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JP5601952B2 - 通信システム及び受信装置 - Google Patents

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JP5601952B2
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Description

本発明は、通信方式を直交周波数分割多重方式とスペクトラム拡散方式との何れかに切換可能に構成された通信システム、及び、この通信システムを構築するのに好適な受信装置に関する。
従来、電力線等の信号線を介してデータ通信を行う通信システムにおいて、信号線に重畳されたノイズの影響を受けることなく、高速なデータ通信を実行できるようにするために、通信方式を、直交周波数分割多重方式(以下、OFDM方式ともいう)とスペクトラム拡散方式(以下、SS方式ともいう)との何れかに切り換えることが提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
この提案の通信システムによれば、システム周囲のノイズが少なくなる使用条件下では、通信方式として、高速通信可能なOFDM方式を設定し、システム周囲のノイズが増えて、高速通信可能な通信方式では正常なデータ通信を実行できなくなる使用条件下では、通信方式を、OFDM方式に比べて耐ノイズ性が高いSS方式に切り換える。
従って、上記提案の通信システムによれば、通信方式を、データ通信の通信品質を確保しつつ、通信時の環境条件下で最大の通信速度が得られる通信方式に設定することができる。
特開2008−301408号公報
ところで、上記提案のように通信方式を切り換えるようにすると、その切換時にはデータ通信を行うことができなくなるので、切換に要する時間をできるだけ短くする必要がある。
しかし、SS方式では、拡散符号やホッピングパターン等を利用して、送信信号を拡散させることから、受信装置側では、受信信号からデータを復元する際、その復元動作を送信装置側での送信信号の拡散周期と同期させるための同期捕捉を行う必要がある。
このため、上記提案の通信システムにおいて、通信方式をOFDM方式からSS方式に切り換えた際には、受信装置側での同期捕捉のために、正常なデータ通信を実行できるようになるまでに時間がかかるという問題があった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、通信方式をOFDM方式とSS方式との何れかに切換可能に構成された通信システムにおいて、通信方式をSS方式へ切り換えた際、受信側で、同期捕捉を行うことなく、速やかにデータ受信を開始できるようにすることを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の通信システムにおいて、送信装置は、直交周波数分割多重方式(OFDM方式)の第1変調手段と、スペクトラム拡散方式(SS方式)の第2変調手段とを備え、送信データの送信に利用する変調手段を、第1変調手段と第2変調手段との何れかに切換可能に構成されている。
また、受信装置には、送信装置から第1変調手段を介して送信された送信データを復元する直交周波数分割多重方式(OFDM方式)の第1復調手段と、送信装置から第2変調手段を介して送信された送信データを復元するスペクトラム拡散方式(SS方式)の第2復調手段とが備えられている。
このため、本発明の通信システムによれば、上述した従来技術と同様、通信方式を、データ通信の通信品質を確保しつつ、通信時の環境条件下で最大の通信速度が得られる通信方式に設定することが可能となる。
また、本発明の通信システムにおいては、送信装置側では、同期信号生成手段が、第2変調手段が送信データを送信信号に変換する際の拡散周期を表す同期信号を生成し、その同期信号を第1変調手段から出力される送信信号の一部に重畳させ、受信装置側では、同期タイミング設定手段が、第1復調手段により復元された受信データの中から同期信号を抽出し、その抽出した同期信号に基づき、第2復調手段が受信信号から受信データを復元するのに必要な同期タイミングを設定する。
従って、本発明の通信システムによれば、送信装置が、データ送信に使用する変調手段をOFDM方式の第1変調手段からSS方式の第2変調手段に切り換えた際、受信装置側では、SS方式の第2復調手段にて、同期捕捉のための信号処理を実行することなく、受信データの復元動作を速やかに開始することができる。
このため、本発明の通信システムによれば、OFDM方式からSS方式への通信方式の切り換えに要する時間を短縮して、通信方式の切り換え直後から、正常なデータ通信を開始できることになる。
ところで、本発明の通信システムでは、送信装置−受信装置間でデータ通信を行う際の通信方式を切り換えることから、その切換タイミングについても送信装置−受信装置間で同期させる必要がある。
このためには、送信装置及び受信装置に対し、通信条件を監視する上位の制御装置から同時に通信方式の切換指令を入力するようにしてもよく、特許文献1に記載のように、送信装置が受信装置へ送信する送信データに、通信方式を切り換えるタイミングを表す切換タイミングデータを含めることで、送信装置から受信装置に、通信方式の切換タイミングを通知するようにしてもよい。
そして、特に、送信装置から受信装置に対し、通信方式をOFDM方式からSS方式に切り換えることを通知させるためには、請求項2に記載のように、送信装置に、第1変調手段から出力される送信信号の一部に切換要求信号を重畳させる切換要求発生手段を設け、受信装置には、第1復調手段により復元された受信データの中から切換要求信号を抽出して第2復調手段によるデータ受信を開始させる切換要求判定手段を設けるようにするとよい。
つまり、このようにすれば、送信装置は、第1変調手段から出力される送信信号の一部(詳しくはOFDM信号を構成するサブキャリア)を使って、切換要求を受信装置に直接通知することができるようになり、切換要求通知のための構成を簡素化できる。
また、受信装置側では、通信方式のOFDM方式からSS方式への切り換えを、受信信号(OFDM信号)のサブキャリアの信号レベル等から、簡単且つ速やかに検出することができ、使用する復調手段の切り換え(詳しくは第1復調手段から第2復調手段への切り換え)を応答遅れなく速やかに行うことができる。
また、このように切換要求信号を第1変調手段から出力される送信信号の一部(詳しくはOFDM信号を構成するサブキャリア)に重畳させる場合、同期信号を重畳させるサブキャリアとは異なるサブキャリアを利用すると、第1変調手段によるデータ送信に利用可能なサブキャリアの数が少なくなって、通信速度が低下する。
そこで、請求項3に記載のように、同期信号生成手段は、第1変調手段から送信信号として出力されるサブキャリアの一部に同期信号を重畳させることで、第1変調手段から同期信号を送信させ、切換要求発生手段は、同期信号生成手段がサブキャリアの一部に重畳させる同期信号の変化パターン(パルス幅等)を変更することで、切換要求信号を送信させるように構成するとよい。
つまり、このようにすれば、同期信号と切換要求信号とを同一のサブキャリアを使って伝送することができるようになり、これら各信号の伝送に用いるサブキャリアの数を少なくして、OFDM方式での通信速度が低下するのを防止できる。
一方、請求項4に記載の通信システムは、複数の通信装置からなり、通信装置の一つがマスタとなって、他の通信装置(スレーブ側通信装置)に信号を送信し、スレーブ側通信装置が、マスタ側通信装置からの送信信号に対し返信する、マスタ−スレーブ方式の通信システムに関する発明である。
そして、マスタ側通信装置には、請求項1に記載の送信装置と同様に構成されたマスタ側送信装置が設けられ、スレーブ側通信装置には、請求項1に記載の受信装置と同様に構成されたスレーブ側受信装置が設けられている。
このため、請求項4に記載の通信システムによれば、マスタ側送信装置からスレーブ側受信装置へデータ送信を行う際には、請求項1に記載の通信システムと同様、通信方式をOFDM方式若しくはSS方式に切り換えることで、データ通信に利用する通信方式を、通信品質を確保しつつより高速の通信速度が得られる通信方式に設定することができる。また、通信方式がOFDM方式からSS方式に切り換えられた際、スレーブ側受信装置では、同期捕捉を行うことなく、受信データの復元動作を速やかに開始することができる。
また、請求項4に記載の通信システムにおいては、スレーブ側通信装置からマスタ側通信装置へと返信のためのデータ通信を行う必要があるため、スレーブ側通信装置には、直交周波数分割多重方式(OFDM方式)の第3変調手段と、スペクトラム拡散方式(SS方式)の第4変調手段とを備え、データ送信に利用する変調手段を第3変調手段と第4変調手段との何れかに切換可能なスレーブ側送信装置が設けられており、マスタ側通信装置には、直交周波数分割多重方式(OFDM方式)の第3復調手段と、スペクトラム拡散方式(SS方式)の第4復調手段とを備えたマスタ側受信装置が設けられている。
そして、スレーブ側送信装置に設けられたSS方式の第4変調手段は、同期タイミング設定手段にて設定される第2復調手段の同期タイミングに同期して送信データを送信信号に変換するよう構成され、マスタ側受信装置に設けられたSS方式の第4復調手段は、同期信号生成手段にて生成された同期信号に同期して、スレーブ側送信装置から第4変調手段を介して送信された送信データを復元するように構成されている。
従って、請求項4に記載の通信システムによれば、スレーブ側送信装置からマスタ側受信装置へデータを送信(返信)する際にも、通信方式をOFDM方式若しくはSS方式に切り換えることで、データ通信に利用する通信方式を、通信品質を確保しつつより高速の通信速度が得られる通信方式に設定することができる。
また、第4変調手段及び第4復調手段は、第2復調手段及び第2変調手段と同期して変調若しくは復調動作を実行するので、第4復調手段では、同期捕捉を行うことなく、受信データの復元動作を速やかに開始することができる。
なお、請求項4に記載の通信システムにおいては、マスタ側送信装置に、請求項2に記載の切換要求発生手段を設け、スレーブ側受信装置に、請求項2に記載の切換要求判定手段を設けるようにすれば、請求項2に記載の通信システムと同様の効果を得ることができる。また、この場合、同期信号生成手段及び切換要求発生手段を、請求項3に記載のように構成すれば、請求項3に記載の通信システムと同様の効果を得ることができる。
ところで、本発明(請求項1〜4)においては、例えば、送信装置から受信装置への送信信号の伝送経路等、システム周囲で雑音が発生すると、その雑音により、受信装置側で受信信号(OFDM信号)から同期信号を抽出できなくなることが考えられる。
そして、受信装置側で同期信号を抽出できず、同期信号により第2復調手段の同期タイミングを設定できなくなると、通信方式がOFDM方式からSS方式に切り換えられた際に同期捕捉を行わなければならず、上述した効果を得ることができない。
そこで、このような問題を防止するには、本発明(請求項1〜4)の通信システムを、更に、請求項5〜請求項8に記載のように構成するとよい。
すなわち、まず、請求項5に記載の通信システムにおいては、第1変調手段が生成する送信信号のフレーム周期を、当該通信システムの周囲で周期的に発生する雑音成分の発生周期よりも短くする。
これは、OFDM方式による通信では、フレーム先頭のプリアンプル部にノイズが生じるとそのフレームごと通信不能となるためであり、請求項5では、フレーム周期を、そのノイズの発生周期よりも短くすることで、フレーム先頭のプリアンプル部にノイズが生じて通信不能となるのを防止するのである。
なお、請求項5において、周期的に発生する雑音成分により通信不能が発生するのをより確実に防止できるようにするには、請求項6に記載のように、第1変調手段が送信信号を生成する際、そのフレーム周期をランダムに変化させるようにするとよい。つまり、このようにすれば、OFDM方式での通信時に、周期的に発生する雑音成分の影響をより受け難くすることができる。
次に、請求項7に記載の通信システムにおいては、同期信号生成手段が、第1変調手段から出力される送信信号の一部に同期信号を重畳する際、その送信信号を構成するサブキャリアの内、当該通信システムの周囲で発生する雑音成分の周波数帯域よりも周波数の差が大きい複数のサブキャリアに、同期信号を重畳させる。
これは、同期信号生成手段が同期信号を重畳させるサブキャリアを一つにすると、そのサブキャリアを含む周波数帯域で発生した雑音成分によって、同期信号を送信することができなくなり、これを防止するために、同期信号生成手段が同期信号を重畳させるサブキャリアを複数にしても、その複数のサブキャリアを含む周波数帯域で雑音が発生すると、その雑音成分によって、同期信号を送信することができなくなるためである。
つまり、請求項7に記載の通信システムでは、システム周囲で発生する雑音成分の周波数帯域を予め測定して、同期信号生成手段が、その測定した雑音成分の周波数帯域よりも大きい周波数差を有する2つ若しくはそれ以上のサブキャリアに同期信号を重畳するよう構成することで、送信装置から受信装置へ同期信号をより確実に伝送できるようにしているのである。
また次に、請求項8に記載の通信システムにおいては、受信装置側でデータ受信に用いる復調手段が第1復調手段から第2復調手段へ切り換えられると、同期タイミング設定手段が、その直後の同期タイミングを、過去複数回設定した同期タイミングから推定する。
これは、受信装置側では周囲の雑音により同期信号を正常に受信できないことがあり、通信方式がOFDM方式からSS方式に切り換えられた直後の同期タイミングを、前回受信した同期信号だけで設定するようにすると、同期タイミングを正常に設定できなくなることが考えられるからである。
つまり、請求項8に記載の通信システムにおいては、復調手段が第1復調手段から第2復調手段へ切り換えられた直後の同期タイミングについては、過去複数回設定した同期タイミングを利用して、例えば、同期タイミングの間隔が過去の平均値となるように推定することで、復調手段が切り換えられた直後の同期タイミングを正確に設定できるようにしているのである。
なお、同期タイミング設定手段は、復調手段が第1復調手段から第2復調手段へ切り換えられた直後だけでなく、常時、上記手順で同期タイミングを設定するようにしてもよい。
次に、請求項9及び請求項10に記載の発明は、上述した本発明の通信システムを構築するのに好適な受信装置に関する発明である。
そして、請求項9に記載の受信装置は、直交周波数分割多重方式の第1復調手段と、スペクトラム拡散方式の第2復調手段と、同期タイミング設定手段とを備え、同期タイミング設定手段は、第1復調手段により復元された受信データの中から同期信号を抽出し、その抽出した同期信号に基づき、第2復調手段が受信信号から受信データを復元するのに必要な同期タイミングを設定する。
従って、請求項9に記載の受信装置によれば、請求項1に記載の通信システムにおける受信装置、或いは、請求項4に記載の通信システムにおけるスレーブ側受信装置、として機能することになり、上述した本発明の通信システムを実現することができる。
また、請求項9に記載の受信装置には、第1復調手段により復元された受信データの中から切換要求信号を抽出し、その抽出した切換要求信号に従い第2復調手段によるデータ受信を開始させる切換要求判定手段が備えられている。
従って、この受信装置は、請求項1に記載の通信システムにおける受信装置、或いは、請求項4に記載の通信システムにおけるマスタ側受信装置、として利用するようにすれば、請求項2と同様の効果を得ることができる。
また次に、請求項10に記載の受信装置においては、同期タイミング設定手段が、データ受信に用いる復調手段が第1復調手段から第2復調手段へ切り換えられた直後の同期タイミングを、過去複数回設定した同期タイミングから推定する。
従って、この受信装置は、本発明の通信システムの受信装置(請求項4においてはスレーブ側受信装置)として利用することで、請求項8と同様の効果を得ることができる。
第1実施形態の通信システムの構成を表すブロック図である。 同期タイミング判定処理を表すフローチャートである。 同期信号の送信方法を説明するタイムチャートである。 第2実施形態の通信システムの構成を表すブロック図である。 切換要求信号の送信方法を説明するタイムチャートである。 第3実施形態の通信システムの構成を表すブロック図である。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
本実施形態の通信システムは、車両に搭載された各種電子制御装置(ECU)間で、車両に配線された電力線Lを介してデータを送受信するためのものであり、図1に示すように、ECU1に組み込まれた送信装置10と、ECU2に組み込まれた受信装置30とから構成されている。
送信装置10及び受信装置30は、それぞれ、分離フィルタ3、4を介して電力線Lに接続されている。
分離フィルタ3、4は、電力線Lを介して車載バッテリ(図示せず)から供給される直流電圧とデータ通信用の通信信号(高周波信号)とを分離するためのものであり、直流電源から供給された直流電圧をECU1、2内の電源回路5、6に出力し、送信装置10及び受信装置30と電力線Lとの間で通信信号を通過させる。
なお、電源回路5、6は、電力線Lから分離フィルタ3、4を介して供給される直流電圧により、ECU1、2の内部回路駆動用の電源電圧を生成し、その生成した電源電圧を、送信装置10や受信装置30を含む各内部回路に供給する。
次に、送信装置10は、OFDM送信部12と、DSSS送信部14と、DSSS用同期信号生成部16とを備え、外部から入力される通信方式の切換要求に従い、データ送信に用いる送信部を、OFDM送信部12とDSSS送信部14との何れかに切り換えるように構成されている。
ここでまず、OFDM送信部12は、送信データをOFDM方式にて送信信号に変換するものであり、送信データを信号処理(IFFT等)してベースバンドの送信信号(OFDM信号)を生成するデータ処理部21と、その生成された送信信号にて搬送波を変調することで通信用の送信信号を生成する変調部22とを備える。
次に、DSSS送信部14は、拡散符号を用いた直接拡散(DS)によるスペクトラム拡散方式(DSSS方式)にて送信データを送信信号に変換するものであり、送信データを信号処理してベースバンドの送信信号を生成するデータ処理部24と、その生成された送信信号とデータ処理部24から出力される拡散符号とを掛け合わせる拡散部25と、拡散部25からの出力にて搬送波を変調することで通信用の送信信号を生成する変調部26とを備える。
また、DSSS用同期信号生成部16は、DSSS送信部14のデータ処理部24から、送信信号を生成する際の拡散周期(換言すれば拡散符号の周期)を取得して、拡散周期及び拡散開始タイミングを表す同期信号を生成し、その生成した同期信号をOFDM送信部12のデータ処理部に渡すことで、OFDM送信部12で生成される送信信号(OFDM信号)を構成する2つのサブキャリアに同期信号を重畳させる。
つまり、DSSS用同期信号生成部16は、OFDM送信部12に入力される送信データに同期信号を挿入することで、OFDM送信部12から出力される送信信号(OFDM信号)の2つのサブキャリアに同期信号を重畳させ、その後、DSSS送信部14によるデータ送信が開始されたときに、受信装置30側で同期捕捉を行うことなくデータ受信を開始できるようにするのである。
ここで、同期信号の送信に用いられる2つのサブキャリアは、電力線Lに重畳される車両ノイズの周波数特性に基づき設定されている。
すなわち、図3に示すように、OFDM送信部12を利用したデータ通信に影響を与える車両ノイズは、例えば1msという時間間隔で周期的に発生し(図3に示す「時間特性」参照)、その周波数帯域は、例えば5MHzとなる(図3に示す「周波数特性」参照)。
このため、車両ノイズの発生時には、送信信号(OFDM信号)を構成するサブキャリアの内、周波数が車両ノイズの周波数帯域と重なるサブキャリアでは正常なデータ送信を行うことができず、「通信失敗」となる。
そこで、本実施形態では、同期信号伝送用サブキャリアとして、車両ノイズの周波数帯域(図3では5MHz)以上の周波数差を有する2つのサブキャリアを設定し、その2つのサブキャリアに同期信号を重畳する(詳しくは2値信号である同期信号によりサブキャリアを振幅変調する)ことで、同期信号を送信させるのである。
この結果、車両ノイズの発生時に、一方のサブキャリアが「通信失敗」となっても、他方のサブキャリアを使って同期信号を送信できるようになる。
また、図3に示すように、車両ノイズの発生時期が、送信フレームの先頭のプリアンブル部と重なった場合、受信装置30側では、受信信号からデータを復元できないことから、フレームごと「通信失敗」となる。
そこで、本実施形態では、データ処理部21が、送信データから送信信号を生成する際、送信信号のフレーム周期を、車両ノイズの発生周期(図3では1ms)よりも短い周期に設定された数種類のフレーム周期の中からランダムに選択して設定するようにされている。
この結果、車両ノイズの発生時期が、送信フレームの先頭のプリアンブル部と重なり、フレームごと「通信失敗」となる確率を少なくすることができる。
次に、受信装置30は、OFDM受信部32と、DSSS受信部34と、DSSS同期タイミング判定部36とを備え、外部から入力される通信方式の切換要求に従い、データ受信に用いる受信部を、OFDM受信部32とDSSS受信部34との何れかに切り換えるように構成されている。
ここでまず、OFDM受信部32は、送信装置10のOFDM送信部12からの送信信号を受信し、その受信信号から受信データを復元するものであり、受信信号をベースバンドのOFDM信号に変換する復調部41と、復調部41からの出力を信号処理することで受信データを復元するデータ処理部42とを備える。
次に、DSSS受信部34は、送信装置10のDSSS送信部14からの送信信号を受信し、その受信信号から受信データを復元するものであり、受信信号をベースバンドの受信信号に変換する復調部44と、復調部44からの出力と逆拡散符号とを掛け合わせる逆拡散部45と、逆拡散部45からの出力を信号処理することで受信データを復元するデータ処理部46とを備える。なお、逆拡散符号は、データ処理部46から出力される。
また、DSSS同期タイミング判定部36は、OFDM受信部32のデータ処理部42から、上述した同期信号伝送用サブキャリアに重畳された同期信号を取り込み、その同期信号から、DSSS受信部34における受信データの復元動作(逆拡散符号による復元周期)をDSSS送信部14の拡散周期に同期させるための同期タイミングを設定して、DSSS受信部34のデータ処理部46に出力する。
つまり、本実施形態では、DSSS同期タイミング判定部36は、図2に示す同期タイミング判定処理を実行することにより、DSSS受信部34がデータ受信を開始する際にデータ処理部46が逆拡散符号を出力するタイミングを同期タイミングとして設定し、DSSS受信部34でのデータ受信を、上述した同期捕捉を行うことなく、速やかに開始できるようにするのである。
以下、DSSS同期タイミング判定部36で実行される同期タイミング判定処理について説明する。
図2に示す同期タイミング判定処理は、OFDM受信部32によるデータ受信時に繰り返し実行される処理であり、処理が開始されると、まずS110(Sはステップを表す)にて、データ処理部42から同期信号が入力されたか否かを判断することにより、データ処理部42で同期信号用サブキャリアの少なくとも一方に重畳された同期信号が抽出されるのを待つ。
そして、S110にて、データ処理部42から同期信号が入力された(換言すれば同期信号が抽出された)と判断されると、S120に移行して、その同期信号の信号レベル(詳しくは同期信号伝送用サブキャリアの信号レベル)がしきい値を越えているか否かを判断する。
S120にて、同期信号の信号レベルがしきい値を越えていると判断されると、S130に移行して、その同期信号がデータ処理部42から入力されたタイミング(時刻)を、同期タイミングとしてメモリ(図示せず)に記憶し、S140に移行する。
また、S120にて、同期信号の信号レベルがしきい値を越えていないと判断されると、データ処理部42で抽出された同期信号はノイズである可能性が高いとして、そのままS140に移行する。
そして、S140では、外部から入力される切換要求信号により、通信方式をOFDM方式からDSSS方式へ切り換える指令が入力されたか否かを判断し、DSSS方式への切換指令が入力されていなければ、再度S110に移行し、DSSS方式への切換指令が入力されていれば、S150に移行する。
S150では、S130の処理によって記憶された過去複数回分の同期タイミングから、次の同期タイミング(換言すれば、通信方式切換後最初の同期タイミング)を推定し、S160にて、その推定した同期タイミングをデータ処理部46に出力し、当該処理を終了する。
なお、同期タイミングの推定は、例えば、同期タイミングの間隔が過去の平均値となるように次回の同期タイミングを算出することにより行われる。
そして、このように算出された同期タイミングがデータ処理部46に出力されると、データ処理部46では、その同期タイミングで逆拡散符号の出力を開始すると共に、逆拡散符号の出力を繰り返し継続することで、逆拡散部45に対し受信信号を順次処理(逆拡散)させ、DSSS送信部14からの送信データを復元する。
以上説明したように、本実施形態の通信システムにおいては、送信装置10がOFDM送信部12を介してデータ送信を行う際に、送信装置10内のDSSS用同期信号生成部16が、DSSS送信部14のデータ処理部24からDSSS方式での送信周期(拡散周期)を取得して、その拡散周期及び拡散開始タイミングを表す同期信号を生成し、その生成した同期信号をOFDM送信部12のデータ処理部21に出力することで、OFDM送信部12から同期信号を送信させる。
また、受信装置30側では、OFDM受信部32によるデータ受信時に、DSSS同期タイミング判定部36が、データ処理部42から同期信号を取り込み、DSSS方式の受信データを復元するのに必要な同期タイミングを算出し、通信方式がOFDM方式からDSSS方式に切り換えられると、同期信号に基づき過去複数回算出した複数の同期タイミングから、通信方式切換後の最初の同期タイミングを推定して、DSSS受信部34に出力する。
この結果、DSSS受信部34では、通信方式がOFDM方式からDSSS方式へ切り換えられた際に、同期捕捉を行うことなく、速やかにデータ受信を開始することができるようになる。
つまり、図3の最下段に記載のように、従来の受信装置では、時点T0で通信方式がOFDM方式からDSSS方式に切り換えられると、逆拡散符号を送信側の拡散符号と同期させるために、受信信号の拡散符号数周期分を用いて同期捕捉を行い、その同期捕捉により得られた同期タイミングを基準として、順次受信信号から受信データを復元する。
このため、従来の通信システムによれば、通信方式がDSSS方式に切り換えられてから同期捕捉が完了するのに要する時間(=拡散符号周期×符号数×1チップあたりのサンプル数×同期捕捉繰り返し回数)だけ、DSSS方式による通信開始が遅れてしまう。
しかし、本実施形態の通信システムによれば、受信装置30において、時点T0で通信方式がOFDM方式からDSSS方式に切り換えられると、その切換直後の同期タイミングを、送信装置10から送信されてきた同期信号に基づき推定して、データ受信を開始するので、受信装置30側での同期捕捉に必要な同期捕捉時間をなくし、DSSS方式によるデータ通信を速やかに開始することができる。
また、本実施形態では、送信装置10から受信装置30への同期信号の送信には、OFDM信号を構成する多数のサブキャリアの内、データ通信に影響を与える車両ノイズの周波数帯域(例えば5MHz)よりも大きい周波数差を有する2つのサブキャリアを利用するようにしているので、車両ノイズによって同期信号を送信できなくなるのを防止できる。
また、車両ノイズが、送信フレームのプリアンブル部を送信しているときに車両ノイズが発生すると、受信装置30側では、そのフレームごと「通信失敗」となることがあるが、本実施形態では、OFDM信号のフレーム周期を、車両ノイズの発生周期(例えば1ms)よりも短い周期に設定された数種類のフレーム周期の中からランダムに選択するようにしているので、車両ノイズの発生時期が送信フレームの先頭のプリアンブル部と重なる確率を少なくして、送信装置10から受信装置30に同期信号を送信できなくなるのを防止できる。
なお、本実施形態においては、送信装置10を構成するOFDM送信部12が、本発明の第1変調手段に相当し、DSSS送信部14が、本発明の第2変調手段に相当し、DSSS用同期信号生成部16が、本発明の同期信号生成手段に相当する。また、受信装置30を構成するOFDM受信部32が、本発明の第1復調手段に相当し、DSSS受信部34が、本発明の第2復調手段に相当し、DSSS同期タイミング判定部36が、本発明の同期タイミング設定手段に相当する。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図4に示すように、本実施形態の通信システムは、基本的には上述した第1実施形態の通信システムと同様に構成されており、第1実施形態と異なる点は、ECU1に送信方式決定部7が設けられ、送信装置10にDSSS要求信号生成部18が設けられ、受信装置30にDSSS要求判定部38が設けられている点である。
以下、この相違点について説明する。
第1実施形態では、送信装置10及び受信装置30に外部から通信方式の切換要求が入力されるものとして説明したが、本実施形態では、送信装置10が設けられたECU1において、送信方式決定部7が、送信データの内容(例えば重要度等)から、データ送信に利用する送信部をOFDM送信部12にするかDSSS送信部14にするかを決定し、送信部を切り換える必要があるときに、送信装置10に切換要求を入力する。
なお、送信方式決定部7は、例えば、送信データが、通信に失敗しても問題のない(換言すれば再送信によりカバーできる)通常データである場合に、高速通信が可能なOFDM方式を選択し、送信データが、通信の確実性が要求される重要データ(例えば、車両制御に必要な重要データ)である場合に、車両ノイズの影響を受け難いDSSS方式を選択する。
このため、送信装置10においては、送信方式決定部7からの切換要求に応じて、データ送信に利用する送信部をOFDM送信部12とDSSS送信部14との何れかに切り換えるだけでなく、受信装置30に対し、通信方式の切換要求を通知する必要がある。
そして、そのためには、上記特許文献1に記載のように、送信装置10からの送信データに通信方式の切換要求を表す情報を含めることで、受信装置30に通信方式の切換を通知するようにしてもよい。
しかし、このような通知方法では、受信装置30側で受信データを解析して通信方式の切換要求を判定しなければならず、その判定に時間がかかる。このため、送信装置10及び受信装置30にDSSS用同期信号生成部16及びDSSS同期タイミング判定部36を設けることによって、通信方式がDSSS方式に切り換えられた直後から重要データを送受信できるようにしても、重要データの送受信の開始が遅れてしまう。
そこで、本実施形態の通信システムは、
(1)送信装置10側で通信方式のDSSS方式への切換要求が発生した際には、DSSS要求信号生成部18が、その旨を表す切換要求信号を生成して、OFDM送信部12のデータ処理部21に出力することで、データ処理部21で生成されるOFDM信号のサブキャリアの一つに切換要求信号を重畳させ、
(2)受信装置30側では、DSSS要求判定部38が、OFDM受信部32のデータ処理部42から切換要求信号を取得することで、通信方式のDSSS方式への切換要求を判定して、DSSS受信部34のデータ処理部46を起動する、
ように構成されている。
この結果、受信装置30側では、送信装置10側で発生したDSSS方式への切換要求を速やかに検知して、データ受信に使用する受信部を、OFDM受信部32からDSSS受信部34に切り換えることができるようになる。
なお、本実施形態では、DSSS要求信号生成部18は、DSSS用同期信号生成部16と同様、車両ノイズの周波数帯域よりも周波数差が大きい2つのサブキャリアに切換要求信号を重畳することで、車両ノイズにより切換要求信号を送信できなくなるのを防止する。
ここで、DSSS要求信号生成部18は、図5(a)に示すように、DSSS用同期信号生成部16が同期信号を送信するのに用いるサブキャリアとは異なるサブキャリアを用いて、切換要求信号を送信するように構成することができる。
しかし、このように同期信号と切換要求信号とを異なるサブキャリアを使って送信するようにすると、これら各信号の送信に4つのサブキャリアが必要となり、4つのサブキャリアの分だけ、データ送信に利用可能なサブキャリアが少なくなってしまう。
このため、DSSS要求信号生成部18は、図5(b)に示すように、例えば、切換要求が発生した際、DSSS用同期信号生成部16からの出力を反転させることで、同期信号の変化パターンを変更するように構成してもよい。
そして、このようにすれば、切換要求信号と同期信号とを、同一のサブキャリアを使って送信することができるようになり、同期信号と切換要求信号とを送信するのに用いるサブキャリアの数を半分に減らして、OFDM方式での通信速度が低下するのを防止することができるようになる。
なお、本実施形態においては、DSSS要求信号生成部18が、本発明の切換要求発生手段に相当し、DSSS要求判定部38が、本発明の切換要求判定手段に相当する。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図6に示すように、本実施形態の通信システムは、ECU1、2に、電力線Lを介して双方向通信が可能な通信装置8、9を設け、通信装置8がマスタとなってスレーブ側の通信装置9にデータ送信を行い、スレーブ側の通信装置9が、マスタ側の通信装置8からのデータ送信に応答してデータ送信(返信)を行う、マスタ−スレーブ方式の通信システムである。
そして、マスタ側の通信装置8には、スレーブ側の通信装置8に対しデータ送信を行うための送信装置10と、スレーブ側の通信装置9からの送信信号を受信するための受信装置60と、送信装置10からの出力(送信信号)を分離フィルタ3側に出力し、分離フィルタ3からの入力(受信信号)を受信装置60に入力する方向性結合器(サーキュレータ等)50とが設けられている。
また、スレーブ側の通信装置9には、マスタ側の通信装置8からの送信信号を受信するための受信装置30と、マスタ側の通信装置8に対しデータ送信を行うための送信装置80と、送信装置80からの出力(送信信号)を分離フィルタ4側に出力し、分離フィルタ4からの入力(受信信号)を受信装置30に入力する方向性結合器(サーキュレータ等)52が設けられている。
ここで、マスタ側の通信装置8に設けられた送信装置10と、スレーブ側の通信装置9に設けられた受信装置30は、それぞれ、第1実施形態に記載の送信装置10及び受信装置30と同様に構成されているので、説明は省略し、次に、スレーブ側の通信装置9に設けられた送信装置80と、マスタ側の通信装置8に設けられた受信装置60について説明する。
まず、スレーブ側の送信装置80は、OFDM送信部82と、DSSS送信部84とを備え、外部から入力される通信方式の切換要求に従い、データ送信に用いる送信部を、OFDM送信部82とDSSS送信部84との何れかに切り換えるように構成されている。
また、OFDM送信部82は、マスタ側のOFDM送信部82と同様、データ処理部91と変調部92とから構成され、DSSS送信部84は、マスタ側のDSSS送信部14と同様、データ処理部94と、拡散部95と、変調部96とから構成されている。
次に、マスタ側の受信装置60は、OFDM受信部62と、DSSS受信部64とを備え、外部から入力される通信方式の切換要求に従い、データ受信に用いる受信部を、OFDM受信部62とDSSS受信部64との何れかに切り換えるように構成されている。
また、OFDM受信部62は、スレーブ側のOFDM受信部32と同様、復調部71と、データ処理部72とから構成され、DSSS受信部64は、スレーブ側のDSSS受信部34と同様、復調部74と、逆拡散部75と、データ処理部76とから構成されている。
そして、スレーブ側のDSSS送信部84において、データ処理部94は、通信方式のDSSS方式への切換時にDSSS同期タイミング判定部36から出力される同期タイミングを基準に、拡散符号の出力タイミングを決定する同期信号を生成し、データ送信時には、その同期信号に従い送信データを送信信号に変換(変調)するよう構成されている。
また、マスタ側のDSSS受信部64において、データ処理部76は、DSSS用同期信号生成部16からDSSS送信部14の同期タイミングを表す同期信号を取り込み、受信データを復元するよう構成されている。
このため、本実施形態では、DSSS方式でデータを送受信するのに用いられるDSSS送信部14、84、及び、DSSS受信部34、64において、送受信時に使用する拡散符号及び逆拡散符号の同期をとるための同期信号(同期タイミング)を一致させることができる。
よって、本実施形態によれば、通信装置8、9間でデータ通信を行う際の通信方式がOFDM方式からDSSS方式に切り換えられて、DSSS受信部34、64がデータ受信を開始する際には、同期捕捉を行うことなく、データ受信を速やかに開始することができるようになる。
なお、本実施形態においては、スレーブ側の送信装置80に設けられたOFDM送信部82が、本発明の第3変調手段に相当し、同じくDSSS送信部84が、本発明の第4変調手段に相当する。また、マスタ側の受信装置60に設けられたOFDM受信部62が、本発明の第3復調手段に相当し、同じくDSSS受信部64が、本発明の第4復調手段に相当する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて種々の態様をとることができる。
例えば、上記実施形態では、通信システムは、車両に配線された電力線Lを使ってデータ通信を行うものとして説明したが、本発明は、通信専用の通信線を使ってデータ通信を行う通信システムであっても、或いは、無線通信を行う通信システムであっても適用することができるし、車両とは異なる場所に構築される通信システムであっても適用できる。
なお、送信装置10及び受信装置30が通信専用の通信線を使ってデータ通信を行うようにする場合、送信装置10及び受信装置30は、通信線との間に分離フィルタ3、4を設けることなく、直接(第3実施形態の場合は方向性結合器50、52を介して)通信線に接続し、電源回路5,6には、電力線Lを直接接続するようにすればよい。
また、送信装置10及び受信装置30が無線通信によりデータ通信を行うようにする場合、送信装置10には、分離フィルタ3に代えて、送信信号を増幅する増幅回路と送信アンテナとを順に接続して、増幅回路にて増幅された送信信号を送信アンテナから送信電波として放射するようにし、受信装置30側には、分離フィルタ4に代えて、その送信アンテナからの送信電波を受信する受信アンテナと、受信アンテナからの受信信号を増幅して受信装置30に入力する増幅回路とを設け、電源回路5,6には、電力線Lを直接接続するようにすればよい。
また次に、上記実施形態では、スペクトラム拡散方式(SS方式)の通信として、直接拡散(DS)方式を例にとり説明したが、本発明は、ホッピングパターンを用いてスペクトラム拡散を行う周波数ホッピング(FH)方式や、DS方式とFH方式とを組み合わせたハイブリッド方式のものであっても、上記実施形態と同様に適用して、同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態では、通信方式がOFDM方式であるとき、送信装置10から受信装置30に、同期信号(或いは同期信号と切換要求信号)を送信する際には、OFDM信号を構成するサブキャリアの内、車両ノイズの周波数帯域よりも大きい周波数差を有する2つのサブキャリアを用いるものとして説明したが、同期信号(或いは同期信号と切換要求信号)の送信に用いるサブキャリアの数は、周囲ノイズの影響を考慮して適宜設定すればよく、1つであっても、3個以上であってもよい。
1,2…ECU(電子制御装置)、3,4…分離フィルタ、5,6…電源回路、L…電力線、7…送信方式決定部、8,9…通信装置、10,80…送信装置、12,82…OFDM送信部、14,84…DSSS送信部、16…DSSS用同期信号生成部、18…DSSS要求信号生成部、21,24,91,94…データ処理部、22,26,92,96…変調部、25,95…拡散部、30,60…受信装置、32,62…OFDM受信部、34,64…DSSS受信部、36…DSSS同期タイミング判定部、38…DSSS要求判定部、41,44,71,74…復調部、42,46,72,76…データ処理部、45,75…逆拡散部。

Claims (10)

  1. 送信データを送信信号に変換する変調手段として、直交周波数分割多重方式の第1変調手段と、スペクトラム拡散方式の第2変調手段とを備え、前記送信データの送信に利用する変調手段を、前記第1変調手段と前記第2変調手段との何れかに切換可能に構成された送信装置と、
    前記送信装置からの送信信号を受信し、その受信信号から受信データを復元する復調手段として、前記送信装置から前記第1変調手段を介して送信された送信データを復元する直交周波数分割多重方式の第1復調手段と、前記送信装置から前記第2変調手段を介して送信された送信データを復元するスペクトラム拡散方式の第2復調手段とを備えた受信装置と、
    を備えた通信システムにおいて、
    前記送信装置には、前記第2変調手段が前記送信データを送信信号に変換する際の拡散周期を表す同期信号を生成し、該同期信号を前記第1変調手段から出力される送信信号の一部に重畳させる同期信号生成手段を設け、
    前記受信装置には、前記第1復調手段により復元された受信データの中から前記同期信号を抽出し、該抽出した同期信号に基づき、前記第2復調手段が前記受信信号から前記受信データを復元するのに必要な同期タイミングを設定する同期タイミング設定手段を設けたことを特徴とする通信システム。
  2. 前記送信装置には、データ送信に利用する変調手段を前記第1変調手段から前記第2変調手段へ切り換える際に、その旨を表す切換要求信号を生成し、該生成した切換要求信号を前記第1変調手段から出力される送信信号の一部に重畳させる切換要求発生手段を設け、
    前記受信装置には、前記第1復調手段により復元された受信データの中から前記切換要求信号を抽出し、該抽出した切換要求信号に従い前記第2復調手段によるデータ受信を開始させる切換要求判定手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記同期信号生成手段は、前記第1変調手段から送信信号として出力されるサブキャリアの一部に前記同期信号を重畳させることで、前記第1変調手段から同期信号を送信させ、
    前記切換要求発生手段は、前記同期信号生成手段が前記サブキャリアの一部に重畳させる同期信号の変化パターンを変更することで、前記切換要求信号を送信させることを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
  4. 複数の通信装置からなり、該通信装置の一つがマスタ側通信装置となって、他のスレーブ側通信装置に信号を送信し、該スレーブ側通信装置がマスタ側通信装置からの信号に対し返信する、マスタ−スレーブ方式の通信システムであって、
    前記マスタ側通信装置は、
    前記スレーブ側通信装置への送信データを送信信号に変換する変調手段として、直交周波数分割多重方式の第1変調手段と、スペクトラム拡散方式の第2変調手段とを備え、前記送信データの送信に利用する変調手段を、前記第1変調手段と前記第2変調手段との何れかに切換可能に構成されると共に、更に、前記第2変調手段が送信データを送信信号に変換する際の拡散周期を表す同期信号を生成し、該同期信号を前記第1変調手段から出力される送信信号の一部に重畳させる同期信号生成手段を有するマスタ側送信装置、
    を備え、
    前記スレーブ側通信装置は、
    前記マスタ側送信装置からの送信信号を受信し、その受信信号から受信データを復元する復調手段として、前記マスタ側送信装置から前記第1変調手段を介して送信された送信データを復元する直交周波数分割多重方式の第1復調手段と、前記マスタ側送信装置から前記第2変調手段を介して送信された送信データを復元するスペクトラム拡散方式の第2復調手段とを備えると共に、更に、前記第1復調手段により復元された受信データの中から前記同期信号を抽出し、該抽出した同期信号に基づき、前記第2復調手段が前記受信信号から前記受信データを復元するのに必要な同期タイミングを設定する同期タイミング設定手段を有するスレーブ側受信装置と、
    前記マスタ側通信装置への送信データを送信信号に変換する変調手段として、直交周波数分割多重方式の第3変調手段と、前記同期タイミング設定手段にて設定される前記第2復調手段の同期タイミングに同期して送信データを送信信号に変換するスペクトラム拡散方式の第4変調手段とを備え、前記送信データの送信に利用する変調手段を、前記第3変調手段と前記第4変調手段との何れかに切換可能に構成されたスレーブ側送信装置と、
    を備え、
    更に、前記マスタ側通信装置には、
    前記スレーブ側送信装置からの送信信号を受信し、その受信信号から受信データを復元する復調手段として、前記スレーブ側送信装置から前記第3変調手段を介して送信された送信データを復元する直交周波数分割多重方式の第3復調手段と、前記同期信号生成手段にて生成された同期信号に同期して前記スレーブ側送信装置から前記第4変調手段を介して送信された送信データを復元するスペクトラム拡散方式の第4復調手段とを備えたマスタ側受信装置、
    が設けられていることを特徴とする通信システム。
  5. 前記第1変調手段が生成する送信信号のフレーム周期は、当該通信システムの周囲で周期的に発生する雑音成分の発生周期よりも短いことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の通信システム。
  6. 前記第1変調手段は、前記送信信号を生成する際、前記フレーム周期をランダムに変化させることを特徴とする請求項5に記載の通信システム。
  7. 前記同期信号生成手段は、前記第1変調手段から送信信号として出力されるサブキャリアの内、当該通信システムの周囲で発生する雑音成分の周波数帯域よりも周波数の差が大きい複数のサブキャリアに、前記同期信号を重畳させることを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の通信システム。
  8. 前記同期タイミング設定手段は、データ受信に用いる復調手段が前記第1復調手段から前記第2復調手段へ切り換えられた直後の同期タイミングを、過去複数回設定した同期タイミングから推定することを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の通信システム。
  9. 受信信号から受信データを復元する復調手段として、直交周波数分割多重方式の第1復調手段と、スペクトラム拡散方式の第2復調手段とを備えた受信装置において、
    前記第1復調手段により復元された受信データの中から前記同期信号を抽出し、該抽出した同期信号に基づき、前記第2復調手段が前記受信信号から前記受信データを復元するのに必要な同期タイミングを設定する同期タイミング設定手段と、
    前記第1復調手段により復元された受信データの中から切換要求信号を抽出し、該抽出した切換要求信号に従い前記第2復調手段によるデータ受信を開始させる切換要求判定手段と、
    を備えたことを特徴とする受信装置。
  10. 前記同期タイミング設定手段は、データ受信に用いる復調手段が前記第1復調手段から前記第2復調手段へ切り換えられた直後の同期タイミングを、過去複数回設定した同期タイミングから推定することを特徴とする請求項9に記載の受信装置。
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