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JP5549163B2 - 液体吐出ヘッド及び画像形成装置 - Google Patents

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JP5549163B2
JP5549163B2 JP2009212548A JP2009212548A JP5549163B2 JP 5549163 B2 JP5549163 B2 JP 5549163B2 JP 2009212548 A JP2009212548 A JP 2009212548A JP 2009212548 A JP2009212548 A JP 2009212548A JP 5549163 B2 JP5549163 B2 JP 5549163B2
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Description

本発明は液体吐出ヘッド及び画像形成装置に関し、特に液滴を吐出する液体吐出ヘッド及び同ヘッドを備える画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)からなる記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。この液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、記録用紙などとも称される。)に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
なお、本願において、液体吐出記録方式の「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用い、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を3次元的に造形して形成された像も含まれる。
また、液体吐出ヘッドとしては、液滴を吐出するノズル、ノズルが連通する個別液室(加圧液室、吐出室、圧力室、液体流路などとも称される。)、圧力室内の液体を加圧する圧力(エネルギー)を発生する圧力発生手段(エネルギー発生手段)と、各圧力室に液体を供給する比較的容積の大きな共通液室とを備えて、圧力発生手段で発生させる圧力で圧力室内の液体を加圧することによってノズルから液滴を吐出させる。ここで、圧力発生手段としては、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマル方式、圧電素子(本願では電気機械変換素子と同義語として用いる。)などを用いる圧電方式、静電力を発生する静電型アクチュエータを用いる静電方式などが知られている。
この画像形成装置については近年、用途が広がるにつれて、小型化や高性能化が求められるようになっている。高性能化とは、具体的には画像形成の高速化、液滴の大きさ、飛行速度などをより厳密にコントロールして高品位な画像を得ることなどである。前記小型化、高速化の要求に対しては、ノズルの数、密度共に増加する傾向にある。それに伴って、各加圧液室間隔は狭くなり、また、高速化のために吐出エネルギー印加の駆動周波数も高くなる傾向にある。
このような高密度化された多数のノズルを備えることが要求される液体吐出ヘッドにあっては、所定の加圧液室に加えた吐出エネルギーによって当該加圧液室の液体に圧力波を生じるとともに、この加圧液室内で生じた圧力変動は圧力波となって、複数の加圧液室に液体を供給する共通流路(以下「共通液室」という。)にも伝播する。
この共通液室に伝播した圧力波が当該液滴を吐出する加圧液室に逆伝播すると、加圧液室の圧力を変動させることになって、メニスカスをコントロールできなくなり、所要の滴速度、滴量(滴体積)で液滴を吐出できなくなり、場合によって滴不吐出を引き起こすことになる。また、共通液室に伝播した圧力波が隣接する加圧液室に伝播して液体にも影響が及ぶ相互干渉が生じると、意図しないノズルからの液滴の漏洩や吐出、吐出状態の不安定を誘発することになる。その結果、高品位な画像出力を得ることを妨げることになる。さらに、この傾向は液体吐出ヘッドの駆動周波数が高くなるとより顕著になり画像品質が悪化する。これらの現象が液体吐出ヘッドのノズルの高密度化、高駆動周波数化を妨げていた。
そこで、これの圧力波の伝播による吐出異常を防ぐための手段として、共通液室を構成する壁の一部に大きな音響コンプライアンスを持つダンパを設けることで、圧力波の抑制を行うことが一般的に行われている。ダンパの圧力波抑制能力を高めるためにはダンパの面積を大きくすることが有効だが、ダンパの大型化はヘッドの大型化につながってしまう。
そのため、ダンパの大型化を避けながらコンプライアンスを高める方法が求められており、例えば、共通インク室を区画形成している区画壁の一部を、他の部分よりも薄肉に構成してノズル列方向に長尺なダイヤフラム部とし、該ダイヤフラム部の面上にノズル列方向に長尺な島状の梁部を形成するものが知られている(特許文献1)。
また、共通インク室の一方の開口面を封止する弾性体膜の共通インク室の一方の開口面を封止する部分に、外力による塑性変形によって形成した撓みを持たせたものも知られている(特許文献2)。
特開2008−173787号公報 特許第3620293号公報
しかしながら、特許文献1の構成にあっては、ダンパの一部を薄肉化するにあたって、薄くしすぎると製造時の膜厚の不均一性から膜に微細な孔が発生しやすくなり、それによる不良品率が増大してしまうという問題がある。ダンパのコンプライアンスは更に大きくなることが期待されているが、現状でダンパの膜厚は例えば金属の場合で5μmを下回る範囲まで薄くなっており、更なる薄肉化には限界がある。
また、特許文献2の構成によれば、製造工程内のダンパ材料の熱収縮によって発生する張力を小さくしてダンパのコンプライアンスを大きくするという目的は確かに達成できる。しかしながら、特許文献2に開示の構成は、特定の材料と製造法の組み合わせにより製造され、製造工程内でダンパ部に張力が発生する構成においてのみ有効である。
この点について具体的に説明すると、製造されたヘッドに張力の発生しない、たとえば加熱による処理を行わなかったり、金属のような線膨張係数の小さな材料によってダンパを形成した場合には効果が得られない。また、特許文献2に記載の構成を適用しても、ヘッド内は駆動時、非駆動時共に常時負圧であるため、単純にダンパ全体に撓みがある構成においては、形成された撓み部は常にヘッド内部の液体流路に向けて伸びたままになってしまう。そのため、ダンパが機能を果たすために伸縮をする際には、ダンパは撓みのない平面ダンパと同様に4方向から変位を阻害する方向の張力を受けながら伸縮をすることになる。すなわち、平面ダンパが変位する前から発生している張力が0に近づくようにするものではあるが、ダンパの変位に際して変位を阻害する方向に発生する張力を小さくすることができるものではない。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、小さな面積でより大きな圧力波吸収効果が得られるようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る液体吐出ヘッドは、
液滴を吐出する複数のノズルと、
前記ノズルが連通する個別流路と、
各個別流路に液体を供給する共通液室と、備え、
前記共通液室の壁面の一部に変形可能な領域部分が設けられ、
前記変形可能な領域部分は、平面領域と、前記平面領域を挟んで複数の撓み領域を有し、
前記複数の撓み領域は前記平面領域の対向する2方向のみに互いに平行になるように配置されている
構成とした。
本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えたものである。
本発明に係る液体吐出ヘッドによれば、小さな面積でより大きな圧力波吸収効果が得られるようになる。
本発明に係る画像形成装置によれば、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えているので、滴吐出性能が安定し、安定した滴吐出を行って高画質画像を形成することができる。
本発明に係る液体吐出ヘッドの第1実施形態をノズル方向から見た平面説明図である。 図1のA−A線に沿う断面説明図である。 図2のB−B線に沿う断面説明図である。 1つのダンパ領域の説明図である。 同じく作用説明に供する図4のX1−X1付近の変形状態を説明する説明図である。 同じく図4のX2−X2付近の変形状態を説明する説明図である。 比較例1のダンパ領域の説明に供する説明図である。 比較例2のダンパ領域の説明に供する説明図である。 本発明に係る液体吐出ヘッドの第2実施形態の説明に供する1つのダンパ領域の平面説明図である。 本発明に係る液体吐出ヘッドの第3実施形態の説明に供する1つのダンパ領域の平面説明図である。 本発明に係る画像形成装置の一例を示す全体構成図である。 同じく要部平面説明図である。 本発明に係る画像形成装置の他の例を示す全体構成図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る液体吐出ヘッドの第1実施形態について図1ないし図3を参照して説明する。なお、図1は同液体吐出ヘッドをノズル方向から見た平面説明図、図2は図1のA−A線に沿う断面説明図、図3は図2のB−B線に沿う断面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、流路部材(流路板、液室基板)1と、この流路部材1の下面に接合した振動板部材2と、流路部材1の上面に接合したノズル板3とを有し、これらによって液滴(液体の滴)を吐出するノズル4が連通路5を介して連通する個別流路(以下「加圧液室」ともいう。)6を形成し、各加圧液室6に振動板部材2に設けた連通部9及び流路部材1に形成した連通路10、流体抵抗部7を介して液体であるインクを供給する共通液室8は後述するフレーム部材17に形成している。
ここで、流路部材1は、結晶面方位(110)の単結晶シリコン基板を水酸化カリウム水溶液(KOH)などのアルカリ性エッチング液を用いて異方性エッチングすることで各加圧液室6や流体抵抗部7、連通路10などの開口、溝を形成している。なお、流路部材1は、SUS基板を、酸性エッチング液を用いてエッチング、あるいは打ち抜きなどの機械加工することで、各加圧液室6などを形成することもできるし、また、流路部材1とノズル板3或いは振動板部材2とを電鋳で一体形成することもできる。その他感光性樹脂などを用いることもできる。
振動板部材2は、加圧液室6側から第1層2a、第2層2b、第3層2cの3層構造のニッケルプレートで形成したもので、例えば電鋳によって作製している。なお、この振動板部材2は、例えば、ポリイミドなどの樹脂部材とSUS基板などの金属プレートとの積層部材、或いは、樹脂部材から形成したものなどを用いることもできる。
ノズル板3は、各加圧液室6に対応して多数のノズル4を形成し、流路部材1に接着剤接合している。このノズル板3としては、ステンレス、ニッケルなどの金属、ポリイミド樹脂フィルムなどの樹脂、シリコン、及びそれらの組み合わせからなるものを用いることができる。また、ノズル4の内部形状(内側形状)は、ホーン形状(略円柱形状又は略円錘台形状でもよい。)に形成し、このノズル4の穴径はインク滴出口側の直径で約20〜35μmとしている。
また、ノズル板3のノズル面(吐出方向の表面:吐出面)には、図示しない撥水性の表面処理を施した撥水処理層を設けている。撥水処理層としては、例えば、PTFE−Ni共析メッキやフッ素樹脂の電着塗装、蒸発性のあるフッ素樹脂(例えばフッ化ピッチなど)を蒸着コートしたもの、シリコン系樹脂・フッ素系樹脂の溶剤塗布後の焼き付け等、記録液物性に応じて選定した撥水処理膜を設けて、記録液の滴形状、飛翔特性を安定化し、高品位の画像品質を得られるようにしている。
そして、振動板部材2には、各加圧液室6に対応して第1層2aで形成した変形可能な領域であるダイアフラム部(振動領域)2Aの中央部に第2層2b及び第3層2cの積層構造からなる凸部2Bを形成し、この凸部2Bに圧力発生手段(アクチュエータ手段)を構成する積層型圧電部材の駆動圧電素子柱12Aを接合している。
圧電部材12には、ハーフカットの溝加工(スリット加工)によって分断することなくことなく櫛歯状に駆動圧電素子柱12Aと非駆動圧電素子柱12Bを形成している。圧電部材12は複数個の圧電素子柱12A、12Bの並び方向に沿ってベース部材13上に固定配置している。この場合、1列に並ぶ複数の圧電素子柱は、交互に駆動する駆動圧電素子柱12Aと単なる支柱部となる駆動されない非駆動圧電素子柱12Bとなる。支柱部となる非駆動圧電素子柱12Bは液室間隔壁部6Aに対応する部分に接合している。
圧電部材12は、例えば厚さ10〜50μm/1層のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の圧電層31と、厚さ数μm/1層の銀・パラジューム(AgPd)からなる内部電極層32A、32Bとを交互に積層したものであり、内部電極32を交互に端面の端面電極(外部電極)である個別電極33及び共通電極34にそれぞれ電気的に接続したものである。この圧電定数がd33(d33は内部電極面に垂直(厚み方向)の伸び縮みを指す。)である駆動圧電素子柱12Aの伸縮により振動領域2Aを変位させて液室6を収縮、膨張させるようになっている。駆動圧電素子柱12Aに駆動信号が印加され充電が行われると伸長し、また駆動圧電素子柱12Aに充電された電荷が放電すると反対方向に収縮する。
なお、圧電部材12の圧電方向としてd33方向の変位を用いて加圧液室6内インクを加圧する構成とすることも、圧電部材12の圧電方向としてd31方向の変位を用いて加圧液室6内インクを加圧する構成とすることもできる。本実施形態ではd33方向の変位を用いた構成をとっている。
ベース部材13は金属材料で形成することが好ましい。ベース部材13の材質(材料)が金属であれば、圧電素子部材12の自己発熱による蓄熱を防止することができる。
さらに、振動板部材2の周囲にはフレーム部材17を接着剤で接合している。そして、このフレーム部材17には各液室6に液体を供給する共通液室8を形成している。この共通液室8から振動板部材2に形成した連通部9を介して液室6に液体(記録液)が供給される。なお、フレーム部材17には共通液室8に外部からインクを供給するためのインク供給口も形成される。
この共通液室8は、加圧液室6の並び方向(ノズル配列方向:これを「共通液室長手方向」とする)に平面形状で長方形状に形成している。そして、この共通液室8の壁面の一部は、振動板部材2で形成し、更に振動板部材2の第1層2aのみからなる変形可能な領域部分(これを「ダンパ領域」という)20を設けている。ダンパ領域20は、フレーム部材17及び3層構造の振動板部材2で形成される他の壁面よりも剛性が低い。このダンパ領域20の詳細については後述する。
なお、ダンパ領域20は、1層ではなく2層としても良いし、あるいはダンパ領域20のみを振動板部材2と異なる材料で構成しても良い。また、ダンパ領域20は、例えば金属Niのような気体の透過性が低い素材で構成されていることが好ましいが、樹脂膜等で形成されていてもよい。気体の透過性の低い材料をダンパ領域20に用いることにより、ヘッドを長期間利用せずに放置しても液室内部の液体の粘度上昇などが起きにくくなる。
このように構成した液体吐出ヘッドにおいては、例えば駆動圧電素子柱12Aに印加する電圧を基準電位から下げることによって駆動圧電素子柱12Aが収縮し、振動板部材2の振動領域2Aが下降して加圧液室6の容積が膨張することで、加圧液室6内にインクが流入し、その後駆動圧電素子柱12Aに印加する電圧を上げて駆動圧電素子柱12Aを積層方向に伸長させ、振動板部材2の振動領域2Aをノズル4方向に変形させて加圧液室6の容積を収縮させることにより、加圧液室6内のインクが加圧され、ノズル4からインク滴が吐出(噴射)される。
そして、駆動圧電素子柱12Aに印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動板部材2の振動領域2Aが初期位置に復元し、加圧液室6が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室8から加圧液室6内にインクが充填される。そこで、ノズル4のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。
なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行うこともできる。引き打ちとは、基準電位から電位を下げて圧電素子を収縮させて加圧液室の内容積を増加し後電位を基準電位まで戻すことによって振動板を初期位置に復帰させて液滴を吐出させる打ち方、押し打ちとは基準電位から電位を上げて振動板を加圧液室側に押し込むことで液滴を吐出させる打ち方である。
次に、この液体吐出ヘッドにおけるダンパ領域20の詳細について図4をも参照して説明する。なお、図4(a)は1つのダンパ領域の平面説明図、(b)は正面説明図、(c)は側面説明図である。
このダンパ領域20は、図4にも示すように、1つの平面領域21と2つの撓み領域22で構成されている。
ここで、撓み領域22はプレスによって形成しても良いし、他の手段、例えばあらかじめ曲面を持った基板上に電解又は無電解のニッケル鍍金で形成してもよい。また、撓み領域22はその領域の長手方向(Y−Y方向)を互いに平行(略平行を含む)に設けられている。また、撓み領域22の長手方向は、ダンパ領域20全体の長辺に対しても略平行に設けられている。また、平面領域21の面積はできるだけ大きくすることが好ましく、そのためには2つの撓み領域22、22はダンパ領域20の中央付近ではなく両端部に設けられ、さらに撓み領域22、22の面積は、変位を確保できる範囲内でできるだけ小さいことが好ましい。
なお、ここでは、撓み領域22は、平面領域21を挟んで両側に配置しているが、撓み領域22、平面領域21の数はより多くてもコンプライアンスを大きくするための一定の効果を得ることはできる。また、撓み領域22の長辺同士、撓み領域22の長辺とダンパ領域20の長辺がそれぞれ略平行であるとしているが、これらは完全な平行でなくても、1本以上の直線が、ダンパ領域20の平面領域21を、撓み領域22に重なることなく、横断することができる形状であれば、効果は落ちるが本発明の原理上、一定の効果を得ることができる。同様に、撓み領域22には途切れている部分があっても本発明の効果を得ることができる(図1では途切れているものを図示している。)。
このように構成したダンパ領域20の作用について図5及び図6を参照して説明する。図5は図4のX1−X1付近の変形状態を説明する説明図、図6は図4のX2−X2付近の変形状態を説明する説明図である。
先ず、図5に示すように、ダンパ領域20内でダンパとして圧力に応じて変位する平面領域21の周囲にある2組の対辺のうち、1組の対辺方向(図5のX−X方向の対辺)には、撓み領域22が伸びきらない範囲内のダンパ変位量であれば、ダンパ機能を阻害する張力が働かず、平面領域21が受ける張力はY−Y方向からのみになる。
そして、ダンパ領域20の長手方向端部付近である図4のX1−X1付近においては、固定端が近くにあるため、図5(a)に示すように例えば0.2kPaの圧力がかかった場合と図5(b)に示すように例えば3kPaの圧力がかかった場合とで大きな差はなく、大きく変位することはできない。これに対して、ダンパ領域20の長手方向中央部付近である図4のX2−X2付近においては、固定端からも十分に遠く、1組の対辺は自由端として扱えるので、図6(a)に示すように例えば0.2kPaの圧力がかかった場合に比べて、図6(b)に示すように例えば3kPaの大きな圧力がかかった場合には大きく変位する。
ここで、比較例について図7及び図8を参照して説明する。なお、符号は説明上実施形態と同一のものを用いる。
図7に示す比較例1は、平面領域のみから構成されたダンパ領域20を有する例であり、図8に示す比較例2は、全面が予め撓みを持たせたダンパ領域20を有する例である。これらの比較例1、2にあっては、各図(a)の状態から、ヘッドの駆動によりヘッド内の負圧が大きくなり、ダンパ領域20の変形による圧力波抑制が行われるときに、ダンパ領域20がわずかでも変形すると、それを阻害する方向に、各図(b)に示すように、断面内方向の張力Tが生じるため、結果として、ダンパ領域20を形成する4辺全てからの張力を受けることでダンパの機能が阻害されてしまうことになる。
つまり、本実施形態によるダンパ領域の構成は、比較例1,2と比較して、張力によるダンパ機能の阻害を受けることが少ないため、より大きな圧力波抑制効果を得ることができる。これにより、ダンパ領域20の面積を小さくしたままで、高速化、高画質化を行うことが可能となる。
このように、共通液室の壁面を形成する部材の一部に変形可能な領域部分が設けられ、変形可能な領域部分は、平面領域と、平面領域をはさんで複数の撓み領域を有し、撓み領域は、ノズル配列方向で互いに平行に配置されている構成とすることで、小さな面積でより大きな圧力波吸収効果が得られるようになる。
つまり、ダンパとして機能する平面領域を囲む4辺のうち、少なくとも向かい合う二辺が撓みを持つことで自由端として扱えるため、ダンパが圧力を受けて変位するときに、撓みが伸びきらない範囲内で変位する限りにおいて、平面領域は撓みを有した2辺からは張力を受けなくなる。そのため、ダンパの変形時に必ず周囲の4辺から張力を受けて変形が阻害される従前の構成と比較して、大きな構造コンプライアンスを得ることができ、小さな面積のダンパで圧力波を効果的に抑制することができる。それにより、圧力波が画像形成に与える悪影響が抑制される
この効果は、ダンパとして働く平面領域の全面(比較例2)、もしくは平面領域を囲む4辺全てに撓みがある場合には得ることができない(この場合は、変形はするが復元力がなくなりダンパとしての機能を有さなくなる)。すなわち、平面領域を挟んだ、略平行な2つ以上の辺に撓み領域が存在することにより、変位の際に平面領域が平面の状態へと戻ろうとする復元力が生まれることで、得ることができるのである。
また、平面領域が平面に戻ろうとする復元力を有することによって、次のような効果も得られる。たとえば、ダンパ部の中央を含めた全体に撓みが形成される構造(上記比較例2の構造)においては、ヘッド内に常時存在する負圧によってダンパ部は常にヘッドの液体流路内に撓み、その撓みを中心としてダンパとしての伸縮が行われるため、液体流路を狭めて流体抵抗を高める要因になってしまう。これに対し、上記実施形態のように、ダンパ領域となる平面領域の周囲にある一組の向かい合った辺には水平方向の張力が働き、これは上記のように復元力として働くため、平面領域がダンパとしての効果を現すときに、平面領域の両端を結ぶ線上を中心として振動する。これにより、ダンパの中央に撓みが存在する構成と比較して液体の流路を狭めにくくなるのである。
この場合、上述した実施形態のように、複数の撓み領域22のうち、少なくとも2つがダンパ領域20と他の領域(振動板部材2の3層構造部分)との境界に隣接する位置に設けられることで、より大きな面積の平面領域が、ダンパとして振動することができるので、ダンパ領域のコンプライアンスをより大きくすることができる。
また、撓み領域22の長手方向が、ダンパ領域20の長辺に対して略平行になっていることで、ダンパ領域20の短辺に対して略平行になっている場合と比較して、より大きな構造のコンプライアンスを得ることができる。
また、平面領域20は1辺以上の自由端を持つため変形が起きやすく、ダンパとしてより大きな役割を果たすことから、平面領域21の面積を撓み領域22の面積よりも大きくすることで、構造のコンプライアンスをより大きくすることができる。
また、平面領域21を挟んで2つの撓み領域22、22が配置されていることで、コンプライアンスの大きな自由端を持つ平面領域21の面積がより大きくなるため、ダンパ領域20全体の構造のコンプライアンスをより大きくすることができ、また、ヘッド内負圧によって変形し流路を狭める撓み部が小さくなるので、流体抵抗の増加も防ぐことができる。
また、振動板部材2の一部でダンパ領域20を形成するなど、共通液室8の壁面を形成する部材とダンパ領域とを単一材料で構成することで、より容易にダンパ領域の組立を行うことができる。また、共通液室8の壁面を形成する部材とダンパ領域20と金属で構成することによって、高分子材料による膜と比較してガスバリア性が高く、また、高温で長時間放置を行っても非可逆な収縮の起きにくく、構造コンプライアンスを維持しやすいダンパ領域を得ることができる。
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドの第2実施形態について図9を参照して説明する。なお、図9は同実施形態における1つのダンパ領域の平面説明図である。
この実施形態においては、ダンパ領域20上に形成された撓み領域22を、ダンパ領域20の長手方向に対して平行でなく斜めになるように配置している。この形状においても、撓みの無い平面領域21には直線方向の張力がかかっており、また、撓み領域22と接する2辺は固定されていない自由端となるため、小さな面積でより大きな圧力波吸収効果が得られるようになる。
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドの第3実施形態について図10を参照して説明する。なお、図10は同実施形態における1つのダンパ領域の平面説明図である。実施形態について説明する。
この実施形態においては、ダンパ領域20上に形成された撓み領域22を、ダンパ領域20の短手方向(長辺方向と直行する方向)に配置し、かつ撓み領域22と平面領域21の数を増したものである。このような構成であっても、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。この場合、図10に示すように、撓み領域22間の間隔は一定でなくてもよい。また、前記第1実施形態と比較して、撓み領域22の面積が小さくなることで、撓み領域22の形成がしやすくなるという利点がある。
なお、上記液体吐出ヘッドをインクタンクと一体化したカートリッジ一体型ヘッドとして構成することもできる。
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドを備える本発明に係る画像形成装置の一例について図11及び図12を参照して説明する。なお、図11は同装置の機構部の全体構成を説明する概略構成図、図12は同機構部の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型画像形成装置であり、左右の側板221A、221Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド231、232でキャリッジ233を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ233には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための本発明に係る液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド234を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド234は、それぞれ2つのノズル列を有し、一方のヘッド234aの一方の2列のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方の2列のノズル列はシアン(C)の液滴を、他方のヘッド234bの一方の2列のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方の2列のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。なお、ここでは2ヘッド構成で4色の液滴を吐出する構成としているが、1ヘッド当たり4ノズル列配置として1個のヘッドで4色の各色を吐出させることもできる。
また、キャリッジ233には、記録ヘッド234のノズル列に対応して各色のインクを供給するためのサブタンク235a、235b(区別しないときは「サブタンク235」という。)を搭載している。このサブタンク235には各色の供給チューブ236を介して、供給ユニット224によって各色のインクカートリッジ210から各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ202の用紙積載部(圧板)241上に積載した用紙242を給紙するための給紙部として、用紙積載部241から用紙242を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)243及び給紙コロ243に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド244を備え、この分離パッド244は給紙コロ243側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙242を記録ヘッド234の下方側に送り込むために、用紙242を案内するガイド部材245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248とを備えるとともに、給送された用紙242を静電吸着して記録ヘッド234に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。
この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ256を備えている。この帯電ローラ256は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト251は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド234で記録された用紙242を排紙するための排紙部として、搬送ベルト251から用紙242を分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロ263とを備え、排紙ローラ262の下方に排紙トレイ203を備えている。
また、装置本体の背面部には両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙242を取り込んで反転させて再度カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は手差しトレイ272としている。
さらに、キャリッジ233の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド234のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構281を配置している。この維持回復機構281には、記録ヘッド234の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)282a、282b(区別しないときは「キャップ282」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード283と、増粘したインクを排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け284などを備えている。
また、キャリッジ233の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘したインクを排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け288を配置し、この空吐出受け288には記録ヘッド234のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ202から用紙242が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙242はガイド245で案内され、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド237で案内されて先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ256に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト251が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト251上に用紙242が給送されると、用紙242が搬送ベルト251に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙242が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ233を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド234を駆動することにより、停止している用紙242にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙242を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙242の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙242を排紙トレイ203に排紙する。
このように、この画像形成装置では、本発明に係る液体吐出ヘッドを記録ヘッドとして備えるので、滴吐出性能が向上するので、安定した滴吐出を行って高画質画像を形成することができる。
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドを備える本発明に係る画像形成装置の他の例について図13を参照して説明する。なお、図13は同装置の機構部全体の概略構成図である。
この画像形成装置は、ライン型画像形成装置であり、装置本体401の内部に画像形成部402等を有し、装置本体401の下方側に多数枚の記録媒体(用紙)403を積載可能な給紙トレイ404を備え、この給紙トレイ404から給紙される用紙403を取り込み、搬送機構405によって用紙403を搬送しながら画像形成部402によって所要の画像を記録した後、装置本体401の側方に装着された排紙トレイ406に用紙403を排紙する。
また、装置本体401に対して着脱可能な両面ユニット407を備え、両面印刷を行うときには、一面(表面)印刷終了後、搬送機構405によって用紙403を逆方向に搬送しながら両面ユニット407内に取り込み、反転させて他面(裏面)を印刷可能面として再度搬送機構405に送り込み、他面(裏面)印刷終了後排紙トレイ406に用紙403を排紙する。
ここで、画像形成部402は、例えばブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色の液滴を吐出する、フルライン型の4個の本発明に係る液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッド411k、411c、411m、411y(色を区別しないときには「記録ヘッド411」という。)を備え、各記録ヘッド411は液滴を吐出するノズルを形成したノズル面を下方に向けてヘッドホルダ413に装着している。
また、各記録ヘッド411に対応してヘッドの性能を維持回復するための維持回復機構412k、412d、412m、412y(色を区別しないときには「維持回復機構412」という。)を備え、パージ処理、ワイピング処理などのヘッドの性能維持動作時には、記録ヘッド411と維持回復機構412とを相対的に移動させて、記録ヘッド411のノズル面に維持回復機構412を構成するキャッピング部材などを対向させる。
なお、ここでは、記録ヘッド411は、用紙搬送方向上流側から、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの順に各色の液滴を吐出する配置としているが、配置及び色数はこれに限るものではない。また、ライン型ヘッドとしては、各色の液滴を吐出する複数のノズル列を所定間隔で設けた1又は複数のヘッドを用いることもできるし、ヘッドとこのヘッドに記録液を供給する記録液カートリッジを一体とすることも別体とすることもできる。
給紙トレイ404の用紙403は、給紙コロ(半月コロ)421と図示しない分離パッドによって1枚ずつ分離され装置本体401内に給紙され、搬送ガイド部材423のガイド面423aに沿ってレジストローラ425と搬送ベルト433との間に送り込まれ、所定のタイミングでガイド部材426を介して搬送機構405の搬送ベルト433に送り込まれる。
また、搬送ガイド部材423には両面ユニット407から送り出される用紙403を案内するガイド面423bも形成されている。更に、両面印刷時に搬送機構405から戻される用紙403を両面ユニット407に案内するガイド部材427も配置している。
搬送機構405は、駆動ローラである搬送ローラ431と従動ローラ432との間に掛け渡した無端状の搬送ベルト433と、この搬送ベルト433を帯電させるための帯電ローラ434と、画像形成部402に対向する部分で搬送ベルト433の平面性を維持するプラテン部材435と、搬送ベルト433から送り出す用紙403を搬送ローラ431側に押し付ける押さえコロ436と、その他図示しないが、搬送ベルト433に付着した記録液(インク)を除去するためのクリーニング手段である多孔質体などからなるクリーニングローラなどを有している。
この搬送機構405の下流側には、画像が記録された用紙403を排紙トレイ406に送り出すための排紙ローラ438及び拍車439を備えている。
このように構成した画像形成装置において、搬送ベルト433は矢示方向に周回移動し、高電位の印加電圧が印加される帯電ローラ434と接触することで帯電され、この高電位に帯電した搬送ベルト433上に用紙403が給送されると、用紙403は搬送ベルト433に静電的に吸着される。このようにして、搬送ベルト433に強力に吸着した用紙403は反りや凹凸が校正され、高度に平らな面が形成される。
そして、搬送ベルト433を周回させて用紙403を移動させ、記録ヘッド411から液滴を吐出することで、用紙403上に所要の画像が形成され、画像が記録された用紙403は排紙ローラ438によって排紙トレイ406に排紙される。
このように、この画像形成装置においては本発明に係る液体吐出ヘッドからなる記録ヘッドを備えているので、滴吐出性能が向上するので、安定した滴吐出を行って高速で高画質画像を形成することができる。
なお、上記実施形態では本発明をプリンタ構成の画像形成装置に適用した例で説明したが、これに限るものではなく、前述したように、例えば、プリンタ/ファックス/コピア複合機などの画像形成装置に適用することができ、また、狭義のインク以外の液体や定着処理液などを用いる画像形成装置にも適用することができる。
1 流路板
2 振動板部材
2a 第1層
2b 第2層
2c 第3層
2A 振動領域
2B 島状凸部
3 ノズル板
4 ノズル
6 液室
7 供給路(流体抵抗部)
8 共通液室
12 圧電部材
12A 駆動圧電素子柱(駆動部)
12B 非駆動圧電素子柱(支柱部)
13 ベース部材
17 フレーム部材
20 ダンパ領域(変形可能な領域部分)
21 平面領域
22 撓み領域
233 キャリッジ
234 記録ヘッド(液体吐出ヘッド)

Claims (7)

  1. 液滴を吐出する複数のノズルと、
    前記ノズルが連通する個別流路と、
    各個別流路に液体を供給する共通液室と、備え、
    前記共通液室の壁面の一部に変形可能な領域部分が設けられ、
    前記変形可能な領域部分は、平面領域と、前記平面領域を挟んで複数の撓み領域を有し、
    前記複数の撓み領域は前記平面領域の対向する2方向のみに互いに平行になるように配置されている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記撓み領域は、前記変形可能な領域部分が変形不可能な領域部分と接する境界に隣接して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記複数の撓み領域は、ノズル配列方向に沿って設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記変形可能な領域部分は、前記平面領域の面積が前記複数の撓み領域の面積よりも大きいことを特長とする請求項1ないし3のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記変形可能な領域部分は、1つの前記平面領域を挟んで両側にそれぞれ2本の前記撓み領域が設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記共通液室の壁面を形成する部材が複層構造の振動板部材であり、前記変形可能な領域部分が前記振動板部材の一部の層で形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の液体吐出ヘッドを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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