[go: up one dir, main page]

JP5138574B2 - 通信システム、通信装置及び通信制御方法 - Google Patents

通信システム、通信装置及び通信制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5138574B2
JP5138574B2 JP2008331606A JP2008331606A JP5138574B2 JP 5138574 B2 JP5138574 B2 JP 5138574B2 JP 2008331606 A JP2008331606 A JP 2008331606A JP 2008331606 A JP2008331606 A JP 2008331606A JP 5138574 B2 JP5138574 B2 JP 5138574B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
time
signal
delay
transmission
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008331606A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010154368A (ja
Inventor
孝則 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2008331606A priority Critical patent/JP5138574B2/ja
Priority to CN200910266388A priority patent/CN101826909A/zh
Publication of JP2010154368A publication Critical patent/JP2010154368A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5138574B2 publication Critical patent/JP5138574B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

本発明は、第1通信装置及び複数の第2通信装置を有し、通信時間帯を分割した複数のタイムスロットを用いて、第1通信装置と複数の第2通信装置との間で信号の伝送を行う通信システム、当該通信システムにおける通信装置、及び、当該通信システムにおける通信制御方法に関する。
複数の無線端末と無線基地局との間で時分割複信(TDD)及び時分割多重(TDMA)により通信を行う無線通信システムでは、各無線端末と無線基地局との距離は無線端末毎に異なる。このため、各無線端末に異なるタイムスロットを割り当てられているにもかかわらず、距離の違いにより発生する伝搬遅延によって、無線基地局が、各無線端末からのバースト信号を同時に受信してしまう場合がある。
このようなバースト信号の同時受信(衝突)を防止するために、例えば特許文献1及び特許文献2に記載された技術では、無線基地局が各無線端末へ衝突防止のための制御信号を送信する。各無線端末は、受信した制御信号に基づいて、バースト信号の送信タイミングを強制的に調整する。このような制御は、タイムアライメント制御と称される。
特開2001−169343号公報 特開2002−77087号公報
しかしながら、無線端末が、無線基地局に対して近傍から遠方へ移動すると、上述のようなタイムアライメント制御を行っても、無線基地局によって受信されるバースト信号の時間位置(受信ウィンドウ)が、タイムスロットの後側に外れる場合がある。
このように、無線基地局における受信タイミングが極度に遅延したバースト信号が存在する場合、信号の衝突が発生し、正常な復調が困難となる。すなわち、通信品質が劣化する。
特に、PHS(Personal Handy Phone System)の無線通信システムは、マイクロセルでの基地局配置設計(セルプランニング)を前提としているため、マクロセル化に伴い、無線端末と無線基地局との距離の変化が大きくなると、上述した信号の衝突が生じやすい。
上記問題点に鑑み、本発明は、通信装置において受信される信号の通信品質の劣化を防止する通信システム、通信装置及び通信制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は以下のような特徴を有している。まず、本発明の第1の側面は、第1通信装置(無線基地局1)及び複数の第2通信装置(無線端末2A乃至2D)を有し、通信時間帯を分割した複数のタイムスロットを用いて、前記第1通信装置と前記複数の第2通信装置との間で信号の伝送を行う通信システム(無線通信システム10)であって、前記第1通信装置は、前記複数の第2通信装置により前記タイムスロットを用いて送信される信号を受信する信号受信部(信号受信処理部152)と、前記信号受信部により受信された前記信号の遅延時間を測定する遅延時間測定部(遅延時間測定部154)と、前記遅延時間測定部により測定された前記遅延時間が、前記信号の時間位置が前記タイムスロットの時間帯に収まる最大の遅延時間である許容時間を超えている場合に、前記信号の遅延を示す遅延通知を、前記遅延時間が前記許容時間を超えている信号の送信元である前記第2通信装置、及び、前記遅延時間が前記許容時間を超えている信号の伝送に用いられるタイムスロットの次のタイムスロットを用いて伝送される信号の送信元である前記第2通信装置の何れかに送信する遅延通知送信部(遅延通知送信処理部162)と、前記遅延時間測定部により測定された前記遅延時間が前記許容時間を超えている場合に、信号の伝送に用いられる周波数帯域幅を拡張する周波数帯域幅拡張部(周波数帯域拡張部158)とを備え、前記第2通信装置は、前記第1通信装置からの前記遅延通知を受信する遅延通知受信部(遅延通知受信処理部252)と、前記遅延通知受信部により前記遅延通知が受信された場合に、前記タイムスロットを用いて送信する前記信号の伝送速度を増加させる伝送速度増加部(伝送速度増加部256)とを備え、前記遅延通知送信部は、前記周波数帯域幅拡張部による拡張後の周波数帯域幅を含む前記遅延通知を送信することを要旨とする。
このような通信システムでは、第1通信装置は、第2通信装置からの信号の遅延時間が、当該信号の時間位置がタイムスロットの時間帯に収まる最大の遅延時間である許容時間を超えるような場合には、信号の通信品質が劣化する可能性が高いことに鑑み、その信号の送信元の第2通信装置、及び、その信号の伝送に用いられるタイムスロットの次のタイムスロットを用いて伝送される信号の送信元である第2の通信装置へ遅延通知を送信する。一方、第2通信装置は、遅延通知を受信した場合、タイムスロットを用いて送信する信号の伝送速度を増加させる。信号の伝送速度が増加することによって、信号の伝送時間が短縮される。その結果、信号の衝突を防止し、更には、通信品質の劣化を防止することが可能となる。さらに、このような通信システムでは、第1通信装置が、遅延時間が許容時間を超えている場合には、信号の伝送に用いられる周波数帯域幅を拡張し、その拡張後の周波数帯域幅を第2通信装置へ通知することにより、第2通信装置は、信号の送信に用いる周波数帯域幅を拡張して、伝送速度を増加させることができる。
本発明の第2の側面は、通信時間帯を分割した複数のタイムスロットを用いて、複数の他の通信装置(無線端末2A乃至2D)との間で信号を伝送する通信装置(無線基地局1)であって、前記複数の他の通信装置により前記タイムスロットを用いて伝送される信号を受信する信号受信部(信号受信処理部152)と、前記信号受信部により受信された前記信号の遅延時間を測定する遅延時間測定部(遅延時間測定部154)と、前記遅延時間測定部により測定された前記遅延時間が、前記信号の時間位置が前記タイムスロットの時間帯に収まる最大の時間である許容時間を超えている場合に、信号の遅延を示す遅延通知を、前記遅延時間が前記許容時間を超えている信号の送信元である前記他の通信装置、及び、前記遅延時間が前記許容時間を超えている信号の伝送に用いられるタイムスロットの次のタイムスロットを用いて伝送される信号の送信元である前記他の通信装置の何れかに送信する遅延通知送信部(遅延通知送信処理部162)と、前記遅延時間測定部により測定された前記遅延時間が前記許容時間を超えている場合に、信号の伝送に用いられる周波数帯域幅を拡張する周波数帯域幅拡張部とを備え、前記遅延通知送信部は、前記周波数帯域幅拡張部による拡張後の周波数帯域幅を含む前記遅延通知を送信することを要旨とする。
このような通信装置は、他の通信装置からの信号の遅延時間が、当該信号の時間位置が前記タイムスロットの時間帯に収まる最大の遅延時間である許容時間を超えるような場合には、信号の通信品質が劣化する可能性が高いことに鑑み、他の通信装置へ遅延通知を送信する。これにより、他の通信装置は、遅延通知を受信した場合に、信号の伝送速度を増加させることが可能となる。信号の伝送速度が増加することによって、当該信号の伝送時間が短縮される。その結果、信号の衝突を防止し、更には、通信品質の劣化を防止することが可能となる。さらに、このように通信装置が、遅延時間が許容時間を超えている場合には、信号の伝送に用いられる周波数帯域幅を拡張し、その拡張後の周波数帯域幅を他の通信装置へ通知することにより、他の通信装置は、信号の送信に用いる周波数帯域幅を拡張して、伝送速度を増加させることができる。
本発明の第3の側面は、前記遅延通知送信部は、前記遅延時間測定部により測定された前記遅延時間を含む前記遅延通知を送信することを要旨とする。
このように通信装置が、他の通信装置に向けて遅延時間を含んだ遅延通知を送信することにより、他の通信装置は、当該遅延時間に応じて、適切な伝送速度を設定することができる。
本発明の第の側面は、前記遅延時間測定部により測定された前記遅延時間が前記許容時間を超えている場合に、信号の送信に用いられる変調方式の変調多値数を増加させる変調多値数増加部(変調多値数増加部160)を備え、前記遅延通知送信部は、前記変調多値数増加部による増加後の変調多値数を含む前記遅延通知を送信することを要旨とする。
このように通信装置が、遅延時間が許容時間を超えている場合には、信号の伝送に用いられる変調方式の変調多値数を増加させ、その増加後の変調多値数を他の通信装置へ通知することにより、他の通信装置は、信号の送信に用いる変調方式の変調多値数を増加させて、伝送速度を増加させることができる。
本発明の第の側面は、前記信号受信部により受信された前記信号の衝突を検出する衝突検出部(衝突検出部156)を備え、前記遅延通知部は、前記遅延時間測定部により測定された前記遅延時間が、前記許容時間を超え、且つ、前記衝突検出部により前記信号の衝突が検出された場合に、前記遅延通知を送信することを要旨とする。
信号の遅延時間が許容時間を超えていても、信号の衝突が生じていなければ、通信品質の劣化が生じることはない。このため、通信装置が、信号の遅延時間が許容範囲を超え、且つ、信号の衝突が検出された場合にのみ、他の通信装置へ遅延通知を送信することにより、通信品質の劣化が生じた場合にのみ、他の通信装置において伝送速度を増加させることができ、当該他の通信装置における処理負担が軽減される。
本発明の第の側面は、通信時間帯を分割した複数のタイムスロットを用いて、他の通信装置(無線基地局1)との間で信号を伝送する通信装置(無線端末2A乃至2D)であって、前記タイムスロットを用いて、前記他の通信装置へ信号を送信する信号送信部(信号送信処理部252)と、前記他の通信装置において受信される信号の遅延時間が、前記信号の時間位置が前記タイムスロットの時間帯に収まる最大の遅延時間である許容時間を超えている場合に、前記他の通信装置から送信される、信号の遅延を示す遅延通知を受信する遅延通知受信部(遅延通知受信処理部254)と、前記遅延通知受信部により前記遅延通知が受信された場合に、前記タイムスロットを用いて送信する前記信号の伝送速度を増加させる伝送速度増加部(伝送速度増加部256)とを備え、前記信号送信部は、前記遅延時間が前記許容時間を超えている信号の伝送に用いられるタイムスロットの次のタイムスロットを用いて前記信号を送信する場合に、送信開始を遅らせることを要旨とする。
このような通信装置は、信号の送信先である他の通信装置において、信号の遅延時間が、当該信号の時間位置がタイムスロットの時間帯に収まる最大の遅延時間である許容時間を超えるような場合に、信号の伝送速度を増加させることが可能となる。信号の伝送速度が増加することによって、当該信号の伝送時間が短縮される。その結果、信号の衝突を防止し、更には、通信品質の劣化を防止することが可能となる。さらに、通信装置が、遅延時間が許容時間を超えている信号の伝送に用いられるタイムスロットの次のタイムスロットを用いて信号を送信する場合には、送信開始を遅らせることにより、当該通信装置が送信する信号と、遅延が生じている信号との衝突を防止して、更には、通信品質の劣化を防止することが可能となる。
本発明の第7の側面は、通信時間帯を分割した複数のタイムスロットを用いて、他の通信装置との間で信号を伝送する通信装置であって、前記タイムスロットを用いて、前記他の通信装置へ信号を送信する信号送信部と、前記他の通信装置において受信される信号の遅延時間が、前記信号の時間位置が前記タイムスロットの時間帯に収まる最大の遅延時間である許容時間を超えている場合に、前記他の通信装置から送信される、信号の遅延を示す遅延通知を受信する遅延通知受信部と、前記遅延通知受信部により前記遅延通知が受信された場合に、前記タイムスロットを用いて送信する前記信号の伝送速度を増加させる伝送速度増加部とを備え、前記遅延通知は、信号の伝送に用いられる周波数帯域幅を含み、前記伝送速度増加部は、前記信号の送信に用いられる周波数帯域幅を、前記遅延通知に含まれる周波数帯域幅に設定することを要旨とする。
本発明の第8の側面は、前記遅延通知は、前記遅延時間を含み、前記伝送速度増加部は、前記遅延通知に含まれる前記遅延時間が長いほど、前記伝送速度を速くすることを要旨とする。
このような通信装置は、信号の送信先である他の通信装置における当該信号の遅延時間に応じて、適切な伝送速度を設定することができる。
本発明の第9の側面は、前記信号送信部は、前記遅延時間が前記許容時間を超えている信号の伝送に用いられるタイムスロットの次のタイムスロットを用いて前記信号を送信する場合に、送信開始を遅らせることを要旨とする。
通信装置が、遅延時間が許容時間を超えている信号の伝送に用いられるタイムスロットの次のタイムスロットを用いて信号を送信する場合には、送信開始を遅らせることにより、当該通信装置が送信する信号と、遅延が生じている信号との衝突を防止して、更には、通信品質の劣化を防止することが可能となる。
本発明の第10の側面は、前記遅延通知は、信号の伝送に用いられる周波数帯域幅を含み、前記伝送速度増加部は、前記信号の送信に用いられる周波数帯域幅を、前記遅延通知に含まれる周波数帯域幅に設定することを要旨とする。
本発明の第11の側面は、前記遅延通知は、信号の伝送に用いられる変調方式の変調多値数を含み、前記伝送速度増加部は、前記信号の送信に用いられる変調多値数を、前記遅延通知に含まれる変調多値数に設定することを要旨とする。
本発明の第12の側面は、第1通信装置及び複数の第2通信装置を有し、通信時間帯を分割した複数のタイムスロットを用いて、前記第1通信装置と前記複数の第2通信装置との間で信号の伝送を行う通信システムにおける通信制御方法であって、前記第1通信装置が、前記複数の第2通信装置により前記タイムスロットを用いて送信される信号を受信するステップと、前記第1通信装置が、受信した前記信号の遅延時間を測定するステップと、前記第1通信装置が、測定した前記遅延時間が、前記信号の時間位置が前記タイムスロットの時間帯に収まる最大の遅延時間である許容時間を超えている場合に、信号の遅延を示す遅延通知を、前記遅延時間が前記許容時間を超えている信号の送信元である前記第2通信装置、及び、前記遅延時間が前記許容時間を超えている信号の伝送に用いられるタイムスロットの次のタイムスロットを用いて伝送される信号の送信元である前記第2通信装置の何れかに送信するステップと、前記第1通信装置が、測定した前記遅延時間が前記許容時間を超えている場合に、信号の伝送に用いられる周波数帯域幅を拡張するステップと、前記第2通信装置が、前記第1通信装置からの前記遅延通知を受信するステップと、前記第2通信装置が、前記遅延通知を受信した場合に、前記タイムスロットを用いて送信する前記信号の伝送速度を増加させるステップとを備え、前記遅延通知を送信するステップにおいて、前記第1通信装置は、前記周波数帯域幅拡張部による拡張後の周波数帯域幅を含む前記遅延通知を送信することを要旨とする。
本発明によれば、通信装置において受信される信号の通信品質の劣化を防止することができる。
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。具体的には、(1)無線通信システムの構成、(2)無線基地局の動作、(3)作用・効果、(4)その他の実施形態について説明する。以下の実施形態における図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
(1)無線通信システムの構成
まず、本発明の実施形態に係る無線通信システムの構成について、(1.1)無線通信システムの全体概略構成、(1.2)無線基地局の構成、(1.3)無線端末の構成の順に説明する。
(1.1)無線通信システムの全体概略構成
図1は、本発明の実施形態に係る無線通信システム10の全体概略構成図である。
図1に示すように、無線通信システム10は、PHSの無線通信システムである。この無線通信システム10は、無線基地局1と、無線端末2A、無線端末2B、無線端末2C及び無線端末2Dとを含む。図1において、無線端末2A乃至2Dは、無線基地局1が提供するセル3に在圏している。無線基地局1と、無線端末2A乃至2Dとは、時分割複信及び時分割多重により通信を行う。
無線基地局1は、無線端末2A乃至2Dとの通信に先立って、これら無線端末2A乃至2Dに対して、フレーム内の異なるタイムスロットを割り当てる。
図2は、フレームの構成を示す図である。図2に示すように、フレームは、下り方向(無線基地局1から無線端末2A乃至2Dに向かう方向)の通信に用いられる下り時間帯と、当該下り時間帯に続く、上り方向(無線端末2A乃至2Dから無線基地局1に向かう方向)の通信に用いられる上り時間帯とからなり、下り時間帯が4つの下りタイムスロットD1乃至D4に分割され、上り時間帯が4つの下りタイムスロットU1乃至U4に分割されている。
初期状態においては、無線基地局1は、無線端末2Aに対して、下りタイムスロットD1及び上りタイムスロットU1を割り当て、無線端末2Bに対して、下りタイムスロットD2及び上りタイムスロットU2を割り当てる。また、無線基地局1は、無線端末2Cに対して、下りタイムスロットD3及び上りタイムスロットU3を割り当て、無線端末2Dに対して、下りタイムスロットD4及び上りタイムスロットU4を割り当てる。無線端末2A乃至2Dは、割り当てられた下りタイムスロットを用いて、無線基地局1からの信号を受信し、割り当てられた上りタイムスロットを用いて、無線基地局1へ信号を送信する。
なお、以下においては、無線基地局1と無線端末2A乃至2Dとは、音声信号の伝送を行うものとし、個々のタイムスロットを用いて伝送される音声データの量は固定であるものとする。
(1.2)無線基地局の構成
次に、無線基地局1の構成について、(1.2.1)無線基地局の概略構成、(1.2.2)無線基地局の詳細構成の順に説明する。
(1.2.1)無線基地局の概略構成
図3は、無線基地局1の概略構成図である。図3に示すように、無線基地局1は、制御部102、記憶部103、有線通信部104、アンテナ106、無線受信部(RX部)108、復調部110、復号部112、符号部114、変調部116及び無線送信部(TX部)118を含む。
制御部102は、例えばCPUによって構成され、無線基地局1が具備する各種機能を制御する。記憶部103は、例えばメモリによって構成され、無線基地局1における制御などに用いられる各種情報を記憶する。
有線通信部104は、図示しない上位のネットワークにおけるゲートウェイサーバ等との間で通信を行う。
RX部108は、アンテナ106を介して、所定の受信周波数帯域の信号である、無線端末2A乃至2Dからの各信号を受信し、当該受信の都度、復調部110へ出力する。復調部110は、各信号を入力する毎に、当該信号を復調し、復号部112へ出力する。復号部112は、復号部112による復調後の信号を入力する毎に、当該復調後の信号を復号し、得られた受信データを制御部102へ出力する。
符号部114は、制御部102が出力する送信データを入力する。更に、符号部114は、送信データを符号化し、得られた信号を変調部116へ出力する。変調部116は、入力した信号を、所定の変調方式を用いて変調し、TX部118へ出力する。TX部118は、入力した信号を、アンテナ106を介して、無線端末2A乃至2Dへ送信する。
(1.2.2)無線基地局の詳細構成
次に、無線基地局1の詳細構成、具体的には、制御部102の機能ブロック構成について説明する。図4は、無線基地局1の制御部102の機能ブロック構成図である。
図4に示すように、制御部102は、信号受信処理部152、遅延時間測定部154、衝突検出部156、周波数帯域幅拡張部158、変調多値数増加部160及び遅延通知送信処理部162を含む。
信号受信処理部152は、復号部112からの各受信データを入力する。遅延時間測定部154は、各受信データに対応する無線端末2A乃至2Dからの信号毎に、遅延時間を測定する。
遅延時間が、対応する信号の時間位置が上りタイムスロットの時間帯に収まる最大の遅延時間である許容時間を超えている場合、換言すれば、信号の時間位置が、上りタイムスロットの時間帯の後方に外れる場合、衝突検出部156は、当該信号(タイムスロット外れ遅延信号)について、当該タイムスロット外れ遅延信号の伝送に用いられる上りタイムスロットの次の上りタイムスロットを用いて伝送される信号(次伝送信号)との衝突を検出する。
衝突検出部156により、タイムスロット外れ遅延信号と次伝送信号との衝突が検出された場合、周波数帯域幅拡張部158は、信号の伝送に用いられる周波数帯域幅を拡張する。更に、周波数帯域幅拡張部158は、RX部108において、タイムスロット外れ遅延信号の送信元又は次伝送信号の送信元からの信号が受信される際の周波数帯域幅を、拡張後の周波数帯域幅に変更する。
あるいは、衝突検出部156により、タイムスロット外れ遅延信号と次伝送信号との衝突が検出された場合、変調多値数増加部160は、信号の伝送に用いられる変調方式の変調多値数を増加させる。更に、変調多値数増加部160は、復調部110において、タイムスロット外れ遅延信号の送信元又は次伝送信号の送信元からの信号が復調される際の復調方式を、増加後の変調多値数に対応する変調方式と対をなす復調方式に変更する。
周波数帯域幅拡張部158により、信号の伝送に用いられる周波数帯域幅が拡張された場合、遅延通知送信処理部162は、拡張後の周波数帯域幅の情報と、遅延時間の情報と、タイムスロット外れ遅延信号の送信元である無線端末の識別情報であるユニークワード(後述)とを含んだ遅延通知を生成する。更に、遅延通知送信処理部162は、タイムスロット外れ遅延信号の送信元である無線端末2A乃至2Dの何れか、あるいは、次伝送信号の送信元である無線端末2A乃至2Dの何れかを送信先として指定し、生成した遅延通知を、符号部114へ出力する。
一方、変調多値数増加部160により、信号の伝送に用いられる変調方式の変調多値数が増加された場合、遅延通知送信処理部162は、増加後の変調多値数の情報と、遅延時間の情報と、タイムスロット外れ遅延信号の送信元である無線端末のユニークワードとを含んだ遅延通知を生成する。更に、遅延通知送信処理部162は、タイムスロット外れ遅延信号の送信元である無線端末2A乃至2Dの何れか、あるいは、タイムスロット外れ遅延信号の伝送に用いられる上りタイムスロットの次の上りタイムスロットを用いて伝送される信号の送信元である無線端末2A乃至2Dの何れかを送信先として指定し、生成した遅延通知を、符号部114へ出力する。
符号部114は、遅延通知のデータを符号化する。変調部116は、符号化により得られた信号を変調する。TX部118は、変調後の信号を、指定された送信元である送信先の無線端末2A乃至2Dの何れかに割り当てられた下りタイムスロットを用いて、アンテナ106を介して送信する。
(1.3)無線端末の構成
次に、無線端末2A乃至2Dの構成について、(1.3.1)無線端末の概略構成、(1.3.2)無線端末の詳細構成の順に説明する。
(1.3.1)無線端末の概略構成
図5は、無線端末2Aの概略構成図である。図5に示すように、無線端末2Aは、制御部202、記憶部203、無線通信部206、アンテナ208、モニタ210、マイク212、スピーカ214及び操作部216を含む。なお、無線端末2B乃至2Dは、無線端末2Aと同様の構成である。
制御部202は、例えばCPUによって構成され、無線端末2Aが具備する各種機能を制御する。記憶部203は、例えばメモリによって構成され、無線端末2Aにおける制御などに用いられる各種情報を記憶する。
無線通信部206は、RF回路、ベースバンド回路等を含み、変調及び復調、符号化及び復号等を行い、アンテナ208を介して無線信号の送信及び受信を行う。
モニタ210は、制御部202を介して受信した画像を表示したり、操作内容(入力電話番号やアドレスなど)を表示したりする。マイク212は、音声を集音し、集音された音声に基づく音声データを制御部202へ出力する。スピーカ214は、制御部102から取得した音声データに基づいて音声を出力する。
操作部216は、テンキーやファンクションキーなどによって構成され、ユーザの操作内容を入力するために用いられるインタフェースである。
図6(a)は、無線通信部206の受信に関する構成を示す図である。図6に示すように、無線通信部206は、RFミキサ222、スイッチ224、IFフィルタ226、IFフィルタ228及びIFミキサ230を含む。
RFミキサ222は、入力した搬送波信号とRFのローカル信号(局部発振信号)とを混合して、第1中間周波数信号を出力する。スイッチ224は、後述する制御部202の制御によって動作する。このスイッチ224は、RFミキサ222から出力された第1中間周波数信号をIFフィルタ226に出力する場合と、IFフィルタ228に出力する場合とで切り替わる。
IFフィルタ226は、300kHzの帯域で濾波する。一方、IFフィルタ228は、900kHzの帯域で濾波する。なお、通信処理部206は、IFフィルタ226及び228に代えて、サンプリング周波数が可変である1つのIFフィルタを含むようにしてもよい。
IFミキサ230は、IFフィルタ226の出力信号又はIFフィルタ228の出力信号と、IFのローカル信号(局部発振信号)とを混合して、第2中間周波数信号を出力する。
図6(b)は、無線通信部206の送信に関する構成を示す図である。図6に示すように、無線通信部206は、IFミキサ232、スイッチ234、IFフィルタ236、IFフィルタ238及びRFミキサ240を含む。
IFミキサ232は、無線通信部206内の変調部(図示せず)から入力した第1中間周波数信号と、IFのローカル信号(局部発振信号)とを混合して、第2中間周波数信号を出力する。スイッチ234は、後述する制御部202の制御によって動作し、IFミキサ232から出力された第2中間周波数信号をIFフィルタ236に出力する場合と、IFフィルタ238に出力する場合とで切り替わる。
IFフィルタ236は、300kHzの帯域で濾波する。一方、IFフィルタ238は、900kHzの帯域で濾波する。なお、上述と同様に、通信処理部206は、IFフィルタ236及び238に代えて、サンプリング周波数が可変である1つのIFフィルタを含むようにしてもよい。
RFミキサ240は、IFフィルタ236の出力信号又はIFフィルタ238の出力信号に、RFのローカル信号(局部発振信号)を混合して、搬送波信号を出力する。
(1.3.2)無線端末の詳細構成
次に、無線端末2Aの詳細構成、具体的には、制御部202の機能ブロック構成について説明する。図7は、無線端末2Aの制御部202の機能ブロック構成図である。なお、無線端末2B乃至2Dの制御部202は、無線端末2Aの制御部202と同様の構成である。
図7に示すように、制御部202は、信号送信処理部252、遅延通知受信処理部254及び伝送速度増加部256を含む。
信号送信処理部252は、自無線端末に割り当てられた上りタイムスロットを用いて、無線基地局1へ向けて信号を送信する処理を行う。具体的には、信号送信処理部252は、自無線端末に割り当てられた上りタイムスロット時間帯において、送信すべきデータを無線通信部206へ出力する。無線通信部206は、データを入力すると、符号化、変調、搬送波信号の混合を行い、アンテナ208を介して無線基地局1へ送信する。
遅延通知受信処理部254は、自無線端末に割り当てられた下りタイムスロットを用いて、無線基地局1から送信される遅延通知を受信する処理を行う。具体的には、遅延通知受信処理部254は、自無線端末に割り当てられた下りタイムスロットの時間帯において、無線通信部206から出力される遅延通知を入力する。
伝送速度増加部256は、上りタイムスロットでの信号の伝送速度を増加させる。具体的には、伝送速度増加部256は、遅延通知に含まれる、拡張後の周波数帯域幅の情報又は増加後の変調多値数の情報と、ユニークワードとを抽出する。
拡張後の周波数帯域幅の情報が抽出された場合、伝送速度増加部256は、当該拡張後の周波数帯域幅の情報に基づいて、無線通信部206において、上りタイムスロットでの信号の伝送に用いられる周波数帯域幅を拡張後の周波数帯域幅に変更する。この際、伝送速度増加部256は、無線通信部206内のスイッチ224をIFフィルタ228側に接続させるとともに、スイッチ234をIFフィルタ238側に接続させる。
一方、増加後の変調多値数の情報が抽出された場合、伝送速度増加部256は、当該増加後の変調多値数の情報に基づいて、無線通信部206において、上りタイムスロットでの信号の伝送に用いられる変調方式の変調多値数を、増加後の変調多値数に変更する。
また、伝送速度増加部256は、抽出したユニークワードが自無線端末のユニークワードであるか否かを判定する。抽出したユニークワードが自無線端末のユニークワードでない場合には、自無線端末は、タイムスロット外れ遅延信号の伝送に用いられる上りタイムスロットの次の上りタイムスロットを用いて伝送される次伝送信号の送信元である。この場合、伝送速度増加部256は、その後に、自無線端末に割り当てられた上りタイムスロットを用いて信号を送信する際の開始を通常よりも遅らせる。
(2)無線通信システムの動作
次に、無線通信システム10の動作を説明する。なお、以下では、初期状態において、上りタイムスロットでの信号伝送には、300kHz帯の周波数帯域幅が用いられるとともに、π/4シフトQPSKの変調方式が用いられているものとする。以下、上りタイムスロットでの信号伝送に用いられる周波数帯域幅が変更される第1実施例と、上りタイムスロットでの信号伝送に用いられる変調方式の変調多値数が変更される第2実施例とを説明する。
(2.1)第1実施例
図8は、第1実施例における無線基地局1の動作を示すフローチャートである。
ステップS101において、無線基地局1は、無線端末2A乃至2Dから上りタイムスロットを用いて伝送される信号を受信する。その後、制御部102は、当該信号に対応する受信データを復号部112から入力する。更に、制御部102は、各受信データに対応する無線端末2A乃至2Dからの信号毎に遅延時間を測定する。
具体的には、制御部102は、受信データに含まれるユニークワード(UW)の時間位置を検出する。時間位置は、例えば、上りタイムスロットの先頭のタイミングを基準とした時間によって表される。
図9は、受信データの構成を示す図である。図6に示す受信データは、240ビットのビット長を有する。この受信データは、先頭から順に、4ビット長の過渡応答用ランプタイム(R)、2ビット長のスタートシンボル(SS)、6ビット長のプリアンプル(PR)、16ビット長のユニークワード(UW)、180ビット長の情報、16ビット長のCRC(Cyclic Redundancy Check)、16ビット長のガードにより構成されている。
更に、制御部102は、検出したユニークワードの時間位置と、予め定められている、信号が遅延していない場合のユニークワードの時間位置との時間差を、遅延時間として測定する。信号が遅延していない場合のユニークワードの時間位置の情報は、例えば記憶部103に記憶されている。
ステップS102において、制御部102は、測定した遅延時間が、対応する信号の時間位置が上りタイムスロットの時間帯に収まる最大の遅延時間である許容時間を超えているか否かを判定する。許容時間の情報は、例えば記憶部103に記憶されている。
遅延時間が許容時間を超えている場合、すなわち、信号の時間位置が、上りタイムスロットの時間帯の後方に外れる場合、ステップS103において、制御部102は、当該遅延時間が許容時間を超えている信号(タイムスロット外れ遅延信号)が、当該タイムスロット外れ遅延信号の伝送に用いられる上りタイムスロットの次の上りタイムスロットにより伝送される信号(次伝送信号)と衝突しているか否かを判定する。
具体的には、制御部102は、タイムスロット外れ遅延信号に対応する受信データに含まれるユニークデータの時間位置と、次伝送信号に対応する受信データに含まれるユニークデータの時間位置との時間差を算出する。更に、制御部102は、算出した時間差が所定時間未満であるか否かを判定する。ここで、所定時間とは、タイムスロット外れ遅延信号と次伝送信号とが衝突しない最小の時間差である。この所定時間の情報は、例えば記憶部103に記憶されている。
時間差が所定時間未満である場合、すなわち、タイムスロット外れ遅延信号と次伝送信号とが衝突した場合、ステップS104において、制御部102は、RX部108を制御し、上りタイムスロットでの信号の伝送に用いられる周波数帯域幅(上り周波数帯域幅)を、300kHz帯の周波数帯域幅から900kHz帯の周波数帯域幅へ設定変更する。
図10は、300kHzの周波数帯域幅と900kHzの周波数帯域幅とによって使用される搬送波周波数の分布を示す図である。図10に示すように、300kHzの周波数帯域幅として、1893.6MHzから1919.4MHzまでが使用される。一方、900kHzの周波数帯域幅として、300kHzの周波数帯域幅よりも広い1879.8MHzから1893.6MHzまでが使用される。これにより、300kHz帯の周波数帯域幅と900kHz帯の周波数帯域幅とが混在ずる状態が回避され、300kHzステップでのチャネル割り当てに900kHz帯という広い周波数帯域幅が後から割り当てられることによって群遅延が生じることが回避される。したがって、300kHzの周波数帯域幅から900kHzの周波数帯域幅への周波数帯域幅への周波数帯域幅の拡張がスムーズに行われる。
再び、図8に戻って説明する。ステップS105において、制御部102は、拡張後の周波数帯域幅の情報と、遅延時間の情報と、タイムスロット外れ遅延信号に対応する受信データ内のユニークワード、換言すれば、タイムスロット外れ遅延信号の送信元である無線端末のユニークワードとを含んだ遅延通知を生成する。更に、制御部102は、タイムスロット外れ遅延信号の送信元である無線端末2A乃至2Dの何れか、あるいは、次伝送信号の送信元である無線端末2A乃至2Dの何れかを送信先として指定し、生成した遅延通知を、符号部114へ出力する。その後、無線基地局1は、送信先の無線端末2A乃至2Dの何れかに割り当てられた下りタイムスロットを用いて、遅延通知に対応する信号を送信する。
一方、ステップS102において、遅延時間が許容時間以下であると判定された場合、あるいは、ステップS103において、信号の衝突が発生していないと判定された場合、ステップS106において、制御部102は、上り周波数帯域幅を、300kHz帯の周波数帯域幅に維持する。
図11は、図8に示す動作によって無線基地局1から送信される遅延通知を受信する無線端末の動作を示すフローチャートである。
ステップS201において、無線端末2A乃至2Dの何れかは、下りタイムスロットを用いて伝送される、遅延通知に対応する信号を受信する。その後、制御部202は、当該信号に対応する遅延通知を無線通信部206から入力する。
ステップS202において、制御部202は、遅延通知に含まれる拡張後の周波数帯域幅の情報の抽出を試みる。ここでは、遅延通知に拡張後の周波数帯域幅の情報が含まれているため、制御部202は、当該拡張後の周波数帯域幅の情報を抽出することが可能である。拡張後の周波数帯域幅の情報を抽出した場合、制御部202は、上り周波数帯域幅を拡張可能であるか否かを判定する。例えば、通信処理部206内のスイッチ234が既にIFフィルタ238側に接続されている場合には、これ以上、上り周波数帯域幅を拡張することはできない。この場合には、制御部202は、上り周波数帯域幅を拡張可能ではないと判定する。
上り周波数帯域幅を拡張可能である場合、ステップS203において、制御部202は、通信処理部206内のスイッチ224をIFフィルタ228側に接続させるとともに、スイッチ234をIFフィルタ238側に接続させる。これにより、接続先が、300kHz帯のIFフィルタ226から900kHz帯のIFフィルタ228に切り替わるとともに、300kHz帯のIFフィルタ236から900kHz帯のIFフィルタ238に切り替わる。更には、900kHz帯のIFフィルタ238が、信号のサンプリングを行い、上りタイムスロットでの信号伝送に用いられる周波数帯域幅が拡張される。更には、上りタイムスロットを用いた信号の伝送速度が増加する。
ステップS205において、制御部202は、遅延通知に含まれるユニークワードを抽出する。更に、制御部202は、抽出したユニークワードが自無線端末のユニークワードであるか否かを判定する。
抽出されたユニークワードが自無線端末のユニークワードである場合には、自無線端末が上りタイムスロットを用いて送信した信号が、無線基地局1においてタイムスロット外れ遅延信号となっている。この場合、ステップS207において、遅延通知を受信した無線端末2A乃至2Dの何れかは、拡張後の周波数帯域幅を用いて、上りタイムスロットでの信号の送信を行う。この結果、上りタイムスロットを用いた信号の伝送速度が増加する。
例えば、図12(a)では、無線基地局1において、無線端末2Aからの上りタイムスロットU1を用いて伝送される信号の時間位置(受信ウィンドウ#1)が、上りタイムスロットU1の時間帯の後方に外れている。すなわち、無線基地局1において、無線端末2Aからの信号の遅延時間が許容時間を超えている。また、受信ウィンドウ#1は、無線端末2Bからの上りタイムスロットU2を用いて伝送される信号の時間位置(受信ウィンドウ#2)と重複している。すなわち、無線基地局1において、無線端末2Aからの信号と無線基地局2Bからの信号とが衝突している。
このような場合、無線端末2Aは、上りタイムスロットU1での信号伝送に用いられる周波数帯域幅を拡張する。これにより、当該上りタイムスロットU1を用いた信号の伝送速度が増加する。上述したように、無線基地局1と無線端末2Aとの間では、タイムスロットを用いて音声信号の伝送が行われ、1つのタイムスロットを用いて伝送される音声データの量は固定である。このため、上りタイムスロットU1を用いた信号の伝送速度が増加することにより、図12(b)に示すように、当該上りタイムスロットU1を用いて伝送される信号の受信ウィンドウ#1が短縮される。すなわち、上りタイムスロットU1を用いて伝送される信号の伝送時間が短縮される。その結果、無線基地局1において、無線端末2Aからの信号と無線端末2Bからの信号との衝突が防止され、更には、通信品質の劣化が防止される。
一方、ステップS205において、抽出されたユニークワードが自無線端末のユニークワードでないと判定された場合には、自無線端末が上りタイムスロットを用いて送信した信号が、無線基地局1において次伝送信号となっている。この場合、ステップS206において、制御部202は、上りタイムスロットを用いる信号の送信開始を遅らせる。具体的には、制御部202は、符号部114へのデータ出力のタイミングを通常よりも遅らせる。この際、制御部202は、遅延通知に含まれる遅延時間が長いほど、出力タイミングを遅らせるようにする。
その後、ステップS207において、遅延通知を受信した無線端末2A乃至2Dの何れかは、遅らせた送信開始のタイミングで、拡張後の周波数帯域幅を用いて、上りタイムスロットでの信号を行う。この結果、上りタイムスロットを用いた信号の伝送速度が増加する。
例えば、図13(a)では、図12(a)と同様、無線基地局1において、受信ウィンドウ#1が、上りタイムスロットU1の時間帯の後方に外れている。すなわち、無線基地局1において、無線端末2Aからの信号の遅延時間が許容時間を超えている。また、受信ウィンドウ#1は、受信ウィンドウ#2と重複している。すなわち、無線基地局1において、無線端末2Aからの信号と無線基地局2Bからの信号とが衝突している。
このような場合、無線端末2Bは、上りタイムスロットU2での信号伝送に用いられる周波数帯域幅を拡張する。これにより、当該上りタイムスロットU2を用いた信号の伝送速度が増加する。また、無線端末2Bは、上りタイムスロットを用いた信号の送信開始を通常よりも遅らせる。上りタイムスロットU2を用いた信号の伝送速度が増加し、且つ、当該信号の送信開始が遅れることにより、図13(b)に示すように、当該上りタイムスロットU2を用いて伝送される信号の受信ウィンドウ#2が短縮されるとともに、受信ウィンドウ#2の先頭が後方に移る。すなわち、上りタイムスロットU2を用いて伝送される信号の伝送時間が、短縮されるとともに、後方に移る。その結果、無線基地局1において、無線端末2Aからの信号と無線端末2Bからの信号との衝突が防止され、更には、通信品質の劣化が防止される。
また、ステップS202において、上り周波数帯域幅が拡張可能でない場合、ステップS204において、制御部202は、通信処理部206内のスイッチ224がIFフィルタ226側に接続された状態と、スイッチ234がIFフィルタ236側に接続された状態とを維持する。この場合、ステップS207において、拡張されていない周波数帯域幅を用いて、上りタイムスロットでの信号の送信が行われる。
(2.2)第2実施例
図14は、第2実施例における無線基地局1の動作を示すフローチャートである。図14におけるステップS301乃至ステップS303の動作は、図8のステップS101乃至ステップS103の動作と同様であるので、その説明は省略する。
ステップS303において、タイムスロット外れ遅延信号と次伝送信号とが衝突したと判定された場合、ステップS304において、制御部102は、上りタイムスロットでの信号の伝送に用いられる変調方式の変調多値数を増加させ、上りタイムスロットでの信号の伝送に用いられる変調方式(上り変調方式)を16QAMに設定する。ここで、16QAMが用いられる場合の伝送速度は、初期状態の変調方式であるπ/4シフトQPSKが用いられる場合の伝送速度の2倍となる。
ステップS305において、制御部102は、増加後の変調多値数の情報と、遅延時間の情報と、タイムスロット外れ遅延信号に対応する受信データ内のユニークワード、換言すれば、タイムスロット外れ遅延信号の送信元である無線端末のユニークワードとを含んだ遅延通知を生成する。更に、制御部102は、タイムスロット外れ遅延信号の送信元である無線端末2A乃至2Dの何れか、あるいは、次伝送信号の送信元である無線端末2A乃至2Dの何れかを送信先として指定し、生成した遅延通知を、符号部114へ出力する。その後、無線基地局1は、送信先として指定された無線端末2A乃至2Dの何れかに割り当てられた下りタイムスロットを用いて、遅延通知に対応する信号を送信する。
一方、ステップS302において、遅延時間が許容時間以下であると判定された場合、あるいは、ステップS303において、信号の衝突が発生していないと判定された場合、ステップS306において、制御部102は、上り変調方式を、π/4シフトQPSKに維持する。
図15は、図14に示す動作によって無線基地局1から送信される遅延通知を受信する無線端末の動作を示すフローチャートである。
ステップS401において、遅延通知の送信先である無線端末2A乃至2Dの何れかは、下りタイムスロットを用いて伝送される、遅延通知に対応する信号を受信する。その後、制御部202は、当該信号に対応する遅延通知を無線通信部206から入力する。
ステップS402において、制御部202は、遅延通知に含まれる、増加後の変調多値数の情報の抽出を試みる。ここでは、遅延通知に増加後の変調多値数の情報が含まれているため、制御部202は、当該増加後の変調多値数の情報を抽出することが可能である。増加後の変調多値数を抽出した場合、制御部202は、上り変調方式の変調多値数(上り変調多値数)を増加可能であるか否かを判定する。例えば、既に上り変調方式が16QAMである場合には、これ以上、上り変調多値数を増加させることはできない。この場合には、制御部202は、上り変調多値数を増加可能ではないと判定する。
上り変調多値数を増加可能である場合、ステップ403において、制御部202は、変調多値数を、遅延通知に含まれる増加後の変調多値数に増加させ、上り変調方式を16QAMに設定する。これにより、変調方式の変調多値数が増加し、更には、上りタイムスロットを用いた信号の伝送速度が増加する。
ステップS405において、制御部202は、遅延通知に含まれるユニークワードを抽出する。更に、制御部202は、抽出したユニークワードが自無線端末のユニークワードであるか否かを判定する。
抽出されたユニークワードが自無線端末のユニークワードである場合には、自無線端末が上りタイムスロットを用いて送信した信号が、無線基地局1においてタイムスロット外れ遅延信号となっている。この場合、ステップS407において、遅延通知を受信した無線端末2A乃至2Dの何れかは、増加後の変調多値数に対応する変調方式である16QAMを用いて、上りタイムスロットでの信号の送信を行う。
これにより、上りタイムスロットを用いた信号の伝送速度が増加する。上述したように、音声信号の伝送が行われ、1つのタイムスロットを用いて伝送される音声データの量は固定である。このため、伝送速度が増加すると、信号の伝送時間が短縮される。その結果、無線基地局1において、タイムスロット外れ遅延信号の送信元の無線端末からの信号と、次伝送信号の送信元の無線端末からの信号との衝突が防止され、更には、通信品質の劣化が防止される。
一方、ステップS405において、抽出されたユニークワードが自無線端末のユニークワードでないと判定された場合には、自無線端末が上りタイムスロットを用いて送信した信号が、無線基地局1において次伝送信号となっている。この場合、ステップS406において、制御部202は、上りタイムスロットを用いる信号の送信開始を遅らせる。その後、ステップS407において、遅延通知を受信した無線端末2A乃至2Dの何れかは、遅らせた送信開始のタイミングで、増加後の変調多値数に対応する変調方式である16QAMを用いて、上りタイムスロットでの信号の送信を行う。
これにより、上りタイムスロットを用いた信号の伝送速度が増加し、伝送時間が短縮されるとともに後方に移る。その結果、無線基地局1において、タイムスロット外れ遅延信号の送信元の無線端末からの信号と、次伝送信号の送信元の無線端末からの信号との衝突が防止され、更には、通信品質の劣化が防止される。
また、ステップS402において、上り変調多値数が増加可能でないと判定された場合、ステップS404において、制御部202は、上り変調方式をπ/4シフトQPSKに維持する。その後、ステップS407において、維持された変調方式であるπ/4シフトQPSKを用いて、上りタイムスロットでの信号の送信が行われる。
(3)作用・効果
本発明の実施形態に係る無線通信システム10において、無線基地局1は、上りタイムスロットを用いて無線端末2A乃至2Dの何れかから送信される信号の遅延時間が、許容時間を超えるような場合には、信号の通信品質が劣化する可能性が高いことに鑑み、その信号の送信元の無線端末2A乃至2Dの何れか、及び、その信号の伝送に用いられる上りタイムスロットの次の上りタイムスロットを用いて伝送される信号の送信元である無線端末2A乃至2Dの何れかへ遅延通知を送信する。遅延通知には、拡張後の周波数帯域幅の情報、あるいは、増加後の変調多値数の情報が含まれる。
一方、遅延通知を受信した無線端末2A乃至2Dの何れかは、当該遅延通知に含まれる拡張後の周波数帯域幅の情報に応じて、上りタイムスロットでの信号伝送に用いる周波数帯域幅を増加させる。あるいは、遅延通知を受信した無線端末2A乃至2Dの何れかは、当該遅延通知に含まれる増加後の変調多値数の情報に応じて、上りタイムスロットでの信号伝送に用いる変調方式の変調多値数を増加させる。これにより、上りタイムスロットを用いた信号の伝送速度が増加し、信号の伝送時間が短縮される。更には、信号の衝突が防止され、通信品質の劣化防止が可能となる。
また、無線基地局1において信号の衝突が生じた場合にのみ、当該無線基地局1は、遅延通知を送信する。すなわち、無線基地局1において信号の通信品質が劣化した場合にのみ、無線端末において伝送速度を増加させることができ、当該無線端末における処理負担が軽減される。
また、遅延通知を受信した無線端末2A乃至2Dの何れかは、次伝送信号の送信元である場合に、信号の送信開始を通常よりも遅らせる。これにより、当該遅延通知を受信した無線端末2A乃至2Dの何れかが送信する信号と、遅延が生じている信号との衝突を防止して、更には、通信品質の劣化を防止することが可能となる。
(4)その他の実施形態
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
具体的には、遅延通知を受信した無線端末2A乃至2Dの何れかは、当該遅延通知に含まれる遅延時間が長いほど、上りタイムスロットを用いた信号の伝送速度を速くするようにしてもよい。
この場合、遅延通知を受信した無線端末2A乃至2Dの何れかの通信処理部206は、300kHz帯のIFフィルタ226と900kHz帯のIFフィルタ228とに加えて、更に他の周波数帯のIFフィルタを含む。
そして、遅延通知を受信した無線端末2A乃至2Dの何れかは、遅延時間が予め定められた所定時間よりも短い場合には、300kHz帯のIFフィルタ226と900kHz帯のIFフィルタ228とを接続する。一方、遅延通知を受信した無線端末2A乃至2Dの何れかは、遅延時間が予め定められた所定時間よりも長い場合には、300kHz帯のIFフィルタ226と900kHz帯のIFフィルタ228とに加えて、更に、他の周波数帯のIFフィルタを接続し、上りタイムスロットを用いた信号の伝送速度を更に増加させる。
あるいは、遅延通知を受信した無線端末2A乃至2Dの何れかは、遅延時間が予め定められた所定時間よりも短い場合には、上りタイムスロットでの信号伝送に用いられる変調方式を16QAMに設定する。一方、遅延通知を受信した無線端末2A乃至2Dの何れかは、遅延時間が予め定められた所定時間よりも短い場合には、上りタイムスロットでの信号伝送に用いられる変調方式を64QAMに設定し、上りタイムスロットを用いた信号の伝送速度を更に増加させる。
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。
本発明の実施形態に係る無線通信システムの全体概略構成図である。 本発明の実施形態に係るフレームの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る無線基地局の概略構成図である。 本発明の実施形態に係る、無線基地局における制御部の機能ブロック構成図である。 本発明の実施形態に係る無線端末の概略構成図である。 本発明の実施形態に係る、無線端末における無線通信部の受信及び送信に関する構成図である。 本発明の実施形態に係る、無線端末における制御部の機能ブロック構成図である。 本発明の実施形態に係る第1実施例における無線基地局の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る受信データの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る搬送波周波数の分布の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る第1実施例における無線端末の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る伝送速度増加の第1の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る伝送速度増加の第2の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る第2実施例における無線基地局の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る第2実施例における無線端末の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1…無線基地局、2A〜2C…無線端末、3…セル、10…無線通信システム、102…制御部、103…記憶部、104…有線通信部、106…アンテナ、108…RX部、110…復調部、112…復号部、114…符号部、116…変調部、118…TX部、152…信号受信処理部、154…遅延時間測定部、156…衝突検出部、158…周波数帯域拡張部、160…変調多値数増加部、162…遅延通知送信処理部、202…制御部、203…記憶部、206…無線通信部、208…アンテナ、210…モニタ、212…マイク、214…スピーカ、216…操作部、222…RFミキサ、224…スイッチ、226…IFフィルタ、228…IFフィルタ、230…IFミキサ、232…IFミキサ、234…スイッチ、236…IFフィルタ、238…IFフィルタ、240…RFミキサ、252…信号送信処理部、254…遅延通知受信処理部、256…伝送速度増加部

Claims (12)

  1. 第1通信装置及び複数の第2通信装置を有し、通信時間帯を分割した複数のタイムスロットを用いて、前記第1通信装置と前記複数の第2通信装置との間で信号の伝送を行う通信システムであって、
    前記第1通信装置は、
    前記複数の第2通信装置により前記タイムスロットを用いて送信される信号を受信する信号受信部と、
    前記信号受信部により受信された前記信号の遅延時間を測定する遅延時間測定部と、
    前記遅延時間測定部により測定された前記遅延時間が、前記信号の時間位置が前記タイムスロットの時間帯に収まる最大の遅延時間である許容時間を超えている場合に、前記信号の遅延を示す遅延通知を、前記遅延時間が前記許容時間を超えている信号の送信元である前記第2通信装置、及び、前記遅延時間が前記許容時間を超えている信号の伝送に用いられるタイムスロットの次のタイムスロットを用いて伝送される信号の送信元である前記第2通信装置の何れかに送信する遅延通知送信部と
    前記遅延時間測定部により測定された前記遅延時間が前記許容時間を超えている場合に、信号の伝送に用いられる周波数帯域幅を拡張する周波数帯域幅拡張部と
    を備え、
    前記第2通信装置は、
    前記第1通信装置からの前記遅延通知を受信する遅延通知受信部と、
    前記遅延通知受信部により前記遅延通知が受信された場合に、前記タイムスロットを用いて送信する前記信号の伝送速度を増加させる伝送速度増加部と
    を備え
    前記遅延通知送信部は、前記周波数帯域幅拡張部による拡張後の周波数帯域幅を含む前記遅延通知を送信する通信システム。
  2. 通信時間帯を分割した複数のタイムスロットを用いて、複数の他の通信装置との間で信号を伝送する通信装置であって、
    前記複数の他の通信装置により前記タイムスロットを用いて伝送される信号を受信する信号受信部と、
    前記信号受信部により受信された前記信号の遅延時間を測定する遅延時間測定部と、
    前記遅延時間測定部により測定された前記遅延時間が、前記信号の時間位置が前記タイムスロットの時間帯に収まる最大の時間である許容時間を超えている場合に、信号の遅延を示す遅延通知を、前記遅延時間が前記許容時間を超えている信号の送信元である前記他の通信装置、及び、前記遅延時間が前記許容時間を超えている信号の伝送に用いられるタイムスロットの次のタイムスロットを用いて伝送される信号の送信元である前記他の通信装置の何れかに送信する遅延通知送信部と
    前記遅延時間測定部により測定された前記遅延時間が前記許容時間を超えている場合に、信号の伝送に用いられる周波数帯域幅を拡張する周波数帯域幅拡張部と
    を備え
    前記遅延通知送信部は、前記周波数帯域幅拡張部による拡張後の周波数帯域幅を含む前記遅延通知を送信する通信装置。
  3. 前記遅延通知送信部は、前記遅延時間測定部により測定された前記遅延時間を含む前記遅延通知を送信する請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記遅延時間測定部により測定された前記遅延時間が前記許容時間を超えている場合に、信号の伝送に用いられる変調方式の変調多値数を増加させる変調多値数増加部を備え、
    前記遅延通知送信部は、前記変調多値数増加部による増加後の変調多値数を含む前記遅延通知を送信する請求項2又は3に記載の通信装置。
  5. 前記信号受信部により受信された前記信号の衝突を検出する衝突検出部を備え、
    前記遅延通知部は、前記遅延時間測定部により測定された前記遅延時間が、前記許容時間を超え、且つ、前記衝突検出部により前記信号の衝突が検出された場合に、前記遅延通知を送信する請求項2乃至の何れかに記載の通信装置。
  6. 通信時間帯を分割した複数のタイムスロットを用いて、他の通信装置との間で信号を伝送する通信装置であって、
    前記タイムスロットを用いて、前記他の通信装置へ信号を送信する信号送信部と、
    前記他の通信装置において受信される信号の遅延時間が、前記信号の時間位置が前記タイムスロットの時間帯に収まる最大の遅延時間である許容時間を超えている場合に、前記他の通信装置から送信される、信号の遅延を示す遅延通知を受信する遅延通知受信部と、
    前記遅延通知受信部により前記遅延通知が受信された場合に、前記タイムスロットを用いて送信する前記信号の伝送速度を増加させる伝送速度増加部と
    を備え
    前記信号送信部は、前記遅延時間が前記許容時間を超えている信号の伝送に用いられるタイムスロットの次のタイムスロットを用いて前記信号を送信する場合に、送信開始を遅らせる通信装置。
  7. 通信時間帯を分割した複数のタイムスロットを用いて、他の通信装置との間で信号を伝送する通信装置であって、
    前記タイムスロットを用いて、前記他の通信装置へ信号を送信する信号送信部と、
    前記他の通信装置において受信される信号の遅延時間が、前記信号の時間位置が前記タイムスロットの時間帯に収まる最大の遅延時間である許容時間を超えている場合に、前記他の通信装置から送信される、信号の遅延を示す遅延通知を受信する遅延通知受信部と、
    前記遅延通知受信部により前記遅延通知が受信された場合に、前記タイムスロットを用いて送信する前記信号の伝送速度を増加させる伝送速度増加部と
    を備え、
    前記遅延通知は、信号の伝送に用いられる周波数帯域幅を含み、
    前記伝送速度増加部は、前記信号の送信に用いられる周波数帯域幅を、前記遅延通知に含まれる周波数帯域幅に設定する通信装置。
  8. 前記遅延通知は、前記遅延時間を含み、
    前記伝送速度増加部は、前記遅延通知に含まれる前記遅延時間が長いほど、前記伝送速度を速くする請求項6又は7に記載の通信装置。
  9. 前記信号送信部は、前記遅延時間が前記許容時間を超えている信号の伝送に用いられるタイムスロットの次のタイムスロットを用いて前記信号を送信する場合に、送信開始を遅らせる請求項7に記載の通信装置。
  10. 前記遅延通知は、信号の伝送に用いられる周波数帯域幅を含み、
    前記伝送速度増加部は、前記信号の送信に用いられる周波数帯域幅を、前記遅延通知に含まれる周波数帯域幅に設定する請求項に記載の通信装置。
  11. 前記遅延通知は、信号の伝送に用いられる変調方式の変調多値数を含み、
    前記伝送速度増加部は、前記信号の送信に用いられる変調方式の変調多値数を、前記遅延通知に含まれる変調多値数に設定する請求項乃至10の何れかに記載の通信装置。
  12. 第1通信装置及び複数の第2通信装置を有し、通信時間帯を分割した複数のタイムスロットを用いて、前記第1通信装置と前記複数の第2通信装置との間で信号の伝送を行う通信システムにおける通信制御方法であって、
    前記第1通信装置が、前記複数の第2通信装置により前記タイムスロットを用いて送信される信号を受信するステップと、
    前記第1通信装置が、受信した前記信号の遅延時間を測定するステップと、
    前記第1通信装置が、測定した前記遅延時間が、前記信号の時間位置が前記タイムスロットの時間帯に収まる最大の遅延時間である許容時間を超えている場合に、信号の遅延を示す遅延通知を、前記遅延時間が前記許容時間を超えている信号の送信元である前記第2通信装置、及び、前記遅延時間が前記許容時間を超えている信号の伝送に用いられるタイムスロットの次のタイムスロットを用いて伝送される信号の送信元である前記第2通信装置の何れかに送信するステップと、
    前記第1通信装置が、測定した前記遅延時間が前記許容時間を超えている場合に、信号の伝送に用いられる周波数帯域幅を拡張するステップと、
    前記第2通信装置が、前記第1通信装置からの前記遅延通知を受信するステップと、
    前記第2通信装置が、前記遅延通知を受信した場合に、前記タイムスロットを用いて送信する前記信号の伝送速度を増加させるステップと
    を備え
    前記遅延通知を送信するステップにおいて、前記第1通信装置は、前記周波数帯域幅拡張部による拡張後の周波数帯域幅を含む前記遅延通知を送信する通信制御方法。
JP2008331606A 2008-12-25 2008-12-25 通信システム、通信装置及び通信制御方法 Expired - Fee Related JP5138574B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008331606A JP5138574B2 (ja) 2008-12-25 2008-12-25 通信システム、通信装置及び通信制御方法
CN200910266388A CN101826909A (zh) 2008-12-25 2009-12-24 通信系统、通信装置及通信控制方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008331606A JP5138574B2 (ja) 2008-12-25 2008-12-25 通信システム、通信装置及び通信制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010154368A JP2010154368A (ja) 2010-07-08
JP5138574B2 true JP5138574B2 (ja) 2013-02-06

Family

ID=42572887

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008331606A Expired - Fee Related JP5138574B2 (ja) 2008-12-25 2008-12-25 通信システム、通信装置及び通信制御方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5138574B2 (ja)
CN (1) CN101826909A (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03210839A (ja) * 1990-01-12 1991-09-13 Iwatsu Electric Co Ltd 移動体通信の時間分割通信システム
JP2663907B2 (ja) * 1995-04-05 1997-10-15 日本電気株式会社 基地局装置および移動無線通信方式およびゾーン切替方法
US7519011B2 (en) * 2000-09-29 2009-04-14 Intel Corporation Frame structure for radio communications system
JP2003061152A (ja) * 2001-08-16 2003-02-28 Nec Corp 送受信装置、通信システム及び伝搬遅延制御方法
JP4757671B2 (ja) * 2006-03-16 2011-08-24 Necインフロンティア株式会社 無線通信システム、無線基地局、無線通信方法、および無線基地局のプログラム
US7881721B2 (en) * 2007-04-30 2011-02-01 Freescale Semiconductor, Inc. Channel sounding techniques for a wireless communication system

Also Published As

Publication number Publication date
CN101826909A (zh) 2010-09-08
JP2010154368A (ja) 2010-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2264912B1 (en) Method and system for suppression of interferences between cells
US8755357B2 (en) Method and apparatus for management of multi-carrier communications in a wireless communication system
KR101059662B1 (ko) Wan 시그널링 및 피어 투 피어 시그널링을 지원하는 혼합형 무선 통신 시스템에서의 전력 제어 및/또는 간섭 관리에 관한 방법 및 장치
JP4486061B2 (ja) 最適化休眠モード動作
JP3187190B2 (ja) 移動無線通信システムとその基地局
US5901342A (en) Establishment of a call in a mobile communication system
JP5423499B2 (ja) 基地局装置、通信システムおよび通信システムの制御方法
KR100827944B1 (ko) 제어 채널 상에서의 간섭의 영향을 감소시키기 위한 방법 및 장치
US6415161B1 (en) Mobile communication system with transmitting systems with different outputting power
US10091742B2 (en) Wireless communication device
KR100646465B1 (ko) 통신 단말의 권외 판정 방법, 무선 통신 시스템 전환 방법및 통신 단말
JP5138574B2 (ja) 通信システム、通信装置及び通信制御方法
JP2008211686A (ja) 無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法
JPWO2010098404A1 (ja) 無線通信システム、無線基地局、無線端末及び通信制御方法
JP2008211657A (ja) 無線通信方法及び無線通信システム
US20100015986A1 (en) Radio Base Station, Radio Communication Terminal, Radio Communication System and Radio Communication Method
US7684810B2 (en) Trunking system control method
KR101712230B1 (ko) 다수의 무선 채널을 포함하는 무선 통신 방법, 및 그를 구현하는 무선 신호 리피터 및 이동국 장치
JP6425017B2 (ja) 無線通信方法及び無線通信装置
JPH11355246A (ja) 周波数ホッピング方式を用いた無線通信装置
JP2005229539A (ja) 移動通信端末装置
JP3576396B2 (ja) 通信装置
CN118540687A (zh) 一种设备通信的方法、装置、设备及系统
JP2010232918A (ja) 通信システム、通信装置及び通信方法
JP2009177688A (ja) 移動体衛星通信システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120815

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120821

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121018

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121106

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121114

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151122

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees