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JP5600408B2 - トリアジン化合物を含有するポリカーボネート樹脂組成物及びそれを用いた成形品 - Google Patents

トリアジン化合物を含有するポリカーボネート樹脂組成物及びそれを用いた成形品 Download PDF

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Description

本発明は、トリアジン化合物を含有するポリカーボネート樹脂組成物及びそれを用いた成形品に関する。
従来から紫外線吸収剤を種々の樹脂などと共用して紫外線吸収性を付与することが行われている。紫外線吸収剤として無機系紫外線吸収剤と有機系紫外線吸収剤を用いる場合がある。無機系紫外線吸収剤(例えば、特許文献1〜3等を参照。)では、耐候性や耐熱性などの耐久性に優れている反面、吸収波長が化合物のバンドギャップによって決定されるため選択の自由度が少なく、400nm付近の長波紫外線(UV−A)領域まで吸収できるものはなく、長波紫外線を吸収するものは可視域まで吸収を有するため着色を伴ってしまう。
これに対して、有機紫外線吸収剤は、吸収剤の構造設計の自由度が高いために、吸収剤の構造を工夫することによって様々な吸収波長のものを得ることができる。
これまでにも様々な有機系紫外線吸収剤を用いた系が検討されており、特許文献4にはトリアゾール系の紫外線吸収剤が開示されている。しかし、極大吸収波長が長波紫外線領域にあるものは耐光性が悪く、紫外線遮蔽効果が時間とともに減少していってしまう。
更に近年開発の進む太陽電池等に適用される材料は、屋外で長時間太陽光の下に曝すことが必要であり、長期経時での紫外線の暴露により、その材料の経時における色相の変化は避けられなかった。このため、UV−A領域まで遮蔽効果を示し、かつこれまで以上の耐光性に優れた紫外線吸収性樹脂組成物とそれを用いて成形される成形品が求められていた。
特開平5−339033号公報 特開平5−345639号公報 特開平6−56466号公報 特表2002−524452号公報
本発明の目的は、長波紫外線遮蔽効果を長時間維持し得、優れた耐光性を有するポリカーボネート樹脂組成物を提供することにある。また、本発明の目的は、前記ポリカーボネート樹脂組成物から成形することによって、長期経時における色相の変化がない紫外線フィルタ等の成形品を提供することにある。
本発明者らは、上記課題について詳細に検討した結果、UV−A領域まで遮蔽効果を示し、これまでにない耐光性を有する新規化合物をポリカーボネート樹脂組成物に含有させることで経時における色相の変化がない優れた成形品を提供できることを見出した。本発明はこの知見に基づき完成するに至ったものである。
本発明の課題は、以下の手段によって達成された。
〔1〕
下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする、ポリカーボネート樹脂組成物。
Figure 0005600408

[R 1a 及びR 1e は水素原子を表す。R 1b 、R 1c 、及びR 1d は、互いに独立して、水素原子又は−OHを除く1価の置換基を表し、置換基のうち少なくとも1つは、ハメット則のσp値が正であるCOOR 、CONR 、CN、CF 、ハロゲン原子、NO 、SO 、及びSO Mより選択される基を表す。R 、R 、R は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数6〜20のヘテロ環基を表す。Mは、水素原子又はアルカリ金属を表す。また置換基同士で結合して環を形成しても良い。
1f 及びR 1j は水素原子を表す。R 1g 、R 1h 、及びR 1i は、互いに独立して、水素原子又は−OHを除く1価の置換基を表す。また置換基同士で結合して環を形成しても良い。
1k 、R 1m 、R 1n 、R 1p は、互いに独立して、水素原子又は1価の置換基を表す。また置換基同士で結合して環を形成しても良い。
ここで、前記1価の置換基は、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルカルボニル基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、アリールオキシ基、スルファモイル基、チオシアネート基、又はアルキルスルホニル基を表す。]
〔2〕
前記R 1c が、ハメット則のσp値が正である置換基のうちのCOOR 、CONR 、CN、CF 、ハロゲン原子、NO 、SO 、及びSO Mより選択される基であることを特徴とする、〔1〕に記載のポリカーボネート樹脂組成物。[R 、R 、R は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数6〜20のヘテロ環基を表す。Mは、水素原子又はアルカリ金属を表す。]
〔3〕
前記ハメット則のσp値が、0.1〜1.2の範囲であることを特徴とする、〔1〕又は〔2〕に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
〔4〕
前記ハメット則のσp値が正である置換基がCOOR であることを特徴とする、〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物[R は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数6〜20のヘテロ環基を表す。]。
〔5〕
前記R 、R 、R が、互いに独立して、水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基である、〔1〕に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
〔6〕
前記R 1c が、CNであることを特徴とする、〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
〔7〕
前記R 1n が、OR であることを特徴とする、〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物[R は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数6〜20のヘテロ環基を表す。]。
〔8〕
前記R が、炭素数1〜20のアルキル基であることを特徴とする、〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
〔9〕
pKaが−5.0〜−7.0の範囲であることを特徴とする、〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
〔10〕
更に、リン系安定剤を含有することを特徴とする、〔1〕〜〔9〕のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
〔11〕
ポリカーボネート樹脂組成物100質量部に対し、一般式(1)で表される化合物0.05〜3質量部、リン系安定剤0.0005〜0.3質量部であることを特徴とする、〔1〕〜〔10〕のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
〔12〕
更にヒンダードフェノール系安定剤を含有することを特徴とする、〔1〕〜〔11〕のいずれか1項に記載の化合物を含有するポリカーボネート樹脂組成物。
〔13〕
ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量が10,000〜50,000の範囲であることを特徴とする、〔1〕〜〔12〕のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
〔14〕
〔1〕〜〔13〕のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物からなる成形品。
本発明は、上記〔1〕〜〔14〕に係る発明であるが、以下、それ以外の事項(例えば、下記(1)〜(15))についても記載している。
(1)
下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする、ポリカーボネート樹脂組成物。
Figure 0005600408

[R1a、R1b、R1c、R1d、R1eは、互いに独立して、水素原子又は−OHを除く1価の置換基を表し、置換基のうち少なくとも1つは、ハメット則のσp値が正である置換基を表す。また置換基同士で結合して環を形成しても良い。
1f、R1g、R1h、R1i、R1jは、互いに独立して、水素原子又は−OHを除く1価の置換基を表す。また置換基同士で結合して環を形成しても良い。
1k、R1m、R1n、R1pは、互いに独立して、水素原子又は1価の置換基を表す。また置換基同士で結合して環を形成しても良い。]
(2)
前記1価の置換基が、ハロゲン原子、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基、シアノ基、カルボキシル基、置換又は無置換のアルコキシカルボニル基、置換又は無置換のカルバモイル基、置換又は無置換のアルキルカルボニル基、ニトロ基、置換又は無置換のアミノ基、ヒドロキシ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、置換又は無置換のアリールオキシ基、置換又は無置換のスルファモイル基、チオシアネート基、又は置換又は無置換のアルキルスルホニル基であり、置換基を有する場合の置換基がハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルカルボニル基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、アリールオキシ基、スルファモイル基、チオシアネート基、又はアルキルスルホニル基であることを特徴とする、(1)に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(3)
前記R1cが、ハメット則のσp値が正である置換基であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(4)
前記ハメット則のσp値が、0.1〜1.2の範囲であることを特徴とする、(1)〜(3)に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(5)
前記ハメット則のσp値が正である置換基が、COOR、CONR 、CN、CF、ハロゲン原子、NO、SO、及びSOMより選択される基であることを特徴とする、(1)〜(4)のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物[R、R、Rは、水素原子又は1価の置換基を表す。Mは、水素原子又はアルカリ金属を表す。]。
(6)
前記ハメット則のσp値が正である置換基がCOORであることを特徴とする、(1)〜(5)のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物[Rは、水素原子又は1価の置換基を表す。]。
(7)
前記R1cが、CNであることを特徴とする、(1)〜(6)のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(8)
前記R1nが、ORであることを特徴とする、(1)〜(7)のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物[Rは、水素原子又は1価の置換基を表す。]。
(9)
前記Rが、炭素数1〜20のアルキル基であることを特徴とする、(1)〜(8)のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(10)
pKaが−5.0〜−7.0の範囲であることを特徴とする、(1)〜(9)のいずれか1項に記載の化合物。
(11)
更にリン系安定剤を含有することを特徴とする、(1)〜(10)のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(12)
ポリカーボネート樹脂組成物100質量部に対し、一般式(1)で表される化合物0.05〜3質量部、リン系安定剤0.0005〜0.3質量部であることを特徴とする、(1)〜(11)のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(13)
更にヒンダードフェノール系安定剤を含有することを特徴とする、(1)〜(12)のいずれか1項に記載の化合物を含有するポリカーボネート樹脂組成物。
(14)
ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量が10,000〜50,000の範囲であることを特徴とする、(1)〜(13)のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(15)
(1)〜(14)のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物からなる成形品。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、長波紫外線領域においても高い光堅牢性を示す前記一般式(1)で表される化合物を含有させてなるので、得られる成形品及びその内容物の光安定性を高めることができる。
本発明の成形品は、前記ポリカーボネート樹脂組成物より成形してなり、優れた長波紫外線吸収能を有するので、長期経時における色相の変化がなく、紫外線吸収フィルタや容器として用いることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は下記一般式(1)で表される化合物を含有するポリカーボネート樹脂組成物に関する。
まず、下記一般式(1)で表される化合物について説明する。
Figure 0005600408
[R1a、R1b、R1c、R1d、R1eは、互いに独立して、水素原子又は−OHを除く1価の置換基を表し、置換基のうち少なくとも1つは、ハメット則のσp値が正である置換基を表す。また置換基同士で結合して環を形成しても良い。R1f、R1g、R1h、 R1i、R1jは、互いに独立して、水素原子又は−OHを除く1価の置換基を表す。また置換基同士で結合して環を形成しても良い。R1k、R1m、R1n、R1pは、互いに独立して、水素原子又は1価の置換基を表す。また置換基同士で結合して環を形成しても良い。]
1a、R1b、R1c、R1d、R1eは、互いに独立して、水素原子又は−OHを除く1価の置換基を表し、置換基のうち少なくとも1つは、ハメット則のσp値が正である置換基を表す。
1a、R1b、R1c、R1d、R1eが表す置換基の1〜3がハメット則のσp値が正である置換基を表すことが好ましく、1〜2がハメット則のσp値が正である置換基を表すことがより好ましい。
また、R1a、R1c、R1eのうち少なくとも1つが、ハメット則のσp値が正である置換基を表すことが好ましく、R1cがハメット則のσp値が正である置換基を表すことがより好ましい。
1cがハメット則のσp値が正である置換基であり、R1a、R1b、R1d、R1eは水素原子を表すことがより好ましい。
1cがハメット則のσp値が正である置換基を表す場合、電子求引性基によりLUMOが安定化されるため、励起寿命が短くなり、耐光性が向上するため好ましい。
前記一般式(1)における1価の置換基(以下Aとする)としては、例えば、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、炭素数1〜20のアルキル基(例えばメチル、エチル)、炭素数6〜20のアリール基(例えばフェニル、ナフチル)、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(例えばフェノキシカルボニル)、置換又は無置換のカルバモイル基(例えばカルバモイル、N−フェニルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル)、アルキルカルボニル基(例えばアセチル)、アリールカルボニル基(例えばベンゾイル)、ニトロ基、置換又は無置換のアミノ基(例えばアミノ、ジメチルアミノ、アニリノ、置換スルホアミノ基)、アシルアミノ基(例えばアセトアミド、エトキシカルボニルアミノ)、スルホンアミド基(例えばメタンスルホンアミド)、イミド基(例えばスクシンイミド、フタルイミド)、イミノ基(例えばベンジリデンアミノ)、ヒドロキシ基、炭素数1〜20のアルコキシ基(例えばメトキシ)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ)、アシルオキシ基(例えばアセトキシ)、アルキルスルホニルオキシ基(例えばメタンスルホニルオキシ)、アリールスルホニルオキシ基(例えばベンゼンスルホニルオキシ)、スルホ基、置換又は無置換のスルファモイル基(例えばスルファモイル、N−フェニルスルファモイル)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ)、チオシアネート基、アルキルスルホニル基(例えばメタンスルホニル)、アリールスルホニル基(例えばベンゼンスルホニル)、炭素数6〜20のヘテロ環基(例えばピリジル、モルホリノ)などを挙げることができる。
また、置換基は更に置換されていても良く、置換基が複数ある場合は、同じでも異なっても良い。その際、置換基の例としては、上述の1価の置換基Aを挙げることができる。また置換基同士で結合して環を形成しても良い。
置換基同士で結合して形成される環としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、トリアジン環、ピリダジン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、オキサゾール環、オキサジアゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環、フラン環、チオフェン環、セレノフェン環、シロール環、ゲルモール環、ホスホール環等が挙げられる。
前記一般式(1)における1価の置換基としては、ハロゲン原子、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基、シアノ基、カルボキシル基、置換又は無置換のアルコキシカルボニル基、置換又は無置換のカルバモイル基、置換又は無置換のアルキルカルボニル基、ニトロ基、置換又は無置換のアミノ基、ヒドロキシ基、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、置換又は無置換のアリールオキシ基、置換又は無置換のスルファモイル基、チオシアネート基、又は置換又は無置換のアルキルスルホニル基が好ましく、OR(Rは、水素原子又は1価の置換基を表す。)、アルキル基、アミド基がより好ましく、OR、アルキル基が更に好ましい。
は、水素原子又は1価の置換基を表し、1価の置換基としては前記置換基Aを挙げることができる。中でも炭素数1〜20の直鎖又は分岐鎖アルキル基を表すことが好ましい。炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖アルキル基が更に好ましく、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖アルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、t−ペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、t−ヘキシル、n−オクチル、t−オクチル、i−オクチルを挙げることができ、メチル又はエチルが好ましく、メチルが特に好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物において、R1nが1価の置換基を表すことが好ましく、R1nがORを表すことがより好ましい。R1nがORを表し、R1k、R1m、R1pがいずれも水素原子を表すことが更に好ましい。モル吸光係数が大きくなり、遮蔽効果が増すためである。
前記一般式(1)におけるハメット則のσp値が正である置換基として、好ましくは、σ値が0.1〜1.2の電子求引性基である。σ値が0.1以上の電子求引性基の具体例としては、COOR(Rは、水素原子又は1価の置換基を表す。)、CONR (Rは、水素原子又は1価の置換基を表す。)、CN、ハロゲン原子、NO、SO(Rは、水素原子又は1価の置換基を表す。)、SOM(Mは、水素原子又はアルカリ金属を表す。)、アシル基、ホルミル基、アシルオキシ基、アシルチオ基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、ジアルキルホスフィニル基、ジアリールホスフィニル基、ホスホリル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アシルチオ基、スルファモイル基、チオシアネート基、チオカルボニル基、イミノ基、N原子で置換したイミノ基、カルボキシ基(又はその塩)、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基(例えばCF)、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルコキシ基、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアリールオキシ基、アシルアミノ基、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキルアミノ基、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキルチオ基、σ値が0.2以上の他の電子求引性基で置換されたアリール基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、アゾ基、セレノシアネート基などが挙げられる。ハメットのσp値については、Hansch,C.;Leo,A.;Taft,R.W.Chem.Rev.1991,91,165−195に詳しく記載されている。
前記一般式(1)におけるハメット則のσp値が正である置換基として、より好ましくは、COOR、CONR 、CN、CF、ハロゲン原子、NO、SO、SOMである[R、Rは、水素原子又は1価の置換基を表す。Mは、水素原子又はアルカリ金属を表す]。この中でもCOOR又はCNがより好ましく、COOR、であることが更に好ましい。優れた耐光性と溶解性を有するためである。
としては水素原子又は1価の置換基を表し、1価の置換基としては前記置換基Aを挙げることができる。中でも炭素数1〜20の直鎖又は分岐鎖アルキル基が好ましく、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖アルキル基がより好ましい。炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖 アルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、t−ペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、t−ヘキシル、t−オクチル、i−オクチル、n−オクチルを挙げることができ、メチル又はエチルが好ましく、メチルが特に好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物において、R1cがCOOR、CONR 、CN、CF、ハロゲン原子、NO、SO、SOMのいずれかであることが好ましくCOOR又はCNよりが好ましい。
また、本発明において、R1f、R1g、R1h、R1i、R1j、R1k、R1m、R1n、R1pのうち少なくとも1つが、前記ハメット則のσp値が正である置換基を表すことがより好ましく、R1f、R1g、R1h、R1i、R1jのうち少なくとも1つが、前記ハメット則のσp値が正である置換基を表すことがより好ましく、R1hが前記ハメット則のσp値が正である置換基を表すことが更に好ましい。
1c及びR1hが共に前記ハメット則のσp値が正である置換基を表すことが特に好ましい。
優れた耐光性を有するためである。
前記一般式(1)で表される化合物はpKaが−5.0〜−7.0の範囲であることが好ましい。更に−5.2〜−6.5の範囲であることがより好ましく、−5.4〜−6.0の範囲であることが特に好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれに限定されない。
なお、下記の具体例中Meはメチル基を表し、Phはフェニル基を表し、−C13はn−ヘキシルを表す。
Figure 0005600408
Figure 0005600408
Figure 0005600408
Figure 0005600408
Figure 0005600408
Figure 0005600408
Figure 0005600408
Figure 0005600408
Figure 0005600408
前記一般式(1)で表される化合物は、構造とその置かれた環境によって互変異性体を取り得る。本発明においては代表的な形の一つで記述しているが、本発明の記述と異なる互変異性体も本発明の化合物に含まれる。
前記一般式(1)で表される化合物は、同位元素(例えば、H、H、13C、15N、17O、18Oなど)を含有していてもよい。
前記一般式(1)で表される化合物は、任意の方法で合成することができる。
例えば、公知の特許文献や非特許文献、例えば、特開平7−188190号公報、特開平11−315072、特開2001−220385号公報、「染料と薬品」第40巻12号(1995)の325〜339ページなどを参考にして合成できる。具体的には、例示化合物(16)は4−メトキシサリチルアミドと3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリドとベンズアミジン塩酸塩とを反応させることにより合成できる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物において、前記一般式(1)で表される化合物は、一種のみ用いてもよく、二種以上を併用することもできる。
本発明における前記化合物は、有機材料を光・酸素又は熱による損傷に対して安定化させるのに特に適している。中でも前記一般式(1)で表される化合物は、光安定剤、とりわけ紫外線吸収剤として好適に用いることができる。
前記一般式(1)で表される化合物は特定の位置にハメット則のσp値が正である置換基を有するため、電子求引性基によりLUMOが安定化されるため、励起寿命が短くなり、優れた耐光性を有するという特徴を有する。紫外線吸収剤として用いた際にも、既知のトリアジン系化合物を用いた場合は、長時間使用した場合は分解して黄変するなど悪影響を及ぼす。
それに対して、前記一般式(1)で表される化合物は優れた耐光性を有するため長時間使用した場合でも分解せず黄変することがないという効果が得られる。
前記一般式(1)で表される化合物の極大吸収波長は、特に限定されないが、好ましくは250〜400nmであり、より好ましくは280〜380nmである。半値幅は好ましくは20〜100nmであり、より好ましくは40〜80nmである。
本発明において規定される極大吸収波長及び半値幅は、当業者が容易に測定することができる。測定方法に関しては、例えば日本化学会編「第4版実験化学講座7分光II」
(丸善,1992年)180〜186ページなどに記載されている。具体的には、適当な溶媒に試料を溶解し、石英製又はガラス製のセルを用いて、試料用と対照用の2つのセルを使用して分光光度計によって測定される。用いる溶媒は、試料の溶解性と合わせて、測定波長領域に吸収を持たないこと、溶質分子との相互作用が小さいこと、揮発性があまり著しくないこと等が要求される。上記条件を満たす溶媒であれば、任意のものを選択することができる。本発明においては、酢酸エチル(EtOAc)を溶媒に用いて測定を行うこととする。
本発明における化合物の極大吸収波長及び半値幅は、酢酸エチルを溶媒として、濃度約5×10−5mol・dm−3の溶液を調製し、光路長10mmの石英セルを使用して測定した値を使用する。
スペクトルの半値幅に関しては、例えば日本化学会編「第4版実験化学講座3 基本操作III」(丸善、1991年)154ページなどに記載がある。なお、上記成書では波数目盛りで横軸を取った例で半値幅の説明がなされているが、本発明における半値幅は波長目盛りで軸を取った場合の値を用いることとし、半値幅の単位はnmである。具体的には、極大吸収波長における吸光度の1/2の吸収帯の幅を表し、吸収スペクトルの形を表す値として用いられる。半値幅が小さいスペクトルはシャープなスペクトルであり、半値幅が大きいスペクトルはブロードなスペクトルである。ブロードなスペクトルを与える紫外線吸収化合物は、極大吸収波長から長波側の幅広い領域にも吸収を有するので、黄色味着色がなく長波紫外線領域を効果的に遮蔽するためには、半値幅が小さいスペクトルを有する紫外線吸収化合物の方が好ましい。
時田澄男著「化学セミナー9 カラーケミストリー」(丸善、1982年)154〜155ページに記載されているように、光の吸収の強さすなわち振動子強度はモル吸光係数の積分に比例し、吸収スペクトルの対称性がよいときは、振動子強度は極大吸収波長における吸光度と半値幅の積に比例する(但しこの場合の半値幅は波長目盛りで軸を取った値である)。このことは遷移モーメントの値が同じとした場合、半値幅が小さいスペクトルを有する化合物は極大吸収波長における吸光度が大きくなることを意味している。このような紫外線吸収化合物は少量使用するだけで極大吸収波長周辺の領域を効果的に遮蔽できるメリットがあるが、波長が極大吸収波長から少し離れると急激に吸光度が減少するために、幅広い領域を遮蔽することができない。
前記一般式(1)で表される化合物は、極大吸収波長におけるモル吸光係数が20000以上であることが好ましく、30000以上であることがより好ましく、50000以上であることが特に好ましい。20000以上であれば、前記一般式(1)で表される化合物の質量当たりの吸収効率が十分得られるため、紫外線領域を完全に吸収するための前記一般式(1)で表される化合物の使用量を低減できる。これは皮膚刺激性や生体内への蓄積を防ぐ観点、及びブリードアウトが生じにくい点から好ましい。なお、モル吸光係数については、例えば日本化学会編「新版実験化学講座9 分析化学[II]」(丸善、1977年)244ページなどに記載されている定義を用いたものであり、上述した極大吸収波長及び半値幅を求める際に合わせて求めることができる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、前記一般式(1)で表される化合物を、所望の性能を付与するために必要な任意の量で含有させることができる。これらは用いる化合物や樹脂によって異なるが、適宜含有量を決定することができる。含有量としては樹脂組成物中0質量%より大きく20質量%以下であることが好ましく、0質量%より大きく10質量%以下であることがより好ましく、0.05質量%以上5%質量以下であることが更に好ましい。含有量が上記の範囲であれば十分な紫外線遮蔽効果が得られ、ブリードアウトを抑制することができるため好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、紫外線吸収剤として、異なる構造を有する二種類以上の前記一般式(1)で表される化合物を含有していてもよい。また、前記一般式(1)で表される化合物とそれ以外の構造を有する一種類以上の紫外線吸収剤とを併用してもよい。基本骨格構造の異なる二種類(好ましくは三種類)の紫外線吸収剤を併用すると、広い波長領域の紫外線を吸収することができる。また、二種類以上の紫外線吸収剤を併用すると、紫外線吸収剤の分散状態が安定化する作用もある。前記一般式(1)以外の構造を有する紫外線吸収剤としては、いずれのものでも使用でき、トリアジン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、メロシアニン系、シアニン系、ジベンゾイルメタン系、桂皮酸系、シアノアクリレート系、安息香酸エステル系などの化合物が挙げられる。例えば、ファインケミカル、2004年5月号、28〜38ページ、東レリサーチセンター調査研究部門発行「高分子用機能性添加剤の新展開」(東レリサーチセンター、1999年)96〜140ページ、大勝靖一監修「高分子添加剤の開発と環境対策」(シーエムシー出版、2003年)54〜64ページなどに記載されている紫外線吸収剤が挙げられる。
前記一般式(1)以外の構造を有する紫外線吸収剤として好ましくは、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、サリチル酸系化合物、ベンゾオキサジノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ベンゾオキサゾール系化合物、メロシアニン系化合物、トリアジン系化合物である。より好ましくはベンゾオキサジノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物である。特に好ましくはベンゾオキサジノン系化合物である。上記一般式(1)以外の構造を有する紫外線吸収剤は、特願2008−273950号公報の段落番号〔0117〕〜〔0121〕に詳述されており、該公報に記載の材料は、本発明においても適用することができる。
前述したように、本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、一般式(1)で表される化合物とベンゾオキサジノン系化合物を組み合わせて含有することが好ましい。一般式(1)で表される化合物は長波長領域においても優れた耐光性を有するため、より長波長領域まで遮蔽可能なベンゾオキサジノンの劣化を防ぐという効果を奏し、ベンゾオキサジノン系化合物と共に用いることで、より長波長領域まで長時間において遮蔽効果が持続できるため好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、前記一般式(1)で表される紫外線吸収剤のみで実用的には十分な紫外線遮蔽効果が得られるものの、更に厳密を要求する場合には隠蔽力の強い白色顔料、例えば酸化チタンなどを併用してもよい。また、外観、色調が問題となる時、あるいは好みによって微量(0.05質量%以下)の着色剤を併用することができる。また、透明あるいは白色であることが重要である用途に対しては蛍光増白剤を併用してもよい。蛍光増白剤としては市販のものや特開2002−53824号公報記載の一般式[1]や具体的化合物例1〜35などが挙げられる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、前記一般式(1)で表される化合物を含有しているため、優れた耐光性(紫外光堅牢性)を有しており、紫外線吸収剤の析出や長期使用によるブリードアウトが生じることがない。
次に、本発明のポリカーボネート樹脂組成物に含有されるポリカーボネート樹脂等の樹脂成分について説明する。
ポリカーボネートは、ジ置換炭酸エステルとジオールのエステル交換あるいはホスゲンとジオールの反応等により得られる炭酸エステル型の構造を主鎖中に構造単位として含む高分子化合物である。このポリカーボネートとしては、直鎖状ポリカーボネート、分岐状ポリカーボネート、又は直鎖状ポリカーボネートと分岐状ポリカーボネートとを含む複合体などが挙げられる。この直鎖状ポリカーボネート又は分岐状ポリカーボネートは、ジオールとジ置換炭酸エステル又はホスゲンとを、分岐剤の非存在下又は存在下、更に必要に応じて末端停止剤を用いて共重合させることによって得ることができる。
ジオールとしては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ナフチルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−(4−イソプロピルフェニル)メタン、ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔通称:ビスフェノールA〕、1−ナフチル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2−メチル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1−エチル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、4−メチル−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ノナン、1,10−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン等のジヒドロキシジアリールアルカン類;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロデカン等のジヒドロキシジアリールシクロアルカン類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン等のジヒドロキシジアリールスルホン類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エーテル等のジヒドロキシジアリールエーテル類;4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン等のジヒドロキシジアリールケトン類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド等のジヒドロキシジアリールスルフィド類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド等のジヒドロキシジアリールスルホキシド類;4,4’−ジヒロキシジフェニル等のジヒドロキシジフェニル類;9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等のジヒドロキシアリールフルオレン類などが挙げられる。また、前記ジオール以外に、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、4,4’−ジヒドロキシエトキシフェニルメタン;ヒドロキノン、レゾルシノール、メチルヒドロキノン等のジヒドロキシベンゼン類;1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン等のジヒドロキシナフタレン類などを含んでいてもよい。これらのジオール等は、それぞれ1種で用いてもよく、2種以上を組合わせて用いてもよい。これらの中でも、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンが代表的である。
ジ置換炭酸エステル化合物としては、例えば、ジフェニルカーボネート等のジアリールカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネートなどが挙げられる。これらのジ置換炭酸エステル化合物は、1種単独で用いても、2種以上を併用して用いてもよい。
分岐剤としては、3つ以上の官能基を持つ化合物を用いることができ、特に制限されない。この分岐剤の具体例としては、フロログルシン、メリット酸、トリメリット酸、トリメリット酸クロリド、無水トリメリット酸、プロトカテク酸、ピロメリト酸、ピロメリト酸二無水物、α−レゾルシン酸、β−レゾルシン酸、レゾルシンアルデヒド、トリメチルクロリド、イサチンビス(o−クレゾール)、トリメチルトリクロリド、4−クロロホルミルフタル酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキシフェニルエーテル、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシフェニルエーテル、2,4,4’−トリヒドロキシジフェニル−2−プロパン、2,2’−ビス(2,4−ジヒドロキシ)プロパン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシジフェニルメタン、2,4,4’−トリヒドロキシジフェニルメタン、1−〔α−メチル−α−(4’−ジヒドロキシフェニル)エチル〕−3−〔α’,α’−ビス(4’’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン、1−〔α−メチル−α−(4’−ジヒドロキシフェニル)エチル〕−4−〔α’,α’−ビス(4’’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン、α,α’,α’’−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)−2−ヘプテン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)−2−ヘプタン、1,3,5−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス〔4,4−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)シクロヘキシル〕プロパン、2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−5’−イソプロピルベンジル)−4−イソプロピルフェノール、ビス〔2−ヒドロキシ−3−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−5−メチルフェニル〕メタン、ビス〔2−ヒドロキシ−3−(2’−ヒドロキシ−5’−イソプロピルベンジル)−5−メチルフェニル〕メタン、テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2’,4’,7−トリヒドロキシフラバン、2,4,4−トリメチル−2’,4’,7−トリヒドロキシフラバン、1,3−ビス(2’,4’−ジヒドロキシフェニルイソプロピル)ベンゼン、トリス(4’−ヒドロキシフェニル)−アミル−s−トリアジンなどが挙げられる。これらの分岐剤は、1種単独で用いても、2種以上を併用して用いてもよい。
末端停止剤としては、1価フェノールを用いることができ、その構造は特に制限されない。この1価フェノールとしては、例えば、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、p−クミルフェノール、p−tert−アミルフェノール、p−ノニルフェノール、p−クレゾール、2,4,6−トリブロモフェノール、p−ブロモフェノール、4−ヒドロキシベンゾフェノン、フェノール等が用いられる。これらの末端停止剤は1種単独で用いても、2種以上併用して用いてもよい。
重合方法としては、界面法又はエステル交換法が用いられる。例えば、ジオールとホスゲンとを界面法で重合する場合、ホスゲンの存在下に分岐剤や末端停止剤を反応させてもよいし、ジオールとホスゲンの反応を行ないポリカーボネートオリゴマーを得てから、その後、ホスゲンの非存在下で分岐剤や末端停止剤を反応させてもよい。また、エステル交換法の場合には、ジオールとジ置換炭酸エステル化合物のエステル交換反応に分岐剤や末端停止剤を加えて、分岐状ポリカーボネート樹脂を得ることができる。
また、直鎖状ポリカーボネートは、通常、ジオールと、ホスゲン又はジ置換炭酸エステル化合物とを、必要に応じ末端停止剤の存在下に重合して得られる。すなわち、分岐剤を用いない以外は、分岐状ポリカーボネート樹脂と同様である。
前記のジオールと、ホスゲン又はジ置換炭酸エステル化合物とを重合させて得られるポリカーボネートの中でも、機械的強度と成形性のバランスの点から、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとジフェニルカーボネートとを反応させて得られるポリカーボネート、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとジメチルカーボネートとを反応させて得られるポリカーボネート、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとジエチルカーボネートとを反応させて得られるポリカーボネート、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタンとジフェニルカーボネートとを反応させて得られるポリカーボネート、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタンとジフェニルカーボネートとを反応させて得られるポリカーボネートなどが望ましい。
また、本発明において、ポリカーボネートとして、ポリカーボネート構造単位と、ポリオルガノシロキサン構造単位とを含むポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を用いてもよい。また、酸成分としてテレフタル酸、イソフタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、アジピン酸等の芳香族ないし脂肪族の二塩基酸ないしそのエステルを共重合成分として含んでいてもよく、この場合、主鎖中に炭酸エステル型構造以外に一部にカルボン酸エステル構造が導入されることとなる。
本発明において、前記ジオールとジ置換炭酸エステル又はホスゲンと、又は更に必要に応じて他の成分を用いて得られるポリカーボネートは、1種あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、ポリカーボネートは、粘度平均分子量が10,000〜50,000の範囲のものが好ましく、13,000〜40,000の範囲のものが更に好ましい。粘度平均分子量が上記範囲であれば、得られる成形品が頑強になり、高い成形温度も要しない。ポリカーボネートの粘度平均分子量の測定は、ポリカーボネート樹脂を塩化メチレンに溶解した溶液から求めた20℃における比粘度から換算して行うことができる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物において、前記一般式(1)で表される化合物の含有比率としては、ポリカーボネート100質量部に対して0.05〜3質量部であることが好ましく、0.05〜1質量部であることがより好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂の他に、他の樹脂成分を併用して含有させることができる。併用させることができる樹脂成分としては、天然あるいは合成ポリマーのいずれであってもよい。例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリ(1−ブテン)、ポリ4−メチルペンテン、ポリビニルシクロヘキサン、ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン)、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリシクロペンテン、ポリノルボルネンなど)、ビニルモノマーのコポリマー(例えば、エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン/メチルペンテンコポリマー、エチレン/ヘプテンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキサンコポリマー、エチレン/シクロオレフィンコポリマー(例えば、エチレン/ノルボルネンのようなシクロオレフィンコポリマー(COC:Cyclo−Olefin Copolymer))、プロピレン/ブタジエンコポリマー、イソブチレン/イソプレンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキセンコポリマー、エチレン/アルキルアクリレートコポリマー、エチレン/アルキルメタクリレートコポリマーなど)、アクリル系ポリマー(例えば、ポリメタクリレート、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリルなど)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、塩化ビニル/酢酸ビニルコポリマー、ポリエーテル(例えば、ポリアルキレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドなど)、ポリアセタール(例えば、ポリオキシメチレン)、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリ尿素、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなど)、ポリケトン、ポリスルホンポリエーテルケトン、フェノール樹脂、メラミン樹脂、セルロースエステル(例えば、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース(TAC)、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース)、ポリシロキサン、天然ポリマー(例えば、セルロース、ゴム、ゼラチンなど)、などが挙げられる。
併用させることができる樹脂成分は、合成ポリマーである場合が好ましく、ポリオレフィン、アクリル系ポリマー、ポリエステル、セルロースエステルがより好ましい。中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチルペンテン)、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、トリアセチルセルロースが特に好ましい。併用させることができる樹脂成分は、熱可塑性樹脂であることが好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、必要に応じて酸化防止剤、光安定剤、加工安定剤、老化防止剤、相溶化剤等の任意の添加剤を適宜含有してもよい。
酸化防止剤として、本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、更にリン系安定剤を含有させることが、熱安定性を改良できるという点で好ましい。リン系安定剤としては、亜リン酸、リン酸、亜リン酸エステル、リン酸エステル等が挙げられ、中でも3価のリンを含み変色抑制効果を発現しやすい点で、ホスファイト、ホスホナイト等の亜リン酸エステルが好ましい。
ホスファイトとしては、例えば、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジラウリルハイドロジェンホスファイト、トリエチルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)ホスファイト、トリス(トリデシル)ホスファイト、トリステアリルホスファイト、ジフェニルモノデシルホスファイト、モノフェニルジデシルホスファイト、ジフェニルモノ(トリデシル)ホスファイト、テトラフェニルジプロピレングリコールジホスファイト、テトラフェニルテトラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテトラホスファイト、水添ビスフェノールAフェノールホスファイトポリマー、ジフェニルハイドロジェンホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェニルジ(トリデシル)ホスファイト)、テトラ(トリデシル)4,4’−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジラウリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(4−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、水添ビスフェノールAペンタエリスリトールホスファイトポリマー、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト等が挙げられる。
また、ホスホナイトとしては、テトラキス(2,4−ジ−iso−プロピルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−n−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−iso−プロピルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−n−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、及びテトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイト等が挙げられる。
また、アシッドホスフェートとしては、例えば、メチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホスフェート、プロピルアシッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、ブトキシエチルアシッドホスフェート、オクチルアシッドホスフェート、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、デシルアシッドホスフェート、ラウリルアシッドホスフェート、ステアリルアシッドホスフェート、オレイルアシッドホスフェート、ベヘニルアシッドホスフェート、フェニルアシッドホスフェート、ノニルフェニルアシッドホスフェート、シクロヘキシルアシッドホスフェート、フェノキシエチルアシッドホスフェート、アルコキシポリエチレングリコールアシッドホスフェート、ビスフェノールAアシッドホスフェート、ジメチルアシッドホスフェート、ジエチルアシッドホスフェート、ジプロピルアシッドホスフェート、ジイソプロピルアシッドホスフェート、ジブチルアシッドホスフェート、ジオクチルアシッドホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、ジオクチルアシッドホスフェート、ジラウリルアシッドホスフェート、ジステアリルアシッドホスフェート、ジフェニルアシッドホスフェート、ビスノニルフェニルアシッドホスフェート等が挙げられる。
本発明に用いるリン系安定剤は、2種類以上を混合して含有させることができるが、リン系安定剤の合計の含有割合は、ポリカーボネート樹脂組成物100質量部に対して0.0005〜0.3質量部であることが好ましく、0.001〜0.1質量部であることがより好ましい。上記の範囲であれば、安定剤としての効果が十分であり、成形時の分子量の低下や色相悪化が起こりにくい。
特に、本発明において、ポリカーボネート樹脂組成物100質量部に対し、一般式(1)で表される化合物0.05〜3質量部、リン系安定剤0.0005〜0.3質量部であることが好ましい。
酸化防止剤として、本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、更にヒンダードフェノール系安定剤を含有することが、一般式(1)で表される化合物を安定化し、ポリカーボネート樹脂組成物の光安定性を高められるという点で好ましい。
前記ヒンダードフェノール系安定剤としては、例えば、フェノール性水酸基のオルト位に少なくともひとつの水素原子以外の置換基(例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環式基、アルコキシ基、アリールオキシ基、置換アミノ基など)を有する化合物が挙げられる。
前記ヒンダードフェノール系安定剤としては、酸化防止剤として公知の化合物で、市販されているものであってもよく、例えば、2,6−ジt−ブチルー4−メチルフェノールや、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製の酸化防止剤などが挙げられる。
本発明に用いるヒンダードフェノール系安定剤は、2種類以上を混合して含有させることができるが、ヒンダードフェノール系安定剤の合計の含有割合は、ポリカーボネート樹脂組成物100質量部に対して0.0001〜1質量部であることが好ましく、0.001〜0.1質量部であることがより好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物とポリカーボネート等の樹脂成分とを混合させ、本発明のポリカーボネート樹脂組成物を調製する方法については特に制限はない。
前記一般式(1)で表される化合物がポリカーボネート等の樹脂成分と相溶性を有する場合は、前記一般式(1)で表される化合物をポリカーボネート等の樹脂成分に直接添加することができる。また、ベント式二軸押出機に代表される溶融混練機で溶融混練、及びペレタイザ−等の機器によりペレット化する方法が挙げられる。
ポリカーボネート等の樹脂成分と相溶性を有する補助溶媒に、前記一般式(1)で表される化合物を溶解し、その溶液をポリカーボネート等の樹脂成分に添加してもよい。前記一般式(1)で表される化合物を高沸点有機溶媒やポリマー中に分散し、その分散物をポリカーボネート等の樹脂成分に添加してもよい。
前記添加し混合する時期としては、ポリカーボネート等の樹脂成分を重合により形成する前であっても重合により形成した後であってもよい。
また、本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂を任意の溶媒に溶解して形成されたものでもよい。
高沸点有機溶媒の例には、リン酸エステル、ホスホン酸エステル、安息香酸エステル、フタル酸エステル、脂肪酸エステル、炭酸エステル、アミド、エーテル、ハロゲン化炭化水素、アルコール及びパラフィンが含まれる。リン酸エステル、ホスホン酸エステル、フタル酸エステル、安息香酸エステル及び脂肪酸エステルが好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物を調製する方法については、特開昭58−209735号、同63−264748号、特開平4−191851号、同8−272058号の各公報及び英国特許第2016017A号明細書を参考にできる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、合成樹脂が使用される全ての用途に使用可能であるが、特に日光又は紫外線を含む光に晒される可能性のある用途に特に好適に使用できる。具体例としては、例えばガラス代替品とその表面コーティング材、住居、施設、輸送機器等の窓ガラス、採光ガラス及び光源保護ガラス用のコーティング材、住居、施設、輸送機器等のウインドウフィルム、住居、施設、輸送機器等の内外装材及び内外装用塗料及び該塗料によって形成させる塗膜、アルキド樹脂ラッカー塗料及び該塗料によって形成される塗膜、アクリルラッカー塗料及び該塗料によって形成される塗膜、蛍光灯、水銀灯等の紫外線を発する光源用部材、精密機械、電子電気機器用部材、各種ディスプレイから発生する電磁波等の遮断用材、食品、化学品、薬品等の容器又は包装材、ボトル、ボックス、ブリスター、カップ、特殊包装用、コンパクトディスクコート、農工業用シート又はフィルム材、印刷物、染色物、染顔料等の退色防止剤、ポリマー支持体用(例えば、機械及び自動車部品のようなプラスチック製部品用)の保護膜、印刷物オーバーコート、インクジェット媒体被膜、積層艶消し、オプティカルライトフィルム、安全ガラス/フロントガラス中間層、エレクトロクロミック/フォトクロミック用途、オーバーラミネートフィルム、太陽熱制御膜、日焼け止めクリーム、シャンプー、リンス、整髪料等の化粧品、スポーツウェア、ストッキング、帽子等の衣料用繊維製品及び繊維、カーテン、絨毯、壁紙等の家庭用内装品、プラスチックレンズ、コンタクトレンズ、義眼等の医療用器具、光学フィルタ、バックライトディスプレーフィルム、プリズム、鏡、写真材料等の光学用品、金型膜、転写式ステッカー、落書き防止膜、テープ、インク等の文房具、標示板、標示器等とその表面コーティング材等を挙げることができる。
次に、本発明の成形品について説明する。
本発明の成形品は、本発明のポリカーボネート樹脂組成物より成形することができる。
前記ポリカーボネート樹脂組成物より形成した本発明の成形品の形状としては、平膜状、粉状、球状粒子、破砕粒子、塊状連続体、繊維状、管状、中空糸状、粒状、板状、多孔質状などのいずれの形状であってもよい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂を含有するので透明とすることができ、その場合、紫外線吸収フィルタや紫外線吸収膜として成形することができる。
この場合、本発明のポリカーボネート樹脂組成物は他の透明樹脂を含有させることができる。他の透明樹脂の例としては、セルロースエステル(例、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース(TAC)、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース)、ポリアミド、ポリエステル(例、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート)、ポリスチレン(例、シンジオタクチックポリスチレン)、ポリオレフィン(例、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン)、ポリメチルメタクリレート、シンジオタクチックポリスチレン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルイミド及びポリオキシエチレンなどが挙げられる。
前記ポリカーボネート樹脂組成物より得られた本発明の成形品は透明支持体とすることができ、透明支持体の透過率は80%以上であることが好ましく、86%以上であることが更に好ましい。
本発明の成形品は、前記ポリカーボネート樹脂組成物より成形してなり、優れた長波紫外線吸収能を有するので、紫外線吸収フィルタや容器として用いることができ、紫外線に弱い化合物などを保護することもできる。例えば、本発明の成形品は、前記ポリカーボネート樹脂組成物を押出成形又は射出成形などの任意の方法により成形することで、容器等として得ることができる。また、別途作製した成形品に本発明のポリカーボネート樹脂組成物の溶液を塗布・乾燥することで、前記ポリカーボネート樹脂組成物からなる紫外線吸収膜がコーティングされた成形品とすることもできる。
本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されない。
1.合成例
合成例1
(例示化合物(1)の調製)
4−メトキシサリチルアミド20.0gにアセトニトリル80mLとDBU(ジアザビシクロウンデセン(1,8−diazabicyclo[5.4.0]undec−7−ene))36.4gを添加し溶解させた。この溶液に4−(クロロホルミル)安息香酸メチル23.8gを添加し、室温で24時間攪拌した。この反応液に水100mLと35%塩酸20mLを添加し、得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Aを36.0g得た(収率91%)。
Figure 0005600408
合成中間体A20.0gにアセトニトリル200mLと硫酸8.9gを添加し、90℃で4時間攪拌した。この反応液にトリエチルアミン80mLを添加し、室温まで冷却した。得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Bを17.1g得た(収率90%)。
Figure 0005600408
ベンズアミジン塩酸塩2.8gにメタノール100mLと28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液3.4gを添加した。この溶液に合成中間体B5.0gを添加し、60℃で3時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却した後、塩酸を0.2mL添加した。得られた固体を濾過、水とメタノールで洗浄して例示化合物(1)を6.1g得た(収率92%)。MS:m/z 414(M+)
H NMR(CDCl):δ6.55−6.56(1H),δ6.62−6.64(1H),δ7.58−7.65(3H),δ8.22−8.24(2H),δ8.62−8.65(3H),δ8.71(2H),δ13.39(1H)λmax(極大吸収波長)=341nm(EtOAc)
合成例2
(例示化合物(2)の調製)
4−メトキシサリチルアミド20.0gにアセトニトリル80mLとDBU36.4gを添加し溶解させた。この溶液に4−シアノベンゾイル クロリド19.8gを添加し、室温で24時間攪拌した。この反応液に水100mLと35%塩酸20mLを添加し、得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Cを31.2g得た(収率88%)。
Figure 0005600408
合成中間体C20.0gにアセトニトリル200mLと硫酸9.9gを添加し、90℃で4時間攪拌した。この反応液にトリエチルアミン80mLを添加し、室温まで冷却した。得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Dを16.5g得た(収率88%)。
Figure 0005600408
ベンズアミジン塩酸塩3.1gにメタノール100mLと28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液3.8gを添加した。この溶液に合成中間体D5.0gを添加し、60℃で3時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却した後、35%塩酸を0.2mL添加した。得られた固体を濾過、水とメタノールで洗浄して例示化合物(2)を6.3g得た(収率93%)。MS:m/z 381(M+)
H NMR(CDCl):δ6.55−6.56(1H),δ6.62−6.64(1H),δ7.58−7.62(3H),δ7.65−7.69(2H),δ8.60−8.62(3H),δ8.76(2H),δ13.26(1H)λmax=342nm(EtOAc)
合成例3
(例示化合物(3)の調製)
4−メトキシサリチルアミド20.0gにアセトニトリル80mLとDBU36.4gを添加し溶解させた。この溶液に4−(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド24.9gを添加し、室温で24時間攪拌した。この反応液に水100mLと35%塩酸20mLを添加し、得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Eを37.5g得た(収率92%)。
Figure 0005600408
合成中間体E20.0gにアセトニトリル200mLと硫酸8.8gを添加し、90℃で4時間攪拌した。この反応液にトリエチルアミン80mLを添加し、室温まで冷却した。得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Fを17.0g得た(収率90%)。
Figure 0005600408
ベンズアミジン塩酸塩2.8gにメタノール100mLと28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液3.3gを添加した。この溶液に合成中間体F5.0gを添加し、60℃で3時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却した後、35%塩酸を0.2mL添加した。得られた固体を濾過、水とメタノールで洗浄して例示化合物(3)を6.0g得た(収率92%)。MS:m/z 424(M+)
H NMR(CDCl):δ6.56−6.57(1H),δ6.62−6.65(1H),δ7.58−7.66(3H),δ7.82−7.85(2H),δ8.62−8.64(3H),δ8.76(2H),δ13.35(1H)λmax=342nm(EtOAc)
合成例4
(例示化合物(4)の調製)
4−メトキシサリチルアミド20.0gにアセトニトリル80mLとDBU36.4gを添加し溶解させた。この溶液に4−クロロベンゾイルクロリド20.9gを添加し、室温で24時間攪拌した。この反応液に水100mLと塩酸20mLを添加し、得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Gを35.0g得た(収率96%)。
Figure 0005600408
合成中間体G20.0gにアセトニトリル200mLと硫酸9.6gを添加し、90℃で4時間攪拌した。この反応液にトリエチルアミン80mLを添加し、室温まで冷却した。得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Hを17.1g得た(収率91%)。
Figure 0005600408
ベンズアミジン塩酸塩3.0gにメタノール100mLと28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液3.7gを添加した。この溶液に合成中間体H5.0gを添加し、60℃で3時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却した後、35%塩酸を0.2mL添加した。得られた固体を濾過、水とメタノールで洗浄して例示化合物(4)を6.5g得た(収率96%)。MS:m/z 390(M+)
H NMR(CDCl):δ6.54−6.55(1H),δ6.61−6.63(1H),δ7.53−7.67(5H),δ8.60−8.62(5H),δ13.26(1H)λmax=340nm(EtOAc)
合成例5
(例示化合物(5)の調製)
4−メトキシサリチルアミド20.0gにアセトニトリル80mLとDBU36.4gを添加し溶解させた。この溶液にベンゾイルクロリド16.8gを添加し、室温で24時間攪拌した。この反応液に水100mLと35%塩酸20mLを添加し、得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Iを29.5g得た(収率91%)。
Figure 0005600408
合成中間体I25.0gにアセトニトリル250mLと硫酸13.5gを添加し、90℃で4時間攪拌した。この反応液にトリエチルアミン100mLを添加し、室温まで冷却した。得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Jを21.1g得た(収率91%)。
Figure 0005600408
塩酸4−アミジノベンズアミド3.5gにメタノール100mLと28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液3.4gを添加した。この溶液に合成中間体J4.0gを添加し、60℃で3時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却した後、35%塩酸を0.2mL添加した。得られた固体を濾過、水とメタノールで洗浄して例示化合物(5)を5.8g得た(収率92%)。MS:m/z 399(M+)
H NMR(CDCl):δ6.57(1H),δ6.63−6.65(1H),δ7.58−7.66(3H),δ8.00−8.02(2H),δ8.64−8.66(3H),δ8.74(2H),δ13.41(1H)λmax=340nm(EtOAc)
合成例6
(例示化合物(27)の調製)
例示化合物(1)10gにブタノール27.5g、NaOMe0.13gとキシレン100mLを添加し、減圧下90℃で6時間攪拌した。この反応液に水と酢酸エチルを添加して攪拌し、分液した有機相を濃縮した。得られた残渣をヘキサン/イソプロピルアルコール(体積比で1:10)で晶析することで例示化合物(27)を10.5g得た(収率95%)。MS:m/z 456(M+)
合成例7
(例示化合物(29)の調製)
例示化合物(1)10gに2−エチルヘキサノール31.6g、NaOMe0.13gとキシレン100mLを添加し、減圧下90℃で6時間攪拌した。この反応液に水と酢酸エチルを添加して攪拌し、分液した有機相を濃縮した。得られた残渣をヘキサン/イソプロピルアルコール(体積比で1:10)で晶析することで例示化合物(29)を11.5g得た(収率93%)。MS:m/z 512(M+)
合成例8
(例示化合物(32)の調製)
例示化合物(1)10gにファインオキソコール180N(日産化学化学工業製)9.8g、NaOMe0.13gとキシレン100mLを添加し、減圧下90℃で6時間攪拌した。この反応液に水と酢酸エチルを添加して攪拌し、分液した有機相を濃縮した。得られた残渣をヘキサン/イソプロピルアルコール(体積比で1:10)で晶析することで例示化合物(32)を15.1g得た(収率96%)。MS:m/z 652(M+)λmax=340nm(EtOAc)
合成例9
(例示化合物(63)の調製)
4−メトキシサリチル酸フェニル10.0gにメタノール100mL、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液15.8g、塩酸4−アミジノ安息香酸メチル14.6gを添加した。この溶液を60℃で5時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却した後、35%塩酸を0.2mL添加した。得られた固体を濾過、水とメタノールで洗浄して例示化合物(63)を18.0g得た(収率93%)。MS:m/z 472(M+)
合成例10
(例示化合物(64)の調製)
塩酸4−アミジノ安息香酸メチル4.2gにメタノール100mLと28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液3.8gを添加した。この溶液に合成中間体D5.0gを添加し、60℃で3時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却した後、35%塩酸を0.2mL添加した。得られた固体を濾過、水とメタノールで洗浄して例示化合物(64)を7.5g得た(収率95%)。MS:m/z 439(M+)
合成例11
(例示化合物(65)の調製)
塩酸4−アミジノベンズアミド3.6gにメタノール100mLと28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液3.4gを添加した。この溶液に合成中間体B5.0gを添加し、60℃で3時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却した後、35%塩酸を0.2mL添加した。得られた固体を濾過、水とメタノールで洗浄して例示化合物(65)を6.9g得た(収率94%)。MS:m/z 457(M+)
合成例12
(例示化合物(75)の調製)
サリチルアミド20.0gにアセトニトリル80mLとDBU44.4gを添加し溶解させた。この溶液に4−(クロロホルミル)安息香酸メチル29.0gを添加し、室温で24時間攪拌した。この反応液に水100mLと塩酸20mLを添加し、得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Kを40.0g得た(収率92%)。
Figure 0005600408
合成中間体K20.0gにアセトニトリル200mLと硫酸9.4gを添加し、90℃で4時間攪拌した。この反応液にトリエチルアミン80mLを添加し、室温まで冷却した。得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Lを18.2g得た(収率97%)。
Figure 0005600408
ベンズアミジン塩酸塩3.1gにメタノール100mLと28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液3.8gを添加した。この溶液に合成中間体L5.0gを添加し、60℃で3時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却した後、35%塩酸を0.2mL添加した。得られた固体を濾過、水とメタノールで洗浄して例示化合物(75)を6.4g得た(収率94%)。MS:m/z 384(M+)
合成例13
(例示化合物(80)の調製)
2−ヒドロキシ−4−メチルベンズアミド20.0gにアセトニトリル80mLとDBU40.3gを添加し溶解させた。この溶液に4−(クロロホルミル)安息香酸メチル25.8gを添加し、室温で24時間攪拌した。この反応液に水100mLと35%塩酸20mLを添加し、得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Mを36.3g得た(収率89%)。
Figure 0005600408
合成中間体M20.0gにアセトニトリル200mLと硫酸9.1gを添加し、90℃で4時間攪拌した。この反応液にトリエチルアミン80mLを添加し、室温まで冷却した。得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Nを17.6g得た(収率93%)。
Figure 0005600408
ベンズアミジン塩酸塩2.9gにメタノール100mLと28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液3.7gを添加した。この溶液に合成中間体N5.0gを添加し、60℃で3時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却した後、35%塩酸を0.2mL添加した。得られた固体を濾過、水とメタノールで洗浄して例示化合物(75)を6.3g得た(収率94%)。MS:m/z 398(M+)
合成例14
(例示化合物(81)の調製)
2−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド20.0gにアセトニトリル80mLとDBU29.7gを添加し溶解させた。この溶液に4−(クロロホルミル)安息香酸メチル19.4gを添加し、室温で24時間攪拌した。この反応液に水100mLと35%塩酸20mLを添加し、得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Oを34.1g得た(収率95%)。
Figure 0005600408
合成中間体O20.0gにアセトニトリル200mLと硫酸6.9gを添加し、90℃で4時間攪拌した。この反応液にトリエチルアミン80mLを添加し、室温まで冷却した。得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Pを18.4g得た(収率97%)。
Figure 0005600408
ベンズアミジン塩酸塩2.3gにメタノール100mLと28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液3.4gを添加した。この溶液に合成中間体P5.0gを添加し、60℃で3時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却した後、35%塩酸を0.2mL添加した。得られた固体を濾過、水とメタノールで洗浄して例示化合物(81)を5.9g得た(収率91%)。MS:m/z 452(M+)
合成例15
(例示化合物(90)の調製)
2−ヒドロキシ−5−メトキシベンズアミド20.0gにアセトニトリル80mLとDBU36.4gを添加し溶解させた。この溶液に4−(クロロホルミル)安息香酸メチル23.8gを添加し、室温で24時間攪拌した。この反応液に水100mLと35%塩酸20mLを添加し、得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Qを38.0g得た(収率96%)。
Figure 0005600408
合成中間体Q20.0gにアセトニトリル200mLと硫酸8.9gを添加し、90℃で4時間攪拌した。この反応液にトリエチルアミン80mLを添加し、室温まで冷却した。得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Rを18.1g得た(収率96%)。
Figure 0005600408
ベンズアミジン塩酸塩2.8gにメタノール100mLと28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液3.4gを添加した。この溶液に合成中間体R5.0gを添加し、60℃で3時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却した後、35%塩酸を0.2mL添加した。得られた固体を濾過、水とメタノールで洗浄して例示化合物(90)を6.2g得た(収率93%)。MS:m/z 414(M+)
合成例16
(例示化合物(93)の調製)
2−ヒドロキシ−5−クロロベンズアミド20.0gにアセトニトリル80mLとDBU35.4gを添加し溶解させた。この溶液に4−(クロロホルミル)安息香酸メチル23.1gを添加し、室温で24時間攪拌した。この反応液に水100mLと35%塩酸20mLを添加し、得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Sを38.1g得た(収率98%)。
Figure 0005600408
合成中間体S20.0gにアセトニトリル200mLと硫酸9.0gを添加し、90℃で4時間攪拌した。この反応液にトリエチルアミン80mLを添加し、室温まで冷却した。得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Tを18.3g得た(収率97%)。
Figure 0005600408
ベンズアミジン塩酸塩2.5gにメタノール100mLと28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液3.3gを添加した。この溶液に合成中間体T5.0gを添加し、60℃で3時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却した後、35%塩酸を0.2mL添加した。得られた固体を濾過、水とメタノールで洗浄して例示化合物(93)を6.1g得た(収率92%)。MS:m/z 418(M+)
合成例17
(例示化合物(96)の調製)
2−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアミド20.0gにアセトニトリル80mLとDBU36.4gを添加し溶解させた。この溶液に4−(クロロホルミル)安息香酸メチル23.8gを添加し、室温で24時間攪拌した。この反応液に水100mLと35%塩酸20mLを添加し、得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Uを37.8g得た(収率95%)。
Figure 0005600408
合成中間体U20.0gにアセトニトリル200mLと硫酸8.9gを添加し、90℃で4時間攪拌した。この反応液にトリエチルアミン80mLを添加し、室温まで冷却した。得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Vを17.7g得た(収率94%)。
Figure 0005600408
ベンズアミジン塩酸塩2.8gにメタノール100mLと28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液3.4gを添加した。この溶液に合成中間体V5.0gを添加し、60℃で3時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却した後、35%塩酸を0.2mL添加した。得られた固体を濾過、水とメタノールで洗浄して例示化合物(96)を6.5g得た(収率98%)。MS:m/z 414(M+)
合成例18
(例示化合物(107)の調製)
3−ヒドロキシ−2−ナフトアミド20.0gにアセトニトリル80mLとDBU32.4gを添加し溶解させた。この溶液に4−(クロロホルミル)安息香酸メチル21.2gを添加し、室温で24時間攪拌した。この反応液に水100mLと35%塩酸20mLを添加し、得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Wを35.1g得た(収率94%)。
Figure 0005600408
合成中間体W20.0gにアセトニトリル200mLと硫酸9.1gを添加し、90℃で4時間攪拌した。この反応液にトリエチルアミン80mLを添加し、室温まで冷却した。得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Xを17.9g得た(収率94%)。
Figure 0005600408
ベンズアミジン塩酸塩2.3gにメタノール100mLと28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液3.0gを添加した。この溶液に合成中間体X5.0gを添加し、60℃で3時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却した後、35%塩酸を0.2mL添加した。得られた固体を濾過、水とメタノールで洗浄して例示化合物(107)を6.1g得た(収率94%)。MS:m/z 434(M+)
合成例19
(例示化合物(17)の調製)
4−メトキシサリチルアミド20.0gにアセトニトリル80mLとDBU36.4gを添加し溶解させた。この溶液に3−シアノベンゾイル クロリド19.8gを添加し、室温で24時間攪拌した。この反応液に水100mLと35%塩酸20mLを添加し、得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Yを34.5g得た(収率97%)。
Figure 0005600408
合成中間体Y20.0gにアセトニトリル200mLと硫酸9.9gを添加し、90℃で4時間攪拌した。この反応液にトリエチルアミン80mLを添加し、室温まで冷却した。得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Zを16.7g得た(収率89%)。
Figure 0005600408
ベンズアミジン塩酸塩3.1gにメタノール100mLと28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液3.8gを添加した。この溶液に合成中間体Z5.0gを添加し、60℃で3時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却した後、35%塩酸を0.2mL添加した。得られた固体を濾過、水とメタノールで洗浄して例示化合物(2)を6.5g得た(収率96%)。MS:m/z 381(M+)λmax=343nm(EtOAc)
2.実施例
ビスフェノールAとホスゲンから界面縮重合法により製造されたポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量24,000)100質量部に、表1記載の各種添加剤を各配合量で、ブレンダーにて混合した後、ベント式二軸押出機を用いて溶融混練し、ペレットを得た。ポリカーボネート樹脂に添加する添加剤はそれぞれ配合量の10〜100倍の濃度を目安に予めポリカーボネート樹脂との予備混合物を作成した後、ブレンダーによる全体の混合を行った。ベント式二軸押出機は(株)日本製鋼所製:TEX30α(完全かみ合い、同方向回転、2条ネジスクリュー)を使用した。混練ゾーンはベント口手前に1箇所のタイプとした。押出条件は吐出量30kg/h、スクリュー回転数150rpm、ベントの真空度3Pkaであり、また押出温度は第1供給口からダイス部分まで280℃とした。
得られたペレットを120℃で5時間、熱風循環式乾燥機にて乾燥した後、射出成形機を用いて、シリンダー温度340℃及び金型温度80℃の条件で、厚さ2mmの50mm角の角板を成形した。射出成形機はファナック(株)製:T−150Dを使用した。得られた成形板に対して、メタルハライドランプ(約290nm以下カット)(商品名:アイスーパーUVテスター、岩崎電気製)で照度90mW/cm、温度63℃、湿度50%の条件で1000時間光照射した際の、色相の変化を表1に示す。○は色相変化なし、△はわずかに着色、×は大きく着色を表す。
表1中記号表記の添加剤は下記の通りである。
(リン系安定剤)
P−1:ホスホナイト系熱安定剤(Sandoz社製:サンドスタブP−EPQ)
P−2:ホスファイト系熱安定剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製:Irgafos168)
(ヒンダードフェノール系安定剤)
H−1:ヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製:Irganox1076)
H−2:ヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製:Irganox1010
Figure 0005600408
表1の結果から明らかなように、本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、成形品の着色が無く、耐候性に優れることから、長時間の屋外用途にも好適に使用できることがわかった。
また、実施例及び比較例で得られたペレットを同様の方法で乾燥した後、シリンダー温度300℃及び金型温度80℃の条件で、ヘッドランプレンズを射出成形機(住友重機械工業(株)製SG260M−HP)を用いて作成した。実施例のヘッドランプレンズは、色相、透明性など外観が良好であった。また、ヘッドランプレンズに対して、メタルハライドランプ(約290nm以下カット)(商品名:アイスーパーUVテスター、岩崎電気製)で照度90mW/cm、温度63℃、湿度50%の条件で1000時間光照射した結果、実施例のものは色相に変化が無かったが、比較例のものは着色が見られた。

Claims (14)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする、ポリカーボネート樹脂組成物。
    Figure 0005600408

    [R1a 及びR 1e は水素原子を表す。R 1b 、R 1c 、及びR 1d は、互いに独立して、水素原子又は−OHを除く1価の置換基を表し、置換基のうち少なくとも1つは、ハメット則のσp値が正であるCOOR 、CONR 、CN、CF 、ハロゲン原子、NO 、SO 、及びSO Mより選択される基を表す。 、R 、R は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数6〜20のヘテロ環基を表す。Mは、水素原子又はアルカリ金属を表す。また置換基同士で結合して環を形成しても良い。
    1f 及びR 1j は水素原子を表す。R 1g 、R 1h 、及びR 1i は、互いに独立して、水素原子又は−OHを除く1価の置換基を表す。また置換基同士で結合して環を形成しても良い。
    1k、R1m、R1n、R1pは、互いに独立して、水素原子又は1価の置換基を表す。また置換基同士で結合して環を形成しても良い。
    ここで、前記1価の置換基は、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルカルボニル基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、アリールオキシ基、スルファモイル基、チオシアネート基、又はアルキルスルホニル基を表す。
  2. 前記R1cが、ハメット則のσp値が正である置換基のうちのCOOR 、CONR 、CN、CF 、ハロゲン原子、NO 、SO 、及びSO Mより選択される基であることを特徴とする、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。[R 、R 、R は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数6〜20のヘテロ環基を表す。Mは、水素原子又はアルカリ金属を表す。]
  3. 前記ハメット則のσp値が、0.1〜1.2の範囲であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  4. 前記ハメット則のσp値が正である置換基がCOORであることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物[Rは、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数6〜20のヘテロ環基を表す。]。
  5. 前記R 、R 、R が、互いに独立して、水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基である、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  6. 前記R1cが、CNであることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  7. 前記R1nが、ORであることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物[Rは、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数6〜20のヘテロ環基を表す。]。
  8. 前記Rが、炭素数1〜20のアルキル基であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  9. pKaが−5.0〜−7.0の範囲であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  10. 更に、リン系安定剤を含有することを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  11. ポリカーボネート樹脂組成物100質量部に対し、一般式(1)で表される化合物0.05〜3質量部、リン系安定剤0.0005〜0.3質量部であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  12. 更にヒンダードフェノール系安定剤を含有することを特徴とする、請求項1〜1のいずれか1項に記載の化合物を含有するポリカーボネート樹脂組成物。
  13. ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量が10,000〜50,000の範囲であることを特徴とする、請求項1〜1のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  14. 請求項1〜1のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物からなる成形品。
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