JP5518605B2 - トルエンジカルバメートの製造方法、トルエンジイソシアネートの製造方法、および、トルエンジカルバメート - Google Patents
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Description
(式中、X1およびX2は、互いに同一または相異なって、アミノ基、アルコキシ基またはN−(アミノトルイル)アミノ基を示す。)
また、本発明のトルエンジカルバメートの製造方法では、前記ビウレット系化合物低減工程は、上記式(2)において、X1およびX2がアミノ基である第1ビウレット系化合物を低減する、第1ビウレット系化合物低減工程を備えていることが好適である。
アンモニアと二酸化炭素との反応は、公知の方法でよく、その反応条件(配合処方、温度、圧力など)は、目的および用途に応じて適宜設定される。
なお、カルバミン酸アンモニウムの脱水反応は、公知の方法でよく、その反応条件(温度、圧力など)は、目的および用途に応じて適宜設定される。
(式中、Rは、アルキル基、または、置換基を有していてもよいアリール基を示す。)
上記式(5)中、Rは、アルキル基、または、置換基を有していてもよいアリール基を示す。
あるいは、原料成分である尿素とアルコールとを、予め上記式(6)に示すように反応させて、N−無置換カルバミン酸エステルを製造し(N−無置換カルバミン酸エステル製造工程:図1実線参照)、製造されたN−無置換カルバミン酸エステルを、カルバメート製造工程へ供給することもできる。
(式中、Rは、上記式(5)のRと同意義を示す。)
上記式(7)中、Rは、上記式(5)のRと同意義、すなわち、アルキル基、または、置換基を有していてもよいアリール基を示す。
トルエンジカルバメートとしては、原料成分であるトルエンジアミンに応じて、例えば、2,4−トルエンジカルバメート、2,6−トルエンジカルバメートまたはそれらの混合物などが挙げられる。
なお、以下の各式においては、2置換ベンゾイレン尿素の誘導体を省略し、2置換ベンゾイレン尿素のみを示す。
(式中、X1およびX2は、互いに同一または相異なって、アミノ基、アルコキシ基またはN−(アミノトルイル)アミノ基を示す。)
そこで、この方法では、2置換ベンゾイレン尿素およびその誘導体を低減するため、上記式(2)で示されるビウレット系化合物を、トルエンジアミン100モルに対して、例えば、40モル以下、好ましくは、20モル以下に低減する(ビウレット系化合物低減工程)。
[第1ビウレット系化合物低減工程]
上記の原料成分から、上記式(11)で示される第1ビウレット系化合物を中間体として生成し、さらに、その第1ビウレット系化合物から2置換ベンゾイレン尿素およびその誘導体を生成する反応経路として、より具体的には、例えば、下記式(17)で示す反応経路などが挙げられる。
(1)尿素供給工程が、尿素を加熱により溶融して流動状態として、カルバメート製造工程に供給する場合(つまり、流動供給工程を備えているとき)には、尿素の溶融後から供給終了までの時間(流動供給工程における所要時間)を、例えば、2時間以内、好ましくは、1時間以内とする。
(2)スラリーとして、カルバメート製造工程に供給することができ、さらには、例えば、
(3)尿素をそのまま固体状態で、カルバメート製造工程に供給することができる。
[第2ビウレット系化合物低減工程]
上記の原料成分から、上記式(12A)で示される第2ビウレット系化合物を中間体として生成し、さらにその第2ビウレット系化合物から2置換ベンゾイレン尿素およびその誘導体を生成する反応経路としては、例えば、下記式(18A)で示す反応経路などが挙げられる。
[第3ビウレット系化合物低減工程]
上記の原料成分から、上記式(14)または上記式(15)で示される第3ビウレット系化合物を中間体として生成し、さらにその第3ビウレット系化合物から2置換ベンゾイレン尿素およびその誘導体を生成する反応経路としては、例えば、下記式(19)で示す反応経路などが挙げられる。
(1)カルバメート製造工程において、反応系から、当該反応により副生するアンモニアを低減する。
(a)反応槽を窒素パージする。
(b)分離器として凝縮器を用いて、その凝縮器の温度を、例えば、40℃以上、好ましくは、50℃以上に設定して、アンモニアの凝縮を抑制する。
(c)分離器として蒸留器を用いて、還流成分に含有されるアンモニア量に対して、排出成分に含有されるアンモニア量が多くなるように、蒸留する。
(2)トルエンジアミンと、尿素および/またはN−無置換カルバミン酸エステルと、アルコールとの反応において、その反応温度を、160℃以上、好ましくは、180℃、より好ましくは、190℃以上にすることもできる。
(3)トルエンジアミンと、尿素および/またはN−無置換カルバミン酸エステルと、アルコールとの反応において、アルコールを、トルエンジアミン1モルに対して2モル以上、好ましくは、2.5モル以上の割合で供給することができる。
(式中、Rは、上記式(5)のRと同意義を示す。)
なお、トルエンジイソシアネートとしては、原料成分であるトルエンジカルバメート(およびその原料成分であるトルエンジアミン)に応じて、例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネートまたはそれらの混合物などが挙げられる。
1)装置および測定条件
装置:ShimadzuHPLC(SCL−10A、DGU−12A、LC−10AD、RID−10A、SPD−10A)
カラム:WAKOSIL5C18(4.6mmID×250mm、5.0μm)
移動相:アセトニトリル/70wtppmリン酸水溶液 = 85/15 v/v
流速:0.8 ml/min
カラム温度:40℃
注入量:10μL
検出器: UV/vis(検出波長254nm)、RI
2)分析内容
サンプルをアセトニトリルで約100倍に希釈し、上記条件に設定したHPLCに供して分析した。定量は、2,4−トルエンジブチルカルバメート(2,4−TDCBu)、2,6−トルエンジブチルカルバメート(2,6−TDCBu)、2,4−トルエンジオクチルカルバメート(2,4−TDCOc)、カルバミン酸オクチル(COE)の基準溶液から、式(22)で示される2置換ベンゾイレン尿素誘導体、および、式(23)示される2置換ベンゾイレン尿素については、2,4−TDCBuを基準とし、式(24)で示される2置換ベンゾイレン尿素誘導体については、2,4−TDCOcを基準とし、式(25)で示される第2ビウレット系化合物(biuretOE)、および、式(26)で示される第2ビウレット系化合物(biuretDOE)については、COEを基準とし、換算係数1として定量値とした。
還流冷却器、気液分離器、攪拌装置を備えた内容量200mLのガラス製フラスコに、2,4−ジアミノトルエン(以下、2,4−TDAとする。)12.0g(0.10mol)、1−オクタノール73.0g(0.56mol)を仕込み、さらに触媒としてp−トルエンスルホン酸亜鉛0.202g(0.50mmol)を仕込み、窒素ガスを毎分150mL流通、500rpmで攪拌しながら、210℃まで昇温させた。210℃に到達した後、尿素を140℃で40分間溶融させた液体尿素17.8g(0.29mol)を装入し、反応温度210℃で4時間反応させ、反応液88.1gを得た。
還流冷却器、気液分離器、攪拌装置を備えた内容量200mLのガラス製フラスコに、2,4−TDA12.0g(0.10mol)および1−オクタノール73.0g(0.56mol)仕込み、さらに触媒としてp−トルエンスルホン酸亜鉛0.191g(0.47mmol)を仕込み、窒素ガスを毎分150mL流通、500rpmで攪拌しながら、210℃まで昇温させた。210℃に到達した後、尿素17.7g(0.29mol)を粉体状態で仕込み、反応温度210℃で4時間反応させ、反応液88.3gを得た。
圧力制御弁、還流冷却器、気液分離器、攪拌装置を備えた内容量1LのSUS製オートクレーブに、2,4−TDA80.7g(0.661mol)、カルバミン酸ブチル221g(1.89mol)および1−ブタノール140g(1.89mol)の混合物を仕込み、さらに触媒としてp−トルエンスルホン酸亜鉛0.649g(1.59mmol)を仕込み、窒素ガスを毎分1L流通、500rpmで攪拌させながら、反応温度200℃で保つように内圧を圧力制御弁で調節しながら10時間反応させ、410gを得た。
圧力制御弁、還流冷却器、気液分離器、攪拌装置を備えた内容量1LのSUS製オートクレーブに、2,4−TDA/2,6−ジアミノトルエン(以下、2,6−TDAとする。)異性体混合比80/20(以下、TDA−80とする。)80.6g(0.660mol)、尿素113g(1.89mol)および1−ブタノール279g(3.79mol)の混合物を常温で仕込み、さらに触媒としてp−トルエンスルホン酸亜鉛0.644g(1.58mmol)を仕込み、窒素ガスを毎分1L流通、500rpmで攪拌させながら、反応温度200℃で保つように内圧を圧力制御弁で調節しながら6時間反応させ、410gを得た。
1)2,4−トルエンジブチルカルバメートの製造
圧力制御弁、還流冷却器、気液分離器、攪拌装置を備えた内容量1LのSUS製オートクレーブに、2,4−TDA80.6g(0.660mol)、尿素113g(1.89mol)および1−ブタノール279g(3.79mol)の混合物を常温で仕込み、さらに触媒としてp−トルエンスルホン酸亜鉛0.643g(1.58mmol)を仕込み、窒素ガスを毎分1L流通、500rpmで攪拌させながら、反応温度200℃で保つように内圧を圧力制御弁で調節しながら4時間反応させ、410gを得た。
2)トルエンジイソシアネートの製造
2−1)上記で得られた反応液から未反応物および副生成物を取り除く工程を実施した。
2−2)濃縮液の熱分解によるイソシアネートの製造
温度計、攪拌装置、上部に還流管の付いた精留塔を備えた内容量1000mLのガラス製のセパラブルフラスコに、上記で得た濃縮液200g(2,4−TDCBuとして0.56mol)、溶媒としてバーレルプロセス油B−05(松村石油株式会社製)200gを仕込み、300rpmで攪拌させながら、真空ポンプで容器内を10kPaまで減圧した。
1)カルバミン酸オクチルの合成
還流冷却器、気液分離器、攪拌装置を備えた内容量1000mLのガラス製フラスコに、1−オクタノール522.4g(4.01mol)および尿素60.07g(1.00mol)仕込み、窒素ガスを毎分30mL流通、500rpmで攪拌しながら、165℃で反応させた。90分後に尿素52.1g(0.87mol)、120分後に尿素49.34g(0.82mol)を仕込み、反応温度165℃で反応させた。
2)2,4−TDA/ビウレット化合物含有カルバミン酸オクチル/オクタノールの反応
還流冷却器、気液分離器、攪拌装置を備えた内容量200mLのガラス製フラスコに、2,4−TDA9.52g(0.08mol)および1−オクタノール50.63g(0.39mol)仕込み、窒素ガスを毎分150mL流通、500rpmで攪拌しながら、200℃まで昇温させた。200℃に到達した後、上記で得られた19mol%ビウレット化合物含有を含有するカルバミン酸オクチル67.27g(0.39mol)を装入した。このとき装入された第2ビウレット系化合物は、2,4−TDA100molに対し95molに相当する。反応温度200℃で4時間反応させ、反応液119.2gを得た。
圧力制御弁、還流冷却器、気液分離器、攪拌装置を備えた内容量1LのSUS製オートクレーブに、2,4−TDA80.6g(0.660mol)、尿素113g(1.89mol)および1−ブタノール279g(3.79mol)の混合物を常温で仕込み、さらに触媒としてp−トルエンスルホン酸亜鉛0.643g(1.58mmol)を仕込み、窒素ガスを毎分1L流通、500rpmで攪拌させながら、まず、反応温度100℃で保つように内圧を圧力制御弁で調節しながら6時間反応させ、更に、130℃で3時間反応させた後、反応を完結させるため200℃に昇温して更に6時間反応させ、反応液410gを得た。
1)2,4−トルエンジブチルカルバメートの製造
圧力制御弁、還流冷却器、気液分離器、攪拌装置を備えた内容量1LのSUS製オートクレーブに、2,4−TDA80.6g(0.660mol)、尿素113g(1.89mol 和光純薬工業株式会社製 純度>99.0%)および1−ブタノール279g(3.79mol)の混合物を仕込み、さらに触媒としてp−トルエンスルホン酸亜鉛0.644g(1.58mmol)を仕込み、窒素ガスを流通せず、500rpmで攪拌させながら、反応温度200℃で保つように内圧を圧力制御弁で調節しながら4時間反応させ、410gの反応液を得た。
2)トルエンジイソシアネートの製造
2−1)上記で得られた反応液から未反応物および副生成物を取り除く工程を実施した。
2−2)濃縮液の熱分解によるイソシアネートの製造
温度計、攪拌装置、上部に還流管の付いた精留塔を備えた内容量1000mLのガラス製のセパラブルフラスコに、軽沸分の減圧留去で得た反応液の濃縮液200g(2,4−TDCとして0.37mol)、溶媒としてバーレルプロセス油B−05(松村石油株式会社製)200g仕込み、300rpmで攪拌させながら、真空ポンプで容器内を10kPaまで減圧した。環流管に90℃の循環水を流した状態で、加熱を開始すると220℃付近で塔頂温度が上昇し、還流管内に2,4−トリレンジイソシアナート(以下2,4−TDI)が凝縮しはじめたため還流比15(=還流30秒/留出2秒)に設定し、2,4−TDIを留出させた。留出開始から2時間後に塔頂温度が上昇してきたため、加熱と減圧を停止し、留出液60gを得た。留出液の一部を採取し液体クロマトグラフ(UV検出器(254nm)およびRI検出器)にて定量したところ、2,4−TDIが70質量%(0.24mol)で、2,4−TDI以外の化合物のほとんどが溶媒のバーレルプロセス油B−05であり、上記式(22)で示される2置換ベンゾイレン尿素誘導体、および、上記式(23)で示される2置換ベンゾイレン尿素は検出されなかった。この結果、熱分解において、回収された2,4−TDIの2,4−TDCBuに対する収率は65mol%(2,4−TDAから通算すると42mol%)と非常に低い値であった。
Claims (6)
- トルエンジアミンと、尿素および/またはN−無置換カルバミン酸エステルと、アルコールとを反応させて、トルエンジカルバメートを製造する、カルバメート製造工程と、
下記式(1)で示される、メチル基およびアミノ基で置換されている2置換ベンゾイレン尿素およびその誘導体を、トルエンジカルバメート100モルに対して、10モル以下に低減する、ベンゾイレン尿素低減工程とを備え、
X 1 −CO−NH−CO−X 2 (2)
(式中、X1およびX2は、互いに同一または相異なって、アミノ基、アルコキシ基またはN−(アミノトルイル)アミノ基を示す。)
前記ビウレット系化合物低減工程は、上記式(2)において、X1およびX2がアミノ基である第1ビウレット系化合物を低減する、第1ビウレット系化合物低減工程を備え、
尿素を前記カルバメート製造工程に供給する尿素供給工程を、さらに備え、
前記第1ビウレット系化合物低減工程では、
前記尿素供給工程が、尿素を加熱により溶融して流動状態として、前記カルバメート製造工程に供給する流動供給工程を備えているときには、尿素の溶融後から供給終了までの時間を、2時間以内とするか、
前記尿素供給工程において、尿素をスラリーとして、前記カルバメート製造工程に供給するか、または、尿素を固体状態で、前記カルバメート製造工程に供給する
ことを特徴とする、トルエンジカルバメートの製造方法。 - トルエンジアミンと、尿素および/またはN−無置換カルバミン酸エステルと、アルコールとを反応させて、トルエンジカルバメートを製造する、カルバメート製造工程と、
下記式(1)で示される、メチル基およびアミノ基で置換されている2置換ベンゾイレン尿素およびその誘導体を、トルエンジカルバメート100モルに対して、10モル以下に低減する、ベンゾイレン尿素低減工程とを備え、
前記ベンゾイレン尿素低減工程は、下記式(2)で示されるビウレット系化合物を、トルエンジアミン100モルに対して、40モル以下に低減する、ビウレット系化合物低減工程を備え、
X 1 −CO−NH−CO−X 2 (2)
(式中、X1およびX2は、互いに同一または相異なって、アミノ基、アルコキシ基またはN−(アミノトルイル)アミノ基を示す。)
前記ビウレット系化合物低減工程は、上記式(2)において、X1がアミノ基またはアルコキシ基であり、X2がアルコキシ基である第2ビウレット系化合物を低減する、第2ビウレット系化合物低減工程を備え、
尿素とアルコールとを反応させて、N−無置換カルバミン酸エステルを製造するN−無置換カルバミン酸エステル製造工程を、さらに備え、
前記第2ビウレット系化合物低減工程では、
前記N−無置換カルバミン酸エステル製造工程において、尿素とアルコールとを、金属含有化合物の存在下、反応させる
ことを特徴とする、トルエンジカルバメートの製造方法。 - トルエンジアミンと、尿素および/またはN−無置換カルバミン酸エステルと、アルコールとを反応させて、トルエンジカルバメートを製造する、カルバメート製造工程と、
下記式(1)で示される、メチル基およびアミノ基で置換されている2置換ベンゾイレン尿素およびその誘導体を、トルエンジカルバメート100モルに対して、10モル以下に低減する、ベンゾイレン尿素低減工程とを備え、
X 1 −CO−NH−CO−X 2 (2)
(式中、X1およびX2は、互いに同一または相異なって、アミノ基、アルコキシ基またはN−(アミノトルイル)アミノ基を示す。)
前記ビウレット系化合物低減工程は、上記式(2)において、X1がN−(アミノトルイル)アミノ基であり、X2が、アミノ基、アルコキシ基またはN−(アミノトルイル)アミノ基のいずれかである第3ビウレット系化合物を低減する、第3ビウレット系化合物低減工程を備え、
前記第3ビウレット系化合物低減工程は、
前記カルバメート製造工程において、反応系から、当該反応により副生するアンモニアを低減するか、
反応温度を、160℃以上にするか、または、
アルコールを、トルエンジアミン1モルに対して2モル以上の割合で供給する
ことを特徴とする、トルエンジカルバメートの製造方法。 - 前記カルバメート製造工程は、反応槽と、前記反応槽から排出される低沸点成分を還流させるための還流ラインと、前記還流ラインに設けられ、還流成分と排出成分とを分離する分離器とを備える反応装置において、実施され、
前記第3ビウレット系化合物低減工程が、前記カルバメート製造工程において、反応系から、当該反応により副生するアンモニアを低減する工程であるときに、
前記反応槽を窒素パージするか、
前記分離器として凝縮器を用いて、前記凝縮器の温度を、40℃以上に設定して、アンモニアの凝縮を抑制するか、または、
前記分離器として蒸留器を用いて、前記還流成分に含有されるアンモニア量に対して、前記排出成分に含有されるアンモニア量が多くなるように、蒸留する
ことを特徴とする、請求項3に記載のトルエンジカルバメートの製造方法。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のトルエンジカルバメートの製造方法によって、トルエンジカルバメートを製造する工程と、
製造されたトルエンジカルバメートを、熱分解してトルエンジイソシアネートを製造する工程と
を備えることを特徴とする、トルエンジイソシアネートの製造方法。
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