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JP5218487B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Description

本発明は、噴孔から内燃機関へ燃料を噴射する燃料噴射弁に関する。
従来、固定コア側へ可動コアを移動させるための磁気吸引力につき、弁ハウジングの噴孔を開く開弁作動ではコイルへの通電によって発生する一方、噴孔を閉じる閉弁作動では当該通電の停止によって消失させる燃料噴射弁が、知られている。
こうした燃料噴射弁の一種として特許文献1,2に開示のものでは、燃料噴射を断続するために往復移動によって噴孔を開閉する弁部材に、可動コアを貫通する弁貫通部から突出して可動コアに固定コア側から当接可能なフランジが、設けられている。この燃料噴射弁によると、噴孔を閉じた状態から開弁作動を開始して噴孔を開くときには、スプリングの復原力によって固定コアとは反対側へ付勢される弁部材のフランジに対し、磁気吸引力を受けた可動コアが固定コア側から当接する。その結果、可動コアが移動して固定コアに衝突するときには、弁部材は、スプリングの復原力に抗した移動を慣性力によって継続することで、可動コアに対して弁貫通部を相対移動させつつ可動コアからフランジを離間させることになる。故に、衝突反力によって可動コアが固定コアとは反対側へ跳ね返っても、その跳ね返り力がフランジに伝播され難い弁部材については、噴孔を誤って閉じることにより燃料噴射量のばらつきを招く事態を回避され得る。
特開2009−108842号公報 独国特許出願公開第102006046833A1号明細書
さて、特許文献1に開示の燃料噴射弁では、コイルへの通電の停止状態において、弁部材のフランジと可動コアとが互いに当接する状態となる。そのため、噴孔を開く開弁作動では、停止状態の弁部材及び可動コアを共に移動させるための磁気吸引力につき、コイルへの通電によって当該開弁作動の開始時点から可動コアに与えなければならない。それ故に開弁作動の初期段階では、弁部材の移動速度が上がらないため、噴孔を開くのに必要な弁部材の移動時間が長くなり、燃料の最小噴射量を低減する上において不利となってしまう。
そこで、特許文献2に開示の燃料噴射弁では、コイルへの通電停止状態において、弁部材のフランジと可動コアとの間に隙間が形成される。これにより、開弁作動の開始時点においては、弁部材を伴わずに可動コアを移動させるだけの磁気吸引力を、コイルへの通電によって当該可動コアに与えれば、よいこととなる。その結果、フランジとの間の隙間分移動することによって加速された可動コアは、運動量に応じた衝撃力をフランジとの衝突によって当該フランジへと与えることができるので、噴孔を開くのに必要な距離分の弁部材移動が短時間にて実現可能となる。
しかし、特許文献2に開示の燃料噴射弁では、フランジが弁部材に圧入且つ溶接されることによって、当該フランジと可動コアとの間の隙間がサイズ管理されている。そのため、製造時におけるフランジの圧入状態や溶接状態に応じて、当該フランジと可動コアとの間では、隙間のサイズがばらつき易い。換言すれば、隙間のサイズを正確に管理することは、困難となっている。故に開弁作動において、隙間分の可動コアの移動によりフランジに与えられる衝撃力にも、ばらつきが生じてしまうため、弁部材の移動時間については、上述の如き短い時間の中でのばらつき率が増大し、その結果、燃料噴射量の制御精度が低下してしまうのである。
加えて、特許文献2に開示の燃料噴射弁では、弁貫通部から突出して可動コアに固定コア側から当接可能な第一のフランジに加え、当該弁貫通部から突出して可動コアに固定コアとは反対側から当接可能な第二のフランジが、弁部材に設けられている。それと共に、特許文献2に開示の燃料噴射弁は、弁部材を固定コアとは反対側へ付勢する第一のスプリングに加え、可動コア及び第二のフランジ間に介装されて可動コアを固定コアとは反対側へ付勢する第二のスプリングを、備えている。このような構成において、噴孔を開いた状態から閉弁作動を開始して噴孔を閉じるときには、第一のスプリングの復原力によって固定コアとは反対側へ付勢される弁部材が、第一のフランジを可動コアに対して固定コア側から当接させる。このとき、磁気吸引力は消失させられているので、第一のスプリングの復原力によって可動コアは、固定コアとは反対側へ弁部材と共に移動する。その結果、第二のスプリングの復原力によって固定コアと反対側へ付勢されると共に慣性力の作用する可動コアに対しては、噴孔を閉じることによって移動を停止する弁部材の第二のフランジが、当該反対側から当接することとなる。故に、可動コアと第二のフランジとの当接によって振動した弁部材が噴孔を誤って開くことで、想定外の二次噴射を招くおそれがあった。
本発明は、以上説明した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、燃料噴射量を高精度に制御可能な燃料噴射弁を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、内燃機関へ燃料を噴射する噴孔を有する弁ハウジングと、弁ハウジングに固定される固定コアと、磁気吸引力の作用により固定コア側へ移動する可動コアと、噴孔を開く開弁作動において通電により磁気吸引力を発生する一方、噴孔を閉じる閉弁作動において通電の停止により磁気吸引力を消失させるコイルと、可動コアを貫通する弁貫通部、並びに弁貫通部から突出して可動コアに固定コア側から当接可能な弁突部を有し、往復移動により噴孔を開閉して燃料の噴射を断続する弁部材と、可動コアを貫通して可動コアの固定コア側の端面から突出するストッパ貫通部を有し、コイルへの通電の停止状態において、弁突部に対してストッパ貫通部を固定コアとは反対側から当接させることにより、当該弁突部と、係止した可動コアとの間に隙間を形成する可動ストッパと、を備えることを特徴とする。
このような構成では、コイルへの通電の停止状態において、弁部材のうち可動コアを貫通する弁貫通部から突出の弁突部と、可動コアとの間には、隙間が形成される。これにより、噴孔を開く開弁作動の開始時点において可動コアは、弁突部との間の隙間分、弁部材を伴うことなく移動する。その結果、加速された可動コアが弁突部に衝突すると、当該衝突時点での運動量に応じた衝撃力が弁突部へと与えられるので、噴孔を開くのに必要な距離分の弁部材の移動時間について短縮可能となる。
ここで、コイルへの通電停止状態では可動コアを係止する可動ストッパにおいて、当該可動コアを貫通して可動コアの固定コア側端面から突出するストッパ貫通部は、弁突部に対して固定コアとは反対側から当接することで、可動コア及び弁突部間の隙間を形成する。このように、特定動作状態での二部材の当接により確保される隙間のサイズは、製造状態に起因するばらつきを抑えられ得るので、開弁作動において当該隙間分の可動コアの移動により弁突部に与えられる衝撃力には、ばらつきが生じ難くなる。これによれば、弁部材の移動時間について、上述の如き短い時間の中でのばらつき率を低減することができるので、燃料噴射量の制御精度を高めることが可能となるのである。
請求項2に記載の発明によると、可動ストッパは、ストッパ貫通部から突出して可動コアに固定コアとは反対側から当接可能なストッパ突部、を有する。これによれば、コイルへの通電停止状態において可動ストッパは、ストッパ貫通部から突出のストッパ突部を固定コアとは反対側から可動コアに、またストッパ貫通部を当該反対側から弁突部に当接させることで、係止した可動コアと弁突部との間に安定サイズの隙間を確実に確保し得る。したがって、隙間サイズのばらつきを抑えて、燃料噴射量の高い制御精度を実現することができるのである。
請求項3に記載の発明によると、弁ハウジングに対して弁部材を固定コアとは反対側へ付勢する第一復原力を発生する第一弾性部材と、可動コアを固定コアとは反対側へ付勢し且つ可動ストッパを固定コア側へ付勢する第二復原力を発生する第二弾性部材と、弁ハウジングに対して可動コアを固定コア側へ付勢する第三復原力を発生する第三弾性部材と、を備え、可動ストッパは、弁部材に対して固定コア及びその反対側へ相対移動可能に設けられる。
このような構成では、噴孔を開いた状態から閉弁作動を開始して噴孔を閉じるとき、第一弾性部材の第一復原力によって固定コアとは反対側へ付勢される弁部材は、可動コアを貫通する弁貫通部から突出の弁突部を、可動コアに対して固定コア側から当接させる。このとき、可動コアを固定コア側へ移動させるための磁気吸引力はコイルへの通電停止によって消失させられているので、弁突部を介して第一弾性部材の第一復原力を受ける可動コアは、固定コアとは反対側へ弁部材と共に移動する。その結果、噴孔を閉じることによって弁部材が移動を停止しても、第二弾性部材の第二復原力によって固定コアとは反対側へと付勢されると共に慣性力が作用する可動コアに対しては、可動ストッパのストッパ突部が当該反対側から当接することになる。
この後、第二弾性部材の第二復原力によって可動コア及び可動ストッパは、それぞれ固定コアに対する反対側及び固定コア側へと付勢されることで、可動コア及びストッパ突部の当接状態のまま慣性によって移動を継続する。このとき、停止した弁部材に対して固定コアとは反対側へ相対移動する可動ストッパのストッパ貫通部は、それより突出するストッパ突部が固定コア側の可動コアによって押圧されることで、弁突部から離間することになる。それと共に、可動コアに対して固定コアとは反対側への移動を継続させるように働く慣性力(荷重)は、可動コアを固定コア側へと付勢する第三弾性部材の第三復原力の作用によって減衰され得る。これらによれば、可動コアとストッパ突部とが当接することによって発生する振動は、弁突部には伝播され難くなるので、そうした振動によって弁部材が噴孔を誤って開いて想定外の二次噴射を招く事態を、回避することができる。
加えて、噴孔を閉じた状態から開弁作動を開始して噴孔を開くとき、コイルへの通電によって発生する磁気吸引力を受けることで可動コアは、まずは弁部材を伴わずに移動する。その結果、弁突部との間の隙間分移動した可動コアは、第一弾性部材の第一復原力を受けて固定コアとは反対側へ付勢されている弁部材の弁突部に対し、当該反対側から当接することになる。その結果、可動コアが弁突部を押圧しながら固定コア側へと移動して、固定コアに衝突すると、慣性力によって弁部材が第一復原力に抗した移動を継続することで、弁貫通部が可動コアに対して相対移動しつつ弁突部が可動コアから離間する。故に、衝突反力によって可動コアが固定コアとは反対側へ跳ね返ったとしても、その跳ね返り力が弁突部に伝播され難い弁部材については、噴孔を誤って閉じることで燃料噴射量のばらつきを招く事態を回避することができる。
以上説明したことから、請求項3に記載の発明によれば、開弁作動及び閉弁作動の双方において弁部材による噴孔の開閉を想定通り実現して、燃料噴射量を高精度に制御し得るのである。
請求項4に記載の発明によると、第二復原力は、閉弁作動において第三復原力よりも大きい。これによれば、可動コアは、固定コア側へ向かって作用する第三弾性部材の第三復原力よりも、固定コアとは反対側へ向かって作用する第二弾性部材の第二復原力が大きいので、閉弁作動時に弁部材が移動停止するのに伴って、当該反対側のストッパ突部に確実に当接する。故に、この当接後においては、固定コアとは反対側へ慣性移動を継続する可動コアによりストッパ突部を押圧して、弁突部からストッパ貫通部を離間させることで、弁部材への振動伝播の抑制が確固たるものとなる。したがって、閉弁作動における想定外の二次噴射を回避して、高精度な噴射量制御に貢献することができる。
また、請求項4に記載の発明によると、閉弁作動によって弁部材、可動コア及び可動ストッパが移動停止した状態の可動コアにおいては、第二弾性部材の第二復原力の作用が第三弾性部材の第三復原力の作用よりも大きくなる。これにより第二復原力の作用側へ、即ち固定コアとは反対側へ付勢される可動コアは、同復原力により固定コア側へと付勢される可動ストッパのストッパ突部に当該固定コア側から当接して、確実に係止され得るので、固定コアとの間の隙間が一定距離に保たれる。故に、閉弁作動後の開弁作動によって噴孔を開くときには、コイルの発生する磁気吸引力によって可動コアを固定コアとの衝突位置まで移動させる距離、ひいてはその移動時間を安定させ得るのである。したがって、開弁作動による燃料噴射量のばらつきを抑えて、高精度な噴射量制御に貢献することができる。
請求項5に記載の発明によると、第二復原力と第三復原力との差分は、閉弁作動において設定値以下に抑えられる。これによれば、閉弁作動によって弁部材、可動コア及び可動ストッパが移動を停止した状態下、第二弾性部材の第二復原力は、設定値以下に抑えられた差分をもって第三弾性部材の第三復原力よりも大きくなる。故に、閉弁作動後の開弁作動によって噴孔を開くときには、コイルへの通電によって比較的小さな磁気吸引力を発生させただけでも、固定コア側への可動コアの移動を開始することができる。その結果、磁気吸引力の発生開始から可動コアによる弁部材の移動開始までの所要時間が短縮され得るので、開弁応答性を高めることが可能となる。
請求項6に記載の発明によると、弁ハウジングに対して弁部材を固定コアとは反対側へ付勢する第一復原力を発生する第一弾性部材と、可動コアを固定コアとは反対側へ付勢し且つ可動ストッパを固定コア側へ付勢する第二復原力を発生する第二弾性部材と、弁ハウジングに対して可動ストッパを固定コア側へ付勢する第三復原力を発生する第三弾性部材と、を備え、可動ストッパは、弁部材に対して固定コア及びその反対側へ相対移動可能に設けられる。このような構成では、上述の如き請求項3に記載の発明に準ずる作動及び作用効果が実現され得るが、特に次に説明する点について請求項3に記載の発明とは異なっている。
ここで、請求項3に記載の発明と異なる点について説明すると、閉弁作動においてストッパ貫通部が弁突部から離間する際、ストッパ突部が固定コアとは反対側から当接する可動コアには、固定コア側へ可動ストッパを付勢する第三弾性部材の第三復原力が、当該ストッパ突部を介して作用する。故にこのとき、可動コアに対して固定コアとは反対側への移動を継続させるように働く慣性力(荷重)は、ストッパ突部を介した可動コアへの第三復原力の作用によって減衰され得る。したがって、請求項6に記載の発明においても、可動コアとストッパ突部とが当接することで発生する振動は、弁突部には伝播され難くなるので、そうした振動によって弁部材が噴孔を誤って開くことで想定外の二次噴射を招く事態を、回避することができる。
以上説明したことから、請求項6に記載の発明によれば、開弁作動及び閉弁作動の双方において弁部材による噴孔の開閉を想定通り実現して、燃料噴射量を高精度に制御し得るのである。
請求項7に記載の発明によると、可動ストッパは、ストッパ貫通部を弁突部に離間可能に当接させた状態下、可動コア及び弁突部の間と可動コア及びストッパ突部の間とのうち、燃料噴射弁の作動に応じた少なくとも一方に、隙間を形成する。これによれば、閉弁作動においてストッパ突部を可動コアに当接させた可動ストッパが、固定コアとは反対側への移動を慣性力によって継続するときには、可動コア及び弁突部の間だけでなく、互いに離間するストッパ貫通部及び弁突部の間にも隙間が形成される。そして、この後において可動コアは、固定コア側へ向かって作用する第三弾性部材の第三復原力により慣性力を減衰させられると、当該固定コア側へと跳ね返ることになる。その結果、第二弾性部材の第二復原力により固定コア側へと付勢されている可動ストッパは、ストッパ突部を固定コアとは反対側から可動コアに当接させたまま移動することで、ストッパ貫通部を当該反対側から弁突部に当接させる。このとき、固定コア側の弁突部との間に隙間が確保された状態となっている可動コアは、弁部材に振動を与えるような弁突部への当接を、当該隙間の存在によって抑制され得る。故に、固定コア側へ跳ね返った可動コアが弁突部と当接することで想定外の二次噴射を招く事態を回避して、高精度な噴射量制御に貢献することができるのである。
尚、こうした請求項7に記載の発明では、請求項3に記載の構成を採用して第二及び第三復原力を請求項4に記載の如く設定した場合、閉弁作動によって弁部材、可動コア及び可動ストッパが移動停止した状態下、第二復原力が第三復原力よりも大きくなる。これにより可動コアについては、上述の如くストッパ突部に確実に係止され得るので、固定コアとの間の隙間だけでなく、固定コア側の弁突部との間の隙間を確保することも、確固たるものとなる。故に、閉弁作動後の開弁作動においては、コイルの発生する磁気吸引力によって固定コア側への移動を開始する可動コアは、まずはストッパ突部との間の隙間を拡大しながら、弁突部と当接するまでは弁部材を伴わずに移動後、弁部材と共に移動して固定コアに衝突する。こうした移動形態によれば、弁部材を伴わない可動コアの移動によって生じる運動量を、その後の弁部材の移動に利用して、開弁作動における弁部材の移動時間を短縮し得る。それと共に請求項7に記載の発明では、請求項3に記載の構成を採用して第二及び第三復原力を請求項4に記載の如く設定することにより、可動コアを固定コアとの衝突位置まで移動させる時間について、安定させ得る。これらのことから、所定量の燃料を短時間で噴射する場合にあっても、その噴射量のばらつきを抑えて高精度な噴射量制御に貢献することができる。
また一方、請求項7に記載の発明では、請求項6に記載の構成を採用した場合、閉弁作動により弁部材、可動コア及び可動ストッパが移動停止した状態下、可動ストッパが受ける第二及び第三復原力によりストッパ突部は、固定コア側へ向かって付勢される。したがって、第二復原力により固定コアと反対側へ付勢される可動コアは、かくの如く固定コア側へと付勢されるストッパ突部に当該固定コア側から当接して、確実に係止され得る。これにより可動コアについては、固定コアとの間の隙間だけでなく、固定コア側の弁突部との間の隙間を確保することも、確固たるものとなる。故に、閉弁作動後の開弁作動においては、コイルの発生する磁気吸引力によって固定コア側への移動を開始する可動コアは、まずはストッパ突部との間の隙間を拡大しながら、弁突部と当接するまで弁部材を伴うことなく移動後、弁部材と共に移動して固定コアに衝突する。こうした移動形態によれば、弁部材を伴わない可動コアの移動によって生じる運動量を、その後の弁部材の移動に利用して、開弁作動における弁部材の移動時間を短縮し得る。それと共に請求項7に記載の発明では、移動停止状態において可動コアが上述の如くストッパ突部に確実に係止され得る請求項6に記載の構成を採用することにより、可動コアを固定コアとの衝突位置まで移動させる時間について安定させ得る。これらのことから、所定量の燃料を短時間で噴射する場合にあっても、その噴射量のばらつきを抑えて高精度な噴射量制御に貢献することができるのである。
請求項8に記載の発明によると、弁部材を固定コアとは反対側へ付勢する第一復原力を発生する第一弾性部材と、可動コアを固定コアとは反対側へ付勢し且つ可動ストッパを固定コア側へ付勢する第二復原力を発生する第二弾性部材と、を備え、可動ストッパは、弁部材に対して固定コア及びその反対側へ一体移動可能に固定される。
このような構成では、噴孔を開いた状態から閉弁作動を開始して噴孔を閉じるとき、第一弾性部材の第一復原力によって固定コアとは反対側へ付勢される弁部材は、可動コアを貫通する弁貫通部から突出の弁突部を、可動コアに対して固定コア側から当接させる。このとき、可動コアを固定コア側へ移動させるための磁気吸引力はコイルへの通電停止によって消失させられているので、弁突部を介して第一弾性部材の第一復原力を受ける可動コアは、一体となっている弁部材及び可動ストッパと共に、固定コアとは反対側へ移動する。その結果、噴孔を閉じることによって弁部材及び可動ストッパが移動を停止しても、第二弾性部材の第二復原力によって固定コアとは反対側へ付勢されると共に慣性力が作用する可動コアに対しては、可動ストッパのストッパ突部が当該反対側から当接する。したがって、可動コアも、ストッパ突部により係止された状態にて、移動を停止することとなる。
こうして噴孔を閉じた状態から開弁作動を開始して噴孔を開くときには、コイルへの通電によって発生する磁気吸引力を受けることで可動コアが、まずは弁部材を伴わずに移動する。その結果、弁突部との間の隙間分移動した可動コアは、第一弾性部材の第一復原力を受けて固定コアとは反対側へ付勢されている弁部材の弁突部に対し、当該反対側から当接することになる。その結果、可動コアが弁突部を押圧しながら固定コア側へと移動して、固定コアに衝突すると、慣性力によって弁部材が第一復原力に抗した移動を継続することで、弁貫通部が可動コアに対して相対移動しつつ弁突部が可動コアから離間する。故に、衝突反力によって可動コアが固定コアとは反対側へ跳ね返ったとしても、その跳ね返り力が弁突部に伝播され難い弁部材については、噴孔を誤って閉じることにより燃料噴射量のばらつきを招く事態を回避することができる。
以上説明したことから、請求項8に記載の発明によれば、特に開弁作動において弁部材による噴孔の開放を想定通り実現して、燃料噴射量を高精度に制御することが可能となるのである。
請求項9に記載の発明によると、可動ストッパは、ストッパ貫通部を弁突部に当接させた状態下、可動コア及び弁突部の間と可動コア及びストッパ突部の間とのうち、燃料噴射弁の作動に応じた少なくとも一方に、隙間を形成する。これによれば、閉弁作動において弁部材及び可動ストッパが移動停止することでストッパ突部に当接した可動コアは、固定コア側へ跳ね返ったとしても、当該固定コア側の弁突部には、確保される隙間の存在によって当接し難い。故に、可動コアが弁突部に当接して振動を与えることにより想定外の二次噴射を招くような事態を回避して、高精度な噴射量制御に貢献することができるのである。
また、請求項9に記載の発明では、閉弁作動による弁部材、可動コア及び可動ストッパの移動停止状態下、第二復原力により固定コアとは反対側へ付勢される可動コアは、同復原力により固定コア側へ付勢されるストッパ突部に当該固定コア側から当接し、確実に係止され得る。これにより可動コアについては、固定コアとの間の隙間だけでなく、固定コア側の弁突部との間の隙間を確保することも、確固たるものとなる。故に、閉弁作動後の開弁作動においては、コイルの発生する磁気吸引力によって固定コア側への移動を開始する可動コアは、まずはストッパ突部との間の隙間を拡大しながら、弁突部と当接するまで弁部材を伴うことなく移動後、弁部材と共に移動して固定コアに衝突する。こうした移動形態によれば、弁部材を伴わない可動コアの移動によって生じる運動量を、その後の弁部材の移動に利用して、開弁作動における弁部材の移動時間を短縮し得る。それと共に請求項9に記載の発明では、移動停止状態において可動コアが上述の如くストッパ突部に確実に係止され得るので、可動コアを固定コアとの衝突位置まで移動させる時間について安定させ得る。これらのことから、所定量の燃料を短時間で噴射する場合にあっても、その噴射量のばらつきを抑えて高精度な噴射量制御に貢献することができるのである。
請求項10に記載の発明によると、ストッパ貫通部は、筒状の可動コアの内周側において弁貫通部が挿入される筒状に、形成される。これによれば、筒状の可動コアを貫通し且つ当該可動コアの内周側にて弁貫通部が挿入される筒状のストッパ貫通部は、径方向の可及的に狭い範囲にて弁突部と当接可能となる。故に、かかるストッパ貫通部の外周側において可動コアが当接することになる弁突部については、径方向のサイズを縮小することができるので、当該弁突部の外周側においては、可動コアと固定コアとの対向面積を大きく確保することができる。したがって、開弁作動によって噴孔を開くときには、それらコアの対向面積に依存した大きさの磁気吸引力を発生させることで、その発生開始から可動コアによる弁部材の移動開始までの所要時間が短縮され得るので、開弁応答性を高めることが可能となる。
請求項11に記載の発明によると、可動コアは、弁突部と当接可能に固定コア側の端面を形成するコア本体部、コア本体部から固定コアとは反対側へ突出してストッパ突部を内周側に収容するコア収容部、並びにコア収容部から内周側へ突出するコア突部を有し、第二弾性部材は、コア収容部の内周側に収容されてストッパ突部及びコア突部の間に介装されるコイルスプリングからなる。このような構成によれば、可動ストッパのストッパ突部と可動コアのコア突部との間に介装されるコイルスプリングは、それらストッパ突部及びコア突部をそれぞれ固定コア側及びその反対側へと付勢する第二弾性部材として、確実に機能し得る。故に、開弁作動によって噴孔を開くときには、第二弾性部材の第二復原力を利用して可動コアをストッパ突部に当接させた状態から、即ち可動コアと弁突部との間に安定サイズの隙間を確保した状態から、弁部材を伴わない当該可動コアの移動を開始可能となる。したがって、弁部材の移動時間を短く且つばらつき難くして、燃料噴射量の制御精度を高めることができるのである。
請求項12に記載の発明によると、可動コアは、弁突部と当接可能に固定コア側の端面を形成するコア本体部、コア本体部から固定コアとは反対側へ突出してストッパ突部を内周側に収容するコア収容部を有し、第二弾性部材は、コア収容部に外周部が固定されると共にストッパ突部に内周部が係合する皿ばねからなる。このような構成によれば、可動ストッパのストッパ突部に内周部が係合且つ可動コアのコア収容部に外周部が固定される簡素構造の皿ばねは、それらストッパ突部及びコア収容部をそれぞれ固定コア側及びその反対側へと付勢する第二弾性部材として、確実に機能し得る。故に、開弁作動によって噴孔を開くときには、第二弾性部材の第二復原力を利用して可動コアをストッパ突部に当接させた状態から、即ち可動コアと弁突部との間に安定サイズの隙間を確保した状態から、弁部材を伴わない当該可動コアの移動を開始可能となる。したがって、弁部材の移動時間を短く且つばらつき難くして、燃料噴射量の制御精度を高めることができるのである。
本発明の第一実施形態による燃料噴射弁の概略構成を示す断面図である。 図1の変形例を示す断面図である。 本発明の第一実施形態による燃料噴射弁の図1とは異なる作動状態を示す断面図である。 本発明の第一実施形態による燃料噴射弁の図1,3とは異なる作動状態を示す断面図である。 本発明の第一実施形態による燃料噴射弁における復原力調整について説明するための模式図である。 本発明の第一実施形態による燃料噴射弁の製造方法について説明するための模式図である。 本発明の第一実施形態による燃料噴射弁の開弁作動について説明するための模式図である。 本発明の第一実施形態による燃料噴射弁の閉弁作動について説明するための模式図である。 本発明の第二実施形態による燃料噴射弁の概略構成を示す断面図である。 本発明の第二実施形態による燃料噴射弁における復原力調整について説明するための模式図である。 図9の変形例を示す断面図である。 本発明の第二実施形態による燃料噴射弁の開弁作動について説明するための模式図である。 本発明の第二実施形態による燃料噴射弁の閉弁作動について説明するための模式図である。 本発明の第三実施形態による燃料噴射弁の概略構成を示し、特に当該燃料噴射弁の開弁作動について説明するための断面図である。 本発明の第三実施形態による燃料噴射弁における復原力調整について説明するための模式図である。 本発明の第三実施形態による燃料噴射弁の閉弁作動について説明するための断面図である。 本発明の第四実施形態による燃料噴射弁の概略構成を示す断面図である。 本発明の第四実施形態による燃料噴射弁の製造方法について説明するための模式図である。 本発明の第四実施形態による燃料噴射弁における復原力調整について説明するための模式図である。 本発明の第四実施形態による燃料噴射弁の開弁作動について説明するための模式図である。 本発明の第四実施形態による燃料噴射弁の閉弁作動について説明するための模式図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
(第一実施形態)
図1は、本発明の第一実施形態による燃料噴射弁10を示している。燃料噴射弁10は、内燃機関としてのガソリンエンジンに設置され、当該ガソリンエンジンの燃焼室(図示しない)へ燃料を噴射する。尚、かかる適用形態以外にも、例えば燃料噴射弁10は、ガソリンエンジンの燃焼室に連通する吸気通路へ燃料を噴射するものであってもよいし、内燃機関としてのディーゼルエンジンの燃焼室へ燃料を噴射するものであってもよい。
(構成)
以下、燃料噴射弁10の構成について詳細に説明する。燃料噴射弁10は、弁ハウジング12、固定コア20、可動コア30、弁部材40、可動ストッパ50、コイル60、並びに弾性部材70,72,74を備えている。
弁ハウジング12は、全体として円筒状に形成されており、軸方向の一端部側から他端部側へ向かって順に第一磁性部13、非磁性部14及び第二磁性部15を有している。磁性からなる各磁性部13,15と、非磁性材からなる非磁性部14とは、レーザ溶接等によって結合されている。かかる結合形態によって非磁性部14は、第一磁性部13及び第二磁性部15の間で磁束が短絡することを防止する。
第一磁性部13は、非磁性部14とは反対側となる燃焼室側へ向かって一段階縮径しており、その縮径側の小径部13aによって有底円筒状のノズル部16を形成している。ノズル部16は、径方向中央部を軸方向に貫通するようにして噴孔17が設けられた底壁部に、当該噴孔17の外周側を囲む弁座18を有している。第二磁性部15は、非磁性部14とは反対側の軸方向端部に燃料入口19を形成している。燃料入口19には、燃料ポンプ(図示しない)から燃料が供給されるようになっている。
固定コア20は、磁性材によって円筒状に形成されており、弁ハウジング12のうち非磁性部14及び第二磁性部15の内周壁に同軸上に固定されている。固定コア20には、その径方向中央部を軸方向に貫通する収容孔21が設けられている。収容孔21の内周側には、第一弾性部材70が弾性変形可能に収容されていると共に、当該第一弾性部材70のセット荷重を調整するためのアジャスティングパイプ22が圧入によって固定されている。
可動コア30は、全体として円筒状に形成されており、弁ハウジング12の内周側に同軸上に収容されて固定コア20よりもノズル部16側(噴孔17側)に位置している。可動コア30は、弁ハウジング12のうち第一磁性部13の大径部13b及び非磁性部14の各内周壁によって案内されることで、軸方向両側への正確な往復移動が可能となっている。このような可動コア30は、固定コア20側への軸方向移動によってノズル部16側から、当該固定コア20に当接する。
具体的に可動コア30は、その軸方向において固定コア20と対向する円筒状(厚肉円盤状)のコア本体部31を、磁性材によって形成している。コア本体部31には、その径方向中央部を軸方向に貫通するコア貫通孔32が設けられている。ここで、コア本体部31においてコア貫通孔32の内径は、可動コア30と軸方向に対向する固定コア20に設けられた収容孔21の内径よりも、小さく設定されている。また、コア本体部31の外径は、弁ハウジング12のうち第一磁性部13の大径部13b及び非磁性部14の各内径よりも、僅かに小さく設定されている。かかる設定によってコア本体部31は、弁ハウジング12による摺動案内が可能になっていると共に、固定コア20に対する軸方向端面31aの対向並びに当接が可能となっている。
さらに可動コア30は、コア本体部31から固定コア20とは反対側へ同軸上に突出するコア収容部33を、円筒状に形成している。コア収容部33の内周側には、第二弾性部材72が弾性変形可能に収容されていると共に、後に詳述する可動ストッパ50のストッパ突部54が相対移動可能に収容されている。ここで、コア収容部33の内径が貫通孔32の内径よりも大きく設定されることで、コア本体部31のうち固定コア20とは反対側の軸方向端面31bが当該収容部33の内周側にてストッパ突部54と当接可能となっている。また、コア収容部33の外径がコア本体部31の外径よりも小さく設定されることで、径方向において第一磁性部13の大径部13b及びコア収容部33の間には、第三弾性部材74が弾性変形可能に収容されている。尚、本実施形態においてコア収容部33は、磁性材によってコア本体部31と一体に形成されているが、例えばコア本体部31と別体に形成したコア収容部33が当該本体部31に溶接等によって接合されていてもよい。
またさらに可動コア30は、コア収容部33においてコア本体部31とは反対側の軸方向端部から内周側へ突出するコア突部34を、他部31,33と同軸の円形鍔状に形成している。ここでコア突部34の内径は、コア貫通孔32の内径よりも大きく設定されている。尚、本実施形態において非磁性材からなるコア突部34は、それと別体に形成されたコア収容部33に溶接等によって接合されているが、例えば磁性材からなるコア収容部33の軸方向端部を図2の如く内周側へ折り曲げることによって、形成されていてもよい。
図1に示すように弁部材40は、全体として円形横断面のニードル状に非磁性材によって形成されており、弁ハウジング12の内周側に同軸上に収容されている。弁部材40は、軸方向両側への往復移動によって噴孔17を開閉することで、当該噴孔17から燃焼室への燃料噴射を断続する。
具体的に弁部材40は、ノズル部16側へ向かって漸次縮径する円錐状のシート部41を、当該ノズル部16側の軸方向端部に有している。シート部41は、図1の如く円錐状の尖端を噴孔17へ挿入させて円錐状の周面を弁座18に着座させる閉弁作動により、噴孔17を閉じて燃料噴射を遮断する。また一方、シート部41は、図3の如く円錐状の尖端を噴孔17から抜出させて円錐状の周面を弁座18から離座させる開弁作動により、噴孔17を開いて燃料噴射を許容する。
さらに、図1に示すように弁部材40は、シート部41から固定コア20側へ向かって軸方向にストレートに延伸する円柱状の弁貫通部42を、当該弁部材40の本体部として有している。ここで、可動コア30の内径のうち最小となるコア貫通孔32の内径よりも、弁貫通部42の外径が小さく設定されることで、当該弁貫通部42は、可動コア30の各部31,33,34の径方向中央部を相対移動可能な状態で軸方向に貫通している。また、第一磁性部13において小径部13aからなるノズル部16の内径よりも、弁貫通部42の外径が小さく設定されることで、それら要素16,42間に燃料通路48が形成されている。このように形成された燃料通路48は、図3の如くシート部41が弁座18から離座する開弁作動によって噴孔17と連通する一方、図1の如くシート部41が弁座18に着座する閉弁作動によって噴孔17との連通を遮断されることとなる。
またさらに弁部材40は、弁貫通部42から外周側へ突出する円形鍔状の弁突部44を、固定コア20側の軸方向端部に有している。ここで、弁突部44の外径が貫通孔32の内径よりも大きく設定されることで、弁貫通部42と境界をなす弁突部44の軸方向端面44aは、コア本体部31が形成する軸方向端面31aに固定コア20側から当接可能となっている。また、弁突部44の外径が収容孔21の内径よりも僅かに小さくされることで、弁突部44が収容孔21に摺動自在に挿入されている。かかる挿入構造によって本実施形態では、固定コア20のうち収容孔21の内周壁によって弁突部44が案内されることで、弁部材40の軸方向両側への正確な往復移動が可能となっている。
加えて弁部材40には、弁突部44及び弁貫通部42に跨って燃料孔46が設けられている。燃料孔46は、弁突部44においてコア本体部31とは反対側の軸方向端面44bに開口することで、当該突部44の挿入された収容孔21及びアジャスティングパイプ22の内周側を通じて、燃料入口19に常時連通している。それと共に燃料孔46は、弁貫通部42の周面に開口することで、コア収容部33及びコア突部34の内周側を通じて、ノズル部16及び弁貫通部42間の燃料通路48に常時連通している。したがって、本実施形態において燃料入口19への供給燃料は、収容孔21、燃料孔46、コア収容部33及びコア突部34の内周側を順次経由して、噴孔17と連通可能な燃料通路48まで届くようになっている。
可動ストッパ50は、全体として円筒状に非磁性材によって形成されており、弁ハウジング12の内周側に同軸上に収容されている。径方向の可動コア30及び弁部材40間において可動ストッパ50は、軸方向両側への往復移動可能に介装されている。
具体的に可動ストッパ50は、その軸方向にストレートに延伸する円筒状に、ストッパ貫通部52を形成している。ここで、ストッパ貫通部52の外径がコア貫通孔32の内径よりも僅かに小さく設定されることで、ストッパ貫通部52は、コア貫通孔32に相対摺動自在に挿入されてコア本体部31の径方向中央部を軸方向に貫通している。また、ストッパ貫通部52の内径が弁貫通部42の外径よりも僅かに大きく設定されることで、ストッパ貫通部52には、コア本体部31の内周側において弁貫通部42が相対摺動自在に挿入されている。これらの挿入構造によって本実施形態では、コア貫通孔32の内周壁及び弁貫通部42の外周壁に沿ってストッパ貫通部52が案内されることで、可動ストッパ50の軸方向両側への正確な往復移動が可能となっている。そして、このようなストッパ貫通部52は、コア貫通孔32よりも大径に形成された弁突部44側への軸方向移動によって、固定コア20とは反対側から当該突部44の軸方向端面44aに当接する。
さらに可動ストッパ50は、ストッパ貫通部52において弁突部44とは反対側の軸方向端部から外周側へ突出するストッパ突部54を、当該貫通部52と同軸の円形鍔状に形成している。ここでストッパ突部54の外径は、コア貫通孔32の内径よりも大きく且つコア収容部33の内径よりも小さく設定されている。かかる設定によってストッパ突部54は、ストッパ貫通部52と境界をなすストッパ突部54の軸方向端面54aを、コア本体部31の軸方向端面31bに固定コア20とは反対側から当接可能となっている。尚、本実施形態においてストッパ突部54は、非磁性材によってストッパ貫通部52と一体に形成されているが、例えばストッパ貫通部52と別体に形成したストッパ突部54が当該貫通部52に溶接等によって接合されていてもよい。
加えて可動ストッパ50は、図1,3の如くストッパ貫通部52を弁突部44に離間可能に当接させた状態下、コア本体部31及び弁突部44間とコア本体部31及びストッパ突部54間とのうち燃料噴射弁10の作動に応じた少なくとも一方に、隙間56を形成する。故に、図4の如くストッパ突部54が可動コア30に当接しつつストッパ貫通部52が弁突部44から離間して隙間58を形成するときは、コア本体部31及びストッパ突部54間の隙間56は消失する一方、コア本体部31及び弁突部44間の隙間56は拡大する。尚、以下においては、図1,4の如くコア本体部31及び弁突部44間に形成される隙間56を特に、弁突部側隙間56aというものとし、図3の如くコア本体部31及びストッパ突部54の間に形成される隙間56を特に、ストッパ突部側隙間56bというものとする。
図1に示すコイル60は、ボビン(図示しない)に巻回されて磁性ヨーク62に覆われてなる。コイル60は、弁ハウジング12のうち固定コア20の外周側となる非磁性部14及び第二磁性部15の外周壁に、同軸上に固定されている。コイル60は外部の制御回路(図示しない)と電気接続されて、当該制御回路によって通電制御されるようになっている。ここで、通電によってコイル60が励磁するときには、磁性ヨーク62、第一磁性部13、可動コア30のコア本体部31、固定コア20及び第二磁性部15が共同して形成する磁気回路に、磁束が流れる。その結果、互いに対向するコア本体部31及び固定コア20の間には、可動コア30を固定コア20側へ吸引して移動させる磁気吸引力が発生する。また一方、通電の停止によってコイル60が消磁するときには、上記磁気回路に磁束が流れなくなるため、コア本体部31及び固定コア20の間において磁気吸引力が消失する。
第一弾性部材70は金属製の圧縮コイルスプリングからなり、収容孔21の内周側に同軸上に収容されている。第一弾性部材70の一端部はアジャスティングパイプ22に係止され、当該弾性部材70の他端部は弁突部44に係止されている。かかる係止構造によって第一弾性部材70は、アジャスティングパイプ22が固定される固定コア20と、弁突部44を有する弁部材40との間に介装されているので、それら要素20,40間にて圧縮されて弾性変形する。したがって、第一弾性部材70が弾性変形によって発生する第一復原力F1(図5参照)は、弁ハウジング12に対して弁部材40を固定コア20とは反対側へ付勢する付勢力となる。
第二弾性部材72は金属製の圧縮コイルスプリングからなり、コア収容部33の内周側に同軸上に収容されている。第二弾性部材72の一端部はコア突部34に係止され、第二弾性部材72の他端部は、コア突部34よりも固定コア20側のストッパ突部54に係止されている。かかる係止構造によって第二弾性部材72は、コア突部34を有する可動コア30と、ストッパ突部54を有する可動ストッパ50との間に介装されているので、それら要素30,50間にて圧縮されて弾性変形する。したがって、第二弾性部材72が弾性変形によって発生する第二復原力F2(図5参照)は、可動コア30を固定コア20とは反対側へ付勢すると同時に、可動ストッパ50を固定コア20側へ付勢する付勢力となる。
第三弾性部材74は金属製の圧縮コイルスプリングからなり、第一磁性部13の大径部13bの内周側且つ及びコア収容部33の外周側に同軸上に収容されている。第三弾性部材74の一端部は、第一磁性部13において小径部13a及び大径部13b間を接続する段差部13cに係止され、第三弾性部材74の他端部は、段差部13cよりも固定コア20側のコア本体部31に係止されている。かかる係止構造によって第三弾性部材74は、段差部13cを有する弁ハウジング12と、コア本体部31を有する可動コア30との間に介装されているので、それら要素12,30間にて圧縮されて弾性変形する。したがって、第三弾性部材74が弾性変形によって発生する第三復原力F3(図5参照)は、弁ハウジング12に対して可動コア30を固定コア20側へ付勢する付勢力となる。
(復原力調整)
以上の構成の燃料噴射弁10について図1は、閉弁作動により可動要素30,40,50がいずれも移動停止して噴孔17が閉じている状態(以下、単に「閉弁状態」という)を、示している。この閉弁状態では、シート部41が弁座18に着座すると共に、ストッパ貫通部52及びストッパ突部54がそれぞれ弁突部44及びコア本体部31に当接して隙間56のうち弁突部側隙間56aのみが形成されるように、各弾性部材70,72,74の復原力F1,F2,F3の関係が調整されている。
そこで以下では、閉弁状態における各弾性部材70,72,74の復原力F1,F2,F3の調整について、図5に基づき説明する。尚、図5において、符号Fvsは、弁部材40及び可動ストッパ50の間にて作用する力を示し、符号Fcsは、可動コア30及び可動ストッパ50の間にて作用する力を示し、符号Fvhは、弁部材40及び弁ハウジング12の間にて作用する力を示している。
図5から明らかなように、弁部材40における力の釣り合い関係は下記(式1)で表され、可動ストッパ50における力の釣り合い関係は下記(式2)で表され、可動コア30における力の釣り合い関係は下記(式3)で表される。
+F1−Fvs−Fvh=0 ・・・(式1)
−F2+Fvs+Fcs=0 ・・・(式2)
−F3+F2−Fcs=0 ・・・(式3)
これらの(式1),(式2),(式3)を整理して、各力Fvs,Fcs,Fvhについて解くと、それぞれ下記の(式4),(式5),(式6)が得られる。
Fvs=F3 ・・・(式4)
Fcs=F2−F3 ・・・(式5)
Fvh=F1−F3 ・・・(式6)
そして、燃料噴射弁10の閉弁状態においては、各力Fvs,Fcs,Fvhの大きさが0よりも大きくなる必要があるので、(式4)の右辺>0、(式5)の右辺>0、並びに(式6)の右辺>0という関係が、それぞれ成立する。したがって、下記の(式7),(式8),(式9)が得られることとなる。
F3>0 ・・・(式7)
F2>F3 ・・・(式8)
F1>F3 ・・・(式9)
ここで(式7),(式8),(式9)について、特に本実施形態では、可動要素30,40,50が完全停止した閉弁状態を含む閉弁作動にて常に成立するよう、復原力F1,F2,F3の調整が行なわれる。さらに本実施形態では、第二復原力F2が第三復原力F3よりも大きいことを示す(式8)に関連して、下記の(式10)が成立するように、即ち復原力F2,F3の差分が設定値δF以下に抑えられるように、調整が行なわれるのである。尚、設定値δFについては、後に詳述する原理によって所望の開弁応答性が得られるように、予め設定される値である。
F2−F3≦δF ・・・(式10)
(製造方法)
以下、燃料噴射弁10の製造方法について詳細に説明する。
まず、図6(a)に示すように、コア突部34をコア収容部33に接合していない可動コア30に対して、可動ストッパ50及び第二弾性部材72を組み付ける。これにより、ストッパ貫通部52をコア本体部31の貫通孔32内に挿入すると共に、ストッパ突部54及び第二弾性部材72をコア収容部33内に収容させた後、図6(b)に示すように、コア突部34をコア収容部33に接合して第二弾性部材72のセット荷重を調整する。
コア突部34の接合によってストッパ突部54をコア本体部31に当接させてなる要素30,50,72の一体化物を、図6(c)に示すように弁ハウジング12(本実施形態では、小口の燃料入口19を離脱させてあるもの)内へ、第三弾性部材74と共に挿入する。これにより、第三弾性部材74を要素30,50,72の一体物及び弁ハウジング12の間に介装させた後、図6(d)に示すように、弁部材40の弁貫通部42をストッパ貫通部52内と、コア収容部33及びコア突部34内とへ順次挿入する。このとき、特に本実施形態では、弁突部44にストッパ貫通部52が当接する状態とする。
そして、図6(e)に示すように、固定コア20を弁ハウジング12内へ圧入して固定し、さらに当該固定コア20の収容孔21内へ第一弾性部材70及びアジャスティングパイプ22を挿入して、第一及び第三弾性部材70,74のセット荷重を決める。このとき、特に本実施形態では、弁突部44及びコア本体部31の間に弁突部側隙間56aが適切に確保された状態とする。以上の後、弁ハウジング12の外周壁にコイル60を固定すること等によって、燃料噴射弁10が完成するのである。
(作動)
以下、燃料噴射弁10の作動について詳細に説明する。
(開弁作動)
最初に、燃料噴射弁10の開弁作動を説明する。図7(a)に示す閉弁状態においてコイル60への通電を開始すると、磁気吸引力がコア本体部31に作用することで、可動コア30が第二弾性部材72の第二復原力F2に抗した固定コア20側への移動を開始する。ここで直前の通電停止状態(即ち、図7(a)の閉弁状態)においては、ストッパ貫通部52がコア本体部31の固定コア20側の端面31aから突出して当接している弁突部44と、ストッパ突部54に係止されているコア本体部31との間に、弁突部側隙間56aが確保される。故に、通電開始時点において可動コア30は、まず、弁突部側隙間56a分、弁部材40を伴うことなく固定コア20側へ移動することとなる。
この後、コイル60への通電によって固定コア20側への移動を継続する可動コア30は、図7(b)に示すように、第一弾性部材70から固定コア20とは反対側へ向かって第一復原力F1を受ける弁突部44に対し、当該反対側からコア本体部31を当接させる。すると、可動コア30は、第一復原力F1に抗して弁突部44をコア本体部31によって押圧しながら、弁部材40と共に固定コア20側へと移動する。その結果、シート部41が弁座18から離座して(図7(c)のノズル部16付近を参照)、開いた噴孔17から燃料通路48内の燃料が噴射されることとなる。尚、このときには、第二弾性部材72の第二復原力F2によって可動ストッパ50がストッパ貫通部52を弁突部44に当接させつつ、弁部材40と共に移動することで、ストッパ突部側隙間56bがストッパ突部54及びコア本体部31間に最大サイズに形成される。
こうして、コイル60への通電に応じた可動コア30の移動が継続されると、図7(c)に示すように、コア本体部31が固定コア20と衝突することになる。すると、図7(d)に示すように弁部材40は、慣性力によって移動を継続することで、第二復原力F2によってストッパ貫通部52が追従する弁貫通部42をコア本体部31に対して相対移動させつつ、弁突部44をコア本体部31から離間させる。故に、衝突反力によって可動コア30が固定コア20とは反対側へ跳ね返ったとしても、その跳ね返り力が弁突部44には伝播され難い弁部材40については、噴孔17を誤って閉じることで燃料噴射量のばらつきを招く事態を、回避され得る。したがって、高精度な噴射量制御に貢献することができるのである。
また、このように第一実施形態では、弁部材40を伴わずに可動コア30を移動させた後、それら可動要素40,30を一体的に移動させるので、先の可動コア30の移動で生じた運動量を後の弁部材40の移動に利用して、弁部材40の移動時間を短縮し得る。さらに第一実施形態では、図7(a)の閉弁状態において上記(式8)が成立していることにより、可動コア30については、第二弾性部材72の第二復原力F2及び第三弾性部材74の第三復原力F3のうち、前者の作用方向へ付勢されることとなる。即ち、固定コア20とは反対側へ向かって付勢される可動コア30は、第二復原力F2により固定コア20側へ向かって付勢されるストッパ突部54に当該固定コア20側から当接して、確実に係止され得る。その結果、コア本体部31及び弁突部44間の弁突部側隙間56aは、製造状態に起因するばらつきの抑えられた安定サイズに確保されるので、弁部材40の移動時間については、上述の如き短い時間の中でのばらつき率を低減されて、安定することとなる。また、コア本体部31がストッパ突部54に確実に係止されることで、コア30,20間の対向距離を一定に保つコア本体部31は、開弁作動の開始から固定コア20に衝突するまでの移動時間が安定する。これらのことから、例えば噴射燃料の微粒化を図るべく所定量の燃料を短時間で噴射するような場合にあっても、その噴射量のばらつきを抑えて高精度な噴射量制御に貢献することができるのである。
加えて第一実施形態では、図7(a)に示す閉弁状態において上記(式10)も成立していることから、コイル60によって比較的小さな磁気吸引力を発生させただけでも、第二復原力F2に抗した可動コア30の固定コア20側への移動を開始することができる。これによれば、開弁作動の開始から弁部材40の移動開始までの所要時間をも短縮し得るので、開弁応答性を高めることが可能である。
しかも、第一実施形態においてストッパ貫通部52は、円筒状のコア本体部31を貫通し且つ当該本体部31の内周側において弁貫通部42が挿入される円筒状であるので、径方向の可及的に狭い範囲にて弁突部44と当接可能となっている。故に、図7(b)の如くストッパ貫通部52の外周側にてコア本体部31が当接する弁突部44につき、外径サイズを縮小して、その外周側におけるコア20,30の対向面積、ひいては当該対向面積に応じた磁気吸引力を増大させることができる。これによっても、開弁作動の開始から弁部材40の移動開始までの所要時間を短縮して、開弁応答性を高めることが可能となる。
(閉弁作動)
続いて、燃料噴射弁10の閉弁作動を説明する。図8(a)に示すように、先の開弁作動によって各可動要素30,40,50が噴孔17からの燃料噴射状態で移動停止した後に、コイル60への通電を停止させると、コア本体部31に作用する磁気吸引力が消失する。このとき弁部材40は、コア本体部31及びストッパ貫通部52に弁突部44を固定コア20側から当接させている。故に可動コア30は、第一弾性部材70から固定コア20とは反対側へ第一復原力F1を受ける弁突部44によりコア本体部31を押圧されつつ、固定コア20と反対側への移動を第三弾性部材74の第三復原力F3に抗して他の可動要素40,50と共に開始する。
その結果、シート部41が弁座18に着座すると(図8(b)のノズル部16付近を参照)、弁部材40の移動が停止すると共に、噴孔17が閉じて燃料噴射も停止する。このとき、コア本体部31及びストッパ突部54の間にストッパ突部側隙間56bをあけている可動コア30には、固定コア20側向きの第三復原力F3よりも大きく且つその反対側向きとなる第二弾性部材72の第二復原力F2が、慣性力と共に作用する。故に可動コア30は、図8(b)に示すように各貫通部42,52に対しては相対移動しつつ、固定コア20とは反対側への移動を継続する。すると、図8(b),(c)に示すように可動コア30は、コア本体部31を弁突部44からは離間させ、さらにはストッパ突部54に当接させることで、コア本体部31及び弁突部44間に弁突部側隙間56aを形成する。
この後、第二弾性部材72が突部34,54間に介装される可動コア30及び可動ストッパ50は、当該弾性部材72の第二復原力F2によってそれぞれ相反側へと付勢されることでコア本体部31とストッパ突部54とを当接させたまま、慣性によって移動を継続する。ここで、図8(c)の時点でコア本体部31の端面31aから突出して弁突部44に当接していたストッパ貫通部52は、図8(d)の如くストッパ突部54が固定コア20側のコア本体部31に押圧されることで、弁貫通部42に対し相対移動して弁突部44から離間する。それと共に、可動コア30に対して固定コア20とは反対側への移動を継続させるように働く慣性力(荷重)は、第三弾性部材74から固定コア20側へと向かって当該可動コア30に働く第三復原力F3によって、減衰され得る。これらによれば、コア本体部31とストッパ突部54とが当接することによって発生する振動は、弁突部44には伝播され難くなるので、そうした振動によって弁部材40が噴孔17を誤って開いて想定外の二次噴射を招く事態は、回避され得る。したがって、高精度な噴射量制御に貢献することができるのである。
また、こうして可動コア30及び可動ストッパ50が慣性移動することによれば、図8(d)に示すように、コア本体部31及び弁突部44間の弁突部側隙間56aだけでなく、互いに離間したストッパ貫通部52及び弁突部44間の隙間58も、形成される。そして、この後において可動コア30は、第三弾性部材74から固定コア20側へ向かって作用する第三復原力F3によって慣性力を減衰させられると、当該コア20側へと跳ね返る。その結果、第二弾性部材72の第二復原力F2により固定コア20側へ付勢されている可動ストッパ50は、当該固定コア20側へと移動した後、図8(e)に示すようにストッパ貫通部52を弁突部44に当接させる。このとき、固定コア20側の弁突部44との間に弁突部側隙間56aが形成されるコア本体部31は、図8(e)の如くストッパ突部54から離間するように移動を継続したとしても、弁部材40に振動を与えるような弁突部44への当接を当該隙間56aの存在によって抑制され得る。故に、固定コア20側へ跳ね返った可動コア30と弁部材40との当接に起因する想定外の二次噴射を回避して、高精度な噴射量制御に貢献することもできるのである。
以上の後、第一実施形態では、図8(f)に示すように可動要素30,40,50のいずれもが移動停止して噴孔17を閉じた閉弁状態(即ち、図7(a)と同一状態)にて、コイル60への通電に応じた次の開弁作動が待たれることになるのである。
(第二実施形態)
図9に示すように、本発明の第二実施形態は第一実施形態の変形例である。第二実施形態の燃料噴射弁210では、第一実施形態にて説明のコア突部34は設けられていない可動コア230が採用され、それに応じた変形が第一実施形態に対して加えられている。
具体的には、全体として円筒状を呈する可動コア230において、固定コア20とは反対側へコア本体部31から突出しているコア収容部233の外径は、コア本体部31の外径と実質同一径に設定されている。また、かかるコア収容部233において固定コア20とは反対側の軸方向端面233aには、第二弾性部材272が固定されている。
ここで、金属製の皿ばねからなる第二実施形態の第二弾性部材272については、その一端部を形成する外周部272aが、磁性材からなるコア収容部233の端面233aに溶接等によって同軸上に固定されている。それと共に、第二弾性部材272において他端部を形成する内周部272bは、端面233aよりも固定コア20側へと凹んだコア収容部233の内周側にストッパ突部54と共に収容され、当該突部54のうち固定コアとは反対側の軸方向端面254bに係合している。こうした構成によって第二弾性部材272は、コア収容部233の端面233aとストッパ突部54の端面254bとの軸方向距離が縮小することで、圧縮されて弾性変形する。したがって、第二弾性部材272が弾性変形によって発生する第二復原力F2(図10参照)は、可動コア230を固定コア20とは反対側へ付勢すると同時に、可動ストッパ50を固定コア20側へ付勢する付勢力となる。
さらに、第二実施形態の第三弾性部材274としては、第一実施形態と同様な金属製の圧縮コイルスプリングが採用されているが、コア収容部233の端面233aと弁ハウジング12のうち第一磁性部13の段差部13cとの間に、同軸上に収容されている。かかる第三弾性部材274については、段差部13cによる係止側とは反対側の端部が、第二弾性部材272の外周部272aを介してコア収容部233の端面233aに係止されている。かかる係止構造によって第三弾性部材274は、段差部13cを有する弁ハウジング12と、コア収容部233を有する可動コア230との間に介装されているので、それら要素12,230間にて圧縮されて弾性変形する。したがって、第三弾性部材274が弾性変形によって発生する第三復原力F3(図10参照)は、弁ハウジング12に対して可動コア230を固定コア20側へ付勢する付勢力となる。
このような燃料噴射弁210においても、第一実施形態に準じて図10の如き力Fvs,Fcs,Fvh(但し、力Fcsは、可動要素230,50間にて作用する力)を想定することで、閉弁状態における各弾性部材70,272,274の復原力F1,F2,F3が、第一実施形態で説明の(式7)〜(式10)に従って調整される。尚、図11に変形例を示すように、第三弾性部材274のうち段差部13cによる係止側とは反対側の端部をコア収容部233の端面233aに直接に係止させてもよく、その場合にも各復原力F1,F2,F3は、(式7)〜(式10)に従って調整可能である。
(開弁作動)
以下、燃料噴射弁210の作動のうち開弁作動について、詳細に説明する。図12(a)に示す閉弁状態においてコイル60への通電を開始すると、磁気吸引力がコア本体部31に作用することで、可動コア230が第二弾性部材272の第二復原力F2に抗した固定コア20側への移動を開始する。ここで直前の通電停止状態(即ち、図12(a)の閉弁状態)においては、第一実施形態と同様にストッパ貫通部52が、ストッパ突部54に係止されたコア本体部31の固定コア20側の端面31aから突出して、弁突部44と当接している。かかる当接によって弁突部44とコア本体部31との間には、弁突部側隙間56aが確保されているので、通電開始時点において可動コア230は、まず、当該隙間56a分、弁部材40を伴うことなく固定コア20側へと移動する。
この後、コイル60への通電によって固定コア20側への移動を継続する可動コア230は、図12(b)に示すように、第一弾性部材70の第一復原力F1を受ける弁突部44に対し、固定コア20とは反対側からコア本体部31を当接させる。すると、可動コア230は、コア本体部31によって弁突部44を第一復原力F1に抗して押圧しながら、弁部材40と共に固定コア20側へ移動するので、シート部41が弁座18から離座して噴孔17から燃料が噴射される。尚、このときには、第二弾性部材272の第二復原力F2によって可動ストッパ50がストッパ貫通部52を弁突部44に当接させつつ、弁部材40と共に移動する。その結果、第二弾性部材272をなす皿ばねが弾性変形した状態で、ストッパ突部側隙間56bがストッパ突部54及びコア本体部31間に最大サイズに形成されることとなる。
こうして可動コア230の移動が継続されると、図12(c)の如くコア本体部31が固定コア20と衝突し、さらに図12(d)の如く弁部材40が慣性移動を継続する。その結果、ストッパ貫通部52の追従する弁貫通部42がコア本体部31に対して相対移動し、弁突部44がコア本体部31から離間する。故に、可動コア230が固定コア20から衝突反力を受けて跳ね返ったとしても、その跳ね返り力が弁突部44には伝播され難くなっている弁部材40につき、噴孔17を誤って閉じることで燃料噴射量のばらつきを招く事態は回避され得る。
また、このように第二実施形態では、第一実施形態と同様に可動コア230が弁部材40を伴わない移動により加速されて弁突部44と衝突するので、当該衝突時点での運動量に応じた衝撃力を弁突部44へ与えて、弁部材40を素早く移動させることができる。故に、噴孔17を開くのに必要な距離分の弁部材40の移動時間を、短縮し得る。さらに第二実施形態においても、図12(a)の閉弁状態にて(式8)が成立するので、可動コア230に対する復原力F2,F3のうち前者の作用が支配的となって、コア本体部31がストッパ突部54に確実に係止され得る。その結果、安定したサイズの隙間56aが確保されて弁部材40の移動時間が安定すると共に、コア230,20間の隙間が一定距離に保たれて可動コア230の移動時間が安定することとなる。これらのことから、例えば燃料を短時間で噴射して、その最小噴射量を低減することにより噴射燃料の微粒化を図るような場合にあっても、当該最小噴射量のばらつきを抑えて高精度な噴射量制御に貢献することができる。
加えて第二実施形態では、図12(a)の閉弁状態にて(式10)が成立するので、第一実施形態と同様の原理により、開弁作動の開始から弁部材40の移動開始までの所要時間を短縮して開弁応答性を高め得る。それと共に第二実施形態では、第一実施形態と同様に、ストッパ貫通部52が径方向の可及的に狭い範囲で弁突部44に当接可能となっているので、それによっても、開弁作動の開始から弁部材40の移動開始までの所要時間を短縮して開弁応答性を高め得るのである。
(閉弁作動)
次に、燃料噴射弁210の作動のうち閉弁作動について、詳細に説明する。図13(a)に示すように、先の開弁作動によって各可動要素230,40,50が移動停止した後、コイル60への通電が停止すると、固定コア20側から弁突部44が要素31,52に当接する状態で、コア本体部31に作用の磁気吸引力が消失する。すると、可動コア230は、第一弾性部材70の第一復原力F1を受ける弁突部44によって固定コア20とは反対側へ押圧されつつ、第三弾性部材274の第三復原力F3に抗した当該反対側への移動を他の可動要素40,50と共に開始する。
その結果、シート部41が弁座18に着座して弁部材40の移動及び燃料噴射が停止するが、このとき、ストッパ突部54との間に隙間56bをあけている可動コア230には、反対向きの第三復原力F3よりも大きい第二弾性部材272の第二復原力F2が慣性力と共に作用する。これにより可動コア230は、図13(b)に示すように、各貫通部42,52に対しては相対移動しつつ、固定コア20とは反対側への移動を継続する。すると、図13(b),(c)に示すように可動コア230は、コア本体部31を弁突部44からは離間させ、さらにはコア本体部31をストッパ突部54に当接させることで、弁突部44との間に弁突部側隙間56aを形成することとなる。
この後、可動コア230及び可動ストッパ50は、第二弾性部材272の第二復原力F2によってそれぞれ相反側へ付勢されることでコア本体部31及びストッパ突部54を当接させたまま、慣性移動を継続してアンダーシュートする。このとき、ストッパ突部54が図13(d)の如くコア本体部31によって押圧されるため、コア本体部31の端面31aからの突出によって弁突部44との当接状態(図13(c)を参照)にあったストッパ貫通部52は、弁貫通部42に対する相対移動によって弁突部44から離間することになる。それと共に、固定コア20とは反対側への移動を可動コア230に継続させる慣性力(荷重)は、第三弾性部材274から当該可動コア230に働く第三復原力F3によって減衰され得る。これらによれば、コア本体部31とストッパ突部54との当接による振動が弁突部44へ伝播するのに起因して、弁部材40が噴孔17を誤って開くことによる想定外の二次噴射を回避し得るので、噴射量の高精度制御が可能となる。
また、こうした可動要素230,50の慣性移動によれば、図13(d)の如く要素31,44間の隙間56a及び要素52,44間の隙間58が形成された後、第三復原力F3の作用によって、慣性力の減衰した可動コア230が固定コア20側へと跳ね返る。その結果、第三復原力F3よりも大きな第二復原力F2を受ける可動ストッパ50は、固定コア20側へと移動し、図13(e)の如くストッパ貫通部52を弁突部44に当接させる。しかし、跳ね返った可動コア230においてコア本体部31は、第一実施形態と同様、弁部材40に振動を与えるような弁突部44との当接を隙間56aの存在によって抑制され得るので、当該当接に起因する想定外の二次噴射を回避して噴射量の高精度制御に貢献することができるのである。
以上の後、第二実施形態においても、図13(f)に示すように可動要素230,40,50のいずれもが移動停止して噴孔17を閉じた閉弁状態(即ち、図12(a)と同一状態)にて、コイル60への通電に応じた次の開弁作動が待たれることとなる。
(第三実施形態)
図14に示すように、本発明の第三実施形態は第二実施形態の変形例である。第三実施形態の燃料噴射弁310において金属製の圧縮コイルスプリングからなる第三弾性部材374は、段差部13cによる係止側とは反対側の端部を、ストッパ突部54のうち固定コア20とは反対側の軸方向端面254bによって係止されている。かかる係止構造の第三弾性部材374は、段差部13cを有する弁ハウジング12と、ストッパ突部54を有する可動ストッパ50との間に介装されているので、それら要素12,50間にて圧縮されて弾性変形する。したがって、第三弾性部材374が弾性変形によって発生する第三復原力F3(図15参照)は、弁ハウジング12に対して可動ストッパ50を固定コア20側へ付勢する付勢力となる。
このような燃料噴射弁310において、第二実施形態に準じて図15の如き力Fvs,Fcs,Fvhを想定すると、閉弁状態における各弾性部材70,272,374の復原力F1,F2,F3は、次のように調整される。
図15から明らかなように、弁部材40における力の釣り合い関係は下記(式11)で表され、可動ストッパ50における力の釣り合い関係は下記(式12)で表され、可動コア230における力の釣り合い関係は下記(式13)で表される。
+F1−Fvs−Fvh=0 ・・・(式11)
−F2−F3+Fvs+Fcs=0 ・・・(式12)
F2−Fcs=0 ・・・(式13)
これらの(式11),(式12),(式13)を整理して、各力Fvs,Fcs,Fvhについて解くと、それぞれ下記の(式14),(式15),(式16)が得られる。
Fvs=F3 ・・・(式14)
Fcs=F2 ・・・(式15)
Fvh=F1−F3 ・・・(式16)
そして、燃料噴射弁310の閉弁状態においては、各力Fvs,Fcs,Fvhの大きさが0よりも大きくなる必要があるので、(式14)の右辺>0、(式15)の右辺>0、並びに(式16)の右辺>0という関係が、それぞれ成立する。したがって、下記の(式17),(式18),(式19)が得られることとなるが、特に第三実施形態では、それら各式について、可動要素230,40,50が完全停止した閉弁状態を含む閉弁作動にて常に成立するよう、復原力F1,F2,F3の調整が行われる。このような第三実施形態によれば、(式8)に従って復原力F2,F3の関係を規定する第二実施形態に比べて、復原力F2,F3の調整自由度が高くなっている。
F3>0 ・・・(式17)
F2>0 ・・・(式18)
F1>F3 ・・・(式19)
こうした燃料噴射弁310の作動については、一部を除き、第二実施形態に準じて実現されるので、以下では、第二実施形態と異なる作動を中心に説明する。
図14に示す如き通電開始直前の閉弁状態においては、第二及び第三弾性部材272,374の復原力F2,F3により、ストッパ突部54が固定コア20側へ向かって付勢される。したがって、第二弾性部材272の第二復原力F2によって固定コア20とは反対側へ向かって付勢される可動コア230は、閉弁状態において固定コア20側へ向かって付勢されるストッパ突部54に当該固定コア20側から当接して、確実に係止され得る。その結果、通電開始後の開弁作動では、安定したサイズの隙間56aが確保されて弁部材40の移動時間が安定すると共に、コア230,20間の隙間が一定距離に保たれて可動コア230の移動時間も安定する。しかも、第三実施形態の開弁作動では、第二実施形態と同様の原理によって可動コア230が弁部材40を伴うことなく移動した後、弁部材40と共に移動して固定コア20と衝突するので、弁部材40の移動時間が短縮され得る。これらのことから、第三実施形態においても例えば最小噴射量のばらつきを抑えて、高精度な噴射量制御に貢献することができるのである。
また、閉弁作動では、第二実施形態と同様な原理でストッパ貫通部52が図16の如く弁突部44から離間する際、第二弾性部材272の第二復原力F2によってコア本体部31と当接しているストッパ突部54に、第三弾性部材374の第三復原力F3が作用する。その結果、可動コア230は、ストッパ突部54を介して第三復原力F3を固定コア20側へ向かって受けることになるので、固定コア20とは反対側への移動を継続させる慣性力(荷重)につき、減衰され得る。したがって、第三実施形態においても、弁部材40が噴孔17を誤って開くことによる想定外の二次噴射を回避し得るので、噴射量の高精度制御が可能となるのである。
(第四実施形態)
図17に示すように、本発明の第四実施形態は第二実施形態の変形例である。第四実施形態の燃料噴射弁410では、第二実施形態にて説明の第三弾性部材274が設けられず、可動ストッパ450のストッパ貫通部452が弁部材40の弁貫通部42に固定されている。ここで特に、非磁性材製の可動ストッパ450については、ストッパ貫通部452のうち軸方向中間部452aから外周側へストッパ突部54が突出し、同貫通部452のうち弁突部44とは反対側の軸方向端部452bが溶接等によって非磁性材製の弁貫通部42に固定されている。尚、燃料噴射弁410の製造時には、図18の如く弁貫通部42の挿入されたストッパ貫通部452を弁突部44に押し当てた状態で、それら貫通部42,452を溶接等により接合することで、弁突部44及びコア本体部31間に隙間56aが適切に確保され得る。
ここで、図19からも明らかなように燃料噴射弁310では、第二実施形態で想定した力Fvs,Fcs,Fvhのうち力Fvsは、弁部材40への可動ストッパ450の固定によって0となり、また第二実施形態では発生した第三復原力F3も、第三弾性部材274がないので0となる。これらのことから第四実施形態では、単に次の(式20),(式21)が成立していればよく、各弾性部材70,272の復原力F1,F2の調整自由度が高くなっている。
Fcs=F2>0 ・・・(式20)
Fvh=F1>0 ・・・(式21)
(開弁作動)
以下、燃料噴射弁410の作動のうち開弁作動について、詳細に説明する。図20(a)に示す閉弁状態においてコイル60への通電を開始すると、磁気吸引力をコア本体部31に受ける可動コア230は、第二弾性部材272の第二復原力F2に抗した固定コア20側への移動を開始する。ここで直前の通電停止状態(即ち、図20(a)の閉弁状態)においては、第二実施形態と同様にストッパ貫通部52が、ストッパ突部54に係止されたコア本体部31の端面31aから突出して弁突部44に当接している。故に、通電開始時点において可動コア230は、まず、弁突部側隙間56a分、弁部材40を伴わずに移動することになる。
この後、コイル60への通電によって移動を継続する可動コア230は、図20(b)に示すように、コア本体部31を固定コア20とは反対側から弁突部44に当接させて、当該弁突部44を第一弾性部材70の第一復原力F1に抗して押圧する。これにより、弁部材40及び可動ストッパ450の一体品が可動コア230と共に固定コア20側へ移動するので、シート部41が弁座18から離座して噴孔17から燃料が噴射される。尚、このときには、上記一体品においてストッパ貫通部452が当接する弁突部44にコア本体部31も当接することで、第二弾性部材272をなす皿ばねの弾性変形状態にて、ストッパ突部側隙間56bがストッパ突部54及びコア本体部31間に最大サイズで形成される。
こうして可動コア230の移動が継続されると、図20(c)の如くコア本体部31が固定コア20と衝突し、さらに図20(d)の如く弁部材40が慣性移動を継続する。その結果、ストッパ貫通部452の固定された弁貫通部42がコア本体部31に対しては相対移動することで、弁突部44が当該コア本体部31から離間する。故に、第二実施形態と同様に、固定コア20から衝突反力を受けた可動コア230の跳ね返り力が弁突部44には伝播され難い弁部材40につき、噴孔17を誤って閉じることによる燃料噴射量のばらつきを回避し得る。
また、このように第四実施形態では、第二実施形態と同様に可動コア230が弁部材40を伴わない移動により加速されて弁突部44と衝突するので、当該衝突時点での運動量に応じた衝撃力を弁突部44へ与えて、弁部材40を素早く移動させることができる。故に、噴孔17を開くのに必要な距離分の弁部材40の移動時間を、短縮し得る。さらに第四実施形態では、図20(a)の閉弁状態において第二復原力F2により固定コア20とは反対側へ付勢される可動コア230は、同復原力F2により固定コア20側へと付勢されるストッパ突部54に当該固定コア20側から当接して、確実に係止され得る。その結果、安定したサイズの隙間56aが確保されて弁部材40の移動時間が安定すると共に、コア230,20間の隙間が一定距離に保たれて可動コア230の移動時間が安定することとなる。これらのことから、例えば燃料を短時間で噴射して、その最小噴射量を低減することにより噴射燃料の微粒化を図るような場合にあっても、当該最小噴射量のばらつきを抑えて高精度な噴射量制御に貢献することができるのである。
尚、第二実施形態と同様に第四実施形態では、第一実施形態で説明の原理により、可動ストッパ450のストッパ貫通部452が径方向の可及的に狭い範囲にて、弁部材40の弁突部44と当接可能になっている。したがって、開弁作動の開始から弁部材40の移動開始までの所要時間を短縮して、開弁応答性を高めることもできる。
(閉弁作動)
次に、燃料噴射弁410の作動のうち閉弁作動について、詳細に説明する。図21(a)に示すように、先の開弁作動によって各可動要素230,40,450が移動停止した後、コイル60への通電が停止すると、固定コア20側から弁突部44が要素31,452に当接する状態で、コア本体部31に作用の磁気吸引力が消失する。すると、可動コア230は、第一弾性部材70の第一復原力F1を受ける弁突部44により固定コア20とは反対側へ押圧されることで、当該反対側への移動を弁部材40と可動ストッパ450との一体品と共に開始する。
その結果、シート部41が弁座18に着座して弁部材40の移動及び燃料噴射が停止するが、このとき、ストッパ突部54との間に隙間56bをあけている可動コア230には、慣性力と共に第二弾性部材272の第二復原力F2が作用する。これにより可動コア230は、図21(b)に示すように、各貫通部452,42に対しては相対移動しつつ、固定コア20とは反対側への移動を継続する。すると、図21(b),(c)に示すように可動コア230は、コア本体部31を弁突部44から離間させ、さらにはコア本体部31をストッパ突部54に当接させることにより、弁突部44との間に弁突部側隙間56aを形成した状態で停止する。故に、ストッパ突部54との当接によりコア本体部31が固定コア20側へ跳ね返ったとしても、当該コア本体部31が弁突部44に当接して振動を与えるようなことは、それら要素31,44間に隙間56aが存在することによって、抑制され得る。したがって、固定コア20側へ跳ね返った可動コア230と弁部材40との当接に起因する想定外の二次噴射を回避して、高精度な噴射量制御に貢献することができるのである。
以上により第四実施形態でも、図21(c)の如く可動要素230,40,450のいずれもが移動停止して噴孔17を閉じた閉弁状態(即ち、図20(a)と同一状態)にて、コイル60への通電に応じた次の開弁作動が待たれることとなる。
(他の実施形態)
ここまで本発明の複数の実施形態について説明してきたが、本発明は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
具体的には、第一〜第四実施形態の可動ストッパ50,450については、各部52,54の機能を発揮可能な形状であれば、全体として円筒状の部材である必要はなく、例えばL字状の部材を可動ストッパ50,450として、可動コア30,230及び弁部材40の周方向に一つ又は複数配置してもよい。また、第一〜第三実施形態においてL字状の可動ストッパ50を採用する場合には、可動コア30,230と弁部材40との間に介装される必要はなく、可動コア30,230において弁貫通部42が直接的に嵌合するコア貫通孔32から径方向外側に離間した箇所にて、当該ストッパ50のストッパ貫通部52を貫通させてもよい。
さらに、第一実施形態では、可動コア30を付勢する第三弾性部材274に代えて、第三実施形態に準じて可動ストッパ50を付勢する第三弾性部材374を、採用してもよい。またさらに、第一実施形態では、弁部材40に対して相対移動可能に設けられる可動ストッパ50を採用する代わりに、第四実施形態に準じ、弁部材40に対して一体移動可能に固定される可動ストッパ450を採用且つ第三弾性部材74を省くようにしてもよい。加えて、第一〜第三実施形態では、コア本体部31がストッパ突部54に当接した状態において、コア本体部31及び弁突部44間の隙間56(56a)が形成されないようにしてもよい。この場合、第一復原力F1の調整等によって、ストッパ貫通部52及び弁突部44間の隙間58のみで、固定コア20側へ跳ね返った可動コア30,230と弁部材40との当接を抑制することが望ましい。
10,210,310,410 燃料噴射弁、12 弁ハウジング、13 第一磁性部、13a 小径部、13b 大径部、13c 段差部、14 非磁性部、15 第二磁性部、16 ノズル部、17 噴孔、18 弁座、19 燃料入口、20 固定コア、21 収容孔、22 アジャスティングパイプ、30,230 可動コア、31 コア本体部、31a,31b 軸方向端面、32 コア貫通孔、33,233 コア収容部、34 コア突部、40 弁部材、41 シート部、42 弁貫通部、44 弁突部、44a,44b 軸方向端面、46 燃料孔、48 燃料通路、50,450 可動ストッパ、52,452 ストッパ貫通部、54 ストッパ突部、54a 軸方向端面、56,58 隙間、56a 弁突部側隙間、56b ストッパ突部側隙間、60 コイル、62 磁性ヨーク、70 第一弾性部材、72,272 第二弾性部材、74,274,374 第三弾性部材、233a,254b 軸方向端面、272a 外周部、272b 内周部、452a 軸方向中間部、452b 軸方向端部、F1 第一復原力、F2 第二復原力、F3 第三復原力、δF 設定値

Claims (12)

  1. 内燃機関へ燃料を噴射する噴孔を有する弁ハウジングと、
    前記弁ハウジングに固定される固定コアと、
    磁気吸引力の作用により前記固定コア側へ移動する可動コアと、
    前記噴孔を開く開弁作動において通電により前記磁気吸引力を発生させる一方、前記噴孔を閉じる閉弁作動において通電の停止により前記磁気吸引力を消失させるコイルと、
    前記可動コアを貫通する弁貫通部、並びに前記弁貫通部から突出して前記可動コアに前記固定コア側から当接可能な弁突部を有し、往復移動により前記噴孔を開閉して燃料の噴射を断続する弁部材と、
    前記可動コアを貫通して前記可動コアの前記固定コア側の端面から突出するストッパ貫通部を有し、前記コイルへの通電の停止状態において、前記弁突部に対して前記ストッパ貫通部を前記固定コアとは反対側から当接させることにより、当該弁突部と、係止した前記可動コアとの間に隙間を形成する可動ストッパと、
    を備えることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記可動ストッパは、前記ストッパ貫通部から突出して前記可動コアに前記固定コアとは反対側から当接可能なストッパ突部、を有することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記弁ハウジングに対して前記弁部材を前記固定コアとは反対側へ付勢する第一復原力を発生する第一弾性部材と、
    前記可動コアを前記固定コアとは反対側へ付勢し且つ前記可動ストッパを前記固定コア側へ付勢する第二復原力を発生する第二弾性部材と、
    前記弁ハウジングに対して前記可動コアを前記固定コア側へ付勢する第三復原力を発生する第三弾性部材と、
    を備え、
    前記可動ストッパは、前記弁部材に対して前記固定コア及びその反対側へ相対移動可能に設けられることを特徴とする請求項2に記載の燃料噴射弁。
  4. 前記第二復原力は、前記閉弁作動において前記第三復原力よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載の燃料噴射弁。
  5. 前記第二復原力と前記第三復原力との差分は、前記閉弁作動において設定値以下に抑えられることを特徴とする請求項4に記載の燃料噴射弁。
  6. 前記弁ハウジングに対して前記弁部材を前記固定コアとは反対側へ付勢する第一復原力を発生する第一弾性部材と、
    前記可動コアを前記固定コアとは反対側へ付勢し且つ前記可動ストッパを前記固定コア側へ付勢する第二復原力を発生する第二弾性部材と、
    前記弁ハウジングに対して前記可動ストッパを前記固定コア側へ付勢する第三復原力を発生する第三弾性部材と、
    を備え、
    前記可動ストッパは、前記弁部材に対して前記固定コア及びその反対側へ相対移動可能に設けられることを特徴とする請求項2に記載の燃料噴射弁。
  7. 前記可動ストッパは、前記ストッパ貫通部を前記弁突部に離間可能に当接させた状態下、前記可動コア及び前記弁突部の間と前記可動コア及び前記ストッパ突部の間とのうち、前記燃料噴射弁の作動に応じた少なくとも一方に、隙間を形成することを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  8. 前記弁部材を前記固定コアとは反対側へ付勢する第一復原力を発生する第一弾性部材と、
    前記可動コアを前記固定コアとは反対側へ付勢し且つ前記可動ストッパを前記固定コア側へ付勢する第二復原力を発生する第二弾性部材と、
    を備え、
    前記可動ストッパは、前記弁部材に対して前記固定コア及びその反対側へ一体移動可能に固定されることを特徴とする請求項2に記載の燃料噴射弁。
  9. 前記可動ストッパは、前記ストッパ貫通部を前記弁突部に当接させた状態下、前記可動コア及び前記弁突部の間と前記可動コア及び前記ストッパ突部の間とのうち、前記燃料噴射弁の作動に応じた少なくとも一方に、隙間を形成することを特徴とする請求項8に記載の燃料噴射弁。
  10. 前記ストッパ貫通部は、筒状の前記可動コアの内周側において前記弁貫通部が挿入される筒状に、形成されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  11. 前記可動コアは、前記弁突部と当接可能に前記固定コア側の端面を形成するコア本体部、前記コア本体部から前記固定コアとは反対側へ突出して前記ストッパ突部を内周側に収容するコア収容部、並びに前記コア収容部から内周側へ突出するコア突部を有し、
    前記第二弾性部材は、前記コア収容部の内周側に収容されて前記ストッパ突部及び前記コア突部の間に介装されるコイルスプリングからなることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  12. 前記可動コアは、前記弁突部と当接可能に前記固定コア側の端面を形成するコア本体部、前記コア本体部から前記固定コアとは反対側へ突出して前記ストッパ突部を内周側に収容するコア収容部を有し、
    前記第二弾性部材は、前記コア収容部に外周部が固定されると共に前記ストッパ突部に内周部が係合する皿ばねからなることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
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