JP5279583B2 - 有機el素子 - Google Patents
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Description
特に発光効率の高い燐光性の発光を利用し、高温駆動条件下においても長寿命な有機EL素子を提供することを目的としている。
Af2−Af1>0eV
Af3−Af2>0.2eV
を満たした際に、熱の効果が有機EL素子に加わった場合において発光層に注入される電子と正孔のキャリアバランスが改善された。その結果、発光層の界面における正孔の蓄積が解消されたと考えられる。
前記発光層がホスト材料及びドーパントを含有し、
前記電子注入調整層を形成する主たる材料のイオン化ポテンシャル(Ips)と前記発光層のホスト材料のイオン化ポテンシャル(Iph)が、下記の関係(i)を満たし、
前記電子輸送層を形成する電子輸送材料の電子移動度が、電界強度400〜500(V/cm)1/2において、10−5cm2/Vs以上であり、かつ、
前記発光層のホスト材料のアフィニティレベル(Af1)、前記電子注入調整層を形成する主たる材料のアフィニティレベル(Af2)、前記電子輸送層を形成する電子輸送材料のアフィニティレベル(Af3)が、下記の関係(ii)及び(iii)の条件をすべて満たした際に、高温での素子の寿命が長くなることを確認した。
0.5eV>Ips−Iph≧0eV (i)
Af2−Af1>0eV (ii)
Af3−Af2>0.2eV (iii)
Af3−Af2>0.2eV (iii)
に近接しているように見えるアフィニティレベルに関する記載がある。しかし特許文献6の実施例で用いられている素子構成では、高温での素子寿命が短かった。また、特許文献6の素子構成は発光層と電子輸送層が接合しており、本発明での素子構成のように電子注入調整層を有するものではない。つまり特許文献6は本発明の有機EL素子とは異なる層構成を有するものであり、高温において正孔が蓄積する問題を解消できない。そこで特許文献6の素子構成では、発光層及び電子輸送層がダメージを受けて寿命の長い有機EL素子が得られなかったと考えられる。結果、特許文献6のような発光層と電子輸送層のアフィニティレベルの規定では、高温でのキャリアダイナミクスにおける劣化への対応が不十分であることが明確になった。
1.陽極と、陰極との間に、前記陽極から順に、互いに接合する発光層、電子注入調整層及び電子輸送層を備え、
前記発光層がホスト材料及びドーパントを含有し、
前記電子注入調整層を形成する主たる材料のイオン化ポテンシャル(Ips)と前記発光層のホスト材料のイオン化ポテンシャル(Iph)が、下記の関係(i)を満たし、
前記電子輸送層を形成する電子輸送材料の電子移動度が、電界強度400〜500(V/cm)1/2において、10−5cm2/Vs以上であり、かつ、
前記発光層のホスト材料のアフィニティレベル(Af1)、前記電子注入調整層を形成する主たる材料のアフィニティレベル(Af2)、前記電子輸送層を形成する電子輸送材料のアフィニティレベル(Af3)が、下記の関係(ii)及び(iii)を満たす有機エレクトロルミネッセンス素子。
0.5eV>Ips−Iph≧0eV (i)
Af2−Af1>0eV (ii)
Af3−Af2>0.2eV (iii)
2.前記発光層のホスト材料のアフィニティレベル(Af1)、前記電子注入調整層を形成する主たる材料のアフィニティレベル(Af2)、前記電子輸送層を形成する電子輸送材料のアフィニティレベル(Af3)が、下記の関係(iv)を満たす、上記1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Af1<Af2<2.75eV<Af3 (iv)
3.前記電子注入調整層を形成する主たる材料の最低励起三重項エネルギー(EgT(S))と、前記発光層のホスト材料の最低励起三重項エネルギー(EgT(H))が、下記の関係(v)を満たす、上記1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
0.5eV>EgT(S)−EgT(H)≧0eV (v)
4.前記発光層のホスト材料のイオン化ポテンシャル(Iph)と、前記発光層のドーパントのイオン化ポテンシャル(Ipd)が下記の関係(vi)を満たす、上記1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Iph−Ipd>0.5eV (vi)
5.前記発光層のドーパントが、燐光発光性材料である、上記1〜4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
6.前記電子注入調整層が、前記発光層のドーパントと同一又は異なる燐光発光性ドーパントを含み、かつ前記発光層及び電子注入調整層の燐光発光性ドーパントのドープ濃度が下記の関係(vii)を満たす、上記5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
ドープ濃度:発光層>電子注入調整層 (vii)
7.前記燐光発光性ドーパントが、Ir,Pt,Os,Au,Cu,Re及びRuからなる群から選ばれる金属と配位子とからなる金属錯体を含有する、上記5又は6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
8.前記陽極と前記発光層との間に、前記発光層と隣接する正孔注入・輸送層を有する、上記1〜7のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
9.前記電子輸送層を形成する電子輸送材料が金属錯体ではない含窒素複素環誘導体である、上記1〜8のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
10.前記発光層のホスト材料及び前記電子注入調整層を形成する主たる材料のいずれか一方又は両方が、下記式(A)、(B)及び(C)で表される多環式縮合芳香族化合物からなる群から選ばれる1種以上の化合物である、上記1〜9のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Ra−Ar101−Rb ・・・(A)
Ra−Ar101−Ar102−Rb ・・・(B)
Ra−Ar101−Ar102−Ar103−Rb ・・・(C)
(式中、Ar101,Ar102,Ar103,Ra及びRbは、それぞれ独立して、置換若しくは無置換のベンゼン環、又は、置換若しくは無置換のナフタレン環、置換若しくは無置換のクリセン環、置換若しくは無置換のフルオランテン環、置換若しくは無置換のフェナントレン環、置換若しくは無置換のベンゾフェナントレン環、置換若しくは無置換のジベンゾフェナントレン環、置換若しくは無置換のトリフェニレン環、置換若しくは無置換のベンゾ[a]トリフェニレン環、置換若しくは無置換のベンゾクリセン環、置換若しくは無置換のベンゾ[b]フルオランテン環、及び、置換若しくは無置換のピセン環から選択される多環式縮合芳香族骨格部を表す。但し、Ar101,Ar102,Ar103,Ra及びRbが同時に置換若しくは無置換のベンゼン環である場合はない。)
11.前記Ra及びRbのいずれか一方又は両方が、置換若しくは無置換のフェナントレン環、置換若しくは無置換のベンゾ[c]フェナントレン環及び置換若しくは無置換のフルオランテン環からなる群から選ばれる、上記10に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
12.前記発光層のホスト材料及び前記電子注入調整層を形成する主たる材料のいずれか一方又は両方が、多環式縮合芳香族化合物であり、多環式縮合芳香族骨格部が、2価以上の基として化学構造式中に含まれる、上記1〜9のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
13.前記発光層のホスト材料及び前記電子注入調整層を形成する主たる材料のいずれか一方又は両方が、多環式縮合芳香族化合物であり、多環式芳香族骨格部が置換基を有し、該置換基が、置換若しくは無置換のアリール基又は置換若しくは無置換のヘテロアリール基である、上記1〜9のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
14.前記多環式縮合芳香族化合物の置換基が、カルバゾール骨格を有しない、上記13に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
15.前記発光層のホスト材料及び前記電子注入調整層を形成する主たる材料のいずれか一方又は両方が、下記式(5)又は(6)で表される、上記1〜9のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
式(5)及び(6)において、X1、X2、X3及びX4は、それぞれ独立に、O、S、N−R1又はCR2R3を表し、o、p及びqは0又は1、sは1、2又は3を表す。ここで、R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数7〜24のアラルキル基、炭素数3〜20のシリル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、又は置換若しくは無置換の環形成原子数3〜24の芳香族複素環基を表す。
式(5)及び(6)において、L1は単結合、炭素数1〜20のアルキレン基、置換若しくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキレン基、炭素数2〜20の2価のシリル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜24の2価の芳香族炭化水素基、又は環形成原子数3〜24であり、Ar6と炭素−炭素結合で連結する置換若しくは無置換の2価の芳香族複素環基を表す。
式(5)において、L2は単結合、炭素数1〜20のアルキレン基、置換若しくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキレン基、炭素数2〜20の2価のシリル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜24の2価の芳香族炭化水素基、又は環形成原子数3〜24でAr8と炭素−炭素結合で連結する置換若しくは無置換の2価の芳香族複素環基を表す。
式(6)において、nは2、3又は4を表し、それぞれL3を連結基とした2量体、3量体、4量体を形成する。
式(6)において、L3は、nが2の場合、単結合、炭素数1〜20のアルキレン基、置換若しくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキレン基、炭素数2〜20の2価のシリル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜24の2価の芳香族炭化水素基、又は環形成原子数3〜24でAr8と炭素−炭素結合で連結する置換若しくは無置換の2価の芳香族複素環基を表し、nが3の場合、炭素数1〜20の3価のアルカン、置換若しくは無置換の環形成炭素数3〜20の3価のシクロアルカン、炭素数1〜20の3価のシリル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜24の3価の芳香族炭化水素基、又は環形成原子数3〜24でAr8と炭素−炭素結合で連結する置換若しくは無置換の3価の芳香族複素環基を表し、nが4の場合、炭素数1〜20の4価のアルカン、置換若しくは無置換の環形成炭素数3〜20の4価のシクロアルカン、ケイ素原子、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜24の4価の芳香族炭化水素基、又は環形成原子数3〜24でAr8と炭素−炭素結合で連結する置換若しくは無置換の4価の芳香族複素環基を表す。
式(5)及び(6)において、A1は、水素原子、置換若しくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシリル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、又は環形成原子数3〜24でL1と炭素−炭素結合で連結する置換若しくは無置換の芳香族複素環基を表す。
式(5)において、A2は、水素原子、置換若しくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシリル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、又は環形成原子数3〜24でL2と炭素−炭素結合で連結する置換若しくは無置換の芳香族複素環基を表す。]
さらに、本発明によれば、燐光性の発光を利用し発光効率が高く、特に高温駆動条件下においても長寿命な有機EL素子を提供することができる。
本発明の有機EL素子は、陽極と、陰極との間に、前記陽極から順に、互いに接合する発光層、電子注入調整層及び電子輸送層を有し、
前記発光層がホスト材料及びドーパントを含有し、
前記電子注入調整層を形成する主たる材料のイオン化ポテンシャル(Ips)と前記発光層のホスト材料のイオン化ポテンシャル(Iph)が、下記の関係(i)を満たし、
前記電子輸送層を形成する電子輸送材料の電子移動度が、電界強度400〜500(V/cm)1/2において、10−5cm2/Vs以上であり、かつ、
前記発光層のホスト材料のアフィニティレベル(Af1)、前記電子注入調整層を形成する主たる材料のアフィニティレベル(Af2)、前記電子輸送層を形成する電子輸送材料のアフィニティレベル(Af3)が、下記の関係(ii)及び(iii)を満たすことを特徴とする。
0.5eV>Ips−Iph≧0eV (i)
Af2−Af1>0eV (ii)
Af3−Af2>0.2eV (iii)
上記(i)は、電子注入調整層を形成する材料(以下、電子注入調整層形成材料という)のイオン化ポテンシャル(Ips)と、発光層のホスト材料のイオン化ポテンシャル(Iph)の関係を規定している。より詳細には、IphはIpsと同じであるか、又は小さいことが必要である。その理由は、発光層/電子注入調整層界面において陽極から注入された正孔を留めておく、正孔障壁層としての効果が求められているからである。IphとIpsとの差は、0.5eVよりも小さいことが必要である。その理由は、IphとIpsの差が0.5eVより大きい組み合わせを用いるとEL素子の駆動電圧が高くなり、かつ電子注入調整層への電荷集中が起こり、EL素子の劣化が促進されやすくなる可能性が非常に大きくなるからである。
電子移動度=(電子輸送層)2/(過渡特性時間・電界強度)
本発明において、電子輸送層を形成する材料の電子移動度は、電界強度400〜500(V/cm)1/2において、10−5cm2/Vs以上であり、好ましくは5×10−4cm2/Vs以上である。
ある化合物のアフィニティレベルAfは、その化合物のイオン化ポテンシャルIpと1重項エネルギーギャップEg(S)とにより次のように規定される。
Af=Ip−Eg(S)
この吸収スペクトル測定用試料を石英セルに入れ、室温において励起光を照射し、吸収の波長を測定する。
得られた吸収スペクトルの長波長側の立ちあがりに対して接線を引き、この接線とベースラインとの交点の波長値をエネルギーに換算した値を1重項エネルギーギャップEg(S)とする。
尚、本発明での測定には、市販の測定装置F−4500(日立製)を用いた。
但し、このような規定方法によらず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で1重項エネルギーギャップEg(S)として定義できる値であればよい。
Af2−Af1>0 (ii)
Af3−Af2>0.2eV (iii)
の関係を満たすことが必要である。
より具体的には、電子注入調整層材料のアフィニティレベルAf2は、発光層のホスト材料のアフィニティレベルAf1よりも大きいことが必要である。
Af3−Af2>0.3eV (iii−2)
である。
Af1<Af2<2.75eV<Af3 (iV)
である。
0.5eV>EgT(S)−EgT(H)≧0eV (v)
を満たすことが好ましい。上記(v)の関係を満たすことによって、電気励起によって生成した三重項励起子を発光層内に留めることができる。これにより有機EL素子の発光効率が高くなると考えられる。
燐光測定用試料を石英セルに入れ、77Kに冷却し、励起光を照射し、放射される燐光の波長を測定する。
得られた燐光スペクトルの短波長側の立ちあがりに対して接線を引き、この接線とベースラインとの交点の波長値をエネルギーに換算した値を最低励起三重項エネルギーEg(T)とする。
尚、最低励起三重項エネルギーの測定には、市販の測定装置F−4500(日立製)等を用いることができる。
但し、このような規定によらず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で最低励起三重項エネルギーEg(T)として定義できる値であればよい。
Iph−Ipd>0.5eV (vi)
の関係を満たすことが望ましい。
尚、より好ましい関係は、
Iph−Ipd>0.7eV (vi−2)
である。
ドープ濃度:発光層>電子注入調整層 (vii)
このようなドーパント材料の具体例としては、例えば、PQIr(iridium(III) bis(2−phenyl quinolyl−N,C2’) acetylacetonate)、Ir(ppy)3(fac−tris(2−phenylpyridine) iridium)の他、下記の化合物が挙げられる。
本発明の有機EL素子は、陽極と、陰極との間に、陽極から順に、互いに接合する発光層、電子注入調整層及び電子輸送層を有する。電子輸送層は、前述したように発光層への電子の注入を助ける層であって、電子移動度が大きい材料が用いられる。このような電子輸送材料としては、金属錯体ではない含窒素複素環誘導体が好ましい。
また、アリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、アントラニレン基、ペリレニレン基、ピレニレン基等が挙げられる。そして、これらへの置換基としては炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基又はシアノ基等が挙げられる。これらの化合物の具体例としては、下記のものを挙げることができる。
含窒素有機化合物の含窒素基は、例えば、以下の一般式で表される含窒素複素環基から選択される。
nは0〜4の整数である。
R1は、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリール基、置換基を有していてもよいピリジル基、置換基を有していてもよいキノリル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数1〜20のアルコキシ基である。
R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリール基、置換基を有していてもよいピリジル基、置換基を有していてもよいキノリル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基である。
Lは、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリーレン基、置換基を有していてもよいピリジニレン基、置換基を有していてもよいキノリニレン基又は置換基を有していてもよいフルオレニレン基である。
Ar1は、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリーレン基、置換基を有していてもよいピリジニレン基又は置換基を有していてもよいキノリニレン基である。
Ar2は、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリール基、置換基を有していてもよいピリジル基、置換基を有していてもよいキノリル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基である。
Ar3は、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリール基、置換基を有していてもよいピリジル基、置換基を有していてもよいキノリル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基、又は−Ar1−Ar2で表される基(Ar1及びAr2は、それぞれ前記と同じ(−Ar3=−Ar1−Ar2))である。
さらに、Ar1,Ar2,Ar3の置換基としては、炭素数6〜20のアリール基、ピリジル基、キノリル基、アルキル基が好ましい。
また、L及びAr1が非対称である場合、L及びAr1に接合するAr1及びAr2の置換位置はどちらが選択されてもよい。
炭素数1〜20のアルコキシ基としては、炭素数1〜6のアルコキシ基が好ましく、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられ、炭素数が3以上のものは直鎖状、環状又は分岐を有するものでもよい。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜40のアリール基としては、前記と同様のものが挙げられる。
炭素数3〜40のヘテロアリール基としては、例えば、ピロリル基、フリル基、チエニル基、シローリル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、ベンゾフリル基、イミダゾリル基、ピリミジル基、カルバゾリル基、セレノフェニル基、オキサジアゾリル基、トリアゾーリル基等が挙げられる。
nは0〜4の整数であり、0〜2であると好ましい。
これら各基の具体例、好ましい炭素数及び置換基としては、前記Rについて説明したものと同様である。
これら各基の具体例、好ましい炭素数及び置換基としては、前記Rについて説明したものと同様である。
炭素数6〜60のアリーレン基としては、炭素数6〜40のアリーレン基が好ましく、炭素数6〜20のアリーレン基がさらに好ましく、具体的には、前記Rについて説明したアリール基から水素原子1個を除去して形成される2価の基が挙げられる。Lの示す各基の置換基としては、前記Rについて説明したものと同様である。
前記式(201)において、Ar1は、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリーレン基、置換基を有していてもよいピリジニレン基又は置換基を有していてもよいキノリニレン基である。Ar1及びAr3の示す各基の置換基としては、それぞれ前記Rについて説明したものと同様である。
また、Ar1は、下記式(101)〜(110)で表される縮合環基から選択されるいずれかの基であると好ましい。
前記式(110)において、L’は、単結合、又は
これら各基の具体例、好ましい炭素数及び置換基としては、前記Rについて説明したものと同様である。
これら各基の具体例、好ましい炭素数及び置換基としては、前記Rについて説明したものと同様である。
また、Ar3は、下記式(126)〜(135)で表される縮合環基から選択されるいずれかの基であると好ましい。
前記式(135)において、L’は、前記と同じである。
前記式(126)〜(135)において、R’は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜40のアリール基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜40のヘテロアリール基である。これら各基の具体例としては、前記と同様のものが挙げられる。
Ar3の示す一般式(128)が、下記式(136)〜(158)で表される縮合環基であると好ましい。
Ra−Ar101−Rb ・・・(A)
Ra−Ar101−Ar102−Rb ・・・(B)
Ra−Ar101−Ar102−Ar103−Rb ・・・(C)
上記多環式縮合芳香族化合物の多環式縮合芳香族骨格部は、置換基を有していてもよい。
多環式縮合芳香族骨格部が複数の置換基を有する場合、それらが環を形成していてもよい。
多環式縮合芳香族骨格部の置換基の具体例を下記に示す。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
アリール基やヘテロアリール基を置換基として導入することにより、エネルギーギャップの調整や分子会合の防止による長寿命化を図ることができる。
式(1)で表される化合物としては、例えば、置換若しくは無置換のフェナントレン、クリセン等が挙げられる。
式(2)で表される化合物としては、例えば、置換若しくは無置換のアセナフチレン、アセナフテン、フルオランテン等が挙げられる。
式(3)で表される化合物としては、例えば、置換若しくは無置換のベンゾフルオランテン等が挙げられる。
式(4)で表される化合物としては、例えば、置換若しくは無置換のナフタレンの単体又は誘導体等が挙げられる。
ナフタレン誘導体としては、例えば、下記式(4A)のものが挙げられる。
ナフタレン誘導体の具体例としては、下記のものが挙げられる。
このようなフェナントレン誘導体としては、例えば、下記式(5A)のものが挙げられる。
式(5)で表されるフェナントレン誘導体の具体例としては、下記のものが挙げられる。
式(6)で表されるクリセン誘導体の具体例としては、下記のものが挙げられる。
式(7A)で表されるベンゾ[c]フェナントレン誘導体の具体例としては、下記のものが挙げられる。
式(8A)で表されるベンゾ[c]クリセン誘導体の具体例としては、下記のものが挙げられる。
このような化合物の誘導体としては、例えば、下記のものが挙げられる。
尚、アリール基の例としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、ヘテロアリール基の例としては、フリル基、チエニル基、ピリジル基等が挙げられる。
アリール基の例としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、ヘテロアリール基としては、フリル基、チエニル基、ピリジル基等が挙げられる。
X1〜X24は、好ましくは、水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、炭素数1〜16の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、3,3−ジメチルブチル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、シクロヘキシルメチル基、n−オクチル基、tert−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−ヘキサデシル基等)、炭素数1〜16の直鎖、分岐若しくは環状のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、3,3−ジメチルブチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基等)、炭素数4〜16の置換若しくは無置換のアリール基(例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−イソペンチルフェニル基、4−tert−ペンチルフェニル基、4−n−ヘキシルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−n−オクチルフェニル基、4−n−デシルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、5−インダニル基、1,2,3,4−テトラヒドロ−5−ナフチル基、1,2,3,4−テトラヒドロ−6−ナフチル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、3−エトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、4−n−プロポキシフェニル基、4−イソプロポキシフェニル基、4−n−ブトキシフェニル基、4−n−ペンチルオキシフェニル基、4−n−ヘキシルオキシフェニル基、4−シクロヘキシルオキシフェニル基、4−n−ヘプチルオキシフェニル基、4−n−オクチルオキシフェニル基、4−n−デシルオキシフェニル基、2,3−ジメトキシフェニル基、2,5−ジメトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、2−メトキシ−5−メチルフェニル基、3−メチル−4−メトキシフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、2−メチル−4−クロロフェニル基、2−クロロ−4−メチルフェニル基、3−クロロ−4−メチルフェニル基、2−クロロ−4−メトキシフェニル基、4−フェニルフェニル基、3−フェニルフェニル基、4−(4’−メチルフェニル)フェニル基、4−(4’−メトキシフェニル)フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、4−エトキシ−1−ナフチル基、6−メトキシ−2−ナフチル基、7−エトキシ−2−ナフチル基)、又は置換若しくは無置換のヘテロアリール基(2−フリル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基等)であり、より好ましくは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基又は炭素数6〜12のアリール基であり、さらに好ましくは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数6〜10のアリール基である。
式(11A)で表されるトリフェニレン誘導体の具体例としては、下記のものが挙げられる。
Ar6〜Ar8、Y、Y1〜Y3、R1〜R3、L1〜L3及びA1〜A2の示す置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜24の芳香族炭化水素基としては、例えば、置換若しくは無置換のベンゼン、ナフタレン、ビフェニル、ターフェニル、フルオレン、フェナントレン、トリフェニレン、ペリレン、クリセン、フルオランテン、ベンゾフルオレン、ベンゾトリフェニレン、ベンゾクリセン、アントラセン等の対応する価数の残基が挙げられ、ベンゼン、ナフタレン、ビフェニル、ターフェニル、フルオレン、フェナントレンが好ましい。
これらの中でも、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、ピリジル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基が好ましく、置換基の数は1〜2が好ましい。
(1)有機EL素子の構成
図1に、本発明の有機EL素子の概略構成を示す。
有機EL素子1は、透明な基板2と、陽極3と、正孔注入・輸送層4と、発光層5と、電子注入調整層6と、電子輸送層7と、陰極8と、を備えている。
尚、正孔注入・輸送層4は、設けられていなくてもよい。
また、発光層5の陽極3側に発光層5に接して電子障壁層を設けてもよい。これにより、電子を発光層5に閉じ込めて、発光層5における励起子の生成確率を高めることができる。
基板2は有機EL素子を支持する部材であり、400〜700nmの可視領域の光の透過率が50%以上で平滑なものが好ましい。基板2の材料の具体例としては、ガラス等が挙げられる。
陽極3は、正孔を正孔注入・輸送層4又は発光層5に注入する役割を担うものであり、4.5eV以上の仕事関数を有することが効果的である。陽極材料の具体例としては、酸化インジウム錫合金(ITO)、酸化錫(NESA)、酸化インジウム亜鉛酸化物、金、銀、白金、銅等が挙げられる。
正孔注入・輸送層4は、発光層5と陽極3との間に設けられ、発光層5への正孔注入を助け、発光領域まで輸送する機能を有する。正孔注入・輸送層4を形成する材料としては、例えば、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(以下NPDと略記する)等が挙げられる。
その他、正孔注入・輸送層4を形成する材料の具体例としては、トリアゾール誘導体(米国特許3,112,197号明細書等参照)、オキサジアゾール誘導体(米国特許3,189,447号明細書等参照)、イミダゾール誘導体(特公昭37−16096号公報等参照)、ポリアリールアルカン誘導体(米国特許3,615,402号明細書、同第3,820,989号明細書、同第3,542,544号明細書、特公昭45−555号公報、同51−10983号公報、特開昭51−93224号公報、同55−17105号公報、同56−4148号公報、同55−108667号公報、同55−156953号公報、同56−36656号公報等参照)、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体(米国特許第3,180,729号明細書、同第4,278,746号明細書、特開昭55−88064号公報、同55−88065号公報、同49−105537号公報、同55−51086号公報、同56−80051号公報、同56−88141号公報、同57−45545号公報、同54−112637号公報、同55−74546号公報等参照)、フェニレンジアミン誘導体(米国特許第3,615,404号明細書、特公昭51−10105号公報、同46−3712号公報、同47−25336号公報、特開昭54−119925号公報等参照)、アリールアミン誘導体(米国特許第3,567,450号明細書、同第3,240,597号明細書、同第3,658,520号明細書、同第4,232,103号明細書、同第4,175,961号明細書、同第4,012,376号明細書、特公昭49−35702号公報、同39−27577号公報、特開昭55−144250号公報、同56−119132号公報、同56−22437号公報、西独特許第1,110,518号明細書等参照)、アミノ置換カルコン誘導体(米国特許第3,526,501号明細書等参照)、オキサゾール誘導体(米国特許第3,257,203号明細書等に開示のもの)、スチリルアントラセン誘導体(特開昭56−46234号公報等参照)、フルオレノン誘導体(特開昭54−110837号公報等参照)、ヒドラゾン誘導体(米国特許第3,717,462号明細書、特開昭54−59143号公報、同55−52063号公報、同55−52064号公報、同55−46760号公報、同57−11350号公報、同57−148749号公報、特開平2−311591号公報等参照)、スチルベン誘導体(特開昭61−210363号公報、同第61−228451号公報、同61−14642号公報、同61−72255号公報、同62−47646号公報、同62−36674号公報、同62−10652号公報、同62−30255号公報、同60−93455号公報、同60−94462号公報、同60−174749号公報、同60−175052号公報等参照)、シラザン誘導体(米国特許第4,950,950号明細書)、ポリシラン系(特開平2−204996号公報)、アニリン系共重合体(特開平2−282263号公報)に開示されている導電性高分子オリゴマー(特にチオフェンオリゴマー)等を挙げることができる。
また、米国特許第5,061,569号に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有する、例えば、4,4’−ビス(N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ)ビフェニル(以下NPDと略記する)、また特開平4−308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(以下MTDATAと略記する)等を挙げることができる。
また、p型Si、p型SiC等の無機化合物も正孔注入・輸送層4を形成する材料として使用することができる。さらに、特許公報第3614405号、3571977号又は米国特許4,780,536に記載されているヘキサアザトリフェニレン誘導体等も正孔注入・輸送層4を形成する材料として好適に用いることができる。
発光層5は、ホスト材料及びドーパントを含有し、ホスト材料の具体例として、請求項の式(A)、(B)及び(C)で表される多環式縮合芳香族化合物、前述の置換若しくは無置換の多環式縮合芳香族化合物を有し、多環式縮合芳香族骨格部が2価以上の基として化学構造式中に含まれる化合物を用いることができる。また、請求項の式(5)及び(6)であらわされるラダー化合物を使用することができる。ドーパントとしては、燐光発光性ドーパントが好ましく、その具体例としては、前述の材料が挙げられるがこれに限ったものではない。
発光層の膜厚は5〜100nmが好ましく、より好ましいのは5〜50nmである。また燐光発光性ドーパントのドープ濃度は2〜20%が望ましく、より好ましいのは5〜15%である。
電子注入調整層6は、前述したように、正孔障壁層として機能することが望ましい。
電子注入調整層6を形成する材料の具体例として、上記の発光層5のホスト材料として例示したものが挙げられるがこれに限ったものではない。また、電子注入調整層6に含有させる燐光発光性ドーパントは、前述の材料を用いることができるがこれに限ったものではない。電子注入調整層6に含有させる燐光発光性ドーパントは、発光層5に含有させる燐光発光性ドーパントと同一であってもよいし、異なっていてもよい。
電子注入調整層の膜厚は5〜50nmが好ましく、より好ましいのは5〜20nmである。また燐光発光性ドーパントのドープ濃度は2〜15%が望ましく、より好ましいのは2〜10%である。
電子輸送層7は、発光層5への電子の注入を助ける機能を有する。また、電子輸送層7は、電子注入層としての機能を同時に有するように形成されていてもよい。
本発明においては、電子輸送層7を形成する材料の電子移動度が、電界強度400〜500(V/cm)1/2において、10−5cm2/Vs以上であり、このような電子輸送層7を形成する材料としては、前述の材料が挙げられる。
このような構成によれば、有機EL素子における発光輝度の向上や長寿命化が図られる。
これらのうち、より好ましい還元性ドーパントは、K、Rb及びCsからなる群から選択される少なくとも1つのアルカリ金属であり、さらに好ましくは、Rb又はCsであり、最も好ましいのは、Csである。これらのアルカリ金属は、特に還元能力が高く、電子注入域への比較的少量の添加により、有機EL素子における発光輝度の向上や長寿命化が図られる。また、仕事関数が2.9eV以下の還元性ドーパントとして、これら2種以上のアルカリ金属の組み合わせも好ましく、特に、Csを含んだ組み合わせ、例えば、CsとNa、CsとK、CsとRbあるいはCsとNaとKとの組み合わせであることが好ましい。Csを組み合わせて含むことにより、還元能力を効率的に発揮することができ、電子注入域への添加により、有機EL素子における発光輝度の向上や長寿命化が図られる。
陰極8を形成する材料としては、例えば、アルミニウム等が挙げられる。
上記に例示した材料を用いて基板2上に、陽極3、正孔注入・輸送層4、発光層5、電子注入調整層6、電子輸送層7、陰極8を形成することにより有機EL素子1を作製することができる。また陰極から陽極へ、前記と逆の順序で有機EL素子を作製することもできる。以下に作製例を記載する。
有機EL素子1の各有機層の膜厚は特に制限されないが、一般に膜厚が薄すぎるとピンホール等の欠陥が生じやすく、逆に厚すぎると高い印加電圧が必要となり効率が悪くなるため、通常は数nmから1μmの範囲が好ましい。
以下により具体的に有機EL素子1の作製について記載する。
次にこの陽極3上に正孔注入・輸送層4を設ける。正孔注入・輸送層4の形成は、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法等の方法により行うことができる。膜厚5nm〜5μmの範囲で適宜選択することが好ましい。
尚、発光層5と電子注入調整層6とを合わせた膜厚は10nm以上60nm以下、より好ましくは10nm以上50nm以下である。
25mm×75mm×0.7mm厚のITO透明電極付きガラス基板(ジオマティック社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。洗浄後の透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極ラインが形成されている側の面上に、前記透明電極を覆うようにして下記化合物(HT1)を膜厚50nmで成膜した。HT1膜は正孔注入・輸送層として機能する。発光層のホストとして、下記化合物(H2)を抵抗加熱蒸着により厚さ40nmで成膜した。同時に燐光発光ドーパントとして、下記化合物(D1)を、化合物(H2)に対し質量比で10%になるように蒸着した。この膜は、発光層として機能する。続いて、この燐光発光層上に電子注入調整層を形成する下記化合物(H3)を、膜厚5nmで成膜した。
さらに、膜厚35nmで下記化合物(J)を成膜した。該膜は電子輸送層として機能する。この後、LiFを電子注入性電極(陰極)として成膜速度0.1nm/minで膜厚1nm形成した。このLiF層上に金属Alを蒸着させ、金属陰極を膜厚80nm形成し有機EL素子を形成した。
電子注入調整層として、下記の化合物(H4)を用いた以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。
電子注入調整層として、下記の化合物(H5)を用いた以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。
電子注入調整層として、下記の化合物(H6)を用いた以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。
電子注入調整層として、下記の化合物(H7)を用いた以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。
電子注入調整層として、下記の化合物(H8)を用いた以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。
発光層のホストとして下記の化合物(H9)を用い、電子注入調整層として、化合物(H2)を用いた以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。
電子注入調整層としてH2、電子輸送層として、Alq3を用いた以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。
発光層としてCBP、電子注入調整層としてBCP、電子輸送層としてBphenを用いた以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。
発光層としてCBP、電子注入調整層として(H8)を用いた以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。
発光層としてCBP、電子注入調整層としてBphenを用いた以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。
発光層としてBalq、電子注入調整層として(H8)を用いた以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。
電子輸送層として、Alq3を用いた以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。
以上のように作製した有機EL素子を、1mA/cm2の直流電流により発光させ、発光色度、発光効率及び電圧を測定した。これを基に、外部量子効率EQE(%)を求めた。また、初期輝度10000cd/m2で直流の連続通電試験(室温・70℃)を行って各有機EL素子の半減寿命を測定した。
その結果を下記の表1に示す。
尚、CBPのIp及びAfについては、C.Adachi,R.Kwong,S.R.Forrest,Organic Electronics,2巻、37−43、2001年に記載されている値を表2に記載した。
25mm×75mm×0.7mm厚のITO透明電極付きガラス基板(ジオマティック社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。洗浄後の透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極ラインが形成されている側の面上に、前記透明電極を覆うようにして上記の化合物(HT1)を膜厚50nmで成膜した。HT1膜は正孔注入・輸送層として機能する。発光層のホスト材料として、上記の化合物(H2)を抵抗加熱蒸着により厚さ40nmで成膜した。同時に燐光発光性発光ドーパントとして、上記化合物(D1)を、上記化合物(H2)に対し質量比で10%になるように蒸着した。この膜は、発光層として機能する。続いて、この燐光発光層上に電子注入調整層を形成する上記化合物(H6)を、膜厚5nmで成膜した。同時に燐光発光性発光ドーパントとして、上記化合物(D1)を、上記化合物(H6)に対し質量比で2%になるように蒸着した。
さらに、膜厚35nmで上記化合物(J)を成膜した。該膜は電子輸送層として機能する。この後、LiFを電子注入性電極(陰極)として成膜速度1Å/minで膜厚1nm形成した。このLiF層上に金属Alを蒸着させ、金属陰極を膜厚80nm形成し有機EL素子を形成した。
電子注入調整層としてH2、電子輸送層として、Alq3を用いた以外は、実施例8と同様にして有機EL素子を作製した。
発光層としてCBP、電子注入調整層としてBCP、電子輸送層としてBphenを用いた以外は、実施例8と同様にして有機EL素子を作製した。
発光層としてCBP、電子注入調整層として化合物(H8)を用いた以外は、実施例8と同様にして有機EL素子を作製した。
発光層としてCBP、電子注入調整層としてBphenを用いた以外は、実施例8と同様にして有機EL素子を作製した。
発光層としてBalq、電子注入調整層として化合物(H8)を用いた以外は、実施例8と同様にして有機EL素子を作製した。
電子注入調整層としてH3、電子輸送層としてAlq3を用いた以外は、実施例8と同様にして有機EL素子を作製した。
実施例8及び比較例7〜12で作製した有機EL素子に直流電流を流して発光させ、発光色度、発光効率及び電圧を測定した。これを基に、外部量子効率(EQE)を求めた。また、初期輝度10000cd/m2で直流の連続通電試験を行って各有機EL素子の半減寿命(室温、70℃)を測定した。その結果を下記の表3に示す。
本発明によれば、発光効率が高く、特に高温駆動条件下において長寿命な有機エレクトロルミネッセンス素子を提供できる。
1 有機EL素子
2 基板
3 陽極
4 正孔注入・輸送層
5 発光層
6 電子注入調整層
7 電子輸送層
8 陰極
Iph 発光層のホスト材料のイオン化ポテンシャル
Ips 電子注入調整層のイオン化ポテンシャル
Ipd 発光層のドーパント材料のイオン化ポテンシャル
Af1 発光層のホスト材料のアフィニティレベル
Af2 電子注入調整層のアフィニティレベル
Af3 発光層のドーパント材料のアフィニティレベル
EgT(H) 発光層のホスト材料の最低励起三重項エネルギー
EgT(S) 電子注入調整層の最低励起三重項エネルギー
Claims (14)
- 陽極と、陰極との間に、前記陽極から順に、互いに接合する発光層、電子注入調整層及び電子輸送層を備え、
前記発光層がホスト材料及びドーパントを含有し、
前記電子注入調整層を形成する主たる材料のイオン化ポテンシャル(Ips)と前記発光層のホスト材料のイオン化ポテンシャル(Iph)が、下記の関係(i)を満たし、
前記電子輸送層を形成する電子輸送材料の電子移動度が、電界強度400〜500(V/cm)1/2において、10−5cm2/Vs以上であり、かつ、
前記発光層のホスト材料のアフィニティレベル(Af1)、前記電子注入調整層を形成する主たる材料のアフィニティレベル(Af2)、前記電子輸送層を形成する電子輸送材料のアフィニティレベル(Af3)が、下記の関係(ii)及び(iii)を満たし、
前記発光層のホスト材料のアフィニティレベル(Af1)、前記電子注入調整層を形成する主たる材料のアフィニティレベル(Af2)、前記電子輸送層を形成する電子輸送材料のアフィニティレベル(Af3)が、下記の関係(iv)を満たす有機エレクトロルミネッセンス素子。
0.5eV>Ips−Iph≧0eV (i)
Af2−Af1>0eV (ii)
Af3−Af2>0.2eV (iii)
Af1<Af2<2.75eV<Af3 (iv) - 前記電子注入調整層を形成する主たる材料の最低励起三重項エネルギー(EgT(S))と、前記発光層のホスト材料の最低励起三重項エネルギー(EgT(H))が、下記の関係(v)を満たす、請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
0.5eV>EgT(S)−EgT(H)≧0eV (v) - 前記発光層のホスト材料のイオン化ポテンシャル(Iph)と、前記発光層のドーパントのイオン化ポテンシャル(Ipd)が下記の関係(vi)を満たす、請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Iph−Ipd>0.5eV (vi) - 前記発光層のドーパントが、燐光発光性材料である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記電子注入調整層が、前記発光層のドーパントと同一又は異なる燐光発光性ドーパントを含み、かつ前記発光層及び電子注入調整層の燐光発光性ドーパントのドープ濃度が下記の関係(vii)を満たす、請求項4に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
ドープ濃度:発光層>電子注入調整層 (vii) - 前記燐光発光性ドーパントが、Ir,Pt,Os,Au,Cu,Re及びRuからなる群から選ばれる金属と配位子とからなる金属錯体を含有する、請求項4又は5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記陽極と前記発光層との間に、前記発光層と隣接する正孔注入・輸送層を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記電子輸送層を形成する電子輸送材料が金属錯体ではない含窒素複素環誘導体である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記発光層のホスト材料及び前記電子注入調整層を形成する主たる材料のいずれか一方又は両方が、下記式(A)、(B)及び(C)で表される多環式縮合芳香族化合物からなる群から選ばれる1種以上の化合物である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Ra−Ar101−Rb ・・・(A)
Ra−Ar101−Ar102−Rb ・・・(B)
Ra−Ar101−Ar102−Ar103−Rb ・・・(C)
(式中、Ar101,Ar102,Ar103,Ra及びRbは、それぞれ独立して、置換若しくは無置換のベンゼン環、又は、置換若しくは無置換のナフタレン環、置換若しくは無置換のクリセン環、置換若しくは無置換のフルオランテン環、置換若しくは無置換のフェナントレン環、置換若しくは無置換のベンゾフェナントレン環、置換若しくは無置換のジベンゾフェナントレン環、置換若しくは無置換のトリフェニレン環、置換若しくは無置換のベンゾ[a]トリフェニレン環、置換若しくは無置換のベンゾクリセン環、置換若しくは無置換のベンゾ[b]フルオランテン環、及び、置換若しくは無置換のピセン環から選択される多環式縮合芳香族骨格部を表す。但し、Ar101,Ar102,Ar103,Ra及びRbが同時に置換若しくは無置換のベンゼン環である場合はない。) - 前記Ra及びRbのいずれか一方又は両方が、置換若しくは無置換のフェナントレン環、置換若しくは無置換のベンゾ[c]フェナントレン環及び置換若しくは無置換のフルオランテン環からなる群から選ばれる、請求項9に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記発光層のホスト材料及び前記電子注入調整層を形成する主たる材料のいずれか一方又は両方が、多環式縮合芳香族化合物であり、多環式縮合芳香族骨格部が、2価以上の基として化学構造式中に含まれる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記発光層のホスト材料及び前記電子注入調整層を形成する主たる材料のいずれか一方又は両方が、多環式縮合芳香族化合物であり、多環式芳香族骨格部が置換基を有し、該置換基が、置換若しくは無置換のアリール基又は置換若しくは無置換のヘテロアリール基である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記多環式縮合芳香族化合物の置換基が、カルバゾール骨格を有しない、請求項12に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記発光層のホスト材料及び前記電子注入調整層を形成する主たる材料のいずれか一方又は両方が、下記式(5)又は(6)で表される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[式(5)及び及び(6)において、Ar6、Ar7及びAr8は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、又は置換若しくは無置換の環形成原子数3〜24の芳香族複素環基を表す。但し、Ar6、Ar7及びAr8は置換基Yを一個又は複数個有していてもよく、複数個の場合はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、Yは炭素数1〜20のアルキル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数7〜24のアラルキル基、炭素数3〜20のシリル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、又は環形成原子数3〜24でAr6、Ar7、Ar8と炭素−炭素結合で連結する置換若しくは無置換の芳香族複素環基を表す。
式(5)及び(6)において、X1、X2、X3及びX4は、それぞれ独立に、O、S、N−R1又はCR2R3を表し、o、p及びqは0又は1、sは1、2又は3を表す。ここで、R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数7〜24のアラルキル基、炭素数3〜20のシリル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、又は置換若しくは無置換の環形成原子数3〜24の芳香族複素環基を表す。
式(5)及び(6)において、L1は単結合、炭素数1〜20のアルキレン基、置換若しくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキレン基、炭素数2〜20の2価のシリル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜24の2価の芳香族炭化水素基、又は環形成原子数3〜24であり、Ar6と炭素−炭素結合で連結する置換若しくは無置換の2価の芳香族複素環基を表す。
式(5)において、L2は単結合、炭素数1〜20のアルキレン基、置換若しくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキレン基、炭素数2〜20の2価のシリル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜24の2価の芳香族炭化水素基、又は環形成原子数3〜24でAr8と炭素−炭素結合で連結する置換若しくは無置換の2価の芳香族複素環基を表す。
式(6)において、nは2、3又は4を表し、それぞれL3を連結基とした2量体、3量体、4量体を形成する。
式(6)において、L3は、nが2の場合、単結合、炭素数1〜20のアルキレン基、置換若しくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキレン基、炭素数2〜20の2価のシリル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜24の2価の芳香族炭化水素基、又は環形成原子数3〜24でAr8と炭素−炭素結合で連結する置換若しくは無置換の2価の芳香族複素環基を表し、nが3の場合、炭素数1〜20の3価のアルカン、置換若しくは無置換の環形成炭素数3〜20の3価のシクロアルカン、炭素数1〜20の3価のシリル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜24の3価の芳香族炭化水素基、又は環形成原子数3〜24でAr8と炭素−炭素結合で連結する置換若しくは無置換の3価の芳香族複素環基を表し、nが4の場合、炭素数1〜20の4価のアルカン、置換若しくは無置換の環形成炭素数3〜20の4価のシクロアルカン、ケイ素原子、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜24の4価の芳香族炭化水素基、又は環形成原子数3〜24でAr8と炭素−炭素結合で連結する置換若しくは無置換の4価の芳香族複素環基を表す。
式(5)及び(6)において、A1は、水素原子、置換若しくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシリル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、又は環形成原子数3〜24でL1と炭素−炭素結合で連結する置換若しくは無置換の芳香族複素環基を表す。
式(5)において、A2は、水素原子、置換若しくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシリル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、又は環形成原子数3〜24でL2と炭素−炭素結合で連結する置換若しくは無置換の芳香族複素環基を表す。]
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