JP5302197B2 - 両親媒性コポリマーおよび調節放出の有効成分を基にした微小粒子、ならびにこれらを含む医薬製剤 - Google Patents
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Description
1 血漿中濃度が治療レベルで維持されるような活性および未変性治療用タンパク質(例えば、ヒトまたは合成タンパク質)の持続放出、
2 容易に注射可能である、注射時の十分な低粘度、
3 生体適合性および生物分解性の形態、
4 毒性または免疫原性を示さない形態、
5 優れた局所忍容性を有する形態。
・保管において物理化学的および生物学的に安定した、APの持続放出医薬製剤を提供することによってこの先行技術を改善することが可能である。
・[MI]は、多価イオンのモル濃度であり、
・[IG]は、イオン性基IGのモル濃度であり、rが0.3から10である)。
これらの選択されたミクロンサイズの粒子は、両親媒性コポリマーの多数のナノ粒子の凝集によって生じる。
したがって、AP(例えば、hGH)を充填された微小粒子の懸濁液を、多価イオンMg2+、Ca2+、Zn2+、Fe2+、Cu2+、Al3+またはFe3+とのフロキュレーション、およびこれに続く成熟および洗浄によって製造することができる。この懸濁液を、続いて凍結乾燥または微粒化し、次に水で再構成し、注射可能な状態にある製剤を生産することができる。
→例えば、WO-A-05/051416で開示される製剤に従ったタイプの、生物分解性および水溶性両親媒性ポリマーのナノ粒子の凝集によって得られ、
→APが充填され、
→上記の目的で定義された通りである、固体および乾燥形態における微小粒子の調製のための新規な方法を提供することである。
→APが充填され、
→上記の目的で定義された通りである、例えば、WO-A-03/104303で開示される製剤に従ったタイプの、生物分解性および水溶性両親媒性ポリマーのナノ粒子の凝集によって得られる新規な微小粒子を含む医薬製剤を提供することである。
・上記で提示した目的において定義された通りに、少なくとも1種のAPと結合したPO微小粒子を基にした、
・または上記で提示した目的において定義された通りに製剤から得た、
特に肺吸入および投与のための乾燥粉末形態であるAPの持続放出のための固体医薬製剤を提供することである。
・疎水基(HG)および親水基を担持する水溶性の生物分解性両親媒性コポリマーであり、
・等張条件下で、pH7.0の水中でナノ粒子のコロイド懸濁液を自然に形成し、
・APと非共有結合により結合し、
微小粒子が、
a. 少なくとも1種のAPを含むPOの溶液またはコロイド懸濁液の微粒化によって得られ、
b. T試験で測定して、サイズが0.5から100ミクロン、好ましくは1から70ミクロン、好ましくは2から40ミクロンであり、
c. 「分散性」試験DP1においてコロイド懸濁液中で分散性である、少なくとも1種の有効成分(AP)を含むポリマー(PO)の微小粒子に関する。
i ポリマーPOが
・疎水基(HG)および親水基[好ましくは、少なくとも部分的にイオン化されているイオン性基(IG)]を担持する水溶性の生物分解性両親媒性ポリマーであり、
・等張条件下で、pH7.0の水中でナノ粒子のコロイド懸濁液を自然に形成し、
・APと非共有結合により結合し、
ii 前記微小粒子が、T試験で測定して、サイズが0.5から100ミクロン、好ましくは1から70ミクロン、好ましくは2から40ミクロンであり、本質的にAPを含むPOの溶液またはコロイド懸濁液を微粒化するステップを含む、少なくとも1種の活性成分(AP)と結合しているPO微小粒子の調製のための方法に関する。興味深い変形によれば、微粒化によって得た微小粒子を、本質的に水性の液状媒体(好ましくは、分散手段として多価イオンを含む)中で再分散させ、次に得られた分散物を凍結乾燥させる。
・本発明の第1の態様により上記で定義されたような微小粒子であるか、または本発明の第2の態様により上記で定義されたような方法によって得られた微小粒子である、少なくとも1種のAPを含むPO微小粒子、
・ならびに
→本質的に水性液と、
→本質的に有機および水混和性液と、
→本質的に有機水非混和性液とを含む群から選択された再構成液を含む、特に本発明の第3の態様により上記で定義されたような製剤を再構成するための再構成キットに関する。
・混合するステップであって
⇒本発明の第1の態様により上記で定義されたような微小粒子であるか、または本発明の第2の態様により上記で定義されたような方法によって得られた微小粒子である、少なくとも1種のAPを含むPO微小粒子、
⇒ならびに
→本質的に水性液と、
→本質的に有機および水混和性液と、
→本質的に有機水非混和性液とを含む群から選択された再構成液を混合するステップと、
・この混合物を撹拌するステップとを本質的に含む、特に本発明の第3の態様により上記で定義されたような製剤を再構成するための再構成方法に関する。
・本発明の第1の態様により上記で定義されたような微小粒子であるか、もしくは本発明の第2の態様により上記で定義されたような方法によって得られた微小粒子である、少なくとも1種のAPを含むPO微小粒子を基にしているか、
・または本発明の第3の態様により上記で定義されたような製剤から得た、吸入および経肺投与のための乾燥粉末形態を含む、APの持続放出のための固体医薬製剤に関する。
理論に縛られることは望まないが、一緒に集合して疎水性ドメインを得ることができるポリマーPOの疎水基が、ちょうどAPの安定化のような、APの調節放出のためのプロセスで重要な役割を果たすことが考えられる。
本出願の全体において、接続詞「または」は、「一方もしくはもう一方、または両方」の包括的意味と理解すべきである。したがって、例えば、少なくとも1個のヘテロ原子(O、NまたはS)または少なくとも1つの不飽和を含み得る直鎖アルキルは、2個のヘテロ原子NおよびS、ならびに不飽和を含むことができる。
特性(a)
微粒化の前に、両親媒性(コ)ポリアミノ酸などの両親媒性ポリマーPOとAP(例えば、タンパク質または別のペプチド化合物)を結合させる事実は、プロセス自体および微粒化により生産された微小粒子の特性の両方に関して、数多くの利点を示す。
この特性は、下記のT試験によって客観的に定義されている。
レーザー回折による微小粒子のサイズを測定するためのT試験。
a 微小粒子が乾燥形態である場合のT0試験。
1 装置および操作条件
・ヘプタン中のスパン(Span)80の0.1%溶液を調製する(このために、スパン80粉末0.01gを、20mlフラスコで検量し、次にヘプタンを計量することにより加え、最終重量10gを得る)、
・約6mgの粉末を、5ml試験管で検量する、
・0.1%スパン80を含むヘプタン0.7gを、試験管に加える、
・この試験管を、超音波槽に2分間入れて、粉末を十分に分散させる。
静置させた液体経路分散システムの循環液を空にし、ヘプタンと置き換える。ヒドロ(Hydro)2000SMローターの撹拌を、2,400回転/分に調整する。
測定を前述の実験条件で開始する。
・レーザー光の配置、
・暗雑音の記録。
これらのステップの後、操作者は分析される試料を以下のようにして添加する。希釈試料を、不明瞭状態が5%から20%の間にあるまで1滴ずつ加え(パスツールピペットにより)、収集を開始する。
D50(分析される物体の50%が発見されるより小さい直径)に関するデータを得る。
3つの異なる調製物で実施された3つの測定のD50の平均を算出する。
1 装置および操作条件
分析する試料を、そのままセルに添加する、または非常に散乱している試料の場合、水で場合によって再希釈してもよい。
静置させた液体経路分散システムの循環液を空にし、新しい脱塩水と置き換える。ヒドロ(Hydro)2000SMローターの撹拌を、2,400回転/分に調整する。
測定を前述の実験条件で開始する。
・レーザー光の配置、
・暗雑音の記録。
これらのステップの後、操作者は分析される試料を以下のようにして添加する。
希釈試料を、不明瞭状態が5%から20%の間にあるまで1滴ずつ加え(パスツールピペットにより)、収集を開始する。
D50(分析される物体の50%が発見されるより小さい直径)に関するデータを得る。
3つの異なる調製物で実施された3つの測定のD50の平均を算出する。
本試験は、T1試験と類似している。にもかかわらず、この場合、分散液と完全に混和性であり、粒子が膨張しない溶媒と水を置換する必要がある。多くの場合、ヘプタンが使用される。
1 装置および操作条件
分析する試料を調製するために、分析するサンプル400μlを、5ml試験管において、ヘプタン600μlで希釈する必要があり、次に調製物を10秒間(10±5)ボルテックスする必要がある。
静置させた液体経路分散システムの循環液を空にし、新しい脱塩水と置き換える。ヒドロ2000SMローターの撹拌を、2,400回転/分に調整する。
測定を前述の実験条件で開始する。
・レーザー光の配置、
・暗雑音の記録。
これらのステップの後、操作者は分析される試料を以下のようにして添加する。希釈試料を、不明瞭状態が5%から20%の間にあるまで1滴ずつ加え(パスツールピペットにより)、収集を開始する。
D50(分析される物体の50%が発見されるより小さい直径)に関するデータを得る。
3つの異なる調製物で実施された3つの測定のD50の平均を算出する。
この特性は、下記のDP1試験によって客観的に定義されている。
粉末の「分散性」DP1試験
約30mgの粒子粉末を、隔壁を備えた3mlフラスコに添加する。次に、粒子の正確な重量を測定する(w1)。再構成溶液1mlを、25G×5/8(0.5×16mm)針(例えば、BDミクロランス(Microlance)3型)を取り付けた1ml注射器を使用して隔壁を通して粉末に加え、フラスコを手で断続的に15分間撹拌する。添加した溶液の正確な重量を測定するためにフラスコを計量する(w2)。この終了時、全体の懸濁液を、25G針を取り付けた1ml注射器(ブラウン インジェクケト-Fルアー(Braun Injeckt-F Luer) 1mlタイプ、9166017V参照)を通して吸引し、前もって風袋を計量した新しいフラスコにデカントし、回収した溶液の重量w3を測定する。
%=w3×100/(w1+w2)
ならびに微小粒子のサイズを、T1またはT2試験に従って測定する(分散液が、水溶液または有機液であるかによって決める)。
・得られた混濁液が2から40μmの平均直径の微小粒子を含む場合、
・懸濁液の外観が均一である場合、
・25G針を通して注射可能である場合、および
・したがって、懸濁液の少なくとも80%を回収できる場合である。
乾燥微粒化粉末に存在する微小粒子のサイズを、T0試験に従って、レーザー粒子寸法測定器により粉末の微粒化後の1週間以内に測定する。次に粉末を乾燥器内に30℃で1週間置く。「対照」試料は5℃で放置する。分散後、サイズ測定を時間t0と同じ条件下で再度実施する。エイジング前後の粒子の分布を比較する。
微小粒子粉末を、その安定性を観察するのに望ましい濃度で、磁気撹拌しながら分散液中に分散させ、中程度の磁気撹拌で少なくとも2時間撹拌を続ける(測定t0)。
粒子サイズを分散媒体(水性または有機)によってT1またはT2試験に従ってレーザー粒子寸法測定器で測定する。
続いて、懸濁液を5℃で7日間放置する。沈殿ペレットを数分間撹拌することによって分散させる(目視観測後に均一である懸濁液が得られるまで)。分散後、サイズ測定を時間t0と同じ条件下で再度実施する。
本発明によるポリマーPOは、疎水基HGおよび親水基[好ましくは、少なくとも部分的にイオン化されているイオン性基IG]を担持する水溶性の生物分解性ポリマーである。疎水基HGは、鎖の残部に関して少数である可能性があり、鎖の側方に位置するか、または鎖に挿入される可能性があり、ランダムに(ランダムコポリマー)または配列もしくはグラフト(ブロックコポリマーまたはシーケンスコポリマー(sequential copolymer))の形態で分布する可能性がある。
・NHR1は、末端アミノ酸残基であり;
・R2は、H、直鎖C2〜C10もしくは分枝C3〜C10アシル、末端ピログルタミン酸基または-R4-[HG]を表し;
・R3は、Hであるか、または
・+R3は、好ましくは
・ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムを含む亜群から有利に選択された金属カチオン、
・有機カチオンであって、
・アミンベースのカチオン、
・オリゴアミンベースのカチオン、
・ポリアミンベースのカチオン(ポリエチレンイミンが特に好ましい)、
・リシンもしくはアルギニンを基にしたカチオンを含むクラスから有利に選択されたアミノ酸を基にしたカチオンを含む亜群から有利に選択された有機カチオン、
・あるいはポリリシンもしくはオリゴリシンを含む亜群から有利に選択されたカチオン性ポリアミノ酸を含む群から選択され;
・R4は、直接結合または1から4個のアミノ酸残基を基にした「スペーサー」を表し、
・Aは、独立に-CH2-基(アスパラギン酸残基)または-CH2-CH2-基(グルタミン酸残基)を表し;
・n/(n+m)は、モルグラフト比(molar grafting rate)と定義され、この値は、pH=7および25℃で水に溶解した、サブミクロンサイズのPO粒子のコロイド懸濁液を形成するために、POにとって十分低い値であり;好ましくは、n/(n+m)は、1から25モル%、さらに好ましくは1から15モル%に含まれ;
・n+mは、重合度と定義され、10から1,000、好ましくは50から300の間で変動し;
・HGは、6から30個の炭素原子を含む疎水基を表す)。
R4は単結合を表す。
・R30は、二価の直鎖アルキレンC2〜C6鎖であり;
・R3’は、Hであるか、または
・+R3’は、好ましくは
・ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムを含む亜群から有利に選択された金属カチオン、
・有機カチオンであって、
・アミンベースのカチオン、
・オリゴアミンベースのカチオン、
・ポリアミンベースのカチオン(ポリエチレンイミンが特に好ましい)、
・リシンもしくはアルギニンを基にしたカチオンを含むクラスから有利に選択されたアミノ酸を基にしたカチオンを含む亜群から有利に選択された有機カチオン、
・またはポリリシンもしくはオリゴリシンを含む亜群から有利に選択されたカチオン性ポリアミノ酸を含む群から選択され;
・R50は、1つまたは2つのメチレン単位が、好ましくはR50の各末端で、独立に-O-または-NHによって置換されてもよい二価の直鎖アルキレンC1〜C8鎖であり;
・R4は、直接結合または1から4個のアミノ酸残基を基にしたスペーサーを表し;
・Aは、独立に-CH2-基(アスパラギン酸残基)または-CH2-CH2-基(グルタミン酸残基)を表し;
・n’+m’またはn’’は、重合度と定義され、10から1,000、好ましくは50から300の間で変動する)。
・6から30個の炭素原子を含み、少なくとも1つのヘテロ原子(好ましくはO、NまたはS)および/または少なくとも1つの不飽和を含み得る直鎖または分枝のアルコキシ、
・6から30個の炭素原子を含み、1つまたは複数のアニールしたシクロアルキルを有し、少なくとも1つの不飽和または少なくとも1つのヘテロ原子(好ましくはO、NまたはS)を場合によって含むアルコキシ、
・7から30個の炭素原子の、少なくとも1つの不飽和または少なくとも1つのヘテロ原子(好ましくはO、NまたはS)を含み得るアルコキシアリールまたはアリールオキシアルキルを含む基の群から選択される。
R4は単結合を表す。
・R6は、6から30個の炭素原子を含む疎水基を表し、
・lは、0から6まで変動する)。
・6から30個の炭素原子を含み、少なくとも1つのヘテロ原子(好ましくはO、NまたはS)または少なくとも1つの不飽和を含み得る直鎖または分枝のアルコキシ、
・6から30個の炭素原子を含み、1つまたは複数のアニールしたシクロアルキルを有し、少なくとも1つの不飽和または少なくとも1つのヘテロ原子(好ましくはO、NまたはS)を場合によって含むアルコキシ、
・少なくとも1つの不飽和または少なくとも1つのヘテロ原子(好ましくはO、NまたはS)を含み得る7から30個の炭素原子のアルコキシアリールまたはアリールオキシアルキルを含む基の群から選択される。
R4は単結合を表す。
・α-L-グルタミン酸塩もしくはα-L-グルタミン酸ホモポリマー、
・α-L-アスパラギン酸塩もしくはα-L-アスパラギン酸ホモポリマー、
・またはα-L-アスパラギン酸塩/α-L-グルタミン酸塩もしくはα-L-アスパラギン酸/α-L-グルタミン酸コポリマーである。
・Xは、酸素、窒素およびイオウを含む群から選択されたヘテロ原子であり、
・R7およびR8は、独立にHまたは直鎖のC1〜C4アルキルを表し、
・n'''は、10から1,000、好ましくは50から300まで変動する)。
APに関して、タンパク質、糖タンパク質、1つまたは複数のポリアルキレングリコール鎖に結合したタンパク質[好ましくは、ポリエチレングリコール(PEG):「PEG化タンパク質」]、ペプチド、多糖類、糖脂質、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、およびこれらの混合物を含む群、
ならびにより好ましくは、さらにエリトロポエチン、オキシトシン、バソプレッシン、副腎皮質刺激ホルモン、上皮増殖因子、血小板由来成長因子(PDGF)、血球新生を刺激する因子およびこれらの混合物、因子VIIIおよびIX、ヘモグロビン、シトクロム、アルブミン、プロラクチン、ルリベリン、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRHアンタゴニスト、LHRH競合物、ヒト、ブタまたはウシ成長ホルモン(GH)、成長ホルモン放出因子、インスリン、ソマトスタチン、グルカゴン、インターロイキンまたはこれらの混合物(IL-2、IL-11、IL-12)、インターフェロン-α、-βまたは-γ、ガストリン、テトラガストリン、ペンタガストリン、ウロガストロン、セクレチン、カルシトニン、エンケファリン、エンドモルフィン、アンギオテンシン、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)、腫瘍壊死因子(TNF)、神経成長因子(NGF)、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)、ヘパリナーゼ、骨形成タンパク質(BMP)、hANP、グルカゴン様ペプチド(GLP-1)、VEG-F、組換え型B型肝炎表面抗原(rHBsAg)、レニン、サイトカイン、ブラジキニン、バシトラシン、ポリミキシン、コリスチン、チロシジン、グラミシジン、サイクロスポリンおよび合成類似体および薬学的に活性な修飾、ならびに酸素、サイトカイン、抗体、抗原およびワクチンの断片の亜群から好ましくは選択される。
本明細書の意味の範囲内で、「小」分子は、特に、例えば、アミノ酸を欠いている小非タンパク質分子である。
・[非結合AP]≦1
・好ましくは[非結合AP]≦0.5であることは特に有益である。
本発明による方法の好ましい形態によれば、微粒化することが意図される溶液またはコロイド懸濁液に存在するPOは、少なくとも一部は、T1試験で測定して、500nm未満、好ましくは10から300nm、より好ましくはさらに10から100nmのサイズを有するPOナノ粒子の形態である。
i. 極性がPOポリマーのイオン性基の極性と反対であり、連続的な水相に含まれる多価イオン、
ii. 微粒化するためにPO懸濁液/溶液に加えられ、したがって微粒化されたPO/AP微小粒子に含まれる少なくとも親水性の化合物(好ましくは、注射用製剤に使用可能である)、
iii. 少なくとも1種の親水性化合物(好ましくは、注射用製剤に使用可能である)の少なくとも被膜でコーティングしている少なくとも微小粒子、
iv. pH変更、
v. および手段(i)から(iv)の少なくとも2つの組合せ(手段(i)が特に好ましい)の群から選択される。
同様に、分散の液状媒体に関して、下記で定義された再構成液について記載した添加物と同一の添加物を含むことができる。
本発明による製剤は、上記の定義の通りである微小粒子であるか、またはそれ自体も上記の定義の通りおよび下記の実施例でのプロセスによって得られた微小粒子である、少なくとも1種のAPと結合したPO微小粒子を基にした低粘度のコロイド懸濁液を含むAPの持続放出のための液体医薬であり得る。
本製剤は、非経口的に注射可能であり、注射条件下で液体であるという利点を有する。
動粘度率の基準測定は、例えば、20℃でコーン/プレート型外形(4cm、2°)を備えたAR1000レオメーター(ティーエイインスツルメント(TA Instruments))を使用して実施することができる。粘度vを、10s-1のせん断勾配で測定する。
特に製剤を調製するために再構成液に微粒化PO/AP微小粒子を分散または懸濁させることに関して、前記製剤がPO/AP微小粒子を分散させるための手段M2を含むことが本発明により提供されている。
したがって、4つの可能性を、特に本発明により考えることができる。
1. 懸濁液の連続相は、本質的に水性である。
2. 懸濁液の連続相は、本質的に有機水混和性相である。
3. 懸濁液の連続相は、本質的に有機水非混和性相である。
4. 懸濁液の連続相は、本質的に有機水混和性相である、または有機水混和性相でない。
場合によって互いに組み合わせることができる分散手段M2のいくつかのタイプは、すなわち、分散手段M2は、例えば以下の群より選択されると考えることができる。
i. 極性がPOポリマーのイオン性基の極性と反対であり、連続的な水相に含まれる多価イオン、
ii. 微粒化するためにPO懸濁液/溶液に加えられ、したがって微粒化されたPO/AP微小粒子に含まれる少なくとも親水性の化合物(好ましくは、注射用製剤に使用可能である)、
iii. 少なくとも1種の親水性化合物(好ましくは、注射用製剤に使用可能である)の少なくとも被膜でコーティングしている少なくとも微小粒子、
iv. pH変更、
v. および手段(i)から(iv)の少なくとも2つの組合せ(手段(i)が特に好ましい)。
POがイオン性基IGを示す場合には、分散手段M2は、極性がポリマーPOのイオン性基IG(少なくとも部分的にイオン化されている)の極性の反対であり、懸濁液を形成する懸濁液/溶液の再構成の間に水性連続相に添加される、多価イオンを含み得る。
本発明の意味の範囲内で、「多価イオン」という用語は、例えば、二価イオン、三価イオン、四価イオンおよびこれらのイオンの組合せを意味する。
POがアニオン性IG基を示す場合には、多価イオンは、多価カチオン、好ましくは二価カチオンであり、より好ましくはさらにMg2+、Ca2+、Zn2+、Fe2+、Cu2+およびこれらの混合物を含む群から選択され、または三価カチオンであり、より好ましくはAl3+、Fe3+もしくはこれらの混合物を含む群から選択される。
これらの多価イオンは、好ましくは塩(有機または無機)水溶液、例えば、多価カチオンの硫酸塩、塩化物、酢酸塩、グルコン酸塩またはグルタミン酸塩(または他のアニオン性アミノ酸)の溶液の形態で、本発明の製剤に添加される。
多価イオンを基にしたこの分散手段M2は、より好ましくは、両親媒性PO(例えば、(コ)ポリアミノ酸)が比較的親水性である場合には適している。
分散手段M2は、
微粒化するPO懸濁液/溶液に加えられ、したがって微粒化されたPO/AP微小粒子に存在する少なくとも1種の親水性化合物(好ましくは注射用製剤のために使用することができる)、
または少なくとも1種の親水性化合物(好ましくは注射用製剤のために使用することができる)の少なくとも1つの被膜を有する微小粒子の少なくとも1つのコーティングを本質的に含むことができる。
→アミノ酸(例えば、リシン、アルギニン、グリシン)、
→ポリアルキレングリコール、好ましくはポリエチレングリコール、
→コポリアルキレングリコール、好ましくはエチレングリコール/プロピレングリコールコポリマー(ポロキサマー(Poloxamer)またはプルロニック(Pluronic)またはルトロール(Lutrol)型の)、
→セルロースポリマーおよびこれらの誘導体、好ましくはカルボキシアルキルセルロース(例えば、カルボキシメチルセルロース)またはアルキルセルロース(例えば、メチルセルロース)、
→トレハロース、ソルビトール、マンニトールまたはスクロースなどの水素化または非水素化サッカリド、
→プロピレングリコールまたはグリセロールなどのポリオール、
→ゼラチン、好ましくは加水分解されたゼラチン、
→窒素(コ)ポリマー、好ましくはポリアクリルアミド、ポリ-N-ビニルアミド、ポリビニルピロリドン(PVP)およびポリ-N-ビニルラクタムを含む群に存在する窒素(コ)ポリマー、
→ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、
→ポリ(グルタミン酸ナトリウム)、
→ならびにこれらの混合物を含む群から好ましくは選択され、
前記親水性コーティング化合物が、好ましくは少なくとも1つの親水性ポリマーを含む、注射用製剤に使用することができる親水性化合物から選択された少なくとも1種の親水性化合物を、微粒化するPO懸濁液/溶液に加える。
本発明により予想することができる別の分散手段は、好ましくは微粒化の前のpH変更による分散手段から成る。この種の手段は、特に両親媒性PO(例えば、ポリアミノ酸)がイオン性官能基を保有しており、さらに非常に親水性(すなわち、例えば、10モル%未満の疎水性HGを含む)である化合物の場合に適していることが証明されている。
・再構成ステップでの微粒化後に使用される多価イオンを基にした分散手段M2(i)、または、
・好ましくは、少なくとも1種の親水性ポリマーの微小粒子をコーティングすることM2(iii)による、親水性化合物を基にした分散手段M2(ii)もしくは(iii)と組み合わせても、組み合わせなくてもよい。
分散手段は、この水混和性有機相から成る。
この相は、したがって、例えば、エタノール、N-メチルピロリドン(N-MethylPyrrolidone: NMP)、ジメチルスルホキシド(DiMethyl SulfOxide: DMSO)、イソプロパノール、グリセロールまたはグリコフロール(テトラヒドロフルフリルアルコールポリエチレングリコールエーテル)を含むことができる。
有益な実施形態によれば、分散手段は、水非混和性有機連続相に存在する、融点が好ましくは15℃以下である親油性液を含む。
・例えば、サソール(Sasol)により「ミグリオル(Miglyol)812」の名前で販売されているヤシ油から得られた飽和C8〜C10脂肪酸のトリグリセリドの混合物、
・少なくとも1種の植物油、好ましくはダイズ油、パーム油、アマニ油、綿実油、ゴマ油、ヒマワリ油または落花生油、
・少なくとも1種の脂質、好ましくは液体レシチン、合成または天然のビタミンE、
・少なくとも1種の脂質誘導体、好ましくはアラキドイルホスファチジルコリンおよびステアロイルホスファチジルコリン、
・少なくとも1種の脂肪酸、好ましくはオレイン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸およびこれらの塩、
・少なくとも1種の脂肪酸誘導体、好ましくはモノ、ジまたはトリグリセリド誘導体、オレイン酸エチル、乳酸ラウリル、ステアリン酸グリセリル、パルミチン酸ソルビタン、ステアリン酸ソルビタン、ソルビタンモノオレエートまたはポリソルベート、
・およびこれらの混合物を含む。
製剤を構成している懸濁液/溶液の連続相の性質に関する第2および第3の可能性と合致した有益なプロセスの代替によれば、分散手段は、少なくとも1種の被膜形成コーティング化合物(好ましくは注射用製剤に使用することができる)による微小粒子のコーティングを含む。
また、水相中の分散特性を促進するためおよび/または水性懸濁液の安定性をさらに改善するために、注射用製剤が他の添加物(一方で「賦形剤/安定剤」によって下記で示す添加物、および他方で従来の賦形剤)を含むことは有益である可能性がある。
→POが疎水基(HG)および等張条件下でpH=7.0の水中でナノ粒子のコロイド懸濁液を自然に形成する少なくとも部分的にイオン化されているイオン性親水基(IG)を担持する水溶性生物分解性の両親媒性コポリマーである、少なくとも1種のポリマーPOのナノ粒子、
→アミノ酸、
→ポリアルキレングリコール、好ましくはポリエチレングリコール、
→コポリアルキレングリコール、好ましくはエチレングリコール/プロピレングリコールコポリマー(ポロキサマー、プルロニックまたはルトロール型)、
→セルロースポリマーおよびこれらの誘導体、好ましくはカルボキシアルキルセルロース(例えば、カルボキシメチルセルロース)またはアルキルセルロース(例えば、メチルセルロース)、
→ソルビタンおよび脂肪酸のエステル、好ましくはポリオキシアルキレン(例えば、エチレン)グリコールおよび少なくとも1種の酸(例えば、オレイン酸)、Tween(または、ポリソルベート)型のエステル、
→リン脂質およびポリアルキレングリコール、好ましくはポリエチレングリコールを基にした界面活性剤、
→トレハロース、ソルビトール、マンニトールまたはスクロースなどの水素化または非水素化サッカリド、
→プロピレングリコールまたはグリセロールなどのポリオール、
→ゼラチン、好ましくは加水分解されたゼラチン、
→好ましくはポリアクリルアミド、ポリ-N-ビニルアミド、ポリビニルピロリドン(PVP)およびポリ-N-ビニルラクタムを含む群からの窒素(コ)ポリマー、
→ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、
→ならびにこれらの混合物を含む群から選択することができる。
前述の分散手段に加えて、本発明による製剤の調製において使用される再構成液は、例えば、
・溶液のpHを調整することを可能にする、例えば、0.001Mから0.1M、好ましくは0.005Mから0.02Mの濃度で少なくとも1種の緩衝液または少なくとも1種の注射用塩(リン酸緩衝液、クエン酸塩緩衝液、塩化ナトリウム)、
・例えば、0.01%から2%、好ましくは0.05から0.5%の濃度における、好ましくはTween(登録商標)20およびTween(登録商標)80などのポリソルベート型、またはLutrol(登録商標)F38、Lutrol(登録商標)F68もしくはLutrol(登録商標)F127などのポロキサマー型の少なくとも1種の注射用界面活性剤を含むことができる。
本発明による製剤は好ましくは医薬製剤であるが、しかし、このことは上記の定義のような少なくとも1種のPOおよび少なくとも1種のAPを含む化粧品、健康食品または植物保護製剤を除外するものではない。
PO/AP微小粒子ならびに本質的に水性の再構成液、本質的に有機水混和性の再構成液および本質的に有機水非混和性の再構成液は上記に定義されている。
PO/AP微小粒子ならびに本質的に水性の再構成液、本質的に有機水混和性の再構成液および本質的に有機水非混和性の再構成液は上記に定義されている。
このAPの持続放出のための製剤は、上記の定義のようなPO/AP微小粒子を基にした吸入および経肺投与のための乾燥粉末形態を含む。
また、本発明は、本発明によるPO微小粒子から誘導される固体生成物に向けられる。
(実施例1)
両親媒性ポリマーPO-Aの合成
合成起源のα-トコフェロールによりグラフトされたポリグルタミン酸の合成
ポリ(α-L-グルタミン酸)15g(ポリオキシエチレン標準(polyoxyethylene standard)に関して約16,900Daと当量であり、特許出願FR-A-2801226に開示のようにNCAGluOMeの重合、続く加水分解によって得る)を、ポリマーが溶解するまで、80℃で加熱することによってジメチルホルムアミド(DMF)288mlに溶解する。本溶液を、15℃まで冷却し、前もってDMF8mlに溶解したD,L-α-トコフェロール2.5g(>98%、Fluka(登録商標)から入手)、前もってDMF1mlに溶解した4-ジメチルアミノピリジン280mgおよび前もってDMF6mlに溶解したジイソプロピルカルボジイミド1.6gを連続して加える。3時間撹拌した後、反応媒体を塩化ナトリウムおよび塩酸(pH=2)を15%含む水1,200mlに注ぐ。沈殿したポリマーを続いて濾過によって回収し、0.1N塩酸、水およびジイソプロピルエーテルで洗浄する。ポリマーを、続いて40℃で真空下の乾燥器において乾燥させる。約90%の収率を得る。立体排除クロマトグラフィーによって測定したモル質量は、ポリオキシエチレン標準に関して15,500である。プロトンNMRスペクトロスコピーによって推定したグラフトされたトコフェロールのレベルは5.1モル%である。水中のポリマーのナノ粒子懸濁液を、これを、pHを7+/-1に調整した(カルボキシレートの中和)水に溶解することによって得る。
両親媒性ポリマーPO-Bの合成
実施例2は、実施例1を適合し、20%のグラフト比を目標とする。
IFN-α2bを含むポリマーPO-Aの乾燥ミクロンスケール粒子の調製
ポリマー20mg/gおよびIFN0.25mg/gを含む溶液の調製
ポリマーPO-Aの30mg/g溶液200gを、500mlフラスコに添加する。続いて水68gを、ポリマーを含むフラスコに添加する。2.8mg/gに濃縮したIFN-α-2bの凍結溶液を、25℃で1時間解凍し、この解凍溶液26.8gを、ポリマー溶液を含むフラスコに添加する。混合物を周囲温度で14時間放置する。
溶液をビュッヒ(Buchi)B290型のスプレー乾燥装置で微粒化する。溶液を、5ml/分の速度で吸引し、窒素を送られた(7バール、900L/h)スプレーノズルを通して噴霧する。吸引流速(乾燥空気)は、40m3/hである。引入口温度を90℃で維持し、これらの条件下で、放出口温度は45℃となる。
得られた粒子のサイズ(T0試験に従って)は、D50=5μmである。
微粒化濃度で水中に粉末を分散させた後、HPLCによるIFNアッセイは、微粒化前の溶液のアッセイと同一であり、分解形態は検出されない。
IFN-α2bおよびポリソルベート80を含むポリマーPO-Aの乾燥ミクロンスケール粒子の調製
ポリマーPOおよびインターフェロンの溶液を、実施例3と同様に調製する。ポリソルベート80 0.9gを、微粒化前に溶液に加える。
溶液を実施例3に記載の条件と同一の条件下で微粒化する。
得られた粒子のサイズ(T0試験に従って)は、D50=5μmである。
微粒化濃度で水中に粉末を分散させた後、HPLCによるIFNアッセイは、微粒化前の溶液のアッセイと同一であり、分解形態は検出されない。
IFN-α2bを含むポリマーPO-Aの酸性化乾燥ミクロンスケール粒子の調製
ポリマーPO-AおよびIFNの溶液を、実施例3と同様に調製する。この溶液を、ポリマーPO-Aの濃度が15mg/gである(次にIFN濃度が0.188mg/gである)ように、水の添加によって連続して希釈する。0.2μmフィルターを通して濾過した後、溶液をpH4が得られるまで、1N HClの添加により酸性化する。このように得られた溶液は乳白色である。
溶液を実施例3に記載の条件と同一の条件下で微粒化する。
得られた粒子のサイズ(T0試験に従って)は、D50=5μmである。
微粒化濃度で水中に粉末を分散させた後、HPLCによるIFNアッセイは、微粒化前の溶液のアッセイと同一であり、分解形態は検出されない。
PVPでコーティングされ、IFN-α2bを含むポリマーPO-Aの乾燥ミクロンスケール粒子の調製
ポリマーPO-AおよびIFNの乾燥微小粒子で形成した粉末を、実施例3で使用したプロトコールに従ってPO-A/IFN混合物から得る。
微粒化ステップの終了時に、この粉末1.5gを、注射用グレードポリビニルピロリドン(PVP)K30タイプのPVP7g/Lを含むエタノール溶液に再懸濁する。エタノール懸濁液を2時間撹拌し、続いて有機溶媒(-20℃の不活性ループ(inerting loop))に対する抽出トラップ(extraction trap)を取り付け、窒素下で閉鎖循環(closed circuit)として操作するビュッヒB290型のスプレー乾燥装置で2回目の微粒化を行う。溶液を、5ml/分の速度で吸引し、窒素を送られた(7バール-670L/h)スプレーノズルを通して噴霧する。吸引流速(乾燥空気)は、40m3/hである。引入口温度を80℃で維持し、これらの条件下で、放出口温度は55℃となる。
得られた粒子のサイズ(T0試験に従って)は、D50=6μmである。
微粒化濃度で水中に粉末を分散させた後、HPLCによるIFNアッセイは、微粒化前の溶液のアッセイと同一であり、分解形態は検出されない。
IFN-α2bを含むポリマーPO-Bの乾燥ミクロンスケール粒子の調製
ポリマー-IFN溶液を調製し、微粒化するためのプロトコールは、ポリマーPO-AをポリマーPO-Bと交換した実施例3に記載のプロトコールと同一である。
得られた粒子のサイズ(T0試験に従って)は、D50=4μmである。
微粒化濃度で水中に粉末を分散させた後、HPLCによるIFNアッセイは、微粒化前の溶液のアッセイと同一であり、分解形態は検出されない。
hGHを含むポリマーPO-Aの乾燥ミクロンスケール粒子の調製
濃縮hGH溶液の調製
組換えヒト成長ホルモン溶液(濃度3.9mg/g)60gを、25℃で1時間30分間解凍し、24mg/gの濃度が得られるまで(HPLCでモニター)10kD膜を通した前部限外濾過によって約6倍濃縮する。
ポリマーPO-Aの濃縮30mg/g溶液52gを、水28gの添加によって19.5mg/gまで希釈する。24mg/g hGH溶液8gを、このように希釈されたポリマー溶液にゆっくりと注ぐ。本混合物を、周囲温度で終夜放置し、次に0.2μm滅菌フィルターを通して濾過する。
溶液を実施例3に記載の条件と同一の条件下で微粒化する。
得られた粒子のサイズ(T0試験に従って)は、D50=5μmである。
微粒化濃度で水中に粉末を分散させた後、HPLCによるhGHアッセイは、微粒化前の溶液のアッセイと同一であり、分解形態は検出されない。
IL-2を含むポリマーPO-Aの乾燥ミクロンスケール粒子の調製
濃縮IL-2溶液の調製
SDSによって安定化した2g/Lの濃度のIL-2凍結溶液100gを、周囲温度で解凍し、次に本溶液を0から2℃の温度まで冷却する。無水エタノール100gを本溶液にゆっくりと加え、タンパク質を沈殿させる。沈殿物を、前部ダイアフィルトレーションセルにおける0.65/0.45μm膜を通した濾過によって回収し、水200gで洗浄する。沈殿物を、窒素流を加えることによって乾燥させる。次に、沈殿物を、予冷した(<5℃)0.02N水酸化ナトリウム10gに溶解し、SDSを欠いた20mg/gおよびpH=12のタンパク質の透明な溶液を得る。本溶液の正確なアッセイを、HPLC法によって測定する。
実施例1のポリマーPOの濃縮溶液(30mg/gで)96gを、水39gの添加によって希釈する。前述の20mg/g濃縮IL-2溶液9gを、このように希釈されたポリマー溶液にゆっくりと注ぐ。20mg/gのポリマーPOおよび1.25mg/gのIL-2を含む混合物を、周囲温度で終夜放置し、次に0.2μm滅菌フィルターを通して濾過する。
本溶液を実施例3に記載の条件と同一の条件下で微粒化する。
得られた粒子のサイズ(T0試験に従って)は、D50=5μmである。
微粒化濃度で水中に粉末を分散させた後、HPLCによるIL-2アッセイは、微粒化前の溶液のアッセイと同一であり、分解形態は検出されない。
インスリンを含むポリマーPO-Aの乾燥ミクロンスケール粒子の調製
20.3mg/g濃縮インスリン溶液40gの調製
28.7UI/gの活性を有し、2.5%の含水量の組換えヒトインスリン(粉末)0.83gを、ガラスフラスコに添加する。水23.62gを加え、インスリンをゆっくりと磁気撹拌しながら分散させる。0.1N HCl 6.22gを、透明な酸性インスリン溶液が得られるまで加える。次に、1N水酸化ナトリウム9.32gを加え、pH7から8の透明な最終溶液を得る。インスリン溶液を、0.2μm滅菌フィルターを通して濾過する。
前述の濃縮インスリン溶液37.66gを、30mg/gポリマーPO溶液220gにゆっくりと注ぐ(磁気撹拌しながら)。水72.34gを溶液に加える。混合物を周囲温度で4時間放置し、次に0.2μmフィルターを通して濾過する。
本溶液を、続いてビュッヒB290型のスプレー乾燥装置で微粒化する。溶液を、5ml/分の速度で吸引し、窒素を送られた(7バール、900L/h)スプレーノズルを通して噴霧する。吸引流速(乾燥空気)は、40m3/hである。引入口温度を120℃で維持し、この条件下で、放出口温度は70℃となる。
溶液を実施例3に記載の条件と同一の条件下で微粒化する。
得られた粒子のサイズ(T0試験に従って)は、D50=5μmである。
微粒化濃度で水中に粉末を分散させた後、HPLCによるインスリンアッセイは、微粒化前の溶液のアッセイと同一であり、分解形態は検出されない。
本発明により得られた微小粒子の特性:サイズと安定性
微小粒子のサイズを、T0試験に従って測定し、安定性をS1試験に従って測定する。タンパク質の分解は、微粒化前後の製剤のクロマトグラムを比較することによりHPLCによって評価する。
両親媒性ポリアミノ酸の存在下でのタンパク質の微粒化は、長期にわたり安定し、タンパク質の分解を引き起こさない微小粒子を生じる。
実施例3から10の粉末から開始する懸濁液の再構成
粉末を、DP1試験を実施するために記載したプロトコールに従った3つの異なる媒体に再構成する。
A. pH7.4のリン酸緩衝生理食塩水溶液
B. 0.1M塩化マグネシウム水溶液
C.カプリン酸トリグリセリド溶液(Miglyol(登録商標)812)
・上記の媒体の1つに分散させるステップ
・注射器に移し、次に25G針を通して注射するステップ。
懸濁液は、少なくとも80%が25G針を通した吸引/注射によって回収されるならば良好な特性を有すると考慮される。
再構成製剤の粘度の評価
前述の実施例(媒体Bの実施例5は除く)の媒体BおよびC中の粉末の30mg/mlの分散により、低粘度の安定した懸濁液が得られる。媒体Bでは、測定した粘度は、すべて10mPa.s未満であり、媒体Cでは、粘度は、すべて約30から40mPa.sである。
比較として、先行技術によるナノ粒子形態の同じポリマーの組成物は、この容認可能な粘度値(<100mPa.s)を有する濃度では(30mg/ml)得ることができない。
凍結乾燥粉末形態で得られたIFN-α2bを含むポリマーPO-Aの乾燥ミクロンスケール粒子の調製
最初に、粒子を実施例3に記載のように調製する。微粒化ステップは、無菌状態下で実施し、粒子を無菌コンテナに回収する。
微粒化段階の直後、粒子を回収し、無菌状態下で0.1M MgCl2水溶液中に再分散する。加えられるMgCl2溶液の量を、懸濁液中のPO-Aポリマー濃度が、約40mg/mlとなるように調整する。pHを、1N水酸化ナトリウムの添加によって6.5に調整する。
懸濁液を、凍結乾燥中に懸濁液を無菌状態に保つLyoguard(登録商標)型コンテナに分ける。次に、コンテナを実験室凍結乾燥器(実験台ユニット、クリスト(Christ)、ドイツ、オステローデ(Osterode))で72時間サイクルの無菌様式で凍結乾燥させる。粉末を、使用前に、無菌様式でフラスコに分ける。
実施例3から始まり得られた微小粒子粉末と実施例14の微小粒子粉末との再構成の比較
この比較では、再構成懸濁液の容量は両方の場合とも同一であり(約1ml)、再構成のフラスコも同一である(3mlガラスフラスコ)。粉末量を、両方の懸濁液が最終的に40mg/mlのポリマーおよび0.5mg/mlのIFN-α2bを含むように調整する。実施例3の粉末を0.1M MgCl2水溶液で再構成し、実施例14の粉末(すでにMg2+イオンを含む)を純水で再構成する。
この撹拌の終了時に、両方の特性を比較する。両方の懸濁液の粒子サイズおよび粘度は同等である。
微小粒子形態の両親媒性ポリアミノ酸を基にした製剤の皮下注射後のイヌに対するIFNの薬物動態
未処置のビーグル犬(体重9±0.6kg)8頭を、以下の製剤で処置した。
製剤1の粒子を、同一のインターフェロンPCGenバッチから開始する実施例14に従って調製する。凍結乾燥粉末を、実施例15に記載の方法に類似した方法に従って無菌の様式(層流フード下)で水に再懸濁させる。
・T>50pg/mlは、IFNセリック濃度が50pg/mlを超える時間であり、
・AUCは、時間の関数におけるIFNセリック濃度に対応する曲線下面積を表し、
・RBAは、即時放出製剤に関する生物学的利用能を表し、
・T50%aucは、塩析される総IFNの塩析50%に要する時間を表す。
製剤1は、非常にゆるやかな放出を示すIFN薬物動態学的プロフィールの大きな変更、および時間中央値60時間(範囲: 48〜96時間)後に最大セリック濃度0.5±0.2ng/ml(IR形態の最大セリック濃度より50倍低い)が得られる。薬物動態の一般的態様は、疑似プラトーを示す平坦なプロフィールである。循環IFN濃度は、192時間から240時間(8日から10日)の間、定量化できない濃度である。本製剤は、AUCが低く、相対的生物学的利用能が66%減少し(RBA=34%)、T50%aucは、IFN IRのT50%aucの約20倍高い。
微小粒子形態の両親媒性ポリアミノ酸を基にした製剤の皮下注射後のイヌに対するインスリンの薬動力学
本実施例の対照のLantus(登録商標)は、修飾インスリン類似体である(グラルギンインスリン、サノフィアベンティス(Sanofi Aventis))。ヒトインスリンの一次構造に対する2種のアミノ酸の修飾は、Lantus(登録商標)に原位置での析出を通した24時間にわたる持続放出特性をもたらしている。
薬動力学の結果の分析は、時間と関連した基礎血糖のパーセンテージに基づいている。
・APGC0〜36h(パーセント血糖曲線面積(Area Percent Glycemia Curve))は、投与後0から36時間の基礎血糖(100%)と血糖の進展を表す曲線(基礎血糖の%で表される)の間の面を表す、
・T50%APGCは、50%のAPGC0〜36hを得るために必要な時間を表す。
比較すると、製剤2の投与も、1時間目から迅速な血糖の減少をもたらす。次いで基礎血糖のパーセンテージは、平均で36時間までプラトーを維持する。製剤1で得られたCminは、対照Lantus(登録商標)のCminより平均で高く、このことは糖尿病患者の重度の低血糖現象をかなり減少できると思われる。
製剤2の作用持続時間は、対照の作用時間の長いLantus(登録商標)の作用持続時間を明らかに上回る。このことは製剤2での高い平均T50%APGC値によって例証される。
わずか24%のAPGC0〜36hの減少が、対照Lantus(登録商標)と比較して製剤2で観察された。
Claims (14)
- - 少なくとも1種の有効成分(AP)と非共有結合により会合したポリマー(PO)の水溶液またはコロイド懸濁液の微粒化によって得られる、1から70ミクロンの間に含まれるサイズを有するポリマー(PO)の微小粒子であって、ポリマーPOが、アスパラギン酸単位またはグルタミン酸単位またはそれらの混合物によって形成された主鎖を含み、前記単位の一部が-OCH 2 (CH 2 -CH 2 ) 3〜8 -CH 3 、オレイル、トコフェリル及びコレステリルからなる群から選択される疎水基(HG)を有する、ポリマー(PO)の微小粒子;及び
- Mg 2+ 、Ca 2+ 、Zn 2+ 、Fe 2+ 、Cu 2+ 、Al 3+ 、Fe 3+ 及びそれらの混合物からなる群から選択される多価カチオンを含む水性液相
を含む、APの持続放出のための液体医薬製剤。 - - 微粒化するためにPOの水溶液またはコロイド懸濁液に存在する少なくとも1種の親水性の化合物;及び
- PO微小粒子をコーティングした少なくとも1種の親水性の化合物の皮膜
から選択される、PO微小粒子を分散させるための手段を更に含む、請求項1に記載の液体医薬製剤。 - 親水性化合物が、
→アミノ酸、
→ポリアルキレングリコール、
→コポリアルキレングリコール、
→セルロースポリマー、
→水素化または非水素化サッカリド、
→ポリオール、
→ゼラチン、
→窒素(コ)ポリマー、
→ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、
→ポリ(グルタミン酸ナトリウム)、
→ならびにこれらの混合物
を含む群から選択される、請求項2に記載の製剤。 - POが以下の一般式(I)(基-COOR3は、カルボン酸とR3との結合がイオン結合-COO-+R3である形態を含む)により定義される、請求項1に記載の液体医薬製剤
・R1は、H、直鎖C2〜C10もしくは分枝C3〜C10アルキル、ベンジルまたは-R4-[HG]を表し、
・NHR1は、末端アミノ酸残基であり;
・R2は、H、直鎖C2〜C10もしくは分枝C3〜C10アシル基、または-R4-[HG]を表し;
・R2は、末端ピログルタミン酸残基であり;
・R3は、Hであるか、または
・+R3は、
・金属カチオン、
・有機カチオン、または
・カチオン性ポリアミノ酸
を含む群から選択され;
・R4は、直接結合または1から4個のアミノ酸残基を基にしたスペーサーを表し、
・Aは、独立に-CH2-基または-CH2-CH2-基を表し;
・n/(n+m)は、モルグラフト比と定義され、この値は、pH=7および25℃で水に溶解した、サブミクロンサイズのPO粒子のコロイド懸濁液を形成するために、POにとって十分低い値であり;
・n/(n+m)は、1から25モル%に含まれ;
・n+mは、重合度と定義され、10から1,000の間で変動し;
・HGは、-OCH 2 (CH 2 -CH 2 ) 3〜8 -CH 3 、オレイル、トコフェリル及びコレステリルからなる群から選択される疎水基を表す)。 - モルグラフト比n/(n+m)が10から25モル%の間に含まれる、請求項4に記載の液体医薬製剤。
- POが以下の一般式(II)、(III)および(IV)(基-COOR3’は、カルボン酸とR3’との結合がイオン結合-COO-+R3’である形態を含む)のうちの1つに対応する、請求項1に記載の液体医薬製剤
・HGは、-OCH 2 (CH 2 -CH 2 ) 3〜8 -CH 3 、オレイル、トコフェリル及びコレステリルからなる群から選択される疎水基を表し;
・R30は、直鎖の二価C2〜C6アルキレン鎖であり;
・R3’は、Hであるか、または
・+R3’は、
・金属カチオン、
・有機カチオン、または
・カチオン性ポリアミノ酸
を含む群から選択され;
・R50は、直鎖の二価C1〜C8アルキレン鎖であり;
・R4は、直接結合または1から4個のアミノ酸残基を基にしたスペーサーを表し;
・Aは、独立に-CH2-基または-CH2-CH2-基を表し;
・n’+m’またはn’’は、重合度と定義され、10から1,000の間で変動する)。 - R50が、1つまたは2つのメチレン単位がR50の各末端で独立に-Oまたは-NHによって置換されている直鎖の二価C1〜C8アルキレン鎖である、請求項6に記載の液体医薬製剤。
- POが互いに同一または異なる複数のペンダント疎水基(HG)を含む少なくとも1つの「本質的に中性の」コポリヒドロキシアルキルグルタミンを含む、請求項1に記載の液体医薬製剤。
- (コ)ポリアミノ酸の主鎖が
・α-L-グルタミン酸塩またはα-L-グルタミン酸ホモポリマー、
・α-L-アスパラギン酸塩またはα-L-アスパラギン酸ホモポリマー、および
・α-L-アスパラギン酸塩/α-L-グルタミン酸塩またはα-L-アスパラギン酸/α-L-グルタミン酸コポリマー
からなる群から選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載の液体医薬製剤。 - 請求項1から9のいずれか一項に記載の液体医薬製剤の調製方法であって、
・等張条件下で、pH=7.0の水中でPOのナノ粒子のコロイド懸濁液を自然に形成する工程であって、POが、アスパラギン酸単位またはグルタミン酸単位またはそれらの混合物によって形成された主鎖を含み、-OCH 2 (CH 2 -CH 2 ) 3〜8 -CH 3 、オレイル、トコフェリル及びコレステリルからなる群から選択される疎水基(HG)を有する、工程;
・少なくとも1種のAPと前記POのナノ粒子とを非共有結合により会合する工程;
・前記コロイド懸濁液を微粒化して乾燥固体微小粒子を得る工程;
・Mg 2+ 、Ca 2+ 、Zn 2+ 、Fe 2+ 、Cu 2+ 、Al 3+ 、Fe 3+ 及びそれらの混合物からなる群から選択される多価カチオンを含む水性液相に得られた微小粒子を分散する工程
を含む、方法。 - ・微粒化の前にPOの水溶液またはコロイド懸濁液に少なくとも1種の親水性の化合物を添加する工程;または
・少なくとも1種の親水性の化合物の皮膜でPO微小粒子をコーティングする工程
である更なる一工程を含む、請求項10に記載の方法。 - 請求項10または11に記載の方法の工程と、得られた分散物を凍結乾燥して微小粒子の乾燥粉末を得る更なる工程とを含む、固体医薬製剤の調製方法。
- 請求項12に記載の方法によって得られる凍結乾燥物を水性液相中に分散する更なる工程を含む、液体医薬製剤の調製方法。
- 請求項12に記載の方法によって得られる乾燥粉末形態を構成する、APの放出のための固体医薬製剤。
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