[go: up one dir, main page]

JP5491873B2 - グランドパッキン - Google Patents

グランドパッキン Download PDF

Info

Publication number
JP5491873B2
JP5491873B2 JP2010000574A JP2010000574A JP5491873B2 JP 5491873 B2 JP5491873 B2 JP 5491873B2 JP 2010000574 A JP2010000574 A JP 2010000574A JP 2010000574 A JP2010000574 A JP 2010000574A JP 5491873 B2 JP5491873 B2 JP 5491873B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gland packing
yarn
packing
braided
central portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010000574A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011069485A (ja
Inventor
和正 滝照
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Valqua Industries Ltd
Original Assignee
Nippon Valqua Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Valqua Industries Ltd filed Critical Nippon Valqua Industries Ltd
Priority to JP2010000574A priority Critical patent/JP5491873B2/ja
Publication of JP2011069485A publication Critical patent/JP2011069485A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5491873B2 publication Critical patent/JP5491873B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Sealing Devices (AREA)

Description

本発明は、グランドパッキンに関し、詳しくは、ポンプなどの回転・往復動機器の軸部の密封に使用されるグランドパッキンに関する。
グランドパッキンは、バルブステム、流体機器あるいは装置の回転軸など回転あるいは摺動動作を伴う箇所において使用されているが、これらの箇所では、作動抵抗によるエネルギーの損失が伴われるため、作動抵抗を軽減させることは、動力源のエネルギー消費を少なくするとともにパッキンの長寿命化を図るために不可欠である。
また、近年、自然環境への影響を考慮して石綿系のグランドパッキンの使用が制限されているため、例えば、黒色を嫌う製紙業界における各種薬液ラインの攪拌機用ポンプの軸封止用のグランドパッキンとしては、アスベスト(石綿)の代替品として、白色系ノンアスベストグランドパッキンが使用されている。
このように製紙業界などで使用される白色系ノンアスベストグランドパッキンとしては、その要求特性に応じてアラミド繊維、PTFE繊維などの有機繊維、あるいは、ガラス繊維、セラミック繊維などの無機繊維が基材として使用され、かつ、これらの基材に金属粒子、無機粉末粒子、PTFEディスパージョンなどが、補助材として加えられている。
ところで、グランドパッキンを製造するには、先ず、上記したような1種または2種類以上の有機繊維あるいは無機繊維などからなる素糸を格子編、袋編、八つ編などにより編組し、その後、プレスすることで、例えば、図4および図5に示すような断面四角形状のグランドパッキン10を形成している(特許文献1)。なお、素糸は、1本の繊維または束ねられた複数本の繊維から形成される。
ここで、例えば、格子編を行なう編機により工業的に製造されたグランドパッキン10におけるパッキン本体10Aの断面構造は、図5のような構成を有している。すなわち、中心部に位置する中芯糸4と、中芯糸4の外側四角に配置される角糸6と、これら中芯糸4、角糸6と、外被を構成する編組糸8などから構成されている。
特開2001−192644号公報
ところで、このような従来の白色系ノンアスベストグランドパッキン10は、パッキン本体10A全てが、同一の繊維(糸)形状の糸により形成されていた。すなわち、中芯糸4と、角糸6と、編組糸8との全てが、フィラメント糸で形成されているか、あるいはその全てが紡績糸または混紡糸で形成されているかのいずれかであった。
しかしながら、このようにパッキン本体10A全てが、ただ一つの繊維形状で形成されていると、全体として硬度が高くなり過ぎてしまったり、あるいは逆に硬度が低くなり過ぎてしまったりして、使用に適した硬度を提供することが困難であった。
仮に、硬度が高すぎてしまった場合には、取扱い性が悪く装着作業が困難となり、例えば、ポンプなど回転機器に装着する際に摺動軸の周面を傷付けてしまう虞がある。
一方、硬度が低すぎてしまうと、使用時に何度も増し締めを行なわなければならない。
本発明は、このような従来の実情に鑑み、どのような分野に使用されるグランドパッキンであるとしても、必要に応じて、硬度と柔軟性を調整することができ、加えて、何度も増し締めを行なわなくて有効なシール性を長期に渡り発揮することのできるグランドパッキンを提供することを目的としている。
上記目的を達成するための本発明に係るグランドパッキンは、
編組されたフィラメント糸で形成された外側部分(A1)と、該外側部分(A1)に囲まれた中央部分(A2)とから構成された断面構造を有するグランドパッキンであって、
前記中央部分(A2)の全体が、編組されていない紡績糸および/または混紡糸から形成され、
前記外側部分(A 1 )を形成する編組されたフィラメント糸と、前記中央部分(A 2 )を形成する編組されていない紡績糸および/または混紡糸が、PPS(ポリフェニレンサルファイド樹脂)繊維からなり、
さらに前記外側部分(A 1 )と中央部分(A 2 )との構成割合が、重量比(「中央部分(A 2 )を形成する紡績糸および/または混紡糸の重量」/「外側部分(A 1 )を形成するフィラメント糸の重量」)で、3/7〜1/9の範囲であることを特徴とする。
このような構成のグランドパッキンとすれば、回転軸などと接触する外側部分(A1)に所定の硬度を付与すべく、編組されたフィラメント糸で形成しているため、回転軸などとの摩擦抵抗によっても繊維が破損することがなく、長期的に安定したシール性を実現することができる。また、中央部分(A2)には、フィラメント糸に比して高い柔軟性を有する紡績糸や混紡糸も使用されるため、グランドパッキン全体として所望の柔軟性が得られ、回転軸などとのなじみが良く、高いシール性を実現することができる。
また、外側部分(A1)を形成する編組されたフィラメント糸と中央部分(A 2 )を形成する編組されていない紡績糸および/または混紡糸が、PPS繊維により形成されていれば、PPS繊維は、難燃性で耐熱性および耐薬品性にも富んでおり、さらには、耐磨耗性を有し、高温時における寸法安定性も有しているので、石綿に代わるシール材として薬液供給ラインなどに有効に使用することができる。
さらに中央部分(A2)の全体が、編組されていない紡績糸および/または混紡糸から形成されていれば、グランドパッキン全体としてより高い柔軟性が得られ、回転軸などとのなじみが良く、高いシール性を実現することができる。また、紡績糸や混紡糸は、フィラメント糸よりも安価であるため、グランドパッキンの製造にかかる材料コストを低減することもできる。
また、編組されたフィラメント糸で形成された外側部分A 1 と、編組されていない紡績糸および/または混紡糸で形成された中央部分A 2 との構成割合を適宜調整することにより、適宜な硬度と所望の柔軟性を備えることができる。
本発明に係るグランドパッキンによれば、グランドパッキンの断面の外側部分(A1)が編組されたフィラメント糸で形成されるとともに、この外側部分(A1)で囲まれた中央部分(A2)には、フィラメント糸に比して柔軟性を有する紡績糸や混紡糸も使用されるため、グランドパッキン全体として適宜な硬度と所望の柔軟性が得られ、回転軸などとのなじみが良く、長期的に安定した高いシール性を実現することができる。
これにより、取扱い性が良好で、グランドパッキンを装着する時などに、流体機器の摺動面を傷付けてしまうこともない。また、安定したシール性を得るために増し締めの回数を少なくすることができ、有効なシール性を長期に渡り発揮することができる。
さらに、パッキン本体がPPS繊維により形成されていれば、特にフッ素樹脂並みの耐薬品性を発揮するとともに、耐熱性など優れた物性を有しているので、薬液ラインなどに良好であるとともに長期間に渡り有効なシール性を発揮することができる。
図1は本発明のグランドパッキンが装着されたスタフィンボックスを示した断面図である。 図2Aは、図1に採用されたグランドパッキンの概略構成を示す断面図である。 図2Bは、図2Aのグランドパッキンの構成要素を示した断面図である。 図3Aは、八編みで形成されたグランドパッキンを示す斜視図である。 図3Bは、格子編みで形成されたグランドパッキンを示す斜視図である。 図3Cは、袋編みで形成されたグランドパッキンを示す斜視図である。 図4は格子編で形成された従来のグランドパッキンを一部ほぐした状態で示す斜視図である。 図5は、図3に示した従来のグランドパッキンの構成要素を示した断面図である。 図6は本発明によるグランドパッキンの特性を調べるための実験装置を示した概略図断面である。 図7Aは、本発明により製造されたグランドパッキンの漏洩量の推移を示した実験データである。 図7Bは、本発明により製造されたグランドパッキンを装着したスタフィンボックス内の温度変化を示した実験データである。 図7Cは、本発明により製造されたグランドパッキンの軸抵抗の推移を示した実験データである。 図7Dは、本発明により製造されたグランドパッキンが4つ並べて装着された場合の装着長さの変化を調べた実験データである。 図8Aは、比較例1のグランドパッキンの漏洩量の推移を示した実験データである。 図8Bは、比較例1のグランドパッキンを装着したスタフィンボックス内の温度変化を示した実験データである。 図8Cは、比較例1のグランドパッキンの軸抵抗の推移を示した実験データである。 図8Dは、比較例1のグランドパッキンが4つ並べて装着された場合の装着長さの変化を調べた実験データである。 図9Aは、比較例2のグランドパッキンの漏洩量の推移を示した実験データである。 図9Bは、比較例2のグランドパッキンを装着したスタフィンボックス内の温度変化を示した実験データである。 図9Cは、比較例2のグランドパッキンの軸抵抗の推移を示した実験データである。 図9Dは、比較例2のグランドパッキンが4つ並べて装着された場合の装着長さの変化を調べた実験データである。
以下、図面を参照しながら本発明について詳細に説明する。
図1は、本実施例のグランドパッキンが装着されたスタフィングボックスを示したものである。スタフィングボックス1内のステム2の周面には、環状のグランドパッキン3aがスタフィンボックス1の底部4に当接した状態で配置され、他の3つのグランドパッキン3b、3c、3dもこれに連設して装着されている。なお、グランドパッキン3a、3b、3c、3dは、全て同一の構造を有しているので、以下の説明では、これら全てをグランドパッキン3と称する場合もある。
本実施例のグランドパッキン3を構成する素糸は、全てPPS(ポリフェニレンサルファイド)繊維から形成されている。PPS繊維は、難燃性、耐熱性、および耐薬品性に富み、さらには、耐磨耗性を有し、高温時における寸法安定性にも優れる。そして、このPPS繊維からなる素糸の一部または全部を、適宜な編組方法、本実施例では格子編により編組し、プレスした後、切断することにより、グランドパッキン3が形成されている。
図2Aに示したように、本実施例のグランドパッキン3の断面構造は、中央部分A2とその外側を取り囲む外側部分A1とから構成されている。また、図2Bに示したように、外側部分A1は、外被編組糸50から形成されており、中央部分A2は中芯糸20と、角糸30と、対辺糸40とから形成されている。
また、本実施例のグランドパッキン3では、外側部分A1が編組されたフィラメント糸で形成されている。すなわち、外側部分A1を形成する外被編組糸50は、フィラメント糸であり、且つ編組されている。このような編組されたフィラメント糸は、高い硬度を有するため、グランドパッキン3全体における外側部分A1の構成割合を大きくすることで、グランドパッキン3全体の硬度を高めることができる。
また、本実施例のグランドパッキン3では、中央部分A2の全体が編組されていない紡績糸および/または混紡糸で形成されている。このような紡績糸や混紡糸は、フィラメント糸に比して高い柔軟性を有する。さらに、編組されていないため、より柔軟性に富んでいる。したがって、グランドパッキン3全体におけるこのような中央部分A2の構成割合を大きくすることで、グランドパッキン3全体の柔軟性を高めることができる。
すなわち、本発明に係るグランドパッキン3は、編組されたフィラメント糸で形成された外側部分A1と、編組されていない紡績糸および/または混紡糸で形成された中央部分A2との構成割合を適宜調整することにより、適宜な硬度と所望の柔軟性を備えることができる。この外側部分A1と中央部分A2との好ましい構成割合は、グランドパッキンのサイズ等によっても異なるが、重量比(「中央部分A2を形成する紡績糸および/または混紡糸の重量」/「外側部分A1を形成するフィラメント糸の重量」)で、概ね3/7〜1/9の範囲である。
なお、本実施例のグランドパッキン3では、上述したように、中央部分A2の全体が紡績糸および/または混紡糸で形成されているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、本発明に係るグランドパッキン3では、中央部分A2のうち、少なくとも一部分が紡績糸および/または混紡糸により形成されていれば良い。例えば、図2Bを例に説明すれば、中芯糸20、角糸30、および対辺糸40のうち、中芯糸20だけを紡績糸および/または混紡糸で形成し、角糸30および対辺糸40は、フィラメント糸で形成しても良い。また、例えば、中芯糸20の一部分だけを紡績糸および/または混紡糸で形成し、その他の部分は全てフィラメント糸で形成することも可能である。
また、本実施例のグランドパッキン3では、上述したように、中央部分A2の全体が編組されていないが、本発明では、中央部分A2の一部分または全体が編組されていても良い。
このように、本発明に係るグランドパッキン3では、中央部分A2の一部分にフィラメント糸が用いられていても良く、中央部分A2の一部分または全体が編組されていても良い。しかしながら、グランドパッキン全体としてより高い柔軟性を得るため、また、グランドパッキンの製造にかかる材料コストを低減するためには、中央部分(A2)の全体が、編組されていない紡績糸および/または混紡糸から形成されていることが好ましい。
また、本実施例では、グランドパッキン3を形成する素糸は、全てPPS繊維により形成されているが、本発明のグランドパッキン3を構成する素糸は、PPS繊維には限定されない。したがって、例えば、アラミド繊維、ポリエステル繊維、合成繊維などの有機繊維や、炭素繊維、ガラス繊維、ロックウールなどの無機繊維のいずれか1つ、または上述した繊維の複数を採用することができる。
ただし、少なくとも、外部の流体と接触する外側部分A1には、PPS繊維からなるフィラメント糸を用いることが、酸、アルカリなど様々な薬液が流れるラインに本発明に係るグランドパッキン3を好適に用いることが可能となるため、好ましい。
また、本実施例のグランドパッキン3は、図2Bに示したように、その外側部分A1が1層の外被編組糸50から形成されているが、本発明の外側部分A1はこれに限定されず、複数層から形成されていても良い。
また、本実施例のグランドパッキン3は、上述したように、格子編により編組されているが、本発明に係るグランドパッキン3は、どのような編組方法で製造されても良い。例えば、図3Aに示したような八編み、図3Bに示したような格子編み、図3Cに示したような袋編みなどの編組方法により編組されていても良い。
また、本発明では、例えば、特開2004−169823号公報に開示されているように、グランドパッキン基材の表面または内部に水膨潤性マイカを含浸させれば、焼き付けを防止し、優れたシール性を維持することができる。
以上、本発明のグランドパッキンについて説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されない。
例えば、PPS繊維からなる基材に、補助材として加えられる材料は、水膨潤性マイカに限定されず、潤滑油、PTFEディスパージョンなど公知の材料を要求特性に合わせて適宜用いることができる。これら基材に加えられる補助材に関しては、本発明の要旨ではないので詳細は省略する。
以下に、本発明に係るグランドパッキンの特性を確認するために行なった比較試験について説明する。
供試試料としたグランドパッキンは、本発明品である実施例1の場合も、従来例である比較例1,2の場合も格子編により製造されたものである。
先ず、発明品である実施例1のグランドパッキンは、全てPPS繊維から形成されている。そして、図2Aおよび図2Bに示したように、実施例1の外側部分A1を構成する外被編組糸50は、フィラメント糸からなり、このフィラメント糸が一回編み上げられて形成されている。また、実施例1の中央部分A2を構成する中芯20と角糸30と対辺糸40とは、全て紡績糸から形成されており、且つ編組されていない。
これに対し、比較例1のグランドパッキンは、図2Aに示した外側部分A1と中央部分A2の全てがPPSの紡績糸からなる。そして、外側部分A1の外被編組糸50のみが編組され、中央部分A2を構成する、中芯20と角糸30と対辺糸40とは編組されていない。
また、比較例2のグランドパッキンは、外側部分A1および中央部分A2の全てがPPS繊維のフィラメント糸からなる。この比較例2では、外被編組糸50を始めとして、中央部分A2を構成する中芯20と、角糸30と、対辺糸40とは、全て編組されていない。
上述した、実施例、比較例1、および比較例2で使用したグランドパッキンについて、外側部分A1および内側部分A2における繊維の種類、素糸の形状、編組の有無について整理すれば、表1に示すとおりである。
Figure 0005491873
なお、表1において、外側部分A1および中央部分A2は、それぞれ、単にA1、A2と表記している。また、外側部分A1(または中央部分A2)が編組されている場合は「○」、編組されていない場合は「×」と表記している。
試験装置の概要
図6は、グランドパッキンの特性を調べるために使用した横型回転試験装置を示したものである。この試験装置では、パッキンボックスの内部に主軸が水平方向に挿通されている。そして、主軸の外周側に装着された軸スリーブと、外方のパッキンボックスとの間に、グランドパッキン3a、3b、3c、3dが収容され、これらのグランドパッキン3a、3b、3c、3dが、パッキン押さえにより押さえられている。これらのグランドパッキン3a、3b、3c、3dとして、実施例1あるいは比較例1,2のいずれかのグランドパッキンを装着して、試験を行なった。
パッキンボックスには、温度計などの温度測定手段が設置され、この温度測定手段により流体(水道水)温度とパッキンボックス内の温度とを検出した。
本試験装置では、モータにより主軸を回転させ、圧力流体である水道水を上部から導入する。そして、パッキン押さえの隙間から外方に漏れ出た水道水をメスシリンダで受け、その漏れ出た容量を測定した。また、温度測定手段により、特にパッキンボックス内の温度を検出した。
さらに、連続運転中に、主軸の回転に対する軸抵抗と、パッキンの全長の変化を測定した。
(1)試験条件(実施例1も比較例1,2も同一条件)
配列:片側4リング(図4参照)
寸法:φ80×φ105×12.5H
回転数:1194rpm(周速5m/s)〜2388rpm(周速10m/s)
圧力:0.49MPa
流体:水道水(約40℃)
(2)試験治具
試験試料サイズ:φ80×φ105×12.5H(片側7リングまで装着可)
周速(回転数):max15m/s(3582rpm)
押込み圧力:max10kgf/cm
(3)測定項目
〔1〕漏洩量(cc/min)
〔2〕パッキンボックス温度(℃)
〔3〕軸抵抗(N・m)
〔4〕パッキン装着長(0.01mmまで計測)
(4)試験手順
〔1〕パッキンボックスにパッキンを装着する。
〔2〕締付前のパッキン装着長を測定する。
〔3〕パッキン押さえのボルトを締付け、水圧0.49MPaを負荷する。
〔4〕漏洩量が多い場合(200cc/min以上)、スパナでナットを1/6〜1/12回転ずつ締付けを行い漏れ量を(100cc/min以下)調整する。
〔5〕−1. 1194rpm(周速5m/s)で回転させ、漏れ量が多い場合(200cc/min以上)は、スパナでナットを1/6〜1/12回転ずつ締付けを行い漏洩量を調整する。
〔5〕−2. 60時間以上の連続運転を行ない所定の計測をする。
〔5〕−3. 1194rpm(周速5m/s)で60時間以上の連続運転後、連続して2388rpm(周速10m/s)まで回転を上昇させ、漏れ量が多くなった場合は、スパナでナットを1/6〜1/12回転ずつ締付けを行い漏洩量を(100cc/min以下)調整する。
〔6〕200時間以上の連続運転を行ない所定の計測をする。
(5)試験結果
図7A,図7B、図7C,図7Dは、本発明品である実施例1によるグランドパッキンの試験結果を示したものである。
図8A,図8B、図8C、図8Dは、比較例1によるグランドパッキンの試験結果を示したものである。
図9A,図9B,図9C,図9Dは、比較例2によるグランドパッキンの試験結果を示したものである。
なお、図7B,図8B,図9Bは、測定時間に対するパッキンボックス内の温度を調べた結果を示し、図7C,図8C、図9Cは、測定時間に対する軸抵抗を調べた結果を示し、図7D,図8D,図9Dは、測定時間に対する4連(リング)のグランドパッキン装着長の変化を調べた結果を示している。
漏洩の結果
実施例1のグランドパッキンは、図7Aに示したように、モータ側のグランドパッキンも、反モータ側のグランドパッキンも漏洩量に大きな違いは無く、測定時間が長くなるとしても、漏洩量の増減はほとんど無く、シール性が良好であることが確認された。
これに対し、比較例1では、運転の初期では、漏洩量が多いため、締付け圧力の調整が必要であった。また、比較例2では、運転開始直後にモータ側に焼き付けが発生したため、回転数を一度5m/s以下まで下げたのち再度5m/sまで再度上昇させる必要が生じた。運転開始1時間半後に増締めした後、反モータ側に焼き付けが発生したことが確認された。また、運転開始24時間後にも反モータ側に焼付き現象が有った。なお、焼き付けの発生は目視により確認された。
温度変化の結果
実施例1では、図7Bに示したように、パッキンボックス内の温度は、反モータ側とモータ側との差は略一定であり、運転時間が120時間付近までは温度が略一定で、大幅な増減は見られなかった。これにより、温度安全性があることが確認された。比較例1の場合、全体として実施例1に比べて温度が高く、運転初期に特に温度上昇が見られた。
比較例2では、運転初期から80時間付近までは、温度変化のバラツキが大きかった。特にモータ側では、60℃付近まで上昇することが確認された。
軸抵抗の結果
実施例1の場合、運転が開始してから、比較的早く安定した値を示した。運転開始120時間付近で増し締めを行なったとき、若干の上昇が見られたものの、その後大きな変化は無かった。その後の増し締め時には、温度変化は見られなかった。比較例1の場合、運転開始後に漏洩が多いため、増し締めを行なう必要が生じたため、運転開始初期時の軸抵抗は高かった。比較例2の場合、運転開始時初期から軸抵抗が高く、その後少しずつ低下した。
装着長の結果
実施例1の場合、運転開始時から4回の増し締め締め略100時間毎に行ったが、増し締め後の装着長さの変化は少なかった。比較例1では、運転開始直後から漏洩が多い(200cc/min以上)ため、運転開始から短時間のうちに多数回の増し締めを行なう必要が生じ、その都度、装着長の長さが減少した。比較例2の場合、運転開始直後にモータ側に焼き付けが発生したため、回転数を一度5m/s以下まで下げたのち再度5m/sまで再度上昇させる必要が生じた同時に、締付を緩める必要があった。
以上の試験結果からも分かるように、本発明に係るグランドパッキンは、比較例1,2に比べて適宜な硬度と適宜な柔軟性に富み、漏洩も少ないことが確認された。
1 スタフィンボックス
3、3a、3b、3c、3d グランドパッキン
20 中芯
30 角糸
40 対辺糸
50 外被編組糸
A パッキン本体
1 外側部分
2 中央部分

Claims (1)

  1. 編組されたフィラメント糸で形成された外側部分(A1)と、該外側部分(A1)に囲まれた中央部分(A2)とから構成された断面構造を有するグランドパッキンであって、
    前記中央部分(A2)の全体が、編組されていない紡績糸および/または混紡糸から形成され、
    前記外側部分(A 1 )を形成する編組されたフィラメント糸と、前記中央部分(A 2 )を形成する編組されていない紡績糸および/または混紡糸が、PPS(ポリフェニレンサルファイド樹脂)繊維からなり、
    さらに前記外側部分(A 1 )と中央部分(A 2 )との構成割合が、重量比(「中央部分(A 2 )を形成する紡績糸および/または混紡糸の重量」/「外側部分(A 1 )を形成するフィラメント糸の重量」)で、3/7〜1/9の範囲であることを特徴とするグランドパッキン。
JP2010000574A 2009-08-26 2010-01-05 グランドパッキン Active JP5491873B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010000574A JP5491873B2 (ja) 2009-08-26 2010-01-05 グランドパッキン

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009195704 2009-08-26
JP2009195704 2009-08-26
JP2010000574A JP5491873B2 (ja) 2009-08-26 2010-01-05 グランドパッキン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011069485A JP2011069485A (ja) 2011-04-07
JP5491873B2 true JP5491873B2 (ja) 2014-05-14

Family

ID=44014933

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010000574A Active JP5491873B2 (ja) 2009-08-26 2010-01-05 グランドパッキン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5491873B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6501215B2 (ja) * 2014-11-25 2019-04-17 株式会社サンコー フレキ管継手及びそれ用のパッキン

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0446119Y2 (ja) * 1986-08-27 1992-10-29
JP3096516B2 (ja) * 1992-03-19 2000-10-10 日本バルカー工業株式会社 グランドパッキン
JPH086812B2 (ja) * 1992-06-12 1996-01-29 日本ピラー工業株式会社 グランドパッキン
JP2884078B2 (ja) * 1997-09-22 1999-04-19 日本ピラー工業株式会社 パッキン
JP4958350B2 (ja) * 2001-09-26 2012-06-20 日本バルカー工業株式会社 グランドパッキンを用いた密封装置
JP3927963B2 (ja) * 2004-03-31 2007-06-13 日本ピラー工業株式会社 膨張黒鉛製編み糸およびグランドパッキン
JP4857151B2 (ja) * 2007-03-08 2012-01-18 日本ピラー工業株式会社 グランドパッキン

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011069485A (ja) 2011-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ES2103244T3 (es) Hilo de material compuesto para la fabricacion de empaquetaduras trenzadas, empaquetadura trenzada y procedimiento para formar dicho hilo de material compuesto.
EP0794367B1 (en) Seal Material
US9052017B2 (en) Flexible flow control bushing
US6273431B1 (en) Forged valve stem packing set
US3791658A (en) Packings for pumps, valves, and the like
JP5491873B2 (ja) グランドパッキン
JP4175525B2 (ja) 密封材料
JP4857151B2 (ja) グランドパッキン
US20030042691A1 (en) Packing material and gland packing used the material
JP5388567B2 (ja) 回転式加熱処理装置
JP5731036B2 (ja) 渦巻形ガスケット及びその製造方法
JP5979780B2 (ja) パッキン材料及びこの材料を用いたグランドパッキン
JP2004232806A (ja) パッキン材料及びこの材料を用いたグランドパッキン
GB2562205A (en) Composite structure for sealing products
JP4857186B2 (ja) カバードヤーンの製造方法
JP3971060B2 (ja) グランドパッキン
TWI656290B (zh) 編織體及封軸襯墊
JP6595387B2 (ja) グランドパッキン、及び、グランドパッキンの製造方法
EP0915274A1 (en) High performance packing ring
JP2005282772A (ja) グランドパッキン
JPH10281296A (ja) パッキン
JP2000170920A (ja) グランドパッキンおよびその製造方法
JP2569431B2 (ja) グランドパッキン
JPS5824678Y2 (ja) グランドパツキン
JPH086812B2 (ja) グランドパッキン

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130920

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131001

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131028

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5491873

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250