JP5513329B2 - ほつれ防止布バネ材 - Google Patents
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Description
即ち本発明は、以下のとおりのものである。
(1)地組織のコース数とウエール数の積が100〜600である経編地の切断部周辺の少なくとも一部に縫い糸が縫い込まれている布バネ材であって、地組織の編目の大きさAが0.7〜1.8mmであり、コース列方向の編目ピッチB(mm)と略コース列方向の縫目ピッチC(mm)との比(C/B)が1.0〜4.0であり、かつ、略コース列方向に縫い込まれている縫い糸の縫目数5個当たりの少なくとも1箇所で、縫い糸が編目を貫通していることを特徴とする布バネ材。
(2)地組織が少なくとも2枚筬以上のニットループ組織からなり、少なくとも1枚の筬が鎖編み又は1針振りトリコット編であることを特徴とする上記(1)項に記載の布バネ材。
本発明の布バネ材とは、略4角形および多角形などの各種形状のフレームに布バネ材を縫製、樹脂成型、ボルト止め等の各種方法で張設することにより、面状のクッション材を形成し、布バネ材の伸長特性を利用して人が座った際のクッション性を発現させるものである。
本発明の布バネ材は、切断部からのほつれを防止するため、切断部の周辺に縫い糸が縫い込まれることが好ましい。縫い糸を縫い込む方法は、本縫い、千鳥縫い、かがり縫い等任意の方法を用いる事ができるが、より簡単な方法として本縫いが好ましい。布バネ材の切断部は折り返して縫い糸を縫い込んでも良いが、折り返さずに切断部の周辺を本縫いする方法がより簡単で好ましい。
特に、布バネ材と布バネ材や他の部材との縫製による接合部においては、本発明の構成にすることにより、接合部分の端部からのほつれを防止できるものとなり、さらには、布バネ材の伸び特性を阻害することなく、縫目強度も向上するものとなり好適である。
布バネ材に用いる経編地の目付は目的に応じて任意に設定できるが、好ましくは200〜1000g/m2、より好ましくは250〜800g/m2である。
布バネ材をシートフレームに張設する状態は限定されるものではなく、布バネ材の外周または少なくとも2辺を、背部または座席のフレームに緊張状態または弛ませた状態で張ることにより、布バネ材が座部や背部を形成した座席が得られる。
(1)伸長追随性、縫目強度、ほつれ防止性
布バネ材用基布から100mm×100mmのサンプルを2枚採取し、2枚のサンプルのシンカーループ面が向き合い、編方向を180度逆向きとなる状態で重ね合わせ、1枚のサンプルの編み終り方向の端部(他方のサンプルの編始め方向の端部)から3mmの間隔を空けて、コース列方向(編幅方向)に#8ポリエステル糸のミシン糸により本縫いを行う。この際、縫目ピッチを1.5mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mmとして本縫いを行う。尚、この際の縫い糸が編目を貫通する個数を数え、縫目数5個当たりの貫通数に換算する。
この際、縫製部分の両端を両手で把持して編幅方向に引張り、基布の伸び特性に対する縫製部分の伸長追随性を官能評価により、◎:伸長追随性が極めて良好、○:伸長追随性がほぼ良好、△:伸長追随性がやや劣る、×:伸長追随性がかなり劣る、の4段階で相対評価する。
又、編み終り方向の端部からのほつれがサンプル中央部分に伝播した状態を目視評価により、◎:ほつれが全くない、○:ほつれが殆んどない、△:小さなほつれが若干ある、×:大きなほつれが多数ある、の4段階で相対評価する。
座部が幅52cm、奥行き47cm、高さ32cmの口型金属パイプ材からなる座席フレーム(背もたれなし)を作製する。仕上げした経編地からウエール列方向(長さ方向)に50cm、コース列方向(編幅方向)に57cmの50cm×57cmの長方形を切り出し、切断端部から4mmの距離で全周を、#8ポリエステル糸のミシン糸により縫目ピッチ3mmで本縫いして、布バネ材を得た。さらに50cmの辺(2箇所)の全幅にポリブチレンテレフタレート樹脂製の略U字状のプレートを縫製で取り付ける。布バネ材の一方の略U字プレートを座席フレーム前縁下に取り付けた金属製略U字プレートとかみ合わせ、布バネ材の50cmの幅全体に10Kgの荷重をかけて張力を付与した状態で座席フレームの前後に布バネ材を張り、座席フレームの後ろ縁下の金属製略U字プレートと布バネ材の樹脂製略U字状のプレートとかみ合わせて布バネ材と張設する。10Kgの張力により金属製略U字プレートと樹脂製略U字プレートの位置がずれる場合は、金属製樹脂略U字プレートのボルト止めした位置をずらせて調節する。布バネ材の57cmの辺の方向と膝の向きを合せて、座席の上に体重65Kgの男性が2分間座った後、1分間退席する動作を5回繰り返す。
上記(1)で作製した100mm×100mmのサンプルを2枚重ねて端部を縫製した試料において、縫目の個数(S)と縫い糸が編目を貫通している個数(T)を数え、次の式から縫目数5個当たりの編目貫通数を計算する。
縫目数5個当たりの編目貫通数=T×5/S
4枚筬を装備した14ゲージのラッセル編機を用い、地組織を形成する筬(L1、L2)から560デシテックス/96フィラメントのポリエチレンテレフタレート繊維の原糸をオールインの配列で供給し、挿入糸用の筬(L3)から880デシテックスのポリトリメチレンテレフタレート繊維のモノフィラメントをオールインの配列で供給した。
(編組織)
L1:20/02/(オールイン)
L2:20/1012/(オールイン)
L3:44/00/(オールイン)
得られた布バネ材は、縫製部分の伸長追随性、縫目強度、ほつれ防止性が高く、縫製時の地糸切れもないものであった。又、張設座席でのほつれもなく回復性も優れていた。
実施例1において、地組織を形成する筬(L1、L2)に供給する繊維を280デシテックス/48フィラメントのポリエチレンテレフタレート繊維の原糸に変更し、機上コースを18.0コース/2.54cmとした以外は、実施例1と同様にして布バネ材用基布を得た。得られた布バネ材用基布から、実施例1と同様に50cm×57cmのほつれを防止した布バネ材を得て、張設座席を試作した。又、布バネ材用基布から伸長追随性、縫目強度、ほつれ防止性を評価するサンプルを、縫目ピッチ3mmで試作し、評価を行った。得られた結果を布バネ材の諸特性と共に表1に併せて示す。
得られた布バネ材は、縫製部分の伸長追随性、縫目強度、ほつれ防止性が高く、縫製時の地糸切れもないものであった。又、張設座席でのほつれもなく回復性も優れていた。
実施例1において、50cm×57cmの長方形の周囲を本縫いする際の縫目ピッチ、及び、伸長追随性、縫目強度、ほつれ防止性を評価するサンプルを縫製する縫目ピッチを1.5mm、2mm、4mm、5mm、6mmとした以外は、実施例1と同様にして得た布バネ材の評価を行った。得られた結果を布バネ材の諸特性と共に表1に併せて示す。
縫目ピッチが1.5mmでC/Bが0.9のものは縫製部分の伸長追随性が悪く、若干の地糸切れ(単糸切れ)が見られた。又、縫目ピッチが6mmのものは、縫目5個当たりの編目貫通数が0.8個と低く、ほつれ防止性が悪いと共に、縫目強度が低く、伸長追随性もかなり劣るものであった。
実施例2において、50cm×57cmの長方形を周囲を本縫いする際の縫目ピッチ、及び、伸長追随性、縫目強度、ほつれ防止性を評価するサンプルを縫製する縫目ピッチを1.5mm、2mm、4mm、5mm、6mmとした以外は、実施例2と同様にして得た布バネ材の評価を行った。得られた結果を布バネ材の諸特性と共に表1に併せて示す。
縫目ピッチが5mm及び6mmのものは、縫目5個当たりの編目貫通数が0.7、0.3個と低く、ほつれ防止性が悪いと共に、縫目強度が低く、伸長追随性も劣るものであった。
4枚筬を装備した24ゲージのラッセル編機を用い、地組織を形成する筬(L1、L2)から167デシテックス/48フィラメントのポリエチレンテレフタレート繊維の原糸をオールインの配列で供給し、挿入糸用の筬(L3)から390デシテックスのポリトリメチレンテレフタレート繊維のモノフィラメントをオールインの配列で供給した。
(編組織)
L1:20/02/(オールイン)
L2:20/1012/(オールイン)
L3:44/00/(オールイン)
得られた布バネ材はほつれ防止性が悪いと共に、縫目強度が低く、伸長追随性もかなり劣るものであった。
Claims (2)
- 地組織のコース数とウエール数の積が100〜600である経編地の切断部周辺の少なくとも一部に縫い糸が縫い込まれている布バネ材であって、地組織の編目の大きさAが0.7〜1.8mmであり、コース列方向の編目ピッチB(mm)と略コース列方向の縫目ピッチC(mm)との比(C/B)が1.0〜4.0であり、かつ、略コース列方向に縫い込まれている縫い糸の縫目数5個当たり少なくとも1箇所で、縫い糸が編目を貫通していることを特徴とする布バネ材。
- 地組織が少なくとも2枚筬以上のニットループ組織からなり、少なくとも1枚の筬が、鎖編み又は1針振りトリコット編であることを特徴とする請求項1に記載の布バネ材。
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JP2010205831A JP5513329B2 (ja) | 2010-09-14 | 2010-09-14 | ほつれ防止布バネ材 |
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JP2012062587A JP2012062587A (ja) | 2012-03-29 |
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JP2010205831A Active JP5513329B2 (ja) | 2010-09-14 | 2010-09-14 | ほつれ防止布バネ材 |
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