JP5460656B2 - インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
本発明は、インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法に関する。
近年、記録技術の急速な進歩により銀塩写真に匹敵する高精細な画質を得ることが可能となっていることから、インクジェット記録方式により画像を形成するインクジェット記録装置が画像形成装置として広く使用されている。
かかるインクジェット記録装置について、画像形成速度の向上が強く望まれている。しかし、インクジェット記録装置において高速で画像形成を行った場合、インクが紙等の被記録媒体に浸透する前に被記録媒体が排出ローラーを通り排出されてしまい、インクが排出ローラーに付着(オフセット)することとなるため、形成画像に画像不良が発生しやすくなる。オフセットの発生を抑制するためには、インクの吐出量を低減することが考えられるが、かかる場合、十分な濃度の画像を形成しにくい。
かかる事情から、被記録媒体への浸透性に優れ、良好な画像を形成できるインクジェット記録装置用インクとして、例えば、水に分散又は溶解する着色剤、水及び湿潤剤を含有し、さらに2−エチル−1,3−ヘキサンジオールを含有することを特徴とする水性インクが提案されている(特許文献1)。
特許文献1に記載のインクでは、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールがインクの被記録媒体への浸透性を改良する成分として使用されている。しかし、特許文献1に記載のインクでは、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールの含有量が少ない場合、インクの被記録媒体への浸透性を十分に高めることができず、オフセットによる被記録媒体の汚染が生じる場合がある。また、特許文献1に記載のインクでは、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールの含有量が多い場合、インクの被記録媒体への浸透性が高すぎるため、インクに含まれる液体成分とともに、着色剤が被記録媒体の内部まで浸透してしまい、形成される画像の画像濃度が適切な値より低くなるという問題がある。
さらに、特許文献1に記載のインクは、湿潤剤の種類、及び量によっては、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際に、増粘等のインクの性状の変化が生じやすい。この場合、記録ヘッドからのインク液滴の吐出が不安定になりやすく、形成した画像に画像の乱れが生じやすい。また、特許文献1に記載のインクは、湿潤剤の種類によっては、インクが充填された記録ヘッドが長期間放置された場合に、記録ヘッド内で湿潤剤が固化したりインクの著しい増粘が生じたりして、記録ヘッドにおいてパージとワイプとを行う復帰動作によって、インク液滴の吐出状態を放置前の状態に復帰させることができなくなる問題がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際の画像の乱れを抑制でき、インクが充填された記録ヘッドを長期間放置した場合であっても、記録ヘッドからのインク液滴の吐出状態を容易に良好な状態に復帰させることができ、オフセットの発生の抑制と、良好な画像濃度を有する画像の形成とを両立できる、インクジェット記録装置用インクを提供することを目的とする。また、本発明は、前述のインクジェット記録装置用インクを用いる、インクジェット記録装置による画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、少なくとも、水と、顔料と、高浸透剤と、浸透剤と、保湿剤とを含む、インクジェット記録装置用インクであって、高浸透剤として炭素原子数8である、アルキル置換1,3−ヘキサンジオール、又はアルキル置換1,3−ペンタンジオールを含み、浸透剤として多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテル、多価アルコールのC6〜C8モノアルキルエーテル、又は多価アルコールジブチルエーテルを含み、高浸透剤の含有量と、高浸透剤、及び浸透剤の含有量の総量が特定の範囲であり、保湿剤として、特定量の、グリセリン、及び1,3−プロパンジオールを含むインクジェット記録装置用インクにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1) 少なくとも、水と、顔料と、高浸透剤と、浸透剤と、保湿剤とを含む、インクジェット記録装置用インクであって、
前記高浸透剤は、炭素原子数8である、アルキル置換1,3−ヘキサンジオール、又はアルキル置換1,3−ペンタンジオールであり、
インクにおける前記高浸透剤の含有量は、0.5〜2.5質量%であり、
前記浸透剤は、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテル、多価アルコールのC6〜C8モノアルキルエーテル、又は多価アルコールジブチルエーテルであり、
インクにおける前記高浸透剤と前記浸透剤との含有量の総量は、前記浸透剤が、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルである場合、2〜5.5質量%であり、前記浸透剤が、多価アルコールのC6〜C8モノアルキルエーテル、又は多価アルコールジブチルエーテルである場合、1.5〜2.5質量%であり、
前記保湿剤は、グリセリン、及び1,3−プロパンジオールであり、
インクにおける前記グリセリンの含有量は5質量%以上であり、前記1,3−プロパンジオールの含有量は10〜30質量%である、インクジェット記録装置用インク。
前記高浸透剤は、炭素原子数8である、アルキル置換1,3−ヘキサンジオール、又はアルキル置換1,3−ペンタンジオールであり、
インクにおける前記高浸透剤の含有量は、0.5〜2.5質量%であり、
前記浸透剤は、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテル、多価アルコールのC6〜C8モノアルキルエーテル、又は多価アルコールジブチルエーテルであり、
インクにおける前記高浸透剤と前記浸透剤との含有量の総量は、前記浸透剤が、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルである場合、2〜5.5質量%であり、前記浸透剤が、多価アルコールのC6〜C8モノアルキルエーテル、又は多価アルコールジブチルエーテルである場合、1.5〜2.5質量%であり、
前記保湿剤は、グリセリン、及び1,3−プロパンジオールであり、
インクにおける前記グリセリンの含有量は5質量%以上であり、前記1,3−プロパンジオールの含有量は10〜30質量%である、インクジェット記録装置用インク。
(2) インクにおける前記顔料の含有量が4〜9.5質量%である、(1)記載のインクジェット記録装置用インク。
(3) (1)、又は(2)記載のインクジェット記録装置用インクを用いて、インクジェット記録装置により画像を形成する、画像形成方法。
(4) 前記インクジェット記録装置において、被記録媒体に前記インクジェット記録装置用インクの液滴が着弾してから、被記録媒体上の当該着弾箇所が前記被記録媒体を排出する排出部に到達するまでの時間が1秒以内である、(3)記載の画像形成方法。
(5) 前記インクジェット記録装置が、被記録媒体を搬送する方向に対して垂直方向に設置された長尺のラインヘッドを備える記録装置である、(3)、又は(4)記載の画像形成方法。
本発明によれば、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際の画像の乱れを抑制でき、インクが充填された記録ヘッドを長期間放置した場合であっても、記録ヘッドからのインク液滴の吐出状態を容易に良好な状態に復帰させることができ、形成画像におけるオフセットの発生の抑制と、良好な画像濃度を有する画像の形成とを両立できる、インクジェット記録装置用インクと画像形成方法とを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施できる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定するものではない。
[第1実施形態]
第1実施形態は、少なくとも、水と、顔料と、高浸透剤と、浸透剤と、保湿剤とを含む、インクジェット記録装置用インクであって、高浸透剤として、炭素原子数8である、アルキル置換1,3−ヘキサンジオール、又はアルキル置換1,3−ペンタンジオールを含み、浸透剤として、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテル、多価アルコールのC6〜C8モノアルキルエーテル、又は多価アルコールジブチルエーテルを含み、高浸透剤の含有量と、高浸透剤、及び浸透剤の含有量の総量が特定の範囲であり、保湿剤として、特定量の、グリセリン、及び1,3−プロパンジオールを含むインクジェット記録装置用インクに関する。
第1実施形態は、少なくとも、水と、顔料と、高浸透剤と、浸透剤と、保湿剤とを含む、インクジェット記録装置用インクであって、高浸透剤として、炭素原子数8である、アルキル置換1,3−ヘキサンジオール、又はアルキル置換1,3−ペンタンジオールを含み、浸透剤として、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテル、多価アルコールのC6〜C8モノアルキルエーテル、又は多価アルコールジブチルエーテルを含み、高浸透剤の含有量と、高浸透剤、及び浸透剤の含有量の総量が特定の範囲であり、保湿剤として、特定量の、グリセリン、及び1,3−プロパンジオールを含むインクジェット記録装置用インクに関する。
第1実施形態にかかるインクジェット記録装置用インク(以下、単にインクとも記す)は、必要に応じ、インクに含まれる成分の溶解状態を安定化させる溶解安定剤を含んでいてもよい。以下、インクジェット記録装置用インクが含む、必須、又は任意の成分である、水、顔料、高浸透剤、浸透剤、保湿剤、溶解安定剤、及びインクジェット記録装置用インクの製造方法について順に説明する。
(水)
インクジェット記録装置用インクは、水性インクであり、水を必須に含む。インクに含まれる水は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来から、水性インクの製造に使用されている水から、所望の純度の水を適宜選択して使用できる。インクジェット記録装置用インクにおける水の含有量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。水の含有量は、後述する、他の成分の使用量に応じて適宜変更される。インクにおける典型的な水の含有量としては、インクの全質量に対して20〜70質量%が好ましく、30〜60質量%がより好ましい。
インクジェット記録装置用インクは、水性インクであり、水を必須に含む。インクに含まれる水は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来から、水性インクの製造に使用されている水から、所望の純度の水を適宜選択して使用できる。インクジェット記録装置用インクにおける水の含有量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。水の含有量は、後述する、他の成分の使用量に応じて適宜変更される。インクにおける典型的な水の含有量としては、インクの全質量に対して20〜70質量%が好ましく、30〜60質量%がより好ましい。
(顔料)
インクジェット記録装置用インクは、顔料を含む。インクジェット記録装置用インクは、通常、樹脂により顔料が分散された顔料分散体として顔料を含む。顔料分散体中に含有させることができる顔料は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来からインクジェット記録装置用インクにおいて着色剤として使用されている顔料から適宜選択して使用できる。好適な顔料の具体例は、C.I.ピグメントイエロー93、95、109、110、120、128、138、139、151、154、155、173、180、185、193等の黄色顔料、C.I.ピグメントオレンジ34、36、43、61、63、71等の橙色顔料、C.I.ピグメントレッド122、202等の赤色顔料、C.I.ピグメントブルー15等の青色顔料、C.I.ピグメントバイオレット19、23、33等の紫色顔料、C.I.ピグメントブラック7等の黒色顔料等を挙げることができる。
インクジェット記録装置用インクは、顔料を含む。インクジェット記録装置用インクは、通常、樹脂により顔料が分散された顔料分散体として顔料を含む。顔料分散体中に含有させることができる顔料は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来からインクジェット記録装置用インクにおいて着色剤として使用されている顔料から適宜選択して使用できる。好適な顔料の具体例は、C.I.ピグメントイエロー93、95、109、110、120、128、138、139、151、154、155、173、180、185、193等の黄色顔料、C.I.ピグメントオレンジ34、36、43、61、63、71等の橙色顔料、C.I.ピグメントレッド122、202等の赤色顔料、C.I.ピグメントブルー15等の青色顔料、C.I.ピグメントバイオレット19、23、33等の紫色顔料、C.I.ピグメントブラック7等の黒色顔料等を挙げることができる。
顔料分散体に含まれる顔料の量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。インクにおける顔料の含有量は、典型的には、インクの全質量に対して2〜15質量%が好ましく、4〜9.5質量%がより好ましい。顔料の使用量が過少であると良好な画像濃度を有する画像を得にくく、顔料の使用量が過多であると、インクの流動性が損なわれ良好な画像を形成しにくくなったり、インクの被記録媒体に対する浸透性が損なわれ、オフセットが発生しやすくなったりする場合がある。
顔料分散体に含まれる樹脂は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来から顔料分散体の製造に用いられている種々の樹脂から適宜選択して使用できる。好適な樹脂の具体例としては、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体等が挙げられる。これらの樹脂の中では、調製が容易で、顔料の分散効果に優れることから、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体等の、スチレンに由来する単位と、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、又はメタクリル酸エステルに由来する単位とを含むスチレン−アクリル系樹脂が好ましい。上記の樹脂は、ラジカル重合により得られる。
顔料分散体の調製に用いる樹脂の重量平均分子量(Mw)は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されないが、典型的には10000〜160000が好ましい。樹脂の分子量が過小である場合、被記録媒体に画像を形成する際に、良好な画像濃度を有する画像を得にくい。また、分子量が過大である場合、インクの粘度が高いため、溶媒の揮発等によりインクの粘度がさらに高くなりやすく、ノズルからのインクの吐出不良が起こりやすい。このため、樹脂の分子量が過大である場合、良好な画像を形成しにくい。例えば、上記の好適な樹脂の分子量は、重合開始剤の使用量、重合温度、又は重合時間等を調整する公知の方法に従って調整できる。顔料分散体に含まれる樹脂の重量平均分子量(Mw)はゲルろ過クロマトグラフィーにより測定できる。
顔料分散体を調製する際の樹脂の使用量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。樹脂の使用量は、典型的には、顔料100質量部に対して、15〜100質量部が好ましい。
顔料と樹脂とを含む顔料分散体を製造する方法は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来知られる方法から適宜選択できる。好適な方法としては、例えば、ナノグレンミル(浅田鉄工株式会社製)、MSCミル(三井鉱山株式会社製)、ダイノミル(株式会社シンマルエンタープライゼス製)、サンドミル(株式会社安川製作所製)等のメディア型湿式分散機を用いて、水等の適切な液体の媒体中において、顔料と樹脂とを混練して顔料分散体とする方法が挙げられる。メディア型湿式分散機による処理では、顔料を粉砕分散するために小粒径のビーズを用いる。ビーズの粒子径は特に限定されず、典型的には粒径0.5〜2.0mmである。また、ビーズの材質は特に限定されず、ジルコニア、ガラス等の硬質の材料が使用される。
顔料分散体を製造する際の、液体の媒体の使用量は、顔料と樹脂とを良好に混練できる限り特に限定されない。典型的には、液体の媒体の使用量は、顔料と樹脂との質量の合計に対して、1〜10倍の質量を用いるのが好ましく、2〜8倍の質量を用いるのがより好ましい。
顔料分散体に含まれる顔料の体積平均粒径は、インクの色濃度、色相、インクの安定性等の観点から、30〜200nmが好ましく、50〜130nmがより好ましい。顔料の体積平均粒径は、顔料と樹脂とを混練する際のビーズの粒子径や処理時間を調整することにより調整できる。体積平均粒径が過小である場合、形成画像の画像濃度が所望値より低くなる場合があり、体積平均粒径が過大である場合、インクを吐出するノズルの目詰まりが発生したり、インクの吐出性が悪化したりする場合がある。顔料の体積平均粒径は、例えば、顔料分散体をイオン交換水により300倍に希釈した試料を用い、動的光散乱粒度分布測定装置(シスメックス株式会社製)等により測定できる。
(高浸透剤)
インクジェット記録装置用インクは、高浸透剤を含む。高浸透剤は、炭素原子数8である、アルキル置換1,3−ヘキサンジオール、又はアルキル置換1,3−ペンタンジオールである。
インクジェット記録装置用インクは、高浸透剤を含む。高浸透剤は、炭素原子数8である、アルキル置換1,3−ヘキサンジオール、又はアルキル置換1,3−ペンタンジオールである。
高浸透剤は、表面張力が低いため、インクの表面張力を下げることができる。このため、高浸透剤を含有するインクを用いる場合、被記録媒体に、速やか、且つ適度に浸透し、オフセットによる被記録媒体の汚染を抑制しつつ、良好な画像濃度の画像を形成できる。また、高浸透剤は、高沸点である。このため、高浸透剤を含有するインクは、揮発が抑制されており、しばらくヘッドからインクが吐出されない場合でもその性状が変化しにくい。さらに、高浸透剤は、アルキル置換されているために分岐鎖状であって、直鎖状のアルカンジオールと比較して結晶化しにくい。このため、例えば、一ヶ月から数ヶ月のように長期間印字が行われない場合に、高浸透剤がインク中で固化しにくい。よって、高浸透剤を含むインクを用いる場合、記録ヘッドにインクが充填された状態で長期間放置したとしても、記録ヘッド内でインク中の高浸透剤が固化せず、パージとワイプとを行う復帰動作により、容易に、記録ヘッドからのインクの吐出状況を放置前の状況に復帰させることができる。
好適な高浸透剤の具体例としては、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、及び2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールが挙げられる。なお、高浸透剤における置換基であるアルキル基は、炭素原子に結合するものである。また、高浸透剤は、2種以上を組み合わせて使用できる。
インクにおける、高浸透剤の含有量は、0.5〜2.5質量%である。高浸透剤の含有量が過少である場合、インクの被記録媒体への浸透性を十分に高めることができず、オフセットによる被記録媒体の汚染が生じやすい。高浸透剤の含有量が過多である場合、インクの被記録媒体への浸透性が高くなりすぎ、インクの液体成分とともに顔料が被記録媒体内部に浸透しやすい。このため、高浸透剤を多量に含むインクでは、良好な画像濃度の画像を形成しにくい。また、高浸透剤の含有量が過多である場合、インクが充填された記録ヘッドを長期間放置する場合に、記録ヘッド内でインク中の高浸透剤が固化しやすくなる。かかる場合、記録ヘッドについてパージとワイプとを行う復帰動作を行っても、固化した高浸透剤を溶解・除去しにくく、記録ヘッドからのインクの吐出状況を放置前の状況に復帰させにくい。
(浸透剤)
インクジェット記録装置用インクは、高浸透剤に加えて、浸透剤を含む。浸透剤は、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテル、多価アルコールのC6〜C8モノアルキルエーテル、又は多価アルコールジブチルエーテルである。
インクジェット記録装置用インクは、高浸透剤に加えて、浸透剤を含む。浸透剤は、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテル、多価アルコールのC6〜C8モノアルキルエーテル、又は多価アルコールジブチルエーテルである。
高浸透剤のみでインクの被記録媒体への浸透性を高める場合、インクにおける高浸透剤の含有量が多くなってしまう。かかる場合、前述の不具合が生じやすい。このため、適切な範囲の量で使用された高浸透剤の浸透性向上の効果を補う目的で、高浸透剤と浸透剤とが組み合わせて使用される。
浸透剤は多価アルコールのエーテル類であり、例えば、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のオリゴ又はポリエチレングリコール;ポリプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等のオリゴ又はポリプロピレングリコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール等のアルキレングリコール;1,2,6−ヘキサントリオール等のアルカントリオール;チオジグリコール;グリセリンである多価アルコールのエーテル類である。
浸透剤が多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルである場合の具体例としては、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。浸透剤が多価アルコールのC6〜C8モノアルキルエーテルである場合の具体例としては、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル等が挙げられる。浸透剤が多価アルコールジブチルエーテルである場合の具体例としては、ジエチレングリコールジブチルエーテルが挙げられる。
浸透剤が多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルである場合、そのインクにおける含有量は、高浸透剤と浸透剤との含有量の総量が2〜5.5質量%となる量である。また、浸透剤が、多価アルコールのC6〜C8モノアルキルエーテル、又は多価アルコールジブチルエーテルである場合、そのインクにおける含有量は、高浸透剤と浸透剤との含有量の総量が1.5〜2.5質量%となる量である。高浸透剤と浸透剤との含有量の総量が過少である場合、被記録媒体がインクにより濡れにくく、インクが被記録媒体に浸透しにくいため、良好な画像濃度の画像を形成しにくい。また、高浸透剤と浸透剤との含有量の総量が過少である場合、インクが被記録媒体に浸透しにくいため、オフセットによる被記録媒体の汚染が生じやすい。高浸透剤と浸透剤との含有量の総量が過多である場合、インクの被記録媒体への浸透性が高くなりすぎ、インクの液体成分とともに顔料が被記録媒体内部に浸透しやすい。このため、浸透剤を多量に含むインクでは、良好な画像濃度の画像を形成しにくい。
また、インクジェット記録装置用インクは、インクの被記録媒体への浸透性を調整する目的等で、本発明の目的を阻害しない範囲の量で、前述の浸透剤の他の有機溶媒を含んでいてもよい。インクに配合できる、前述の浸透剤の他の有機溶剤の具体例としては、1,2−ヘキシレングリコール等の炭素原子数6〜8の1,2−アルカンジオール等が挙げられる。
(保湿剤)
保湿剤は、インクから液体成分の揮発を抑制してインクの粘性を安定化させる成分である。インクジェット記録装置用インクは、保湿剤としてグリセリンと、1,3−プロパンジオールとを含む。インクにおけるグリセリンの含有量は、インクの全質量に対して、5質量%以上であり、5〜10質量%がより好ましい。また、インクにおける1,3−プロパンジオールの含有量はインクの全質量に対して10〜30質量%であり、15〜25質量%がより好ましい。
保湿剤は、インクから液体成分の揮発を抑制してインクの粘性を安定化させる成分である。インクジェット記録装置用インクは、保湿剤としてグリセリンと、1,3−プロパンジオールとを含む。インクにおけるグリセリンの含有量は、インクの全質量に対して、5質量%以上であり、5〜10質量%がより好ましい。また、インクにおける1,3−プロパンジオールの含有量はインクの全質量に対して10〜30質量%であり、15〜25質量%がより好ましい。
また、インクジェット記録装置用インクは、本発明の目的を阻害しない範囲の量で、グリセリン、及び1,3−プロパンジオールの他の保湿剤を含んでいてもよい。インクに配合できる、グリセリン、及び1,3−プロパンジオールの他の保湿剤の具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、1,3−ブタンジオール、及び1,5−ペンタンジオール等が挙げられる。これらの保湿剤は、1種類を単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
保湿剤の含有量の合計量は、インクの全質量に対して15〜50質量%が好ましく、15〜40質量%がより好ましい。
(溶解安定剤)
溶解安定剤は、インクに含まれる成分を相溶化してインクの溶解状態を安定化させる成分である。溶解安定剤の具体例としては、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、及びγ−ブチロラクトン等が挙げられる。これらの溶解安定剤は2種以上を組み合わせて用いることができる。インクが溶解安定剤を含有する場合、溶解安定剤の含有量は、インクの全質量に対して1〜20質量%が好ましく、3〜15質量%がより好ましい。
溶解安定剤は、インクに含まれる成分を相溶化してインクの溶解状態を安定化させる成分である。溶解安定剤の具体例としては、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、及びγ−ブチロラクトン等が挙げられる。これらの溶解安定剤は2種以上を組み合わせて用いることができる。インクが溶解安定剤を含有する場合、溶解安定剤の含有量は、インクの全質量に対して1〜20質量%が好ましく、3〜15質量%がより好ましい。
(インクジェット記録装置用インクの製造方法)
インクジェット記録装置用インクの製造方法は、水、顔料分散体、高浸透剤、浸透剤、及び保湿剤に対して、必要に応じて溶解安定剤を加えた後に、これらのインク成分を均一に混合することができれば特に限定されない。インクジェット記録装置用インクの製造方法の具体例としては、インクの各成分を混合機により均一に混合した後、孔径10μm以下のフィルターにより異物や粗大粒子を除去する方法が挙げられる。なお、インクジェット記録装置用インクを製造する際には、水、顔料分散体、浸透剤、及び保湿剤に対して、必要に応じて、界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、pH調整剤、防腐防カビ剤等の、従来、インクジェット記録装置用インクに加えられている種々の添加剤を加えることができる。
インクジェット記録装置用インクの製造方法は、水、顔料分散体、高浸透剤、浸透剤、及び保湿剤に対して、必要に応じて溶解安定剤を加えた後に、これらのインク成分を均一に混合することができれば特に限定されない。インクジェット記録装置用インクの製造方法の具体例としては、インクの各成分を混合機により均一に混合した後、孔径10μm以下のフィルターにより異物や粗大粒子を除去する方法が挙げられる。なお、インクジェット記録装置用インクを製造する際には、水、顔料分散体、浸透剤、及び保湿剤に対して、必要に応じて、界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、pH調整剤、防腐防カビ剤等の、従来、インクジェット記録装置用インクに加えられている種々の添加剤を加えることができる。
以上説明した第1実施形態にかかるインクジェット記録装置用インクによれば、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際の画像の乱れを抑制でき、インクが充填された記録ヘッドを長期間放置した場合であっても、記録ヘッドからのインク液滴の吐出状態を容易に良好な状態に復帰させることができ、オフセットの発生の抑制と、良好な画像濃度とを両立できる。このため、第1実施形態にかかるインクジェット記録装置用インクは、種々のインクジェット記録装置において好適に使用される。
[第2実施形態]
第2実施形態は、第1実施形態にかかるインクジェット記録装置用インクを用いて、インクジェット記録装置により画像を形成する、画像形成方法に関する。第2実施形態にかかる画像形成方法において用いるインクジェット記録装置の記録方式は、特に限定されず、記録ヘッドが被記録媒体上を走査しながら記録を行うシリアル型であっても、装置本体に固定された記録ヘッドにより記録を行うラインヘッド型であってもよい。第2実施形態にかかる画像形成方法において用いるインクジェット記録装置としては、画像形成の高速性の点からラインヘッド型の記録ヘッドを備える記録装置が好ましく、被記録媒体を搬送する方向に対して垂直方向に設置された長尺のラインヘッドを備える記録装置がより好ましい。
第2実施形態は、第1実施形態にかかるインクジェット記録装置用インクを用いて、インクジェット記録装置により画像を形成する、画像形成方法に関する。第2実施形態にかかる画像形成方法において用いるインクジェット記録装置の記録方式は、特に限定されず、記録ヘッドが被記録媒体上を走査しながら記録を行うシリアル型であっても、装置本体に固定された記録ヘッドにより記録を行うラインヘッド型であってもよい。第2実施形態にかかる画像形成方法において用いるインクジェット記録装置としては、画像形成の高速性の点からラインヘッド型の記録ヘッドを備える記録装置が好ましく、被記録媒体を搬送する方向に対して垂直方向に設置された長尺のラインヘッドを備える記録装置がより好ましい。
ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置を用いる場合、画像の重ね描きが行われないため、良好な記録濃度で画像を形成するためにはインクの吐出量を増やす必要がある。この場合、オフセットによる被記録媒体の汚染が特に生じやすい。しかし、第2実施形態の画像形成方法によれば、第1実施形態にかかるインクジェット記録装置用インクを用いるため、オフセットによる被記録媒体の汚染の抑制と、良好な画像濃度とを両立できる。また、第2実施形態の画像形成方法によれば、第1実施形態にかかるインクジェット記録装置用インクを用いるため、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際の画像の乱れを抑制でき、インクが充填された記録ヘッドを長期間放置した場合であっても、記録ヘッドからのインク液滴の吐出状態を容易に良好な状態に復帰させることができ、オフセットの発生の抑制と、良好な画像濃度とを両立できる。
以下、図面を参照して、第2実施形態の画像形成方法について、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置を用い、被記録媒体として記録用紙を用いる場合に関して説明する。図1は、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置の概略構成を示す側面断面図であり、図2は、図1に示すインクジェット記録装置の搬送ベルトを上方からみた平面図である。
図1に示すように、インクジェット記録装置100の左側部には記録用紙Pを収容する給紙トレイ2(給紙部)が設けられており、この給紙トレイ2の一端部には収容された記録用紙Pを、最上位の記録用紙Pから順に一枚ずつ後述する搬送ベルト5へと給紙搬送するための給紙ローラー3及び給紙ローラー3に圧接され従動回転する従動ローラー4が設けられている。
給紙ローラー3及び従動ローラー4の用紙搬送方向Xの下流側(図1において右側)には、搬送ベルト5が回転自在に配設されている。搬送ベルト5は、用紙搬送方向Xの下流側に配置されたベルト駆動ローラー6と、上流側に配置され搬送ベルト5を介してベルト駆動ローラー6に従動回転するベルトローラー7とに掛け渡されており、ベルト駆動ローラー6が時計方向に回転駆動されることにより、記録用紙Pが矢印X方向に搬送される。
ここで、用紙搬送方向Xの下流側にベルト駆動ローラー6を配置したことにより、搬送ベルト5の用紙送り側(図1において上側)はベルト駆動ローラー6に引っ張られるようになるため、ベルトテンションを張ることができ、安定した記録用紙Pの搬送が可能となる。なお、搬送ベルト5には誘電体樹脂製のシートが用いられ、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルト等が好適に用いられる。
また、搬送ベルト5の用紙搬送方向Xの下流側には、図中時計回りに駆動され画像が記録された記録用紙Pを装置本体外へと排出する排出ローラー8a、及び排出ローラー8aの上部に圧接され従動回転する従動ローラー8bが設けられており、排出ローラー8a及び従動ローラー8bの下流側には、装置本体外へと排出された記録用紙Pが積載される排紙トレイ10が設けられている。
従動ローラー8bは記録用紙Pの印字面に直接触れるため、従動ローラー8bの表面を形成する素材は撥水性材料であるのが好ましい。従動ローラー8bの表面を撥水性材料により形成することにより、記録用紙Pに浸透していないインクのローラーへの付着を抑制でき、オフセットの発生を抑制しやすい。好適な撥水材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体、クロロトリフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル等のフッ素樹脂が挙げられる。従動ローラー8bと同様に、記録用紙Pの印字面に接触する部材の表面は撥水性材料により形成するのが好ましい。
そして、搬送ベルト5の上方には、搬送ベルト5の上面に対して所定の間隔が形成されるような高さに支持され、搬送ベルト5上を搬送される記録用紙Pへと画像の記録を行うラインヘッド11C、11M、11Y及び11Kが配設されている。これらのラインヘッド11C〜11Kには、それぞれ異なる4色(シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック)の着色インクが充填されており、各ラインヘッド11C〜11Kからそれぞれの着色インクを吐出することにより、記録用紙P上にカラー画像が形成される。
記録用紙Pに各ラインヘッド11C〜11Kから吐出されたインクの液滴が着弾してから、記録用紙Pにおけるインクの着弾箇所が、排出ローラー8a、及び従動ローラー8bからなる記録用紙Pを排出する排出部8に到達するまでの時間は装置を小型化するためには1秒以内であるのが好ましい。かかる時間を1秒以内とした場合であっても、第1実施形態にかかるインクを用いることによって、高速での画像形成時のオフセットの発生の抑制の効果が充分に得られる。
また、記録用紙Pに各ラインヘッド11C〜11Kから吐出され、記録用紙Pに打ち込まれる一色又は複数の色のインクの量は、特に限定されず、良好な濃度で画像を形成でき、オフセットが発生しにくい量に調整して画像が形成される。
これらのラインヘッド11C〜11Kは、図2に示すように、搬送方向と直交する方向(図2の上下方向)に複数のノズルが配列されたノズル列を備え、搬送される記録用紙Pの幅以上の記録領域を有しており、搬送ベルト5上を搬送される記録用紙Pに対して、一括して1行分の画像を記録することができるようになっている。
なお、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置においては、搬送ベルト5の幅寸法以上に形成された長尺のヘッド本体の長手方向に複数のノズルを配列させることで、記録用紙Pの幅以上の記録領域を有するように構成されたラインヘッドを用いているが、例えば各々複数個のノズルを備えた短尺のヘッドユニットを搬送ベルト5の幅方向に複数配列することにより、搬送される記録用紙Pの幅方向全幅にわたって画像を記録できるようにしたラインヘッドを用いても構わない。
また、ラインヘッド11C〜11Kのインクの吐出方式としては、例えば、図示しない圧電素子(ピエゾ素子)を用いてラインヘッド11C〜11Kの液室内に生じる圧力を利用してインクの液滴を吐出する圧電素子方式や、発熱体によって気泡を発生させ、圧力をかけてインクを吐出するサーマルインクジェット方式等、各種方式を適用することができる。インクの吐出方式は、吐出量の制御が容易であることから圧電素子方式が好ましい。
図3は、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。図1及び図2と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。インクジェット記録装置100には制御部20が備えられており、制御部20には、インターフェイス21、ROM22、RAM23、エンコーダー24、モーター制御回路25、ラインヘッド制御回路26、及び電圧制御回路27等が接続されている。
インターフェイス21は、例えば、図示しないパソコン等のホスト装置とデータの送受信を行う。制御部20は、インターフェイス21を介して受信された画像信号を、必要に応じて変倍処理或いは階調処理を施して画像データに変換する。そして、後述する各種制御回路に制御信号を出力する。
ROM22は、ラインヘッド11C〜11Kを駆動させて画像記録を行う際の制御プログラム等を記憶している。RAM23は、制御部20により変倍処理或いは階調処理された画像データを所定の領域に格納する。
エンコーダー24は、搬送ベルト5を駆動する排紙側のベルト駆動ローラー6に接続されており、ベルト駆動ローラー6の回転軸の回転変位量に応じてパルス列を出力する。制御部20は、エンコーダー24から送信されるパルス数をカウントすることで回転量を算出し、用紙の送り量(用紙位置)を把握する。そして制御部20は、エンコーダー24からの信号に基づいて、モーター制御回路25及びラインヘッド制御回路26に制御信号を出力する。
モーター制御回路25は、制御部20からの出力信号により記録媒体搬送用モーター28を駆動する。記録媒体搬送用モーター28は駆動してベルト駆動ローラー6を回転させ、搬送ベルト5を図1の時計回りに回動させて用紙を矢印X方向へと搬送する。
ラインヘッド制御回路26は、制御部20からの出力信号に基づいて、RAM23に格納された画像データをラインヘッド11C〜11Kへ転送し、転送された画像データに基づいてラインヘッド11C〜11Kからのインクの吐出を制御する。かかる制御と、記録媒体搬送用モーター28によって駆動する搬送ベルト5による用紙の搬送の制御とにより、用紙への記録処理が行われる。
電圧制御回路27は、制御部20からの出力信号に基づいて給紙側のベルトローラー7に電圧を印加することにより交番電界を発生させ、搬送ベルト5に用紙を静電吸着させる。静電吸着の解除は、制御部20からの出力信号に基づいてベルトローラー7又はベルト駆動ローラー6を接地させることにより行われる。なお、ここでは給紙側のベルトローラー7に電圧を印加する構成としたが、排紙側のベルト駆動ローラー6に電圧を印加する構成としてもよい。
ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置を用いてドットを形成する方法を、図4を用いて具体的に説明する。なお、図4では図1及び図2に示したラインヘッド11C〜11Kのうち、ラインヘッド11Cを例に挙げて説明するが、他のラインヘッド11M〜11Kについても全く同様に説明される。
図4に示すように、ラインヘッド11Cには複数個のノズルからなるノズル列N1、N2が記録用紙Pの搬送方向(矢印X方向)に並設されている。つまり、記録用紙Pの搬送方向の各ドット列を形成するノズルとして、ノズル列N1、N2に各1個ずつ(例えばドット列L1ではノズル12a及び12a’)、合計2個のノズルを備えている。なお、ここでは説明の便宜のため、ノズル列N1、N2を構成するノズルのうち、ドット列L1〜L16に対応する12a〜12p及び12a’〜12p’までの各16個のノズルのみを記載しているが、実際にはさらに多数のノズルが記録用紙Pの搬送方向と直交する方向に配列されているものとする。
そして、このノズル列N1、N2を順次用いて被記録媒体としての記録用紙P上に画像を形成する。例えば、記録用紙Pを記録用紙Pの搬送方向に移動させながら、記録用紙Pの幅方向(図の左右方向)1行分のドット列D1をノズル列N1からのインク吐出(図の実線矢印)により形成した後、次の1行分のドット列D2をノズル列N2からのインク吐出(図の破線矢印)により形成し、さらに次の1行分のドット列D3を再びノズル列N1からのインク吐出により形成する。以下、ドット列D4以降もノズル列N1、N2を交互に用いて同様に形成する。
以上説明した第2実施形態にかかる画像形成方法によれば、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際の画像の乱れを抑制でき、インクが充填された記録ヘッドを長期間放置した場合であっても、記録ヘッドからのインク液滴の吐出状態を容易に良好な状態に復帰させることができ、オフセットの発生の抑制と、良好な画像濃度とを両立できる。このため、第2実施形態にかかる画像形成方法は、種々のインクジェット記録装置において好適に利用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は実施例によりなんら限定されるものではない。
〔参考例1〕
容量1000mlの四つ口フラスコに、スターラー、窒素導入管、コンデンサー、及び滴下ロートを取り付け、イソプロピルアルコール100g、及びメチルエチルケトン300gをフラスコに加えた。次いで、窒素バブリングをしながら、フラスコ内の溶媒が還流開始するまで加熱した。滴下ロートに、メタクリル酸メチル30g、スチレン80g、アクリル酸ブチル42g、及びメタクリル酸(MAA)48g、及び開始剤(アゾビスイソブチロニトリル(AIBN))0.3gからなる溶液を入れ、四つ口フラスコを70℃に加熱して還流させた状態で、2時間かけて、単量体と開始剤とを滴下した。滴下終了後、さらに6時間、加熱、還流を行った。6時間還流後、AIBN0.1gを含むメチルエチルケトンを15分かけて滴下した。滴下終了後、さらに6時間、加熱、還流を行い、重量平均分子量53000のスチレン−アクリル樹脂を得た。また、得られたスチレン−アクリル樹脂の酸価を測定したところ、160mgKOH/gであった。
容量1000mlの四つ口フラスコに、スターラー、窒素導入管、コンデンサー、及び滴下ロートを取り付け、イソプロピルアルコール100g、及びメチルエチルケトン300gをフラスコに加えた。次いで、窒素バブリングをしながら、フラスコ内の溶媒が還流開始するまで加熱した。滴下ロートに、メタクリル酸メチル30g、スチレン80g、アクリル酸ブチル42g、及びメタクリル酸(MAA)48g、及び開始剤(アゾビスイソブチロニトリル(AIBN))0.3gからなる溶液を入れ、四つ口フラスコを70℃に加熱して還流させた状態で、2時間かけて、単量体と開始剤とを滴下した。滴下終了後、さらに6時間、加熱、還流を行った。6時間還流後、AIBN0.1gを含むメチルエチルケトンを15分かけて滴下した。滴下終了後、さらに6時間、加熱、還流を行い、重量平均分子量53000のスチレン−アクリル樹脂を得た。また、得られたスチレン−アクリル樹脂の酸価を測定したところ、160mgKOH/gであった。
〔参考例2〕
(顔料分散体の調製)
スチレン−アクリル樹脂7.5質量%、シアン色顔料(P.B−15:3)25質量%、0.5質量%の2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、及び残余の量のイオン交換水をダイノミル(株式会社シンマルエンタープライゼス社製)に仕込み、0.5mm径のジルコニアビーズをダイノミルのベッセルに充填した後、分散処理を行い、シアン色顔料分散体を得た。なお、ジルコニアビーズはベッセル容量に対して6割の充填率で、ベッセルに充填した。参考例2で用いたダイノミルのベッセル量は1.4Lである。得られた顔料分散体をイオン交換水にて300倍に希釈して、動的光散乱式粒径分布測定装置(ゼータサイザー ナノ、シスメックス株式会社製)により顔料の体積平均粒径D50を測定し、顔料の体積平均粒径が70〜130nmの範囲となっていることを確認した。
(顔料分散体の調製)
スチレン−アクリル樹脂7.5質量%、シアン色顔料(P.B−15:3)25質量%、0.5質量%の2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、及び残余の量のイオン交換水をダイノミル(株式会社シンマルエンタープライゼス社製)に仕込み、0.5mm径のジルコニアビーズをダイノミルのベッセルに充填した後、分散処理を行い、シアン色顔料分散体を得た。なお、ジルコニアビーズはベッセル容量に対して6割の充填率で、ベッセルに充填した。参考例2で用いたダイノミルのベッセル量は1.4Lである。得られた顔料分散体をイオン交換水にて300倍に希釈して、動的光散乱式粒径分布測定装置(ゼータサイザー ナノ、シスメックス株式会社製)により顔料の体積平均粒径D50を測定し、顔料の体積平均粒径が70〜130nmの範囲となっていることを確認した。
〔実施例1〜10、及び比較例1〜7〕
表1、及び表2に記載の量の、参考例2で調製した顔料分散体、高浸透剤、浸透剤、溶解安定剤(2−ピロリドン)、グリセリン、1,3−プロパンジオール(PDO)、及びイオン交換水を撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))により回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターによりろ過して、実施例1〜10、及び比較例1〜7のインクを得た。
表1、及び表2に記載の量の、参考例2で調製した顔料分散体、高浸透剤、浸透剤、溶解安定剤(2−ピロリドン)、グリセリン、1,3−プロパンジオール(PDO)、及びイオン交換水を撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))により回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターによりろ過して、実施例1〜10、及び比較例1〜7のインクを得た。
なお、高浸透剤として、炭素原子数8のアルキル置換1,3−ヘキサンジオールである、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールを用いた。また、浸透剤として、下記A〜Eの多価アルコールのモノアルキルエーテル、又はジアルキルエーテルを用いた。
<浸透剤>
A:ジエチレングリコールモノメチルエーテル
B:トリエチレングリコールモノブチルエーテル
C:ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル
D:ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル
E:ジエチレングリコールジブチルエーテル
A:ジエチレングリコールモノメチルエーテル
B:トリエチレングリコールモノブチルエーテル
C:ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル
D:ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル
E:ジエチレングリコールジブチルエーテル
また、下記方法に従い、実施例1〜10、及び比較例1〜7のインクのオフセット、間欠吐出性、及び印字濃度の評価を行った。実施例1〜10、及び比較例1〜7のインクのオフセット、間欠吐出性、及び印字濃度の評価結果を表1、表2、及び表3に記す。
<オフセットの評価方法>
排出ローラーに最も近い位置の記録ヘッド(図1における11Kに相当)にインクを充填し、ノズル形成面から出ている余剰液をワイプブレードによりかきとった。記録ヘッドのノズル面と記録用紙Pとの距離を1mmに固定し、記録用紙Pの給紙部から排出部までの記録用紙Pの搬送速度を846.7mm/秒に設定した。記録用紙Pとして用紙(IJW(王子製紙株式会社製))をA4サイズにカットしたものを用い、記録ヘッドから、記録用紙Pへのインクの打ち込み量が15g/m2となるように吐出して、10cm×10cmのベタ画像を連続10枚印画した。10枚目に印画された記録用紙Pについて、オフセットによる記録用紙Pの汚れの評価を以下の方法に従って行った。
排出ローラーに最も近い位置の記録ヘッド(図1における11Kに相当)にインクを充填し、ノズル形成面から出ている余剰液をワイプブレードによりかきとった。記録ヘッドのノズル面と記録用紙Pとの距離を1mmに固定し、記録用紙Pの給紙部から排出部までの記録用紙Pの搬送速度を846.7mm/秒に設定した。記録用紙Pとして用紙(IJW(王子製紙株式会社製))をA4サイズにカットしたものを用い、記録ヘッドから、記録用紙Pへのインクの打ち込み量が15g/m2となるように吐出して、10cm×10cmのベタ画像を連続10枚印画した。10枚目に印画された記録用紙Pについて、オフセットによる記録用紙Pの汚れの評価を以下の方法に従って行った。
まず、画像が形成された記録用紙Pの画像オフセット部(ローラーに付着したインクにより用紙汚れが発生する部分)をイメージスキャナ(GT−X820(セイコーエプソン株式会社製))で読み込み、しきい値220にて2値化を行った。2値化された画像の黒色画素数と全体の画素数とから下式に基づき、オフセットの発生の指標となるオフセット面積率を算出した。オフセット面積率が高い程、オフセットによる記録用紙Pの汚れの程度が激しい。目視によりオフセットによる記録用紙Pの汚れを確認できるオフセット面積率が0.030を超える場合であることから、オフセット面積率0.030を超える場合を×と判定し、オフセット面積率0.030以下を○と判定した。
(オフセット面積率算出式)
オフセット面積率(%)=100×黒色画素数/全体の画素数
(オフセット面積率算出式)
オフセット面積率(%)=100×黒色画素数/全体の画素数
<間欠吐出性評価方法>
ヘッド内部に保温可能なヒーター及び温度検知機能を有した記録ヘッドにおいて、保温設定温度を25℃として、10℃15%RH環境下における間欠吐出性の評価を行った。具体的には、ヘッド長手方向のライン画像を印字させた後に、21mm以上の任意の非印字区間を経た後に、再度ヘッド長手方向のライン画像を印字させ、ライン画像の印字状態を顕微鏡観察して間欠吐出性を評価した。A3縦ライン相当の非印字区間(420mm)を隔ててライン画像を形成した場合にライン画像に乱れが生じない場合を100%として間欠吐出性を数値化した。例えば、先に形成したライン画像との間に420mmの非印字区間を設けたライン画像に乱れが無く、441mmの非印字区間を設けたライン画像に乱れが生じる場合、間欠吐出性の数値は100%となり、336mmの非印字区間を設けたライン画像に乱れが無く、357mmの非印字区間を設けたライン画像に乱れが生じる場合、間欠吐出性の数値は80%となる。間欠吐出性が100%以上である場合を○と判定し、間欠吐出性が100%未満である場合を×と判定した。
ヘッド内部に保温可能なヒーター及び温度検知機能を有した記録ヘッドにおいて、保温設定温度を25℃として、10℃15%RH環境下における間欠吐出性の評価を行った。具体的には、ヘッド長手方向のライン画像を印字させた後に、21mm以上の任意の非印字区間を経た後に、再度ヘッド長手方向のライン画像を印字させ、ライン画像の印字状態を顕微鏡観察して間欠吐出性を評価した。A3縦ライン相当の非印字区間(420mm)を隔ててライン画像を形成した場合にライン画像に乱れが生じない場合を100%として間欠吐出性を数値化した。例えば、先に形成したライン画像との間に420mmの非印字区間を設けたライン画像に乱れが無く、441mmの非印字区間を設けたライン画像に乱れが生じる場合、間欠吐出性の数値は100%となり、336mmの非印字区間を設けたライン画像に乱れが無く、357mmの非印字区間を設けたライン画像に乱れが生じる場合、間欠吐出性の数値は80%となる。間欠吐出性が100%以上である場合を○と判定し、間欠吐出性が100%未満である場合を×と判定した。
<印字濃度評価方法>
被記録媒体として普通紙(A4、PPC用紙)を用い、記録ヘッド1個から吐出されるインクの量を11pLとなるように10cm×10cmのベタ画像を印画した。画像が形成された普通紙を一昼夜、常温常湿環境下に保存した後、画像部の印字濃度をポータブル反射濃度計RD−19(グレタグマクベス社製)により測定し、ベタ画像内の10箇所の印字濃度の平均値を印字濃度とした。印字濃度1.0以上を○と判定し、印字濃度1.0未満を×と判定した。
被記録媒体として普通紙(A4、PPC用紙)を用い、記録ヘッド1個から吐出されるインクの量を11pLとなるように10cm×10cmのベタ画像を印画した。画像が形成された普通紙を一昼夜、常温常湿環境下に保存した後、画像部の印字濃度をポータブル反射濃度計RD−19(グレタグマクベス社製)により測定し、ベタ画像内の10箇所の印字濃度の平均値を印字濃度とした。印字濃度1.0以上を○と判定し、印字濃度1.0未満を×と判定した。
表1によれば、実施例1〜3と、比較例1、及び2との比較から、特定の量のグリセリンと1,3−プロパンジオールとを含み、0.5〜2.5質量%の高浸透剤を含み、浸透剤として、多価アルコールのC1〜C4アルキルエーテルを含むインクについて、高浸透剤と浸透剤との含有量の総量が2〜4質量%である場合に、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際の画像の乱れと、オフセットによる被記録媒体の汚染とを抑制でき、良好な画像濃度の画像を形成できることが分かる。
また、表1、表2、及び表3によれば、実施例4〜10と、比較例3〜7との比較から、特定の量のグリセリンと1,3−プロパンジオールとを含み、0.5〜2.5質量%の高浸透剤を含み、浸透剤として、多価アルコールのC6〜C7モノアルキルエーテル、又は多価アルコールのジブチルエーテルを含むインクについて、高浸透剤と浸透剤との含有量の総量が1.5〜2.5質量%である場合に、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際の画像の乱れと、オフセットによる被記録媒体の汚染とを抑制でき、良好な画像濃度の画像を形成できることが分かる。
〔実施例11〜14、及び比較例8〜12〕
表4、及び表5に記載の量の、参考例2で調製した顔料分散体、高浸透剤、浸透剤、溶解安定剤(2−ピロリドン)、グリセリン、1,3−プロパンジオール、及びイオン交換水を撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))により回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターによりろ過して、実施例11〜14、及び比較例8〜12のインクを得た。表4、及び表5に記載の「PG」は、プロピレングリコールを意味する。
表4、及び表5に記載の量の、参考例2で調製した顔料分散体、高浸透剤、浸透剤、溶解安定剤(2−ピロリドン)、グリセリン、1,3−プロパンジオール、及びイオン交換水を撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))により回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターによりろ過して、実施例11〜14、及び比較例8〜12のインクを得た。表4、及び表5に記載の「PG」は、プロピレングリコールを意味する。
なお、高浸透剤として、炭素原子数8のアルキル置換1,3−ヘキサンジオールである2−エチル−1,3−ヘキサンジオールを用いた。また、浸透剤として多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルである、トリエチレングリコールモノブチルエーテルを用いた。
得られた、実施例11〜14、及び比較例8〜12のインクの、オフセット、間欠吐出性、画像濃度、及び復帰性の評価結果を、表4、及び表5に記す。なお、インクの復帰性は、以下の方法に従って評価した。
<復帰性の評価方法>
インクを記録ヘッドに充填して、パージとワイプとをセットで3度行った後、記録ヘッドにキャップをすることなく一ヶ月間放置した。なお、パージ量については1回当たり2ccである。一ヶ月放置後、パージとワイプとを3度行った後、記録ヘッドの全ノズルの吐出状況を確認できるチェックパターンを印字した。全ノズルの吐出を確認できた場合を○と判定し、不吐出ノズルが確認された場合を×と判定した。
インクを記録ヘッドに充填して、パージとワイプとをセットで3度行った後、記録ヘッドにキャップをすることなく一ヶ月間放置した。なお、パージ量については1回当たり2ccである。一ヶ月放置後、パージとワイプとを3度行った後、記録ヘッドの全ノズルの吐出状況を確認できるチェックパターンを印字した。全ノズルの吐出を確認できた場合を○と判定し、不吐出ノズルが確認された場合を×と判定した。
表4、及び表5によれば、1,3−プロパンジオール(PDO)の含有量が10〜30質量%であり、且つ、グリセリンの含有量が5質量%以上である、実施例11〜14のインクによれば、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際の画像の乱れと、オフセットによる被記録媒体の汚染とを抑制しやすく、良好な画像濃度の画像を形成しやすいことが分かる。また、実施例11〜14のインクを使用すれば、例えば、記録ヘッドが一ヶ月のように長期間放置されたとしても、パージとワイプとを行う復帰動作により、記録ヘッドの吐出状況を放置前の状態に容易に復帰させることができる。
〔実施例15、実施例16、及び比較例13〜19〕
表7、及び表8に記載の量の、参考例2で調製した顔料分散体、高浸透剤、浸透剤、溶解安定剤(2−ピロリドン)、グリセリン、1,3−プロパンジオール、及びイオン交換水を撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))により回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターによりろ過して、実施例15、実施例16、及び比較例13〜19のインクを得た。
表7、及び表8に記載の量の、参考例2で調製した顔料分散体、高浸透剤、浸透剤、溶解安定剤(2−ピロリドン)、グリセリン、1,3−プロパンジオール、及びイオン交換水を撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))により回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターによりろ過して、実施例15、実施例16、及び比較例13〜19のインクを得た。
なお、高浸透剤として、表6に記載のa〜eの多価アルカンジオール類を用いた。また、浸透剤として、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルである、トリエチレングリコールモノブチルエーテルを用いた。
得られた、実施例15、実施例16、及び比較例13〜19のインクの、動的表面張力、オフセット、間欠吐出性、画像濃度、及び復帰性の評価結果を、表7、及び表8に記す。なお、動的表面張力は、以下の方法に従って測定した。
<動的表面張力測定方法>
バブルプレッシャー動的表面張力計(BP−100(三洋貿易株式会社製))を用いて、寿命10〜1000msecまでの表面張力値を測定し、表面寿命10msecの表面張力値を、インクの動的表面張力とした。
バブルプレッシャー動的表面張力計(BP−100(三洋貿易株式会社製))を用いて、寿命10〜1000msecまでの表面張力値を測定し、表面寿命10msecの表面張力値を、インクの動的表面張力とした。
表7、及び表8によれば、高浸透剤として浸透剤a、又は浸透剤fを含むか、高浸透剤を含まない、比較例13〜15、比較例18、及び比較例19のインクでは、動的表面張力が高くなり、オフセットによる被記録媒体の汚染が生じやすいことが分かる。また、高浸透剤を含まない、比較例13のインクは、良好な濃度の画像を形成できなかった。さらに、高浸透剤として浸透剤b、及びeを用いる、比較例16、及び比較例17のインクは、動的表面張力が低いためにオフセットによる被記録媒体の汚染が生じにくい。しかし、比較例16、及び比較例17のインクは、水に対する溶解性が低く、且つ、室温で固体の高浸透剤を含むために、記録ヘッドが長期間放置された場合に、インク中で高浸透剤が固化しやすく、パージとワイプとを行う復帰動作により、吐出状況を放置前の状態に復帰させることが出来なかった。
一方、炭素原子数8のアルキル置換1,3−ヘキサンジオールである、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールを高浸透剤として含有する実施例15、及び実施例16のインクは、動的表面張力が低いため、オフセットによる被記録媒体の汚染が生じにくく、室温で液体の高浸透剤を含むため、記録ヘッドが長期間放置された場合であっても、パージとワイプとを行う復帰動作により、容易に、放置前の吐出状況に復帰させることが出来た。
〔実施例17〜23、及び比較例20〜24〕
表9、及び表10に記載の量の、参考例2で調製した顔料分散体、高浸透剤、浸透剤、溶解安定剤(2−ピロリドン)、グリセリン、1,3−プロパンジオール、及びイオン交換水を撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))により回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターによりろ過して、実施例17〜23、及び比較例20〜24のインクを得た。
表9、及び表10に記載の量の、参考例2で調製した顔料分散体、高浸透剤、浸透剤、溶解安定剤(2−ピロリドン)、グリセリン、1,3−プロパンジオール、及びイオン交換水を撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))により回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターによりろ過して、実施例17〜23、及び比較例20〜24のインクを得た。
なお、高浸透剤として、炭素原子数8の、アルキル置換1,3−ヘキサンジオール、又はアルキル置換1,3−ペンタンジオールである、表5に記載の浸透剤c、及びdを用いた。また、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルである、トリエチレングリコールモノブチルエーテルを浸透剤として用いた。
得られた、実施例17〜23、及び比較例20〜24のインクの、オフセット、間欠吐出性、画像濃度、及び復帰性の評価結果を、表9、及び表10に記す。
表9、及び表10によれば、炭素原子数8の、アルキル置換1,3−ヘキサンジオール、又はアルキル置換1,3−ペンタンジオールである浸透剤c、及びdの含有量が0.5〜2.5質量%であり、高浸透剤と浸透剤との含有量の総量が2〜5.5質量%の範囲内である、実施例17〜23のインクは、間欠吐出性、及び復帰性の問題がなく、オフセットによる被記録媒体の汚染を抑制しつつ、良好な濃度の画像を形成できることが分かる。
他方、浸透剤c、又はdの含有量が少ない、比較例20、及び比較例22のインクでは、オフセットによる被記録媒体の汚染が生じやすいことが分かる。また、浸透剤c、又はdの含有量が多い、比較例21、及び24のインクでは、インクが被記録媒体に浸透しすぎ、良好な濃度の画像を形成しにくいことが分かる。さらに、比較例24のインクでは、浸透剤dの含有量が多いため、復帰性の試験中に浸透剤dが固化し、復帰性の判定が×となった。
〔実施例24〜28、比較例25、及び比較例26〕
表11に記載の量の、参考例2で調製した顔料分散体、高浸透剤、浸透剤、溶解安定剤(2−ピロリドン)、グリセリン、1,3−プロパンジオール、及びイオン交換水を撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))により回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターによりろ過して、実施例24〜28、比較例25、及び比較例26のインクを得た。
表11に記載の量の、参考例2で調製した顔料分散体、高浸透剤、浸透剤、溶解安定剤(2−ピロリドン)、グリセリン、1,3−プロパンジオール、及びイオン交換水を撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))により回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターによりろ過して、実施例24〜28、比較例25、及び比較例26のインクを得た。
なお、高浸透剤として、炭素原子数8のアルキル置換1,3−ヘキサンジオールである2−エチル−1,3−ヘキサンジオールを用いた。また、浸透剤として多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルである、トリエチレングリコールモノブチルエーテルを用いた。
得られた、実施例24〜28、比較例25、及び比較例26のインクの、オフセット、間欠吐出性、及び画像濃の評価結果を、表10に記す。
表11によれば、インク中の顔料の濃度が4.0〜9.5質量%である、実施例24〜28のインクによれば、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際の画像の乱れと、オフセットによる被記録媒体の汚染とを抑制しやすく、良好な画像濃度の画像を形成しやすいことが分かる。
しかし、以下に説明する通り、インクにおける顔料の含有量は4.0〜9.5質量%には限定されない。
表11では、顔料の含有量が3質量%であるインクと、10質量%であるインクとを比較例としている。しかし、インクについて、形成画像の画像濃度は、顔料の種類、顔料分散体の調製方法等によってある程度調整可能であり、オフセットによる被記録媒体の汚染のされやすさについても高浸透剤の含有量を増して調整することができ、間欠吐出性についても、1,3−プロパンジオールの含有量を増して改善することができる。このため、顔料の含有量が4質量%未満のインクであっても画像濃度の良好な画像を形成でき、顔料の含有量が9.5質量%以上のインクであっても、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際の画像の乱れと、オフセットによる被記録媒体の汚染とを抑制できる。
2 給紙トレイ
3 給紙ローラー
4 従動ローラー
5 搬送ベルト
6 ベルト駆動ローラー
7 ベルトローラー
8 排出部
8a 排出ローラー
8b 従動ローラー
10 排紙トレイ
11C、11M、11Y、11K ラインヘッド
12a〜12p、12a’〜12p’ ノズル
20 制御部
30 検出手段
100 インクジェット記録装置
D1〜D4 ドット列(行方向)
L1〜L16 ドット列(搬送方向)
N1、N2 ノズル列
P 記録用紙
3 給紙ローラー
4 従動ローラー
5 搬送ベルト
6 ベルト駆動ローラー
7 ベルトローラー
8 排出部
8a 排出ローラー
8b 従動ローラー
10 排紙トレイ
11C、11M、11Y、11K ラインヘッド
12a〜12p、12a’〜12p’ ノズル
20 制御部
30 検出手段
100 インクジェット記録装置
D1〜D4 ドット列(行方向)
L1〜L16 ドット列(搬送方向)
N1、N2 ノズル列
P 記録用紙
Claims (5)
- 少なくとも、水と、顔料と、高浸透剤と、浸透剤と、保湿剤とを含む、インクジェット記録装置用インクであって、
前記高浸透剤は、炭素原子数8である、アルキル置換1,3−ヘキサンジオール、又はアルキル置換1,3−ペンタンジオールであり、
インクにおける前記高浸透剤の含有量は、0.5〜2.5質量%であり、
前記浸透剤は、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテル、多価アルコールのC6〜C8モノアルキルエーテル、又は多価アルコールジブチルエーテルであり、
インクにおける前記高浸透剤と前記浸透剤との含有量の総量は、前記浸透剤が、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルである場合、2〜5.5質量%であり、前記浸透剤が、多価アルコールのC6〜C8モノアルキルエーテル、又は多価アルコールジブチルエーテルである場合、1.5〜2.5質量%であり、
前記保湿剤は、グリセリン、及び1,3−プロパンジオールであり、
インクにおける前記グリセリンの含有量は5質量%以上であり、前記1,3−プロパンジオールの含有量は10〜30質量%である、インクジェット記録装置用インク。 - インクにおける前記顔料の含有量が4〜9.5質量%である、請求項1記載のインクジェット記録装置用インク。
- 請求項1、又は2記載のインクジェット記録装置用インクを用いて、インクジェット記録装置により画像を形成する、画像形成方法。
- 前記インクジェット記録装置において、被記録媒体に前記インクジェット記録装置用インクの液滴が着弾してから、被記録媒体上の当該着弾箇所が前記被記録媒体を排出する排出部に到達するまでの時間が1秒以内である、請求項3記載の画像形成方法。
- 前記インクジェット記録装置が、被記録媒体を搬送する方向に対して垂直方向に設置された長尺のラインヘッドを備える記録装置である、請求項3、又は4記載の画像形成方法。
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