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JP5434514B2 - ハイブリッド車両用駆動装置 - Google Patents

ハイブリッド車両用駆動装置 Download PDF

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JP5434514B2
JP5434514B2 JP2009263446A JP2009263446A JP5434514B2 JP 5434514 B2 JP5434514 B2 JP 5434514B2 JP 2009263446 A JP2009263446 A JP 2009263446A JP 2009263446 A JP2009263446 A JP 2009263446A JP 5434514 B2 JP5434514 B2 JP 5434514B2
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Description

本発明は、駆動源としてエンジン、および電動モータを備え、エンジン、および電動モータによる駆動力を車軸に伝達するハイブリッド車両用駆動装置に関する。
従来、エンジン、および電動モータを備えたハイブリッド車両の駆動装置には、エンジン駆動力の入力軸と、電動モータのロータに固定され車軸へ連結される出力軸との断続を行なうためのクラッチ機構が設けられている。このような構成により車両は電動モータ単独で走行したり、大きな駆動力が必要なときにエンジンと電動モータとを同時に駆動源として使用したり、さらにはエンジン回転を利用し電動モータに発電をさせたりすることが可能となる。
例えば、特許文献1に記載されているものでは、ダイアフラム状の板バネ17によってクラッチ機構16の断続が行なわれるよう構成されている。通常状態においては、ダイアフラム状に形成された板バネ17は、外周部によってクラッチ板を係合方向に付勢してクラッチ係合状態を維持し、エンジンと電動モータが同時に回転するようにしている。そして電動モータのみの駆動によって車両を走行させるときには、作動油をピストンの背面に供給し、ピストンを移動させベアリングおよび第2ベアリング等を介して板バネ17から板バネ17の内径方向に延在するレバーの先端部を押圧する。これによって板バネ17の外周部が、レバーが支持される支点リング18との当接点を支点として梃子の作用によってレバーの作用点によって押動されクラッチ板から離間され、クラッチを付勢する力が解除されてクラッチの係合が切離される。
特開2006−137406号公報
しかしながら、特許文献1に開示される技術では、クラッチの係合を解除するために板バネ17から延在するレバーをピストンによって押圧し、該レバーの梃子の作用によってレバーに連結される板バネ17の外周部を移動させている。これにより板バネ17の外周部の移動距離とピストンの移動距離は1:1とし難く、ピストンの移動距離の方が長くなっている。このためピストンの移動距離分のストロークを確保するためのスペースが大きくなり駆動装置が大きくなってしまうという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、小型で且つ簡易な構成でクラッチの係合、脱離操作が行なえるハイブリッド車両用駆動装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明の特徴は、エンジンに回転可能に連結される入力軸と、電動モータのロータと同一回転軸線上に配置されて一体的に連結された出力軸と、前記入力軸と前記出力軸とを係脱可能に連結するクラッチ装置と、前記入力軸及び前記出力軸を前記回転軸線上で軸受を介して回転可能に軸承すると共に少なくとも前記電動モータ及び前記クラッチ装置を入力軸側の側壁部、出力軸側の側壁部、及び外周壁部とで囲繞するケースと、を備え、前記クラッチ装置は、前記入力軸及び前記出力軸の各大径部に回転を規制し前記回転軸線方向に移動可能に係合された複数のクラッチプレ−トと、前記入力軸に前記出力軸側で前記回転軸線方向に移動可能に装架され、前記複数のクラッチプレートを押圧するための押圧部材と、前記押圧部材を前記入力軸側にばね力で付勢して前記複数のクラッチプレートを圧接させるコイルばねと、前記押圧部材に一体的に設けられ、前記入力軸の前記大径部を前記回転軸線方向に通過して前記入力軸側に延在する作動部と、前記入力軸側の側壁部に形成されたシリンダと移動可能に嵌合され、シリンダ底部との間に油圧室を形成し、該油圧室に供給される油圧により移動されて前記作動部を相対回転許容部材を介し前記ばね力に抗して移動させ前記複数のクラッチプレートを離接させるピストンと、前記入力軸側の側壁部に形成され前記油圧室に連通して前記油圧を供給する流入ポートと、を有することである。
上記課題を解決するため、請求項2に係る発明の特徴は、エンジンに回転可能に連結される入力軸と、電動モータのロータと同一回転軸線上に配置されて一体的に連結された出力軸と、前記入力軸と前記出力軸とを係脱可能に連結するクラッチ装置と、前記入力軸及び前記出力軸を前記回転軸線上で軸受を介して回転可能に軸承すると共に少なくとも前記電動モータ及び前記クラッチ装置を入力軸側の側壁部、出力軸側の側壁部、及び外周壁部とで囲繞するケースと、を備え、前記クラッチ装置は、前記入力軸及び前記出力軸の各大径部に回転を規制し前記回転軸線方向に移動可能に係合された複数のクラッチプレ−トと、前記出力軸に前記入力軸側で前記回転軸線方向に移動可能に装架され、前記複数のクラッチプレートを押圧するための押圧部材と、前記押圧部材を前記出力軸側にばね力で付勢して前記複数のクラッチプレートを圧接させるコイルばねと、前記押圧部材に一体的に設けられ、前記出力軸の前記大径部を前記回転軸線方向に通過して前記出力軸側に延在する作動部と、前記出力軸側の側壁部に形成されたシリンダと移動可能に嵌合され、シリンダ底部との間に油圧室を形成し、該油圧室に供給される油圧により移動されて前記作動部を相対回転許容部材を介し前記ばね力に抗して移動させ前記複数のクラッチプレートを離接させるピストンと、前記出力軸側の側壁部に形成され前記油圧室に連通して前記油圧を供給する流入ポートと、を有することである。

上記課題を解決するため、請求項3に係る発明の特徴は、請求項1または2において、前記作動部に固定され前記回転軸線に向って延在し、前記ピストンにより前記相対回転許容部材を介して押動される当接部材を設けたことである。
上記課題を解決するため、請求項4に係る発明の特徴は、請求項1乃至3のいずれか1項において、前記押圧部材は円環状に形成され、前記作動部は前記押圧部材の内周部から前記回転軸線方向に複数個突設されたことである。
請求項1に係る発明によれば、線形のたわみ−荷重特性を有するコイルばねによってクラッチプレートの付勢がされるので、コイルばねの撓み量に対しピストンの移動量を比例関係で移動させることができ、効率的にコイルばねの付勢力を減じてクラッチ係合の解除ができる。これによってピストンが移動するためのスペースを小さくすることができ、駆動装置の小型化を図ることができる。
またコイルばねが線形のたわみ−荷重特性を有しているので、ピストンの移動量の制御によって、クラッチの係合状態を比較的簡易に制御できる。これによってピストンとシリンダ底部との間に形成された油圧室へ供給する油圧を制御することによって簡易に断接時の衝撃が少ない半クラッチ状態を得ることができる。
請求項2に係る発明によれば、線形のたわみ−荷重特性を有するコイルばねによってクラッチプレートの付勢がされるので、コイルばねの撓み量に対しピストンの移動量を比例関係で移動させることができ、効率的にコイルばねの付勢力を減じてクラッチ係合の解除ができる。これによってピストンが移動するためのスペースを小さくすることができ、駆動装置の小型化を図ることができる。
またコイルばねが線形のたわみ−荷重特性を有しているので、ピストンの移動量の制御によって、クラッチの係合状態を比較的簡易に制御できる。これによってピストンとシリンダ底部との間に形成された油圧室へ供給する油圧を制御することによって簡易に断接時の衝撃が少ない半クラッチ状態を得ることができる。
請求項3に係る発明によれば、相対回転許容部材を介してピストンと当接部材とが当接される位置の当接部材の回転周速度は、径の大きな作動部の回転周速度よりも小さい。これにより、回転しないケースの側壁部に設けられたピストンに対しての当接部材の相対周速度は、ピストンが作動部で当接する場合より小さくできるので摺動抵抗は小さくなり、信頼性を向上させることができる。
請求項4に係る発明によれば、押圧部材の作動部が複数個に分割されて押圧部材の内周部から入力軸または出力軸の大径部を通過し回転軸線方向に突設するので、入力軸側と出力軸側のスペースを、それぞれ同時に効率的に活用でき、駆動装置の小型化に寄与することができる。また作動部を複数個に分割して突設するので軽量化を図ることができる。
本実施形態におけるハイブリッド車両用駆動系を示す概略図である。 本実施形態のハイブリッド車両用駆動装置を含む断面図である。 本発明に係る第1の実施形態のハイブリッド車両用駆動装置の断面図である。 第1の実施形態の変形例1のハイブリッド車両用駆動装置の模式図である。 本発明に係る第2の実施形態のハイブリッド車両用駆動装置の模式図である。 第2の実施形態の変形例2のハイブリッド車両用駆動装置の模式図である。
本発明の第1の実施形態を、ハイブリッド車両に具体化し図面を参照して以下に説明する。図1は、本発明に係るハイブリッド車両用駆動装置1を適用したハイブリッド車両用駆動系の概略を示している。図1において、実線による矢印は、各装置間をつなぐ油圧配管を示しており、破線による矢印は、制御用の信号線を示している。また本実施形態においては、ハイブリッド車両用駆動装置のエンジン側を前側とし、変速機側を後側とする。
図1に示したように、車両のエンジン10と電動モータ20とは、クラッチ装置40を介して直列に接続されている。クラッチ装置40は、エンジン10と電動モータ20との間の接続を接離しトルク伝達を断続している。また、電動モータ20には、車両の自動変速装置5が直列に接続されており、自動変速装置5には、図示しない車両の駆動輪が接続されている。自動変速装置(A/T)5は、変速機、及び図2に示すトルクコンバータ2からなり、トルクコンバータ2の出力が、変速機の入力軸31に入力されている。
図2に示すように電動モータ20とトルクコンバータ2とは出力軸26、及びトルクコンバータ2の入力軸であるセンタピース16を介して回転連結されている。トルクコンバータ2の入力軸であるセンタピース16は入力軸41と同一回転軸上に並んで配置され、トルクコンバータ2のフロントカバー14に連結されてフロントカバー14と一体回転される。そしてセンタピース16とともにフロントカバー14が回転されることにより、フロントカバー14と連結されるトルクコンバータ2内のポンプインペラ(図示せず)が回転される。これによりポンプインペラによって油流が発生し、発生した油流によって入力軸31に連結されたタービンランナ(図示せず)が回転して入力軸31に回転力が伝達される。出力軸26と、センタピース16と、フロントカバー14とは入力軸31と同一回転軸上に配置されている。
エンジン10は、炭化水素系の燃料により出力を発生させる通常の内燃機関である。電動モータ20は、これに限定されるものではないが、車輪駆動用の同期モータであり、自動変速装置5は、通常の遊星歯車式自動変速機である。また、クラッチ装置40は、普段はエンジン10と電動モータ20との間を接続しているノーマルクローズタイプのクラッチ機構である。
クラッチ装置40には、電磁弁50が接続されている。電磁弁50は、減圧弁とリザーバへの通路とを有し、それぞれを適宜切替える。電磁弁50には電動オイルポンプ60の吐出口が接続されている。電磁弁50が減圧弁側で使用されると、電動オイルポンプ60により発生された油圧が減圧弁により調圧された後、クラッチ装置40に供給される。また油圧を抜くときには電磁弁50をリザーバ通路側に切替えて作動油を排出する。
電磁弁50および電動オイルポンプ60には、コントローラ70が電気的に接続されている。コントローラ70は電動オイルポンプ60および電磁弁50を作動させて、クラッチ装置40に適正な油圧を供給し、クラッチ装置40を目標とする接続状態に制御している。
コントローラ70は、エンジン10または電動モータ20の回転を制御し、車両を走行させている。さらに、コントローラ70は、自動変速装置5のシフトバルブを作動させる電磁ソレノイド(図示せず)と接続されており、エンジン10の回転速度、車両速度、シフト位置等に基づき、自動変速装置5の作動を制御している。
次に本発明に係るハイブリッド車両用駆動装置1について図2、図3に基づき詳細に説明する。ハイブリッド車両用駆動装置1は、エンジン10に回転可能に連結される入力軸41と、電動モータ20のロータ21と同一回転軸線上に配置されて一体的に連結された出力軸26と、を有している。またハイブリッド車両用駆動装置1は、入力軸41と出力軸26とを係脱可能に連結するクラッチ装置40と、電動モータ20及びクラッチ装置40を囲繞するケース3と、を有している。
ケース3は外形を形成する外周壁部3cと、電動モータ20及びクラッチ装置40とトルクコンバータ2との間に後側側壁部3aと、後述する前側側壁部3bとを有している。また、ケース3は外周壁部3cが後側側壁部3aから自動変速装置5側に向って所定量延在され、トルクコンバータ2の一部を覆っている。そして延在されたケース3はトルクコンバータ2の残りの部分を覆うケース4と、ボルトによって固定されている。更にケース4は変速機のケース(図示せず)と固定され、自動変速装置5のケース(図示せず)を形成している。
ケース3のエンジン10側にはケース3の蓋部を形成するフロントケース6が配置され、ケース3とフロントケース6とは、ボルトによって固定されている。ケース3を構成するフロントケース6の前側側壁部3bの中心部には入力軸41が軸承されるよう貫通孔6aが設けられている。そして貫通孔6aと入力軸41との間にはボールベアリング34が介在され、入力軸41を回転可能に軸承している。
図2に示すように入力軸41は、フライホイール12、及び回転振動を吸収するためのダンパ68を介してエンジン10の出力軸11に回転連結されている。図2、図3に示すように入力軸41はダンパ68との固定部41aと、フロントケース6の前側側壁部3bの貫通孔6aに回転支持される連結部41bと、大径部である支持部41cと、後述する押圧部材44を装架する係合部41dと、を有している。以後、入力軸41が支持される前側側壁部3bの側を入力軸側と称す。支持部41cの外周側は回転軸方向に拡幅され、前述した複数の円環上のクラッチプレート42が係合されている。
出力軸26は、トルクコンバータ2の入力軸であるセンタピース16に回転連結されている。センタピース16はケース3の後側側壁部3aに形成された貫通孔3dに回転可能に軸承されている。以後、出力軸26と連結されるセンタピース16が軸承される後側側壁部3aの側を出力軸側と称す。
出力軸26は、図2に示す回転軸方向の断面が逆S字状を呈し、大径側にエンジン10側に開口された外周開口部27が形成され、小径側に変速装置5側に開口された内周開口部32が形成されている。外周開口部27は小径側壁部27dと、大径側壁部27cと、段付きの各底壁部27e、27fとによって包囲され形成されている。大径側壁部27cの先端部内周面には前述した複数の円環状のクラッチプレート43が係合されている。そして入力軸41の大径部である支持部41cに支持された複数のクラッチプレート42と、出力軸26の大径側壁部27cに支持された複数のクラッチプレート43とが交互に嵌合されている。そしてクラッチプレート42と、クラッチプレート43とが嵌合された状態で回転軸方向に押付けられるとクラッチプレート42とクラッチプレート43とが押付け合って係合され、これにより入力軸41と出力軸26とが回転連結されて、エンジン10の出力軸11と自動変速装置5の入力軸31とが一体回転される。
出力軸26の小径側に形成される内周開口部32は、トルクコンバータ2の入力軸であるセンタピース16と一体回転可能にスプライン結合される固定部32bと、固定部32bの入力軸側の端部から径方向外方に向けて延在される連結部32aとからなる。内周開口部32と外周開口部27の小径側壁部27dとによって囲まれ自動変速装置5側に開口される空間には、ケース3の後側側壁部3aから円環状の突部63が突設されている。そして外周開口部27の小径側壁部27dが突部63の外周面63bに嵌合され、内周開口部32の固定部32bと突部63の内周面63aとの間にはボールベアリング64が介在され、突部63と内周開口部32とがスムーズに相対回転可能となっている。
次にクラッチ装置40について図2、3に基づいて説明する。クラッチ装置40は、入力軸41に相対回転を規制され軸線方向に摺動可能に係合されたクラッチプレート42と、出力軸26に相対回転を規制され軸線方向に摺動可能に係合されたクラッチプレート43と、複数のクラッチプレート42、43を押圧するための押圧部材44と、押圧部材44を入力軸側にばね力で付勢して複数のクラッチプレート42、43を圧接させるコイルばね45と、入力軸側の前側側壁部3bに形成されたシリンダ48と、シリンダ48に移動可能に嵌合されるピストン46と、からなる。
押圧部材44は、出力軸側で入力軸41の係合部41dに相対回転を規制されて回転軸線方向に移動可能に嵌合して装架されている。押圧部材44は、円環状に形成され、円環の外周部が入力軸側に延在され、クラッチプレート42及びクラッチプレート43を押付ける押圧部44aを形成している。また円環の内周部から回転軸線方向に入力軸側に向って3個の作動部47が円周方向に均等に配置され突設されている。作動部47は、押圧部材44に一体的に設けられ入力軸41の大径部である支持部41cを回転軸線方向に貫通して通過し入力軸側に延在している。
なお、本実施形態においては押圧部材44の内周部に均等な間隔をもって3箇所の作動部47が突設されているが、作動部47は2個以上あればよく、複数個の作動部47を押圧部材44の内周部に配置してもよい。
作動部47の先端部47a内周面には当接部材52が固定されている。当接部材52は円盤状に形成され外周部が作動部47の先端部47aの内周面に設けられた段部に嵌合されている。そして当接部材52は段部に設けられた溝47bに嵌入された一般的なCリングによって入力軸側への抜け止めがされている。当接部材52の内周部で入力軸側の側面には、ピストン46と、例えばPA等の樹脂によって形成された摺動性のよい円環状の相対回転許容部材51を介して当接し押圧されるための当接部52aが形成されている。
コイルばね45は、図2、図3に示すように、押圧部材44と、停止部材53との間に縮設されている。停止部材53は入力軸41の係合部41d外周に固定された円環状の部材である。コイルばね45は本実施形態においては押圧部材44の回転軸の同一半径上に10個、均等な間隔で配置され押圧部材44を入力軸側に付勢し、当接部52aを介しクラッチプレート42と、クラッチプレート43とを所定の荷重で押圧し圧接している。コイルばね45が配置される押圧部材44の出力軸側の側面には、10個の各コイルばね45が配置されるようにコイルばね45のコイル外径より若干大きな径の円筒穴が穿設され、各コイルばね45が該円筒穴に係入されている。なお、本実施形態においてはコイルばね45を10個配置した。しかしこれに限らずクラッチプレート42及びクラッチプレート43を押圧して係合させることが可能な所定の付勢力を付与でき、且つ押圧部44aがクラッチプレート42及びクラッチプレート43を当接部52a全周に亘って均等に押圧できるように複数のコイルばねを配置すればよい。
シリンダ48は前側側壁部3bに形成されている。シリンダ48は入力軸41の回転軸線を中心として円環状に形成された大径壁54と大径壁54の内周側に形成された円環状の小径壁55と、前側側壁部3bとによって包囲された空間によって形成されている。
ピストン46は、円環状に形成され、シリンダ48の大径壁54の内周面54aと小径壁55の外周面55aとの間で移動可能に嵌合され、シリンダ48のシリンダ底部48aとの間に油圧室49を形成している。ピストン46の外周面46aには全周に亘って溝46cが刻設されている。溝46cには例えばゴム製のOリングが配設され、ピストン46の外周において油圧室49を液密に封止している。またピストン46の内周面46bにも全周に亘って溝46dが刻設されている。溝46dにも例えばゴム製のOリングが配設されてピストン46の内周において油圧室49を液密に封止している。またピストン46には当接部材52の当接部52aと、相対回転許容部材51を介して当接する突部46eが突設されている。
相対回転許容部材51は、入力軸41と一体回転する押圧部材44の当接部材52と、回転しないピストン46との間の回転差を吸収し、当接部材52をスムーズに回転可能とする部材である。本実施形態においてはPA等の樹脂によって形成したが、摺動性がよく、所定の耐久性を満足すればどのような材料によって形成してもよいし、ベアリング等を介在させ構成してもよい。
油圧室49は、電動オイルポンプ60とリザーバ72とに電磁弁50を介して連通する流入ポート(流入口)61を有し、流入ポート61は前側側壁部3b内部に貫設されている。電動オイルポンプ60とリザーバ72とは電磁弁50を操作することによって切替えられ、リザーバ72に切替えられることによって油圧室49は流入ポート61を介して大気と連通されるよう構成されている。
次に電動モータ20について説明する。ブラシレスDCモータ等からなる電動モータ20は、出力軸26の外周開口部27の外周側に配置されている。電動モータ20は、円筒状のロータ21と、ロータ21の外周に配置され、珪素鋼板(図示せず)を積層してなるステータ22と、ステータ22の突出部に巻回されるコイル23とを備えている。
ステータ22は、外周側がケース3の外周壁部3cの内周面に固定されている。またロータ21は、出力軸側端面から板部材24が径方向内方に延在されて出力軸26の底壁部27eの出力軸側側面にボルトによって固定されている。これにより電動モータ20はロータ21のみが出力軸26と一体回転される。またコイル23はコントローラ70と電気的に接続されており、コントローラ70は、各種状態を検出するいずれも図示しない各センサ(車速センサ、スロットル開度センサ、シフト位置センサ等)からの信号に基づいてコイル23への通電量、或いはコイル23の非通電を制御している。
次に、上述したハイブリッド車両用駆動装置1の作動について説明する。いま、車両が停止状態にある場合に、図略のイグニッションスイッチをONにして運転者がアクセルペダルを踏む(低スロットル開度時)と、バッテリ(図示せず)から電動モータ20へ電流が流れ、電動モータ20は駆動モータとして機能する。そしてその回転駆動力は、出力軸26を介してトルクコンバータ2に伝達され、このトルクコンバータ2にて所定のトルク比にて増大された上で入力軸31に伝達される。
車両発進時にあっては、エンジン10の燃料噴射装置は作動せずにエンジン10は停止状態にある。そして電動モータ20からの駆動力のみによって車両は発進する。このときクラッチ装置40は係合が脱離され、負荷となるフライホイール12等を切り離している。またエンジン低負荷時や、極低負荷時のようにエンジン効率が悪い領域においてもエンジン10は停止され電動モータ20のみによって走行し、クラッチ装置40は係合が脱離されている。
また、車両が発進直後で、速度が比較的小さいときであっても、加速や登坂をするときには、エンジン10が始動される。つまり、加速や登坂をするためにアクセルペダルが踏まれてスロットルが一定開度以上開かれると、燃料噴射装置が作動されるとともに、点火プラグが点火され、ケース3に固定されるスタータモータ(図示せず)の出力軸が駆動される。そしてスタータモータの出力軸と噛合するフライホイール12外周のリングギア(図示せず)が、フライホイール12と出力軸11とともに回転されエンジン10が始動される。このときクラッチ装置40が係合されることにより入力軸41の回転駆動力が出力軸26を介して自動変速装置5の入力軸31に伝達される。これによりエンジン10並びに電動モータ20の両方の駆動力が加算され大きな駆動力にて車両が走行される。そして、車両が定常の高速走行状態にある場合には、電動モータ20が無負荷運転(モータに生じる逆起電力により生じるトルクを相殺させるようにモータ出力を制御する)され、電動モータ20を空転させる。これにより、クラッチ装置40は係合されたままで、車両は、専らエンジン10のみの駆動力によって走行する。
次に、上述したハイブリッド車用駆動装置1の各運転状態でのクラッチ装置40の作用について説明する。まず、車両発進時や、渋滞等でエンジン低負荷状態時や、極低負荷状態のエンジン効率が悪い領域での走行時の走行モードとして選択される電動モータ20のみの走行について説明する。
電動モータ20のみによって走行する場合、前述したようにクラッチ装置40を係合したままでは、フライホイール12やエンジン10の出力軸11を駆動させるための余分な駆動力が電動モータ20に必要となる。このためクラッチ装置40の係合を切断し、電動モータ20のみの駆動によってエネルギー効率の高い運転が行なえるようにする。
そのため通常状態では係合しているノーマルクローズのクラッチ装置40の複数の各クラッチプレート42、43の係合を脱離するため、まず電磁弁50を駆動して油圧室49に接続するリザーバ72を電動オイルポンプ60に切替える。そして、電動オイルポンプ60を駆動させ、コントローラ70によって所定圧の油圧を電磁弁50及び流入ポート61を介して油圧室49内に供給する。油圧室49に供給された油圧は、ピストン46を出力軸側に向って移動させ始める。やがてピストン46の突部46eが、押圧部材44の作動部47に固定された当接部材52の当接部52aと相対回転許容部材51を介して当接する。そしてピストン46は、コイルばね45によって入力軸側に向って付勢される押圧部材44を、コイルばね45のばね力に抗して出力軸側に向って押動する。油圧室49の圧力がさらに上昇すると押圧部材44はコイルばね45のばね力に抗して出力軸側に向ってさらに移動し、やがてクラッチ装置40のクラッチプレート42及びクラッチプレート43から押圧部材44の押圧部44aが離間してクラッチプレート42とクラッチプレート43との間の係合が脱離される。このとき、押圧部材44をクラッチ装置40の係合方向に押圧するコイルばね45は、線形の撓み−荷重特性を備えているので、ピストン46が移動した量に比例して効率的にばね力を減じることができ、よってピストン46は短い移動距離でクラッチ装置40の係合を解除することが可能となる。そしてクラッチ装置40の係合が脱離されることによって入力軸41と、出力軸26とが切離され電動モータ20のみの駆動によって車両が駆動される。
次に上記低負荷運転状態から加速し、エンジン10の駆動力を電動モータ20の駆動力に加算する場合について説明する。このときはクラッチ装置40を係合し入力軸31と出力軸26とを再び連結する必要がある。そのため電磁弁50を駆動し油圧室49に接続する電動オイルポンプ60をリザーバ72に切替える。これによって油圧室49内の圧力は大気圧まで減少し、コイルばね45の付勢力が、ピストン46が出力軸側に押す力よりも大きくなる。そしてコイルばね45が、押圧部材44、作動部47、当接部材52、及び相対回転許容部材51を介してピストン46を押動し、クラッチ装置40を係合状態とする。これによって入力軸41と、出力軸26とが連結されエンジン10並びに電動モータ20の両方の駆動力が加算され大きな駆動力にて車両が走行される。
上述の説明から明らかなように、第1の実施形態においては、線形のたわみ−荷重特性を有するコイルばね45によってクラッチプレート42、43の付勢がされるので、コイルばね45の撓み量に対しピストン46の移動量を比例関係で移動させることができ、効率的にコイルばね45の付勢力を減じてクラッチ係合の解除ができる。これによってピストン46が移動するためのスペースを小さくすることができ、ハイブリッド車両用駆動装置1の小型化を図ることができる。
また、コイルばね45が線形のたわみ−荷重特性を有しているので、油圧によるピストン46の移動量の制御によって、クラッチ装置40の係合状態を比較的簡易に制御できる。これによってピストン46とシリンダ底部48との間に形成された油圧室49へ供給する油圧を制御することによって簡易に断接時の衝撃が少ない半クラッチ状態を得ることができる。
また、第1の実施形態においては、相対回転許容部材51を介してピストン46と当接部材52とが当接される位置の当接部材52の回転周速度は、径の大きな作動部47の回転周速度よりも小さい。これにより、回転しないケース3の前側側壁部3bに設けられたピストン46に対しての当接部材52の相対周速度は、ピストン46が作動部47で当接する場合より小さくできるので摺動抵抗は小さくなり、信頼性を向上させることができる。
さらに、第1の実施形態においては、押圧部材44の作動部47が押圧部材44の内周部から入力軸41の大径部を貫通して通過し回転軸線方向であって入力軸側に突設されるので、入力軸側と出力軸側のスペースを、それぞれ同時に効率的に活用でき、駆動装置1の小型化に寄与することができる。また作動部47を3個に分割して突設するので軽量化を図ることができる。
なお、上記第1の実施形態の変形例1として図4の模式図に示す構成としてもよい。図4に示す変形例1では、第1の実施形態でクラッチプレート42、43をそれぞれ係合した入力軸41及び出力軸26の配置を変更する。つまりクラッチプレート42を出力軸と係合させ、クラッチプレート43を入力軸と係合させるものである。
図4に示すように、変形例1のハイブリッド車両用駆動装置1のクラッチ装置110は、入力軸111に相対回転を規制され軸線方向に摺動可能に係合された複数のクラッチプレート43と、出力軸112に相対回転を規制され軸線方向に摺動可能に係合された複数のクラッチプレート42と、複数のクラッチプレート42、43を押圧するための押圧部材114と、を有している。またクラッチ装置110は、押圧部材114を入力軸側にばね力で付勢して複数のクラッチプレート42、43を圧接させるコイルばね115と、入力軸側の前側側壁部3bに形成されたシリンダ118と、シリンダ118に移動可能に嵌合されるピストン116と、油圧室119と、ピストン116と当接部材102との間に介在される相対回転許容部材101と、を有している。また、電動モータ20のロータ21は板部材29によって出力軸112に一体的に連結され同一回転軸上に配置されている。
上記構成において押圧部材114は、出力軸側で入力軸111の係合部111dの外周面に相対回転を規制されて回転軸線方向に移動可能に嵌合して装架されている。また押圧部材114は円環状に形成され、円環の内周部が入力軸側に延在され、クラッチプレート42及びクラッチプレート43を押付ける押圧部114aを形成している。押圧部材114の外周部からは3個の作動部117が押圧部材114に一体的に設けられ、入力軸111の大径部である支持部111cを、回転軸線方向に入力軸111の外周側で通過して入力軸側に延在している。作動部117の先端部内周面には円環状の当接部材102が固定されている。そして当接部材102の内周部に設けられた当接部102aが、ピストン116の出力軸側への移動によって相対回転許容部材101を介して、突部116eと当接して押動され、クラッチプレート42及びクラッチプレート43の係合を脱離させる。他の構成は第1の実施形態と同様であり、このように構成された変形例1においても第1の実施形態と同様の効果が得られる。
次に、第2の実施形態について図5に示す模式図に基いて説明する。第2の実施形態は第1の実施形態の変形例1に対し、シリンダ及びピストンの配置位置を変更するものである。つまり、シリンダ88をケース3の前側側壁部3bに設けるのではなく、ケース3の後側側壁部3aに配置する点が異なる。また押圧部材84を入力軸81ではなく出力軸82に装架する点が異なる。なお、第1の実施形態と同様部分については説明を省略し、変更点のみ説明する。
図5に示すように、第2の実施形態としてのハイブリッド車両用駆動装置7のクラッチ装置80は、第1の実施形態の変形例1と同様に、入力軸81に相対回転を規制され軸線方向に摺動可能なクラッチプレート43を係合し、出力軸82に相対回転を規制され軸線方向に摺動可能なクラッチプレート42を係合している。またクラッチ装置80は、複数のクラッチプレート42、43を押圧するための押圧部材84と、押圧部材84を出力軸側にばね力で付勢して複数のクラッチプレート42、43を圧接させるコイルばね85と、出力軸側の後側側壁部3aに形成されたシリンダ88と、シリンダ88に移動可能に嵌合されるピストン86と、からなる。
押圧部材84は、入力軸81側で出力軸82の係合部82dに回転軸線方向に移動可能に嵌合して装架されている。押圧部材84は、円環状に形成され、円環の外周部が出力軸側に延在され、クラッチプレート42及びクラッチプレート43を押付ける押圧部84aを形成している。また円環の内周部から回転軸線方向に出力軸側に向って3個の作動部87が突設され円周方向に均等に配置されている。作動部87は、押圧部材84に一体的に設けられ出力軸82の大径部である支持部82cを回転軸線方向であって出力軸側に貫通して通過している。作動部87の先端部87a内周面には当接部材92が固定されている。当接部材92の出力軸側の側面には、ピストン86と、相対回転許容部材91を介して当接し押圧されるための当接部92aが形成されている。
コイルばね85は、図5に示すように、押圧部材84と、停止部材93との間に縮設されている。コイルばね85は押圧部材84の回転軸の同一半径上に10個、均等な間隔で配置され押圧部材84を出力軸側に付勢し、クラッチプレート42と、クラッチプレート43とを所定の荷重で押圧し圧接している。
シリンダ88は前述の通り出力軸側の後側側壁部3aに形成されている。シリンダ88は回転軸線を中心として形成された大径壁94と大径壁94の内周側に形成された小径壁95と、後側側壁部3aとによって包囲された空間によって形成されている。
ピストン86は、円環状に形成され、シリンダ88の大径壁94の内周面94aと小径壁95の外周面95aとの間で移動可能に、且つ外周と内周を液密に嵌合され、シリンダ88のシリンダ底部88aとの間に油圧室89を形成している。油圧室89へは後側側壁部3aに貫設された流入ポート100を介して電動オイルポンプ60から油圧が供給され、ピストン86を入力軸側に移動させる。
またピストン86には当接部材92の当接部92aと、相対回転許容部材91を介して当接する突部86eが突設されている。
相対回転許容部材91は、出力軸82と一体回転する押圧部材84に固定される当接部材92と、回転しないピストン86との間の回転差を吸収し、当接部材92をスムーズに回転可能とする部材である。また、電動モータ20のロータ21は板部材28によって出力軸82に一体的に連結され同一回転軸上に配置されている。
上記の構成によって当接部材92に設けられた当接部92aが、ピストン86の入力軸側への移動によって相対回転許容部材91を介して、突部86eと当接し押動され、クラッチプレート42及びクラッチプレート43の係合を脱離させる。
このように出力軸82に装架された押圧部材84の作動部87が押圧部材84の内周部から出力軸82の大径部である支持部82cを貫通して通過し回転軸線方向であって出力軸側に突設されるので、入力軸側と出力軸側のスペースを、それぞれ同時に効率的に活用でき、駆動装置7の小型化に寄与することができる。また作動部87を3個に分割して突設するので軽量化を図ることができる。上記構成によって第1の実施形態と同様の効果を得られる。
なお、上記第2の実施形態の変形例2として図6の模式図に示す構成としてもよい。図6に示す変形例2では、第2の実施形態でクラッチプレート42、43をそれぞれ係合した入力軸81及び出力軸82の配置を変更するものである。つまり第1の実施形態と同様にクラッチプレート42を入力軸と係合させ、クラッチプレート43を出力軸と係合させる形態である。
図6に示すように、変形例2のハイブリッド車両用駆動装置9のクラッチ装置120は、入力軸121に相対回転を規制され軸線方向に摺動可能に係合された複数のクラッチプレート42と、出力軸122に相対回転を規制され軸線方向に摺動可能に係合された複数のクラッチプレート43と、複数のクラッチプレート42、43を押圧するための押圧部材124と、押圧部材124から突設される作動部127と、を有している。またクラッチ装置120は、作動部127に固定される当接部材132と、押圧部材124を出力軸側にばね力で付勢して複数のクラッチプレート42、43を圧接させるコイルばね125と、出力軸側の後側側壁部3aに形成されたシリンダ128と、シリンダ128に移動可能に嵌合されるピストン126と、油圧室129と、ピストン126と当接部材132との間に介在される相対回転許容部材131と、を有している。また、電動モータ20のロータ21は板部材33によって出力軸122に一体的に連結され同一回転軸上に配置されている。
上記構成において押圧部材124は、入力軸側で出力軸122の係合部122dの外周面に相対回転を規制されて回転軸線方向に移動可能に嵌合して装架されている。また押圧部材124は円環状に形成され、円環の内周部が出力軸側に延在され、クラッチプレート42及びクラッチプレート43を押付ける押圧部124aを形成している。押圧部材124の外周部からは3個の作動部127が押圧部材124に一体的に設けられ、出力軸122の大径部である支持部122cを、回転軸線方向に出力軸122の外周側で通過して出力軸側に延在している。作動部127の先端部内周面には円環状の当接部材132が固定されている。そして当接部材132の内周部に設けられた当接部132aが、ピストン126の入力軸側への移動によって相対回転許容部材131を介して、突部126eと当接して押動され、クラッチプレート42及びクラッチプレート43の係合を脱離させる。他の構成は第2の実施形態と同様であり、このように構成された変形例2においても第1の実施形態及び第2の実施形態と同様の効果が得られる。
また、本発明は上述した実施の形態に限定される意図はなく、例えば、フライホイール12と入力軸41との間にダンパ68を設けずに、フライホイール12と入力軸41とが直結している形式のものであってもよい。
なお、本発明における変速機は、一般的に変速機として用いられる遊星歯車変速機以外にも、無段変速機や、一般的に手動変速機で採用される同期噛合式歯車変速機であってもよい。
また、本ハイブリッド車用駆動装置1は、上述した使用態様に限らず、車両発進時にエンジン10を始動し、エンジン駆動力に電動モータ20による駆動力をアシストして発進するようにする等、他の使用態様にて使用してもよいことは勿論であり、車両発進後の運転状況に応じてクラッチ装置40の係脱を実施すればよい。
また、本発明はハイブリッド車用に限らず、2つの駆動源を備え、本実施形態におけるエンジンに対し一方の駆動源を適用し、電動モータに対し他方の駆動源を適用するようにしてもよい。
1、7、8、9・・・ハイブリッド車両用駆動装置、2・・・トルクコンバータ、3・・・ケース、5・・・自動変速装置、10・・・エンジン、12・・・フライホイール、16・・・センタピース、20・・・電動モータ、21・・・ロータ、22・・・ステータ、23・・・コイル、26、82・・・出力軸、31・・・入力軸、40、80、110、120・・・クラッチ装置、41、81、111、121・・・入力軸、42・・クラッチプレート、43・・・セパレートプレート、44、84、114、124・・・押圧部材、45、85、115、125・・・コイルばね、46、86、116、126・・・ピストン、47、87、117、127・・・作動部、48、88、118、128・・・シリンダ、49、89・・・油圧室、51、91、101、131・・・相対回転許容部材、52、92、102、132・・・当接部材、53、93・・・停止部材、60・・・電動オイルポンプ、61、100・・・流入ポート。

Claims (4)

  1. エンジンに回転可能に連結される入力軸と、
    電動モータのロータと同一回転軸線上に配置されて一体的に連結された出力軸と、
    前記入力軸と前記出力軸とを係脱可能に連結するクラッチ装置と、
    前記入力軸及び前記出力軸を前記回転軸線上で軸受を介して回転可能に軸承すると共に少なくとも前記電動モータ及び前記クラッチ装置を入力軸側の側壁部、出力軸側の側壁部、及び外周壁部とで囲繞するケースと、を備え、
    前記クラッチ装置は、前記入力軸及び前記出力軸の各大径部に回転を規制し前記回転軸線方向に移動可能に係合された複数のクラッチプレ−トと、
    前記入力軸に前記出力軸側で前記回転軸線方向に移動可能に装架され、前記複数のクラッチプレートを押圧するための押圧部材と、
    前記押圧部材を前記入力軸側にばね力で付勢して前記複数のクラッチプレートを圧接させるコイルばねと、
    前記押圧部材に一体的に設けられ、前記入力軸の前記大径部を前記回転軸線方向に通過して前記入力軸側に延在する作動部と、
    前記入力軸側の側壁部に形成されたシリンダと移動可能に嵌合され、シリンダ底部との間に油圧室を形成し、該油圧室に供給される油圧により移動されて前記作動部を相対回転許容部材を介し前記ばね力に抗して移動させ前記複数のクラッチプレートを離接させるピストンと、
    前記入力軸側の側壁部に形成され前記油圧室に連通して前記油圧を供給する流入ポートと、
    を有することを特徴とするハイブリッド車両用駆動装置。
  2. エンジンに回転可能に連結される入力軸と、
    電動モータのロータと同一回転軸線上に配置されて一体的に連結された出力軸と、
    前記入力軸と前記出力軸とを係脱可能に連結するクラッチ装置と、
    前記入力軸及び前記出力軸を前記回転軸線上で軸受を介して回転可能に軸承すると共に少なくとも前記電動モータ及び前記クラッチ装置を入力軸側の側壁部、出力軸側の側壁部、及び外周壁部とで囲繞するケースと、を備え、
    前記クラッチ装置は、前記入力軸及び前記出力軸の各大径部に回転を規制し前記回転軸線方向に移動可能に係合された複数のクラッチプレ−トと、
    前記出力軸に前記入力軸側で前記回転軸線方向に移動可能に装架され、前記複数のクラッチプレートを押圧するための押圧部材と、
    前記押圧部材を前記出力軸側にばね力で付勢して前記複数のクラッチプレートを圧接させるコイルばねと、
    前記押圧部材に一体的に設けられ、前記出力軸の前記大径部を前記回転軸線方向に通過して前記出力軸側に延在する作動部と、
    前記出力軸側の側壁部に形成されたシリンダと移動可能に嵌合され、シリンダ底部との間に油圧室を形成し、該油圧室に供給される油圧により移動されて前記作動部を相対回転許容部材を介し前記ばね力に抗して移動させ前記複数のクラッチプレートを離接させるピストンと、
    前記出力軸側の側壁部に形成され前記油圧室に連通して前記油圧を供給する流入ポートと、
    を有することを特徴とするハイブリッド車両用駆動装置。
  3. 請求項1または2において、前記作動部に固定され前記回転軸線に向って延在し、前記ピストンにより前記相対回転許容部材を介して押動される当接部材を設けたことを特徴とするハイブリッド車両用駆動装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項において、前記押圧部材は円環状に形成され、前記作動部は前記押圧部材の内周部から前記回転軸線方向に複数個突設されたことを特徴とするハイブリッド車両用駆動装置。
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