JP5135628B2 - 発振子およびそれを用いた発振器 - Google Patents
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Description
この要求を満足させるための代表的な電子部品が水晶振動子である。水晶振動子は、良好な結晶の安定性から、発振子の品質の指標である共振先鋭度(即ちQ値)が極めて大きく、10000を超える事が知られている。これが、無線携帯機器、パーソナルコンピュータ等の安定な高周波信号源として、広く水晶振動子が利用されている理由である。
しかし、この水晶振動子は、近年のより一層の小型化の要求を十分に満足させる事ができない事も明らかになってきている。
特に、シリコンで形成された表面マイクロメカニカル共振器として、10000を超えるQ値を有し、MF〜VHF周波数間にて発振可能であるICコンパチブルの発振器が多結晶シリコンを構造材料にて動作が実証されている(例えば、非特許文献1参照)。
C.T.-c.Nguyen, "Frequency-Selective MEMS for Miniaturized Low-Power Communication Devices (invited)," IEEE Trans. MICROWAVE THEORY TECH., Vol.47, No.8, pp.1486-1503, August 1999 C.T.-c.Nguyen and R.T.Howe, "An Integrated CMOS Micromechanical Resonator High-Q Oscillator," IEEE SOLID-STATE CIRCUITS, Vol.34, No.4, pp.440-445, April 1999
さらに、静電容量を形成する上記対向部分以外に、固定電極33a,33b、及び発振片36を振動可能とするよう発振片36の両端を固定する振動子アイランド34a,34bとにおける寄生容量が上記静電容量素子に合算し存在している。
したがって、メカニカル発振器は、例えば駆動用電極を固定電極33aとし、検出用電極を固定電極33bとすると、発振状態において、対向した検出用電極33bと振動子との距離の変化による容量変化を、検出用電極33bで検出して検出信号として取り出すことになるが、駆動信号が駆動用電極33aに印加された際に、駆動用電極33aから検出用電極33bへの上記寄生容量の増加分によるクロストークの増加を上記検出信号に含むこととなる。
また、上述したように、同一基板上に他の回路を形成する場合、この他の回路が動作することにより、固定電極33a,33bと他の回路との間に存在する寄生容量の影響により、検出用電極33bを介して発振器の増幅回路に対する干渉が生じ、安定的な発振が行えなくなり、異常発振を起こす欠点を有している。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、メカニカル発振器における固定電極と振動子からなる発振子に対し、共振周波数を設定する容量結合以外の固定電極と振動子との寄生容量を抑制し、安定した発振を行う発振子及びそれを用いた発振器を提供することを目的とする。
という効果が得られる。
という効果が得られる。
なお、本実施形態では、携帯電話や携帯情報端末機器等の種々の電子部品に用いられる発振器として説明する。また、以下に示す各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材ごとに縮尺を異ならせてある。
ただし、SOI基板45に限らず、シリコン等の半導体基板で発振子30を製造しても構わない。これらの層の内、シリコン活性層44にはシリコン支持層11の外周に沿って立ち上がるフレーム31と、このフレーム31の内側に配置された振動子32及び一対の固定電極33a,33bとが構成されている。固定電極33a,33b及び振動子32は上記シリコン(例えば、上記シリコン活性層44)などの導体にて上記BOX層12上に形成され、図示しないがワイヤボンディングする部分には電極(金属などの導体で形成)が形成されている。
本実施形態において、振動子32は振動片36が振動自在に両持ち梁にて構成されているが、一方が固定された片持ち梁(カンチレバー)の構成でも良い。
本実施形態においては、シリコン支持層11を介してIC基板20と発振子30とが一体的にパッケージングされている。
また、図2(a)に示すように、振動子32は、平面視略I字状のものであり、振動子アイランド34a及び34b(ベース部)と、この振動子アイランド34a及び34bそれぞれに基端部35a及び35bを介して両持ち状に支持された振動片36とを備えている。
振動片36は、振動部アイランド34a及び34bに、その基端部35a、35bそれぞれが支持されるとともに、振動子アイランド34aの長手方向に沿う側面34dに直交するX方向(一方向)に、振動子アイランド34bに対して延出しているものである。また、振動片36は、その下面36aとシリコン支持層11の上面11aとの間にギャップを有しつつ(図2(b)参照)延出しており、その延出方向(X方向)と直交するY方向(振動片36の幅方向(他方向))に振動可能に構成されている。
また、部分シールド50a及び部分シールド50bの組合せとして、凸部40a、40bの側面48a,48bの部分が窓として明けられている部分を除き、電極部33a,33b全体を囲むパターン2の構成がある。
また、部分シールド50a、部分シールド50b及び部分シールド50cの組合せとして、側面48a,48bの部分が窓として明けられている部分を除き、電極部33a,33b及び振動子アイランド34a及び34bを囲むパターン3の構成がある。
例えば、固定電極33aが振動片36の駆動用電極とし、固定電極33bを振動片36の振動を検出する検出用電極とした場合にて説明する。
発振器10において、IC21の発振回路(後述)が検出用電極33bにて検出した振動片36の振動を検出し、その検出した電圧をIC21の発振回路(における増幅回路)が増幅し、駆動用電極33aに駆動電圧を印加し、バイアス電圧によりバイアスされている振動片36を静電引力及び静電斥力により駆動する。
このとき、駆動用電極33aに印加された電圧により、駆動用電極33aと容量結合している(寄生容量を有している)振動子アイランド34a及び34bと検出用電極33bとに対してクロストークが発生し、不安定な発振状態に陥る。
また、パターン2のシールドを採用した場合、駆動用電極33aから振動子アイランド34a及び34bと検出用電極33bとに対し、シールド50aを回り込み、振動子アイランド34a及び34bと検出用電極33bに達する電界を遮蔽することができ、かつ外部回路(IC21等)からの電界をも遮蔽することができ、パターン1に対してよりクロストークを抑制することができる。
また、パターン3のシールドを採用した場合、パターン2に加えて、振動子アイランド34a及び34bに対する上記外部回路からの電界を遮蔽することができ、パターン1及び2に対してよりクロストークを抑制することができる。
なお、発振器10には、通常、発振子30におけるフレーム31の内側を真空状態に維持するため、発振子30を覆うように封止基板が設けられるが、本実施形態の各図においては、説明をわかり易くするため、本実施形態においては封着基板の記載を省略する。
以下において、固定電極33aが振動片36の駆動用電極とし、固定電極33bを振動片36の振動を検出する検出用電極とした場合にて説明するが、固定電極33a、33bいずれを検出用電極、駆動用電極としても良い。
発振回路22は、インバータB1、B2、B3と、負荷抵抗R1、R2、R3と、コンデンサC1、C2とから構成されている。
インバータB3の入力端子が発振回路22の入力となり、インバータB1の出力端子が発振回路22の出力となり、発振周波数にて正帰還をかける。
発振回路22の出力は駆動用電極33aにワイヤボンディング52を介して接続され、発振回路22の入力は検出用電極33bにワイヤボンディング55を介して接続されている。
これにより、IC21は、制御信号に対応して、ボンディングワイヤ53を介して振動子32に対してバイアス電圧Vbを印加する。
この結果、発振回路22は、固定電極部33a及び33b間において、両者の間の振動片36の不安定状態により検出用電極33bに発生する微少な電圧の揺らぎを増幅し、増幅した電圧を駆動用電極33aに印加し、正帰還をかけることで、機械的な共振部にて透過した周波数が数m秒にて発振状態となっていく。
その結果、振動片36が、Y方向(振動片36の長尺方向に対して垂直方向)、つまり振動子36の両側方にギャップdを介して配置された一対の固定電極部33a,33b各々の凸部40a,40bに接近離間するように振動することとなる。ここで、振動片36は上記駆動電圧により、凸部40aとの間に生じる静電引力及び斥力により振動する。
振動片36が振動すると、振動片36と電極部33bとの間のギャップが変化し、振動片36と検出用電極33bとの間の静電容量素子の静電容量が変化する。そして、発振回路22は、その静電容量素子の静電容量の変化を電圧変化として検出用電極33bにより検出し、その検出した電圧を検出信号として入力し、この検出信号の電圧を増幅して位相を180°ずらして駆動用電極33aに対して駆動電圧として出力する。
図4において、バイアス電圧の電源と振動子アイランド34aとの間に介挿されているインピーダンス素子200は、例えば抵抗またはインダクタであり、振動子32に対して大電流の流入及び流出を防止するための電流量を制御するために設けられている。図4(c)の場合、上記インピーダンス素子200を介さず、直接にバイアスVbを出力する電源に、シールド50を接続する。
さらに、シールド50の構成がパターン2及びパターン3の場合、IC21の発振回路22を含めた回路の駆動による、検出用電極にて検出される電圧への影響をも抑制することができる。
12…BOX層
20…IC基板
21…IC
22…発振回路
30…発振子
31…フレーム
32…振動子
33a,33b…固定用電極
34a,34b…振動子アイランド
35a,35b…基端部
36…振動片
40a,40b…凸部
41a,41b,48a,48b…側面
45…SOI基板
50…シールド
51…電極
52,53,54,55…ボンディングワイヤ
200…インピーダンス素子
B1,B2,B3…インバータ
B4…バッファ
C1,C2…コンデンサ
Claims (5)
- 振動片の端部が固定された長尺状である振動子と、
該振動子の長尺方向に対する垂直方向において、前記振動子と対向するように設けられ、当該振動子のうち前記振動片と対向する対向部を有する固定電極と、
前記固定電極と前記振動子との対向領域に設けられ、前記対向部と前記振動片とが対向する部分に窓部を有するシールドと
を有する発振子。 - 前記シールドが前記窓部を除く前記固定電極の外周部全体に設けられていることを特徴とする請求項1記載の発振子。
- 前記シールドが前記窓部を除く前記振動子の外周部全体に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の発振子。
- 請求項1から請求項3のいずれかに記載の発振子と、
該発振子の共振周波数にて発振して、発振信号を出力する発振回路と
を有することを特徴とする発振器。 - 前記発振器のシールドに予め設定された電位が印加されていることを特徴とする請求項4記載の発振器。
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