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JP5411056B2 - 塗膜を有する成形品の製造方法および製造用金型 - Google Patents

塗膜を有する成形品の製造方法および製造用金型 Download PDF

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JP5411056B2 JP2010101634A JP2010101634A JP5411056B2 JP 5411056 B2 JP5411056 B2 JP 5411056B2 JP 2010101634 A JP2010101634 A JP 2010101634A JP 2010101634 A JP2010101634 A JP 2010101634A JP 5411056 B2 JP5411056 B2 JP 5411056B2
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Description

本発明は、スライド金型と、可動金型とを使用して、前記スライド金型の凹部と前記可動金型のコアとにより構成されるキャビティに溶融樹脂を射出して基材を射出成形する射出工程と、該射出工程により成形され前記コアに残っている基材の表面と前記スライド金型の他の凹部とにより構成される塗膜形成用の隙間に塗料を注入して基材の表面に塗膜を形成する塗膜形成工程とから塗膜を有する成形品を製造する製造方法および製造用金型に関するものである。
射出成形機は、従来周知のように、固定金型、この固定金型に対して型開閉される可動金型、これらの金型のパーティング面の間に形成されているキャビティに熱可塑性溶融樹脂を射出する射出ユニット等からなっている。したがって、金型のキャビティに溶融樹脂を射出ユニットから射出・充填し、冷却固化を待って可動金型を開き、エジェクタピンを突き出すと所望形状の射出成形品が得られる。この射出成形法は、金型の開閉、射出ユニットによる樹脂材料の可塑化および射出・充填、エジェクタピンの突き出し等の各成形動作が容易に自動化でき、生産性に優れているので、自動車部品、家電製品等の大量生産に欠かせないものとなっている。しかし、射出成形品の表面には、必ずしも高級感はない。また、耐候性、耐薬品性、耐擦過性等においても劣ることがある。そこで、射出成形後、後処理として射出成形品の表面に塗膜を形成し表面性を高めることも行われている。その一つに、金型内で塗装あるいは塗膜を形成するいわゆる金型内塗装方法が知られている。この金型内塗装方法は、概略的には溶融樹脂を金型のキャビティに射出して基材を射出成形する工程と、成形された基材の表面に金型内で塗膜を形成する塗膜形成工程とからなっている。このような金型内塗装方法は、色々提案され非特許文献にも示されているが、本発明の直接的な先行技術文献として特許文献1を挙げることができる。
特開2008−279736号
特許文献1に示されている金型内塗装用金型は、熱可塑性樹脂からなる基材の表面に熱硬化性塗料が塗布された成形品を得るための金型で、概略次のように構成されている。パーティング面側に基材成形用と塗膜形成用の2個の凹部が設けられているスライド金型と、同様にパーティング面側に基材成形用の1個のコアが設けられている可動金型と、塗料を押し出すインジェクターとから構成されている。スライド金型は基材成形位置と塗膜形成位置へスライド的に駆動され、基材成形用の凹部の略中心部あるいは該凹部の周辺部から略等距離の位置にはパーティング面側に突き出た塗料注入細孔成形用の小コアが設けられている。塗膜形成用の凹部は、基材成形用の凹部よりも所定量だけ大きく、可動金型の基材成形用のコアは、基材成形用の凹部よりも所定量だけ小さく、そして前記コアのパーティング面側の、基材成形位置におけるスライド金型の小コアに対応する位置には、該小コアと共働して基材に突出部を成形するためのコア側凹部が設けられている。インジェクターは、コア側凹部に対応して設けられている。
スライド金型の基材成形用の凹部と可動金型のコアが整合する位置で金型を型締する。そうすると、この凹部とコアとからキャビティが形成され、小コアはインジェクターの出口を塞ぐ。このキャビティに熱可塑性溶融樹脂を射出して基材を射出成形し、型開する。コアに残っている基材には、インジェクタと連通する塗料注入細孔が小コアによって形成されることになる。スライド金型をスライドして、コアに残っている基材と塗膜形成用の凹部を対向させ型締する。そうすると、基材の表面と塗膜形成用の凹部とにより塗膜形成用の隙間が構成される。インジェクターにより塗料注入細孔を介して、この隙間に熱硬化性塗料を注入すると、基材の表面に塗膜を形成することができる。つまりこの成形法においては、射出工程時に基材の略中心部あるいは基材の周辺部から略等しい位置において裏側から外方へ突き出た突出部を、その内部に塗料注入細孔を有するように成形することができ、塗膜形成工程時にはインジェクターによって塗料注入細孔から前記隙間に注入して基材の表面に塗膜を形成することができる。
また、特許文献1に記載の金型には、インジェクターのプランジャの先端部には塗料流路確保用のピンが設けられている。このピンは、インジェクターのプランジャを駆動するとき、インジェクターのノズル部の塗料注入孔を貫通して、その先端部の一部は基材の突出部の塗料注入細孔に達するようになっている。
特許文献1に記載の金型内塗装用金型によると、射出成形法の特長を生かして、金型内で塗膜が形成されるので、揮発性有機物の発生がなく環境に優しく、表面に塗膜を有する射出成形品を得ることができるという利点が認められる。また、塗料は基材の裏面から表面に向けて塗布されるようになっているので、表面に塗布痕跡が残るようなこともない。特に、特許文献1に記載の発明によると溶融樹脂の射出時に基材の略中心部あるいは基材の周辺部から略等しい位置において裏側から外方に突き出た突出部を、その内部に塗料注入細孔を有するように成形し、塗膜形成工程時には塗料を押し出すインジェクターによって、塗料を塗料注入細孔から、基材の表面と金型の凹部との間の隙間に注入して基材の表面に塗膜を形成するので、換言すると塗料を基材の略中心部から注入するので、塗料の塗布分布はあらゆる方向に略同じになる。したがって、隙間の全域に注入する前に、近い箇所から外部へ漏れるようなことはない。漏れないので、金型構造は単純になる。また、塗料を押し出すとき、インジェクターのノズル部を基材の突出部に当接させて押し出すので、従来のように注入口の近傍から漏れるようなこともない。
また、塗膜形成時には塗料を押し出すインジェクターのノズル部を基材の突出部に当接させて、インジェクターのプランジャを駆動するとき、その先端部に取り付けられている塗料流路確保用のピンを塗料注入孔を貫通させて塗料注入細孔に一部を挿入して、インジェクターの塗料を塗料注入孔および塗料注入細孔から隙間に注入して基材の表面に塗膜を形成するようになっているので、塗膜形成後プランジャを後退させると、塗料流路確保用のピンは、ノズル部の塗料注入孔から抜ける。したがって、塗料注入細孔に達するときに、何らかの理由により塗料注入細孔に樹脂が詰まっていても、目詰まりはピンにより明けられる。また、1ショットの注入が終わりプランジャを待避させると、ピンもノズル部の塗料注入孔から抜けるので、ノズル部の塗料注入孔が塗料により目詰まりすることはないという特徴も有する。
以上のように特許文献1に記載の発明によると、上記のような色々な効果が得られ有効に実施することができるが、塗料の供給あるいは計量・注入に改良を加えると、さらなる効果が期待できる。
したがって、本発明は、射出成形法の特長を生かし自動成形ができることは勿論のこと、基材の表面と金型の凹部とで構成される隙間に塗料を過不足無く注入することができ、また金型を安価に製作することができ、さらには廃棄する樹脂量が少ない、表面に塗膜を有する成形品を得ることができる製造方法および製造用金型を提供することを目的とし、特に塗料を定量宛しかもなるだけ空気が混入しないようにして、また簡単な熱管理により塗料を供給することができる、金型内で塗膜を有する成形品を製造する製造方法および製造用金型を提供することを目的としている。また、他の発明は、上記目的に加えて基材の裏側まで塗膜を成形することができる製造方法および製造用金型を提供することをも目的としている。
本発明は、上記目的を達成するために、基材を射出成形するときに、基材の略中心部あるいは基材の周辺部から略等距離の位置に塗料注入孔または塗料注入ノズルを1個あるいは複数個成形するように構成される。そして、基材の表面と金型の凹部とで構成される塗膜形成用の隙間に塗料を注入するときは、塗料注入ユニットのノズル部を基材の塗料注入孔に整合させて、塗料注入ユニットのプランジャを駆動するように構成される。このとき塗料注入シリンダ内には、塗料注入ユニットに近接して可動金型内に設けられている塗料計量ユニットに前記可動金型の下方から1回分の注入量を計量し、この計量された塗料を供給するように構成される。あるいは、所定圧力の塗料によりバネを圧縮して計量されている所定量の塗料を前記バネの復元力により供給するように構成される。また、例えば前記隙間の周辺部をハロゲンヒータまたはカーボンヒータにより瞬間的に加熱して塗料を硬化し外部への漏れを防止し、あるいは冷却して固化を遅らせて基材の裏側にも塗布するように構成される。さらには、塗料注入ユニットと塗料計量ユニットは可動金型内に設けられる。
かくして、請求項1に記載の発明は、前記目的を達成するために、スライド金型と、可動金型とを使用して、前記スライド金型の凹部と前記可動金型のコアとにより構成されるキャビティに溶融樹脂を射出して基材を射出成形する射出工程と、該射出工程により成形され前記コアに残っている基材の表面と前記スライド金型の他の凹部とにより構成される塗膜形成用の隙間に前記可動金型内に設けられている塗料注入ユニットにより塗料を注入して基材の表面に塗膜を形成する塗膜形成工程とからなる製造方法であって、前記射出工程時には、基材の略中心部あるいは基材の周辺部から略等しい位置に裏側から表面に達する塗料注入孔を有するように成形し、前記塗膜形成工程時には、前記塗料注入ユニットのノズル部を基材の塗料注入孔に当接させて、前記塗料注入ユニットのシリンダ内の塗料を前記塗料注入孔から前記隙間に注入して基材の表面に塗膜を形成し、このようにして成形するとき前記塗料注入ユニットのシリンダ内には、前記塗料注入ユニットに近接して前記可動金型内に設けられている塗料計量ユニットに前記可動金型の下方から1回分の注入量を計量し、この計量された塗料を供給するように構成される。
請求項2に記載の発明は、スライド金型と、可動金型とを使用して、前記スライド金型の凹部と前記可動金型のコアとにより構成されるキャビティに溶融樹脂を射出して基材を射出成形する射出工程と、該射出工程により成形され前記コアに残っている基材の表面と前記スライド金型の他の凹部とにより構成される塗膜形成用の隙間に前記可動金型内に設けられている塗料注入ユニットにより塗料を注入して基材の表面に塗膜を形成する塗膜形成工程とからなる製造方法であって、前記射出工程時には、基材の略中心部あるいは基材の周辺部から略等しい位置において裏側から表面に達する塗料注入ノズルを有する可動金型を用いて成形し、前記塗膜形成工程時には、前記塗料注入ユニットのシリンダ内に設けられているプランジャを駆動して前記シリンダ内の塗料を前記塗料注入ノズルから前記隙間に注入して基材の表面に塗膜を形成し、このようにして成形するとき前記塗料注入ユニットのシリンダ内には、前記塗料注入ユニットに近接して前記可動金型内に設けられている塗料計量ユニットに前記可動金型の下方から1回分の注入量を計量し、この計量された塗料を供給するように構成される。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の製造方法において、前記塗料注入ユニットのシリンダ内には、所定圧力の塗料によりバネを圧縮して計量されている所定量の塗料を前記バネの復元力により供給するように構成され、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかの項に記載の製造方法において、前記プランジャを塗料の押出方向に駆動するとき、その先端部に取り付けられている塗料流路確保用のピンを前記塗料注入孔または塗料注入ノズル内にその先端部分が一部挿入されるように駆動するように、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかの項に記載の製造方法において、前記射出工程時に、基材の外周部から等しくなるような位置において裏側から表面に達する複数個の塗料注入孔または塗料注入ノズルを有するように成形し、前記塗膜形成工程時には、前記複数個の塗料注入孔または塗料注入ノズルから前記隙間に注入して基材の表面に塗膜を形成するように、請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかの項に記載の製造方法において、前記射出工程時の金型温度と、前記塗膜形成工程時の金型温度をそれぞれ独立して調節するように、請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかの項に記載の製造方法において、熱硬化性の塗料を前記隙間に注入するとき、前記隙間の周辺の金型温度を調節するように、そして請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれかの項に記載の製造方法において、熱硬化性の塗料を前記隙間に注入するとき、前記隙間の周辺の金型温度を調節すると共に、前記基材を前記塗膜形成用の隙間が狭まる方向に駆動して、前記隙間に注入されている熱硬化性の塗料の一部を前記基材の裏側に押し出し、前記基材の裏側にも塗膜を形成するように構成される。
請求項9に記載の発明は、基材成形位置と塗膜形成位置へスライド的に駆動され、そのパーティング面側に少なくとも基材成形用と塗膜形成用の2個の凹部が設けられているスライド金型と、前記スライド金型に対して型開閉され、そのパーティング面側に少なくとも基材成形用の1個のコアが設けられている可動金型と、塗料を押し出す塗料注入装置とからなり、前記スライド金型の前記基材成形用の凹部の略中心部あるいは該凹部の周辺部から略等距離の位置にはパーティング面側に突き出た塗料注入孔成形用の小コアが設けられ、前記スライド金型の塗膜形成用の凹部は前記基材成形用の凹部よりも所定量だけ大きく、前記可動金型の基材成形用のコアは、前記スライド金型の基材成形用の凹部よりも所定量だけ小さく、前記塗料注入装置は、その先端部がノズル部となっている塗料注入シリンダと、該シリンダ内に往復動的に駆動されるように設けられている塗料注入プランジャとからなる塗料注入ユニットと、その先端部が前記塗料注入シリンダに連なっている塗料計量シリンダと、該シリンダ内に供給される塗料の圧力及びバネの復元力により往復動的に駆動されるように設けられている塗料計量プランジャとからなる塗料計量ユニットとから構成され、前記塗料注入ユニットと前記塗料計量ユニットは、前記可動金型内に設けられ、前記塗料注入シリンダ内には、前記可動金型の下方から前記塗料計量シリンダ内にバネを圧縮して1回の注入量が計量されている塗料が前記バネの復元力により供給されるように構成される。
請求項10に記載の発明は、基材成形位置と塗膜形成位置へスライド的に駆動され、そのパーティング面側に少なくとも基材成形用と塗膜形成用の2個の凹部が設けられているスライド金型と、前記スライド金型に対して型開閉され、そのパーティング面側に少なくとも基材成形用の1個のコアが設けられている可動金型と、塗料を押し出す塗料注入装置とからなり、前記スライド金型の塗膜形成用の凹部は基材成形用の凹部よりも所定量だけ大きく、前記可動金型の基材成形用のコアは、前記スライド金型の基材成形用の凹部よりも所定量だけ小さく、前記塗料注入装置は、その先端部が前記基材成形用のコア面よりも前記スライド金型の方へ所定量突き出たノズルとなっている塗料注入シリンダと、該シリンダ内に往復動的に駆動されるように設けられている塗料注入プランジャとからなる塗料注入ユニットと、その先端部が前記塗料注入シリンダに連なっている塗料計量シリンダと、該シリンダ内に供給される塗料の圧力及びバネの復元力により往復動的に駆動されるように設けられている塗料計量プランジャとからなる塗料計量ユニットとから構成され、前記塗料注入ユニットと前記塗料計量ユニットは、前記可動金型内に設けられ、前記塗料注入シリンダ内には、前記可動金型の下方から前記塗料計量シリンダ内にバネを圧縮して1回の注入量が計量されている塗料が前記バネの復元力により供給されるように構成される。
請求項11に記載の発明は、請求項9または10に記載の金型において、前記塗料注入ユニットのプランジャの先端部には、塗料流路確保用のピンが設けられ、該ピンは前記プランジャが塗料の押出方向へ駆動されるとき、前記スライド金型の方へ所定量突き出るように構成され、請求項12に記載の発明は、請求項9〜11のいずれかの項に記載の金型において、前記基材成形用のコアの頂面には、表面に塗膜が形成された成形品を押し出す機能と共に、基材を前記塗膜形成用の凹部側へ押す機能を備えた複数個のエジェクターピンが臨むように構成される。
以上のように、本発明によると、射出工程時には、基材の略中心部あるいは基材の周辺部から略等しい位置に裏側から表面に達する塗料注入孔を有するように成形し、塗膜形成工程時には、塗料注入ユニットのノズル部を基材の塗料注入孔に当接させて、塗料注入ユニットのシリンダ内の塗料を塗料注入孔から基材の表面とスライド金型の凹部との間の隙間に注入して基材の表面に塗膜を形成するので、あるいは射出工程時には、基材の略中心部あるいは基材の周辺部から略等しい位置において裏側から表面に達する塗料注入ノズルを有する可動金型を用いて成形し、塗膜形成工程時には、塗料注入ユニットのシリンダ内に設けられているプランジャを駆動してシリンダ内の塗料を塗料注入ノズルから前記隙間に注入して基材の表面に塗膜を形成するので、すなわち、塗料を基材の略中心部から注入するので、塗料の塗布分布はあらゆる方向に略同じになる。したがって、前記隙間の全域に注入する前に、近い箇所から外部へ漏れるようなことはない。漏れないので、金型構造は単純になるという効果が得られる。
特に、本発明によると、塗料注入ユニットのシリンダ内には、前記塗料注入ユニットに近接して可動金型内に設けられている塗料計量ユニットに前記可動金型の下方から1回分の注入量を計量し、この計量された塗料を供給するように構成されているので、塗料注入ユニットのシリンダ内に供給する塗料の量は一定になり、基材の表面とスライド金型の凹部との間の隙間に過不足無く注入することができるという本発明に特有の効果が得られる。また、塗料注入ユニットと塗料計量ユニットが可動金型内に設けられているので、またこれらのユニットから注入位置までの距離が短いので、塗料の温度管理がしやすいという効果が得られる。さらには、塗料計量ユニットには塗料を可動金型の下方から、すなわち反重力方向から供給するので、空気が混入する危険も少なく品質の高い成形品を得ることができる効果が得られる。
本発明の実施の形態を示す図で、その(ア)は金型を開いた状態で示す断面図、その(イ)は本実施の形態により得られる成形品の一部を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る金型を使用して成形している要部の状態を示す図で、その(ア)は基材を射出成形している状態を、その(イ)は基材に塗膜を形成している状態をそれぞれ示す断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る金型を使用して成形している要部の状態を示す図で、その(ア)は可動金型を開いた状態を、その(イ)は基材を成形している状態を、その(ウ)は基材に塗膜を形成している状態をそれぞれ示す断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る金型を示す図で、その(ア)は金型を閉じた状態で示す断面図、その(イ)は加熱コアの実施の形態を拡大して示す斜視図、その(ウ)は(イ)においてA−A方向に見た断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図1の(イ)に示されている自動車のバンパーのような形状をした成形品を成形する例について説明する。成形品Prは、熱可塑性樹脂から成形されている基材Bと、この基材Bの表面BYに塗布されている熱硬化性の塗膜Fとからなっている。基材Bの両端部は内側に多少曲げられ、裏面側には外方へ突き出た一対のブラケットBr、Brが一体的に成形されている。
図1の(ア)は、本実施の形態に係る可動金型を開いて模式的に示す断面図であるが、同図に示されているように、本実施の形態に係る金型内塗装用金型は、図において右方に示されている固定盤1、この固定盤1に取り付けられているスライド金型5、図1の(ア)において左方に示されている可動盤10、この可動盤10に取り付けられている可動金型15等から構成されている。スライド金型5は、紙面に垂直方向すなわち水平方向にスライド可能に設けることもできるが、理解がしやすいように図1の(ア)に示されている実施の形態では上下方向にスライドする金型として示されている。また、固定盤1とスライド金型5との間には、プレート浮かしが設けられ、スライド金型5をスライドさせるとき、後述するスプルの摩耗を防止するようになっているが、図にはプレート浮かしは示されていない。さらには、可動盤10は固定盤1に対して型開閉されるが、そのための型締装置等も図1の(ア)には示されていない。
固定盤1の側部にはロケートリング2が取り付けられている。そして、このロケートリング2からスプル3が固定盤1を横切るようにしてスライド金型5の方へ延びている。スライド金型5の上方のパーティング面P側には、所定大きさの基材成形用の凹部6が設けられている。そして、この凹部6の実質的な中心部にパーティング面P側へ突き出た、塗料注入孔形成用の小コア7が設けられている。この小コア7の高さは、射出成形される基材Bの厚みと同じ高さで、可動金型15をスライド金型5に対して型締めするとき、後述する塗料注入ユニット20のノズル部23の先端部に接するようになっている。
このように、塗料注入孔形成用の小コア7が、基材成形用の凹部6の略中心部に設けられているので、塗料は基材Bの中心部から塗布あるいは注入されることになる。前述した固定盤1側のスプル3は、図1の(ア)に示されている位置ではスライド金型5のスプル8に連なり、そしてサブマリンゲートを介して基材成形用の凹部6の底部に開口するようになっているが、図1にはこれらの樹脂流路は現れていない。
スライド金型5の下方の、パーティング面P側には塗膜形成用の凹部9が設けられている。この塗膜形成用の凹部9は、前述した基材成形用の凹部6よりも塗膜Fの厚み分だけ大きい。したがって、基材Bの表面および側面に所定厚さの塗膜Fが形成されることになる。また、基材Bの裏面側にも隙間を作り、詳しくは作用の項で説明するように、基材Bの裏面側も塗布することができるようになっている。
可動金型15は、スペーサ17を介して可動盤10に取り付けられている。この可動金型15のパーティング面P’側の略中心部には、基材成形用のコア16が設けられている。この基材成形用のコア16は、前述した基材成形用の凹部6よりも所定量だけ小さく、またパーティング面P’から所定量だけ突き出ている。したがって、このコア16と凹部6とにより表面BYと裏面からなる所定厚さの基材Bが成形されることになる。この基材成形用のコア16のパーティング面P’には、エジェクタピン18(18)の先端部が臨んでいる。これらのエジェクタピン18(18)は、それぞれのタイミングボルト19(19)を介してエジェクタ部材19’(19’)で駆動される。
このように構成されているスライド金型5の塗膜形成用の凹部9の周辺部および可動金型15の基材成形用のコア16の周辺部は、断熱材、加熱手段、冷却手段等からなる温度調節手段により個別に温度が制御されるようになっている。例えば、冷却媒体として冷却水が適用され、冷却水はパイプにより塗膜形成用の凹部9の周辺部および可動金型15の基材成形用のコア16の周辺部に導かれるようになっている。また、加熱手段には赤外線ランプが適用され、この赤外線ランプから放射される熱線を複数本の光ファイバにより塗膜形成用の凹部9の周辺部および可動金型15の基材成形用のコア16の周辺部に導いて、これらの周辺部を瞬間的に加熱するようになっている。また、基材成形用の凹部6および基材成形用のコア16の周辺部も、塗膜形成用の凹部9の周辺温度とは独立して成形樹脂温度に調節されるようになっている。加熱手段としては、後述するハロゲンヒータまたはカーボンヒータが適用されている。
上記のように構成されている可動金型15の内部には、熱硬化性の塗料を基材Bの表面BYとスライド金型5の凹部9とで構成される隙間CTに注入するための塗料注入ユニット20と、この塗料注入ユニット20に所定量宛の塗料を供給するための塗料計量ユニット40とが設けられている。
塗料注入ユニット20は、可動金型15の、略中心部の内部に、軸方向に設けられている。この注入ユニット20は、塗料注入シリンダ21、このシリンダ21内にラビリンス機構により液密的に往復駆動可能に設けられている塗料注入プランジャ30、このプランジャ30を往復的に駆動する駆動装置31等から構成されている。塗料注入シリンダ21は、その先端面がパーティング面P’と同一面になるノズル部23と、このノズル部23の後方の比較的大径の胴部25と、その後方の大径のフランジ部26とからなっている。可動金型15の内部には、上記塗料注入ユニット20のノズル部23と胴部25とフランジ部26とに対応した形状の穴が形成され、塗料注入ユニット20はこの穴に可動盤10の方向から挿入され、そして位置決め固定されている。
塗料注入ユニット20のノズル部23の先端部は、型締時に塗料注入孔形成用の小コア7が当接する部分になっている。また、塗料注入シリンダ21の内形は、全体としては従来周知のシリンダ状を呈し、そしてノズル部23に形成されている小径の塗料注入路24に連なっている。
塗料注入プランジャ30の先端部には、塗料流路確保用の棒状のピン32が取り付けられている。このピン32は、塗料注入プランジャ30に連動して、塗料を注入するときノズル部23に形成されている塗料注入路24内に入り込むが、塗料注入路24よりも小さく、塗料注入路24の内周面側に塗料の流路が確保される大きさになっている。また、塗料注入プランジャ30を駆動して塗料の注入を終わったときにも、詳しくは作用の項で説明するように、基材Bの表面BYには出ない長さに選定されている。
上記のように構成されている可動金型15の内部の上方位置には、塗料計量ユニット40が外側部から内方に向かって設けられている。この計量ユニット40は、塗料計量シリンダ41と、この塗料計量シリンダ41内にラビリンス機構を介して往復動自在に設けられている塗料計量プランジャ44とからなっている。塗料計量シリンダ41は、実質的に筒状を呈する大径部42と、この大径部42の先端部から段状に縮径されている小径部43とからなっている。小径部43は先端部に向かってテーパ状に縮径され、その先端部は塗料注入ユニット20の胴部25に達している。大径部42の後端部は、可動金型15の外側に開口している。
塗料計量プランジャ44は、塗料計量シリンダ41と相似した形状すなわち塗料計量シリンダ41の大径部42に密に接してピストンの作用を奏する大径部45と、この大径部45の先端部から段状に縮径されている小径部46とから構成されている。小径部46は、塗料計量シリンダ41の小径部43と同様に先端部に向かってテーパ状に縮径されている。塗料計量プランジャ44の小径部46は、該プランジャ44が後述するスプリングにより駆動されるとき、塗料計量シリンダ41の小径部43に略嵌る大きさになっている。したがって、塗料計量シリンダ41に供給される塗料は、余すことなく、塗料注入ユニット20の塗料注入シリンダ21内に供給されることになる。
塗料計量プランジャ44の後端部には、所定深さの凹部47が形成されている。この凹部47に所定のバネ係数を有するバネ、図示の実施の形態ではコイルスプリング48が設けられている。このように構成されている塗料計量ユニット40は、次のようにして蓋体49により可動金型15の側部に取り付けられている。すなわち、コイルスプリング48が塗料計量プランジャ44の凹部47の底部と、蓋体49との間に所定量だけ圧縮された状態になるようにして取り付けられている。従って、詳しくは後述するように、所定圧力で塗料を塗料計量シリンダ41に供給すると、コイルスプリング48は圧縮されて塗料計量プランジャ44の後端部が蓋体49に当接する。これにより、塗料計量シリンダ41には所定量の塗料が供給される。供給を停止するとコイルスプリング48の復元力により塗料計量シリンダ41内の塗料は、塗料注入ユニット20の塗料注入シリンダ21に供給されることになる。このように構成されている塗料注入ユニット20の胴部25に、塗料路28が形成されている。塗料路28の一方は塗料計量シリンダ41の小径部43の底部に、他方は塗料注入ユニット20の塗料注入シリンダ21の、後述する第2の開口部34にそれぞれ連なっている。
前述した塗料注入ユニット20の塗料注入シリンダ21内には、軸方向および径方向に所定量だけ離れた位置に第1、2の開口部33、34が明けられている。第1の開口部33は、後述する塗料供給装置に連なり、第2の開口部34が前述した塗料路28に連なっている。この第1、2の開口部33、34に対応して、塗料注入プランジャ30には円周部を溝状に所定深さに切り欠いた塗料供給路35が形成されている。この塗料圧送路35と第1、2の開口部33、34との整合関係は次のようになっている。すなわち、塗料注入プランジャ30が、図1の(ア)に示されている位置では、第2の開口部34は塗料注入シリンダ21内に開口し、塗料計量シリンダ41内の塗料は、コイルスプリング48の復元力により塗料注入シリンダ21内に供給される。これに対し、塗料注入プランジャ30が、図1の(ア)において右方に駆動されると、第1、2の開口部33、34は塗料圧送路35により連通し、塗料を塗料供給装置から塗料計量シリンダ41に供給することができるようになっている。
熱硬化性塗料供給装置の具体的な構成は、図1の(ア)には示されていないが、所定の吐出圧を有するポンプを備えている。そして、その吐出口に接続されている塗料供給パイプ60が可動金型15の下方から内部の塗料注入ユニット20の方へ延びている。パイプ60の先端部は、塗料注入ユニット20の塗料注入シリンダ21の第1の開口部33に接続されている。熱硬化性塗料供給装置は、塗料注入ユニット20よりも鉛直下方に設けられており、パイプ60も鉛直方向に設けられている。従って、塗料は下方から供給されることになり、塗料に空気が混入することが防止されている。熱硬化性塗料供給装置の要所、塗料供給パイプ60、塗料計量ユニット40、塗料注入ユニット20等の近傍には、冷却管が適宜設けられている。
次に、上記実施の形態に係る金型を使用して、基材Bの表面BYに金型内で塗膜Fを形成する例について説明する。図1の(ア)に示されている基材成形位置で型締めする。そうすると、スライド金型5の基材成形用の凹部6と可動金型15の基材成形用のコア16とにより、図2の(ア)に示されているように、基材成形用のキャビティCKが構成される。また、スライド金型5の塗料注入孔成形用の小コア7は、塗料注入ユニット20のノズル部23の先端部に当接し、ノズル口を閉塞する。このとき、エジェクタピン18(18)を成形位置へ前進させ、また塗料注入ユニット20の塗料注入プランジャ30を待避させておく。基材成形用の凹部6と基材成形用のコア16の周辺部を、所定温度に調節する。そして、別途可塑化した溶融樹脂をスプル3、8およびサブマリンゲートを介して基材成形用のキャビティCKに射出充填する。射出充填している途中の段階が図2の(ア)に示されている。これにより、中心部に塗料注入孔Ttを有する基材Bが成形される。
冷却固化を待って、あるいは冷却手段により冷却して可動金型15を開く。開くと、基材Bは形状等により可動金型15のコア16の方に残って開かれる。スライド金型5を上方へスライドさせて、塗膜形成用の凹部9が基材Bと整合する塗膜形成位置へ駆動する。塗膜形成位置へ駆動された状態が、図2の(イ)に示されている。次いで型締めする。そうすると、基材Bの表面BYと塗膜形成用の凹部9との間には塗膜形成用の隙間CTが構成される。このとき、基材Bの裏面は塗料注入ユニット20のノズル部23に当接し、塗料注入路24は塗料注入孔Ttと整合している。隙間CTの周辺部を所定温度になるように加熱あるいは冷却して、塗料の固化を速めあるいは遅らせる。
塗料注入プランジャ30を図1の(ア)において右方へ駆動して塗料計量位置にする。冷却手段により冷却されている塗料供給パイプ60から所定圧力の熱硬化性の塗料を圧送する。そうすると、塗料は第1の開口部33、塗料注入プランジャ30に形成されている塗料圧送路35、第2の開口部34および塗料路28を通って塗料計量シリンダ41に圧送される。このとき塗料は下方から上方に向かって圧送されることになるので、塗料に空気が混入することはない。塗料計量プランジャ44は、塗料の圧力によりコイルスプリング48を圧縮しながら後退し、やがて塗料計量プランジャ44の大径部45の後端部が蓋体49に当接する。これにより、塗料計量シリンダ41内には1ショット分の所定量の塗料が供給される。あるいは1ショット分の塗料が計量される。このとき、蓋体49の裏面と、プランジャ44の大径部45の後端部が当接する箇所との間にシム等を介在させ、1ショット分の量を調整することができる。
塗料注入プランジャ30を、図1の(ア)において左方へ駆動して塗料供給位置にする。そうすると、第2の開口部34は塗料注入シリンダ21内に開口する。コイルスプリング48の復元力により塗料計量プランジャ44は、図1の(ア)において下方へ駆動され、塗料計量シリンダ41内の計量された塗料は塗料注入シリンダ21内に供給される。塗料計量シリンダ41と塗料計量プランジャ44は前記したような形状及び大きさに構成されているので、塗料計量シリンダ41内の塗料は、余すことなく計量された量が塗料注入シリンダ21内に供給される。
駆動装置31により塗料注入プランジャ30を右方へ駆動する。塗料流路確保用のピン32は、塗料注入シリンダ21の塗料注入路24を通って、その先端部は最終的には基材B表面BYの近くに達する。塗料は塗料注入ノズル部23の塗料注入路24と塗料流路確保用のピン32との間の隙間を通って塗膜形成用の隙間CTに注入される。注入される途中の段階が図2の(イ)に示されている。必要に応じて、スライド金型5の塗膜形成用の凹部9と可動金型15の基材成形用のコア16の周辺部を、瞬間的に加熱して熱硬化性の塗料を固化する。これにより、塗料が外部へ漏れることなく、基材Bの表面BYに塗膜Fが形成される。このとき、塗料流路確保用のピン32の先端部は基材Bの表面BYまでは到達していないが、塗料流路確保用のピン32が挿入されているので、塗料の残量はピン32の体積分だけ少なく、塗膜Fにヒケは生じない。
塗料の注入を終わると、塗料注入プランジャ30は、前述したように塗料供給位置になっている。塗料供給装置のポンプを駆動して塗料を前述したようにして塗料計量ユニット40に供給する。塗料注入プランジャ30を後退させる。塗料流路確保用のピン32も後退しノズル部23から待避する。この待避により、ノズル部23の塗料注入路24には孔が明けられる。すなわち、塗料による目詰まり状態は解除される。可動金型15を開く。そうすると、従来周知のようにエジェクタピン18(18)が突き出て表面に塗膜Fが形成されて成形品Prが得られる。以下同様にして成形あるいは製造する。
上記のようにして基材Bの表面BYに塗膜Fを形成するとき、基材Bの裏側、より厳密には裏側の周辺部にも塗膜Fを形成するときは、冷却手段により塗膜形成用の凹部9の周辺部と可動金型15の基材成形用のコア16の周辺部を冷却し、上記したようにして熱硬化性の塗料を注入する。引き続きタイミングボルト19、19によりエジェクタピン18(18)を突き出す。これらのピン18(18)により、基材Bは塗膜形成用の凹部9の方へ押され、基材Bの裏側には隙間が生じ、塗膜形成用の隙間CTは狭められ、塗膜形成用の隙間CTに注入されている塗料が裏側の隙間に回る。これにより、基材Bの裏側にも塗膜が形成される。以下、前述したようにして表面と裏面とに塗膜が形成された成形品Prを製造する。
上記実施の形態では、塗料注入孔成形用の小コア7はスライド金型5の凹部6に設けられているが、この小コア7に代わるものとして可動金型のコア16側に設けた実施の形態が図3に示されている。前記実施の形態の構成要素と同じ、あるいは同じような要素には同じ参照数字を付けて、あるいは同じ参照数字にダッシュ「’」を付けて重複説明はしない。本実施の形態によると、ノズル部23の先端部にスライド金型5の方へ突き出た塗料注入ノズル22が一体的に設けられている。塗料注入ノズル22の高さは、実質的に基材Bの厚みと同じ高さ、換言すると前述した基材成形用のキャビティCKと同じ厚みとなっている。
本実施の形態によっても前述した実施の形態と同様にして成形することができるので、詳しい説明はしないが、スライド金型5を基材成形位置で型締めする。そうすると、スライド金型5の基材成形用の凹部6と可動金型15の基材成形用のコア16とにより、図3の(イ)に示されているように、基材成形用のキャビティCKが構成される。このとき、塗料注入ユニット20の塗料注入ノズル22の先端部は、凹部6の底面に当接している。この後は前述したように、エジェクタピン18(18)、塗料注入ユニット20の塗料注入プランジャ30、基材成形用の凹部6と基材成形用のコア16の周辺部の温度等を適宜に調節する。そして、溶融樹脂をスプル3、8およびサブマリンゲートを介して基材成形用のキャビティCKに射出充填する。射出充填している途中の段階が図3の(イ)に示されている。これにより、中心部に塗料注入孔、正確にはノズル22を備えた基材Bが成形される。
冷却固化を待って、あるいは冷却手段により冷却して可動金型15を開いてスライド金型5を上方へスライドさせて、塗膜形成用の凹部9が基材Bと整合する塗膜形成位置へ駆動する。次いで型締めする。そうすると、基材Bの表面BYと塗膜形成用の凹部9との間には塗膜用の隙間CTが構成される。このとき、塗料注入ユニット20の塗料注入ノズル22の先端部は、隙間CTに開口している。隙間CTの周辺部を所定温度になるように加熱あるいは冷却して、塗料の固化を速めあるいは遅らせる。そうして、塗料注入プランジャ20を、前述したようにして駆動して塗料を注入する。注入される途中の段階が図3の(ウ)に示されている。必要に応じて、スライド金型5の塗膜形成用の凹部9と可動金型15の基材成形用のコア16の周辺部を、瞬間的に加熱して熱硬化性の塗料を固化する。これにより、塗料が外部へ漏れることなく、基材Bの表面BYに塗膜Fが形成される。このとき、塗料流路確保用のピン32の先端部は、同様に基材Bの表面BYまでは到達していないが、塗料流路確保用のピン32が挿入されているので、ノズル22内の塗料の残量は少なく、塗膜Fにヒケは生じない。
図4に、金型の他の実施の形態が示されている。前述した実施の形態の主要な構成部材と同じ部材あるいは同様な部材にのみ同じ参照数字を付けて重複説明はしないが、本実施の形態によると、可動金型15には基材成形用のコア16を取り囲むようにして加熱コア50が設けられている。この加熱コア50は、図4の(イ)、(ウ)に示されているように、左右あるいは上下一対の2つ割り構造の熱の良導体、例えば銅合金あるいはアルミニウム合金からなるリング状の加熱体51、51と、これらの加熱体51、51の内部に埋め込むようにして設けられているハロゲンヒータまたはカーボンヒータ52とから構成されている。これらのヒータ52には、給電ケーブル53、53により制御された電力が供給されるようになっている。
上記のハロゲンヒータ52は、従来周知のようにタングステンからなるフィラメントと、フィラメントに被せられたチューブ状の石英ガラスと、チューブ内に封入されているハロゲンガスとから構成されている。フィラメントに給電してフィラメントが高温になると、フィラメントからタングステン原子が蒸発するが、いわゆるハロゲンサイクル効果によって、ハロゲンガスがタングステン原子と一時的に結合して、その後タングステン原子をフィラメントに戻すので、フィラメントの消耗は抑制され、フィラメントを高温にすることができると共に、寿命も長いという特徴を有する。一方、カーボンヒータは、カーボンワイヤーからなる発熱体と、発熱体に被せられているチューブ状の石英ガラスとから構成されており、カーボンヒータも高温にすることができると共に、寿命が長い。このようなヒータ52は、給電を開始して1〜数秒後には目標温度に到達するので、制御応答性が良く、オン・オフによっても容易に温度調節ができる。ハロゲンヒータ52は、中心波長が約1.2μmの近赤外線を、カーボンヒータは、中心波長が約2〜3μmの中赤外線をそれぞれ放射する。近赤外線、中赤外線は、いずれも輻射エネルギーが大きいので、短時間に熱硬化性の塗料を硬化することができる。
上記のように構成されている加熱コア50は、図4の(ア)に示されているように3方が断熱材54、54、…で覆われ、開放されている方がスライド金型5の方を向くようにして可動金型15に設けられている。
本実施の形態によると、スライド金型5の基材成形用の凹部6の周辺部と、可動金型15の基材成形用のコア16の頂部近傍は、断熱材、加熱手段、冷却手段等からなる温度調節手段により温度が制御されるようになっている。基材は、例えばABS樹脂、PC樹脂、ナイロン樹脂、PPS樹脂、PPアンドPE樹脂等から成形されるが、これらの樹脂の成形温度は、それぞれ30〜80℃、80〜120℃、80〜120℃、80〜160℃、20〜100℃であるので、これらの温度範囲になるように冷却媒体としては冷却水が適用され、冷却水はパイプにより基材成形用の凹部6の周辺部および基材成形用のコア16の頂部近傍に導かれるようになっている。また、加熱手段には赤外線ランプが適用され、この赤外線ランプから放射される熱線を複数本の光ファイバにより基材成形用の凹部6の周辺部および基材成形用のコア16の頂部近傍に導いて、これらの周辺部を短時間に加熱するようになっている。あるいは、上記したハロゲンヒータまたはカーボンヒータが埋め込まれ、凹部6の周辺部およびコア16の頂部近傍が瞬間的に加熱するようになっている。
本実施の形態によると、可動金型15の基材成形用のコア16の周辺部の、パーティング面P’側に加熱コア50が設けられているだけで、冷却手段は格別に設けなくても良い。加熱コア50は熱応答性に優れているハロゲンヒータまたはカーボンヒータ52から構成されているので、オフすると温度は急激に下がり、熱硬化性の塗料の固化を遅らせることができる。また、本実施の形態によると、塗膜形成用の凹部9の周辺部は、断熱材、加熱手段、冷却手段等からなる温度調節手段により、基材成形用の凹部6とは独立して個別に温度が制御されるようになっている。例えば、冷却媒体として冷却水が適用され、冷却水はパイプにより塗膜形成用の凹部9の周辺部に導かれるようになっている。また、加熱手段には赤外線ランプが適用され、この赤外線ランプから放射される熱線を複数本の光ファイバにより塗膜形成用の凹部9の周辺部に導いて、これらの周辺部を短時間に加熱するようになっている。あるいは、ハロゲンヒータまたはカーボンヒータが埋め込まれ、凹部9の周辺部を瞬間的に加熱するようになっている。
本実施の形態によっても塗料計量ユニット40と塗料注入ユニット20とが可動金型15の基材成形用のコア16の内側に設けられている。これらのユニット40、20は、図1に示されている実施の形態と同様に構成されているが、図4の(ア)には、略して模式的に示され、細部は示されていない。
本実施の形態によっても、前述した実施の形態と同様にして、表面に塗膜を有する成形品を成形できることは明らかであるので、以下異なる成形工程部分のみを簡単に説明する。図4の(ア)に示されている基材成形位置で型締めする。そうすると、スライド金型5の基材成形用の凹部6と可動金型15の基材成形用のコア16とにより、基材成形用のキャビティCKが構成される。このとき、基材成形用の凹部6および基材成形用のコア16の頂部近傍を、前述したように樹脂材料に適した成形温度、例えば60℃以下に調節しておく。そして、溶融樹脂をスプル3およびサブマリンゲートを介して基材成形用のキャビティCKに射出充填する。これにより、中心部に塗料注入孔を有する基材Bが成形される。これで、射出工程を終わる。
スライド金型5を上方へスライドさせて、塗膜形成用の凹部9が基材Bと整合する塗膜形成位置へ駆動する。次いで型締めする。そうすると、塗膜形成用の隙間CTが構成される。塗膜形成用の凹部9の周辺部を所定温度に調整しておく。塗料を隙間TCに注入する。スライド金型5の塗膜形成用の凹部9を、例えば100℃に加熱し、塗膜形成用の隙間TCの端部を加熱コア50により瞬間的に加熱して熱硬化性の塗料を固化する。この塗膜形成工程により、塗料が外部へ漏れることなく、基材Bの表面に塗膜Fが形成される。
上記のようにして基材Bの表面に塗膜Fを形成するとき、基材Bの裏側、より厳密には裏側の周辺部にも塗膜Fを形成するときは、必要に応じて冷却手段により塗膜形成用の凹部9の周辺部を冷却する。また、加熱コア50をオフする。必要に応じて可動金型15の基材成形用のコア16の頂部近傍を冷却する。そして、上記したようにして熱硬化性の塗料を注入する。引き続きタイミングボルト19、19によりエジェクタピン18、18を所定量だけ突き出す。基材Bは塗膜形成用の凹部9の方へ押し出され、基材Bの裏側には隙間が生じて塗膜形成用の隙間CTは狭められ、その結果塗膜形成用の隙間CTに充填されている塗料が押されて裏側の隙間に回る。これにより、基材Bの裏側にも塗膜が形成される。同時に、加熱コア50をオンして塗布された塗料を瞬時に固化する。以下、前述したようにして表面と裏面とに塗膜Fが形成された製品を製造する。
上記実施の形態では、熱硬化性の塗料が適用されているが、重合乾燥性、揮発重合乾燥性、冷却乾燥性等の塗料も適用できることは明らかである。このような塗料を適用しても、基材の略中心部から注入するので、塗料の塗布分布はあらゆる方向に略同じになり、同様な効果が得られる。したがって、隙間の全域に注入される前に、近い箇所から外部へ漏れるようなことはない。漏れないので、金型構造は単純になる。なお、図4の(ア)ではスライド金型5の凹部6に小コア7が設けられているが、この小コア7に代えて基材成形用のコア16側に前述したような塗料注入ノズル22を設けても同様に実施できることは明らかである。また、当業者には明らかなように、基材を成形するときに、基材の外周部から等しくなるような位置において裏側から表面に達する複数個の塗料注入孔または塗料注入ノズルを有するように成形し、塗膜形成工程時には、これらの複数個の塗料注入孔または塗料注入ノズルから隙間に注入して塗膜を形成することもできる。
5 スライド金型 6 基材成形用の凹部
7 塗料注入孔成形用の小コア 9 塗膜形成用の凹部
15 可動金型 16 基材成形用のコア
18 エジェクタピン 20 塗料注入ユニット 21 塗料注入シリンダ 22 塗料注入ノズル
23 ノズル部 24 塗料注入路
30 塗料注入プランジャ 32 塗料流路確保用のピン
CK 基材成形用のキャビティ B 基材
F 塗膜 BY 基材の表面
CT 塗膜形成用の隙間

Claims (12)

  1. スライド金型と、可動金型とを使用して、前記スライド金型の凹部と前記可動金型のコアとにより構成されるキャビティに溶融樹脂を射出して基材を射出成形する射出工程と、該射出工程により成形され前記コアに残っている基材の表面と前記スライド金型の他の凹部とにより構成される塗膜形成用の隙間に前記可動金型内に設けられている塗料注入ユニットにより塗料を注入して基材の表面に塗膜を形成する塗膜形成工程とからなる製造方法であって、
    前記射出工程時には、基材の略中心部あるいは基材の周辺部から略等しい位置に裏側から表面に達する塗料注入孔(Tt)を有するように成形し、
    前記塗膜形成工程時には、前記塗料注入ユニットのノズル部(23)を基材の塗料注入孔(Tt)に当接させて、前記塗料注入ユニットのシリンダ内の塗料を前記塗料注入孔から前記隙間に注入して基材の表面に塗膜を形成し、
    このようにして成形するとき前記塗料注入ユニットのシリンダ内には、前記塗料注入ユニットに近接して前記可動金型内に設けられている塗料計量ユニットに前記可動金型の下方から1回分の注入量を計量し、この計量された塗料を供給することを特徴とする、塗膜を有する成形品の製造方法。
  2. スライド金型と、可動金型とを使用して、前記スライド金型の凹部と前記可動金型のコアとにより構成されるキャビティに溶融樹脂を射出して基材を射出成形する射出工程と、該射出工程により成形され前記コアに残っている基材の表面と前記スライド金型の他の凹部とにより構成される塗膜形成用の隙間に前記可動金型内に設けられている塗料注入ユニットにより塗料を注入して基材の表面に塗膜を形成する塗膜形成工程とからなる製造方法であって、
    前記射出工程時には、基材の略中心部あるいは基材の周辺部から略等しい位置において裏側から表面に達する塗料注入ノズル(22)を有する前記可動金型を使用して成形し、
    前記塗膜形成工程時には、前記塗料注入ユニットのシリンダ内に設けられているプランジャを駆動して前記シリンダ内の塗料を前記塗料注入ノズル(22)から前記隙間に注入して基材の表面に塗膜を形成し、
    このようにして成形するとき前記塗料注入ユニットのシリンダ内には、前記塗料注入ユニットに近接して前記可動金型内に設けられている塗料計量ユニットに前記可動金型の下方から1回分の注入量を計量し、この計量された塗料を供給することを特徴とする、塗膜を有する成形品の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の製造方法において、前記塗料注入ユニットのシリンダ内には、所定圧力の塗料によりバネを圧縮して計量されている所定量の塗料を前記バネの復元力により供給することを特徴とする、塗膜を有する成形品の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかの項に記載の製造方法において、前記プランジャを塗料の押出方向に駆動するとき、その先端部に取り付けられている塗料流路確保用のピンを前記塗料注入孔(Tt)または塗料注入ノズル(22)内にその先端部分が一部挿入されるように駆動する、塗膜を有する成形品の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかの項に記載の製造方法において、前記射出工程時に、基材の外周部から等しくなるような位置において裏側から表面に達する複数個の塗料注入孔または塗料注入ノズルを有するように成形し、前記塗膜形成工程時には、前記複数個の塗料注入孔または塗料注入ノズルから前記隙間に注入して基材の表面に塗膜を形成することを特徴とする、塗膜を有する成形品の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかの項に記載の製造方法において、前記射出工程時の金型温度と、前記塗膜形成工程時の金型温度をそれぞれ独立して調節することを特徴とする、塗膜を有する成形品の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかの項に記載の製造方法において、熱硬化性の塗料を前記隙間に注入するとき、前記隙間の周辺の金型温度を調節することを特徴とする、塗膜を有する成形品の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかの項に記載の製造方法において、熱硬化性の塗料を前記隙間に注入するとき、前記隙間の周辺の金型温度を調節すると共に、前記基材を前記塗膜形成用の隙間が狭まる方向に駆動して、前記隙間に注入されている熱硬化性の塗料の一部を前記基材の裏側に押し出し、前記基材の裏側にも塗膜を形成することを特徴とする、塗膜を有する成形品の製造方法。
  9. 基材成形位置と塗膜形成位置へスライド的に駆動され、そのパーティング面側に少なくとも基材成形用と塗膜形成用の2個の凹部(6、9)が設けられているスライド金型(5)と、
    前記スライド金型に対して型開閉され、そのパーティング面側に少なくとも基材成形用の1個のコア(16)が設けられている可動金型(15)と、
    塗料を押し出す塗料注入装置とからなり、
    前記スライド金型の前記基材成形用の凹部(6)の略中心部あるいは該凹部の周辺部から略等距離の位置にはパーティング面側に突き出た塗料注入孔成形用の小コア(7)が設けられ、前記スライド金型の塗膜形成用の凹部(9)は前記基材成形用の凹部(6)よりも所定量だけ大きく、
    前記可動金型の基材成形用のコア(16)は、前記スライド金型の基材成形用の凹部(6)よりも所定量だけ小さく、
    前記塗料注入装置は、その先端部がノズル部(23)となっている塗料注入シリンダと、該シリンダ内に往復動的に駆動されるように設けられている塗料注入プランジャとからなる塗料注入ユニットと、その先端部が前記塗料注入シリンダに連なっている塗料計量シリンダと、該シリンダ内に供給される塗料の圧力及びバネの復元力により往復動的に駆動されるように設けられている塗料計量プランジャとからなる塗料計量ユニットとから構成され、
    前記塗料注入ユニットと前記塗料計量ユニットは、前記可動金型内に設けられ、前記塗料注入シリンダ内には、前記可動金型の下方から前記塗料計量シリンダ内にバネを圧縮して1回の注入量が計量されている塗料が前記バネの復元力により供給されるようになっていることを特徴とする、塗膜を有する成形品の製造用金型。
  10. 基材成形位置と塗膜形成位置へスライド的に駆動され、そのパーティング面側に少なくとも基材成形用と塗膜形成用の2個の凹部(6、9)が設けられているスライド金型(5)と、
    前記スライド金型に対して型開閉され、そのパーティング面側に少なくとも基材成形用の1個のコア(16)が設けられている可動金型(15)と、
    塗料を押し出す塗料注入装置とからなり、
    前記スライド金型の塗膜形成用の凹部は基材成形用の凹部よりも所定量だけ大きく、前記可動金型の基材成形用のコア(16)は、前記スライド金型の基材成形用の凹部(6)よりも所定量だけ小さく、
    前記塗料注入装置は、その先端部が前記基材成形用のコア(16)面よりも前記スライド金型の方へ所定量突き出たノズル(22)となっている塗料注入シリンダと、該シリンダ内に往復動的に駆動されるように設けられている塗料注入プランジャとからなる塗料注入ユニットと、その先端部が前記塗料注入シリンダに連なっている塗料計量シリンダと、該シリンダ内に供給される塗料の圧力及びバネの復元力により往復動的に駆動されるように設けられている塗料計量プランジャとからなる塗料計量ユニットとから構成され、
    前記塗料注入ユニットと前記塗料計量ユニットは、前記可動金型内に設けられ、前記塗料注入シリンダ内には、前記可動金型の下方から前記塗料計量シリンダ内にバネを圧縮して1回の注入量が計量されている塗料が前記バネの復元力により供給されるようになっていることを特徴とする、塗膜を有する成形品の製造用金型。
  11. 請求項9または10に記載の金型において、前記塗料注入ユニットのプランジャの先端部には、塗料流路確保用のピン(32)が設けられ、該ピンは前記プランジャが塗料の押出方向へ駆動されるとき、前記スライド金型の方へ所定量突き出るようになっていることを特徴とする、塗膜を有する成形品の製造用金型。
  12. 請求項9〜11のいずれかの項に記載の金型において、前記基材成形用のコアの頂面には、表面に塗膜が形成された成形品を押し出す機能と共に、基材を前記塗膜形成用の凹部側へ押す機能を備えた複数個のエジェクターピンが臨んでいることを特徴とする、塗膜を有する成形品の製造用金型。
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