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JP5390597B2 - 変性弁膜症に特有の弁形成リング - Google Patents

変性弁膜症に特有の弁形成リング Download PDF

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Description

(発明の分野)
本発明は、変性弁膜症による弁逆流を体験している心臓弁を支持し、外科的に補正する医療デバイスに関する。具体的には、本発明は、一式のリングにおける弁形成リング装具に関し、その形状は、種々の形態の変性僧帽弁膜症の解剖学的構成に具体的に適合される。
人間の心臓は、大動脈弁、僧帽弁、肺動脈弁、および三尖弁といった、4つの弁を有する。心臓弁の種々の疾患および特定の遺伝的欠陥は、それらの適正な機能を低下させ得る。これらの弁のそれぞれに影響を及ぼす一般的な欠陥および疾患、およびそれらの治療は、典型的に異なる。
図1および2に見られるように、僧帽弁は、左心室(LV)から左心房(LA)を分離する結合組織の二弁尖(または二尖)構造である。僧帽弁は、心室収縮または収縮期中に反対方向への逆流を防止しながら、心室弛緩または拡張期中に、1つの方向に、例えば、心房から心室に向かって、血流を維持するように機能する。2つの弁尖の基部は、弁輪(AN)と呼ばれる心臓の円形線維構造に取り付けられ、それらの自由縁は、左心室の乳頭筋から生じる腱索に取り付けられる。前尖(AL)が、比較的大きく、弁輪の前部に付着する一方で、後尖(PL)は、さらに円周方向に延在し、弁輪の後部に付着する。後尖が、P1、P2、P3として識別される3つを扇形提示する一方で、前尖の対応する非扇形部分は、Carpentierの区分に従って、A1、A2、およびA3として識別される。
いくつかの疾患は、僧帽弁の構造および機能に影響を及ぼし得る。僧帽弁、およびあまり頻繁ではないが、三尖弁は、弁輪の変形および/または拡張、腱索の断裂、および弁尖逸脱を起こす傾向があり、それは、弁が適正に閉鎖せず、左心室から右心房の中への逆流または還流を可能にする、弁閉鎖不全をもたらす。僧帽弁または三尖弁の構造または形状の変形は、修復可能である。
僧帽逆流は、成人人口において最も一般的な弁機能不全のうちの1つであり、典型的には、後尖に対応する部分である、僧帽弁輪の後部3分の2の伸長または拡張を伴う。収縮期僧帽逆流の最も一般的な病因は、僧帽弁逸脱とも呼ばれる、粘液腫性変性であり(症例の29%から70%)、米国の人口の約5から10パーセントに発症している。女性は、男性の約2倍の頻度で罹患している。粘液腫性変性は、バーロー症候群、波状またはバルーン状僧帽弁、逸脱性僧帽弁、フロッピー(登録商標)バルブ症候群、逸脱僧帽弁尖症候群、または収縮期クリック雑音症候群として診断されている。症状は、動悸、胸痛、失神または呼吸困難、および収縮中期クリック(僧帽逆流の収縮後期雑音を伴う、または伴わない)を含む。これらの後者の症状は、両方の弁尖の広範なフード状態または波状態が原則である、バーロー症候群の患者で典型的に見られる。僧帽弁逸脱のいくつかの形態は、遺伝性のようであるが、病状は、マルファン症候群、グレーブス病、および他の疾患に関連している。
粘液腫性変性は、組織の菲薄化および接合の損失につながる、尖構造の衰弱を伴う。バーロー病は、粘液変性を特徴とし、生涯の初期段階、しばしば50歳未満で現れる。バーロー病では、心室収縮の収縮期中に、僧帽弁の片方または両方の弁尖が左心房に突出する。弁尖は大量の過剰組織で肥大し、弁尖の自由縁で波形を生じる。腱索は、肥大し、伸長され、破裂する場合がある。時には乳頭筋も伸長される。弁輪は、拡張され、石灰化することもある。これらの症状のうちのいくつかは、他の病変でも存在し、したがって、本願は、バーロー症候群を含む種々の診断の一般的な病理学的特徴である、粘変性を参照する。
僧帽逆流の他の原因は、虚血性僧帽弁逆流(IMR)を伴う虚血性心疾患、拡張型心筋症(「機能的僧帽弁逆流」(FMR)という用語が使用される)、リウマチ性弁疾患、僧帽弁輪部石灰化、感染性心内膜炎、弾性線維欠陥(FED)、先天異常、心内膜線維症、および膠原血管病を含む。IMRは、特定の一部のFMRであるが、両方とも通常は、形態学的に正常な僧帽弁尖と関連する。したがって、逆流につながる弁疾患の種類は、様々であり、大いに異なって存在する。
これらの病状のうちのいくつかが、図4−8で概略的に図示されており、図3Aおよび3Bは、平面図と、前尖および後尖を横断する概略断面図とで、正常な僧帽弁を図示している。図4Aおよび4Bも、平面図および概略断面図で僧帽弁を示し、図中、弁輪は拡張および変形され、僧帽逆流を引き起こしている。図5Aおよび5Bは、両方とも僧帽逆流を引き起こしている、破裂腱索および伸長腱索を伴う僧帽弁を図示する。図6Aおよび6Bは、過剰組織および不規則に肥大した弁尖を伴う、バーロー病の症状を示す。バーロー病は、若年人口で最も頻繁に見られ、弁逆流の発症前に長期にわたって進化する。図7Aおよび7Bは、菲薄化弁尖と、過剰組織とを伴う、弾性線維欠陥を有する僧帽弁の図である。最初にCarpentierによって説明された弾性線維欠陥は、通常、より高齢者で見られ、弁逆流の前に短期にわたって進化する。解剖学的特性は、過剰な弁尖組織がない、中程度に拡大した腎臓形の弁口を含む。弁尖組織は、弾性線維束の変性を見せる。最後に、図8Aおよび8Bは、過剰組織および薄い組織と、伸長腱索とを伴う、マルファン病における僧帽弁を図示する。マルファン病は、あらゆる年齢に見られる遺伝障害である。それは、逆流の発症前に長期にわたって進化する。弁輪が重度に拡張および変形され、腱索が伸長され、弁尖が薄く、変性している。
図4−8の説明図から明確であるように、多くの状態が逆流につながる場合がある。構造レベルでは、線維症および石灰化による弁尖後退、弁輪拡張、腱索異常(破裂、伸長、短縮、またはFMRおよびIMRに見られるような尖部連結または「テンティング」)、およびおそらくは乳頭筋機能不全といった、4つの一般的な種類の僧帽弁器官の構造的変化が、逆流を引き起こし得る。
僧帽弁疾患を特徴付ける別のアプローチは、僧帽逆流と関連する弁尖および腱索の運動の種類のCarpentierによる機能的分類である。これは、僧帽弁尖が閉鎖または接合する時の左心室収縮期中の解剖学的位置を示す、図9A−9Dに図示されている。図9AのI型では、弁輪の過剰な拡張(鎖線の輪郭に見られる)が、そうでなければ正常な弁尖間の接合の欠如をもたらす。II型(図9Bに見られる)では、僧帽逆流は、腱索の破裂または伸長による、弁尖逸脱または過剰運動によるものである。III型は、制限または連結された弁尖運動を伴い、拡張期中に発生するIIIa型(図9C)または収縮期中に発生するIIIb型(図9D)として分類される、IIIb(図9C)は、典型的には、虚血性僧帽弁逆流の患者に見られる。心周期中の弁尖の進路は、点線によって表される(非特許文献1から導出)。
種々の手術技法が、罹患または損傷した僧帽弁および三尖弁を修復するために使用され得る。これらは、弁輪形成術(すなわち、弁の適正なサイズおよび形状を修復するように弁輪を収縮させる)、弁尖の四角切除(すなわち、拡大した、またはゆがんだ弁尖から組織を除去する)、交連切開術(すなわち、弁尖を分離するように弁交連を切開する)、腱索の短縮化および転置、切断された腱索または乳頭筋組織の再付着、ならびに弁および弁輪組織の脱石灰化を含むが、それらに限定されない。
変性僧帽弁疾患の患者では、僧帽弁形成術、弁再建術、または弁輪形成術を使用する弁修復が、僧帽弁逆流の外科的整復のための標準となっており、良好な長期的結果を提供してきた。剛体支持リング(例えば、Carpentier−Edwards Classic(登録商標) Annuloplasty Ring)、半可撓性リング(例えば、Carpentier−Edwards Physio(登録商標) Annuloplasty Ring)、または可撓性湾曲バンド(例えば、Cosgrove−Edwards(登録商標) Annuloplasty System)が、使用され得る。閉鎖リングは、典型的には、D字形または腎臓形であり、概して、約3:4の短軸/長軸比を呈する。いくつかのリングが平坦または平面的である一方で、他のリングは3次元の弓形を呈し得る。リングは、その正常な形状およびサイズを理論的に修復し、弁尖の並置を修復するよう、変形した弁輪に縫合される。どのリングがいずれか1つの症状に適切であるかを、全ての医師が同意するわけではないことに留意されたい。
従来の治療の図示のために、図10Aは、逆流につながる変形した弁輪を有する、僧帽弁の外科医側の図または平面図である。何十年にもわたって、そのような変形した僧帽弁輪を補正するための好適な方法は、弁尖の正常な並置を修復するように、人工弁形成リングを埋め込むことであった。図10Bは、これらの症例で最も頻繁に使用される、Carpentier−Edwards Physio(登録商標)半可撓性弁形成リングの埋込後の弁輪を示すが、図12−14で説明されるもの等の他のリングを使用して、同様の補正を行うことができる。従来の弁形成リングの目標(および従来の知識)は、正常な僧帽弁輪の形状を修復することであり、いくつかの症状では、弁輪の一部を内側に向かって引っ張ることによって、形状を過剰補正することである。残念ながら、弁形成リングの付着は、以下で説明されるように、意図しない結果につながることもある。
僧帽弁逆流を補正するための容認された治療にもかかわらず、一般的な病変のより多くを考慮に入れる、より単純かつ効果的なアプローチの必要性がある。
Carpentier A:Cardiac valve surgery:the "French correction."J Thorac Cardiovasc Surg 86:323,1983
種々の変性弁膜症によって損傷された心臓弁の特定の形態および動的特性を修復して、現在入手可能なリングの制限のうちのいくつかを克服するように設計される、弁形成リングを説明する。例えば、現在入手可能なCarpentier−Edwards Physio(登録商標)リングによる、長年の満足いく結果にもかかわらず、本明細書で説明されるリングは、変性弁膜症を治療するための必要性をより良好に満たす。
弁形成リングは、種々の心臓弁サイズにわたって変性弁膜症の影響を考慮に入れ、以下を最適化する。
・リング形状および寸法
・サドル形状構成
・リング可撓性
・リングの縫製カフ
・リング選択の方法
変性弁膜症に罹患している患者について、正常な僧帽弁輪の形状を修復するため、または弁輪の一部を内側に向かって引っ張ることによって弁輪の形状を過剰補正するための現在入手可能なリングの使用は、準最適な結果を生じる。変性弁膜症における僧帽弁機能不全を補正する最適な技法は、各種の弁膜症の特性を示す弁輪の特異な(異常な)形状を修復することであると発見されている。さらに、従来のリングにおける前後径と横径との間の比率は、変性弁膜症で必要とされる特異なリング構成に適切ではない。弁形成リングは、弁輪の全体的形状、異なる配向での寸法、および弁輪の異なる部分の曲率等の重要な特性を考慮に入れて設計されている。変性弁膜症の影響を受けた心臓弁輪の全体的な形態は、計測、撮像技法、および術中測定によって評価される。数学的モデルが、リングセットの最適な形状およびサイズ特性を設計するために使用されてきた。
したがって、本明細書で説明される弁形成リングを埋め込む方法は、変性弁膜症の影響を受けた心臓弁輪の特徴的形状を評価することを含む。そのような弁輪の「特徴的形状」は、そのサイズおよび3次元形状の両方を含み、特定の患者の直接または間接的測定によって、または、異なる病状の形態学的特性の測定および理解の組み合わせによって、得られ得る。特徴的形状は、とりわけ、弁膜症の性質および弁サイズに依存する。概して、形状は、リングサイズが増加するにつれて、より円形になり、逆に、リングサイズが減少するにつれて、より腎臓形になる。例えば、いくつかの病状が、これらの疾患の最も一般的な病変を表す、図4−8で概略的に図示されている。外科医はまた、図9A−9Dに図示されるような、僧帽弁逆流と関連する弁尖および腱索運動の種類のCarpentierによる機能的分類を考慮に入れ得る。罹患僧帽弁輪の特徴的形状を説明するのに信頼できると見なされる、他の情報源は、A.Carpentier,et al:J Thorac Cardiovasc Surg 79;338,1980、およびA.Carpentier: Cardiac valve surgery: the ”French correction.”J Thorac Cardiovasc Surg 86:323,1983を含む。次いで、外科医は、特定の弁輪サイズおよび変性心臓弁膜症について、心臓弁輪の特徴的形状を参照し、その弁輪サイズおよび形状に対応する弁形成リングを選択する。言い換えれば、罹患弁輪を収縮させようとするか、または別様に弁輪を「正常な」形状に一致させようとするよりもむしろ、目標は、治療されている弁で発症する疾患の特性を示す弁輪の形状に、リングを適合させることである。
同様に、前部にサドルまたは上向きの隆起を有する、以前の弁形成リングは、変性弁膜症の場合では最適ではない場合があることが発見されている。具体的には、従来技術のリングは、交連部におけるリング裂開を被り得る。したがって、本明細書で説明されるリングセットのサドル形状は、異なる変性弁膜症の特定の形態および構造に一致するように最適化される。再度、サドル形状最適化は、撮像技法および術中弁分析から得られてきた。前部における以前から存在する上向きの弓形の増加に加えて、後部弓形が強調されてきた。二重弓形構成は、特に交連において、より弾性の構造を提供する。
変性心臓弁膜症に罹患した患者の弁輪において弁形成リングを埋め込む方法を、本明細書で開示する。方法は、弁輪のサイズを測定することと、変性心臓弁膜症に罹患した心臓弁輪の特徴的形状を参照することとを含む。その弁輪サイズについて、変性心臓弁膜症の特徴的形状に対応するサイズおよび形状を有する、弁形成リングが選択される。最後に、外科医が、患者の弁輪において選択した弁形成リングを埋め込む。
先述の方法では、参照することは、患者の弁輪の心エコーおよび術中測定を含んでもよい。患者の弁輪が僧帽弁輪である場合、測定は、典型的には、横径、前後径、および弁輪の幾何学的中心から弁輪の後面まで延在する少なくとも3つの斜め寸法を含む。変性心臓弁膜症は、僧帽弁逆流として発現する場合がある。
弁形成リングを製造する方法が本明細書で開示され、最初に、変性心臓弁膜症に罹患した心臓弁輪の特徴的形状を参照することを含む。次に、弁輪の特徴的形状に対応するサイズおよび形状で、弁形成リングが形成される。特徴的形状は、部分的に罹患弁輪の心エコーおよび術中測定によって得られ得る。例えば、患者の弁輪が僧帽弁輪である場合、測定は、横径、前後径、および弁輪の幾何学的中心から弁輪の後面まで延在する少なくとも3つの斜め寸法を含んでもよい。変性心臓弁膜症は、僧帽弁逆流として発現する場合がある。
本願はまた、心臓弁膜症に罹患した患者の僧帽弁輪を補正するための僧帽弁形成リングも説明する。リングは、後部の反対側の前部および2つの側面部を伴う周辺部を画定する、リング本体を有する。リング本体は、その弁輪サイズについて、変性心臓弁膜症の特徴的形状に対応するサイズおよび形状を有する。変性心臓弁膜症に罹患した心臓弁輪の特徴的形状は、部分的に罹患弁輪の心エコーおよび術中測定によって得られ得る。患者の弁輪が僧帽弁輪である場合、測定は、典型的には、横径、前後径、および弁輪の幾何学的中心から弁輪の後面まで延在する少なくとも3つの斜め寸法を含んでもよい。変性心臓弁膜症は、僧帽弁逆流として発現する場合がある。
先述のリングおよび形成する方法では、患者の弁輪が僧帽弁輪である場合、リングは、典型的には、長軸および短軸を画定し、患者の僧帽弁にとっての完全弁尖移動性を保存または修復する、短軸に関して対称であるサイズおよび形状を有するように選択され得る。好ましくは、本明細書で提案されるようなリングのサイズおよび形状は、変性弁膜症で一般的に見られる、過剰組織および関連弁機能不全の問題に対処する。一実施例では、34mm以上のサイズを有するリングについて、リングのサイズおよび形状は、正常な形状よりもむしろ、バーロー病の異常弁輪形状に一致する。
患者の弁輪が僧帽弁輪である場合、リングは、典型的には、後部とは反対側の前部および2つの側面部を画定し、後部が前部よりも可撓性である、その周辺部の変動可撓性を有し得る。好ましい実施形態では、リングは概して、湾曲した後部の反対側に比較的真っ直ぐな前部を伴う、平面図でD字形を画定し、34mm以上のサイズを有するリングについて、D字形は、縮小し、概してより円形となる。別の実施形態では、リングは、前部の中心が高さCまで上昇し、後部の中心が共通基準面より上側の高さDまで上昇するように、立体的であり、比率C/Dは>1であり、好ましくは、約3:1である。
本願はまた、後部の反対側の前部および2つの側面部を伴う周辺部を画定する、リング本体を備える、僧帽弁形成リング、またはそのようなリングを形成する方法も開示し、周辺部は、接点で接続される、各部に1つずつ、4つの円弧によって平面内で画定される。好ましくは、リングは、リングの長軸に沿って長さAを有する、水平線分a1−a2を画定する。リング本体周辺部を画定する4つの円弧のうちの2つは、それぞれ点a1およびa2を含む、2つの合同円c2、c3の部分から成り、両方は、線分a1−a2に沿って中心を有し、線分a1−a2の中心に点b1を含む。
僧帽弁形成リングはさらに、中心点b1から延在し、長さB’=(0.3125・A)を有する、垂直線分b1−b2と、b1−b2とは反対側の垂直線分b1−b3とを画定してもよく、線分b2−b3は、リングの短軸を画定し、長さBを有する。リング本体周辺部を画定する4つの円弧の3分の1は、両端で外円c2およびc3に接し、点b2を含む、弧T1−T4から成り、リング本体周辺部を画定する4つの円弧の4分の1は、両端で外円c2およびc3に接し、点b3を含む、弧T2−T3から成る。望ましくは、リング本体の長さAおよびBは、
Aは、34mmであり、Bは、約23.5mmであること、
Aは、36mmであり、Bは、約25.5mmであること、
Aは、38mmであり、Bは、約27.2mmであること、および、
Aは、40mmであり、Bは、約28.7mmであること、
から成る群より選択される。
本明細書で定義される僧帽弁形成リングは、後部の反対側の前部および2つの側面部を伴う周辺部を有する、リング本体を有する。平面図でのリング本体は、長軸Aおよび前部から後部まで延在する短軸Bを画定する。寸法の対BおよびAは、
Aは、34mmであり、Bは、約23.5mmであること、
Aは、36mmであり、Bは、約25.5mmであること、
Aは、38mmであり、Bは、約27.2mmであること、および、
Aは、40mmであり、Bは、約28.7mmであること、
から成る群より選択される。
上記の僧帽弁形成リングでは、B/Aの比率は、好ましくは、0.69以上かつ0.73以下である。さらに、前部の軸方向高度は、好ましくは、後部の軸方向高度よりも高い。一実施形態では、リング本体は概して、湾曲した後部の反対側に比較的真っ直ぐな前部を伴う、平面図でD字形を画定し、リングサイズが増加するにつれて、D字形は、縮小し、概してより円形となる。
本明細書で定義される別の僧帽弁形成リングは、後部の反対側の前部および2つの側面部を伴う周辺部を画定する、リング本体であって、平面図において長軸Aおよび前部から後部まで延在する短軸Bを画定する、リング本体を備え、Aは、約34mmであり、Bは、約23.5mmである。同様のリングでは、Aは、約36mmであり、Bは、約25.5mmであり、または、Aは、約40mmであり、Bは、約28.7mmである。望ましくは、リング本体は、前部の中心が高さCまで上昇し、後部の中心が共通基準面より上側の高さDまで上昇するように、立体的であり、比率C/Dは>1であり、好ましくは、約3:1である。
本明細書で開示される僧帽弁形成リングを製造する別の方法は、異なるサイズの僧帽弁形成リングを形成することを含み、各リングは、後部の反対側の前部および2つの側面部を伴う周辺部を画定する。平面図での各リング本体は、長軸Aおよび前部から前記後部まで延在する短軸Bを画定し、各リングは、識別された開口サイズを有する。平面図内のリング本体は、より小さいリングサイズについては、D字形に近似し、より大きいリングサイズについては、概してより円形を有する。望ましくは、方法は、前部の中心が高さCまで上昇し、後部の中心が共通基準面より上側の高さDまで上昇するように、立体的となるようにリング本体を形成することを含み、比率C/Dは>1であり、好ましくは、約3:1である。異なる開口サイズに対する平面図内のリング本体の形状は、好ましくは、異なる弁輪口サイズに対する変性弁膜症の予測形状に準拠するように変化する。一実施例では、各リング本体の比率B/Aは、増加するリング開口サイズとともに増加する。
別の実施形態によれば、リングセットは、リング本体の前部および後部の両方の上に、2つの上向き弓形を備える。望ましくは、前部弓形は、僧帽弁輪の特異的構成に適合するように、後部弓形よりも顕著である。例えば、前部は、2〜8mmの間、好ましくは、3〜6mmの間で上向きにたわみ得る。一実施形態、一式の弁形成リングにおける前部弓形は、弁輪が拡張するにつれて変性弁輪が平らになる傾向を考慮に入れるために、リングサイズにわたって変化する。後部弓形は、望ましくは、0.5〜4mmの間、好ましくは、0.5〜2mmの間で変動する。再度、相対的な後部弓形は、典型的には、より大きい弁輪サイズに対して平になる。
心臓弁輪を補正するための一式の弁形成リングは、弁輪によってそれに付与される応力を受けると、変形に抵抗することができる、リング本体をそれぞれが有する、一式のリングを備える。リング本体は、それぞれ、上向き方向および下向き方向を有する流動軸の周りに配設され、下向き方向は、弁形成リングが埋め込まれたときの弁輪を通る血流の方向に対応する。各リングは、識別された開口サイズを有し、リング本体の比例形状は、一式のリングのうちのリングの増加する開口サイズとともに変化する。弁形成リングは、僧帽弁および三尖弁位置を含む、種々の位置に埋め込むために構成され得る。弁形成リングは、望ましくは、僧帽弁位置に埋め込むために構成され、一式のリングのうちのより小さいリングは概して、湾曲した後部の反対側に比較的真っ直ぐな前部を伴う、平面図でD字形を画定し、リングの開口サイズがより大きくなるにつれて、D字形は、縮小し、概してより円形となる。さらに、リング本体は、好ましくは、前部の中心が高さCまで上昇し、後部の中心が共通基準面より上側の高さDまで上昇するように、立体的であり、比率C/Dは>1である。好ましくは、比率C/Dは、約3:1であり、前部の高さCは、共通基準面より上側の最大で少なくとも6mmまで上昇する。好ましい実施形態では、リング本体の比例形状における変化は、対向する側の高さCとDとの比率の変化である。
1つの特に有用な実施形態では、リング本体の比例形状は、異なる弁輪口サイズに対する特定の弁膜症の予測形状に準拠するように変化する。特定の弁膜症の特徴的形状は、心エコーおよび術中測定から計算され得る。例えば、弁形成リングが僧帽弁位置に埋め込むために構成され、後部の反対側の前部を有する場合、測定は、横径、前後径、および弁輪の幾何学的中心から弁輪の後面まで延在する少なくとも3つの斜め寸法を含む。
別の側面では、一式の僧帽弁形成リングはそれぞれ、僧帽弁輪によってそれに付与される応力を受け、上向き方向および下向き方向を有する流動軸の周りに配設されると、変形に抵抗することができる、リング本体を備える。下向き方向は、弁形成リングが埋め込まれたときの僧帽弁輪を通る血流の方向に対応する。好ましい実施形態によれば、各リング本体は、平面図で長軸Aおよび前部から後部まで延在する短軸Bを画定し、各リングは、識別された開口サイズを有する。平面図では、流動軸に沿って見られるように、一式のリングのうちのリング本体は、リングのサイズにおいて、変性弁膜症の種類に応じて異なる比例形状を画定する。リング本体の比例形状は、一式のリングのうちのリングの増加する開口サイズとともに変化する。例えば、各リング本体の比率B/Aは、一式のリングのうちの増加するリング開口サイズとともに増加する。後者の場合、リング本体は、より大きいサイズでは、より顕著な円形を有し、小さいサイズでは、より顕著な腎臓形またはD字形を有する。一式のリングは、一般的な病変のより多くを考慮に入れるように、最適にサイズ決定される。リング本体はまた、それらの周辺部に変動する可撓性を有し得、前部と後部との間の相対的な可撓性は、増加するリング開口サイズとともに変化する。望ましくは、各リングはさらに、リング本体を覆う縫合糸透過性被覆を含み、被覆は、平滑で比較的平坦な流入側と、階段状の流出側とを有する。
なおもさらなる側面では、一式の僧帽弁形成リングはそれぞれ、僧帽弁輪によってそれに付与される応力を受け、上向き方向および下向き方向を有する流動軸の周りに配設されると、変形に抵抗することができる、リング本体を備える。下向き方向は、弁形成リングが埋め込まれたときの僧帽弁輪を通る血流の方向に対応する。各リングは、識別された開口サイズを有し、各リング本体は、平面図で長軸Aおよび前部から後部まで延在する短軸Bを画定し、リング本体の比率B/Aは、増加するリング開口サイズとともに変化する。リング本体は、好ましくは、湾曲した後部の反対側に比較的真っ直ぐな前部を伴う、平面図でD字形であり、リング本体の形状は、より小さいリング開口サイズについては、より顕著なD字形であり、増加する開口サイズとともに、次第により円形となる。リング本体はまた、前部の中心が高さCまで上昇し、後部の中心が共通基準面より上側の高さDまで上昇するように、立体的であり得、比率C/Dは、増加するリング開口サイズとともに変化する。望ましくは、各リングはさらに、リング本体を覆う縫合糸透過性被覆を含み、被覆は、平滑で比較的平坦な流入側と、階段状の流出側とを有する。リング本体はそれぞれ、連続または不連続の周辺部を画定する。
本発明はさらに、例えば、以下を提供する。
(項目1)
変性心臓弁膜症に罹患した患者の弁輪において弁形成リングを埋め込む方法であって、
該弁輪のサイズを測定することと、
該変性心臓弁膜症に罹患した心臓の弁輪の特徴的形状を参照することと、
その弁輪サイズに対して、該変性心臓弁膜症の該特徴的形状に対応するサイズおよび形状を有する弁形成リングを選択することと、
該患者の弁輪に、該選択した弁形成リングを埋め込むことと
を含む、方法。
(項目2)
前記参照することは、前記患者の弁輪の心エコーおよび術中測定を含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記患者の弁輪は、僧帽弁輪であり、前記測定は、横径、前後径、および該弁輪の幾何学的中心から該弁輪の後面まで延在する少なくとも3つの斜め寸法を含む、項目2に記載の方法。
(項目4)
前記患者の弁輪は、僧帽弁輪であり、前記変性心臓弁膜症は、僧帽弁逆流として発現する、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記患者の弁輪は、僧帽弁輪であり、前記リングは、長軸および短軸を画定し、該患者の僧帽弁にとっての完全弁尖移動性を保存または修復する、該短軸に関して対称であるサイズおよび形状を有するように選択される、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記リングの前記サイズおよび形状は、変性弁膜症において一般的に見られる、過剰組織および関連弁機能不全の問題に対処する、項目5に記載の方法。
(項目7)
前記リングの前記サイズおよび形状は、34mm以上のサイズを有するリングについて、バーロー病の弁輪形状に一致する、項目6に記載の方法。
(項目8)
前記患者の弁輪は、僧帽弁輪であり、前記リングは、後部の反対側の前部と、2つの側面部と、該後部が該前部よりも可撓性である、その周辺部付近における変動する可撓性とを有する、項目1に記載の方法。
(項目9)
前記患者の弁輪は、僧帽弁輪であり、前記リングは概して、湾曲した後部の反対側に比較的真っ直ぐな前部を伴う、平面図でD字形を画定し、34mm以上のサイズを有するリングについて、該D字形は、縮小し、概してより円形になる、項目1に記載の方法。
(項目10)
前記患者の弁輪は、僧帽弁輪であり、前記リングは、後部の反対側の前部と、2つの側面部とを有し、該リングは、該前部の中心が高さCまで上昇し、該後部の中心が共通基準面より上側の高さDまで上昇するように、立体的であり、比率C/Dは>1である、項目1に記載の方法。
(項目11)
前記比率C/Dは、約3:1である、項目10に記載の方法。
(項目12)
弁形成リングを製造する方法であって、
変性心臓弁膜症に罹患した心臓弁輪の特徴的形状を参照することと、
該弁輪の該特徴的形状に対応するサイズおよび形状で該弁形成リングを形成することと
を含む、方法。
(項目13)
前記変性心臓弁膜症に罹患した前記心臓弁輪の前記特徴的形状は、部分的に罹患弁輪の心エコーおよび術中測定によって得られる、項目12に記載の方法。
(項目14)
前記患者の弁輪は、僧帽弁輪であり、前記測定は、横径、前後径、および該弁輪の幾何学的中心から該弁輪の後面まで延在する少なくとも3つの斜め寸法を含む、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記患者の弁輪は、僧帽弁輪であり、前記変性心臓弁膜症は、僧帽弁逆流として発現する、項目12に記載の方法。
(項目16)
前記患者の弁輪は、僧帽弁輪であり、前記リングを形成する前記ステップは、長軸および短軸と、該患者の僧帽弁にとっての完全弁尖移動性を保存または修復する、該短軸に関して対称であるサイズおよび形状とを有するように、該リングを形成することを含む、項目12に記載の方法。
(項目17)
前記リングの前記サイズおよび形状は、変性弁膜症で一般的に見られる、過剰組織および関連弁機能不全の問題に対処する、項目16に記載の方法。
(項目18)
前記リングの前記サイズおよび形状は、34mm以上のサイズを有するリングについて、バーロー病の弁輪形状に一致する、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記患者の弁輪は、僧帽弁輪であり、前記リングを形成する前記ステップは、後部の反対側の前部および2つの側面部を形成し、該後部が該前部よりも可撓性である、リング周辺部の可撓性を変動させることを含む、項目12に記載の方法。
(項目20)
前記患者の弁輪は、僧帽弁輪であり、前記リングを形成する前記ステップは、湾曲した後部の反対側に比較的真っ直ぐな前部を伴う、平面図で略D字形を形成し、34mm以上のサイズを有するリングについて、該リングがより円形となるように、該D字形の突出を低減することを含む、項目12に記載の方法。
(項目21)
前記患者の弁輪は、僧帽弁輪であり、前記リングを形成する前記ステップは、後部の反対側の前部および2つの側面部を形成し、該前部の中心が高さCまで上昇し、該後部の中心が共通基準面より上側の高さDまで上昇するように、立体的になるように該リングを形成することを含み、比率C/Dは>1である、項目12に記載の方法。
(項目22)
前記比率C/Dは、約3:1である、項目21に記載の方法。
(項目23)
後部の反対側の前部および2つの側面部を伴う周辺部を画定する、リング本体を備え、該周辺部は、平面内で、接点で接続される、各部に1つずつ、4つの円弧によって画定される、僧帽弁形成リング。
(項目24)
前記リングは、
該リングの長軸に沿って長さAを有する、水平線分a1−a2を画定し、
前記リング本体周辺部を画定する前記4つの円弧のうちの2つは、それぞれ点a1およびa2を含む2つの合同円c2、c3の部分から成り、両方は、線分a1−a2に沿って中心を有し、該線分a1−a2の中心に点b1を含む、項目23に記載の僧帽弁形成リング。
(項目25)
前記リングは、
中心点b1から延在し、長さB’=(0.3125・A)を有する、垂直線分b1−b2と、
b1−b2の反対側の垂直線分b1−b3であって、前記線分b2−b3は、該リングの短軸を画定し、長さBを有する、垂直線分b1−b3と
をさらに画定し、
前記リング本体周辺部を画定する前記4つの円弧の第3のものは、両端において外円c2およびc3に接し、点b2を含む、弧T1−T4から成り、
該リング本体周辺部を画定する該4つの円弧の第4分のものは、両端において外円c2およびc3に接し、点b3を含む、弧T2−T3から成る、項目24に記載の僧帽弁形成リング。
(項目26)
前記リング本体の前記長さAおよびBは、
Aは、34mmであり、Bは、約23.5mmであること、
Aは、36mmであり、Bは、約25.5mmであること、
Aは、38mmであり、Bは、約27.2mmであること、および、
Aは、40mmであり、Bは、約28.7mmであること、
から成る群より選択される、項目25に記載の僧帽弁形成リング。
(項目27)
前記リング本体はさらに、前記後部が前記前部よりも可撓性である、その周辺部付近における変動する可撓性を含む、項目23に記載の僧帽弁形成リング。
(項目28)
前記リング本体はさらに、前記前部の中心が高さCまで上昇し、前記後部の中心が共通基準面より上側の高さDまで上昇するような、立体的な周辺部を含み、比率C/Dは>1である、項目23に記載の僧帽弁形成リング。
(項目29)
前記比率C/Dは、約3:1である、項目28に記載の僧帽弁形成リング。
(項目30)
僧帽弁形成リングを形成する方法であって、
後部の反対側の前部および2つの側面部を伴う周辺部を有する、リング本体を成形することを含み、
該周辺部は、平面内で、接点で接続される、各部に1つずつ、4つの円弧によって画定される、方法。
(項目31)
前記成形するステップは、
構成される前記リングの長軸に沿って長さAを有する、水平線分a1−a2を描くステップと、
それぞれ点a1およびa2を含み、両方とも線a1−a2に沿った中心点b1を含む、2つの合同円c2、c3を描くステップと
によって、前記周辺部を幾何学的に構成することを含み、
該リング本体周辺部を画定する前記4つの円弧のうちの2つは、円c2、c3の部分から成る、項目30に記載の方法。
(項目32)
中心点b1から、長さB’=(0.3125・A)を有する、垂直線分b1−b2を描くステップと、
b1−b2の反対側の垂直線分b1−b3を描くステップあって、前記線分b2−b3は、構成される前記リングの短軸を画定し、長さBを有する、ステップと、
両端において前記外円c2およびc3に接し、点b2を含む、弧T1−T4を描くステップと、
両端において該外円c2およびc3に接し、点b3を含む、弧T2−T3を描くステップと
をさらに含み、
該リング本体周辺部を画定する前記4つの円弧のうちの他の2つは、弧T1−T4およびT2−T3である、項目31に記載の方法。
(項目33)
前記リング本体の前記長さAおよびBは、
Aは、34mmであり、Bは、約23.5mmであること、
Aは、36mmであり、Bは、約25.5mmであること、
Aは、38mmであり、Bは、約27.2mmであること、および、
Aは、40mmであり、Bは、約28.7mmであること、
から成る群より選択される、項目32に記載の方法。
(項目34)
前記後部が前記前部よりも可撓性である、その周辺部付近に変動する可撓性を有するように、前記リング本体を形成することをさらに含む、項目30に記載の方法。
(項目35)
前記成形するステップは、前記前部の中心が高さCまで上昇し、前記後部の中心が共通基準面より上側の高さDまで上昇する、立体的な周辺部を有するように、前記リング本体を成形することをさらに含み、比率C/Dは>1である、項目30に記載の方法。
(項目36)
前記比率C/Dは、約3:1である、項目35に記載の方法。
(項目37)
変性心臓弁膜症に罹患した患者の僧帽弁輪を補正するための僧帽弁形成リングであって、
後部の反対側の前部および2つの側面部を伴う周辺部を画定する、リング本体であって、その弁輪サイズに対して、該記変性心臓弁膜症に罹患した心臓弁の特徴的形状に対応するサイズおよび形状を有する、リング本体を備える、僧帽弁形成リング。
(項目38)
前記変性心臓弁膜症に罹患した前記心臓弁輪の前記特徴的形状は、部分的に罹患弁輪の心エコーおよび術中測定によって得られる、項目37に記載の僧帽弁形成リング。
(項目39)
前記患者の弁輪は、僧帽弁輪であり、前記測定は、横径、前後径、および該弁輪の幾何学的中心から該弁輪の後面まで延在する少なくとも3つの斜め寸法を含む、項目38に記載の僧帽弁形成リング。
(項目40)
前記変性心臓弁膜症は、僧帽弁逆流として発現する、項目37に記載の僧帽弁形成リング。
(項目41)
前記リング本体は、長軸および短軸を画定し、前記患者の僧帽弁にとっての完全弁尖移動性を保存または修復する、該短軸に関して対称であるサイズおよび形状を有する、項目37に記載の僧帽弁形成リング。
(項目42)
前記リング本体の前記サイズおよび形状は、変性弁膜症において一般的に見られる、過剰組織および関連弁機能不全の問題に対処する、項目41に記載の僧帽弁形成リング。
(項目43)
前記リングの前記サイズおよび形状は、34mm以上のサイズを有するリングについて、バーロー病の弁輪形状に一致する、項目42に記載の僧帽弁形成リング。
(項目44)
前記リング本体は、前記後部が前記前部よりも可撓性である、その周辺部の変動する可撓性を有する、項目37に記載の僧帽弁形成リング。
(項目45)
前記リング本体は概して、平面図で、湾曲した後部の反対側に比較的真っ直ぐな前部を伴う、D字形を画定し、34mm以上のサイズを有するリングについて、該D字形は、縮小し、概してより円形となる、項目37に記載の僧帽弁形成リング。
(項目46)
前記リング本体は、前記前部の中心が高さCまで上昇し、前記後部の中心が共通基準面より上側の高さDまで上昇するように、立体的であり、比率C/Dは>1である、項目37に記載の僧帽弁形成リング。
(項目47)
前記比率C/Dは、約3:1である、項目46に記載の僧帽弁形成リング。
(項目48)
後部の反対側の前部および2つの側面部を伴う周辺部を画定する、リング本体であって、平面図で、長軸Aおよび該前部から該後部まで延在する短軸Bを画定する、リング本体を備え、前記寸法の対AおよびBは、
Aは、34mmであり、Bは、約23.5mmであること、
Aは、36mmであり、Bは、約25.5mmであること、
Aは、38mmであり、Bは、約27.2mmであること、および、
Aは、40mmであり、Bは、約28.7mmであること、
から成る群より選択される、僧帽弁形成リング。
(項目49)
B/Aの比率は、0.69以上かつ0.73以下である、項目48に記載の僧帽弁形成リング。
(項目50)
前記前部の軸方向高度は、前記後部の軸方向高度よりも高い、項目48に記載の僧帽弁形成リング。
(項目51)
前記リング本体は、前記前部の中心が高さCまで上昇し、前記後部の中心が共通基準面より上側の高さDまで上昇するように、立体的であり、比率C/Dは>1である、項目50に記載の僧帽弁形成リング。
(項目52)
前記比率C/Dは、約3:1である、項目51に記載の僧帽弁形成リング。
(項目53)
前記リング本体は、前記後部が前記前部よりも可撓性である、その周辺部の変動する可撓性を有する、項目48に記載の僧帽弁形成リング。
(項目54)
前記リング本体は概して、平面図で、湾曲した後部の反対側に比較的真っ直ぐな前部を伴う、D字形を画定し、前記リングサイズが増加するにつれて、該D字形は、縮小し、概してより円形となる、項目48に記載の僧帽弁形成リング。
(項目55)
後部の反対側の前部および2つの側面部を伴う周辺部を画定する、リング本体であって、平面図で、長軸Aおよび該前部から該後部まで延在する短軸Bを画定する、リング本体を備え、Aは約34mmであり、Bは約23.5mmである、僧帽弁形成リング。
(項目56)
前記リング本体は、前記前部の中心が高さCまで上昇し、前記後部の中心が共通基準面より上側の高さDまで上昇するように、立体的であり、比率C/Dは>1である、項目55に記載の僧帽弁形成リング。
(項目57)
前記比率C/Dは、約3:1である、項目56に記載の僧帽弁形成リング。
(項目58)
後部の反対側の前部および2つの側面部を伴う周辺部を画定する、リング本体であって、平面図で、長軸Aおよび該前部から該後部まで延在する短軸Bを画定する、リング本体を備え、Aは約36mmであり、Bは約25.5mmである、僧帽弁形成リング。
(項目59)
前記リング本体は、前記前部の中心が高さCまで上昇し、前記後部の中心が共通基準面より上側の高さDまで上昇するように、立体的であり、比率C/Dは>1である、項目58に記載の僧帽弁形成リング。
(項目60)
前記比率C/Dは、約3:1である、項目59に記載の僧帽弁形成リング。
(項目61)
後部の反対側の前部および2つの側面部を伴う周辺部を画定する、リング本体であって、平面図で、長軸Aおよび該前部から該後部まで延在する短軸Bを画定する、リング本体を備え、Aは約38mmであり、Bは約27.2mmである、僧帽弁形成リング。
(項目62)
前記リング本体は、前記前部の中心が高さCまで上昇し、前記後部の中心が共通基準面より上側の高さDまで上昇するように、立体的であり、比率C/Dは>1である、項目61に記載の僧帽弁形成リング。
(項目63)
前記比率C/Dは、約3:1である、項目62に記載の僧帽弁形成リング。
(項目64)
後部の反対側の前部および2つの側面部を伴う周辺部を画定する、リング本体であって、平面図で、長軸Aおよび該前部から該後部まで延在する短軸Bを画定する、リング本体を備え、Aは約40mmであり、Bは約28.7mmである、僧帽弁形成リング。
(項目65)
前記リング本体は、前記前部の中心が高さCまで上昇し、前記後部の中心が共通基準面より上側の高さDまで上昇するように、立体的であり、比率C/Dは>1である、項目64に記載の僧帽弁形成リング。
(項目66)
前記比率C/Dは、約3:1である、項目65に記載の僧帽弁形成リング。
(項目67)
異なるサイズの僧帽弁形成リングを形成することを含み、
各リングは、後部の反対側の前部および2つの側面部を伴う周辺部を画定し、平面図での各リング本体は、長軸Aおよび該前部から該後部まで延在する短軸Bを画定し、各リングは、識別された開口サイズを有し、平面図での該リング本体は、より小さいリングサイズについては、D字形に近似し、より大きいリングサイズについては、概してより円形を有する、僧帽弁形成リングを製造する方法。
(項目68)
前記リング本体は、前記前部の中心が高さCまで上昇し、前記後部の中心が共通基準面より上側の高さDまで上昇するように、立体的であり、比率C/Dは>1である、項目67に記載の方法。
(項目69)
前記比率C/Dは、約3:1である、項目68に記載の方法。
(項目70)
異なる開口サイズに対する平面図での前記リング本体の前記形状は、異なる弁輪口サイズに対する変性弁膜症の予測形状に準拠するように変化する、項目67に記載の方法。
(項目71)
各リング本体の比率B/Aは、増加するリング開口サイズとともに増加する、項目67に記載の方法。
(項目72)
前記寸法の対BおよびAは、
Aは、34mmであり、Bは、約23.5mmであること、
Aは、36mmであり、Bは、約25.5mmであること、
Aは、38mmであり、Bは、約27.2mmであること、および、
Aは、40mmであり、Bは、約28.7mmであること、
から成る群より選択される、項目67に記載の方法。
(項目73)
心臓弁輪を補正するための一式の弁形成リングであって、
該弁輪によってそれに付与される応力を受け、上向き方向および下向き方向を有する流動軸の周りに配設されると、変形に抵抗することができるリング本体をそれぞれが有し、一式のリングであって、該下向き方向は、該弁形成リングが埋め込まれたときの該弁輪を通る血流の方向に対応し、各リングは、識別された開口サイズを有する、一式のリングを備えており、
該リング本体の比例形状は、該一式のリングのうちの該リングの増加する開口サイズとともに変化する、一式の弁形成リング。
(項目74)
前記弁形成リングは、僧帽弁位置に埋め込むために構成され、前記一式のリングのうちのより小さいリングは概して、平面図で、湾曲した後部の反対側に比較的真っ直ぐな前部を伴う、D字形を画定し、該リングの前記開口サイズがより大きくなるにつれて、該D字形は、縮小し、概してより円形となる、項目73に記載の一式の弁形成リング。
(項目75)
前記リング本体は、前記前部の中心が高さCまで上昇し、前記後部の中心が共通基準面より上側の高さDまで上昇するように、立体的であり、比率C/Dは>1である、項目74に記載の一式の弁形成リング。
(項目76)
前記リング本体は、前記リングの対向する側が基準面より上側で上向きに湾曲するように、立体的であり、該リング本体の比例形状における変化は、該対向する側の高さの比率の変化である、項目73に記載の一式の弁形成リング。
(項目77)
前記弁形成リングは、僧帽弁位置に埋め込むために構成され、後部の反対側の前部を有し、前記リング本体は、該前部の中心が高さCまで上昇し、該後部の中心が共通基準面より上側の高さDまで上昇するように、立体的であり、比率C/Dは>1である、項目73に記載の一式の弁形成リング。
(項目78)
前記比率C/Dは、約3:1である、項目77に記載の一式の弁形成リング。
(項目79)
前記前部の前記高さCは、前記共通基準面より上側の最大で少なくとも6mmまで上昇する、項目77に記載の一式の弁形成リング。
(項目80)
前記リング本体の前記比例形状は、異なる弁輪口サイズに対する特定の弁膜症の予測形状に準拠するように変化する、項目73に記載の一式の弁形成リング。
(項目81)
前記弁形成リングは、僧帽弁位置に埋め込むために構成され、後部の反対側の前部を有し、前記弁膜症は、バーロー症候群の弁である、項目80に記載の一式の弁形成リング。
(項目82)
特定の変性弁膜症の前記予測形状は、心エコーおよび術中測定から計算されている、項目80に記載の一式の弁形成リング。
(項目83)
前記弁形成リングは、僧帽弁位置に埋め込むために構成され、後部とは反対側の前部を有し、前記測定は、横径、前後径、および前記弁輪の幾何学的中心から該弁輪の後面まで延在する少なくとも3つの斜め寸法を含む、項目82に記載の一式の弁形成リング。
(項目84)
前記弁形成リングは、三尖弁位置に埋め込むために構成される、項目73に記載の一式の弁形成リング。
(項目85)
一式の僧帽弁形成リングであって、
僧帽弁輪によってそれに付与される応力を受け、上向き方向および下向き方向を有する流動軸の周りに配設されると、変形に抵抗することができる、リング本体をそれぞれが有する、一式のリングであって、該下向き方向は、該弁形成リングが埋め込まれたときの該僧帽弁輪を通る血流の方向に対応し、平面図での各リング本体は、長軸Aおよび前部から後部まで延在する短軸Bを画定し、各リングは、識別された開口サイズを有する、一式のリングを備えており、
該リング本体の比例形状は、異なる弁輪口サイズに対する変性弁膜症の予測形状に準拠するように変化する、一式の僧帽弁形成リング。
(項目86)
前記リング本体の前記平面図形状は、より小さいリング開口サイズについては、より顕著なD字形であり、該開口サイズが増加するにつれて、次第により円形となる、項目85に記載の一式の僧帽弁形成リング。
(項目87)
各リング本体の比率B/Aは、増加するリング開口サイズとともに変化する、項目85に記載の一式の僧帽弁形成リング。
(項目88)
前記リング本体は、前記前部の中心が高さCまで上昇し、前記後部の中心が共通基準面より上側の高さDまで上昇するように、立体的であり、比率C/Dは、増加するリング開口サイズとともに変化する、項目85に記載の一式の僧帽弁形成リング。
(項目89)
前記リング本体は、それらの周辺部に変動する可撓性を有し、前記前部と前記後部との間の相対的可撓性は、増加するリング開口サイズとともに変化する、項目85に記載の一式の僧帽弁形成リング。
(項目90)
各リングは、前記リング本体を覆う縫合糸透過性被覆をさらに含み、該被覆は、平滑で比較的平坦な流入側と、階段状の流出側とを有する、項目85に記載の一式の僧帽弁形成リング。
(項目91)
一式の僧帽弁形成リングであって、
僧帽弁輪によってそれに付与される応力を受け、上向き方向および下向き方向を有する流動軸の周りに配設されると、変形に抵抗することができる、リング本体をそれぞれが有する、一式のリングであって、該下向き方向は、該弁形成リングが埋め込まれたときの該僧帽弁輪を通る血流の方向に対応し、平面図での各リング本体は、長軸Aおよび前部から後部まで延在する短軸Bを画定し、各リングは、識別された開口サイズを有する、一式のリングを備えており、
各リング本体の比率B/Aは、増加するリング開口サイズとともに変化する、一式の僧帽弁形成リング。
(項目92)
前記リング本体は概して、湾曲した後部の反対側に比較的真っ直ぐな前部を伴う、平面図でD字形であり、前記リング本体の前記形状は、より小さいリング開口サイズについては、より顕著なD字形であり、増加する開口サイズとともに、次第により円形となる、項目91に記載の一式の僧帽弁形成リング。
(項目93)
前記リング本体は、前記前部の中心が高さCまで上昇し、前記後部の中心が共通基準面より上側の高さDまで上昇するように、立体的であり、比率C/Dは、増加するリング開口サイズとともに変化する、項目91に記載の一式の僧帽弁形成リング。
(項目94)
各リングは、前記リング本体を覆う縫合糸透過性被覆をさらに含み、前記被覆は、平滑で比較的平坦な流入側と、階段状の流出側とを有する、項目91に記載の一式の僧帽弁形成リング。
(項目95)
前記リング本体はそれぞれ、連続した周辺部を画定する、項目91に記載の一式の僧帽弁形成リング。
(項目96)
前記リング本体はそれぞれ、不連続な周辺部を画定する、項目91に記載の一式の僧帽弁形成リング。
本明細書で開示されるデバイスおよび方法の特徴および利点は、本明細書、請求項、および添付図面を参照して理解することができる。
図1は、僧帽弁によって大動脈(Ao)から分離された左心房(LA)を示す、人間の心臓の左側の断面図である。 図2は、弁輪(AN)に取り付けられた前尖(AL)および後尖(PL)を図示し、8つの識別可能な弁尖部を示す、閉鎖位置にある正常僧帽弁の外科医側の図または平面図である。 図3Aおよび3Bは、前尖および後尖を横断する平面図および概略断面図で正常僧帽弁を図示する。 図4Aおよび4Bは、弁輪が拡張および変形され、僧帽逆流を引き起こしている、平面図および概略断面図で僧帽弁を示す。 図5Aおよび5Bは、それぞれ破裂腱索および伸長腱索を伴い、両方とも僧帽逆流を引き起こしている、僧帽弁の概略断面図である。 図6Aおよび6Bは、過剰組織および不規則に肥大した弁尖を伴うバーロー病の症状を有する、僧帽弁の平面図および概略断面図である。 図7Aおよび7Bは、菲薄化弁尖を伴う弾性線維欠陥を有する、僧帽弁の平面図および概略断面図である。 図8Aおよび8Bは、過剰組織および薄い組織と、伸長腱索とを伴う、マルファン病の症状を有する、僧帽弁の平面図および概略断面図である。 図9A−9Dは、Carpentierによる僧帽逆流の機能的分類、すなわち、正常な弁尖運動であるが弁輪の拡張を伴うI型、増加した弁尖運動(弁尖逸脱)であるII型、収縮期における制限された弁尖運動であるIIIa型、および拡張期における制限された弁尖運動であるIIIb型を図示する。 図10Aは、逆流につながる変形した弁輪を有する、僧帽弁の外科医側の図または平面図である。 図10Bは、弁尖の正常な並置を修復する従来技術の好適な人工弁形成リングを使用した、変形僧帽弁輪の補正を示す。 図11A−11Cは、拡張期/収縮期を通して図10Bで示されるような、かつ過剰組織による前尖の収縮期前方運動に起因する逆流を示す、従来技術の弁形成リングで補正された僧帽弁の概略断面図である。 図11A−11Cは、拡張期/収縮期を通して図10Bで示されるような、かつ過剰組織による前尖の収縮期前方運動に起因する逆流を示す、従来技術の弁形成リングで補正された僧帽弁の概略断面図である。 図11A−11Cは、拡張期/収縮期を通して図10Bで示されるような、かつ過剰組織による前尖の収縮期前方運動に起因する逆流を示す、従来技術の弁形成リングで補正された僧帽弁の概略断面図である。 図12Aおよび12Bは、それぞれ、従来技術のCarpentier−Edwards Classic(登録商標)弁形成リングの平面図および後面図である。 図12Aおよび12Bは、それぞれ、従来技術のCarpentier−Edwards Classic(登録商標)弁形成リングの平面図および後面図である。 図13Aおよび13Bは、それぞれ、従来技術のCarpentier−Edwards Physio(登録商標)弁形成リングの平面図および後面図である。 図13Aおよび13Bは、それぞれ、従来技術のCarpentier−Edwards Physio(登録商標)弁形成リングの平面図および後面図である。 図14Aおよび14Bは、それぞれ、従来技術のCarpentier−McCarthy−Adams IMR ETlogix(登録商標)弁形成リングの平面図および後面図である。 図14Aおよび14Bは、それぞれ、従来技術のCarpentier−McCarthy−Adams IMR ETlogix(登録商標)弁形成リングの平面図および後面図である。 図15A−15Cは、15A)過剰弁組織を見せるバーロー病における僧帽弁、15B)従来技術の弁形成リングによる補正後の弁尖閉鎖の不規則な線および収縮期前方運動(SAM)を示す、および15C)弁尖接合の所望の線を修復するように、従来技術の弁形成リングの自由端が外向きに屈曲された後の僧帽弁の外科医側の図である。 図16Aおよび16Bは、例示的な弁形成リングの平面図および後部断面図である。 図17A/17B、18A/18B、および19A/19Bは、いくつかの異なるサイズのリングの平面図および側面図である。 図17A/17B、18A/18B、および19A/19Bは、いくつかの異なるサイズのリングの平面図および側面図である。 図17A/17B、18A/18B、および19A/19Bは、いくつかの異なるサイズのリングの平面図および側面図である。 図20は、例示的なリングの変化する短軸/長軸のプロポーションを示す、グラフである。 図21A−21Cは、例示的なリングの切断平面図および断面図を示す。 図22A−22Cは、例示的なリング上の異なる斜めの面にわたる、対向した内向きの力の印加の効果を図示する。 図23A−23Dは、前部、後部、および2つの側面図のそれぞれに1つずつ、4つの円弧によって主に画定され、接点で接続される、僧帽弁形成リングの幾何学的作図の例示的順序を図示する。 図23A−23Dは、前部、後部、および2つの側面図のそれぞれに1つずつ、4つの円弧によって主に画定され、接点で接続される、僧帽弁形成リングの幾何学的作図の例示的順序を図示する。 図23A−23Dは、前部、後部、および2つの側面図のそれぞれに1つずつ、4つの円弧によって主に画定され、接点で接続される、僧帽弁形成リングの幾何学的作図の例示的順序を図示する。 図23A−23Dは、前部、後部、および2つの側面図のそれぞれに1つずつ、4つの円弧によって主に画定され、接点で接続される、僧帽弁形成リングの幾何学的作図の例示的順序を図示する。 図24は、主要な寸法を示す、僧帽弁形成リングの完成した例示的な幾何学的作図を図示する。 図25A−25Cは、内側リング本体および外側縫合糸透過性被覆を有する、代替的弁形成リングのいくつかの図である。 図25A−25Cは、内側リング本体および外側縫合糸透過性被覆を有する、代替的弁形成リングのいくつかの図である。 図25A−25Cは、内側リング本体および外側縫合糸透過性被覆を有する、代替的弁形成リングのいくつかの図である。 図26は、図25A−25Cの代替的リングのリング本体の内側寸法の平面図である。
僧帽逆流をもたらす病変を補正するための新規の一式の弁形成リングを提供する。一実施形態では、一式のリングは、リング本体によって構造的に画定され、リング本体の比例形状は、一式のリングの中のリングの増加する識別された開口サイズとともに変化する。各リングは、リング本体と、縫合糸透過性材料の外側被覆、典型的には、繊維で覆われたシリコーンとを含む。一式のリングは、僧帽弁輪によってそれに付与される応力を受けると、最初は変形に抵抗するリング本体から形成され、すなわち、リング本体の形状は、製造中に形成され、容易に操作されない。実施例は、チタンまたはEligiloy(登録商標)バンドで形成されたリング本体を含む。しかしながら、絶対的意義では、これらの比較的剛体のリング本体でさえも、十分な力の印加によって変形させることができる。しかしながら、「変形に抵抗することができる」、または「略剛体である」リングは、完全に可撓性のリングでるわけはない。実際に、好ましい実施形態では、本明細書で説明されるリングは、全ての断面で同じ程度の可撓性を保有するわけではない。望ましい構成は、前後寸法に対して直角の断面内(長軸)よりも前後寸法にわたって(短軸)可撓性である、リングから成る。これは、前後寸法においてある程度の屈曲を可能にしながら、再形成効果を保存する。
「一式の弁形成リング」は、異なる比例サイズまたは形状を有するように意図的に製造される、市販の一式のリングの具体的な意味を有する。つまり、一式のリングは、共に市販および/または販売され、一式のリングの定義は、その特定の一式のうちの他のリングに対して、その比例形状を変化させる、外科医による個別リングの強制変形を除外する。それは、異なるプロポーションの「一式」のリングではなく、その代わり、事後に販売および修正されている、同じプロポーションの一式のリングである。また、「一式の弁形成リング」は、異なる系列またはセットのリングからの異なるサイズのリングの無作為な組み合わせを除外する。例えば、上記で説明される一式のCarpentier−Edwards Physio(登録商標)半可撓性の弁形成リングは、Edwards Lifesciences(Irvine,CA)から24〜40mmのサイズで入手可能である。
図11A−11Cは、図10Bに示されたCarpentier−Edwards Physio(登録商標)半可撓性弁形成リング等の従来の弁形成リングで補正された、僧帽弁の概略断面図である。図11Aは、左心室が拡張し、僧帽弁を通して血液を引き込む、拡張期を示す。図11Bは、左心室が収縮し、大動脈弁を通して血液を押し進める、収縮期の開始時の前尖(AL)および後尖(PL)の位置を図示する。収縮期前方運動(SAM)により、かつ後尖(PL)の過剰組織が左心室流出路に向かって前尖(AL)を押すため、弁尖接合が損なわれ、残留漏出または逆流を引き起こす。したがって、1つの僧帽弁の状態の表面上の補正が、別の問題を生じることがある。
上述のように、従来技術の種々の弁形成リングが、正常な僧帽弁輪の形状への補正を提供するために公知である。例えば、図12Aおよび12Bは、それぞれ、剛体Carpentier−Edwards Classic(登録商標)弁形成リングの平面図および後面図である。図13Aおよび13Bは、Carpentier−Edwards Physio(登録商標)半剛体弁形成リングを示す。Physio(登録商標)リングは、その弁輪再形成効果を保存しながら、リングにある程度の可撓性を提供するように、比較的剛体の前側と、次第により可撓性の後側とを含む。最後に、図14Aおよび14Bは、その非対称周辺で比較的剛体である、Carpentier−McCarthy−Adams IMR ETIogix(登録商標)弁形成リングを図示する。これらの弁形成リングの全ておよび全ての公知の弁形成リングにおいて、一式の市販リングにおける異なるサイズのリングは全て、同じサイズおよび形状のプロポーション、ならびにこれらの種類のリングの同じ相対的可撓性を有する。本発明は、その開示が明示的に本明細書に組み込まれる、両方ともLam、Nguyen、およびCarpentierに対する、米国特許第4,055,861号および第5,104,407号と、Carpentierらに対する米国特許公報第2005/0131533号とを含む、これらの弁形成リングおよび他の弁形成リングの設計の改良である。
場合によっては、上記で説明される副作用のうちのいくつかを減少させるために、従来技術の弁形成リングを修正または屈曲することができる。図15A−15Cは、開放Carpentier−Edwards Classic(登録商標)弁形成リングで治療された、バーロー病の症状を有する僧帽弁の外科医側の図である。1つの観察された結果は、図15Bに見られるような収縮期前方運動(SAM)である。本発明者は、場合によっては、図15Cに見られるように、弁形成リングの自由端を外側に屈曲させることにより、弁尖の正常な並置を修復することを提案している。この技法は、時には非常に効果的であるが、予測することが困難であり、リングの自由端をどれだけ屈曲させるかについて主観的判断を必要とする。また、リングを屈曲させることにより、デバイスの強度を減少させる場合がある。さらに、いくつかのリングは、連続した周辺部を形成し、屈曲することが簡単ではない。
僧帽弁は、最も顕著な異常弁形態を生じるバーロー病の症状を含む、重度の異常弁形態および構造にもかかわらず、長期にわたって柔軟(非逆行性)なままである。弁逆流は、文献中でCarpentierによって分類されるように、および図9A−9Dを参照して上記で説明されるように、弁尖機能不全が発現した時のみに発生する。また、上述のように、「正常な」弁輪形状を修復する試みは、逆流を改善しない場合がある。本発明者は、変性弁膜症に対する効率的な弁再建が、それに正常な形状を課するよりもむしろ、弁輪の特異生体構造を修復することを伴うことを発見している。別の言い方をすれば、任意の一式のリングにおけるリングの形状は、病的であるが正しく機能している弁の形状に一致する。変性機能不全は、解剖学的に「正常な」(非病的)構成ではなく、変性弁の特異構成を修復することによって補正されるべきである。
したがって、本明細書で説明されるデバイスは、異常僧帽弁輪に一致する特異的に成形されたリングを包含する。異常弁輪の特異形状は、手術室での心エコー検査、磁気共鳴映像法(MRI)、超音波、および直接身体測定による、形態計測的検査から得ることができる。統計分析で入念に検査され得る、多数の慎重な測定が、異なる変性弁膜症に対して、および異なる弁輪サイズに対して、弁輪形状の画定を外科医に提供する。実際に、本発明者によって認識される別の側面は、異なるサイズの患者の弁輪がしばしば、同じ変性弁膜症に対して異なる状態を現すことである。全ての予想サイズに対して特定のリング形状を作成する際の目標は、弁輪を再形成し、SAMを生じることなく、弁尖の接合を修復することである。上記で説明されるように、他の疾患とは対照的に、変性弁膜症用のリング弁形成術は、正常な僧帽弁輪の形状ではなく、各種の変性弁に特異的な弁輪形状を修復するべきであることが分かっている。本明細書で定義されるリングの1つの目標は、短軸に関して対称であり、完全弁尖移動性を保存または修復する、サイズおよび形状を有するように、長軸また主軸および短軸または副軸を伴う僧帽弁形成リングを選択することである。弁形成リングのサイズおよび形状は、望ましくは、変性弁膜症で一般的に見られる過剰組織および関連弁機能不全の問題に対処する。
一実施形態では、僧帽弁輪によってそれに付与される応力を受けると変形に抵抗することができる、構造リング本体をそれぞれが有する、異なる識別または標識されたサイズの一式のリングが検討される。各リング本体は、上向き方向および下向き方向を有する流動軸の周りに配設され、下向き方向は、弁形成リングが埋め込まれときの弁輪を通る血流の方向に対応する。異なる開口サイズについて、一式のリングのうちリング本体の比例形状は、未解決の特異変性弁膜症に応じて変化する。その疾患およびその弁輪サイズに対する僧帽弁輪の形状を予測することによって、したがって、大部分の患者に合致する一式のリングを提供することができる。例示的なリング形状を以下で示し、説明する。
図16Aおよび16Bは、例示的な弁形成リング70の平面図および断面図である。リング70は、構造内部支持材または本体74を覆う繊維被覆72とともに示されている。典型的には、縫合糸透過性界面76が、被覆72と内部本体74との間の空間を充填する。
図16Aに見られるように、弁形成リング70は、前部(最上部)と、後部(底部)と、その間の右側および左側とを伴う、閉鎖または連続周辺部を有するものとして表すことができる。好ましくは、側面の全ては、その間の急激な遷移を示す特定の境界を伴わず、略曲線である。むしろ、隣接する側面の間の平滑な遷移部は、略円形(例えば、楕円形)構成、またはより好ましくは、湾曲した後部の反対側に比較的真っ直ぐな前部を伴う、多少D字形または腎臓形の構成をリングに与える、曲線接続を提供する。腎臓形構成は、より正確に僧帽弁輪を模倣する。しかしながら、一式のリングが最適にサイズ決定さる、より具体的には、各リングの比例形状または特性が弁輪サイズとともに変化する、側面が、他の形状および構成のリングに有益であり得ることを理解されたい。例えば、異なるサイズのリングに対して比例形状を変化させることが、非対称リング、3次元リング、不連続(C字形)リング、三尖弁または卵形リング等に有用であり得る。したがって、図示された用途は僧帽弁補正であるが、本明細書で説明されるデバイスは概して、最適にサイズ決定された弁形成リングを提供する。
図16Aの平面図内の例示的なリング70は、短軸寸法Bおよび長軸寸法Aを有し、立体的である。図16Bは、C/D>1の所望の比率で、前部の中心が高さCまで上昇し、後部の中心が高さDまで上昇する、基準面より上側の好ましい高さを示す。C/Dの好ましい比率は、約3:1であり、最小リングが前側で約3mmの高さCまで上昇し、最大リングが約6mm、潜在的に最大8mmまで上昇する。後側の高さDは、約2mm、潜在的に最大3mmまで上昇する。
以下の表Iは、例示的なリング70の前部Cおよび後部Dの中心の基準面より上側の高さの例示的な値を示す。これらの大きさは、リングセットにわたって近似相対サイズを維持しながら、±20%変動し得る。
Figure 0005390597
対向する側である、前部と後部との高さの比率は、増加する開口サイズとともに変化することに留意されたい。24mmの最小リングが、3.0/1.0または約3.0のC/D比率を有する一方で、34mmの中間リングは、4.8/1.4または約3.4のC/D比率を有する。したがって、C/D比率は、リングサイズが増加するにつれて変動する。この比率は、わずかに見えるかもしれないが、発明者らは、ある変性症状については、より有意なC/D比率変化を検討している。傾向は、より大きいリングが、より小さいリングよりも大きいまたは小さいC/D比率を有する、または言い換えれば、後部の高さに対する前部の高さが、より大きいリングでは、より大きくなるか、または小さくなるようなものであり得る。したがって、リングの比例平面形状が変化し得るだけでなく、リングの立体的形状も変化し得る。
前部および後部の高さに対する2つの一般式が、例示的なリングについて以下で挙げられるが、当業者であれば、表Iの全てのリングの高さが、これらの式に適合するわけではないことが分かるであろう。したがって、これらは、ガイドのみとして見なされるべきである。
C=(A−10)/5
D=(C−2)/2
内部本体74は、望ましくは、「略剛体」であり、動いている人間の心臓の僧帽弁輪によってそれに付与される応力を受けると最初は変形に抵抗する、材料でできている。この意味で、「変形」は、所定の形状または製造された形状からの実質的な永久変形を意味し、その反対の概念は、外力がない場合にリング形状を回復する能力を意味する「弾性」である。種々の生体適合性ポリマーならびに金属および/または合金を含む、この機能を果たす多数の「略剛体」材料を利用することができる。変形および体内での急速分解にも耐える、あるポリエステルが使用され得る(よりゆっくりと分解する材料が、必要とされる初期支持を提供し得る)。好ましい実施形態では、弁形成リングの少なくとも内部コアまたは本体は、チタンまたはその合金、あるいはElgiloy,L.P.(Elgin,Ill,U.S.A.)製のELGILOY等の、好適な金属でできている。コアまたはリング本体は、一体であってもよく、または、複数の同心要素もしくは別様の協働要素を含んでもよい。
界面76は、リング本体74の周囲の成形シリコーン管またはバンドであり、リングの外部上の繊維被覆は、望ましくは、Dacron(ポリエチレンテレフタレート)である。シリコーンスリーブの周囲の管状繊維被覆は、弁形成リングを僧帽弁輪に固定するための界面を提供するが、他の界面も検討される。例えば、外向きのフックまたは鉤を有するリングが、当技術分野で公知である。
典型的な僧帽弁形成支持リングは、長い寸法または主要寸法、および短い寸法または副寸法を有し、主要寸法に対する副寸法の従来の比率は、最大でも3:4(75%)であり、典型的にはそれより少ない。本明細書で説明される弁形成リングは、次第に増加する短軸寸法B対長軸寸法Aの比率を有する。寸法AおよびBは、本体74の内縁まで測定される。この増加する寸法比は、図2−4で示された状態等の僧帽弁尖が垂れている状態を補正することにより適している、より大きいサイズにおけるリングを提供し、一般に、図9Bに見られるII型病変については、典型的には、より従来型のB/A比率を有するリングがより適切である、より体の小さい患者とは対照的に、より体の大きい患者が、逆流につながる、この一般的状態を呈する。
以下の表IIは、9つの異なる例示的なリングに対する例示的なリング本体74を横断して測定されるような長軸および短軸(図16Aの寸法AおよびB)の近似値を示し、また、長軸に対する短軸の比率も挙げる。再度、これらの値は、リングセットにわたって近似相対サイズを維持しながら、±20%変動し得る。リングは、長軸にわたって測定されるような、偶数ミリメートル増分の開口サイズ(例えば、24mm、26mm等)を有する。そのようなリングは、特定のサイズで標識されるよう、異なる包装を有する。
Figure 0005390597
Figure 0005390597
明確にするために、例示的な40mmのリングは、約40mmの長軸寸法A、および約28.7mmの短軸寸法Bを有する。34mm以上等のより大きいリングのB/A比率は、好ましくは、0.69から0.73に及び、「約」という近似は、その比率範囲内のリングサイズを包含する。例えば、正確に40mmの長軸寸法Aを有する、40mmのリングは、27.6mm(0.69×40)から29.2mm(0.73×40)の間の短軸寸法Bを有し得る。さらに例示的な寸法を、複数セットのリングについて以下で提供する。平面図でのリングの周囲のある曲率は、具体的には、変性弁膜症を補正するように成形される。
図17A−19Bは、比較のために異なるサイズのリングのいくつかの実施形態の平面図および側面図を示す。図17Aおよび17Bは、24mmのリングを示し、図18Aおよび18Bは、32mmのリングを示し、図19Aおよび19Bは、40mmのリングを示す。リングの全体的「外観」は同じであるが、B/A比率がより大きいリングで増加する。つまり、図19Aのようなより大きいリングは、典型的により大きい開口サイズを有する、バーロー病に罹患した弁に適応するように、より円形である。実際に、バーロー病、弾性線維欠陥、およびマルファン病は全て、より大きい弁環の開口がより円形になるように拡大することを容易にする。逆に、図17Aのようなより小さいリングは、より小さいサイズの弁にしばしば影響を及ぼす弾性線維欠陥に罹患した弁に適応するように、より顕著なD字形を有する。
外科的観点から、どのような種類の変性弁膜症であっても、リング選択は、交連間距離および前尖の高さの測定に基づくことができる。上述のように、異常弁環の特定の形状は、手術室での心エコー検査、磁気共鳴映像法(MRI)、超音波、および直接身体測定による、形態計測的検査から得ることができる。変性僧帽弁の複雑な形態は、リングの選択を特に困難にする。したがって、交連間寸法および前尖の表面積といった、リングサイズを判定するための古典的測定に加えて、前尖(AL)の高さ、および後尖(PL)の3つの部分P1、P2、P3の高さといった、少なくとも2つの他の測定が有用であり得る。リングの前後径は、好ましくは、適切な寸法測定器によって測定された前尖の高さとほぼ同等となるべきである。
図20は、従来技術のリングであるCarpentier−Edwards Physio(登録商標)リングの線82と比較した、例示的なリングの線80に沿って変化する短軸/長軸のプロポーションを示すグラフである。これは、ほぼ32mmのリングから開始するリングプロポーションの相違を示す。望ましくは、B/A比率は、最小リングから最大リングまで少なくとも10%増加し、例示的な実施形態では、B/Aは、24mmのリングから40mmのリングまで約4%(.6875/.7175)増加する。
図21A−21Cは、例示的なリング100の構造を示す、切断平面図および断面図を示す。好ましい実施形態では、弁形成リング100は、選択的可撓性をもたらす、同心ワイヤバンド構造102によって画定される。らせん構造を形成するように単一のバンドを巻装することによって、または相互の上で個々のバンドを層状にすることによって、層が形成され、そのようなバンドのうちの1つが104で示されている。好ましくは、多層構造102を形成するように、複数の個々のバンド104が相互の上で層状にされる。バンド104は、Elgiloy(登録商標)等の生体適合性の抗磁性材料から形成される。
このバンド構造は、前述の実施形態と同様に、繊維鞘110内に担持される。繊維鞘110は、不整およびしわを回避するために最適な張力を伴う編物構造である。マークが、典型的には、交連を明確に識別するように繊維上に配置され、円形マークが、強化縫製カフの輪郭を描くように提供される(例えば、緑色の縫合糸とともに)。繊維の極度の薄さおよび最適な伸張とともに、コアの縦剛性と、シリコーンバンドの規則的な輪郭および最適な外形とは、共に、血小板沈着、線維性増殖、および血栓形成を最小化する、構造的特徴の独特の組み合わせを備える。
好ましくは、隣接するバンド104の間の摩擦を低減するために、シリコーン等のエラストマー材料が、図17の112に見られるように、個々のバンド層の間に配置される。その間のシリコーン材料層によって分離されるバンド始端部の移動によって、選択的可撓性が提供される。
エラストマー材料112はまた、バンド構造102の外側を包囲する。図21Bおよび21Cに見られるように、繊維鞘110は、一側面に沿って外向きに隆起し、120に見られるように、この隆起またはフランジがエラストマー材料112で充填される。この隆起120は、優先的に、リング100の外側に沿って位置付けられる。縫合糸は、隆起120を通過させられ、それは、縫合糸がバンド104に挟まれるか、または別様にリングの構造コアに衝打することを防止することに役立つ。弾性材料112は、望ましくは、隆起120を画定する成形シリコーンバンドを備える。図21Bおよび21Cでは、上側または流入側122が左心房に向かう一方で、下側または流出側124が心室に向かっている。したがって、流入側が、血小板沈着および線維性増殖を最小化するように、湾曲し、平滑かつ流線形である一方で、流出側は、リングを弁輪に固定するために使用される縫合糸を配置するための十分に識別された領域を提供するように、平滑な階段状表面を有する。望ましくは、強化縫製カフまたは隆起112の下面の輪郭を描く、円形で緑色の縫合線126も、繊維鞘110の張力を維持し、したがって、しわと、起こり得る血栓形成および線維性増殖とを排除する。緑色の縫合線126は、その内部に縫合糸が通されるべきではない、リング上の境界を外科医が定めることによって、リングの埋込を容易にすることに役立つ補助の役割を果たす。したがって、線126は、外科医が埋込縫合糸を伴うバンド構造102をもつれさせることを防止することに役立つ。
図21Cに見られるように、例示的なリング100の全軸方向高さHは、約3mmであり、全半径方向幅Wは、約3mmである。そのようなリング100では、隆起120が、全高Hの約50%の高さhを有する一方で、リングの主要部分の幅wは、全幅Wの約70%であり、隆起120が全幅Wの約30%を有することを意味する。例示的な実施形態では、隆起120は、約1.5mmの軸方向高さhおよび約0.8mmの半径方向幅を有する。
リングの半径方向断面外形は、好ましくは、乱流と、血栓形成および線維性増殖等の悪影響とを最小化するために、可能な限り縮小される。その結果として、実施形態では、ワイヤバンド構造102の最大断面は、±10%で約1.5mmの幅および2.5mmの高さに限定される。
バンド構造102、したがってリング100の可撓性は、前側から離れる方向に変動する。つまり、好ましくは、横方向の剛性に対する、縦方向のバンド104によって画定されるようなバンド構造102の剛性の比率は、約1.15から約2.77である。図示した実施形態では、バンド構造102は、図21Bに見られる前側における接近して離間したバンド104を含み、図21Cに見られるように、後側の周囲で同様に離間している、より少ないバンドを伴う。つまり、リング100の前側は、後側よりも実質的に直線状であり、剛体である。前側の剛性を増加させるための1つの方法は、その側面上でバンドをともに圧着またはスポット溶接することである。同様に、バンドの実際の高さは、前側でより大きくてもよい。望ましくは、バンドの軸方向高さは、1.5〜2.5mmに及ぶ。同様の構造およびその代替案のさらなる詳細は、米国特許第5,104,407号で見ることができる。
本体要素を形成するバンド巻線の正確な数は、バンド104に使用される材料、ならびに多層構造を形成する個々のバンド層の厚さに依存している。概して、約1つから約6つの層または個々のバンド104が使用されるが、各層またはバンド104の厚さは、約0.002から0.008インチであり得る。
1つ以上のバンド104の重層によって作成される層状構造の使用は、装具100に対して印加される力が、バンドの種々の層にわたってより良好に分布することを確実にする。結果は、縦方向および横方向の両方におけるリング装具全体100への負荷のより均等な印加である。加えて、層状バンド構造102は、横寸法よりも前後(AP)寸法で優勢である、独特の選択的可撓性を提供する。言い換えれば、層状バンド構造102は、単位偏向あたりの力によって測定されるような、異なる斜めの面にわたる様々な程度の剛性を有する。
図22A−22Cは、例示的なリング上の異なる斜めの面にわたる、対向した内向きの力の印加の効果を図示する。前後面に沿った圧搾力の印加による、リングの最大変形、したがって最大可撓性が、図22Aに見られる。リングは、元の形状の点線の輪郭から変形された実線によって示されている。図22Bは、長軸と短軸との間の斜めの面における圧搾力の印加を図示する。リングは依然として変形するが、それほど大きく変形しない。最後に、図22Cは、概してリングの大きい寸法または長軸に沿った、対向した内向きの力の印加時の最小量の変形を示す。前側(図中の最上部側)がより剛体であるため、そのような力の付加によるリングの屈曲の量を限定する。(長軸に沿って)横断面における最大剛性を提供することにより、弁輪の十分な再形成を確実にする。
上記で説明されるように、より円形であり得る、大きいリングサイズについて、変性弁輪に対する応力を低減し、したがって、リング裂開の発生率を最小化するように、選択的可撓性が増加させられ得る。したがって、一式のリングにわたる各リングの周囲の相対的可撓性が異なり得る。概説すると、一式の異なるサイズのリングにおけるリングは、それらの比例するサイズ、形状、または可撓性等の物理的特性が異なり得る。例えば、より小さいリングでは、従来技術のように、後側が前側よりも可撓性であり得るが、同じ一式のリングの中のより大きいリングサイズについては、後部の可撓性が、前側と比べてより大きくあり得る。上記の構造は、リングの周辺部の可撓性を変化させるように修正することができる。より具体的には、バンドの軸方向高さが、いずれか1つの点において、それらの可撓性を決定し、したがって、後側のバンドの高さは、後側のより大きい可撓性に対して、前側でより小さくなり得る。相対的観点では、より大きいリングの後側のバンドの軸方向高さは、より小さいリングの前側の軸方向高さよりも小さくてもよい。同時に、軸方向に配向されたバンド構造は、リングの褶襞を回避するために十分な横方向剛性を提供する。
リングの剛性は、リングを1mm偏向させるために必要とされるグラム重量(gf)として計算され得る。前後方向での1つの例示的な剛性の範囲は、リングのサイズに応じて、約44.27〜75.33gf/mmである。この範囲の20%の差異が検討される。
本明細書で説明されるリングは、幾何学および数学式を使用して設計することができる。図23A−23Dおよび24は、前部、後部、および2つの側面図のそれぞれに1つずつ、4つの円弧によって主に画定され、接点で接続される、僧帽弁形成リングの1つの例示的な幾何学的作図を図示する。
最初に、図23Aに図示されるように、作図されているリングの長軸の長さA(図24参照)を有する、水平線分a1−a2が描かれる。したがって、40mmのリングについては、線分a1−a2の長さAは、40mmである。点b1は、線分a1−a2の中心に位置する。次いで、式B’=(0.3125・A)−0.8(全ての寸法はmm単位)に対応する長さB’(図24参照)を有する、垂直線分b1−b2が描かれる。
依然として図23Aを参照すると、合同三角形b1−b2−a1およびb1−b2−a2は、線分b2−a1およびb2−a2に沿って斜辺を描くことによって完成される。点b3は、線分b2−b3の長さB(図24参照)が、対応するリングサイズAについて表IIに示された値に対応するように、垂直線分b1−b2を下向きに延在させることによって位置付けられる。
図23Bは、点b1にその中心があり、線分b2−a1およびb2−a2に沿って延在する2つの斜辺まで直角に延在する半径を有する、中心円c1を示す。これを別の方法で見ると、円c1は、両方の線分b2−a1およびb2−a2に接する。次に、図23Cは、同一の側円c2およびc3の作図を示す。側円c2が点a1およびb1を含む一方で、側円c3は、点a2およびb1を含む。したがって、3つの円c1、c2、c3は、各部分に沿って延在する少なくとも1つの半円を伴う4つの同等部に、線分a1−a2を分割する。これを別の方法で記述すると、円c1、c2、c3は、その中心が長軸線分a1−a2に沿って等距離に離間している合同円である。また、2つの外円c2、c3は、それぞれa1およびa2を含み、両方とも中心点b1を含む。
ここで図23Dを参照すると、大きい弧T1−T4およびT2−T3が、それぞれ、幾何学的形態の最上部および底部にわたって描かれている。これらの弧のそれぞれは、両端で側円c2およびc3に接し、それぞれ、点b2およびb3を含む。つまり、弧T1−T4は、両端で外円c2およびc3に接し、かつ点b2を含み、弧T2−T3は、両端で外円c2およびc3に接し、かつ点b3を含む。
図24に見られるように、このようにして形成される幾何学的形状は、例示的な一式のリングのうちのリングのそれぞれの内側寸法の輪郭を提供する。具体的には、幾何学的形状は、側面においては、円c2およびc3に沿う弧T1−T2およびT3−T4によって、最上部および底部においては、これらの円に接する大きい弧T1−T4およびT2−T3によって形成される。最終の弁形成リングの周辺部は、4つの円弧T1−T2と、T3−T4と、T1−T4と、T2−T3と、によって画定される。
図24はまた、中心点b1からリングの後側までのいくつかの寸法r1、r2、r3も図示する。これらの寸法は半径のように見えるものの、それぞれは、技術的には半径ではないが、その代わり、リングの幾何学的中心点b1からリングの後部に向かって延在する斜め寸法である。後側に描かれた弧T2−T3はb1に中心がないため、寸法r1、r2、r3は異なる。望ましくは、開示されたリングは、弁輪の幾何学的中心から弁輪の後面まで延在する、少なくとも3つ、好ましくは5つの斜め寸法を含む、治療されている弁を罹患させる疾患の特徴を示す弁輪のいくつかの測定を考慮に入れて構成される。本明細書で説明されるリング設計方法に従うことにより、図24のr1、r2、r3で示されるような、同一ではないとしても同様の斜め寸法を有する、各サイズに対するリングをもたらす。
以下の表IIIは、図24に図示された寸法のうちのいくつかの値を提供する。長軸寸法AおよびBが表IIにおいて上記に記載されているが、例示的なリングの前部および後部の高さは表Iにおいて提供した。
Figure 0005390597
図25A−25Cは、内側リング本体152と外側縫合糸透過性カバー154とを有する、代替的弁形成リング150のいくつかの図である。内側リング本体152は、上記で説明されるような、一連の同心バンド156を備える。図25Cのリング150の断面は、望ましくは、上記と同じであり、血小板沈着および線維性増殖を最小化するために、湾曲し、平滑かつ流線形である流入側160と、リングを弁輪に固定するために使用される縫合糸を配置するための十分に識別される領域を提供するように、平滑な階段状表面を伴う流出側162がある。
図26は、図25A−25Cのリング本体152の内側バンド156の平面図である。同心バンドは、内側バンドから外向きに放射上に広がり、略比例的に合同である。4つの異なる半径r、r、r、およびが、周辺部に示され、リング周辺部に6つの異なる円弧部があることを意味する(半径rおよびrを伴う弧が両側にある)。しかしながら、前述の実施形態とは対照的に、半径のうちのいくつかは、短軸から外れて中心がある。例示的な実施形態では、内側バンド156は、24mmのリング用であり、mm単位の寸法は、A=24.0、B=16.6、C=6.0、D=5.7、E=13.6、F=11.80、G=1.5、r=66.04、r=12.24、r=5.77、およびr=5.54である。バンド周辺部の小さい十字形(×)は、弧部の間の境界を印付け、寸法D、F、およびGは、これらの境界の場所を示す。
以下の表IVは、9つの異なる例示的なリングについて、図25A−25Cのリング本体152の例示的な内側バンド156の長軸および短軸(A、B)のおよその値、ならびに例示的な寸法および曲率を示す。他実施形態について上述のように、これらの値は、リングセットにわたっておよその相対サイズを維持しながら変動し得る。リングは、長軸にわたって測定されるような、偶数ミリメートル増分の開口サイズ(例えば、24mm、26mm等)を有する。
Figure 0005390597
本発明を、その好ましい実施形態において説明してきたが、使用されてきた言葉は、限定ではなく説明の言葉である。したがって、本発明の真の範囲から逸脱することなく、添付のクレームの範囲内で変更が行われ得る。

Claims (15)

  1. 変性心臓弁膜症に罹患した患者の僧帽弁輪を補正するための複数の僧帽弁形成リングであって、
    該複数の僧帽弁形成リングの各々は、
    後部の反対側の前部および2つの側面部を伴う周辺部を画定するリング本体であって、該リング本体は、該前部と該後部との間に延在する長軸と短軸とを有し、該リング本体は、該リング本体の周辺に沿って変動する可撓性を有し、該後部は該前部よりも可撓性があり、該リング本体は、サドル形状であり、該前部は、該後部より高く上昇している、リング本体と、
    該リング本体を覆う縫合糸透過性縫製カフと
    を備え、
    該縫合糸透過性縫製カフは、平滑で比較的流線形の流入側と、縫合を容易にするための階段状の流出側とを有し、
    該僧帽弁形成リングは、24mm〜40mmの標識リングサイズを有し、異なる標識サイズの該複数の僧帽弁形成リングは、全て、長軸対短軸の割合が同じではない、
    複数の僧帽弁形成リング。
  2. 前記リング本体は、平面図でD字形を概ね画定し、該D字形は、湾曲した後部の反対側に比較的真っ直ぐな前部を有し、34mm以上のサイズを有するリングについては、該D字形は減退し、概ね円形になる、請求項1に記載の複数の僧帽弁形成リング。
  3. 前記長軸は寸法Aを有し、前記短軸は寸法Bを有し、比率B/Aは、標識リングサイズが34mmより大きくなるとともに増加する、請求項1に記載の複数の僧帽弁形成リング。
  4. は36mmであり、Bは25.5mmである請求項3に記載の複数の僧帽弁形成リング。
  5. は38mmであり、Bは27.2mmである請求項3に記載の複数の僧帽弁形成リング。
  6. は40mmであり、Bは28.7mmである請求項3に記載の複数の僧帽弁形成リング。
  7. 共通基準面より上側に、前記リング本体の前記前部の中心が高さCまで上昇し、前記後部の中心が高さDまで上昇し、比率C/Dは、3:1である、請求項1に記載の複数の僧帽弁形成リング。
  8. 共通基準面より上側に、前記リング本体の前記前部の中心が高さCまで上昇し、前記後部の中心が高さDまで上昇し、比率C/Dは、標識リングサイズが増加するとともに変化する、請求項1に記載の複数の僧帽弁形成リング。
  9. 共通基準面より上側に、前記リング本体の前記前部の中心が高さCまで上昇し、前記後部の中心が高さDまで上昇し、該高さCは、40mmの標識リングサイズに対して6mmである、請求項1に記載の複数の僧帽弁形成リング。
  10. 前記縫製カフにおける放射状に突出する隆起は、前記階段状の流出側を形成し、周辺の縫合線が提供され、該隆起の下側の輪郭を描く、請求項1に記載の複数の僧帽弁形成リング。
  11. 前記前部と前記後部との間の相対的可撓性は、標識リングサイズが増加するとともに変化する、請求項1に記載の複数の僧帽弁形成リング。
  12. 前記リング本体は、複数の同心バンドを備え、前記前部は、該同心バンドの自由端を該前部側で接続する溶接によって前記後部より可撓性が小さい、請求項1に記載の複数の僧帽弁形成リング。
  13. 前記リング本体は、複数の同心バンドを備え、前記後部は、該後部における該バンドの軸方向高さが低減されていることによって前記前部より可撓性が大きい、請求項1に記載の複数の僧帽弁形成リング。
  14. 前記リング本体は、複数の同心バンドを備え、該複数の同心バンドの各々は、該複数の同心バンドの周辺に沿う6つの異なる円弧部によって画定され、2対の円弧部は、前記短軸に対して対称である、請求項1に記載の複数の僧帽弁形成リング。
  15. 前記2対の円弧部の半径は、前記長軸上に配置される、請求項14に記載の複数の僧帽弁形成リング。
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