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JP5217791B2 - 発光装置及び電子機器 - Google Patents

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JP5217791B2
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Description

本発明は、エレクトロルミネセンスにより発光する発光装置及び電子機器に関する。
薄型で軽量な発光源として、OLED(Organic Light Emitting Diode)、つまり有機EL(Electro Luminescent)素子が注目を集めており、多数の有機EL素子を備える画像表示装置が開発されている。有機EL素子は、有機材料で形成された少なくとも一層の有機薄膜を画素電極と対向電極とで挟んだ構造を有する。
有機EL素子の分野において、増幅的干渉すなわち共振を利用して、発光した光のうち特定の波長の光を強める技術が知られている(例えば、特許文献1)。この技術では、発光色の色純度を高めたり、発光に対する放出される光の効率を高めたりすることができる。
有機EL素子には、表示面の外光反射によって表示画像の品質が劣化する問題がある。これを解決するため、例えば表示面側に円偏光板を配置することが提案されている。しかし、円偏光板は、発光層で発生した光を半分以下に減衰させるので、輝度が低下してしまう。
また、カラーフィルタを有機EL素子に重ねることによって、外光反射を低減する方法も提案されている。この方法は、透過させる目的の波長以外の波長の光をカラーフィルタに吸収させる方法である。しかし、単にカラーフィルタを用いる方法では、有機EL素子の放出する光と異なる色の光の反射が低減されるが、有機EL素子の放出する光と同じ色又は類似の色の光の反射率がそれほど低減しない。
さらに、特許文献2には、有機発光素子の半透過性反射性の電極での外光の反射光の位相と、反射性の電極での外光の反射光の位相とが反転するように調整する技術が開示されている。
国際公開第01/39554号パンフレット 特許第3944906号公報
特許文献2に記載のように、ある面での反射光の位相と他の面での反射光の位相を逆にした場合には、減衰的干渉によって反射光が低減するかもしれない。しかし、この条件の下では、有機発光素子の発光のうち放出される光の効率を高めることに限界がある。特許文献2では、有機発光素子は、半透過性反射性の電極と反射性の電極を備え、これらの電極の間で光が往復するようになっており、光を共振させる共振器構造を有すると記載されているが、たとえ電極の間で光が往復する構造であっても、光学的距離などの光学的要因が不適切では、光は共振せず光の利用効率を高めることはできない。
そこで、本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
本発明に係る発光装置は、上述した課題を解決するため、第1の電極層と、第2の電極層と、前記第1の電極及び前記第2の電極の間に配置された発光機能層とを有する発光素子と、前記発光機能層で発せられた光を前記発光機能層に向けて反射する反射層と、前記発光機能層を挟んで前記反射層の反対側に配置され、前記発光機能層で発せられた光の一部を前記発光機能層に向けて反射し、他の一部を透過させる半透明半反射層と、を備え、前記半透明半反射層は、屈折率が1以上である。
本発明によれば、当該発光装置に入射する外光の反射による画質低下等の弊害を抑制することができる。これは以下の事情による。
本発明に係る発光装置は、発光素子、反射層及び半透明半反射層からなる共振器構造を備えるが、半透明半反射層が屈折率1以上であることから、当該半透明半反射層から入射してこようとする外光は、全反射条件からより遠い条件下、当該層内で屈折することになる。一方、仮に、屈折率が1を下回る場合を考えると、この場合、外光は、全反射条件からより近い条件下、当該層内で屈折することになる。
これら両者の場合を比べると、外光反射の絶対量自体が、後者に比べて前者の方が相対的に小さくなると考えられる。よって、本発明によれば、外光反射低減効果が得られることになるのである。
この発明の発光装置では、前記半透明反射層を挟んで前記発光機能層の反対側に配置され、前記半透明半反射層を透過した光を透過させるカラーフィルタを更に備え、前記反射層から、前記半透明半反射層における前記反射層に対向しない界面までの光学的距離が、式(1)で算出される光学的距離d2に基づいて定められるように構成してもよい。
2=(p+1/2)・λ/2−(φ1−φ2)・λ/4π … 式(1)
ここで、λは前記カラーフィルタの透過率のピークに相当する波長であり、φ1は、前記発光機能層とは反対側から前記半透明半反射層に進行する波長λの光が、前記半透明半反射層の前記発光機能層とは反対側の界面で反射するときの位相変化であり、φ2は、前記発光機能層側から前記反射層に進行する波長λの光が、前記反射層で反射するときの位相変化であり、pは、正の整数である。
この態様によれば、前記共振器構造が、減衰的干渉を生じさせるための光学的距離を基準に構成されていることから、前述の効果がより実効的に奏される。これを満たす、より具体的な構成ないし構造については、実施の形態において説明される。
また、本発明の発光装置では、前記半透明反射層を挟んで前記発光機能層の反対側に配置され、前記半透明半反射層を透過した光を透過させるカラーフィルタを更に備え、前記半透明半反射層は所定の物理的な厚さtzをもち、かつ、前記反射層から、前記半透明半反射層における前記反射層に対向する界面までの光学的距離が、式(2)で算出される光学的距離d1に基づいて定められるように構成してもよい。
1=(p+1/2)・λ/2−(φ1−φ2)・λ/4π−nz・tz … 式(2)
ここで、λは前記カラーフィルタの透過率のピークに相当する波長であり、φ1は、前記発光機能層とは反対側から前記半透明半反射層に進行する波長λの光が、前記半透明半反射層の前記発光機能層とは反対側の界面で反射するときの位相変化であり、φ2は、前記発光機能層側から前記反射層に進行する波長λの光が、前記反射層で反射するときの位相変化であり、pは、正の整数であり、nzは前記半透明半反射層の波長λに関する屈折率である。
この態様によれば、前記共振器構造が、減衰的干渉を生じさせるための光学的距離を基準に構成されていることから、前述の効果がより実効的に奏される。これを満たす、より具体的な構成ないし構造については、実施の形態において説明される。
なお、半透明半反射層の物理的な厚さtzの変化(製造プロセス上利用される各種パラメータの調整、あるいはそれらの誤差等による。)は、通常、屈折率の変化をもたらす。したがって、好ましくは、この物理的な厚さtzを積極的に調整することを通じて、屈折率が1以上である、という条件が満たされるような屈折率に係る調整が行われるとよい。
また、本発明の発光装置では、前記半透明半反射層は、少なくとも2種以上の単位元素からなる合金を含み、そのうちの1種の単位元素の組成比率の変化、及び、当該半透明半反射層の物理的厚さの変化に応じて、前記屈折率が変化する場合において、当該半透明半反射層の合金組成は、前記物理的厚さに応じ、又は、当該半透明半反射層の前記物理的厚さは、前記合金組成に応じて定められる、ように構成してもよい。
この態様によれば、まず、物理的厚さ及び合金組成比率の調整を通じて、半透明半反射層の屈折率の好適に調整を行うことができる。
また、本態様によれば、半透明半反射層の材料設計に関する設計自由度が高められる。例えば、前記1種の単位元素の組成比率が増大すれば屈折率は減少し、かつ、前記物理的厚さが増大すれば屈折率は増大する、等といった関係がある場合には、物理的厚さを相対的に大きくするなら、前記1種の単位元素の組成比率を上げる、などといった材料設計が可能になる。逆に、合金組成を予め所望のものに定めた後に、物理的厚さを定めることもできる。
ここで、一般に、合金組成比率の変化に伴っては、透明度等の光学的特性や、強度、温度変化に対する感応度(熱膨張率等)等の機械的・力学的・物理的特性、各種化学物質等に対する耐性等の化学的特性等々もまた変化し得るのが通常である。したがって、実際上の装置に、どのような合金組成比率をもつ材料を利用するかは、様々な事情が勘案された上で決定されるのが好ましい。
このような事情を鑑みるに、例えば上述のように、最初に好ましい合金組成比率を定めた後にも、厚さを調整することで、屈折率を調整可能である、等という本態様は、極めて有利である。これにより、全般的な観点からみて諸々の要求を満たした半透明半反射層を提供することができるからである。
また、本発明の発光装置では、前記半透明半反射層は、MgAgを含む、ように構成してもよい。
この態様によれば、半透明半反射層が、好適に「屈折率が1以上である」ということが満たされる。なお、半透明半反射層を構成する材料として、このMgAgを利用する場合には、その膜厚は、12.5nm以上とすることが好ましく、また、MgAgの組成比率は、Mgを10とした場合のAgの比率が10以下であることが好ましい。その限界的な意義は、後の実施の形態における説明を参照されたい。
また、本発明の電子機器は、上記課題を解決するために、上述した各種の発光装置を備える。
本発明によれば、上述した各種の発光装置を備えてなるので、外光反射低減効果が実効的に享受される。したがって、より高品質の画像を表示することが可能である。
以下では、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面においては、各部の寸法の比率は実際のものとは適宜に異ならせてある。
<有機EL装置の断面構造>
図1は、本発明の実施の形態に係る発光装置としての有機EL装置1の概略を示す断面図である。有機EL装置1は、発光パネル3とカラーフィルタパネル30とを備える。
発光パネル3は、図示のように複数の画素としての発光素子2(2R,2G,2B)を有する。本実施形態の有機EL装置1は、フルカラーの画像表示装置として使用される。発光素子2Rは放出光の色が赤色である発光素子であり、発光素子2Gは放出光の色が緑色である発光素子であり、発光素子2Bは放出光の色が青色である発光素子である。図1では、3つの発光素子2しか示されていないが、実際には、図示よりも多数の発光素子が設けられている。以下、構成要素の添字のR、G、Bは、発光素子2R,2G,2Bに対応する。
図示の発光パネル3はトップエミッションタイプである。発光パネル3は、基板10を有する。基板10は、例えばガラスのような透明材料で形成してもよいし、例えばセラミック又は金属のような不透明材料で形成してもよい。
基板10上の少なくとも発光素子2と重なる位置には、一様な厚さの反射層12が形成されている。反射層12は、例えばアルミニウム又は銀などの反射率の高い材料から形成されており、発光素子2から進行してくる光(発光素子2での発光を含む)を図1の上方に向けて反射する。
反射層12を覆うように基板10上には、絶縁体透明層14が形成されている。絶縁体透明層14は、例えばSiN等の絶縁体で透光性が高い材料から形成されている。図示しないが、絶縁体透明層14には、各発光素子2に給電するためのTFT(薄膜トランジスタ)及び配線が埋設されている。反射層12上の絶縁体透明層14の厚さは、重なっている発光素子2の発光色にかかわらず一様である。
絶縁体透明層14の上には、発光素子2を区分するセパレータとしての隔壁16が形成されている。隔壁16は、例えばアクリル、エポキシ又はポリイミドなどの絶縁性の樹脂材料で形成されている。
各発光素子2は、第1の電極層18と、半透明半反射層としての第2の電極層22と、第1の電極層18及び第2の電極層22の間に配置された発光機能層20とを有する。
本実施形態では、第1の電極層18(18R,18G,18B)は、画素(発光素子2)にそれぞれ設けられる画素電極であり、例えば陽極である。第1の電極層18は、例えばITO(Indium Tin Oxide)又はZnO2のような透明材料から形成されている。第1の電極層18の厚さは、発光色に応じて異なっている。つまり、第1の電極層18R,18G,18Bは、互いに異なる厚さを有する。
本実施形態では、発光機能層20は、複数の発光素子2に共通に形成されており、発光素子2の発光色にかかわらず一様な厚さを有する。発光機能層20は、少なくとも有機発光層を有する。この有機発光層は電流が流れると白色で発光する。つまり赤色、緑色及び青色の光成分を有する光を発する。有機発光層は、単層でもよいし、複数の層(例えば電流が流れると主に青色で発光する青色発光層と、電流が流れると赤色と緑色を含む光を発する黄色発光層)で構成されていてもよい。
図示しないが、発光機能層20は、有機発光層のほかに、正孔輸送層、正孔注入層、電子ブロック層、正孔ブロック層、電子輸送層、電子注入層などの層を有していてもよい。発光機能層20が複数の層から構成される場合、個々の層も、発光素子2の発光色にかかわらず一様な厚さを有する。
半透明半反射層としての第2の電極層22は、例えばMgAl、MgCu、MgAu、MgAgのような半透明半反射性の合金又は金属材料から形成されている。第2の電極層22は本実施形態では、複数の画素(発光素子)に共通に設けられる共通電極であり、例えば陰極である。第2の電極層22は、発光素子2の発光色にかかわらず一様な厚さを有する。第2の電極層22は、発光機能層20から進行してきた光(発光機能層20からの光を含む)の一部を図の上方に透過し、これらの光の他の一部を図の下方つまり第1の電極層18に向けて反射する。
この第2の電極層22は、上述のうちでは特にMgAg等の屈折率が1以上の材料から作られるのが好ましいが、この点については、後の作用効果の説明の際に、より具体的なデータ等についての説明も交えながら、改めて説明することとする。
複数の隔壁16間に形成された開口(画素開口)の内部において、発光機能層20は、第1の電極層18と接触しており、ある発光素子2において、第1の電極層18と第2の電極層22の間に電流を流すと、その発光素子2における発光機能層20には第1の電極層18から正孔が供給され、第2の電極層22から電子が供給され、正孔と電子が結合して発光する。従って、隔壁16間に形成された画素開口で発光素子2の発光領域がおおよそ画定される。つまり隔壁16の画素開口は発光素子2を区分する。
図2にのみ示すが、第2の電極層22の図の上面には、極めて薄いパッシベーション層27が形成されている。パッシベーション層27は、例えばSiONのような透明な無機材料で形成されており、発光素子2の特に発光機能層20を水分又は酸素による劣化から防止する。このようにして発光パネル3が形成されている。
発光機能層20は白色発光するが、反射層12と第2の電極層22との間で光が往復することにより、個々の発光素子2は特定の波長の光が増幅された光を放出する。つまり、発光素子2Rでは赤色の波長の光が増幅されて放出され、発光素子2Gでは緑色の波長の光が増幅されて放出され、発光素子2Bでは青色の波長の光が増幅されて放出される。この目的のため、発光素子2R,2G,2Bでは、反射層12と第2の電極層22との間の光学的距離d1(d1R,d1G,d1B)が異なっている。なお、図中の光学的距離d1(d1R,d1G,d1B)及び光学的距離d2(d2R,d2G,d2B)は、光学的距離を示しており、実際の距離を示しているのではない。
発光パネル3には、透明な接着剤28によってカラーフィルタパネル30が接合されている。カラーフィルタパネル30は、例えばガラスのような透明材料で形成された基板32と、基板32に形成されたブラックマトリクス34と、ブラックマトリクス34に形成された開口に配置されたカラーフィルタ36(36R,36G,36B)を備える。
接着剤28は、カラーフィルタパネル30のカラーフィルタ36と発光パネル3のパッシベーション層27(図2参照)の間に配置され、カラーフィルタパネル30における基板32とカラーフィルタ36を発光パネル3の各層に対して平行に支持する。
カラーフィルタ36はそれぞれ、発光素子2、特に第1の電極層18に重なる位置に配置されている。カラーフィルタ36は、半透明半反射性の第2の電極層22を挟んで発光機能層20の反対側に配置され、重なった発光素子2の第2の電極層22を透過した光を透過させる。
以下に、より具体的に説明する。
カラーフィルタ36Rは発光素子2Rに重なっており、一つのカラーフィルタ36Rと一つの発光素子2Rとで一つのセットを構成する。カラーフィルタ36Rは赤色の光を透過させる機能を有し、その透過率のピークは610nmの波長にある。カラーフィルタ36Rは、重なった発光素子2Rの第2の電極層22を透過した赤色が増幅された光のうち、赤色の光を透過させ、赤色の純度を高める。また、カラーフィルタ36Rは、緑色及び青色の光の多くを吸収する。
カラーフィルタ36Gは発光素子2Gに重なっており、一つのカラーフィルタ36Gと一つの発光素子2Gとで一つのセットを構成する。カラーフィルタ36Gは緑色の光を透過させる機能を有し、その透過率のピークは550nmの波長にある。カラーフィルタ36Gは、重なった発光素子2Gの第2の電極層22を透過した緑色が増幅された光のうち、緑色の光を透過させ、緑色の純度を高める。また、カラーフィルタ36Gは、赤色及び青色の光の多くを吸収する。
カラーフィルタ36Bは発光素子2Bに重なっており、一つのカラーフィルタ36Bと一つの発光素子2Bとで一つのセットを構成する。カラーフィルタ36Bは青色の光を透過させる機能を有し、その透過率のピークは470nmの波長にある。カラーフィルタ36Bは、発光素子2Bに重なっており、発光素子2Bの第2の電極層22を透過した青色が増幅された光のうち、青色の光を透過させ、青色の純度を高める。また、カラーフィルタ36Bは、赤色及び緑色の光の多くを吸収する。
<光反射及び透過モデル>
図2は、カラーフィルタ36を通じて発光パネル3の発光素子2に向けて外光が到来したときの光の軌跡を簡略的に示す模式図である。カラーフィルタ36を透過した外光は、透明な接着剤28を通って、さらにパッシベーション層27を透過し、半透明半反射性の第2の電極層22に到達する。外光の一部は、パッシベーション層27と第2の電極層22の界面(第2の電極層22の発光機能層20とは反対側の界面)で反射する。この反射のときの位相変化をφ1とする。
また外光の他の一部は、半透明半反射性の第2の電極層22を透過し、さらに発光機能層20、第1の電極層18及び絶縁体透明層14を透過し、反射層12の発光機能層20側の面で反射する。この反射のときの位相変化をφ2とする。
反射層12での反射光は、絶縁体透明層14、第1の電極層18、発光機能層20を透過し、その一部が半透明半反射性の第2の電極層22を透過して発光素子2から接着剤28へと進行し、上述したパッシベーション層27と第2の電極層22の界面での反射光と干渉する。なお、図2において各界面での光の屈折による光路変化の図示は省略して、光路は直線で示している。
以上のような別個の界面での反射光を減衰的干渉により低減するには、式(3)を充足することが好適である。
2・d2=(p+1/2)・λ−(φ1−φ2)・λ/2π … 式(3)
ここで、d2は、反射層12の発光機能層20側の界面と、第2の電極層22の発光機能層20とは反対側の界面との間の光学的距離(nm)である。光学的距離d2は、絶縁体透明層14、第2の電極層22及びこれらの間の層の屈折率と厚さの積の総和である。
式(3)の「波長λ」は、減衰させたい光成分の波長(nm)である。問題にしている外光は、カラーフィルタ36を透過して発光パネル3に向けて進行してくる光であるから、カラーフィルタ36の透過波長領域の光である。従って、式(3)の「波長λ」としては、カラーフィルタの透過率のピークに相当する波長をとることが適切である。
式(3)のφ1は、発光機能層20とは反対側から第2の電極層22に進行する波長λの光が、半透明半反射性の第2の電極層22の発光機能層20とは反対側の界面で反射するときの位相変化(rad)であり、φ2は、発光機能層20側から反射層12に進行する波長λの光が、反射層12で反射するときの位相変化(rad)である。またpは正の整数であり、好ましくは1である。
このような式(3)は、実際上は、赤、緑及び青の発光素子2R,2G,2B各々に関する個別の式に書き下され得る。すなわち、
2R=(p+1/2)・λR/2−(φ1R−φ2R)・λR/4π … 式(4)
2G=(p+1/2)・λG/2−(φ1G−φ2G)・λG/4π … 式(5)
2B=(p+1/2)・λB/2−(φ1B−φ2B)・λB/4π … 式(6)
ここで、d2Rは、発光素子2Rについての光学的距離d2、λRはカラーフィルタ36Rの透過率のピークに相当する波長610nm、φ1Rは波長λRでの位相変化φ1、φ2Rは波長λRでの位相変化φ2である。
また、d2Gは、発光素子2Gについての光学的距離d2、λGはカラーフィルタ36Gの透過率のピークに相当する波長550nm、φ1Gは波長λGでの位相変化φ1、φ2Gは波長λGでの位相変化φ2であり、d2Bは、発光素子2Bについての光学的距離d2、λBはカラーフィルタ36Bの透過率のピークに相当する波長470nm、φ1Bは波長λBでの位相変化φ1、φ2Bは波長λBでの位相変化φ2である。
反射層12と第2の電極層22との間の光学的距離d1(nm)と、反射層12の発光機能層20側の界面と第2の電極層22の発光機能層20とは反対側の界面との間の光学的距離d2の間には、式(7)に示す関係がある。
1=d2−nz・tz
ゆえに d1=(p+1/2)・λ/2−(φ1−φ2)・λ/4π−nz・tz … 式(7)
ここで、nzは波長λの光に関する第2の電極層22の屈折率であり、tzは第2の電極層22の厚さである。
従って、各発光素子2R,2G,2Bについては、式(7)は式(8)〜式(10)のように書き換えることができる。
1R=(p+1/2)・λR/2−(φ1R−φ2R)・λR/4π−nzR・tz … 式(8)
1G=(p+1/2)・λG/2−(φ1G−φ2G)・λG/4π−nzG・tz … 式(9)
1B=(p+1/2)・λB/2−(φ1B−φ2B)・λB/4π−nzB・tz … 式(10)
ここで、d1Rは、発光素子2Rについての光学的距離d1、nzRは波長λRの光に関する第2の電極層22の屈折率nzである。
また、d1Gは、発光素子2Gについての光学的距離d1、nzGは波長λGの光に関する第2の電極層22の屈折率nzであり、d1Bは、発光素子2Bについての光学的距離d1、nzBは波長λBの光に関する第2の電極層22の屈折率nzである。
以上、別個の界面での反射光を減衰的干渉により低減するために好適な条件を説明した。
<有機EL装置の作用効果>
以下では、以上のような構成を備える有機EL装置の作用効果について、既に参照した図1及び図2に加えて、図3乃至図9を参照しながら説明する。
これらの図3乃至図9は、上に説明した構造をもつ有機EL装置に基づき、光学シミュレーションを実行した結果を示している。なお、このシミュレーション結果は、株式会社豊田中央研究所が製作した光学シミュレーションプログラムである商品名「Opt Designer」を使用して得られている。なお、この点については、後に参照する図10乃至図14についても同様である。
<膜厚と屈折率>
まず、本実施形態の有機EL装置の作用効果の説明に入る前提として、前記第2の電極層22に関する、その厚さとその屈折率との関係について説明する。
図3の上方には、かかる関係についてのグラフが示されている。
この図に示すように、まず、第2の電極層22の厚さの相違にかかわらず、波長が大きくなるにつれて、その屈折率はほぼ比例的に増大していくことが確認される。
これに加え、この図からは、第2の電極層22の厚さが増大していくにつれて、その屈折率は大きくなっていくことが確認される。すなわち、図3では、膜厚がT1=11nm、T2=12.5nm、T3=20nmのそれぞれの場合の屈折率が示されているが、膜厚T1の場合は、波長が600nm半ばあたりまで、屈折率は1に届かない。これに対して、膜厚T2及び膜厚T3の場合は、全波長領域にわたって屈折率は1以上となる。特に、この図から、全波長領域において屈折率が1以上となるための限界的な値が、膜厚T2であることがわかる。
なお、この図3の上方の結果は、複素屈折率nc=n−jkを求める過程を経て得られたものであり、同図の縦軸の「屈折率」とは、その実数部nの値を意味している。消衰係数kも求められているが、図3では図示されていない。また、図3の左上部においては、このようなことを表現する意図を持って、「屈折率実数部」という表現を用いている。以上の事項は、後に参照する図10及び図11においても同様である。
また、この図3の上方の結果は、第2の電極層22が、MgとAgを含む合金であり、かつ、前者が10に対して後者が1の重量比の関係にある合金から作られている場合に基づいている。かかる事情は、後に参照する図4乃至図9においても前提とされている。
図3には、上記の各膜厚T1,T2,T3の変化と屈折率との関係のほか、これら各膜厚T1,T2,T3の変化と外光反射率との関係が、図中下方に示されている。なお、この図は、緑色光についての外光反射率に関するものである。また、この反射率は、等エネルギ白色光がカラーフィルタ36を透過して発光パネル3に到達したと仮定し、その反射光がカラーフィルタ36を透過した結果の光の強度と元の等エネルギ白色光の強度の比に基づいて求められる。かかる事情は、後に参照する図6乃至図9、図12乃至図14においても同様である。
この結果は、前述した式(5)、及び、式(9)により得られる結果に基づく。すなわち、前者の式(5)からは反射光の減衰的干渉を生じさせるための光学的距離d2Gが求められ、後者の式(9)からは同じく反射光の減衰的干渉を生じさせるための光学的距離d1Gが求められるが、後者の光学的距離d1Gについては、式(9)における第2の電極層22の厚さtzについて、前記の膜厚T1,T2,T3の各々が代入される。同図の結果は、このようにして求められる3種の光学的距離d1G、及び光学的距離d2Gに基づき、あるいはこれがほぼ満たされるように、有機EL装置の発光素子2Rに関する断面構造が、シミュレーション上設定されることによって求められている。
なお、前述の光学的距離d1G、及び光学的距離d2Gを求めるための、式(5)及び式(9)に代入すべき値としては、例えば図4に示されるような値(今の場合、緑色光が問題となっているので、同図の「発光素子2G」の列にある値)を用いることができる。このような値を用いながら、p=1とし、かつ、nzG=1.24、tz=12.5nmとした場合における、光学的距離d1G及び光学的距離d2Gはそれぞれ、d1G=約406.2nm、d2G=約422.0nmとなる。
また、上記シミュレーションを実行する場合において、絶縁体透明層14の厚さ、発光機能層20の厚さは発光素子2R,2G,2Bで共通にし、第1の電極層18の厚さが発光素子2R,2G,2Bに応じて異なることを条件とした。
さらに、シミュレーションの実際において、各層の材料、厚さ及び屈折率は、図5の通りに設定される。ちなみに、ここに示される数値に従って、光学的距離d1G相当の値である光学的距離d1G’値を算出すると、d1G’=約426.3nmとなる。この光学的距離d1G’と前記の光学的距離d1Gとの間に相違があるのは、後者の算出根拠たる式(5)及び式(9)では積層構築物を構成する各層間の他の界面による反射が考慮されていないこと等による。このように光学的距離d1G’及び光学的距離d1Gは必ずしも一致するとは限らないが、光学的距離d1G’が光学的距離d1Gに基づいていることに変わりはない。
なお、前記の図4及び図5においては、後述する図6及び図7に示す青色光及び赤色光に関する同様の数値についても、併せ掲載している。
さて、図3の下方に示すように、反射率は、波長に対して、一定の周期をもって低減し、又は、増大することがわかるが、膜厚T1,T2,T3のいずれにおいても、緑色光に関するピーク波長550nm付近の反射率は低減していることがわかる。ただ、これら膜厚T1,T2,T3間の相違に基づく、反射率低減の様子の相違も確認される。すなわち、前記ピーク波長550nmでの反射率低減効果が最も弱いのが、膜厚T1についての結果である。続いて、膜厚T3で改善され、膜厚T2で最も良好な結果が得られている。ただし、膜厚T2及び膜厚T3の結果は、殆ど同じと言い得る範囲である。
このようなことから結局、反射率低減の効果と、図3の上方を参照して説明した屈折率との間には一定の相関関係があることがわかる。すなわち、屈折率が1以上である場合に、より実効的な反射率低減効果が得られる、といえるのである。
このような屈折率と反射率低減効果との間の相関関係は、次に述べることからも確認される。
すなわち、まず、図3の下方に示す、波長に従って変化する反射率を示す曲線の各々において、その最小値に着目する。これらの最小値は、同図に示すように、膜厚T1,T2,T3に関する曲線のそれぞれに関し、m1,m2,m3である。
次に、これら最小値m1,m2,m3に対応する波長において、第2の電極層22の屈折率がどうなっているかを確認する。図3では、これが視覚的に把握され得る。例えば、最小値m1の地点を一端点とする線分R1は、図中上方に延び、図3の上方に示す波長−屈折率曲線に交わる。ここで着目すべきは、膜厚T1に関する波長−屈折率曲線であるから、当該最小値m1に対応する屈折率は1以下であることがわかる。
残る線分R2及び線分R3についても、同様である。ただし、これら線分R2及び線分R3の図3中上方の端点をみれば、いずれにおいても、屈折率は1以上であることがわかる。
以上のことから、次のことが推量される。
すなわち、前記の式(5)及び式(9)は、上述のように減衰的干渉を生じさせるための光学的距離d1G及び光学的距離d2Gを求めるための式ではあるが、波長λG及びその付近の波長において反射率が最小となるべき光学的距離d1G及び光学的距離d2Gを求めるための式であるということも不可能ではない。シミュレーションは、これら光学的距離d1G及び光学的距離d2Gにほぼ一致する条件で行われているから、その結果たる図3の下方における最小値m1,m2,m3もまた、当然、その反射率が最小となるべき光学的距離d1G及び光学的距離d2Gを反映しているといえる。特に、光学的距離d1Gは、上述の式(9)に示すように、第2の電極層22の屈折率nzG(及び物理的な厚さtzG)に応じて変化する。
以上をまとめると、屈折率nzGの変化が、光学的距離d1Gに影響を与え、更にそのことが反射率低減効果、具体的には前記最小値m1,m2,m3に影響を及ぼす、という一連の関係をみてとることができる。
ここで改めて、最小値m1,m2,m3を眺めてみると、最小値m1と、最小値m2及び最小値m3との間には顕著な差Wがあることがわかる。そして、この両者の間には、前述のように、前者は屈折率nzGが1を下回り、後者は1以上となる、という関係がある。とするなら、屈折率nzGの値が1を下回るか1以上となるかということと、前記の顕著な差Wが生じるかどうかということとの間に、何らかの相関関係があるとみることが可能である。
以上のような相関関係があり得ることは図3から読み取り得るが、その原因については必ずしも明瞭ではない。ただ、屈折率nzGが1を下回る場合とは、一般に、入射角に対して屈折角が増大することを意味するから、その程度が過ぎれば過ぎる程、全反射条件への接近が帰結される。とすれば、これに伴い、反射光量は、一般的には増大するだろうことが推測される。そうすると、前記の式(5)及び式(9)によって、減衰的干渉を生じさせる光学的距離d1G及び光学的距離d2Gを求めたとしても、屈折率nzGが1を下回る場合にあっては、干渉の効果が、屈折率nzGが1以上である場合に比べて、相対的にみて、あるいは実質的にみて、弱められるということが生じるものと考えられる。
いずれにせよ、以上述べたように、前記屈折率nzGが1以上であれば、反射率低減効果がよりよく得られるのである。
図6及び図7は、図3の下方と同趣旨の図であり、各膜厚T1,T2,T3の変化と外光反射率との関係を示すものであるが、前者は青色光、後者は赤色光に関するものである。これらの図は、それぞれ、図6に関しては前述した式(6)及び式(10)が、図7に関しては式(4)及び式(8)が、前記の緑色光に関して述べたのと同様の意義において関係する。
これらの図のうち、図6(青色光)では、図3の場合と同様、あるいは、それよりもよりはっきりと、第2の電極層22の膜厚が大きくなるにつれて反射率低減効果がよりよく達成されることが示されているといえる。また、図7(赤色光)では、波長の小さな領域では、各膜厚T1,T2,T3間にあまり大きな差異はないといえるが、問題となるべき波長610nm周囲では、図3と同様の傾向を読み取ることができる。すなわち、波長600nmからその半ば過ぎあたりまでの領域(図7の破線囲み線参照)をみるとわかるように、膜厚T1の場合、即ち屈折率nzRが1を下回る場合と、膜厚T2及び膜厚T3の場合、即ち屈折率nzRが1以上である場合との間には、顕著な差が生じているのであり、前者が後者に比べて、反射率がより大きくなってしまっているのである。このようなことは、程度の差こそあれ、図6の場合の波長470nm及びその付近においてもみられる。
図8は、以上述べた、図3の下方、図6及び図7のシミュレーション結果を、第2の電極層22の膜厚が12.5nmである場合(即ち、図3、図6及び図7における膜厚T2)に限って、まとめて示したものである。膜厚T2=12.5nmが選ばれている理由は、上述のように、全波長領域において屈折率が1以上となるための限界的な値が、当該膜厚T2だからである(図3参照)。
この図に示すように、曲線Grefはピーク波長550nm付近で極めて低い反射率値をとり、曲線Brefはピーク波長470nm付近で極めて低い反射率値をとり、曲線Rrefはピーク波長610nmで極めて低い反射率値をとる。
そして、全色に関する反射率がこのような結果となることから、図9に示すように、視感度特性としての反射率は、いずれの色についても10%以下という極めて優れた成績がマークされる。この図9において、それぞれの色のピーク波長付近における反射率の低減は、前記の図3の下方、図6及び図7の結果が反映されていることの帰結である。一方、その他の波長の領域で、反射率が低減されているのは、カラーフィルタ36による吸収効果の反映である。例えば、図9の曲線Gsfは、ピーク波長550nm付近以外の波長領域において、カラーフィルタ36Gによる光吸収が生じるために、反射率値が低くなっているのである(その他の曲線Bsf及び曲線Rsfについても同様である。)。
なお、上記で「視感度特性としての反射率」とは、多数の発光素子2をカラーフィルタ36越しに総合的に見た場合の反射率を意味する。具体的には、図8のグラフを積分した結果得られるものである。
以上のように、本実施形態の有機EL装置では、第2の電極層22の屈折率が1以上である場合に、よりよい反射率低減効果が得られる。
なお、上記の説明及び図3等から明らかなように、可視光領域(400nm〜800nm)で波長400nmにおける第2の電極層22の屈折率は1以上であることが望ましい。一方、屈折率の実質的な上限値としては、波長800nmにおける屈折率で規定することが望ましく、第2の電極層22の屈折率の上限値は3以下であればよく、また、図3より上限値は2.5以下としてもよい。
<合金組成と屈折率>
次に、第2の電極層22の組成が、当該第2の電極層22の屈折率に及ぼす影響について説明する。
図10は、第2の電極層22の膜厚を、前記図8及び図9と同様、12.5nm(=膜厚T2)に固定したまま、その組成成分たるMgとAgとの組成比率を変化させた場合に、屈折率がどうなるかを示すグラフである。
この図10に示すように、MgとAgとの組成比率が10:1である場合(図中符号「C1」参照)を基準として、Agの比率が高まっていくと、屈折率は次第に小さくなっていくことが確認される。図10では、Mg:Ag=10:3の場合が「C2」として、同じく10:5の場合が「C3」として、それぞれ示されている。また、Agが含まれていない場合、即ちMg単体の場合が「C0」として示されている。
続いて図11は、前記の図10を基に、第2の電極層22の物理的厚さを増大させると屈折率がどうなるかを示している。具体的には、この図11では、第2の電極層22の膜厚が20nmとされていて、前記の図10の場合における12.5nmに比べて、膜厚が大きくなっている。
この図11により、まず、膜厚が大きくなればなるほど、屈折率は大きくなることがわかる。例えば、図11の符号「C1」が付された曲線と、図10の符号「C1」が付された曲線(いずれも、Mg:Ag=10:1の場合の曲線である。)とを比較するとわかるように、膜厚が大きい方が、全体的に底上げされるかの如く、屈折率の値が全波長領域で大きくなっていることがわかる。
一方、図11によれば、MgAgにおけるAgの組成比率が増大すればするほど、屈折率は減少していくこともわかる。この傾向は、図10を参照して説明した傾向と同じである。なお、図11では、Mg:Ag=10:10の場合が「C4」として示されている。また、符号「C0」、「C3」の意味合いは、図10の場合と同じである。
以上の図10及び図11から結局、MgAg合金中のAgの組成比率が上昇するほど、屈折率は小さくなっていく一方、第2の電極層22の膜厚が大きくなるほど、屈折率は大きくなっていくことがわかる。
ここで、前述した、屈折率が1以上であることが望ましいという観点に配慮しながら、図10及び図11を再見する。すると、図10では符号「C3」が付された曲線の場合、波長の小さい領域で、屈折率が1以下となる部分が存在する。ところが、同じ組成比率でも、図11における符号「C3」が付された曲線の場合、全波長領域で屈折率が1以上となっていることがわかる。これは、前述のように、図11の場合、膜厚が20nmとされていて、図10の12.5nmの場合よりも、膜厚が大きくされていることによる。
要するに、これら図10及び図11からは、第2の電極層22の膜厚を大きくすれば、上述のような屈折率に関する「全体的な底上げ」を実現することができることから、その場合には、Agの比率を一定程度高めることができる、という一定の関係を読み取ることができる。図11をみると、膜厚が20nmであれば、限界的な組成比率は、その波長が400nm近傍で屈折率が若干「1」を下回る部分をもつものの、Mg:Ag=10:10と設定しうると考えられる。
図12は、図3の下方、図6及び図7と同趣旨の図である。ただし、この図12では、図6等において膜厚T1,T2,T3がパラメータとして変化していたのに代えて、第2の電極層22の組成比率がパラメータとして変化している。すなわち、図12は、前述した各組成比率としての曲線C1,C3,C4の変化と外光反射率との関係を示している。
なお、この図12は、以下の各前提を置いた上での結果である。(i)図12中の各組成比率としての曲線C1,C3,C4の意味合いは図11の場合と同様である、(ii)膜厚も図11と同様、20nmである、(iii)図12は、緑色光に関する反射率のシミュレーションである。
この図12に示すように、反射率は、図3の下方と同様に、波長に対して、一定の周期をもって低減し、又は、増大することがわかるが、組成比率としての曲線C1,C3,C4のいずれにおいても、緑色光に関するピーク波長550nm付近の反射率は低減していることがわかる。ただ、これら組成比率としての曲線C1,C3,C4の相違に基づく、反射率低減の様子の相違も確認される。すなわち、前記ピーク波長550nmでの反射率低減効果が最も弱いのが、組成比率としての曲線C1についての結果である。続いて、組成比率としての曲線C4で改善され、組成比率としての曲線C3で最も良好な結果が得られている。ただし、組成比率としての曲線C3及び組成比率としての曲線C4の結果は、殆ど同じと言い得る範囲である。
この結果は、組成比率変更を通じて、反射率低減効果が更に実効的に享受され得ることを示唆している。というのも、図12における符号「C1」を付した曲線は、図3の下方における符号「T3」を付した曲線と実質的に同じだからである。つまり、両者はともに、膜厚が20nmで、Mg:Ag=10:1の組成比率をもつ第2の電極層22を想定した場合の反射率である。したがって、図12の残る曲線C3及び曲線C4は、図3の下方に示した膜厚T2を示す曲線「T2」及び膜厚T3を示す曲線「T3」に比べて、いずれも改善されているのである(なお、図12と図3の下方とでは、縦軸の目盛りの振り方が異なっていることに注意。)。
以上のことから結局、膜厚が十分に大きいのならば、MgAg中のAgの組成比率を大きくしても、屈折率は主要な波長領域で1以上となることから、更に実効的な反射率低減効果が得られる、といえるのである。
図13は、以上述べた、図12のシミュレーション結果、及び、図示しない青色光及び赤色光に関する図12と同様のシミュレーション結果(前記の図6及び図7に相当するもの)を、第2の電極層22の膜厚が20nmである場合(即ち、図12における曲線C1)に限って、示したものである。膜厚20nmが選ばれている理由は、この図13に基づく、すぐ後に述べる図14と、前述の図9との比較のためである(この点については、すぐ後に述べる。)。
この図13に示すように、曲線Grefはピーク波長550nm付近で極めて低い反射率値をとり、曲線Brefはピーク波長470nm付近で極めて低い反射率値をとり、曲線Rrefはピーク波長610nmで極めて低い反射率値をとる。
そして、全色に関する反射率がこのような結果となることから、図14に示すように、視感度特性としての反射率は、いずれの色についても5%程度以下という極めて優れた成績がマークされる。この図14において、それぞれの色のピーク波長付近における反射率の低減は、前記の図12の結果等が反映されていることの帰結である。一方、その他の波長の領域で、反射率が低減されているのは、カラーフィルタ36による吸収効果の反映である。例えば、図14の曲線Gsfは、ピーク波長550nm付近以外の波長領域において、カラーフィルタ36Gによる光吸収が生じるために、反射率値が低くなっているのである(その他の曲線Bsf及び曲線Rsfについても同様である。)。なお、上記で「視感度特性としての反射率」ということの意義は、図9に関して述べたのと同様である。
この図14と、前述の図9とを見比べてわかるように、図14の方が、視感度特性としての反射率はより改善されていることがわかる。これは、一応、屈折率の増大に伴って生じた変化と見ることも可能である(図10の曲線C1と図11の曲線C1とを対比参照。)。なお、図14及び図9の両者はともに、Mg:Ag=10:1で同一であり、ただ、膜厚に関し、図14の方が20nm、図9の方が12.5nmと異なっている。したがって、両者の相違は、膜厚相違に基づく効果である、ということは少なくとも言える。
このように、本実施形態の有機EL装置では、第2の電極層22の屈折率が1以上であるのみならず、その合金組成比率を適当に調整することにより、よりよい反射率低減効果が得られる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明に係る発光装置は、上述した形態に限定されることはなく、各種の変形が可能である。
(1) 上述した実施の形態では、透明な第1の電極層18が陽極、半透明半反射性の第2の電極層22が陰極であるが、第1の電極層18が陰極で第2の電極層22が陽極であってもよい。
(2) 上述した実施の形態では、第1の電極層18と反射層12が別個の層であるが、第1の電極層18を反射層と兼用してもよい。
(3) 上述した実施の形態に係る発光装置は、トップエミッションタイプであるが、本発明に係る発光装置は、ボトムエミッションタイプであってもよい。つまり反射層を発光機能層より基板から遠い層に配置し、半透明反射層を発光機能層より基板に近い層に配置してもよい。
(4) 上述した実施の形態に係る発光装置は、有機EL装置であるが、本発明に係る発光装置は、無機EL装置であってもよい。
(5) 上述の実施形態では、発光機能層20が白色で発光するが、本発明は、かかる形態に限定されない。例えば、図15に示すように、発光素子2R,2G,2Bにそれぞれ専用の発光機能層20R,20G,20Bが設けられてもよい。これら発光機能層20R,20G,20Bの各々は、隔壁16の画素開口内に配置されている。発光機能層20Rは赤色で発光し、発光機能層20Gは緑色で発光し、発光機能層20Bは青色で発光する。
そして、この形態でも、発光素子2R,2G,2Bに応じて、第1の電極層18の厚さが異なっている。これは、上述の実施形態と同様、前述の式(4)乃至式(6)から算出される光学的距離d2、及び、式(8)乃至式(10)により算出される光学的距離d1、を満たそうとするためである。
(6) 上述の実施形態では、前述の光学的距離d1及び光学的距離d2に満たすようにするため、実際上の積層構築物の厚さの調整は、第1の電極層18の厚さの調整を通じて行われることが前提とされているが、本発明は、かかる形態に限定されない。
例えば、図16に示すように、発光素子2R,2G,2Bの別に応じて、発光機能層20R,20G,20Bの厚さを異ならせてもよい。あるいは、図17に示すように、発光素子2R,2G,2Bの別に応じて、絶縁体透明層14の厚さを異ならせてもよい。
<応用>
次に、本発明に係る有機EL装置を適用した電子機器について説明する。図18は、上記実施形態に係る発光装置を画像表示装置に利用したモバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。パーソナルコンピュータ2000は、画像表示装置としての有機EL装置1と本体部2010とを備える。本体部2010には、電源スイッチ2001およびキーボード2002が設けられている。
図19に、上記実施形態に係る発光装置を適用した携帯電話機を示す。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001およびスクロールボタン3002、ならびに画像表示装置としての有機EL装置1を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、有機EL装置1に表示される画面がスクロールされる。
図20に、上記実施形態に係る発光装置を適用した情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistant)を示す。情報携帯端末4000は、複数の操作ボタン4001および電源スイッチ4002、ならびに画像表示装置としての有機EL装置1を備える。電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が有機EL装置1に表示される。
本発明に係る有機EL装置が適用される電子機器としては、図18から図20に示したもののほか、デジタルスチルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電子ペーパー、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、ビデオプレーヤ、タッチパネルを備えた機器等が挙げられる。
本発明の実施の形態に係る発光装置の概略を示す断面図。 図1の発光装置において、カラーフィルタを通じて発光パネルの発光素子に向けて外光が到来したときの光の軌跡を簡略的に示す模式図。 その上方は、図1に示す第2の電極層の膜厚をパラメータとした場合における、当該電極層の屈折率と入射光波長との関係を示すグラフであり、その下方は、第2の電極層の膜厚をパラメータとした場合における、図1の発光装置における緑色光に関する反射率のシミュレーション結果を示すグラフ。 明細書において説明される式(4)乃至式(6)、式(8)乃至式(10)に代入すべき値の一例を示す図。 図3、図6、図7に示す反射率算出シミュレーションの前提となるべき、図1に示す各層の厚さの組の一例を示す図。 第2の電極層の膜厚をパラメータとした場合における、図1の発光装置における青色光に関する反射率のシミュレーション結果を示すグラフ。 第2の電極層の膜厚をパラメータとした場合における、図1の発光装置における赤色光に関する反射率のシミュレーション結果を示すグラフ。 図3の下方(緑色光)、図6(青色光)及び図7(赤色光)のシミュレーション結果のうち、第2の電極層の膜厚がT2=12.5nmである場合をまとめて示すグラフ。 図8に基づき求められる視感度特性としての反射率のシミュレーション結果を示すグラフ。 MgAgの組成比率をパラメータとした場合における、第2電極層の屈折率と入射光波長との関係を示すグラフであって、当該層の膜厚が12.5nmである場合のグラフ。 MgAgの組成比率をパラメータとした場合における、第2電極層の屈折率と入射光波長との関係を示すグラフであって、当該層の膜厚が20nmである場合のグラフ。 第2の電極層の合金組成比率をパラメータとした場合における、図1の発光装置における緑色光に関する反射率のシミュレーション結果を示すグラフ。 図12の緑色光の場合のシミュレーション結果に加え、青色光及び赤色光のシミュレーション結果のうち、第2の電極層の膜厚が20nmである場合をまとめて示すグラフ。 図13に基づき求められる視感度特性としての反射率のシミュレーション結果を示すグラフ。 本発明の実施の形態に係る発光装置の変形例(その1)の概略を示す断面図。 本発明の実施の形態に係る発光装置の変形例(その2)の概略を示す断面図。 本発明の実施の形態に係る発光装置の変形例(その3)の概略を示す断面図。 本発明に係る有機EL装置を適用した電子機器を示す斜視図。 本発明に係る有機EL装置を適用した他の電子機器を示す斜視図。 本発明に係る有機EL装置を適用したさらに他の電子機器を示す斜視図。
符号の説明
1…発光装置又は画像表示装置としての有機EL装置、2(2R,2G,2B)…発光素子、3…発光パネル、10…基板、12…反射層、14…絶縁体透明層、18(18R,18G,18B)…第1の電極層、20,20R,20G,20B…発光機能層、22…半透明半反射層としての第2の電極層、30…カラーフィルタパネル、36(36R,36G,36B)…カラーフィルタ。

Claims (6)

  1. 第1の電極層と、第2の電極層と、前記第1の電極及び前記第2の電極の間に配置された発光機能層とを有する発光素子と、
    前記発光機能層で発せられた光を前記発光機能層に向けて反射する反射層と、
    前記発光機能層を挟んで前記反射層の反対側に配置され、前記発光機能層で発せられた光の一部を前記発光機能層に向けて反射し、他の一部を透過させる半透明半反射層と、
    前記半透明反射層を挟んで前記発光機能層の反対側に配置され、前記半透明半反射層を透過した光を透過させるカラーフィルタと、
    を備え、
    前記半透明半反射層は、屈折率が1以上であ
    前記半透明半反射層は所定の物理的な厚さt z をもち、かつ、
    前記反射層の前記発光機能層側の界面から、前記半透明半反射層における前記反射層に対向する界面までの光学的距離が、式(2)で算出される光学的距離d 1 に基づいて定められることを特徴とする記載の発光装置。
    1 =(p+1/2)・λ/2−(φ 1 −φ 2 )・λ/4π−n z ・t z … 式(2)
    ここで、λは前記カラーフィルタの透過率のピークに相当する波長であり、
    φ 1 は、前記発光機能層とは反対側から前記半透明半反射層に進行する波長λの光が、
    前記半透明半反射層の前記発光機能層とは反対側の界面で反射するときの位相変化であり、
    φ 2 は、前記発光機能層側から前記反射層に進行する波長λの光が、前記反射層で反射するときの位相変化であり、
    pは、正の整数であり、
    z は前記半透明半反射層の波長λに関する屈折率である。
  2. 前記半透明半反射層の屈折率は3以下であることを特徴とする、請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記半透明反射層の屈折率は2.5以下であることを特徴とする、請求項2に記載の発光装置。
  4. 前記半透明半反射層は、少なくとも2種以上の単位元素からなる合金を含み、
    そのうちの1種の単位元素の組成比率の変化、及び、当該半透明半反射層の物理的厚さの変化に応じて、前記屈折率が変化する場合において、
    当該半透明半反射層の合金組成は、前記物理的厚さに応じ、又は、
    当該半透明半反射層の前記物理的厚さは、前記合金組成に応じて定められる、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発光装置。
  5. 前記半透明半反射層は、MgAgを含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の発光装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の発光装置を備える、
    ことを特徴とする電子機器。
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