JP5564295B2 - 下塗り層用インク、インクジェット記録方法、印刷物 - Google Patents
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Description
本発明者らが、特許文献1に記載の下塗り液の連続吐出安定性について検討したところ、その性能は必ずしも十分ではなかった。また、下塗り液の保存安定性に関しても、改良の余地があった。
即ち、本発明者らは、上記課題が下記構成により解決されることを見出した。
前記被記録媒体と結合または相互作用する官能基Aと、前記官能基Aとは異なる、前記画像層と結合する官能基Bとを有し、重量平均分子量が1000以下である低分子化合物と、
重量平均分子量が1000超50000以下である高分子化合物と、
光重合開始剤と、
界面活性剤と、を含有し、
前記低分子化合物の含有量が10質量%超90質量%以下であり、前記低分子化合物と前記高分子化合物との質量比(低分子化合物の質量/高分子化合物の質量)が1超であり、前記官能基Aが、後述する式(1)で表されるシランカップリング基、後述する式(2)で表されるアルコキシエーテル基、アミノ基、シアノ基、アミド基、ウレタン基、リン酸基、カルボキシル基、または、水酸基である、下塗り層用インク。
<3> 前記高分子化合物が重合性基を有する、<1>または<2>に記載の下塗り層用インク。
<4> 官能基Aが、前記式(1)で表されるシランカップリング基である、<1>〜<3>のいずれかに記載の下塗り層用インク。
<5> 前記高分子化合物の含有量が2〜20質量%である、<1>〜<4>のいずれかに記載の下塗り層用インク。
<7> 被記録媒体上に、<1>〜<6>のいずれかに記載の下塗り層用インクをインクジェット方式により付与する下塗り層用インク付与工程と、
前記付与された下塗り層用インクを硬化させることなく、前記下塗り層用インク上に、画像形成用インクをインクジェット方式により付与する画像形成用インク付与工程と、
前記下塗り層用インクおよび前記画像形成用インクに、活性放射線を照射して硬化させる硬化工程と、を有するインクジェット記録方法。
<8> 被記録媒体と、
前記被記録媒体上に、<1>〜<6>のいずれかに記載の下塗り層用インクより形成される下塗り層と、
前記下塗り層上に、画像形成用インクより形成される画像層と、を備える印刷物。
本発明の下塗り層用インクは、被記録媒体と、画像形成用インクによって形成される画像層との間に配置される下塗り層を形成するための下塗り層用インクである。該インク中には、所定の官能基を有する低分子化合物と、所定の分子量を有する高分子化合物と、光重合開始剤と、界面活性剤とが含有される。インク中の低分子化合物と高分子化合物とを所定量含有することによって、優れた保存安定性、および、優れた連続吐出安定性を備えるインクが得られる。さらに、該インクを使用することにより、従来よりもより優れた被記録媒体と画像層との密着強度が発現される。特に、下塗り層は、画像層が形成される領域の全面ではなく、一部の領域に配置されることによっても、被記録媒体と画像層との十分な密着性を実現している。
まず、下塗り層用インクに含まれる各構成成分(低分子化合物、高分子化合物など)について詳述する。
本発明の下塗り層用インクには、後述する被記録媒体と結合または相互作用する官能基Aと、後述する画像層と結合する官能基Bとを有し、重量平均分子量が1000以下である低分子化合物が含有される。該低分子化合物は、被記録媒体と下塗り層、および、下塗り層と画像層との間の密着性を高める効果を有する。なお、該低分子化合物が所定の重量平均分子量を有することにより、後述する高分子化合物の相溶性を良好なものとし、下塗り層自体の強度を高めることによって、画像密着性の向上に寄与している。また、該化合物がインク中に含まれることによって、インクとしての連続吐出安定性が良好なものとなる。
低分子化合物には、後述する被記録媒体と結合または相互作用する官能基Aが含有される。該基によって、被記録媒体と下塗り層との優れた密着性が発現する。低分子化合物中における官能基Aの数は特に制限されず、1〜4などが好ましく、1〜2がより好ましい。
該官能基Aとしては被記録媒体と結合または相互作用する基であり、式(1)で表されるシランカップリング基、式(2)で表されるアルコキシエーテル基、アミノ基(例えば、−NH2、−NHR3、−N(R3)2)、シアノ基、アミド基(例えば、−NHCOR4、−CONHR4)、ウレタン基(例えば、−NHOCOR5、−OCONHR5)、リン酸基(例えば、−OP(O)(OR6)2)、カルボキシル基、および水酸基からなる群から選択される官能基が挙げられる。
なお、結合する基とは、被記録媒体と共有結合を形成する基などを意味する。相互作用する基とは、被記録媒体とイオン結合、水素結合、極性相互作用、ファンデルワールズ相互作用などの相互作用が可能な基を意味する。
なかでも、より多くの種類の被記録媒体へ優れた画像密着性が得られる点から、シランカップリング基、リン酸基、ウレタン基などが好ましく、シランカップリング基がより好ましい。
なお、R3〜R6は、それぞれ独立に、水素原子、または有機基を表す。なお、有機基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基などが好ましく、−O−、−CO−などの連結基が含まれていてもよい。
なお、Xが2以上ある場合、それらは同一でも、異なっていてもよい。
なお、R1が2以上ある場合、それらは同一でも、異なっていてもよい。
R2は、炭素数1〜6のアルキル基を表す。好ましくは、炭素数1〜2のアルキル基 である。
rは、1〜4の整数を表す。好ましくは、3〜4である。
なお、式(2)中、「*」は結合位置を表す。
低分子化合物中に含まれる画像層と結合する官能基Bは、上記の官能基Aとは異なる基であり、後述する画像層と化学結合を形成すればその構造は特に限定されないが、なかでも、重合性基であることが好ましい。重合性基であれば、後述する活性放射線の照射によって、画像層と共有結合を形成する。特に、画像形成用インク中に後述する重合性モノマーが含まれている場合、該モノマー中の重合性基と、官能基Bとが結合して、画像密着性がより向上する。
なお、重合性基としては、例えば、ラジカル重合性基、カチオン重合性基などが挙げられるが、後述する画像形成用インク中に含まれる重合性モノマーの重合性基と同じ種類であることが好ましく、画像形成用インクが重合性モノマーを含まない場合、素材の汎用性の観点からは、ラジカル重合性基が好ましい。
低分子化合物中における官能基Bの数は特に制限されず、1〜6などが好ましく、1〜3がより好ましい。
なお、使用する低分子化合物が単分散系のものであれば、その分子量が上記範囲に含まれていればよい。
上記低分子化合物の好適態様の一つとして、式(2)で表される低分子化合物が挙げられる。
Zは、官能基Aを表す。官能基Aの定義は、上述の通りである。
L2は、単結合、または二価の連結基を表す。二価の連結基の定義は、上述の通りであり、好ましくはアルキレン基、−O−、−NH−、−C(=O)−、またはこれらを組み合わせた基である。
pは、1または2の整数を表す。
nは、1〜3の整数を表し、好ましくは3である。ただし、nが1の場合は、pは2を表す。
本発明の下塗り層用インクには、重量平均分子量が1000超50000以下である高分子化合物が含有される。該高分子化合物をインク中に添加することにより、下塗り層の皮膜性を高め、また、下塗り層中で該高分子化合物が応力緩和の役割を果たし、後述する画像層との密着性向上に寄与している。
重量平均分子量が1000以下の場合、画像形成用インクへの汎用性の点で劣ると共に、各種被記録媒体への画像密着性に劣る。重量平均分子量が50000超の場合、インクの連続吐出安定性および保存安定性が劣る。
なお、重量平均分子量の測定方法は特に制限されず、公知のGPC装置などを用いて測定される。
高分子化合物の好適態様として、重合性基を有する高分子化合物が挙げられる。重合性基が高分子化合物中に導入されることにより、被記録媒体および画像層との密着性がより良好になると共に、高分子化合物間の架橋反応により下塗り層の強度も向上する。また、該高分子化合物を使用すると、下塗り層用インクがより硬化しやすくなり、硬化特性がより優れたものとなるため、結果として、得られる画像の光沢性向上も図られる。
重合性基の種類としては特に限定されないが、カチオン重合性基、ラジカル重合性基などが挙げられ、反応性の観点から、ラジカル重合性基が好ましい。ラジカル重合性基およびカチオン重合性基の定義および好適態様は、上記の低分子化合物中に含まれる該基の定義および好適態様と同じである。
本発明の下塗り層用インクには、光重合開始剤が使用される。該光重合開始剤がインク中に含有されることにより、上述した低分子化合物と被記録媒体または画像層との密着性がより向上する。
使用される光重合開始剤は、公知の光重合開始剤を用いることができ、使用される低分子化合物および高分子化合物の種類、重合経路にあわせて適宜選択することができる。例えば、光照射によってラジカルを発生させる光ラジカル重合開始剤や、酸を生成する光カチオン重合開始剤などが挙げられる。
好ましい光重合開始剤としては(a)芳香族ケトン類、(b)芳香族オニウム塩化合物、(c)有機過酸化物、(d)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(e)ケトオキシムエステル化合物、(f)ボレート化合物、(g)アジニウム化合物、(h)メタロセン化合物、(i)活性エステル化合物、(j)炭素ハロゲン結合を有する化合物、などが挙げられる。
本発明の下塗り層用インクには、界面活性剤が使用される。該界面活性剤がインク中に含有されることにより、インクの連続吐出安定性に優れ、上述した低分子化合物と被記録媒体または画像層との密着性がより向上する。
使用される界面活性剤は、公知の界面活性剤を用いることができる。
界面活性剤の例として、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤などが挙げられる。ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリエチレングリコール誘導体、ポリプロピレングリコール誘導体が挙げられる。両性界面活性剤としては、例えば、長鎖アルキルのベタイン類が挙げられる。アンモニウムイオンを対イオンとするアニオン系界面活性剤としては、例えば、長鎖アルキル硫酸アンモニウム塩、アルキルアリール硫酸アンモニウム塩、アルキルアリールスルホン酸アンモニウム塩、アルキルリン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸系高分子のアンモニウム塩などが挙げられる。有機酸アニオンを対イオンとするカチオン系界面活性剤としては、例えば、長鎖アルキルアミンアセテート等が挙げられる。なお、上記以外にも、シリコーン系界面活性剤、含フッ素系界面活性剤、アクリル系界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤は、下塗り層の表面張力が、画像形成用インクの表面張力よりも高くなるように、種類、添加量を選択することが好ましい。該態様であれば、光沢などの画質がより向上する。
本発明の下塗り層用インクには、必要に応じて、溶媒を加えてもよい。該溶媒を含むことにより、インクの連続吐出安定性、保存安定性がより向上する。
使用される溶媒の種類は特に限定されず、上記低分子化合物および高分子化合物の種類に応じて、適宜選択される。例えば、水や、エステル類(例えば、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチルなど);3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチルなどの3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例えば、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチルなど);2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピルなどの2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例えば、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチルなど);ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチルなど;エーテル類(例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテートなど);ケトン類(例えば、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノンなど);芳香族炭化水素類(例えば、キシレンなど);ジシクロヘキシルメチルアミンなどの有機溶剤、などが好適に挙げられる。これらは1種または2種以上を併用して使用しても構わない。
これらの溶媒は、吐出までは液体として存在し、連続吐出安定性や保存安定性に寄与することが好ましい。特に、金属やガラスなどの非浸透性基材へ着弾後は、揮発することが好ましい。上記を考慮し、沸点(1気圧下)として130℃〜200℃の溶媒を使用することが好ましい。
本発明の下塗り層用インクには、必要に応じて、上記低分子化合物および高分子化合物とは異なる、重合性化合物を加えてもよい。重合性化合物とは重合性基を有する化合物であるが、該重合性化合物は、上記低分子化合物中に含まれる官能基Aを有しておらず、重量平均分子量が1000以下の化合物を意味する。
重合性化合物としては、付加重合性化合物が好ましく、エチレン性不飽和化合物、および環状エーテル化合物が好ましい。エチレン性不飽和化合物は、ラジカル重合性化合物であり、1分子内にアクリレート基、メタクリレート基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基、ビニルオキシ基、N−ビニル基などのエチレン性不飽和結合を有する化合物である。
環状エーテル化合物としては、エポキシ化合物、脂環エポキシ化合物、およびオキセタン化合物などが挙げられる。
重合性化合物の好適態様としては、単官能性重合性化合物(単官能性モノマー)が挙げられる。該単官能性重合性化合物を使用すると、インクの保存安定性および連続吐出安定性の点で好ましい。
単官能エポキシ化合物の例としては、例えば、フェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、1,2−ブチレンオキサイド、1,3−ブタジエンモノオキサイド、1,2−エポキシドデカン、エピクロロヒドリン、1,2−エポキシデカン、等が挙げられる。
本発明の下塗り層用インクには、保存性を高める、熱重合によるヘッド詰まりを防ぐ観点から重合禁止剤を添加してもよい。重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、ベンゾキノン、p−メトキシフェノール、TEMPO、TEMPOL等が挙げられる。
本発明に下塗り層用インクには、上述した構成成分以外に、酸化防止剤、褪色防止剤、導電性塩類、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのワックス類、ポリオレフィンやPET等の被記録媒体への密着性を改善するために重合を阻害しないタッキファイヤーなどを含有させることができる。
本発明の下塗り層用インクは、上述した低分子化合物、高分子化合物、光重合開始剤、界面活性剤、およびその他の任意成分を含有する。
インク中における低分子化合物の含有量は、インク全量に対して、10質量%超90質量%以下である。なかでも、連続吐出安定性の点で、20〜85質量%が好ましく、20〜70質量%がより好ましい。含有量が10質量%以下の場合は、各種基材への密着性が低下する。含有量が90質量%を超えると、画像形成用インクへの汎用性が不足する。
なお、インクの連続吐出安定性および保存安定性がより優れる、並びに、被記録媒体と画像層との密着性がより優れる点で、上記質量比は、3以上が好ましく、5以上がより好ましく、40以下が好ましく、30以下がより好ましい。
重合性化合物と溶媒は、低分子化合物の性質、性能に併せて、どちらか一方を選択する事が好ましい。
高分子化合物と重合性化合物との質量比(高分子化合物/重合性化合物)は特に制限されないが、吐出安定性と被記録媒体への密着性の両立の点で、0.05〜0.5が好ましく、0.08〜0.3がより好ましい。
本発明の下塗り層用インクの物性値としては、インクジェットヘッドで吐出可能な範囲であれば特に限定されないが、インク粘度は安定吐出の観点から、25℃において2〜30mPa・sであることが好ましく、連続吐出安定性がより優れる点から、2〜20mPa・sがより好ましい。また、装置で吐出する際には、インクジェットインクの温度を20〜80℃の範囲でほぼ一定温度に保持することが好ましい。装置の温度を高温に設定すると、インクの粘度が低下し、より高粘度のインクを吐出可能となる。一方、装置の温度が高くなることにより、熱によるインクの変性や熱重合反応がヘッド内で発生することや、インクを吐出するノズル表面で溶剤が蒸発しやくなることにより、ノズル詰まりが起こりやすくなるため、装置の温度は20〜80℃の範囲が好ましい。
次に、本発明のインクジェット記録方法で使用される画像形成用インクについて詳述する。
本発明で使用される画像形成用インクは、上記の被記録媒体上に所望の画像層を形成することができるインクであれば、その種類は特に制限されず、公知のイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどのインクを使用することができる。また、多色カラー記録に使用するためには、色相の異なるインク組成物を複数組み合わせて使用することが好ましく、上記インクをインクセットとして使用することも好ましい。
画像形成用インクの材料には、印刷物の使用される用途に応じて適宜最適な材料が選択されるが、通常、着色剤、重合性モノマー、光重合開始剤、界面活性剤、溶媒などが含有されることが好ましい。なお、上記低分子化合物および高分子化合物が含まれていてもよい。
以下に、各材料について詳述する。
着色剤の種類としては、特に制限はなく、公知の染料(水溶性染料または油溶性染料)、および顔料などから適宜選択して用いることができる。
画像形成用インク中の着色剤の含有量は、インク全量に対して、1〜30質量%が好ましく、より好ましくは1.5〜25質量%であり、特に好ましくは2〜15質量%である。
使用できる具体的な顔料としては、特開2010−18702号の段落[0019]〜[0028]に記載の顔料などが挙げられる。
染料としては、例えば、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、アリールアゾ、ピラゾロトリアゾールアゾ、ピリドンアゾ等のアゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、アンスラピリドン系、ベンジリデン系、オキソノール系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサンテン系、フタロシアニン系、ベンゾピラン系、インジゴ系、等の染料が使用できる。
上記顔料を使用する場合は、インク中での顔料の分散性向上のために分散剤を使用することが好ましく、高分子分散剤を使用して顔料を分散することが好ましい。
本発明における「高分子分散剤」とは、重量平均分子量が1,000以上の分散剤を意味する。高分子分散剤の主鎖骨格は、特に制限は無いが、ポリウレタン骨格、ポリアクリル骨格、ポリエステル骨格、ポリアミド骨格、ポリイミド骨格、ポリウレア骨格等が挙げられ、インク組成物の保存安定性の点で、ポリウレタン骨格、ポリアクリル骨格、ポリエステル骨格が好ましい。
重合性モノマーとしては、公知の重合性モノマーが使用でき、使用される着色剤に応じて適宜選択される。例えば、ラジカル重合性モノマー、カチオン重合性モノマーなどが挙げられる。また、重合性モノマーとして、上述した低分子化合物、高分子化合物、重合性化合物などを含有していてもよい。
画像形成用インクに含有される光重合開始剤、界面活性剤、および溶媒などは、上記の下塗り層用インクで使用される各種材料を使用することができる。
画像形成用インク中における各種化合物の含有量は特に制限されず、該インクを用いて得られる印刷物の用途に合わせて、適宜最適な量が選択される。
本発明の下塗り層用インクを用いたインクジェット記録方法の手順は特に制限されないが、以下の工程を有する記録方法が好ましい。該インクジェット記録方法によって、得られた印刷物では、被記録媒体と画像層との密着性に優れる。
(下塗り層用インク付与工程) 被記録媒体上に、上記下塗り層用インクをインクジェット方式により付与する工程
(画像形成用インク付与工程) 上記付与された下塗り層用インクを硬化させることなく、該インク上に、画像形成用インクをインクジェット方式により付与する工程
(硬化工程) 上記下塗り層用インクおよび上記画像形成用インクに活性放射線を照射して硬化させる工程
以下、各工程で使用される材料、およびその手順について詳述する。
該工程は、下塗り層用インクをインクジェットノズルにより吐出して、被記録媒体上に該インクを着弾させ、インクを付与する工程である。
まず、使用される被記録媒体について詳述する。
本発明においては、被記録媒体として、浸透性の被記録媒体(浸透性基材)、非浸透性の被記録媒体(非浸透性基材)のいずれも使用することができる。中でも、本発明の効果がより顕著に奏される観点から、非浸透性の被記録媒体が好ましい。非浸透性の被記録媒体とは、実質的に液滴が浸透しない被記録媒体をいう。「実質的に浸透しない」とは、例えば、1分後の液滴の浸透率が5%以下であることをいう。
なお、被記録媒体の形状はインクジェット記録方式によりインクを付与することができれば、特に制限されないが、通常は、長尺状の基材が好ましい。
非浸透性の被記録媒体としては、例えば、アート紙、樹脂コート紙、合成樹脂、ゴム、ガラス、金属、陶器、木材等が挙げられる。また、本発明においては、機能付加の目的で、これら材質を複数組み合わせて複合化した被記録媒体も使用できる。
該工程で実施されるインクジェットノズルによる吐出の方式(インクジェット記録方式)は特に制限されず、例えば、静電力を利用してインクを吐出させる静電誘引方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変え、インクに照射して放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、インクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット方式、などの公知の方式が好適である。
以下に、該インクジェット記録装置について述べる。
本発明のインクジェット記録方法に用いることができるインクジェット記録装置は特に制限はなく、目的とする解像度を達成し得る公知のインクジェット記録装置を任意に選択して使用することができる。すなわち、市販品を含む公知のインクジェット記録装置であれば、いずれも、本発明のインクジェット記録方法の該工程における被記録媒体への下塗り層用インクの吐出を実施することができる。
インク供給系は、例えば、本発明の下塗り層用インクを含む元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドからなる。
ピエゾ型のインクジェットヘッドは、好ましくは1〜100pl、より好ましくは8〜30plのマルチサイズドットを、好ましくは320×320〜4,000×4,000dpi、より好ましくは400×400〜1,600×1,600dpi、さらに好ましくは720×720dpiの解像度で吐出できるよう駆動することができる。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
温度コントロールの方法としては、特に制約はないが、例えば、温度センサーを各配管部位に複数設け、下塗り層用インクの流量、環境温度に応じた加熱制御をすることが好ましい。温度センサーは、インク供給タンクおよびインクジェットヘッドのノズル付近に設けることができる。また、加熱するヘッドユニットは、装置本体を外気からの温度の影響を受けないよう、熱的に遮断または断熱されていることが好ましい。加熱に要するプリンター立上げ時間を短縮するため、または、熱エネルギーのロスを低減するために、他部位との断熱を行うとともに、加熱ユニット全体の熱容量を小さくすることが好ましい。
また、下塗り層用インクを被記録媒体上の画像層(画像)が形成される領域全面に付与してもよく、その一部分の領域に付与する形態であってもよい。
上述したように、下塗り層用インクには界面活性剤が含まれるため、その表面には該界面活性剤がブリードアウトしてくる場合が多い。特に、フッ素原子やケイ素原子を含む界面活性剤を使用した場合、より顕著に表面上に該界面活性剤が現れ、インクの表面張力が低下する。本発明者らは、下塗り層用インクの表面張力によって、画像形成用インクより形成される画像層の光沢が影響を受けることを見出した。具体的には、上記の特許文献1に開示されるような下塗り層用インクの表面張力が画像形成用インクの表面張力よりも小さくなる場合、その影響により下塗り層上に形成される画像層の表面凹凸が大きくなり、光沢感が若干損なわれることがある。
それに対して、本発明の下塗り層用インクを用いて、画像層が形成される領域の一部分の領域に下塗り層を形成した場合、下塗り層と画像層との接触面積が少なくなるため、上記のような光沢感が損なわれることが抑制されると共に、優れた画像密着性を達成することができる。従来公知の下塗り層を使用して光沢感を出すために被記録媒体上の下塗り層の面積を減らすと、実用上必要とされる画像密着性が得られなくなる。
格子状に下塗り層用インクを付与する場合、インク付与部分の線幅30〜100μmが好ましく、それぞれの線間隔は0.3〜1.5mmが好ましい。また、ドット状に下塗り層用インクを付与する場合は、そのドットの大きさ(直径)は30〜150μmが好ましい。また、ドット間の距離は、50〜300μmが好ましい。
ただし、下塗り層用インクを付与した後、インクの硬化が起こらない条件で、必要に応じて、含有される溶媒などを加熱や風乾して除去する乾燥処理を施してもよい(乾燥工程)。
該工程は、被記録媒体上に付与された下塗り層用インクを硬化させることなく、該インク上に、画像形成用インクをインクジェット方式により付与する工程である。該工程では、下塗り層用インクに対して硬化処理を施さずに、下塗り層用インク上に、画像形成用インクを付与すると、両インクの界面が混じり合って両インクの混合層が形成される。その結果、下塗り層と画像層との密着性がより良好なものとなる。
上記の硬化処理とは、下塗り層用インクを硬化させる処理を意味し、加熱処理(熱硬化)や露光処理(光硬化)などが該当する。なお、硬化とは、熱や光などの処理が施されてインク成分が固まることを意味する。
なお、上述したように、本発明の下塗り層用インクより形成される下塗り層はその面積が小さくても優れた接着性を有することから、下塗り層用インクにより形成される下塗り層を、画像層が形成される領域の全面に設けなくてもよい。つまり、上記比が、1超である場合であっても、画像層と被記録媒体との間で優れた密着性が発現される。
本工程は、上記工程によって得られた下塗り層用インクと画像形成用インクとに、活性放射線を照射して両インクを硬化させ、下塗り層と画像層とを含む硬化層を得る工程である。
被記録媒体上に付与された下塗り層用インクと画像形成用インクは、活性放射線を照射することによって硬化する。これは、本発明の下塗り層用インクに含まれる光重合開始剤が放射線の照射により分解して、ラジカルまたは酸などを発生し、低分子化合物および/または高分子化合物の重合反応が、生起、促進されるためである。
本発明の下塗り層用インクにおいては、露光面照度が、好ましくは10〜4,000mW/cm2、より好ましくは20〜2,500mW/cm2で硬化させることが適当である。
また、発光ダイオード(LED)およびレーザーダイオード(LD)を活性放射線源として用いることが可能である。特に、紫外線源を要する場合、紫外LEDおよび紫外LDを使用することができる。また、他の紫外LEDも、入手可能であり、異なる紫外線帯域の放射を照射することができる。LED光源として特に好ましくは350〜420nmにピーク波長を有するUV−LEDである。
なお、下塗り層用インクおよび画像形成用インクに照射される積算光量としては、100〜5000mJ/cm2が好ましく、500〜2500mJ/cm2がより好ましい。
さらに、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させてもよい。国際公開第99/54415号パンフレットでは、照射方法として、光ファイバーを用いた方法やコリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されており、このような硬化方法も、本発明のインクジェット記録方法に適用することができる。
また、ブラック色、ホワイト色のインクとともにインクセットとして使用することもできるし、ライトマゼンタ、ライトシアン等のインクとともにインクセットとして使用することもできる。
カラー画像を得るためには、明度の低い色から順に重ねていくことが好ましい。明度の低いインクから順に重ねることにより、下部のインクまで照射線が到達しやすくなり、良好な硬化感度、残留モノマーの低減、密着性の向上が期待できる。また、照射は、全色を吐出してまとめて露光することが可能だが、1色毎に露光するほうが、硬化促進の観点で好ましい。
このようにして、本発明の下塗り層用インクを用いて、活性放射線の照射により高感度で硬化することで、被記録媒体表面に画像を形成することができる。
本発明のインクジェット記録方法の他の態様としては、上記下塗り層付与工程の後に、該下塗り層用インクに活性放射線を照射して硬化させて下塗り層を得た後に、該下塗り層上に画像形成用インクを付与して、該インクに活性放射線を照射して硬化させて画像層を形成する方法も挙げられる。活性放射線の照射方法などは、上述の通りである。
本発明の下塗り層用インクを用いて、上述したインクジェット記録方法により、被記録媒体と、下塗り層用インクから形成される下塗り層と、画像形成用インクから形成される画像層とを、この順で備える印刷物が得られる。該印刷物において、ガラスや金属などの様々な被記録媒体を使用しても、被記録媒体と画像層との間で優れた密着性が発現される。
下塗り層の厚みは特に制限されないが、通常は、0.1〜20μmが好ましく、0.5〜15μmがより好ましい。上記範囲であれば、様々な被記録媒体と画像層との優れた接着性が発現される。
画像層の厚みは特に制限されず、形成される画像に応じて適宜選択されるが、通常は、1〜30μm程度が好ましい。
なお、高分子化合物の重量平均分子量は、ポリマーをTHF又はNMPに溶解させ、東ソー(株)製高速GPC(HLC−8220GPC)を用いて行った。なお、分子量はポリスチレン換算で計算した。
下記の成分を表1に記載の配合割合で混合し、1時間撹拌した。その後、平均孔径0.25μmのミクロフィルターで減圧濾過して、下塗り層用インク(P−1〜P−15、比較P−1〜比較P−5)を調製した。
下塗り層用インクの調製に用いた各材料の詳細を以下に示す。
・KBM−5103:3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製)(分子量:234.3)
・ジメチルアミノエチルアクリレート(東京化成社製)(分子量:143.2)
・2−シアノエチルアクリレート(東京化成社製)(分子量:125.1)
・ライトエステルMTG−A:メトキシポリエチレングリコールアクリレート(共栄社化学社製)(分子量:218.3)
・特定モノマーA:(下記構造)(分子量:245.2)
・EBECRYL 9270:ウレタンアクリレート(ダイセルサイテック社製)(平均分子量:1000)
・ホスマーM:アシッドホスホオキシエチルメタクリレート(ユニケミカル社製)(分子量:210.1)
・2−カルボキシエチルアクリレート(Aldrich社製)(分子量:144.1)
・グリセロールジメタクリレート(和光純薬工業社製)(分子量:228.2)
・KBE−303:2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製)(分子量:288.5)
・ビスコート3PA:トリスアクリロイルオキシエチルフォスフェート(大阪有機化学社製)(分子量:302.2)
イミノ二酢酸40gをクロロホルム150mLに溶解させ、メタノール10.2g、濃硫酸1mLを反応液に加え、反応液を8時間加熱還流した。反応終了後、反応液を室温に戻し、NaClaq/THFを用いて生成物を抽出し、有機層を濃縮した。その後、シリカゲルカラムで精製した後、イミノ二酢酸モノメチルエステルを単離した。
得られたイミノ二酢酸モノメチルエステル30gをTHF50mL、塩化チオニル50mLに溶解させ、反応液を4時間過熱還流させた。反応終了後、反応液を室温に戻し、溶媒を減圧除去した。
得られた固形分をTHF100mLに溶解し、2−ヒドロキシエチルアクリレート24g、トリエチルアミン18gを添加して、反応液を室温で6時間攪拌した。反応終了後、NaClaq/THFを用いて生成物を抽出し、有機層を濃縮した。その後、シリカゲルカラムで精製して、特定モノマーA(46g)を得た。
・EBECRYL 8200:ウレタンアクリレート(ダイセルサイテック社製)(重量平均分子量:8200)
・NKオリゴUA−4200:ウレタンアクリレート(新中村化学社製)(重量平均分子量:1300)
・特定ポリマーA:(下記構造)(重量平均分子量:12600)
・EBECRYL 3708:エポキシアクリレート(ダイセルサイテック社製)(重量平均分子量:1500)
・ポリ(N−tert−ブチルアクリルアミド)(重量平均分子量:20000)
・ポリメチルメタクリレート(重量平均分子量:18000)
500mLの三口フラスコに、N,N−ジメチルアセトアミド30gを入れ、窒素気流下、65℃まで加熱した。そこへ、トリエチレングリコールアクリレート(Aldrich製):15g、アリルメタクリレート(三菱レイヨン社製:アクリルエステルA)1.5g、ベンジルメタクリレート(和光純薬工業社製)6.5g、V−601(和光純薬工業社製)0.28gのN,N−ジメチルアセトアミド60g溶液を、4時間かけて滴下した。滴下終了後、反応液を更に3時間撹拌した。その後、室温まで反応液を冷却した。水/アセトニトリル=1/1(v/v)で再沈処理を行い、固形物を取り出し、特定ポリマーA(重量平均分子量:12600)を22.3g得た。なお、化学式中の数値は、各ユニット(繰り返し単位)のモル%を表す。
・IRGACURE 379(チバスペシャルティケミカルズ社製)
・IRGACURE 819(チバスペシャルティケミカルズ社製)
・WPAG−367(和光純薬社製)
・DAROCUR ITX(チバスペシャルティケミカルズ社製)
・DAROCUR EDB(チバスペシャルティケミカルズ社製)
・IRGACURE 907(チバスペシャルティケミカルズ社製)
・BYK−323(ビックケミー社製)
・F−781F:メガファックF−781F(DIC社製)
・BYK−307(ビックケミー社製)
(溶媒)
・乳酸エチル(和光純薬社製)
(重合性化合物)
・ジエチレングリコールモノメチルエーテル(和光純薬社製)
・フェノキシエチルアクリレート(東京化成社製)
・ネオペンチルグリコールジアクリレート(Aldrich社製)
・アロンオキセタンOXT−221:3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン(東亞合成社製)
・ジプロプレングリコールジアクリレート(Aldrich社製)
・SR−9003:プロピレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジアクリレート(Sartmer社製)
・n−ブチルアクリレート(和光純薬社製)
・シクロヘキシルアクリレート(和光純薬社製)
(重合禁止剤)
・FIRSTCURE ST−1(Chem First社製)
上記で調製された下塗り層用インクの粘度、および表面張力を測定した。
インク粘度は、得られた下塗り層用インクを25℃に調温したまま、東機産業(株)製E型粘度計(RE−80L)を用いて以下の条件で測定した。結果を表1に示す。
(測定条件)
・使用ロータ:1° 34’×R24
・測定時間 :2分間
・測定温度 :25℃
上記で調製した下塗り層用インクを、蓋付きのガラス瓶に入れ、45度のオーブン内に4週間放置した前後の粘度の変動率(%)[{(放置後粘度−放置前粘度)/放置前粘度}×100]が30%より小さければ「○」、30%以上100%未満であれば「△」、100%以上の時を「×」とした。結果を表2に示す。
インクジェットプリントヘッドCA3(東芝テック製)を搭載したJetLyzer(ミマキエンジニアリング社製)を吐出電圧22V、吐出ドロップ数7ドロップに設定し、下塗り層用インクの粘度が10〜12mP・sになる温度に制御し、60分間連続吐出して、下記の基準で評価した。尚、25℃(室温)にて10mP・s以下のインクに関しては25℃の温度制御にて評価を行った。
「○」:正常に打滴されていた。または、僅かにミストの発生が観察されたが、吐出に影響が無い程度。インクジェット吐出性は極めて良い。
「△」:ミストの発生や飛翔曲がりが見られ、一部不吐ノズルが観察された。吐出性はやや悪いが、実用上問題ない範囲。
「×」:吐出性は悪く、酷いミストの発生、飛翔曲がり、または不吐ノズルが多数発生した。
一方、低分子化合物の含有量が所定量より多い比較P−4のインクにおいては、インク保存安定性に劣っていた。また、低分子化合物と高分子化合物との質量が1以下である比較P−2、および比較P−5のインクにおいては、連続吐出安定性に劣っていた。
画像形成用インクとして、以下のG−1〜G−3のインクを用意した。
<G−1インク>
G−1インクとしては、以下のシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクからなるインクセット(Y、M、C、K)を用いた。なお、該G−1インクは、特開2008−230216号の実施例1で使用されているインクと同じである。
以下に、それぞれのインクの調製について詳述する。
PB15:3(IRGALITE BLUE GLO;チバスペシャルティケミカルズ社製)16g、ジプロピレングリコールジアクリレート(DPGDA;ダイセルサイテック(株)製)48g、および、ソルスパース32000(ゼネカ(株)社製)16gを混合し、スターラーで1時間攪拌した。攪拌後の混合物をアイガーミルにて分散し、シアン顔料分散物D−1を得た。
ここで、分散条件は、直径0.65mmのジルコニアビーズを70%の充填率で充填し、周速を9m/sとし、分散時間1時間とした。
下記組成の成分を攪拌混合し溶解して、シアン画像記録用のインクを調製した。シアンインクジェット記録用インクの表面張力(25℃)は27mN/mであり、粘度(25℃)は15mPa・sであった。
(組成)
・上記のシアン顔料分散物D−1 …2.16g
・ジプロピレングリコールジアクリレート(重合性化合物) …9.84g
(DPGDA;ダイセルサイテック(株)製)
・重合開始剤Irg907 … 1.5g
(チバスペシャルティケミカルズ社製)
・増感剤ダロキュアITX … 0.75g
(チバスペシャルティケミカルズ社製)
・増感剤ダロキュアEDB … 0.75g
(チバスペシャルティケミカルズ社製)
上記シアン顔料分散物D−1の調製において、顔料であるPB15:3(IRGALITE BLUE GLO;チバスペシャルティケミカルズ社製)をPV19(CINQUASIA MAGENTA RT−355D;チバスペシャルティケミカルズ社製)に代え、分散剤であるソルスパース32000をBYK168(ビックケミー社製)に代えたこと以外は、シアン顔料分散物D−1と同様にして、マゼンタ顔料分散物D−2を調製した。
下記組成の成分を攪拌混合し溶解して、マゼンタ画像記録用のインクを調製した。マゼンタインクジェット記録用インクの表面張力(25℃)は27mN/mであり、粘度(25℃)は16mPa・sであった。
(組成)
・上記のマゼンタ顔料分散物D−2 …5.86g
・ジプロピレングリコールジアクリレート(重合性化合物) …6.14g
(DPGDA;ダイセルサイテック(株)製)
・重合開始剤Irg907 … 1.5g
(チバスペシャルティケミカルズ社製)
・増感剤ダロキュアITX … 0.75g
(チバスペシャルティケミカルズ社製)
・増感剤ダロキュアEDB … 0.75g
(チバスペシャルティケミカルズ社製)
シアン顔料分散物D−1の調製において、顔料であるPB15:3(IRGALITE BLUE GLO;チバスペシャルティケミカルズ社製)をPY155(NOVOPERM YELLOW 4G01;クラリアント社製)に代え、分散剤であるソルスパース32000をBYK168(ビックケミー社製)に代えたこと以外は、シアン顔料分散物D−1と同様にして、イエロー顔料分散物D−3を調製した。
下記組成の成分を攪拌混合し溶解して、イエロー画像記録用のインクを調製した。イエローインクジェット記録用インクの表面張力(25℃)は27mN/mであり、粘度(25℃)は16mPa・sであった。
(組成)
・上記のイエロー顔料分散物D−3 …4.68g
・ジプロピレングリコールジアクリレート(重合性化合物) …7.32g
(DPGDA;ダイセルサイテック(株)製)
・重合開始剤Irg907 … 1.5g
(チバスペシャルティケミカルズ社製)
・増感剤ダロキュアITX … 0.75g
(チバスペシャルティケミカルズ社製)
・増感剤ダロキュアEDB … 0.75g
(チバスペシャルティケミカルズ社製)
シアン顔料分散物D−1の調製において、顔料であるPB15:3(IRGALITE BLUE GLO;チバスペシャルティケミカルズ社製)をカーボンブラック(SPECIAL BLACK 250;デグサ社製)に代え、分散剤であるソルスパース32000(ゼネカ(株)社製)16gを、ソルスパース32000(ゼネカ(株)社製)14gおよびソルスパース5000(ゼネカ(株)社製)2gに代えたこと以外は、シアン顔料分散物D−1と同様にして、ブラック顔料分散物D−4を調製した。
下記組成の成分を攪拌混合し溶解して、ブラック画像記録用のインクを調製した。ブラックインクジェット記録用インクの表面張力(25℃)は27mN/mであり、粘度(25℃)は15mPa・sであった。
(組成)
・上記のブラック顔料分散物D−4 …3.3g
・ジプロピレングリコールジアクリレート(重合性化合物) …8.7g
(DPGDA;ダイセルサイテック(株)製)
・重合開始剤Irg907 … 1.5g
(チバスペシャルティケミカルズ社製)
・増感剤ダロキュアITX … 0.75g
(チバスペシャルティケミカルズ社製)
・増感剤ダロキュアEDB … 0.75g
(チバスペシャルティケミカルズ社製)
G−2インクとして、UVijet KOシリーズ(Y、M、C、K)(富士フイルム社製)を使用した。使用される各インクの表面張力(25℃)は33.5〜34.5mN/mであった。
重量比が、カーボンブラック20%、分散剤(アビシア社製、ソルスパース24000)3%となるように、アクリルモノマー(1,9−ノナンジオールジアクリレート)(大阪有機化学工業社製V#260)に順次投入し分散処理を行い、顔料分散液を得た。
得られた顔料分散液50%、トリアクリロイルオキシエチルフォスフェート(大阪有機化学工業社製、ビスコート#3PA)5%、ポリエステルアクリレート(東亞合成社製、アロニックスM8030)5%、光重合開始剤(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製、イルガキュア819)3部を、2−ヒドロキシプロピルアクリレート(大阪有機化学工業社製、HPA)に順次投入し、十分に攪拌、溶解した後、10μmのメンブランフィルターを用いてろ過することによりG−3インク(紫外線硬化型インクジェットインク)を得た。
なお、該G−3インクは、特開2005−126540号の実施例1で使用されているインクと同じである。
上述したインクと、ピエゾ型インクジェットヘッドを5個有するインクジェット記録実験装置とを用いて、被記録媒体への記録を行った。
最初に描画を開始するインクジェットヘッドに下塗り層用インクを充填、その他4個のヘッドにYMCKの画像形成用インクを充填した。G−3インクに関してはKのみを充填した。
装置中のインク供給系は、元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドから成り、インク供給タンクからインクジェットヘッド部分までを断熱および加温を行った。温度センサーは、インク供給タンクおよびインクジェットヘッドのノズル付近にそれぞれ設け、下塗り層用インク用ノズルは、下塗り層用インクの粘度が10〜12mPa・sになるように温度制御を行い(25℃で10mPa・s以下のインクに関しては25℃に制御)、画像形成用インク用ノズル部分は常に45℃±2℃となるように制御した。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、8〜30pLのマルチサイズドットを720×720dpiの解像度で射出できるよう駆動した。
紫外線ランプには、HAN250NLハイキュア水銀ランプ(ジーエス・ユアサコーポレーション社製)を使用した。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
つまり、パターン1では、下塗り層は、画像層と同じように画像様に被記録媒体上に形成された。また、パターン2、3は、画像層が形成される領域の一部に下塗り層を設ける態様に該当する。該パターン2および該パターン3においては、被記録媒体上の画像層と下塗り層との面積比(下塗り層面積/画像層面積)は、それぞれ0.3と0.22であった。
なお、パターン1での画像形成用インクの付与量と下塗り層用インク付与量との質量比(画像形成用インク付与量/下塗り層用インク付与量)は略0.35で、パターン2およびパターン3での上記質量比は、それぞれ1.1および1.5であった。
YMCK4色の100%打滴画像を作製し、4色が混合したブラックの箇所を光沢度計IG―410(HORIBA社製)を用いてJIS K 5600で規定されている60度光沢度でグロス感を評価した。
表3中、「◎」は60度光沢度55以上、「○」は60度光沢度45以上55未満、「△」は60度光沢度35以上45未満、「×」は60度光沢35未満に対応し、実用上「△」以上である事が必要である。
表3に示すインクと被記録媒体とを用いて得られた、画像を有する印刷物を用いて、JIS K5600―5―6((ISO 2409)クロスカット法、Elcometer社ISO付着テープ/STANDARD使用)に従って、画像密着性を評価した。
なお、G−1インクからG−3インクまでのそれぞれのインクセット(YMCK4色)を用いて、上記方法に従ってそれぞれ単色画像を形成させ、各色に関して上記画像密着性試験を行い、画像密着性が最も弱かった色の結果を表3に反映している。
表3中、「◎◎」はJIS K5600―5―6において分類0に、「◎」は評価1、「○」は2〜3に、「△」は分類4に、「×」は分類5にそれぞれ対応する。
なお、実用上、「○」以上の評価である事が必要であり、「◎◎」または「◎」であることが好ましい。
また、本発明の下塗り層用インクの構成を満たさない比較P−1〜比較P−3、および比較P−5においては、いずれかの被記録媒体において、十分な画像密着性を示さなかった。なお、比較P−4では、被記録媒体に対して良好な画像密着性を示すものの、上記表2中に示すようにインク自体の保存安定性が十分ではなく、実用的でない。
さらに、上記比較例8で使用される比較P−5は、特開2008−230216号の実施例欄に記載の下塗り液II−8に該当する。該下塗り液を使用した場合、ガラス、ステンレスなどの被記録媒体に関しては、必ずしも十分な画像密着性を示さず、本発明の下塗り層用インクを使用した場合に比べて効果の点で劣っていた。
Claims (6)
- 被記録媒体と、前記被記録媒体上に作製され、画像形成用インクによって形成される画像層との間に配置される下塗り層を形成するための下塗り層用インクであって、
前記被記録媒体と結合または相互作用する官能基Aと、前記官能基Aとは異なる、前記画像層と結合する官能基Bとを有し、重量平均分子量が1000以下である低分子化合物と、
重量平均分子量が1000超50000以下である高分子化合物と、
光重合開始剤と、
界面活性剤と、を含有し、
前記低分子化合物の含有量が10質量%超90質量%以下であり、前記低分子化合物と前記高分子化合物との質量比(低分子化合物の質量/高分子化合物の質量)が1超であり、前記官能基Aが式(1)で表されるシランカップリング基であり、前記官能基Bが重合性基であり、
前記低分子化合物が、式(2)で表される低分子化合物であり、
前記高分子化合物が、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、または、アクリル樹脂である、下塗り層用インク。
(式(1)中、Xは、水酸基または加水分解性基を表す。R1は、非加水分解性基を表す。L1は、単結合、または二価の連結基を表す。mは1〜3の整数を表す。「*」は結合位置を表す。XおよびR1がそれぞれ2以上あるときは、それらは同一でも異なっていてもよい。)
(式(2)中、Yは重合性基を表す。Zは、前記官能基Aを表す。L 2 は、単結合、アルキレン基、−O−、−NH−、−C(=O)−、またはこれらを組み合わせた基である。) - 前記高分子化合物が重合性基を有する、請求項1に記載の下塗り層用インク。
- 前記高分子化合物の含有量が2〜20質量%である、請求項1または2に記載の下塗り層用インク。
- 前記低分子化合物とは異なる重量平均分子量1000以下の重合性化合物、または溶媒を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の下塗り層用インク。
- 被記録媒体上に、請求項1〜4のいずれかに記載の下塗り層用インクをインクジェット方式により付与する下塗り層用インク付与工程と、
前記付与された下塗り層用インクを硬化させることなく、前記下塗り層用インク上に、画像形成用インクをインクジェット方式により付与する画像形成用インク付与工程と、
前記下塗り層用インクおよび前記画像形成用インクに、活性放射線を照射して硬化させる硬化工程と、を有するインクジェット記録方法。 - 被記録媒体と、
前記被記録媒体上に、請求項1〜4のいずれかに記載の下塗り層用インクより形成される下塗り層と、
前記下塗り層上に、画像形成用インクより形成される画像層と、を備える印刷物。
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