JP5053163B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1、2、及び非特許文献1には、排気通路にNOx吸蔵還元触媒(以下、「LNT」という)を設け、排気が酸素過剰となるリーン運転時に、排気を酸化触媒に通してNOxをアルカリ金属又はアルカリ土類金属などと反応させて吸蔵し、排気の酸素濃度が低くなるリッチ運転時に、吸蔵したNOxを還元する排気浄化装置が示されている。この排気浄化装置では、リーン運転とリッチ運転とを繰り返すことで、NOxの吸蔵とNOxの還元とを周期的に行うことができる。
NO→NO(吸着) (1)
2NO+O2→2NO2 (2)
NO2→NO2(吸着) (3)
次に、リッチ運転を行うとともに、一酸化炭素を合成する。ここで合成された一酸化炭素は、酸素分圧が低い環境において、下記式(4)に示す水性ガスシフト反応により水素を生成する。
CO+H2O→H2+CO2 (4)
さらに、この水素が還元雰囲気において一酸化窒素と反応してアンモニアが生成され、下記式(5)により、このアンモニアが触媒に吸着される。
5H2+2NO→2NH3(吸着)+2H2O (5)
以上のようにして、一酸化炭素により生成されたアンモニアを最終還元剤として、下記式(6)〜(8)により、排気中のNOx又は触媒に吸着したNOxが還元される。
4NH3+4NO+O2→4N2+6H2O (6)
2NH3+NO2+NO→2N2+3H2O (7)
8NH3+6NO2→7N2+12H2O (8)
CnHm+1/2nO2→nCO+1/2mH2 (9)
この部分酸化反応は、燃料と酸素を用いた発熱反応であり、自発的に反応が進行する。このため、一旦、反応が始まると、外部から熱の供給をすることなく水素を製造し続けることができる。また、このような部分酸化反応において、燃料と酸素とを高温状態で共存させた場合には、下記式(10)に示すような燃焼反応も進行する。
CnHm+(n+1/4m)O2→nCO2+1/2mH2O (10)
また、酸化剤として水蒸気を用いた、下記式(11)に示すような水蒸気改質反応が知られている。
CnHm+nH2O→nCO+(n+1/2m)H2 (11)
この水蒸気改質反応は、燃料と水蒸気とを用いた吸熱反応であり、自発的に進行する反応ではない。このため、水蒸気改質反応は、上述の部分酸化反応に対して制御し易いものとなっている。
即ち、リッチ運転を行って排気空燃比をリッチにすると、LNTに吸蔵されたNOxが脱離するものの、LNTのNOx吸蔵量が多い場合には、NOxが還元されずにLNTの下流に流出してしまい、NOx浄化性能が低下するおそれがある。
そこで、LNTにおけるNOx吸蔵量が多くならないように、リッチ運転を行う頻度を増やし、頻繁にNOxを還元することが考えられる。しかしながら、回転数やトルクなどのエンジンの運転状態によって、リッチ運転を行うことができる領域が限定されている。このため、エンジンの運転状態によらずに頻繁にNOxを還元することは困難である。
しかしながら、このように酸素過剰の排気中に水素、一酸化炭素などの還元剤を添加してLNTを浄化する場合、NOxを浄化できるのは200℃程度が限界である。例えば、LNTの温度が200℃以上であると、添加した水素や一酸化炭素が燃焼してしまう。このため、このような温度下では、還元剤の添加量が不足してしまい、NOx還元反応の進行が十分でない。
また、燃料改質器を安定した状態で運転するためには、この燃料改質器の改質触媒における反応温度を一定に保つ必要がある。しかしながら、上述の特許文献3、4の排気浄化システムのように、酸素量、水蒸気量、及び温度が常に変化する排気通路に燃料改質器を設けた場合には、燃料改質器を安定した状態で運転することが困難である。
ところで、上述した通り、LNTに流入する排気空燃比をリッチにするために、リッチ燃焼を実施した場合には、排気中には一酸化炭素などの他に炭化水素が含まれる。また、ポスト燃焼を実施した場合には、これに加えて未燃燃料分が含まれる。このため、リッチ運転中に、排気中のNOxを低減する目的でEGRを導入すると、炭化水素や未燃燃料分が混入された排気がEGR通路を通過することになる。このため、EGRクーラーにより排気が冷却されると、EGR通路内に炭化水素や末燃燃料分がデポジットとして付着し、堆積する結果、EGR通路が狭くなり、最悪の場合には閉塞を生じ、EGR導入が不可能になる。
また、低温領域でのEGRガスがクリーンであるため、エンジン始動直後からEGRガスを導入できる結果、燃焼室内での燃焼温度を低下させることができ、エンジンからのNOx排出量を低減させることができる。さらには、EGR触媒上で一酸化炭素及び水素が酸化した場合に生成する二酸化炭素及び水蒸気といったEGR効果ガスは、燃焼温度の高温化を抑制することができ、NOx排出量の低減に寄与できる。
また、還元性気体を排気通路内に導入することで、エンジン空燃比制御をリーンにし、内燃機関における燃焼を最適な状態に保ちつつ、第2浄化触媒(NOx触媒)に流入する排気の排気空燃比をリッチすることができる。従って、内燃機関の運転状態によらずNOx浄化性能を向上させることができる。エンジン空燃比をリーンに保つことができるので、ポスト噴射などにより燃料を供給して排気空燃比を変化させた場合のように、オイルダイリューションが生じたりすることもない。
また、還元性気体を製造する燃料改質器を排気通路とは別に設けることにより、内燃機関の運転状態や、排気の酸素濃度及び水蒸気濃度などによらず、常に最適な効率で還元性気体を製造できるとともに、この還元性気体をEGR通路内又は排気通路内に導入することができる。燃料改質器を排気通路内に設けた場合には、排気の成分、温度、流速に影響することなく運転できるように、燃料改質器を大型化する必要があるが、請求項1記載の発明によれば、燃料改質器を排気通路とは別に設けることで、装置を大型化する必要がなく、安定した運転が可能である。さらには、燃料改質器を排気通路とは別に設けることにより、内燃機関の制御とは別系統の制御が可能となり、燃料改質器が備える改質触媒を早期に活性化できる。
また、水素を含む還元性気体を導入することにより、第2浄化触媒(NOx触媒)における還元反応速度を向上させることができる。これにより、排気空燃比をリッチにしたときに、第2浄化触媒(NOx触媒)に吸着又は吸蔵されたNOxが還元されずに脱離するのを防止することができる。
また、請求項8記載の発明によれば、第1浄化触媒の温度、第2浄化触媒(NOx触媒)の温度、吸着NOx量、内燃機関の回転数、及び内燃機関の発生トルクのうち少なくとも1つに応じて、燃料改質器で製造された還元性気体の導入により排気空燃比をリッチ化するか、ポスト燃焼又はリッチ燃焼により排気空燃比をリッチ化するかが選択される。
即ち、第1浄化触媒の温度、第2浄化触媒(NOx触媒)の温度、吸着NOx量、内燃機関の回転数、及び内燃機関の発生トルクといった運転状態に応じて、還元性気体の導入によるリッチ化、あるいはポスト燃焼又はリッチ燃焼によるリッチ化が選択されることから、還元されずに流出してしまうNOx量をより効果的に低減でき、第1浄化触媒及び第2浄化触媒の温度が高温になり、熱劣化が助長されることを回避できる。
炭化水素燃料を改質する燃料改質器では、炭化水素燃料と空気のみを原料とする部分酸化反応のみにより、一酸化炭素、水素、及び軽質の炭化水素を含む還元性気体が製造されるが、本発明に係る排気浄化装置では、水素よりも一酸化炭素を多く含む還元性気体が好ましく用いられる。このため、本発明では、シフト反応など水素を濃縮する触媒やシステムが不要であり、また、部分酸化反応は発熱反応であることから、一旦反応が開始すれば外部からエネルギーを供給する必要もないため、小型で簡素な燃料改質器とすることができる。燃料改質器を小型化できることにより、燃料改質器のライトオフ時間を短縮でき、必要に応じて速やかに還元性気体を排気通路内や還流通路内に導入できる。
また、副次的に生成する軽質の炭化水素成分も、第1浄化触媒や第2浄化触媒(NOx触媒)に導入することにより、NOxの還元に寄与できる。
第1浄化触媒としてのTWC31は、例えば、以下に示す調製法により調製することができる。Pt=2.4g/L、Rh=1.2g/L、Pd=6.0g/L、CeO2=50g/L、Al2O3=150g/L、バインダー=10g/Lの配合組成となるように、これら各成分を含む材料を水系媒体とともにボールミルに投入し、攪拌・混合することでスラリーを得る。得られたスラリーを、Fe−Cr−Al合金製担体にコーティングし、600℃×2時間の乾燥、焼成を行うことにより、TWC31を調製できる。
より詳しくは、NOx浄化触媒32は、アルミナ(Al2O3)、セリア(CeO2)、及びセリウムと希土類の複合酸化物(以下、セリア系複合酸化物という)の担体に担持された、触媒として作用する白金(Pt)及びロジウム(Rh)と、NOx吸着能力を有するセリア又はセリア系複合酸化物と、生成したアンモニア(NH3)を、アンモニウムイオン(NH4 +)として保持する機能を有するゼオライトとを備えることが好ましい。
また、上層として、Fe・Ceイオン交換βゼオライト=75g/L、Al2O3=7g/L、バインダー=8g/Lの配合組成となるように、これら各成分を含む材料を水系媒体とともにボールミルに投入し、攪拌・混合することでスラリーを得る。得られたスラリーを上述の下層にコーティングし、600℃×2時間の乾燥、焼成を行うことにより、NOx浄化触媒32を調製できる。
具体的には、ポスト燃焼又はリッチ燃焼により、エンジン1から排出される排気の空燃比(排気空燃比)をリッチ化することにより、NOx浄化触媒32へ流入する排気中の還元剤濃度が酸素濃度より高くなり、還元化が実行される。また、後述するように、燃料改質器で製造された還元性気体を排気通路4内又はEGR通路内に導入することにより、排気空燃比をリッチ化して還元化が実行される。
先ず、エンジン空燃比を化学量論比よりリーン側に設定し、いわゆるリーンバーン運転を行うと、NOx浄化触媒32へ流入する排気中の還元剤濃度が、酸素濃度より低くなる。その結果、排気中の一酸化窒素(NO)と酸素(O2)とが触媒の作用で反応し、NO2としてセリア又はセリア系複合酸化物に吸着される。
ここで、エンジン1の回転数は、クランク角度位置センサの出力に基づいて、ECU40により算出される。また、エンジン1の発生トルクは、図示しないアクセルペダルの踏み込み量に応じて決定される燃料噴射弁の燃料噴射量に基づいて、ECU40により算出される。
ここで、EGR触媒11の活性状態は、EGR触媒11の下流に配置されたEGRガス温度センサ14により測定されるEGRガス温度に基づいて推定する。より詳しくは、EGRガス温度が一定値以下の場合にはEGR触媒11が未活性状態と判断し、還元性気体をEGR触媒11の上流部へと導く。EGR触媒11の下流のEGRガス温度が一定値以上の場合には、EGR触媒11が活性化したものと判断し、還元性気体の導入通路を、排気通路4側に接続された第1導入通路57へと切り替える。
ここで、NOx浄化触媒の吸着NOx量は、エンジン1の回転数及び発生トルクに基づいてNOx排出量を推定し、推定されたNOx排出量、エアフローメータ21により測定されたエンジン1の吸入空気量、エンジン1の燃料消費量、エンジン1の運転時間、UEGOセンサにより測定された排気中の酸素濃度のうち少なくとも1つに基づいて推定される。
また、吸着NOx量判定値は、TWC31の温度及びNOx浄化触媒32の温度の少なくとも一方の温度を推定又は検出し、推定された触媒温度に基づいて決定する。触媒温度の推定又は検出は、TWC31及びNOx浄化触媒32それぞれに備えられた触媒温度センサにより推定又は検出される。
ここで、NOx浄化触媒32の温度は触媒温度センサにより推定又は検出される。また、NOx浄化触媒32の温度に加えて、TWC31の温度、吸着NOx量、エンジン1の回転数、及び発生トルクのうち少なくとも1つが、一定値以下であるか否かを判別してもよい。なお、TWC31の温度は、TWC31に備えられた触媒温度センサにより推定又は検出し、吸着NOx量は、上記ステップS4と同様の手順により推定する。
また、通常リッチ化制御中の排気空燃比はUEGOセンサによってモニタされ、ステップS23で決定した排気空燃比の目標値に一致するように、通常リッチ化制御を実施する。より詳しくは、エンジン1の主噴射量、副噴射量、及び吸入空気量のうち少なくとも1つを調整してリッチ化制御する。
また、H2リッチ化制御中の排気空燃比はUEGOセンサによってモニタされ、ステップS27で決定した排気空燃比の目標値に一致するように、還元性気体の導入量を調整してH2リッチ化制御を実施する。
この判別がYESの場合にはステップS32に移り、H2リッチ化制御を停止し、H2リッチ化制御タイマをセットしてステップS33に移る。
判別がNOの場合には、ステップS31に移り、H2リッチ化制御タイマが一定時間を経過しているか否かを判別する。この判別がYESの場合にはステップS32に移り、H2リッチ化制御を停止し、H2リッチ化制御タイマをセットしてステップS33に移る。また、判別がNOの場合にはステップS33に移る。
また、低温領域でのEGRガスがクリーンであるため、エンジン始動直後からEGRガスを導入できる結果、燃焼室内での燃焼温度を低下させることができ、エンジン1からのNOx排出量を低減させることができる。さらには、EGR触媒11上で一酸化炭素及び水素が酸化した場合に生成する二酸化炭素及び水蒸気といったEGR効果ガスは、燃焼温度の高温化を抑制することができ、NOx排出量の低減に寄与できる。
また、還元性気体を排気通路4内に導入することで、エンジン空燃比をリーンにし、エンジン1における燃焼を最適な状態に保ちつつ、第2浄化触媒(NOx触媒)32に流入する排気の排気空燃比をリッチすることができる。従って、エンジン1の運転状態によらずNOx浄化性能を向上させることができる。エンジン空燃比をリーンに保つことができるので、ポスト噴射などにより燃料を供給して排気空燃比を変化させた場合のように、オイルダイリューションが生じたりすることもない。
また、還元性気体を製造する燃料改質器50を排気通路4とは別に設けることにより、エンジン1の運転状態や、排気の酸素濃度及び水蒸気濃度などによらず、常に最適な効率で還元性気体を製造できるとともに、この還元性気体をEGR通路6内又は排気通路4内に導入することができる。燃料改質器50を排気通路4内に設けた場合には、排気の成分、温度、流速に影響することなく運転できるように、燃料改質器50を大型化する必要があるが、本実施形態によれば、燃料改質器50を排気通路4とは別に設けることで、装置を大型化する必要がなく、安定した運転が可能である。さらには、燃料改質器50を排気通路4とは別に設けることにより、エンジン1の制御とは別系統の制御が可能となり、燃料改質器50が備える改質触媒を早期に活性化できる。
また、水素を含む還元性気体を導入することにより、第2浄化触媒(NOx触媒)32における還元反応速度を向上させることができる。これにより、排気空燃比をリッチにしたときに、第2浄化触媒(NOx触媒)32に吸着又は吸蔵されたNOxが還元されずに脱離するのを防止することができる。
また、本実施形態によれば、エンジン1の運転状態に応じて、燃料改質器50で製造された還元性気体の導入により排気空燃比をリッチ化するか、ポスト燃焼又はリッチ燃焼により排気空燃比をリッチ化するかが選択される。
また、本実施形態によれば、第1浄化触媒31の温度、第2浄化触媒(NOx触媒)32の温度、吸着NOx量、エンジン1の回転数、及びエンジン1の発生トルクのうち少なくとも1つに応じて、燃料改質器50で製造された還元性気体の導入により排気空燃比をリッチ化するか、ポスト燃焼又はリッチ燃焼により排気空燃比をリッチ化するかが選択される。
即ち、第1浄化触媒31の温度、第2浄化触媒(NOx触媒)32の温度、吸着NOx量、エンジン1の回転数、及びエンジン1の発生トルクといった運転状態に応じて、還元性気体の導入によるリッチ化、あるいはポスト燃焼又はリッチ燃焼によるリッチ化が選択されることから、還元されずに流出してしまうNOx量をより効果的に低減でき、第1浄化触媒及び第2浄化触媒が高温になり、熱劣化が助長されることを回避できる。
また、本実施形態によれば、排気空燃比の所定の目標値を、第1浄化触媒31の温度、第2浄化触媒(NOx触媒)32の温度、吸着NOx量、リッチ化手段によるリッチ化制御の継続時間、エンジン1の回転数、及びエンジン1の発生トルクのうち少なくとも1つに基づいて決定する。これにより、常に最適な排気空燃比の排気を、第1浄化触媒31や第2浄化触媒(NOx触媒)32に流入させることができる。
炭化水素燃料を改質する燃料改質器50では、炭化水素燃料と空気のみを原料とする部分酸化反応のみにより、一酸化炭素、水素、及び軽質の炭化水素を含む還元性気体が製造されるが、本実施形態では、水素よりも一酸化炭素を多く含む還元性気体が好ましく用いられる。このため、本実施形態では、シフト反応など水素を濃縮する触媒やシステムが不要であり、また、部分酸化反応は発熱反応であることから、一旦反応が開始すれば外部からエネルギーを供給する必要もないため、小型で簡素な燃料改質器50とすることができる。燃料改質器50を小型化できることにより、燃料改質器50のライトオフ時間を短縮でき、必要に応じて速やかに還元性気体を排気通路4内や還流通路6内に導入できる。
また、副次的に生成する軽質の炭化水素成分も、第1浄化触媒31や第2浄化触媒(NOx触媒)32に導入することにより、NOxの還元に寄与できる。
また、本実施形態によれば、適用されるエンジン1は圧縮着火式の内燃機関であり、且つ使用する燃料は軽油である。ディーゼルなどの圧縮着火式内燃機関では、通常、リーン状態で運転が行われるため、従来よりNOxの浄化が課題とされていたところ、本実施形態に係る排気浄化装置を適用することにより、効率的なNOxの浄化が可能である。
4 排気通路
6 EGR通路
11 EGR触媒
14 EGRガス温度センサ
21 エアフローメータ
31 TWC
32 NOx浄化触媒
33 UEGOセンサ
34 排気ガス温度センサ
40 ECU
50 燃料改質器
56 導入通路切り替え弁
57 第1導入通路
58 第2導入通路
Claims (11)
- 周期的なリーン及びリッチ制御が行われる内燃機関の排気通路に設けられ、前記排気通路を流通する排気の空燃比を排気空燃比として、前記排気空燃比をリーンにしたときに、排気中のNOxを吸着若しくは吸蔵し、前記排気空燃比をリッチにしたときに、前記吸着若しくは吸蔵したNOxを還元するNOx浄化触媒を少なくとも有するNOx浄化手段を備える内燃機関の排気浄化装置において、
前記NOx浄化手段は、第1浄化触媒と、前記第1浄化触媒の下流側に設けられた前記NOx浄化触媒である第2浄化触媒と、を有し、
前記内燃機関の排気浄化装置は、
前記排気空燃比をリッチ化するリッチ化手段と、
排気の一部を前記内燃機関の吸気通路内に還流する還流通路と、
前記還流通路内に設けられた酸化性能を有する還流触媒と、
前記排気通路とは別に設けられ、燃料を改質して還元性気体を製造する燃料改質器と、
前記燃料改質器で製造された還元性気体を、前記排気通路のうち前記第2浄化触媒よりも上流側から前記排気通路内に導入するための第1導入通路と、
前記燃料改質器で製造された還元性気体を、前記還流通路のうち前記還流触媒の上流側から前記還流通路内に導入するための第2導入通路と、
前記還流触媒の活性状態を測定又は推定する還流触媒活性推定手段と、
前記第1導入通路と前記第2導入通路とを切り替える導入通路切り替え手段と、をさらに備え、
前記導入通路切り替え手段は、前記還流触媒活性推定手段により前記還流触媒が活性であると推定された場合には、前記第1導入通路へ切り替えをし、未活性であると推定された場合には、前記第2導入通路へ切り替えをすることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 前記第1導入通路は、前記燃料改質器で製造された還元性気体を、前記排気通路のうち前記第1浄化触媒よりも上流側から前記排気通路内に導入することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記燃料改質器で製造された還元性気体を、前記第1導入通路を通じて前記還流通路内に導入する場合には、前記内燃機関の燃焼室に吸入される吸気の空燃比がリッチにならないように、前記燃料改質器に供給する空気量及び燃料量のうち少なくとも一方を調整することにより、前記還元性気体の導入量を制御する燃料改質器制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記内燃機関の回転数及び前記内燃機関の発生トルクに基づいてNOx排出量を推定するNOx排出量推定手段と、
前記NOx排出量推定手段により推定されたNOx排出量、前記内燃機関の吸入空気量、前記内燃機関の燃料消費量、前記内燃機関の運転時間、及び排気中の酸素濃度のうち少なくとも1つに基づいて、前記第2浄化触媒の吸着NOx量を推定する吸着NOx量推定手段と、をさらに備え、
前記リッチ化手段は、前記吸着NOx量推定手段により推定された吸着NOx量が所定の吸着NOx量判定値以上である場合に、前記排気空燃比をリッチ化することを特徴とする請求項1から3いずれか記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記第1浄化触媒及び前記第2浄化触媒の少なくとも一方の温度を推定又は検出する触媒温度推定手段と、
前記触媒温度推定手段により推定された触媒温度に基づいて前記所定の吸着NOx量判定値を決定する吸着NOx量判定値決定手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項4記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記リッチ化手段は、前記燃料改質器で製造された還元性気体の導入による第1リッチ化制御手段と、ポスト燃焼又はリッチ燃焼による第2リッチ化制御手段と、を有し、且つ、前記内燃機関の運転状態に応じて、前記排気空燃比を前記第1リッチ化制御手段によりリッチ化するか、前記第2リッチ化制御手段によりリッチ化するかを選択することを特徴とする請求項5記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記リッチ化手段は、前記触媒温度推定手段により推定された前記第1浄化触媒の温度、前記触媒温度推定手段により推定された前記第2浄化触媒の温度、前記吸着NOx量推定手段により推定された吸着NOx量、前記内燃機関の回転数、及び前記内燃機関の発生トルクのうち少なくとも1つに応じて、前記排気空燃比を前記第1リッチ化制御手段によりリッチ化するか、前記第2リッチ化制御手段によりリッチ化するかを選択することを特徴とする請求項6記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記リッチ化手段は、前記排気空燃比をリッチ化する際における排気空燃比が所定の目標値に一致するように、前記内燃機関の主噴射量、前記内燃機関の副噴射量、前記内燃機関の吸入空気量、及び前記燃料改質器で製造された還元性気体の導入量のうち少なくとも1つを調整することを特徴とする請求項5から7いずれか記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記排気空燃比の所定の目標値を、前記触媒温度推定手段により推定された第1浄化触媒の温度、前記触媒温度推定手段により推定された第2浄化触媒の温度、前記吸着NOx量推定手段により推定された吸着NOx量、前記リッチ化手段によるリッチ化制御の継続時間、前記内燃機関の回転数、及び前記内燃機関の発生トルクのうち少なくとも1つに基づいて決定する排気空燃比目標値決定手段をさらに備えることを特徴とする請求項8記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記燃料改質器で製造された還元性気体は、一酸化炭素、水素、及び炭化水素を含み、これらのうち体積分率が最も多いのが一酸化炭素であり、体積分率が最も少ないのが炭化水素であることを特徴とする請求項1から9いずれか記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記内燃機関は、圧縮着火式の内燃機関であり、且つ使用する燃料が軽油であることを特徴とする請求項1から10いずれか記載の内燃機関の排気浄化装置。
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