JP5373940B1 - 圧延銅箔 - Google Patents
圧延銅箔 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5373940B1 JP5373940B1 JP2012158553A JP2012158553A JP5373940B1 JP 5373940 B1 JP5373940 B1 JP 5373940B1 JP 2012158553 A JP2012158553 A JP 2012158553A JP 2012158553 A JP2012158553 A JP 2012158553A JP 5373940 B1 JP5373940 B1 JP 5373940B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plane
- copper foil
- rolled copper
- crystal
- bending resistance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B1/00—Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations
- B21B1/40—Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling foils which present special problems, e.g. because of thinness
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B3/00—Rolling materials of special alloys so far as the composition of the alloy requires or permits special rolling methods or sequences ; Rolling of aluminium, copper, zinc or other non-ferrous metals
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C9/00—Alloys based on copper
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K1/00—Printed circuits
- H05K1/02—Details
- H05K1/09—Use of materials for the conductive, e.g. metallic pattern
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B3/00—Rolling materials of special alloys so far as the composition of the alloy requires or permits special rolling methods or sequences ; Rolling of aluminium, copper, zinc or other non-ferrous metals
- B21B2003/005—Copper or its alloys
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B2261/00—Product parameters
- B21B2261/02—Transverse dimensions
- B21B2261/04—Thickness, gauge
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
- Metal Rolling (AREA)
Abstract
【解決手段】主表面に平行な複数の結晶面には{022}面、{002}面、{113}面、{111}面、及び{133}面が含まれ、主表面に対する2θ/θ法を用いたX線回折測定から求められ、合計値が100となるように換算された各結晶面の回折ピーク強度比が、I{022}+I{002}≧75.0であり、X線Pole−Figure法を用いて測定した{111}面の回折ピークの平均強度をプロットしたグラフにて、あおり角度が47°と53°とでの{111}面の回折ピークの平均強度同士を結ぶ直線の縦軸切片[A]と、あおり角度が15°以上90°以下の範囲内での{111}面の回折ピークの平均強度の最大値[B]とが[A]/[B]≧1/4となり、主表面の表面粗さが、十点平均粗さRzjis≦1.2μm、算術平均粗さRa≦0.3μmである。
【選択図】図1
Description
スク(DVD:Digital Versatile Disk)やコンパクトディスク(CD:Compact Disk)等のディスク関連機器の可動部の配線等に用いられることが多い。したがって、FPCやその配線材として用いられる圧延銅箔には、高屈曲特性、つまり、繰り返しの曲げに耐える優れた耐屈曲性が要求されてきた。
]≧3となる。
鈍工程後に圧延銅箔の立方体集合組織を発達させて耐屈曲性の向上を図っている。
主表面を備え、前記主表面に平行な複数の結晶面を有する最終冷間圧延工程後、再結晶焼鈍工程前の圧延銅箔であって、
前記複数の結晶面には{022}面、{002}面、{113}面、{111}面、及び{133}面が含まれ、
前記主表面に対する2θ/θ法を用いたX線回折測定から求められ、合計値が100となるように換算された前記各結晶面の回折ピーク強度比をそれぞれI{022}、I{002}、I{113}、I{111}、及びI{133}としたとき、
I{022}+I{002}≧75.0であり、
X線Pole−Figure法を用い、15°以上90°以下の範囲内の複数のあおり角度のそれぞれについて、前記主表面の面内回転角度を0°以上360°以下の範囲内で変化させて測定した{111}面の回折ピークの平均強度を求め、
前記あおり角度を横軸とし、回折ピーク強度を縦軸として、前記{111}面の回折ピークの平均強度をプロットしたグラフを作成したとき、
前記あおり角度が47°での前記{111}面の回折ピークの平均強度と前記あおり角度が53°での前記{111}面の回折ピークの平均強度とを結ぶ直線の縦軸切片を[A]とし、前記あおり角度が15°以上90°以下の範囲内での前記{111}面の回折ピークの平均強度の最大値を[B]としたとき、
[A]/[B]≧1/4であり、
前記主表面の表面粗さが、
十点平均粗さRzjis≦1.2μmであり、
算術平均粗さRa≦0.3μmである
圧延銅箔が提供される。
無酸素銅、又はタフピッチ銅を主成分とする
第1の態様に記載の圧延銅箔が提供される。
銀、硼素、チタン、錫の少なくともいずれかが添加されている
第1又は第2の態様に記載の圧延銅箔が提供される。
厚さが20μm以下となっている
第1〜第3の態様のいずれかに記載の圧延銅箔が提供される。
フレキシブルプリント配線板用である
第1〜第4の態様のいずれかに記載の圧延銅箔が提供される。
上述のように、FPC用途で求められる優れた耐屈曲性の圧延銅箔を得るには、圧延面の立方体方位を発達させるほど良い。本発明者等も、立方体方位の占有率を増大させるべく種々の実験を行ってきた。そして、それまでの実験結果から、最終冷間圧延工程後に存在していた{022}面が、その後の再結晶焼鈍工程によって再結晶に調質されると、{002}面、すなわち立方体方位となることを確認した。つまり、最終冷間圧延工程後、再結晶焼鈍工程前においては、{022}面が主方位となっていることが好ましい。
(1)圧延銅箔の構成
まずは、本発明の一実施形態に係る圧延銅箔の結晶構造等の構成について説明する。
本実施形態に係る圧延銅箔は、例えば主表面としての圧延面を備える板状に構成されている。この圧延銅箔は、例えば無酸素銅(OFC:Oxygen-Free Copper)やタフピッチ銅等の純銅を原材料とする鋳塊に、後述の熱間圧延工程や冷間圧延工程等を施し所定厚さとした、最終冷間圧延工程後、再結晶焼鈍工程前の圧延銅箔である。
また、本実施形態に係る圧延銅箔は、圧延面に平行な複数の結晶面を有している。具体的には、最終冷間圧延工程後、再結晶焼鈍工程前の状態で、複数の結晶面には、{022}面、{002}面、{113}面、{111}面、及び{133}面が含まれる。{022}面は圧延面における主方位となっており、その他の各結晶面は副方位である。
換算式(A)を以下に示す。ここで、各結晶面の回折ピーク強度をそれぞれI’{022}、I’{002}、I’{113}、I’{111}、及びI’{133}とする。
本実施形態に係る圧延銅箔は、上述の構成に加え、更に以下の表面粗さを備える。
術平均粗さRaで、以下の式(3),(4)に示すように規定されている。
算術平均粗さRa≦0.3μm・・・(4)
以上のような結晶構造や表面粗さを備えることで、圧延銅箔に付与されることとなる特性について以下に説明する。
上述のように、再結晶焼鈍工程前の{022}面は再結晶焼鈍工程後に{002}面へと変化し、再結晶焼鈍工程前の{002}面は再結晶焼鈍工程後もそのまま残存することで、圧延銅箔の耐屈曲性を向上させる。また、再結晶焼鈍工程の際、{002}面は、自身の結晶方位は変化しないものの、種結晶となって、{022}面が{002}面へと変
化し成長することを促進する。したがって、再結晶焼鈍工程前において上述の式(1)を満たすことで、このような効果を充分に得ることができる。
また、本発明者等は、上述の結晶面以外の副方位についても研究を重ね、耐折り曲げ性に有利となる副方位を特定するに至った。
上述のように、本発明者等は、各結晶面の回折ピーク強度比等の制御に加え、圧延銅箔の圧延面の表面粗さが所定値以下であるとき、圧延銅箔の耐折り曲げ性を向上させることができることを見いだした。これは、圧延銅箔の圧延面の凹凸差が大きいと、圧延銅箔を折り曲げたときに凹部が開く方向に変形し、ここを起点に割れが発生し易くなるためと考えられる。
裂して破断してしまうのを抑制できる。一方で、算術平均粗さRaを所定値以内に制御することで、全体としてのバラツキを抑え、ひいては耐折り曲げ性の数値の安定化を図ることができる。
次に、本発明の一実施形態に係る圧延銅箔の製造方法について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る圧延銅箔の製造工程を示すフロー図である。
図1に示すように、まずは、無酸素銅(OFC:Oxygen-Free Copper)やタフピッチ銅等の純銅を原材料として鋳造を行って鋳塊(インゴット)を準備する。鋳塊は、例えば所定厚さ、所定幅を備える板状に形成する。原材料となる無酸素銅やタフピッチ銅等の純銅は、圧延銅箔の諸特性を調整するため、所定の添加材が添加された希薄銅合金となっていてもよい。
て適宜変更する。但し、このような銅材質や添加材、これに応じた焼鈍工程S32の温度条件の変更等は、本実施形態の効果に対してほとんど影響を与えない。
次に、準備した鋳塊に熱間圧延を施して、鋳造後の所定厚さよりも薄い板厚の板材とする。
続いて、冷間圧延工程S31と焼鈍工程S32とを所定回数繰り返し実施する繰り返し工程S30を行う。すなわち、冷間圧延を施して加工硬化させた板材に、焼鈍処理を施して板材を焼き鈍すことにより加工硬化を緩和する。これを所定回数繰り返すことで、「生地」と称される銅条が得られる。銅材に耐熱性を調整する添加材等が加えられている場合は、銅材の耐熱性に応じて焼鈍処理の温度条件を適宜変更する。
次に、最終冷間圧延工程S40を実施する。最終冷間圧延は仕上げ冷間圧延とも呼ばれ、仕上げとなる冷間圧延を複数回に亘って焼鈍生地に施して薄い銅箔状とする。このとき、高い耐屈曲性を有する圧延銅箔が得られるよう、総加工度を90%以上、より好ましくは94%以上とする。これにより、再結晶焼鈍工程後において、いっそう優れた耐屈曲性が得られ易い圧延銅箔となる。
る中立点の位置が圧延ロールの出口側へと移動していくよう制御することが好ましい。上述のように、圧延ロールの回転速度に対して入り口側と出口側とで大小関係が逆転する加工対象物の速度は、入り口側及び出口側の間のどこかの位置で圧延ロールの回転速度と等しくなる。この両者の速度が等しい位置を中立点といい、中立点では加工対象物に加わる圧力が最大となる。
以上の工程を経て銅箔状となった生地に所定の表面処理を施す。以上により、本実施形態に係る圧延銅箔が製造される。
次に、本発明の一実施形態に係る圧延銅箔を用いたフレキシブルプリント配線板(FPC)の製造方法について説明する。
まずは、本実施形態に係る圧延銅箔を所定のサイズに裁断し、例えばポリイミド等の樹脂からなるFPCの基材と貼り合わせてCCL(Copper Clad Laminate)を形成する。このとき、接着剤を介して貼り合わせを行う3層材CCLを形成する方法と、接着剤を介さず直接貼り合わせを行う2層材CCLを形成する方法のいずれを用いてもよい。接着剤を用いる場合には、加熱処理により接着剤を硬化させて圧延銅箔と基材とを密着させ一体化する。接着剤を用いない場合には、加熱・加圧により圧延銅箔と基材とを直接密着させる。加熱温度や時間は、接着剤や基材の硬化温度等に合わせて適宜選択することができ、例えば150℃以上400℃以下の温度で、1分以上120分以下とすることができる。
次に、基材に貼り合わせた圧延銅箔に表面加工工程を施す。表面加工工程では、圧延銅箔に例えばエッチング等の手法を用いて銅配線等を形成する配線形成工程と、銅配線と他の電子部材との接続信頼性を向上させるためメッキ処理等の表面処理を施す表面処理工程と、銅配線等を保護するため銅配線上の一部を覆うようにソルダレジスト等の保護膜を形
成する保護膜形成工程とを行う。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
まずは、無酸素銅を用いた実施例1〜4および比較例1〜7に係る圧延銅箔を以下のとおり製作し、それぞれについて各種評価を行った。
目標濃度を200ppmとするAgを添加した無酸素銅を用い、上述の実施形態と同様の手順及び手法で、実施例1〜4および比較例1〜7に係る圧延銅箔を製作した。但し、比較例1〜7については、後述する1パスあたりの加工度や中立点の位置、圧延ロールの表面粗さ等、主に最終冷間圧延工程において、構成を外れる処理等を含めた。
まずは、実施例1〜4および比較例1〜7に係る圧延銅箔に対し、2θ/θ法によるX線回折測定を行った。測定方法の詳細について、図2を用いて以下に説明する。図2は、本発明の実施例及び比較例におけるX線回折の測定方法の概要を示す図である。
のとする。
次に、実施例1〜4および比較例1〜7に係る圧延銅箔に対し、X線Pole−Figure法による測定を行った。係る測定の方法には、後述するあおり角度ψを15°〜90°の範囲とする反射法と、0°〜15°の範囲とする透過法とがある。本実施例では、上述の実施形態同様、反射法を用いた。測定方法の詳細について、図2を用いて以下に説明する。
り求めた各平均強度がプロットされている。また、グラフには、グラフの範囲内での{111}面の回折ピークの平均強度の最大値[B]とその4分の1の値を示す。また、グラフには、あおり角度ψがそれぞれ47°,53°での{111}面の回折ピークの平均強
度を結ぶ直線と、その縦軸切片[A]とを示す。
続いて、実施例1〜4および比較例1〜7に係る圧延銅箔の表面粗さをみるため、十点平均粗さRzjis及び算術平均粗さRaの測定を行った。係る測定には、株式会社小坂研究所製の表面粗さ測定機(型式:SE500)を用いた。測定条件としては、触針径を2μm、測定速度を0.2mm/sec、測定長を4mm、抜き取り基準長さを0.8mm、荷重を0.75mN以下とした。測定結果を、以下の表8に示す。
次に、各圧延銅箔の耐屈曲性を調べるため、各圧延銅箔が破断するまでの繰返し曲げ回数(屈曲回数)を測定する屈曲疲労寿命試験を行った。係る試験は、信越エンジニアリング株式会社製のFPC高速屈曲試験機(型式:SEK−31B2S)を用い、IPC(米国プリント回路工業会)規格に準拠して行った。図15には、信越エンジニアリング株式会社製のFPC高速屈曲試験機等も含む、一般的な摺動屈曲試験装置10の模式図を示す。
CL工程で、基材との密着の際に圧延銅箔が実際に受ける熱量の一例を模している。
続いて、各圧延銅箔の耐折り曲げ性を調査した。耐折り曲げ性についての一般的な試験の規格では、例えばFPC用途等で要求される180°の折り曲げについての標準化がなされていない。そこで、図16に示す手法により、各圧延銅箔に割れが生じるまでの折り曲げ回数を測定する折り曲げ試験を行った。
焼鈍を施した。次に、図16に示すように、厚さが0.15mmのスペーサ20を挟み込むように試料片50を180°折り曲げ、この状態で折り曲げ部分を金属顕微鏡で観察して割れの有無を確認した。割れがなければ、圧延銅箔を折り曲げた状態から元の伸ばした状態に戻した。これを1サイクルとして、各圧延銅箔から切り取った試料片50の5枚ずつについて、1サイクル毎に折り曲げ部分の観察をしつつ、割れが発生するまでサイクルを繰り返し、折り曲げ回数を測定した。以下の表10に結果を示す。
次に、目標濃度を200ppmとするAgを添加したタフピッチ銅を用い、上述の実施例と同様の手順及び手法で、厚さが12μmの実施例5,6および比較例8〜10に係る圧延銅箔を製作した。但し、比較例8〜10については、上述の表4の条件や圧延ロールの表面荒れ等、構成を外れる処理等を含めた。
pm、および198ppmであった。全て目標濃度に対して±10%程度内のバラツキであって、金属材料の分野では一般的なものである。なお、係る濃度のAgを含有するタフピッチ銅材の耐熱性に合わせ、中間焼鈍工程および生地焼鈍工程では、上述の条件とは異なる条件を用いた。具体的には、中間焼鈍工程では650℃〜750℃の温度で約2分間保持し、生地焼鈍工程では約700℃の温度で約1分間保持した。また、これらの実施例及び比較例についても、上述の表4の条件を最終冷間圧延工程に適用した。
次に、目標濃度を120ppmとするAgおよび目標濃度を40ppmとするチタン(Ti)を添加材として加えた無酸素銅を用い、上述の実施例と同様の手順及び手法で、厚さが12μmの実施例7,8および比較例11〜13に係る圧延銅箔を製作した。但し、比較例11〜13については、上述の表4の条件や圧延ロールの表面荒れ等、構成を外れる処理等を含めた。
上述の圧延銅箔の製造工程における副方位の結晶面の制御および表面粗さの制御に対する本発明者等の考察について、以下に説明する。
上述のように、最終冷間圧延工程等の圧延加工時、銅材には、圧縮応力と、圧縮応力よりも弱い引張応力とが加わっている。圧延される銅材中の銅結晶は、圧延加工時の応力によって{022}面への回転現象を起こし、圧延加工の進展とともに、圧延面に平行な結晶面の方位が主に{022}面である圧延集合組織を形成する。このとき、上述のように、圧縮応力と引張応力との比により、{022}面へと向かって回転する経路が変わる。これについて、図17を用いて説明する。
方位であり、耐折り曲げ性を向上させる{013}面や{023}面は、圧縮応力によって形成された副方位である。
圧縮成分と引張成分とは、上述の実施形態に係る最終冷間圧延工程S40でも行っている通り、例えば圧延加工時の1パスあたりの圧延条件を変化させることで制御することができる。つまり、上述の実施形態や実施例にて試みたように、例えば1パスあたりの加工度の変化に着目することができる。
上述のように、本発明者等は、圧延銅箔の表面粗さを十点平均粗さRzjisおよび算術平均粗さRaで規定し、これらを所定値以下に抑えることで、圧延銅箔の耐折り曲げ性を向上させることができることを見いだした。
つことができれば、これら諸因子の影響を軽減して、主に圧延ロールの算術平均粗さRaのみによって、圧延銅箔の表面粗さを種々に制御することができる。
また、上述の実施形態や実施例においては、最終冷間圧延工程における圧延ロールの表面粗さを含めた圧延条件により銅結晶の回転方向や回転経路を制御したが、他の工程においても同様の制御は可能である。
11 試料固定板
12 ネジ
13 振動伝達部
14 発振駆動体
20 スペーサ
50 試料片
Claims (5)
- 主表面を備え、前記主表面に平行な複数の結晶面を有する最終冷間圧延工程後、再結晶焼鈍工程前の圧延銅箔であって、
純銅又は希薄銅合金からなり、
前記最終冷間圧延工程において、結晶を{011}面へと向かって回転させる圧縮応力と結晶を{111}面へと向かって回転させる引張応力のバランスを、{013}面と{023}面の占有率を高めるように、調整しながら圧延されており、
前記複数の結晶面には{022}面、{002}面、{113}面、{111}面、及び{133}面が含まれ、
前記主表面に対する2θ/θ法を用いたX線回折測定から求められ、合計値が100となるように換算された前記各結晶面の回折ピーク強度比をそれぞれI{022}、I[002}、I{113}、I{111}、及びI{133}としたとき、
I{022}+I{002}≧75.0であり、
X線Pole−Figure法を用い、15°以上90°以下の範囲内の複数のあおり角度のそれぞれについて、前記主表面の面内回転角度を0°以上360°以下の範囲内で変化させて測定した{111}面の回折ピークの平均強度を求め、
前記あおり角度を横軸とし、回折ピーク強度を縦軸として、前記{111}面の回折ピークの平均強度をプロットしたグラフを作成したとき、
前記あおり角度が47°での前記{111}面の回折ピークの平均強度と前記あおり角度が53°での前記{111}面の回折ピークの平均強度とを結ぶ直線の縦軸切片を[A]とし、前記あおり角度が15°以上90°以下の範囲内での前記{111}面の回折ピークの平均強度の最大値を[B]としたとき、
[A]/[B]≧1/4であり、
前記主表面の表面粗さが、
十点平均粗さRzjis≦1.2μmであり、
算術平均粗さRa≦0.3μmである
ことを特徴とする圧延銅箔。 - 無酸素銅、又はタフピッチ銅を主成分とする
ことを特徴とする請求項1に記載の圧延銅箔。 - 銀、硼素、チタン、錫の少なくともいずれかが添加されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の圧延銅箔。 - 厚さが20μm以下である
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の圧延銅箔。 - フレキシブルプリント配線板用である
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の圧延銅箔。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012158553A JP5373940B1 (ja) | 2012-07-17 | 2012-07-17 | 圧延銅箔 |
KR1020130009813A KR102002346B1 (ko) | 2012-07-17 | 2013-01-29 | 압연동박 |
CN201310050643.2A CN103540787A (zh) | 2012-07-17 | 2013-02-08 | 轧制铜箔 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012158553A JP5373940B1 (ja) | 2012-07-17 | 2012-07-17 | 圧延銅箔 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP5373940B1 true JP5373940B1 (ja) | 2013-12-18 |
JP2014019892A JP2014019892A (ja) | 2014-02-03 |
Family
ID=49954943
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012158553A Active JP5373940B1 (ja) | 2012-07-17 | 2012-07-17 | 圧延銅箔 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5373940B1 (ja) |
KR (1) | KR102002346B1 (ja) |
CN (1) | CN103540787A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20170208680A1 (en) * | 2016-01-15 | 2017-07-20 | Jx Nippon Mining & Metals Corporation | Copper Foil, Copper-Clad Laminate Board, Method For Producing Printed Wiring Board, Method For Producing Electronic Apparauts, Method For Producing Transmission Channel, And Method For Producing Antenna |
JP6166414B1 (ja) * | 2016-03-30 | 2017-07-19 | 株式会社神戸製鋼所 | ベーパチャンバー用銅又は銅合金条 |
WO2018150705A1 (ja) * | 2017-02-17 | 2018-08-23 | 古河電気工業株式会社 | 抵抗材用銅合金材料及びその製造方法並びに抵抗器 |
JP7094151B2 (ja) * | 2017-06-07 | 2022-07-01 | 株式会社Shカッパープロダクツ | 無酸素銅板およびセラミックス配線基板 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3009383B2 (ja) | 1998-03-31 | 2000-02-14 | 日鉱金属株式会社 | 圧延銅箔およびその製造方法 |
JP3856616B2 (ja) | 2000-03-06 | 2006-12-13 | 日鉱金属株式会社 | 圧延銅箔及びその製造方法 |
JP4672515B2 (ja) * | 2005-10-12 | 2011-04-20 | Jx日鉱日石金属株式会社 | 屈曲用圧延銅合金箔 |
JP4470917B2 (ja) * | 2006-06-29 | 2010-06-02 | ソニー株式会社 | 電極集電体、電池用電極及び二次電池 |
JP4215093B2 (ja) * | 2006-10-26 | 2009-01-28 | 日立電線株式会社 | 圧延銅箔およびその製造方法 |
JP4285526B2 (ja) * | 2006-10-26 | 2009-06-24 | 日立電線株式会社 | 圧延銅箔およびその製造方法 |
JP5390852B2 (ja) * | 2008-12-24 | 2014-01-15 | 株式会社Shカッパープロダクツ | 圧延銅箔 |
JP5685869B2 (ja) * | 2010-09-14 | 2015-03-18 | 三菱マテリアル株式会社 | 太陽電池パネルのインターコネクター用銅圧延箔及びその製造方法 |
-
2012
- 2012-07-17 JP JP2012158553A patent/JP5373940B1/ja active Active
-
2013
- 2013-01-29 KR KR1020130009813A patent/KR102002346B1/ko active Active
- 2013-02-08 CN CN201310050643.2A patent/CN103540787A/zh active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN103540787A (zh) | 2014-01-29 |
JP2014019892A (ja) | 2014-02-03 |
KR102002346B1 (ko) | 2019-07-22 |
KR20140010867A (ko) | 2014-01-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4285526B2 (ja) | 圧延銅箔およびその製造方法 | |
JP4215093B2 (ja) | 圧延銅箔およびその製造方法 | |
JP5373940B1 (ja) | 圧延銅箔 | |
JP5373941B1 (ja) | 圧延銅箔 | |
JP5126435B1 (ja) | 圧延銅箔 | |
JP5201432B1 (ja) | 圧延銅箔 | |
JP5126434B1 (ja) | 圧延銅箔 | |
JP5126436B1 (ja) | 圧延銅箔 | |
JP5201431B1 (ja) | 圧延銅箔 | |
JP2014098179A (ja) | 銅めっき層付き圧延銅箔 | |
JP5273236B2 (ja) | 圧延銅箔 | |
JP5246526B1 (ja) | 圧延銅箔 | |
JP5177268B2 (ja) | 圧延銅箔 | |
JP5562218B2 (ja) | 圧延銅箔 | |
JP2014139335A (ja) | 銅めっき層付き圧延銅箔 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130919 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5373940 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |