JP5183006B2 - 大豆蛋白加水分解物の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、乳化力や起泡力が高い、機能性の大豆蛋白加水分解物の製造法に関し、特に、乳化性や起泡性の高い加水分解物を効率よく得る蛋白加水分解物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、食品において消費者の天然素材への志向が高まり、合成乳化剤および起泡剤に代わる天然素材の開発が強く要望されている。天然素材としての大豆蛋白は、従来から乳化剤、起泡剤原料として過去より検討されてきた。(特開昭56−26171号公報、特開昭57−16674号公報、特開平6−197788号公報、特開昭49−109551号公報、特開昭53−58982号公報、特開昭58−36347号公報、特開昭60−176549号公報、特開昭60−184372号公報、特開昭61−216646号公報、特開平4−311354号公報、US−2502482、US−3814816、US−4409248、US−4370267、US−4632903)しかしながら、いずれの方法とも得られた物の機能特性、作業性(工程の簡素さ)、歩留まりの全てを満足することは困難であった。
【0003】
これに対し、本発明者らは特開平2001-069920号公報において、大豆蛋白中の7S成分(β−コングリシニン)及び11S成分(グリシニン)を別途に加水分解し、且つ両方の加水分解物を含んだポリペプチド(以降本明細書では「両加水分解物」と表現することがある。)が乳化力及び起泡力に優れた性質を有すること見出し、合成乳化剤及び起泡剤に代わる天然素材及びその製造方法の提案を行っている。しかしながら、この技術でのポリペプチドは、それ以前の方法によって得られる物に比して、乳化力及び起泡力に顕著に優れる特徴があるものの、その品質と収率は、ポリぺプチドの製造条件に大きく影響を受け、品質と歩留まり、また作業性の面で完全に満足できるまでには、なお改良の余地があった。具体的に述べると該公報の製造法において、作業性、歩留まりで最も効率の良い、非分離での調製法では、使用濃度により機能特性の影響を受け易く、3%を下回る低濃度条件では濃度低下に従い機能性も低下傾向となる欠点があり、低濃度条件でも乳化力及び起泡力に極めて優れているポリペプチドを得る為には、その製造工程中で物性に悪影響を及ぼす不溶物の画分を除去する分画操作が必要となっていた。従って、低濃度条件においても高い機能を有したポリペプチドを求める場合、分画による歩留まり低下、分画工程が入ることによる生産性の低下、分画操作のバイプロとして生じる分離残渣の処理問題等が派生してくる為、これらの課題解決が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、乳化性や起泡性に優れた大豆蛋白加水分解物を得る製法において、大豆蛋白中の7S成分(β−コングリシニン)及び11S成分(グリシニン)を別途に加水分解し、且つ両方の加水分解物を含んだポリペプチドの製造に関して、それぞれの加水分解において分画操作を行わないと、乳化性や起泡性の機能が高い分解物が得難いところを、分画操作の有無に関わらず、従来法の分画操作処理品と同等以上の優れた乳化力及び起泡力を持つ改良された大豆蛋白加水分解物の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、以上の目的を達成するため鋭意研究した結果、大豆蛋白中の7S成分(β−コングリシニン)または11S成分(グリシニン)のいずれかを選択的に加水分解し、次いで、未分解の画分を更に加水分解することで「両加水分解物」を調製し、本加水分解物を酸性下で加熱処理を施すことにより、加水分解物の分画操作の有無に関わらず、乳化性および起泡性が極めて優れた品質の蛋白加水分解物が得られることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0006】
即ち、本発明は、大豆蛋白中の7S成分(β−コングリシニン)または11S成分(グリシニン)のいずれかを選択的に加水分解し、加水分解された画分と未分解の画分とを一旦分離して或いは分離しないでそのままに、未分解の画分を更に加水分解することで「両加水分解物」を得、これをpH4.3以下で、100℃以上の酸性加熱処理を施すことを特徴とする大豆蛋白加水分解物の製造方法である。
【0007】
また本発明は、上記の製造法において加水分解物の加熱処理の前にフィターゼを用いて大豆蛋白中のフィチン酸の低減化を行うことができ、あるいはまた加熱処理前に加水分解物の固形物重量に対して0.1〜10%のキトサンを添加しておくこともできる。
【0008】
さらに本発明は、低変性の大豆蛋白を原料として、11S成分の選択加水分解を反応時間4時間以内、反応pH3.0以下、反応温度45℃以下にて行い、それから未分解の画分を45℃を超える温度、pHが3.0より高いpHで行う大豆蛋白加水分解物の製造法である。
【0009】
一方で本発明は、低変性の大豆蛋白を原料とし、7S成分の選択加水分解を反応時間2時間以内、pH3.0〜8.0、反応温度50℃以上で行い、それから未分解の画分を45℃以下、pH3.0以下で加水分解を行うことによる、蛋白加水分解物の製造法である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、大豆蛋白中の構成成分である7S成分(β−コングリシニン)または11S成分(グリシニン)のいずれかを選択的に加水分解し、加水分解された画分と未分解の画分とを分離して或いは分離せずにそのまま、未分解の画分を更に加水分解することで「両加水分解物」調製する工程をへて、これをpH4.3以下、100℃以上の酸性加熱処理を施す工程を含むことを特徴とする製造法である。そして更に好ましい実施形態として、前述の両加水分解物を調製する課程において、混在するフィチン酸をフィターゼにより低フィチン化する処理および叉はキトサン添加を行う処理工程を行った後、これをpH4.3以下、100℃以上の酸性加熱処理を施すことが良い。
【0011】
7Sおよび11S由来の両加水分解物調製工程について説明する。これは、大豆蛋白の主構成成分である7S成分、11S成分を共に含む大豆蛋白質を基質に用い、蛋白分解酵素を作用させることにより、第一段分解反応(選択分解)にて11S成分を選択的に、第二段分解反応によって未分解の7S成分を、或いはその逆に第一段分解反応にて7S成分を選択的に、第二段分解反応によって未分解の11S成分をそれぞれ加水分解する分解工程からなる。本発明では、第一段分解反応後、分解物を分画回収せず、引き続いて第二段分解反応を行い「両加水分解物」調製しても、第一段反応の後に分画して第二段反応を行う場合と乳化性や起泡性の機能で差異のない加水分解物が得られる。従って、分画をしない場合、第二段分解に当たって遠心分離等による第一段分解物の分画操作を取り入れる必要がないので生産工程が効率的で、歩留まりでのロスを生じない特徴がある。
【0012】
本発明に用いる原料大豆蛋白は、未変性あるいは低変性のものが好ましい。丸大豆もしくはヘキサン等の溶剤で脱脂された低変性脱脂大豆または、これらを水抽出した豆乳もしくは脱脂豆乳、更にはこれに酸を用いて等電点沈澱させて沈澱画分を回収する低変性の分離大豆蛋白や脱脂大豆からホエー成分を除いた低変性コンセントレートから、おからの除去により得られる分離大豆蛋白等が例示できる。用いる低変性脱脂大豆は、NSI60以上、好ましくはNSI80以上である。また、これらの蛋白質が加熱等により変性を受けているか否かは、蛋白質のDSC(Differential Scanning Calorimetry)分析にて判別可能である。(Nagano et al.,J.Agric.Food Chem.,40,941-944(1992))
【0013】
11S成分を第一段分解反応により選択的加水分解する場合は、上記の大豆蛋白を基質とし、1%〜30%蛋白濃度の溶液に対して、蛋白加水分解酵素を基質固形分に対して0.001〜1%、好ましくは0.01〜0.5%の範囲で添加し、45℃以下、好ましくは30〜40℃においてpH3.0以下、好ましくはpH1.8〜2.5で、反応時間4時間以内の短時間、好ましくは10分〜2時間に0.22MTCA 可溶率で10〜50となるまで反応するのが良い。反応温度が45℃を超えると11S成分以外に7S成分も同時に分解を受け易くなり11S成分の選択的な分解が困難となり、また11S成分の分解物自体もより低分子化する為、乳化性や起泡性の機能が低下する。反応pHが3.0より高くなると、分解の選択性が低くなり分子量的に適正な分子量から外れた低分子物や高分子物が多く発生し、乳化や起泡の機能が低下し好ましくないし、pHが低すぎても選択性の低下や後の中和での塩の増加等好ましくない。また、反応時間が長すぎても11S成分の分解物がより低分子化する為前記同様に品質低下が起り好ましくない。
【0014】
ここで用いられる蛋白加水分解酵素はpH3.0以下で活性を示す蛋白加水分解酵素全般が適当であり、動物由来のペプシン、カセプシンや微生物由来の一連のアスパルチックプロテアーゼ類、例えば「ニューラーゼF」、「プロテアーゼM」(天野製薬株式会社製)、「スミチームLP」、「スミチームAP」(新日本化学株式会社製)等の市販酵素剤を用いることが出来る。中でもペプシンは好適である。
【0015】
7S成分を第一段分解反応により選択加水分解するには、上記の大豆蛋白基質とし、0.5%〜20%蛋白濃度の溶液に対して、蛋白加水分解酵素を基質固形分に対して0.001〜0.5%、好ましくは0.01〜0.5%の範囲で添加し、反応温度50℃以上、好ましくは55〜85℃においてpH3.0より高いpH、好ましくはpH3.5〜8.0で、反応時間2時間以内の短時間、好ましくは10分〜30分程度で、0.22MTCA 可溶率で10〜50%となるまで反応することで実施できる。反応温度とpHがこの範囲を外れると、7Sの選択分解性が低下し、11Sの分解が併発して好ましくない。また反応時間が長くなっても、必要以上に加水分解が進み、加水分解物の機能を低下させることになり好ましくない。ここで用いられる蛋白加水分解酵素は、50℃を超え90℃未満、好ましくは55〜85℃において蛋白質分解活性を有する酵素剤であることが必要である。これらは植物や動物臓器或いは微生物起源の市販酵素剤等その起源は特に限定されない。
【0016】
第一段分解反応の未分解の画分は、遠心分離等による分画回収をせず、第一段分解物を含んだ状態のまま第二段の分解に供する。例えば11S成分を第一段分解反応した後であると、45℃より高い反応温度で任意のpH範囲、またはpHが3より高いpHで温度は任意の反応温度で7S成分に富んだ画分を第二段分解反応する。中でも反応温度が50℃以上かつpH3.0以下で行うのが効率的で好都合である。7S成分を第一段分解反応した後であると、11S成分に富んだ画分を第二段分解反応する。この場合特にpH3.0以下、反応温度45℃以下で行うことが好適である。第二段分解反応で用いる蛋白分解酵素は第一段分解で使用した酵素の残存活性を考慮して添加の必要性を判断すれば良い。添加に当たっては反応pHで活性を持つものであれば良く前述した酵素が例示される。反応時間は2時間以内の短時間、好ましくは10分〜30分程度で、0.22MTCA 可溶率で30〜90%程度、好ましくは40〜65%となるように分解する。このようにして「両加水分解物」調製し、この分解物を酸性下での加熱処理を行う。
【0017】
酸性加熱の条件は、「両加水分解物」の溶液を固形分5重量%〜20重量%、好ましくは7重量%〜14重量%の濃度、pHを2〜4.3、好ましくはpH2.5〜3.8の範囲に調製し、100℃〜160℃、好ましくは105℃〜140℃で数秒間〜5分間程度の加熱を行う。固形分が5重量%未満だと、加熱効果は得られるものの作業効率が悪く適切ではない。一方、20重量%を超える場合、分解率の低い蛋白加水分解物の処理において蛋白溶液の粘度上昇が大きくなり過ぎ、流動性の低下による作業性の悪化を招く危険もあるため好ましくない。加熱時のpHが2未満では、加熱の間に蛋白加水分解物が更に酸加水分解を受けてしまい乳化性や起泡性の機能の低下に繋がる。また、pH4.3を超える条件での加熱処理では上記機能の低下を来たす場合ある。加熱温度が、100℃未満の場合では蛋白加水分解物の機能は不充分にしか発現しない、160℃を超える場合では、加熱時の酸加水分解を受け易くなるので機能の低下に繋がってしまう。加熱時間は、加熱温度と酸加水分解の程度により調整を行う。具体的には、加熱温度が高くなる程、酸加水分解が進行し易くなるので、加熱時間は短時間で処理する必要がある。スチームインジェクション方式の連続式直接加熱殺菌装置であれば、瞬間的に100℃以上の高温加熱処理が可能であり、好適な加熱装置として例示できる。
【0018】
本発明では、pH4.3以下での酸性条件下で加熱することが重要であるが、この理由はpH4.3を超えるpH環境では蛋白加水分解物が加熱により疎水相互作用やSS交換反応による分解物間の相互作用を受け易くなり、会合度が増すことで溶解性の低下に繋がり、蛋白加水分解物としての乳化性や起泡性の機能が低下するのに対して、pH4.3より低いpH環境では、SS交換反応は促進されず、分解物の会合化も抑制される為、高い溶解性が維持され機能性の低下に至らないものと推定される。
【0019】
また、酸性加熱処理の前のいずれかの段階で以下に述べる処理工程を行うことが、最終調製される蛋白加水分解物の乳化力、起泡力をより高める上で有効な操作になり、組み入れることが好ましい。
【0020】
その操作の一つは、大豆由来の混在するフィチン酸を除去または分解しておくことである。フィチン酸を除去する方法としては、電気透析、膜分離、イオン交換樹脂等処理などが例示でき、フィチン酸の分解については、フィターゼ(広義にはフィチン酸分解活性を有する酵素)による酵素反応にてフィチン酸を加水分解する方法である。特に後者のフィターゼを用いた酵素分解処理が、生産コスト面から最も有利な方法である。使用するフィターゼは、大豆蛋白加水分解物の物性への影響を避ける為にプロテアーゼ活性の低い酵素または酵素剤を選定することが好ましい。フィターゼ処理は、原料の分解前、選択分解の後、未分解画分の分解後のいずれの段階で実施してもよい。但し反応条件は、大豆蛋白基質での実施の場合7S、11Sの加熱変性を避ける為、50℃以下、好ましくは40℃以下で反応するべきである。
【0021】
またフィターゼ処理の反応pHも、酵素活性を有するpHであれば何れのpH条件でも可能であるが、後でpH4.3以下で加熱処理を実施する為、pH調製操作や灰分含量の上昇を考慮するとpH4.3以下で処理した方が好ましい。フィチン酸の除去または分解程度の目安は、対蛋白重量当たり0.5重量%以下、好ましくは0.3重量%以下にまで低減することが望ましい。
【0022】
別の好ましい操作として、7Sおよび11S由来の両加水分解物の加熱処理の前の段階で蛋白加水分解物の固形物重量に対してキトサンを0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜3重量%を添加しておくことが効果ある。キトサンは、エビ、カニなどの甲殻類の殻を原料として製造されるキチンの脱アセチル化物が好適に用いられ、通常水溶性のグルコサミンのポリマーを主成分とする。キトサン添加量が、0.1重量%未満だと期待する物性の向上が僅かしか得られず、逆に10重量%を超えると製品の溶液粘度が高くなり、起泡性の低下に繋がるなど品質低下が生じてくるので好ましくない。用いるキトサンは、分子量3000以上、好ましくは1万以上のタイプで脱アセチル化度80%以上のグレードが好適で、添加時期はフィターゼ処理同様、酸性加熱前の段階であれば何れの時期でも構わない。但し、キトサンは、pH5以上では溶解性が低く溶解し難い為、pH5以下の酸性条件で分解物溶液に添加、溶解することが良い。
【0023】
以上述べたように酸性加熱処理の前の段階でフィターゼ処理やキトサン添加、好ましくはフィターゼ処理およびキトサン添加の両方を行うことが、酸性条件下での加熱処理の効果をより引き出し、最終調製される蛋白加水分解物の乳化力、起泡力がより高められる。
【0024】
酸性加熱処理の前の段階でフィターゼ処理やキトサン添加の処理理由は、これらの操作が蛋白加水分解物の酸性域での溶解性向上に寄与し、後の酸性加熱処理における蛋白間の相互作用がより低減され、機能性の高い加水分解物を得る効果が高まるものと推定される。このようにして酸性加熱処理した7Sおよび11S由来の両加水分解物溶液は、液体のままや噴霧乾燥等の乾燥により粉体として製品化ができる。
【0025】
本発明により得られる蛋白加水分解物は、これまで述べたように乳化性や起泡性が優れており、これらの機能を用いる食品に利用されるが、本発明品は酸性域においてもこれらの機能が顕著であり、酸性の乳化食品には特に好適に用いられる。
【0026】
【実施例】
以下、実施例により本発明の実施様態を具体的に説明するが、本発明がこれらの実施例によってその技術範囲が限定されるものではない。
【0027】
(分離大豆蛋白カードの調製)
不二製油(株)製の低変性脱脂大豆フレーク(NSI:90)に40℃の温水10倍量を加え、これにNaOH溶液を加えてそのpHを7.0に調整した。これを緩やかに撹拌して1時間抽出し、遠心分離にて不溶画分のオカラと可溶画分の脱脂豆乳とに分離した。得られた脱脂豆乳に塩酸を加えてそのpHを4.5に調整し、生じた蛋白質沈澱物を遠心分離にて回収し分離大豆蛋白カードを得た。なお、この分離大豆蛋白カードにおいては、固形分が40重量%であり、この固形分中における粗蛋白質純度が95重量%であった。また、DSC分析を行った結果、7S成分、11S成分に由来するそれぞれの吸熱ピークが認められた。
【0028】
〔製造例1〕
分離大豆蛋白カードに水及びリン酸を加えてpH2.5、分離大豆蛋白濃度を10重量%に調製し、この溶液2Lに対してフィターゼ(新日本化学工業社製「スミチームPHY」)を1gを加え、37℃で30分間フィターゼ処理を行った。次いで、37℃、pH2.5のままペプシン(日本バイオコン社製)800mgを加え、1時間加水分解した(第一段分解:選択分解)。反応液を電気泳動で分析した結果、大豆蛋白中の11S成分のみ選択的に加水分解され、11S成分に相当する移動度のバンドは消失していた。その後、第一段反応液を分離することなく、そのままのpHの状態で溶液温度のみ70℃まで昇温させ、昇温過程中で未分解で残る7S成分を酵素加水分解(第二段分解)し、「両加水分解物」調製した。なお、第一段反応液の0.22M TCA可溶率は、33%であり、第二段反応液の0.22M TCA可溶率は、44%であった。
【0029】
前記で調製された蛋白加水分解物溶液を二等分し、一方はそのまま、残り一方の溶液には、キトサン(焼津水産化学工業社製「キトサンLL」)を1g添加し、完全に溶解するまで撹拌溶解させ、各々の溶液を連続式直接加熱殺菌装置にて120℃、7秒間加熱処理を行った後、そのまま噴霧乾燥を行い、キトサン無添加の大豆蛋白加水分解物(T−1a)およびキトサン添加した大豆蛋白加水分解物(T−1b)を調製した。なお、両者とも加熱前の溶液pHはpH3であり、その0.22M TCA可溶率は、51%であった。
【0030】
〔製造例2〕
分離大豆蛋白カードに水及びリン酸を加えてpH2.5、分離大豆蛋白濃度を10重量%に調製し、この溶液2Lに対してペプシン(日本バイオコン社製)800mgを加え、37℃で1時間加水分解した(第一段分解)。反応液を電気泳動で分析した結果、大豆蛋白中の11S成分のみ選択的に加水分解されていた。その後、第一反応液を分離することなく、そのままのpHの状態で溶液温度のみ70℃まで昇温させ、昇温過程中で未分解で残る7S成分を酵素加水分解(第二段分解)し、「両加水分解物」調製した。なお、第一段分解反応液の0.22M TCA可溶率は、30%であり、第ニ段分解反応液の0.22M TCA可溶率は、40%であった。
【0031】
調製された蛋白加水分解物を含む溶液をニ等分し、一つはそのままの状態で、残りの一方は、キトサン(焼津水産化学工業社製「キトサンLL」)を1g添加し、完全に溶解するまで撹拌溶解させた。キトサン無添加およびキトサン添加の溶液はそれぞれ、そのまま連続式直接加熱殺菌装置にて120℃、7秒間加熱処理を行い、これを粉霧乾燥した。これによりキトサン無添加の大豆蛋白加水分解物(T−2a)、及びキトサン添加の大豆蛋白加水分解物(T−2b)を得た。なお、両者とも加熱前の溶液pHはpH3であり、T−2a、bの0.22M TCA可溶率は、48%であった。
【0032】
比較製造例1
分離大豆蛋白カードに水及びリン酸を加えてpH2.5、分離大豆蛋白濃度を10重量%に調製し、この溶液3Lに対してフィターゼ(新日本化学工業社製「スミチームPHY」)を1.5gを加え、37℃で30分間フィターゼ処理を行った。
次いで、37℃、pH2.5のままペプシン(日本バイオコン社製)1.2gを加え、1時間加水分解した(第一段分解)。反応液を電気泳動で分析した結果、大豆蛋白中の11S成分のみ選択的に加水分解され、11S成分に相当する移動度のバンドは消失していた。その後、第一反応液を分離することなく、そのままのpHの状態で溶液温度のみ70℃まで昇温させ、昇温過程中で未分解で残る7S成分を酵素加水分解(第二段分解)し、「両加水分解物」調製した。なお、第一反応液の0.22M TCA可溶率は、33%であり、第ニ反応液の0.22M TCA可溶率は、45%であった。
【0033】
調製された蛋白加水分解物溶液を三等分し、各々の溶液に対してキトサン(焼津水産化学工業社製「キトサンLL」)を1g添加し、完全に溶解するまで撹拌溶解させた。その後、一つはそのままのpH3、残りの二つはNaOH溶液を用いてpH4.5、およびpH6.5に調整した。各々の溶液を連続式直接加熱殺菌装置にてpH3調整溶液は、95℃、1分間、他のpH4.5およびpH6.5調整溶液については120℃、7秒間加熱処理を行った後、そのまま噴霧乾燥を行い、pH3加熱処理の大豆蛋白加水分解物(C−1a)、pH4.5加熱処理の大豆蛋白加水分解物(C−1b)およびpH6.5加熱処理の大豆蛋白加水分解物(C−1c)を調製した。なお、C−1aの0.22M TCA可溶率は、53%、C−1b,C−1Cの0.22M TCA可溶率は、50%であった。
【0034】
〔比較製造例2〕
分離大豆蛋白カードに水及び塩酸を加えてpH2.0、分離大豆蛋白濃度を10重量%に調製し、この溶液1Lに対してペプシン(日本バイオコン社製)200mgを加え、37℃で30分間加水分解した(第一段分解)。反応液を電気泳動で分析した結果、大豆蛋白中の11S成分のみ選択的に加水分解されていた。第一反応液は、NaOHを用いてpH4.5に調整し生じてくる沈澱を遠心分離にて11S成分の分解物を含んだ上清画分と未分解の7S成分を含んだ沈澱画分とに分離した。なお、第一段反応の反応液の0.22M TCA可溶率は、24%であった。沈澱画分は、水及び塩酸を加えてpH2.0、固形分7重量%に調整し、この溶液1Lに対してペプシン100mgを加え、60℃で20分間再度加水分解を行った(第二段反応)。反応液の0.22M TCA可溶率は44%であった。第二段反応液は、前記第一段反応の上清画分と混合し、この混合液の固形分に対して3重量%の水酸化Caを添加し、更にNaOH溶液を用いてpH6.5に調整、これを連続式直接加熱殺菌装置にて120℃、7秒間の加熱処理を行った後室温まで冷却した。冷却後、5000Gにて10分間遠心分離して不溶成分を除去し、「両加水分解物」含む上清画分を得、これを噴霧乾燥し、不溶成分を除去した大豆蛋白加水分解物(C−2)を調製した。なお、C−2の0.22M TCA可溶率は、73%であり、固形分回収率は70%であった。
【0035】
〔比較製造例3〕
分離大豆蛋白カードに水及びリン酸を加えてpH2.5、分離大豆蛋白濃度を10重量%に調製し、この溶液1Lに対して37℃、pH2.5のままペプシン(日本バイオコン社製)400mgを加え、1時間加水分解した(第一段分解)。反応液を電気泳動で分析した結果、大豆蛋白中の11S成分のみ選択的に加水分解され、11S成分に相当する移動度のバンドは消失していた。その後、第一段反応液を分離することなく、そのままのpHの状態で溶液温度のみ70℃まで昇温させ、昇温過程中で未分解で残る7S成分を酵素加水分解(第二段分解)し、「両加水分解物」調製した。なお、第一段反応液の0.22M TCA可溶率は、31%であり、第ニ段反応液の0.22M TCA可溶率は、43%であった。
【0036】
調製された蛋白加水分解物溶液は、NaOH溶液を用いてpH6.5に調整した。この溶液を連続式直接加熱殺菌装置にて120℃、7秒間加熱処理を行った後、噴霧乾燥を行い、大豆蛋白加水分解物(C−3)を調製した。なお、C−3の0.22M TCA可溶率は、46%であった。
【0037】
〔比較製造例4〕
分離大豆蛋白カードに水及びリン酸を加えてpH2.5、分離大豆蛋白濃度を10重量%に調製し、この溶液1Lに対して60℃、pH2.5のままペプシン(日本バイオコン社製)200mgを加え、2時間加水分解した。反応液を電気泳動で分析した結果、大豆蛋白中の11S成分、7S成分ともに加水分解されていた。この反応液をNaOH溶液を用いてpH6.5に調整、この溶液を連続式直接加熱殺菌装置にて120℃、7秒間加熱処理を行った後、噴霧乾燥を行い、大豆蛋白加水分解物(C−4)を調製した。なお、C−4の0.22M TCA可溶率は、56%であった。
【0038】
製造例および比較製造例の試作条件を表−1に纏めた。
【表1】
【0039】
〔機能評価〕(各大豆蛋白加水分解物の起泡力、乳化力評価)
(起泡力の評価)
本発明での評価は油系での起泡容量とその安定性により評価する。
本発明の製造例と比較製造例との起泡力の差をより明らかにする目的で以下に述べる方法により泡品質(起泡安定性)を評価した。
すなわち、3重量%水溶液をpH4およびpH7に調整し、この100mlに大豆油5mlを加えて、これをホモヂナイザー(日本精機社製)により10,000rpmで1分間処理、調製された泡をメスシリンダーに移してその泡容量(ml)を測定した。安定性の評価は、起泡直後と1時間放置後の泡容量(ml)の変化量から評価した。
【0040】
(乳化力の評価)
本発明品の機能評価を、乳化活性を測定することで評価した。乳化活性は、pH4、5.5、およびpH7に調整した試料溶液(1重量%)3mlに大豆油1mlを加え、超音波分散機で乳化物を調製し、0.1%SDS溶液で1000倍に希釈して溶液濁度(500nmの吸光度)を測定した。評価は、その濁度値が高い程乳化力が高いと判断する。
【0041】
各製造例および比較製造例で調製した各大豆蛋白加水分解物の起泡力評価結果を表−2に乳化力評価結果を表−3に示した。
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
表−2および表3の結果のように本発明で述べるところの「両加水分解物」をある特定の条件、即ちpH4.3以下、100℃以上の酸性加熱処理を行った場合(T群)に、起泡力の有効な改善効果が得られ、乳化力においても弱酸性域(pH5.5)から酸性域(pH4)の乳化力が改善されていることが分かる。また、酸性加熱処理の前段階でフィターゼ処理やキトサン添加、更にはこれらの両操作を施すことが一層の品質改善に有効であることが分かる。これらT−1a〜2bの起泡力、乳化力は、C−2と比較しても同等かそれ以上の物性であり、本発明の製造法により製品歩留まりを犠牲にすることなく優れた品質を付与させることが可能になった。
【0044】
〔応用例1〕(マヨネーズ様ドレッシング)
製造例1〜2および比較製造例1〜2で調製した各大豆蛋白加水分解物を用いてマヨネーズ様ドレッシングの調製を試み、更にその粒子径を測定することで評価を実施した。ドレッシングの調製は、下記のサラダ油を除く配合物を混合し溶解させた後、これにサラダ油を添加しながらホモヂナイザー(日本精機社製)を用いて乳化(7000rpm)し、マヨネーズ様ドレッシングを調製した。各調製品の乳化粒子径をレーザー粒度分布計(島津製作所社製SALD−2000A)を用いて測定した。
【0045】
マヨネーズ様ドレッシングの配合は次の通り(例示の部は重量基準)。サラダ油:74部、食酢:13部、蛋白分解物試料:2部、調味料:2部、香辛料:1部、水:8部。
【0046】
【表4】
【0047】
製造例および比較製造例の全ての調製品ともマヨネーズ様組織の乳化物を調製できた。中でも本発明の製造例T−1〜4は、比較製造例C−4にほぼ近似した乳化粒度状態で品質的にも優れたものであった。本結果は、酸性条件での乳化力がより向上されていることを示唆するものである。また、本発明の製造例T−1〜4で得られるマヨネーズ様乳化物は、比較製造例C−4で得られるマヨネーズ様乳化物よりも苦味が少なく風味的にも向上していた。この理由は、C−4に比べてT−1〜4の方が分解度が低い為、苦味を呈する低分子ペプチドの含有量が少なくなっていることによるものと考えられる。よって本発明での製造法を用いれば、マヨネーズ様ドレッシングの乳化剤として従来以上に大豆蛋白加水分解物の品質を高めることが可能である。
【0048】
〔応用例2〕(スポンジケーキ)
製造例1〜2および比較製造例1〜2で調製した各大豆蛋白加水分解物を起泡剤としてオールインミックス法でのスポンジケーキを調製した。ケーキ生地の配合(例示の部は重量基準)は次の通りである。薄力粉:100部、砂糖:100部、全卵:200部、サラダ油:20部、ソルビトール:15部、食塩:1部、蛋白加水分解物試料:8部。
【0049】
スポンジケーキの調製は、サラダ油を除く全ての原料をまず均一分散させ、そこにサラダ油を添加、生地に馴染ませた後、品温を25℃に調整、これをホイッパー羽根を用いてケンウッドミキサー(愛工舎製作所社製「プロKM−230」)にて目盛り6の設定で4分間ホイップさせケーキ生地を調製した。、得られた生地280gを160℃、30分間焼成し、室温まで放冷させた後、スポンジケーキのボリューム、食感、風味を評価した。ケーキの風味と食感は、良いものから順に◎(非常に良い)、○(良好)、△(少し劣る)、×(劣る)で示す。
【0050】
【表5】
【0051】
製造例2のT−3のみ起泡力やや低かったが、他のT−1、T−2、T−4は本試作条件において良好な起泡力を示し、オールインミックス法での起泡剤として品質的に満足できるレベルにあった。中でも特にT−2は、優れた起泡力があり、調製されたスポンジケーキの食感も最も優れていた。また、比較製造例のC−1〜3は、ホイップ時間を延長しても生地比重0.55程度までしか低下しなかった。以上のように本発明の製造方法を用いれば、従来品よりもスポンジケーキ用起泡剤の機能を向上させた大豆蛋白加水分解物を調製できる。
【0052】
応用例3(フラワーペースト)
製造例1〜2および比較製造例1〜2で調製した各大豆蛋白加水分解物を用いて酸性タイプでのフラワーペースト適性について評価した。配合は、以下に示した簡易モデル配合を設定し、試料濃度1%、油分30%配合のpH4の酸性ペースト生地を調製。一晩放置後のペースト生地5gを絞り袋を用いてろ紙上に絞り出し、これに水1gをろ紙に含ませ、密閉容器に入れた後、200℃のオーブンで10分加熱処理し、加熱後のペースト生地の油分離状態および保形性を評価することで酸性タイプのフラワーペースト適性を評価した。ペーストの調製は、55℃の温水で油以外の原料を溶解させたのち、油を添加して予備乳化し、溶液pHを4に調整して予備乳化を更に続け、これを高圧ホモゲナイザー(100Kg/cm2)で乳化し、この生地溶液300gをラボニーダー(特殊機化工業社製「TK−03型」)を用いて生地温度85℃まで撹拌加熱することでペースト生地を調製した。(撹拌回転数:120rpm ジャケット温度:120℃)
【0053】
簡易モデル配合(例示の部は重量基準)
試料:1部、菜種油:30部、砂糖:10部、デキストリン:6部、加工澱粉:7部、水:46部
*pH4への調製にはクエン酸を用いて調製した。
【0054】
【表6】
【0055】
評価結果のように製造例のT−1a〜T2bは、保形性およびオイルオフ評価とも良好な結果得られ、酸性タイプのフラワーペースト向け乳化剤として好適な素材になるものと判断された。一方の比較例C−1a〜cの場合では、ペースト調製時の加熱撹拌中に油分離が生じてペーストそのものが調製できなかったり(C−1b,c)、ペーストの焼成耐性が低い(C−1a)など酸性タイプのフラワーペースト向け乳化剤としての機能は劣っていた。
【0056】
【発明の効果】
本発明により、大豆蛋白中の7S成分(β−コングリシニン)及び11S成分(グリシニン)由来の蛋白加水分解物(ポリペプチド)の製造に関して、分画操作を必要とすることなく分画操作処理品と同等以上の優れた乳化力及び起泡力を持つ大豆蛋白加水分解物を調製することが可能となり、歩留まりや生産性を格段に改善できるようになった。
Claims (9)
- 大豆蛋白の加水分解を行うにおいて、先ず大豆蛋白中の7S成分(β-コングリシニン)または11S成分(グリシニン)のいずれかを選択的に加水分解し、次いで未分解の画分を更に加水分解することで7S成分および11S成分の両方の加水分解物を得、これをpH2.5〜4.3、100℃以上160℃以下、数秒〜5分間の条件で加熱処理を施すことを特徴とする大豆蛋白加水分解物の製造方法。
- 加水分解物の加熱処理前にフィターゼを用いて大豆由来の混在するフィチン酸の低フィチン化を行う、請求項1記載の大豆蛋白加水分解物の製造方法。
- 加水分解物の加熱処理をする前に、加水分解物の固形物重量に対してキトサンを0.1〜10重量%添加した後、加熱処理を施す請求項1または2記載の大豆蛋白加水分解物の製造方法。
- 低変性大豆蛋白を原料とし、選択的加水分解が、大豆蛋白中の11S成分の選択的加水分解である請求項1から3のいずれかの製造方法。
- 選択的加水分解が、反応時間4時間以内、pH3.0以下、45℃以下で行われる請求項4の製造方法。
- 未分解の画分の加水分解が、45℃を超える温度またはpH3.0よりも高いpHで実施される請求項4又は5記載の製造方法。
- 低変性大豆蛋白を原料とし、選択的加水分解が、大豆蛋白中の7S成分の選的加水分解である請求項1から3のいずれかの製造方法。
- 選択的加水分解が、反応時間2時間以内、pH3.0より高いpH、50℃以上で行われる請求項7の製造方法。
- 未分解の画分の加水分解が、45℃以下の温度、pH3.0以下で行われる請求項8の製造方法。
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