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JP5412253B2 - 発光装置 - Google Patents

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JP5412253B2
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Description

本発明は、単色光の発光素子からの光と、この光を波長変換素子で変換した光とを集光レンズで混色して照射する発光装置に関する。
従来の、この種の発光装置を図10(a)(b)に示す。発光装置は、青色LED1からの青色光が黄色蛍光体(波長変換素子という)2で変換された黄色光と、波長変換素子2で変換されずに出射された青色光とにより白色光を発光する白色LED光源である。この白色光は、屈折レンズ6で照射面20上に光源像Pが写る。ここに、光源像Pは、斜視で示している。
図10(a)は、白色LED光源が青色光に対する焦点位置に配置された場合を示す。青色光X1は屈折レンズ6を通過後、光軸に平行に進行する。図10(b)は、白色LED光源が黄色光に対する焦点位置に配置された場合を示す。黄色光Y1は屈折レンズ6を通過後、光軸に平行に進行する。
上記いずれの場合も、光源像Pは波長変換素子2の発光面が青色LED1の発光面に比べて大きいので、黄色光パターンPyが青色光パターンPxより大きくなる。このため、青色光パターンPxと黄色光パターンPyが重なる部分は白色パターンとなるが、光源像Pの周辺で黄色光が多くなるため、色むらが発生する。このとき、図11に示すように、光学ガラスの屈折レンズでは、長波長の光は短波長の光に比較して屈折率が大きくなるので、青色光は黄色光に比べ大きく屈折され、青色光パターンPxが縮小し、黄色光パターンPyが拡大するため、色むらがより顕著となる。
ところで、白色LED光源からの光を屈折レンズの出射面で拡散することにより、照射光周辺の色むらを抑制する発光装置が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。図12(a)に示すように、この装置は、基板4上の青色LED1と波長変換素子2とによる白色LED光源からの光を屈折レンズ6で集光し、屈折レンズ6の出射面7に形成された拡散処理面や凸レンズ群等の光拡散部材8により拡散して青色光11と黄色光12を出射する。この装置は、光拡散部材8を備えていない場合は、図12(b)に示されるように、青色光11のビーム角が黄色光12のビーム角より狭いことにより色むらを生じるが、光拡散部材8を備えたことにより、青色光11と黄色光12が拡散され色むらが低減される。
しかしながら、図12(a)に示される装置は、青色光と黄色光を光色に関係なく一律に拡散するので、全体に各ビーム角が広くなり集光作用が弱くなって、出射面7からの照度が低下すると共に、光拡散部材8によりレンズの光透過率が低くなるため、照射効率が劣化する。
また、他の例として、LEDからの光を回折格子レンズにより集光して照射する発光装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、この装置は、LEDからの光の集光を良くするもので、照射光の色むらを抑制するものではない。
特開2007−5218号公報 特開2007−265964号公報 特開2006−24378号公報
本発明は、上記の問題を解決するものであり、単色光の発光素子からの光と、この光が波長変換素子で変換された光とを混色しレンズで集光して出射する発光装置において、効率良く色むらを低減できる発光装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、第一の分光分布を有する光を発光する固体発光素子と、前記第一の分光分布の光を受けて、それよりも波長の長い第二の分光分布を有する光に波長変換して出射する波長変換素子と、前記波長変換素子からの第二の分光分布の光と前記波長変換素子で波長変換されなかった前記第一の分光分布の光とを集光して照射する光学素子と、を有し、前記固体発光素子、波長変換素子、及び光学素子が互いに共通の光軸を有する発光装置であって、前記光学素子は、回折レンズであり、照射面から見て、前記第一の分光分布の光に対する焦点が前記第二の分光分布の光に対する焦点よりも前記回折レンズから遠い位置となる光学特性を持ち、前記回折レンズは同心円状の回折格子を有し、前記固体発光素子の外縁部を通る点Aと、前記回折レンズの外縁部を通り、かつ光軸を跨いで点Aと反対側の点Bと、を結ぶ直線ABが光軸と成す角度をθabとし、前記波長変換素子の外縁部を通る点Cと、前記回折レンズの外縁部を通り、かつ光軸を跨いで点Cと反対側の点Dと、を結ぶ直線CDが光軸と成す角度をθcdとし、前記回折レンズの外縁部の前記第一の分光分布の光に対する回折角度をφ1とし、前記回折レンズの外縁部の前記第二の分光分布の光に対する回折角度をφ2としたとき、θab−φ1=θcd−φ2の関係を満たすように構成されているものである。
請求項の発明は、請求項1に記載の発光装置において、前記回折レンズは、単層型回折レンズを複数組合わせた積層型回折レンズであるものである。
請求項の発明は、請求項1に記載の発光装置において、前記回折レンズは、屈折面及び全反射面を有し、出射面に前記回折格子を有しているものである。
請求項の発明は、請求項1に記載の発光装置において、前記回折レンズは、屈折面及び全反射面を有し、入射面に前記回折格子を有しているものである。
請求項1の発明によれば、回折レンズを用いて第一の分光分布の光(例えば、青色光)の焦点が第二の分光分布の光(例えば、黄色光)のそれよりも回折レンズから遠い位置にあるようにしたので、屈折レンズを用いた場合に比べ、照射面の光源像の外縁側にある第二の分光分布の光の照射パターンが相対的に小さくなる。このため、光源像の周縁で第一の分光分布の光の割合が増加し、第二の分光分布の光を目立たせなくすることができ、拡散部材を用いることなく効率良く、色むらを低減することができる。また、第一の分光分布の光の回折レンズを出射後の最大出射角度と、第二の分光分布の光の回折レンズを出射後の最大出射角度とが等しくなるので、照射面の光源像の周縁で第一の分光分布の光と第二の分光分布の光との各照射パターンが重なるようにでき、色むらをより低減することができる。
請求項の発明によれば、積層型回折レンズにより、単体の単層型回折レンズに比べて、不要な回折光が抑制され色むらが抑制されると共に、回折効率の波長依存性が低減され、広い波長領域の光の回折が可能となる。
請求項の発明によれば、色ずれの少ない照射光を得ることができると共に、屈折面と全反射面を利用して光量を多く出射面に集光制御できるので、屈折面と全反射面を有しない回折レンズに比べ、光利用効率を良くすることができる。
請求項の発明によれば、入射面で回折された光を屈折面と全反射面を利用して出射面に集光して照射できるので、屈折面と全反射面を有しない回折レンズに比べ、光利用効率を良くすることができる。
本発明の第1の実施形態に係る発光装置の断面図。 同発光装置の動作を説明するための図。 (a)は同発光装置の回折レンズによる集光状態を示す図、(b)は同回折レンズの部分断面図。 (a)は同回折レンズで青色光を平行光としたときの集光状況と照射パターンを示す図、(b)は同回折レンズで黄色光を平行光としたときの集光状況と照射パターンを示す図。 本発明の第2の実施形態に係る発光装置の断面図。 本発明の第3の実施形態に係る発光装置の断面図。 (a)は同発光装置の積層型回折レンズの回折効率特性図、(b)は単層型回折レンズの回折効率特性図。 本発明の第4の実施形態に係る発光装置の断面図。 本発明の第5の実施形態に係る発光装置の断面図。 (a)は従来の発光装置において青色光を平行光に屈折する場合の構成及び照射パターンを示す図、(b)は同発光装置において黄色光を平行光に屈折する場合の構成及び照射パターンを示す図。 光学ガラスの屈折率を示す図。 (a)は従来の発光装置の出射面に光拡散部材を有する場合の断面図、(b)は同発光装置の出射面に光拡散部材を有しない場合の断面図。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る発光装置について図1乃至図4を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態の発光装置10は、青色光(第一の分光分布を有する光)を発光する青色LED(固体発光素子)1と、青色光を受けて、それよりも波長の長い黄色光(第二の分光分布を有する光)に波長変換して出射する波長変換素子2と、波長変換素子2からの黄色光と波長変換素子2で波長変換されなかった青色光とを集光して照射する光学素子3とを有する。青色LED1、波長変換素子2、及び光学素子3は互いに共通の光軸を有する。なお、青色LED1と波長変換素子2とはLED実装基板(不図示)に設けられ、光学素子3と共に、例えば、円筒形等の筐体に(不図示)に収納固定されている。
青色LED1は、エネルギが高い光を放射する短波長の固体光源であり、紫外線発光ダイオードなどでもよく、その材料は、例えば、InGaN系部材が用いられるが、特に限定されるものではない。
波長変換素子2は、その材料として蛍光体などが使用され、固体発光素子からの光を受光した後、それよりも長波長、すなわち、エネルギが低い光を放射する変換素子である。ここでは、波長変換素子2は、青色光を黄色光に変換する黄色発光蛍光体として、例えば、380nm〜480nmの波長帯域の光を480nm〜780nmの光へ変換するYAG(Yttrium Aluminium Garnet)系蛍光体やBOS(Barium ortho-Silicate)系蛍光体等を用いることができる。
波長変換素子2は、LED実装基板(不図示)の実装面側に設けられた凹部内に、樹脂に黄色発光蛍光体を含有させた蛍光体層を充填して形成され、凹部内に実装された青色LEDチップを蛍光体層により被覆することにより、青色光で黄色発光体を励起させることにより黄色光を発光する。
波長変換素子2に入射された青色LED1からの青色光は、その一部が波長変換素子2で変換されずに、そのまま波長変換素子2を通って出射される。このとき、変換されなかった青色光と変換された黄色光とは混色されて白色光を生じ、青色LED1と波長変換素子2による白色LED光源が形成される。この白色LED光源においては、青色LED1の発光面積は、波長変換素子2による黄色光の発光面積に比較して小さい。
光学素子3は、回折現象を利用する回折レンズであり、その光透過部材としてアクリル、ポリカーボネート等の一般的な光学ガラス材が用いられる。回折レンズ3は、同心円状の回折格子31を有し、光軸に垂直な照射面20から見て、青色光に対する焦点F1(図2)が黄色光に対する焦点F2よりも回折レンズ3から遠い位置となる光学特性を持つ。
図2は、本発光装置10の動作を説明するものであり、回折レンズ3から青色光の焦点距離f1だけ離れた焦点F1の位置に青色LED1aが配置された場合と、回折レンズ3から黄色光の焦点距離f2だけ離れた焦点F2の位置に青色LED1が仮想的に配置された場合とを示す。青色LED1aからの青色光は回折レンズ3を通過後、光軸に平行に進む。また、波長変換素子2の中心から出た黄色光は、回折レンズ3を通過後、光軸に平行に進む。実際には、青色光は、焦点F2に配置された青色LED1から出るので、照射面20で結像されず、黄色光の結像範囲内にぼんやり結像されることになる。
回折レンズ3は、図3(a)に示すように、鋸歯形状の位相型回折光学素子の回折格子31から成り、入射光は回折レンズ3で回折され、その波長に基く焦点Fに集光される。また、回折レンズ3は、図3(b)に示すように、下記の式1が成り立つように、光透過基板を光波長寸法オーダの細かさで削ることにより、光の位相を制御することができる。なお、回折レンズ3は、図3(a)(b)に示された形状より格子の周期、溝深さが十分小さい。
[数1]
nL2+L3−L1=mλ・・・(1)
ここで、L1は回折格子31の高さ、nは回折レンズ材料の屈折率、mは回折次数(整数)、λは設計波長を示す。このとき、設計波長λに対し光軸に沿って光の等位相波面30が形成され、回折レンズ3に異なる波長の光を通過させた場合は、波長の長い方の光が波長の短い方に比べ、強め合う点(焦点)が回折レンズ3から近くなる。すなわち、回折レンズ3は、長波長の光の方が短波長の光よりよく曲がり、長波長と短波長とでレンズによる屈折の大小関係が屈折レンズに比べて逆になる。
回折レンズ3は、フォトリソグラフィによりシリカウェハ上にマスクパターンを形成し、その後エッチングにより微細構造を形成する、又はナノインプリントなどで金型成形することにより製作することができる。
図4(a)は、青色LED1と波長変換素子2を回折レンズ3の青色光の焦点F1の位置に配置したときの照射パターンを示す。ここでは、分かり易くするために、光軸の紙面の上側に青色光を、下側に黄色光を示す。図4(b)は、青色LED1と波長変換素子2を回折レンズ3の黄色光の焦点F2の位置に配置したときの照射パターンを示す。
図4(a)の場合は、青色LED1の光軸上にある中心から出た青色光X1は、回折レンズ3を通過後、光軸に平行に進み、波長変換素子2の中心から出た黄色光Y1は、光軸に近づくように進む。青色光のうち、青色LED1の外縁部を通る点Aと、回折レンズ3の外縁部を通り、かつ光軸を跨いで点Aと反対側の点Bとを通る青色光X2は、回折レンズ3で屈折され青色光の中で最も光軸より離れて照射面20上に照射される。また、黄色光のうち、波長変換素子2の外縁部を通る点Cと、回折レンズ3の外縁部を通り、かつ光軸を跨いで点Cと反対側の点Dとを通る黄色光Y2は、黄色光の中で最も光軸より離れて照射面20上に照射される。
このとき、回折レンズ3では青色光は黄色光より屈折が少ないため、屈折レンズの場合と比較して、青色光X2は相対的に光軸から離れ、黄色光Y2は光軸に近づくようになる。すなわち、光源像Pは、青色光X2の照射パターンPxが拡大され、黄色光Y2の照射パターンPyが縮小されるようになり、互いのパターン径が接近されることになる。
また、図4(b)の場合は、黄色光Y1は回折レンズ3を通過後、光軸に平行に進み、青色光X1は光軸に近づくように進む。光源像Pは、図4(a)のと同様に、青色光X2の照射パターンPxが拡大され、黄色光Y2の照射パターンPyが縮小されるので、両パターンの重なりが増えるようになる。ここでは、黄色光の焦点距離f2が青色光の焦点距離f1より短いので、図4(a)の場合と比較して装置全体が短くなる。
本実施形態によれば、青色光と黄色光の互いの照射パターン径を近づけ、照射面20の光源像Pの周縁で青色の割合を増加させ、黄色を目立たせなくすることができるので、混色による白色光の輪郭部における色ずれを軽減することができる。また、拡散部材を使用しないので、光の透過率が低下することなく、効率良く照射することができる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る発光装置について図5を参照して説明する。同図において、青色LED1の外縁部を通る点Aと、回折レンズ3の外縁部を通り、かつ光軸を跨いで点Aと反対側の点Bとを結ぶ直線をABとする。また、波長変換素子2の外縁部を通る点Cと、回折レンズ3の外縁部を通り、かつ光軸を跨いで点Cと反対側の点Dとを結ぶ直線をCDとする。また、直線ABが光軸と成す角度をθabとし、直線CDが光軸と成す角度をθcdとする。また、回折レンズ3の外縁部の青色光に対する回折角度をφ1とし、回折レンズの外縁部の黄色光に対する回折角度をφ2とする。このとき、本実施形態の発光装置10は、下記式2の関係を満たすように構成されているものである。
[数2]
θab−φ1=θcd−φ2 ・・・(2)
式2のθab−φ1は、青色光の回折レンズ3からの出射後の最大出射角度を示し、θcd−φ2は、黄色光の回折レンズ3からの出射後の最大出射角度を示す。
ここでは、青色LED1、波長変換素子2、及び回折レンズ3は、それぞれ半径d1、d2、及びd3を有する回転体形状を成し、点Aからの青色光X2及び点Cからの黄色光Y2は光軸と交差する。ここで、青色光と黄色光の各最大出射角度は、青色LED1、波長変換素子2、及び回折レンズ3のそれぞれ半径d1、d2、及びd3と、回折レンズ3の焦点距離f1、f2及び回折角度φ1、φ2等を用いて、互いに等しくなるように設計される。
本実施形態によれば、青色光と黄色光の各最大出射角度が等しくなるので、回折レンズ3からの青色光X2及び黄色光Y2の各照射パターンPx,Pyを照射面20上でほぼ一致させることができ、光源像Pの周縁で青色の割合を増加させ、黄色をより目立たせなくすることができ、白色光の色むらがさらに良くなる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る発光装置について図6及び図7を参照して説明する。本実施形態において、回折レンズ3は、単層型回折レンズを複数(ここでは、2つ)組合わせた積層型回折レンズとしたものである。
積層型回折レンズ3は、2つの単層型回折レンズ3a、3bから成る。単層型回折レンズ3a、3bは、前記実施形態の回折レンズと同様の構成を成し、互いに同心円状の格子周期構造が基本的に等しい形状であるが、回折格子31a、31bの凹凸方向が互いに逆向きを成し、各格子の高さと、格子を形成する材質が異なっている。この積層型回折レンズ3は、波長によらず、常に位相差が一周期に近づくようにした1組の回折格子である。ここでは、回折格子の高さと、回折格子を形成する材質を最適に設計し、数マイクロメートルの間隔で接近して向かい合わせることにより、回折効率を高めている。なお、単層型回折レンズ3aの入射面側は、集光性を高めるために凸レンズ形状としている。
図7(a)は、積層型回折レンズ3の回折特性、図7(b)は単層型回折レンズの回折特性を示す。単層型回折レンズの場合は、一次回折光の回折効率は設計波長から離れるほど低下し、可視光領域全体で均一にできず、一次回折光以外の不要な回折光が発生し色むらの原因となる場合がある。これに対し、積層型回折レンズ3は、2枚の単層型回折レンズの組合わせにより回折効率の波長依存性を補完し、不要な回折光を発生せず、可視光領域全体で高い回折効率を持つことができる。
本実施形態によれば、単体の単層型回折レンズを用いる場合に比べて、不要な回折光が抑制され色むらが低減されると共に、可視光領域全体の広い波長領域の光の回折が可能となる。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係る発光装置について図8を参照して説明する。本実施形態の発光装置10は、回折レンズ3が屈折面34及び全反射面35を有し、出射面36に回折格子31を有しているものである。
本実施形態においては、青色LED1と波長変換素子2とはLED実装基板4に実装され、LED実装基板4は本体基板5に固定されている。青色LED1は、LED実装基板4の実装面に形成された円筒型凹部の中央に装着され、この円筒型凹部に黄色発光蛍光体を含有させた樹脂が充填されて形成される波長変換素子2で覆われて、白色LED光源が形成されている。
回折レンズ3は、波長変換素子2の出光面21側の前方を取り囲むように凹部32が形成されたハイブリッド型レンズを成し、接着材やレンズフォルダ等を用いて本体基板5に固定されている。この回折レンズ3は、凹部32の底面に位置する凸型の入射面33と、凹部32の内側面から成る屈折面34と、入射面33及び屈折面34から入射された光の一部を全反射する全反射面35と、入射面33からの入射光と全反射面35からの反射光とを出射する出射面36とを有する。回折レンズ3は、出射面36に回折格子31が形成され、入射面33が波長変換素子2の出光面21の正面に対向し、屈折面34が凹部32の開口に向けテーパを成す。
本実施形態によれば、白色LED光源からの入射光は、入射面33の凸型の屈折レンズで一次的に集光された後、出射面36の回折格子31で青色光と黄色光とが互いに近づくように回折され、照射面20で互いに重なるように照射され、色むらの少ない光源像Pが得られる。このとき、白色LED光源からの入射光は、屈折面34及び全反射面35を利用する光制御により集光されるので、屈折面34及び全反射面35を有しない回折レンズに比べ、光量を多く出射面36に集光制御でき、光利用効率を良くすることができる。
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態に係る発光装置について図9を参照して説明する。本実施形態の発光装置10は、回折レンズ3が屈折面34及び全反射面35を有し、入射面33に回折格子31を有しているものである。
本実施形態によれば、白色LED光源からの入射光は、入射面33の回折格子31で青色光と黄色光とが互いに近づくように回折されて、出射面36から照射されるので、色むらの少ない光源像Pを得ることができる。また、入射面33で回折された光を屈折面34と全反射面35を利用する光制御により集光して照射することができるので、屈折面34と全反射面35を有しない回折レンズに比べ、光利用効率を良くすることができる。
なお、本発明は上記各種実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の趣旨を変更しない範囲で適宜に種々の変形が可能である。例えば、上記各種実施形態では、波長変換素子2は、入力光の青色光を黄色光の出射光に変換する場合を示したが、他の色同士の変換でもよい。また、青色LED1と波長変換素子2は一体化され、例えば円筒形状にモジュール化されたものであってもよい。
1 青色LED(固体発光素子)
10 発光装置
2 波長変換素子
20 照射面
3 光学素子、回折レンズ、積層型回折レンズ
3a、3b 単層型回折レンズ
31 回折格子
33 入射面
34 屈折面
35 全反射面
36 出射面
F1 回折レンズの青色光に対する焦点(第一の分光分布の光に対する焦点)
F2 回折レンズの黄色光に対する焦点(第二の分光分布の光に対する焦点)
X1、X2 青色光(第一の分光分布の光)
Y1、Y2 黄色光(第二の分光分布の光)

Claims (4)

  1. 第一の分光分布を有する光を発光する固体発光素子と、前記第一の分光分布の光を受けて、それよりも波長の長い第二の分光分布を有する光に波長変換して出射する波長変換素子と、前記波長変換素子からの第二の分光分布の光と前記波長変換素子で波長変換されなかった前記第一の分光分布の光とを集光して照射する光学素子と、を有し、前記固体発光素子、波長変換素子、及び光学素子が互いに共通の光軸を有する発光装置であって、
    前記光学素子は、回折レンズであり、照射面から見て、前記第一の分光分布の光に対する焦点が前記第二の分光分布の光に対する焦点よりも前記回折レンズから遠い位置となる光学特性を持ち、
    前記回折レンズは同心円状の回折格子を有し、
    前記固体発光素子の外縁部を通る点Aと、前記回折レンズの外縁部を通り、かつ光軸を跨いで点Aと反対側の点Bと、を結ぶ直線ABが光軸と成す角度をθabとし、
    前記波長変換素子の外縁部を通る点Cと、前記回折レンズの外縁部を通り、かつ光軸を跨いで点Cと反対側の点Dと、を結ぶ直線CDが光軸と成す角度をθcdとし、
    前記回折レンズの外縁部の前記第一の分光分布の光に対する回折角度をφ1とし、
    前記回折レンズの外縁部の前記第二の分光分布の光に対する回折角度をφ2としたとき、
    θab−φ1=θcd−φ2の関係を満たすように構成されていることを特徴とする発光装置。
  2. 前記回折レンズは、単層型回折レンズを複数組合わせた積層型回折レンズであることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記回折レンズは、屈折面及び全反射面を有し、出射面に前記回折格子を有していることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  4. 前記回折レンズは、屈折面及び全反射面を有し、入射面に前記回折格子を有していることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
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