JP5090717B2 - 固体高分子型燃料電池 - Google Patents
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Description
また、全フッ素系電解質は、耐酸化性に優れるが、一般に極めて高価である。そのため、固体高分子型燃料電池の低コスト化を図るために、炭化水素系電解質(高分子鎖内にC−H結合を含み、C−F結合を含まない電解質)、又は、部分フッ素系電解質(高分子鎖内にC−H結合とC−F結合の双方を含む電解質)の使用も検討されている。
また、固体高分子電解質は、通常、プロトン伝導性を発現するためには水を必要とする。そのため、高い出力を安定して得るためには、燃料電池の運転状況によらず、固体高分子電解質を適切な含水状態に維持する必要がある。
さらに、固体高分子型燃料電池を低コスト化するためには、白金等の高価な貴金属触媒の使用量を低減する必要があり、そのためには、微細な触媒粒子を均一に分散させる必要がある。しかしながら、貴金属触媒は、担体表面において凝集しやすいという問題がある。
例えば、特許文献1には、炭化水素系電解質に酸化マンガン、酸化ルテニウム、酸化イリジウム等の遷移金属酸化物微粒子を分散させた高耐久固体高分子電解質が開示されている。同文献には、炭化水素系電解質膜中に酸化ルテニウム等を分散させることによって、膜の耐酸化性が向上する点が記載されている。
一方、大環状金属錯体やある種の遷移金属酸化物は、過酸化水素を分解する作用があり、しかも、貴金属に比べて安価であるが、電子伝導性は低い。そのため、MEAの耐久性を向上させるためにこれらの化合物を電極に多量に添加すると、内部抵抗あるいは接触抵抗の上昇を招き、電池性能が低下するという問題がある。
さらに、特許文献4〜6には、電極触媒の劣化を抑制する種々の方法が提案されている。しかしながら、従来の方法では、電極触媒の劣化を抑制する効果が不十分である。また、電極触媒の劣化の原因は、明らかにされていない。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、全フッ素系電解質を用いた固体高分子型燃料電池において、全フッ素系電解質の耐久性を向上させることにある。
さらに、本発明が解決しようとする他の課題は、電極触媒の劣化を抑制し、長期間に渡って高い出力が安定して得られる固体高分子型燃料電池を提供することにある。
(1)前記固体高分子型燃料電池は、
電解質膜の両面に電極が接合された膜電極接合体と、
前記電解質膜及び前記電極のいずれか1以上に添加された、Feを実質的に含まない難溶性無機アニオン交換体と
を備えている。
(2)前記電極は、触媒層と拡散層の2層構造を持ち、
前記難溶性無機アニオン交換体は、前記触媒層に添加されている。
(3)前記難溶性無機アニオン交換体は、Ceの含水酸化物である。
(4)前記触媒層への前記難溶性無機アニオン交換体の添加量(=前記難溶性無機アニオン交換体の重量×100/前記触媒層の固形分の重量)は、5.0wt%〜10.0wt%である。
また、燃料電池のような電位変動が生ずる環境下では、特に空気極側において、Pt等の貴金属触媒の溶出及び粒成長が起こり、触媒能が低下する。この劣化は、ハロゲンイオンが共存することによってさらに促進される。また、ハロゲンイオンは、燃料電池内の金属材料を腐食させる原因となる。一方、難溶性無機アニオン交換体は、ハロゲンイオンを吸着する作用がある。そのため、これを電解質膜又は電極に添加すれば、燃料電池内の微量のハロゲンイオンを除去することができ、ハロゲンイオンに起因する触媒能の低下及び金属材料の腐食を抑制することができる。
すなわち、固体高分子電解質膜の材質は、高分子鎖内にC−H結合を含み、かつC−F結合を含まない炭化水素系電解質、及び高分子鎖内にC−F結合を含むフッ素系電解質のいずれであっても良い。また、フッ素系電解質は、高分子鎖内にC−H結合とC−F結合の双方を含む部分フッ素系電解質であっても良く、あるいは、高分子鎖内にC−F結合を含み、かつC−H結合を含まない全フッ素系電解質であっても良い。
なお、フッ素系電解質は、フルオロカーボン構造(−CF2−、−CFCl−)の他、クロロカーボン構造(−CCl2−)や、その他の構造(例えば、−O−、−S−、−C(=O)−、−N(R)−等。但し、「R」は、アルキル基)を備えていてもよい。また、固体高分子電解質膜を構成する高分子の分子構造は、特に限定されるものではなく、直鎖状又は分岐状のいずれであっても良く、あるいは環状構造を備えていても良い。
(1)高分子鎖のいずれかにスルホン酸基等の電解質基が導入されたポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル系樹脂、ポリエステル、ポリサルホン、ポリエーテル等、及びこれらの誘導体(脂肪族炭化水素系電解質)、
(2)高分子鎖のいずれかにスルホン酸基等の電解質基が導入されたポリスチレン、芳香環を有するポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリサルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート等、及びこれらの誘導体(部分芳香族炭化水素系電解質)、
(3)高分子鎖のいずれかにスルホン酸基等の電解質基が導入されたポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレン、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド等、及びこれらの誘導体(全芳香族炭化水素系電解質)、
等が好適な一例として挙げられる。
また、全フッ素系電解質としては、具体的には、デュポン社製ナフィオン(登録商標)、旭化成(株)製アシプレックス(登録商標)、旭硝子(株)製フレミオン(登録商標)等、及びこれらの誘導体が好適な一例として挙げられる。
ここで、「難溶性無機アニオン交換体」とは、過酸化物分解作用及びアニオン吸着作用を有する難溶性の化合物であって、少なくとも1つのOH基、結晶水、又はハロゲンイオン(特に、Cl-イオン)と交換可能なアニオン基を持つものをいう。難溶性無機アニオン交換体は、実質的にFeを含まないものが好ましい。
ここで、通常の燃料電池の作動環境下の水のpHは、大気中のCO2、NOx、SOx、及び、構成材料から溶出する有機酸、ハロゲンイオンの影響により、中性でなく、弱酸性のpH4〜6程度である。場合によっては、フッ素系電解質膜からのF-イオンやスルホン酸脱離によるSO3 -イオンによりpH3程度まで低下することがある。また、副生するH2O2の作用により、さらに材料からイオンの溶出が起こりやすい環境になっている。さらに、固体高分子型燃料電池の作動温度は、一般に、80℃程度である。
耐久性に優れた燃料電池システムを得るためには、難溶性無機アニオン交換体は、室温(18〜25℃)における溶解度積が1×10-3以下であるものが好ましい。
除去方法としては、
(1)粉体を磁性体(磁石)により磁気選別し、酸化鉄、オキシ水酸化鉄等の異物を除去する方法、
(2)酸(硫酸、硝酸、塩酸)で鉄化合物を除去した後、中和、水洗する方法、
などがある。
(1)過酸化水素を分解し、・OHラジカルによる電解質や炭素材料の劣化を防ぐ作用、及び、
(2)ハロゲンイオンなどのアニオンを吸着し、触媒層内の触媒金属(例えば、Pt)がハロゲン錯体(例えば、PtCl4 2-)として溶解し、消耗することを防ぐ作用、
を有している。
ここで、ある化合物が持つ過酸化物分解作用の程度(分解能力)は、次の(1)式に示す分解率ηで表すことができる。
η={(1.0−C)/1.0}×100 ・・・(1)
但し、Cは、1wt%の過酸化物を含む水溶液50ml中に、平均粒径50μm以下の難溶性無機アニオン交換体を100ppm添加し、100℃×1hr放置後の過酸化物濃度である。
固体高分子型燃料電池の耐久性を向上させるためには、難溶性無機アニオン交換体は、過酸化水素(H2O2)の分解率が30%以上であるものが好ましい。分解率は、さらに好ましくは、40%以上、さらに好ましくは、50%以上である。
また、難溶性無機アニオン交換体は、特に、Y、Zr、La、Ce、Pr、Gd、Yb、Tb、Co、Cu、Ti、Al、Nb、Bi、Mg、Ca、Sr及びBaからなる群から選ばれるいずれか1以上の元素を含む水酸化物、水和水酸化物、含水酸化物、オキシ水酸化物、又は、オキシ酸化物が好ましい。これらは、他の難溶性無機アニオン交換体に比べて、過酸化物分解作用及び/又はアニオン吸着作用が大きいという特徴がある。
MEAには、これらのいずれか1種の難溶性無機アニオン交換体が含まれていても良く、あるいは、2種以上が含まれていても良い。また、MEAの複数箇所に難溶性無機アニオン交換体が含まれる場合、各箇所に含まれる難溶性無機アニオン交換体は互いに同種であっても良く、異種であっても良い。
「水和水酸化物」とは、水酸化物にさらに水が結合したものをいう。水和水酸化物としては、例えば、LiOH・H2O、CsOH・H2O、Cr(OH)3・nH2Oなどがある。
「含水酸化物(又は水和酸化物)」とは、酸化物に水が結合したものをいう。含水酸化物としては、例えば、CeO2・nH2Oなどがある。なお、nは、通常、正の整数であるが、脱水の程度によりnは必ずしも整数をとるとは限らない。これらは、該当する陽イオンの酸性酸化物として記載される場合もある。例えば、WO2・H2O=H2WO3、WO3・H2O=H2WO4、TiO2・H2O=H2TiO3、TiO2・2H2O=H4TiO4などである。
「オキシ水酸化物」とは、酸化物に水酸基(OH)が結合したものをいう。オキシ水酸化物としては、FeOOH、CrOOH、AlOOHなどがある。但し、例えば、AlOOHにさらに結晶水が加わったもの(AlOOH・H2O)は、Al(OH)3とも記載されるので、オキシ水酸化物と水酸化物が明確に区別できるものではない。
「オキシ酸化物」とは、オキシ水酸化物又は含水オキシ水酸化物に含まれるOH基の全部又は一部がハロゲンイオン(特に、Cl-イオン)と交換能を持つ他のアニオン(例えば、NO3-、SO4 2-等)に置換されたものをいう。オキシ酸化物としては、例えば、BiO(NO3)・nH2Oなどがある。
400℃以下の熱履歴を受けた難溶性無機アニオン交換体が高い過酸化物分解作用及び/又はアニオン吸着作用を有するのは、以下の理由によると考えられる。
(1)高温の熱履歴を受けておらず、粒子のネッキング(焼結)が起きにくく比表面積の低下割合が小さいために、過酸化物分解作用が大きい。
(2)OH基や結晶水の喪失(脱水)によるイオン交換容量の低下が少ないために、FやClなどのハロゲンイオンの吸着容量が大きい。
例えば、難溶性無機アニオン交換体を電解質膜に固定する場合、電解質膜の内部及び/又は表面に微粒子状の難溶性無機アニオン交換体を均一に分散させても良い。また、電解質膜が固体高分子電解質と補強材との複合体である場合、補強材の表面に微粒子状の難溶性無機アニオン交換体を固定しても良い。
また、例えば、難溶性無機アニオン交換体を触媒層に固定する場合、電極触媒若しくは電極触媒を担持するための担体及び/又は触媒層内電解質の表面に、微粒子状の難溶性無機アニオン交換体を固定しても良く、あるいは、担体及び/又は触媒層内電解質の内部に固定しても良い。また、触媒層を形成した後、その表面に、微粒子状の難溶性無機アニオン交換体を固定しても良い。
さらに、難溶性無機アニオン交換体を拡散層に固定する場合、拡散層の内部又は表面に均一に微粒子状の難溶性無機アニオン交換体を分散させても良く、あるいは、拡散層の触媒層側表面に形成される撥水層の内部又は表面に均一に分散させても良い。
例えば、微粒子状の難溶性無機アニオン交換体を電解質膜又は触媒層に固定する場合、その粒径は、10μm以下が好ましい。粒径が10μmを超えると、難溶性無機アニオン交換体を均一に分散させるのが困難となり、あるいは、電解質膜に機械的ダメージを与えるおそれがある。一般に、粒径が小さくなるほど、少量の固定で高い過酸化物分解作用及び/又はアニオン吸着作用が得られる。但し、粒径が小さくなりすぎると、溶解性が高くなり、長期の安定性に劣る場合がある。従って、難溶性無機アニオン交換体の粒径は、0.1μm以上が好ましい。
一方、微粒子状の難溶性無機アニオン交換体を拡散層に固定する場合、0.1〜50μm以下のやや大粒径のものでも使用できる。但し、相対的に粒径の大きな粉末を使用する場合には、電解質膜又は触媒層に直接、接しない場所に固定するのが好ましい。
MEAの構成要素の内、難溶性無機アニオン交換体が固定された電解質膜は、
(1)微粒子状の難溶性無機アニオン交換体を固体高分子電解質又はその前駆体(例えば、ナフィオン(登録商標)のスルホニルフルオライド体)に加えて湿式又は乾式で混練し、膜化する第1の方法、
(2)微粒子状の難溶性無機アニオン交換体又はこれを分散させたスラリーを電解質膜又はその前駆体の表面に、散布、噴霧又は塗布(ドクターブレードを含む。以下同じ。)する第2の方法、
(3)補強材の表面に、上述した第2の方法を用いて微粒子状の難溶性無機アニオン交換体を固定し、この補強材と固体高分子電解質又はその前駆体とを湿式又は乾式で複合化させる第3の方法、
(4)これらの組み合わせ、
等により製造することができる。
(1)電極触媒又は電極触媒を担持させた担体と、高分子電解質とを含む溶液(以下、これを「触媒インク」という)に微粒子状の難溶性無機アニオン交換体を加え、ポリテトラフルオロエチレンシート等の高分子材料からなる基体の表面に噴霧又は塗布する第1の方法、
(2)電解質膜表面又は拡散層の表面に、直接、微粒子状の難溶性無機アニオン交換体を含む触媒インクを噴霧又は塗布する第2の方法、
(3)難溶性無機アニオン交換体を含まない触媒インクを用いて触媒層を形成し、微粒子状の難溶性無機アニオン交換体又はこれを分散させたスラリーを触媒層の表面に散布、噴霧又は塗布する第3の方法、
(4)(a)難溶性無機アニオン交換体を構成する金属元素を含む化合物であって、常温で液体であるもの又は適当な溶媒に溶解させることができるもの(例えば、塩、塩化物、アルコキシド、アルコラート、アセチルアセトナート等。)を含む溶液に触媒担体を加え、触媒担体の表面に金属元素を含む化合物を吸着させ、
(b)金属元素を含む化合物の加水分解、加熱分解、電気分解、光分解等を行い、触媒担体表面に微粒子状の難溶性無機アニオン交換体を形成し、
(c)この触媒担体を触媒インクに加えて触媒層を形成する第4の方法、
(5)これらの組み合わせ、
等により製造することができる。
(1)微粒状の難溶性無機アニオン交換体又はこれを分散させたスラリーを、カーボンペーパー等の表面に、散布、噴霧又は塗布する第1の方法、
(2)炭素粒子、撥水性粉末(例えば、ポリテトラフルオロエチレン粉末)、及び、微粒子状の難溶性無機アニオン交換体を含むスラリーをカーボンペーパー等の表面に噴霧又は塗布し、難溶性無機アニオン交換体を含む撥水層を形成する第2の方法、
(3)カーボンペーパー等の表面に難溶性無機アニオン交換体を含まない撥水層を形成し、微粒子状の難溶性無機アニオン交換体又はこれを分散させたスラリーを撥水層の表面に、散布、噴霧又は塗布する第3の方法、
(4)触媒層に難溶性無機アニオン交換体を固定するための第4の方法と同様の手順に従い、炭素粒子の表面に微粒子状の難溶性無機アニオン交換体を固定し、これを用いてカーボンペーパー等の表面に撥水層を形成する第4の方法、
(5)拡散層がC系材料である場合において、難溶性無機アニオン交換体を構成する金属元素を含む化合物であって、常温で液体であるもの又は適当な溶媒に溶解させることができるもの(例えば、塩、塩化物、アルコキシド、アルコラート、アセチルアセトナート等。)を含む溶液にC系材料を浸漬し、C系材料の表面及び/又は内部に難溶性無機アニオン交換体を吸着させる第5の方法、
(6)これらの組み合わせ、
等により製造することができる。
さらに、得られたMEAの両面をガス流路を備えたセパレータで挟持してユニットセルとし、このユニットセルを複数個積層すれば、本発明に係る固体高分子型燃料電池が得られる。
固体高分子型燃料電池の作動環境下においては、電極反応の副反応として過酸化水素などの過酸化物が生成する。この過酸化物は、Fe2+/Fe3+イオンなどの価数が変わる遷移金属イオン(Mn+/M(n+1)+)の存在下では、次の(2)式の酸化反応、又は(3)式の還元反応によって、ラジカル分解することが知られている。
HOOH+M(n+1)+→HOO・+H++Mn+ ・・・(2)
HOOH+Mn+→HO・+OH-+M(n+1)+ ・・・(3)
H2O2+2H++2e-→2H2O ・・・(4)
H2O2→O2+2H++2e- ・・・(5)
なお、固体表面での反応は、結局、(4)式及び(5)式より、次の(6)式のように、2分子の過酸化水素が衝突して水と酸素に分解する、いわゆる接触分解反応として表される。
2HOOH→2H2O+O2 ・・・(6)
さらに、過酸化物ラジカルは、拡散層や触媒担体などの炭素材料を攻撃し、電池性能の低下を引き起こす。しかしながら、MEAのいずれかに難溶性無機アニオン交換体を固定すると、過酸化物ラジカルが炭素材料を攻撃することに起因する電池性能の劣化を抑制することができる。
特に、Cl-イオンは、大気の塵埃(海水飛沫、融雪塩等)、雨水等に含まれており、これらが運転中に空気極側のフィルターを通過して燃料電池内部に混入することがある。また、ハロゲンイオンは、新品状態の触媒担体、触媒金属、電解質にも数ppmのレベルで存在しており、さらにMEA製造過程、スタック製造過程でも混入する。そのため、長期間の使用によって電極劣化が進行し、長期の耐久性を確保することが困難であった。
さらに、ハロゲンイオンは、燃料電池内にある金属材料を腐食させる原因ともなる。
例えば、難溶性無機アニオン交換体の一種であるLa(OH)3は、次の(7)〜(9)式に従ってF-イオンを吸着すると考えられる。
La(OH)3+F- → La(OH)2F+OH- ・・・(7)
La(OH)2F+F- → La(OH)F2+OH- ・・・(8)
La(OH)F2+F- → LaF3+OH- ・・・(9)
また、例えば、Biの含水オキシ酸化物の一種であるBiO(NO3)・nH2O(5/3≧n>0)は、酸化ビスマス(Bi2O3)粉末と硝酸ビスマス五水和物(Bi(NO3)3・5H2O)の粉末とをモル比で1:1になるように混合し、室温〜80℃で反応させることにより得られる(特開2000−016814号公報)。この含水オキシ酸化物を有効成分とする難溶性無機アニオン交換体とハロゲンイオンとを反応させると、ハロゲンイオンをBiOX(X=I、Br、Cl、F)として除去することができる。
そのため、このような難溶性無機アニオン交換体を電解質膜又は電極に添加すれば、燃料電池内の微量のハロゲンイオンを除去することができ、ハロゲンイオンに起因する触媒能の低下及び金属材料の腐食を抑制することができる。
水晶振動子微量天秤(quartz crystal microbalance:QCM)法を用いて、白金の重量変化と白金溶解量の関係を調べた。
白金板に水晶振動子を取り付け、これを100ppmのCl-イオンを含む水溶液中に浸漬した。所定時間経過後、共振周波数から水晶振動子付白金板の重量変化を求めた。また、これと同時に溶液を採取し、溶液中の白金濃度をICPにより分析した。以下、同様にして、水晶振動子付白金板の重量変化と溶液中の白金濃度を、溶液中への浸漬時間を変えて測定した。
図1に、QCM法により求めた白金溶解量とICP分析により求めた白金溶解量の関係を示す。図1より、両者は比例関係にあり、白金の重量減少量(QCM法)と白金の溶解量(ICP分析)が対応していることがわかる。
なお、QCM法は、その共振周波数から水晶振動子の重量変化を求める方法である。重量変化の原因としては、水分子やアニオンの吸脱着、あるいは白金の溶解・析出が考えられるが。前者による重量変化については、水分子やアニオンの吸着状態(作用極の電極電位)が同じである場合、考えなくて良い。その場合の重量変化の原因は、すべて白金の溶解・析出にあると考えられる。
また、ICPより求めた白金溶解量がQCM法により求めた重量減少より若干少ないのは、後者では理論式を用いたため、計算して得られた重量減少量と実際のそれとで若干のずれが生じたためと考えられる。
QCM法を用いて、白金の溶解速度に対するCl-濃度の影響を調べた。溶液には、所定量のNaClを含む0.1M硫酸水溶液を用いた。温度は室温とし、作用電極(水晶振動子を取り付けた白金板)の電位を0.5Vと1.4Vの間で9.9V・s-1でスウィープしながらサイクルした。
図2に、2000サイクル経過時の重量減少(白金溶解)量を示す。図2より、Cl-濃度の増加に伴い、白金溶解速度が直線的に増加することがわかる。これは、Cl-イオンが共存すると、アクアイオン(Pt2+、Pt4+)に比べて安定な[PtCl4]2-、あるいは[PtCl6]4-が形成され、白金の溶解が促進されるためと考えられる。
以上から、実際の燃料電池において、触媒近傍に存在するCl-を除去することで、白金の溶解を抑制できると考えられる。
後述する触媒インク作製時に用いた白金担持カーボン中に、不純物としてどれだけCl-が存在するかを調べるために、以下の実験を行った。
(1) 白金担持カーボン0.5gを10mLの蒸留水に浸漬し、80℃で24時間保持した。
(2) 上記溶液をイオンクロマトにて分析した。
上記溶液中のCl-濃度は、0.3ppmであった。バックグラウンド測定として白金担持カーボンを入れずに行った試験では、Cl-が検出されなかったことから、このCl-は白金担持カーボン中に不純物として存在していたものである。この値から、実際の燃料電池における白金近傍のCl-濃度は、50ppmと見積もられる(相対湿度100%においてナフィオン(登録商標)の含水率が30%であり、すべてのCl-がナフィオン(登録商標)へ溶け出すと仮定)。実際には、燃料電池の製造工程や運転時にCl-が取り込まれ、Cl-濃度が上述の試算よりさらに高くなる可能性がある。図2より、試算されたCl-濃度は、白金溶出を促進するに十分であり、このCl-を除去することが触媒の耐久性向上に不可欠であることがわかる。
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製のキャップ付き容器にFイオン(F濃度1000ppmのNaF水溶液を使用)を20ppm含む1wt%過酸化水素水溶液50mLと、各種含水酸化物又は水酸化物(粒径:1〜6μm)を1000ppm加え、2分間超音波を当てて水中で十分に分散させた。さらに、溶液中に過酸化物ラジカルを発生させるためにFeCl2をFe10ppmとなるように加え、100℃×8hr加熱した。その後、孔径0.1μmのPTFE製ろ紙で濾過した後、ろ液中のF濃度をオリオンリサーチ社製のイオン選択性電極で測定した。
試薬は、和光純薬工業(株)製、キシダ化学(株)製、又は高純度化学研究所製のものを用いた。また、含水酸化物のnの値は約2であり、Mが4価の金属元素である場合、M(OH)4とも表せる。
表1より、実施例1、参考例2〜9で用いた含水酸化物又は水酸化物は、アニオン吸着力及び触媒活性に優れるオキシ水酸化物であるα−FeOOHよりもFイオン吸着力が高いことがわかる。また、Ceの含水酸化物CeO2・nH2Oの単位重量当たりのFイオン吸着力は、Ceの酸化物、リン酸塩、炭酸塩、フッ化物よりもはるかに大きいことがわかる。
PTFE製のキャップ付き容器に1.0wt%の過酸化水素水溶液50mLと、各種含水酸化物又は水酸化物(粒径:1〜6μm)を100ppm加え、2分間超音波を当てて水中で十分に分散させた。その後、100℃×1hr加熱し、過酸化水素を分解させた。試験液を定性ろ紙で濾過した後、ろ液中の過酸化水素濃度C(wt%)を測定した。試料極には、Pt平滑板を用い、0.1MH2SO4中で1.2V vs. NHEで定電位酸化し、過酸化水素濃度Cを10分後の電流値から電気化学的に定量した。過酸化水素の分解率は、(1)式により求めた。
60wt%Pt/C触媒0.5gに、平均粒径2μmのCeO2・nH2O粉末を加え、さらに、蒸留水2.0g、エタノール2.5g、プロピレングリコール1.0g、22wt%ナフィオン(登録商標)溶液(デュポン社製)0.9gをこの順で加え、超音波ホモジナイザーで分散させて触媒インクを作製した。これをPTFEシート上に塗布、乾燥して転写電極を得た。CeO2・nH2O粉末の添加量は、触媒層の固形分重量の0.005〜15.0wt%とした。また、Pt使用量は、カソードが0.5〜0.6mg/cm2、アノードが0.3〜0.4mg/cm2の範囲で一定とした。
これらの電極を36mm角に切り出し、F系電解質の両面に熱圧着(120℃、50kgf/cm2(4.9MPa))して、MEAを作製した。CeO2・nH2O粉末の添加は、空気極のみ、水素極のみ、両極の各々とし、F系電解質膜には、ナフィオン(登録商標)112を用いた。拡散層は、炭素繊維織物からなるカーボンクロスを用い、電極面側にアセチレンブラックとPTFE粒子からなる撥水層を10mg/cm2の目付量になるようにスプレー塗布し、N2雰囲気炉で200℃×30分間の焼き付け処理を行った。
アノードガス:H2(100mL/min)
カソードガス:空気(100mL/min)
セル温度:80℃
加湿器温度:80℃(アノード側、カソード側ともに)
試験時間:開回路1分、0.1A/cm2での1分間の発電を1サイクルとするサイクル試験を150時間。
比較として、触媒層にα−FeOOHを10.0wt%添加したもの(比較例16)、及び何も添加しなかったもの(比較例15)についても、同様に耐久試験を行った。
0.1M Ce(NO3)3水溶液100mLに1.0M NH3水溶液100mLを加え、攪拌しながら80℃×4hr反応させ、水酸化セリウムの沈殿を生成させた。途中で30wt%過酸化水素水を10mL添加して、Ce3+からCe4+への変換を促した。このゲルを濾過して冷水で十分に洗浄し、過剰のアンモニアを除去した。さらに、得られたゲル(含水酸化物)を80℃、400℃、500℃の各温度で大気中4hrの乾燥を行った。
乾燥させたゲルについて、実施例1、参考例2〜9と同一の方法を用いて、F吸着性能を測定した。また、乾燥させたゲルをさらに600℃×2hrで乾燥させ、600℃乾燥前後の重量変化から含水量を求めた。
CeO2・nH2Oに代えて、80℃で乾燥させたCe(OH)4(参考例29)及び500℃で乾燥させたCe(OH)4(比較例18)を用いた以外は、実施例20と同様の手順に従い、MEAを作製した。Ce(OH)4の添加量は、いずれも5.0wt%とした。
得られたMEAについて、実施例20と同一条件下で電圧低下割合及び空気極側ドレイン水中のF濃度を測定した。
表5にその結果を示す。表5より、80℃乾燥は、500℃乾燥に比べて、電池劣化が大幅に抑制されることがわかる。
ZrO2・nH2O(キシダ化学製)を電解質膜に添加した。電解質膜への添加方法は、ガラスシャーレを用いたキャスト法とした。すなわち、ナフィオン(登録商標)ソリューション(デュポン社製)の固形樹脂成分に対し、0.005〜1.5wt%添加し、4分間の超音波攪拌の後、ガラスシャーレにキャストした。次いで、溶媒を60℃で除去し、最終的に120℃×2hr乾燥させた。
次に、60wt%Pt/C触媒0.5gに蒸留水2.0g、エタノール2.5g、プロピレングリコール1.0g、22wt%ナフィオン(登録商標)溶液(デュポン社製)0.9gをこの順で加え、超音波ホモジナイザーで分散させて触媒インクを作製した。これをPTFEシート上に塗布し、乾燥して転写電極を得た。Pt使用量は、カソードが0.5〜0.6mg/cm2、アノードが0.3〜0.4mg/cm2の範囲で一定とした。これらの電極を36mm角に切り出し、キャスト膜の両面に熱圧着(120℃、50kgf/cm2(4.9MPa))して、MEAを作製した。拡散層は、実施例20で使用したものと同じものを用いた。
また、MEAについて耐久試験を行った。耐久試験は、実施例20と同一条件下で行い、耐久試験前後で0.8A/cm2における電圧値の低下割合を比較した。
表6に、その結果を示す。添加量が1.5wt%になると、自立した膜が得られず、発電試験を行うことができなかった。一方、添加量が0.01〜1.0wt%であると、製膜性を低下させることなく、電圧低下を抑制できることがわかった。
拡散層は、炭素繊維織物からなるカーボンクロスを用い、電極面側にアセチレンブラックとPTFE粒子とLa(OH)3粉末(和光純薬工業(株)製)とを含む撥水ペーストをスプレー塗布し、撥水層を形成した。撥水層の全体の目付量は、10mg/cm2とし、La(OH)3粉末の添加量は、0.005〜6.0mg/cm2とした。
得られた拡散層を用いてMEAを作製した。なお、La(OH)3を含む拡散層の使用は、両極、空気極のみ、又は燃料極のみとした。また、MEAの製造条件は、触媒層にCeO2・nH2O粉末を添加しなかった以外は、実施例20と同一とした。
さらに、得られたMEAを用いて耐久試験を行った。耐久試験条件は、実施例20と同一とした。
[1. 無機アニオン交換体を含む触媒インクの作製]
白金担持カーボン(Pt担持量45wt%)0.5gに対してイオン交換体(IXE−550(東亞合成(株)製))0.025g、及び蒸留水4gを加え、超音波分散(3分)した後、30分間放置した。この溶液にエタノール2g、プロピレングリコール1g、及びナフィオン(登録商標)溶液1gを加えて超音波分散(3分)し、触媒インク(以下、これを「触媒インク(A)」という)を得た。
[2. 無機アニオン交換体を含まない触媒インクの作製]
白金担持カーボン0.5gに対して、蒸留水4gを加え、超音波分散(3分)した後、30分間放置した。この溶液に対してエタノール2g、プロピレングリコール1g、及びナフィオン(登録商標)溶液1gを加えて超音波分散(3分)し、触媒インク(以下、これを「触媒インク(B)」という)を得た。
PTFEシートを用意し、PTFEシート上に触媒インク(A)又は触媒インク(B)を、それぞれ均一の厚さとなるように塗り、60℃で6時間真空乾燥した。このようにして作製した触媒シートを、それぞれ、「触媒シート(A)」、「触媒シート(B)」と呼ぶ。
[4. MEAの作製]
6cm×6cmのナフィオン(登録商標)112膜の表面に触媒シート(A)又は(B)(3.6cm×3.6cm)を転写し、4水準のMEA(参考例40〜42、比較例21)を作製した。
得られたMEAを用いて耐久試験を行った。耐久試験は、実施例20と同一条件下で行い、耐久試験前後で0.8A/cm2における電圧値の低下割合を比較した。
表8に、その結果を示す。イオン交換体を添加したMEAは、未添加に比べて電圧低下が少ないことがわかる。
0.1M Ce(NO3)3水溶液100mLに1.0M NH3水溶液100mLを加え、これにさらにFe2(SO4)3・5H2Oを0.002M加えて、攪拌しながら80℃×4hr反応させ、水酸化セリウムを共沈させた。途中で30wt%過酸化水素水を10mL添加して、Ce3+からCe4+への変換を促した。このゲルを濾過して冷水で十分に洗浄し、過剰のアンモニアを除去した。得られたゲル(含水酸化物)を大気中80℃×4hr乾燥させた。
さらに、乾燥させたゲルを触媒層に含むMEAを作製した。MEAの製造条件は、CeO2・nH2O粉末に代えてFeを含むゲルを用いた以外は、実施例20と同一とした。
また、難溶性無機アニオン交換体が固定された固体高分子電解質の用途は、固体高分子型燃料電池の電解質膜あるいは触媒層内電解質に限定されるものではなく、水電解装置、ハロゲン化水素酸電解装置、食塩電解装置、酸素及び/又は水素濃縮器、湿度センサ、ガスセンサ等の各種電気化学デバイスに用いられる電解質膜、電極材料等としても用いることができる。
Claims (2)
- 以下の構成を備えた固体高分子型燃料電池。
(1)前記固体高分子型燃料電池は、
電解質膜の両面に電極が接合された膜電極接合体と、
前記電解質膜及び前記電極のいずれか1以上に添加された、Feを実質的に含まない難溶性無機アニオン交換体と
を備えている。
(2)前記電極は、触媒層と拡散層の2層構造を持ち、
前記難溶性無機アニオン交換体は、前記触媒層に添加されている。
(3)前記難溶性無機アニオン交換体は、Ceの含水酸化物である。
(4)前記触媒層への前記難溶性無機アニオン交換体の添加量(=前記難溶性無機アニオン交換体の重量×100/前記触媒層の固形分の重量)は、5.0wt%〜10.0wt%である。 - 前記難溶性無機アニオン交換体は、400℃以下の熱履歴を受けたものである請求項1に記載の固体高分子型燃料電池。
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