JP5041157B2 - 垂直配向型液晶配向剤および垂直配向型液晶表示素子 - Google Patents
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Description
一方、垂直配向型液晶セルを有する液晶表示素子に用いられる液晶配向膜に必要とされる基本特性としては、塗布性、垂直配向性、電圧保持特性などが挙げられ、特に近年では、TV向けに信頼性、すなわち熱や電圧印加などのストレスが長時間加えられた後にも良好な表示特性を維持しうる性能がより重要視されるようになりつつある。
しかしながら、従来知られているプレチルト角発現モノマーを用いて得られた重合体を含有する液晶配向剤を垂直配向型液晶表示素子に用いた場合、近年極めて高度化しつつある上記の特性を満足することはできていない。
p−フェニレンジアミン、下記式(1)で表されるジアミン
本発明の垂直配向型液晶配向剤に含有されるポリアミック酸は、ジアミンとテトラカルボン酸二無水物とを、開環重付加反応させることにより得ることができる。以下に、上記ポリアミック酸を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物およびジアミンについて、順次説明する。
テトラカルボン酸二無水物としては、例えば1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、3,3’,4,4’−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、
1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、プロピレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,4−ブタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,8−オクタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビス(アンヒドロトリメリテート)、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−二無水物、4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオン、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、下記式(7)〜(10)で表される化合物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。これらのテトラカルボン酸二無水物は1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
本発明に用いられるポリアミック酸を合成するためのジアミンとしては、p−フェニレンジアミン、上記式(1)で表わされるジアミンおよび上記式(2)で表わされるジアミンを含有するジアミンが用いられる。上記式(1)で表わされるジアミンおよび上記式(2)で表わされるジアミンはそれぞれ2種以上を組合せて使用することができる。
本発明で用いられるポリアミック酸を合成するためのジアミンとしては、上記のジアミンの他に、必要に応じて他のジアミンを含有することができる。
1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6,2,1,02.7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、3,6−ジアミノカルバゾール、N−メチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−エチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−フェニル−3,6−ジアミノカルバゾール、N,N’−ジ(4−アミノフェニル)−ベンジジンなどの脂肪族または脂環式ジアミン;
下記式(III)で示されるモノ置換フェニレンジアミン類;下記式(IV)で示されるジアミノオルガノシロキサン例えばビスアミノプロピルテトラメチルジシロキサン;
下記式(11)〜(15)で示される化合物などを挙げることができる。これら他のジアミンは、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明に用いられるポリアミック酸を合成するためのジアミンは、好ましくは上記式(1)で表されるジアミンを全ジアミンに対して5モル%以上含有する。上記式(1)で表されるジアミンの使用割合は、より好ましくは全ジアミンに対して5〜50モル%であり、さらに好ましくは5〜25モル%であり、特に好ましくは5〜15モル%である。
本発明に用いられるポリアミック酸を合成するためのジアミンは、好ましくは上記式(2)で表されるジアミンを全ジアミンに対して5モル%以上含有する。上記式(2)で表されるジアミンの使用割合は、より好ましくは全ジアミンに対して5〜50モル%であり、さらに好ましくは5〜25モル%であり、特に好ましくは5〜15モル%である。
上記式(1)で表される化合物および上記式(2)で表される化合物の使用割合を上記の範囲とすることにより、得られる液晶配向剤の塗布性および形成される液晶配向膜の垂直配向性をより良好にできることとなり、好ましい。
さらに、本発明に用いられるポリアミック酸を合成するためのジアミンは、好ましくはp−フェニレンジアミンを全ジアミンに対して45モル%以上含有する。p−フェニレンジアミンの使用割合は、より好ましくは全ジアミンに対して50〜90モル%であり、特に好ましくは60〜80モル%である。
本発明に用いられるポリアミック酸を合成するためのジアミンにおける他のジアミンの使用割合は、全ジアミンに対し好ましくは80モル%以下であり、より好ましくは60モル%以下であり、特に好ましくは50モル%以下である。
各ジアミンの使用割合を上記の範囲とすることにより、本発明の液晶配向剤から形成される液晶配向膜を具備する液晶表示素子の信頼性がより向上することとなり、特に好ましい。
ポリアミック酸の合成反応は、有機溶媒中で、好ましくは0〜150℃、より好ましくは0〜100℃の温度条件下で行われる。反応温度が0℃未満であると化合物の溶剤に対する溶解性が劣る場合があり、150℃を超えると得られる重合体の分子量が低下する場合がある。ポリアミック酸の合成反応の時間は、好ましくは2〜8時間であり、より好ましくは3〜5時間である。
以上のようにして、ポリアミック酸を溶解してなる反応溶液が得られる。この反応溶液はそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液中に含まれるポリアミック酸を単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、又は単離したポリアミック酸を精製したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。ポリアミック酸の単離は、上記反応溶液を大量の貧溶媒中に注いで析出物を得、この析出物を減圧下乾燥する方法、あるいは、反応溶液をエバポレーターで減圧留去する方法により行うことができる。また、このポリアミック酸を再び有機溶媒に溶解し、次いで貧溶媒で析出させる方法、あるいは、エバポレーターで減圧留去する工程を1回又は数回行う方法により、ポリアミック酸を精製することができる。
本発明に用いられるイミド化重合体は、上記の如きポリアミック酸をイミド化(脱水閉環)することにより得ることができる。
本発明に用いられるイミド化重合体は、アミック酸構造のすべてが脱水閉環された完全イミド化体であってもよく、アミック酸構造の一部のみが脱水閉環され、アミック酸構造およびイミド環の双方を有するイミド化率の低いものであっても良い。ここで、「イミド化率」とは、イミド化重合体におけるアミック酸構造の数とイミド環の数との合計に対するイミド環の数の割合を百分率で表したものをいう。本発明に用いられるイミド化重合体は、そのイミド化率が好ましくは40%以上であり、さらに好ましくは50%以上である。このとき、イミド環の一部がイソイミド環であってもよい。イミド化率は、イミド化重合体を好ましくは室温で減圧乾燥した後、適当な重水素化溶媒(例えば重水素化ジメチルスルホキシド)に溶解し、テトラメチルシランを基準物質として室温(例えば25℃)で1H−NMRを測定した結果から、下記数式(i)で示される式により求めることができる。
イミド化率(%)=(1−A1/A2×α)×100 (i)
A1:化学シフト10ppm付近に現れるNH基のプロトン由来のピーク面積
A2:その他のプロトン由来のピーク面積
α :重合体の前駆体(ポリアミック酸)における、NH基のプロトン1個に対するその他のプロトンの個数割合
方法(1):ポリアミック酸を加熱して脱水閉環する方法
方法(1)における反応温度は、好ましくは、60〜300℃であり、より好ましくは120〜250℃である。反応温度が60℃未満では脱水閉環反応が十分に進行せず、反応温度300℃を超えると、得られるイミド化重合体の分子量が低下する場合がある。
反応時間は好ましくは0.5〜2.5時間であり、より好ましくは1〜2時間である。
この方法において、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、ポリアミック酸の有するアミック酸構造1モルに対して1.6〜20モルとすることが好ましい。イミド化触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミンなどの3級アミンを用いることができるが、これらに限定されるものではない。イミド化触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.5〜10モルとすることが好ましい。脱水閉環反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒と同じものを挙げることができる。そして、方法(2)の脱水閉環反応における反応温度は、好ましくは、0〜180℃であり、より好ましくは60〜150℃である。反応時間は好ましくは2〜8時間であり、より好ましくは3〜5時間である。
このようにしてイミド化重合体を含有する反応溶液が得られる。この反応溶液は、これをそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液から脱水剤及び脱水閉環触媒を除いたうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、イミド化重合体を単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、又は単離したイミド化重合体を精製したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。反応溶液から脱水剤及び脱水閉環触媒を除くには、例えば溶媒置換などの方法を適用することができる。イミド化重合体の単離、精製は、ポリアミック酸の単離、精製方法と同様の操作を行うことにより行うことができる。
本発明の垂直配向型液晶配向剤に用いられるポリアミック酸またはそのイミド化重合体は、これを濃度10重量%のN−メチル−2−ピロリドン溶液としたときに、20〜800mPa・sの粘度を持つものであることが好ましく、30〜500mPa・sの粘度を持つものであることがより好ましい。なお、この溶液粘度は、上記溶液につき25℃においてE型粘度計を用いて測定することにより知ることができる。
本発明の垂直配向型液晶配向剤に用いられるポリアミック酸およびイミド化重合体は、末端修飾型の重合体であってもよい。この末端修飾型の重合体は、分子量が調節され、本発明の効果を損うことなく、液晶配向剤の塗布特性などを改善することができる。末端修飾型の重合体は、ポリアミック酸を合成する際に、反応系に分子量調節剤を添加することにより得ることができる。分子量調節剤としては、例えば酸一無水物、モノアミン化合物、モノイソシアネート化合物などを挙げることができる。
末端修飾型の重合体を合成する際に反応系に添加される分子量調節剤の使用割合は、使用するテトラカルボン酸二無水物およびジアミンの合計100重量部に対して好ましくは10重量部以下であり、より好ましくは5重量部以下である。
本発明の垂直配向型液晶配向膜は、上記の如きポリアミック酸およびそのイミド化重合体よりなる群から選択される少なくとも1種を必須成分として含有するが、必要に応じてその他の成分を含有していてもよい。かかるその他の成分としては、例えば分子内に少なくとも1つのエポキシ基を有する化合物(以下、「エポキシ化合物」という。)、官能性シラン化合物などを挙げることができる。
本発明の液晶配向剤に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成反応に用いられるものとして例示した溶媒と同じものを挙げることができる。ここで、ポリアミック酸の合成反応の際に併用することができるものとして例示した貧溶媒も適宜選択して併用することができる。
本発明の液晶配向膜を与える液晶配向剤における固形分濃度(液晶配向剤に含有される溶媒以外の成分の合計重量が液晶配向剤の全重量に占める割合)は、粘性、揮発性などを考慮して選択されるが、好ましくは1〜10重量%の範囲とされる。すなわち、本発明の液晶配向剤は、基板表面に塗布され、液晶配向膜となる塗膜が形成されるが、固形分濃度が1重量%未満である場合には、この塗膜の膜厚が過小となって良好な液晶配向膜を得難いこととなり好ましくない。一方、固形分濃度が10重量%を超える場合には、塗膜の膜厚が過大となって良好な液晶配向膜を得難く、また、液晶配向剤の粘性が増大して塗布特性が劣り易くなるため、好ましくない。
本発明の液晶配向剤を調製する際の温度は、好ましくは0℃〜200℃、より好ましくは20℃〜60℃である。
本発明の垂直配向型液晶表示素子は、上記の如き本発明の垂直配向型液晶配向剤から形成された液晶配向膜を具備する。
本発明の垂直配向型液晶表示素子は、例えば次の方法によって製造することができる。
(1)パターニングされた透明導電膜が設けられている基板の一面に、本発明の垂直配向型液晶配向剤を例えばロールコーター法、スピンナー法、印刷法などの方法によって塗布し、次いで、塗布面を加熱して溶媒を除去することにより塗膜を形成する。ここに、基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスなどのガラス;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリ(脂環式オレフィン)などのプラスチックからなる透明基板を用いることができる。基板の一面に設けられる透明導電膜としては、酸化スズ(SnO2)からなるNESA膜(米国PPG社登録商標)、酸化インジウム−酸化スズ(In2O3−SnO2)からなるITO膜などを用いることができる。これらのパターニングされた透明導電膜を得るには、フォト・エッチングによる方法、透明導電膜を形成する際にマスクを用いることによりパターン化された透明導電膜を形成する方法などが用いられる。液晶配向剤の塗布に際しては、基板表面および透明導電膜と塗膜との接着性をさらに良好にするために、基板の該表面に、官能性シラン化合物、官能性チタン化合物などを予め塗布しておいてもよい。
さらに、本発明の液晶配向剤により形成された液晶配向膜に対し、例えば特許文献6(特開平6−222366号公報)や特許文献7(特開平6−281937号公報)に示されているような液晶配向膜の一部に紫外線を照射することによってプレチルト角を変化させる処理、または特許文献8(特開平5−107544号公報)に示されているような液晶配向膜表面の一部にレジスト膜を形成したうえで先のラビング処理と異なる方向にラビング処理を行った後にレジスト膜を除去し、液晶配向膜が領域ごとに異なる液晶配向能を持つようにする処理を行うことによって、得られる液晶表示素子の視界特性を改善することが可能である。
(3)上記のようにして液晶配向膜が形成された基板を2枚作製し、2枚の基板を間隙(セルギャップ)を介して対向配置し、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面およびシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填し、注入孔を封止して液晶セルを構成する。そして、液晶セルの外表面、すなわち、液晶セルを構成するそれぞれの基板の他面側に、偏光板を、貼り合わせることにより、本発明の垂直配向型液晶表示素子が得られる。
液晶としては、ネマティック型液晶を挙げることができ、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などを用いることができる。また、これらの液晶に、例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネートなどのコレステリック型液晶や商品名「C−15」「CB−15」(メルク社製)として販売されているようなカイラル剤などを添加して使用することもできる。
また、液晶セルの外表面に貼り合わされる偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながら、ヨウ素を吸収させた「H膜」と称される偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板またはH膜そのものからなる偏光板を挙げることができる。
合成例1
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物19.87g(1.0モル当量)ならびにジアミンとして、p−フェニレンジアミン8.23g(0.85モル当量)、上記式(1)においてR1が式(3)で表される基であるジアミン2.22g(0.05モル当量)および上記式(2)においてR1が式(3)で表される基であるジアミン4.68g(0.10モル当量)をN−メチル−2−ピロリドン140gに溶解し、60℃で4時間反応させることにより、濃度20重量%のポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度を測定したところ、2,284mPa・sであった。
このポリアミック酸溶液に、N−メチル−2−ピロリドン325gを加えて得られたポリアミック酸溶液500gにピリジン7.01gおよび無水酢酸9.25gを添加し110℃で4時間脱水閉環を行なった。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなN−メチル−2−ピロリドンにより溶剤置換し(本操作にて脱水閉環反応に使用したピリジン、無水酢酸を系外に除去した。)、イミド化率51.6%のポリイミド(A−1)を18.2重量%含有するイミド化重合体溶液162.3gを得た。
ポリイミド(A−1)を濃度10重量%のN−メチル−2−ピロリドン溶液として測定した溶液粘度は、62.5mPa・sであった。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物18.13g(1.0モル当量)ならびにジアミンとして、p−フェニレンジアミン6.59g(0.75モル当量)、上記式(1)においてR1が式(3)で表される基であるジアミン6.04g(0.15モル当量)および上記式(2)においてR1が式(3)で表される基であるジアミン4.25g(0.10モル当量)をN−メチル−2−ピロリドン140gに溶解し、60℃で4時間反応させることにより、濃度20重量%のポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度を測定したところ、2,163mPa・sであった。
このポリアミック酸溶液に、N−メチル−2−ピロリドン325gを加えて得られたポリアミック酸溶液500gにピリジン6.40gおよび無水酢酸8.26gを添加し110℃で4時間脱水閉環を行なった。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなN−メチル−2−ピロリドンにより溶剤置換し(本操作にて脱水閉環反応に使用したピリジン、無水酢酸を系外に除去した。)、イミド化率52.1%のポリイミド(A−2)を19.6重量%含有するイミド化重合体溶液136.6gを得た。
ポリイミド(A−2)を濃度10重量%のN−メチル−2−ピロリドン溶液として測定した溶液粘度は、60.8mPa・sであった。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物16.64g(1.0モル当量)ならびにジアミンとして、p−フェニレンジアミン5.24g(0.65モル当量)、上記式(1)においてR1が式(3)で表される基であるジアミン9.22g(0.25モル当量)および上記式(2)においてR1が式(3)で表される基であるジアミン3.90g(0.1モル当量)をN−メチル−2−ピロリドン140gに溶解し、60℃で4時間反応させることにより、濃度20重量%のポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度を測定したところ、1,663mPa・sであった。
このポリアミック酸溶液に、N−メチル−2−ピロリドン325gを加えて得られたポリアミック酸溶液500gにピリジン5.87gおよび無水酢酸7.58gを添加し110℃で4時間脱水閉環を行なった。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなN−メチル−2−ピロリドンにより溶剤置換し(本操作にて脱水閉環反応に使用したピリジン、無水酢酸を系外に除去した。)、イミド化率51.1%のポリイミド(A−3)を16.6重量%含有するイミド化重合体溶液142.6gを得た。
ポリイミド(A−3)を濃度10重量%のN−メチル−2−ピロリドン溶液として測定した溶液粘度は、53.3mPa・sであった。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物20.00g(1.0モル当量)ならびにジアミンとして、p−フェニレンジアミン8.62g(0.85モル当量)、上記式(1)においてR1が式(3)で表される基であるジアミン4.43g(0.1モル当量)および上記式(2)においてR1が式(3)で表される基であるジアミン2.34g(0.05モル当量)をN−メチル−2−ピロリドン140gに溶解し、60℃で4時間反応させることにより、濃度20重量%のポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度を測定したところ、2,240mPa・sであった。
このポリアミック酸溶液に、N−メチル−2−ピロリドン325gを加えて得られたポリアミック酸溶液500gにピリジン7.06gおよび無水酢酸9.11gを添加し110℃で4時間脱水閉環を行なった。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなN−メチル−2−ピロリドンにより溶剤置換し(本操作にて脱水閉環反応に使用したピリジン、無水酢酸を系外に除去した。)、イミド化率50.6%のポリイミド(A−4)を21.6重量%含有するイミド化重合体溶液126.8gを得た。
ポリイミド(A−4)を濃度10重量%のN−メチル−2−ピロリドン溶液として測定した溶液粘度は、61.9mPa・sであった。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物18.08g(1.0モル当量)ならびにジアミンとして、p−フェニレンジアミン6.57g(0.75モル当量)、上記式(1)においてR1が式(3)で表される基であるジアミン4.01g(0.10モル当量)および上記式(2)においてR1が式(3)で表される基であるジアミン6.35g(0.15モル当量)をN−メチル−2−ピロリドン140gに溶解し、60℃で4時間反応させることにより、濃度20重量%のポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度を測定したところ、2,940mPa・sであった。
このポリアミック酸溶液に、N−メチル−2−ピロリドン325gを加えて得られたポリアミック酸溶液500gにピリジン6.38gおよび無水酢酸8.23gを添加し110℃で4時間脱水閉環を行なった。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなN−メチル−2−ピロリドンにより溶剤置換し(本操作にて脱水閉環反応に使用したピリジン、無水酢酸を系外に除去した。)、イミド化率50.8%のポリイミド(A−5)を15.4重量%含有するイミド化重合体溶液188.2gを得た。
ポリイミド(A−5)を濃度10重量%のN−メチル−2−ピロリドン溶液として測定した溶液粘度は、70.9mPa・sであった。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物16.50g(1.0モル当量)ならびにジアミンとして、p−フェニレンジアミン5.19g(0.65モル当量)、上記式(1)においてR1が式(3)で表される基であるジアミン3.66g(0.10モル当量)および上記式(2)においてR1が式(3)で表される基であるジアミン9.66g(0.25モル当量)をN−メチル−2−ピロリドン140gに溶解し、60℃で4時間反応させることにより、濃度20重量%のポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度を測定したところ、1,663mPa・sであった。
このポリアミック酸溶液に、N−メチル−2−ピロリドン325gを加えて得られたポリアミック酸溶液500gにピリジン5.82gおよび無水酢酸7.51gを添加し110℃で4時間脱水閉環を行なった。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなN−メチル−2−ピロリドンにより溶剤置換し(本操作にて脱水閉環反応に使用したピリジン、無水酢酸を系外に除去した。)、イミド化率51.3%のポリイミド(A−6)を18.8重量%含有するイミド化重合体溶液157.4gを得た。
ポリイミド(A−6)を濃度10重量%のN−メチル−2−ピロリドン溶液として測定した溶液粘度は、53.3mPa・sであった。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物18.99g(1.0モル当量)ならびにジアミンとして、p−フェニレンジアミン7.36g(0.80モル当量)、上記式(1)においてR1が式(3)で表される基であるジアミン4.21g(0.10モル当量)および上記式(2)においてR1が式(3)で表される基であるジアミン4.45g(0.10モル当量)をN−メチル−2−ピロリドン140gに溶解し、60℃で4時間反応させることにより、濃度20重量%のポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度を測定したところ、2,109mPa・sであった。
このポリアミック酸溶液に、N−メチル−2−ピロリドン325gを加えて得られたポリアミック酸溶液500gにピリジン6.70gおよび無水酢酸8.65gを添加し110℃で4時間脱水閉環を行なった。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなN−メチル−2−ピロリドンにより溶剤置換し(本操作にて脱水閉環反応に使用したピリジン、無水酢酸を系外に除去した。)、イミド化率50.8%のポリイミド(A−7)を19.8重量%含有するイミド化重合体溶液147.4gを得た。
ポリイミド(A−7)を濃度10重量%のN−メチル−2−ピロリドン溶液として測定した溶液粘度は、60.1mPa・sであった。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物15.89g(1.0モル当量)ならびにジアミンとして、p−フェニレンジアミン4.62g(0.60モル当量)、上記式(1)においてR1が式(3)で表される基であるジアミン7.04g(0.20モル当量)および上記式(2)においてR1が式(3)で表される基であるジアミン7.44g(0.20モル当量)をN−メチル−2−ピロリドン140gに溶解し、60℃で4時間反応させることにより、濃度20重量%のポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度を測定したところ、1,663mPa・sであった。
このポリアミック酸溶液に、N−メチル−2−ピロリドン325gを加えて得られたポリアミック酸溶液500gにピリジン5.61gおよび無水酢酸7.24gを添加し110℃で4時間脱水閉環を行なった。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなN−メチル−2−ピロリドンにより溶剤置換し(本操作にて脱水閉環反応に使用したピリジン、無水酢酸を系外に除去した。)、イミド化率51.5%のポリイミド(A−8)を25.2重量%含有するイミド化重合体溶液107.4gを得た。
ポリイミド(A−8)を濃度10重量%のN−メチル−2−ピロリドン溶液として測定した溶液粘度は、53.3mPa・sであった。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物17.25g(1.0モル当量)ならびにジアミンとして、p−フェニレンジアミン5.85g(0.70モル当量)、上記式(1)においてR1が式(3)で表される基であるジアミン3.82g(0.10モル当量)および上記式(2)においてR1が式(3)で表される基であるジアミン8.08g(0.20モル当量)をN−メチル−2−ピロリドン140gに溶解し、60℃で4時間反応させることにより、濃度20重量%のポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度を測定したところ、2,734mPa・sであった。
このポリアミック酸溶液に、N−メチル−2−ピロリドン325gを加えて得られたポリアミック酸溶液500gにピリジン6.09gおよび無水酢酸7.86gを添加し110℃で4時間脱水閉環を行なった。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなN−メチル−2−ピロリドンにより溶剤置換し(本操作にて脱水閉環反応に使用したピリジン、無水酢酸を系外に除去した。)、イミド化率53.1%のポリイミド(A−9)を19.2重量%含有するイミド化重合体溶液147.4gを得た。
ポリイミド(A−9)を濃度10重量%のN−メチル−2−ピロリドン溶液として測定した溶液粘度は、68.4mPa・sであった。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物17.36g(1.0モル当量)ならびにジアミンとして、p−フェニレンジアミン5.88g(0.70モル当量)、上記式(1)においてR1が式(3)で表される基であるジアミン7.69g(0.20モル当量)および上記式(2)においてR1が式(3)で表される基であるジアミン4.06g(0.10モル当量)をN−メチル−2−ピロリドン140gに溶解し、60℃で4時間反応させることにより、濃度20重量%のポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度を測定したところ、1,853mPa・sであった。
このポリアミック酸溶液に、N−メチル−2−ピロリドン325gを加えて得られたポリアミック酸溶液500gにピリジン6.12gおよび無水酢酸7.90gを添加し110℃で4時間脱水閉環を行なった。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなN−メチル−2−ピロリドンにより溶剤置換し(本操作にて脱水閉環反応に使用したピリジン、無水酢酸を系外に除去した。)、イミド化率52.9%のポリイミド(A−10)を17.6重量%含有するイミド化重合体溶液154.4gを得た。
ポリイミド(A−10)を濃度10重量%のN−メチル−2−ピロリドン溶液として測定した溶液粘度は、56.24mPa・sであった。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物18.98g(1.0モル当量)ならびにジアミンとしてp−フェニレンジアミン7.47g(0.80モル当量)および上記式(1)においてR1が式(3)で表される基であるジアミン8.55g(0.20モル当量)をN−メチル−2−ピロリドン140gに溶解し、60℃で4時間反応させることにより、濃度20重量%のポリアミック酸溶液を得た。
このポリアミック酸溶液に、N−メチル−2−ピロリドン325gを加えて得られたポリアミック酸溶液500gにピリジン6.70gおよび無水酢酸8.64gを添加し110℃で4時間脱水閉環を行なった。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなN−メチル−2−ピロリドンにより溶剤置換し(本操作にて脱水閉環反応に使用したピリジン、無水酢酸を系外に除去した。)、イミド化率54.6%のポリイミド(B)を17.4重量%含有するイミド化重合体溶液206.1gを得た。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物18.78g(1.0モル当量)ならびにジアミンとしてp−フェニレンジアミン7.34g(0.80モル当量)および上記式(2)においてR1が式(3)で表される基であるジアミン8.88g(0.20モル当量)をN−メチル−2−ピロリドン140gに溶解し、60℃で4時間反応させることにより、濃度20重量%のポリアミック酸溶液を得た。
このポリアミック酸溶液に、N−メチル−2−ピロリドン325gを加えて得られたポリアミック酸溶液500gにピリジン6.63gおよび無水酢酸8.55gを添加し110℃で4時間脱水閉環を行なった。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなN−メチル−2−ピロリドンにより溶剤置換し(本操作にて脱水閉環反応に使用したピリジン、無水酢酸を系外に除去した。)、イミド化率51.6%のポリイミド(C)を23.4重量%含有するイミド化重合体溶液138.6gを得た。
<垂直配向型液晶配向剤の調製>
合成例1で得られたポリイミド(A−1)を含有する溶液を、ポリイミド(A−1)に換算して100重量部に相当する量だけとり、これにブチルセロソルブおよびN−メチル−2−ピロリドンを、溶媒組成がブチルセロソルブ/N−メチル−2−ピロリドン=50/50(重量比)となるように加えて固形分濃度4重量%の溶液とした。十分に攪拌後、この溶液を孔径1μmのフィルターを用いて濾過することにより、液晶配向剤を調製した。
<液晶配向膜の形成>
厚さ1mmのガラス基板の一面に設けられたITO膜からなる透明導電膜上に、熱硬化型の保護膜を塗布し、さらに加熱した後、上記液晶配向剤を、スピンナーを用いて塗布(回転数:2,000rpm,回転時間:1分間)し、200℃で1時間加熱して溶媒を除去することにより、膜厚0.08μmの塗膜を形成した。この塗膜につき、倍率20倍の顕微鏡にて観察し、塗布ムラのない場合を塗布性「良好」、塗布ムラのある場合を塗布性「不良」として評価したところ、塗布性は「良好」であった。
次いで、この塗膜に対し、レーヨン製の布を巻き付けたロールを有するラビングマシーンにより、ロールの回転数400rpm、ステージの移動速度3cm/秒、毛足押し込み長さ0.4mmでラビング処理を行った。処理後の基板を、イソプロピルアルコール中に1分間浸漬した後、100℃のホットプレート上で5分間乾燥することにより、液晶配向膜を形成した。
上記の操作を繰り返し、液晶配向膜を有する基板を1対(2枚)作成した。
上記基板のうちの1枚の液晶配向膜を有する面の外周に直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷により塗布した後、1対の基板の液晶配向膜面を対向させ、各基板の紫外線の光軸の基板面への投影方向が逆平行となるように圧着し、150℃で1時間かけて接着剤を熱硬化した。次いで、液晶注入口より基板間の間隙に、ネガ型液晶(メルク社製、品名「MLC−2038」)を充填した後、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止した。さらに、液晶注入時の流動配向を除くために、これを150℃で10分間加熱してから室温まで徐冷した。次に基板の外側両面に、偏光板を、その偏光方向が互いに直交し、かつ、液晶配向膜の紫外線の光軸の基板面への射影方向と45°の角度をなすように貼り合わせることにより垂直配向型液晶表示素子を製造した。
この液晶表示素子につき、以下の方法により評価した。
上記で製造した液晶表示素子に、60℃の温度において5Vの電圧を、60マイクロ秒の印加時間、167ミリ秒のスパンで印加した。電圧の印加解除から167ミリ秒後の電圧保持率を、(株)東陽テクニカ製VHR−1を用いて測定した。電圧保持率が99%以上の場合は電圧保持率「良好」、99%未満の場合は電圧保持率「不良」と判定したところ、電圧保持率は「良好」であった。
(信頼性試験)
100℃の恒温槽中に上記で製造した液晶表示素子を100時間静置した後、60℃の環境下で液晶表示素子に5Vの電圧を、60マイクロ秒の印加時間、167ミリ秒のスパンで印加した。電圧の印加解除から167ミリ秒後の電圧保持率を測定した。測定装置は(株)東陽テクニカ製VHR−1を使用した。この電圧保持率が99%以上の場合は信頼性「良好」、99%未満の場合は信頼性「不良」と判定したところ、信頼性は「良好」であった。。
(垂直配向性試験)
上記で製造した液晶表示素子につき、結晶回転角法によりプレチルト角を測定した。プレチルト角が89°以上の場合は垂直配向性「良好」、89°未満の場合は垂直配向性「不良」と判定したところ、垂直配向性は「良好」であった。
なお、塗膜に対するラビング処理は得られる液晶配向膜の垂直配向性を乱すことが知られている。従って、ラビング処理を施した液晶配向膜を具備する垂直型液晶表示素子のプレチルト角は、本来の90°により近いほど良好な垂直配向性を有するものと考えられている。
実施例1において、ポリイミド(A−1)を含有する溶液の代わりに合成例2〜10で得られたポリイミド(A−2)〜(A−10)を含有する溶液をそれぞれ用いたほかは実施例1と同様にして液晶配向剤を調製し、これを用いて液晶配向膜を形成し、液晶表示素子を製造して評価を行なった。評価結果を表1に示した。
比較例1および2
実施例1において、ポリイミド(A−1)を含有する溶液の代わりに比較合成例1または2で得られたポリイミド(B)または(C)を含有する溶液をそれぞれ用い、さらにエポキシ化合物としてN,N,N’,N’−テトラグリシジル−4、4’−ジアミノジフェニルメタンを重合体100重量部に対して20重量部を加えたほかは実施例1と同様にして固形分濃度4重量%の液晶配向剤を調製し、これを用いて液晶配向膜を形成し、さらに液晶表示素子を製造して評価を行なった。評価結果を表1に示した。
ピリジンおよび無水酢酸の使用量をそれぞれ表2に記載のとおりとしたほかは、それぞれ表2に記載した各合成例に準拠して実施することにより、ポリイミド(A−11)〜(A−18)をそれぞれ含有するイミド化重合体溶液を得た。これら溶液の収量、これら溶液に含まれるイミド化重合体の濃度およびイミド化率ならびに各溶液を濃度10重量%のN−メチル−2−ピロリドン溶液として測定した溶液粘度を表2に示した。
実施例1において、ポリイミド(A−1)を含有する溶液の代わりに合成例11〜18で得られたポリイミド(A−11)〜(A−18)を含有する溶液をそれぞれ用いたほかは実施例1と同様にして液晶配向剤を調製し、これを用いて液晶配向膜を形成し、液晶表示素子を製造して評価を行なった。評価結果を表3に示した。
Claims (5)
- 上記式(1)で表されるジアミンの使用割合が全ジアミンに対して5〜25モル%であり、且つ上記式(2)で表されるジアミンの使用割合が全ジアミンに対して5〜25モル%である、請求項1に記載の垂直配向型液晶配向剤。
- テトラカルボン酸二無水物が、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−二無水物および4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオンよりなる群から選択される少なくとも1種を含有するものである、請求項1または2に記載の垂直配向型液晶配向剤。
- イミド化重合体のイミド化率が50%以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の垂直配向型液晶配向剤。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の液晶配向剤から形成された液晶配向膜を具備する垂直配向型液晶表示素子。
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