JP5085763B2 - 音信号処理装置、及び音信号処理方法 - Google Patents
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Description
本発明の実施形態は、音信号処理装置、及び音信号処理方法に関する。
再生した音楽や音声を個人で受聴する場合、ユーザは、イヤホンやステレオホン等のヘッドホンを用いることが多い。ヘッドホンから出力される音の周波数特性は製品によって異なっている。このため、ヘッドホンから出力される音が、ユーザに望まれている周波数特性を有していない場合がある。
そこで、ヘッドホンから出力される音がユーザに望まれている周波数特性を有するようにしたいという要求がある。
しかしながら、特許文献1に示された従来技術においては、ユーザがイヤホンを使用する際に、当該イヤホンの周波数特性を補正するためには、客観的に正しい当該周波数特性を計測する手段が無いため、当該イヤホンに対して、適切な補正を行うことが難しかった。また、手動で調整するイコライザーを用いる場合には、ユーザは自身の主観に基づき楽音等を聴いてイコライザーの調整を行う必要があるが、主観による調整は音源やその時の気分等の影響を受けるため試行錯誤を繰り返した挙句、当該イヤホンに対して、適切な補正を行うことが難しかった。また、イヤホンの周波数特性に関する、再現性のある測定方法として、特別なジグを使用する技術があるが、測定する際に当該ジグを必ず使用する必要があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、適切な補正を行う音信号処理装置、及び音信号処理方法を提供することを目的とする。
実施形態の音信号処理装置は、接続部と、入力手段と、生成手段と、を備える。接続部は、イヤホンを接続可能とする。入力手段は、イヤホンから出力された複数回の音に対応する、複数回の音信号として、イヤホンとマイクロフォンとが密着した状態の第1の音信号と、イヤホンと当該マイクロフォンとの間に空隙を有する状態の第2の音信号と、を入力処理する。生成手段は、第1の音信号の周波数特性のうち、基準以下となる第1の周波数帯域の周波数特性を示す第1のデータと、第2の音信号の周波数特性のうち、当該基準より高い第2の周波数帯域の周波数特性を示す第2のデータと、を合成した周波数特性、及び目標として定められた目標周波数特性に基づいて、イヤホンの周波数特性を補正する補正データを生成する。
以下、本発明にかかる音信号処理装置をPCに適用した実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態のPC100のディスプレイユニットを開いた状態における外観を示した図である。図1に示すPC100は、コンピュータ本体111と、ディスプレイユニット112と、から構成されている。
コンピュータ本体111は、薄い箱形状であって、上面にはキーボード113等が配置されている。また、本体111には、マイクロフォンが設けられている。本体111には、マイクロフォンが効率よく収音できるようにするためにマイク穴102が設けられている。また、コンピュータ本体111の側面部にヘッドホン用の出力端子が設けられている。そして、コンピュータ本体111は、当該ヘッドホン用の出力端子を介して、イヤホン101と接続可能とする。
イヤホン101は、PC100のヘッドホン用の出力端子に挿される。そして、PC100は、ヘッドホン端子を介してイヤホン101から測定用の信号を送出する。この信号をマイクロフォンで収音することで、イヤホン101の特性を測定できる。
図2は、PC100のハードウェア構成を示した図である。図2に示されているように、PC100は、CPU201、ノースブリッジ202、主メモリ203、サウスブリッジ204、グラフィクスプロセッシングユニット(GPU)205、サウンドコントローラ206、BIOS−ROM209、LANコントローラ210、ハードディスクドライブ(HDD)211、DVDドライブ212、およびエンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)216等を備えている。
CPU201はPC100の動作を制御するプロセッサであり、ハードディスクドライブ(HDD)211から主メモリ203にロードされる、オペレーティングシステム(OS)221、およびメディアプレーヤ222のような各種アプリケーションプログラムを実行する。メディアプレーヤ222は、動画(映像)や音声のファイルを再生するためのアプリケーションソフトウェアである。また、CPU201は、BIOS−ROM209に格納されたBIOS(Basic Input Output System)も実行する。BIOSはハードウェア制御のためのプログラムである。
ノースブリッジ202はCPU201のローカルバスとサウスブリッジ204との間を接続するブリッジデバイスである。ノースブリッジ202には、主メモリ203をアクセス制御するメモリコントローラも内蔵されている。また、ノースブリッジ202は、PCIEXPRESS規格のシリアルバスなどを介してGPU205との通信を実行する機能も有している。
GPU205は、PC100のディスプレイモニタとして使用される液晶パネルを制御する表示コントローラである。GPU205は、(図示しない)VRAMをワークメモリとして使用する。このGPU205によって生成される映像信号は液晶パネルに送られる。
サウスブリッジ204は、バス上の各デバイスを制御する。また、サウスブリッジ204は、ハードディスクドライブ(HDD)211およびDVDドライブ212を制御するためのSATA(Serial Advanced Technology Attachment)コントローラを内蔵している。さらに、サウスブリッジ204は、サウンドコントローラ206との通信を実行する機能も有している。サウンドコントローラ206は音源デバイスであり、デジタル信号を電気信号に変換するD/Aコンバータ、電気信号を増幅するアンプリファイア等の回路を有する。また、サウンドコントローラ206は、マイクロフォン213から入力された電気信号をデジタル信号に変換するためのA/Dコンバータ等の回路を有する。
エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)216は、電力管理のためのエンベデッドコントローラと、キーボード(KB)113を制御するためのキーボードコントローラとが集積された1チップマイクロコンピュータとする。
図3は、第1の実施形態にかかるPC100のメディアプレーヤ222のソフトウェア構成を示した図である。図3に示すように、メディアプレーヤ222は、信号測定部310と、補正・再生部320と、を備える。出力端子214は、イヤホン101を接続可能にする端子とする。信号測定部310が、イヤホン101の周波数特性を測定し、補正フィルタを設計する。そして、補正・再生部320が、設計された補正フィルタを用いて音声信号を補正し、補正した音声信号が出力端子214を介してイヤホン101から出力する。
ところで、イヤホンの周波数特性を再現性良く計測するための手法として、ジグを用いて計測する手法が考えられる。図4は、PC400によるジグを用いたイヤホンの特性の測定例を示した図である。図4に示すジグは、管403と、マイクロフォン402と、吸音材404と、で構成されている。管403は、例えば樹脂製の筒状のもので、水道管やガス管のような直線上の形状で、ユーザの外耳道の容積と同程度の容積とする。マイクロフォン402は、管403に取り付け可能な構造とする。吸音材404は、最も空気が大きく振動する、管403内部の中央付近に配置して、定在波の影響を抑制している。
PC400は、ジグに、測定対象のイヤホン101を装着して、データを取得する。そして、ジグを用いた測定方法で取得されたデータは、実際に受聴する際の特性から外耳道内で発生する共鳴を除いた特性を含んでいる。そこで、当該ジグを用いた共通の測定系で、高品質のイヤホンの周波数特性と、ユーザが使用するイヤホンの周波数特性と、を取得する。そして、ユーザがイヤホンを使用する際に、高品質の周波数特性に近づけるようにイコライザーを設定することで、ユーザが使用するイヤホンの音質を、高品質のイヤホンの音質に近づけることができる。
図5は、PC400において、ジグを用いて複数のイヤホンについて計測された周波数特性のデータの例を示した図である。図5に示す計測データ501は、ユーザが使用するイヤホンの周波数特性とする。計測データ502は、高音質イヤホンの周波数特性とする。そして、PC400は、高音質イヤホンの計測データ502と、ユーザが使用するイヤホンの計測データ501と、の差分にオフセットを付与した差分データ503を生成する。そして、PC400は、差分データ503のカーブに合わせた特性のイコライザーを使用することで、ユーザが使用するイヤホンの音質を、高音質イヤホンの音質に近づけることができる。
しかしながら、上述したジグを用いた測定手法では、ユーザは音質を設定するために、当該ジグを購入し、当該ジグを利用してイヤホンの周波数特性を計測する必要があり、ユーザのコスト負担が生じる。そこで、本実施形態では、ジグを用いないで、イヤホンの周波数特性を計測する例とする。本発明者らは、ジグを用いずにイヤホンの周波数特性を再現性良く測定する方法を模索し、複数回の異なる状態での測定結果を組み合わせることが有効であることを実験を通して知得した。本実施形態にかかるPC100では、ジグを用いずとも、イヤホンの周波数特性を計測するために、イヤホンについて、複数回の異なる状態で周波数特性を計測し、合成することとした。次に、周波数特性を計測する際のイヤホンの状態について説明する。
図6は、イヤホン101のイヤーチップをマイクロフォン213に密着させた状態を示した図である。図6に示すように、PC100は、キャビネット601の内部にマイクロフォン213を備えている。そして、ユーザが、マイクロフォン213の収音用の開口にイヤホン101のイヤーチップを密着させる。このようにイヤホン101のイヤーチップとキャビネット601とが密着した状態で、PC100がイヤホン101から測定用の信号を出力する。そして、PC100が出力された計測用の信号をマイクロフォン213から収音する。このようにして、PC100は、イヤホン101とマイクロフォン213とを密着させた状態における、イヤホン101の周波数特性を示した第1の計測データを取得する。なお、第1の計測データとは、イヤホン101とマイクロフォン213とを密着させた状態で計測されたデータを示すものとする。
図7は、補正目標となる高音質イヤホン及びユーザが使用するイヤホン101を密着させた状態で計測した第1の計測データの例を示した図である。図7に示す例では、ユーザが使用するイヤホン101の第1の計測データ701と、補正目標となる高音質イヤホンの第1の計測データ702と、ユーザが使用するイヤホン101の第1の計測データ701と高音質イヤホンの第1の計測データ702との差分にその平均レベルが略0dBとなるオフセットを付与した差分データ703と、が示されている。ジグを使用した場合の差分データ503と、図7の差分データ703と、を比較すると、概略800Hz以下の周波数帯域では概ね形状が類似しているが、概略800Hzより高い周波数帯域では異なった形状となっていることが確認できる。そこで、イヤホン101とマイクロフォン213とを密着させた状態では、概略800Hz以下の周波数帯域で確からしい周波数特性を求められることが確認できる。
図8は、イヤホン101のイヤーチップとマイクロフォン213との間に空隙を設けた状態を示した図である。図8に示す空隙を設けた状態と図6で示す密着状態との違いは、ユーザがイヤホン101を傾けてキャビネット601に当てているため、マイクロフォン213とイヤホン101との間に空隙(開放空間)が生じている点である。このようにイヤホン101のイヤーチップと、キャビネット601との間に空隙が設けられた状態で、PC100はイヤホン101から測定用の信号を出力する。そして、PC100は、出力された計測用の信号をマイクロフォン213から収音する。このようにして、PC100は、イヤホン101とマイクロフォン213との間に空隙が設けられた状態における、イヤホン101の周波数特性を示した第2の計測データを取得する。なお、第2の計測データとは、イヤホン101とマイクロフォン213との間に空隙が設けられた状態で計測されたデータを示すものとする。なお、測定用の信号は、周波数特性を計測可能な信号であればよく、例えば、白色雑音、ピンクノイズ、又はTSP信号等とする。
図9は、補正目標となる高音質イヤホン及びユーザが使用するイヤホン101について、空隙が設けられた状態で計測した第2の計測データの例を示した図である。図9に示す例では、ユーザが使用するイヤホン101の第2の計測データ901と、補正目標となる高音質イヤホンの第2の計測データ902と、ユーザが使用するイヤホン101の第2の計測データ901と高音質イヤホンの第2の計測データ902との差分にオフセットを付与した差分データ903と、が示されている。図9に示す第2の計測データ群は、低周波数帯域での減衰が大きい。このため、図5のジグを使用した場合の差分データ503と、図9の差分データ903と、を比較すると、概略800Hz以下の周波数帯域では異なった形状となっている。しかしながら、概略800Hzより高い周波数帯域では、概ね形状が類似していることが確認できる。そこで、イヤホン101とマイクロフォン213との間に空隙を設けた状態では、概略800Hzより高い周波数帯域で確からしい周波数特性を求められることが確認できる。
そこで、本実施形態にかかるPC100では、イヤホンの密着した状態と空隙を設けられた状態とでイヤホンの周波数特性を求め、これら周波数特性を組み合わせて補正フィルタを設計すれば、適切に補正が行えると考えられる。
図3に戻って、補正フィルタの設計、利用を行うPC100のメディアプレーヤ222の構成について説明する。
メディアプレーヤ222の補正・再生部320は、補正フィルタ321と、音信号出力部322と、計測用信号記憶部325と、表示制御部323と、操作受付部324と、を備える。補正・再生部320は、音を補正し出力する。この音を測定に用いたイヤホンで聞くと理想的なイヤホンに近い音に聞こえるため、例えば音楽を再生する場合、高音質な音楽を楽しむことができる。
計測用信号記憶部325は、イヤホン101の周波数特性を計測する際に用いる、計測用の音信号を記憶する。
音信号出力部322は、補正フィルタ321を介した後、出力端子214に接続されたイヤホン101から、音信号を出力する。また、音信号出力部322は、必要に応じて、音信号出力部322に記憶されていた音信号を出力する。また、音信号出力部322が出力する音信号は、測定用の音信号に制限するものではなく、例えば、外部から入力された音信号でも、PC100のHDD211に記憶されていた音信号でも良い。なお、測定用信号を出力する際には、補正フィルタ321は補正を行わない設定にする。
補正フィルタ321は、後述する信号測定部310により設定された補正フィルタ(補正パラメータ)321を用いて、音信号出力部322から入力された音信号を補正する。補正フィルタ321の例としては、一般的なパラメトリックイコライザなどを用いることが考えられる。
表示制御部323は、計測データを計測する際に、ユーザに対して、イヤホン101の周波数特性を計測可能とするための表示を行う。操作受付部324は、計測開始する旨の選択を受け付ける。
図10は、イヤホン101とマイクロフォン213とを密着状態とさせるために表示する画面例を示した図である。図10に示すように、表示制御部323が、密着させる旨の表示を行うことで、ユーザがイヤホン101をマイクロフォン213に密着させるよう保持する。そして、密着させた状態で、操作受付部324が、ユーザから計測開始ボタン1001の選択を受け付けた場合に、操作受付部324が、音信号出力部322に対して、音信号を出力するよう指示する。これにより、イヤホン101とマイクロフォン213とが密着状態での周波数特性の計測が開始される。
図11は、イヤホン101とマイクロフォン213との間に空隙が設けられた状態にさせるために表示する画面例を示した図である。図11に示すように、表示制御部323が、空隙(開放空間)を設ける旨の表示を行うことで、ユーザがイヤホン101とマイクロフォン213との間に空隙を設けるよう保持する。そして、空隙が設けられた状態で、操作受付部324が、ユーザから計測開始ボタン1101の選択を受け付けた場合に、操作受付部324が、音信号出力部322に対して、音信号を出力するよう指示する。これにより、イヤホン101とマイクロフォン213との間に空隙が設けられている状態で周波数特性の計測が開始される。
メディアプレーヤ222の信号測定部310は、入力部311と、測定部312と、信号一時記憶部313と、補正フィルタ設計部314と、目標特性記憶部315と、を備える。
目標特性記憶部315は、予め用意した参照用の高音質イヤホンの周波数特性を記憶する。なお、目標特性記憶部315が記憶する周波数特性は高音質のイヤホンの周波数特性に制限するものではなく、ユーザが使用するイヤホンの目標となる周波数特性であればよく、例えば、ユーザの好みに従って変形した周波数特性を記憶しても良い。さらには、目標となる周波数特性を一個のみ記憶するのではなく、ユーザが理想とする周波数特性を複数記憶しておき、ユーザに選択させてもよい。
マイクロフォン213は、入力された音を電気信号に変換する。
入力部311は、マイクロフォン213を介して、音信号を入力処理する。また、入力部311は、音を示す電気信号について、A/Dコンバータを用いて変換し、デジタル信号に変換された音信号を、測定部312に出力する。さらに、入力部311は、イヤホン101から計測用の音信号が複数回出力された場合、当該複数回の音に対応する、当該複数回の音信号を入力処理する。
測定部312は、入力部311から入力されたデジタルの音信号に基づいて、音の音圧レベルを測定する。そして、測定部312は、測定された音圧レベルに基づいた、音信号の周波数特性を示す計測データを生成する。さらに、測定部312は、生成した周波数特性を示す計測データを、信号一時記憶部313に記憶する。
信号一時記憶部313は、補正フィルタ設計部314が読み出すまで、測定部312が記憶した音信号の周波数特性を示す計測データを一時的に記憶する。
補正フィルタ設計部314は、合成部316と、生成部317と、設定部318と、を備え、目標特性記憶部315が目標として記憶している高音質イヤホンの周波数特性に近づけるよう補正フィルタを設計する。
ところで、本実施形態では、図7に示すように、概略800Hz以下の周波数帯域では第1の測定データを用い、図9に示すように、概略800Hzより高い周波数帯域では、第2の測定データを用いて、イコライザーを設計すれば良いことが把握できる。そこで、本実施形態では、イコライザーを作成する方法の一例として、第1の測定データと第2の測定データを合成する手法を用いることとした。なお、イコライザーを生成する手法としては、合成する手法に制限するものではなく、概略800Hz以下の周波数帯域では第1の測定データが用いられ、概略800Hzより高い周波数帯域では第2の測定データが用いられれば、どのような手法を用いても良い。例えば、差分データ703の低周波数帯域と、差分データ903の高周波数帯域を合成してもよい。
合成部316は、概略800Hz以下の周波数帯域におけるイヤホン101の音信号の周波数特性の第1の計測データと、概略800Hzより高い周波数帯域におけるイヤホン101の音信号の周波数特性の第2の計測データと、を合成して、補正対象となる周波数特性の計測データを生成する。
また、本実施形態で基準として用いられる概略800Hzは、所定の周波数帯域であって、合成部316は、第1の計測データと第2の計測データを合成する際、所定の帯域で周波数が高くなるに従って、第1の計測データを用いる比率を小さくし、第2の計測データを用いる比率を大きくする。
本実施形態にかかる所定の周波数帯域は、600Hz〜900Hzとする。そして、合成部316は、当該周波数帯域について、第1の計測データと第2の計測データとの配分量を変更して合成する。これにより、つなぎ目で段差を生じさせることを抑止している。
詳細な例として、合成部316は、第1の計測データについて600Hz以下の周波数帯域について100%用い、600Hz〜900Hzにかけて配分量を100%から0%に漸減的に変更し、900Hzより高い周波数帯域では0%用いる。一方、合成部316は、第2の計測データについてその残分について用いる。
図12は、合成部316が合成した計測データの例を示した図である。図12に示す例では、合成した後のイヤホン101の計測データ1201と、合成した後の高音質イヤホンの計測データ1202と、イヤホン101の計測データ1201と高音質イヤホンの計測データ1202との差分にオフセットを付与した差分データ1203と、が示されている。図12の差分データ1203は、ジグを用いた場合の差分データ503と概ね一致していることが確認できる。このようにして、本実施形態にかかるPC100では、複数の状態のイヤホンの周波数特性を組み合わせることで、ジグを用いた場合と同様の効果を得ることができる。なお、本実施形態では、低周波数帯域と高周波数帯域とを合成した高音質イヤホン等の周波数特性のデータは、予め目標特性記憶部315に記憶されているものとする。
生成部317は、目標特性記憶部315に記憶された目標となる周波数特性のデータと、合成部316により合成された補正対象となるイヤホン101の周波数特性の計測データと、の差分に基づく補正パラメータを生成する。生成部317は、イヤホン101から出力されて鼓膜に届く音について、合成されたイヤホン101の周波数特性を、目標となる周波数特性に近づけるための補正パラメータを生成する。補正パラメータとしては、例えば一般的なパラメトリックイコライザで用いられるパラメータを有する。パラメトリックイコライザで用いられるパラメータは、中心となる周波数、調整する帯域の幅、および利得である。
なお、本実施形態で用いたように計測データを合成してから補正パラメータを生成する手法に制限するものではなく、生成部317が、基準より低い周波数帯域に対して、イヤホン101とマイクロフォン213とを密着させた状態で計測された音信号の周波数特性を示すデータを用い、基準より高い周波数帯域に対して、イヤホン101とマイクロフォン213との間で空隙が設けられた状態で計測された音信号の周波数特性を示すデータを用いて、イヤホン101の周波数特性の目標として示された目標周波数特性となるよう補正する補正パラメータを生成できれば、どのような手法を用いても良い。
設定部318は、生成部317により生成された補正パラメータを、補正フィルタ321に対して設定する。
次に、イヤホン101とマイクロフォン213との間に空隙を設けて、第2の計測データを取得する際の測定バラツキについて説明する。イヤホン101のイヤーチップとマイクロフォン213との間に空隙を開ける手法としては、図8に示したように、イヤホン101のイヤーチップの片側を、キャビネット601に接触させて適当な角度を保持させる手法がある。当該手法を用いた場合、ジグ等を用いずとも、イヤホン101とマイクロフォン213との間の距離の変動を抑えることができる。しかしながら、例えば、表示制御部323が、キャビネット601に対するイヤホン101の角度として45°を保持した上で測定するよう表示を行ったとしても、ユーザが当該角度を正確に保持した上で計測を行うことが難しいことは容易に想像できる。
図13は、イヤホン101をキャビネット601に当てる角度、即ち空隙の大きさを異ならせた場合の測定データの例を示した図である。図13に示す例では、イヤホン101のキャビネット601に当たる角度を変えることで、空隙の大きさが変化した2つの測定結果が示されている。空隙が小さい方の測定結果1301と、空隙が大きい方の測定結果1302と、を比較すると、角度による変化は測定データ全体のレベル差となって現れるが、特性カーブの形状は酷似していることが確認できる。このため、合成部316が合成する際に、第1の計測データのレベルを基準として、第2の測定データのレベルを正規化することで、空隙の大きさに基づく変化を抑止できる。
本実施形態にかかる合成部316は、合成させる際に基準となる周波数帯域600Hz〜900Hzでの第1の計測データの平均レベルと、当該周波数帯域600Hz〜900Hzでの第2の測定データの平均レベルと、の差が所定の値になるように、第2の測定データのレベルをオフセット(正規化)する。本実施形態は、所定の値が0dBとなる場合について示すが、0dBに制限するものではなく、他の値であってもよい。
そこで、合成部316は、空隙が小さい方の測定結果1301のデータの場合、オフセット量として28.3dBを用いて正規化する。一方、空隙が大きい方の測定結果1302のデータの場合、オフセット量として32.4dBを用いて正規化する。どちらの測定データを用いても、図12に示すようなイヤホン101の計測データ1201を合成結果として得られる。なお、説明は省略するが、目標特性記憶部315に記憶される、高音質イヤホンの測定データについても、合成する際に、同様の正規化が行われている。
また、イヤホン101とマイクロフォン213とを密着させた状態で測定した場合と比べて、イヤホン101とマイクロフォン213との間に空隙を設けた状態の方が、測定される音量が小さくなる。このため、本実施形態にかかるPC100では、空隙を設けた状態で測定する際(第2の計測データを入力処理する際)に対して、密着させた状態で計測する際(第1の計測データを入力処理する際)と比べて、音信号出力部322がイヤホン101を介して出力する音信号の音量、及び入力部311が入力処理する際に介するマイクロフォン213の感度、のうちいずれか1つ以上を大きくなるよう調整することとした。なお、イヤホン101から出力される音量を変更して測定を行なったとしても、上記と同様の理由により合成結果には理論上変動はない。このため、空隙を設けた状態での測定を周囲の雑音の影響を受け難くより高精度に行なうことができる。
次に、本実施の形態にかかるPC100における、補正フィルタの設定処理について説明する。図14は、本実施の形態にかかるPC100における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メディアプレーヤ222が、出力端子214に対して、イヤホン101が接続されているか否かを検出する(ステップS1401)。そして、接続されていないことを検出した場合(ステップS1401:No)、表示制御部323が、出力端子214にイヤホン101を接続する旨を表示し(ステップS1402)、再びイヤホン101が接続されているか否かの検出を行う(ステップS1401)。
一方、メディアプレーヤ222が、イヤホン101が接続されていることを検出した場合(ステップS1401:Yes)、補正フィルタ設計部314の設定部318が、補正フィルタ321に対して補正を行なわない設定にするとともに、測定用に音響設定の初期化を行う(ステップS1403)。
次に、表示制御部323が、イヤホン101を、マイクロフォン213に密着させる旨のガイダンス表示を行う(ステップS1404)。このガイダンス表示は、例えば図10に示す画面例とする。
そして、ユーザがイヤホン101をマイクロフォン213に密着させた後、計測を開始させるための操作を行う。これにより、操作受付部324が、計測開始の操作を受け付ける(ステップS1405)。その後、音信号出力部322が計測用信号記憶部325から計測用の音信号を読み出して、当該音信号をイヤホン101から再生(出力)する(ステップS1406)。
その後、入力部311が、マイクロフォン213を介して、音信号の入力処理を行う(ステップS1407)。そして、測定部312が、入力処理された音信号から、音信号の周波数特性を示す第1の計測データを生成する。そして、測定部312は、第1の計測データを生成する際にエラーが生じているか否かを判定する(ステップS1408)。エラーが生じていると判定した場合(ステップS1408:Yes)、再度測定を行うためにステップS1404から再び処理を開始する。
一方、測定部312が、エラーが生じていないと判定した場合(ステップS1408:No)、生成した第1の計測データを信号一時記憶部313に記憶させる。その後、表示制御部323が、イヤホン101を傾かせてイヤホン101とマイクロフォン213との間に空隙を設けた状態にさせる旨のガイダンス表示を行う(ステップS1409)。このガイダンス表示は、例えば図11に示す画面例とする。
その後、空隙が設けられた状態で精度良く計測するために、音信号出力部322がイヤホン101を介して出力する音信号の音量を大きくなるよう調整、又は入力部311が入力処理する際に介するマイクロフォン213の感度を大きくなるよう調整する(ステップS1410)。なお、いずれか一方のみの調整に制限するものではなく、両方調整しても良い。
そして、ユーザがイヤホン101を傾けて、イヤホン101とマイクロフォン213との間に空隙を設けた後、計測を開始させるための操作を行う。これにより、操作受付部324が、計測開始の操作を受け付ける(ステップS1411)。その後、音信号出力部322が計測用信号記憶部325から計測用の音信号を読み出して、当該音信号をイヤホン101から再生(出力)する(ステップS1412)。
その後、入力部311が、マイクロフォン213を介して、音信号の入力処理を行う(ステップS1413)。そして、測定部312が、入力処理された音信号から、音信号の周波数特性を示す第2の計測データを生成する。そして、測定部312は、第2の計測データを生成する際にエラーが生じているか否かを判定する(ステップS1414)。エラーが生じていると判定した場合(ステップS1414:Yes)、再度測定を行うためにステップS1409から再び処理を開始する。
一方、測定部312が、エラーが生じていないと判定した場合(ステップS1414:No)、生成した第2の計測データを信号一時記憶部313に記憶させる。その後、合成部316が、入力処理した音信号の計測データを合成する(ステップS1415)。具体的には、合成部316は、信号一時記憶部313に記憶されている第1の計測データと第2の計測データとを読み出して、上述した手法を用いて合成する。
そして、生成部317は、目標特性記憶部315に記憶された目標となる周波数特性のデータと、合成部316により合成された補正対象となるイヤホン101の周波数特性の計測データと、の差分に基づく補正パラメータを生成する(ステップS1416)。
そして、設定部318が生成した補正パラメータを、補正フィルタ321に対して設定する(ステップS1417)。さらに、設定部318は、ステップS1403で初期化した音響設定を、補正パラメータを除いて書き戻す(ステップS1418)。
上述した処理手順により、PC100において、イヤホン101に適した補正フィルタが設計されることになり、イヤホン101での音質が、高音質イヤホンの音質やユーザの好みの音質に変更されることになる。
本実施形態では、イヤホン101をマイクロフォン213に密着させた状態での計測、イヤホン101とマイクロフォン213との間に空隙を設けた状態での計測の順に計測を行う手順を説明したが、逆の順番即ち、イヤホン101とマイクロフォン213との間に空隙を設けた状態での計測、イヤホン101をマイクロフォン213に密着させた状態での計測の順としてもよい。
本実施形態では、高音質イヤホンの周波数特性を基準として、ユーザが使用するイヤホンの周波数特性に合わせる例について説明したが、目標となる周波数特性は高音質のイヤホンなど実在するものに制限するものではなく、周波数特性を変更する目標として任意に生成されたものであってもよい。
なお、本実施形態では、基準として概略800Hz(周波数帯域として600Hz〜900Hz)を用いることとしたが、かかる基準は実施の態様に応じて変動する可能性があるため、実施態様に応じて、実験等により最適な基準が設定されるものとする。
以上説明したように本実施形態にかかるPC100を用いることで、高価な測定装置や特別な機材(例えばジグ)を用いることなく、容易にイヤホンの周波数特性を測定することができる。これにより、イヤホンに適した周波数特性の補正を行うことができる。
(第1の実施形態の変形例)
第1の実施形態では、目標となる高音質イヤホンの周波数特性が、目標特性記憶部315に記憶されている場合について説明したが、ユーザが目標となるイヤホンを用意しても良い。この場合、目標となるイヤホンと、補正対象になるイヤホンと、についてそれぞれ密着状態と空隙が設けられた状態とについて周波数特性を計測することで補正可能となる。
第1の実施形態では、目標となる高音質イヤホンの周波数特性が、目標特性記憶部315に記憶されている場合について説明したが、ユーザが目標となるイヤホンを用意しても良い。この場合、目標となるイヤホンと、補正対象になるイヤホンと、についてそれぞれ密着状態と空隙が設けられた状態とについて周波数特性を計測することで補正可能となる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態ではPC100で補正フィルタ321を用いて音声データを再生する場合について説明した。しかしながら、このような場合に制限するものではない。そこで、第2の実施形態では、PCとは別の音響再生装置に対して補正を行う例について説明する。
第1の実施形態ではPC100で補正フィルタ321を用いて音声データを再生する場合について説明した。しかしながら、このような場合に制限するものではない。そこで、第2の実施形態では、PCとは別の音響再生装置に対して補正を行う例について説明する。
図15は、第2の実施形態にかかるPC1500のメディアプレーヤ1501及び音響再生装置1550のソフトウェア構成を示した図である。
音響再生装置1550は、出力端子1551と、補正フィルタ1552と、再生部1553と、音声データ記憶部1554と、を備えている。出力端子1551は、イヤホン101を接続可能とする端子とする。
音声データ記憶部1554は、再生対象となる音声データを記憶する。再生部1553は、音声データ記憶部1554から音声データの読み出し及び再生を行う。
補正フィルタ1552は、再生部1553で音声データから再生された音声信号に対して補正処理を行う。補正フィルタ1552が補正に用いる補正パラメータは、PC1500により設定される。そして、補正フィルタ1552で補正された音声信号は、出力端子1551を介して、イヤホン101から出力される。
また、PC1500のメディアプレーヤ1501は、第1の実施形態の信号測定部310と処理が異なる信号測定部1510を備えている。
信号測定部1510は、補正フィルタ設計部1511において、第1の実施形態と比べて、設定部318と処理が異なる設定部1512に変更された点で異なる。
設定部1512は、生成部317で生成された補正パラメータを、音響再生装置1550の補正フィルタ1552に対して設定する。
これにより、本実施形態においては、補正パラメータを生成できない音響再生装置1550であっても、接続するイヤホンに応じた周波数特性の補正を行うことができる。
(第3の実施形態)
第2の実施形態では、音響再生装置1550に補正フィルタ1552が備えられている場合について説明した。第3の実施形態では、音響再生装置に補正フィルタが備えられていない場合について説明する。
第2の実施形態では、音響再生装置1550に補正フィルタ1552が備えられている場合について説明した。第3の実施形態では、音響再生装置に補正フィルタが備えられていない場合について説明する。
図16は、第3の実施形態にかかるPC1600のメディアプレーヤ1601及び音響再生装置1650のソフトウェア構成を示した図である。
音響再生装置1650は、出力端子1651と、再生部1652と、音声データ記憶部1653と、を備えている。出力端子1651は、イヤホンを接続可能とする端子とする。
音声データ記憶部1653は、再生対象となる音声データを記憶する。再生部1652は、音声データ記憶部1653から音声データの読み出し及び再生を行う。
そして、PC1600のメディアプレーヤ1601は、第1の実施形態の補正・再生部320と処理が異なる補正・再生部1620を備えている。
補正・再生部1620の補正フィルタ1621により補正処理された音声データが、音響再生装置1650の音声データ記憶部1653に記憶される。このように、第3の実施形態では、音声データ記憶部1653に、接続するイヤホンに適した補正が行われた音声データが格納されることを可能とした。
第3の実施形態では、補正フィルタを備えていない音響再生装置1650であっても、イヤホンに適した補正の効果を得ることができる。
以上説明したとおり、第1から第3の実施形態によれば、イヤホンの周波数特性に応じて適切な補正を行うことができる。
上述した実施形態のPCで実行されるメディアプレーヤ・プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、上述した実施形態のPCで実行されるメディアプレーヤ・プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、上述した実施形態のPCで実行されるメディアプレーヤ・プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
また、上述した実施形態のPCで実行されるメディアプレーヤ・プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
本実施形態のPCで実行されるメディアプレーヤ・プログラムは、上述した各部(信号測定部、補正・再生部)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体からメディアプレーヤ・プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、信号測定部、補正・再生部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100、1500、1600…PC、101…イヤホン、102…マイク穴、111…コンピュータ本体、112…ディスプレイユニット、113…キーボード、201…CPU、202…ノースブリッジ、主メモリ203…主メモリ、204…サウスブリッジ、205…グラフィクスプロセッシングユニット(GPU)、206…サウンドコントローラ、209…BIOS−ROM、210…LANコントローラ、211…ハードディスクドライブ(HDD)、212…DVDドライブ、213…マイクロフォン、214…出力端子、216…エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)、222、1501、1601…メディアプレーヤ、310、1510…信号測定部、311…入力部、312…測定部、313…信号一時記憶部、314、1511…補正フィルタ設計部、315…目標特性記憶部、316…合成部、317…生成部、318、1512…設定部、320、1620…補正・再生部、321、1621…補正フィルタ、322…音信号出力部、323…表示制御部、324…操作受付部、325…計測用信号記憶部、402…マイクロフォン、403…管、404…吸音材、601…キャビネット、1550、1650…音響再生装置、1551、1651…出力端子、1552…補正フィルタ、1553、1652…再生部、1554、1653…音声データ記憶部
Claims (9)
- イヤホンを接続可能な接続部と、
前記イヤホンから出力された複数回の音に対応する、複数回の音信号として、前記イヤホンとマイクロフォンとが密着した状態の前記第1の音信号と、前記イヤホンと当該マイクロフォンとの間に空隙を有する状態の前記第2の音信号と、を入力処理する入力手段と、
前記第1の音信号の周波数特性のうち、基準以下となる第1の周波数帯域の周波数特性を示す第1のデータと、前記第2の音信号の周波数特性のうち、当該基準より高い第2の周波数帯域の周波数特性を示す第2のデータと、を合成した周波数特性、及び目標として定められた目標周波数特性に基づいて、前記イヤホンの周波数特性を補正する補正データを生成する生成手段と、
を備える音信号処理装置。 - イヤホンを接続可能な接続部と、
前記イヤホンから出力された複数回の音に対応する複数回の音信号を、マイクロフォンを介して入力処理する際に、前記イヤホンと前記マイクロフォンとが密着した状態の前記第1の音信号と、前記イヤホンと前記マイクロフォンとの間に空隙を有する状態の前記第2の音信号と、を入力処理する入力手段と、
所定の周波数帯域以下の周波数帯域として、前記第1の音信号の周波数特性を示す第1のデータと、当該所定の周波数帯域より大きい周波数帯域として、前記第2の音信号の周波数特性を示す第2のデータと、を合成すると共に、当該所定の周波数帯域で周波数が高くなるに従って、前記第1のデータを用いる比率を小さくし、前記第2のデータを用いる比率を大きくさせて合成する合成手段と、
目標として定められた目標周波数特性と、前記合成手段による合成で生成された周波数特性と、の差分に基づいて、前記イヤホンの周波数特性を補正する補正データを生成する生成手段と、
を備える音信号処理装置。 - 前記合成手段が合成する際に、前記基準となる周波数帯域において、前記第1のデータの周波数特性との差が所定の値になるよう、前記第2のデータを正規化する、
請求項2に記載の音信号処理装置。 - イヤホンを接続可能な接続部と、
前記イヤホンから音を複数回出力する出力手段と、
前記イヤホンから出力された前記複数回の音に対応する、複数回の音信号として、前記イヤホンとマイクロフォンとが密着した状態の前記第1の音信号と、前記イヤホンと当該マイクロフォンとの間に空隙を有する状態の前記第2の音信号と、を入力処理する入力手段と、
基準以下の第1の周波数帯域に対して、前記第1の音信号の周波数特性を示す第1のデータを用いると共に、当該基準より高い第2の周波数帯域に対して、前記第2の音信号の周波数特性を示す第2のデータを用いて、前記イヤホンの補正の目標となる他のイヤホンから計測された目標周波数特性となるよう、前記イヤホンの周波数特性を補正する補正データを生成する生成手段と、を備え、
前記入力手段が前記第2の音信号を入力処理する際、前記第1の音信号を入力するときと比べて、入力処理する際に介するマイクロフォンの感度を高く、又は前記出力手段が出力する音を大きくする、
音信号処理装置。 - イヤホンを接続可能な接続部と、
前記イヤホンから音を複数回出力する出力手段と、
前記イヤホンから出力された前記複数回の音に対応する、複数回の音信号として、前記イヤホンとマイクロフォンとが密着した状態の前記第1の音信号と、前記イヤホンと当該マイクロフォンとの間に空隙を有する状態の前記第2の音信号と、を入力処理する入力手段と、
基準以下の第1の周波数帯域に対して、前記第1の音信号の周波数特性を示す第1のデータを用いると共に、当該基準より高い第2の周波数帯域に対して、前記第2の音信号の周波数特性を示す第2のデータを用いて、前記イヤホンの補正の目標となる他のイヤホンから計測された目標周波数特性となるよう、前記イヤホンの周波数特性を補正する補正データを生成する生成手段と、を備え、
前記入力手段が前記第1の音信号を入力処理する際、前記第2の音信号を入力するときと比べて、入力処理する際に介するマイクロフォンの感度を低く、又は前記出力手段が出力する音を小さくする、
音信号処理装置。 - 前記入力手段は、マイクロフォンを介して音信号を入力処理し、
前記イヤホンから音を前記複数回出力する出力手段と、
前記出力手段により前記複数回のうち第1の音が出力される前に、前記イヤホンを前記マイクロフォンに密着させる旨の表示を行い、前記出力手段により前記複数回のうち第2の音が出力される前に、前記イヤホンと前記マイクロフォンとの間に空隙をつくる旨の表示を行う表示手段と、
をさらに備える請求項1乃至5のいずれか1つに記載の音信号処理装置。 - 前記生成手段により生成された前記補正データを用いて、音信号を補正する補正手段をさらに備える請求項1乃至6のいずれか1つに記載の音信号処理装置。
- 前記生成手段により生成された前記補正データを、音信号再生装置に対して出力する出力手段をさらに備える請求項1乃至7のいずれか1つに記載の音信号処理装置。
- 音信号処理装置で実行される音信号処理方法であって、
前記音信号処理装置は、イヤホンを接続可能な接続部を備え、
入力手段が、前記イヤホンから出力された複数回の音に対応する、複数回の音信号として、前記イヤホンとマイクロフォンとが密着した状態の前記第1の音信号と、前記イヤホンと当該マイクロフォンとの間に空隙を有する状態の前記第2の音信号と、を入力処理する入力ステップと、
生成手段が、前記第1の音信号の周波数特性のうち、基準以下となる第1の周波数帯域の周波数特性を示す第1のデータと、前記第2の音信号の周波数特性のうち、当該基準より高い第2の周波数帯域の周波数特性を示す第2のデータと、を合成した周波数特性、及び目標として定められた目標周波数特性に基づいて、前記イヤホンの周波数特性を補正する補正データを生成する生成ステップと、
を含む音信号処理方法。
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