JP5293654B2 - 回路基板用樹脂組成物、プリプレグ、積層板、プリント配線板、及び半導体装置 - Google Patents
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Description
[1](A)分子内に2つ以上のマレイミド基を有する化合物、(B)分子内に2つ以上のアミノ基を有し、かつ芳香族環構造を有する化合物と、(C)芳香環を構成する2個以上の隣接する炭素原子にそれぞれ水酸基が結合した化合物を必須成分とすることを特徴とする回路基板用樹脂組成物。
[2]前記(C)芳香環を構成する2個以上の隣接する炭素原子にそれぞれ水酸基が結合した化合物が、ジヒドロキシナフタレン、カテコール、およびピロガロールよりなる群から選ばれる少なくとも1種である[1]項に記載の回路基板用樹脂組成物
[3]前記(B)分子内に2つ以上のアミノ基を有し、かつ芳香族環構造を有する化合物が、ジアミノジフェニルスルホンである[1]または[2]項に記載の回路基板用樹脂組成物
[4][1]ないし[3]項のいずれかに記載の回路基板用樹脂組成物を基材に含浸させてなるプリプレグ。
[5][4]項に記載のプリプレグを少なくとも1枚以上重ね合わせた積層体の少なくとも片面に金属箔を有する積層板。
[6][1]ないし[3]項のいずれかに記載の回路基板用樹脂組成物よりなる絶縁層をフィルム上、又は金属箔上に形成してなる樹脂シート。
[7][4]項に記載のプリプレグ、[5]項に記載の積層板、および[6]項に記載の樹脂シートからなる群より選ばれる少なくとも1つを用いて作製されるプリント配線板。
[8][7]項に記載のプリント配線板に半導体素子を搭載してなる半導体装置。
また、本発明の回路板用樹脂組成物は、優れた絶縁性を有することから、例えばプリント配線板の絶縁層に用いることができる。
さらに本願発明の回路用樹脂組成物は、低線膨張であり、耐熱性、及び導体回路との密着性に優れることから、半導体装置のインターポーザとして用いることができる。
インターポーザは、マザーボードと同様に、半導体パッケージを実装する基板として用いても良いが、マザーボードと異なる特有の使用方法としては、パッケージ基板又はモジュール基板として用いられる。
これらの中でも、芳香族環が2個以上、4個以下の芳香族ジアミン類化合物が好ましい。
このような化合物は、例えば、芳香族環を2個有する4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3‘−ジアミノジフェニルスルホン、1,5−ジアミノナフタレン、4,4‘−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5‘−ジメチルジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−4,4‘−ジアミノジフェニルメタン、芳香族環を3個有する4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、、3つ 1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、芳香族環を3個有する2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンなどが挙げられる。
また、樹脂組成物を低熱膨張率にする観点から4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3‘−ジアミノジフェニルスルホンなどが好ましい。
化合物(C)より離脱した水素イオンは、(A)マレイミド樹脂のマレイミド基のC−C二重結合に付加し、二重結合の一方の炭素がカチオンとなる。
そうすると(B)芳香族ジアミン化合物の窒素原子が(A)マレイミド樹脂のC−C二重結合を求核攻撃しやすくなりなることから、硬化反応を促進させることができると推察される。
従って、化合物(C)存在下において、(A)マレイミド樹脂と(B)芳香族ジアミン化合物とは低温でも反応をすることができるため従来に比べ、本発明の回路用樹脂組成物の硬化物の熱膨張率をさらに下げることができ、また耐熱性がさらに向上すると推察する。
( 上記一般式( 1 ) において、R 1 、R 5 はどちらか一方が水酸基であり、片方が水酸基のとき他方は水素、水酸基又は水酸基以外の置換基。R 2 、R 3 、R 4 は水素、水酸基又は水酸基以外の置換基。)
( 上記一般式( 2 ) において、R 1 、R 7 はどちらか一方が水酸基であり、片方が水酸基のとき他方は水素、水酸基又は水酸基以外の置換基。R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 は水素、水酸基又は水酸基以外の置換基。)
具体的には、この発熱量がほとんど検出されない状態を指すものである。
このような樹脂材料の硬化物を得る条件としては、例えば、120〜220℃で、30〜180分間処理することが好ましく、特に、180〜230℃で、45〜120分間処理することが好ましい。
本発明のプリプレグで用いる基材としては、例えばガラス繊布、ガラス不繊布等のガラス繊維基材、あるいはガラス以外の無機化合物を成分とする繊布又は不繊布等の無機繊維基材、芳香族ポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂等の有機繊維で構成される有機繊維基材等が挙げられる。これら基材の中でも強度、吸水率の点でガラス織布に代表されるガラス繊維基材が好ましい。
前記樹脂ワニス中の固形分は、特に限定されないが、前記回路基板用樹脂組成物の固形分40〜80重量%が好ましく、特に50〜65重量%が好ましい。これにより、樹脂ワニスの基材への含浸性を更に向上できる。
前記基材に前記回路基板用樹脂組成物を含浸させ、所定温度、例えば80〜200℃で乾燥させることによりプリプレグを得ることができる。
前記回路基板用樹脂組成物を用いた樹脂シートは、前記樹脂ワニスからなる絶縁層をキャリアフィルム、又は金属箔上に形成することにより得られる。
通常、キャリア箔付き極薄金属箔は、プレス成形後の積層板に回路パターン形成する前にキャリア箔を剥離する。
また、プリプレグを2枚以上積層することもできる。プリプレグ2枚以上積層するときは、積層したプリプレグの最も外側の上下両面もしくは片面に金属箔あるいはフィルムを重ねる。尚、積層板に用いる金属箔あるいはキャリアフィルムは、前記樹脂シートに用いるものを用いることができる。
前記加熱する温度は、特に限定されないが、150〜240℃が好ましく、特に180〜220℃が好ましい。
また、前記加圧する圧力は、特に限定されないが、2〜5MPaが好ましく、特に2.5〜4MPaが好ましい。
具体的には、前記樹脂シート、またはプリプレグと内層回路基板とを合わせて、真空加圧式ラミネーター装置などを用いて真空加熱加圧成形させる。その後、熱風乾燥装置等で加熱硬化させることにより内層回路基板上に絶縁層を形成することができる。
ここで加熱加圧成形する条件としては特に限定されないが、一例を挙げると、温度60〜160℃、圧力0.2〜3MPaで実施することができる。また、加熱硬化させる条件としては特に限定されないが、一例を挙げると、温度140〜240℃、時間30〜120分間で実施することができる。
ここで加熱加圧成形する条件としては、特に限定されないが、一例を挙げると、温度140〜240℃、圧力1〜4MPaで実施することができる。
次に、絶縁層に、炭酸レーザー装置を用いて開口部を設け、電解銅めっきにより絶縁層表面に外層回路形成を行い、外層回路と内層回路との導通を図る。なお、外層回路には、半導体素子を実装するための接続用電極部を設ける。
その後、最外層にソルダーレジストを形成し、露光・現像により半導体素子が実装できるよう接続用電極部を露出させ、ニッケル金メッキ処理を施し、所定の大きさに切断し、多層プリント配線板を得ることができる。
半導体装置は、上述した方法にて製造されたプリント配線板に半導体素子を実装し、製造することができる。半導体素子の実装方法、封止方法は特に限定されない。例えば、半導体素子とプリント配線板とを用い、フリップチップボンダーなどを用いて多層プリント配線板上の接続用電極部と半導体素子の半田バンプの位置合わせを行う。その後、IRリフロー装置、熱板、その他加熱装置を用いて半田バンプを融点以上に加熱し、プリント配線板と半田バンプとを溶融接合することにより接続する。そして、プリント配線板と半導体素子との間に液状封止樹脂を充填し、硬化させることで半導体装置を得ることができる。
(1)樹脂ワニスの調製
2,2’−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを81.0重量部、3,3‘−ジアミノジフェニルスルホンを17.6重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレンを1.4重量部、水酸化アルミニウム(昭和電工製HP−360)を150重量部にN−メチルピロリドンを加え不揮発分65%となるように調整し、樹脂ワニスを得た。
上述の樹脂ワニスを用いて、ガラス繊布(厚さ0.18mm、日東紡績社製)100重量部に対して、樹脂ワニスを固形分で80重量部含浸させて、190℃の乾燥炉で7分間乾燥させ、樹脂含有量44.4重量%のプリプレグを作製した。
前記で得られた樹脂ワニスを、剥離可能なキャリア箔層と0.5〜5.0μmの厚みの電解銅箔層とを張り合わせた銅箔(三井金属鉱山社製、マイクロシンEx−3、キャリア箔層:銅箔(18μm)、電解銅箔層(3μm))の電解銅箔層に、コンマコーターを用いて乾燥後の樹脂層が40μmとなるように塗工し、これを150℃の乾燥装置で10分間乾燥して、樹脂シートを製造した。
上記プリプレグを2枚重ね、上下に厚さ18μmの電解銅箔(日本電解製YGP−18)を重ねて、圧力4MPa、温度220℃で180分間加熱加圧成形を行い、厚さ0.4mmの両面に銅箔を有する積層板を得た。
前記で得られた積層板に、0.1mmのドリルビットを用いてスルーホール加工を行った後、メッキによりスルーホールを充填した。さらに、両面をエッチングにより回路形成し、内層回路基板として用いた。前記内層回路基板の表裏に、前記で得られたプリプレグを重ね合わせ、これを、真空加圧式ラミネーター装置を用いて、温度100℃、圧力1MPaにて真空加熱加圧成形させた。これを、熱風乾燥装置にて170℃で60分間加熱し硬化させて、積層体を得た。
最後に回路表面にソルダーレジスト(太陽インキ社製PSR4000/AUS308)を厚さ20μm形成しプリント配線板を得た。
プリント配線板は、前記で得られたプリント配線板であって、半導体素子の半田バンプ配列に相当するニッケル金メッキ処理が施された接続用電極部を配したものを50mm×50mmの大きさに切断し使用した。半導体素子(TEGチップ、サイズ15mm×15mm、厚み0.8mm)は、Sn/Pb組成の共晶で形成された半田バンプを有し、半導体素子の回路保護膜はポジ型感光性樹脂(住友ベークライト社製CRC−8300)で形成されたものを使用した。半導体装置の組み立ては、まず、半田バンプにフラックス材を転写法により均一に塗布し、次にフリップチップボンダー装置を用い、多層プリント配線板上に加熱圧着により搭載した。次に、IRリフロー炉で半田バンプを溶融接合した後、液状封止樹脂(住友ベークライト社製、CRP−4152S)を充填し、液状封止樹脂を硬化させることで半導体装置を得た。尚、液状封止樹脂の硬化条件は、温度150℃、120分の条件であった。
2,2’−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを78.2重量部、3,3‘−ジアミノジフェニルスルホンを20.4重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレンを1.4重量部、水酸化アルミニウムを150重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、樹脂シート、積層板、プリント配線板、及び半導体装置を得た。
2,2’−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを83.9重量部、3,3‘−ジアミノジフェニルスルホンを14.6重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレンを1.5重量部、水酸化アルミニウムを150重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、樹脂シート、積層板、プリント配線板、及び半導体装置を得た。
ビス−(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタンを76.7重量部、3,3‘−ジアミノジフェニルスルホンを32.5重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレンを1.7重量部、水酸化アルミニウムを150重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、樹脂シート、積層板、プリント配線板、及び半導体装置を得た。
2,2’−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを82.0重量部、3,3‘−ジアミノジフェニルスルホンを17.6重量部、1,2−ジヒドロキシナフタレンを1.4重量部、水酸化アルミニウムを150重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、樹脂シート、積層板、プリント配線板、及び半導体装置を得た。
2,2’−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを82.5重量部、3,3‘−ジアミノジフェニルスルホンを17.7重量部、ピロガロールを0.8重量部、水酸化アルミニウムを150重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、樹脂シート、積層板、プリント配線板、及び半導体装置を得た。
2,2’−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを81.0重量部、4,4‘−ジアミノジフェニルスルホンを17.6重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレンを1.4重量部、水酸化アルミニウムを150重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、樹脂シート、積層板、プリント配線板、及び半導体装置を得た。
2,2’−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを83.8重量部、4,4‘−ジアミノジフェニルメタンを14.7重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレンを1.5重量部、水酸化アルミニウムを150重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、樹脂シート、積層板、プリント配線板、及び半導体装置を得た。
2,2’−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを75.8重量部、4,4‘−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリンを22.9重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレンを1.3重量部、水酸化アルミニウムを150重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、樹脂シート、積層板、プリント配線板、及び半導体装置を得た。
2,2’−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを79.1重量部、4,4‘−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5‘−ジメチルジフェニルメタン(イハラケミカル社製 商品名:キュアハードMED)を19.5重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレンを1.4重量部、水酸化アルミニウムを150重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、樹脂シート、積層板、プリント配線板、及び半導体装置を得た。
2,2’−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを80.6重量部、3,3’−ジエチル−4,4‘−ジアミノジフェニルメタン(日本化薬社製 商品名:カヤハードA−A)を17.9重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレンを1.5重量部、水酸化アルミニウムを150重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、樹脂シート、積層板、プリント配線板、及び半導体装置を得た。
2,2’−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを78.9重量部、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンを19.8重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレンを1.3重量部、水酸化アルミニウムを150重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、樹脂シート、積層板、プリント配線板、及び半導体装置を得た。
2,2’−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを72.6重量部、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(和歌山精化製 商品名BAPP)を26.1重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレンを1.3重量部、水酸化アルミニウムを150重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、樹脂シート、積層板、プリント配線板、及び半導体装置を得た。
2,2’−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを84.1重量部、4,4‘−ジアミノジフェニルメタンを15.9重量部、水酸化アルミニウムを150重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、樹脂シート、積層板、プリント配線板、及び半導体装置を得た。
2,2’−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを75.3重量部、4,4‘−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリンを24.7重量部、水酸化アルミニウムを150重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、樹脂シート、積層板、プリント配線板、及び半導体装置を得た。
ビス−(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタンを72.0重量部、4,4‘−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリンを28.0重量部、水酸化アルミニウムを150重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、樹脂シート、積層板、プリント配線板、及び半導体装置を得た。
2,2’−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを81.0重量部、3,3‘−ジアミノジフェニルスルホンを19.0重量部、水酸化アルミニウムを150重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、樹脂シート、積層板、プリント配線板、及び半導体装置を得た。
2,2’−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを81.0重量部、3,3‘−ジアミノジフェニルスルホンを17.6重量部、1,6−ジヒドロキシナフタレンを1.4重量部、水酸化アルミニウムを150重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、樹脂シート、積層板、プリント配線板、及び半導体装置を得た。
2,2’−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを81.0重量部、3,3‘−ジアミノジフェニルスルホンを17.6重量部、2,7−ジヒドロキシナフタレンを1.4重量部、水酸化アルミニウムを150重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、樹脂シート、積層板、プリント配線板、及び半導体装置を得た。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(DIC製エピクロンN−690、エポキシ当量220)を76.7重量部、3,3’−ジアミノジフェニルスルホンを32.5重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレンを1.7重量部、水酸化アルミニウムを150重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、樹脂シート、積層板、プリント配線板、及び半導体装置を得た。
(1)ゲルタイム
JIS C6521に準拠して、固形質量が0.15gとなる量の樹脂ワニスを170℃に加熱したキュアプレート上に載せ、ストップウォッチで計時を開始する。棒の先端にて試料を均一に攪拌し、糸状に試料が切れてプレートに残るようになった時、ストップウォッチを止める。この試料が切れてプレートに残るようになるまでの時間をゲルタイムとした。
前記実施例、及び比較例で得られた厚さ0.4mmの両面銅張積層板を全面エッチ
ングし、6mm×25mmの試験片を作製し、DMA装置(TAインスツルメント社製動的粘弾性測定装置DMA983)を用いて5℃/分で昇温し、tanδのピーク位置をガラス転移温度とした。
前記実施例、及び比較例で得られた厚さ0.4mmの両面に銅箔を有する積層板の銅箔を全面エッチングし、得られた積層板から5mm×20mmの試験片を作製し、TMA装置(TAインスツルメント社製)を用いて5℃/分の条件で、面方向(X方向)の線膨張係数を測定した。
前記実施例、及び比較例で得られた厚さ0.4mmの両面に銅箔を有する積層板から100mm×20mmの試験片を作製し、23℃におけるピール強度を測定した。
尚、ピール強度測定は、JIS C 6481に準拠して行った。
反応率は、DSC装置(TAインスツルメント社製 示差走査熱量測定DSC2920)を用い測定することにより求めた。
未反応の樹脂組成物と、硬化後の樹脂組成物の双方についてDSCの反応による発熱ピークの面積を比較することにより、次式(I)により求めた。なお、測定は昇温速度10℃/分、窒素雰囲気下で行った。
反応率(%)=(1−硬化後の樹脂組成物の反応ピークの面積/未反応の樹脂組成物の反応ピーク面積)×100(I)
ここで、未反応の樹脂組成物の発熱ピークは、本発明の実施例および比較例の樹脂組成物からなる樹脂ワニスを基材に含浸し、40℃で10分風乾後、40℃、1kPaの真空下、1時間で、溶剤を除去したものを試料として、DSC測定を行った際に得られた発熱ピークである。
硬化後の樹脂組成物の発熱ピークは、本発明の実施例および比較例の厚さ0.4mmの両面に銅箔を有する積層板の銅箔をエッチングし、表面より樹脂を削り取ったものを試料としてDSC測定を行った際の発熱ピークである。
さらに、ゲルタイムが短いことから、生産性に優れるものであった。
これに対して比較例1ないし6はゲルタイムが長く、生産性が悪化した。
また、比較例1ないし6はゲルタイムが長く、生産性に劣るものとなった。
実施例と同等の生産性を得るにはより高温で硬化させる必があることが分かる。
また、比較例3ないし7は、反応率の結果から、反応率が十分でなく、220℃で180分のプレス条件では、成形できないことが分かった。
Claims (8)
- (A)分子内に2つ以上のマレイミド基を有する化合物、(B)分子内に2つ以上のアミノ基を有し、かつ芳香族環構造を有する化合物と、(C)芳香環を構成する2個以上の隣接する炭素原子にそれぞれ水酸基が結合した化合物を必須成分とすることを特徴とする回路基板用樹脂組成物。
- 前記(C)芳香環を構成する2個以上の隣接する炭素原子にそれぞれ水酸基が結合した化合物が、ジヒドロキシナフタレン、カテコール、およびピロガロールよりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の回路基板用樹脂組成物
- 前記(B)分子内に2つ以上のアミノ基を有し、かつ芳香族環構造を有する化合物が、ジアミノジフェニルスルホンである請求項1または2に記載の回路基板用樹脂組成物
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の回路基板用樹脂組成物を基材に含浸させてなるプリプレグ。
- 請求項4に記載のプリプレグを少なくとも1枚以上重ね合わせた積層体の少なくとも片面に金属箔を有する積層板。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の回路基板用樹脂組成物よりなる絶縁層をフィルム上、又は金属箔上に形成してなる樹脂シート。
- 請求項4に記載のプリプレグ、請求項5に記載の積層板、および請求項6に記載の樹脂シートからなる群より選ばれる少なくとも1つを用いて作製されるプリント配線板。
- 請求項7に記載のプリント配線板に半導体素子を搭載してなる半導体装置。
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