1〜7重量%のFを含むものが挙げられる。また、他の実施形態として、38〜60重量%のSiO、5.1〜22.9重量%のB、10.5〜18重量%のTiO、0.1〜14.9重量%のZnO、0.1〜4.5重量%のLiO、0.1〜18重量%のKO、及び1〜7重量%のFを含むものが挙げられる。また、他の実施形態として、38〜60重量%のSiO、6〜17重量%のB、10.5〜18重量%のTiO、0.1〜14.9重量%のZnO、0.1〜4.5重量%のLiO、0.1〜18重量%のKO、及び1〜7重量%のFを含むものが挙げられる。他の可能な実施形態として、38〜60重量%のSiO、5.1〜22.9重量%のB、11〜15重量%のTiO、0.1〜14.9重量%のZnO、0.1〜4.5重量%のLiO、0.1〜18重量%のKO、及び1〜7重量%のFを含み、且つ、前記フリットは実質的にタンタルの酸化物を含まないものが挙げられる。また、前段落をみても明らかなように、その他の組み合わせも可能である。
第二に、次の重量%の任意の酸化物を、前記2つの段落記載の処方にかかるフリットに添加してもよい:Al:0.1〜1.9%、好適には0.1〜0.95、より好適には0.1〜0.8%;ZrO:0.1〜4%、好適には0.1〜1.5%、より好適には0.1〜0.8%;及び、NaO:0.1〜13%、好適には5〜12%、より好適には8〜11%。
前記実施形態に対し、単独もしくは任意に組み合わせたさらなる酸化物を、以下の重量%まで添加することができる:CsO:2%;MgO:5%;CeO:5%;MnO:10%;CuO:5%;NiO:5%;SnO:10%;P:5%;V:10%;La:5%;Pr:5%;In:5%;Fe:10%;Cr:5%;CoO:5%;Nb:4%;WO:4%;及び、MoO:4%。好適な実施形態において、本願エナメル組成物のフリット部は、さらに、上記した追加酸化物の少なくとも1つを、0.1%の下限範囲で含む。また、本願エナメル組成物のフリット部は、0.1〜4.9%のBiを含んでもよいが、これは好ましくはない。また、本願フリット、及び本願の全体的なエナメル組成物は、アンチモン酸化物及びタンタル酸化物を実質的に含まず、また、好適にはそれらを含まないことが好ましい。
上記から理解されるように、本発明で有用なガラスフリットの組成物は、広範な酸化物組成物で調製可能である。ガラスは、上記の基本的なガラス及びエナメル組成物に従って、任意の1種以上の二次もしくは追加酸化物とともに処方してもよい。本願のガラス及びエナメル組成物は、通常、少量のPbO、CdO、及びBi(すなわち、各5重量%未満、好適には各1重量%未満、より好適には各0.5重量%未満、さらにより好適には各0.1重量%未満)を含有する。もっとも好適には、本願のガラス及びエナメル組成物は、意図的に添加されたPbO、CdO、及びBiを実質的に含まず、好適には、それらを含まない。さらに、より好適には、本願のガラスフリット組成物、及びそれから作られるエナメルは、いかなる形態の鉛、カドミウム、及びビスマスも全く含まない。しかし、食品もしくは飲料保存に関連しない特定の実施形態においては、鉛、カドミウム、ビスマス、もしくはそれらの組み合わせの酸化物を意図的に含んでもよい。
硫化物ガラスフリットは、金属硫化物成分を含有するガラスフリットである。本発明の実施形態には、元素硫黄もしくは金属硫化物から生じる硫化物イオンを含むものもある。硫化物ガラスフリットの例としては、Antequil等による米国特許番号5,350,718(参照により本願に組み込まれる)で開示されているものが挙げられる。前記のようなフリット中の硫化物の例としては、ZnS、MnS、FeS、CoS、NiS、CuS、CdS、Sb、及びBiが挙げられる。特に、前記フリット部は、さらに、硫黄、金属硫化物、もしくはそれら組み合わせを含んでもよいが、焼成前の全割合中、前記フリット部に対する硫黄量が4重量%を超えないものとすべきである。本願開示の硫化物は、導電銀金属トレースからガラス基板もしくはコーティングへの銀移動を阻害もしくは最小限とする還元剤として機能するため、前記硫化物の存在により、本願ガラスコーティングに有益な効果がもたらされる。酸化物フリット及び硫化物フリット両方を含有するガラス成分もまた想定される。
本願で有用なガラスフリット及びエナメルは、概して、華氏約1000度〜1400度の範囲内、もしくは華氏1030度、1040度、1050度、1060度、1080度、1110度、1150度、1190度、1200度、1210度、1250度、1275度、1300度、1325度、1350度、及び1375度といった任意の中間温度における融点を有しており、上記温度で様々なフリットが効果的に焼成され得る。好適には、本願ガラスフリットは、華氏1000〜1250度、より好適には華氏1020〜1200度、さらにより好適には華氏約1030〜1150度、もっとも好適には華氏約1040〜1100度で焼成することができる。
通常、前記ガラスフリットは周知の方法で形成され、例えば、出発原料(酸化物及び/又は硫化物)を混合し、約1000〜約1400℃(華氏約1830〜約2550度)の温度で約45〜約75分間ともに融解させ、所望の組成を有する溶融ガラスを形成する。そして、形成された溶融ガラスを周知の方法で急冷(例えば、水急冷)し、フリットを形成させる。その後、従来の粉砕技術により、前記フリットを、約1〜約8ミクロン、好適には2〜約6ミクロン、より好適には約3〜約5ミクロンの微粒子径に粉砕する。
結晶材料。結晶化促進のため、本願のフリット組成物に結晶材料(すなわち、結晶種)を共存させてもよい。本願で有用な結晶材料としては、ケイ酸亜鉛、ホウ酸亜鉛、チタン酸亜鉛、ジルコン酸ケイ素、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、及びそれらの組み合わせが挙げられる。前記結晶材料としては、ZnSiO、2ZnO・3TiO、ZnTiO、ZnO・B、3ZnO・B、5ZnO・2B、及びAlSiOが挙げられるが、これらに限るものではない。結晶材料に関するさらなる情報は、上記のRudererによる米国特許5,135,150及びSakoskeによる米国特許5,714,420において得られる。好適な結晶材料としては、ZnSiOなどのケイ酸亜鉛、ホウケイ酸亜鉛、及びZnO・Bなどのホウ酸亜鉛が挙げられる。本願で使用される種材料の具体例としては、Ferro Glass and Color Corporation(ペンシルベニア州ワシントン)製造の製品番号2077(ケイ酸ビスマス種材料)及び2099(ケイ酸亜鉛種材料)が挙げられる。本願のエナメルは、少なくとも1種の結晶材料を、0.1〜15重量%、好適には約0.5〜10重量%、より好適には1〜5重量%含んでもよい。
装飾及びガラス形成。本願記載の任意のエナメル組成物を、例えば、ガラス板などのガラス基板や自動車ガラス(すなわち、フロントガラス)といった基板の少なくとも一部分に塗布することによって、ガラス基板を着色もしくは装飾し得る。必ずしもではないが、エナメル組成物は、本願開示のようにペースト状で塗布してもよい。
特に、本願のガラス基板の装飾方法は、(a)(i)38〜60重量%のSiO、(ii)5.1〜22.9重量%のB、(iii)8.1〜18重量%のTiO、(iv)0.1〜14.9重量%のZnO、(v)0.1〜4.5重量%のLiO、(vi)0.1〜18重量%のKO、及び(vii)1〜7重量%のFを焼成に先立ち含むフリット部を含む固体部を有するエナメル組成物を、ガラス基板に塗布する段階と、(b)前記基板及びエナメル組成物を、前記エナメル組成物が流動するのに十分な温度で焼成し、前記エナメル組成物を、前記ガラス基板に少なくとも部分的に接着させる段階とを含むことを特徴とする。前記エナメル組成物は、ガラス基板の全面に塗布してもよく、また、その一部分(例えば、周辺部)のみに塗布してもよい。
前記方法には、前記ガラス基板を高温まで加熱し、成形圧力をかけて該ガラス基板を曲げる、ガラス成形段階を含んでもよい。特に、前記ガラス基板を曲げる段階には、エナメル組成物塗布後のガラス基板を、例えば、少なくとも約570℃、少なくとも約600℃、少なくとも約625℃、もしくは少なくとも約650℃といった高温まで加熱する段階が含まれていてもよい。加熱の際、成形金型を用いて、前記ガラスに成形圧力(例えば、0.1〜5psi、もしくは1〜4psi、もしくは通常は約2〜3psiの範囲の重力垂下もしくはプレス曲げ)をかける。
有機ビヒクル。スクリーン印刷などの方法を含む手順によって塗布する場合、前記の固形材料を有機ビヒクルと混合し、ペースト状のガラスエナメル組成物を形成させてもよい。通常、前記ペーストは、60〜90重量%、(実施例に記載の通り、1.5:1〜9:1のペースト割合)、好適には65〜85%、より好適には70〜80重量%の固体部と、10〜40%、好適には15〜35%、より好適には20〜30%の有機ビヒクルとを含有している。前記ペーストの粘度は、スクリーン印刷、ロール塗布、噴霧、もしくはその他所望の方法にて所望の基板上に塗布できるように調整される。その他の好適なペースト割合としては、約3.5:1〜4.5:1、より好適には約3.7:1〜4.4:1が挙げられる。
前記有機ビヒクルは、バインダーと溶媒とを含み、該バインダーと溶媒は、目的とする用途によって選択される。前記ビヒクルは、前記粒子(すなわち、フリット、顔料、結晶材料)を十分に懸濁し、焼成によって完全に熱し除かれる必要がある。特に、メチルセルロース、エチルセルロース、及びヒドロキシプロピルセルロース、及びそれらの組み合わせを含むバインダーが使用され得る。適切な溶媒としては、プロピレングリコール、ジエチレングリコールブチルエーテル;2,2,4−トリメチルペンタンジオールモノイソブチレート(Texanol:商標);α−テルピネオール;β−テルピネオール;γ−テルピネオール;トリデシルアルコール;ジエチレングリコールエチルエーテル(Carbitol:商標)、ジエチレングリコールブチルエーテル(Butyl Carbitol:商標);松根油、植物油、鉱油、低分子量石油留分、トリデシルアルコール、及び合成もしくは天然樹脂、及びそれらの混合物が挙げられる。界面活性剤及び/又はその他の膜形成改質剤も含有可能である。前記溶媒及びバインダーは、重量比約50:1〜約20:1で存在し得る。好適なビヒクルは、Butyl Carbitol(商標)(ジエチレングリコールモノブチルエーテル)及びエチルセルロースの混合物であって、重量比が、約200:1〜20:1、好適には50:1〜約20:1、より好適には約40:1〜約25:1のものである。
通常、前記エナメルペーストは、本質的には粘性を有し、その粘度は、採用される塗布方法及び最終用途により決定される。スクリーン印刷を目的とする場合、29番スピンドル、回転数10rpmのBrookfield Viscometerで測定される20℃での粘度が、10,000〜80,000、好適には15,000〜35,000センチポイズ、より好適には18,000〜28,000センチポイズの範囲であることが適切である。
顔料。ある実施形態において、前記ガラスフリットは、混合金属酸化物顔料などの顔料と混合することができる。このような顔料を用いる場合、所望される色、光沢、及び不透明度(すなわち、透過率)の程度によるが、本願ガラスエナメル組成物中の前記顔料量は、通常、約30重量%以下、好適には0.1〜30%、より好適には1〜25重量%、さらにより好適には2〜20重量%である。
食品及び飲料において、完全に鉛フリー、カドミウムフリー、及びビスマスフリーである組成物が一般的に好まれる点に留意すると、有用な顔料は、コランダム−ヘマタイト、かんらん石、プリデライト、パイロクロア、ルチル、及びスピネルを含む、複合無機顔料の複数の主要分類から選択され得る。なお、特定の用途においては、バデレアイト、ホウ酸塩、ガーネット、ペリクレース、フェナサイト、リン酸塩、スフェーン、及びジルコンなどのその他種類が適し得る。コバルト、クロム、マンガン、プラセオジム、鉄、ニッケル、及び銅などの金属の酸化物が有用な場合もある。特に、顔料の具体例としては、以下のものが挙げられる。ケイ酸コバルト青かんらん石(CoSiO);ニッケルバリウムチタンプリムローズプリデライト(2NiO:3BaO:17TiO);ニッケルアンチモンチタンイエロールチル((Ti,Ni,Sb)O);ニッケルニオブチタンイエロールチル((Ti,Ni,Nb)O);ニッケルタングステンイエロールチル((Ti,Ni,W)O);クロムアンチモンチタンバフ((Ti,Cr,Sb)O);クロムニオブチタンバフルチル((Ti,Cr,Nb)O);クロムタングステンチタンバフルチル((Ti,Cr,W)O);マンガンアンチモンチタンバフルチル((Ti,Mn,Sb)O);チタンバナジウムグレールチル((Ti,V,Sb)O);マンガンクロムアンチモンチタンブラウンルチル((Ti,Mn,Cr,Sb)O);マンガンニオブチタンブラウンルチル((Ti,Mn,Nb)O);アルミン酸コバルトブルースピネル(CoAl);亜鉛クロムコバルトアルミニウムスピネル((Zn,Co)(Cr,Al));クロム酸コバルトブルーグリーンスピネル(CoCr);チタン酸コバルトグリーンスピネル(CoTiO);鉄クロマイトブラウンスピネル(Fe(Fe,Cr));鉄チタンブラウンスピネル(FeTiO);ニッケルフェライトブラウンスピネル(NiFe);亜鉛フェライトブラウンスピネル((Zn,Fe)Fe);亜鉛鉄クロマイトブラウンスピネル((Zn,Fe)(Fe,Cr));銅クロマイトブラックスピネル(CuCr);鉄コバルトクロマイトブラックスピネル((Co,Fe)(Fe,Cr));クロム鉄マンガンブラウンスピネル((Fe,Mn)(Cr,Fe));クロム鉄ニッケルブラックスピネル((Ni,Fe)(Cr,Fe));及びクロムマンガン亜鉛ブラウンスピネル((Zn,Mn)(Cr))。鉛の使用が許される用途(すなわち、食品もしくは飲料容器、食器等以外)においてのみ、鉛アンチモナイトイエローパイロクロア(PbSb)もしくはその他の鉛含有顔料を使用してもよい。適した顔料の市販製品は、Ferro Glass and Color Corporationから入手可能であり、例えば、2991顔料(銅クロマイトブラック)、2980顔料(コバルトクロム鉄ブラック)、2987顔料(ニッケルマンガン鉄クロムブラック)、及びO−1776顔料(ブラック)が挙げられる。複数の実施形態では、Co、Cu、Cr、Ni、及びその類を含まない顔料(例えば、10201ブラック(マンガン酸ビスマス))も適している。好適な実施形態では、前記顔料中にビスマスが存在しない。
意図的に添加された鉛、カドミウム、及びビスマスを含まないエナメルが概して好まれるという状況にはあるが、特に好適な顔料としては、以下のFerro Corporation製品番号及び処方を有するものが挙げられる:K393(CuCrMn)、V792(NiMnCrFe)、2503(CdSeS)、2336(CoAl)、及び2501(CdSeS)。
金属。本願エナメルの特定の実施形態では、比較的少量の1種以上の金属が有利に含まれ得る。例えば、前記エナメルは、いかなる酸化物とも別個に添加される金属(例えば、ケイ素)を含んでもよく、該金属の量は、0.1〜5重量%、好適には0.5〜約4.5重量%、より好適には1〜4重量%である。ケイ素金属は、特に導電トレース中の銀金属の酸化を防止もしくは最小限とする還元剤であるが、硫化物もまた還元剤として機能する。このような還元剤は、ガラス基板もしくはコーティングへの銀移動を阻害もしくは最小限とする望ましい効果を有している。本願ガラスエナメルの望ましい特性を向上もしくは少なくとも低下させないその他の金属もまた、本願において想定される。鉛、カドミウム、及びビスマスなどの重金属は低量もしくは実質的に含まれないことが好まれる点を考慮し、例えば、本願のフリットもしくは顔料で使用される酸化物に含まれる金属を用いてもよい。
前記エナメルの固体部とは、前記ガラスフリット部、前記顔料、前記結晶材料、及び前記金属をあわせたものである。
特性。本願ガラス品(glass articles)は、望ましい特性を該品に付与する目的でもって被覆される。最終産物の特徴となる耐酸性、重金属放出、色、つや、及び光線透過率特性について以下に記す。
耐酸性。本願ガラス及びエナメル組成物、及びそれらを焼成することによって得られる焼成ガラス、セラミック、及びエナメルコーティングは、例えば、自動車もしくは建築用ガラス、一般的な食器等など、過酷な環境で使用されることがある。
重金属放出。本発明のガラス及びエナメル組成物は、食品を料理、給仕、及び保存するガラス製品を装飾するために使用され得るため、前記組成物においては、鉛やカドミウムなどの毒性の重金属は、非常に低濃度しか含まれないことが重要である。さらに、前記ガラス及びエナメル組成物において、少量の前記毒性金属を含有することが避けられない場合には、前記ガラス及びエナメル組成物は、前記重金属を放出しない、もしくは非常に低いレベルでしか放出しないことが重要である。本願ガラス及びエナメル組成物は、例えば、後述の通り、DTM77記載の強力な洗剤に暴露した場合、いかなる種類の重金属も、100ppm未満しか放出しないという利点を有する。前記ガラス及びエナメル組成物は、より好適には75ppm未満、さらに好適には50ppm未満、よりさらに好適には25ppm未満しか放出しない。
分散界面活性剤。不溶性微粒子の無機顔料を使用する場合、分散界面活性剤は、顔料のぬれ化を補助する。分散界面活性剤は、通常、顔料親和性基を有するブロック共重合体を含有している。例えば、Byk Chemie(ウェーゼル、ドイツ)からDisperbyk(登録商標)及びByk(登録商標)の商標名で販売されている界面活性剤(例えば、Disperbyk162及び163等)が挙げられ、これらは、顔料親和性基を有する高分子量ブロック共重合体と、溶媒(キシレン、酢酸ブチル、及び酢酸メトキシプロピル)の混合物との溶液である。上記溶媒混合物は、Disperbyk162では、前記溶媒を3/1/1の割合、Disperbyk163では、4/2/5の割合で含んでいる。Disperbyk140は、溶媒の酢酸メトキシプロピルと酸性高分子アルキルアンモニウム塩との溶液である。
レオロジー改質剤。レオロジー改質剤は、未加工顔料パッケージ組成物の粘度を調整するのに使用される。様々なレオロジー改質剤を用いてもよく、例えば、Byk Chemieから、Byk(登録商標)、Disperplast(登録商標)、及びViscobyk(登録商標)の商標名で販売されているものなどが挙げられる。前記には、例えば、BYK411及びBYK420等のBYK400シリーズ(変性尿素溶液);BYK W−900シリーズ(顔料のぬれ化及び分散化添加剤);Disperplastシリーズ(プラスチゾル及びオルガノゾル用の顔料のぬれ化及び分散化添加剤);及びViscobykシリーズ(プラスチゾル及びオルガノゾル用の粘度抑制剤)が含まれる。
流動性助剤。流動性助剤は、顔料もしくはペースト組成物の粘度及びレオロジーを制御するために使用される添加物であり、制御された予見可能な方法にて液系の流動特性に作用する。通常、レオロジー改質剤は、実質的に偽塑性か揺変性(チキソトロピック)であると考えられる。本発明に適した界面活性剤としては、UCB Surface Specialties(ジョージア州スミュルナ)より、Additol(登録商標)、Multiflow(登録商標)、及びModaflow(登録商標)の商標名で市販されているものが挙げられる。例えば、Additol VXW 6388、Additol VXW 6360、Additol VXL 4930、Additol XL 425、Additol XW 395、Modaflow AQ 3000、Modaflow AQ 3025、Modaflow Resin、及びMultiflow Resinなどが挙げられる。
接着促進剤。接着促進高分子は、高分子と充填剤間の親和性を向上させるために使用される。適した接着促進剤としては、GE Silicones(コネチカット州ウィルトン)より、Silquest(登録商標)、CoatOSil(登録商標)、NXT(登録商標)、XL−Pearl(商標)、及びSilcat(登録商標)の商標名で市販されているものが挙げられる。例えば、Silquest(登録商標)の商標名で販売されている以下の製品番号のものが挙げられる:A1101、A1102、A1126、A1128、A1130、A1230、A1310、A162、A174、A178、A187、A2120。例えば、Silquest(登録商標)A−187は、(3−グリシドオキシプロピル)トリメトキシシランであり、エポキシシラン接着促進剤である。本発明者らは、アミンまたはアミドと架橋した芳香族エポキシが、許容出来ない結果をもたらすことを見出した。Degussa AG(デュッセルドルフ、ドイツ)より、Dynasylan(登録商標)の商標名で市販されているシランもまた適している。本願において最も好ましいものは、Silquest A187である。
安定剤。光またはUV安定剤は、その作用機作により、紫外線から高分子を遮蔽して作用するUV遮断剤と、光酸化過程において形成されるラジカル中間体を除去して作用するヒンダードアミン系光安定剤(HALS)とに分類される。本発明の組成物は、約0.1〜約2重量%、好ましくは約0.5〜約1.5%の光安定剤を含み、さらに約0.1〜約4重量%、好ましくは約1〜3%のUV遮断剤を含む。
光安定剤及びUV遮断剤は、Ciba Specialty Chemicals(ニューヨーク州タリタウン)より、Irgafos(登録商標)、Irganox(登録商標)、Irgastab(登録商標)、Uvitex(登録商標)、及びTinuvin(登録商標)(例えば、Tinuvin商標の製品番号292 HP、384−2、400、405、411L、5050、5055、5060、5011)の商標名で市販されているものを用いてもよい。適したUV遮断剤としては、Norbloc 7966(2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール);Tinuvin 123(ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル);Tinuvin 99(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシベンゼンプロパン酸の炭素数7〜9の分岐アルキルエステル);Tinuvin 171(2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール)が挙げられる。Norbloc(登録商標)の商標名で市販されている製品は、Janssen Pharmaceutica(ベルセ、ベルギー)より入手可能である。
適したヒンダードアミン系光安定剤(HALS)としては、Clariant Corporation(ノースカロライナ州シャルロッテ)より、Hostavin(登録商標)の商標名で市販されているものが挙げられ、Hostavin 845、Hostavin N20、Hostavin N24、Hostavin N30、Hostavin N391、Hostavin PR31、Hostavin ARO8、及びHostavin PR25などがある。HALSは、多くの高分子の光誘起劣化に対して非常に効果的な安定剤である。HALSは、紫外線を吸収しないが、高分子劣化を抑制する働きをし、結果、その耐久性を延ばす。有意なレベルの安定化が、比較的低濃度で達成される。HALSの高い効果及び耐久性は、安定化プロセス中にHALSが消費されるのでなく再生されるという循環プロセスによるものである。HALSは、また、熱劣化から高分子を保護し、熱安定剤として用いることもできる。
実施例。以下の組成物は、本発明の例示的な実施形態を示すものである。これらは、本発明をより詳細に説明するために示されるのであって、本発明を限定するためのもではない。本発明にかかる高耐久性ガラスフリット組成物を、表1にフリットA〜Jとして示す。比較フリットは、表1の左側(3つの欄)に示す。熱膨張率(CTE)は、Ortonのモデル1000R膨張計を用い、室温から300℃で測定した。ガラス転移温度はTg、膨張軟化点はTdで示す。焼成温度測定は、下記の通りである。「焼成温度」とは、フリット粒子が加熱により融解し、ともに焼結し始める温度である。4%酢酸、10%クエン酸、及び10%塩酸溶液を用いた室温での化学的耐久性を下記の通り測定した。
表1の選択されたエナメルの重金属(カドミウム)放出量(HMR)も示す。サンプルの自動車フロントガラス用エナメルも、表2に示す組成物を用いて製造した。ペースト割合は、固体構成部(ガラスフリット、顔料、結晶材料、金属)の有機ビヒクルに対する重量比である。前記エナメルの最小焼成温度は、下記の通り測定される。80℃、0.1N硫酸中での浸漬による酸試験は、通常、トヨタ試験と呼ばれ、結果は、下記のように、浸漬方法を用いて破損点が確認されるまでに要する時間で表わされる。従来の低温焼成の亜鉛ベースエナメルは、80℃、0.1N硫酸への4時間を超える暴露という浸漬に耐えることができなかった。
Figure 0005604428
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フリットの焼成温度推定(表2の「最小焼成」)をはじめとし、本願で用いられた試験手順は以下の通りである。試験フリット4g±0.1グラムを、松根油と混合し、スクリーン印刷可能なペーストを調整する。華氏800度で10分間予備加熱した後、フリットの予想焼成温度より低い温度の第二炉へ、試料を素早く移動させ、15分間加熱する。第二炉での15分間の加熱の後、前記試料を取り出して冷却する。このサイクルを、印刷されたフリット粒子が焼結し、擦っても取れなくなるまで(より高い温度で)繰り返す。「焼成温度」が確定したら、該「焼成温度」より華氏10度低い温度での加熱を念のために行う。エナメルの最小焼成について、セラミックガラスエナメルをガラス基板に十分に融合させるのに要する最小温度を測定する方法を説明する。スクリーン印刷可能なガラスセラミックエナメルペーストを調整し、4インチ×4インチの試験板を印刷し、華氏200度の加熱板上で溶媒を乾燥させる。前記試験板を、予め華氏800度に設定された予熱炉に入れ、該炉中で6分間放置する。前記ガラス試験板と金属焼成台を加熱し、また、正式な焼成の前に大部分の有機ビヒクルを熱して除くことが、前記予熱の目的である。6分経過した後、前記試験板を、予熱炉から、推定最小焼成温度に予め設定した第二炉へ素早く移動させ、4分間焼成する。4分間の焼成後、前記試験板を取り出し、室温まで冷却する。
冷却後、浸漬試験により、前記エナメルの焼成度を確認する。この試験では、人差し指の先に水滴をつけ、それをエナメル表面に押し付け、ガラスを介して観察し、水がエナメルを通して吸収されているかを判断する。基板が浸漬している場合、観察者は、水の染みもしくは跡に気づくであろう。また、エナメル表面に跡を付け、吸収(ぬれ)が起こるかを判断するのに、黒いフェルトペンを用いることもできる。ぬれが確認された場合、第二炉の推定最小焼成温度を華氏10度上げ、前記手順を繰り返す。ぬれが確認されなくなるまで10度ごとの昇温を続ける。ぬれが確認されない場合には、第二炉の推定最小焼成温度を、華氏10度づつ下げ、前記手順を繰り返す。ぬれが確認されるまで、10度ごとの降温を続ける。ガラスエナメルの最小焼成温度は、4分間で、エナメルがぬれを示さなくなり、したがって、ガラスエナメルのガラス基板への融合及び成長がもたらされる温度として示される。
室温での10%クエン酸に対する耐酸試験、ASTM C−724−91。ガラスエナメルもしくはフリットコーティングの室温、10%クエン酸に対する耐性の視覚的評価を、酸溶液への15分間の暴露後に残った染みで行う。同じ試験を、室温、4重量%酢酸溶液への1分間の暴露、また、室温、10重量%塩酸溶液への10分間の暴露についても行う。採点評価は、次の通りである。
グレード1−明らかな影響なし。
グレード2−暴露された表面において、45度の角度からみると虹色もしくは可視的であるが、30度未満の角度だとはっきりとしない染みが確認される。
グレード3−反射像が不鮮明でなく、30度未満の角度でも可視的である明確な染みがある。
グレード4−30度未満の角度で可視的な、全体的に色が変化した、もしくはかなり虹色である表面を有する明確な染みがあり、その染みは、反射像を不鮮明とする場合もある。
グレード5−白亜化を伴うと思われる、光沢のないもしくはつやのない表面。
グレード6−明確なピンホール大の、著しいエナメル落ち。
グレード7−暴露部分での完全なエナメル落ち。
重金属放出。標準的な試験サンプルを処方し、焼成し、熟成させた。蒸留水2000ccとSuper Soilax洗剤6グラムからなる溶液が入った4000ccのステンレススチールビーカーに、前記試料を入れる。HMR試験の前に行う洗剤「熟成」暴露の間、試料全体が前記溶液に浸水していなければならない。そして、焼成試料の入ったビーカーを、95℃の恒温水槽内に24時間おく。加熱した溶液に試料を24時間暴露した後、水槽からビーカーを取り出し、ビーカーから試料を取り出す。前記試料は、暴露されたエナメル表面をこすりながら直ちに水道水ですすぎ、残渣を除く。鉛及びカドミウム放出値は、原子吸光分光光度計により得られ、100万分の1(PPM)の単位でレポートされる。
付加的な利点及び変更は当業者に容易であろう。よって、その広範な態様において本発明はここに示され記載される特定の詳細や例示された実施例に限定されるものではない。従って、添付のクレーム及びその均等物により定義される発明の概念全般の精神あるいは範囲から逸脱せずに、多様な変更を行ってよい。

Claims (16)

  1. 鉛フリー、カドミウムフリー、ビスマスフリー、タンタルフリー、及びアンチモンフリーの、不透明な黒色のガラス−セラミックエナメル組成物であり、該組成物は、有機ビヒクルと固体部を有し、該固体部は、焼成に先立ち、
    a.下記 i〜x を含む10〜80重量%のフリット部と、
    i.41〜51重量%のSiO
    ii.6〜17重量%のB
    iii.8.1〜18重量%のTiO
    iv.5.1〜13重量%のZnO、
    v.0.1〜3重量%のLiO、
    vi.1〜7.9重量%のKO、
    vii.1〜7重量%のF、
    viii.0.1〜1.9重量%のAl
    ix.0.1〜1.5重量%のZrO
    x.5〜12重量%のNaO、
    b.0.1〜30重量%の顔料と、
    c.0.1〜15重量%の結晶種材料と、
    を含むことを特徴とする。
  2. 請求項1の組成物であり、さらに、(e)0.1〜5重量%の金属を含み、且つ前記結晶種材料が、ホウ酸亜鉛、ケイ酸亜鉛、チタン酸亜鉛、ケイ酸アルミニウム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるものであることを特徴とする組成物。
  3. 請求項1もしくは2の組成物であり、前記フリット部が、さらに、硫黄、金属硫化物、もしくはそれらの組み合わせを含み、焼成前の全ての割合において、前記フリット部に対する硫黄量が4重量%を超えないことを特徴とする組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかのエナメル組成物であり、前記フリット部が、さらに、(a)0.1〜2重量%のCsO、(b)0.1〜5重量%のMgO、(c)0.1〜5重量%のCeO、(d)0.1〜10重量%のMnO、(e)0.1〜5重量%のCuO、(f)0.1〜5重量%のNiO、(g)0.1〜10重量%のSnO、(h)0.1〜5重量%のP、(i)0.1〜10重量%のV、(j)0.1〜5重量%のLa、(k)0.1〜5重量%のPr、(l)0.1〜5重量%のIn、(m)0.1〜10重量%のFe、(n)0.1〜5重量%のCr、(o)0.1〜5重量%のCoO、(p)0.1〜4重量%のNb、(q)0.1〜4重量%のWO、(r)0.1〜4重量%のMoO、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする組成物。
  5. 請求項2〜4のいずれかのエナメル組成物であり、さらに、該組成物中の金属を還元するため、及び/又は該エナメル組成物中の金属の酸化を防止するための還元剤を含み、基板への銀の移動を制御することを特徴とする組成物。
  6. 請求項5のエナメル組成物であり、前記還元剤が、ケイ素金属、硫化亜鉛、金属硫化物、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されることを特徴とする組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかのエナメル組成物であり、焼成後の前記エナメル組成物が、80℃、0.1N硫酸中で試験した場合、少なくとも24時間の浸漬劣化(wet through deterioration)に対して化学的耐久性能を有することを特徴とする組成物。
  8. 請求項1〜6のいずれかのエナメル組成物であり、前記ガラスフリット中のTiO量が、8.89〜12.73重量%であることを特徴とする組成物。
  9. 不透明な黒色のガラス−セラミックエナメルコーティングでガラス基板を装飾する方法であり、該方法は、
    a.フリット部を含む固体部と有機ビヒクルを有するエナメル組成物を、ガラス基板に塗布する段階であり、該固体部は、焼成に先立ち、
    i.下記1〜10を含む10〜80重量%のガラスフリットと、
    1.41〜51重量%のSiO
    2.6〜17重量%のB
    3.8.1〜18重量%のTiO
    4.5.1〜13重量%のZnO、
    5.0.1〜3重量%のLiO、
    6.1〜7.9重量%のKO、
    7.1〜7重量%のF、
    8.0.1〜1.9重量%のAl
    9.0.1〜1.5重量%のZrO
    10.5〜12重量%のNaO、
    ii.0.1〜30重量%の顔料と、
    iii.0.1〜15重量%の結晶種材料と、
    を含むことを特徴とする段階と、
    b.前記基板及びエナメル組成物を、該エナメル組成物が流動するのに十分な温度で焼成し、該エナメル組成物を、前記ガラス基板に少なくとも部分的に接着させる段階と、を含むことを特徴とする装飾方法。
  10. 請求項9の方法であり、さらに、前記ガラス基板を高温まで加熱し、成形圧力をかけて該ガラス基板を曲げる段階を含み、且つ前記結晶種材料が、ホウ酸亜鉛、ケイ酸亜鉛、チタン酸亜鉛、ケイ酸アルミニウム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されることを特徴とする方法。
  11. 請求項9もしくは10の方法であり、前記エナメル組成物が、タンタルの酸化物を実質的に含まず、且つ、前記フリット部が、11〜15重量%のTiOを含むことを特徴とする方法。
  12. 請求項9〜11のいずれかの方法であり、前記エナメル組成物が、さらに、0.1〜5重量%の金属を含むことを特徴とする方法。
  13. 請求項9〜12のいずれかの方法であり、前記フリット部が、さらに、硫黄、金属硫化物、もしくはそれらの組み合わせを含み、焼成前の全ての割合において、前記フリット部に対する硫黄量が4重量%を超えないことを特徴とする方法。
  14. 請求項9〜13のいずれかの方法であり、前記フリット部が、さらに、(a)0.1〜2重量%のCsO、(b)0.1〜5重量%のMgO、(c)0.1〜5重量%のCeO、(d)0.1〜10重量%のMnO、(e)0.1〜5重量%のCuO、(f)0.1〜5重量%のNiO、(g)0.1〜10重量%のSnO、(h)0.1〜5重量%のP、(i)0.1〜10重量%のV、(j)0.1〜5重量%のLa、(k)0.1〜5重量%のPr、(l)0.1〜5重量%のIn、(m)0.1〜10重量%のFe、(n)0.1〜5重量%のCr、(o)0.1〜5重量%のCoO、(p)0.1〜4重量%のNb、(q)0.1〜4重量%のWO、(r)0.1〜4重量%のMoO、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする方法。
  15. 請求項12〜14のいずれかの方法であり、前記エナメル組成物が、さらに、該組成物中の金属を還元するため、及び/又は該エナメル組成物中の金属の酸化を防止するための還元剤を含み、基板への銀の移動を制御することを特徴とする方法。
  16. 請求項9〜15のいずれかの方法であり、焼成後の前記エナメル組成物が、80℃、0.1N硫酸中で試験した場合、少なくとも24時間の浸漬劣化に対して化学的耐久性能を有することを特徴とする方法。
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