JP5364312B2 - 開き戸機構付き引き戸装置 - Google Patents
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Description
また、このように構成することにより、出入りできる開口部は引き戸体配設部にまで拡大されることになるが、このようなものにおいて、戸袋体が一枚状のパネル体で構成される場合、引き戸体の戸尻側部位は外部に露出しており、引き戸体が開放作動する場合に、引き戸体の戸尻側端部と、開口部の戸尻側端部を構成する躯体(例えば縦枠材)との間に障害物が挟まれることが想定されて、改善が求められる。
請求項2の発明は、支持手段は、本体部の戸尻側端部に設けた支持受けローラと、一方のパネル体の本体部配設側の面に左右方向長尺状に設けられ、前記支持受けローラが移動自在に支持される支持レールとにより構成した第一支持手段と、本体部の他方のパネル体側の面に左右方向長尺状に設けられる支持受けレールと、他方のパネル体の戸先側端部に設けられ、前記支持受けレールが移動自在に支持される支持ローラとにより構成した第二支持手段とにより構成されている請求項1に記載の開き戸機構付き引き戸装置である。
請求項3の発明は、上部バー、第一、第二支持手段が開口部に対して本体部を支持する高さは、上部バーと第一支持手段とは同じ高さに本体部を支持する一方、第二支持手段は、前記上部バーと第一支持手段とが支持する高さよりも本体部を高位に支持する構成とし、引き戸体の全開姿勢で、引き戸体の戸先側位置が戸尻側位置よりも高位になるように構成した請求項2に記載の開き戸機構付き引き戸装置である。
請求項2の発明とすることにより、引き戸体が全開姿勢となったときに上部バーと本体部との連結部に作用する荷重を小さくできて、本体部と上部バーとの係脱操作を軽快に行える。
請求項3の発明とすることにより、本体部と上部バーとの係脱操作が一層軽快になって、操作性の優れた開き戸機構付き引き戸装置にできる。
図中、1は例えば病院の集中治療室等の室内への出入り口部となる開口部の一半部を閉鎖する戸袋体であって、該戸袋体1は、表裏一対のパネル体2、3を用いて構成されている。前記表裏パネル体2、3同士は、上下端面同士に一体化片1a、1bが設けられており、これによって、パネル体2、3同士が個別に動くことがなく、かつ、互いの対向間に所定間隙Hが形成される状態で連結されている。さらに、表裏パネル体2、3の戸尻側同士は、金属製材で構成される上下方向長尺状の連結金具1cを用いて一体的に連結されており、該連結金具1cの外周を断面半円形状のゴム質弾性材からなる緩衝体SAにより覆蓋される構成となっている。一方、開口部上部を構成する上側枠体4と床面Fとには、戸袋体1の戸尻側に対向する箇所にそれぞれピボットヒンジ4a、4bが設けられており、これらピボットヒンジ4a、4bは、前記上下の一体化片1a、1bの戸尻側端部(一端部)に設けた軸受け部1d、1eに軸承されている。これによって、戸袋体1は開口部に枢支され、上下のピボットヒンジ4a、4bを枢軸として、図1(A)の図面手前側(表側)に向けて開閉揺動が可能となるように構成されている。
また、戸袋体1は、表裏何れか一方のパネル体2、3(本実施の形態では、裏パネル体3)の戸先側に、落し錠装置Rが設けられる一方、上側枠体4と床面Fとには、前記落し錠装置R配設部に対向して凹溝状の錠受け部4c、4dが形成されている。そして、後述するように、落し錠装置Rの上、下ロッド19、20が錠受け部4c、4dに没入する施錠状態となることにより、裏パネル体3の戸先側部位が上側枠体4と床面Fとに係止し、戸袋体1が開口部一半部を閉鎖する戸袋姿勢に保持されて戸袋としての機能を発揮し、上、下ロッド19、20が錠受け部4c、4dから抜出して落し錠装置Rが解錠状態となることにより、戸袋体1がピボットヒンジ4a、4bを枢軸とする開閉揺動が可能となって開き戸としての機能を発揮するように構成されている。
このとき、本体部7は、戸袋体1(表裏パネル体2、3の対向間)との間に設けられる後述する支持手段により、スライド移動自在に支持されるように構成されている。これによって、本体部7は上部バー6による片持ち状の支持だけでなく、戸袋体1との間の支持手段による支持を受けることになって、引き戸体5が引き戸として作動する場合に、引き戸体5の支持バランスが良好で、スライド移動が円滑になされるように構成されている。
尚、戸袋体1を構成する一対の表裏パネル体2、3は、前述したように、上下の一体化片1a、1b、連結金具1cとにより一体化されており、これら表裏パネル体2、3の対向間に引き戸体5の本体部7が引込まれる構成となっている。このため、引き戸体5をスライド全開姿勢としたときに、戸袋体1の上方に配設される上部バー6と本体部7との連結部が干渉する部位については、表裏パネル体2、3を連結する上側の一体化片1aを設けることはできない。これに対し、本実施の形態では、本体部7を上部バー6と、戸袋体1との間に設けた支持手段により支持する構成とすることにより、上部バー6と本体部5との連結部(支持部)を戸先側にのみ設ける構成として、引き戸体5のスライド全開姿勢において、引き戸体5の連結部が上側の一体化片1aに干渉する部位が戸先側となるようにしている。これによって、上側の一体化片1aが戸袋体1の戸先側まで配設されることになって、表裏パネル体2、3の一体化強度を高めることができるように構成されている。
ここで、開き戸機構付き引き戸装置において、戸袋体1と本体部7とが開き戸として作動する状態から、引き戸として作動する場合では、戸袋体1を位置規制部材13に突当てるように閉鎖揺動して戸袋姿勢とすることに伴い、スライド全開姿勢に位置する上部バー6のフック体貫通孔6aに対して本体部7(引き戸体5)の係止片7aが挿込まれて係止し、上部バー6と本体部7とが一体化するように構成されており、この状態において、落し錠装置Rを施錠状態とすることで、戸袋体1が戸袋として機能し、引き戸体5が引き戸として作動するように構成されている。
図6(B)に示すように、前記本体部7の戸尻側端部の表面上部には支持受けローラ14が回転自在に設けられる一方、一方のパネル体(本実施の形態では表パネル体2)側の面であって、本体部7配設側の面の上部には長尺状の支持レール15が左右幅一体に設けられ、前記支持受けローラ14が、支持レール15の上方に突出するレール部15aに上側から載置して、表裏方向抜止め状に支持された状態でレール部15a上を移動自在に走行するように構成されており、該構成が本発明の第一支持手段に相当している。
また、本体部7の裏面であって、他方のパネル体(本実施の形態では裏パネル体3)側の面の上部には、長尺状の支持受けレール16が左右幅一体に設けられている一方、裏パネル体3の戸先側端部の表面上部には、本体部7側に向けて突出する状態で支持ローラ17が設けられ、前記支持受けレール16は、下方に突出するレール部16aが支持ローラ17に上側から載置して、表裏方向抜止め状に支持された状態で支持ローラ17上を移動自在に走行するように構成されており、該構成が本発明の第二支持手段に相当している。
そして、本体部7は、戸先側部位が上部バー6に吊持支持されるとともに、戸尻側の支持受けローラ14が表パネル体2の支持レール15に支持されており、さらに、左右方向長尺状に設けられた支持受けレール16が支持ローラ17に支持されることにより、戸袋体1の戸先側における支持を受けるように構成されている。これによって、引き戸体5が引き戸として作動する場合に、本体部7は前記三箇所における支持を受けてスライド開閉移動をするように構成され、本体部7が開口部他半部の何れの位置に位置する状態であっても戸袋体1に支持されて、バランスのよい支持状態となるように設定されている。
前記状態から引き戸体5がスライド開放した場合では、本体部7は、上部バー6による戸先側の支持と、支持受けローラ14と支持レール15と(第一支持手段)による戸尻側の支持と、戸袋体1の戸先側端部における支持受けレール16と支持ローラ17と(第二支持手段)による本体部7の左右方向中間部の支持との三箇所で支持されるように構成されており、本体部7がスライド全開姿勢に変姿する過程で、上部バー6が受け止める本体部7の荷重と、第一、第二支持手段が受け止める本体部7の荷重とが次第に変化し、戸袋体1に引込まれる面積が多くなる(開口部他半部の開放量が大きくなる)に従い、第一、第二支持手段(戸袋体1側)が受け止める荷重の割合が増大して、本体部7がスライド全開姿勢となった状態では、殆ど第一、第二支持手段(戸袋体1)側が受止めるように構成されている。これによって、スライド全開姿勢において、上部バー6と本体部7との吊持状の連結部に作用する本体部の荷重(負荷)が小さくなり、フック体6bに吊持する係止片7aの吊持力(係止力)が小さくなって、係止片7aをフック体6bに対して抜挿し(係脱)する操作が軽快、かつ、円滑になるように構成されている。
つまり、引き戸体5を全閉姿勢にした場合では、図7(A)のパターン化された図面に示すように、本体部7は、戸先側は上部バー6に支持され、戸尻側は本体部7を第一支持手段よりも高位に支持する第二支持手段が支持する状態となり、これによって、上部バー6により支持される本体部7の戸先側は、第二支持手段よりも本体部7を低位に支持するように構成されていて、戸尻側よりも僅かに下がった状態で吊持されるように構成されており、本体部7の戸尻側に位置する第一支持手段による支持部においては、支持受けローラ14が支持レール15から僅かに高位に位置して浮いた状態となっている。
ここで、戸袋体1と本体部7との間に設けられる支持手段は、本体部7(引き戸体5)のスライド全開姿勢において、本体部7の戸先側部位(上部バー6との連結支持部)を上部バー6に対して相対上動させるような支持手段であれば何れの手段をも採用することができ、戸先側の上動量は、本実施の形態の場合では、係止片7aがフック体6bに形成される貫通孔6a内において移動可能な範囲に定される。
尚、本実施の形態のように、上部バー6、第一、第二支持手段により本体部7を支持するものにおいて、上部バー6と第二支持手段とにより本体部7を支持する高さを同じとし、第一支持手段により本体部7を支持する高さが低位となる構成であってもよく、この場合では、第二支持手段による支持部を上部バー6による支持部よりも戸尻側に位置させることで、本体部7の戸先側端部を上部バー6に対して相対上動させることができる。また、本体部7を上部バー6による支持と、第二支持部と同様の構成による支持との二箇所により支持する場合では、第二支持部による本体部7の支持高さを高位にすることにより、本体部7の戸先側端部を上部バー6に対して相対上動させることができる。
前記落し錠装置Rは、前述したように、戸袋体1を構成する裏パネル体3に設けられており、施錠状態となることにより戸袋体1を戸袋姿勢に保持し、解錠状態となることにより戸袋体1の開閉揺動を許容するが、本実施の形態の落し錠装置Rは、戸袋体1(裏パネル体3)に設けた操作部18を施錠−解錠操作することにより、戸袋体1の施錠−解錠をするとともに、スライド全開姿勢となった引き戸体5を、上部バー6と本体部7とを一体化する施錠状態と、上部バー6と本体部7との一体化を解除して戸袋体1との開閉揺動が許容される解錠状態とに切換えることができるように構成されている。これによって、落し錠装置Rが施錠状態となり、戸袋体1は戸袋姿勢に保持され、引き戸体5が引き戸として作動する場合に、上部バー6と本体部7との間がフック体6bと係止片7aとによる一体化とともに落し錠装置Rによる一体化がなされて、引き戸体5が左右方向、前後方向におけるガタつきに対応し得る一体化状態となるように構成されている。
また、前記作動プレート21は、表側端縁部21aが本体部7の裏面に近接する位置にまで延出して形成されており、引き戸体5がスライド全開姿勢に位置する状態では、表側端縁部21aの戸先側部位の直下に前記引き戸用ロッドユニット22の作動体22eが位置するように設定されている。
このように、落し錠装置Rの操作部18を施錠−解錠操作することにより、戸袋体1が施錠−解錠状態に切換わるとともに、引き戸体5の上部バー6と本体部7とを施錠−解錠状態に切換えることができるように構成されている。これによって、操作部18の一回の操作で戸袋体1と引き戸体5との両者を施錠−解錠状態に切換えることができ、操作性が向上するように構成されている。この場合に、上ロッド19と引き戸用ロッド22cとの作動方向(作用方向)が同様であるので、上ロッド19に一体化された作動プレート21と引き戸用ロッドユニット22との連繋構成を簡略化することができるように構成されている。
尚、本実施の形態において、作動体22eは移動体22bから突出する軸部にローラを転動自在に設けることにより構成されており、これによって、作動体22eのケーシング22aへの取付け、位置調整が簡略化されているが、作動プレート21の姿勢変姿に伴い引き戸用ロッド22cを上下変位させることができる部材であればローラに限定されることはない。
まず、落し錠装置Rが施錠状態にあって、引き戸体5がスライド開閉する状態では、施錠位置に位置する作動プレート21は、落し錠装置Rの解錠を規制する解錠規制手段を構成している。
前記解錠規制手段は、前記施錠位置に位置する作動プレート21と本体部7裏面の上部に設けられる支持受けレール16とともに構成されている。前記支持受けレール16は、前述したように、引き戸用ロッドユニット22の作動体22eの戸尻側に隣接して配設されているとともに、支持受けレール16の上端面16bの位置は、作動プレート21の施錠位置と解錠位置との間に位置するように配設されている。そして、引き戸体5のスライド全開姿勢では、支持受けレール16と作動プレート21とが上下方向に対向することがなく、作動プレート21の施錠位置と解錠位置との間の上下変位が可能となるように構成されている。
そして、引き戸体5のスライド全開姿勢から、図13に示すように、引き戸体5が閉鎖方向にスライド変位すると、支持受けレール16と作動プレート21の前端縁部21aとが上下方向に対向するように構成されている。そして、落し錠装置Rが施錠状態となり、引き戸体5がスライド移動してスライド全開姿勢を除く任意の位置に位置する場合では、施錠位置の作動プレート21の下方に支持受けレール16が位置しており、この状態において、作動プレート21が解錠位置に変位しようとしても支持受けレール16に当接して、作動プレート21を解錠位置にまで変位させることができないように構成され、これによって、施錠状態の落し錠装置Rの解錠規制がなされ、該構成が解錠規制手段に相当する。
このように、落し錠装置Rは、引き戸体5によるスライド開閉がなされる状態であり、引き戸体5がスライド全開姿勢を除く任意の位置に位置する場合では、作動プレート21と引き戸用ロッドユニット22との連繋がなされず、引き戸体5が施錠−解錠状態に切換わることはないが、この状態では、解錠規制手段が機能して作動プレート21の変位が規制されることにより解錠操作ができず、戸袋体1が解錠状態となることがなく、これによって、引き戸体5のスライド開閉作動時に、落し錠装置Rが解錠操作されて戸袋体1が揺動するような誤作動を確実に防止できるように構成されている。
前記施錠規制手段は、解錠位置に位置する作動プレート21と裏パネル体3の上端面に設けられる施錠規制ユニット23とを用いて構成されている。前記施錠規制ユニット23は、図10に示すように、上ロッド19の下側先端19bが上下方向移動自在に貫通する貫通孔23aが開設された支持プレート23bと、該支持プレート23bの戸尻側に一体的に設けられ、裏パネル体3の戸先側に固定されるケース体23cとを備えて構成されている。一方、作動プレート21の戸尻側端面には、戸尻側に向けて突出する突起21bが一体形成されている。そして、支持プレート23bの貫通孔23aに上ロッド19の下側先端19bを貫通した状態において、作動プレート21の突起21bがケース体23cの戸先側端面に対向するように設定されている。前記ケース体23cの戸先側端面には、作動プレート21の施錠位置と解錠位置との中間部に対向する部位に位置し、突起21bに対向する規制ピン23dが左右方向移動自在に設けられている。前記規制ピン23dは、ケース体23cの裏面から突出する操作軸23eに連動連結されており、操作軸23eが裏面側に突出する突出姿勢になることにより、規制ピン23dが戸先側(左側)に突出して作動プレート21の突起21bと干渉する干渉姿勢となるように構成されている。さらに、ケース体23cには付勢弾機23fが設けられており、操作軸23eを突出姿勢に付勢しており、これによって、規制ピン23dは戸先側に突出する干渉姿勢となるように付勢されている。そして、操作軸23eは、戸袋体1が戸袋姿勢となって上側枠体4に突当てられた状態となると、付勢弾機23fの付勢力に抗して退避姿勢となり、規制ピン23dを作動プレート21の突起21bに干渉することがない非干渉姿勢とするように構成されている。
これによって、落し錠装置Rは、戸袋体1が戸袋姿勢となった状態において作動プレート21の変位、即ち、施錠−解錠操作が可能になる一方、戸袋体1が戸袋姿勢以外の姿勢、即ち、落し錠装置Rが解錠状態となって戸袋体1が開閉揺動している状態では、落し錠装置Rを施錠状態とすることが規制され、該構成が解錠規制手段に相当する。
このように、落し錠装置Rは、戸袋体1と引き戸体5とが開閉揺動する状態であり、戸袋体1と引き戸体5(本体部7)とが戸袋姿勢を除く任意の開放位置に位置する場合では、施錠規制手段が機能して落し錠装置Rの施錠を規制することができ、不用意に引き戸用ロッド22cが突出することがないばかりでなく、上ロッド19が突出するような不具合を確実に防止できて、これらロッド22c、19が邪魔をして、戸袋体1と引き戸体5とが開閉揺動する状態から開口部一半部を閉鎖する戸袋姿勢とスライド全開姿勢とに変姿できないような不具合(誤作動)をなくすことができる。さらに、落し錠装置Rが解錠状態となっていることにより機能する後述する本体部位置規制手段と上部バー位置規制手段とが機能しなくなることを防止できるように構成されている。
ここで、前記解錠規制手段において、引き戸体5のスライド全開姿勢でのみ作動プレート21の施錠位置−解錠位置の変位が可能となり、施錠規制手段において、戸袋体1の戸袋姿勢でのみ作動プレート21の施錠位置−解錠位置の変位が可能となるように構成されている。これによって、落し錠装置Rの操作部18による施錠−解錠操作は、戸袋体1が戸袋姿勢で、かつ、引き戸体5がスライド全開姿勢の場合にのみ限定されて実施できるように設定されており、誤操作により戸袋体1、引き戸体5が不測の作動をしてしまう(誤作動が発生する)ような不具合を確実に防止することができる。
前記本体部位置規制手段は、解錠位置に位置する作動プレート21と本体部7裏面の上部に設けられる支持受けレール16とともに構成されている。前記支持受けレール16は、前述したように、引き戸体5がスライド全開姿勢においては、作動プレート21と干渉することはないが、引き戸体5が閉鎖方向にスライド変位することに伴い、支持受けレール16と作動プレート21の前端縁部21aとが上下方向に対向する位置関係となっているとともに、支持受けレール16の上端面16bが作動プレート21の施錠位置と解錠位置との間に位置するように配設されている。さらに、支持受けレール16は、作動プレート21の解錠位置よりも下方に延出する形状に形成されている。これによって、落し錠装置Rが施錠状態となって作動プレート21が施錠位置に位置する状態では、作動プレート21は支持受けレール16の上方に位置しており、引き戸体5がスライド開閉するのを妨げることはないが(図16(C)参照)、落し錠装置Rが解錠状態となって作動プレート21が下方の解錠位置に位置すると、作動プレート21の表側端縁部21aにおける戸尻側端面21dが支持受けレール16の戸先側端面16cに対向する状態(図16(B)参照)となり、本体部7の閉鎖方向へのスライド移動を規制し、本体部7をスライド全開姿勢に保持するように構成されており、該構成が本体部位置規制手段に相当する。
このように、落し錠装置Rが解錠状態となって戸袋体1と引き戸体5とが開閉揺動する状態であり、戸袋体1と引き戸体5とが任意の開放位置に位置する場合では、本体部位置規制手段が機能して、引き戸体5の本体部7がスライド全開姿勢を保持することができ、不用意に本体部7が戸袋体1の表裏パネル体2、3間から引出されるような不具合(誤作動)がないように構成されている。
前記上部バー位置規制手段は、解錠位置に位置する作動プレート21と上側枠体4に固定される上部バー位置規制ユニット24とともに構成されている。前記上部バー位置規制ユニット24は、図11に示すように、戸袋体1(裏パネル体3)に設けられた上ロッド19の上側先端19aが施錠状態になることにより係止する錠受け部4cとともにユニット化された状態で形成されており、錠受け部4cの戸先側に設けられるケース体24aは、上部バー6の下方で、かつ、上部バー6よりも裏側に位置して設けられており、ケース体24aの戸尻側端面は、上ロッド19に固定された作動プレート21の戸先側端縁部21cと近接対向するように設定されている。前記ケース体24aには、戸尻側端面から戸尻側に向けて突出し、戸尻側端部が作動プレート21の戸先側端縁部21cに上下方向に対向するアーム体24bの中間部が上下方向揺動自在に枢支されている。さらに、ケース体24aには、表側端部がケース体24aの表側端面から表側に向けて突出する作動ピン24cが表裏方向移動自在に支持されており、該作動ピン24cの突出基端部は、所定の連結手段を介してアーム体24bの戸先側端部に連動連結されている。そして、アーム体24bは、戸尻側端部が下方揺動して解錠位置に位置する作動プレート21の直上に近接する状態では、作動ピン24cを表側に突出して作動ピン24cの突出先端部が上部バー6の下方に位置するように設定されており(図11(A)の実線)、該状態において、作動ピン24cは付勢弾機24dの付勢力を受けるように構成されている。この状態から、作動プレート21が上方の施錠位置に変位すると、アーム体24bが強制的に上方揺動せしめられ、作動ピン24cを付勢弾機24dの付勢力に抗して退避させ、上部バー6配設位置よりも裏側に位置させるように構成されている(図11(A)の二点鎖線)。
このように、落し錠装置Rが解錠状態となって戸袋体1と引き戸体5の本体部7とが開閉揺動する状態であり、戸袋体1と引き戸体5とが任意の揺動開放位置に位置する場合では、上部バー位置規制手段が機能して、引き戸体5の上部バー6をスライド全開姿勢に保持することができ、不用意にスライド全開姿勢となった上部バー6が閉鎖方向に変位するような不具合がなく、戸袋体1と本体部7とが開き戸として作動する状態から引き戸として作動させる場合に、上部バー6と本体部7との一体化(フック体6bと係止片7aとの係止、落し錠装置Rの施錠)をする際の位置合わせが円滑になされるように構成されている。
因みに、上部バー6は、前述したようにエンドストッパ12、エンドストッパ受け12aとの係止によりスライド全開姿勢に保持される構成となっており、上部バー位置規制手段が設けられることで、上部バー6の閉鎖方向への変位を一層確実に規制することができる。
このように、本発明が実施されたものにあっては、引き戸体5を、走行レール8を走行する走行ローラ9aが設けられる上部バー6と、戸袋体1の表裏パネル体2、3の対向間に移動自在となる本体部7とにより構成して、引き戸体5が走行する走行レール8を分割しない構成とするものであるが、このものにおいて、本体部7は、上部バー6による戸先側における片持ち状の支持だけでなく、一対のパネル体2、3との間に設けた支持手段により支持するようにしたので、引き戸体5の支持バランスが優れて、スライド開閉が一層円滑になる。
3 裏パネル体
4 上側枠体
4a ピボットヒンジ
5 引き戸体
6 上部バー
6b フック体
7 本体部
7a 係止片
8 走行レール
9a 走行ローラ
14 支持受けローラ
15 支持レール
16 支持受けレール
17 支持ローラ
18 操作部
19 上ロッド
21 作動プレート
22 引き戸用ロッドユニット
23 施錠規制ユニット
24 上部バー位置規制ユニット
Claims (3)
- 開口部の左右方向一半部を閉鎖する戸袋体と、該戸袋体に沿ってスライド移動して開口部の他半部を開閉する引き戸体とを備え、前記引き戸体のスライド全開姿勢で引き戸体と戸袋体とが一体に開閉揺動して開口部を揺動全開姿勢とする開き戸機構付き引き戸装置を構成するにあたり、前記戸袋体を表裏一対のパネル体により構成し、該戸袋体の戸尻側端部を、該戸袋体が表側に向けて開放揺動できるよう開口部に開閉揺動自在に連結する一方、前記引き戸体を、戸袋体より上位に設けられる上部バーと、戸袋体の表裏のパネル体の対向間にスライド移動自在に設けられ、戸先側端部が上部バーに係脱自在に連結される本体部とにより構成し、前記上部バーを開口部上方の上部枠体に設けた走行レールに左右方向移動自在に吊持し、本体部と表裏パネル体との間に、本体部を各パネル体の対向間にスライド移動自在に支持する支持手段を設けると共に、裏側パネル体の上端部を、上部枠体の表側カバー体の下端および前記上部バーよりも下側で、かつ、上部枠体の裏側カバー体の下端よりも上側に位置させたことを特徴とする開き戸機構付き引き戸装置。
- 支持手段は、本体部の戸尻側端部に設けた支持受けローラと、一方のパネル体の本体部配設側の面に左右方向長尺状に設けられ、前記支持受けローラが移動自在に支持される支持レールとにより構成した第一支持手段と、本体部の他方のパネル体側の面に左右方向長尺状に設けられる支持受けレールと、他方のパネル体の戸先側端部に設けられ、前記支持受けレールが移動自在に支持される支持ローラとにより構成した第二支持手段とにより構成されている請求項1に記載の開き戸機構付き引き戸装置。
- 上部バー、第一、第二支持手段が開口部に対して本体部を支持する高さは、上部バーと第一支持手段とは同じ高さに本体部を支持する一方、第二支持手段は、前記上部バーと第一支持手段とが支持する高さよりも本体部を高位に支持する構成とし、引き戸体の全開姿勢で、引き戸体の戸先側位置が戸尻側位置よりも高位になるように構成した請求項2に記載の開き戸機構付き引き戸装置。
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