JP5275707B2 - 射出成形装置および成形品取出方法 - Google Patents
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Description
この対物レンズの射出成型において、射出成形金型は、たとえば、可動金型(第1金型)と固定金型(第2金型)とからなり、固定金型に対して可動金型が開閉動作する。そして、射出成形後に射出成形金型の固定金型に対して可動金型を開放側に移動して型開きして、成形品を射出成形金型から取り出すことになる。また、一般的には、型開きに際して、成形品が可動金型側に残るように成形品形状を設計しており、型開きした後に成形品を可動金型から取り出すことになる。
そして、金型の構造に対応して、成形品には、キャビティで成形されて対物レンズとなる製品部と、製品部に接続されるとともにかつランナで形成されるランナ部と、ランナ部に接続されるとともに前記スプルーで形成されるスプルー部を備えたものとなる。
なお、ランナ部の先端部は、前記ランナの一部としての前記ゲートで形成され、ランナ部にはゲート部が含まれることになる。
また、射出成型では、上述のように入子で成形品を押し出すのではなく、成形品を押し出すエジェクトピン(押出部材)を用いて型から成形品を取り出すことが行われている。
そして、前記エジェクトピンは、たとえば、光学部品を成形する場合に製品部を傷付けないように、製品部ではなく、製品部の近傍のランナ部を押すようになっている。なお、ランナ部で最も製品部に近い部分はゲート部となるが、光ピックアップの対物レンズのように極めて小型の製品においては、ゲート部は小径で脆弱でありエジェクトピンで押し出すことが困難であり、通常はランナ部のゲート部より後側で径の大きな部分をイジェクトピンで押圧する。
このためブルーレイ用の光学的機能として集光機能を有する対物レンズは、DVD用の対物レンズに比較して小さな曲率半径で湾曲した凸面形状となり、たとえば、光源側に向く面(光ディスクに向く面の反対側)における光学的機能部の最外周部における周方向に直交する接線の傾きが光軸に直交する平面に対して75度程度となる。
また、DVD用の対物レンズでは、たとえば、光学的機能部の最外周部における周方向に直交する方向に沿った接線の傾きは60度程度となる。
なお、対物レンズにおいては、光ディスク側を向くレンズ面の曲率半径が大きく、それに対して光源(光源からの光が入射される)側を向くレンズ面の曲率半径が小さくなっている。したがって、対物レンズは、光源側に向かって大きく突出するような形状となっている。
そして、射出成型に際しては、曲率半径が小さい方が金型と成形品との間の接触面が広くなるとともに、単位面積当たりの取出し方向への抵抗が高くなり、離型し難くなる。そこで、一般的に対物レンズの離型し難い曲率半径の小さな光源側となる面が可動金型側に向くように設定され、型開きした際に曲率半径の小さな光源側の面が可動金型に残るようにされる。
また、上述のように対物レンズの光学的機能部とフランジ部との間に環状の凹部がある場合や、対物レンズに輪帯があり、かつ、輪帯によって、光学的機能面に微細な凹状の凹部が形成されている場合に、成形品としての対物レンズが離型し難い状態となる。なお、上述のような環状の凹部を成形する金型には、当該環状の凹部内に入り込む環状の凸部を有するものとなっている。
また、ゲート部が曲がる際に成形品に歪が生じるが、この歪が製品部である対物レンズにまで至ってしまうと、この歪により対物レンズの光学特性が劣化してしまう場合があり、対物レンズの性能低下や歩留まりの低下の虞がある。
前記金型は、樹脂レンズとなる製品部を成形するキャビティと、当該キャビティに接続されて当該キャビティに樹脂を供給するランナと、前記キャビティに接続され、当該キャビティを介して樹脂が供給される少なくとも一つの被押圧形状形成部とを備え、
前記離型手段は、第1金型のキャビティとなる形成面を有し、前記成形品の前記キャビティで成形される製品部を第1金型から押し出す入子と、
前記成形品のうちの前記ランナで形成されるランナ部を第1金型から押し出すランナ押出部材と、
前記成形品のうちの前記被押圧形状形成部で形成される被押圧部を第1金型から押し出す少なくとも一つの被押圧部押出部材とを備え、
前記離型手段は、前記入子と、前記ランナ押出部材と、前記被押圧部押出部材とを略同時に同じ移動速度で前進させて第1金型から前記成形品を押し出して離型した後に、
前記入子を停止させることなく移動させた状態で、前記入子の移動速度と、前記ランナ押出部材および被押圧部押出材の移動速度とを相対的に異なるように変更することにより、前記ランナ押出部材および被押圧部押出部材に対して相対的に入れ子が後退する状態とすることで、前記成形品の前記製品部を前記入子から押し出して離型することを特徴とする。
また、ゲート部が曲がる際に成形品に歪が生じるが、この歪が製品部にまで達し、樹脂レンズの光学特性を劣化させるのを、上述のようにゲート部が曲がるのを防止することで防止することができる。
また、たとえば、樹脂レンズとなる製品部の形状により、入子の形成面から製品部を離型する際に大きな抵抗が生じるような場合でも、確実かつ円滑に入子から製品部を離型することが可能となる。
たとえば、第1金型から成形品を離型した後の動作としては、以下のようなものがある。
または、ランナ押出部材および被押圧部押出部材は、第1金型から成形品を離型した際の移動速度より移動速度を上昇し、入子はそのままの速度とするか減速する。
これらのような方法であっても、前記ランナ押出部材および被押圧部押出部材に対して相対的に入れ子が後退する。
上述の場合以外であっても、前記ランナ押出部材および被押圧部押出部材に対して相対的に入れ子が後退する状態なるようにランナ押出部材および被押圧部押出部材に対して相対的に入れ子の速度が遅くなればよく、この際にランナ押出部材、被押圧部押出部材、入子の各移動速度のいずれかが0となっても良いし、マイナス(逆方向)となってもよい。
前記樹脂レンズは集光機能を有する凸面形状を有し、
前記入子の形成面であって、前記樹脂レンズの光学的機能を有する光学的機能面の最外周部に対応する部分では、前記樹脂レンズの光軸方向に直交する平面に対して成形される前記樹脂レンズの周方向に直交する接線が65度以上85度以下となっていることを特徴とする。
なお、上記角度が70度以上80度以下となっていることが好ましく、ブルーレイディスク用の対物レンズとしては、上記角度が75度程度(たとえば、73度〜77度)となっていることが好ましい。
また、上記角度が85度以上となると、離型が難しくなる虞がある。
言い換えれば、離型しやすいような形状とするために、光学特性を犠牲にすることなく、環状の凹部があるような樹脂レンズを製造することが可能となる。
前記射出成形金型は、樹脂レンズとなる製品部を成形するキャビティと、当該キャビティに接続されて当該キャビティに樹脂を供給するランナと、前記キャビティに接続され、当該キャビティを介して樹脂が供給される少なくとも一つの被押圧形状形成部とを備え、
かつ、第1金型には、第1金型のキャビティとなる形成面を有し、前記成形品の前記キャビティで成形される製品部を第1金型から押し出す入子と、前記成形品のうちの前記ランナで形成されるランナ部を第1金型から押し出すランナ押出部材と、前記成形品のうちの前記被押圧形状形成部で形成される被押圧部を第1金型から押し出す少なくとも一つの被押圧部押出部材とを備え、
型開き動作中もしくは型開き後に、前記入子、ランナ押出部材、被押圧部押出材により前記成形品を第1金型から押し出して、前記成形品を離型するに際し、
前記入子と、前記ランナ押出部材と、前記被押圧部押出部材とを略同時に同じ移動速度で前進させて第1金型から前記成形品を押し出して離型した後に、
前記入子を停止させることなく移動させた状態で、前記入子の移動速度と、前記ランナ押出部材および被押圧部押出材の移動速度とを相対的に異なるように変更することにより、前記ランナ押出部材および被押圧部押出部材に対して相対的に入れ子が後退する状態とすることで、前記成形品の前記製品部を前記入子から押し出して離型することを特徴とする。
射出成形に用いられ第1金型と第2金型に型開きする金型には、当該樹脂レンズとなる製品部を成形するキャビティと、当該キャビティに接続されて当該キャビティに樹脂を供給するランナと、前記キャビティに接続され、当該キャビティを介して樹脂が供給される少なくとも一つの被押圧形状形成部とが形成され、
当該金型で成形される成形品は、前記キャビティで成形されて樹脂レンズとなる製品部と、前記ランナで形成されるランナ部と、前記被押圧形状形成部で形成される少なくとも一つの被押圧部とを備え、
型開きした際に成形品を保持する第1金型から前記製品部全体と前記ランナ部と被押圧部とが金型から押し出されることにより、前記成形品が離型され、
前記成形品の製品部から前記ランナ部と、被押圧部とを切断することにより形成されることにより、前記ランナ部を切断したランナ切断部と、前記被押圧部を切断した被押圧切断部とを有する。
前記第1金型に保持される前記光学的機能面に輪帯が形成されるとともに、当該輪帯により第1金型から離型方向に沿って凹んだ状態の環状の凹部が形成されていることを特徴とする。
まず、本実施の形態の樹脂レンズとなる成形品、すなわち、この例の射出成形装置で成形され、かつ、この例の成形品取出方法で離型される成形品について説明する。図1および図2は成形品の全体を示し、図3および図4は成形品の要部拡大図であり、図5および図6は成形品から切り離された樹脂レンズ(製品部)を示すものである。
図1〜図6に示すように、この成形品10は、たとえば、ブルーレイディスクの光ピックアップ装置の対物レンズとして使用される樹脂レンズ1となり、かつ、金型(可動金型8、固定金型9:図10以降に図示)のキャビティ2aで成形される製品部2と、後述の金型のゲート3aで形成されるゲート部3と、金型のランナ4aで形成されるランナ部4と、金型のスプルー5aで形成されるスプルー部5と、金型の被押圧形状形成部6aで形成される被押圧部6とを備えている。なお、ゲート3aはランナ4aの一部であり、ゲート部3aはランナ部4aの一部となり、ランナ部4aに含まれるものである。
したがって、スプルー部5の先端部にランナ部4が接続され、ランナ部4のゲート部3に製品部2が接続され、製品部2に被押圧部6が接続された状態となっている。
また、被押圧部6は、後述のエジェクトピン71に押される円形部62と、円形部62と製品部2との間を接続する接続部61とを備える。
また、金型は、後述のように型開きする可動金型8と固定金型9とからなるが、可動金型8と固定金型9との境目がランナ部4のほぼ中心軸に配置されるようになっている。
そして、スプルー部5の樹脂が射出される基端側が固定金型9に配置され、スプルー部5の先端部がランナ部4を越えて可動金型8側に配置されている。
また、ゲート部3、製品部2および被押圧部6は、ランナ部4の中心線部部分から可動金型8側に形成されている。すなわち、これらゲート部3、製品部2および被押圧部6は、可動金型8と固定金型9の境界部分から可動金型8側に偏って配置されている。
このように成形品の可動金型8側にランナ部4の半分と、ランナ部4の突部41と、スプルー部5の太い円柱状部分と、ゲート部3、被押圧部6および製品部2の多くの部分が配置され、これにより、後述の型開き時に成形品10が可動金型8に残るようになっている。
光学的機能部11は、光ピックアップ装置において、光源側から光が照射される第1光学的機能面13と、光ディスクに臨む第2光学的機能面14とを備えている。
そして、第2光学的機能面14の先側に集光の焦点位置があり、第1光学的機能面13から入射し、第2光学的機能面14から出射する光が集光されることになる。
なお、この例においては、第1光学的機能面13側が可動金型8側を向いており、型開き時に第1光学的機能面13は可動金型8の後述の入子50の形成面51に付いた状態となっている。
また、射出成形装置および成形品取出方法により、前記角度が65度から85度であっても離型時に樹脂レンズ1に応力が作用して歪が発生して光学特性が低下するような事態を防止可能となっており、この例の樹脂レンズは、ブルーレイディスク用の対物レンズとして適したものとなっている。
また、本発明の樹脂レンズ1においては、第1光学的機能面13に複数の輪帯16,17が形成されている。ここで、輪帯16,17は、第1光学的機能面13の中央側と外周側とで異なる形状となっている。ここで、輪帯16,17の一般的な基本的な形状は、樹脂レンズ1の直径方向に沿った断面で見た場合に、樹脂レンズ1の凸面(第1光学的機能面13)に沿った階段状のものであるが、階段の段差と段差との間の踏み板に当たる部分の傾きが中央側の輪帯16と外周側の輪帯17とで異なるものとなっている。
これらの凹状の構造により樹脂レンズの光学特性が変化することになり、これらの構造を形成する場合と形成しない場合とでレンズの設計が変化するが、たとえば、要求されるレンズの光学特性および光学的機能を実現する上で必要な構造の場合に、たとえば、離形性を向上するために、これらの構造を改変すると、すなわち、凹部を無くすような構造とすると、光学特性が多少とも劣化する可能性があり、場合によっては要求ぎりぎりとなったり、要求を満たさないものとなったりする可能性がある。
ここで、被押圧部6は、成形品10を型開きする可動金型8から取り出す際に被押圧部6用のエジェクトピン71に押圧される部分となる。なお、この例では、可動金型8から成形品10を離型する際に、キャビティ2aの可動金型8側を構成する形成面51を備えた入子50と、被押圧部6を押す被押圧部押出部材としてのエジェクトピン71と、ランナ部4の円柱状の突部41を押すランナ押出部材としてのエジェクトピン72とにより、成形品10が押し出されるようになっている。
なお、図10等に示すように、可動金型8には、さらにスプルー部5の先端部を押すエジェクトピン73が備えられている。
また、図7のこの例の変形例に示すように被押圧部6を2つとした際に樹脂レンズ1には、上述のゲート部3を切断した第1切断部18が一つと2つの被押圧部6を切断した2つの第2切断部19が形成されることになる。
なお、図7においては、一つの第1切断部18と、2つの第2切断部19,19とがほぼ均等な間隔をあけて配置されている。すなわち、一つの第1切断部18と、2つの第2切断部19,19とが対称的に配置されている。ここで、2つの第2切断部19,19(二つの被押圧部6)の間隔を狭くし、これら第2切断部19,19同士の間隔より、第1切断部18とそれぞれの第2切断部までの間隔を長くしてもよい。この際には、樹脂レンズ1において、ゲート18の左右の中心部と樹脂レンズ1の中心とを通り、光軸方向に沿った平面に対して、二つの第2切断部19,19が対称的に配置されていることが好ましい。
なお、図7に示す樹脂レンズ1において、第2切断部19が一つではなく2つ(複数)設けれている構成以外は、図5および図6に示す樹脂レンズ1と同じ構成となっている。
なお、図8および図9に示す樹脂レンズ1においては、輪帯16,17を設けない以外は、図5および図6に示すこの例の樹脂レンズ1と同じ構成となっている。
また、図示しないが、図5〜図9に示す樹脂レンズ1において、光学的機能部11とフランジ部12との間に凹部15を設けない構成としてもよい。
但し、本発明の射出成形装置および成形品取出方法においては、より離型が困難な樹脂レンズ1(製品部2)を有する成形品10に対応可能となっており、輪帯16,17と凹部15との両方を備えることにより、後述のようにより離型が困難な図5および図6に示す樹脂レンズ1や、図7に示す樹脂レンズ1に好適に対応することができる。
なお、さらに離型が困難な場合には、被押圧部6が複数となっていることにより第2切断部19が複数となっている樹脂レンズの方が好ましい。
また、樹脂レンズ1は、この例において熱可塑性樹脂からなるが、熱可塑性樹脂の組成は、その光学特性に対応して決定されるものであり、どのような組成の熱可塑性樹脂を用いるものとしてもよい。
射出成形装置は、図10から図13に示すように、基本的な構成は、従来と同様に金型が可動金型8と固定金型9を有するものとなっている。
金型には、成形品10を形成するために、スプルー5a、ランナ4a(ゲート3aを含む)キャビティ2a、被押圧形状形成部6aが形成されている。
そして、これらスプルー5a、ランナ4a、ゲート3a、キャビティ2a、被押圧形状形成部6aは、可動金型8と固定金型9に分割されて形成されているが、ゲート3a、キャビティ2a、被押圧形状形成部6aとなる凹部は、そのほとんどが可動金型8側に形成されており、固定金型9側は、ほぼ平面状となって凹部を閉塞する形状となっている。
そして、固定金型9においては、キャビティ2aの形成面となる部分が入子54となっている。
また、固定金型9においては、キャビティ2aおよびランナ4aの基端部の固定金型9側となる部分が入子55となっている。
そして、可動金型8においては、キャビティ2aの形成面となる部分が入子50とされている。
また、可動金型8には、成形品10の被押圧形状形成部6aで形成される被押圧部6の円形部62を可動金型8の型開きの移動方向に沿って押す被押圧部押出部材としてのエジェクトピン71が備えられている。
また、可動金型8には、成形品10のスプルー5aで形成されるスプルー部5を可動金型8の型開きの移動方向に沿って押すスプルー押出部材としてのエジェクトピン73が備えられている。
また、エジェクトピン71,72,73は、入子50よりも長い距離前進することが可能となっている。
これにより、充填された熱可塑性樹脂からなる成形品10は、可動金型8側に残り、固定金型9からは離型された状態となる。
これにより、可動金型8側のスプルー5aからスプルー部5を押し出し、ランナ4aからランナ部4を押し出し、被押圧形状形成部6aから被押圧部6を押し出し、かつ、製品部2を可動金型8から押し出す。この際に、ゲート3aからゲート部3も押し出される。
さらに、製品部2には、光学的機能部11とフランジ部12との境界部に円環状の凹部15が設けられており、製品部2の凹部15には、キャビティ2aの形成面の一部の円環状の突条(凸部)が入り込んだ状態となっている。すなわち、可動金型8の入子50には、離型方向に沿って成形品10に向かう凸部が設けられている。ここで、溶融した状態から冷却される熱可塑性樹脂が金型内で収縮することになる。
これにより、製品部2をキャビティ2aから離型する際の抵抗が大きくなる。
これらのことから、成形品10を押し出す際に、製品部2を入子50の先端の形成面から離型するのに大きな抵抗があることになる。
それに対して、この例では、上述のように成形品10全体を上述の入子50とエジェクトピン71,72,73で押し出すが、この状態では、未だ、入子50の先端の形成面に製品部2の可動金型8側の面が接触した状態となっている。
なお、入子50からの製品部2の離型に際しては、入子50の移動速度とエジェクタピン71,72,73の移動速度と互いに異なる速度となるように変更し、かつ、上述の成形品10の押し出し時における入子50およびエジェクタピン71,72,73の進行方向(押し出し方向)に対して、エジェクタピン71,72、73の先端部より、入子50の先端部が後側となるようにすればよい。
以上のような入子50からの製品部2の離型に際し、ランナ部4およびスプルー部5をエジェクトピン72,73で押すだけではなく、ランナ部4から離れた位置で製品部2に接続された被押圧部6をエジェクトピン71で押し出すので、ランナ部4側だけ押した場合のように製品部2とランナ部4との間の細くて脆弱なゲート部3に応力が集中してしまうのを防止することができる。
これにより、成形品10の形状が成形の度に変化するようなことがなく、安定した形状となるので、成形品10から製品部2を切断した樹脂レンズ1とする後工程において、安定した形状の成形品10が供給されることにより、安定して加工を行うことができ、コストの低減を図ることができる。
また、製品部2を入子50の形成面から離型する際に、既に成形品10の製品部2を除く部分は離型された状態となっており、製品部2を入子50の形成面から離型する際に成形品10の他の部分の離型状況が影響することがない。すなわち、製品部2を被押圧部6とゲート部3とで同時に引き上げることを、たとえばゲート部3より被押圧部6の離型が遅れることや、その逆の状況などで妨げられることがない。これにより、製品部2の被押圧部6の境界部分に応力が集中したり、製品部2のゲート部3との境界部分に応力が集中したりするのを防止できる。
2 製品部
2a キャビティ
3 ゲート部
3a ゲート
4 ランナ部
4a ランナ
5 スプルー部
5a スプルー
6 被押圧部
6a 被押圧形状形成部
15 凹部
16 輪帯
17 輪帯
50 入子(離型手段)
71 エジェクトピン(被押圧部押出部材)
72 エジェクトピン(ランナ押出部材)
Claims (4)
- 型開きする第1金型と第2金型とを備える金型と、型開きした際に成形品が保持される第1金型に設けられて当該第1金型から成形品を離型する離型手段とを有する樹脂レンズ成形用の射出成形装置であって、
前記金型は、樹脂レンズとなる製品部を成形するキャビティと、当該キャビティに接続されて当該キャビティに樹脂を供給するランナと、前記キャビティに接続され、当該キャビティを介して樹脂が供給される少なくとも一つの被押圧形状形成部とを備え、
前記離型手段は、第1金型のキャビティとなる形成面を有し、前記成形品の前記キャビティで成形される製品部を第1金型から押し出す入子と、
前記成形品のうちの前記ランナで形成されるランナ部を第1金型から押し出すランナ押出部材と、
前記成形品のうちの前記被押圧形状形成部で形成される被押圧部を第1金型から押し出す少なくとも一つの被押圧部押出部材とを備え、
前記離型手段は、前記入子と、前記ランナ押出部材と、前記被押圧部押出部材とを略同時に同じ移動速度で前進させて第1金型から前記成形品を押し出して離型した後に、
前記入子を停止させることなく移動させた状態で、前記入子の移動速度と、前記ランナ押出部材および被押圧部押出材の移動速度とを相対的に異なるように変更することにより、前記ランナ押出部材および被押圧部押出部材に対して相対的に入れ子が後退する状態とすることで、前記成形品の前記製品部を前記入子から押し出して離型することを特徴とする射出成形装置。 - 前記樹脂レンズは集光機能を有する凸面形状を有し、
前記入子の形成面であって、前記樹脂レンズの光学的機能を有する光学的機能面の最外周部に対応する部分では、前記樹脂レンズの光軸方向に直交する平面に対して成形される前記樹脂レンズの周方向に直交する接線が65度以上85度以下となっていることを特徴とする請求項1に記載の射出成形装置。 - 前記入子の形成面には、前記離型方向に沿って前記成形品に向かう凸部が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の射出成形装置。
- 型開きする第1金型と第2金型とを備える金型により樹脂レンズを射出成形するに際し、型開き時に成形品が保持される第1金型から成形品を離型する成形品離型方法であって、
前記射出成形金型は、樹脂レンズとなる製品部を成形するキャビティと、当該キャビティに接続されて当該キャビティに樹脂を供給するランナと、前記キャビティに接続され、当該キャビティを介して樹脂が供給される少なくとも一つの被押圧形状形成部とを備え、
かつ、第1金型には、第1金型のキャビティとなる形成面を有し、前記成形品の前記キャビティで成形される製品部を第1金型から押し出す入子と、前記成形品のうちの前記ランナで形成されるランナ部を第1金型から押し出すランナ押出部材と、前記成形品のうちの前記被押圧形状形成部で形成される被押圧部を第1金型から押し出す少なくとも一つの被押圧部押出部材とを備え、
型開き動作中もしくは型開き後に、前記入子、ランナ押出部材、被押圧部押出材により前記成形品を第1金型から押し出して、前記成形品を離型するに際し、
前記入子と、前記ランナ押出部材と、前記被押圧部押出部材とを略同時に同じ移動速度で前進させて第1金型から前記成形品を押し出して離型した後に、
前記入子を停止させることなく移動させた状態で、前記入子の移動速度と、前記ランナ押出部材および被押圧部押出材の移動速度とを相対的に異なるように変更することにより、前記ランナ押出部材および被押圧部押出部材に対して相対的に入れ子が後退する状態とすることで、前記成形品の前記製品部を前記入子から押し出して離型することを特徴とする成形品離型方法。
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