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JP5082458B2 - 断層面画像撮影のための装置及び方法、並びにそれらのための合成装置及び指標部材 - Google Patents

断層面画像撮影のための装置及び方法、並びにそれらのための合成装置及び指標部材 Download PDF

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Description

本発明は、断層面画像撮影装置及びそれらに関連する技術に関する。
近年、検体を異なる方向からX線撮影して得られる複数の画像データを合成することによって、検体の断層面を任意の深さで観察することが可能なトモシンセシス用のX線診断装置が提案されている(特許文献1)。
画像データを合成する公知な手法の1つとして、シフト加算法がある。これは得られた複数の画像データをそれぞれずらして加算処理を行うものである。ずらす量(シフト量)を調整することにより、任意の断層面画像を構成することができる。
特表2001−510698号公報
しかしながら、X線源と検出器との位置関係に、水平方向や垂直方向のズレが生じることが考えられる。その結果、シフト加算法に代表される、どの画像合成手法を用いたとしても鮮明な断層面画像を得ることができないという問題がある。
そこで、本発明の課題は、断層面撮影を行う際に、簡単な構成で位置ズレを補正し、鮮明な断層面画像を生成することを可能にする技術を提供することにある。
上記課題を解決すべく、第1の発明は、異なる方向からの検体の透過像をそれぞれ検出して複数の透過像データを得る検出部と、前記複数の透過像データを合成して、前記検体の断層面画像を生成する合成手段と、前記検体が載置される場所に対して所定の関係にある位置に設置され、前記検出部が検出する透過像によって相互識別が可能な複数の2次元識別子を有するチャート部とを備え、前記チャート部は、前記複数の2次元識別子の前記検出部からのそれぞれの高さは、それぞれ既知であるとともに、前記複数の2次元識別子のそれぞれの大きさは、前記透過像における前記複数の2次元識別子の各像の大きさに基づいて前記各像を相互識別可能な大きさであり、前記合成手段が、前記検出部で得た前記複数の2次元識別子の検出結果を、前記検体についての前記複数の透過像データの合成過程に反映させる反映手段を有し、前記反映手段は、前記透過像から前記複数の2次元識別子にそれぞれ対応する複数の像を抽出し、抽出された複数の像と、前記複数の2次元識別子のそれぞれの高さとに基づいて、前記検体についての前記複数の透過像データの合成パラメータを求める、断層面画像撮影装置である。
の発明は、第1の発明であって、前記検出部に対して相対的に異なる位置に設置される複数のチャート部を備える。
の発明は、第の発明であって、前記検出部は、異なる方向から検体に順次に照射した透過電磁波をそれぞれ検出することによって複数の透過像を検出し、前記チャート部は、何れの照射位置からも前記透過電磁波が照射される領域内で、前記照射位置の軌跡の中間部を挟んで両側に設けられる。
の発明は、第又は第の発明であって、前記検出部は、異なる方向から検体に順次に照射した透過電磁波をそれぞれ検出することによって複数の透過像を検出し、前記チャート部は、照射位置の軌跡に平行な方向に分かれて設けられる。
第5の発明は、検体が置かれる場所に対して所定の関係にある位置に設置され、透過像によって相互識別が可能な複数の2次元識別子を有するチャート部の透過像を所定の検出部で検出して透過像データを得、前記複数の2次元識別子の検出結果を検出部で得るチャート検出工程と、異なる方向からの検体の透過像を前記検出部でそれぞれ検出して透過像データを得る検体検出工程と、前記チャート部の前記複数の2次元識別子の検出結果を用いつつ、前記検体についての前記複数の透過像データを合成して、前記検体の断層面画像を生成する合成工程とを備え、前記チャート部は、前記複数の2次元識別子の前記検出部からのそれぞれの高さは、それぞれ既知であるとともに、前記複数の2次元識別子のそれぞれの大きさは、前記透過像における前記複数の2次元識別子の各像の大きさに基づいて前記各像を相互識別可能な大きさであって、前記検出結果が、前記透過像から前記複数の2次元識別子にそれぞれ対応する複数の像を抽出し、抽出された複数の像と、前記複数の2次元識別子のそれぞれの高さとに基づいて求められた、前記検体についての前記複数の透過像データの合成パラメータである、断層面画像撮影方法である。
第6の発明は、検体が載置される場所に対して所定の関係にある位置に設置され、透過像によって相互識別が可能な複数の2次元識別子を有するチャート部と前記検体との組に対する、異なる方向からの透過像データを得る検出工程と、前記透過像データのうち前記複数の2次元識別子の検出結果から得られる合成パラメータを用いつつ、前記透過像データのうち前記検体に関する部分を合成して前記検体の断層面画像を生成する合成工程とを備え、前記チャート部は、前記複数の2次元識別子の前記検出部からのそれぞれの高さは、それぞれ既知であるとともに、前記複数の2次元識別子のそれぞれの大きさは、前記透過像における前記複数の2次元識別子の各像の大きさに基づいて前記各像を相互識別可能な大きさであって、前記合成パラメータは、前記透過像から前記複数の2次元識別子にそれぞれ対応する複数の像を抽出し、抽出された複数の像と、前記複数の2次元識別子のそれぞれの高さとに基づいて得られる、断層面画像撮影方法である。
第7の発明は、所定のチャート部の異なる方向からの透過像によって得られた第1画像データに基づいて前記チャート部の所定の部位の位置を特定する特定手段と、前記所定の部位の位置情報に基づいて得られる合成パラメータを用いつつ、検体の異なる方向からの透過像によって得られた複数の第2画像データの合成を行う合成手段とを備え、前記チャート部は、透過像によって相互識別が可能な複数の2次元識別子を有し、前記第1画像データを検出する検出部からの前記複数の2次元識別子のそれぞれの高さは、それぞれ既知であるとともに、前記複数の2次元識別子のそれぞれの大きさは、前記透過像における前記複数の2次元識別子の各像の大きさに基づいて前記各像を相互識別可能な大きさであり、前記合成パラメータは、前記透過像から前記複数の2次元識別子にそれぞれ対応する複数の像を抽出し、抽出された複数の像と、前記複数の2次元識別子のそれぞれの高さとに基づいて得られる、断層面画像合成装置である。
第8の発明は、異なる方向からの検体の透過像をそれぞれ検出して得た複数の透過像データを合成して前記検体の断層面画像を得る際の合成パラメータを決定する際に使用される指標部材であって、前記指標部材の所定の基準面から所定の位置関係にある箇所に、透過像によって相互識別可能な形状を持つ複数の2次元識別子が設けられており、前記基準面からの前記複数の2次元識別子のそれぞれの高さは、それぞれ既知であるとともに、前記複数の2次元識別子のそれぞれの大きさは、前記透過像における前記複数の2次元識別子の各像の大きさに基づいて前記各像を相互識別可能な大きさである、指標部材である。
第1の発明によれば、検体の検出に使用される検出部を用いてチャート部の部位識別構造を検出し、その検出結果を、検体についての複数の透過像データの合成に反映させることにより、装置要素の位置ズレを簡単な構成で取り込んで、鮮明な断層面画像を生成することが可能となる。
また、第1の発明によれば、反映手段が、複数の2次元識別子の検出情報に基づいて、検体について得られる複数の透過像データの合成パラメータを求めるので、装置要素の位置ズレを簡単な構成で取り込んで、鮮明な断層面画像を生成することが可能となる。
また、第1の発明によれば、チャート部は、チャート部の透過像に基づいて検出部から複数の2次元識別子までの高さを識別可能であるので、より鮮明な断層面画像を簡易に生成することが可能となる。
の発明によれば、チャート部は複数設けられるので、より鮮明な断層面画像を生成することが可能となる。
の発明によれば、チャート部は、何れの照射位置からも透過電磁波が照射される領域内で、照射位置の軌跡の中間部を挟んで両側に設けられるので、何れの照射位置からも安定した透過電磁波データを得ることが可能となり、誤差の偏りが少なくなる。
の発明によれば、チャート部は、照射位置の軌跡に平行な方向に分かれて設けられるので、透過電磁波の照射位置が近いほど精確な透過像データが得られる場合においては、それぞれの時点での照射位置に近い位置に設けられたチャート部の透過像データを用いて高精度の処理を行うことが可能となる。
第5の発明によれば、チャート部の複数の2次元識別子の検出結果を用いつつ、検体についての複数の透過像データを合成して、検体の断層面画像を生成するので、事前のチャートスキャンによって合成パラメータの決定ができるため、検体のスキャンの際に、検体近傍にチャート部を設置せずに済む。
第6の発明によれば、透過像データのうち複数の2次元識別子の検出結果から得られる合成パラメータを用いつつ、透過像データのうち検体に関する部分を合成して検体の断層面画像を生成するので、1回のスキャンで検体検出と合成パラメータ決定とを行うことが可能となる。
の発明によれば、第1画像データに基づいてチャートの所定の部位の位置を特定し、該位置に基づいて得られる合成パラメータを使用しつつ第2画像データの合成を行うので、装置要素の位置ズレによらず鮮明な画像を生成することが可能となる。
の発明によれば、指標部材に、透過像によって検出可能な形状をもつ2次元識別子が設けられているので、第1ないし第の発明のチャート部として適用することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
以下、この発明の第1実施形態に係る断層面画像撮影装置の一例として、チャート部が円錐形に形成され、断層面の画像をトモシンセシスによって生成する場合について説明する。
<構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る断層面画像撮影装置100の概略構成を示す図である。この装置100によって断層面を生成する対象としての検体120は、典型的には被検査者の身体であって、被検査者は載置部104の上に載置された状態とされている。図中の楕円はこの被検査者の身体を模式的に示している。
照射部101は、検体の透過像を得る波動、具体的には電磁波、より具体的にはX線、を照射する。この照射部101は、ガイド部102に移動自在に接続されており、照射位置制御部103からの制御に応じて、ガイド部102上を移動する。ここで、照射位置制御部103は、照射部101のガイド部102上での位置を制御するのみならず、照射部101及びガイド部102に対する載置部104、すなわち検体120の位置関係も制御し、これによって照射部101と載置部104との空間的な関係が相対的に変化する。
図1においては、ガイド部102は略弧状に形成されており、照射部101は、該弧から焦点へ向かう方向にX線を照射しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ガイド部102が略直線状に形成されて、ガイド部102に対して垂直方向にX線を照射しても良い。何れの場合も、トモシンセシスによる撮影に適合するように、検体120の所定の側(図示例では上側)の複数の方向からX線を順次に照射して透過電磁波データ(透過X線データ)、を得るようになっている。
載置部104は、連結部105によってガイド部102に接続された照射部101に対して予め定められた相対的配置条件を満足するように配置されており、照射部101から照射されるX線の照射範囲内で検体120を載置する。具体的には、載置部104は、連結部105によって、ガイド部102が規定する円弧の焦点が位置する側で予め定められた位置に固定されている。なお、載置部104は、X線の吸収が少ないことによってX線を実質的に透過する材質で形成されており、X線に対する減弱係数(吸収係数)は既知である。
チャート部106(一般には指標部材)は、載置部104の上部(検体120が載置される側)で照射部101から照射されるX線照射範囲内に配置され、X線の照射位置に応じて透過電磁波データが異なる形状に形成されている。なお、チャート部106は、X線に対する減弱係数が既知の材質で形成されている。具体的には、撮影対象、例えば被検査者の臓器、と減弱係数が近い材質で形成されている。本実施形態においては、略円錐形に形成されたチャート部106が2つ配されているが、形状及び数はこれに限定されるものではない。
さらにチャート部106には、透過電磁波データに基づいて載置部104ないしは後述する検出部108からの高さや、照射部101との相対的位置関係を識別可能な識別子107を有している。具体的には、識別子107は、略円錐形に形成されたチャート部106の底面を基準面として、その基準面からの高さ方向に対する断面の円周上に設けられた目盛り107a〜107cである。この目盛り107a〜107cはチャート部106の目盛り107a〜107c以外の部位の材質と異なる減弱係数を有する材質で形成されていても良いし、チャート部106を削って目盛りを形成しても良い。これによりチャート部106の透過電磁波データには識別子107が円環(又は該円環の一部)として現れ、検出部108からの高さを識別することが可能となる。
これらは、チャート部106の各部位を透過X線によって識別する部位識別構造の1つの例となっている。明瞭な像が検出されるように、これらの目盛り107a〜107cはX線の多くを遮断する材質、例えば金属等によって形成されることが好ましい。このような意味からも、部位識別構造に着目すると、X線の「透過」像ではなくX線の「投影」像が得られることになるが、本実施形態の説明では検体120のX線像と同様に「透過電磁波データ」と称する。なお、チャート部106は、必ずしも載置部104に固定されている必要はなく着脱自在であっても構わない。
検出部108は、照射部101から照射され載置部104に載置された検体120及び/又はチャート部106と、載置部104とを透過した電磁波を透過電磁波データとして検出する。具体的には、照射部101に対して検体120、すなわち載置部104の直下にX線を検出する略平面状の2次元X線像検出器が備えられており、該検出器は、検体120及び/又はチャート部106と、載置部104とを透過したX線の像を透過電磁波データとして検出する。検出された透過電磁波データは可視的画像に対応する画像データに変換され、投影画像データとして記憶部109に格納される。
ここで、照射部101、ガイド部102、載置部104及び検出部108は以下のような位置関係を満足している。すなわち、ガイド部102上の何れの位置においても照射部101から照射されるX線の照射範囲は載置部104を略全体に亘ってカバーしており、かつガイド部102上の何れの位置から照射されるX線であっても検出部108によって検出される。
記憶部109は、例えば不揮発性メモリが適用されて、検出部108が検出する透過電磁波データ及び該透過電磁波データを検出したときの照射部101の照射位置を記憶する。
補正部110は、チャート部106の透過電磁波データに基づいて、透過電磁波データの合成パラメータを補正する。なお、補正部110が行う詳細な処理内容については後に詳述する。
生成部111は、記憶部109に記憶された複数の透過電磁波データ、すなわち投影画像データと、各投影画像データを検出したときの照射部101の照射位置と、補正部110によって算出される補正値とに基づいて、検体120の断層面画像データを生成する。具体的には、生成部111は、一時記憶手段であるRAM112と連携して、投影画像データを適宜RAM112に一時記憶させながら断層面画像データを生成する。なお、断層面画像データを生成する方法については後に詳述する。
表示部113は、例えば、CRTやLCDを用いて構成され、平面画像を可視的に表示する。具体的には、表示部113は、記憶部109に記憶された投影画像データによって表現される平面画像の外、生成部111によって生成される断層面画像データによって表現される断層面画像及びその他の各種画像情報や数値文字情報を表示する。
入力受付部114は、例えば、キィボード114aとマウス114bとを有している。キィボード114aは、文字キィ、テンキィ、ファンクションキィ等を含んで各種の命令を操作入力する。マウス114bは、表示部113に表示される画像において、ユーザが所望する操作入力を受け付けるポインティング・デバイスである。キィボード114aとマウス114bとが協働して各種の命令を入力可能となっている。
制御部115は、照射部101、照射位置制御部103、検出部108、記憶部109、補正部110、生成部111及び表示部113を制御することにより、以下の2つのプロセスを実行可能である。
(1)照射部101の位置ズレによる透過電磁波データの補正(補正工程):
チャート部106にX線を照射して得られる透過電磁波データに基づいて照射部101の位置(x,y,z)を算出し、これと該透過電磁波データを得たときの照射位置制御部103が制御した照射部101の位置(X,Y,Z)(ただし、位置(X,Y,Z)は図示していない)とを比較することによって照射部101の位置のズレ量(以下、「補正値」と称する)を算出する。これらの位置(X,Y,Z)は制御上の指令値であり、設計値ということもできる。
ここでの照射部位置補正では、チャート部106の複数の目盛り107a〜107cを利用する。複数の目盛り107a〜107cによる投影画像の相互識別は、検出部108で得た投影画像の中に含まれる複数の円のうち最も大きな円21(図2参照)を最下部の目盛り107cによる投影画像として抽出し、円21の中心Qから最も離れている中心Q’をもつ円22を最上部の目盛り107aによる投影画像として抽出可能である。
(2)断層面画像データの生成(生成工程):
補正工程で検出される補正値に基づいて、異なる方向から検体120にX線を順次に照射して得られる透過電磁波データを合成して、検体120の断層面画像を生成する。
なお、制御部115の詳細な制御内容については、後に詳述する。ここで、照射位置制御部103と、記憶部109と、補正部110と、生成部111と、RAM112とは、一般的なPC(Personal Computer)に内蔵されているようにしても良い。
<補正処理>
図2は、補正値の検出原理を示す模式図である。ここでは、補正部110が、補正値を検出する方法について説明する。ここで、載置部104は省略してある。なお、図2に示された諸量の意味は以下の通りである。ただし、ここでは、検出部108の画像検出面に平行な面を、x軸及びy軸によって規定される「xy平面」、それに垂直な方向を、「z方向」と称する。
O= 照射部101が移動する孤の焦点位置(円弧を規定する円の中心位置);
L= 中心Oから照射部101までの距離;
θ= 中心Oと照射部101とを結ぶ仮想線がz方向と成す角度;
x= 照射部101のx軸上の位置;
y= 照射部101のy軸上の位置;
z= 照射部101のz軸上の位置;
H= 中心Oからの検出部108の距離;
a= 目盛りのx軸上の位置;
b= 目盛りのy軸上の位置;
a= 目盛り107aからの検出部108の距離;
b= 目盛り107bからの検出部108の距離;
Q= 目盛り107cの投影画像によって規定される円21の中心位置;
Q’= 目盛り107aの投影画像によって規定される円22の中心位置;
Q”= 目盛り107bの投影画像によって規定される円23の中心位置;
i= 中心Qからの中心Q’のx軸上の位置;
i= 中心Qからの中心Q’のy軸上の位置;
j= 中心Qからの中心Q”のx軸上の位置;
j= 中心Qからの中心Q”のy軸上の位置。
補正値は、識別子107(図2においては目盛り107a〜107c)の透過電磁波データに基づいて算出する。照射部101の実際の位置が(x,y,z)であるとすると、複数の透過電磁波データのうち、i番目の透過電磁波データDiにおいて目盛り107aの投影画像によって規定される円22の中心の位置Q’(Ai,Bi,−H)は、以下の式(1)及び式(2)を満足する。同様に目盛り107bの投影画像によって規定される円23の中心位置Q”(Aj,Bj,−H)もまた以下の式(1)及び式(2)を満足する。ただし、目盛り107bの投影画像を用いる場合には、ha=hbとする。
Figure 0005082458
Figure 0005082458
本実施形態においては、チャート部106を2つ配している(図1参照)ので、1つの透過電磁波データDについて式(1),(2)をそれぞれ8つ得ることができる。未知数はx,y,zの3つなので、この例のように1つの位置からX線を照射して得られる透過電磁波データDが少なくとも1つあれば補正値(つまり、x,y,zの設計値X,Y,Zを補正した値としてのx,y,zの値)を算出することができる。いったん照射部101の位置座標の正しい値(x,y,z)が確定すれば、それらを用いてトモシンセシスにおける画像合成を行うアルゴリズムは公知であり、本実施形態でもそれを用いることができる。
ここで、目盛り107aの投影画像は、照射部101がチャート部106の真上からX線を照射している場合のみ円となり、他の位置から照射した場合には楕円となるが、補正部110は、該楕円を円に補正することが可能となっている。
また、チャート部106を1つだけ用いる場合でも、円錐ではなく底面が非対称な角錐をチャート部として使用することにより、1つの位置(方向)からチャート部にX線を照射して得られる情報量が増えるから、未知数x,y,zを特定するために必要な連立方程式を得ることができる。何れの場合にも、未知数x,y,zの値が特定されれば、それらから画像合成の際の合成パラメータの値を特定できる。
<チャート部の設置位置>
透過電磁波データDは、照射部101が近いほど鮮明な画像として得ることができる。そのため上述の補正処理の精度は、チャート部106の設置位置に応じて変化する。図3は、チャート部106の設置位置を示す図である。具体的には、チャート部106を複数用意し、それらを
(1) 何れの照射位置からも照射部101がX線を照射可能な領域内で、該照射位置の軌跡31の中間部(好ましくは中心付近)を挟んで両側の位置(好ましくは軌跡31に対して線対称な位置)、すなわちガイド部102が規定する円弧の焦点を通り、該円弧が属する仮想平面の両側に分かれた位置(好ましくは該仮想平面に対して面対称な位置)に設ける(図3(a)参照);
(2) 照射部101の移動する軌跡31に対して平行な方向に分かれて、検体120を挟むような位置に設ける(図3(b)参照);
等の態様がある。
上記の態様(1)においては、何れの照射位置からもチャート部106の安定した透過電磁波データDを得ることが可能となり、誤差の偏りが少なくなる。また、上記の態様(2)においては、それぞれの透過電磁波データDに映し出された複数のチャート部106のうち、その時点でより照射部101に近い方の投影画像、すなわちより鮮明なチャート部106の投影画像を用いて高精度の処理を行うことが可能となる。
これらの態様は、検体120の形状、つまり撮影対象となる被検査者の身体の部位の形状やその大きさ等を考慮して断層面画像撮影装置100の操作者によって適宜選択される。
<断層面画像データの生成原理>
制御部115の制御内容の1つに検体120の断層面画像データの生成がある。ここでは、生成部111が生成する断層面画像データの生成原理、すなわちトモシンセシスの原理について説明する。
図4は、トモシンセシスの原理を示す模式図である。トモシンセシスでは、検体120に対して、検体120を透過する電磁波、具体的にはX線を、検体120の所定の側の異なる角度から照射して複数の投影画像データを得、それらを合成することによって断層面の画像を得る。図4に示す如く、例えば、検体120の内部構造(具体的には人体組織や病変部)を模式的に示すものとして星形要素(☆)121と丸形要素(○)122とが検出部108の検出面に対して垂直方向に並んでいる場合に、X線を異なる角度から照射して透過電磁波データD、すなわち投影画像データPを得る(投影データ識別記号Pは図示していない)。こうして得られる複数の投影画像データPで表現される投影画像41〜43では、検出面からの距離(高さ)に応じて各要素の画像位置が異なってくる。この性質を利用しつつ、公知な画像合成手法を用いて任意の断層面画像データを生成する。
<シフト加算法>
トモシンセシスにおいて複数の画像を合成する公知な手法としては、シフト加算法がある。図5は、シフト加算法の原理を示す模式図である。これは、複数の投影画像41〜43と、各投影画像31〜33に対応する投影画像データPを検出したときの照射部101の照射位置(x,y,z)とに基づいて、各投影画像41〜43の相対位置を順次にシフトさせながら各投影画像データPの加算処理を行う方法である。具体的には、上述の補正処理によって算出された補正値に基づいて、照射位置制御部103が制御した照射位置(X,Y,Z)を、実際の照射位置(x,y,z)に較正し、これを合成パラメータとして用いつつ各投影画像41〜43の相対位置を順次にシフトさせながら各投影画像データPの加算処理を行う。
これにより、各投影画像41〜43ではぼんやりと写っている星形要素121が強調された画像51や、丸形要素122が強調された画像52のデータを得ることが可能となる。つまり、画像41は、検体120の内部構造のうち星形要素121が存在する高さの横断面を強調した断層面画像であり、画像52は、検体120の内部構造のうち丸形要素122が存在する高さの横断面を強調した断層面画像である。ここでは説明を簡単にするために、画像51,52は3つの投影画像41〜43の投影画像データPを加算合成することによって生成した例を示したが、実際には更に多くの投影画像データPが取得されるため、多数の投影画像データPを合成することが可能である。また、投影画像データPの合成は、必ずしもシフト加算法を用いる必要はなく、フィルタ補正逆投影法(Filtered Back Projection Method;FBPM)等であっても構わない。
<動作>
以上のような構成を備え、既述の原理を用いることにより以下のような動作を行うことが可能となる。ここでは、断層面画像撮影装置100の動作について説明する。なお、本実施形態では、説明の便宜上、補正のための情報取得処理を検体120の断層面撮影、つまり透過電磁波データDの取得に先んじて行う場合を例に説明するが、補正処理と透過電磁波データDの取得とを並行して同時に行うようにしても構わない。
図6は、断層面画像撮影装置100の動作を示すフローチャートである。まず、異なる方向からチャート部106に順次に照射した透過電磁波をそれぞれ検出して複数の透過電磁波データDを検出する(検出工程、ステップS601)。ステップS601において検出された透過電磁波データDに基づいて照射位置のズレによる透過電磁波データDの位置ズレを補正した合成パラメータとしての補正値を算出する(補正工程、ステップS602)。
具体的には、照射部101をその移動軌跡中の1つの位置に移動させ、その位置からチャート部106をX線照射してX線投影画像を検出部108によって検出する。図2には1つの目盛り107aのみについて描かれているが、実際には図1で説明したように、3つの目盛り107a〜107cがチャート部106に形成されている。これらの3つの目盛り107a〜107cのX線投影画像は、円の中心位置の違いによって識別できる。また、投影画像中の円の検出は公知のアルゴリズムを用いることによって実現できる。
そこで、目盛り107a〜107cのうちの2つ、例えば目盛り107a,107cについて、それぞれの高さhとしての既知の値ha,hbを用いつつ、式(1)及び式(2)に相当する式をそれぞれ2組(計4つ)作成する。式(1)及び式(2)に現れる他の量のうち、Hは既知であり、θは以下の式(3)によってx,zを関係付け、Lは以下の式(4)によってx,y,zを関係付ける。
Figure 0005082458
Figure 0005082458
これら6つの方程式のうち3つの方程式を連立方程式として解くことにより、未知数x,y,zの値を特定できる。また、目盛り107a〜107cの投影画像の全てを使用したときには8つの方程式ができるが、これら誤差論を用いれば、これらの全部を使用しつつ、未知数x,y,zを更に精度良く特定可能である。何れの場合でも、合成パラメータとしての(x,y,z)の値を特定できることになり、本実施形態ではこのようなデータ処理を行う演算プログラムが補正部110に設定されている。
次に、異なる方向から検体120に順次にX線を照射して複数の透過電磁波データDを検出する(ステップS603)。ステップS603において検出された透過電磁波データDを、補正値を参照しながら合成して、検体120の断層面画像を生成する(生成工程、ステップS604)。これによってチャート部106の部位識別構造の検出結果を、検体120についての複数の透過電磁波データDの合成過程に反映させることができる。
<効果>
以上のように、検体120の検出に使用される検出部108を用いてチャート部106の部位識別構造(識別子107)を検出し、その検出結果を、検体120についての複数の透過電磁波データDの合成に反映させることにより、装置要素の位置ズレを簡単な構成で取り込んで、鮮明な断層面画像を生成することが可能となる。
また、反映手段(補正部110)が、部位識別構造(識別子107)の検出情報に基づいて、検体120について得られる複数の透過電磁波データDの合成パラメータ(x,y,z)を求めるので、装置要素の位置ズレを簡単な構成で取り込んで、鮮明な断層面画像を生成することが可能となる。
また、チャート部106は、チャート部106の投影電磁波に基づいて検出部108から部位識別構造(識別子107)までの高さを識別可能な識別子107(目盛り107a〜107c)を有するので、より鮮明な断層面画像を簡易に生成することが可能となる。
また、チャート部106を複数設けることにより、より鮮明な断層面画像を生成することが可能となる。
ここで、チャート部106を、何れの照射位置からも透過電磁波が照射される領域内で、照射位置の軌跡31の中間部を挟んで両側に設けることにより、何れの照射位置からも安定した透過電磁波データDを得ることが可能となり、誤差の偏りが少なくなる。
または、チャート部106を、照射位置の軌跡31に平行な方向に分かれて設けることにより、透過電磁波の照射位置が近いほど精確な透過電磁波データDが得られる場合においては、それぞれの時点での照射位置に近い位置に設けられたチャート部106の透過電磁波データDを用いて高精度の処理を行うことが可能となる。
また、チャート部106の部位識別構造(識別子107)の検出結果を用いつつ、検体120についての複数の透過電磁波データDを合成して、検体120の断層面画像を生成することにより、事前のチャートスキャンによって合成パラメータ(x,y,z)の決定ができるため、検体120のスキャンの際に、検体120近傍にチャート部106を設置せずに済む。
または、透過電磁波データのうち部位識別構造(識別子107)の検出結果から得られる合成パラメータ(x,y,z)を用いつつ、透過電磁波データのうち検体120に関する部分を合成して検体120の断層面画像を生成することにより、1回のスキャンで検体120の検出と合成パラメータ(x,y,z)の決定とを行うことが可能となる。
また、指標部材として、透過電磁波によって検出可能な形状をもつ2次元識別子、又は透過電磁波によって検出可能な複数の識別子の2次元配置が設けることにより、第1ないし第8の発明のチャート部106として適用することが可能となる。
<変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
たとえば、上記実施形態においては、チャート部106が円錐形に形成されている場合を例に説明したが、投影画像が照射部101の照射位置(チャート部106への照射方向)によって異なる形状であれば良い。図7は、チャート部106の変形例を用いた補正値の検出原理を示す模式図である。なお、載置部104は省略してある。図7に示す如く、チャート部701は、検出部108に対して平行な方形板701aと、方形板701aを検出部108から予め定められた高さで支持する支持脚701bとを有しており、方形板701aには角部702a〜702dが含まれている。このチャート部701が、載置部104の検体120が載置される側の予め定められた位置に配されている。
ここで、図2に示されていない諸量の意味は以下の通りである。
c,ct〜cw= 角部702a〜702dのx軸上の位置;
d,dt〜dw= 角部702a〜702dのy軸上の位置;
t〜Cw= 投影画像における角部702a〜702dのx軸上の位置;
t〜Dw= 投影画像における角部702a〜702dのy軸上の位置。
補正値は、方形板701aの透過電磁波データDに基づいて算出する。複数の透過電磁波データDのうち、i番目の透過電磁波データDiにおいて角部702aの投影画像上の位置、すなわち投影画像71の角部の座標(Ct,Dt,−H)は、以下の式(5)及び式(6)を満足する。
Figure 0005082458
Figure 0005082458
この変形例では、1つの透過電磁波データDについて式(5),(6)をそれぞれ4つ得ることができるので、1つの透過電磁波データDに基づいて補正値(照射部101の位置座標についての正しい(x,y,z))を算出することができる。
上述の変形例では、例えば、支持脚701bを載置部104に固定する際に、検出部108からの方形板701aの高さの精度を保つことが困難となる場合が考えられる。そこで、更に次のような変形例を適用することで高さの精度を保つことが可能となる。
図8は、チャート部701の変形例を示す図である。図8に示す如く、チャート部801は、方形板801a,801bを有しており、方形板801aと方形板801bとは接続脚801cを介して、予め定められた距離を保って平行となるように接続されている。そして、支持脚801dによって、方形板801a,801bが検出部108に対して平行な位置関係を保って予め定められた高さに配されている。これにより、方形板801aと方形板801bとの距離は精度を保つことができるため、角部802a〜802d及び角部803a〜803dの投影画像における位置に基づいて、より精確に補正値を算出することができる。
この場合は、式(5)及び式(6)に相当する方程式を、上下の方形板801a,801bに対応して2組作ることができる。下側の方形板801bの高さhbの誤差をΔhとすると、下側の方形板801bの高さは(hb+Δh)となり、上側の方形板801aの高さhaもまた同じ誤差Δhを用いて(ha+Δh)となる。これは上下の方形板801a,801bの相互間隔の誤差はΔhよりも小さいためである。このため、式(5)及び式(6)を1つの方形板701aについてのみ構成した場合と比較して、誤差Δhが未知数として増えるが、方程式の数が増えることによって、それらから合成パラメータ(x,y,z)の値を特定できる。
このように、チャート部(一般には指標部材)の好ましい態様としては、指標部材の所定の基準面(通常は底面部)から既知の位置関係にある箇所に、
(a) 図2の円環や、図7及び図8の矩形のように、電磁波の投影画像によって検出可能な形状をもつ2次元識別子;または、
(b) 例えば、図7、図8の角部702a〜702d,802a〜802d,803a〜803dに電磁波を透過しない球形識別子を矩形配置した場合のように、電磁波の投影画像によって検出可能な複数の識別子の2次元配置;
を設けたものとして構成することができる。
また、チャート部106は可搬性とされて、X線撮影に際して一時的に載置されて、照射部101の位置座標(x,y,z)についての設計値を実際の値に補正するという態様でも良いが、チャート部106に相当する構造が固定的に設けられている場合は、チャート部106,701,801を準備し忘れるということがなく、その存在を前提として毎回の撮影でチャート部106を必ず検出し、照射部101の位置座標(x,y,z)の実際の値を求めるように構成することもできる。この場合は位置座標(x,y,z)の設計値(デフォルト値)を装置が保持していなくても良いため、既存のデフォルト値を「補正」するのではなく、毎回、新たに決定することもできる。このため、(x,y,z)等の合成パラメータを「補正」するということに限定されず、一般に、チャート部106の検出結果を画像合成に「反映」させることによって目的を達成可能である。
チャート部106の検出によって決定(ないしは補正)する合成パラメータは照射部101の位置座標ではなく、検出部108の検出面に対する載置部104の高さや傾き等であっても良い。この場合は、次のようなプロセスを実行するように装置を構成する。
すなわち、チャート部106の複数の目盛り107a〜107cのうち1つ(例えば、目盛り107b)での高さhbでの検体120の水平断層面画像を合成したいとき、この高さhbを合成パラメータの1つとして、例えば、シフト加算法により検体120の断層面画像Mb(図示省略)を得る。検出部108を基準として目盛り107bの高さhbで合成を行えば、図3のような方法を採用することによりこの断層面画像Mbを得た画像面には、チャート部106のうち目盛り107bの画像も出現しているはずである。
ところが、例えば検出部108に対する載置部104の高さに誤差が生じると、目標とする目盛り107bではなく、他の目盛り(例えば目盛り107a)の像が現れていることになる。出現しているのが、各目盛り107a〜107cの何れであるかは、複数の透過電磁波画像間での目盛り画像のシフト量と円環像の直径との関係等で識別できる。完全に別の目盛り107aの像に置き換わっている場合だけでなく、ぼやけた2つの目盛り107a,107bの像が出現しているときも、それらの鮮鋭度の比に基づく高さ補間によって実際の高さの値を知ることができる。
このような状況を画像認識又はオペレータの目視によって発見することにより、そこで得られているのは高さhbでの画像ではなく、目盛り107aの高さhaでの検体120の断層面画像、あるいはこれらの中間の高さでの断層面画像であることが分かるから、その旨を警告表示したり、高さの誤差(ha−hb)を計算し、それを用いて合成パラメータを補正して、改めて合成を行うこともできる。
また、チャート部106の目盛りとしてチャート部106の底面あるいは検出部108からの高さを表示する数字マークを金属等で形成してそれぞれの高さに相当する箇所に分散固定しておくことにより、それらの合成した断層面画像に現れている数字像がその高さの断層面の高さであるということになり、それによって断層面の高さを正確に把握することができる。意図していた高さでの断層面でないときには、必要に応じて合成パラメータ値を変化させて再合成を行うことにより必要な高さでの断層面画像を得ることができる。
高さによって水平断面のサイズや形状が連続的又は段階的に異なっているチャート部を用いる時には、目盛りを形成せずとも良い。例えば、円錐形のチャート部を用いる場合には、断面の高さによって円の直径が異なるから、円の直径を判定することによって断面の高さを知ることができる。このように、チャート部本体の形状や断面サイズを高さ方向に変化させた構造も、本発明における部位識別構造の概念に含まれる。
撮影検出気候とは切り離されたデータ合成装置として本発明を実現することもできる。すなわち、異なる方向から所定のチャートをX線撮影して得られる第1画像データに基づいてチャートの所定の部位の位置を特定し、特定された部位の位置情報に基づいて得られる合成パラメータを用いつつ、異なる方向から検体をX線撮影して得られる複数の第2画像データの合成を行うことができる。したがって、本発明は断層面画像生成用の合成装置としても構成可能である。
これにより、第1画像データに基づいてチャートの所定の部位の位置を特定し、該位置に基づいて得られる合成パラメータを使用しつつ第2画像データの合成を行うので、装置要素の位置ズレによらず鮮明な画像を生成することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る断層面画像撮影装置の概略構成を示す図である。 補正値の検出原理を示す模式図である。 チャート部の設置位置を示す図である。 トモシンセシスの原理を示す模式図である。 シフト加算法の原理を示す模式図である。 断層面画像撮影装置の動作を示すフローチャートである。 チャート部の変形例を用いた補正値の検出原理を示す模式図である。 チャート部の変形例を示す図である。
符号の説明
100 断層面画像撮影装置
101 照射部
103 照射位置制御部
106,701,801 チャート部
107 識別子
107a〜107c 目盛り
108 検出部
110 補正部
111 生成部
115 制御部
120 検体
702a〜702d,802a〜802d,803a〜803d 角部

Claims (8)

  1. 異なる方向からの検体の透過像をそれぞれ検出して複数の透過像データを得る検出部と、
    前記複数の透過像データを合成して、前記検体の断層面画像を生成する合成手段と、
    前記検体が載置される場所に対して所定の関係にある位置に設置され、前記検出部が検出する透過像によって相互識別が可能な複数の2次元識別子を有するチャート部と
    を備え、
    前記チャート部は
    記複数の2次元識別子の前記検出部からのそれぞれの高さは、それぞれ既知であるとともに、前記複数の2次元識別子のぞれぞれの大きさは、前記透過像における前記複数の2次元識別子の各像の大きさに基づいて前記各像を相互識別可能な大きさであり、
    前記合成手段が、
    前記検出部で得た前記複数の2次元識別子の検出結果を、前記検体についての前記複数の透過像データの合成過程に反映させる反映手段を有し、
    前記反映手段は、
    前記透過像から前記複数の2次元識別子にそれぞれ対応する複数の像を抽出し、抽出された複数の像と、前記複数の2次元識別子のそれぞれの高さとに基づいて、前記検体についての前記複数の透過像データの合成パラメータを求める、断層面画像撮影装置。
  2. 請求項1記載の断層面画像撮影装置であって、
    前記検出部に対して相対的に異なる位置に設置される複数のチャート部を備える、断層面画像撮影装置。
  3. 請求項2記載の断層面画像撮影装置であって、
    前記検出部は、異なる方向から検体に順次に照射した透過電磁波をそれぞれ検出することによって複数の透過像を検出し、
    前記チャート部は、何れの照射位置からも前記透過電磁波が照射される領域内で、前記照射位置の軌跡の中間部を挟んで両側に設けられる、断層面画像撮影装置。
  4. 請求項2又は請求項3記載の断層面画像撮影装置であって、
    前記検出部は、異なる方向から検体に順次に照射した透過電磁波をそれぞれ検出することによって複数の透過像を検出し、
    前記チャート部は、照射位置の軌跡に平行な方向に分かれて設けられる、断層面画像撮影装置。
  5. 検体が置かれる場所に対して所定の関係にある位置に設置され、透過像によって相互識別が可能な複数の2次元識別子を有するチャート部の透過像を所定の検出部で検出して透過像データを得、前記複数の2次元識別子の検出結果を検出部で得るチャート検出工程と、
    異なる方向からの検体の透過像を前記検出部でそれぞれ検出して透過像データを得る検体検出工程と、
    前記チャート部の前記複数の2次元識別子の検出結果を用いつつ、前記検体についての前記複数の透過像データを合成して、前記検体の断層面画像を生成する合成工程と
    を備え、
    前記チャート部は、前記複数の2次元識別子の前記検出部からのそれぞれの高さは、それぞれ既知であるとともに、前記複数の2次元識別子のそれぞれの大きさは、前記透過像における前記複数の2次元識別子の各像の大きさに基づいて前記各像を相互識別可能な大きさであって、
    前記検出結果が、
    前記透過像から前記複数の2次元識別子にそれぞれ対応する複数の像を抽出し、抽出された複数の像と、前記複数の2次元識別子のそれぞれの高さとに基づいて求められた、前記検体についての前記複数の透過像データの合成パラメータである、
    断層面画像撮影方法。
  6. 検体が載置される場所に対して所定の関係にある位置に設置され、透過像によって相互識別が可能な複数の2次元識別子を有するチャート部と前記検体との組に対する、異なる方向からの透過像データを得る検出工程と、
    前記透過像データのうち前記複数の2次元識別子の検出結果から得られる合成パラメータを用いつつ、前記透過像データのうち前記検体に関する部分を合成して前記検体の断層面画像を生成する合成工程と
    を備え、
    前記チャート部は、前記複数の2次元識別子の前記検出部からのそれぞれの高さは、それぞれ既知であるとともに、前記複数の2次元識別子のそれぞれの大きさは、前記透過像における前記複数の2次元識別子の各像の大きさに基づいて前記各像を相互識別可能な大きさであって、
    前記合成パラメータは、前記透過像から前記複数の2次元識別子にそれぞれ対応する複数の像を抽出し、抽出された複数の像と、前記複数の2次元識別子のそれぞれの高さとに基づいて得られる、断層面画像撮影方法。
  7. 所定のチャート部の異なる方向からの透過像によって得られた第1画像データに基づいて前記チャート部の所定の部位の位置を特定する特定手段と、
    前記所定の部位の位置情報に基づいて得られる合成パラメータを用いつつ、検体の異なる方向からの透過像によって得られた複数の第2画像データの合成を行う合成手段と、
    を備え、
    前記チャート部は、透過像によって相互識別が可能な複数の2次元識別子を有し、
    前記第1画像データを検出する検出部からの前記複数の2次元識別子のそれぞれの高さは、それぞれ既知であるとともに、前記複数の2次元識別子のそれぞれの大きさは、前記透過像における前記複数の2次元識別子の各像の大きさに基づいて前記各像を相互識別可能な大きさであり、
    前記合成パラメータは、前記透過像から前記複数の2次元識別子にそれぞれ対応する複数の像を抽出し、抽出された複数の像と、前記複数の2次元識別子のそれぞれの高さとに基づいて得られる、
    断層面画像合成装置。
  8. 異なる方向からの検体の透過像をそれぞれ検出して得た複数の透過像データを合成して前記検体の断層面画像を得る際の合成パラメータを決定する際に使用される指標部材であって、
    前記指標部材の所定の基準面から所定の位置関係にある箇所に
    過像によって相互識別可能な形状を持つ複数の2次元識別子が設けられており、
    前記基準面からの前記複数の2次元識別子のそれぞれの高さは、それぞれ既知であるとともに、前記複数の2次元識別子のそれぞれの大きさは、前記透過像における前記複数の2次元識別子の各像の大きさに基づいて前記各像を相互識別可能な大きさである、
    指標部材。
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