JP4930769B2 - 発振器 - Google Patents
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Description
T.Mattila et al., "14MHz Micromechanical Oscillator", The 11th International Conference on Solid-State Sensors and Actuators, Munich, Germany, 2001
前記出力用振動子に直流電圧を印加する直流電圧印加部と、前記出力用振動子の長手方向に沿うように複数配置されている励振用電極であって、前記出力用振動子の振動の腹部の近傍に配置され、該出力用振動子との間で電界を介して相互に作用する複数の励振用電極と、前記複数の励振用電極に電気的に接続され、前記出力用振動子の共振周波数で発振して発振信号を出力する発振回路と、前記発振回路から各々の前記励振用電極への電気的な接続経路を選択することにより、前記出力用振動子の固有振動モードを変更する基本周波数選択回路とを備える。
上記の構成によれば、直流電圧印加部が、出力用振動子に直流電圧を印加し、さらに、励振用電極が、出力用振動子との間で電界を介して相互に作用して出力用振動子を励振して固有振動モードを変化させ、発振回路が、出力用振動子の固有振動モードに応じた共振周波数で発振して発振信号を出力できる。
上記の構成によれば、基本周波数選択回路が、発振回路から励振用電極への電気的な接続経路を選択する事で励振用電極への電圧の印加方法が変更できるため、励振用電極が出力用振動子の所望の位置に電界を介して作用して所望の振動モードを選択し、発振回路が、出力用振動子の所望の共振周波数で発振して発振信号を出力できる。
上記の構成によれば、出力用振動子と励振用電極とが同一の半導体基板上に形成できるため、小型化できる。
上記の構成によれば、発振器が、励振用電極の配置位置に応じて出力用振動子の所望の振動モードの共振周波数で発振して発振信号を出力できる。
上記の構成によれば、発振器が、励振用電極の配置位置に応じて出力用振動子の所望の振動モードの共振周波数で発振して発振信号を出力できる。
上記の構成によれば、発振回路が出力用振動子の共振周波数で発振する事ができる。
上記の構成によれば、発振回路が出力用振動子の共振周波数の2分の1の周波数で発振する事ができる。
図1は、本発明の実施形態に係る発振器のブロック図である。同図に示すように、本発振器は、振動子100、直流バイアス電圧印加回路101、基本周波数選択回路102、出力用発振回路103から構成される。
まず、直流バイアス電圧印加回路101は、振動子100に直流バイアス電圧を印加して静電気力による駆動ができる状態にする。次に、基本周波数選択回路102は、振動子100の共振周波数の選択を行い、出力用発振回路103は、振動子100の共振周波数で発振して出力用発振信号を出力する。
上記の様に本発振器は、基本周波数選択回路102において選択された周波数の発振信号を出力するものである。
まず、図2を参照して上記振動子100の構成の第1の例を説明する。
同図に示すように、振動子100は、出力用振動子(カンチレバー)201、出力用振動子電極パッド202,203、励振用電極パッド204〜206、励振用電極207〜209、支持層210、絶縁層211〜215、固定部216,217から構成される。
出力用振動子(カンチレバー)201は固定部216,217と同じ高さに設けられており、出力用振動子(カンチレバー)201と支持層210の間には絶縁層が存在せず空隙となっている。これにより、出力用振動子(カンチレバー)201は、機械的に振動し得る。出力用振動子電極パッド202,203は、それぞれ固定部216,217の上に設けられており、出力用振動子(カンチレバー)201に電気的に接続されている。
また、支持層210は半導体(シリコン)基板であり、出力用振動子(カンチレバー)201を機械的に固定すると共に固定電極としても機能する。
図3(a)は、振動子を表す動作原理図である。この図に示す様に、MEMS振動子は空隙を有する電極間の静電容量素子を含んでいる。同図において、301はバネ、302は錘、303は基板、304は励振用電極、305は電極、306は交流電源、307は直流電源である。MEMS振動子は電圧を印加して静電気力による駆動を行うが、その際、交流信号に加えて直流バイアス電圧を印加することで水晶振動子と同じ電気的特性(例えばQ値)となるので、水晶発振器と同様の構成で発振器の振動子として用いる事が可能である。
V= v0+δejωt
と表すことができる。
同図において、400〜402は直流バイアス電圧源である。その他の構成要素は、図2を用いて説明した振動子100の構成要素と共通するため、説明は省略する。
出力用振動子(カンチレバー)201は、電圧値Vbiasの電圧が印加されているため、所定の電圧が印加されている励振用電極207〜209との間に静電気力が働く。つまり、出力用振動子(カンチレバー)201に働く静電気力Fの大きさは、振動子と電極との間の電位差に比例する。
|Fa|<|Fb|<|Fc|
の関係を満たす。
図5(a)は、一点が固定された出力用振動子の固有振動モードの説明図である。
同図において、500は、出力用振動子、501は、支点である。また、出力用振動子500の長さはL、高さはb、幅はtである。また、出力用振動子500は、同図に示した振動方向に振動するものとする。
図5(b)は、1次モードの振動を表す。同図に示す様に、出力用振動子500は、支点501を固定して振動し、支点501の反対側が振動の腹となる。
図5(c)は、2次モードの振動を表す。同図に示す様に、出力用振動子500は、支点501を固定して振動し、出力用振動子500の長さ0.774Lの位置が振動の節となる。
図5(d)は、3次モードの振動を表す。同図に示す様に、出力用振動子500は、支点501を固定して振動し、出力用振動子500の長さ0.5Lの位置と0.868Lの位置とが振動の節となる。
同図において、510は、出力用振動子、511は、支点である。また、出力用振動子510の長さはL、高さはb、幅はtである。出力用振動子510は、同図に示した振動方向に振動するものとする。
図5(f)は、1次モードの振動を表す。同図に示す様に、出力用振動子510は、両端の支点511を固定して振動し、出力用振動子510の長さ方向の中間点が最大振幅の腹となる。
図5(g)は、2次モードの振動を表す。同図に示す様に、出力用振動子510は、両端の支点511を固定して振動し、出力用振動子510の長さ0.5Lの位置が振動の節となる。
図5(h)は、3次モードの振動を表す。同図に示す様に、出力用振動子510は、両端の支点511を固定して振動し、出力用振動子510の両端の支点511から長さ0.359Lの位置がそれぞれ振動の節となる。
図6(a)は、振動子の接続図である。同図において、600は、直流バイアス電圧源、601は、交流電圧源、602〜604は、スイッチ、605は、端子(1)、606は、端子(2)である。その他の構成要素は、図2を用いて説明した振動子100の構成要素と共通するため、説明は省略する。
基本周波数選択回路102:スイッチ602〜604は、接続を3状態間で切り替えられるものであり、スイッチ602は、一端が励振用電極パッド204に接続され、他端の3端子のうち2端子が、それぞれ端子(1)605と端子(2)606に接続され、1端子は開放されている。また、スイッチ603は、一端が励振用電極パッド205に接続され、他端の3端子のうち2端子が、それぞれ端子(1)605と端子(2)606に接続され、1端子は開放されている。また、スイッチ604は、一端が励振用電極パッド206に接続され、他端の3端子のうち2端子が、それぞれ端子(1)605と端子(2)606に接続され、1端子は開放されている。また、支持層210は、接地されている。
図7は、振動子の固有振動モードを表す模式図である。同図は、振動子100を上部から見た模式図である。
図7(a)は、無振動状態の模式図である。同図において、700は、出力用振動子(カンチレバー)201の位置を表す。無振動状態においては、出力用振動子(カンチレバー)201の位置700は、直線である。
図7(c)は、1次モードの振動時の励振用電極の接続状態を示す図である。
同図に示す様に、1次モードの振動時には、図6における励振用電極207〜209のすべてが端子(1)605へ接続される。つまり、スイッチ602〜604のすべてが端子(1)605側へ接続される。これにより、励振用電極207〜209には、交流電圧源601によって同位相の交流電圧が印加され、この励振用電極207〜209によって出力用振動子(カンチレバー)201に及ぼされる静電気力は常に同一の方向となり、交流電圧の位相に応じて静電気力の大きさが一様に変化するので、1次モードの振動が発生する。
図7(d)は、2次モードの振動状態の模式図である。704は、出力用振動子(カンチレバー)201が振動して腹が最も励振用電極207に近づいた位置、705は、出力用振動子(カンチレバー)201が振動して腹が最も励振用電極209に近づいた位置である。
同図に示した2次モードの振動を発生させる場合、図7(e)に示す励振用電極の接続状態とする事が必要である。
同図に示す様に、2次モードの振動時には、図6における励振用電極207が端子(1)605へ接続され、励振用電極209が端子(2)606へ接続され、励振用電極208が開放される。つまり、スイッチ602が端子(1)605側へ接続され、スイッチ604が端子(2)606側へ接続され、スイッチ603が開放される。これは、図6(a)に示したスイッチの接続状態である。
この場合、出力用振動子(カンチレバー)201の共振周波数は、1次モードの際の共振周波数の約2.8倍になるため、交流電圧源601の周波数も約2.8倍に設定する必要がある。
まず、図8を参照して、振動子100の電極への電圧の印加状態と振動子へ働く静電気力について説明する。
同図において、400〜402は直流バイアス電圧源である。その他の構成要素は、図2を用いて説明した振動子100の構成要素と共通するため、説明は省略する。
出力用振動子(カンチレバー)201と所定の電圧が印加されている励振用電極207〜209との間に静電気力が働く。つまり、出力用振動子(カンチレバー)201に働く静電気力Fの大きさは、振動子と電極との間の電位差に比例する。
Fa=Fc、Fb=0
の関係を満たす。つまり、励振用電極207と励振用電極209とに印加される電圧が逆極性であっても出力用振動子(カンチレバー)201には同じ方向の静電気力が働く。
図9(a)は、振動子の接続図である。同図において、600は、直流バイアス電圧源、901は、交流電圧源、602〜604は、スイッチ、605は、端子(1)、606は、端子(2)である。その他の構成要素は、図2を用いて説明した振動子100の構成要素と共通するため、説明は省略する。
図10は、振動子の固有振動モードを表す模式図である。同図は、振動子100を上部から見た模式図である。
図10(a)は、無振動状態の模式図である。同図において、700は、出力用振動子(カンチレバー)201の位置を表す。無振動状態においては、出力用振動子(カンチレバー)201の位置700は、直線である。
出力用振動子(カンチレバー)201の振動中心位置1003は、振動子の電位がGNDであるため、湾曲しない。
同図に示した1次モードの振動の場合、図10(c)に示す励振用電極の接続状態とする事が必要である。
同図に示す様に、1次モードの振動時には、図9における励振用電極207〜209のすべてが端子(1)605へ接続される。つまり、スイッチ602〜604のすべてが端子(1)605側へ接続される。これにより、励振用電極207〜209には、同位相の交流電圧が印加され、この励振用電極207〜209によって出力用振動子(カンチレバー)201に及ぼされる静電気力は常に同一の方向となるので、1次モードの振動が発生する。
図10(d)は、2次モードの振動状態の模式図である。1004は、出力用振動子(カンチレバー)201が振動して腹が最も励振用電極207に近づいた位置、1005は、出力用振動子(カンチレバー)201が振動して腹が最も励振用電極209に近づいた位置である。
同図に示した2次モードの振動の場合、図10(e)に示す励振用電極の接続状態とする事が必要である。
同図に示す様に、2次モードの振動時には、図9における励振用電極207が端子(1)605へ接続され、励振用電極209が端子(2)606へ接続され、励振用電極208が開放される。つまり、スイッチ602が端子(1)605側へ接続され、スイッチ604が端子(2)606側へ接続され、スイッチ603が開放される。これは、図9(a)に示したスイッチの接続状態である。
上述の様な直流バイアス電圧の印加を行う事で、1次モードの場合、出力用振動子(カンチレバー)201の持つ共振周波数の2分の1の発振周波数を得る事ができ、2次モードの場合、その約2.8倍の発振周波数を得る事ができる。
同図に示した発振回路は、図1を用いて説明した出力用発振回路103の回路例である。なお、本発振回路は、水晶発振器で一般に用いられているコルピッツ発振回路を応用した回路である。
また、負荷容量1104,1105の他端は、それぞれ接地される。インバータ(アンプ)1111の出力は、発振信号出力端子1120に接続される。
発振回路は、振動子1100の共振周波数で発振して発振信号を発振信号出力端子1120から出力する。ここで、図7を用いて説明した様に、スイッチ1101を切り替える事によって振動子1100の固有振動モードを変更し、共振周波数を変化させて発振器の発振周波数を変更できる。これは、本発明における基本周波数選択回路として機能する。
図12は、振動子の第2の構成例を示す斜視図である。
同図に示すように、振動子1200は、出力用振動子(カンチレバー)1201、出力用振動子電極パッド1202,1203、励振用電極パッド1204〜1209、励振用電極1210〜1215、支持層1216、絶縁層1217〜1224、固定部1225,1226から構成される。
出力用振動子(カンチレバー)1201は固定部1225,1226と同じ高さに設けられており、出力用振動子(カンチレバー)1201と支持層1216の間には絶縁層が存在せず空隙となっている。これにより、出力用振動子(カンチレバー)1201は、機械的に振動し得る。出力用振動子電極パッド1202,1203は、それぞれ固定部1225,1226の上に設けられており、出力用振動子(カンチレバー)1201に電気的に接続されている。
また、支持層1216は半導体(シリコン)基板であり、出力用振動子(カンチレバー)1201を機械的に固定すると共に固定電極としても機能する。
同図において、1300〜1302は直流バイアス電圧源である。その他の構成要素は、図12を用いて説明した振動子1200の構成要素と共通するため、説明は省略する。
出力用振動子(カンチレバー)1201は、電圧値Vbiasが印加されているため、所定の電圧が印加されている励振用電極1210〜1215との間に静電気力が働く。つまり、出力用振動子(カンチレバー)1201に働く静電気力Fの大きさは、振動子と電極との間の電位差に比例する。
|Fa|<|Fc|、Fb=0
の関係を満たす。
図14(a)は、振動子の接続図である。同図において、1400は、直流バイアス電圧源、1401は、交流電圧源、1402〜1407は、スイッチ、1408は、端子(1)、1409は、端子(2)である。その他の構成要素は、図12を用いて説明した振動子1200の構成要素と共通するため、説明は省略する。
図15は、振動子の固有振動モードを表す模式図である。同図は、振動子1200を上部から見た模式図である。
図15(a)は、無振動状態の模式図である。同図において、1500は、出力用振動子(カンチレバー)1201の位置を表す。無振動状態においては、出力用振動子(カンチレバー)1201の位置1500は、直線である。
図15(c)は、1次モードの振動時の励振用電極の接続状態を示す図である。
同図に示す様に、1次モードの振動時には、図14における励振用電極1213〜1215が端子(1)1408へ接続され、励振用電極1210〜1212が端子(2)1409へ接続される。つまり、スイッチ1405〜1407が端子(1)1408側へ接続され、スイッチ1402〜1404が端子(2)1409側へ接続される。これは、図14(a)に示したスイッチの接続状態である。
図15(d)は、2次モードの振動状態の模式図である。1504は、出力用振動子(カンチレバー)1201が振動して腹が最も励振用電極1212,1213に近づいた位置、1505は、出力用振動子(カンチレバー)1201が振動して腹が最も励振用電極1210,1215に近づいた位置である。
同図に示した2次モードの振動を発生させる場合、図15(e)に示す励振用電極の接続状態とする事が必要である。
同図に示す様に、2次モードの振動時には、図14における励振用電極1212,1213が端子(1)1408へ接続され、励振用電極1210,1215が端子(2)1409へ接続され、励振用電極1211,1214が開放される。つまり、スイッチ1404,1405が端子(1)1408側へ接続され、スイッチ1402,1407が端子(2)1409側へ接続され、スイッチ1403,1406が開放される。
従って、励振用電極1210,1213によって出力用振動子(カンチレバー)1201に及ぼされる静電気力と、励振用電極1212,1215によって出力用振動子(カンチレバー)1201に及ぼされる静電気力とは常に逆方向となるので、2つの腹と1つの節を持つ2次モードの振動が発生する。
つまり、上述の振動子1200を用いると、1次モードである基本周波数に加えて、2次モードである約2.8倍の基本周波数の発振周波数を得る事ができる。
図16は、振動子の第3の構成例を示す斜視図である。
同図に示すように、振動子1600は、出力用振動子(カンチレバー)1601、出力用振動子電極パッド1602、励振用電極パッド1603〜1605、励振用電極1606〜1608、支持層1609、絶縁層1610〜1613、固定部1614から構成される。
出力用振動子(カンチレバー)1601は固定部1614と同じ高さに設けられており、出力用振動子(カンチレバー)1601と支持層1609の間には絶縁層が存在せず空隙となっている。これにより、出力用振動子(カンチレバー)1601は、機械的に振動し得る。出力用振動子電極パッド1602は、固定部1614の上に設けられており、出力用振動子(カンチレバー)1601に電気的に接続されている。
また、支持層1609は半導体(シリコン)基板であり、出力用振動子(カンチレバー)1601を機械的に固定すると共に固定電極としても機能する。
同図において、1700〜1702は直流バイアス電圧源である。その他の構成要素は、図16を用いて説明した振動子1600の構成要素と共通するため、説明は省略する。
出力用振動子(カンチレバー)1601と所定の電圧が印加されている励振用電極1603〜1605との間に静電気力が働く。つまり、出力用振動子(カンチレバー)1601に働く静電気力Fの大きさは、振動子と電極との間の電位差に比例する。
|Fa|<|Fb|<|Fc|
の関係を満たす。
図18(a)は、振動子の接続図である。同図において、1800は、直流バイアス電圧源、1801は、交流電圧源、1802〜1804は、スイッチ、1805は、端子(1)、1806は、端子(2)である。その他の構成要素は、図16を用いて説明した振動子1600の構成要素と共通するため、説明は省略する。
図19は、振動子の固有振動モードを表す模式図である。同図は、振動子1600を上部から見た模式図である。
図19(a)は、無振動状態の模式図である。同図において、1900は、出力用振動子(カンチレバー)1601の位置を表す。無振動状態においては、出力用振動子(カンチレバー)1601の位置1900は、直線である。
出力用振動子(カンチレバー)1601の振動中心位置1903は、出力用振動子(カンチレバー)1601に印加される直流バイアス電圧源1800(電圧Vb)の影響で、励振用電極1608側へ引力が働いて湾曲する。
同図に示した1次モードの振動の場合、図19(c)に示す励振用電極の接続状態とする事が必要である。
同図に示す様に、1次モードの振動時には、図18における励振用電極1606〜1608のすべてが端子(1)1805へ接続される。つまり、スイッチ1802〜1804のすべてが端子(1)1805側へ接続される。これにより、励振用電極1606〜1608には、同位相の交流電圧が印加され、この励振用電極1606〜1608によって出力用振動子(カンチレバー)1601に及ぼされる静電気力は常に同一の方向となるので、1次モードの振動が発生する。
図19(d)は、2次モードの振動状態の模式図である。1904は、出力用振動子(カンチレバー)1601が振動して自由端が最も励振用電極1608に近づいた位置、1905は、出力用振動子(カンチレバー)1601が振動して自由端が最も励振用電極1608から遠ざかった位置である。
同図に示した2次モードの振動の場合、図19(e)に示す励振用電極の接続状態とする事が必要である。
同図に示す様に、2次モードの振動時には、図18における励振用電極1606,1607が端子(1)1805へ接続され、励振用電極1608が開放される。つまり、スイッチ1802,1803が端子(1)1805側へ接続され、スイッチ1804が開放される。これは、図18(a)に示したスイッチの接続状態である。
上述の様な構成の振動子1600に上述の直流バイアス電圧の印加を行う事で、1次モードの場合、出力用振動子(カンチレバー)1601の持つ共振周波数の2分の1の発振周波数を得る事ができ、2次モードの場合、その約6.3倍の発振周波数を得る事ができる。
例えば、励振用電極の数は上述した例に限らず、また、発振回路の構成は図11に示した構成に限定されない。
Claims (6)
- 機械的に振動し得るように設けられた出力用振動子と、
前記出力用振動子に直流電圧を印加する直流電圧印加部と、
前記出力用振動子の長手方向に沿うように複数配置されている励振用電極であって、前記出力用振動子の振動の腹部の近傍に配置され、該出力用振動子との間で電界を介して相互に作用する複数の励振用電極と、
前記複数の励振用電極に電気的に接続され、前記出力用振動子の共振周波数で発振して発振信号を出力する発振回路と、
前記発振回路から各々の前記励振用電極への電気的な接続経路を選択することにより、前記出力用振動子の固有振動モードを変更する基本周波数選択回路と
を備える発振器。 - 前記出力用振動子は、半導体基板である支持層に対向して配置され、その少なくとも一部は前記支持層上の絶縁層に固定され、
前記複数の励振用電極は、前記支持層に対向して配置され、その全体は前記支持層上の前記絶縁層に固定されている事を特徴とする請求項1に記載の発振器。 - 前記複数の励振用電極は、前記出力用振動子の長辺方向に沿って該出力用振動子の片側に配置された事を特徴とする請求項2に記載の発振器。
- 前記複数の励振用電極は、前記出力用振動子の長辺方向に沿って該出力用振動子の両側に配置された事を特徴とする請求項2に記載の発振器。
- 前記出力用振動子には直流の正電圧が印加され、前記支持層が接地された事を特徴とする請求項2から請求項4の何れか1項に記載の発振器。
- 前記出力用振動子は接地され、前記支持層には直流の負電圧が印加された事を特徴とする請求項2又は請求項3に記載の発振器。
Priority Applications (1)
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