JP5128430B2 - 下型キャビティ面への離型フイルム装着方法及び装置 - Google Patents
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Description
この方法は、例えば、上下両型から成る圧縮樹脂封止成形型の下型キャビティ内に液状の熱硬化性樹脂材料を供給して、この液状樹脂材料中に基板上の電子部品を浸漬させると共に、この液状樹脂材料に所定の加熱及び型締圧力を加えて該電子部品を樹脂封止成形するものである。
また、この方法において、下型のキャビティ内に液状の熱硬化性樹脂材料を供給するには、通常、ディスペンサが用いられている。例えば、ディスペンサの本体を上下両型間に進退可能となるように装設しておき、上下両型の型開時に該ディスペンサ本体を上下両型間に進入させると共に、該ディスペンサの先端ノズルから所定量の液状熱硬化性樹脂材料を吐出させるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、下型キャビティ内への熱硬化性樹脂材料供給工程が迅速に且つ適正に行われないときは該樹脂材料の熱硬化反応が促進されて高粘度状態となるため、該下型キャビティ内の隅々にまで該樹脂材料を均一に供給できず、また、高粘度状態の熱硬化性樹脂材料中に発光ダイオードを浸漬させようとするとその金線ワイヤを変形させ或はこれを切断することがあり、その結果、電気的接続不良の状態で樹脂封止成形が行われると云った樹脂封止成形上の重大な弊害が発生する。
また、使用する樹脂材料に熱硬化性のものを用いる場合においては、次のような特有の問題がある。即ち、下型キャビティ内で成形された直後の樹脂成形体は樹脂成形温度にまで加熱されているため高温で未だ硬度不足の状態にあるため、このような樹脂成形体を下型キャビティ内から早く取り出すと該樹脂成形体に反りや変形が発生して成形不良品となる。このため、該下型キャビティ内から樹脂成形体を取り出すには該樹脂成形体の温度が低下した後に行うようにしている。しかしながら、この樹脂成形体の取出工程には長時間を設定しなければならないことから、これに基因して全体的な樹脂成形サイクルタイムが長くなり、その結果、生産性を低下させると云った問題がある。
なお、上下両型間に複数のキャビティ部を配設してこれらのキャビティ部の夫々に基板を装填セットする大型の圧縮樹脂封止成形装置を用いる場合は、各キャビティ内の夫々に液状熱硬化性樹脂材料を供給することになるが、その全部の樹脂材料供給工程が終了した時点での各キャビティ内における熱硬化性樹脂材料の夫々は異なる粘度を有することになる。このため、発光ダイオードの液状熱硬化性樹脂材料中への浸漬工程を均一な条件下において行うことができず、前記したと同様に、該樹脂材料中に浸漬させた発光ダイオードの金線ワイヤを変形させ或はこれを切断して電気的接続不良の状態で樹脂封止成形が行われる等の重大な弊害が発生するため、均等で高品質性・高信頼性を備えた電子部品の圧縮樹脂封止成形品を効率良く且つ確実に成形することができないと云った樹脂成形上の重大な問題がある。
また、大型の圧縮樹脂封止成形装置を用いる場合においては、例えば、各キャビティ内への液状熱硬化性樹脂材料の供給工程を夫々同時に行うことにより、各キャビティ内における液状熱硬化性樹脂材料の粘度を夫々均等にすることができる。しかしながら、このときは、前記したディスペンサの配設数を増加させる等の必要があって全体的な装置構造が更に複雑化され或はその全体形状が更に大型化すると云った問題がある。
まず、樹脂封止成形用の上型(6) と下型(10) とを離反させる上下両型(6・10) の型開工程を行い、
次に、前記下型のキャビティ面に樹脂封止成形品離型用のフイルム(16)を供給する離型フイルム供給工程を行い、
次に、前記上下両型間に離型フイルム装着部材(21)を挿入する離型フイルム装着部材挿入工程を行い、
次に、前記離型フイルム装着部材の底面に設けた吸引孔(211) にて前記下型キャビティ面に張設された離型フイルムにおける下型キャビティ部の外方周縁部に対応する周縁部位を強制的に吸引して支持(211a)する離型フイルム吸引支持工程を行い、
次に、前記離型フイルム吸引支持工程にて吸引支持(211a)された離型フイルムに圧縮エア(A1) を供給して前記離型フイルムを下型キャビティ面にフイットさせる圧縮エア吹込工程を行うことを特徴とする。
前記下型キャビティ面(樹脂成形面106) への離型フイルム装着部材(21)と、前記離型フイルム装着部材を前記樹脂封止成形用型の上型(6) 及び下型(10) との間に進退自在に往復移動させる往復駆動機構とから構成されており、
前記離型フイルム装着部材には、前記下型キャビティ面に張設された離型フイルム(16)における下型キャビティ部の外方周縁部に対応する周縁部位を強制的に吸引支持する吸引孔(211) と、前記吸引孔と真空タンク側とを連通接続させた吸気経路(210a)と、前記吸引孔に吸引支持(211a)された状態の前記離型フイルムに圧縮エア(A1)を供給する圧縮エア噴出孔(210b)と、前記圧縮エア噴出孔と圧縮エアタンク側とを連通接続させた圧縮エア供給経路(210c)とを配設して構成したことを特徴とする。
また、図2に示すように、可動板7の上面部には、少なくとも下型キャビティ面を含む下型10の型面に成形品離型用のフイルム16を張設する離型フイルム張設機構17が配設されている。この離型フイルム張設機構17は、可動板上面部の一方側に配置した離型フイルム供給ローラ171と、その他方側に配置した離型フイルム巻取ローラ172と、該巻取ローラを回転駆動させるモータ173と、両ローラ171・172間に張設した離型フイルム16にシワや弛みが発生しないように該離型フイルムに対して適正な張力を与えるためのテンションローラ174等から構成されている。
また、後述するように、下型10には小形の基板、例えば、一辺が約50乃至70mm程度となる角型基板の単数枚を装填セットするための単数の樹脂成形用キャビティが設けられており、これによって該下型の小型化が図られている。
更に、このような小形基板用の型を採用すると共に、これに対応する各構成部位の構造も小型化されているため、装置の全体形状が小型化されて、所謂、卓上型の圧縮樹脂封止成形装置として構成されている。
図3に拡大して図示するように、収容部12は、主剤となるシリコーン樹脂等の液状樹脂材料の収容タンク121と液状硬化剤の収容タンク122とから構成されている。
また、計量部13には制御部18からの信号を受けて開閉操作される開閉弁131及び開閉弁132が設けられており、その一方の開閉弁131は制御部18からの開信号を受けて開き収容タンク121内の液状樹脂材料の所定量を混合搬送部14内に注入した後に閉じるように設定され、同様に、その他方の開閉弁132は制御部18からの開信号を受けて開き収容タンク122内の液状硬化剤の所定量を混合搬送部14内に注入した後に閉じるように設定されている。
混合搬送部14においては、両開閉弁131・132を通して注入された液状樹脂材料と液状硬化剤とを混合することによってその両液を均等に混ぜ合わせることができるように設けられている。また、この混合搬送部14には制御部18からの信号を受けて開閉操作される開閉弁141が設けられている。そして、この開閉弁141が開くと混合搬送部14内で混合された両液(液状熱硬化性樹脂材料R)は下方に位置するゲートノズル15側にスムーズに搬送されることになる。
なお、符号19は装置の操作パネル部を示している。
この圧縮エアAは、上記した両液の搬送終了時に、混合搬送部14内に該圧縮エアを導入することによって、混合された両液の全量をゲートノズル15側へ、より確実に搬送させるためのものである。
なお、このような圧縮エアによる両液搬送工程(即ち、残留液状熱硬化性樹脂材料の搬送工程)は、両液のゲートノズル15側への搬送作用を補助するためのものであり、従って、必要に応じて採用すれば良い。
また、これと同じ目的で、計量部13内に圧縮エアを導入して、この計量部内に残留しようとする液状樹脂材料の一部をゲートノズル側(混合搬送部14内)へ搬送するようにしても良い。
上型6は上型プレート5の底面側に設けられた凹所51内に嵌装されているが、該上型は該凹所に対して着脱自在(容易に着脱できる状態)として装設されている。また、該上型は止着ピン61を介して該凹所内に止着されると共に、位置決めピン62によって上型プレート5の所定位置に装着されている。更に、上型6には止着ピン61を下方へ押し出すための弾性部材63による弾性突出力が加えられており、従って、該上型は凹所51の内面から下方へ離反するように付勢された、所謂、フローティング構造となっている。
このため、通常時には、上型6と凹所51の内面との間には約1mm程度の間隙Sが設けられるように設定されている。
また、上型プレート5内には上型加熱用のカートリッジヒータ52が装設されて該上型プレート5を常時加熱する状態にあるが、上型6と凹所51との間には上記した間隙Sが設けられているため、該間隙による空気断熱作用により、通常時は、該上型に対する加熱作用は効率良く抑制されている。
また、上型6内には該上型冷却用の冷却水路64が配設されると共に、該冷却水路には給排水ポンプ(図示なし)に連通接続された冷却水の導入排出管65が連通接続されている。従って、上型6の冷却時には該給排水ポンプを作動させることにより導入排出管65を通して該上型の冷却水路64内に冷却水を導入させることができ、逆に、上型6の加熱時においては導入排出管65を通して上型冷却水路64内の冷却水を上型6の外部へ排出させることができるように設けられている。
符号66は上型6の底面に突出して設けられたパイロットピンである。
また、符号67は上型6の底面に開設された吸気孔であり、該吸気孔は、図6(2) に示すように、上記した凹所51内と連通接続するように設けられている。
なお、上型6に対する加熱及び冷却作用を更に効率良く且つ迅速に行うためには、例えば、該上型を熱伝導率の高い銅系の材料にて形成することが好ましい。
また、上型プレート5にはシール部材53による上記シール範囲と外部とを連通接続させると共に、該シール範囲を減圧するための吸気通路54が設けられている。
また、上型プレート5には上記した凹所51内(間隙S)と外部とを連通接続させる吸気通路55が設けられている(図6(2) 参照)。更に、この吸気通路55は外部に配設した真空モータ(図示なし)と連通接続されており、従って、該真空モータを作動させることによって凹所51(間隙S)内を減圧することができるように設けられている。
なお、上記したように、通常時には、上型6と上型プレート5の凹所51との間には間隙Sが設けられるように構成されているが、真空モータ(図示なし)にて凹所51(間隙S)内を減圧したとき、該凹所内に嵌装された上型6は、上記した弾性部材63による下方への弾性突出力に抗して上昇し該凹所の内面に接合されるように設けられている。従って、この上型6と上型プレートの凹所51内面とを接合させる機構は上型プレート5に設けた上型加熱用のカートリッジヒータ52からの熱伝導による加熱作用を該上型に加えるための上型加熱機構を構成している。
符号56は上型ガイドピンである。
即ち、図5(1) に示すように、ゲートノズルの本体151はシール部材152を介して上型断熱板4と上型プレート5の中心部に設けられた上下方向の嵌合着脱部57内に嵌合されると共に、ゲートノズル本体151の下端ノズル部153は上型6の中心部に形成した上下方向の開口部68内に嵌合されて該上型の底面からは下方へ突出しないように設けられている。
また、該ゲートノズル本体上端部の冷却水導入排出部154は上型断熱板4の上面部に突設されると共に、該冷却水導入排出部には冷却水管154aが接続されている。
また、ゲートノズル本体151の内部には冷却水を流通・循環させるためのスリーブ状の冷却水路部材155が密に(密着した状態で)且つ一体状に嵌着されている。
また、冷却水路部材155の中心部には液状樹脂材料吐出用のノズルチップ156が着脱自在の状態で嵌装されている。このノズルチップ156は下方向に向かって細くなるような形状として形成されると共に、ノズルチップ156の内部を流動する液状樹脂材料が該ノズルチップの内面等に付着して目詰まりを起こすのを防止する目的で撥水特性を備えた素材により形成されている。
また、ノズルチップ156の上端部には該ノズルチップを冷却水路部材155内に確実に保持させるための保持部材157が着脱自在の状態で止着されている。また、この保持部材157を介してノズルチップ156を冷却水路部材155内に保持させた場合、該保持部材の中心部に形成した連通孔157aとノズルチップの液状樹脂材料吐出孔156aとは連通接続されるように設けられている。そして、この保持部材の連通孔157a内に液状樹脂材料Rが搬送されると該液状樹脂材料はスムーズにノズルチップ156の液状樹脂材料吐出孔156a側に案内されて該液状樹脂材料吐出孔から直ちに下方へ吐出されるように設けられている。更に、冷却水路部材155内に保持されたノズルチップ156の下端部はゲートノズル本体のノズル部153の内面に密に嵌合されると共に、このノズル部153から下方へ突出しないように設けられている。
また、ゲートノズル15は嵌合着脱部57に対して着脱自在の状態で装設されており、更に、ノズルチップ156及び保持部材157は、図5(2) に示すように、冷却水路部材155に対して着脱自在の状態で装設されている。
このように、ゲートノズル15を分解可能に且つ着脱自在の状態で装設することによって、例えば、樹脂成形作業前において使用する樹脂材料の性状に適応したノズルチップを選択して採用することができ、また、樹脂成形作業後等においてノズルチップ等の洗浄や交換作業を効率良く行うことができる。特に、熱硬化性樹脂材料を使用する場合においては、例えば、樹脂材料の一部が液状樹脂材料吐出孔156aや連通孔157aの内面等に付着して硬化することにより該ノズルチップ等が使用不能となったような場合にこれを洗浄し或は交換する等の迅速な対応ができるようにしておくことが好ましい。
また、図6(2) に示すように、上型6の底面に開設された吸気孔67及び上型プレート5の凹所51内(間隙S)と外部に配設した真空モータ(図示なし)とは、前述したように、吸気通路55を介して連通接続されているため、該真空モータを作動させることにより吸気孔67と上型プレートの凹所51内(間隙S)及び吸気通路55内を減圧することができる。従って、後述するように、この減圧に基づく吸気孔67の吸着作用により角型基板20を上型6の底面に供給セットすることができる。なお、このとき、角型基板20は上型6の底面に突設されたパイロットピン66を介して位置決めされるため、この吸着作用及び位置決作用によって、該角型基板は上型6の底面における所定の位置に確実に装着されることになる。
また、この角型基板20の吸着作用と上記したシール部材53によるシール範囲の減圧作用とは別個に独立して行うことができる。
下型プレート9の上面部にはフローティングプレート91が装設されている。また、下型プレート9とフローティングプレート91との間には弾性部材92が介在されており、この弾性部材92よる弾性は該両者を上下方向へ離反させる方向への押圧力として加えられている。
また、下型プレート9の上面部には下型10が嵌装されている。
この下型10は上記フローティングプレート91の中央部に設けられた取付孔部93内において上下摺動可能な状態で嵌装されると共に、該下型の外周面と該取付孔部の内周面との間には、吸気用の間隙S1 が構成されている(図10(2) 参照)。更に、下型10は止着ピン101を介して取付孔部93に止着されると共に、位置決めピン102によって取付孔部93の所定位置に装着されている。また、下型10には弾性部材103の弾性によって止着ピン101を上方へ押し上げる方向の弾性突出力が加えられており、従って、該下型は下型プレート9の上面から離反するように付勢された、所謂、フローティング構造となっている。
このため、通常時には、下型10と下型プレート9の上面との間には約1mm程度の間隙Sが設けられるように設定されている。
また、下型プレート9内には下型10を加熱するためのカートリッジヒータ94が装設されているが、通常時は、下型10と下型プレート9の上面との間には上記した間隙Sが設けられているため、該間隙による空気断熱作用により、該下型に対する加熱作用は効率良く抑制されている。
また、下型10内には該下型冷却用の冷却水路104が配設されると共に、該冷却水路には給排水ポンプ(図示なし)に連通接続された冷却水の導入排出管105が連通接続されている。従って、下型10の冷却時には該給排水ポンプを作動させることにより導入排出管105を通して該下型の冷却水路104内に冷却水を導入させることができ、逆に、下型10の加熱時においては導入排出管105を通して下型冷却水路104内の冷却水を下型10の外部へ排出させることができるように設けられている。
符号106は被樹脂成形体の形状、即ち、角型基板20に装着された電子部品20aを圧縮樹脂封止成形する形状面に対応して形成された樹脂成形面(下型キャビティ面)であり、その概略を図示している。また、符号107は下型ガイドピンである。
なお、下型10に対する加熱及び冷却作用を効率良く且つ迅速に行うためには、該下型を熱伝導率の高い銅系の材料にて形成することが好ましい。
また、下型プレート9には、取付孔部93及び間隙Sと外部とを連通接続させる吸気通路108が設けられており、更に、この吸気通路108は外部に配設した真空モータ(図示なし)と連通接続されている。従って、該真空モータを作動させることによって取付孔部93及び間隙S内を減圧することができるように設けられている。
更に、上記したように、通常時には、下型10と下型プレート9の上面との間には間隙Sが設けられるように構成されているが、該真空モータにて取付孔部93及び間隙S内を減圧したとき、取付孔部93に嵌装された下型10は、上記した弾性部材103による上方への弾性突出力に抗して下方の下型プレート9の上面にまで下降し該上面に接合されるように設けられている。従って、この下型10と下型プレート9とを接合させる機構は下型プレート9に設けた下型加熱用のカートリッジヒータ94からの熱伝導による加熱作用を該下型に加えるための下型加熱機構を構成している。
この離型フイルム装着装置は電子部品の圧縮樹脂封止成形装置に付設して用いられるもので、下型キャビティ面(樹脂成形面106)への離型フイルム装着部材21と、該離型フイルム装着部材を樹脂封止成形用型の上型6及び下型10との間に進退自在(水平方向へ往復移動可能)に往復移動させる往復駆動機構(図示なし)とから構成されており、また、離型フイルム装着部材21には、下型キャビティ面(樹脂成形面106)に張設された離型フイルム16における下型キャビティ部の外方周縁部に対応する周縁部位を強制的に吸引支持する吸引孔211と、この吸引孔211と真空タンク(図示なし)側とを連通接続させた吸気経路210aと、この吸引孔211に吸引支持211aされた状態にある離型フイルムに圧縮エアA1 を供給する圧縮エア噴出孔210bと、該圧縮エア噴出孔と圧縮エアタンク(図示なし)側とを連通接続させた圧縮エア供給経路210cとが配設されている。
また、吸引孔211は離型フイルム装着部材21の底面側に設けられて下型キャビティ部の外方周縁部に対応する仮想円形状の周縁部位に配設されている。
また、圧縮エア噴出孔210bは該仮想円形状周縁部位の中央部に開設されている。
まず、図3を参照して、上型プレートに装設したゲートノズル15内に液状熱硬化性樹脂材料を搬送供給する液状熱硬化性樹脂材料搬送供給作用について説明する。
操作パネル部19の制御部18を操作して両開閉弁131・132を開くことにより両収容タンク121・122内の液状樹脂材料(主剤)と液状硬化剤の所要量を計量して下方の混合搬送部14内に注入すると共に、その後に該両開閉弁を閉じる(液状樹脂材料の計量工程)。
次に、混合搬送部14内に注入された液状樹脂材料(主剤)と液状硬化剤の両液を回転羽根142等の適宜な混合機構を介して均等に混ぜ合わせることにより液状の熱硬化性樹脂材料Rを生成する(両液の混合工程)。
次に、制御部18を操作して混合搬送部14の開閉弁141を開くことにより混合搬送部14内の液状熱硬化性樹脂材料Rを下方位置のゲートノズル15側にスムーズに搬送する(液状熱硬化性樹脂材料の搬送工程)。
ゲートノズル15内に搬送された液状熱硬化性樹脂材料Rは流下・流動して下方に位置する下型キャビティ内に直ちに吐出・供給されることになる(液状熱硬化性樹脂材料の供給工程)。
なお、前述したように、この液状熱硬化性樹脂材料Rの吐出・供給工程の終了時に、混合搬送部14内に圧縮エアAを導入することにより該混合搬送部内の液状熱硬化性樹脂材料Rをゲートノズル15側へ、より確実に搬送することができる。また、これにより該混合搬送部内に残留しようとする液状熱硬化性樹脂材料Rをゲートノズル15側へ搬送することができる(残留液状樹脂材料の搬送工程)。
また、このとき、上型プレート5と上型6及び下型プレート9と下型10との間には前述した間隙Sが保持されているため、該間隙による空気断熱作用により、該上型と下型には該カートリッジヒータによる加熱作用が積極的には加えられず、従って、該上下両型に対する加熱作用は効率良く抑制された状態にある。
なお、ゲートノズル15には前述した液状熱硬化性樹脂材料Rが搬送されると共に、その流動性を維持した状態でこれを下方の下型キャビティ面(樹脂成形面106)に供給する必要がある。このため、上型プレート5側からの加熱作用によって該液状熱硬化性樹脂材料の熱硬化反応が促進されるのを防止する目的で、ゲートノズル15の冷却工程は継続して行われる。
上記した状態において、図9に示すように、まず、可動板7を下降させて上下両型6・10を離反させる型開工程を行う。
この離型フイルム装着工程では、図10(1) に示すように、上下両型6・10間に離型フイルム装着部材21を挿入すると共に、同図(2) に示すように、この離型フイルム装着部材21の底面を上記した離型フイルム16の上面に接近する位置にまで、若しくは、これに接合する位置にまで下降させる。
更に、図11(1) 及び同図(2) に示すように、離型フイルム装着部材21の底面に設けた吸引孔211から下型10面に張設された離型フイルム16の所定個所を強制的に吸引して支持211aする。
この吸引孔211は、前述したように、下型キャビティ(樹脂成形面106)部の外方周縁部に対応する仮想円形状の周縁部位に配設されており、従って、下型10面に張設された離型フイルム16における下型キャビティ周縁部が吸引された状態で支持される。
上記した状態で、図12(1) 及び同図(2) に示すように、吸引支持211aされた離型フイルム16に圧縮エアA1 を供給することにより該離型フイルムを膨らませながら下型キャビティ(樹脂成形面106)面にフイット211bさせることができる。
なお、この圧縮エアA1 は上記した仮想円形状周縁部位の中央部に開設されている圧縮エア噴出孔210bから上記吸引支持211aされた離型フイルム16の中心部に供給されることによって行われるが、このとき、圧縮エアA1 を吹き込む圧力は任意に選択することができる。その一例を説明すると、例えば、圧縮エア噴出孔210bから微少の空気圧(微圧)の圧縮エアを吹き込むことによって離型フイルムを徐々に膨らませながら下型キャビティ面の形状に沿わせるようにフイットさせることができる。
また、離型フイルムを下型キャビティ(樹脂成形面106)面にフイット211bさせる作用は、後述する下型加熱工程における減圧作用と相俟って効率良く行われる。
該下型加熱工程では、図12(1) 及び同図(2) に示すように、真空モータ(図示なし)を作動させて吸気通路108から取付孔部93及び下型10と下型プレート9の上面との間の間隙S内を減圧することにより、下型10は弾性部材103の弾性突出力に抗して下降し、下型プレート9の上面に接合される。その結果、下型10には下型プレート9側からの、即ち、カートリッジヒータ94からの熱伝導による加熱作用が加えられて該下型を樹脂成形温度にまで加熱することができる。
なお、該下型加熱工程の次に、又は、これと同時的に、給排水ポンプ(図示なし)を作動させて下型冷却水路104内の冷却水Cを導入排出管105を通して外部へ強制的に排水する下型冷却水の排水工程を行うことにより下型加熱工程を、より迅速に行うことができる。
また、該下型を熱伝導率の高い銅系の材料にて形成した場合は、この下型加熱工程を、更に迅速に行うことができる。
また、この下型加熱工程における上記した取付孔部93及び間隙S内の減圧作用は、図12(2) に示すように、下型10と取付孔部93との嵌合部に構成された間隙S1 から離型フイルム16を強制的に吸引する吸引力22としても作用するため、該離型フイルムを下型キャビティ(樹脂成形面106)面にフイット211bさせる作用は、前述した離型フイルム装着作用と相俟って効率良く行われる。
該液状樹脂材料供給工程では、前述したように、制御部18を操作して混合搬送部14の開閉弁141を開くことにより該混合搬送部内の液状熱硬化性樹脂材料Rが下方位置のゲートノズル15側に搬送されるが、搬送された液状熱硬化性樹脂材料Rはゲートノズルにおける保持部材の連通孔157a及びノズルチップの液状樹脂材料吐出孔156aを通して直ちに(ゲートノズル15内をスムーズに流動・流下して)下方の下型キャビティ内(106)に吐出されることになる。このとき、液状熱硬化性樹脂材料Rは上方の連通孔157aに搬送されて下部の吐出孔156aから吐出されるまでの間、常に冷却水路部材155内(図5参照)を流動・循環する冷却水Cによって強制的な冷却作用を受けているため、該液状熱硬化性樹脂材料の熱硬化反応は効率良く抑制されている。
また、このように、液状熱硬化性樹脂材料Rの熱硬化反応は抑制されているため、下型キャビティ内(106)に供給された液状熱硬化性樹脂材料Rはその流動性を維持しており、従って、下型キャビティ内(106)をスムーズに流動すると共に、下型キャビティ内(106)の隅々にまで均一に供給される。なお、このとき、冷却された状態の液状熱硬化性樹脂材料Rは加熱された下型10の加熱作用を受けて昇温するが、この昇温作用は該液状熱硬化性樹脂材料を低粘度化させてその流動性を高めることになるため、却って、該液状熱硬化性樹脂材料を下型キャビティ内(106)の隅々にまでスムーズに且つ均一に供給することができると云う利点がある。
なお、上記したように、液状熱硬化性樹脂材料Rはゲートノズル15側に搬送された後に直ちに下方の下型キャビティ内(106)に吐出されることになるので、ゲートノズル15内に該液状熱硬化性樹脂材料の一部が残留することはない。
従って、この液状樹脂材料漏出防止工程は必要に応じて採用すれば良い。例えば、何らかの原因によってゲートノズル15内に液状熱硬化性樹脂材料の一部が残留したような場合にこれが落下して下型10の型面上で硬化したようなときは上下両型の型締作用を阻害する等の不具合を生じるため、このような弊害をも未然に防止する目的で該液状樹脂材料漏出防止工程を採用することができる。
この上型底面への角型基板20の供給セットは、前述したように(図6(2) 参照)、真空モータ(図示なし)を作動させて上型プレート5の凹所51内とこれに連通する上型6の吸気孔67を減圧することによる該吸気孔からの吸着作用と、上型6の底面に突設されたパイロットピン66による位置決作用とによって、該上型底面における所定の位置に確実に吸着されて行われる。このとき、角型基板20は、図6(2) に略図示するように、その基板本体が上型6の底面に吸着されると共に、電子部品20aの装着面が底面側となる状態としてセットされている。
該上型加熱工程では、上記した上型6と凹所51の内面との間の間隙S内を減圧することにより、図15に示すように、上型6は弾性部材63の弾性突出力に抗して上昇し、該上型凹所の内面に接合される。その結果、上型6にはカートリッジヒータ52からの熱伝導による加熱作用が加えられて該上型を樹脂成形温度にまで加熱することができる。
なお、この上型加熱工程の次に、又は、これと同時的に、ポンプ(図示なし)を作動させて上型冷却水路64内の冷却水Cを導入排出管65を通して外部へ強制的に排水する上型冷却水の排水工程を行うことにより該上型加熱工程を、より迅速に行うことができる。
また、該上型を熱伝導率の高い銅系の材料にて形成した場合は、この上型加熱工程を、更に迅速に行うことができる。
この第一型締工程では、上下両型6・10の型面間における下型キャビティ部の外方周囲がシール部材53にて確実にシールされるため外気が遮断された状態となる。
なお、このとき、角型基板20の底面はフローティングプレート91の上面に接合されていない。
従って、上記した下型キャビティ内(106)の減圧作用によってこのシールされた範囲内のエア及び液状熱硬化性樹脂材料R中に含まれる気泡等を外部へ効率良く且つ強制的に排出する上下両型面間の減圧工程を行うことができる。
この第二型締工程では、上記したシール範囲内の減圧作用が行われると共に、角型基板底面の電子部品20aを下型キャビティ内(106)の液状熱硬化性樹脂材料R中に浸漬させる電子部品の浸漬工程を行う。
なお、この電子部品の浸漬工程は、後述する液状熱硬化性樹脂材料Rの圧縮樹脂封止成形工程時において行うこともできる。
この第三型締工程では、下型プレート9及び下型10が上昇して下型キャビティ内の液状熱硬化性樹脂材料Rを圧縮する液状熱硬化性樹脂材料の圧縮樹脂封止成形工程が行われることになる。
なお、このとき、角型基板底面の電子部品20aは上昇する下型キャビティ内の液状熱硬化性樹脂材料R中に浸漬されると共に、徐々に加圧され且つ所定の圧縮力が加えられて該液状熱硬化性樹脂材料により封止成形されることになる。従って、上記した電子部品の浸漬工程はこの圧縮樹脂封止成形工程に先立って行うことができる。
該上下両型冷却工程では、図18(1) 及び同図(2) に示すように、真空モータ(図示なし)の作動を停止して取付孔部93内の減圧状態を解除することにより弾性部材103の弾性突出力にて下型10を下型プレート9面から上昇させて該下型と下型プレートとの間に間隙Sを保持させる下型上昇を行い、また、これと同様に、真空モータ(図示なし)の作動を停止して上型プレートの凹所51内の減圧状態を解除することにより弾性部材63の弾性突出力にて上型6を上型プレートの凹所51内を下降させて該上型と上型プレートとの間に間隙Sを保持させる上型下降を行う。この間隙Sによる空気断熱作用により、上下両型6・10に対する上下両プレート5・9側、即ち、カートリッジヒータ52・94からの熱伝導による加熱作用を効率良く抑制することができる。
更に、給排水ポンプ(図示なし)を作動させて導入排出管105を通して下型冷却水路104内に冷却水Cを供給・循環させることにより下型10の強制冷却を行い、また、これと同様に、給排水ポンプを作動させて導入排出管65を通して上型冷却水路64内に冷却水Cを供給・循環させることにより上型6の強制冷却を行う。これによって、上下両型6・10に対する強制的な且つ迅速な冷却を行うことができる。
上記した真空モータの作動停止による上下両型6・10と上下両プレート5・9との間の間隙Sの保持、及び、給排水ポンプ作動による上下両型6・10の強制冷却にて、上下両型の冷却工程を迅速に且つ確実に行うことができる。また、上下両型6・10を熱伝導率の高い銅系の材料にて形成した場合は上下両型6・10の冷却工程を、より迅速に且つ確実に行うことができる。
また、上記した減圧状態の解除によって上型6を下降させたとき、該上型底面の吸気孔67内の減圧状態も解除されて角型基板20に対する吸着作用が無くなるため該角型基板の取り外しが容易となる。
なお、図18(3) は、上記した第一の型開工程に続いて上下両型6・10が更に型開した状態を示している。このとき、フローティングプレート91は弾性部材92の弾性突出力により下型10に対して相対的に上昇されることになる。従って、このフローティングプレート91の上昇作用は角型基板底面の圧縮樹脂封止成形体R1 を下型キャビティ内(106)から離型させる成形品離型作用として働いている。
該成形品取出工程では、図19に示すように、上下両型6・10間に成形品の取出部材24を挿入すると共に、この成形品取出部材24を下降させて該成形品取出部材の底面に設けられた吸着具241にて角型基板20を吸着支持する。更に、この状態で成形品取出部材24を上昇させて角型基板20に一体化された電子部品の圧縮樹脂封止成形体R1 を下型キャビティ(樹脂成形面106)部から離型させると共に、図20に示すように、成形品取出部材24を後退させることにより該電子部品の圧縮樹脂封止成形品、即ち、圧縮樹脂封止成形体R1 が一体化された角型基板20を外部へ取り出すことができる。
圧縮樹脂封止成形体R1 を下型キャビティ(樹脂成形面106)部から離型させる場合において、上下両型6・10は冷却工程によって迅速に冷却されているため、圧縮樹脂封止成形体R1 はこの冷却作用を受けて収縮しようとする。その結果、該圧縮樹脂封止成形体は下型キャビティ(樹脂成形面106)部から離型し易い状態となっている。即ち、この圧縮樹脂封止成形体R1 を冷却することにより該圧縮樹脂封止成形体の硬度が高まるので上記した離型時に該圧縮樹脂封止成形体の形状精度が維持され、その結果、該圧縮樹脂封止成形体に反りや変形等の不具合が発生するのを効率良く防止することができる。
従って、上下両型6・10の型開工程の終了後に、直ちに、この成形品取出工程を開始することが可能となるため全体的な樹脂成形サイクルタイムが短縮化されて高能率生産を図ることが可能となる。
なお、角型基板20を成形品取出部材24の吸着具241に吸着支持させる場合は、例えば、下型プレート9側を上昇させて角型基板20を該成形品取出部材の吸着具241に吸着支持させると云った上記とは逆の手順を採用することも可能である。
また、下型キャビティ面に対して離型フイルムを効率良くフイットさせることができるので、圧縮樹脂封止成形時における離型フイルム装着手段として好適に実施することができる。
また、離型フイルムを用いることにより樹脂材料が下型キャビティ面に付着するのを防止できるので樹脂封止成形品の離型作用を確実に行うことができると共に、該キャビティ面への接着力が強い樹脂材料を使用することが可能となる。
更に、型を小型化することができるので離型フイルムの有効利用率(歩留り)を向上することができる等の優れた実用的な効果を奏する。
なお、この場合は、ゲートノズル15に搬送された樹脂材料はゲートノズル15から下方の下型キャビティ(樹脂成形面106)内に直ちに供給されるので、該樹脂材料に対する所定の加熱作用は該下型キャビティ内にて行なえば良い。
例えば、上記した樹脂材料の搬送経路を、緩やかに下降する螺旋状の搬送溝部や往復状の搬送溝部或は蛇行状の搬送溝部等に形成して構成し(図示なし)、該搬送経路が実質的に長くなるように設定することにより、計量を経た液状樹脂材料がこの搬送経路中を流動してゲートノズル15側に搬送されるまでの間に、両液を均等に且つ効率良く混合することができる。
該搬送経路の構成・形状としてこのような螺旋状搬送溝部や往復・蛇行状搬送溝部を採用することは、装置の上下方向の長さを短く(装置高さを低く)することができる。
更に、熱可塑性樹脂材料を用いることも可能であり、使用する樹脂材料の性状に即応して好適に適用できるものである。
例えば、図21(1) 及び同図(2) に示す一つの共用作業体Wには前述した離型フイルム装着部材21と基板装着部材23及び成形品取出部材24の各機能と同様の機能が備えられている。
即ち、前述した離型フイルム16を前記下型キャビティ面(樹脂成形面106)へ供給して該下型キャビティ面に装着する離型フイルム装着機構と、樹脂封止成形前の角型基板20を前記上型6面に供給する基板供給機構と、樹脂封止成形済の角型基板20を前記下型キャビティ面から外部へ取り出す成形品取出機構とが配設されている。
従って、この場合は、上記各機構による離型フイルム装着工程と基板供給工程及び成形品取出工程において、各別な且つ専用の部材を必要とすることなく、一つの共用作業体Wにて対応することが可能となる。
このため、このような一つの共用作業体Wの構造を採用することによって装置の簡易構成化若しくは簡略化と装置の小型化を図ることができるため、全体形状を小型化すると云う課題解決手段として有益である。
なお、前述した構成部材と同じ構成部材については説明の重複を避けるため、同じ符号を付している。
また、図21(2) において、符号231は角型基板20を搬送供給する際に該角型基板を収容しておくための基板収容部を示しているが、この基板収容部231の形状は他の異なる基板形状に対応して適宜に変更することができるものである。
2 タイバー
3 固定板
4 上型断熱板
5 上型プレート
51 凹所
52 カートリッジヒータ
53 外気遮断用のシール部材
54 吸気通路
55 吸気通路
56 上型ガイドピン
57 嵌合着脱部
6 上型
61 止着ピン
62 位置決めピン
63 弾性部材
64 冷却水路
65 冷却水の導入排出管
66 パイロットピン
67 吸気孔
68 上型の中心開口部
7 可動板
8 下型断熱板
9 下型プレート
91 フローティングプレート
92 弾性部材
93 取付孔部
94 カートリッジヒータ
95 シール部材
10 下型
101 止着ピン
102 位置決めピン
103 弾性部材
104 冷却水路
105 冷却水の導入排出管
106 樹脂成形面(下型キャビティ面)
107 下型ガイドピン
108 吸気通路
11 型開閉機構
12 液状樹脂材料の収容部
121 液状樹脂材料の収容タンク
122 液状硬化剤の収容タンク
13 液状樹脂材料の計量部
131 開閉弁
132 開閉弁
14 液状樹脂材料の混合搬送部
141 開閉弁
142 回転羽根
15 ゲートノズル
151 ゲートノズル本体
152 シール部材
153 下端ノズル部
154 冷却水導入排出部
154a 冷却水管
155 冷却水路部材
156 ノズルチップ
156a 液状樹脂材料吐出孔
157 保持部材
157a 連通孔
16 離型フイルム
17 離型フイルム張設機構
171 離型フイルム供給ローラ
172 離型フイルム巻取ローラ
173 モータ
174 テンションローラ
18 制御部
19 操作パネル部
20 角型基板
20a 電子部品
21 離型フイルム装着部材
210a 吸気経路
210b 圧縮エア噴出孔
210c 圧縮エア供給経路
211 吸引孔
211a 吸引支持
211b フイット
22 吸引力
23 基板装着部材
231 基板収容部
24 成形品取出部材
241 吸着具
A 圧縮エア
A1 圧縮エア
C 冷却水
R 液状熱硬化性樹脂材料
R1 圧縮樹脂封止成形体
S 間隙
S1 間隙
W 共用作業体
Claims (6)
- 電子部品の樹脂封止成形用型に単数枚の基板セット用下型キャビティを配置して、基板上に装着した電子部品を前記下型キャビティ内に供給した液状樹脂材料中に浸漬させると共に、前記液状樹脂材料に所定の加熱作用及び加圧作用を加えて前記基板上の電子部品を圧縮樹脂封止成形する方法に用いられる前記下型キャビティ面への離型フイルム装着方法であって、
まず、樹脂封止成形用の上型と下型とを離反させる上下両型の型開工程を行い、
次に、前記下型のキャビティ面に樹脂封止成形品離型用のフイルムを供給する離型フイルム供給工程を行い、
次に、前記上下両型間に離型フイルム装着部材を挿入する離型フイルム装着部材挿入工程を行い、
次に、前記離型フイルム装着部材の底面に設けた吸引孔にて前記下型キャビティ面に張設された離型フイルムにおける下型キャビティ部の外方周縁部に対応する周縁部位を強制的に吸引して支持する離型フイルム吸引支持工程を行い、
次に、前記離型フイルム吸引支持工程にて吸引支持された離型フイルムに圧縮エアを供給して前記離型フイルムを下型キャビティ面にフイットさせる圧縮エア吹込工程を行うことを特徴とする下型キャビティ面への離型フイルム装着方法。 - 前記圧縮エア吹込工程の次に、或は、この工程と同時に、前記下型キャビティ面側から前記離型フイルムを強制的に吸引することにより前記離型フイルムを前記下型キャビティ面にフイットさせる減圧作用を加えることを特徴とする請求項1に記載の下型キャビティ面への離型フイルム装着方法。
- 前記圧縮エア吹込工程が、微少空気圧の圧縮エアを吹き込むことにより離型フイルムを膨らませながら前記下型キャビティ面の形状に沿わせるようにフイットさせることを特徴とする請求項1に記載の下型キャビティ面への離型フイルム装着方法。
- 電子部品の樹脂封止成形用型に単数枚の基板セット用下型キャビティを配置して、前記基板上に装着した電子部品を前記下型キャビティ内に供給した液状樹脂材料中に浸漬させると共に、前記液状樹脂材料に所定の加熱作用及び加圧作用を加えて前記基板上の電子部品を圧縮樹脂封止成形する樹脂封止成形装置に付設して用いられる前記下型キャビティ面への離型フイルム装着装置であって、
前記下型キャビティ面への離型フイルム装着部材と、前記離型フイルム装着部材を前記樹脂封止成形用型の上型及び下型との間に進退自在に往復移動させる往復駆動機構とから構成されており、
前記離型フイルム装着部材には、前記下型キャビティ面に張設された離型フイルムにおける下型キャビティ部の外方周縁部に対応する周縁部位を強制的に吸引支持する吸引孔と、前記吸引孔と真空タンク側とを連通接続させた吸気経路と、前記吸引孔に吸引支持された状態の前記離型フイルムに圧縮エアを供給する圧縮エア噴出孔と、前記圧縮エア噴出孔と圧縮エアタンク側とを連通接続させた圧縮エア供給経路とを配設して構成したことを特徴とする下型キャビティ面への離型フイルム装着装置。 - 前記吸引孔が、前記下型キャビティ部の外方周縁部に対応する円形状の周縁部位に配設して構成されていることを特徴とする請求項4に記載の下型キャビティ面への離型フイルム装着装置。
- 前記圧縮エア噴出孔が、前記下型キャビティ部の外方周縁部に対応する円形状の周縁部位の中央部に開設されていることを特徴とする請求項4に記載の下型キャビティ面への離型フイルム装着装置。
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