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JP5098243B2 - 鉛蓄電池 - Google Patents

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Description

本発明は鉛蓄電池に関するものである。
車両のエンジン始動用やバックアップ電源用といった様々な用途に鉛蓄電池が用いられている。その中でも始動用鉛蓄電池は、エンジン始動用セルモータへの電力供給とともに、車両に搭載された各種電気・電子機器へ電力を供給する。エンジン始動後、電池はオルタネータによって充電される。ここで、充電と放電とがバランスし、鉛蓄電池のSOCがほぼ100%に維持されるよう、オルタネータの出力電圧及び出力電流が設定されている。
また、始動用鉛蓄電池はエンジンルーム内に設置されることが殆どである。従って、40℃〜80℃といった高温雰囲気下で充電が行われるため、蓄電池は過充電状態となりやすく、その結果として、電解液中の水が電気分解により酸素および水素ガスに分解され電池外に排出され、電解液面が低下する。また、充電が行われない場合でも、電解液からの蒸発水分や、電池内に充満した電解液ミストが電池外に散逸することによっても電解液面が低下する。
液式鉛蓄電池における電解液の低下は、負極ストラップの腐食や負極活物質の酸化による電池容量の低下をもたらす。したがって、電解液面の点検を行い、液面が規定以下に低下した場合には、負極ストラップや負極板の全面が電解液に浸漬されるよう、補水作業を行う。
このような補水作業の手間を省く目的で、液式鉛蓄電池の減液を抑制する技術開発が継続して行われてきている。例えば、鉛蓄電池の格子体用鉛合金に、水素過電圧を低下させるSbを含まない合金、例えばPb−Ca合金やPb−Sn合金を用いることによって、電気分解による減液を抑制する技術は広く一般に知られている。
一方、電解液からの水分蒸発や、電池内に充満した電解液ミストの電池外の散逸による減液を抑制するために、主に鉛蓄電池の排気構造を改良するという観点で、様々な検討が行われてきている。
例えば、特許文献1には、セルから発生した酸素・水素ガスの電池外へ排気するにあたり、この排気の経路を迷路構造とし、水蒸気や電解液ミストがこの迷路構造を通過する間に、迷路構造の壁面に水あるいは電解液として結露させ、これらをセル内に還流する構造が示されている。
このように、鉛蓄電池の排気経路を迷路構造とすることにより、水蒸気や電解液ミストの電池外への散逸による電解液の減液を効果的に抑制することができる。しかしながら、迷路構造を電池蓋内に設けるために、迷路構造を提供するための樹脂成型部品が追加的に必要となり、また、その樹脂成型部品を電池製造工程において蓋に接合する関係上、部品点数および製造工数が増加し、鉛蓄電池の製造コストの面で好ましいものではなかった。また、一般的に液口栓が備えられていないため、電解液面が基準以下に低下すると、補水が不可能であり、内部の極板は劣化していない場合でも、鉛蓄電池を交換・廃棄せざるを得ず、無駄が生じていた。
一方、特許文献2で示されたような、液口栓の排気口をシートで覆う構造は、蓋にポリプロピレン樹脂等の耐酸性樹脂シートを粘着剤で貼り付けるものである。このシートの全面に粘着剤を塗布すると、排気口が閉じられてしまうため、排気口に対応する部分から、シートの端まで粘着剤を塗布しない部分をガス排出経路として設定する。このような特許文献2の構成は、特許文献1で示されたような構成と比較して、非常に簡便であり、充電終了後の段階で、シートを蓋に貼り合わせるだけで実現できるため、製造コストの面で非常に有利である。
特開平8−22815号公報 特開2005−276741号公報
特許文献2で示された構造によって、比較的簡便に減液量を抑制することができる。しかしながら、その減液抑制効果がセル間でばらつき、その結果として、電解液面のばらつきが発生していた。また、同時に、セル内に滞留する水素ガス量にもばらつきが発生していた。つまり、液口栓とガス排出が行われるシート端との距離が、液口栓の位置によって異なるため、この距離の差が電解液面およびセル内に残留する水素ガス濃度のばらつきを発生させていた。
すなわち、シート端により近接したセルで、減液量はより大きく、セル内に残留する水素ガス濃度はより低い。一方、シート端よりより離間したセルで、減液量は少なく、セル内に残留する水素ガス濃度が高い傾向にあった。
本発明は、前記したような複数セルを有したモノブロックタイプ鉛蓄電池において、各セルでの減液を均等に抑制するとともに、セル内部に残留する水素ガスをより速やかに電池外に放出することにより、安全性に優れた鉛蓄電池を提供するものである。
前記した課題を解決するために、本発明の請求項1に係る発明は、複数セルからなるモノブロックタイプの鉛蓄電池であり、電槽に接合した蓋のセル毎に設けた液口に装着され、電池内部のガスを排出するための排出口を設けた液口栓を有し、前記排出口を覆うよう、粘着剤もしくは接着剤で蓋に貼り合わせたシートを有し、前記各排出口毎に、前記蓋と前記シートとの間に粘着剤もしくは接着剤を配置しない部分、をガス排出経路として、前記排出口と電池外部との間に設け、かつ各排気経路はそれぞれ実質上等距離、かつ直線状に設け、前記シートの比抵抗を10 4 〜10 8 Ωmとしたことを特徴とする鉛蓄電池を示すものである。
さらに、本発明の請求項2に係る発明は、複数セルからなるモノブロックタイプの鉛蓄電池であり、電槽に接合した蓋にセル毎に列状に配置された液口に装着され、電池内部のガスを排出するための排出口を設けた液口栓を有し、前記排出口を覆うよう、粘着剤もしくは接着剤で蓋に貼り合わせたシートを有し、前記蓋と前記シートとの間に粘着剤もしくは接着剤を配置しない部分をガス排出経路として、前記各排出口を通過するよう、帯状に設け、前記シートの互いに隣接しあう排出口間に、前記ガス排出経路と、前記シートの外側面とを連通する排気口を設けた鉛蓄電池を示すものである。
また、本発明の請求項3に係る発明は、請求項の鉛蓄電池において、前記シートの比抵抗を104〜108Ωmとしたものである。
さらに、本発明の請求項4に係る発明は、請求項1もしくは3の鉛蓄電池において、前記蓋に設けた負極端子に前記シートを接触させた鉛蓄電池を示すものである。
前記した本発明の構成によれば、複数セルを有したモノブロックタイプの液式鉛蓄電池において、減液抑制効果を、セル間で均等に得ることができる。また、セル内で発生する水素ガスの電池外への排出が、各セルで均等かつ良好に行うことができるという、顕著な効果を得ることができる。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1による鉛蓄電池1は、図1に示した複数セルで構成されたモノブロックタイプの電池であり、正極板2、負極板3およびセパレータ4を有した極板群5が電槽7内の、隔壁7aで区画されたセル室7b内に収納されている。なお、本発明の電池は液式であり、各セル室7b内に、少なくとも正極板2および負極板3の極板面を全て浸漬する電解液(図示せず)が注液されている。
電槽7は、蓋8でカバーされ、蓋8には、前記したセル室7b毎に注液のための液口8aが設けられている。液口8aには、電池内部のガスを排出するための排出口10aを有した液口栓10が装着されている。
本発明の鉛蓄電池1では、液口栓10の排出口10aを覆うシート12が粘着剤もしくは接着剤で蓋8に貼り合わされている。なお、シート12の全面を粘着剤で蓋8に貼り合わせた場合、排出口10aからのガスの排出が阻害され、セル室7bの内圧が上昇して、電池が破損するおそれがある。したがって、蓋8とシート12との間に粘着剤もしくは接着剤を配置しない部分をガス排出経路13として、排出口10aから電池外部にわたって設けることにより、セル室7b内に滞留したガス排出経路13を通して電池外に排出する。なお、図1における斜線部Aは、粘着剤もしくは接着剤によって、蓋8にシート12とを貼り合わせた部分を示し、矢印はガス排出経路13における、排出ガスの流れを模式的に示したものである。
本発明では、ガス排出経路13は、水蒸気圧がセル室7b内と平衡状態に近い状態となり、水蒸気は電池内より放出され難くなる。ガス排出経路13の経路長さを各排出口10a間で実質上同一に設定することによって、各セルでの減液量抑制効果をより均質的に得ることができる。また、これにより、水素ガスの電池外への排出が、各セル間でばらつきなく進行するため、一部のセル室7bでの水素ガス滞留が抑制される。
なお、水素ガス滞留の度合いは、ガス排出経路13の形状によって大きく左右される。すなわち、ガス排出経路13途中に屈曲部があると、水素ガスの排出が大きく妨げられるため、ガス排出経路13は直線状とする。一方、水蒸気の散逸は、排出口10aからの水蒸気の流れに対してシート12面が概略垂直となるよう、配置することによって、顕著に抑制されるため、減液を抑制する目的において、ガス排出経路13を屈曲させる必要はない。したがって、水素ガスの排出と水蒸気の散逸を抑制する上で、ガス排出経路13には屈曲を設けず、直線状とする。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2による鉛蓄電池21は、前記の実施の形態1による電池1において、シート12およびこれに係るガス排出経路13の構成を変更したものであり、それ以外の部分、すなわち、極板群5、電槽7、蓋8および液口栓10およびこれに付随する各部の構成は、実施の形態1の電池1と共通である。
本発明の鉛蓄電池21は、本発明の鉛蓄電池1と同様、複数セルを有したからなるモノブロック形状の鉛蓄電池である。図2に示したように、電槽7に接合した蓋8のセル毎に列状に配置された液口8aに、電池内部のガスを排出するための排出口10aを設けた液口栓10が装着されている。そして、これらの排出口10aを覆うよう、シート22が粘着剤もしくは接着剤で蓋8に貼り合わされている。
鉛蓄電池21において、列状に配置された液口栓10に対応して帯状のガス排出経路23が設けられる。ガス排出経路23は、実施の形態1と同様、シート22と蓋8との間に貼り合わせに使用する粘着剤あるいは接着剤を配置しない部分を列状に設けることによって得ることができる。なお、図2には、粘着剤あるいは接着剤を配置した部分を斜線部Bとして示し、この斜線部B以外の部分がガス排出経路23に対応する。
本発明の実施の形態2では、互いに隣接する排出口10a間に、前記ガス排出経路23と、前記シート22の蓋8との貼り合わせ面側から、シート22外側面に貫通する排気口24を配置する。電池内で発生した水素ガスは、酸素ガスとともに、排出口10aからガス排出経路23、さらに、ガス排出経路23から排気口24を経由して電池外に排出される。排気口24の開口形状としては、円や正方形あるいは長方形といった、各種の形状を用いることができる。
なお、排気口24は、互いに隣接しあう排出口10aからほぼ等距離の位置に設ける。このような、本発明の構成によれば、実施の形態1と同様、減液抑制のセル間ばらつきを抑制しつつ、いずれのセルにおいても水素ガスの電池外への放出が円滑におこなれるため、セル室7b内における水素ガスの滞留が抑制される。
前記した第1および実施の形態2の鉛蓄電池1,21において、蓋8に貼り合わせるシート12,22の比抵抗を104〜108Ωmとすることがより好ましい。シート12,22は、液口栓10上に貼り合わされるため、セル室7b内に補水する際に、シート12,22を蓋8から剥離しなければならない。シート12,22を蓋8から剥離する際、シート12,22に静電気が帯電する。また、鉛蓄電池1および鉛蓄電池21をウエスで拭いた際にも蓋8やシート12,22に静電気が帯電する。
帯電した静電気が火花放電した場合、ガス排出経路13,23やセル室7b内に残留した水素ガスに引火する場合がある。本発明のより好ましい形態では、シート12,22の比抵抗を104〜108Ωmとすることにより、ガス排出経路13,23周辺での静電気の帯電と、これによる火花放電の発生が抑制され、水素ガスへの引火が抑制される。
シート12,22の比抵抗を104〜108Ωmとすることに加え、さらに好ましくは、図3に示したように、シート12,22の一部を負極端子6に接触させる。発生した静電気が負極端子6に速やかに放電されるため、ガス排出経路12,23周辺での静電気の帯電と、これによる火花放電がさらに抑制されるため、水素ガスへの引火を抑制し、鉛蓄電池の安全性を高める上で好ましい。
なお、一般的な自動車用の鉛蓄電池では、負極端子6は蓋8にインサート成型されたブッシング6aと、極板群5に接続した極柱5aとが溶接された構造である。図3に示したように、ブッシング6aにシート12,22と接触する接触片6bを設けることにより、シート12,22を蓋8に貼り合わせたと同時に、シート12,22と負極端子6とが接触するため、電池製造工程において、シート12,22と負極端子6とを別途の工程で接続する必要がなく、製造工数がより低くなり、生産性向上の面で好ましい。
以下、実施例により、本発明の効果を説明する。
(実施例1)
後述する本発明例及び比較例による電池(JIS D5301(始動用鉛蓄電池)において規定された80D26形電池)を製作し、各電池に振動を加えながら充電したときの、セル毎の減液量とセル室内の残留水素濃度を測定した。
本発明例及び比較例の電池ともに、正極格子としてPb−0.07wt%Ca−1.0wt%Sn合金を用いたエキスパンド格子、負極格子として、Pb−0.07wt%Ca−0.3wt%Sn合金を用いたエキスパンド格子をそれぞれ用いた。
また、本発明例及び比較例の電池ともに、セパレータとして、ポリエチレン樹脂にシリカ及び鉱物油を添加した微多孔膜を使用し、これを袋状として負極板を包み込む形で使用した。
具体的な試験条件として、充電中の環境温度は60℃、充電電圧14V、1G(30Hz)の加速度で上下方向に2000時間加振させ、その前後の電池のセル毎の減液量および充電終了後、電池を25℃中の雰囲気中で60分間静置した時点でのセル内の水素ガス濃度を計測した。
次に本発明例及び比較例の電池の構成を説明する。本発明例の電池Aは、図1に示した実施の形態1による鉛蓄電池1であり、直線状に設けたガス排出経路13の長さはそれぞれ50.0mmである。なお、このガス排出経路13の長さは液口栓10の中心から片側に30mm、およびもう一方の片側に20mmの長さで、各セル毎に同一距離に設けている。
本発明例の電池Bは、図2に示した実施の形態2による鉛蓄電池21である。幅10mmで鉛蓄電池21の幅長さ260mmにわたって設けた帯状のガス排出経路23を有し、排出口10a間の距離は34.0mmであり、その中点に径1.5mmの円形の開口形状を有した排気口24を設けている。
比較例の電池Cは、前記した本発明例の電池Aおよび電池Bからシート12,22を除去した電池である。
比較例の電池は、本発明例の電池Bにおいて、排気口24を設けず、ガス排出経路23の両端の開口部のみを排気口としたものである。
比較例の電池は、本発明例の電池Aのシート12を図4に示すシート41としたものである。なお、図4における斜線部Cに粘着剤を塗布することによって、それ以外の部分をガス排出経路42として形成したものである。ガス排出経路42の経路長は60mm、経路幅7mmであり、セル間で一定としている。なお、ガス排出経路42には90度の屈曲部42aを2ヶ所設けている。
本発明例の電池Aと電池B、および比較例の電池Dと電池Eに用いたシート12,22,41の素材は0.2mm厚みのポリプロピレン樹脂シート(比抵抗108Ωm)であり、粘着剤としてアクリルエマルジョン系粘着剤で蓋に貼り合わせた。
上記の本発明例の電池Aと電池B、および比較例の電池C、電池Dと電池Eについてセル毎の減液量の測定結果を表1に示す。なお、セルNo.は、電池の正極端子側から負極端子6側にかけて、順次1〜6の番号を付与した。また、減液量は、比較例の電池CのNo.1セルにおける減液量を100としたときの百分率で示した。
Figure 0005098243
表1に示した結果から、シートを有さない、比較例の電池Cについては、セル間の減液量のばらつきは低く抑制されており、最大−最小の差は4%である。一方、比較例の電池Eでは、比較例の電池Cと比較して減液量が抑制されているものの、セル位置による減液量のばらつきが非常に大きい。具体的には、両端および両端に隣接するセル(No.1、No.2、No.5およびNo.6)と、中間に位置するセル(No.3とNo.4)との間の差が大きく、最大−最小の差は28%であった。このような減液量の差によって、電解液濃度の差が発生し、これにより、セル間の性能差が発生する。充放電を繰り返す間にセル間の性能差が拡大し、電池寿命が低下する場合がある。
本発明例の電池Aと電池B、および比較例の電池Dについては、比較例の電池Cと比較して減液量が抑制され、かつセル間の減液量ばらつきも低く、抑制されていた。なお、これらの結果から、比較例の電池Dのように、ガス排出経路42に屈曲部42aを設けても、本発明例の電池Aおよび電池Bのように、ガス排出経路13,23に屈曲部を設けない場合と殆ど減液量に差が生じないことがわかる。
次に、前記したように、各電池の充電停止後60分後に、セル毎に、セル内の残留水素濃度を測定した。これらの測定結果を表2に示す。
Figure 0005098243
表2に示した結果から、本発明例の電池Aと電池Bは、シートを有していない比較例の電池Cと比較しても残留水素濃度の上昇は殆どなく、また、セル間の濃度ばらつきも抑制されていることがわかる。比較例の電池Dは、減液量およびそのばらつきでは、極めて良好であったが、残留水素濃度が高く、セル内の水素ガス放散が著しく阻害されていることがわかる。さらに、比較例の電池Eについては、中央部に位置したNo.3およびNo.4のセルで残留水素濃度が非常に高くなっていた。このような残留水素濃度が高い状態で、短絡等で火花放電が生じると、音響を伴う水素ガスの燃焼が進行することがあり、安全上好ましくない。
したがって、本発明例の電池Aおよび電池Bは、比較例の電池C〜Eに比較して、セル内の残留水素濃度と、そのばらつきを低減しつつ、減液量とそのばらつきを抑制する上で最も好ましい効果が得られることがわかる。
(実施例2)
実施例2では、実施例1で用いた本発明例の電池1および電池B、比較例の電池Eおよび電池Cについて、100mAで10時間充電した後、60分放置した時点で、蓋に電気発生装置から15kVの静電気を印加して、その時の電池状態を観察した。
なお、電池A、電池Bおよび電池Cについては、実施例1で用いた比抵抗108Ωmのシートに加えて比抵抗を104Ωmおよび1010Ωmのシートを用いた場合についても静電気印加実験を行った。ここで電池Aのシート12の比抵抗を104Ωmとしたものを電池A1、比抵抗を1010Ωmとしたものを電池A2とした。また、電池Bのシート22の比抵抗を104Ωmとしたものを電池B1、比抵抗を1010Ωmとしたものを電池B2とした。また、また、電池Eのシート41の比抵抗を104Ωmとしたものを電池E1、比抵抗を1010Ωmとしたものを電池E2とした。
なお、電池A,A1,A2、電池B,B1,B2、電池E,E1,E2はすべてシート12,22,41と負極端子6とは接触していないが、本実施例では、これらの電池についてシート12,22,41を負極端子6まで延長させ、シート12,22,41と負極端子6とを接触させた電池を作成した。これらのシート12,22,41−負極端子6間が接触した電池は、前記の電池記号の末尾に添え字Cを付与した。
前記した各電池について、静電気印加試験での電池状態を表3に示す。
Figure 0005098243
表3に示した結果から、本発明例の電池AおよびBについて、特にシート12,22の比抵抗を104〜108Ωmとすることにより、静電気印加によっても電池状態に変化はなかった。シート12の比抵抗を1010Ωmとした電池A2においては、静電気の火花放電による水素ガスへの引火燃焼と、水素ガス燃焼時の体積減少によってもたらされる小音響を発した程度であった。この電池A2においては、シート12を負極端子6と接触した構成(電池A2C)とすることにより、小音響の発生は抑制された。したがって、水素ガスへの引火を抑制するために、シート12の比抵抗を104〜108Ωmとすること、さらにはシートと負極端子6とを接触させることが好ましい。このような構成により、静電気の電池への帯電が抑制され、安全上好ましいことがわかる。
比較例の電池については、電池E1Cを除いた全ての比較例の電池で水素ガス燃焼による小音響の発生が認められた。
なお、シート12,22,41の比抵抗が104Ωm未満の場合、蓋への水付着によって、正極−負極端子6間がシート12,22,41と付着水を介して閉じられた状態となり、放電が行われて、電池容量が失われたたり、あるいは正極端子にハーネスを締め付ける際に、スパナ等の金属工具で正極端子とシート12,22,41とが接触した場合にも、正極−負極端子6間が閉じられるため好ましくない。したがって、シート12,22,41の比抵抗は104Ωm以とすることが好ましい。
以上、説明してきたように、本発明の構成によれば、鉛蓄電池への補水可能な構成を保持しつつ、減液量と、そのセル間ばらつきを抑制でき、また、セル室内の水素ガス滞留とそのばらつきを抑制できることから、安全面で好ましく、かつ、メンテナンスフリー性に優れた鉛蓄電池を提供できるという、顕著な効果を奏する。
本発明は鉛蓄電池内部の水分蒸発による減液を均等に抑制するとともに電槽内部に残留する水素ガスの逃げ性を改良すること、また、特に好ましい形態においては、静電気の帯電を抑制できることから、安全面で優れたメンテナンスフリータイプの鉛蓄電池を提供でき、始動用鉛蓄電池をはじめとした、液式の鉛蓄電池に極めて有効である。
本発明の鉛蓄電池を示す断面図 本発明の他の鉛蓄電池を示す図 本発明の鉛蓄電池の要部断面を示す図 比較例の鉛蓄電池に適用したシートを示す図
符号の説明
1 鉛蓄電池
2 正極板
3 負極板
4 セパレータ
5 極板群
5a 極柱
6 負極端子
6a ブッシング
6b 接触片
7 電槽
7a 隔壁
7b セル室
8 蓋
8a 液口
10 液口栓
10a 排出口
12 シート
13 ガス排出経路
21 鉛蓄電池
22 シート
23 ガス排出経路
24 排気口
41 シート
42 ガス排出経路
42a 屈曲部

Claims (4)

  1. 複数セルからなるモノブロックタイプの鉛蓄電池であり、電槽に接合した蓋のセル毎に設けた液口に装着され、電池内部のガスを排出するための排出口を設けた液口栓を有し、前記排出口を覆うよう、粘着剤もしくは接着剤で蓋に貼り合わせたシートを有し、前記各排出口毎に、前記蓋と前記シートとの間に粘着剤もしくは接着剤を配置しない部分を、ガス排出経路として、前記排出口と電池外部との間に設け、かつ各排気経路はそれぞれ実質上等距離、かつ、直線状に設け、前記シートの比抵抗を10 4 〜10 8 Ωmとしたことを特徴とする鉛蓄電池。
  2. 複数セルからなるモノブロックタイプの鉛蓄電池であり、電槽に接合した蓋のセル毎に列状に配置された液口に装着され、電池内部のガスを排出するための排出口を設けた液口栓を有し、前記排出口を覆うよう、粘着剤もしくは接着剤で蓋に貼り合わせたシートを有し、前記蓋と前記シートとの間に粘着剤もしくは接着剤を配置しない部分を、ガス排出経路として、前記各排出口を通過するよう、帯状に設け、前記シートの互いに隣接しあう排出口の間に、前記ガス排出経路と、前記シートの外側面とを連通する排気口を設けた鉛蓄電池。
  3. 前記シートの比抵抗を104〜108Ωmとしたことを特徴とする請求項記載の鉛蓄電池。
  4. 前記蓋に設けた負極端子に前記シートを接触させた請求項1もしくは3に記載の鉛蓄電池。
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