JP5393829B2 - クリープ特性が向上された単結晶ニッケル基超耐熱合金 - Google Patents
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Description
本発明は、単結晶ニッケル基合金に関するものである。より詳細には、主な強化相であるガンマプライム(γ′)形成元素の添加量を調節し、高温でクリープ(creep)により変形されることに対する抵抗性、及びクリープによる破断寿命を向上させた単結晶ニッケル基超耐熱合金に関するものである。
航空機のエンジンや発電に使用される産業用ガスタービンの主要部品であるブレード(blade)及びベーン(vane)などにはニッケル基超耐熱合金が広く使用される。その超耐熱合金の中で単結晶状態の超耐熱合金は、多結晶及び一方向凝固の超耐熱合金に比べ、優れたクリープ特性を示し、また優れた耐熱性を有しているので、ガスタービンの最も極限の環境に置かれているブレード及びベーンの素材に使用されている。
そのような単結晶超耐熱合金は、Al、Tiを添加して基地(matrix)内に規則格子の強化相であるγ′(L12構造)を生成させて高温強度を得て、W、Mo、Reなどの合金元素を添加して基地を強化させて使用する。
ところで、地球温暖化のような環境問題が台頭し、CO2の削減のために、新しい発電方案の研究と共に現在発電方法の効率化の必要性が大きくなっている。このため、ガスタービンの場合作動温度が高まる傾向にある。このような理由で、ガスタービンの部品の中で最も極限の環境で使用されるブレード及びベーンの温度受容性及び高温でのクリープ寿命が重要になっている。したがって、従来より優れた高温クリープ特性を有する単結晶超耐熱合金の開発に対する必要性は高まっている。
単結晶超耐熱合金は、合金元素であるRe含量により世代が分類されていて、Re含量がない場合は第1世代、3重量%である場合は第2世代、6重量%である場合は第3世代などに分類され、さらにRuが添加された第4世代の単結晶合金も開発されている。世代が増加すればするほど温度受容性及び高温クリープ特徴も向上したが、高価な元素であるRe、Ruなどの添加量が増加して合金の価格も上昇した。そのため、現在はRe含量が3%である第2世代の単結晶合金である米国のcanon muskegon社が開発したCMSX−4(米国登録特許第4,643,782号)が商用合金として最も広く使用されている。
温度受容性及びクリープ特性に優れた単結晶開発の必要性を満たすため、高価の合金元素の追加的な添加を最大限抑制し、他の合金元素の添加量を調節する方案が効果的な合金設計方法として思われており、高温で使用される部品の場合、先に説明したクリープ破断に到達するクリープ寿命も重要であるが、部品の形態が変わればその本来の用途に持続的な使用が不可能であったり、効率が低くなるため、クリープの変形に対する抵抗性も合金設計に考えなければならない非常に重要な因子であると言える。
超耐熱合金のクリープ特性を高めるためには、先に説明したように W、Mo、Reなどの固溶強化元素を調節する方法もあるが、基地内に規則格子の強化相であるγ′(L12構造)を生成させるAlやTi元素の含量を調節して特性を向上させることができる。この場合は、Reなどの高価の元素を添加させて固溶強化によりクリープを向上させることに比べ、価格上昇を抑える効果があるので、これについて研究が必要な状況である。
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、単結晶ニッケル基超耐熱合金の主な強化相であるガンマプライム形成元素であるA1、Ti含量を調節して高温特性、特にクリープ寿命だけではなく、クリープ変形に対する抵抗性に優れた単結晶ニッケル基超耐熱合金を提供することである。
前記課題を達成するため、本発明のクリープ特性に優れた単結晶ニッケル基超耐熱合金は、重量%でCo:11.5〜13.5%、Cr:3.0〜5.0%、Mo:0.7〜2.0%、W:8.5〜10.5%、Al:3.5〜5.5%、Ti:2.5〜4.5%、Ta:6.0〜8.0%、Re:2.0〜4.0%、Ru:0.1〜2.0%であり、残りはNiとその他の不可避不純物からなる。この時、A1/Ti組成比は0.7〜2.2の値を有する。ここで、前記超耐熱合金はγ基地とγ′析出物の混合組織を有することができる。
本発明によるクリープ特性に優れた単結晶ニッケル基超耐熱合金によれば、重量%でCo:11.5〜13.5%、Cr:3.0〜5.0%、Mo:0.7〜2.0%、W:8.5〜10.5%、Al:3.5〜5.5%、Ti:2.5〜3.5%、Ta:6.0〜8.0%、Re:2.0〜4.0%、Ru:0.1〜2.0%であり、残りはNiとその他の不可避不純物からなる超耐熱合金を単結晶に製造することにより、γ基地とγ′析出物の間の格子定数の差である不整合(misfit)を大きくして積層欠陥エネルギーを減ってクリープの破断寿命が増加するだけではなく、クリープの変形に対する抵抗性を示す1%のクリープ到達寿命が顕著に増加した合金を確保することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。下記に説明する実施例は他の様々な形態に変形でき、本発明の範囲は下記に説明する実施例に限定されるものではない。本発明の実施例は当分野で通常の知識を有する者に、本発明をより完全に説明するため提供するものである。
以下の実施例では、クリープ特性に優れた単結晶ニッケル基超耐熱合金を説明する。ここで、クリープ特性というのは、超耐熱合金を高温で使用するために必須のクリープ寿命だけではなく、クリープ変形に対する抵抗性とする。前記ニッケル基超耐熱合金は次のような主要な特徴を有する。
本発明によるクリープ特性に優れた単結晶ニッケル基超耐熱合金は、Al、Tiを添加して規則格子の強化相であるγ′(L12構造)をγ相の基地に生成させて高温強度を得て、W、Mo、Re、Ruなどの合金元素を添加して基地を強化させて得る。特にTi含量を高めてAl含量を低くして積層欠陥エネルギーを変化させてクリープ特性を極大化させ、商用合金に比べて向上したクリープ特性を有することを特徴とする。
本発明によるニッケル基超耐熱合金は、まず、通常の真空誘導溶解方法により母合金を製作する。その後、製作した母合金の各々に対し、一方向凝固炉を利用してブリッジマン(bridgman)方法により単結晶の試料を製作する。その試料を熱処理してγとγ′の2つの相からなる微細組織を得ることができる。
[合金の組成]
本発明のニッケル基超耐熱合金は、重量%で次のような組成を有していて、ここではそれぞれの組成による数値限定の理由も説明する。下記の重量%はニッケル基合金の全体を100とした時、添加される量を重量で換算したものである。説明の便宜のために、ニッケル基とその他の不可避不純物に対する説明は省略する。
本発明のニッケル基超耐熱合金は、重量%で次のような組成を有していて、ここではそれぞれの組成による数値限定の理由も説明する。下記の重量%はニッケル基合金の全体を100とした時、添加される量を重量で換算したものである。説明の便宜のために、ニッケル基とその他の不可避不純物に対する説明は省略する。
(1)コバルト(Co): 11.5〜13.5%
Coは、固溶強化の役割をすると共にニッケル基超耐熱合金の主な強化相であるγ′の固相線と基地であるγの固相線を変化させ、溶体化処理が可能な温度に影響を与える。また、高温耐蝕性を向上させる。Co含量が11.5%より低ければクリープ特性が低くなり、13.5%以上を超えると溶体化処理が可能な温度領域が小さくなり、熱処理の条件を決定することが難しくなる。
Coは、固溶強化の役割をすると共にニッケル基超耐熱合金の主な強化相であるγ′の固相線と基地であるγの固相線を変化させ、溶体化処理が可能な温度に影響を与える。また、高温耐蝕性を向上させる。Co含量が11.5%より低ければクリープ特性が低くなり、13.5%以上を超えると溶体化処理が可能な温度領域が小さくなり、熱処理の条件を決定することが難しくなる。
(2)クロム(Cr): 3.5〜5.0%
クロムは、超耐熱合金で耐蝕性を向上させる役割をする一方、炭化物やTCP(Topologically Close Packed)相を生成し得、耐熱性には寄与できないために量が制限される。3.5%より少なく添加すれば耐蝕性に問題が発生し、5.0%以上添加すればクリープ特性が低下し、高温で長時間露出時、機械的な特性に悪影響を与えるTCP相が生成され得る。
クロムは、超耐熱合金で耐蝕性を向上させる役割をする一方、炭化物やTCP(Topologically Close Packed)相を生成し得、耐熱性には寄与できないために量が制限される。3.5%より少なく添加すれば耐蝕性に問題が発生し、5.0%以上添加すればクリープ特性が低下し、高温で長時間露出時、機械的な特性に悪影響を与えるTCP相が生成され得る。
(3)モリブデン(Mo): 0.7〜2.0%
モリブデンは固溶強化の元素で、超耐熱合金の高温特性を向上させる役割をする。しかし、多量に添加すれば密度が高くなり、TCP相が生成され得る。0.7%以下では固溶強化の効果を期待しにくく、2.0%以上添加すれば密度が増加する。
モリブデンは固溶強化の元素で、超耐熱合金の高温特性を向上させる役割をする。しかし、多量に添加すれば密度が高くなり、TCP相が生成され得る。0.7%以下では固溶強化の効果を期待しにくく、2.0%以上添加すれば密度が増加する。
(4)タングステン(W): 8.5〜10.5%
タングステンは、固溶強化によりクリープ強度を高める元素である。しかし、多量に添加すれば密度が高くなり、靱性及び耐蝕性が低下し、相安定性が低下する。また、単結晶及び一方向凝固時、フレックル(freckle)のような鋳造欠陥が発生する可能性が増加する。したがって、高温強度のために8.5%以上のタングステンを添加し、多量に添加する場合に生じる望ましくない効果を抑制するために10.5%に含量を制限する。
タングステンは、固溶強化によりクリープ強度を高める元素である。しかし、多量に添加すれば密度が高くなり、靱性及び耐蝕性が低下し、相安定性が低下する。また、単結晶及び一方向凝固時、フレックル(freckle)のような鋳造欠陥が発生する可能性が増加する。したがって、高温強度のために8.5%以上のタングステンを添加し、多量に添加する場合に生じる望ましくない効果を抑制するために10.5%に含量を制限する。
(5)アルミニウム(Al): 3.5〜5.5%
アルミニウムは、ニッケル基超耐熱合金の主な強化相であるγ′の構成元素であるから、高温のクリープ特性の向上に必ず必要な元素である。また、耐酸化性の向上にも寄与する。しかし、3.5%以下ではクリープ強度が低下し、5.5%以上添加する場合は過度なγ′相の析出により機械的な特性を低下し得る。Alの場合、組成の絶対量も重要であるが、他のγ′相の生成元素であるTi含量との関係も重要である。
アルミニウムは、ニッケル基超耐熱合金の主な強化相であるγ′の構成元素であるから、高温のクリープ特性の向上に必ず必要な元素である。また、耐酸化性の向上にも寄与する。しかし、3.5%以下ではクリープ強度が低下し、5.5%以上添加する場合は過度なγ′相の析出により機械的な特性を低下し得る。Alの場合、組成の絶対量も重要であるが、他のγ′相の生成元素であるTi含量との関係も重要である。
(6)チタニウム(Ti):2.5〜4.5%
チタニウムはアルミニウムと同様にγ′相の構成元素で、クリープ強度の向上を助ける。特にTi添加により不整合(misfit)が大きくなり積層欠陥エネルギーが小さくなるので、2.5%以上添加してクリープ特性を向上させるようにする。しかし、過度に添加する場合には耐酸化性が減少されて相安定性が低下されるので4.5%に制限する。
チタニウムはアルミニウムと同様にγ′相の構成元素で、クリープ強度の向上を助ける。特にTi添加により不整合(misfit)が大きくなり積層欠陥エネルギーが小さくなるので、2.5%以上添加してクリープ特性を向上させるようにする。しかし、過度に添加する場合には耐酸化性が減少されて相安定性が低下されるので4.5%に制限する。
(7)タンタル(Ta): 6.0〜8.0%
タンタルは、主な強化相であるγ′相に固溶されてγ′相を強化させる役割をし、クリープ強度の向上に寄与する。また、樹枝状間領域に偏析されてこの領域の密度を高めるので、鋳造欠陥であるフレックル生成を抑制することもする。したがって、6.0%以上の含量が必要である。しかし、8.0%以上添加する場合、δ相が析出されることがあり特性を低下させる。
タンタルは、主な強化相であるγ′相に固溶されてγ′相を強化させる役割をし、クリープ強度の向上に寄与する。また、樹枝状間領域に偏析されてこの領域の密度を高めるので、鋳造欠陥であるフレックル生成を抑制することもする。したがって、6.0%以上の含量が必要である。しかし、8.0%以上添加する場合、δ相が析出されることがあり特性を低下させる。
(8)レニウム(Re): 2.0〜4.0%
レニウムは固溶強化の元素で、拡散速度が非常に遅いために、クリープ特性の向上に大きく寄与する。言い換えて、レニウムを添加することにより、超耐熱合金は高温で使用するために必須のクリープ寿命だけではなく、クリープ変形に対する抵抗性が大きく向上される。しかし、多量に含有すれば、相安定性が低下して密度が大きくなり、価格も高いので、本発明では2.0〜4.0%の範囲を有するように制限する。
レニウムは固溶強化の元素で、拡散速度が非常に遅いために、クリープ特性の向上に大きく寄与する。言い換えて、レニウムを添加することにより、超耐熱合金は高温で使用するために必須のクリープ寿命だけではなく、クリープ変形に対する抵抗性が大きく向上される。しかし、多量に含有すれば、相安定性が低下して密度が大きくなり、価格も高いので、本発明では2.0〜4.0%の範囲を有するように制限する。
(9)ルテニウム(Ru): 0.1〜2.0%
ルテニウムは固溶強化の元素で作用して基地を強化させる。γ′相が固溶され得る領域を広めて偏析の均質化に寄与し、TCP相の生成を抑制するなど、高温特性を改善させる。これにより、本発明では超耐熱合金を高温で使用するために必須のクリープ寿命だけではなく、クリープ変形に対する抵抗性を高めるためにこれを添加する。しかし、ルテニウムが多量に含有すれば、合金の価格も高くなり、密度が増加するので0.1〜2.0%の範囲で添加する。
ルテニウムは固溶強化の元素で作用して基地を強化させる。γ′相が固溶され得る領域を広めて偏析の均質化に寄与し、TCP相の生成を抑制するなど、高温特性を改善させる。これにより、本発明では超耐熱合金を高温で使用するために必須のクリープ寿命だけではなく、クリープ変形に対する抵抗性を高めるためにこれを添加する。しかし、ルテニウムが多量に含有すれば、合金の価格も高くなり、密度が増加するので0.1〜2.0%の範囲で添加する。
以下、実施例を通して本発明をより詳細に説明する。
表1は、本発明の実施例が適用された単結晶超耐熱合金と前記超耐熱合金、また比較合金の化学組成を示したものである。
表1によれば、試験材1はA1とTi がそれぞれ4.5重量%、3.0重量%添加されたニッケル基合金の組成を示したものであり、試験材2は A1とTiがそれぞれ5.0重量%、2.5重量%である場合を示したものである。一方、比較試験材1は A1とTi がそれぞれ5.5重量%、1.0重量%添加した合金であり、比較試験材2は現在最も広く使用されている商用の単結晶合金のCMSX-4である。
前記試験材と比較試験材は、まず、通常の真空誘導溶解方法により母合金を製作した後、製作した母合金の各々に対し、一方向凝固炉を利用してブリッジマン方法により、一つのモールドに直径15mm、長さ180mmの棒状の試料が6個付いている単結晶のモールドを利用し、4.0mm/minの速度で引き出して単結晶の試料を製作した。その試料を熱処理によりγとγ′の2つの相からなる微細組織を得た。
表2は、前記合金を950℃で355MPaの応力を加えてクリープ試験を行った時、クリープ寿命と1%のクリープ延伸に到達する時までの寿命を示したものである。図1は、表2で示した条件でクリープ試験を行った場合、時間によるクリープ変形量の変化とクリープ寿命を示すグラフである。
表2と図1から分かるように、ニッケル基合金のクリープ特性はガンマプライム形成元素であるA1、Ti含量に大きく依存する。すなわち、Ti含量 は相対的に高くてA1含量は相対的に低い試験材1は、他の試験材や比較試験材よりクリープ破断時間と1%のクリープ変形到達時間が顕著に大きいということが分かる。もちろん、このようなガンマプライム形成元素の含量を調節してクリープ特性を向上させるためには、他の合金元素の含量を最適化する過程が必要である。
具体的に、Ti含量を高めてA1含量を低くした試験材1と試験材2のクリープ破断時間は270.2〜301.8時間であり、1%のクリープ変形到達時間は151.9〜197.0時間であった。一方、Ti含量が低くてA1含量が高い比較試験材1〜2はクリープ破断時間が123.1〜211.7時間であり、1%のクリープ変形到達時間は57.0〜112.0時間であった。したがって、本発明の試験材1は、比較試験材1、2よりクリープ破断時間とクリープ変形到達時間が増加したことが分かった。
図2は、本発明の試験材1と比較材1及び比較材2のクリープ試験後、TEM(Transmission Electron Microscope)で観察した微細組織を示した写真である。
図2によれば、比較材1と比較材2の場合、クリープ試験後、強化相である γ′内部に主に超転位(superdislocation)が観察されているが、試験材1の場合、積層欠陥が観察される。これは、Ti含量増加により積層欠陥エネルギーが低くなって積層欠陥が生成されやすくなったためである。この時、完全転位(perfect dislocation)が部分転位(partial dislocation)と、これで囲まれた積層欠陥に分解されるので転位が移動しにくくなり、クリープ変形に対する抵抗性が大きくなる。したがって、Ti含量の増加によりクリープ特性が改善されることが分かる。
以上、本発明は好ましい実施例を挙げて詳細に説明したが、本発明は前記実施例に限定されず、本発明の技術思想の範囲内で当分野で通常の知識を有する者により様々な変形が可能である。
Claims (2)
- 重量%でCo:11.5〜13.5%、Cr:3.0〜5.0%、Mo:0.7〜2.0%、W:8.5〜10.5%、Al:3.5〜5.5%、Ti:2.5〜4.5%、Ta:6.0〜8.0%、Re:2.0〜4.0%、Ru:0.1〜2.0%であり、残りはNiとその他の不可避不純物からなるAl/Ti組成比が0.7〜2.2であるクリープ特性に優れた単結晶ニッケル基超耐熱合金。
- 前記超耐熱合金は、γ基地とγ′析出物の混合組織を有することを特徴とする請求項1に記載のクリープ特性に優れた単結晶ニッケル基超耐熱合金。
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