JP5262981B2 - ラッチ装置及びラッチ方法 - Google Patents
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Description
本発明は、電源電圧の急激な変動が発生する場合にデータをラッチする、ラッチ装置及びラッチ方法に関する。
電源配線が外部の負荷によって影響を受けた場合(例えば、電気的な干渉、負荷の急変、他の回路のスイッチングなど)、その電源配線によって供給される電源電圧に急激な変動が発生することがある。そのように急激に変動した電源電圧は、回路にリセットが発生するリセット電圧、グランドの電位、更には回路の最低定格電位以下に、低下するおそれがある。その結果、システムの重要なデータ(例えば、レジスタ値など)が破壊されることがある。
集積回路(以下、「IC」という)の動作に必要なIC上のデータの破壊を防ぐために、電源電圧の急激な変動に対するバックアップ回路を設けることがある。バックアップ回路を設けることによって、データを自動的に復旧させることができる。例えば、オフチップでの解決策として、バックアップ電源用バッテリが使用され、オンチップでの解決策として、電源電圧の低下を検出するコンパレータとバックアップ電源用キャパシタが使用されている。
また、電源の供給が遮断されるとき第1のラッチ回路の記憶データを転送回路を介して第2のラッチ回路に退避させることによって、IC上のデータの破壊を防ぐことができる(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上述の従来技術では、ICでのデータラッチタイミングと電源電圧の急激な変動のタイミングが一致した場合、バックアップ回路があったとしても、データのラッチを正しく行うことができないおそれがある。そのため、ラッチ結果が不安定になる。
そこで、本発明は、ラッチと電源電圧の急激な変動が同時に発生しても、ラッチ結果が不安定になることを防止する、ラッチ装置及びラッチ方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るラッチ装置は、
電源配線に接続された整流素子と、
前記整流素子の順方向側に接続されたキャパシタと、
前記キャパシタのキャパシタ電圧で動作し、第1のラッチ信号に従って、入力データをラッチする第1のラッチ回路と、
前記第1のラッチ信号よりも遅延した第2のラッチ信号をローパスフィルタに通すことにより生成された第3のラッチ信号を出力するフィルタ回路と、
前記電源配線の電源電圧の低下が検出されることにより前記第2のラッチ信号を無効化する無効化回路と、
前記キャパシタ電圧で動作し、前記第3のラッチ信号に従って、前記第1のラッチ回路の出力データをラッチする第2のラッチ回路とを備えている。
電源配線に接続された整流素子と、
前記整流素子の順方向側に接続されたキャパシタと、
前記キャパシタのキャパシタ電圧で動作し、第1のラッチ信号に従って、入力データをラッチする第1のラッチ回路と、
前記第1のラッチ信号よりも遅延した第2のラッチ信号をローパスフィルタに通すことにより生成された第3のラッチ信号を出力するフィルタ回路と、
前記電源配線の電源電圧の低下が検出されることにより前記第2のラッチ信号を無効化する無効化回路と、
前記キャパシタ電圧で動作し、前記第3のラッチ信号に従って、前記第1のラッチ回路の出力データをラッチする第2のラッチ回路とを備えている。
また、上記目的を達成するため、本発明に係るラッチ方法は、
電源配線に接続された整流素子の順方向側に接続されたキャパシタのキャパシタ電圧で動作する第1のラッチ回路に、第1のラッチ信号を入力することにより、入力データをラッチする第1のステップと、
前記第1のラッチ信号よりも遅延した第2のラッチ信号をローパスフィルタに通すことにより第3のラッチ信号を生成する第2のステップと、
前記電源配線の電源電圧の低下が検出されることにより前記第2のラッチ信号を無効化する第3のステップと、
前記キャパシタ電圧で動作する第2のラッチ回路に、前記第3のラッチ信号を入力することにより、前記第1のラッチ回路の出力データをラッチする第4のステップとを有している。
電源配線に接続された整流素子の順方向側に接続されたキャパシタのキャパシタ電圧で動作する第1のラッチ回路に、第1のラッチ信号を入力することにより、入力データをラッチする第1のステップと、
前記第1のラッチ信号よりも遅延した第2のラッチ信号をローパスフィルタに通すことにより第3のラッチ信号を生成する第2のステップと、
前記電源配線の電源電圧の低下が検出されることにより前記第2のラッチ信号を無効化する第3のステップと、
前記キャパシタ電圧で動作する第2のラッチ回路に、前記第3のラッチ信号を入力することにより、前記第1のラッチ回路の出力データをラッチする第4のステップとを有している。
本発明によれば、ラッチと電源電圧の急激な変動が同時に発生しても、ラッチ結果が不安定になることを防ぐことができる。
以下、本発明に係るラッチ装置の実施形態である電源電圧変動対策回路の構成とその機能について説明する。電源電圧変動対策回路は、回路に保持されているデータを電源電圧の急激な変動から保護するための回路であって、ICチップ上に形成されている。電源電圧変動対策回路は、電源電圧の急激な変動(例えば、変動時間:数μ秒〜数十μ秒、電圧低下量:回路のリセット電圧以下又はグランド電圧以下)がラッチタイミングに発生しても、回路に保持されているデータを保護する。
図1は、本発明に係るラッチ装置の実施形態である電源電圧変動対策回路100の構成図である。電源電圧変動対策回路100は、主な構成として、トランジスタQDと、キャパシタC1と、ラッチ回路D1と、フィルタ回路F1と、AND回路N1と、ラッチ回路D2とを備えている。また、電源電圧変動対策回路100は、抵抗素子R1を備えてもよい。
Q1,C1,R1によって構成される回路は、電源電圧変動対策回路全体に対するバックアップ電源電圧VDD2を生成する。D1とD2は、それぞれ第1のラッチ回路と第2のラッチ回路である。WR1は、ラッチ回路D1に対する第1のラッチ信号であり、WR2は、ラッチ回路D2に対する第2のラッチ信号である。DINは、入力データであり、DOUTは、出力データである。N1は、電源電圧VDDの低下を検出するAND回路である。F1は、ラッチ回路D2に対するラッチ信号WR2Eのノイズと電源電圧の急激な変動の影響を除去するローパスフィルタである。
電源電圧変動対策回路100の各構成について、更に詳細に説明する。
トランジスタQDは、電源電圧VDDを供給するための電源配線に接続された整流素子である。図1に示されるトランジスタQDは、Pチャンネル型である。具体例として、PチャンネルMOSFETが挙げられる。トランジスタQDのゲートとドレインが電源電圧VDDに接続され、トランジスタQDのソースがキャパシタC1に接続されている。このように電源配線とキャパシタとの間に設けられたトランジスタQDは、電源電圧VDD側からキャパシタC1側への方向を順方向とする整流素子として機能する。電源電圧VDDがキャパシタC1のキャパシタ電圧VDD2(すなわち、バックアップ電源電圧VDD2)に比べて高い場合には、順方向に電流が流れることによりキャパシタC1は充電される。逆に、電源電圧VDDがキャパシタ電圧VDD2に比べて低い場合には、トランジスタQDは、キャパシタC1側から電源電圧VDD側への方向に電流が流れることを遮断する。つまり、トランジスタQDは、通常はキャパシタC1に電圧を供給し、電源電圧が低下した場合にはキャパシタC1を電源電圧の低下から分離する。
なお、図12に示されるように、図1に示されるトランジスタQDを、Nチャンネル型トランジスタに置き換えてもよいし、図13に示されるように、ダイオードに置き換えてもよい。図示のように接続することによって、いずれの素子も、整流素子として機能する。
キャパシタC1は、トランジスタQDの順方向側に接続されたオンチップキャパシタであって、電源電圧変動対策回路100の電源として使用される。キャパシタC1の容量は、数十pFであるとよい。
ラッチ回路D1は、周期的なラッチ信号WR1に従って、デジタル部からの入力データDINを保持する。ラッチ回路D2は、ラッチ信号WR1に対して位相が遅れたラッチ信号WR2に基づいて生成されたラッチ信号WRE2に従って、ラッチ回路D1から出力された出力データD1OUTを保持する。ラッチ信号WR1,WR2は、周期的なパルスを有するパルス信号である。そして、ラッチ回路D2から出力された出力データD2OUTは、電源電圧変動対策回路100の出力値DOUTとして、出力される。
図2は、DIN,WR1,WR2,DOUTについてのタイムチャートである。ラッチ信号WR2は、ラッチ信号WR1に対して、位相遅れTdを有している。
図1において、AND回路N1は、電源電圧VDDの低下を検出する検出回路として機能するとともに、ラッチ信号WR2を無効化する無効化回路として機能する。AND回路N1は、電源電圧VDDの低下を検出している期間、ラッチ信号WR2を無効化する。すなわち、AND回路N1は、電源電圧VDDが所定値以下の期間にラッチ信号WR2を無効化する。AND回路N1から出力されるレベル信号WR2Dは、ラッチ信号WR2が無効化されている期間は、ラッチ信号WR2の入力にかかわらず、Lレベルに固定される。AND回路N1は、電源電圧VDDの低下が検出されていない場合(ラッチ信号WR2が無効化されていない場合)、ラッチ信号WR2をそのままスルーして出力する(すなわち、レベル信号WR2Dは、ラッチ信号WR2に等しい)。
フィルタ回路F1は、AND回路N1を経由したラッチ信号WR2をローパスフィルタで処理することにより生成されたラッチ信号WR2E(第3のラッチ信号)を出力する。このローパスフィルタは、ラッチ信号WR2に対するノイズと電源電圧VDDの急激な変動の影響を回避するために使用される。
図3は、フィルタ回路F1の具体例である。フィルタ回路F1は、ローパスフィルタとしてのCRフィルタ(抵抗素子R2とオンチップキャパシタC2によって構成される回路)と、CRフィルタの出力を反転する反転回路I1と、反転回路I1の出力を反転する反転回路I2とを備える。フィルタ回路F1は、反転回路I2の出力をラッチ信号WR2Eとして出力する。
図1において、抵抗素子R1は、電源電圧VDDの低下のためにキャパシタC1の電源電圧によって動作する電源電圧変動対策回路100の動作可能時間を決定するための放電素子である。トランジスタQDの順方向側に接続された抵抗素子R1は、キャパシタC1に並列に接続される。キャパシタC1の電荷は抵抗素子R1によって放電される。抵抗素子R1の抵抗値とキャパシタC1の容量の少なくともいずれかを大きくすることによって、電源電圧変動対策回路100の動作可能時間を長くすることができる。例えば、通常の電源電圧VDDのパワーダウン後にデータをできるだけ長く保持したい場合、データを保持したい時間に応じて、抵抗素子R1の抵抗値とキャパシタC1の容量を決定すればよい。例えば、数マイクロ秒から数十マイクロ秒の期間の電源電圧の低下は、急激な変動とみなすとよく、数百マイクロ秒以上の電源電圧の低下は、通常の電源電圧のパワーダウンによる低下とみなせばよい。
なお、図14に示されるように、図1に示される抵抗素子R1を、Pチャンネル型トランジスタに置き換えてもよいし、図15に示されるように、Nチャンネル型トランジスタに置き換えてもよい。図示のように接続することによって、いずれの素子も、ソース−ドレイン間のダイオードを利用して、放電素子として機能する。また、トランジスタを放電素子として使用する場合、抵抗素子の場合に比べ、レイアウトエリアを小さくすることができる。
図6は、電源電圧変動対策回路100の、通常状態におけるラッチ方法を示すタイミングチャートである。通常動作状態(すなわち、電源電圧VDDが正常状態)では、バックアップ電源電圧VDD2は電源電圧VDDからQ1による損失分を差し引いた電圧に等しい。ラッチ回路D1は、周期的なラッチ信号WR1を受信し、ラッチ回路D2に出力データD1OUTを出力する。ラッチ回路D2は、ラッチ信号WR2に基づく周期的なラッチ信号WR2Eを受信し、ラッチ信号WR2EのラッチタイミングでラッチしたデータD1OUTを出力データD2OUT(DOUT)として出力する。通常動作状態では、電源電圧VDDの低下が検出されないため、AND回路N1は、ラッチ信号WR2を出力データWR2Dとしてそのまま出力する。また、ラッチ信号WR2Eのパルス幅は、フィルタ回路F1を経由するため、ラッチ信号WR1のパルス幅に比べて長い。
電源電圧の急激な変動が発生した場合、電源電圧VDDは、グランド電位を基準に、0Vやリセット電圧に低下することがある。この場合、トランジスタQDはカットオフされ、バックアップ電源VDD2は電源電圧VDDから分離される。その結果、キャパシタC1の電荷が電源電圧VDD側に漏れない。電源電圧VDDから分離されたキャパシタC1は、電源電圧変動対策回路100の電源として動作する。
電源電圧の急激な変動の発生タイミングは、ラッチ信号の状態に対して、4つに分類することができる。
(1)ラッチ回路D1のラッチ信号WR1の立ち上がりエッジと同時に、電源電圧VDDの急激な変動が発生(図7参照)
(2)ラッチ回路D1のラッチ信号WR1の立ち上がり後からラッチ回路D2のラッチ信号WR2の立ち上がりまでの期間に、電源電圧VDDの急激な変動が発生(図8参照)
(3)ラッチ回路D2のラッチ信号WR2の立ち上がりエッジと同時に、電源電圧VDDの急激な変動が発生(図10,11参照)
(4)ラッチ回路D2のラッチ信号WR2の立ち上がり後からラッチ回路D1のラッチ信号WR1の立ち上がりまでの期間に、電源電圧VDDの急激な変動が発生(図9参照)
以下、(1)〜(4)のそれぞれのタイミングで電源電圧VDDの変動が発生した場合の電源電圧変動対策回路100の動作について説明する。
(2)ラッチ回路D1のラッチ信号WR1の立ち上がり後からラッチ回路D2のラッチ信号WR2の立ち上がりまでの期間に、電源電圧VDDの急激な変動が発生(図8参照)
(3)ラッチ回路D2のラッチ信号WR2の立ち上がりエッジと同時に、電源電圧VDDの急激な変動が発生(図10,11参照)
(4)ラッチ回路D2のラッチ信号WR2の立ち上がり後からラッチ回路D1のラッチ信号WR1の立ち上がりまでの期間に、電源電圧VDDの急激な変動が発生(図9参照)
以下、(1)〜(4)のそれぞれのタイミングで電源電圧VDDの変動が発生した場合の電源電圧変動対策回路100の動作について説明する。
(1)の場合(図7の場合)、ラッチ回路D1のデータは、入力データDINが同時に変化しているため、確定することができない。それゆえ、ラッチ回路D1のデータは保証されない。しかしながら、この場合、ラッチ回路D2のラッチ信号WR2(WR2E)は、AND回路N1によって無効化されることによって電源電圧VDDの急激な変動以降生成されない。そのため、ラッチ回路D2には、電源電圧VDDの急激な変動タイミング直前のデータが安定して保持される。
(2)の場合(図8の場合)、ラッチ回路D2のラッチ信号WR2(WRE2)は、AND回路N1によって無効化されることによって電源電圧VDDの急激な変動以降生成されない。そのため、ラッチ回路D2には、前回受信したラッチ信号WRE2によってラッチされたデータが安定して保持される。
(3)の場合(図10,11の場合)、ラッチ回路D1のデータは正常である。
図10に示されるように、もし、チップ内の遅延のために電源電圧VDDがラッチ信号WR2の立ち上がりタイミングよりも先に低下したならば、AND回路N1によってラッチ信号WR2は無効化される。そのため、ラッチ信号WR2Eは生成されない。したがって、ラッチ回路D2には、前回受信したラッチ信号WRE2によってラッチされたデータが安定して保持される。
一方、図11に示されるように、もし、電源電圧VDDがラッチ信号WR2の立ち上がりタイミングよりも遅れて低下したならば、AND回路N1は、電源電圧VDDの低下を検出するまで、ラッチ信号WR2をそのまま通過させてしまう。フィルタ回路F1は、通常、数百ナノ秒以下のショートパルスを抑制又は除去する。
したがって、AND回路N1を通過したラッチ信号WR2のパルス幅が、フィルタ回路F1によって除去できる長さであれば、ラッチ信号WR2Eは生成されない。そのため、ラッチ回路D2には、前回受信したラッチ信号WRE2によってラッチされたデータが安定して保持される。一方、AND回路N1を通過したラッチ信号WR2のパルス幅が、フィルタ回路F1によって除去できない長さであれば、そのラッチ信号WR2は、有効な信号とみなされ、ラッチ信号WR2Eとしてラッチ回路D2に受信される。その結果、ラッチ回路D1から出力された出力データD1OUTは、ラッチ回路D2に伝送される。すなわち、ラッチ回路D2は、有効な信号とみなされたラッチ信号WR2Eのエッジで、出力データD1OUTを安定してラッチすることができる。電源電圧VDDの急激な変動の影響を受けていないため、ラッチ回路D2には正常なデータ(すなわち、出力データD1OUT)が伝送されている。
なお、フィルタ回路F1によって除去可能なラッチ信号WR2のパルス幅は、例えば、図3に示されたCR回路の定数を調整することによって決定することができる。
(4)の場合(図9の場合)、ラッチ回路D2は、既に正常なデータを取得している。そして、ラッチ回路D2は、電源電圧VDDが正常値に復帰するまで、再度ラッチ信号を受け取ることはない。したがって、ラッチ回路D2には、前回受信したラッチ信号WRE2によってラッチされたデータが安定して保持される。
電源電圧VDDの急激な変動が発生した後、電源電圧VDDは通常値に徐々に上昇する。入力データDINの最新値が準備できていない期間、出力データDOUTは非常に短い遅延で電源電圧変動対策回路100から出力される。この期間に出力されるデータは、電源電圧VDDの急激な変動の間保持されたデータであって、電源電圧VDDの急激な変動が発生した直前のデータである。
なお、電源電圧VDDの急激な変動ではなく、本来の電源電圧VDDの供給停止(例えば、主電源のパワーオフなど)の場合には、電源電圧変動対策回路100は、電源電圧VDDの供給停止時点から最初の期間はデータを保持している。しかしながら、キャパシタC1の電荷は抵抗素子R1を介して放電されるため、最終的には、電源電圧変動対策回路100によって保持されていたデータは、消失する。このように、抵抗素子R1などの放電素子による放電が可能な構成を設けることによって、本来の電源電圧の供給停止後に再度電源が投入されたときに、その電源電圧の供給停止前の最終値が出力されること(すなわち、誤出力)を防止することができる。
したがって、上述した通り、データラッチタイミング(ラッチ信号が立ち上がるタイミング)と電源電圧が急激に変動するタイミングが一致する場合であっても、第1のラッチ回路に入力されるラッチ信号よりも第2のラッチ回路に入力されるラッチ信号の位相が遅れているので、ラッチ回路に保持されたデータが消失することを回避することができる。
すなわち、ラッチ回路D1のラッチタイミングで電源電圧の急激な変動が発生した場合、ラッチ回路D2のラッチ信号は生成されないため、ラッチ回路D2内のデータは保持されたまま変化しない。
また、ラッチ回路D2のラッチタイミングで電源電圧の急激な変動が発生した場合、ラッチ回路D2に対するラッチ信号は、そのラッチ信号のパルス幅が短ければ、フィルタ回路によって全てフィルタされる。そのラッチ信号のパルス幅が長ければ、フィルタ回路によって消失されずに維持するため、ラッチ回路D1の正常なデータは、フィルタ回路を通過したラッチ信号に従ってラッチ回路D2に転送される。
なお、2つのラッチ信号間の遅延幅は、電源電圧が急激に変動する時間として想定される最大値よりも長く設定されるとよい。
ところで、ラッチ回路D1,D2内のレジスタの初期値は、バックツーバックインバータのコア部のサイズを調整することによって設定される。2つのバックツーバックインバータを構成する複数のトランジスタのゲート幅とゲート長の比を、それらの複数のトランジスタ間でバランスさせるのではなく、アンバランスに設定することによって、ICの電源投入時のレジスタの初期値を所定値(1又は0)に必ず定めることができる。
図4は、ラッチ回路のレジスタのコア部の構成図である。以下に示す通り、各レジスタの初期値をプリセットすることができる。トランジスタQ1,Q2、Q3,Q4は、データ保持のためのポジティブフィードバックを行うバックツーバックインバータを2つ形成している。一般的に、バランス構造を形成するために、Q1とQ3のサイズ及びQ2とQ4のサイズは等しく設計される。このバランス構造の場合、2つのバックツーバックインバータの入出力値であるA,B点の値は、ランダムな初期値をとる。
一方、本発明では、トランジスタQ1,Q2,Q3,Q4のゲートサイズは、トランジスタ間でアンバランスに設定される。例えば、出力端子QOの初期値を1にプリセットしたい場合、以下に示した4つの設定方法のうちのいずれかの方法によって、出力端子QOの初期値を1にプリセットすることができる。
〔設定方法1〕
トランジスタQ4のゲート幅とゲート長の比をQ2の比よりも大きく設定し、トランジスタQ1とQ3のサイズを等しく設定する。これにより、トランジスタQ4をオンしやすくすることができる。
〔設定方法2〕
トランジスタQ3のゲート幅とゲート長の比をQ1の比よりも小さく設定し、トランジスタQ2とQ4のサイズを等しく設定する。これにより、トランジスタQ1をオンしやすくすることができる。
〔設定方法3〕
トランジスタQ4のゲート幅とゲート長の比をQ2の比よりも大きく設定し、トランジスタQ3の比をQ1の比よりも小さく設定する。これにより、トランジスタQ1とQ4をオンしやすくすることができる。
〔設定方法1〕
トランジスタQ4のゲート幅とゲート長の比をQ2の比よりも大きく設定し、トランジスタQ1とQ3のサイズを等しく設定する。これにより、トランジスタQ4をオンしやすくすることができる。
〔設定方法2〕
トランジスタQ3のゲート幅とゲート長の比をQ1の比よりも小さく設定し、トランジスタQ2とQ4のサイズを等しく設定する。これにより、トランジスタQ1をオンしやすくすることができる。
〔設定方法3〕
トランジスタQ4のゲート幅とゲート長の比をQ2の比よりも大きく設定し、トランジスタQ3の比をQ1の比よりも小さく設定する。これにより、トランジスタQ1とQ4をオンしやすくすることができる。
これらのいずれかの設定方法によって、トランジスタのサイズのバランスは崩れ、A点はB点よりも低い方向に傾く。そして、ポジティブフィードバックの作動によって、点Bの値は0に収束し点Aの値は1に収束するため、出力端子QOの初期値を1にプリセットできる。同様に考えて、上述の設定方法で示された比の大小関係を逆にすることによって、出力端子QOの初期値を0にプリセットすることができる。
図5は、本発明を適用したチップの具体例である。低速サンプリングのADコンバータ(ADC)は、デジタルロジックであるデジタル制御部によってコントロールされ、電源電圧変動対策回路に対するデータDINを周期的に生成する。ラッチ信号WR1とWR2は、タイミングシーケンスに従うデジタルロジックによって生成される。ADCが1サンプル/msのレートでデータDINを出力する場合、電源電圧変動対策回路無しでは最終値を出力DOUTに復帰させるためには1ms必要となる。しかし、本発明によれば、数十μsで最終値を出力DOUTに復帰させることができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、図1,12〜15内の各構成部品を互いに置換してもよい。
QD,Q1〜Q6 トランジスタ
D1 ラッチ回路
C1 キャパシタ
R1、R2 抵抗素子
N1 AND回路
F1 フィルタ回路
I1,I2 反転回路
D1 ラッチ回路
C1 キャパシタ
R1、R2 抵抗素子
N1 AND回路
F1 フィルタ回路
I1,I2 反転回路
Claims (12)
- 電源配線に接続された整流素子と、
前記整流素子の順方向側に接続されたキャパシタと、
前記キャパシタのキャパシタ電圧で動作し、第1のラッチ信号に従って、入力データをラッチする第1のラッチ回路と、
前記第1のラッチ信号よりも遅延した第2のラッチ信号をローパスフィルタに通すことにより生成された第3のラッチ信号を出力するフィルタ回路と、
前記電源配線の電源電圧の低下が検出されることにより前記第2のラッチ信号を無効化する無効化回路と、
前記キャパシタ電圧で動作し、前記第3のラッチ信号に従って、前記第1のラッチ回路の出力データをラッチする第2のラッチ回路とを備える、ラッチ装置。 - 前記フィルタ回路は、前記ローパスフィルタとしてのCRフィルタと、CRフィルタの出力を反転する第1の反転回路と、第1の反転回路の出力を反転する第2の反転回路とを備え、
前記第2の反転回路の出力に基づいて前記第3のラッチ信号を出力する、請求項1に記載のラッチ装置。 - 前記キャパシタの電荷を放電する放電素子を前記整流素子の順方向側に備えた、請求項1又は2に記載のラッチ装置。
- 前記放電素子は、前記キャパシタに並列接続された、請求項3に記載のラッチ装置。
- 前記放電素子は、抵抗素子である、請求項4に記載のラッチ装置。
- 前記放電素子は、Nチャンネルトランジスタ又はPチャンネルトランジスタである、請求項4に記載のラッチ装置。
- 前記電源電圧が前記キャパシタ電圧より高い場合に前記整流素子の順方向に電流が流れることにより前記キャパシタが充電され、前記電源電圧が前記キャパシタ電圧より低い場合に前記整流素子に流れる電流が遮断される、請求項1又は2に記載のラッチ装置。
- 前記整流素子は、Nチャンネルトランジスタ又はPチャンネルトランジスタである、請求項7に記載のラッチ装置。
- 前記整流素子は、ダイオードである、請求項7に記載のラッチ装置。
- 前記第1のラッチ回路と前記第2のラッチ回路は、複数のトランジスタから構成されるバックツーバックインバータを備え、
前記複数のトランジスタのゲート寸法がアンバランスに設定される、請求項1又は2に記載のラッチ装置。 - 前記第1のラッチ信号と前記第2のラッチ信号を出力するラッチ信号出力回路を更に備える、請求項1又は2に記載のラッチ装置。
- 電源配線に接続された整流素子の順方向側に接続されたキャパシタのキャパシタ電圧で動作する第1のラッチ回路に、第1のラッチ信号を入力することにより、入力データをラッチする第1のステップと、
前記第1のラッチ信号よりも遅延した第2のラッチ信号をローパスフィルタに通すことにより第3のラッチ信号を生成する第2のステップと、
前記電源配線の電源電圧の低下が検出されることにより前記第2のラッチ信号を無効化する第3のステップと、
前記キャパシタ電圧で動作する第2のラッチ回路に、前記第3のラッチ信号を入力することにより、前記第1のラッチ回路の出力データをラッチする第4のステップとを有する、ラッチ方法。
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