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JP5471485B2 - 窒化物半導体素子および窒化物半導体素子のパッド電極の製造方法 - Google Patents

窒化物半導体素子および窒化物半導体素子のパッド電極の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、窒化物半導体素子、特に発光素子等とする窒化物半導体素子の電極構造の技術に関する。
窒化物半導体は、一般に、発光ダイオード(LED)やレーザダイオード(LD)等の発光素子、太陽電池や光センサ等の受光素子、トランジスタやパワーデバイス等の電子デバイスに用いられる。特に、窒化物半導体を用いた発光ダイオードは、バックライト等に用いる各種光源、照明、信号機、大型ディスプレイ等に幅広く利用されている。
窒化物半導体を用いた窒化物半導体素子は、基本的に、基板上にn型窒化物半導体層、p型窒化物半導体層が積層され、n型、p型のそれぞれの窒化物半導体層に電気的に接続するn側電極、p側電極が形成された構造である。両電極を上面側に形成する場合、上層のp型窒化物半導体層の一部を除去してn型窒化物半導体層が露出した領域にn側電極を形成し、p型窒化物半導体層上にp側電極を形成する。ここで、特に上面を光の取り出し/取り込み面とする発光素子や受光素子とする窒化物半導体素子については、その上面のp型窒化物半導体層上に透光性電極をほぼ全面に形成し、さらにその上の一部の領域にAu等の金属からなるパッド電極を形成してp側電極とする構造が知られている。
p側電極において、透光性電極は、パッド電極からの電流をp型窒化物半導体層全体に供給すると共に、光を透過させて、発光素子であれば外部へ光を取り出し、受光素子であれば内部に取り込み可能とする。透光性電極としては、一般的に、インジウム−スズ酸化物(Indium Tin Oxide:ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム(In23)、酸化スズ(SnO2)等の導電性酸化物が用いられる。一方、n側電極については、n型窒化物半導体層への接続面積が少なくてよいので光を透過させる必要がなく、そのため、n型窒化物半導体層上の一部の領域に直接にパッド電極が形成される。
n側電極(パッド電極)は、n型窒化物半導体と良好にオーミック接触するAl,W,Cr,Ti等からなるオーミック接触層と、ワイヤとの密着性のよいAu等のボンディング層との2層構造、あるいはこの2層の間にさらにPt等のバリア層を設けた3層構造とすることが一般的であった(例えば特許文献1,2)。一方、p側のパッド電極は、透光性電極上に形成するため、ITO等の酸化物と密着性がよく、さらにこの酸化物を介してp型窒化物半導体にオーミック接触可能なRhやPt等を最下層とし、これにAu等のボンディング層を積層して形成するのが一般的であった。すなわち、n側とp側とではパッド電極を異なる構造とする必要があった。しかし、n型窒化物半導体、およびp型窒化物半導体上の透光性電極の両方に接続可能なパッド電極構造があれば、n側、p側のパッド電極を共通の構造とすることができるので、窒化物半導体素子全体の構造を簡略化し、製造コストを低減できる。そこで、n側、p側両用のパッド電極構造が開発されている。
例えば、特許文献3には、n型窒化物半導体と良好にオーミック接触するTiを、p側電極における導電性酸化物の表面粗さより薄い膜厚で形成することで、導電性酸化物との密着性に劣るTiの非酸化膜形成部分を連続させないようにして、その上に導電性酸化物と密着性のよいRh、さらにボンディング層としてAuを積層した、n側電極にも適用可能なp側のパッド電極が開示されている。また、特許文献4には導電性酸化物と密着性のよいRh,Pt等の第1の金属を島状に点在させた上に、n型窒化物半導体とオーミック接触するAl,Ti等の第2の金属を膜として積層することで、p側の導電性酸化物およびn型窒化物半導体のそれぞれに第1、第2の2種類の金属が接触するオーミック接触層を備えるパッド電極が開示されている。
特許第4099989号公報 米国特許第7335519号明細書 特開2006−324511号公報 特開2008−41866号公報
しかしながら、これらの従来技術によるパッド電極は、特にp側のパッド電極として導電性酸化物への密着性の点で改良の余地がある。
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、p型窒化物半導体層上の透光性電極、およびn型窒化物半導体層のいずれにおいても、オーミック接触が可能で、さらに密着性にも優れたパッド電極を備える窒化物半導体素子を提供することを目的とする。
すなわち本発明に係る窒化物半導体素子は、n型窒化物半導体層と、前記n型窒化物半導体層に積層されたp型窒化物半導体層と、前記p型窒化物半導体層上に形成された導電性酸化物からなる透光性電極と、前記透光性電極上の一部の領域に形成されたp側パッド電極と、前記n型窒化物半導体層に接続するn側パッド電極と、を備える構造である。そして、p側パッド電極、またはn側パッド電極p側パッド電極は、n型窒化物半導体層および透光性電極のそれぞれに接触する側から順に、厚さ1nm以上9nm未満のCr層、前記Cr層の厚さ以上の厚さのPt層を積層して備えることを特徴とする
このように、n型窒化物半導体へのオーミック接触性に優れたCrを極めて薄く厚さを制限して1層目(最下層)とし、その上に導電性酸化物を介してのp型窒化物半導体へのオーミック接触可能なPtを積層することにより、単層ではp型窒化物半導体へのオーミック接触をしないCrが1層目であっても、オーミック接触性が得られるようになる。すなわち、n側パッド電極およびp側パッド電極のいずれに適用しても低抵抗なパッド電極とすることができる。特に、Pt層をCr層の厚さ以上とすることでCr層がPt層の影響を受け易く、より前記効果が得られる。
さらに、このような構造としたn側パッド電極およびp側パッド電極の少なくとも一方においては、以下の構造とすることが好ましい。すなわち、Cr層は、その上のPt層の一部が拡散されて、当該Pt層との間にCrとPtとを含有する層が形成されていることが好ましい。このように、界面にCr−Pt合金の層が形成されるようにPt層と密着することで、薄膜であるCr層に導電性酸化物への強い密着性が付与されるため、特にp側パッド電極として優れたものとすることができる。
また、Pt層上にRu層またはIr層が積層されて、さらにその上にAu層が積層されて当該n側パッド電極およびp側パッド電極の少なくとも一方における最表面を形成していることが好ましく、前記Ru層またはIr層は厚さ50nm以上であることがより好ましい。
このように、最表面にボンディング性の良好なAu層を備える場合、Pt層との間にRu層またはIr層を配することにより、Au層はPt層からの拡散が抑制されてボンディング性が低下することを防止できる。特に、このRu層またはIr層は厚さ50nm以上とすることで、より前記効果が得られる。
また本発明に係る窒化物半導体素子は、p側電極の透光性電極をインジウム−スズ酸化物(ITO)とすることが好ましい。導電性酸化物の中でもITOは高い光透過性を有し、また導電率の比較的高い材料であることから、窒化物半導体素子の発光効率を高くすることができる。
また本発明に係る窒化物半導体素子は、n側パッド電極がn型窒化物半導体層上に積層されて、平面においてp型窒化物半導体層と互いに異なる領域に形成されている構成とし、さらにn側パッド電極とp側パッド電極を、同一の積層構造とすることができる。すなわち、窒化物半導体素子において、n側パッド電極とp側パッド電極を同じ側に積層して備え、さらに同一の積層構造とすることにより、これらn側パッド電極とp側パッド電極を同時に形成することが可能となる。
そして、本発明に係る窒化物半導体素子のパッド電極の製造方法は、前記窒化物半導体素子のn側パッド電極およびp側パッド電極を製造する方法であって、n型窒化物半導体層上および透光性電極上のそれぞれに、Cr層、Pt層を順に積層し、前記Pt層上にRu層またはIr層を積層し、さらにその上にAu層を積層する工程と、前記積層した金属層を加熱する工程と、を行うことを特徴とする。このような方法で行うことにより、p側、n側のそれぞれのパッド電極を同時に形成でき、また、積層した金属層を加熱することで、PtをCr層に拡散させることができる。
本発明に係る窒化物半導体素子によれば、p型、n型のいずれの窒化物半導体層に対しても、オーミック接触性および密着性の良好なパッド電極を備えることができ、さらにp側、n側のそれぞれのパッド電極を共通の構造として窒化物半導体素子の構造を簡略化することができる。そして、本発明に係る窒化物半導体素子のパッド電極の製造方法によれば、前記のパッド電極を、p側、n側のそれぞれに同時に形成することができ、生産性がよい。
本発明の実施形態に係る窒化物半導体素子の構造を説明する模式図であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。 図1に示す窒化物半導体素子におけるパッド電極の構造を模式的に示す拡大断面図である。 本発明の実施形態に係る窒化物半導体素子の製造方法を説明するフローチャートである。 本発明に係る実施例におけるパッド電極の密着性およびコンタクト性のCr層の厚さ依存性を説明するグラフであり、(a)は剥がれ率、(b)はコンタクト抵抗および順電圧を示す。 本発明に係る実施例におけるパッド電極のGDS分析による検出強度の厚さ方向分布を示すグラフであり、(a)、(b)、(c)はCr層の厚さがそれぞれ1nm、2nm、3nmである。 本発明に係る実施例におけるパッド電極の密着性およびコンタクト性の熱処理依存性を説明するグラフであり、(a)は剥がれ率、(b)はコンタクト抵抗を示す。 本発明に係る実施例におけるパッド電極のGDS分析による検出強度の厚さ方向分布を示すグラフであり、(a)は熱処理前、(b)は熱処理後である。 本発明に係る実施例におけるパッド電極のCr層−Pt層間のCr−Pt合金層の形成を説明する図であり、(a)は窒化物半導体素子の透光性電極(ITO)とp側パッド電極との界面近傍の断面のSTEM像写真、(b)は深さ領域別のPt,Cr,Inの組成比を示すグラフである。 本発明に係る実施例におけるパッド電極のGDS分析による検出強度の厚さ方向分布を示すグラフであり、(a)はバリア層がIr層の実施例、(b)はバリア層がRu層の実施例、(c)はバリア層なしの比較例である。 本発明に係る実施例におけるパッド電極のワイヤシェア強度を比較するグラフである。
以下、本発明に係る窒化物半導体素子およびこの窒化物半導体素子のパッド電極の製造方法について説明する。
〔窒化物半導体素子〕
本発明の実施形態に係る窒化物半導体素子の構造を、図1および図2を参照して説明する。本発明の実施形態に係る窒化物半導体素子10は発光素子であり、図1(b)に示すように、基板1上に、n型窒化物半導体層2と、活性層3と、p型窒化物半導体層4を積層して備える。さらに窒化物半導体素子10は、n型窒化物半導体層2に電気的に接続するn側電極(n側パッド電極)7n、およびp型窒化物半導体層4に電気的に接続するp側電極5を、共に上面側に備え、また、絶縁性の保護膜9を表面に備える。n側電極7nはパッド電極であり、p型窒化物半導体層4および活性層3の一部が除去されて露出したn型窒化物半導体層2の表面に直接に形成される。一方、p側電極5は、p型窒化物半導体層4の表面上のほぼ全面に形成された透光性電極6と、透光性電極6上の一部の領域に形成されたパッド電極(p側パッド電極)7pとからなる。保護膜9は、n側電極7nおよびp側パッド電極7pの上面を除いた、窒化物半導体素子10の全表面を被覆する。なお、本明細書における「上」とは、基板に対して窒化物半導体層を備えた側を指し、図1(b)における上方向である。
(基板)
基板1は、窒化物半導体をエピタキシャル成長させることができる基板材料であればよく、大きさや厚さ等は特に限定されない。このような基板材料としては、C面、R面、A面のいずれかを主面とするサファイアやスピネル(MgA124)のような絶縁性基板、また炭化ケイ素(SiC)、シリコン、ZnS、ZnO、Si、GaAs、ダイヤモンド、および窒化物半導体と格子接合するニオブ酸リチウム、ガリウム酸ネオジウム等の酸化物基板が挙げられる。本実施形態に係る窒化物半導体素子10は、n側電極7nおよびp側電極5を同一面側(上面側)に備えるため、絶縁性基板を基板1として備えることができるが、導電性基板を基板1として用いてもよい。
(n型窒化物半導体層、活性層、p型窒化物半導体層)
n型窒化物半導体層2、活性層3、およびp型窒化物半導体層4としては、特に限定されるものではないが、例えばInXAlYGa1-X-YN(0≦X、0≦Y、X+Y<1)等の窒化ガリウム系化合物半導体が好適に用いられる。n型窒化物半導体層2、活性層3、およびp型窒化物半導体層4(適宜まとめて窒化物半導体層2,3,4という)は、それぞれ単層構造でもよいが、組成および膜厚の異なる層の積層構造、超格子構造等であってもよい。特に発光層である活性層3は、量子効果が生ずる薄膜を積層した単一量子井戸または多重量子井戸構造であることが好ましく、さらに井戸層がInを含む窒化物半導体であることが好ましい。なお、基板1上に、任意に基板1との格子定数の不整合を緩和させるためのバッファ層等の下地層(図示せず)を介してn型窒化物半導体層2を形成してもよい。
通常、このような窒化物半導体層は、それぞれがMIS接合、PIN接合、またはPN接合を有したホモ構造、ヘテロ構造、またはダブルへテロ構造等として構成されてもよく、また、膜厚も特に限定されるものではなく、種々の膜厚で構成することができる。窒化物半導体層の積層構造としては、例えば、AlGaNよりなるバッファ層、アンドープGaN層、Siドープn型GaNよりなるn側コンタクト層、GaN層とInGaN層とを交互に積層させた超格子層、GaN層とInGaN層とを交互に積層させた多重量子井戸構造の活性層、MgドープAlGaN層とMgドープInGaN層とを交互に積層させた超格子層、MgドープGaNよりなるp側コンタクト層、等が挙げられる。
本発明において、窒化物半導体層の形成方法としては、特に限定されないが、MOVPE(有機金属気相成長法)、MOCVD(有機金属化学気相成長法)、HVPE(ハイドライド気相成長法)、MBE(分子線エピタキシー法)等、窒化物半導体の成長方法として公知の方法を好適に用いることができる。特に、MOCVDは結晶性よく成長させることができるので好ましい。また、窒化物半導体層2,3,4は、種々の窒化物半導体の成長方法を使用目的により適宜選択して成長させることが好ましい。
(n側電極、p側電極)
n側電極7nはn型窒化物半導体層2に、p側電極5はp型窒化物半導体層4に、それぞれ電気的に接続して外部から電流を供給する。ここで、窒化物半導体の中でも好適な窒化ガリウム系化合物半導体はp型になり難く、すなわちp型窒化物半導体層4は比較的抵抗が高い傾向がある。そのため、電極をp型窒化物半導体層4上の一部の領域のみで接続すると、窒化物半導体素子10に供給される電流はp型窒化物半導体層4中で広がり難く、発光が面内で不均一になる。したがって、p型窒化物半導体層4の面内全体に均一に電流が流れるように、p側電極5はp型窒化物半導体層4上により広い面積で接続して設ける必要がある。ただし、上面を窒化物半導体素子10の光取り出し面とするため、p側電極5で光取り出し効率を低下させないように、p側電極5は、p型窒化物半導体層4上に直接に、その全面またはそれに近い面積の領域(ほぼ全面)に形成された透光性電極6を備える。そして、p側電極5はさらに透光性電極6上に、ワイヤボンディング等で外部回路に接続するために、ボンディング性の良好なAu等を表面に備えるパッド電極(p側パッド電極)7pを備える。p側パッド電極7pは、光を多く遮らない程度に、ボンディングに必要な平面視形状および面積であって、透光性電極6の平面視形状より小さく、内包されるように、すなわち透光性電極6上の一部の領域に形成される。
一方、低抵抗のn型窒化物半導体層2には、n側電極7nは、接続面積は少なくてよいので、光を透過させないパッド電極(n側パッド電極)のみで構成することができ、n型窒化物半導体層2上に直接に形成される。また、本実施形態に係る窒化物半導体素子10は、上面側にn側パッド電極7nを備えるので、n型窒化物半導体層2上の当該n側パッド電極7nを接続するための領域における活性層3およびp型窒化物半導体層4が除去されており(図1(b)参照)、すなわちこの領域は発光しない。したがって、このn側電極(n側パッド電極)7nは、発光量を大きく減少させない程度に、p側パッド電極7pと同様にボンディングに必要な、そしてn型窒化物半導体層2との電気的接続に必要な平面視形状および面積に形成される。n側パッド電極7nおよびp側パッド電極7pの窒化物半導体素子10の平面視におけるそれぞれの位置は、特に限定しないが、パッド電極7n,7p自身や外部回路から接続したワイヤで遮られる光量をより抑制できること、ボンディングの作業性等に基づいて設計すればよい。
(透光性電極)
p側電極5における透光性電極6は導電性酸化物からなる。透光性電極として金属薄膜を用いることもできるが、導電性酸化物は金属薄膜に比べて透光性に優れるため、窒化物半導体素子10を発光効率の高い発光素子とすることができる。導電性酸化物としては、Zn,In,Sn,Mgからなる群から選択された少なくとも一種を含む酸化物、具体的にはZnO,In23,SnO2,ITOが挙げられる。特にITOは可視光(可視領域)において高い光透過性を有し、また導電率の比較的高い材料であることから好適に用いることができる。そして、前記したように抵抗が比較的高いp型窒化物半導体層4の全域に電流を均一に供給するため、透光性電極6はp型窒化物半導体層4上のより広い面積に、すなわちほぼ全面に形成することが好ましい。また、透光性電極6の膜厚は特に限定されるものではないが、シート抵抗が過大とならないように、5000nm以下とすることが好ましく、100〜1000nm程度とすることがより好ましい。
導電性酸化物からなる透光性電極6は公知の方法によって形成することができる。例えば、スパッタ法、反応性スパッタ法、真空蒸着法、イオンビームアシスト蒸着法、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法、CVD法、スプレー法、スピンコート法、ディップ法、またはこれらの方法と熱処理の組み合わせ等、種々の方法を利用することができる。また、前記した通り、導電性の点で透光性電極6はp型窒化物半導体層4上のほぼ全面に形成することが好ましいが、その平面視形状は特に限定するものではなく、フォトリソグラフィを用いたエッチング等により、所望の形状に形成することができる。透光性電極6は、一体の矩形等のp型窒化物半導体層4の平面視形状に合わせた形状でもよいが、例えば、格子状、メッシュ形状、ドット状、ストライプ形状、網目状等にパターン形成することで、光の取り出し効率を向上させてもよい。なお、ストライプ形状等は、一体から複数に分岐した枝状にて形成して、パターンにより導電性酸化膜が完全に分離しないようにする。
(パッド電極)
本実施形態に係る窒化物半導体素子10において、n側パッド電極7nとp側パッド電極7pとは同じ積層構造であり、適宜まとめてパッド電極7と称する。図2に示すように、パッド電極7は、一般的なものと同様に、外部からワイヤを接続されるためのボンディング層(Au層)73を最上層(最上面)に備える構成である。そして、本実施形態において、パッド電極7は、最下層にCr層71a、Pt層71bを順に積層したオーミック接触層(Cr/Pt層)71を備え、さらにその上すなわちボンディング層(Au層)73との間にバリア層(Ru層またはIr層)72を備える。これらの金属層71a,71b,72,73は蒸着法、スパッタ法等の公知の方法によって成膜することができ、また連続的に形成して積層することが好ましい。また、パッド電極7(7n,7p)の平面視形状は特に限定するものではなく、リフトオフ法、フォトリソグラフィを用いたエッチング等により、所望の形状(例えば図1(a)参照)に形成することができる。
オーミック接触層71は、Cr層71aとPt層71bとの2層(適宜Cr/Pt層と称する)からなる。Cr層71aは、n側パッド電極7nにおいてはn型窒化物半導体層2に、p側パッド電極7pにおいては透光性電極6に、それぞれ接触する層である。Crは、n型窒化物半導体層2および導電性酸化物である透光性電極6のそれぞれへの密着性がよく、また、n型窒化物半導体層2にオーミック接触可能な膜を形成する。しかし、Crは、導電性酸化物を介してのp型窒化物半導体層4へのオーミック接触性がない。詳しくは、Crは、加熱されるとp型窒化物半導体層4へのオーミック接触性が失われる。窒化物半導体素子10は、例えば発光装置としてパッケージに実装される工程で、一般的に300℃程度の加熱処理を経るため、このような熱で特性が劣化しないことを要する。しかし、Cr層71aは、その上に積層されるPt層71bからの影響により、特に熱でPtが後記するように拡散されることで、p型窒化物半導体層4へのオーミック接触性が向上する。すなわちパッド電極7において、Cr層71aおよびその上に積層されるPt層71bの2層で、n側、p側共通のオーミック接触層71を構成する。
Cr層71aは、n型窒化物半導体層2へのオーミック接触性を保持するために厚さを1nm以上とし、1.5nm以上が好ましい。さらにPt層71bからのPtの拡散が上層のボンディング層73側に多くならないようにするために、Cr層71aの厚さは2nm以上が好ましい。一方、Cr層71aは、厚くなると透光性電極6との接触面までPt層71bからの影響を受け難くなって、p型窒化物半導体層4へのオーミック接触性が低下する。また、Cr層71aは、Pt層71bと密着して一体となってCr/Pt層(オーミック接触層)71を形成することで、後記するように透光性電極6への密着性が向上するが、厚くなるとPt層71bとの一体性が不十分となって透光性電極6への密着性が低下する。したがって、Cr層71aは厚さ9nm未満とし、6nm以下とすることが好ましく、4.5nm以下とすることがさらに好ましい。製造における厚さのばらつきを考慮すると、Cr層71aは、厚さの狙い目を3.0nmとすることが特に好ましい。
Pt層71bは、PtをCr層71aに十分に拡散させるために、Cr層71aより薄くならないように形成することが好ましい。すなわちPt層71bの厚さはCr層71aの厚さの1倍以上が好ましく、5倍以上がより好ましく、具体的には10nm以上とすることが製造上においても制御し易く好ましい。一方、Pt層71bは、100nmを超えて厚くしても効果のさらなる向上は飽和し、生産性が低下するため、また、ボンディング層73側へもPtが拡散してボンディング性を低下させる場合があるため、厚さを100nm以下とすることが好ましく、50nm以下とすることがより好ましい。
Pt層71bからCr層71aへPtが拡散することにより、Cr層71aのPt層71bとの界面近傍(Cr層71a−Pt層71b間)にCr−Pt合金層(図2では図示省略)が形成されていることが好ましい。本来、Crは単独でも密着性がよいが、本発明において、Cr層71aは極めて薄いために密着性が弱くなって、特に導電性酸化膜に対して不十分である。そのため、Cr層71aと、同じく導電性酸化膜への密着性のよいPt層71bとが界面にCr−Pt合金層が形成されるように互いに密着して一体のCr/Pt層71を形成することで、透光性電極6への密着性が向上する。また、Cr層71aにPtが十分に拡散することで、前記したようにp型窒化物半導体層4へのオーミック接触性も向上する。Pt層71bからCr層71aへPtを拡散させるために、パッド電極7は、Cr層71a、Pt層71bおよびその他の金属層が成膜された以後に、後記製造方法にて説明するように熱処理を施されることが好ましい。
バリア層72は、Pt層71bとボンディング層(Au層)73との間に積層される。本実施形態においては、ボンディング層73がAuからなることで、Pt層71b上に直接に積層されるとPtが拡散されてAuのボンディング性が低下する。すなわち、バリア層72はボンディング層73へのPtの拡散を抑制するために設けられ、特に、Pt層71bからCr層71aへPtを拡散させるための熱処理において、ボンディング層73内までPtが拡散することを抑制して、そのボンディング性が低下することを防止する。このような効果を得るために、バリア層72は、ボンディング層73のAuに熱拡散し難いRu,Irが適用される。本実施形態ではバリア層72にRu層を適用する(図2参照)。なお、Auに熱拡散し難い金属としてMoも挙げられるが、Moはハイドロオゾンで溶解する虞がある。
バリア層72は、Pt層71bおよびボンディング層73のそれぞれの厚さ、また後記熱処理条件にもよるが、具体的には厚さを50nm以上とすることが好ましい。このような厚さとすることで、PtをCr層71a側へ拡散させるために熱処理を施された際に、Ptがバリア層72側へも拡散しても、さらにボンディング層73まで到達して拡散することを抑制できる。より好ましい厚さは60nm以上である。一方、バリア層72は、90nmを超えて厚くしても効果のさらなる向上は飽和し、生産性が低下するため、厚さを90nm以下とすることが好ましい。
ボンディング層73は、外部からワイヤやバンプを接続するために設けられ、パッド電極7の表面(最上面)を構成する。ボンディング層73は、ワイヤ等との密着性すなわちボンディング性に優れ、一般的に適用されるAl(Al合金を含む)、Cu,Au等の金属を適用することができるが、特に耐食性等にも優れたAuを適用することが好ましい。また、ボンディング層73は、ボンディング性を保持するため、厚さを100nm以上とすることが好ましく、200nm以上がより好ましい。一方、生産性上、ボンディング層73は厚さを1000nm以下とすることが好ましく、800nm以下がより好ましく、500nm以下が特に好ましい。
(保護膜)
保護膜9は、窒化物半導体素子10における窒化物半導体層2,3,4の露出した表面(上面および側壁)や透光性電極6の表面等を被覆して、窒化物半導体素子10の保護膜および帯電防止膜とする。具体的にはパッド電極7n,7pの上面の周縁部を除いた領域をボンディングのための領域(パッド部)とし、このパッド部の領域を除いた全表面に保護膜9が形成される。保護膜9は透光性の絶縁膜であるSi,Ti,Ta等の酸化物からなり、蒸着法、スパッタ法等の公知の方法によって成膜することができ、その膜厚は特に限定するものではないが、100〜1000nmとすることが好ましい。
ここで、パッド電極7n,7pの最上面を構成するボンディング層73のAuは、酸化物からなる保護膜9との密着性に劣るため、保護膜9がパッド部の端から剥離する虞がある。これを防止するため、ボンディング層73の上面の周縁部(保護膜9の直下の領域)に、密着層82としてNi等の膜を形成することが好ましい。さらにNiで密着層82を形成した場合、この密着層82からNiがボンディング層73のAuへ拡散するとボンディング性が低下するので、これを防止するために、密着層82の下にバリア層81を形成することが好ましい。バリア層81は、W,Ru,Ir等で形成することができるが、特にパッド電極7のバリア層72と同様に、RuまたはIrを適用することが好ましい。バリア層81、密着層82のそれぞれの厚さは特に限定するものではないが、好適に作用するために、バリア層81は20〜50nm、密着層82は1〜20nmとすることが好ましい。なお、バリア層81と密着層82の2層(例えばRu/Ni層)を適宜、下地層8と称する。下地層8も、パッド電極7n,7pを構成する金属膜(Cr/Pt層71〜Au層73)と同様に、蒸着法、スパッタ法等の公知の方法によって成膜することができ、ボンディング層(Au層)73から連続して、すなわちCr層71aから連続して成膜することが好ましい。
以上の構成を有する本発明の実施形態に係る窒化物半導体素子は、n型窒化物半導体層、および透光性電極を形成したp型窒化物半導体層の両方に対して、オーミック接触性および密着性の良好なパッド電極を備える。このため、本発明の実施形態に係る窒化物半導体素子は、順電圧Vfが低く抑えられて発光効率が高く、また経時劣化による接触不良等が少なく信頼性に優れた発光素子となる。
〔窒化物半導体素子のパッド電極の製造方法〕
本発明に係る窒化物半導体素子のパッド電極の製造方法について、前記実施形態に係る窒化物半導体素子の製造も含めて、図3を参照して一例を説明する。
(窒化物半導体層の形成:S10)
サファイア基板を基板1として、MOVPE反応装置を用いて、基板1上に、n型窒化物半導体層2、活性層3、およびp型窒化物半導体層4を構成するそれぞれの窒化物半導体を成長させる(図3のS11、以下同様)。詳しくは、基板1上に、n型窒化物半導体層2を構成する、第1のバッファ層と、第2のバッファ層と、n側コンタクト層と、第3のバッファ層と、n側多層膜層とを成長させ、このn側多層膜層の上に活性層3を成長させた後、さらにp型窒化物半導体層4を構成する、p側多層膜層と、p側コンタクト層とを順に成長させる。窒化物半導体の各層を成長させた基板1(以下、ウェハという)を装置の処理室内にて窒素雰囲気で、600〜700℃程度のアニールを行って、p型窒化物半導体層4を低抵抗化する(S12)。
(n側電極用コンタクト領域の形成:S20)
n側電極(n側パッド電極)7nを接続するためのコンタクト領域として、n型窒化物半導体層2の一部を露出させる。アニール後のウェハ上にフォトレジストにて所定の形状のマスクを形成して(S21)、反応性イオンエッチング(RIE)にて、p型窒化物半導体層4および活性層3、さらにn型窒化物半導体層2のn側多層膜層、第3のバッファ層を除去して、その表面にn側コンタクト層を露出させる(S22)。エッチングの後、レジストを除去する(S23)。なお、コンタクト領域と同時に、窒化物半導体素子10(チップ)の周縁部(スクライブ領域)をエッチングしてもよい(図1(b)参照)。
(透光性電極の形成:S30)
ウェハの全面に、透光性電極6としてITO膜をスパッタリング装置にて成膜する(S31)。そして、フォトレジストにて、ITO膜上にその下のp型窒化物半導体層4の平面視形状(図1(a)参照)に対応した形状のマスクを形成し(S32)、エッチングして(S33)、p型窒化物半導体層4上に透光性電極6を形成する。エッチングの後、レジストを除去する(S34)。次に、窒素雰囲気で500℃程度のアニールを行って、透光性電極6(ITO膜)のp型窒化物半導体層4とのオーミック接触性、および前記コンタクト領域の露出させたn型窒化物半導体層2の、n側パッド電極7nへのオーミック接触性を、それぞれ向上させる(S35)。
(パッド電極の形成:S40)
露出させたn型窒化物半導体層2上、および透光性電極6のそれぞれにおける所定領域を空けたマスクをフォトレジストにて形成し(S41)、このマスクの上から、スパッタリング装置にて、パッド電極7n,7pを構成するCr,Pt,Ru,Au、さらに下地層8を構成するRu,Niの計6層の金属膜をそれぞれ所定の膜厚ずつ連続的に成膜する(S42)。その後、レジストをその上の金属膜ごと除去する(S43)と、前記の所定領域にn側パッド電極7n、p側パッド電極7pが形成され(リフトオフ法)、またその上に、同じ平面視形状でRu,Niの2層の膜が積層された状態となる。
(熱処理:S44)
窒素雰囲気で、ウェハに熱処理(アニール)を施して、パッド電極7n,7pにおいてPt層71bからPtをCr層71aに拡散させる。Cr層71aおよびPt層71bのそれぞれの厚さにもよるが、熱処理の温度は、Ptを拡散させるために280℃以上とすることが好ましい。一方、温度が高過ぎると、窒化物半導体層2,3,4が熱で劣化して、n型窒化物半導体層2およびp型窒化物半導体層4の方のオーミック接触性が低下し、さらに、窒化物半導体素子10の発光強度が低下する等の虞があるため、熱処理の温度は500℃以下とすることが好ましい。また、処理時間は、温度およびCr層71a等の厚さに応じて設定されるが、10〜20分間程度が好ましい。
(保護膜の形成:S50)
ウェハの全面に、保護膜9としてSiO2膜をスパッタリング装置にて成膜する(S51)。パッド部としてパッド電極7n,7p上のRu,Niの膜上の所定領域を空けたマスクをフォトレジストにて形成し(S52)、SiO2膜をエッチングした(S53)後、レジストを除去する(S54)。残ったSiO2膜(保護膜9)をマスクとしてNi,Ruをエッチングして、パッド部にボンディング層(Au層)73を露出させる(S55)。
ウェハをスクライブやダイシング等で分離して、1個の窒化物半導体素子10(チップ)となる。また、チップに分離する前に、ウェハの裏面から基板1を研削(バックグラインド)して所望の厚さとなるまで薄く加工してもよい。
以上の工程による本発明に係る窒化物半導体素子のパッド電極の製造方法は、前記の実施形態に係る窒化物半導体素子について、p側、n側のそれぞれにパッド電極を同時に形成することができるため、生産性が向上する。
なお、本発明に係る窒化物半導体素子のパッド電極は、p側、n側の一方のパッド電極のみに適用されて、このとき他方のパッド電極は従来公知の構造(例えばn側:Cr/Pt/Au、p側:Rh/W/Au)としてもよい。また、本発明に係る窒化物半導体素子のパッド電極は、前記実施形態(図1参照)に係る窒化物半導体素子に限らず、例えばn側電極を導電性基板の裏面(下面)側に設けた窒化物半導体素子に適用することもできる(図示せず)。
以上、本発明に係る窒化物半導体素子および窒化物半導体素子のパッド電極の製造方法について、本発明を実施するための形態にて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、これらの記載に基づいて種々変更、改変等したものも本発明の趣旨に含まれることはいうまでもない。
窒化物半導体素子を作製し、パッド電極の構造について本発明の効果を確認した実施例を、本発明の要件を満たさない比較例と対比して具体的に説明する。なお、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
〔窒化物半導体素子の作製〕
図1に示す構造の窒化物半導体素子10を作製した。平面視形状(図1(a)参照)は、窒化物半導体素子10全体がX(横)420μm×Y(縦)240μm、そのうちp型窒化物半導体層4の領域(n側電極用コンタクト領域を内包する概形)がX:370μm×Y:190μmであり、n側、p側の各パッド電極7n,7pが径90μm(パッド部径80μm)とした。また、パッド電極7n,7pの中心位置は、Y方向全幅の中心に揃え、X方向はn側パッド電極7nがp型窒化物半導体層4の領域における端から50μm、p側パッド電極7pが同端(反対側)から60μmであり、両パッド電極7n,7p中心間距離が260μmであった。
(窒化物半導体層の形成)
3インチφのサファイア(C面)からなる基板1上に、MOVPE反応装置にて、表1に示すように、温度およびガス種を切り替えて、バッファ層、n型窒化物半導体層2、活性層3、p型窒化物半導体層4を構成するそれぞれの窒化物半導体を順次成長させた。窒化物半導体の各層を成長させた基板1(以下、ウェハという)を、MOVPE反応装置の処理室にて窒素雰囲気として、600℃のアニールを行った。
(n側電極用コンタクト領域の形成)
ウェハを処理室から取り出し、p型窒化物半導体層4上に所定の形状のレジストマスクを形成し、RIE(反応性イオンエッチング)装置で、図1(b)に示すように、p型窒化物半導体層4および活性層3、さらにn型窒化物半導体層2のn側コンタクト層が露出するまでエッチングを行い、レジストを除去した。
(透光性電極の形成)
ウェハをバッファードフッ酸(BHF、フッ酸/フッ化アンモニウム水溶液)に室温で浸漬した後、スパッタリング装置にて膜厚170nmのITOを成膜した。詳しくはIn23とSnO2との焼結体からなる酸化物ターゲットを用い、Ar雰囲気で放電を行ってITO膜をウェハ上に形成した。そして、p型窒化物半導体層4上のほぼ全面にITO膜が残るように、レジストマスクを形成してエッチングを行い、レジストを除去した。そして、ITO膜のオーミック接触性を向上させるため、窒素雰囲気で500℃のアニールを行い、透光性電極6とした。
(パッド電極の形成)
n側電極用コンタクト領域のn型窒化物半導体層2(n側コンタクト層)上、および透光性電極6上のそれぞれの所定の領域を空けたレジストマスクを形成し、スパッタリング装置にて、ウェハ上に、パッド電極7(7n,7p)用のCr,Pt,Ru,Au、および保護膜9の下地層8となるRu,Niを連続的に順次成膜した。そして、レジストを除去し(リフトオフ)、n側、p側の各パッド電極7n,7pの平面視形状(図1(a)参照)の6層膜を形成した。パッド電極7の各層の厚さは表2に示す通りである。なお、サンプルNo.1はCr層なし(厚さ0nm)とし、サンプルNo.3についてはCr層の厚さを表2に示す3nm以外に変化させて形成した。一方、下地層8のRu層は30nm、Ni層は6nmの厚さとした。ただし、サンプルNo.7は、下地層8を設けない構成とした。
(参照例のパッド電極の形成)
従来のn側、p側の共通のパッド電極構造の参照例として、特許文献3のパッド電極にバリア層としてW層を設けたTi/Rh/W/Auの積層構造のパッド電極のサンプルNo.12を作製し、さらに下地層8はRu層に代えてW層を設けた(表2参照)。
(パッド電極の熱処理)
その後、アニール炉にて窒素雰囲気でウェハに表2に示す温度および時間でアニールを施した。サンプルNo.3(Cr層厚さ3nm)、No.4,5,12については、表2に示す温度以外にアニールの温度を変化させ、またアニールを行わない仕様も作製した。ただし、サンプルNo.3について、Cr層の厚さを変化させた仕様は表2に示す通り400℃×10分間のアニールを行い、またアニールを行わない仕様をサンプルNo.2として表2に示す。なお、アニールは10分間単位で行い、20分間行う場合は2回行った。また、280℃のアニールについては電気炉を使用した。
(保護膜の形成)
ウェハ上の全面に保護膜9として、厚さ200nmのSiO2膜を成膜した。パッド電極7n,7p上のパッド部とする領域を空けたレジストマスクを形成して、SiO2膜をエッチングし、レジストを除去した。さらに下地層8のNi,Ruをエッチングして、パッド電極7n,7pのAu層73を露出させ、窒化物半導体素子10とした。また、バックグラインド加工にて、ウェハの裏面から基板を研削して総厚85μmとした。
〔Cr層厚さ依存性の評価〕
サンプルNo.1,3(アニール温度400℃)、およびサンプルNo.6にて、パッド電極のCr層71aの厚さ依存性を以下のように評価した。
(密着性の評価方法)
パッド電極のオーミック接触層71(71a)と、n型窒化物半導体層2(n型GaNコンタクト層)および透光性電極6(ITO膜)それぞれとの密着性を評価するため、ワイヤボンディング加速試験にて剥がれ率を測定した。詳しくは、ワイヤボンディング装置(FB−150DGII、株式会社カイジョー製)を用いて、φ30μmのAuワイヤをパッド電極にボンディングし、その際にパッド電極が下地(n型GaNコンタクト層、ITO膜)から剥がれたサンプルの個数を測定した。
(オーミック接触性の評価方法)
パッド電極のオーミック接触層71の、n型窒化物半導体層2(n型GaNコンタクト層)および透光性電極6(ITO膜)それぞれへのオーミック接触性を評価するため、ウェハにてコンタクト測定を行い、またサンプル(チップ)をφ5タイプの砲弾型ランプに実装して積分球測定にて順電圧Vfを測定した。
(パッド電極の金属組成分布)
グロー放電発光分光(GDS)装置にて、パッド電極の表面(保護膜および下地層を含む)から最下層までの元素組成分析を行った。得られた各元素の検出強度を厚さ方向での分布のグラフにて評価した。
サンプルNo.1,3について、剥がれ率を図4(a)に、コンタクト抵抗および順電圧Vfを図4(b)に、Cr層の厚さ依存性のグラフで示す。さらに、Cr層の厚さ0nm、3nm(サンプルNo.1,3)での剥がれ率およびコンタクト抵抗を表2にも示す。また、Cr層の厚さ1nm、2nm、3nm(サンプルNo.6)について、検出強度の厚さ方向分布のグラフを、図5(a)、(b)、(c)にそれぞれ示す。
〔評価結果〕
(Cr層厚さ依存性)
図4(a)に示すように、Crは層の厚さが極めて薄い0.5nmであってもn型窒化物半導体層への密着性は良好で、さらに厚さ1nm以上にすると、ITO膜への密着性も得られ、n側、p側共に参照例のサンプルNo.12よりも向上した(表2参照)。ただし、厚さ9nmになると、ITO膜への密着性が低下した。
図4(b)に示すように、Crはn型窒化物半導体層へのオーミック接触性が良好で、n側のコンタクト抵抗が低く、特に厚さ2nm程度以上になると向上した。一方、p側においては、上にPtを積層することで、Cr層は、ITO膜を介したp型窒化物半導体層へのオーミック接触性が得られてコンタクト抵抗が低くなり、その結果、順電圧Vfも低くなった。また、Cr層は厚さ9nmになると、Pt層からの影響が小さくなるため、p型窒化物半導体層へのオーミック接触性が低下してコンタクト抵抗が少し増大したが、n側のコンタクト抵抗と比較して良好であり、問題ない程度であった。このように、本発明の範囲の厚さのCr層を最下層に設けることで、n側、p側のいずれのパッド電極としても良好な密着性およびオーミック接触性が得られた。
図5に示すように、Cr層の最下面近傍(図5の右方向)までPtが拡散したことにより、n型窒化物半導体層だけでなく、p型窒化物半導体層へも良好なオーミック接触性が得られた。なお、図5(a)に示すCr層の厚さ1nmにおいては、Cr層が薄かったことで、PtがAu層の側へも拡散した。このように、本発明の範囲の厚さのCr層を最下層に設けることで、n側、p側のいずれのパッド電極としても良好な密着性およびオーミック接触性が得られた。
〔熱処理の評価〕
パッド電極へのアニールの効果および温度依存性を、前記の剥がれ率の測定(サンプルNo.2,3)、およびコンタクト測定(サンプルNo.2〜5)にて評価した。なお、サンプルNo.3はCr層の厚さ3nmである。それぞれの結果を図6(a)、(b)にアニール温度依存性のグラフで、また結果の一部を表2に示す。また、サンプルNo.7について、アニール前後においてGDS分析を行い、検出強度の厚さ方向分布のグラフを図7(a)、(b)に示す。さらに、サンプルNo.3(アニール温度400℃)について、ITO膜とパッド電極(p側)との界面近傍の断面を、走査型透過電子顕微鏡(STEM)を用いて加速電圧200kvにて観察した。600k倍のSTEM像写真を図8(a)に、エネルギー分散型X線分光器(EDS)にて解析したPt,CrおよびITO膜の成分としてのInの組成比を図8(b)に示す。
(熱処理の効果)
図6(a)に示すように、熱処理(アニール)を施すことでCr層はITO膜への密着性が得られた。一方、図6(b)に示すように、コンタクト抵抗は熱処理温度が高くなると上昇する傾向が見られ、特にp側パッド電極での上昇が大きいが、n側パッド電極と同程度またはそれよりも低抵抗までの変化であった。なお、p側パッド電極については、300℃程度までの熱処理では熱処理前(熱処理なし)よりもコンタクト抵抗が低く、これは、p型窒化物半導体層の熱劣化によるオーミック接触性の低下が抑えられ、Cr層へのPtの拡散によるオーミック接触性向上効果が表れたためと推察される。また、Cr層が本発明の範囲を大きく超えるサンプルNo.5は、Ptの拡散による前記効果が小さく、さらに熱によりCr層自体のp型窒化物半導体層のオーミック接触性が失われたために、アニール温度に伴うp側パッド電極のコンタクト抵抗の上昇が著しく、350℃以上でn側パッド電極を大きく超えた。
図7(a)、(b)の変化から、熱処理によりCr/Pt層中に、CrとPtの混在する領域(図7(b)中の白抜き矢印)が発生し、さらに図8(a)、(b)から、Cr−Pt合金層が生成していることが確認できた。すなわち、熱処理によりCr層−Pt層間で互いの成分の拡散が進行し、その結果、密着性向上等の効果が得られたといえる。
(Pt層厚さ依存性)
表2および図6(b)に示すように、Cr層にそれよりも十分に厚いPt層を積層することで(サンプルNo.3、Cr層厚さ3nm)、Cr層の有するn側パッド電極としての良好な密着性およびオーミック接触性を保持しつつ、p側パッド電極として、ITO膜への密着性、およびp型窒化物半導体層へのオーミック接触性が付与された。さらにPt層をCr層と同じ3nmの厚さに薄くしても(サンプルNo.4)、前記p側パッド電極としての密着性およびオーミック接触性が十分に得られ、本発明の効果が確認できた。
〔窒化物半導体素子の作製〕
実施例2では前記実施例1と同様に窒化物半導体素子を作製し、バリア層の効果を評価した。窒化物半導体層は実施例1と同じ表1に示す仕様とし、パッド電極構造は表3に示すように、材料の異なるバリア層の実施例(サンプルNo.9,10)およびバリア層のない比較例(サンプルNo.8)を作製した。また、バリア層としてRu層の厚さを40nmから90nmまで10nm刻みで変化させたサンプルNo.11については、バリア層(Ru層)によるPt拡散抑制効果をわかり易くするために、Pt層は120nmと厚く、一方Cr層は2nmと薄く形成した。さらに、これらのサンプルについて、Ptをより多く拡散させるために、アニールは500℃で10分間×2回(計20分間)行った。
〔バリア層の評価〕
実施例1と同様にGDS分析を行い、検出強度の厚さ方向分布のグラフにてAu層へのPtの拡散の程度を観察した。サンプルNo.9,10,8のグラフを図9(a)、(b)、(c)にそれぞれ示す。また、Ru層の厚さを変化させたサンプルNo.11は、アニール前においてもGDS分析を行い、Au層におけるPtの拡散量(検出強度)をアニール前後で比較し、熱処理によるPtの増加の有無を観察した。
(ボンディング性の評価方法)
サンプルNo.8〜10および参照例のサンプルNo.12の窒化物半導体素子10個×2ロット(計20個)について、n側、p側それぞれのパッド電極におけるワイヤシェア強度を測定した。詳しくは、剥がれ率の測定と同じワイヤボンディング装置を用いて、φ23μmのAuワイヤをパッド電極にボンディングし、ワイヤとパッド電極との密着力を測定した。結果を図10および表2に示す。ワイヤシェア強度の20個の平均が20gf以上を合格とする。
〔評価結果〕
図9(a)、(b)に示すように、Ir層、Ru層のいずれを適用しても、バリア層として熱処理によるPtの拡散を抑制する効果が得られ、その結果、図10に示すように従来のパッド電極(参照例)と同等のボンディング性が保持できた。これに対してバリア層を設けなかった比較例のサンプルNo.8では、図9(c)に示すようにPtがAu層に拡散して、その結果、図10に示すようにボンディング性が低下した。また、バリア層(Ru層)の厚さについては、40nmでは熱処理によりAu層にPtが拡散して十分な抑制効果が得られなかったが、50nmではPtの拡散は少なく、バリア層として十分な効果が見られ、60nm以上ではAu層にほとんどPtが拡散せず、好ましい効果が得られた。
10 窒化物半導体素子
1 基板
2 n型窒化物半導体層
3 活性層
4 p型窒化物半導体層
5 p側電極
6 透光性電極
7p p側パッド電極
7n n側電極(n側パッド電極)
7 パッド電極
71 オーミック接触層、Cr/Pt層
71a Cr層
71b Pt層
72 バリア層(Ru層またはIr層)
73 ボンディング層(Au層)
9 保護膜

Claims (8)

  1. n型窒化物半導体層と、前記n型窒化物半導体層に積層されたp型窒化物半導体層と、前記p型窒化物半導体層上に形成された導電性酸化物からなる透光性電極と、前記透光性電極上の一部の領域に形成されたp側パッド電極と、前記n型窒化物半導体層に接続するn側パッド電極と、を備える窒化物半導体素子であって、
    前記p側パッド電極、または前記n側パッド電極前記p側パッド電極は、前記n型窒化物半導体層および前記透光性電極のそれぞれに接触する側から順に、厚さ1nm以上9nm未満のCr層、前記Cr層の厚さ以上の厚さのPt層を積層して備えることを特徴とする窒化物半導体素子。
  2. 前記Cr層は、前記Pt層の一部が拡散されて、当該Pt層との間にCrとPtとを含有する層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体素子。
  3. 前記Pt層上に、Ru層またはIr層が積層されて、さらにその上にAu層が積層されて当該n側パッド電極およびp側パッド電極の少なくとも一方における最表面を形成していることを特徴とする請求項1または請求項に記載の窒化物半導体素子。
  4. 前記Ru層またはIr層の厚さは、50nm以上であることを特徴とする請求項に記載の窒化物半導体素子。
  5. 前記透光性電極は、インジウム−スズ酸化物を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載の窒化物半導体素子。
  6. 前記n側パッド電極は、前記n型窒化物半導体層上に積層されて、平面において前記p型窒化物半導体層と互いに異なる領域に形成されている請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載の窒化物半導体素子。
  7. 前記n側パッド電極と前記p側パッド電極は、同一の積層構造からなることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載の窒化物半導体素子。
  8. n型窒化物半導体層と、前記n型窒化物半導体層に積層されて平面において互いに異なる領域に形成されたn側パッド電極およびp型窒化物半導体層と、前記p型窒化物半導体層上に形成された導電性酸化物からなる透光性電極と、前記透光性電極上の一部の領域に形成されたp側パッド電極と、を備える窒化物半導体素子の、前記n側パッド電極および前記p側パッド電極を製造する窒化物半導体素子のパッド電極の製造方法であって、
    前記n型窒化物半導体層上および前記透光性電極上のそれぞれに、厚さ1nm以上9nm未満のCr層、前記Cr層の厚さ以上の厚さのPt層を順に積層し、前記Pt層上にRu層またはIr層を積層し、さらにその上にAu層を積層する工程と、前記積層した金属層を加熱する工程と、を行うことを特徴とする窒化物半導体素子のパッド電極の製造方法。
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